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後藤臼杵市長資料(PDF:651KB)

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後藤臼杵市長資料(PDF:651KB)
行革コンペ
先進事例フォーマット
事例名
つくって使って「バランスシート」
~破綻の淵からの復活~
概
団体名
大分県
臼杵市
要
臼杵市は平成 6 年度から、8 年度まできわめて深刻な財政危機に直面
していた。職員の意識回復をはかると共に、
「バランスシート」を開発し、
職員や市民に実態を知らせ、経営に関心を持ち参加していただくことに
より、最悪の事態を回避し、活力ある自治体として復活することができ
た。いわゆる行革の三種の神器「定数削減、シーリング、機構改革」を
行う前に意識改革(意識回復)に重点を置いて復活を果たした。
効 果
(人員削減効果)
平成 8 年度から 18 年度までの 10 年間で職員数は 17%減少した。平成 22 年
度までの 4 年間でさらに 7%減少を予定している。
事例内容
1. 「バランスシート」「サービス形成勘定」の開発(平成9年度から)
2. 市長公用車廃止競売(平成 9 年度)、
「予算は余産」
(平成 9 年度から)、
保育園民間委託(平成 10 年度)、養護老人施設民間委託(平成 10 年
度)等の実施
3. 入札制度改革(平成 10 年度)、地産地消給食実施(平成 12 年度)
4. トイレ清掃研修(平成 9 年度から)、ブレイクスルー思考採用(平成
10 年度)
5. ヘルスアップモデル事業で成果(平成 15 年~17 年)、街づくりで成
果
6. 屋根つき一般廃棄物最終処分場建設、し尿処理場を公共下水道終末処
理場に併設(平成17年度)
7. 市営 CATV による全市高速情報化、ハッピーな合併実現(平成17年
度)
特記事項
1. 改革の根本に「意識回復」と「サービスのこころ涵養」をおくことが
大切。
2. 人類が生み出した最高傑作のひとつである複式簿記とバランスシー
トなどの財務諸表を導入して客観的に情報を把握開示することも重
要。
3. 人員削減は目的ではなく手段の一つに過ぎない。
美しい
くに(郷土・国)
再建のために
~作って使って「バランスシート」~
平成18年7月18日
行政改革推進本部事務局・内閣府・総務省 主催
国と地方の改革を競い合う「改革コンペ」
臼杵市長 後藤國利
臼杵市の行政改革事例報告
事例
名
作って使って「バランスシート」~破綻の淵からの復活~
(人員削減効果) 平成8~18年実績17%、平成18~22年予定7%
事例内容
(他の事例)
1. 「バランスシート」「サービス形成勘定」の開発
2. 市長公用車廃止競売(平成9年度)、「予算は余産」(平成9年度から)、保育
園民間委託(平成10年)、養護老人施設民間委託(平成10年)等の実施
3. 入札制度改革(平成10年度)、地産地消給食実施(平成12年度)
4. トイレ清掃研修(平成9年度から)、ブレイクスルー思考採用(平成12年度)
5. ヘルスアップモデル事業で成果(平成15年~17年)、街づくりで成果
特記事項
6.
7.
8.
屋根つき一般廃棄物最終処分場建設
し尿処理場を公共下水道週末処理場に併設
市営CATVによる全市高速情報化、ハッピーな合併実現
1.
2.
「意識回復」と「サービスのこころ涵養」を改革の根本に置くことが大切
人類が生み出した最高傑作のひとつである複式簿記とバランスシートなどの
財務諸表を導入して客観的に情報を把握開示することも重要
人員削減は目的ではなく手段の一つに過ぎない
3.
番外.成果の具体例~職員数
•
•
•
最重要課題は少数精鋭とサービス意欲向上
臼杵市・野津町合算合計、消防職員含む
平成22年人口を42000人と推測・職員420人体制を目指す
< 新臼杵市の職員数の推移 >
H18年:450人
H22年:420人
4年間で7%
更に減少計画
560
H8年:539人
H18:450人
10年間で17%
減少
540
520
500
480
460
440
420
400
H08
H09
H10
H11
H12
H13
H14
H15
H16
H17
H18
H19
H20
H21
H22
改革の目的は?
美しい くに(郷土・国)
再建のために
再建成功のための必須条件
1.
2.
3.
4.
5.
6.
7.
8.
正しい状況認識
効果的な羅針盤(財務諸表)
責任と自覚を持ったキャプテン(首長)
意欲あふれるクルー(職員)
志操(矜持と使命感)(サービス精神)
目標(着地点)設定
行政機関に対する人々の信頼感
自主・自発的な改革行動
他人事でない、みんなに降りかかる夕張市倒産
夕張市倒産ショック
再建団体指定申請
発表
夕張市は日本の「1万分の1ミニチュア・ハウス」
夕張市
日本
臼杵市
(参考)
1.3
万人
1.3
億人
4.5
万人
財政
規模
46
億円
46
兆円
100
億円
負債
総額
632
億円
664
兆円
442
億円
人口
•北海道の産炭地
•急激な人口減少
•「炭鉱」から「観光」へ政策が
不調
•負債総額・・・・・・・632億円
•一時借入金・・・・・288億円
•総務省が全国自治体調査
(平成17年度の数字・夕張市の負債総額には一時借入金を
含む)
①.交付税と補助金依存の臼杵市は今後ますます苦しくなる
②.かつては、夕張市とともにワーストランキングに名を連ねていた
危機の本質
• 夕張市だけの問題ではない
• 夕張市よりも政府の台所事情の方がはる
かに悪い
• 政府の倒産の影響は全自治体・全国民に
深刻に及ぶ
• 正確な負債管理がなされてない悲劇
• 他人事(ひとごと)と思っている人ばかり
• 全体の経営責任が曖昧
• 迫りくるデフォルト(契約不履行・踏み倒
し)の気配
個人・企業・政府の破綻
個人Ⅰ
個人Ⅱ
個人Ⅲ
企業Ⅰ
企業Ⅱ
企業Ⅲ
自治体
国家Ⅰ
国家Ⅱ
発現の形
踏み倒し
夜逃げ・自殺
自己破産
縮小・廃業
民事再生申請
会社更生申請
再建団体申請
IMF等の関与
パニック
なし崩し
被害者
親戚・友人
親戚・家族・友人
貸し手
従業員
銀行・関係企業・従業員
銀行・関係企業・従業員
職員・市民
債権者・国民
全世界
国民・自治体
破綻回避・資産充足を探るための臼杵市独自のバランスシート
平成16年度臼杵市バランスシート
ポイント⑧
行政目的の財産では
なく、で売却すること
が可能な普通財産を
固定資産の中から抜
き出して、売却可能
財産として流動資産
の中に計上
ポイント⑦
未完成の資産を建設
仮勘定として計上
資産の部
流動資産
ポイント⑤
諸計画等数年分のソ
フト資産を繰延資産と
して計上し、有効期間
に按分して償却する
流動負債
現金・基金等
2,713
翌年度返済予定市債
2,348
売却可能財産
1,162
未払金
1,049
流動資産計
3,875
翌年度支払予定退職金
流動負債計
固定資産
有形固定資産
70,876
翌々年度支払予定市債
1,048
翌々年度予定退職金
無形固定資産
9,405
流動的固定負債計
18,269
繰延資産
退職給与引当金
7
固定負債計
2,374
90
2,464
18,964
3,361
資産合計
85,152
負債・持分合計
ポイント②
翌々年度償還市債と予定
退職金を「流動的固定負
債」として固定負債から抜
き出して計上
出納閉鎖期を有する公会
計制度に対応するため
22,325
持分
持分計
ポイント①
翌年度償還市債と予定退
職金を
「流動負債」として計上
3,536
固定負債
市債
繰延資産計
139
流動的固定負債
建設仮勘定
固定資産計
ポイント⑥
国や県の工事に対す
る市の負担金を無形
固定資産として計上
有形資産と同様に償
却
(百万円)
負債・持分の部
56,826
決算判明翌年度の負担
具合が明示される
85,152
(注)市債残高のうち11,164百万円は償還時に地方交付税での補填が約束されています
ポイント④
市債残高のうち、制度によって元利償還金が後年度に地方交
付税として補填されることが約束されている金額を欄外注記し
て明示
本来は「将来交付税」(仮称)として資産計上してしかるべきもの
交付税特別会計側が負債計上しいぇいないので、欄外注記に
とどめている
ポイント③
償還も支払いも必要ない資
産残高を「持分」として算出
増分B/Sで期間経営成果が分かる(旧臼杵市H8~15)
資産の部
平成8年度
平成15年度
2,547
3,192
(1,016)
(762)
固定資産
44,954
59,435
繰延資産
48
14
資産合計
47,549
62,641
流動資産
(うち財政調整基金)
負債の部
(百万円)
(百万円)
平成8年度
平成15年度
645 流動負債
1,560
2,971
1,411
(△254) 固定負債
13,605
16,905
3,300
(13,265)
(1,748)
(17,741)
(1,162)
(4,476)
(△586)
32,384
42,765
10,381
47,549
62,641
15,092
増分
14,481
(うち市債)
(うち退職引当金)
△34 持分
15,092 負債・持分合計
増分
(注)市債残高のうち償還時に地方交付税での補填が約束されている金額は平成8年度4,341百万円か
ら平成15年度8,858百万円へと4,517百万円増額。約されている交付税は倍増したことになる。
1.
2.
3.
4.
5.
臼杵市の資産は約151億円増えました
市債は約45億円増えました
財政調整基金は2億5千万円減少しました
退職給与引当金は約6億円減少して身軽になりました
市債が45億円増えましたが、将来交付税で補填してくれる約束額が同じく
45億円増えているので市独自の実質借金は変わりませんでした
起債償還財源補填制度が交付税制度を滅ぼす
公庫
郵貯
銀行
事業実施
一部自費
後年度
補填約定額
約70兆円
大部分
起債
一部自費
大部分
交付税措置
自治体
(わたし)
地方交付税
特別会計
(みんな)
借金の所有者と元利償還負担者が異なるという制度(私が借りてみんなで返す)
借りて使うのは個別自治体、償還は自治体全体の交付税
交付税特別会計を運用しているのは「国」、モラルハザードの当事者は「国」
自治体がモラルハザードに陥ったのではない
自治体の責任ではないし、約束を反故にされてはかなわない
地方交付税制度危機のイメージ
交付税額漸減
交付税額
真水部分大幅減少
公債費補填交付税漸増
年度
臼杵市改革の成果
削減効果
人員
給料
清掃センター
ハード面
報酬
補助金
し尿処理場
中心商店街整備
給食センター
CATV
街路整備
その他
多数
改革
ソフト面
バランスシート
コスト計算書
事務事業評価システム
行政評価システム
電子決済システム
健康管理システム
電算アウトソーシング
民間委託
入札制度改革
津波防災訓練
市長専用車廃止
予算は余産
宣戦布告なき開戦
破綻宣告なき再建整理
•
•
•
•
改革の度ごとに目減りする年金、保険
ゼロ金利政策による収奪
増税の足音
実質激減の地方交付税
日本の中枢機能の特質
責任感覚なし
反省なし、謝罪なし
目標不明確
その場しのぎ
改革とその成果
サービス意識変革から始まれば、改革の成果は全方面に及ぶ
サービス対応充実
市民100人に職員1人
行政
スムースな合併
元気な市役所
元気な街づくり
サービス
意識改革
積極的新事業挑戦
バランスシート作成
コスト計算書
財政
民間委託推進
財政好転・破綻回避
予算は余産
その他たくさん
1.正しい状況認識
夕張市倒産ショック
再建団体指定申請
発表
夕張市は日本の「1万分の1ミニチュア・ハウス」
夕張市
日本
臼杵市
(参考)
1.3
万人
1.3
億人
4.5
万人
財政
規模
46
億円
46
兆円
100
億円
負債
総額
632
億円
664
兆円
442
億円
人口
•北海道の産炭地
•急激な人口減少
•「炭鉱」から「観光」へ政策が
不調
•負債総額・・・・・・・632億円
•一時借入金・・・・・288億円
•総務省が全国自治体調査
(平成17年度の数字・夕張市の負債総額には一時借入金を
含む)
①.交付税と補助金依存の臼杵市は今後ますます苦しくなる
②.かつては、夕張市とともにワーストランキングに名を連ねていた
2.効果的な財務諸表
変動期(荒海)を乗り切るには「バランスシート」と
「サービス形成勘定(コスト計算書)」は不可欠
四位一体
響働の市役所
行政サービス
改善
スパイラル
システム
〔平成15・
16年〕
意識
改革
組織改革
〔平成10年〕
市民参加型
サービス評価
システム
〔平成13年・14年〕
バランスシート
づくり
〔平成10年度~〕
双方向
サービス評価
システム
サービス形成勘定
づくり
〔平成11年度~〕
情報先端都市
づくり
〔平成11年・12年〕
サービス検証
システムづくり
〔平成12年度~〕
実際の経営に役立つ財務諸表を臼杵市手作りで構築した
監査法人トーマツ・大学教授の参加も願って普遍的なものに
心と体作りが基本
市民と議会と市長と職員の響働がゴール
スタート
市民のお役に立つ
市役所づくり
〔平成9年~〕
私は
3.責任と自覚を持った首長
特別職 地宝 幸夢員
選挙で委任
期間限定
市長は市民の特派員
市長は市民の回し者
地域の宝を
大切に
臼杵市長
幸せと夢を
育む
仕事人
後藤國利
住所・電話番号・郵便番号
市長は市民から委任されてたった一人で市役所に乗り込む孤独な存在
市役所の飾りボタンであってはならない
市民のために役立つように市役所を動かす自覚とパワーが必要
市民の特派員
孤独な単身赴任者
市民の回し者
期間限定経営者
意思決定リーダー
最高経営責任者
市役所
独善型
市民
市役所
市民
市役所
市民
取り込まれ型
リード型
・ステージを上がる原動力は
市民の高評価
・市民の好評が職員を育てる
市役所
まずは「市民のお役に立つ市役所」へ
自己中心・保身的な「お役所」から変身
市職員が主役
四位一体の
響働体
4.意欲あふれる職員
3階
お役所
市民と議会
を
巻き込んで
2階
評判認識・改善意識
1階
実践改革・課題解決
意識解放・意識回復
市民の「お褒め」を呼び水に、市民本位のサービス組織に
お上意識
市民を
意識
行動
喜び
成功
3
してやる
好評
別世界
2
実践行動
5
6
響働事業
達成感
共有
臼杵市の実践行動の例
挨拶運動、電話応対、トイレ清掃研修、市長専用車廃止
すぐさま対応、移動市役所(年1回の巡回市政懇談会)
情報開示、クレーム募集
「響働体」
目覚まし時計は
市長の役目
市民参加
市民信頼獲得
市民本位の「市役所」
自分本位の「お役所」
4
1
5.真のサービス精神
旧来の統治・管理型
指示系統
(ピラミッド型)
パブリック・サーバント
支援系統
(逆ピラミッド型)
顧客・住民
権力
指示
命令
サポート
援力
対象者・住民
•
•
•
•
•
市役所は「市民のお役に立つ所」を徹底
権力に頼って「命令」によって仕事を進める従来の組織機能を改める
市民は顧客、顧客の満足度を上げるべくサービスを学ぶ
市役所は市民のサポーター、上司は窓口・現場担当者のサポーター
市長は職員のサポーター
6.目指す姿を明示
上昇期のゴールはかりそめの到達点、次のピークを目指す
下降期のゴールは安定的な着地点、安住の地
新臼杵市建設計画
「日本の正しいふるさとへ」
ふれあい、助け合い、分かち合い
古いものを大切に守る、あるもので我慢する
臼杵市集中改革プラン(行財政活性化大綱)
「感動お届け市役所」
期待を超えた行き届くサービス
少人数化は通過点、決してゴールではない
7.市民から信頼される市役所
8.自主・自発的な改革行動の醸成
学習・活動・懇談による相互理解
市役所⇔市民の意思疎通
市長⇔市職員の意思疎通
•市報・ホームページ
•フロム市長トゥ市職員(632通)
•ケーブルテレビ(行政チャン
ネル・市民チャンネル・議会
中継)
•幸夢員通信(合併後、38通)
•年1回の移動市役所(16箇
所)
•市報・市長のページ
•水曜練成会
•部長会・部課長会
•ブレイクスルー研修
•トイレ清掃研修等諸活動
番外.成果の具体例~事業チャレンジ
草分け事業
生涯現役ヘルスアップ
バランスシート・評価システム
屋根つき最終処分場
下水・し尿合併処理
地産地消・給食畑
保健・福祉
屋根つき一般廃棄物最終処分場(本州初)
市民健康意識調査
生涯現役のまちづくり計画
介護予防施設「ほっと館」
ヘルスアップモデル事業
介護予防モデル事業
情報化事業
ケーブルテレビ網
地域イントラネット
学校インターネット
津波防災無線放送設備
新交付金事業
地域再生モデル
町づくり交付金
道づくり交付金
福祉空間整備交付金
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