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「地域情報システムに関する市民フォーラム」 意見交換内容

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「地域情報システムに関する市民フォーラム」 意見交換内容
「地域情報システムに関する市民フォーラム」
意見交換内容
・コーディネーター
岩手大学名誉教授
いわて災害コミュニティーメディア連携連絡協議会会長
・コメンテーター
齋藤 徳美 氏
奥州エフエム放送株式会社
取締役放送局長 佐藤 孝之 氏
株式会社ラヂオもりおか
取締役 軽石 強 氏
二子町振興協議会 いも丸情報チャンネル
放送受託者 和賀 匡彦 氏
北上市長 髙橋 敏彦
齋藤徳美氏の進行により、コメンテーターの佐藤孝之氏、軽石強氏、和
賀匡彦氏から現在の仕事や活動の内容を交えた自己紹介をいただいた後、
参加者からの質問、意見に回答する形式で意見交換を行いました。
コメンテーターの仕事・活動及び自己紹介
佐藤孝之氏(奥州エフエム放送株式会社 取締役放送局長)
岩手・宮城内陸地震の際に焼石岳に取り残された市民に災害対策本部の指
示を奥州エフエムを通じて放送しました。東日本大震災の際も市民への情
報伝達手段として機能したことから、市民にも認知され経営も安定してき
ています。
軽石 強氏(株式会社ラヂオもりおか 取締役)
ラヂオもりおかは細々とした経営だが若干の黒字で民営でやっています。
東日本大震災時の情報伝達手段としてラジオが有効でした。うつ病患者が
ラジオ番組で話をすることにより患者に良い変化が見られました。地域防
災の点からもコミュニティ形成のためにもコミュニティFMが必要と考え
ます。
和賀匡彦氏(二子町振興協議会 いも丸情報チャンネル 放送受託者)
「いも丸情報チャンネル」は、行事やイベント紹介を若者向けにとの考え
でスタートしました。インターネットを通じた配信を活かし、二子町出身
者向けに情報や風景の動画を流すなど、二子町にこだわった情報を発信し
ています。
意見交換
北上市は広域から人が集まっている可能性が非常に高く、専用受信機がないと災害
情報が受信できないことは混乱を招く可能性がある。
高齢者の認知症の方の行方不明情報等の情報発信は、同報無線システムよりもコ
ミュニティFMが適していると思われる。
エフエム岩手だけでも北上から発信している番組は3つあり、また、昔は商業施設
から生放送もしていた。市民それぞれに情報発信される方はまだまだいると思われ
る。
15年以上前に友人らとFM研究会を立ち上げ、試算して市に提案したが、当時はダ
メだった。今は市が真剣に考えているので進めてほしい。
FMラジオの有用性について、スマホを持っていない情報に遠いところにいる人た
ちは、はたしてラジオを聴いているのか。そういう人たちからの要望はあるのか。
自主防災組織への調査では、東日本大震災のときの情報収集手段として、91件中、
発災直後においてはラジオ放送が81件、停電が復電した後でも48件が利用したとい
う結果でした。(市)
市内全域に自主防災組織ができているが、自主防災組織の訓練等でラジオの必要性
みたいなものはでてきているのか。
地区の避難訓練で、住民に対する情報の提供の仕方がメールと消防団による広報
活動だったのですが、全然聞こえませんと。これが雨降ったらどうなるか。聞こ
えるわけがない。今の家は昔と違って密閉性が高いですから、近所に救急車が来
ても知らないでいる。そういう状況でははっきり言って避難準備情報等を伝達す
るのは相当困難だというのが訓練をやったスタッフほとんどが同じく思っており
ます。(軽石氏)
ラジオ聞いている人はどれくらいいるのか。
奥州エフエムで開局当時から、毎年、同じ場所で同じイベントの時に500サンプル
のアンケート調査をしています。だいたい1日1回ラジオを聴くという方が75%か
ら80%います。ほぼ毎年そのあたりで推移しています。ですからかなりの割合でラ
ジオを聴いているという人は多いと思います。(佐藤氏)
情報伝達手段として独居高齢世帯に配備されている緊急通報装置の利用可能性はど
うか。
加入者側から発信し、連絡ができるが、市からの情報提供はできないはずです。
(参加していた消防職員OBの方)
老人等がPCを使わないから難しいのではないかとの説明があったが、例えば
「葉っぱビジネス」ではかなりの高齢の方もタブレットを使っていると聞く。タブ
レットだと双方向でやれるので、郊外の交通弱者は買い物の注文にも使える等の使
い道もひろがるのではないか。タブレットを使うという選択肢はなかったのか。
停電時でもいち早く情報を得られる、発信できるといった視点で検討してきたため、
タブレットを選択肢に入れませんでした。別の視点では、タブレットは考える価値
があると思います。(市)
それぞれの地域がメディアを媒介としながら、お互いに活性化していくといったよ
うな提言について、自分たちの活動がどのように地域に、地域外に反応しているか。
奥州エフエムは奥州・金ヶ崎の活性化のために、地域コミュニティのためのラジオ
として、徹底した地域密着で、放送内容、営業も奥州・金ヶ崎エリアとすることで、
ラジオを聴いている方々の75%以上は奥州エフエムと1日1回は聴いているよとい
う結果になっている。そこを徹底することで、「おらが局」となり、地域にプライ
ドを持つようになると思います。(佐藤氏)
北上市は可能性を秘めていると思います。是非皆さんと模索をして、少なくとも
今日出た話の中から、いろいろな価値があり、発展性があるということをベース
にして前進をしていただければいいのではないかという気がしています。
ここでまとめる話でもありませんので、可能性がいろいろ指摘されたということ
で、市の方も具体的に提案を進めていただいて、また、皆さんからもそれに対す
る意見をいただいて、良いものができるように頑張っていただくということを申
し上げて、とりまとめさせていただきたいと思います。(齋藤氏)
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