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メ込 - 地質研究所

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メ込 - 地質研究所
5 万分の 1 地質図幅
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(鎖i路ー第 28 号)
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この調査は.北海道総合開発の一環である,
地下資源開発のための基本調査として,北海
道に調査を委託し,道立地下資源調査所にお
いて,実施したものである。
昭和 42 年 3 月
北海道開発庁
5 万分の 1 地質図幅
説明書
落
之込
口
(~II 路-第 28 号〉
北海道立地下資源調査所
技術吏日酒匂純俊
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松下勝秀
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北海道開発庁
昭和 42 年
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北海道立地下資源調査所
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この図幅および説明書は,昭和 36 年から昭和 38 年にわたり,約 150 日間の野外調
査の結果をとりまとめたものである。
調査に当っては,酒匂が図幅中央部を分担したほか全般的なとりまとめを行ない,
小山内および松下が西部地域を,金山が東部地域をそれぞれ分担した。そのほか,東
部地域の一部は,北海道教育大学札幌分校春日井昭助教授の援助をいただき,中央地
域については,北海道大学理学部橋本誠二教授,同渡辺/I恒助手,岡野地正保研究員の
御協力をいただいた。ここに,心から感謝の意を表する。
I 位置および交通
この凶幅は,北緯 43°ぴ,.........43°1 0',東経 142°30',......... 142°45' の範囲をしめている。
行政的には,北部から東部にかけた空知川の流域が南富良野村に,西南半部のトマ
ム川の流域が占冠村にそれぞれ属している。
この図幅地域内の村落は,幾寅と落合で,このほか上トマムと下トマムに小さな村落
*
があるだけである。主要な交通路としては,空知川ぞいにはしる国鉄根室本線と,幾
寅市街から落合を通り狩勝峠に向う国道 38 号線がある。そのほか,主要河川ぞいに林
* 根室本線は,この図幅調査の完了後に,落合からルウオマンソラプチ川ぞいに南下
し,シケレベナイ川と長の沢の間を,東西方向の隆道によって,新得町にぬける新
線が完成し,運行を開始した口この図幅は,昭和 36 年国土地理院発行の地形凶に
よったので,旧路線のみしめしてある。
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この地域を流れる河川は,空会\]川とト
マム川の 2 つである司明矢IJ 川は l 寸J/J国の北
トマム JII は|刈III両の南部を,それ
ぞれ東から丙へ向って流れているう
落合市街と上トマムとを結ぶ南北の線
上には,特徴的な低地市がある。空矢
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ウオマンソラブチIII の 2 支 流 に 分 岐 す
るのまた,
トマム川も L トマムから上流
は, I 有から北へ流路をとっているっこれ
らの南北一方向に流れる河川は一線上にな
らび,低地帯をつくっており,この地情
にだけ,
標高 500,.....,600 ill のところに,
砂喋層をのせる平明面が発達しているう
この低地帯は,東側の変成帯と阿側のホ
ルンヘルス借との間にあり,ひどく擾乱
をうけた不変成の落合)脅から構成されて
いるところで,地質構造につよく支配さ
れて形成されたものである。
この地域の地形的特徴の1 っとして,
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地質概説
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ことから,全般的な層序は不明である。岩質と分布の状況からいちおう層序表にしめ
した層序がたてられるが,確定したものでなし、。全体的にみると,図幅の西縁部に空
知層群に対比される地層が分布し,その東側には,岩質からみておらく神威層群に対
比されると思われる地層が発達している。さらにその東側には,中の川層群に対比さ
れる可能性のある地層が,広く分布している。
東側の変成帯は,各種のホルンヘルス,片麻岩,ミグマタイトといった変成岩類と,
花崩岩やはんれい岩などの深成岩類とから構成されている。変成岩類は,南部地域に
優勢で,北部地域においてはホルンヘルスばかりの地帯に移行する形をみせている凸
中央部地域の日高累層群は,広い範囲にホルンヘルス化をうけている。このホルン
ヘルス中には,輝緑岩質岩を源岩とする緑色岩類が多くみられる。また,ホルンヘル
ス地域の東縁部には,完全に角閃岩化した岩体が,南北に細長く連続しているの
図幅の北辺部には,以上の基盤岩類をおおって,新第三紀末あるいは第四紀初期に
噴出したとみられる熔結凝灰岩が分布しているの
この地域の第四紀層としては,段丘堆積物,崖錐堆積物,および現河川の氾濫原堆
積物がある。
IV
先白亜系(日高累層群)
この地域の基盤を構成する地層は,先白亜紀の日高累層群である
にされたことから,いちおう,次のように分類することができるの
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ろ
か
ら
判
断
す
る
と
,
黒
色
の
硬
い
粘
板
岩
を
主
体
と
す
る
地
層
で
,
暗
灰
色
の
中
粒
~
細
粒
の
砂
岩
を
挟
在
し
て
お
り
,
と
と
ろ
に
よ
っ
て
は
,
両
者
が
薄
互
層
状
態
を
し
め
し
て
い
る
。
ホ
ル
ン
ヘ
ル
ス
化
を
う
け
た
と
こ
ろ
は
,
圧
砕
さ
れ
て
千
枚
岩
状
に
な
っ
て
い
る
場
合
が
多
く
,
片
理
も
全
般
的
に
発
達
し
て
い
る
。
J\- 理
面
の
方
向
を
通
覧
す
る
と
,
ほ
ぼ
南
北
の
走
向
を
し
め
し
,
こ
の
地
層
の
西
部
か
ら
中
央
部
に
か
け
て
は
東
落
ち
の
傾
斜
を
し
め
し
て
い
る
。
東
部
に
な
る
と
ほ
ぼ
垂
直
に
な
り
,
東
縁
部
で
は
逆
に
西
落
ち
の
傾
斜
を
し
め
し
て
い
る
。
つ
ま
り
,
片
理
面
だ
け
か
ら
み
る
と
,
南
北
に
軸
を
も
っ
た
向
斜
構
造
を
と
っ
て
い
る
こ
と
に
な
る
。
な
お
,
図
幅
北
東
隅
で
は
,
片
理
面
は
,
N
W
S
E
-5-
の
主 i句と 60° ,.....70° SW の傾斜をもっ傾向をみせているの
この地層は,ホルンヘルス化をうけているせいもあるが,全般的に古そうな外観を
もち,岩質からみても中の川層に対比される可能性がある。なお,
トマム川の南部地
域および幾寅市街西方では,ほとんどホルンヘルス化をうけていなし、そこでは,
上
部のウエンザル川層中の粘板岩と|又別しにくいものもある円
IV.1.2
落合層 (Hi]
この地層は,落合市街をとおって,約 2.5km の|隔で,南北に細長く分布しているの
この地層の東側は,片麻岩やミグマタイトを主体とする変成帯に断層で接し,西側は,
南北に細長く連続する角閃岩帯と同じく断層で接しているの
この地層は,黒色の粘板岩および砂質粘板岩からなる。地層全体がつよい擾乱をう
けており,構造はきわめて復雑である。粘板岩は,全般的に片理がつよしその多く
は黒色千枚岩様になっているのとくに,東縁の変成帯との断層付近では,いちじるし
く粘土化している。砂質粘板岩の一部は,黒褐色の変砂岩にかわっている。これは,
原岩の構造をそのまま残しているもので,鏡下では,ごくわずかに黒雲母のIf.成がみ
とめられるていどのものである。
この地層中には,いたるところに石英細脈が発達している。一部には,片理面にそ
って無数の石英細脈が形成され,片麻岩状の外観を呈しているものもあるのルウオマ
ンソラプチ川上流地域では,黄鉄鉱の鉱染しているところが多し、。また,落合 liT 街付
近のこの地層中には,輝緑岩が岩床状に遊入しているのがみられる。
この地層は,変成岩帯にはさまれて存在する不変成の地層で,他の日高泉層群の地
層とどのような関係にあるのか,今のところ全く不明である。四方の角閃岩帯やホル
ンヘルス帯の構造が明らかにされてはじめて,相互の関係が推定されるようになるで
あろうの
I
V
.
1
.
3
ウ
ヱ
ン
ザ
ル
川
層
こ
の
地
層
は
,
東
鹿
越
東
方
の
空
全
流
と
,
こ
の
閃
I· 屈
を
縦
断
し
,
さ
ら
に
I川
{
n
J
岸
か
ら
,
秋
田
|
、
月
休
,
下
ト
マ
ム
・
ポ
ン
ト
マ
ム
l旬
接
す
る
千
呂
露
間
II 討
の
ベ
ン
ケ
ヌ
シ
川
ま
で
,
iliff!
2,.....3km
の l隔で分布している。分布L から,千日露1><)111同地域と完全に連続している地層なので,
千日露|制I肩での地層名をもちいたの
下位のユートラシナイ沢層とは,例外なく断層で接しているのユートラシナイ沢層
の大部分がホルンヘルス化しているのに対して,ウエンザノし川層は,全く止なまミの
-6-
山1'1 1 をしめしている(このことは,ユートヲシナイ iW片との iff 界の l杓[.),?ltl が,十時 jむ ,Y:Jに
大きな息;I!未をもっていることをしめしている L のといえる(
ウエンザノL 川)骨は,下トマムから南部の地域では, N2
0
ー---30
N1
0
ー.-'20
走
向
お
よ
び
傾
斜
を
し
め
し
て
い
る
が
,
北
部
地
域
で
は
,
下
に
問
lit! し
た
惜
jむ
と
な
っ
て
い
る
門
こ
の
この似引が,II-:であるか
JH の
千 l九日肩代
斜
を
と
り
,
そ
れ
が
j邑
転
構
W ・ 50° ,..., 70° NE の
E の It 向
と
な
り
,
く
の
J也
肘
は
,
ほ
と
ん
ど
が
東
傾
料
を
し
め
し
て
い
る
が
,
j 並 lf~ ~
し
て
い
る
か
は
,
こ
の
慨
で
あ
る
門
し
か
し
,
0
0
1::<11111μ
[ll ir\地域で、は,この
出 hr\(1 人j だけで'j'1j'ぷすることは|付
J 由!同の征長部で,
IrrJ じ
よ
う
に
東
傾
jE で
あ
る
こ
と
が
み
と
め
ら
れ
て
お
り
,
東
側
に
下
司
:
が
,
西
側
lに L
前:が定 j主していることを L め L ている*
n L たがって,この|てIIIIM 地 J)r£ で、 ~J ,東{HI] が下部
と考えられる η
この地)同は,計十H I:からは,砂岩!再をはさんで L 卜に粘抑平J を E 休とする地層が主
連していて
3 つの部府にい:分することができる門
1 下部粘板岩層
[Hud
If!,?灰色の粘板岩を主体とし,
11(結色の綱粒 .-'I! 1 粒 1沙 7J をしばしば介在する地層であ
る門南部では,乳(-1色のヂャートと粘桁行 . (iJ; '/}h 岡市を介在 L ている門
2 中部砂岩層
[HuzJ
灰色の相杭~柵 t ,'l 砂告で構成される J也!件である門卜- /Hj の(I少 1 H j:,
J
-般に中Ii 杭で,
し
ばしば,粘杭 i' r) 十を向紋状にふくんでいるのが ~IJ 微である〔この様子は,東鹿腿のた
れの L 流域で,とくに顕再である(トJじになると,粘杭 77 のヲミナがた注するように
なり,一般に制約となる n つまり,全般(内に下部がf:Il H でl-.部が *HIH となり,
ド部か
ら}-.部への Jtt:積 J宗境の変 iさをうかがうことがでラる門
3 上部粘板岩層
[HU3J
ド部粘板岩A 屑と,ほほ、同様の計相および!骨相をしめす地層である n ただ,下部粘料
計)再のようなチャートの介 {f: はみられず,
I
V
.
'
.
4
ペ
ン
ケ
ヌ
シ
川
層
[HpJ
こ
の J 也 )Fj は
,
ホ
ロ
カ
ト
マ
ム
J
i
か
け
て
キ
J' cj 主 L て
い
る
ll 什u紅 J)I£ ベ
ノ
ド
ト
マ
ノ
、
n
N20 u,....,40 uE ,
千円並区 lヌl 制説明言;では,
が (P.7) ,
(沙干)と粘村tFJ の TJ:I同が II \:よっている門
(.J\I 止
か
ら
ボ
ン
ト
マ
J 、 III
卜'ifrWU)IIU
こ
u
40υ ,...., 60 SE の/七 I(IJ ・傾斜をしめしている内この
~11£j側がド 1:';:1~ で,
~£悦IJ ヵ、 I·,却である.....、と i記載してある
!t£側が卜(';j ~ , II可側が I :
I';I~υ 〕浪りである(あらためて,この説明書で、訂正
する(
-7-
地層も,ウエンザノレ)I I 層と同様に,千呂露図幅から連続しているので,千呂露図幅で
の地層名をもちいた。
下位のウエンザ、ル川層との関係は,北部のホロカトマム川上流地域では,直接両者
の関係をみとめることはできなかったが,構造上から判断して整合の関係にあるもの
と思われるの下トマムからポントマム川下流流域にかけた地域では,断層で接してい
るm
この地層は,粘板岩質頁岩を主体としているが,チャートや砂岩などをしばしば介
在し,また輝緑岩質岩も挟在している。下部に発達するチャートは,暗緑色あるいは
灰白色のもので,かなり連続性をもって発達している口チャートのなかには,ち密な
凝灰岩様の外観を呈するものもある白砂岩は,暗緑灰色あるいは灰青色の細粒~中粒
の硬砂岩である。
頁岩は,全般的に千枚岩状になっていることが多く,とくにホロカトマム川上流地
域や下トマム付近などの断層周辺部で,それがいちじるしくなっている口
輝緑岩質岩は,組粒で斑品の目立つ輝緑岩であるが,まれに,細粒で珪質なチャー
ト様のものもみとめられる。
IV.2
空知層群
図幅の西部地域には,図幅を南北に縦断する形で,輝緑岩質岩の優勢な複合体が発
達している。この岩層から上位の地層は,これまで明らかにされている空知層群の層
序に対比されることから,いちおう輝緑岩質岩層の下底から空知層群としてとりあっ
かった巴
この図幅地域では,下位のベンケヌシ川層とは断層で接しているが,千呂露図幅地
域内では,整合的に連続する関係がみとめられている。しかも,下位のベンケヌシ川
層中には,多くの輝緑岩質岩が介在しており,輝緑岩複合体に漸移する形をとってい
る乙とから,ベンケヌシ )11 層は,空知層群の輝緑岩質岩の送出活動にきわめて近い時
期の堆積物と考えられるゥつまり,空知層群とその直接下位にくる神威層群の地層と
は,ほぽ一連の地層とみられる。
空知層群の発達の主体は,乙の図幅の西方地域で,神居古揮帯を中心とした石狩金
山,山部,下富良野,大夕張などの図幅地域である。このような地域では,詳細な岩
相層序が確立していて, 6,......7 層に岩層区分がおこなわれている。そして,その聞には
不整合関係もみとめられており,それを境として山部層と主夕張層の 2 層に大きく区
-8-
分されている。この地域の空知層群は,分布が限られているため,上にのベた層序に
全般的に対比することはできないが,西に隣接する石狩金山図幅地域に発達している
ものと合せて考察すると,この凶幅地域においても,石狩金山図幅の岩相上の特徴が
ほぼみられるのこの図幅地域内に分布する空知層群は,山部層の 2 部層と主夕張層の
F 部を構成する 3 部層であるが,前にのべたような山部層と主夕張層との聞の不整合
関係はみとめられず,整合的である。
この閃 l隔地域に発達する空知層群からは,時代を決定できるような化石は発見され
ていなし、。しかし,石狩金山図幅の岩部の沢では,かつて上部三畳紀から下部ジュラ
紀をしめす Spiriferina や Rhynchonellids を産している。この化石の産出層は,こ
の図幅の山部層の下部を構成する地層に,岩相上からも構造上からも一致している。
したがって,空知層群の下底およびそれに連なる下位のベンケヌシ川層の時代は,三
畳紀よりはさかのぼらないであろう。
IV·2·1
山部層
この地層は,図幅の西端部に,空知川からトマム川南方にかけて,
3.5-1
.5km
の
幅で南北に細長く発達しているつ輝緑岩質岩の厚い複合体と,その上部に発達する頁
岩層とから構成される。前者をトマム輝緑岩質岩層,後者を富士川頁岩層として区分
し fこ o
上部の富士川頁岩層の構造や,石狩金山図幅との関連などからみると,
域では,
トマム川流
トマム輝緑岩質岩層を核として,南北方向の軸をもっ西へ倒れた背斜構造が
推定される。
1
トマム輝緑岩質岩層 (YI)
この岩層は,輝緑岩,スピライト,スピライト質扮岩,凝灰質岩など,いろいろの
輝緑岩質岩類からなる複合体であるロしかしその大部分は暗緑灰色を呈し,典型的な
オフイティック構造をもった細粒~中粒の輝緑岩から構成されている。トマム川流域
では,一部に枕状の構造をしめす枕状熔岩がみとめられるの全般的に凝灰質岩は少な
し、。
上にのべた各輝緑岩質岩は,一般に塊状の産状をしめしているが,ところによって
圧砕され,千枚岩状になっているところや,
この岩層中には,
レンズ状にブロック化されているロ
レンズ状の石灰岩をしばしば介在していることが,転石の状況か
ら推定される。賦存位置が確認されているのは,東鹿越およびホロカトマムの 2 箇所
-9-
で,
このうち東日並 J 当のものは,
m 映が大きく,以前ーから訂版イ i 鉱床として依 h されて
きている n なお,この有!骨 It' には,まれに灰色のチャートが快在している白
2 富士川頁岩層
この地層は,
(Yz ]
If(i 灰色の板状府県の日立つ民有,古灰色の制粒___ql 粒砂岩および!天下 i
色のチャートなどから構成されている内ド部では,市In N:I;'!;、計を J央在することが多く,
ところによっては n:i'} との j者 TO,"') 状態を L めている(主た,チャートや蹄枯れ n 凝)グt
i-L} の縛帽を介在しているところもある門
上部になると,砂宥の介花は少なくなり,わずかに砂粒 i こよるラ:ナがみとめられ
るようなど{計が免達している η
この地屑と卜. (1/'. のトマム輝紘 7; 賀行悼との関係は,
トマム川の inJ 岸で、くりかえし観
察することができる、そこでは,境界出はかなり鮮明に平滑で,まったく整合的な状
態をしめしているの
第 3 図
1主f-: iII JiO';-)宵の露tU
I
V
.2
キ2 主
夕
張
層
E夕
張
!
件
は
,
I 部
!
丹
の
分
イ
j也
!
同
の
主
体
は
,
イ
j也
!
同
だ
け
が
発
iFf
j iJ也
金
山
J主
し
て
い
る
l ズ!1/l!'+iJ
h'x の
さ
ら
に
同
側
に
,
わ
ず
、
か
な
が
ら
也Jl'X に
分
布
し
て
わ
り
,
こ
の
同
η 計
十 r~ L か
ら
,
む
口
と
[
沙
午
?
と
の
圧
)
#
か
ら
な
る
沌
ノ
I/1M)
UII1'£1";.悼の
I少
宥
,
~
単
結
右
民
i"' ,
r( fi に
と
n店
,
チ
ャ
3 部
帽
に
わ
け
ら
れ
る
の
r~ に
た
注
す
る
砂
告
に
宙
む
互
- 10-
ド /f; の
什
:
の
1\' ?, 1 ,
占
!
同
,
お
よ
が
I少
右
!
骨
の
'Ii
由
岐
に
は
,
I沙
:
討
を
主
体
と
す
る
ニ
コ
リ
{
]
(
砂
行
i}(fC
ー
卜
な
ど
か
ら
構
成
さ
れ
る
煎
名
川
陣
緑
右
目
別
下
位
の
山
市
!
固
と
は
,
1c 注
し
て
い
る
《
こ
の
J~毒剤:を境にして,そこ
から J-.(;I; を L タ Ij長!日i としてあつかったわ
L タ怯!吟の作 (H;)~~i は ,
とリ外以l に 2
却
0°
"
'河
7 0°
布
し
,
ま
え
に
ωべ
た
ト
マ
ム
抑
制
行
を
似
と
す
る
内
科
構
い
る
'[1f f'i! 同
I;(II{
,\の
rJLj I 十
1
/
;
出
お
よ
U
I 勾 Jじ
i3
'
:
h
;
1
1
1[)(j I/ 6{.r ill lJx に
つ
ら
な
問
地
域
で
は
,
千
1
iを
し
め
し
て
分
j告
の
|
何
世
却
を
構
成
し
て
η そ
し
て
,
る
向
料
構
の
傾
主
、
IfトFι叫一
j古
を
と
っ
て
い
る
円
ニゴリ沢砂岩層 CS;J
この地層は,
II 白灰色ないしば (1 色の訓|
粒~・ I~ 粒砂行と,
11(1 灰色のf(行との ILl刊
であるが,全般的に砂討に'肖んでいる(
ときには,ば白色の粗粒砂岩も介在して
し、る門一般に明瞭な版状!爵 j型が発注して
いる。
2 滝の沢頁岩層
第 4 図
CS2]
ニゴリ沢砂山府内百五 :ll
このJt出回は, 11 1";-11<色の n 右を主体と L , I世i{itJ; 計やチャー卜をはさむ Jill)国であるc'
引は,一般に H会質であるが,
n
シルト 't~ や砂質の部分もまれにみとめられる〔似状!同£i H
が明瞭に定注していることが多い〔
トマム!I I 地域のこの J也!同は,ほとんど f( 't';だけからなり,ごく少 E止の II少 77 をはさむ
ていどで,北部のホロカトマム川 Li~Uilll~~ て-U: ,チャートの薄!時を介在しているの
3 無名沢輝緑岩質岩砂岩層
CS3]
この地層は,蹄秘岩質凝灰官,砂む,
n 有,チャー卜などから構 Ii立されているの
/><)1/1面の北西|同地域では,暗秘色の輝結岩白凝灰岩,陥灰色の百平i , II 白亦樹色や!火 (I
色のチャー卜などが, 4,,--,Sm の単位で互!骨状態をしめしているのここの日右には,か
なり明瞭な!時哩がずさ j 主しており, *;¥.総計'fif 凝灰白とは fill 明な境界的i をもつのが持通で
ある n チャートには , ill つはい凝灰買のものもある円陣結目白 i疑!火山の一部には,持i
f':F 計百岩の向慨をふくみ,角 II索 i疑!火山あるいは集地山状の店 HI をしめすものがある。
Iyi 部の沌の Jバ Li~U也j戒で、は ,
!'Cljl!1 に州総計の枕状 'tH 't';- を介イI: しているほか,チド
ートや砂むをしばしば扶在するのが 14 散である p
11-
V
十勝熔結凝灰岩 (WdJ
この熔結礎灰岩は,図幅の北辺部に,日高累層群を直接おおって分布している o こ
れは,北に隣接する西達布図幅地域一帯にかけて広く発達しているもので,分布の状
態から,基盤岩層の低いところを埋めて発達しているようである凸
岩質は,石英の斑晶の目立つ灰色のもろいもので,熔結度はそれほどつよくなく,
全般的に均質な岩質をしめしている。構成鉱物は,斑晶として,大型の融蝕形をとる
石英と,多量の斜長石破片を主体とし,少量の黒雲母をともなっており,まれに小さ
な輝石片がみとめられるの
これらの鉱物片の間を流理
構造をもったガラスが埋め
ており,部分的に球頼状を
しめしている。
この熔結凝灰岩の噴出源
は,今のところ明らかでな
く,噴出時期も新第三紀末
期から第四紀初期の聞と考
えられ,確実な時期は明ら
第5 図
かでなし、。
VI
第
四
系
x5
0
十勝熔結凝灰岩の顕微鏡写真
(Gi ,
Tr , Tu , Al
]
こ
の
図
幅
地
域
に
発
達
す
る
第
四
紀
の
地
層
は
,
図
幅
東
部
に
み
ら
れ
る
ル
ウ
オ
マ
ン
ソ
ラ
プ
チ
礁
層
と
河
岸
段
丘
堆
積
物
,
崖
錐
堆
積
物
,
お
よ
び
氾
濫
原
堆
積
物
で
あ
る
。
ル
ウ
オ
マ
ン
ソ
ラ
プ
チ
喋
層
は
,
地
形
の
項
で
説
明
し
た
よ
う
に
,
落
合
市
街
に
向
っ
て
南
か
ら
北
に
流
れ
る
ル
ウ
オ
マ
ン
ソ
ラ
プ
チ
川
に
そ
っ
た
低
地
帯
に
発
達
し
て
い
る
,
標
高
500----600
の平坦面を形成している砂陳層であるロ現河床との比高は 60m 以上あり,
m
平坦面が
かなり解析されていることからみて,やや古い時期の堆積物と思わかる口乙の地域以
外には,このような瞭層は,まったくみられない。
河岸段丘堆積物は,空知川およびトマム川下流沿岸に,現河床からの比高 5m 内外
の段丘面を形成している。その他の河川ぞいにも段丘堆積物と思われるものがみとめ
- 12-
られることがあるが,崖錐堆積物におおわれており,両者を区別することは困難であ
る。崖錐堆積物は,凶幅地域の全域に優勢に発達している。氾濫原堆積物は,わずか
に,幾寅市街付近の空知川ぞいに広がっているにすぎない。
VII
変成岩類
この図幅地域には,低変成度のホルンヘルスから花崩岩質のミグマタイトまで,いろ
いろの変成岩類が発達している。これらの変成岩類は,図幅東部の日高変成帯の延長
部にあたる地域と,図幅中央部のユートラシナイ沢層地域とにわかれて分布している。
両地域の問には,不変成の落合層が発達しており,相互の関係は明らかでない。
V
I
I
.
l
この岩石は,
ホ
ル
ン
ヘ
ル
ス
(Hoj
I司
幅
の
中
央
部
地
域
と
北
東
部
の
ユ
ー
ト
ラ
シ
ナ
イ
沢
層
の
分
布
地
域
一
帯
に
,
広
く
発
達
し
て
い
る
口
両
者
の
ホ
ル
ン
ヘ
ル
ス
は
そ
れ
ぞ
れ
構
造
的
に
も
区
別
し
て
考
え
な
け
れ
ば
な
ら
な
い
も
の
と
思
わ
れ
る
が
,
こ
こ
で
は
と
り
あ
え
ず
一
括
し
て
と
り
あ
つ
か
っ
た
。
図
幅
の
中
央
部
地
域
に
発
達
す
る
ホ
ル
ン
ヘ
ル
ス
は
,
一
般
に
変
成
度
の
よ
わ
い
細
粒
の
も
の
で
.
い
ち
じ
る
し
く
圧
砕
さ
れ
て
,
千
枚
岩
状
を
呈
す
る
も
の
が
多
い
。
岩
質
的
に
は
,
黒
雲
母
ホ
ル
ン
ヘ
ル
ス
,
合
韮
青
石
ホ
ル
ン
ヘ
ル
ス
,
含
柘
楢
石
革
青
石
ホ
ル
ン
ヘ
ル
ス
な
ど
に
わ
け
ら
れ
る
が
,
そ
れ
ぞ
れ
が
ど
の
よ
う
に
分
布
し
て
い
る
か
は
不
明
で
あ
る
コ
概
し
て
,
落
合
岳
付
近
か
ら
空
知
川
沿
岸
付
近
に
か
け
て
,
変
成
度
の
高
い
も
の
が
多
く
み
ら
れ
,
柘
橋
石
や
革
青
石
が
多
量
に
ふ
く
ま
れ
て
い
る
。
ト
マ
ム
川
の
南
部
地
域
に
な
る
と
,
ホ
ル
ン
ヘ
ル
ス
と
い
う
よ
り
も
変
砂
岩
て
い
ど
の
も
の
が
多
く
,
変
成
度
の
高
い
も
の
は
,
ご
く
一
部
に
み
ら
れ
る
だ
け
で
あ
る
つ
な
お
,
東
側
の
角
閃
岩
帯
に
接
す
る
と
こ
ろ
に
は
,
と
く
に
変
成
度
が
高
く
組
粒
に
な
っ
た
も
の
が
み
ら
れ
る
口
こ
の
岩
石
の
黒
雲
母
は
,
緑
褐
色
の
も
の
で
,
し
、
ち
じ
る
し
い
平
行
配
列
を
し
て
生
長
し
て
い
る
。
柘
楢
石
は
,
こ
ま
か
し
、
粒
状
の
も
の
で
あ
る
が
,
ご
く
一
部
で
は
,
大
型
に
な
っ
て
い
る
。
董
青
石
は
,
ほ
と
ん
ど
す
べ
て
ピ
ニ
石
に
変
っ
て
い
る
3 ご
く
粗
粒
な
部
分
に
限
っ
て
,
斜
長
石
の
形
成
が
み
と
め
ら
れ
る
。
図 i隔
の
北
東
部
地
域
に
分
布
す
る
ホ
ル
ン
ヘ
ル
ス
は
,
黒
雲
母
片
麻
岩
か
ら
移
行
し
て
い
る
も
の
で
あ
る
が
,
漸
移
す
る
よ
う
な
と
こ
ろ
は
ほ
と
ん
ど
な
く
,
破
砕
性
の
断
層
で
、
片
麻
岩
と
接
し
て
い
る
こ
と
が
多
い
口
こ
こ
に
は
,
片
状
黒
雲
母
ホ
ル
ン
ヘ
ル
ス
が
多
く
,
優
白
質
の
部
分
と
黒
雲
母
の
集
合
す
る
部
分
と
の
縞
が
目
立
っ
て
い
る
。
同
じ
よ
う
に
,
柘
棺
石
や
革
青
石
が
ふ
く
ま
れ
て
い
る
も
の
が
あ
り
,
最
北
端
に
な
る
と
,
変
砂
岩
て
い
ど
の
も
の
も
み
と
め
ら
れ
る
。
-13-
第 6 図
第 7 図
VII.2
緑
色
岩
類
緑色岩類は,
ホルンヘルスの 4出 /1\
合草青石ホルンヘルスの顕微鏡写真
x50
CGeJ
I 神幅中央部のホルンヘルス発注地域ー,
jii ,に数多くみとめられるちとく
に , 'J~~ 生II 川沿岸の越中同体付近から落合if;-やトマム
l lJ付近をとおりトマム!I
I にし、たる
地 f骨に,集中して発注している。
宕質は,
If(緑色ないし緑色を止する制下?の堅硬なもので,
I場起イ i と曹長イ
し,少量の石英と結簾石をともなっている。|場起
{j は,いちじるしく繊維状を呈し,
ごくまれに原岩の構
j告の形を残しているものがみられ
j宣と忠われるオフイテヅク構
る。ホルンヘルスには!正砕されたものが多く,千枚f'
i:1 えになっているものが多いが,
1
4-
i を E 休と
第8 図
緑色岩類の顕微鏡写真
x50
緑色岩類は,ほとんど例外なく塊状を呈している凸
この岩石の原岩は,岩脈状あるいは岩床状に道入した輝緑岩と思われるが,原岩の
構造をはっきり残したものがないので,明らかでなし、ただ,ほとんどホルンヘルス
化をうけていないユートラシナイ沢層中に,中粒ないし組粒の輝緑岩がみられること
から,これと同じ岩質のものと推察される。
VIII.3
この岩
角
閃
岩
(Am]
b は,落合市街の北部からルウオマンソラブチ川の西側にそって,約
幅をもち南北に細長く連続する岩体を構成している門
暗結色の撤密堅硬な岩石で,ごく細粒の角閃片岩様のものから,かなり粗粒のもの
まで,いろいろの岩質のものがあるロ一般に肉眼で角閃石がみられるていどのものと
なっている。緑色岩類が塊状のものであるのに対して,この岩石は,いちじるしく方
向性の強いのが特徴である白
構成鉱物は,かなり結晶度の高い陽起石質角閃石とソーシュル石化した斜長五を主
体とし,やや多量のチタン石をともなっている白陽起石は,いちじるしい平行配列を
して生長しているが,針状あるいは繊維状になることはなし、。ときに,細粒のカミン
ク角閃石が多量に形成されているものがあり,そこには再結品した大型の斜長石が,
斑状変品状に生長している凸
この角閃岩帯中には,
しばしば勇断帯が発達しており,岐砕や粘土化しているとこ
ろが多くみられる。ときに,やや変成度の高い片状ホルンヘルスがはさまれている。
- 15-
lkm の
なお,金の沢の下流沿岸4 では,角閃岩化していない粗粒のはんれい岩様の宕石がみら
れるっこれは,よごれた科長石と普通輝石からなるものであるが, jfj 閃有の!卓岩なの
かどうかは明らかでなし~
角閃岩の片 JJ. 面は,岩体の JIヲと平行してほぼ南北の走向をしめし,同に 40° から 60叫
ほど傾斜しているつこの構造は,東側の落合!昔 D それとはまったく違い,むしろ西側
のホルンヘルス地域の地質構造と一致しているロ
VII
.4 黒雲母片麻岩 CGnJ
この岩イ i は,
I 司 'I!両の東南部地域一市に優勢に琵達しており,幅広い片麻岩帯を構成
第 9 図縞状黒雲 1'8:片麻岩
第 10 図
粗粒黒雲吋片麻右中のパレオゾーム(黒雲 t:}. 片岩)
- 16-
しているロ変成度の低い黒雲ほ片岩様のものから,粗粒なミグマタイト質のものまで,
いろいろのものがあるが,主体をなすのは,縞状黒雲母片麻岩, j4 長石斑状変品黒雲
母片麻岩,および黒雲母角閃石片麻岩である。なかでも,黒雲母が縞状に濃集し,優
白質の目立つ原式的縞状片麻岩が,
もっとも多し、。乙れらの各月麻岩は,相互に明瞭
な境界をもっているものではなく,たいていはお互いに漸移の関係にあり,それぞれ
の分布も明らかでないので,一括してあつかったっ
これらの片麻岩は,一般に,石英,黒雲母,科長石を主体とし,小量の桁椙J石や正
長石をともなっている。北部のものには,革青石をふくんでいるものがあるが,その
ほとんどはピニ石に変っている。また,淡緑色の塩基性岩源の片麻岩とみられるもの
が,数 m の幅で,斜長石斑状変品黒雲母片麻岩と互層して発達しているところがあ
る。
片麻岩の片理面は,はぼ南北の走向で、同に傾斜するものが多いが,ときに東西性の
走向をしめすところもあるの
第 11 図縞状黒雲母片麻岩の顕微鏡写真
V
I
I
.
5
片
麻
岩
状
ミ
グ
マ
タ
イ
ト
CMgJ
こ
の
岩
石
は
,
黒
雲
母
片
麻
岩
中
の
い
た
る
と
こ
ろ
に
み
ら
れ
る
が
,
し
か
し
大
き
く
み
て
岩
帯
の
南
部
に
多
い
巴
と
く
に
凶
幅
東
南
隅
の
山
稜
を
構
成
す
る
と
こ
ろ
に
,
ま
と
ま
っ
て
発
達
し
て
い
る
コ
周
囲
の
片
麻
岩
類
と
の
メ 50
l直
接
の
関
係
は
不
明
で
あ
る
が
,
片
麻
岩
中
の
粗
粒
部
と
朗
、
似
す
る
岩
質
- 17-
n麻
第 12 図
片麻円状ミグマタイト
をしめすことから,片麻岩とは漸移の関係にあるものと思われる凸
この岩石に,組粒ないし中粒のもので,黒雲 l手の平行配列による方向性がつよくし
めされる岩石である。しばしば片麻岩をとりこみ,またフロック化され,その間を優
臼質脈によりうめられているものもあるロシュリーレン状に黒雲母や角閃行が集合す
る部分を多くふくんでいるの
この岩石は,
グラノプラステック組織をしめし,
県芸 IJ ,
科長石,
イj 英を主体と
し少量のカリ長七.と角閃石をともなっている。カリ長石は,他の鉱物の間をうめた
り包みこんだりして生長しており,斜長石との間にミルメカイトを生じ,わずかに微斜
第 13 図
片麻岩状ミグマタイトの顕微鏡写真
- 18-
x50
長石構造をもつものもみられるの
このミグマタイトの -;-i 向性は,同聞の)J麻岩の片麻状構造と完全に平行している。
V
I
I
.
6
こ
の
店
イ
花
崩
岩
質
ミ
グ
マ
タ
イ
ト
i は,
(MrJ
!j- 麻
円
借
南
部
の
巾
央
付
近
に
,
I' 両数 m か
ら
数
た
達
し
て
い
る
門
こ
の
ミ
ク
マ
タ
イ
ト
も
,
ま
わ
り
の
100m
の
小
有
休
を
構
成
し
て
n 麻 ~t:· 煩
と
は
整
合
的
で
,
境
界
部
は
漸
移
す
る
こ
と
が
多
い
門
第 14 図
x50
花
崩
特
質
ミ
グ
マ
タ
イ
ト
の
顕
微
鏡
写
真
rFJ 粒ないし粗粒の優白買のミグマタイトで,
),~,雲ほの干行配列による方向性はよわ
い。この岩石中には,全体に規則的な節理が発注し,片麻宕類をとりこんでいるのが
みとめられるョ構成鉱物は,黒雲母,科長引,石英,カリ長石が主なもので,そのほ
か小量の角閃石や紅
i椙石がみられることがあるの全体にクラノプラステック組織をし
めすが,科長石は斑品状を呈することが多し、ゥカリ長石は,正長行が多いが,ときに
ミーサイト質のものもみられ,科長石との間にミルメカイトを生じている。角閃石は.
j炎緑褐色村状のもので,制粒粒状
i~↓長石および石英と組合って集合する場合が多い円
VIII
こ
の
地
域
に
発
注
す
る
火
戒
告
に
は
,
か
に
,
日
高
泉
層
群
量
的
に
多
い
も
の
は
,
東
縁
音
J
\
附
火!;)(
t
:
-~H
~fJ i' ~H;l
に
み
ら
れ
る
花
(
品
店
と
は
ん
れ
い
岩
類
の
ほ
rl に
泣
人
し
て
い
る
優
白
宕
,
輝
緑
岩
,
お
よ
び
蛇
紋
宥
が
あ
る
の
こ
う
ち
I; の
花
嗣
宕
と
空
全
I層
群
中
の
締
結
岩
で
あ
る
。
- 19-
V Il LI
花崩岩 CGrJ
花同岩は,凶 III肩の東辺部に大きな岩体を構成しており,東に隣接する新得図幅地域
に広く発達しているものの一部である。この同幅地域での分布は,ほとんどが山稜部
になっているうえ,地表部は風化作用がいちじるしく進んでいるため,露出が悪く,
宕体の状態は,ほとんど転行から推定する以外に方法はない。
もっとも一般的にみられるものは,塊状で中粒の均質な花崩岩で,ときにやや斑状
のものがみられる。また,岩体最北部では,岩脈状に小さな岩体に分岐するものがあ
るが,そこではアプライト質の花崩岩となっている。
これらの花崩岩は,斜長石,カリ長石,石英,黒雲母を主体とし,少量の磁鉄鉱を
ともなっている。科長石は,大型の短冊状の形をしており,カリ長石により不規則に
交代され,
ミルメカイトが形成されている。カリ長石は,パーサイト質のものが多
し、。
VIII.2
優白岩 CLuJ
この岩石は,ポントマム川の源流流域にみられる口分水嶺に近いととろに,岩脈状
の小岩体をなしているものらしく,直接露出を確認する乙とはできなかったが,付近
の沢の中に,大量の転石となってみられるものである。
岩質は,やや組粒の優白質の堅硬な完品質岩で,石英,カリ長石,斜長石を主体と
し,ごく少量の黒雲母をともなっている⑦とくに,パーサイト質のカリ長石に富んで
し、る。
このような岩石は,この図幅地域内にはほかにみられないが,幾寅市街の北方山地
で,北に隣接する西達布図幅内には,同じような賦存形態で花崩質岩のあることが知
られている。
V
I
I
I
.
3
は
ん
れ
い
岩
類
CGbJ
は
ん
れ
い
岩
類
は
,
上
ト
マ
ム
南
方
の
ト
マ
ム
川
源
、
流
か
ら
双
珠
別
川
地
域
に
か
け
て
,
や
や
ま
と
ま
っ
て
み
ら
れ
る
ほ
か
,
片
麻
岩
中
に
幅
数
1
0
m
の
岩
体
を
構
成
し
て
い
る
。
上
ト
マ
ム
南
方
の
も
の
は
,
南
接
す
る
千
日
露
|
司
幅
地
域
か
ら
南
方
に
か
け
て
発
達
す
る
走
大
な
は
ん
れ
い
複
合
岩
体
の
北
端
部
に
あ
た
る
凸
こ
こ
に
は
,
か
ん
ら
ん
石
は
ん
れ
い
岩
,
ノ
ー
ラ
イ
ト
,
角
閃
石
は
ん
れ
い
岩
な
ど
が
み
ら
れ
る
が
,
一
般
に
塊
状
堅
硬
な
中
粒
の
は
ん
れ
い
岩
で
あ
る
。
千
呂
露
凶
幅
地
域
に
み
ら
れ
る
よ
う
な
,
片
麻
状
は
ん
れ
い
岩
は
み
と
め
ら
れ
な
し
、
。
つ
ま
り
,
南
の
は
ん
れ
い
複
合
岩
体
の
比
較
的
東
側
を
構
成
す
る
岩
質
の
も
の
が
,
こ
の
図
幅
地
域
ま
で
の
び
て
き
- 20-
第 15 函
ilj 閃石はんれい円の顕微鏡写貞
x50
ているといえる。
かんらん石はんれい岩は,科長引と汗通輝行を主体とし,ごく少量のかんらん石,
しそ輝石,角閃イ-1,黒雲
n などをともなっているもので,とくに墜硬で新鮮な岩質を
もっているゥノーライトや角閃行はんれし、右は,後火成作用による変質をうけている
ものが多いロ
片麻岩中にみられるものは,かなり変質して角閃行はんれし、有で,パレオゾーム状
にとりこまれているものらししはんれい行休中に優白買の細脈が数多く発達してい
るのがみられる。構成鉱物も,科長石と決緑色ないし淡褐色角閃行を主体とするが,
ときに黒雲母や石英が多量:に形成されている
VIII.4
この|司
とくに
輝
緑
岩
CDb う
l隔地域に定達している
'7 日生 11 層群の
n
III 匂県層昨
rl' には,件所に輝総岩質岩が分布しているの
III 部門のド古
r; ~を構成するトマム輝紙岩質岩層は,ほとんどがこの
種の宕石からなるものであるぺこれにつし、ては,
I 司 fiN~ の JJ[において
i泣明したので,
ここでは省略する口
そのほかのものは-.般
l これ IJI 刈たあるいは山広状の形をとって定注しており,ュー
トラシナイ沢同,落合同,ベンケヌシJi
ll 丹 111 に
み
ら
れ
る
円
な
お
,
ホ
ル
ン
ヘ
ル
ス
の
分
布
地域中に発達する緑色岩類も,このような怖総計質引が変成したものと思われるのこ
れらの輝緑宕の形成l!
~f 則は l明らかでないが,変
Iiえをうけていることから,かなり早い
- 21-
第 16 図
小粒輝緑岩の顕微鏡写真
x50
時期のものと判断される。とくに,ペンケヌシ川層中のものは,
トマム輝緑岩質岩層
の複合体を構成するものの活動と関連するものと思われ,ベンケヌシ川層の堆積時期
とあまり時代的な間隙はないと考えられる。
ホルンヘルスの発達する地域以外にみられる輝緑岩は,ほとんどが源岩の構造を残
しており,明瞭なオフイテック構造をしめす中粒からやや粗粒な輝線岩であるのただ
し,多くのものは,曹長石緑泥石岩に変っているの
VIII.5
蛇
紋
岩
(Sp)
蛇紋岩は,東鹿越の大沢上流に発達するウエンザル川層とベンケヌシ川層との境界
断層に接して,ただ
1 ヶ所にみとめられるのこれは,延長約
たって露出する岩体で,
地層との境界面は,
る。岩体の中央部には,
N-S
・ 75°E
およそ
30m ,幅 20 ,. . . . 30m にわ
N20° ,. . . . 300W
の走向・傾斜をしめす幅
5m 前後の断層破砕帯
が発達しており,それから東側の蛇紋岩は角疎化しているのまた,破砕帯から西側の
蛇紋岩には,断層面に平行な割れ目が発達している。
IX
地質構造
この|司幅地域は,市から連続する日高借にふくめられるの日高市は,この凶幅地域
から南方襟裳
l岬まで,け
l奇山脈の稜線にそって日高変成市が連なり,その西側に不変
成の粘板岩層が南北方向の走向で分布しているのさらにその西側に輝緑岩質岩の複合
体が平行してつらなるといった,いちじるしい南北方向の帯状構造をとるのが特徴で
- 22-
の走向をとってい
あるの
この悶 l隔地域は, ~甘から続いてきた市状構造地域が,新期の十勝大雪の火山噴出物
でおおわれており,基盤構造における 1 つの単元の末端部というととができる。この
地域にも,同じような帯状構造が兎達しているが,このような末端部という位置を反
映して,帯状構造の性質に,市方とはかなり違ったものがみられる巴
との図 [II両の点部地域は,
1
1
:I吉i
地
幅
関
露
呂
千
る
す
接
隣
に
市
わ
る
た
あ
に
部
長
延
の
市
城
変
地
幅
図
の
こ
,
て
し
対
に
:
M
の
る
い
て
れ
さ
成
構
て
っ
よ
に
相
円
成
深
ど
ん
と
ほ
,
が
市
成
変
同
の
,
て
し
そ
。
る
い
て
れ
さ
成
構
ら
か
岩
成
変
た
し
と
体
主
を
類
ト
イ
タ
マ
グ
ミ
や
類
岩
麻
片
,
は
で
域
は
、
で
部
北
,
り
あ
で
勢
優
て
、
し
お
f千
に
部
市
,
は
類
守
成
変
の
種
jl~: ヘ
ン
ル
ホ
,
り
な
と
勢
劣
に
敢
は
市
岐
変
の
と
,
り
ま
つ
ろ
る
い
て
し
行
移
に
併
ス
ル
pい
て
せ
み
を
形
る
す
滅
消
て
、
し
お
に
部
北
。
る
,
は
と
こ
な
的
徴
特
、
で
こ
の
側
有
|
の
そ
,
と
在
存
の
併
成
変
不
る
い
て
れ
さ
成
j存
構
で
脅
!
合
f~YI の
る
あ
で
と
こ
る
い
て
し
遣
た
が
市
f
"
jti
T d' 日
の
方
角
,
れ
ら
め
く
ふ
に
市
成
変
が
Y/ 宇
リ ;m} た
に
部
縁
商
の
岩
板
粘
成
変
不
の
側
両
jtf で
ま
市
官
閃
首
い
し
j主
る
じ
ち
い
る
す
?~J 同
の
こ
,
が
る
い
て
し
接
と
角
,
し
か
ョ
る
あ
で
け
わ
る
い
の
こ
,
は
て
、
し
わ
l弓
に
市
成
変
j て
f二
っ
よ
に
層
断
て
っ
な
に
形
た
1っ
]違
り
な
か
,
は
で
域
地
隔
]l'I が
徴
特
や
民
府
,
の
宕
,
は
吊
成
変
不
の
同
合
落
,
と
る
す
う
そ
j)lyI
の
る
い
て
し
致
一
に
全
完
と
の
も
JfIい
れ
ん
は
の
方
東
と
帯
右
閃
角
て
い
お
に
市
成
変
の
方
で
方
南
,
り
ま
つ
ロ
る
な
に
と
こ
る
れ
さ
比
対
に
タ
プ
セ
る
ゆ
わ
い
る
れ
ら
み
に
間
の
と
休
岩
合
複
は 斗
1[
の
こ
,
が
の
も
る
い
て
っ
ま
と
に
市
'
成
変
の
つ
ご
元
単
造
構
の
れ
ぞ
そ
,
は
、
l岡
で
域
地
岩
閃
角
,
と
る
す
ら
か
と
こ
の
り
る
き
で
が
と
こ
う
い
と
る
い
て
し
離
分
に
と
f と
市
岩
麻
片
と
ロ
る
れ
ら
え
考
と
る
あ
で
元
単
造
構
の
別
く
全
は
角構
状
帯
の
方
南
,
て
い
っ
5jIな
と
域
地
る
す
達
琵
が
ス
ル
ヘ
ン
ル
ホ
く
広
,
は
側
西
の
市
岩
露
呂
千
の
南
,
は
造
構
の
群
司
)
累
高
日
,
し
だ
た
。
う
追
く
し
る
じ
ち
い
と
態
形
な
的
般
一
の
造
l司
,
り
と
を
態
形
た
し
続
1[連
に
全
完
ら
か
域
地
高
層
断
な
う
よ
る
え
与
Iを
響
影
な
き
大
に
的
造
構
に
司
ル
ヘ
ン
ル
ホ
だ
た
,
で
ま
の
そ
,
は
造
構
の
も
の
そ
周
地
り
ま
つ
川
し
な
い
て
し
在
存
は
ど
な
地
の
り
な
か
が
成
形
の
ス
。
る
あ
で
け
だ
る
j戒
い
て
め
し
を
の
こ の
方
北
,
や
岩
白
優
る
れ
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に
か
な
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‘
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成
変
,
に
う
よ
じ
同
と
帯
成
変
の
方
東
,
も
域
地
の
こ
,
と
る
す
察
推
ら
か
ど
な
在
存
の
有
岡
花
る
て
し
連
関
と
動
活
或
!
火
や
用
作
こ
。
る
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ら
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1考
と
る
い
て
し
成
構
を
元
単
造
構
た
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独
の
つ
全
完
,
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域
地
ス
ル
ヘ
ン
ル
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,
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の
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同
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ソ
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ン
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ウ
の
側
西
,
は
と
こ
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- 23-
イIiれ
ら
み
に
帯
地
の
こ
,
の
域
地
隔
|
閃
な不変成地域とが,明確に区別されている乙とからも肯定される。
ウエンザル川層とベンケヌシ川層とは,いちおう神威層群に対比されるものと思わ
れるが,実際には空知層群と一連の堆積とみられる点があり,乙の図l幅の西部地域を
構成する地帯として一括して考察した方がよし、。この地域も,南方の千呂露図幅地域
と比較すると,若干の相違がみとめられる o それは,
トマム輝緑岩質岩層を構成する
輝緑岩質岩複合体は,南方地域でより退出岩体の特性をもっており,
1 つの帯状地帯
にまとまっていて,日高西縁構造帯とよばれる地帯を構成している口これに対し,こ
の図幅地域および、両方の石狩金山図幅地域にかけては,それが 3 つの帯状地域にわか
れ,堆積岩層的性格がつよくなっている。とくに,南方地域にみられなかった空知層
群の頁岩や砂岩などの正規の堆積岩層が発達していることは,大きな特徴であるの
乙のように,同幅地域は,同じ日高帯にふくめられるが,南方地域の一般的な構造
と比較したとき,多くの特徴的な違いをもっているといえる。
X
応用地質
この地域の鉱物資源には,硫化鉄,マンガン,および石灰石がある。石灰石は,東
鹿越のものが以前から稼行されてきており,現在も操業中であるが,その他のものは
放置されたままである。
X.I
硫化鉄
この鉱床は,ルウオマンソラプチ川の支流金の沢の角閃岩帯中に匹胎する合銅硫化
鉄鉱床型のものである。角|珂岩を母岩とし,
珪化と若干の粘土化をともなって,
石
英と黄鉄鉱からなる鉱体が形成されている。鑓 III百は 20cm ていどの小さなもので p
N100E , 70 0 NW の方向にのびているが,延長は不明であるり
との鉱体の下盤は,わずかに変質をうけた角閃岩で,上盤は,
50cm の聞が絹雲母
とみられる粘土化をつよくうけており,さらに 1m ぐらいの間が,かなりの珪化と若
干の緑泥石化をうけている。乙のような鉱床形成による変質は約 3m にわたってい
る。
乙の鉱床は,かつて坑道掘さくによる若干の採鉱が行なわれたらしいが,規模が小
さく!日位も低いことから,現在は放置されているの
X.2
マンガン
マンガン鉱床は,幾寅市街の東南方約 5km の,越巾同体の両方小沢から共栄の南
~
2
4~
方小沢にかけてみられるものである o この鉱床は,石英とパラ輝石からなる鉱体が,
規模の大きい珪質岩にそって発達している。この珪質岩は,露出で 5m 以上の厚さを
もっており,ほぼ N600E 方向に 500m 以上にわたって散在している。ほとんどがそ
ザイク状の石英から構成されているもので,ごく少量の黒雲母,白雲母,柘楢石がふ
くまれている。
マン力、ン鉱石は,この珪質岩中にパラ輝石が濃集して形成されたものであるが,品
位は一般に, Mn20% 以下である。共栄南方のものは,かなり優勢にパラ輝石が濃集
しているが,その範囲は小さいようである。
ここのマンガ、ン鉱床は,鉱徴のみられる範囲が約 2km の延長をもっており,
母岩
となっている庄質岩の規模も大きいが,鉱石の品位が低く,稼行の対象にならなし、。
X.3
石灰石
この図幅地域には,石灰岩の岩体が 2 ・ 3 ケ所に知られている。しかし,現在石灰石
鉱床として採掘されている東鹿越のもの以外は,小規模のものである。
1 東鹿越石灰岩
国鉄東鹿越駅の南方数 100m 付近の山腹に,大きな採掘面をみせている鉱体で,図
幅地域では,もっとも規模の大きなものである。
乙の石灰岩は,山部層のトマム輝緑岩質岩層中に匹胎する,層状に近いレンズ状鉱
体である。長軸の延長は 800.......900m で, N35°.......45°E の走向をしめしており,傾斜は
4
5
ー
.
.
.
.
.
.
.
5
0
ーSE
で
,
厚
さ
は
60....150
m で
あ
る
。
石
灰
岩
の
境
界
線
は
,
不
規
則
で
凹
凸
に
と
ん
で
お
り
,
下
盤
側
に
は
,
石
灰
質
の
輝
緑
岩
質
凝
灰
岩
,
チ
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ト
,
粘
板
岩
な
ど
を
と
も
な
っ
て
い
る
こ
と
が
多
い
。
ま
た
,
厚
さ
の
膨
縮
は
,
か
な
り
い
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る
し
い
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う
で
あ
る
。
北
部
の
鹿
越
鉱
山
の
採
掘
現
場
で
は
,
ほ
ぼ
南
北
方
向
の
背
斜
構
造
が
み
と
め
ら
れ
て
い
る
。
鉱
体
の
南
端
は
,
東
鹿
越
大
沢
で
切
ら
れ
,
そ
の
南
部
に
は
延
長
し
て
い
な
し
、
。
ま
た
,
北
端
も
急
速
に
収
縮
し
て
い
る
。
し
か
し
,
北
端
か
ら
約
50....60
m の
延
長
部
に
,
こ
の
地
域
で
の
最
初
の
稼
行
鉱
体
と
い
わ
れ
て
い
る
小
さ
な
石
灰
岩
体
が
あ
る
。
南
部
の
鉱
体
と
は
連
絡
し
て
い
な
い
。
南
部
の
鉱
体
の
鉱
量
は
,
し
,
ち
密
で
、
品
質
は
良
好
で
,
400
万
ト
ン
前
後
と
見
積
ら
れ
て
い
る
。
鉱
石
は
,
一
般
に
灰
白
色
を
呈
C
a
0
5
4
%
以
上
と
さ
れ
て
い
る
の
こ
の
鉱
体
の
分
析
値
は
,
次
表
の
と
お
り
で
あ
る
。
な
お
,
こ
の
鉱
体
は
,
南
部
と
北
部
と
で
2つ
の
鉱
山
に
よ
っ
て
採
掘
さ
れ
て
い
る
。
南
部
の
鉱
山
は
,
日
鉄
鉱
業
東
鹿
越
鉱
山
で
あ
り
,
北
部
の
も
の
は
,
鹿
越
鉱
業
鹿
越
鉱
山
で
あ
る
o
- 25-
CaO'}~
MgOJ
;
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0
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6
6
(
日
本
鉱
産
誌
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よ
る
)
日
鉄
鉱
業
東
鹿
越
鉱
山
こ
の
鉱
山
は
,
鉱
体
の
南
端
部
か
ら
開
発
さ
れ
,
調
査
当
時
は
,
北
部
の
鉱
床
の
開
発
に
着
手
し
,
年
産
19 万
ト
ン
前
後
の
生
産
を
あ
げ
て
い
た
う
鉱
石
の
大
部
分
は
,
い
ろ
い
ろ
な
大
き
さ
に
粉
砕
さ
れ
て
,
製
鉄
・
製
糖
・
パ
ル
プ
・
農
業
用
炭
酸
カ
ル
シ
ウ
ム
な
ど
の
原
料
,
お
よ
び
炭
鉱
用
岩
粉
と
し
て
,
道
内
各
地
に
出
荷
さ
れ
て
い
る
。
鹿
越
鉱
業
麗
越
鉱
山
日
鉄
鉱
業
東
鹿
越
鉱
山
の
北
部
鉱
床
の
北
側
に
切
羽
を
も
っ
鉱
山
で
あ
る
o 製
紙
,
製
糖
原
料
,
お
よ
び
炭
鉱
用
,
道
路
用
岩
粉
,
農
業
用
炭
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ル
シ
ウ
ム
原
料
と
し
て
,
年
間
6 万.......8
万トンの
生
産
を
あ
げ
,
道
内
各
地
に
出
荷
し
て
い
る
。
2 内藤農場大理石
幾寅市街の南方約 3km のところの内藤農場南部山地に賦存する o ユートラシナイ
沢層の砂岩粘板岩層中に匹胎する,
長軸が N200E の走向をもっ規模の小さいレンズ
状鉱体である凸
この鉱体は,大正末期に一時採掘されたといわれているが,鉱体延長 50m 以下,幅
10m 前後で,鉱量 1 万トシ未満の鉱体のため,その後は放置されている。
石灰岩は,灰白色を呈し,中粒~細粒の結晶粒の目立つ結品質のものであるの局部
的に黒色の不純物が縞状にはいりこんで,片麻岩様の外観を呈する部分もみられる。
したがって,装飾用石材としての価値は,多少あろうが,鉱量が少ないので,稼行対
象としては考えられない。
- 26-
文献
1
)
小
山
内
照
・
長
尾
捨
・
三
谷
勝
利
・
長
谷
川
|
潔
・
橋
本
豆
幅
説
明
書
「
石
狩
金
山
2
)
(1958):
5 万
分
の
l 地
質
図
J,
北
海
道
開
発
庁
酒
匂
純
俊
・
小
山
内
照
(
1
962):
5 万
分
の
l 地
質
図
幅
説
明
書
「
千
呂
露
J,
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立
地
下
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査
所
3
)
国
府
谷
盛
明
・
土
屋
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・
他
(
未
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5 万
分
の
1 地
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図
幅
説
明
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「
新
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4
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・
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(
未
5
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(
1
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960)
5 万
分
の
l 地
質
図
幅
説
明
書
「
西
達
布
J,
北
海
道
開
発
庁
: 北海道の下部蝦夷層群以前の地層群に関する諸問題,東北大学
理科報告(地質学)特別号,第 4 巻
町
長尾捨一・小山内照・酒匂純俊 (1952)
: 石狩国空知郡南富良野村金山,鹿越お
よび幾寅付近の石灰石鉱床,北海道地下資源調査資料,第 4 号
7
)
酒
匂
純
俊
・
金
山
詰
祐
(
1
959)
: 沙流川上流・落合地域のマンガン鉱床および硫化
鉄鉱床,北海道地下資源調査資料,第 51 号
- 27-
EXPLANATORYTEXT
OFTHE
GEOLOGICALMAPOFJAPAN
OCHIAI
(Kushiro~28)
By
S
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iOsanai , KatsuhideMatsushita
andTetsusukeKanayama
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昭和 42 年 3 月
20 日印刷
昭和 42 年 3 月 25 日発行
著作権所有
北海道開発庁
印刷者
加藤
博
札幌市北大通西 8 丁目
印刷所
興国印刷株式会社
札幌市北大通西 8 丁目
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