...

特記事項 - 学校法人樟蔭学園

by user

on
Category: Documents
8

views

Report

Comments

Transcript

特記事項 - 学校法人樟蔭学園
大阪樟蔭女子大学
Ⅳ.特記事項
本学では、開学以来教育研究の成果を広く社会に還元するために、各種の公開講座、企
画事業を主催してきた。とくに近年、大学のイメージ戦略の一環として、比較的規模の大
きな新しい取り組みが積極的に展開されている。ここではそれらのうち、いくつかを紹介
する。
【田辺聖子記念館】
田辺聖子氏は、昭和 22(1947)年、本学の前身である樟蔭女子専門学校国文科を卒業され
た。田辺聖子文学館は、この卒業生である田辺聖子氏の文学的偉業をたたえ、本学創立 90
周年記念事業として平成 19(2007)年に開館した。文学世界をはじめ、人生や世界観など多
様な角度から田辺聖子氏に触れることができる。氏は本校で学んだ古典や現代文学などが、
後の著作活動の大きな糧となったと述べておられるが、在学中の旺盛な執筆活動を示す原
稿や記念品も展示されている。田辺聖子氏はその自伝的作品が平成 18(2006)年下半期の
NHK 連続テレビ小説に採り上げられ、平成 20(2008)年には文化勲章を授与された。
文学館の運営については、学芸員を配置し、常設展の他、毎年 1 回の特別展を開催して
いる。平成 20(2008)年度の入館者は 10,055 人を数え、近隣の司馬遼太郎記念館とともに
東大阪市の地域芸術文化振興の一翼を担っている。
【田辺聖子ジュニア文学賞】
大阪樟蔭女子大学は、その教育の中で「読む」「書く」「聞く」「話す」という表現能力
の育成に力を注いでいる。田辺聖子文学館では、次代を担う中学生・高校生の表現能力を
育むことを目的に教育機関の役割を担うためにジュニア文学賞を創設し、毎年広く全国の
中学生、高校生から作品を募り、作品発表の場を提供している。
概要
「田辺聖子文学館」は、作家田辺聖子に関する研究機関、資料館にとどまらず、表現力
豊かな若き世代を育てる教育機関としての役割を担っています。
本ジュニア文学賞は、その活動の一環として、全国の中学校、高等学校および中学生・
高校生の読書・文化活動の発展、向上に寄与することを目的に制定されました。(資料
より抜粋)
主催
大阪樟蔭女子大学 田辺聖子文学館
共催
(財)文字・活字文化推進機構
後援
文部科学省
(財)出版文化産業振興財団
応募部門
<個人賞>
小
説
中学生部門⁄高校生部門
1人1篇
20 枚まで
101
大阪樟蔭女子大学
大阪樟蔭女子大学
エッセイ
1人1篇
5 枚まで
読書体験記
1人1篇
5 枚まで
短
歌
1人3首
まで
俳
句
1人3句
まで
川
柳
1人3句
まで
<学校賞>
中学校部門⁄高等学校部門
学校としての読書・文化活動全般への取り組み、および本ジュニ ア文学賞への取り組
み・成果を対象とする。
<審査>
審査委員長
:
中西
進
(田辺聖子文学館館長・奈良県立万葉文化館館長)
田辺 聖子
(作家 文化勲章受章 芥川賞受賞)
小説⁄エッセイ : 選考長
林 真理子
(作家 直木賞受賞)
読書体験記
中西
田辺聖子賞
:
選考
:
選考長
進
(田辺聖子文学館館長・奈良県立万葉文化館館長)
(大阪歌人クラブ会長・白珠代表)
短
歌
:
選考長
安田 純生
俳
句
:
選考長
佐久間 慧子
(大阪俳人クラブ理事・俳人協会会員)
川
柳
:
選考長
森中 恵美子
(番傘川柳本社副幹事長)
<個人賞>
田辺聖子賞
中学校・高等学校部門から各 1 名、
各ジャンルの最優秀賞受賞作品の中から 1 篇を選考、決定。
最優秀賞
中学校・高等学校部門から各 1 名、各ジャンル毎に1篇を選考。
優 秀 賞
中学校・高等学校部門から若干名、各ジャンル毎に選考。
佳
中学校・高等学校部門から若干名、各ジャンル毎に選考。
作
<学校賞>
文部科学大臣奨励賞
(財)文字・活字文化推進機構賞
平成 20(2008)年 に 実施された第一回田 辺聖子ジュニア文学 賞には各ジャン ルあわせて
8,104 点の応募があり、入賞・入選 117 作品が選考された。
102
大阪樟蔭女子大学
【特別公開講座
日本文化塾
芸術と鑑賞】
樟蔭学園は創立 90 周年を記念し「日本文化塾(芸術と鑑賞)」と題して特別公開講座を
開催した。当講座は延べ 11,000 人を越える参加者を得た。
平成 19(2007)年度は「庶民文化の源流と系譜」
「美の世界への誘い」
「音の魅力にふれる」
の 3 領域、12 回 13 講座を開設し、各界一流の出演者による解説と実演によって日本と世
界の文化に親しむ機会を提供し、好評を得た。
平成 20(2008)年度は文化庁芸術祭賞受賞者を中心に「伝統と革新」をテーマに 13 回に
わたって開催し、延べ 5,000 人を越える受講があった。
平成 21(2009)年度は「上方文化の舞と謡い」
「上方文化の語り」をテーマに 13 回の開催
が予定されている。
本学 では採択 制の資金の 導入にも積 極的に取 り組み、平成 19( 2007) 年度 には「平成
19(2007)年度文部科学省選定 大学教育改革支援プログラム」に以下の 3 件が採択された。
ここに概要を記す。
【現代的教育ニーズ取組支援プログラム(現代 GP)】
○「学生による地域協創型子育てモデルの開発」
・女子大学が行う男女共同参画社会における子育て支援モデルの提言と
その社会的実践に向けて
概要
妊娠・出産から子育ての一連の過程をめぐっては、父親の育児不参加、母親の育児不安、
乳幼児の発達不全等の諸問題が深刻化している。本取り組みの目的は、学生が男女共同参
画社会における子育てを学び、地域に対して子育て支援モデルの提言を行うことである。
この取り組みで、学生は大学内外の子育て支援をめぐる知の集積を活用し学びながら、子
育て支援モデルの構築を図り、研究成果を社会へ発信する。その結果、子育てに係る施策
の充実・整備が進むことが期待される。
本学は 2 つの異なる都市近郊型地域と連携して、学生が子育て施策を分析し、子育て支
援プロジェクトを企画・実践する。この教育プログラムを通じ、これからの社会に求めら
れる、理論と実践の両方を兼ね備えた学生の子育て支援力の養成を行う。学生が地域の子
育て施策に参画し問題の解決を図ることで、地域の少子化対策プロジェクトの一翼を担う
とともに、地域再生計画と連動して地域協創型社会の創生と地域の人材育成を行う。
103
大阪樟蔭女子大学
○「総合的人間力を育てる サイクルプロジェクト」
概要
女性の社会進出の多様化が進む一方、自らの目標が設定できない学生が増加している。
本学では、これに対応する汎用的で総合的なキャリア教育の体系化を図る為、特定の文脈
を越えて様々な状況の下で適用可能な高次のスキルである「ジェネリック・スキル」の教
育システムを構築し、本学独自の「サイクルプロジェクト」として総合的人間力の育成を
めざす。
本学は、このスキルを「課題解決能力」、「知識を活かす知恵」ととらえ、これを循環す
る 4 つの力=『気づく』『考えぬく』『聴き・伝える』『やり遂げる』力と再定義する。
正課科目、キャリア科目、インターンシップ、地域貢献活動を 4 つの柱としてこのスキ
ルを養成する。対象科目のシラバスには養成する力を明示し、段階的なスキルの向上、学
生の成長を促していく。
また、科目毎の目標設定、Webポートフォリオを活用した評価システム、教育方法の
改善を循環させることにより学生の総合的人間力を高める。
【社会人の学び直しニーズ対応教育推進プログラム】
○「有資格者等に対する児童英語の学び直しと教育現場での
英語活動指導力育成プログラム」
概要
女性の長期的なライフプラン設計を支援し、就業を中断した人材に、再チャレンジに向
けた、学習・能力開発支援・キャリア形成支援と円滑な再就職を促すことは、女子大学に
課せられた使命とも言える。
本学は、知的研究資源や教育・学習機能を社会に発信・還元するため、英米文学科・児
童学科・ライフプランニング学科を中心とする教育資源を活用して、
「児童英語の学び直し
と教育現場での英語活動指導力育成プログラム」を企画し、子育てが貴重な経験として生
かされる、保育士、幼稚園、小学校教諭などの有資格者や、英語力を有する人材に、社会
復帰とその能力を活用するための支援を行う。
卒業後、十数年を経過する有資格者にとって、教育の現場に復帰するため、教育環境の
変化に対応する「学び直し」のニーズは高く、時代に即応した児童英語教育の再学修は不
可欠である。
このプログラムは、子育て中、子育て後の女性を中心に、また教育委員会とも連携して、
現役の校園教諭に対し、英語活動を取り入れた指導方法の改善・向上を目的に、受講者に
向け新設する。
104
Fly UP