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従来のアプリケーション・パフォーマンス管理 における限界の克服

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従来のアプリケーション・パフォーマンス管理 における限界の克服
Oracleホワイト・ペーパー
2010年4月
従来のアプリケーション・パフォーマンス管理
における限界の克服
Oracleホワイト・ペーパー -従来のアプリケーション・パフォーマンス管理における限界の克服
免責事項
以下の事項は、弊社の一般的な製品の方向性に関する概要を説明するものです。また、情報提供を
唯一の目的とするものであり、いかなる契約にも組み込むことはできません。マテリアルやコード、
機能を提供することをコミットメント(確約)するものではないため、購買決定を行う際の判断材
料になさらないで下さい。オラクルの製品に関して記載されている機能の開発、リリース、および
時期については、弊社の裁量により決定されます。
Oracleホワイト・ペーパー -従来のアプリケーション・パフォーマンス管理における限界の克服
概要 ..................................................................................................................................... 4
はじめに.............................................................................................................................. 4
複合アプリケーションの複雑さの増大 .............................................................................. 5
インテリジェント・アプリケーション・パフォーマンス管理 .......................................... 6
異機種環境全体に対応したサービス指向ビュー ........................................................... 7
Java EEに対する専門家の関与の最小化 ....................................................................... 9
反復的なDIY手動プロセスの排除 ................................................................................ 10
結論 .................................................................................................................................... 11
Oracleホワイト・ペーパー -従来のアプリケーション・パフォーマンス管理における限界の克服
概要
今日のIT部門を統括するリーダーが直面している非常に大きな問題は、常に変化するビジネス要件に対処で
きるミッション・クリティカルなビジネス・アプリケーションを提供しなければならないことです。これら
の問題の解決に必要なさらに高いレベルのパフォーマンスと機動性を実現するために、多くの企業がJava
Platform, Enterprise Edition(Java EE)とサービス指向アーキテクチャ(SOA)を採用するようになっていま
す。品質保証用および本番用として多くのJava EEとSOAを配置するようになったIT部門は、Java Management
Extension(JMX)のデータ収集やバイト・コード埋込みといった、従来の手法を使用したアプリケーション・
パフォーマンス管理(APM)ではもはや十分ではないことに気づき始めました。
オラクルは、Java EEおよびSOAに対応した、業界初で唯一のモデル駆動型のインテリジェントAPMプラッ
トフォームを提供しています。従来のAPMツールキットと異なり、Oracle Enterprise Managerは、Java EEア
プリケーションおよびSOAアプリケーションを分析してさまざまなアプリケーション構成要素の複雑な関
係を把握して、
このインテリジェント・プラットフォームの中核となっているドリルダウン・アプリケーショ
ン・モデルにその情報を保存します。
Oracle Enterprise Managerは、アプリケーション・モデルに保存されている情報を使用することで、標準のセ
ルフ・カスタマイズ機能を備え、状況の変化に対応して進化し、専門家の関与を最小限に抑えることが可能
な、異機種環境全体の総合的なサービス指向ビューを提供するAPM環境を実現できます。Oracle Enterprise
ManagerのようなインテリジェントAPMプラットフォームを採用することで、企業は、分散アプリケーショ
ンのより効率的な管理、機動的な管理、および総所有コストの削減を実現できます。
はじめに
IT部門は、企業の俊敏性を確保するために、複合アプリケーションにますます依存するようになっています。
しかしながら、このような複合環境のパフォーマンス管理は、従来のシステムと比べて非常に複雑です。ア
プリケーション・パフォーマンスを管理する必要性を単純に無視することでこの問題に対処している企業も
ありますが、大多数の企業では、従来のAPMツールキットを分散アーキテクチャに効率的に適用する特別
な手動プロセスの実装を選択しています。このような従来のAPMツールキットを真に有効なものとするに
は、独自に作成した反復的な手動プロセス(反復的なDIY手動プロセス)を継続的に適用しなければなりま
せん。この方法ではリソースのオーバーヘッドが増えるだけでなく、アプリケーションを品質保証用および
本番用として稼働させるまで大幅に時間がかかることになります。
実際、このような従来のAPMツールキットと反復的なDIY手動プロセスは、非常に競争が激しい現代のビジ
ネス環境の要件に対応可能なアプリケーションを企業が効率的に提供するうえで、非常に大きな障害となっ
ています。
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Oracleホワイト・ペーパー -従来のアプリケーション・パフォーマンス管理における限界の克服
アプリケーションを効果的そして効率的に提供するために、企業は高度に分散化されたJava EEアプリケー
ション、ポータル・アプリケーション、およびSOAアプリケーションを、最小限のITリソースと専門知識を
使用して総合的な手法で管理する必要があります。企業は、以下を実現可能なインテリジェントAPMプラッ
トフォームを必要としています。
•
異機種環境全体の総合的なサービス指向ビューを提供する。
•
Java EE、SOA、およびポータル・アプリケーションへの専門家の関与を最小限に抑える。
•
反復的なDIY手動プロセスを排除する。
APMプラットフォームにインテリジェント機能を追加するただ1つの方法は、セマンティック・モデリング
の使用です。このモデル駆動型の手法により、APMプラットフォームでは、Java EEアプリケーション、ポー
タル・アプリケーション、SOAアプリケーションの構造、および分散した実行時環境の構成に関する情報を
取得することが可能になります。セマンティック・モデリングをおこなう間に得られる情報を活用すること
で、これらの新しいAPMプラットフォームでは、パフォーマンス測定の挿入、サービス・コンテキストの
適用、呼出し関係の追跡、アプリケーション・パフォーマンスの監視、リアルタイムのアラート送信、およ
びアプリケーションとインフラストラクチャの変更への対応を、インテリジェントに自動でおこなうことが
できます。
複合アプリケーションの複雑さの増大
最新のJava EEアプリケーション、ポータル・アプリケーション、およびSOAアプリケーションを使用する
ことで、企業は、顧客、パートナー、従業員などを含む主要な構成要素に対してミッション・クリティカル
なビジネス機能を提供できます。これらの複合アプリケーションは、多数のJava EEコンポーネントと、異
機種環境間に分散している公開サービスから作成されます。
従来のモノリシック構造のアプリケーションとは異なり、最新のJava EEおよびSOAアプリケーションでは、
次の3つの理由によってアプリケーションの複雑さが大幅に増大することがわかっています。
•
高度に分散化された実行環境:異なる実行時環境で稼働しているアプリケーション・コン
ポーネントを相互接続すると、実行の複雑さが大幅に増大します。
•
コード生成による複雑さの増大:最新のアプリケーション・サービスとアプリケーション
開発フレームワークに関連するコード生成のために、アーキテクチャの複雑さが大幅に増
大します。
•
迅速なアプリケーション開発と変更:アプリケーションの迅速かつ増分的な配置と変更の
ために、操作の複雑さが大幅に増大します。
•
しかし、以下の理由により、従来のAPMツールキットでは、徐々に増大するJava EEとSOAの複雑さという
問題に効果的に対処できません。
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Oracleホワイト・ペーパー -従来のアプリケーション・パフォーマンス管理における限界の克服
•
リソース中心型による測定とビューを重視:従来のAPMツールキットでは、測定とビュー
を個別のエージェントに関連づけています。この手法では、高度に分散化されたコンポー
ネントとランタイムで構成されるアプリケーションを管理するのは非常に困難です。
•
Java EE、SOA、およびポータル・アプリケーションについての深い専門知識が必要:従来
のAPMツールキットを構成して、最新のJava EEおよびSOAアプリケーションを管理するに
は、Java EE、SOA、およびポータル・アプリケーションに関して、深い知識をもった専門
家チームが必要です。これらの専門家は、専門知識に基づいてさまざまなDIY手動タスクを
実行します。専門家への依存度が大きいと、ITリソースの酷使につながり、依存リスクが増
大します。
•
反復的なDIY手動プロセスに依存:従来のAPMツールキットを使用して有効なAPM環境を
設定するには、メトリックの選択、メトリックのグループ化、しきい値の設定、アラート・
アクションの設定などのDIY手動タスクを、専門家チームが実行する必要があります。新し
いアプリケーションの配置および更新をおこなう場合は、APM環境の有効性を維持するた
めに、専門家チームが複数の反復的DIY手動プロセスを継続的に使用する必要があります。
コストがかかる手動プロセスを使用するこの手法では、増大する複雑さと、急速な変化に
追従できません。
このような弱点があるため、バイト・コードを埋め込む従来のAPMツールキットをJava EEアプリケーショ
ンの管理に使用している企業では、分散アプリケーション用の有効なAPM環境を設定および維持するため
に、非常に多くのITリソースを確保する必要があります。しかし、より多くのITリソースを割り当てても、
複雑さという問題の解決策にはなりません。
インテリジェント・アプリケーション・パフォーマンス管理
異機種環境間に分散した最新の複雑なJava EEおよびSOAアプリケーションを効果的に管理するために、企
業は、次の特徴をもったインテリジェントAPMプラットフォームを採用する必要があります。
•
異機種環境全体に対応したサービス指向ビューを提供:インテリジェントAPMプラット
フォームは、高レベルのサービス指向メトリックを提供し、低レベルの技術中心メトリッ
クへのマッピングをおこないます。異機種環境に分散配置され、相互接続されている多数
のアプリケーション・コンポーネントの統一された総合的なビューを実現するために、サー
ビス指向の手法でこれらの測定を編成する必要があります。
•
Java EE、SOA、アプリケーションに対する専門知識の必要性を最小化:インテリジェント
APMプラットフォームでは、最新のJava EE、ポータル、およびSOAアプリケーションにお
ける、相互接続されたさまざまなコンポーネントの関係を把握できる必要があります。こ
の機能は、有効なAPM環境を設定して維持する際に、Java EE、SOA、およびポータル・ア
プリケーションの専門家への依存度を最小化するのに役立ちます。
•
反復的なDIY手動プロセスを排除:インテリジェントAPMプラットフォームでは、標準の
セルフ・カスタマイズ機能と、状況の変化に合わせ進化する機能によって、反復的なDIY手
動プロセスを排除する必要があります。反復的なDIY手動プロセスを排除することは、増大
する複雑さと急速な変化に容易に対応できるただ1つの方法です。
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Oracleホワイト・ペーパー -従来のアプリケーション・パフォーマンス管理における限界の克服
Oracle Enterprise Managerは、最新の分散化された複雑なJava EE、ポータル、およびSOAアプリケーションの
管理に関する問題を効果的に解決できる唯一のインテリジェントAPMプラットフォームです。
異機種環境全体に対応したサービス指向ビュー
今日のミッション・クリティカルなビジネス機能は、高度な分散環境全体に配置されている、多数の相互接
続されたコンポーネントで構成されたJava EE、SOA、およびポータル・アプリケーションによって提供さ
れています。これらのアプリケーションを効果的に管理するために、まず企業は、ビジネス機能、相互接続
された関連コンポーネント、および基盤となっている実行時環境の間にある複雑な関係を理解する必要があ
ります。正しくかつ明確に理解するために、IT部門は、異機種環境全体に対応した総合的なサービス指向
ビューを必要としています。さらに、これらのビューの適切なレンダリングは、組織の異なるレベルにいる
ユーザーが互いに連携し、仕事を効率的に処理するのに役立ちます。
しかし、サーバー中心、Java中心、およびトランザクション・トレースによるアプリケーション管理手法の
制約上、従来のAPMツールキットでは総合的なサービス指向ビューを提供できません。
サーバー中心の管理
これはエンタープライズ・システム管理フレームワークで使用される代表的な手法で、Java EE層を可視化
します。このリソース中心の手法では、企業全体にあるさまざまなJava EEコンテナから可用性とパフォー
マンスの測定値を収集して整理し、単一のビューにまとめます。この手法は、さまざまなサーバーの状態を
監視するのには適していますが、アプリケーション・レベルの管理に必要とされる十分な可視化を提供でき
ません。
JVM中心のアプリケーション管理
このリソース中心の手法は、Java EE用の従来のAPMツールキットでよく使用され、1つのJava仮想マシン
(JVM)で実行されているコンポーネントから低レベルのテクノロジー指向の測定値を収集します。これら
のツールキットは、複数のJVMからの測定値を論理ユニットとして適宜グループ化する方法をユーザーに提
供します。このグループ化は、分散アプリケーションを大まかに表現するものです。この手法はJava EEア
プリケーションを監視するもっとも一般的な方法ですが、Java EEアプリケーションの複雑化、分散化、お
よびサービス指向アプローチの採用が進むにつれて、次第に期待した結果が得られなくなってきています。
トランザクション・トレース
トランザクション中心の手法では、複数のリソースにまたがる単一トランザクションのパスを追跡して、さ
らに低レベルのテクノロジー指向の測定値を収集します。この手法では分散アプリケーションを十分に可視
化できますが、トレースのたびに大きなオーバーヘッドが発生するため、これまでは本番環境で採用される
ことがありませんでした。したがって、従来のAPMツールキットでは、オーバーヘッドを制御するために
サンプリング・レートの制限、サンプリング・ウィンドウの縮小、オーバーフロー保護などの技術を採用し
ています。可視性を制限するこれらの技術が使用され、またターゲット・トランザクションを事前に識別す
る必要があるため、この手法はJava EEとSOAアプリケーションの継続的な管理には適していません。
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Oracleホワイト・ペーパー -従来のアプリケーション・パフォーマンス管理における限界の克服
ベストソリューションは、まれなトランザクション・トレーシングの手法を24時間監視で補完することです。
この24時間監視は、オーバーヘッドが発生しないツールを介して行われ、リアルタイムの履歴メトリックが
常に本番環境で利用できるようにします。
Oracle Enterprise Managerによる全体的な可視化
オラクルは、異機種環境全体に対応したモデル駆動型のサービス指向ビューを提供できる唯一のインテリ
ジェントAPMプラットフォームを、Java EEアプリケーションとSOAアプリケーション用に開発しました。
Oracle Enterprise Managerでは、アプリケーション・モデリング・テクノロジーを使用して、分散アプリケー
ション、ソフトウェア・コンポーネント、およびランタイム・インフラストラクチャの間にある複雑な関係
を把握します。アプリケーション・モデルに格納されているセマンティック・マッピングを使用することに
よって、Oracle Enterprise Managerは、アプリケーション・コンテキストにおいて異機種環境全体の管理エン
ティティのパフォーマンスを正確に測定できます。さらに、ドリルダウン・アプリケーション・モデルの可
視化やナビゲーションといったモデル駆動型の機能は、全体のユーザビリティを大幅に向上させます。
ドリルダウン・アプリケーション・モデルの可視化機能は、図1のように、さまざまな可視化技術による系
統的な手法によって、これらの複雑な関係を自動的にモデル化して表示します。
図1:Oracle Enterprise Managerのトポロジ・ビュー機能によるリソース配置の可視化
ドリルダウン・アプリケーション・モデルのナビゲーション機能は、関連情報に効率的にアクセスする方法
をユーザーに提供します。この機能では、階層横断、アーキテクチャ・モデルのナビゲーション、文字列問
合せ、およびドリルインとドリルアウトなどの技術を使用します(図2参照)。
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Oracleホワイト・ペーパー -従来のアプリケーション・パフォーマンス管理における限界の克服
図2:このURLを使用した、Oracle Enterprise Managerモデルのもっとも適切な表示の検索
Java EEに対する専門家の関与の最小化
今日の企業のIT部門は、企業が競争上の優位性を確保または均衡を維持するためのソリューション作成を、
経営幹部から常に迫られています。すぐに変化するこれらの要件に適合するアプリケーションの量産に必要
な効率性と柔軟性を最大化するために、企業内の開発者と設計者は、Java EE、SOA、およびそのほかのア
プリケーション開発フレームワークに目を向け始めました。時間とともに、これらのフレームワークの使用
方法に習熟したIT部門の専門家は、ソフトウェアの開発ライフ・サイクルのプロセスに貢献するようになり
ます。
近年、Java EE、SOA、およびポータル・アプリケーションの需要はますます高まっています。その結果、
既存の専門家リソースは限界に達しており、現在、IT部門は専門知識の不足に陥っています。そのため、IT
部門は、専門知識の不足に対処し、専門家リソースへの依存を最小限に抑え、専門家が付加価値の高い作業
に集中できるようにする新しい方法を模索しています。
しかしながら、従来のAPMツールキットはこの問題を悪化させるだけです。従来のAPMツールキットで有
効なAPM環境を設定して維持するには、Java EE、SOA、およびポータル・アプリケーションについての深
い知識が必要です。これらのツールキットでは、専門家が分散アプリケーションのアーキテクチャを確認し
て実行時環境の構成を考え、パフォーマンス測定の挿入に最適な位置を選択する必要があります。多くの知
識を必要とするこれらの作業によって、IT部門はより多くの専門家リソースの確保に追われることになるた
め、専門知識の不足の問題は悪化します。また、社内の専門知識が不足しているため、サード・パーティの
独立系ソフトウェア・ベンダーおよびオフショア開発チームによって従来のツールで作成されたアプリケー
ションを監視することは非常に困難です。
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Oracleホワイト・ペーパー -従来のアプリケーション・パフォーマンス管理における限界の克服
これらの問題を解決してJava EE、SOA、およびポータル・アプリケーションのパフォーマンスを効果的に
管理するためには、IT部門は、必要最小限の専門知識で設定と維持が可能なOracle Enterprise Managerなどの
インテリジェント・プラットフォームを採用する必要があります。従来のAPMツールキットとは異なり、
Oracle Enterprise Managerでは、カスタマイズされたAPM環境の設定と維持が専門家に依存しないで行われま
す。代わりに、アプリケーション・モデルに格納されている情報を活用する独自のモデル駆動型の手法を使
用することで、専門家の関与を最小限に抑えます。独自の標準セルフ・カスタマイズ機能を備え、状況の変
化に対応して進化するOracle Enterprise Managerは、カスタム・エンタープライズ・アプリケーションだけで
なくサード・パーティ製のアプリケーションも管理する完全なソリューションです。
反復的なDIY手動プロセスの排除
1990年代後半にJavaバイト・コードを挿入する技法が出現してから、IT部門では、開発者と設計者が長
年にわたって頼ってきた完全に手動の反復的なソース・コード埋込み技法は次第に使用されなくなっ
てきており、代わりに部分的に自動化されたバイト・コード埋込み技法が採用されるようになってい
ます。従来のAPMツールキットでは、この傾向に対応するためにバイト・コードを自動的に挿入する
機能を提供しています。しかし、これらの従来のAPMツールキットは、反復的なDIYプロセスの削減
にはほとんど役立ちませんでした。
従来のAPMツールキットを使用しているIT部門は、有効なAPM環境を設定して維持するために、次の作業
を繰り返し実施する必要があります。
•
アプリケーションの構造と実行時環境の構成を把握する。
•
各アプリケーションの関連するパフォーマンス測定を手動で選択する。
•
任意のメトリック・グループを手動で作成することによりコンテキストを適用する。
•
変更が発生した場合にAPM環境を更新する。
今日のIT部門では、大量のエンタープライズ・アプリケーションを効率的に作成する必要があり、既存のIT
リソースは限界に達しています。さらに悪いことに、IT部門はより多くのアプリケーションをこれまで以上
に速く本番環境に投入するようになり、さらに、アプリケーション変更の頻度は上がってきています。この
ような傾向と、専門知識の不足が組み合わさって、IT部門がAPM環境を最新の状態に維持することはさら
に難しくなっています。そのため、IT部門は、反復的なDIY手動プロセスなどの、従来のAPMツールキット
に関連した無駄な作業を最小限に減らす方法を探しています。
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Oracleホワイト・ペーパー -従来のアプリケーション・パフォーマンス管理における限界の克服
インテリジェントAPMの採用
Oracle Enterprise Managerは、IT部門がこの問題を解決するのに役立ちます。モデル駆動型の独自の手法に基
づいたOracle Composite Application Monitor and Modelerだけが、反復的なDIY手動プロセスを排除できるイン
テリジェントAPMプラットフォームです。このレベルのセルフ・カスタマイズと継続的な変更の導入を実
現するために、Oracle Enterprise Managerでは、ドリルダウン・アプリケーション・モデリング・テクノロジー
を利用してアプリケーション構造とインフラストラクチャ構成を分析する重要なタスクを実行します。これ
らの情報のアプリケーション・モデルへの保存が完了したあとに、この情報を利用して完全にカスタマイズ
されたAPM環境を確立します。この環境を最新の状態に維持するために、Oracle Enterprise Managerは、新し
いアプリケーションが配置されて変更が適用された場合に、常にアプリケーション・モデルを更新します。
独自の標準セルフ・カスタマイズ機能と、状況の変化に対応する機能によって、短期間で価値の上昇と総所
有コストの削減を実現し、さらに投資回収率を最大にできます。
結論
今日のIT部門は、Java EEアプリケーション、SOAアプリケーション、およびポータル・アプリケーション
の開発フレームワークを活用して、急速に変化するビジネス要件に対応できる強力で機動性のあるエンター
プライズ・アプリケーションを効率的に大量作成しています。これらのミッション・クリティカルなアプリ
ケーションとサービスを最高レベルで利用および実行できるように、企業は適切なAPMソリューションに
投資する必要があります。しかしながら、従来のAPMツールキットとその反復的なDIY手動プロセスは、モ
ノリシック構造のアプリケーションの管理には適していましたが、異機種環境で動作し、急速に変化する高
度に分散化されたJava EE、SOA、およびポータル・アプリケーションの管理には適していません。
最新の複合ソリューションでは、反復的なDIY手動プロセスを排除して専門家リソースの関与を減らすイン
テリジェントAPMプラットフォームが必要です。これらのプラットフォームでは、異機種実行環境全体に
対応した総合的なサービス指向ビューを提供すること、およびさまざまなアプリケーション構成要素の間に
ある複雑な関係をメタデータ・ベースのモデルを使用して把握することによって、IT部門が変更に素早く対
応できるようにする必要があります。
Oracle Enterprise Managerは、Java EE、SOA、およびポータル・アプリケーションに対応した、業界初のモデ
ル駆動型のインテリジェントAPMプラットフォームを提供します。従来のAPMツールキットと異なり、
Oracle Composite Application Monitor and Modelerは、これらのアプリケーションを分析してさまざまなアプリ
ケーション構成要素の複雑な関係を把握して、このインテリジェントAPMプラットフォームの中核となっ
ているドリルダウン・アプリケーション・モデルにその情報を保存します。
Oracle Enterprise Managerは、アプリケーション・モデルに保存されている情報を使用することで、標準セル
フ・カスタマイズ機能を備え、
状況の変化に対応して進化し、
専門家の関与を最小限に抑えることが可能な、
異機種環境全体の総合的なサービス指向ビューを提供するAPM環境を実現できます。そして、このインテ
リジェントAPMプラットフォームを採用することで、企業は、分散アプリケーションのより効率的な管理、
機動的な管理、および総所有コストの削減を実現できます。
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従来のアプリケーション・
パフォーマンス管理における限界の
克服
2010年4月
Oracle Corporation
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