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産業用コージェネレーション 実用技術開発 周辺動向調査

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産業用コージェネレーション 実用技術開発 周辺動向調査
第1回「産業用コジェネレーション
実用技術開発」(中間評価)分科会
資料7
資料7
産業用コージェネレーション
実用技術開発
周辺動向調査
株式会社 株式会社 東レ経営研究所
1
目 次
1. エネルギー政策とコージェネ普及の現状
1. エネルギー政策とコージェネ普及の現状
1-1. 一次エネルギー総供給見通し
3-4. 海外のGTコージェネ研究開発状況2
1-2. 新エネルギー導入目標
3-5. 海外のGTコージェネ研究開発状況3
1-3. 需要サイドの新エネルギー導入目標
3-6. 海外のGT以外のコージェネ研究開発状況
1-4. 産業用・民生用コージェネ導入推移1
3-7. 高温化技術の動向とTIT比較
1-5. 産業用・民生用コージェネ導入推移2
3-8. GTコージェネの開発トレンド
1-6. 産業用・民生用コージェネ平均容量推移
4. 本
4. 本PJ
本PJの位置付け
PJの位置付け
2. 産業用
2. 産業用GT
産業用GTコージェネの現状
GTコージェネの現状
4-1. 本PJの位置付け考察上のポイント
2-1. 産業用コージェネ導入状況推移1
4-2. 本PJの性能比較1 2-2. 産業用コージェネ導入状況推移2
4-3. 本PJの性能比較2
2-3. 機種別平均容量推移
5. 想定される波及効果
5. 想定される波及効果・
想定される波及効果・課題
2-4. 業種別GTコージェネ利用比率1
5-1. HGTの普及見通し1
2-5. 業種別GTコージェネ利用比率2
5-2. HGTの普及見通し2
2-6. 産業用GTコージェネ容量クラス別ウェイト1
5-3. HGTの想定波及効果・想定される問題
2-7. 産業用GTコージェネ容量クラス別ウェイト2
5-4. セラミック素材のコストに関する考察
3. 国内外研究開発の動向
3. 国内外研究開発の動向
5-5. メタルGTとの競合ポイント比較 3-1. 国内GTコージェネ研究開発の動向
5-6. 想定される課題
3-2. 国内のGT以外のコージェネ研究開発状況
6. 論文・特許・新聞記事数等の動向
6. 論文・特許・新聞記事数等の動向
3-3. 海外のGTコージェネ研究開発状況1
6-1. 関連論文数推移
6-2. 関連特許数推移
6-3. 関連新聞記事数推移
2
1. エネルギー政策とコジェネ普及の現状
1-1. 1次エネルギー総供給見通し
年度
1996 年
2010 年
項目
一次エネルギー総供給
5.97 億 kl
基準ケース
対策ケース
6.93 億 kl
6.16 億 kl
エネルギー別区分
実数
構成比%
実数
構成比%
実数
構成比%
石油
3.29 億 kl
55.2
3.58 億 kl
51.6
2.91
47.2
石炭
13,160 万 t
16.4
14,500 万 t
15.4
12,400 万 t
14.9
天然ガス
4,820 万 t
11.4
6,090 万 t
12.3
5,710 万 t
13.0
原子力
3,020 億 kWh
12.3
4,800 億 kWh
15.4
4,800 億 kWh
17.4
水力
820 億 kWh
3.4
1,050 億 kWh
3.4
1,050 億 kWh
3.8
地熱
120 万 kl
0.2
380 万 kl
0.5
380 万 kl
0.6
新エネルギー等
685 万 kl
1.1
940 万 kl
1.3
1,910 万 kl
3.1
資源エネルギー庁資料
3
1-2. 新エネルギー導入目標
エネルギー分野
97 年実績(暫定値)
2010 年度目標
新エネ
太陽光発電
9.1 万 kw
500 万 kw
ルギー
風力発電
2.1 万 kw
30 万 kw
温度差エネルギー等
3.7 万 kw
58 万 kw
廃棄物発電
95 万 kw
500 万 kw
太陽熱利用
104 万 kl
450 万 kl
廃棄物熱利用
4.6 万 kl
14 万 kl
その他
489 万 kl
592 万 kl
1 次エネルギーに占める割合
701 万 kl(1.2%)
1910 万 kl(3.1%)
クリーンエネルギー自動車
1.8 万台
365 万台
新エネ
燃料電池
1.2 万 kw
220 万 kw
ルギー
コジェネレーション
430 万 kw
1002 万 kw
広義
資源エネルギー庁資料
4
1-3. 需要サイドの新エネルギー導入目標)
1999 年度実績
2010 年度見通し・目標
現行対策維持ケース
目標ケース
2010/1999
クリーンエネルギー自動車
6.5 万台
89 万台
348 万台
約 53.5 倍
天然ガスコージェネレーション
152 万 kw
344 万 kw
464 万 kw
約 3.1 倍
燃料電池
1.2 万 kw
4 万 kw
220 万 kw
約 183 倍
(2001年6月総合資源エネルギー調査会新エネルギー部会資料)
5
1-4. 産業用・民生用コージェネ導入推移(台数ベース)
300
民生用
(台)
282
産業用
292
281
267
252
264
250
252
237
236
208
208
200
174
181
177
175
177
166
171
154
150
168
160
152
151
134
117
115
105
100
88
50
0
87
88
89
90
91
92
93
94
95
96
97
98
99
2000 (年)
「CGC NEWS vol.17 No.8」データを元に作成
6
1-5. 産業用・民生用コージェネ導入推移(容量ベース)
500
民生用
(MW)
産業用
402.9
388.5
400
371.9
363.4
313.4
298.0
300
299.1
283.5
265.1
253.3
216.5
263.6
205.9
200
170.5
100
73.3
34.1
78.8
79.7
57.4
45.2
117.9
102.4
86.5
57.1
89.3
100.6
89.9
52.2
0
87
88
89
90
91
92
93
94
95
96
97
98
99
2000 (年)
「CGC NEWS vol.17 No.8」データを元に作成
7
1-6. 産業用・民生用コージェネ1台当たり平均容量推移
3000
民生用
(kw)
2,725.4
2,054.8
1,961.4
2000
1,877.6
1,747.2
1,960.6
1,780.2
1,721.2
1,646.2
1500
産業用
2,517.9
2,459.8
2500
1,457.3
1,526.1
1,267.4
1000
578.5
500
254.3
259.6
259.9
280.6
336.1
305.3
327.7
354.5
376.7
403.9
356.6
322.7
327.9
0
87
88
89
90
91
92
93
94
95
96
97
98
99
2000 (年)
「CGC NEWS vol.17 No.8」データを元に作成
8
2. 産業用GTコージェネの現状
2-1. 産業用コージェネ導入状況推移(台数ベース)
250
(台)
GT
GE
DE
200
165
150
129
125
134
99
89
100
33
16
79
100
77
82
89
111
61
43
39
50
45
31
33
19
22
22
26
22
92
93
94
18
21
0
12
87
23
88
32
34
36
89
90
91
33
95
29
39
19
26
44
44
43
96
97
98
31
99
35
2000 (年)
「CGC NEWS vol.17 No.8」データを元に作成
9
2-2. 産業用コージェネ導入状況推移(容量ベース)
500.0
(MW)
GT
GE
DE
400.0
97.9
300.0
158.4
138.9
232.7
249.4
79.5
70.5
110.0
86.8
71.8
200.0
133.2
44.5
60.9
294.9
66.4
100.0
189.7
165.3
125.4
171.4
150.1
124.3
196.9
169.5
205.5
176.6
124.0
112.3
93.3
0.0
87
88
89
90
91
92
93
94
95
96
97
98
99
2000(年)
「CGC NEWS vol.17 No.8」データを元に作成
10
2-3. 機種別平均容量推移
14000
13771
(kw)
GT
GE
DE
12000
10000
8000
6701
6000
5774
5581
5453
4762
5697
4779
5635
5137
4000
2000
3885
1693
443
1861
419
3209
1512
1228
379
341
725
327
0
87
88
4475
4242
89
90
91
862
600
92
1034
1151
93
999
956
94
975
265
95
979
1006
746
629
96
97
792
394
98
991
478
99
994
464
2000 (年)
「CGC NEWS vol.17 No.8」データを元に作成
11
2-4. 業種別GTコージェネ利用比率(件数)
300
(台)
GE+DE台数
GT台数
200
153
197
116
100
77
106
40
75
30
17
46
0
36
4
4
0
7
76
17
13
13
23
4
4
6
その他
木材・合板
鉱業
サービス
機械
電気機器
鉄・非鉄金属
製薬ゴム
紙パルプ
繊維
食品
印刷
24
窯業
30
水道・焼却所
6
56
ガス石油
39
23
86
「CGC NEWS vol.17 No.8」データを元に作成
12
2-5. 業種別GTコージェネ利用ウェイト(容量)
1,200,000
(kw)
GE+DE容量
GT容量
427,829
800,000
34,482
297,148
163,055
400,000
117,869
212,022
195,805
98,945
116,508
573,810
705,575
219,865
22,478
219,860 213,465
16,675
280,610
27,580
10,152
0
142,599
26,280
21,310
30,112 22,950
13,360
0
25,900
85,189
12,050 25,130
その他
木材・合板
鉱業
サービス
印刷
窯業
水道・焼却所
ガス石油
機械
電気機器
鉄・非鉄金属
製薬ゴム
紙パルプ
繊維
食品
「CGC NEWS vol.17 No.8」データを元に作成
13
2-6. 産業用GTコージェネの容量クラス別ウェイト(台数ベース)
2
52
108
17
13
トータル台数
456台
50-100kw未満
100-500kw未満
264
500-1000kw未満
1000-5000kw未満
5000-10000kw未満
10000kw超
日本コージェネレーションセンター データを元に整理
14
2-7. 産業用GTコージェネの容量クラス別ウェイト(容量ベース)
100
6,202
7,901
638,870
1,121,520
トータル容量
2,465,983kw
691,390
50-100kw未満
100-500kw未満
500-1000kw未満
1000-5000kw未満
5000-10000kw未満
10000kw超
日本コージェネレーションセンター データを元に整理
15
3. 国内外研究開発の動向
3-1. 国内GTコージェネ研究開発の動向
研究開発テーマ
開発企業など
概 要
高 セラミックガスタービン・ 石油産業活性化センター 100kw タイプ自動車用 CGT 開発( 91 ? 97 年)
効
ハイブリッドガスタービン NEDO
300kwCGT 開発を 1988 年~1998 年
率
化
8000kwHGT 開発を 1999 年~2003 年
コンバイドサイクル
三菱重工業、IHI 他多数
GT にスチームタービン(ST)を組み合わせた複合発電タイプで熱電可
変型需要への対応も可能だが近年は蒸気注入タイプにシフトの傾向。
蒸気注入システム 日立造船、IHI、川崎重工 チェンサイクルシステム(IPT 社)、STIG(GE)など、ST を使わない熱電
など
低公害(低 NOX 化)
可変型コージェネとして商品化。
三井造船、川崎重工、他 ドライ式や選択触媒還元式などの技術開発が活発
多数
小型 GT
明電舎、タクマ、マイエナ Capstone 社 28kwMGT をコージェネシステム化。ファミリーレストラン等での設置テ
(マイクロガスタービン)
ジーなど
ストを行なう。
東京貿易、IHI など
Honeywell 社 75kwMGT をコージェネシステム化し、国内で拡販を狙う。
三菱重工、川崎重工
自社技術で MGT を開発。三菱重工は効率 30%タイプ、川崎重工は
トヨタ T&S
CGT での開発を検討。トヨタは再生器なしの 300kw タイプ(効率 18%)
の他に再生器付き 50kw タイプ(効率 28%)の開発を進める。
東京大学
2002 年 3 月までに 5kw の GT を製作予定。将来的には固体電解質型
工学研究科
燃料電池とのハイブリッドシステムの開発も視野に入れる。
16
3-2. 国内のGT以外のコージェネ研究開発状況
研究開発テーマ
開発企業など
概 要
ガ 家庭用 GE コージェ 大阪ガス、本田技研 出力 1kw、発電効率 20%総合効率 85%の家庭用 GE コージェネを開
ス ネレーション
工業、ノーリツなど
発中。来年にはモニター試験を始め、1~2 年中の発売を目指す。
エ 業務用マイクロガスエン ヤ ン マ ー デ ィ ー ゼ ヤンマーや 9.8kw タイプ、神鋼電機は 20kw の小型 GE コージェネを
ン ジンコージェネレーション
ル、神鋼電機など
ジ
販売。20kw タイプの発電効率は約 25%。9.8kw タイプはすでに全国
で 400 台以上の販売実績。
ン セラミック
日本ガス協会
ガスエンジン
スターリングエンジン
通産省補助を受けて 1993~1998 年に実施。200kw タイプで発電効
率 46%のコージェネ開発を狙い 44.2%の実績値を達成。
アイ・ビー・エフ
ニュージーランドから輸入の小型スターリングエンジンで家庭用コージェネを商
品化。電気出力 0.75kw、熱利用で 5kw。1 台約 350 万円。
燃 リン酸型
東芝、三菱電機他
最も導入例が多く、ビール工場廃液処理発生メタンガス燃料型や下
料 (PAFC)
多数
水汚泥処理施設での消化ガス燃料型など、都市ガス燃料以外の商業
電
運転例も現れはじめている。
池 固体高分子型
(PEFC)
NEDO(三洋電機、東 家庭用 700w~1kw タイプと業務用 30kw タイプなどの開発が進行中。
芝など)
PEFC は反応温度が比較的低く、熱は温水回収になるのが一般的。
17
3-3. 海外のGTコージェネ研究開発状況1(CGT関連以外)
研究開発テーマ
開発企業など
高 再生サクルシステム Solar Turbine
概 要
Mercury50 (4200kw 40%) タイプで開発中。排ガスと圧縮機出口の空気
効
の熱交換を行なって燃焼用空気を加熱。発電優先型システムで、蒸気注入タ
率
イプと同様、モノジェネに近付く。
化 蒸気注入システム ITP(チェンサイクル) どちらのタイプも熱電可変型 GT コージェネとして我が国のパッケージャーに
GE(STIG)
よるコージェネ商品化が進み、普及しつつある。
低公害
Solar
Turbine 、 従来の蒸気噴射やドライ制御、アンモニア触媒法などに加え、アンモニア以
(低 NOX 化)
Alstom Power 、 外の触媒を用いた還元法などの研究も進む(下記に 2 例)
Allison など多数
GoalLine
炭酸カリウムコーティングを用いた SCONOX 法。天然ガス GT で CO1ppm、NOX2ppm
Envipomental
を保証。
Technology
Catalytica
火炎を 用 いない触 媒燃焼で 燃料を 燃 やし、NOX を 低減化 。15 %O2 で
NOX2ppm を達成。
Combustion
Systems
小型 GT
Capstone
28kw タイプ(効率 26%)に続き、60kw タイプ(効率 26?2 8 %)の開発を進め
(マイクロガスタービン)
る。マイクロガスタービンでは最も実績が多い。
Honeywell
旧 AlliedSignal。75kw タイプ(効率 28.5%)を開発。
Bowman
50kw タイプ(効率 24%)の他、80kw、200kw タイプなどラインナップ充実を図
る。
上記 3 社の他、マイクロイガスタービン分野ではエリオット、インガーソルランド、ターベックなどが
開発・参入を公表している。
18
3-4. 海外のGTコージェネ研究開発状況2(CGT関連)
国
プロジェクト名
1987
Technology ~1993
開発目標
概要
出力 74.6kw で TIT は 2 軸再生式が GM、フォード等が参加。
1287℃、1 軸再生式が
オールセラミックエンジン TIT1204℃で 85h の運転な
1371℃。ともに自動車用。
ど。
AGT の後継プロジェクト。TIT1371℃、 GM、AlliedSignal 等が参加。オールセラミックエンジン
出力 74.6kw の自動車用 CGT 開発。 TIT~1395℃で 1000h の運転など。
1994
~1998
1993
米 CTEDP
国
~1998
PNGV
1993
~2004
CSGT
1992
Ceramic Stationary Gas Tubine ~1998
セラミック構造部材や低公害燃焼システム 関連要素技術の高度化という側面が強く、燃
焼器や熱交換機等様々な評価試験を実施。
等の要素技術開発。
セラミック部品の低コスト量産技術や耐久
性評価などを研究
従来より燃費が 3 倍のハイブリッド自動 GM、フォード、クライスラー等が参加。要素技術の開
車用 CGT 開発。
発が進み、2008 年の市販化を目指す。
定置式コージェネ用 CGT 開発。
Solar Turbine 社が中心。同社の Centaur50S
TIT1121℃
をベースにセラミック部品を導入。
AGT
Advanced Gas Tubine Program
ATTAP
Advanced Tubine
Application Project
期間
1979
~1987
HVTE-ST
Development Program
ATS
Advanced
Program
AGATA
欧
州 Advanced
Tubine
1992
System ~2000
1987
Gas
Turbine
TIT1425℃産業用・事業用大型 CGT 産業用では Solar Turbine 社の 4200kwGT
開発。低エミッション化にも力点。
Marcury をベースに。
for ~1997
自動車用 CGT の開発。出力 60kw、 当初 100kwCGT 開発 を目 指 し たがそ の 後
TIT1350℃、燃費 200g/kwh
60kw ハイブリッド車用エンジンに変更。
1990
~1996
1988
~1998
1999
~2003
燃焼温度 1350℃、DE 並み熱効率の (財)日本自動車研究所、トヨタ、日産、三菱自
100kwCGT 開発。
工等が参加。
TIT1350℃、熱効率 42%以上
再生式 2 軸 CGT で熱効率 42.1%を達成。
研究開発費総額約 160 億円
金 属 ・ セ ラ ミ ッ ク を 組 み 合 わ せ た 2002 年度に中間評価実施予定。
8000kwHGT 開発。
Automobiles
自動車用 CGT 開発
日 300kwCGT 開発 PJ
本
8000kwHGT 開発
(本開発 PJ)
19
3-5. 海外のGTコージェネ研究開発状況3(コージェネ用CGT関連)
プロジェクト名
CSGT
期間
1992
開発予算
436 万$
Ceramic Stationary ~1998 (DOE2/3 負担)
Gas Tubine
概要
Solar 社の Centaur50S という既存 GT を用い、初段タービンブレー
ド、初段タービンノズル、燃焼器ライナなどにセラミックを応用したコ
ージェネ用高効率 CGT 開発。
Development
TIT1121℃、熱効率 31.3%、 NOX10ppm 以下のレベルを狙う。Solar
Program
社では将来的に産業用発電 GT として予定された点検やオーバー
ホールを除けば 3~4 万 h 連続で運転できるだけの性能確保を目
指す。燃焼器ライナには繊維強化セラミックスを使用しているが、水
蒸気腐食の問題があり、コーティング技術の完成度向上に注力。
ATS
Advanced Tubine
System Program
1992
700 万$
~2000 (DOE4/7 負担)
熱交換器、タービンノズル 、タービンブレード、燃焼器 、シール、ター
ビンホイールなどにセラミックを応用した産業用・事業用発電 GT 開
発。
産業用では Solar Turbine 社の 4200kwGT Marcury などをベースに
して TIT1450℃クラスの達成を狙う。
産業用には Solar 以外に Allison も参加。事業用大型 GT 開発は主
として GE と Westighouse。
20
3-6. 海外のGT以外のコージェネ研究開発状況
研究開発テーマ
開発企業など
概 要
マイクロガスタービン+ 米国 DOE
ガスタービンと燃料電池のハイブリッドの場合、FC には固体電解質型
燃料電池の
(SOFC)が適すると考えられている。DOE が 250kw の実験計画を進めてい
シーメンスなど
ハイブリッド発電
るが、将来的テーマという性格が強い。
ハイブリッド発電が実現した場合、発電効率は 60?7 0 % に達することが期
待されている。
産 業 用 小 型 カナダ・ Ballard 社
自動車用燃料電池開発で世界的にトップを走るバラード社が進める小型の
PEFC コージェネ
産業用・民生用コージェネ開発。燃料電池は 250kw のユニットを用いる。
レーション
家 庭 用 小 型 カナダ・ Ballard 社
バラード社が東京ガスから改質器技術を導入し、荏原と提携して商業生産
PEFC コージェネ
準備を進める。出力は 1kw で、2004 年からの販売を計画。
レーション
米国 Plug Power 社
7kw の家庭用 PEFC を開発。1 台 2 万ドルで量産開始と伝えられたがその
後計画見直し。
米 国 Northwest Power Northwest Power が 5kw タイプ、American Power が 7kw タイプの家庭用
American Power など
PEFC コージェネを開発中。
21
3-7. 高温化技術の動向とTIT比較
高温化技術の体系
●耐熱素材開発
耐熱素材開発
耐熱鋼→ニッケル系等の耐熱合金→一方向凝固型耐熱材
→単結晶耐熱素材・セラミック
●コーティング技術開発
コーティング技術開発 →(対セラミック)酸化物コーティング・耐環境コーティング
コーティング技術開発
●冷却技術開発
冷却技術開発 →
→空気冷却→蒸気冷却
冷却技術開発 →
主要機種のTIT比較
メーカー・機種
GE フレーム 9-FA
川崎重工業 L20A
Solar Titan130
ALSTOM POWER Cyclone
三菱重工業 Diamond-AS9(開発中)
Capstone マイクロガスタービン
出力
250,000kw
16,695kw
14,000kw
12,900kw
9,805kw
28kw
熱効率
37%
34%
34.4%
34.1%
35.2%
26%前後
タービン入口温度
1,327℃
1,250℃
1,150℃
1,250℃
1,200℃クラス
871℃
ヒアリング等を元に作成。GEのフレーム9のTITは「静翼入口温度」ではなく「動翼入口温度」で、静翼入口
温度に比べると100℃程度下がっていると考えられる。
22
3-8. GTコージェネの開発トレンド
●高効率化
高効率化
発電用GTの開発において最も競争の激しいポイント。タービン入口
温度を上げるためのセラミック応用は世界的な開発テーマのひとつ。
●低公害化
低公害化
DEやGEに較べて環境負荷が少ないとされるGTのアドバンテージ
拡大につながる。特にNOXの低減が開発競争のポイント。
●小型
小型・
小型・軽量化
マイクロガスタービンに代表される、小型分散電源アプリケーションと
しての市場拡大を狙う。燃料電池等とのハイブリッド化もテーマに。
23
4. 本PJの位置付けと波及効果
4-1. 本PJの位置付け考察上のポイント
●300kwCGT
300kwCGTの
kwCGTの後継PJ
後継PJとしての性格
PJとしての性格
1988年から1998年にかけて実施された300kwセラミックガスタービン
開発の技術的蓄積を継承し、実用化へとステップアップ。
●既存GT
●既存GTをベースにした開発
GTをベースにした開発
出力7000kw(TIT・1160℃、発電効率31.5%)の既存GT(M7A-02)を
ベースとし、オールセラミックではなくハイブリッド化で早期実用化を
図る。
●世界初の商用化を目指した開発
セラミックを用いたGTの実用化・商用化は世界に例がない。
24
4-2. 本PJの性能比較1(主要GTコージェネとの発電効率比較)
35.0
(%)
34.0
本PJ開発HGT
新潟CNT-60C
33.0
32.0
タクマTCP-7000
三造MSC100
三造MSC70
タクマTCP-8000
新潟CNT-90C
タクマTCP-6000
31.0
三造MSC90
タクマTCP-5000
日立Tornado
川重PUC70D
30.0
新潟CNT-50C
三造MSC60
三菱重MF-61
ヤンマーATSG6000
29.0
新潟CNT-100C
川重PUC70
川重PUC60D
石播KB7
28.0
川重PUC60
日立造GT-13
27.0
5,000
6,000
7,000
8,000
9,000
10,000
11,000
(kw)
「コージェネレーション総合マニュアル」及び
一部ヒアリングを元に作成
25
12,000
4-3. 本PJの性能比較1(熱電可変GTコージェネとの比較)
(発電効率%)
44
42
タクマTCP-10000ST
タクマTCP-6000ST
40
石播IHI-FLECS(TYPE-E)
日立造チェンサイクルMarkI
38
石播TRI-FLECS
日立造チェンサイクルMarkII
36
石播IHI-FLECS
本PJ開発HGT
34
川重PUC60PLUS
32
30
30
40
50
60
70
80 (総合効率%) 90
各社公表数字から電力最大時スペックを元に作成
26
5. 本PJの波及効果・課題
5-1. HGTの普及見通し1
20.0
(USセント)
15.0
10.0
5.0
日本
アメリカ
イギリス
フランス
ドイツ
0.0
85年
90年
91年
92年
93年
94年
95年
96年
97年
IEA:Energy Prices And Taxes
電力料金の内外価格差は大きく、エネルギーコスト削減ニーズは産業界に根強い
高効率GTコージェネの需要素地はすでに形成されている。
27
5-2. HGTの普及見通し2
天然ガスコージェネ(GT+GE)の導入推移(容量ベース)
90
91
92
93
94
95
96
97
98
99
2000
年
GT 202,940 183,620 103,370 206,520 136,650 175,535 309,935 214,520 237,022 218,346 118,078
GE
34,187
26,785
30,039
44,717
41,061
22,599
33,141
58,606
45,412
51,150
61,758
合計 237,127 210,405 133,409 251,237 177,711 198,134 343,076 273,126 282,434 269,496 179,836
「CGC NEWS vol.17 No.8」データを元に作成
2010年時点での天然ガスコージェネ464万kwという数字は、今後、年平均30
万kwペースでの増加が前提→現実的な目標であり、導入促進政策の投入
も考えられる。
潜在ユーザーのボリュームには懸念も残ることから、安定的な市場推移の
可能性は高いが劇的なマーケット拡大は期待薄。HGTの登場自体が市場拡
大につながらない。GTコージェネのリプレイス需要獲得やDEからのシフト需
要を狙うことも重要。
28
5-3. HGTの想定波及効果・想定される問題
●省エネ効果・
CO2削減効果
●省エネ効果
・CO2
削減効果
HGTの普及が省エネやCO2削減に寄与するのは間違いないが、量的
に考えた場合「従来型GTコジェネ」と較べて大幅な効果拡大を期待し
ずらい。
●既存メタルGT
GTとの厳しい競争
●既存メタル
GT
との厳しい競争
既存のGTに較べ発電効率や熱効率のスペックは優れるが、熱電可変
型などとの競争も避けられず、価格競争力も未知数。燃焼器をセラミッ
ク化したことによるNOX削減効果は重要な差別化ポイントになりうる。
29
5-4. セラミック部材のコストに関する考察
金属部品をセラミック部品に置換した場合のコスト差を
量産条件が同じ(単品受注生産)
量産条件が同じ(単品受注生産)歯科治療用素材で比較した場合
金銀パラジウム合金で1本の歯をかぶせる治療を行った場合、充填材の保険点数は
→1228点(1点10円・12,
12,280
280円
12,
280円 うち7割が歯科技工士・3割がドクター)
オールセラミックの差し歯・義歯の場合、保険の効かない自由診療となるため、
厳密な比較は出来ないが、大まかな相場としては1本8
8万~14
万~14
14万円
万円程度
万円
推定される目安としては十倍前後
30
5-5. メタルGTとの競合ポイント比較
発電効率・
総合効率
HGT
発電効率 34%、総合効率 81%。
タービン入口温度(TIT)は 1250℃級。
メタル GT
通常の GT コージェネで 30%前後。
熱電可変型の場合、40%前後まで上昇。TIT は
1100~1200℃弱程度。
イニシャルコスト
セラミック部品がメタルに比べて材料コスト、加 ブレードに冷却用の複雑な機構を作り込む必要
工コストともに高くなるのが避けられず、量産効 があり、その分セラミックより加工の手間はかか
果も未知数だが、数十台レベルでは量産効果 るが、それでも HGT より安い可能性大。
発現にもやや疑問が残る。
信頼性・
メンテナンス性
長期運転の信頼性が未知数。しかしメタル GT 耐熱性で劣るため、金属部品の熱ダレが起きる
との競争を考えれば年に一度の法定点検以外 リスクはセラミックに比べて高いが、トータルな
は無停止、といったメリットが必要。
信頼性はすでに市場に認知されている。
市場ニーズとの
整合性
スチームを通年・大量に使うユーザーの発掘が 電力需要が高い反面、スチームの余るユーザ
カギ。
ーに対して熱電可変型がアピール。
環境負荷
300kwGT では法的基準を大幅に下回る。燃焼 天然ガスを燃料とすればクリーン性は GE や DE
器をセラミック化したことで NOx 低減に寄与。 に比べて高い。
ヒアリング結果等を元に作成
31
5-6. 想定される課題
●技術的安定性・
技術的安定性・信頼性の確立
世界初のセラミック使用商用GTだけに、市場投入までの十分な技術
的安定性・信頼性の確立が必要。特に300kwCGT開発で課題として
残った長期運転における信頼性、セラミック部品の信頼性確立カギ。
●ユーザーのコストメリットの明確化
発電効率の数%の上昇だけでは熱電可変型を含めた既存GTに対し
て十分な競争力を持つとは言い難い。イニシャルコストはもちろん、長
期運転の場合のメンテナンスコストやライフサイクルコスト面でのメリッ
ト創出が不可欠。
32
6. 論文・特許・新聞記事数等の動向
6-1. 関連論文数推移
「セラミックガスタービン」での検索結果
40
(件)
37
32
30
25
20
20
20
12
9
10
8
1
0
1993
1994
1995
1996
1997
1998
1999
2000
2001 (年)
科学技術振興事業団・データベースJOISより作成
33
6-2. 関連特許数推移
「セラミックガスタービン」での検索結果
4
(件)
3
3
3
3
3
2
2
1
1
1
0
0
1993
1994
1995
1996
1997
1998
1999
0
2000
2001 (年)
特許電子図書館のデータベースより検索
34
6-3. 関連新聞記事数推移
「セラミックガスタービン」での検索結果
15
13
10
7
6
5
3
3
3
3
1
1
0
1993
1994
1995
1996
1997
1998
1999
2000
2001
日経テレコン21・日経4社より検索
35
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