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平成 23 年度 関東ブロック 「地方消費者グループ・フォーラム」 開 催 報

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平成 23 年度 関東ブロック 「地方消費者グループ・フォーラム」 開 催 報
平成 23 年度
関東ブロック
「地方消費者グループ・フォーラム」
~もっと つながろう!地域から~
開 催 報 告 書
日時:平成 24 年 3 月 6 日(火)10:30~16:00
場所:大宮ソニックシティ「第一展示場」
主催:関東ブロック「地方消費者グループ・フォーラム」実行委員会
消費者庁
- 目 次 -
1.開催概要・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
P5
2.プログラム・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
P6
3.参加者団体名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
P8
4.実行委員長開会挨拶・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
P10
5.大臣挨拶・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
P11
6.消費者庁報告・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
P12
7.基調講演
「もっと つながろう!地域から」
聖学院大学大学院 政治政策学研究科 教授 富沢 賢治氏・・・
P17
8.活動事例報告
【地域の団体による寸劇を通した消費者被害防止に向けた取り組み】
①「『ぜったい儲かる』悪質な投資話にご用心!」
杉戸町くらしの会・・・・・・・・・・・・・・・・
P28
【消費者自身が問題提起し発信する自主的な取り組み】
②「家庭での電力削減策」
特定非営利活動法人神奈川県消費者の会連絡会・・・
P29
【消費者活動、啓発等の担い手育成に向けた取り組み】
③「消費者カレッジ出前講座制度」
世田谷区・ひとえの会・・・・・・・・・・・・・・
P32
【地域の消費団体や、学校、自治体などが一緒に進めた取り組み】
④「知っておきたいこれだけは-若者に向けたメッセージ」
千葉県消費生活相談員の会・・・・・・・・・・・・
P35
【消費団体から地域の自治体へ働きかける取り組み】
⑤「県内市町村消費生活関連事業調査の取り組み」
特定非営利活動法人埼玉消費者被害をなくす会・・・
P38
9.分散会での交流・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
P40
10.基調講演と活動事例報告に関する質疑応答・・・・・・・・
P42
11.分散会まとめ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
P48
12.閉会挨拶・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
P55
13.アンケート用紙・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
P56
14.アンケート結果・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
P59
15.当日配布資料・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
P69
平成 23 年度 関東ブロック 「地方消費者グループ・フォーラム」
1.開催概要
■開催日時:
平成 24 年 3 月 6 日(火) 10:30~16:00
■会場:
大宮ソニックシティ 「第一展示場」
(埼玉県さいたま市大宮区桜木町 1-7-5)
■テーマ:
~もっと つながろう!地域から~
■地域:
茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、新潟県、山梨県、長野県
■参加者(主催者含む): 76 団体、189 名
■実行委員会 団体名
団 体 名
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
埼玉県消費者団体連絡会
さいたま市
茨城県消費者団体連絡会
とちぎ消費者ネットワーク(栃木県生活協同組合連合会)
群馬県消費者団体連絡会
消費者団体千葉県連絡会
千葉県消費者行政充実ネット千葉
千葉県消費者団体連絡協議会(我孫子市消費者の会)
千葉県
東京消費者団体連絡センター
東京都生活協同組合連合会
東京都地域消費者団体連絡会
日本生活協同組合連合会中央地連
新宿区
神奈川県消費者団体連絡会
NPO 法人新潟県消費者協会
新潟県生活協同組合連合会
新潟県生活協同組合連合会
山梨県消費者団体連絡協議会
長野県消費者団体連絡協議会
21
全国消費者団体連絡会
22
消費者庁
-5-
2.プログラム
時 間
10:30~10:35(05)
内 容
開会
実行委員長 岩岡 宏保氏
10:35~10:40(05)
大臣挨拶
内閣府特命担当大臣(消費者および食品安全) 松原 仁氏
10:40~11:00(20)
消費者庁報告
消費者庁
長官
福嶋 浩彦氏
11:00~12:00(60)
基調講演
「もっと つながろう!地域から」
聖学院大学大学院 政治政策学研究科 教授 富沢 賢治氏
13:00~14:00(60)
活動事例報告
【地域の団体による寸劇を通した消費者被害防止に向けた取り組み】
①「『ぜったい儲かる』悪質な投資話にご用心!」
杉戸町くらしの会
<参考取り組み(資料配布紹介)>
➢「消費者被害防止啓発劇の上演について」/栃木県
【消費者自身が問題提起し発信する自主的な取り組み】
②「家庭での電力削減策」
特定非営利活動法人神奈川県消費者の会連絡会
今井 澄江氏
<参考取り組み(資料配布紹介)>
➢「行政と市民団体の協働による食品等の放射性物質測定」/小金井市
【消費者活動、啓発等の担い手育成に向けた取り組み】
③「消費者カレッジ出前講座制度」
世田谷区 黒田 明敏氏
ひとえの会 渡辺 美砂氏
<参考取り組み(資料配布紹介)>
➢「次世代を担う担い手(若い世代)の育成」
/消費者グループ「ピースオブマインド」
➢「横浜市消費生活推進員制度」/横浜市
-6-
時 間
内 容
【地域の消費団体や、学校自治体などが一緒に進めた取り組み】
④「知っておきたいこれだけは-若者に向けたメッセージ」
千葉県消費生活相談員の会
小島 勢津子氏、久光 貴子氏
<参考取り組み(資料配布紹介)>
➢「大学生に対する啓発事業」/東京都生活協同組合連合会
➢「千葉県県民提案事業」/千葉県
➢「神奈川県県民提案事業」/神奈川県
【消費団体から地域の自治体へ働きかける取り組み】
⑤「県内市町村消費生活関連事業調査の取り組み」
特定非営利活動法人埼玉消費者被害をなくす会
針生 圭吉氏
<参考取り組み(資料配布紹介)>
➢「東京都における区市町村消費者行政調査」
/東京消費者団体連絡センター
/東京都生活協同組合連合会消費者行政連絡会
➢「神奈川県における市町村訪問」/消費者会議かながわ
➢「消費生活ネットワーク新潟について」
/消費生活ネットワーク新潟
14:00~14:15(15)
休憩
14:15~15:30(75)
分散会についての説明
分散会
15:30~15:45(15)
基調講演と活動事例報告に関する全体質疑
15: 45~16:00(15)
分散会報告
16:00
閉会
全国消費団体連絡会 事務局長 阿南 久氏
-7-
3.参加者団体名
団 体 名
1
埼玉県消費者団体連絡会
2
さいたまコープ
3
さいたま市消費者団体連絡会
4
テレビさいたま
5
桶川くらしの会
6
加須くらしの会
7
狭山市消費者団体連絡会
8
行政書士日野法務事務所
9
埼玉県生活協同組合連合会
10
11
12
埼玉県地域婦人会連合会
埼玉県
上尾市消費者団体連絡会
杉戸町くらしの会
13
生活クラブ生活協同組合
14
生活協同組合パルシステム埼玉
15
聖学院大学大学院
16
特定非営利活動法人 埼玉消費者被害をなくす会
17
埼玉県県民生活部消費生活課
18
埼玉県消費生活支援センター
19
埼玉県消費生活支援センター春日部
20
さいたま市消費生活総合センター
21
新座市経済観光部経済振興課
22
杉戸町産業課、商工会担当
23
茨城県消費者団体連絡会
24
25
茨城県
茨城県生活環境部生活文化課
茨城町消費生活センター
26
水戸市消費生活センター
27
とちぎ消費者ネットワーク(栃木県生活協同組合連合会)
28
29
栃木県
とちぎ消費生活サポートネット
栃木県地域婦人連絡協議会
30
栃木県県民生活部くらし安全安心課消費者行政推進室
31
群馬県消費者団体連絡会
32
群馬県
群馬県生活文化部消費生活課
33
太田市市民生活部市民活動支援課消費生活センター
34
消費者行政充実ネットちば
35
消費者団体千葉県連絡会
36
37
千葉県
千葉県消費者団体連絡協議会(我孫子市消費者の会)
千葉県消費生活相談員の会
38
千葉県環境生活部県民生活課消費者行政推進室
39
流山市市民生活部コミュニティ課
-8-
団 体 名
40
(社)価値総合研究所
41
(社)全国消費生活相談員協会
42
ひとえの会
43
財団法人全日本ろうあ連盟
44
消費者機構日本
45
全国青年司法書士協議会
46
東京消費者団体連絡センター
47
東京都世田谷区消費者団体連絡会
48
東京都
東京都生活協同組合連合会
49
東京都地域消費者団体連絡会
50
特定非営利活動法人国際健保協会
51
日本生活協同組合連合会
52
労働者福祉中央協議会
53
消費者グループ「ピースオブマインド」
54
東京都生活文化局消費生活部
55
新宿区地域文化部消費者支援担当課
56
世田谷区生活文化部消費生活課
57
神奈川県消費者の会連絡会
58
神奈川県
神奈川県消費者団体連絡会
59
神奈川県県民局くらし文化部消費生活課
60
NPO 法人新潟県消費者協会
61
コープにいがた
62
63
新潟県
十日町市消費者協会
上越市消費者協会
64
新潟県生活協同組合連合会
65
新潟県県民生活・環境部消費者行政課
66
山梨県司法書士会
67
山梨県
山梨県消費者団体連絡協議会
68
山梨県企画県民部消費生活安全課
69
コープながの
70
71
長野県
長野県上田消費生活センター
長野県長野消費生活センター
72
上田市真田市民生活課
73
全国消費者団体連絡会
74
独立行政法人国民生活センター
75
内閣府消費者委員会
76
消費者庁
※ 地方自治体については、組織別にて掲載させて頂いております。
-9-
4.実行委員長開会挨拶
岩岡 宏保
氏
埼玉県消費者団体連絡会
時間となりましたので、只今より関東ブロック「地方消費者グループ・フォーラム~もっと つながろ
う!地域から」を開催します。私は埼玉県消費者団体連絡会の岩岡と申します。皆様のご協力を頂きな
がら、本日進行させていただきたいと思いますので、どうぞ宜しくお願いします。
もっと つながろう!地域から、こういう今日の表題が付いている冊子があるんですけれども、その表
紙ともう 1 枚めくっていただくと、1 ページ、2 ページがございます。関東ブロック実行委員会からの
呼び掛けということで趣旨が書いてございますけれども、生活の場面は、食、環境、子育て、福祉、産
業、観光とあらゆる分野で多岐にわたっておりまして、そういうことについて情報交換し、意見交換を
していこうという場です。
実行委員会を準備会も含めて 5 回開催し、今日に至っております。地域の団体の協力、それから行政
とも一緒にということで、お互いに学び合う場ということを想定しております。1 ページの下に実行委
員名簿がございますけれども、18 の消費者団体と 3 つの自治体、それから消費者庁ということで実行委
員会を構成させていただきました。2 ページには本日の参加団体一覧が載っております。消費者団体と
して 48 団体、それから行政が 24 団体ということで、200 名規模の集まりということが実現しておりま
す。あらためまして皆様に感謝を申し上げます。
それでは全体の司会についても私の方でさせていただきます。早速ですけれども、お忙しい中、消費
者担当の松原大臣にお越しいただいておりますので、ごあいさつをお願いいたします。
-10-
5.大臣挨拶
松原 仁
内閣府特命担当大臣(消費者および食品安全)
消費者担当大臣の松原仁でございます。本日はこのように多くの皆様にご参加をいただき、心より感
謝を申し上げます。また日ごろより各地域において、消費者問題に熱心に取り組んでおられる皆様に対
し、敬意を表したいと思います。消費者問題の現場は地域であり、消費者の安全・安心のためには、地
方自治体や消費者団体をはじめとした地域で活動している多様な方々が、福祉、子育て、環境、産業な
ども含めた横断的な視点から連携し、地域全体としての対応力を深めていくことが重要です。
消費者庁では現在、審議中の平成 24 年度当初予算において、食の安全、安心の取り組み、地域の多
様な主体への活動支援にかかわる経費、計 5 億円を地方消費者行政活性化基金への上積みとして計上い
たしております。これは食の安全に対する消費者の不安の解消や、地域全体の消費者問題への対応力の
向上を期待するものであります。「地方消費者グループ・フォーラム」は、地域の消費者団体や地方自
治体の参加する各ブロックの実行委員会と消費者庁との共催で開催しております。
企画運営に携わっていただきました実行委員会や関係者の皆様のご尽力とご協力にあらためて感謝
を申し上げます。本日は聖学院大学の富沢教授から「もっと つながろう!地域から」と題して基調講
演をいただいた後、各地域の消費者団体の皆様から多彩な活動の報告が行われると聞いております。さ
らにグループごとの分散会では、参加者同士で意見交換をしながら議論を深めていただけると思ってお
ります。
このフォーラムをきっかけとして、皆様の交流・連携が深まり、地域における消費者問題への取り組
みや消費者行政の活性化につながっていくことを期待いたしております。私も消費者行政の推進のため、
全力で取り組んでまいる所存です。そして本日お集まりの皆様の熱意やご協力をいただきながら、一致
団結して、消費者にとって安全、安心な社会をつくっていきたいと考えております。
結びとなりますが、皆様のご協力に心より感謝を申し上げ、またさらなるご活躍を祈念いたします。
今日の活発な議論が本当の消費者主権というものの確立に大きく役立つことを期待しておりますし、私
も担当大臣としてこの立場にある限りにおいては、こういった皆様の草の根とも言える活動が十分に活
性化するように、できるだけばんばん応援していきたいと思っております。今日の活発なご議論を期待
いたしまして、私の冒頭の挨拶といたします。終わります。
-11-
6.消費者庁の報告
福嶋 浩彦
消費者庁 長官
どうも皆さん、おはようございます。消費者庁の福嶋です。今日は本当に多くの皆様にご参加をいた
だきましてありがとうございます。大臣からごあいさつがありましたので、私はあいさつを省略して、
早速消費者庁からの報告をさせていただきたいと思いますけれども、消費者庁、このグループフォーラ
ムは私どもの最も重要な取り組みの 1 つだと思っています。それは今、大臣からのお話にもありました
が、消費の現場は地域です。いろいろな消費者のトラブルが起こるのも地域ですし、それを解決するの
も地域だと思います。
ですから、こうして地域のいろいろな皆さん、地域を実際に担っていただいているいろいろな住民の
団体、消費者団体の皆さん、そして自治体の行政の皆さん、こうした皆さんと消費者庁がいかにちゃん
と連携できるかというのが勝負だと思っております。ただ、1 年に 1 度こうやって交流するだけではま
ったく不十分なので、もっと日常的に意見交換、情報交換をしたいなと思うのですが、関東の皆さんは
まだ地理的にも近いですが、なかなか全国の本当に地域の中で頑張っていただいている消費者団体の皆
さんなどと、日常的にやるというのは難しい面がありました。
そこで、壮大なシステムを構想していて、なかなか始められないのではしょうがないので、まず皆さ
んとのメーリングリストを作って、日常的に意見や情報交換ができるようにしようということで、今日、
お手元に簡単な説明とご案内を配布させていただいていますけれども、まずメーリングリストでのやり
とりから始めようということで、3 月にももう運用を始めていくことにしています。ぜひ皆さん登録を
していただけたらと思いますので、よろしくお願いいたします。
それから自治体の相談員の皆さんも参加されている方がいらっしゃるのではないかと思いますが、日
常的に相談員さんから法律の解釈などで消費者庁に問い合わせをいただきます。でもいろいろなところ
に行ってお話をすると、あまり評判がよくないんですね。丁寧な対応がなかなかされてないとして、お
しかりを受けることが多いです。いろいろな要因がありますけれども、法執行をやっている、調査して
どういう処分をするかということを直接やっている職員のところに、いきなり電話が入っても、なかな
か丁寧な対応はできないということも現実にありますので、ちゃんとした窓口をつくろうということで、
まだ仮称ですが、
「相談員さんの窓」みたいな名前を付けて、窓口を 4 月からきちっと開設していくと
いうことにしております。これもどうぞ、よろしくお願いをいたします。
-12-
それから、ちょっといろいろな報告をしなければいけないので、どんどん進めてまいります。今、震
災復興の中で消費者庁が最も重要なテーマとしていることの 1 つが、食の安全です。原子力発電所の事
故という現実の中で、食品の安全を確保していくことの一番の基本は、放射性物質に汚染された食品は
流通させないということです。ですから生産、出荷のところできちっとチェックをして、今の時点です
と、暫定規制値を超えるものは絶対に流通させないということが原則です。
これを政府の中で中心に取り組んでいるのは厚労省です。消費者庁もいろいろな意見を言ったり、情
報交換をしたり、協力はしていますけれども、厚労省が中心になってやってもらっています。ここをき
ちっとやることが、もちろんこれからも一番の基本ですけれども、ただ、食品の全数検査というのは、
物理的に社会全部の食品をやる、社会で流通している食品全部をやるのは無理ですから、どうしてもサ
ンプルの検査になります。そうすると、その網をくぐり抜けてしまうものが絶対ないとは言えないわけ
です。
現実に牛肉の問題などが起こりました。そこで消費者庁は、消費者の皆さんの安全、安心をより強化
していくために、消費サイドでも食品の安全を確認していこうという取り組みを広げていくことにしま
した。自治体の皆さんに食品の放射性物質を検査する機器をお貸しして、消費サイドで測っていただく。
消費サイドでの測り方というのは、いろいろ自治体によって異なりますけれども、一番一般的なもの、
代表的なものは、消費者、住民の皆さんが持ち込まれた食品を自治体で放射性物質を測定して、結果を
返してあげる。さらに公表していくという取り組みがあります。
消費者の皆さん、住民の皆さんが持ち込まれるものの中には母乳もあるようです。考えてみれば一番
心配ですから、当然かもしれません。そういった消費者サイドで安全を確認していくという取り組みを
広げていきたいと思っております。今、1 次、2 次、3 次までで 224 台の検査機器の配備先を決定して、
今、順番に配備させてもらっているところですけれども、この中でも、もうすでに始まっている自治体
が多いと思うのですが、さらに 3 月中に第 4 次の募集をして、ここでも 150 台以上は確保して、できる
限り自治体の皆さんの要望に応えていきたいなと思っています。
こうした取り組みの中で、消費者の身近なところでどんどん測定していきますと、消費者の皆さんの
身近なところでいろいろな数値が出てくることになります。ですから、その数値をきちっと判断する力
が求められるわけですね。どんなリスクが示されているのか、いないのか。そしてそのリスクを低減さ
せる方法があるのか。あるいは、そのリスクを自分自身として許容できるのか、できないのか。という
ことを消費者の皆さん一人一人が判断していただいて、自ら主体的に行動していただく。そういう力が
とても必要になります。
この力が不十分ですと、いろいろなところで測定すればするほど、風評被害の原因をつくったり、混
乱を逆にもたらしたりする危険があります。そこで、そうした消費者の皆さんの力をさらに高めていた
だくために、機器の貸与と合わせてリスクコミュニケーションを、自治体や消費者団体の皆さんと一緒
になって全国に広げているところです。リスクコミュニケーションというのは、政府が安全ですよ、こ
れは大丈夫ですよと説得する場では、決してありません。専門家がリスクについてきちっと、正確な情
報を消費者の皆さんに提供し、そして消費者の皆さんからいろいろな質問や意見をいただいて、それで
-13-
意見交換をし議論をする中で共通の認識をつくり上げていくというものが、リスクコミュニケーション
だと考えています。そういったリスクコミュニケーションを、消費者庁が主催するものもありますし、
自治体や消費者団体の皆さんと共催するものもあるし、また地域で取り組まれているものに消費者庁が
協力をするという、いろいろなパターンがありますけれども、3 月までに全国で四十数カ所で開催を今
しているところですし、新年度になってもさらに広げていきたいと思いますので、またそういった取り
組みを計画されている皆さんは、ぜひ消費者庁に一報をいただいて、いろいろなことを一緒にやれれば
いいなと思っておりますので、よろしくお願いをいたします。
次のお話なんですけれども、今、国会が開かれています。政府予算案が審議されていますが、大臣か
らのお話にもありましたように、消費者庁はこの予算案の中に地方消費者行政活性化基金の上乗せ分、
5 億円を計上させてもらっています。この 5 億円というのは、1 つは原子力発電所の事故を契機にして、
食の安全、安心への取り組みがあらためて重要になってきている。そういった自治体の施策について支
援をしたい、この 5 億円を有効に使っていただきたいというのが 1 つ。
それからもう 1 つは、今までの地方消費者行政活性化基金は、民間の事業、消費者団体の皆さんの活
動とか、そういったものを直接支援することには使えませんでした。自治体の事業を民間の団体に委託
するというときは使えましたけれども、直接、消費者団体の皆さんの活動、民間団体の活動を支援する
というものには使えませんでしたが、やはり地域の消費者行政といいますか、消費者の安全、安心を高
めていく取り組みというのは、行政だけでやっていても決してきちっとした取り組みができるものでは
ありません。民間の皆さんの活動も含めた、地域全体の取り組みを高めていく必要があります。
ですから、そういった民間団体、消費者団体の皆さんの活動支援にも活性化基金を使っていただける
ように、要項を変えることにしています。ですから消費者団体の皆さん、自治体の皆さん、今日も両方
いらっしゃると思いますが、ぜひ地域で話し合って、そういった分野にも有効に使っていただけたら、
そして地域全体の消費者問題への取り組みを強めていただけたらと思っておりますので、よろしくお願
いをいたします。
それから、すみません、手話と要約筆記の方、早口でしゃべりまくっているので、ご迷惑を掛けてい
ると思いますけれども、ちょっと時間の制約があるので次に進ませていただきます。これも大臣からお
話がありましたけれども、今、消費者庁、開会中の国会に法案を提出しています。今の時点で提出して
いるのは 2 つの法案です。
先月提出したのは、
消費者安全法の改正案です。
この消費者安全法の改正案は 2 つ中身がありまして、
1 つは生命、身体の分野ですけれども、日常的に消費者が遭遇しているいろいろな消費者事故の原因を
究明、調査する機関を設置するというものです。鉄道の事故ですとか、船舶の事故、あるいは航空機の
事故を調査する機関としては、国交省の外局として運輸安全委員会がありますけれども、それ以外の事
故について、事故調査自体を専門の目的とする機関というものがありません。警察ですとか、それぞれ
の行政機関が処分をするための調査というのはありますけれども、誰か当事者を処分する、あるいは起
訴するかどうか、刑事責任を追及するかどうかという調査、捜査とは別に、事故が起こった社会的な背
景とか、いろいろな構造的な問題とか、そういったことも含めて、事故の原因を科学的、専門的にきち
-14-
っと究明する。
科学的、専門的に究明するけど、同時にきちっと消費者の立場に立ち、被害者にも寄り添いながら、
きちっと原因の究明をして、そして再発防止、拡大防止にきちっとつなげていく。そういった調査機関
が必要だと考えています。運輸安全委員会が担当するもの以外のさまざまな消費者にかかわる事故を調
査する機関を設けたいというのが、1 つの中身です。
それからもう 1 つの内容は、これは財産被害の分野ですけれども、いろいろないわゆる悪質商法が起
こりますが、手口がどんどん新しくなっていきます。そういうときに既存の法律ではなかなか規制でき
ない、対応できないというものが多くなるんですね。例えば最近ですと、スーダン・ポンドとか、イラ
ク・ディナールとか、日本の中では通常は円に換えられない、その国に行けば通用するんですが、通常
は円に換えられないような外国通貨を、これからものすごく上がりますから、今、投資するともうかり
ますよと言って、現在のレートよりはるかに高いレートで買わせて、実際にはもちろん上がりもしませ
んし、円に戻すこともできないという被害もたくさん起こっています。
あるいは、また全然別のものですが、温泉付きの高齢者施設の利用の権利を買いませんかと言って、
これはあなたが使わなくても、あなたが権利を買ってくれたら、大震災で被災した高齢者の皆さんが利
用できるようになりますよとか、個人しか買えないので、あなたが買ってくれたら後で私の会社が買い
戻しますよとか、いろいろなことを言いながら買わせる。しかし、この温泉付きの高齢者施設なども、
消費者庁が現地に調査に行くと、ただの原っぱ。その自治体に問い合わせても高齢者施設をつくる手続
きなどは何も行われていない。まったく架空のうその権利だと思わざるを得ないというものがたくさん
あるわけですね。
こういったものを一つ一つ、法律でその業種で規制していくというのは難しい面ありますので、業種
横断的にそういう多数の重大な消費者被害が起こった場合は、行政の措置ができる。消費者庁が勧告を
したり、命令をしたりすることができるという措置を設けたいというのがもう 1 つの内容です。この 2
つを内容とした消費者安全法の改正案を、今、出しています。
それから先日、3 月 2 日に提出したのが特商法、特定商取引法の改正案です。これはいわゆる押し買
いとか、貴金属の訪問買取にかかわる被害が広がってきています。押し売り、訪問販売は今まで規制で
きても、押し買いは規制できない。訪問買取、あるいは訪問購入という言葉が正式な言葉になりますけ
れども、そういったものはなかなか規制できませんでしたので、これを特商法の対象にするという改正
案です。
ちゃんと書面公告をしなければいけない。いろいろな事例がありますが、いらない着物ありませんか
と言って家に上がり込んで、それでその後は貴金属ありませんかという話になって、大切なお母様の形
見である指輪を強引に抜き取られようとしたとか、すごまれて怖くなって宝石をいっぱい見せたら、そ
れぞれ何十万円もしたような、何万円もしたようなやつを 3 つぐらいまとめて 1,000 円ちょっとで持っ
ていかれちゃった。後でやっぱり解約しようと思っても、売る方と買う方が逆ですから、領収書もない
し、いったい誰が買っていったか分からない、連絡先も分からないなんていうこともありますので、ち
ゃんと書面交付をしなければいけないとか、威迫して困惑させるようなことをやったらいけないとか、
-15-
特商法の規定を適用させる。
さらにポイントとなるのは、クーリングオフができるようにするということですね。8 日間は解約で
きるようにする。ただ、これも売る方と買う方が逆ですから、手元にもう商品がない、持っていかれち
ゃうと、後でクーリングオフする、解約すると言っても、もう溶かしてしまいましたというようなこと
も起こるので、契約を結んでも商品を消費者は手元に、クーリングオフの期間、8 日間は置けるという
規定にします。ここが一番大きなポイントだと思いますけれども、こうした特商法の類型に訪問購入を
加えるという改正案です。
今のところこの 2 つなのですが、もう 1 つ出したいと思っているのは、集団的消費者被害を回復する
ための新たな訴訟制度です。消費者の被害というのは、同種の被害がたくさんの方に起こるということ
がありますので、ただ、それぞれの方が裁判を起こすのは大変ですし、原告団をつくるといってもなか
なか困難なこともある。
そのために特定の適格消費者団体を認定して、その団体が代表して訴訟を起こす。そして第 1 段階で
消費者側が勝った場合に、第 2 段階で実際に被害を受けた皆さんに手続きに加入してもらって、簡易な
手続きで被害額を確定して、損害が回復できるようにするという 2 段階の訴訟制度です。これは日本に
新しい訴訟制度の考え方を入れることになりますので、ちょっと大変な法案で、今、一生懸命つくって
いるところです。これも何とかこの国会中には提出をしたいなと思っております。
ちょっとすみません、駆け足でいろいろなことを申し上げてきましたけれども、これらの法案につい
てもぜひ皆さん注目して、応援をしていただければありがたいなと思っておりますし、今後とも皆さん
と消費者庁がしっかり連携をして、地域からの取り組みで消費者、あるいは生活者がしっかりと中心に
なる社会を築いていきたいと思いますので、今後ともどうぞよろしくお願いをいたします。今日のフォ
ーラムが有意義なものになることを心から期待をいたします。私もまた分散会の議論にも参加させてい
ただきたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いをいたします。今日は本当にありがとうござ
います。
-16-
7.基調講演
「もっと つながろう!地域から」
富沢 賢治
氏
聖学院大学大学院 政治政策学研究科 教授
皆さんこんにちは。この建物、昔、何だったか知っている人はいないでしょうね。ここに桜木小学校
という小学校があったんですよ。私、それの卒業生です。ですから、ここにいて何とも懐かしくて、私
の担任の先生、小池先生というんですが、その先生に大変かわいがられたことを今しみじみ思い出して
いるところです。
ところで今、福嶋さんから聞いた話にびっくりしましたね。次から次へとだましの手口というのは出
てくるんですね。私、一橋大学の大学院出身なんですが、あるときイギリスの協同組合銀行という大き
な銀行があって、それがやっぱり普通の大銀行との競争で非常に危ない時期があったんですが、思い切
ってそのイギリスの協同組合銀行は倫理規定というのをつくって、反社会的な行為、イギリスですと動
物実験も反社会的な行為と言う人もいるんですが、そういうもの、武器製造とか、反環境団体とか、そ
ういうところに貸さない。銀行というのは貸すのが仕事ですよね。貸さないということをあえてやって、
そのために賛同者がぐっと増えて、銀行が非常に繁盛したというお話、報告をしたことがあるんですが、
この一橋大学の先輩の方がちょうどそこにいて、この方は大きな日本の銀行で世界的に飛び回って大活
躍した有名な先生なんですが、その方は富沢、ばかなことを言うなと、そんな例外な話を報告して何に
なるんだと。商売というのは、そもそも人をだますことだと、こう言うんですね。
私、これ、何しろ個人的なところで言うんだったら分かりますよ。だけど、それは報告会でそういう
ことを堂々と言うので私はショックを受けて、この話がいまだに忘れられないんですが。商人というの
はどんどん新しい手口を考えますよね。消費者というのは、それにどう対応するか。要するに消費者問
題というのは、そういう売る人と買う人の間のギャップですね。そこから生じるのが消費者問題だと思
います。
それでは消費者問題を解決するためにはどうしたらいいのかというのは、私は根本的には消費者が頑
張って、その供給者というか、生産者とか流通者、商人とか、そういう人をコントロールする、規制を
かける。あるいは、そういう生産、流通の場に自分たち消費者があえて参加する。そういうようなこと
が根本的な解決になると思うんですね。
私は NPO もやっていますので、NPO で知らない人と話をするときは、最初にこのアイスブレーキン
-17-
グというのをやるんですね。というのは、皆様と私の間に何かアイス、氷が張っていて、いま一歩ちょ
っと打ち解けないところがありますので、ここでアイスブレーキングをやらせていただきます。
皆さんにテストを出します。私は大学の先生なのでね。テストと言うと皆さん緊張している方もいる
ので、クイズと言ってもいいですが、2 つばかりクイズを出しますね。1 つというか、10 年以上前です
が、
『世界がもし 100 人の村だったら』という本がたくさん売れましたね。世界にもう何十億人という
人がいるんですが、そんなたくさんの人をいっぺんに考えられませんので、仮に世界の人が 100 人の村
だったらというふうに考える。
その場合に 100 人の村の人の何人がどうであったかと、
こういうような質問なんですが、1 つは現在、
日本円にするとどれぐらいですかね。その 100 人の村で月に 5,000 円ぐらい以下で暮らしている人は何
人ぐらいいるでしょうかね。ちょっと聞きますね。100 人の村で何人ぐらい月 5,000 円以下で生活して
いると思いますか。
(会場)
5~60 人ぐらい。
(富沢) ああ、すごいですね。2 人のうち 1 人ですもんね。やっぱり皆さん詳しいですね。このクイ
ズをやるとそれほど当たらない人が多いんですが、今、すごいですね。実は 44 人。44 人といっても 100
人中 44 人ですから、ほぼ 2 人に 1 人という勘定でもいいですね。月 5,000 円、皆さんテレビで少しの
お金で生きるということはありますが、月 5,000 円で生きる人がこの中の 2 人に 1 人といったらどうい
う状況でしょうかね。
もう 1 つクイズを出します。栄養失調の人は 100 人の村の中で何人ぐらいいるんですかね。今度は男
の人。何人ぐらいいますか。
(会場)
6 人ぐらい。
(富沢) 6 人ぐらいね。こういう答えをいただきました、6 人ぐらいだそうです。これが 50 人。つま
り世界中を見た場合、2 人に 1 人は栄養失調なんですね。こういう状況です。つまり世界的に見ると、
貧困が広まっている。しかも経済成長というのは、戦後の経済政策の主な政策でしたから、その結果、
格差、お金持ちの人はどんどんお金持ちになる。貧乏な人は貧乏になる。そういう格差が広がっている
わけですね。そういう貧困と社会的な格差が広がっていると。これを放っておいたら世界はどうなるん
でしょうかね。おそらく私、貧乏人の方だったら、テロ、飛行機に乗ってどこかにぶつかるかもしれま
せんね。おそらく紛争とテロというのは絶えないと思います。ますますひどい状況になると思いますね。
戦争も絶えないと思います。
こういうことを止めるのは国連の役割ですね。国連というのは世界中の国が集まって 1 つの組織をつ
くっている国際連合の組織ですが、この国連はこの状況を無視できなくなったんですね。そこで今世紀
の最初ですが、2000 年、紀元 2000 年にミレニアム宣言という声明を発表しました。ミレニアムという
のは 1,000 年ということですね。人類史 1,000 年単位で考えても、人類が栄養失調で死んでいるという
-18-
のは、しかもお金持ちはどんどんお金持ちになっていく。これは耐えられないことですね。
これを防ぐためにはどうしなくてはいけないかという、ミレニアム目標というのをつくったんですね。
その目標の第 1 は、極度の貧困をなくすということです。1 日 1 ドル以下で暮らしている人を 2015 年
までには半減するとか、具体的な目標を立てました。そこで目標を立てるだけではいけないので、国連
としてはそういう食料問題等々を解決する手段、そういうことで働いてくれる人たちの組織、そういう
組織はなにかということをよくよく考えて、これは地域の人たちのために活動する組織だと考えました。
協同組合はその 1 つの典型です。そういうことで、地域の人の生活のために活動する組織が大切だとい
うことに目を付けたんですね。
大企業は大企業で非常に大切な仕事をしているわけですが、大企業はどちらかというと利益が主な目
的なので、利益が上がるところへどんどん地域を移動していきます。あるいは国まで移していきます。
よく大企業は、人を捨て、地域を捨て、国を捨てるといいますが、それはある程度当たっているわけで
す。
そうすると地域が疲弊しますよね。そこで国連は、地域で活動する人たちを育てていきましょう。各
国の政府もそういう政策を取ってください。こういうことを言いだしたんですね。ミレニアム宣言を出
したのは 2000 年ですが、2001 年には、このレジュメに書いておきましたが、国連総会は「社会開発に
おける協同組合」という決議を採択して、協同組合を育てていきましょうという方針を明確にしました。
その翌年の 2002 年には ILO(国際労働機関)と言って国連の 1 つの機構で、労使関係のことを扱う
機関なんですが、その ILO の総会が、
「協同組合の振興に関する勧告」を決議して、世界的な問題を解
決するためには、地域で活動する団体が重要だと述べて、こういうことを書きました。
「均衡のとれた
社会は、政府セクターと営利企業セクター」、セクターというのは社会的な領域の意味で、政府という
社会領域、それから営利企業の集まった社会領域、そういう 2 つの領域だけでは安定した社会はできな
い、もう 1 つの「社会的な領域」を加えないといけない。
「均衡のとれた社会は、政府セクターと営利
企業セクターだけでなく、協同組合、共済団体などを含む社会的セクター」
、ここでは社会的セクター
という言葉を使っていますが、要するに地域で活動するような、社会のために活動するような団体です
ね。その集合体、「社会的セクター」を必要とする。そのため、政府は、協同組合を支援するための法
律をつくるべきだと、こういうことを書いております。
これは非常に重要な社会観ですね。つまり政府セクター、営利企業セクターだけではなくて、社会的
セクターが必要だということなんです。国際的に見ると、政府セクターは第 1 セクター、営利企業は第
2 セクター、社会的セクターは第 3 セクターと言います。これが国際的な用語なんですが、なぜか日本
だけは「第 3 セクター」の意味が異なります。国際的な意味での第 3 セクターは、日本の場合軽視され
ているので、第 1 セクターと第 2 セクター、つまり地方自治体と株式会社が合同で出資して何か事業を
すると、これを第 3 セクター方式の事業と呼んでいます。 第 3 セクターという言葉をそういう意味で
外国で使ったら、全然、通じません。日本は非常に特殊な社会だということが言えますね。日本も均衡
の取れた社会を目指すことが必要です。つまり政府セクターと営利企業セクターだけで基本的にやって
いくという姿勢を改めて、社会的セクターを広め強めていく。3 つのセクターのベストミックス、一番
-19-
うまい組み合わせ、それぞれの弱点を補い合うような、そういう 3 セクター方式で社会を運営していく
ことが必要になると思うんですね。
日本を安定的で豊かな社会にするためには、社会的セクターを拡大、強化していく必要があります。
つまり皆さんのやっている活動を拡大、強化するということが、社会全体の安定に役立つということ
です。この 1 点を私、今日は言いたいんですね。そのためには地域で活動するということが非常に重要
になります。私は今日世界的な話から始めました。私は世界中を飛び回って社会的活動団体の調査をし
てまいりました。どの団体もフロアの敷物とか壁なんかに英語で書いてあることが多いんですが、
「Think globally, act locally」
、つまり地球的な規模で考えて、ローカル、足元で活動せよ。これが国際
的な運動体の標語になっていますね。世界的な規模で考えましょう。だけど活動は地元で、足元でやり
ましょう。
今の時代の特徴はグローカリゼーションという言葉の一言で言えます。1 つはグローバリゼーション。
世界的な規模で経済が一体化しつつあると。それと同時にローカライゼーション、地域の問題が表面化
している。このグローバリゼーションとローカライゼーションというのを 1 つの言葉にして、グローカ
リゼーションと言います。現代の特徴を一言で言うと、このグローカリゼーションですね。ということ
は、実践的にはローカル、地域で活動するというのが非常に重要になっていく。これが世界の問題を解
決するというところに通ずるということですね。
そこで、今度は 2009 年の国連総会決議にいきます。ここで引用しておきましたけれども、
「協同組合
は……あらゆる人々の経済社会開発への最大限の参加を促し、経済社会開発の主たる要素となりつつあ
り」と書いてあります。これはすごいですよね。皆さんの組織が経済の主な要素になりつつあると。そ
して「貧困の根絶に寄与するものである」と。これが国連の基本的な認識ですね。
そこで、この総会決議は、2012 年を国際協同組合年と宣言したうえで、各国の政府と関係者に対し
てつぎのような要請をしています。3 つだけ引用しておきます。1 つは、
「この国際年を機に協同組合を
推進し、その社会経済開発に対する貢献に関する認知度を高めること」です。皆さんの活動に対する社
会的認識とはまだまだ低いので、その認知度、社会にとって大切な活動をしているんですよという認知
度を高めるということです。それから 2 番目は「協同組合の発展を促進すること」
。3 番目は「協同組合
に関する法的行政的規制を見直し……協同組合の発展と持続可能性を高めること」ということです。
今年は国際協同組合年ですが、その国際協同組合年のスローガンを最初に書いておきました。英語で
。これは中学生の英語
言われることが多いんですが、
「Co-operative enterprises build a better world」
でも分かると思うんですが、
「Co-operative enterprises」がよりよい世界をつくるということですね。
普通、協同組合というのは英語ですと、「cooperative society」とか、単純に「cooperative」と言う
んですが、このスローガンでは「Co-operative enterprises」と書いてあります。エンタープライズとい
うのは組織というよりも、その組織の活動の方に強い意味があります。フランス語ですと
「entreprendre」という言葉から来たんですが、「entre」、手の間につかむ、「prendre」ですね。そう
いう企画とか、試みとか、そういうような意味合いです。
「cooperative」は協同ですから、協同の事業、
協同の試み、協同の企て、こういうものがよりよい世界をつくる。これが国際協同組合年のスローガン
-20-
になっているんですね。
「Co-operative enterprises」はそういう意味合いを持ちますが、ただ用語の統一が必要なので、今日
の報告では「協同組織」という形で使わせていただきます。 今度は消費者に関する国際的認識を見る
ことにしましょう。国際消費者機構という組織がありますね。そこでは「8 つの権利と 5 つの責任」と
いうことが書いてあります。消費者には権利と同時に責任があるということですね。8つの権利は、安
全を求める権利、知らされる権利、選ぶ権利、意見を聴いてもらう権利、消費者教育を受ける権利、生
活の基本的ニーズが保証される権利、補償を受ける権利、健全な環境の中で働き生活する権利です。こ
の権利はすごいですね。豊かな生活をする権利というようなことでまとめられるかと思いますが、そう
いう権利があるというんですよね。
だけど権利があると消費者自身が言ったって、社会が認めないと、
「何だ、お前らは勝手なことを言
っている。そんな権利を保証するなんてできない」と言う人がいるかもしれませんね。消費者の権利、
要するにきちっと生きていくという権利の根拠、正当性はどこにあるんでしょうかね。これも時間があ
ると、私は大学の教員なので、皆さんここで 5 分まとめて書いてくださいということを言うんですが、
これにはいろいろな意見が出てくると思うんです。私は消費者は何かということから考えたいと思いま
す。、消費者は何のために消費するかというと、生きるためですよね。食べるためとか生きるため。生
きるって何かというと、自分の体を守る、個体の維持ということも言いますが、それから種の保存が基
本です。要するに自分を生かして子供も生かす、命を受けつないでいく、こういうことが消費の目的で
すね。
簡単に言えば、人間をつくるということです。消費は人間の生産者なのです。消費者は命の生産者で
す。命の生産は、人間社会の基本です。、人間だけじゃなくてすべての生物の基本ですよね、命を守る
ということは。
そこに消費者の権利の正当性が出てくると思うんですね。
だけど権利だけではなくて責任があるということを、この国際消費者機構は言っています。5 つの責
任と言っていますが、「批判的意識を持つ責任、自己主張と行動する責任、社会的関心を持つ責任、環
境への自覚を持つ責任、連帯する責任」です。
「連帯する責任」はどうして出てくるのでしょうか。私はさっき言った消費者の権利の正当性と関係
していると思います。消費者は、個体の維持と主の保存という社会共通の目的を持っています。そのた
めに、生活の中の消費という側面に限定して問題をとらえるのではなくて、命を産み育て守るという生
活という面から消費をとらえる必要があります。生活を守るために社会の人々と手をつなぐ、社会の
人々と一緒にやっていく。これが消費者の責任です。
アフリカのことわざで、
「子供 1 人を育てるのに村中の人の力がいる」ということわざがあります。
これはいい言葉ですね。子供 1 人を育てるのに村中の力がいる。これで私、またちょっと脱線します。
私の住んでいるのはさいたま市北区と言いますが、この北区に 2 月 11 日でしたかね、親子と見られる 3
人が亡くなっていました。どうも餓死していたみたいなんですが、それを誰も気が付かなかった。 こ
ういう人たちが餓死しちゃうのを誰も気が付かない。それは誰の責任ですかね。私も同じ北区に住んで
-21-
いるので、特別な思いがあります。そういうことに気が付かないというのは、その周りの人の問題です
よね。当然、気が付いてしかるべきなのに気が付かない。今、社会全体を見ると、そういう状態なんで
す。コミュニティーが崩れていると言われます。コミュニティーというのは、簡単に言うと、仲間とか
知り合いということですが、そういう知り合い関係、仲間関係が薄れちゃっている。隣の人は何する人
ぞというような感じになっちゃっているわけですね。
これでは消費者は守られませんね。コミュニティーというか、地域というか、知り合い、仲間、こう
いうものを豊かにしていくところから、消費者問題を解決するという視点が重要です。そういう意味合
いでも、地域で活動するということが重要だと思います。
そこで、つぎに、消費者団体の社会的な位置と役割という問を見ていきたいと思います。レジュメの
2 ページ目にいきますね。消費者団体の社会的な位置ですが、まず社会の構造を図の 1 で見ますと、社
会の核心というのは、先ほど言ったように命ですよね。生物はみんな社会、集団を持っていますが、そ
の核心部分は命ですね。
図の 2 のところへいきます。
、
「人づくり中心の生活構造」ということです。命を産み守り育てる、こ
れが人づくりですね。それはどういうふうになっているかというと、この丸円の中のさらに一番の丸、
これが社会の核心ですね。「人間の生産」と仮に書いておきました。その命を産み守り育てるための、
そういうために必要な手段を提供するのが経済ということですね。下の方に「生活手段の生産」と書い
ておきました。
それから政治。政治の機能は基本的には、権力を用いて人間関係を調整するとで、争いが起きないよ
うにすることが大きな役割だと思います。もう 1 つ右の上の方は文化です。理想的なものを考える科学
や芸術の領域ですね。
この図で重要なのは、経済と社会との関係です。、経済は社会のためにあるということです。つまり
経済活動は、人間の生活のためにある。これは単純なことですが、これがうまくいかないところに問題
が生じます。経済の担い手もそういう認識で行動すれば、つまり自分たちは生活を豊かにするために経
済活動をしているのだと認識して行動すれば、消費者問題もずいぶん減ってくると思うんですね。
そこで今度は「コミュニティーと組織」という面で社会を見ていきます。
、図の 3 でコミュニティー
と組織の関係が示されています。コミュニティーは今、言ったように、社会の中の社会です。人を産み
育て守るところですね。基本的な形は、男性と女性の関係です。そして子供をつくる、家族をつくる。
家族と家族が集まって地域社会をつくる。そういう血縁、地縁で結び付いた人間集団がコミュニティー
を形成します。
コミュニティーは自然的な集団ですが、生活をしていくためにいろいろな問題が出てきますね。子育
てとか、病気の場合はどうするかとか、思想的、あるいは信仰の問題をどうするのかと。そういう問題
を解決するために人間は組織をつくっていきます。共通の問題を抱えている人が集まって、組織をつく
って問題解決を図るということです。図の3で見ますと、下がコミュニティー、その上に組織、こうい
うふうに書いてあります。
このように組織は、歴史の最初のころは、人々の協同組織だったんですね。コミュニティーの問題を
-22-
解決するために、共通の問題を持った人たちが集まって組織をつくる。協同で何か解決しましょう。だ
から協同組織ですね。 次のページに移りますが、歴史がだんだん進んで、余剰の食物などが取れてき
ますと、社会全体の問題を解決しましょうという組織が生じます。道路を造ったり、水道を作ったり等々、
あるいは警察とか軍隊をつくりましょうということで国家という組織がつくられますね。つまり、協同
組織とは異なる国家という組織が生まれてきます。
さらに時代がたつと図の 5 になります。
協同組織と国家だけではなくて、
右の上の三角にありますが、
営利企業という組織集団が形成されます。だいたい人間、いろいろなことをやると、こういう専門は俺
に適しているとか、専門家が出てくるわけです。そういう専門家に任せておくと効率性が高くて安くて
いい商品ができるということで、営利組織が出てきます。そして貨幣経済が進んでくると市場、マーケ
ットが形成されますね。商品の売買によって消費生活が成り立つという状況が普通になっていきます。
、
図の 5 が現在の形です。真ん中にに横棒がありますが、下の方がコミュニティーで上が組織ですね。組
織は大きく分けると 3 つ、国家と協同組織と営利企業です。
、 協同組織では助け合いとか共助とか連
帯、結び付き、こういうのが基本になっています。下の方に「Community-based Organizations」とい
う英語が書いてありますが、これを省略して CBO と言います。この CBO、地域に根ざす組織ですね。
これが現在、非常に重要だということを言いたいんです。
国家の方を見ますと、国家の基本原理は平等ですね。営利企業の行動原理は自由ということですね。
この自由ということも非常に重要です。自由競争が営利企業の基本的な行動原理になります。
重要なのは、このコミュニティーの力、あるいはコミュニティーに根ざす組織、この協同組織が国家
や営利企業に対して物を申すということです。皆さんの組織はそれぞれの目的があるかもしれませんが、
社会全体から見ると消費者の利益、消費者のため、生活のため、人々の命を受け継いでいくということ、
そのために皆さんは活動すべきですよということです。、協同組織が国家に対して、それから営利企業
に対して物を申すべきなんですね。これが非常に重要な消費者団体の役割になってくると思います。
つぎに消費者団体の役割をもう少し見ましょう。(1)は、連帯の必要性ということです。これは何
度も申し上げたことで繰り返す必要はないですね。それから(2)は、
「消費者問題を共通の問題として、
地域における多様な主体の連携をどのように実現するか」ということですが、これは消費者庁の地方協
力課が非常にいいことを書いています。協力課の方、いますか。資料をいただいたので非常に役に立ち
ました。引用すると、
「消費生活に関わる問題は、高齢者福祉、障害者福祉、子育て、環境、産業振興、
観光などあらゆる分野に関連し、多岐にわたっている。しかし、これらの分野で活動する主体にとって
は、消費生活は必ずしも主要な課題と位置付けられていない」
、これが現状ですね。
そこで何をすべきかというと、
「消費者団体をはじめ、地域で多様な分野で活動する地域主体」
、さっ
き言ったような高齢者福祉とか障害者福祉とか子育てとか環境、産業振興、観光等々、いろいろな分野
で活動する地域の主体が「
「消費者」の観点からそれぞれの分野で諸課題に取り組むと」
。それぞれの組
織は自分たちの得意な活動分野とがありますから、それに取り組む。取り組むだけではなくて、消費者
という視点を取り入れて活動するのが重要だということです。さまざまな「地域主体が「消費者」の観
点からそれぞれの分野で諸課題に取り組むとともに、行政を含めた」
、行政も主体の 1 つですよと、
「行
-23-
政を含めた多様な主体が連携を図り、課題に取り組んでいくという視点が不可欠である」。この文章は
非常にうまく問題をまとめられていると思いますね。
これを私なりに言い換えると、まず〈1〉は、
「消費者問題を多様な主体の共通の課題として位置付け
る必要がある。そのために、各分野の主体が「消費者問題」についての認識を深める必要がある。認識
(気付き)の問題が重要」ということです。気付くというのがまず重要ですね。何事も気付きがないと
始まらないわけで、消費者団体の方々が付き合いの深い他の団体の人たちに、消費者問題の重要性を気
付いてもらうということですね。
それから<2>は「地域の住民と行政の連携により、消費者・生活者主体の社会を実現するという目標
をはっきりとさせること」です。どういう社会を我々は築いていこうとするのか。お互いに連携して何
を目標にするのかということがはっきりしないと、連帯もうまくできませんよね。そういう目標をはっ
きりさせることです。
「生産者優先の行政から消費
<3>は、
「行政は、消費者問題をまちづくりの核心的問題としてとらえ、
者重視の行政へ」の移行を図る必要がある」ということです。これはおそらく福嶋さんが一番強調して
いる点じゃないかと思います。 図の 6 は、政府も財の供給者だという視点が必要だということです。
要するに商人が悪いことをして消費者をだましてもうけようとするとき、消費者は自衛手段を取って、
その財とサービスの生産者、事業者に対して規制をかける、コントロールする。そういうことだけでは
なくて、実は政府も、この図の左側にありますが、皆さんが税金という形でお金を払って、政府の方は
公共財と言いますが、皆さんの共通に使う財ですね。道路とか港湾とかそういうもの。それからサービ
スですと、今、社会福祉と税の一体化という問題でいわれていますが、子供手当の問題とか、介護の問
題とか、医療の問題とか、年金の問題とか、そういうのは国家の方が消費者に提供していますよね。こ
れは我々がお金を払って提供してもらうわけで、払った分のお金に見合った財とサービスが提供されて
いますか。そういう問題にも消費者としては気を付けないといけないと思うんですね。事業者が悪いだ
けじゃなくて、あるいは国家も悪いことをしているかもしれない。消費者としては常に国家に対して目
を向けることが必要だと思いますね。
それから図の 7 は、消費者団体の連携対象です。国国家と言っても、身近な地方自治体、基礎的な市
町村、基礎的な自治体というのは、わりと地域の消費者との関連が深いと思うんですね。そういう組織
も皆さんの連携対象に引き入れるということが必要だということです。図の 7 の「消費者団体の連携対
象」とは、太字で書いてあるところですね。一番下がコミュニティーで、その上にコミュニティーに根
ざす諸組織、これとは当然に連携を図らなくてはいけない。
それだけではなくて、地方自治体の方も職員として見ると地域の方が多いですよね。地域ために親身
になっていろいろとやってくださる方がいます。そういう方々と連携を取るのが重要だと思います。そ
れから国家の一組織ではありますが、消費者庁です。消費者庁ができたのは、日本の行政の歴史のなか
で一大事件だと私は思っています。国家が消費者の問題をきちんと位置付ける、そのための機関をつく
ったということですね。だから消費者庁に対しても、皆さんどんどん物を言う。消費者庁が国家と消費
者との間に立ってコーディネーターの役割を務める。この消費者庁を大切にして連携を図ることが重要
-24-
だと思いますね。
それから事業者の方も、自営業とか生業とかそういうものを含めますが、大事業者と中小、零細事業
者は違っているところがあるんじゃないか。さっき言ったように大事業者は利益を求めるために、人を
捨て、地域を捨て、国家を捨てというのを平気でやります。それをやらないと競争で負けてしまいます
ので。
だけど中小、零細企業には、わりと土地の人がその土地で頑張ってやっている人がいるわけですね。
東日本大震災のことはテレビで年中やりますが、地元で頑張るという中小、零細企業の方が多いですよ
ね。そういう方々も地域に根ざす団体として一緒に連携を取る。こういう組織を地域に根ざす組織とし
て連携をとるのが重要だと思うんですね。
今までは NPO とか NGO というコンセプトが非常にはやりましたが、私はこれから CBO というコン
セプトをはやらせたいと思います。CBO、地域に根ざした組織が連携を取ると、こういうコンセプト、
考え方ですね。これがこれから非常に重要になると思います。
次に事例を若干挙げておきたいと思います。モンドラゴン協同組合というものがあるんですね。スペ
インのバスク地方にモンドラゴンという地域があります。
、谷間にあって本当に小さなところなんです。
私も何度か調査に行きましたけど、そこが地域に根ざす組織、CBO を基本として見事に地域社会を復
活させたという、世界の成功例なんですね。
どういうお話かというと、1941 年にアリスメンディアリエタ神父が、26 歳のとき、モンドラゴンの
地域の教会の副司祭に任命されて来たんですね。そのころモンドラゴンはものすごく荒れ果てていて、
職はないわ、病気ははやるわ、1 つのうちに 3~4 軒の世帯が住んでいるわとか、もうどうしようもな
いところだったんですね。
神父さんの方にいろいろな人が来て、何とかしてくれ、助けてくれ、食えるようにしてくれとか、い
ろいろ言うんですが、この 26 歳の若者は何を考えたかというと人づくりから始めたんですね。その地
域で頑張ってくれる人、若者を育てるという考えが基本で、1943 年に職業訓練学校をつくりました。
その職業訓練学校を卒業した若者たちが、1956 年に石油ストーブ工場をつくったんですね。町工
場で非常に小さな工場ですが、これに類したような組織が、その 3 年後の 1959 年には 6 つぐらいでき
ました。その段階でこのアリスメンディアリエタ神父は何を考えたか。すごいことを考えましたよ。6
つの組織があるんだけど、それぞれが独立して活動していたのでは有効に活動できない。連携をしてネ
ットワークをつくろうと。しかも、ネットワークには核が必要だと。その核は何だと考えたわけです。
彼は経済組織にとって重要なのはお金と知恵。
、経営能力ですね。お金と経営能力。それの結合体とし
ての銀行をつくるという構想をしたんです。つまりネットワークには核が必要。その核として重要なの
は、この場合は銀行だと。
労働人民金庫という名前にしましたが、村の人の話を私が調査に行ったときに聞くと、1959 年に神
父さんが銀行をつくろうということを村中の人に言ったとき、村中の人はばかにしたんですね。「この
貧乏村で何が銀行だ。お前、気が狂ったな」ということでね。何回提案しても村の人に否決される。
そこでこの神父さんは一計を案じて、村の集会のときに難しい議題をつぎからつぎに投げかけたので
-25-
す。それでみんな疲れ果てた。みんな夕方になるとパブに集まって一杯やるんですね。それが楽しみな
ので、もう議論に飽きたから一杯やりたいという気分になったときに、神父さんはまた、「いや、銀行
は絶対に必要だ」ということを言って、それで結局村の人はもう嫌になったから、そんなことを言うん
だったらお前がやってみろというのでゴーサインを出したということですね。
それで銀行がスタートしたんですが、職員は 2 名です。預金額はいくらかというと、日本円にすると
500 万円弱。村中のなけなしの金を集めて 500 万円ぐらいから始めたんですね。だけど私にして言わせ
れば、あるいは多くの研究者はそう見ているんですが、協同組合の核として金融機関をつくる。その金
融機関が資金を提供し、経営能力も提供する。この連携、ネットワークが素晴らしい効果を発揮したん
ですね。
現状はどうなっているかというと、労働人民金庫に連携する約 107 の協同組合があります。これには
生産、流通、生協もありますね。それから教育組織もあります。学校も含めて、いろいろな組織を協同
組合形態でどんどんつくっていく。そういう形で 107 の協同組合があり、労働者が 8 万人ぐらいになっ
ています。海外工場も 65 ぐらいあるという大組織になりました。
それからもう 1 つの事例を挙げます。これは「The People’s
Supermarket」と英語で書いてあり
「みんなのスーパー」、
ますが、硬く訳すと「人民のスーパーマーケット」と言うんでしょうけれども、
そんな感じだと思います。これは出来たての組織で、2010 年、おととしの 5 月にできています。
レストランのシェフの方がこういう食品スーパーをつくろうというのでつくったんです。私はロンドン
に行ったことがあるんですが、私が住んでいたところのそばです。
「みんなのスーパー」のコンセプトは、
「for the people, by the people」というリンカーンの有名な
言葉です。「みんなののため、みんなによるスーパー」とい考え方です。形態は生協ですから会員にな
ってもらうんですね。25 ポンドの出資金を出してもらって会員になってもらう。
そして会員になると、1 割、10%引きで商品が買える。その代わり、会員になった人は月 4 時間は無
料奉仕する。店の中で働く。 会員が店を運営する。月に 1 回、会員の総会を持つ。その総会が最高意
思決定機関なんですね。スーパーをどうやって運営するかということをその総会で決めるというんです。
これはすごいですよね。始まったときはせいぜい 100 人ぐらいの組合員だったんですが、今は 1,000 名
ぐらいになっています。
キャメロン首相も去年、このスーパーマーケットを見学に来たんですね。これは面白い試みだと。苦
しい経営でしょうけれども、みんなが力を合わせてそこでコミュニティーをつくっていこうとする試み
です「コミュニティーのため」というのがコンセプトですが、これは非常に重要だというので首相も注
目したんだろうと思いますね。そういう生協の試みもあります。
それからもう 1 つの事例は、NPO「コミュニティ活動支援センター」です。これは私自身の例なので
非常に恥ずかしいんですが、私は聖学院大学というところに勤めていますが、大学と地域との交わりを
強めたいと思いまして、NPO を立ち上げたんです。私たちにはあまり力がないので、コミュニティー
活動をしているような人、あるいは組織があったら、そこで援助を求めていたら、そこへサポートに行
こうと。自分たちが何かするというのではなくて、お助けマンみたいな形でやったんです。
-26-
2001 年に NPO を立ち上げ、2003 年にまちづくり協議会をつくりました。基本的な地域団体の人た
ちを集めてまちづくり協議会をつくって、この町をどうしていくのかということで頑張ってやっていま
すね。コミュニティー・カフェをつくったり、せせらぎを作って蛍を飛ばしたり、いろいろなことをし
ています。4 月 22 日は三貫清水という宮原の駅のそばの素晴らしい林で野点をやりますので、お暇な
方はをそれをのぞきに来てください。
いろいろなことをやっていますが、重要なことは、これによって地域の人々の結び付きが非常に密接
になったということです。これが大変な成果だと私は自負しています。この人々の結び付きとは、英語
で「social capital」と言われています。ソーシャルキャピタルというコンセプトが、十数年前から世界
中にぱっと広がりました。 ソーシャルというのは人間関係のことで、キャピタルは資源ですね。だか
ら人間関係が資源ですよという考え方です。普通、キャピタルというとお金ですが、お金だけを蓄積す
るんじゃなくて、ソーシャルキャピタル、人間関係を密にしていくことが社会を豊かにしていく。お金
をためるだけじゃなくて、人間の関係をつくっていくことが重要だというコンセプトですね。
ソーシャルキャピタルの研究者であるパットナムという人が言っている説明ですと、ソーシャルキャ
ピタルの基本的な要素の 1 つは信頼です。お互いに信頼する。生協の基本的なコンセプトは、うそをつ
かない、正直ということですが、言い換えると信頼ということですね。それから約束。約束事は守る。
それからネットワーク。こういう信頼、約束、ネットワークというものでソーシャルキャピタルを蓄積
してていくことが重要ですね。
昔から言われているわけですが、レジュメにに孟子の言葉を引いておきました。「天の時は地の利に
如かず。地の利は、人の和に如かず」、天のとき、時代がどう動いていくかということを知ることは重
要だけど、それ以上に重要なのは地の利です。地域にどういう資源があるか。その地域の資源をどう利
用するか。さらに重要なのは人の和ということですね、人の和が基本だ。武田信玄は、
「人は人垣、人
は城」とか、そんな言い方をします。、上杉謙信も天地人ということを重要にしました。昔から西洋、
東洋問わず、人の和というのが社会を豊かにする基本だということですね。コミュニティーをつくる基
礎はコミュニケーションです。コミュニケーションを密にすることによってコミュニティーができると
いうことですね。情報を共有し、相互交流が重要だということになります。
最後に個人レベルの問題まで問題を下ろしますと、まずコミュニケーションですからあいさつが必要
ですよね。あいさつの 3 段階論というのを私は考えています。まず 1 段階目は、
「ありがとう」です皆
さんも 1 日に何回これを言っていると思います。その次に、
「ごめんなさい」が言える。このごめんな
さいはなかなか言えないんですよ。その次、最大の難関は「愛している」という言葉です。皆さん言っ
ていますか、「愛している」。「ありがとう」、「ごめんなさい」ぐらいは言いますね。「愛している」、こ
れを日常語にしたいんですね。つまり相手のことを思っていますよ、そういう気持ちを伝えるというこ
とです。
「すべては仲間づくりから始まる」ということがいわれています。仲間をつくるために、その最初は
個人的なレベルとして、
「ありがとう、ごめんなさい、愛している」を言いたいと思いますね。それで
はご静聴、ありがとうございました。不十分な話でごめんなさい。皆さんを愛しています。
-27-
8.活動事例報告
①地域の団体による寸劇を通した消費者被害防止に向けた取り組み
「『ぜったい儲かる』悪質な投資話にご用心!」
杉戸町くらしの会
桃太郎を育てているおじいさんとおばあさん。おばあさんが川へ洗濯に行くと、川の上流から大きな
桃が流れてきた。「桃太郎のようにかわいい子どもがまた出てくるかも」と喜んで持ち帰り、おじいさ
んと桃を割ってみたところ「ぜったい儲かるおいしい話」が入っていた。翌日、おじいさんの留守中に
紛失した桃を探しているという男(鬼が扮装)が訪ねてきた。人の良いおばあさんは相手をきちんと確
かめず自宅に入れて桃を返したところ、お礼に「おいしい話:未公開株の話」を男(鬼)がこっそり教
えてくれた。実はこの桃は、おばあさんをだまそうと鬼が仕込んで流したものだったのだ。何も知らな
いおばあさんは、男(鬼)の巧みな話に乗せられて家計の事情を話してしまい、誰にも相談しないまま
とうとう未公開株の契約書に捺印、100 万円を渡してしまった。
その後に犬・猿・雉がやってきて、同じような手口で騙されたケースが多いようだけど大丈夫?とお
ばあさんに確認したところ、男(鬼)の連絡先は虚偽、男(鬼)はお尋ね者だったことが判明した。
。
「つ」つられてすぐに契約しない、
「き」きっぱり、
「う」うまい話を信用しない、
「そ」相談する、
はっきり断るの 4 つのキーワードを用いながら、悪質な投資話に気をつけるポイントを寸劇で楽しく啓
発した。なお、この寸劇は平成 23 年度埼玉県主催の消費被害防止寸劇グランプリ第 3 位を受賞してい
る。
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②消費者団体が問題提起し発信する自主的な取り組み
「家庭での電力削減策」
今井 澄江
氏
特定非営利活動法人神奈川県消費者の会連絡会
ご紹介いただきました、NPO 神奈川県消費者の会連絡会の今井と申します。よろしくお願いいたしま
す。本日の私の報告は、
「家庭での電力削減策」ということをテーマとして発表させていただきます。
皆様のお手元の資料の 12 ページをご覧ください。少し私どもの団体の紹介をさせていただきます。
私どもの団体は、今年で 38 年目となる、神奈川県を領域とした消費者団体の連絡会です。これまで
に、環境問題から、合成洗剤不使用のさわやかふきんというものを消費者に紹介し、台所を環境から守
る活動をしてまいりました。また、外国から輸入されるかんきつに、OPP、TBZ、24-D などの防かび剤の
使用が認められたのをきっかけに、県内小田原片浦地区のレモンの紹介を、生産者と共に提携して作っ
ていただきながら、ご紹介していくという活動をしてまいりました。
こうした活動を通して、もう 20 年、30 年になりましたので、蓄えられましたお金、財産をもとにい
たしまして、私たちは独自に休日の消費者相談をいたしました。オレオレ詐欺が多発したときは、年間
で 1,500 件を超える相談を受けました。この実績を買われて、神奈川県と 2 年間で、消費者のための休
日相談を実施してまいりました。次の 2 年間は委託事業で、休日の消費者相談を実施いたしましたけれ
ども、これは現在は、神奈川県が独自に行うということで、今は、私どもの方はやっておりません。し
かし、こうしたことをもとにして、やっぱり消費者の被害を未然に防ぐという啓発活動が大切だという
ことで、今ではそうしたところに力を入れて、活動をさせていただいております。
そして、今回の家庭での電力削減策をテーマにしたことでございますけれども、その動機でございま
す。皆さんもご存じと思いますけれども、東北地方太平洋沖の地震から津波が発生して、福島第一原子
力発電所の建屋崩壊で、放射性物質が漏れて、原子力事故はレベル 7 となってしまいました。
原子力発電所周辺の住民は、避難を余儀なくされておりました。東北にありながら、東京とか神奈川
の東京電力管内で使われていた電力の供給源ということで、私たちの生活の中で当たり前にあった電力
ですけれども、この事態を考えると、今までと同じでいいのだろうかと、生活スタイルを見直す必要を
感じました。電力不足から、昨年の夏は、大口の需要家から家庭まで、15%の電力削減を求められてい
ました。企業では、具体的な方策が次々と提案されていましたけれども、当初、私ども家庭では、何を
やっていいのかと戸惑うような声もございました。
-29-
そこで、私たちとしては、私たちの会の会員を通して、いったい具体的にはどんなことをしたら 15%
が削減できるのだろうかということを話し合いながら、これをテーマにして活動しようということにな
りました。私たちは昨年の夏から秋にかけて、アンケート調査をいたしました。皆様のお手元の 17 ペ
ージをご覧ください。アンケートは、全部で 598 件のアンケートを取ることができました。神奈川です
から、川崎、横浜、横須賀、藤沢、小田原、綾瀬、その他もろもろの県内で行わせていただきました。
調査方法は、会員を通して、配布、回収いたしました。
男女別ですけれども、あまり男女別というのは関係なかったと思いますが、男性の方からは 115 件の
回答、女性の方は 483 件の回答をいただきました。アンケートの年代別では、20 代の方から 37 件、30
代の方から 40 件、40 代の方から 52 件、50 代の方から 101 件、60 代からは 154 件、70 代からが 214 件
の回答をいただきました。アンケートの居住別というのは、ここに書いてありますように、川崎が 158
件、横浜地域が 98 件、横須賀が 98 件、藤沢が 50 件、小田原が 100 件、綾瀬が 49 件、その他個人の会
員で行いましたのが 46 件で、すべて足しますと、598 件ということになります。
続きまして、このアンケートの集計をいたしました。皆様のお手元の 14 ページになります。ご覧く
ださい。このアンケートの内容は、資源エネルギー庁から出ていた項目とまったく同じでございます。
1 番は、室温は 28℃を心掛けましたかという質問です。598 件の集計をいたしましたが、はい、できま
したという答えが 513 名で、86%です。2 番目が、ゴーヤ、すだれ、よしずなどで、窓からの日差しを
和らげました。これが 498 名の方がやりましたということで、70%の回答でした。
3 番目は、無理のない範囲でエアコンを消して、扇風機を使いましたと答えてくださった方が 515 名
で、86%です。4 番目は、冷蔵庫の設定を強から中に換えて、ドアを開ける時間をできるだけ減らし、
食品を詰め込まないようにしましたという回答が 458 名で、77%です。日中は照明を消して、夜間も照
明をできるだけ減らしましたという設問に対しては、551 件の回答、92%の方が、大丈夫でしたという
ご回答をいただいております。
それから 6 番目は、省エネモードに設定すると共に、画面の光度を下げて、必要なとき以外は消しま
したという回答が 428 名で、72%。便座の保温とか温水のオフ機能とかタイマーとかそうしたものを利
用しましたとか、上記の機能がなければ、コンセントからプラグを抜いておきましたというのが、80%。
早朝にタイマー機能で、1 日分まとめて炊いて、冷蔵庫に保存しましたというのが、57%。これは若干
少ないですね。
リモコンの電源でなく、本体の主電源を切りました。長時間使わない機器は、コンセントからプラグ
を抜いておきましたというのが、64%。こちらも若干少ないです。次の 15 ページのところには、その
節電をしての感想というのをいただきましたので、記させていただきました。まだほかにもたくさんご
ざいましたけれども、多くの感想をいただきました。
次は、このアンケートからまとめに入るんですけれども、アンケートをしたことで、皆さんのお手元
ですと 18 ページになりますが、効果というのは、消費者は予想以上に努力していたことが分かりまし
た。電気の使用が減ったのですから、契約アンペアを下げても問題ないことに気が付いた方たちが多く
おりました。契約アンペアで、基本の料金も違います。ここのところを意外と知らないでいる方が結構
-30-
いるので、賢く生活するきっかけを皆様にお知らせする、情報を提供することが大切だということに気
が付きました。
それから、消費者団体として、このことを活動としたことによって得られたことというのが、消費者
基本法の 8 条にあるように、午前中のご講演でもお話しいただきましたけれども、やはり私たち消費者
団体としては、意見を表明する、意見を言うということも大きな役割を担っております。それは、普通
の、一般の消費者に代わって、私たちが代弁するということの必要性があると思っております。
そこで、お手元の方の 19 ページに入りますけれども、私たちは、意見書というのを国の方に、それ
から消費者庁にも出しました。東京電力の社長にも出しました。それから、私たちは地域ということな
ので、神奈川の県知事にも出しました。内容の方は、下の方に。書いてあるところは時間がないので、
読ませていただきます。
家庭向けの電力料金の値上げは容認できませんと、現在の地域独占の電力の在り方を見直してくださ
い。見直しは、発送電分離をして、電力の新規事業者が電力会社と公平に競争できるようにしてくださ
い。消費者が電力の購入先を自由に選べるようにしてください。原子力依存はできるだけ抑えて、エネ
ルギーミックスを検討してくださいというようなことを申し上げました。
昨日の新聞でも、家庭向けの電気料金のアップというのが、おおよそ 10%ぐらいになるだろうという
のが、朝日新聞の 1 面に出ておりました。平均の家庭で、約 600 円ぐらいだそうです。私たちはその前
に、家庭向けの電力の値上げが騒がれる前に、企業の電力の削減ということを言われておりましたけれ
ども、そちらの方は、17%というような話もありましたけれども、企業の電力料金が値上げをされまし
たら、おそらく私たちが購入するであろうサービス、それから例えば交通機関の値上げ、それも来るで
しょうし、ありとあらゆるものに転嫁されてくる。そうすると、まずそこで、私たちがその値上げを背
負わされるわけですよね。そして、企業向けの電力料金の負担も私たちが背負って、なおかつ家庭での
電気料金の値上げも求められるわけですよね。
ということですから、私たちは、ここで本当にこの電力料金の値上げの幅というのは合っているのか
な、どうなのかなという情報をもっともっといただきたい。企業に、東京電力からもっといただきたい。
そして、私たちが同じ料金ならば、どちらを選びたいか。今は、電気の料金は公共料金なので、私たち
消費者は家庭では選ぶことはできません。企業ではもうできるようになっていますけれども、家庭では
選ぶことができません。そうした在り方、電力の在り方というものの見直しもしていただきたいという
思いでいっぱいでございます。
時間がないので、皆様のお手元に黄色いパンフレットを作製したものがございますので、そうしたも
のを作ったんだということを参考にしていただきたいというのと、それからお手元にピンク色のティッ
シュを配らせていただきました。こうしたものを県内の消費者の方に渡しながら、啓発活動をしてきた
ということでございます。以上です。失礼いたしました。
-31-
③消費者活動啓発等の担い手育成に向けた取り組み
「消費者カレッジ出前講座制度」
黒田 明敏
氏
渡辺 美砂
氏
世田谷区
ひとえの会
皆さん、こんにちは。東京都の世田谷区役所の消費生活課長の黒田でございます。私の方からは、世
田谷区の消費者カレッジの出前講座について、ご報告させていただきます。まず第一に、人材育成につ
いてでございますが、世田谷区では、区民が安全で快適な消費生活を営むために、必要な知識や情報を
総合的、体系的に学習する機会と場を提供することを目的に、平成 4 年度から世田谷区消費者カレッジ
を設置し、そのカレッジの中に、消費者問題の基礎を総合的に習得し、習得した知識を地域へ還元する
人材育成を図るために、区民講師養成講座を開設しております。当初は 3 年かけて区民講師を養成して
おりましたが、平成 19 年度よりステップアップ講座に統合し、現在では修了までに 1 年かけて養成し
ています。
前期講座は講義形式で、契約の基礎知識や環境、食生活など、消費生活の基礎教科 10 時限を開講し、
修了者は後期課程へ進みます。後期課程は、グループワーク形式を取りますが、消費生活に関する学習
を深めながら、地域での消費者教育や啓発の担い手として、学んだ知識を人に伝える技術、ノウハウを
身に付けていただいております。
次に出前講座について報告させていただきます。今、お手元にあります資料の 26 ページをお開きい
ただければと思います。出前講座とは、区民講師が世田谷区の地域の学習会などに出向いて、食、環境、
消費者問題など、暮らしに役立つ情報を分かりやすくお届けする講座です。平成 4 年度に開始した取り
組みでございます。費用は、無料です。講座時間は、30 分から 2 時間程度で調整ができます。
チラシを開いていただきますと、出前のメニューがあります。区民講師には、消費生活課と連絡に要
する経費および交通費として、1 回 4,000 円の謝礼をお支払いしております。お手元の資料 30 ページ、
平成 22 年度出前講座の実績をご覧ください。依頼先の特色でございますが、番号の 2 から 5 の区内大
学については、新入生向けに講堂に集まっていただいて、
「大学生に多い消費トラブル」というテーマ
の 30 分程度の講座を開かせていただいております。これは平成 12 年から継続してやらせていただいて
おります。
番号の 11 のところに、
「親子で学ぶセーフティ教室」
区立船橋中学校とございますが、
各小中学校に、
いろいろな形で出前講座をさせていただいております。番号の 7 に高齢者グループ、25 に自主グループ
というのがございます。この高齢者グループや自主グループに行きまして、いろいろ啓発をさせていた
だく。勉強の助けをさせていただくということが、出前講座のポイントでございます。
-32-
平成 22 年度は、派遣回数が 101 回、受講者数が 7,733 名となっております。区民講師は、先ほど説
明しました、消費者カレッジ修了生のうち、希望者がひとえの会という会の会員となります。平成 21
年から出前講座に派遣する区民講師について、区民講師としての位置付けを明確にするために、区への
登録制度を設けております。現在、区民講師として登録している方は 72 名となります。区民講師およ
び区民講師の会(ひとえの会)への区の支援としまして、研修の実施、区民講師の会の運営に関する物
品、会場の提供などをしております。私からは、以上のご報告をさせていただきます。それでは、ひと
えの会について、ご説明させていただきます。
本年度、ひとえの会を代表をしております、渡辺美砂と申します。よろしくお願いします。ただ今、
黒田課長より、仕組みについてお話ししていただきましたけれども、今年でひとえの会の活動は 19 年
目を迎えます。この 19 年継続してきた秘訣についてお話ししたいと思います。
主なものが 3 つあります。1 つ目は、そのようにして講座を修了した方が、毎年人材として入ってく
ることなんですね。新しい人材が入ってくること。ですから、入会当初から同じ講座を受けたので、興
味の対象や価値観に共通して、顔なじみも多く、仲間とやりやすいんですね。私も仲間意識が続けてい
く原動力になっていると思っています。
2 つ目は、啓発のための出前講座を複数の講師で行っていることです。お互いに学習、切磋琢磨して、
新人さんもベテランとの組み合わせの中で、無理なく経験を積んでいけますし、さまざまにアイデアや
手法、それからツールの開発をして、共有していることです。やっていて、やっぱり楽しいんですね。
これがやっぱり続けていく原動力と言えます。3 つ目は、出前講座に自己負担がないことなんですね。
結構いろいろな場所に行きますから、交通費が掛かるんですね。でも、一切自腹を切ることはありませ
ん。
次に、世田谷区と消費者が協働をしているわけですけれども、そのことについてお話しします。自分
たちが学んだことを区民に伝えたいと思っても、その場がなければ生かされませんし、いろいろな支援
がなければ、現実に活動ができないわけですね。具体的には、啓発に必要な資料のコピー、それから打
ち合わせをする場所の確保、それから出前講座の PR や依頼先との調整など、行政によるさまざまな支
援、それから行政とのパートナーシップ、協働があったからこそ、ひとえの会の活動が円滑にできまし
た。
私たち区民講師は、専門家ではありませんが、受講者からは行政からの派遣ということで、信頼をい
ただいています。このことは、やっぱり行政と協働のメリットと言えますよね。それから、黒田課長も
お話ししていただきましたけれども、区民講師として常にレベルアップしなければならないので、研修
や、それから随時、消費生活に関する講座の情報も提供してくれるんですね。常にタイムリーな情報を
得る機会をいただいております。
そして、私が長年活動してきて、一番感心しているのは、行政と協働の中で、消費生活課の職員と私
たちひとえの会との距離感です。ひとえの会の自主性を重んじながらの協働体制が、職員が替わっても
変わらないんですね。私たちの潜在的な力をうまく引き出してくれ、行政の後押しがあったからこそ、
-33-
活動が続けられたように思います。
最後に、ひとえの会は 3 つのグループで構成されています。消費者問題、食、環境の 3 つですが、そ
のため、出前講座の内容も幅広く啓発活動をしています。区民講師活動を通し、地域の人々と出会い、
触れ合い、地域に少しでも役に立つことにやりがいを感じております。やっぱり同じ生活者として、区
民講師ならではの伝わりやすさ、区民目線を心掛け、私たち一人一人の力が社会を変えるという意識を
しながら、地域に啓発活動をこれからもしていきたいと思います。このような区民講師が増えて、活動
の輪が全国に広がっていけばいいと思っております。以上です。
-34-
④地域の消費団体や、学校、自治体などが一緒に進めた取り組み
「知っておきたいこれだけは-若者に向けたメッセージ」
小島 勢津子 氏
久光 貴子 氏
千葉県消費生活相談員の会
千葉県消費生活相談員の会の小島と申します。よろしくお願いいたします。私どもの会をまずご紹介
いたします。私どもの会は、千葉県消費生活相談員の会と申しまして、平成 5 年に発足しました。千葉
県在住在勤の消費生活相談員と、あと資格を持っている方や OB の約 65 人の会員で、相談員としての研
修や弁護士さんとの学習会などを開いております。
千葉県で、昨年度から「消費生活の安定および向上に向けた県民提案事業」というものがありました
ので、私どもの会として、若者向けの講座をしようということで、参加いたしました。それは、私ども
が消費生活相談員として相談を受けているときに、若者がたくさん被害に遭うということで、早くから
講座をした方がいいというふうに思っていたからです。
昨年度は、皆様のお手元に冊子を 2 冊ぐらいずつ置かせていただいているので、皆さん、少なくて申
し訳ないんですけど、見ていただければと思うんですけれども、その冊子をまず作りまして、高校 1 校
で 9 クラス、講座を開きました。その冊子がこちらの方になっています。こちらの冊子は、昨年度の消
費者教育教材表彰優秀賞をいただいたものです。 それから、このプロジェクトの方の責任者をしてお
りますのが、ヒサミツと申します。ヒサミツの方からご報告いたします。
久光と申します。よろしくお願いいたします。皆様のお手元に 2 冊しかなくて申し訳ないんですけれ
ども、こういう冊子を作りまして、今年度は高校の千葉県県立銚子商業高校、それから東総工業高校と
もう 1 つ、柏の葉高校、そこはクラス別でやりましたけれども、講座をさせていただきました。
どういうふうに講座をしたかというのをちょっと皆さんにもご紹介したいと思いまして、今日は
PowerPoint をごく一部ですけれども、持ってまいりました。私どもの今回の講座の狙いは、2 つありま
した。1 つは、若者に消費者としてのきちんとした知識を持ってもらうこと。もう 1 つ大きい狙いが、
相談先として、ぜひ消費生活センターを知っておいてもらいたいということ。この 2 つでした。
その 2 つがどういうふうな形で、講座をした後、数字に表れたかということで、アンケートを取りま
したので、そのレジュメに書いてあります、48 ページからの数字にもはっきり表れてきて、大変興味深
い結果が出たと思っております。では、ちょっと PowerPoint をご紹介いたしますので、皆さん、ちょ
っと何十年か若返っていただいて、高校生になったつもりで見ていただきたいと思います。
-35-
まずこれが、私どもの今回の講座ですと言って、学生に紹介しました。次のページ、事前アンケート
と事後と 2 回取っておりまして、最初に高校生に消費生活センターを知っていますかと聞きましたら、
平均ですけれども、
「知っている」という子が 23%、
「知らない」というのが 77%でした。そこで、私
どもは消費生活センターから来て、こういう仕事をしているんですよという説明をまずしまして、それ
から、契約クイズというのをしました。
その後、一応契約というのは、申し込みと承諾の合意ですよとか、売ります、買います、意思が合致
したときに契約は成立するんですよというような基本的な話をしますと、高校生は今まで契約について
考えたこともなかったけれども、まあ、事後のアンケートでは、何となく契約ってこういうものなんだ、
自分も契約をしていたんだということに驚きましたという感想が寄せられました。
その後、事前アンケートで、繁華街で声を掛けられたことがありますか。これはやっぱり繁華街にあ
る高校生はとても多いんですけれども、
「ある」というのが約 19%。実はそれはキャッチセールスと言
われている、若者に多い悪質商法かもしれませんということで、次に「キャッチセールスというのは」
というので、銚子商業高校は、ロールプレイング、先生と生徒さんでロープレをやってもらいました。
キャッチでエステ契約をけいちゃんがしてしまいます。最初にご紹介すればよかったですけれども、表
紙に載っているのは、けいちゃんとやっくんです。この 2 人が、高校生がいろいろ経験をしながら、い
ろいろな事を学んでいくというストーリーになっています。
契約をしたけいちゃん、それからもう 1 つ、アポイントメントセールスという悪質商法もあるんです
よという説明をして、もう 1 カ所、マルチもあります。それは、東総工業高校で、ロールプレイングを
しました。こういう実際の契約事例を紹介しながら、クーリングオフを皆さん知っていますかという事
前なケートでは、
「内容を理解している」が 35%、聞いたことはあるがよくわからない」というのが 45%
でした。
そこで、「クーリングオフというのは」という説明をしまして、クーリングオフ制度の説明ですね。
それから、実際に自分がクーリングオフをするときは、口頭ではなく、はがきで書きましょう。証拠が
残るような形で、コピーをしましょうという説明をします。このような形、時間があれば、書く練習を
してもいいかと思いましたが、今回は時間がありませんでしたので、紹介です。こういう説明をしなが
ら、クーリングオフという制度はありますけれども、その前にしっかり自分にとって必要な契約なのか
どうか、はっきりお断りしますということができればいいですよね。これが子供たちに伝えたかったこ
とです。
レジュメに書いてありますけれども、クーリングオフの説明をした後、実際、よく分からなかったけ
れどもよく分かりましたとか、クーリングオフを理解しましたという割合がぐんと高くなっております。
消費生活センターに至っては、
「知らない」が 77%でしたけれども、講座の後は、95%が「困ったら相
談してみたい」というふうに応えてくれておりました。ここまでが、契約編です。
次に、インターネット。これは、びっくりしたんですけれども、「インターネットで商品を買ったこ
とがありますか」というと、高校生の実に 70%が、もうすでに経験済みでした。CD ですとか、中には
カラコン、カラーコンタクトというのもありましたけれども、実にやすやすともうすでに契約行為をし
-36-
てしまっているという事実がありました。
さっき勉強したクーリングオフは、インターネットショッピングではできるでしょうかという問い合
わせをしましたところ、クーリングオフはできません。このことに気が付いて、やっぱり返品特約、そ
れから通信販売の場合の注意点は、ここに気を付けなくてはいけないんだということに気が付きました
というアンケート結果が出ております。
そして次に、
「請求メールが来たことがありますか」
。ワンクリック請求ですけれども、その説明をし
て、ここもやっぱり生徒の興味が一番高かったのは、インターネットの項目でした。次に、クレジット
カード。少し遠い話ですけれども、大人社会は信用が一番大事なんだよ。クレジットは借金と同じ。手
数料が掛かるんですよ。よく考えて、お金の使い方を学ばないと、これから社会に出たときには大変な
ことになるので、しっかり社会に出る前に考えてほしいということを生徒たちに伝えました。
アンケートを皆さん大変よく書いてくださいまして、二十歳になる前にこういう話を聞けてよかった
というアンケート結果を見たときには、やはりやってよかったなと思いました。今回できなかったんで
すけれども、川村学園女子大学では、4 月に消費者講座として、約 650 名の方が聞いてくださることに
なっております。少しでも学生時代、みんなに平等に教育の機会が得られる間に、社会に出る前に、し
っかりしたことを学んでほしいと思って、
私どもは 2 年続けてやってきました。
こういう冊子ができて、
県内高校 3 年生全員に配られることになりましたので、
少しでも役に立てていただければと思いました。
以上です。
-37-
⑤消費団体から地域の自治体へ働きかける取り組み
「県内市町村消費生活関連事業調査の取り組み」
針生 圭吉
氏
特定非営利活動法人埼玉消費者被害をなくす会
皆さん、こんにちは。ご紹介いただきました、埼玉消費者被害をなくす会、事務局長をしております、
針生と申します。どうぞよろしくお願いをいたします。資料の方は 58 ページをお開きいただきながら、
ご覧いただければというふうに思います。今日は 5 番目だったんですけれども、繰り上がりまして、消
費者団体から地域の自治体へ働き掛ける取り組みということで、県内市町村消費生活関連事業調査の取
り組みにつきまして、私どもの取り組みを報告をさせていただきます。
まず初めに、私どもの埼玉消費者被害をなくす会につきまして、少しご紹介をさせていただきたいな
というふうに思います。私どもは NPO 法人なのですが、私どもの会は、今から 17 年前になりますけれ
ども、1995 年に埼玉商品被害をなくす連絡会という形でスタートいたしまして、途中、2004 年に現在
の NPO 法人格を取得いたしました。さらに、ちょうど 3 年前の 3 月なんですけれども、内閣総理大臣よ
り、適格消費者団体の認定をいただきまして、活動を行っております。
主な活動としましては、消費者契約法に基づきまして、事業者へ是正を求める活動。それとこれから
ご紹介いたします、市町村における消費生活関連事業調査などの調査活動、学習会などの消費者啓発の
活動。そのほか、ニュースレターですとか、ホームページを通しまして、情報提供等を行っております。
このちょうど 2 月でしたけれども、適格消費者団体として 3 年たちまして、認定の更新を受けたところ
でございます。
それでは、私たちの会が行っております、県内市町村消費生活関連事業調査の取り組みを報告いたし
ます。最初に申し上げましたように、58 ページの方を合わせてご覧いただければというふうに思います。
この調査でございますが、1999 年から毎年行っておりまして、今年度まで 13 年間にわたって、取り組
んでまいりました。こうして継続して取り組んでまいりましたことで、ご回答いただいております市町
村の担当の皆様からもご理解をいただき、今年度も県内、今、64 の市町村があるわけでございますが、
すべてから回答をいただくことができました。
どういった調査をしているか、ちょっと中身について触れたいというふうに思います。調査の実施、
調査方法でございますけれども、毎年 6 月に、県内の市町村すべて、調査について協力のお願いを行い
まして、調査票をお送りして、ご回答を寄せていただいております。
調査票は、今年度の例で言いますと、11 の設問を設定いたしております。中身としましては、消費者
-38-
行政をご担当していただいている部署の現状、消費者行政関連予算の現状、消費者団体に対する補助や
支援の現状。また、市町村の消費生活条例の制定の有無や、審議会設置の有無、それらに対する消費者
代表の参加の状況等をお伺いしまして、各市町村の取り組み状況などについて、回答をいただいている
ということでございます。今年度の調査を通しまして、それではどんなことが浮かび上がっただろうか
ということで、ご報告をしたいと思います。
平成 23 年度の関連調査から見えてきたことといたしまして、誰もが安心して暮らせる社会に、地方
消費者行政充実、強化が求められている中で、非常に生活相談の件数は 5 万件を超える形で、現状、埼
玉県内でも上っている。こういった中で、相談窓口を担当していただいている職員の配置が非常に重要
になっているわけですが、体制の強化が求められている実態が浮かび上がったかなというふうに考えて
おります。
この 3 年間ぐらいのところで、相談体制の窓口につきましては、週 5 日以上開設されている自治体が
34 に上りまして、非常にこの面では前進をしてきているということが確認できましたけれども、今後も、
引き続きしっかり相談に乗っていただける体制が必要なのかなというふうに考えております。消費者被
害防止に向けた地域のネットワーク、特に高齢者福祉部門から消費者生活センターへの日常相談や紹介
ができる場というのが、今後ますます求められるかと思います。
もう 1 つの特徴といたしまして、毎年埼玉県のところでは、秋に消費者大会を行っております。全体
で 1,000 名を超えるような規模で、県下から皆さん集まっているわけですけれども、この調査は、消費
者大会の実行委員会と同時に、一緒にやっておりまして、大会が終わった後、県への要望書を取りまと
めて、埼玉県との懇談を毎年行っております。そういったところでも、この調査が資料として生かされ
ていると考えております。
今後に向けまして、いまだに消費者被害の現状は、深刻な状況が続いているというふうに考えており
ます。特にインターネットの被害や、高齢者の方を狙った金融詐欺被害。これらの増大が目立っている
中で、私たちのこの調査を一層強めていきたいと考えておりますけれども、特に自治体への働き掛けを
通して、行政と市民との連携、協同、この形を実現していく 1 つとして、今後、この歩みをさらに続け
てまいりたいと考えております。短い時間でございましたが、ご清聴、ありがとうございます。
-39-
9.分散会での交流
全 19 グループによる意見交換会を実施
-40-
-41-
10.活動事例報告等に関する全体質疑 (分散会で提出された質問票をもとに回答)
○基調講演に関して
(富沢氏)
1 つは今日、私がお配りしたレジュメの 3 ページのところに図の 5 というのがあります。現代のコミュ
ニティーと組織の関係ですが、これについてのご質問がいくつかありました。ここではコミュニティー
と組織とこう分けてあるわけですが、その組織の真ん中の三角形、協同組織というのがあります。
、こ
れは何をイメージしているのかということですね。
私の話の中ではいろいろな形の協同組織と言っていますが、別の言い方では非営利協同組織という言
い方もあります。つまり、営利が目的じゃなくて、社会問題、何でもいいからそのコミュニティーから
発生する問題を解決する。それが基本的な目的で組織されたものです。
これに対して、営利組織というのは利益を求めてつくられた組織ということです。非営利協同組織と
いうのは、例えば、EU、ヨーロッパ連合ですね。ヨーロッパ連合というのは 25 の国が 1 つの市場をつ
くっていますから、社会格差の問題が大変なんですが、EU の基本的な政策はこの協同組織を地元で盛ん
にしようと、地元の主体を育てていこうという考え方です。
EU ですと「社会的経済の組織」という言い方をしていますが、この社会的経済の組織は 3 本柱で考え
ています。1 つは協同組合、1 つは共済団体、もう 1 つは NPO です。これは日本にも当てはまるわけで、
生活協同組合も含めて、協同組合ですね。協同組合、共済団体、NPO 等々です。そのほか、いろいろな、
つまり、営利でない非営利の組織がここに入ります。そういうものですね。
それから、ここの図の 5 のコミュニティーというところに相互扶助が入っていないのはなぜかと言う
んですが、これはコミュニティーと 3 つの組織との対比を明らかにするために、あえて、ここのコミュ
ニティーというところに相互扶助を入れませんでした。けれども、相互扶助というのは一番の基本です
よね。コミュニティーの基本は助け合うことですか。
、コミュニティーの一番の核は家族です。家族が
集まって、地域社会ができるわけで、家族の基本は相互扶助、助け合いですよね。ですから、当然、こ
の助け合いが基礎になっています。
だけど、この図の 5 では自助という言葉で表現しました。自ら助けることです。家族が 1 つの単位と
して自ら助ける、家族同士が助け合う。この自助に対応して、組織的な相互扶助のことを共助と表現し
ました。その共助でも足りないところを公助、政府が助ける。自助、共助、公助という形で対比したの
で、この図の中では相互扶助がをコミュニティーが入っておりませんが、これは当然、一番大切なとこ
ろです。説明不足で失礼いたしました。
それから、もう少し力を入れた方がいいと思われる消費者重視の視点というのですが、これはすでに
繰り返しになりますが、私は消費者というのは生産者だととらえているんです。生産者というのは大げ
さな言い方ですが、命をはぐくむ主体です。社会の基本的な機能を担う主体です。従って、消費者主体、
消費者主権というのはそこから来ているわけです。経済はその消費者、つまり、命をはぐくむ担い手の
ためのものです。つまり、消費者が目的で、経済は手段です。こういう視点が非常に重要だと思います。
消費者が社会の主体なのですよということです。
-42-
それから、
「The People’s
Supermarket」が始まったきっかけです。これはいろいろな文献を読み
ますと、レストランをやっていたシェフ、料理を作る人がもっと地産地消というか、近所で取れるいい
もの、有機のものを作ってお料理をしたいということで、それを仕入れる人たちと仲良くなったりして、
そのうちにそういう食材を提供するスーパーをつくっちゃいましょうということで、地域の人の力を集
めて、地域の人たちが経営するというような形のものをつくっていったということだそうです。
それから、私の NPO の設立に至る経緯とか苦労とか 3 つのセクターをつなぐネットワークの実践例で
すが、これを話すと 3 時間、4 時間もかかります。1 つだけ実践例を挙げると、埼玉県というのは水が
豊富なところなんですね。川が非常に多い。そこで知事さんは水をきれいにしたい、小川をたくさんつ
くりたいということを言われています。
それに呼応して、私たちの NPO も近所に逆川という、いまや、行政から言うと下水と位置付けられて
いるんですが、昔はきれいな小川でそこでみんな遊んだわけですね、子供たちが。子供たちが小川で遊
ぶ風景というのは非常にいいので、その逆川を小川にしたいという運動をやっています。そのために行
政にいろいろ訴えかけたり、それから、企業に対しては、大きな企業、固有名詞は挙げませんが、そこ
にお願いして、そこの敷地をちょっと通るものですから、できるだけ小川をそこのところは通してくれ
とか、企業に対しても行政に対してもいろいろお願いをしております。
それから、小川というか、今は下水ということになっていますが、その周辺の住民の人たちにもいろ
いろご協力いただくということで、3 つのネットワークが具体的にそういう形で連携を取っています。
それから、あいさつのコミュニケーションと具体的な手段。これは本当にあいさつをするというのが
基本です。例えば、乱暴な学生がいると、若い教師はなかなか近づけないので、私の方からありがとう、
ごめんなさい、愛しているとこれを言うわけです、毎回。
「今日も学校来たからありがたいな」とか言
って、
「それで十分時間を取れないけどごめんね」とか言って、
「気にしているからまた来てね」とか。
こういう、ありがとう、ごめんなさい、愛しているを言えば、学生もこの先生は私のことを気にしてく
れるんだなというので、事あるごとに近づいてきます。それでコミュニティーができるということです。
「消費者庁が発足して 3 年たって、当初の役割を果たしていると思うか。今後、何が必要と考えるか」
というご質問があります。これはちょうど福嶋長官がおられるので、長官に振りたいと思います。よろ
しくお願いいたします。
○消費者庁報告に関して
(福島長官)
私も 2 つの分散会に入らせていただきましたけれども、いろいろな論点をお話しする時間はとうてい
ありませんが、2 つだけ。1 つは電力の話がありましたが、国から応答がなかったという話ですが、そ
の電力事業の在り方自体を消費者庁がどうこうするというのはできないですが、公共料金は消費者庁が
関与します。
今、公共料金の研究会を新たにつくったところです。情報開示の在り方だとか、原価の考え方という
のは非常に重要なテーマで、今、議論を始めました。春に中間報告をまとめます。春にもし電力料金の
-43-
問題が出てくれば、最初のテーマがまさにそれになるので、大変な役割を消費者庁は担っていると思い
ます。皆さんの応援がないといっぺんでつぶれそうですので、どうぞよろしくお願いをいたします。
それから、もう 1 つ、消費者行政活性化基金の話。先ほど民間消費者団体への支援にも使えるように
しますというお話をしましたが、いずれにせよ、平成 24 年度でいったん終わりということになります。
被災地の 4 県はもう 1 年延長ですけれども、平成 24 年度で全国としては終わります。
その後、どうするのかということなんですが、先ほどは言いませんでしたが、今回、積み増した 5 億
円というのは初めて政府の当初予算案で 5 億円付いたんですね。今までの活性化基金 223 億円というの
は補正予算でした。当初予算案で、5 億円ですけれども付いた意味というのはとても大きくて、補正で
223 億円付いていても、平成 25 年度予算、基金が終わった後の平成 25 年度予算をつくるときのベース
にはまったくならないんですね。でも、当初予算案で今年付いた、平成 24 年度予算で付いた 5 億円と
いうのは、平成 25 年度予算を組むときのベースになるんです。
活性化基金の後は、本来は自治体が自分の判断で、消費者行政も含めて、自由に使える恒久的な財源
にしないといけないと思いますが、すぐにはそうならないので、当面は消費者行政の新たな交付金をつ
くりたいと消費者庁は考えています。そのベースになるという意味で、非常に大きな 5 億円だと思って
います。
ただし、5 億円なんです。223 億円を 4 年で使いましたから 4 で割ると、1 年間 50 億円とか 60 億円
の単位です。だから、一けた少ないんです。ただ、消費者庁の予算総額が 90 億円なんですね。その 90
億円の予算をいきなり 140 億円に増額して、50 億円新しい事業を組みますなんてことはあり得るはず
がないんです。自治体の皆さんには分かっていただけると思いますが。
復興で莫大な費用が掛かる。国は借金だらけで増税までしないといけないかどうかという議論をして
いるときに、90 億円の消費者庁が 50 億円の新しい事業を始めますなんてことはあり得るわけがないの
で、倍にしたって 10 億円。二けたいくかどうかなんですね。
だから、ベースは自治体の皆さんが活性化基金の後は自分たちで頑張るんだというベースを持っても
らわないと何も始まらないと思います。でも、それだけではなくて、何とか消費者庁も支援する。過渡
的なものとして支援をしていくということはぜひやりたいと思いますけども、でも、やっぱり自治体が
頑張るというスタンスを持ってもらうのが何より大切だと思います。
いろいろな自治体に行ってお話をしていますと、例えば、人件費に活性化基金を使っているんだけど、
平成 25 年からは使えなくなるので、平成 24 年はあえて 100 使っているところを 50 に抑えて、わざと
2 分の 1 しか活性化基金を使いませんと。半分は自己財源でやりますと。そして、平成 25 年度からは
全部自己財源でやれるように平成 24 年から準備しているんですという自治体もあります。一方では、
活性化基金がなくなったら、相談員を減らします、それしかないんです、と言っておられる自治体もあ
ります。
だから、これから夏ぐらいまでの間に、消費者庁は集中的にそれぞれアプローチをしたいと、一番有
効なアプローチをしたいと思っています。私が乗り込んでいって町長省庁と談判した方がいいところは、
北海道でも沖縄でも行こうと思っていますし、地域で大いに盛り上げるためにフォーラムをやった方が
-44-
いいというような地域は、ぜひ言っていただければ、そういう取り組みもしたいと思います。皆さんと
一緒になって消費者行政がさらに前進するように頑張っていきたいと思いますので、どうぞよろしくお
願いいたします。以上です。
○活動事例報告について
-千葉県消費生活相談員の会の事例についてー
(久光氏)
相談員の会でございます。質問をいくつかいただいておりましたので、お答えします。そのうちの 3
つが学校に具体的にどのように働き掛けて、受け入れていただけたのでしょうか。教育の現場での学習
を実行するまでの具体的なプロセス、アプローチを教えてくださいというものでした。
実は何が大変といって、これが一番大変なことでした。現実的には 3 つの壁がありまして、1 つは学
校というのが 1 年前に次の年の計画を立ててしまっているところがほとんどであるということ。それか
ら、教育委員会の壁がありまして、まともにアプローチしてもなかなか実現というか、具体的な学校に
つながらないということ。それから、3 つ目は、今回、県民提案事業でやりましたので、9 月から 2 月
までという期間の限定があったことです。
それでも、私どもが 2 年続けてできたのは、基本的にはコネクション、コネを利用しました。私は柏
市の消費生活センターで相談員をしているのですが、柏市には学校の小中高の先生と、それから、消費
生活センターとでつくっている消費者教育推進連絡会というのがあったという土壌がありまして、その
メンバーの家庭科の熱心な先生をお願いしまして、1 年目は市立柏高校の家庭科で授業させていただき
ました。
2 年目の今年は 2 校は相談員の知り合いが先生をしていたところにお願いに行って、結局、進路指導
の先生と話を付けてもらって、高校生の講座が実現したというのが 1 つ。もう 1 つは、家庭科の非常勤
講師をしていた者が相談員でおりまして、そこを通して学校にお願いをして、そこはクラス別の授業を
することができました。
そこのルートさえきちんとできていれば、消費者講座をした後のアンケートの結果にも見えるように、
とても生徒は受けてよかったと言ってくれています。なので、何とか実現できるような教育委員会の壁、
文科省と消費者庁といろいろあるのかもしれないですけれども、どこかがリーダーシップをとって柔軟
に講座が実施できるようになればいいなというのが 2 年やった実感です。
もう 1 つは、アンケートを採った後、どのような効果がでてきているか分かれば教えてくださいとい
うことでしたが、2 月に講座が終わったばかりですので、現実、これからいろいろな面で生かしていっ
てくれるんじゃないかなと思っております。以上です。
-世田谷区・ひとえの会の事例についてー
(黒田氏)
世田谷区の消費生活課長の黒田です。区民講師の育成について、もっと詳しく知りたい。出前講座の
-45-
メニューの中身よりどのようにして始めたのか。どういうことを勉強して、どのような講座を行ってき
たなどということです。
先ほどお話しさせていただきましたように、当初は世田谷区でも区民講師の養成には財政的な余力が
あったと思いますが、3 年かけて養成していた時期があります。その後、整理、統合し、平成 19 年度か
らは、世田谷区消費生活審議会の区民講師の早期育成の提言を受けて、1 年で区民講師の養成をしてい
るというのが実態です。先ほど言いましたように、前期が講義形式、後期がグループワーク形式で、今
はそういうノウハウを積んでいただいているというのが実情です。
それから、メニューですが、先ほど皆様にお配りしている資料の 27 ページから 28、29 ページという
のは出前のメニューの一部が載っています。そういうメニューの中で幅広く食と環境と消費者問題とい
うふうに 3 つのグループに分けてメニューが出来上がっています。
区民講師のフォローアップ研修というのを年に 3 回か 4 回やっておりますので、その中で区民講師の
方が新しいメニューをつくりたいという形で自分たちで集まってできたメニューを、定例会というのが
1 月ごとにありますので、その中でそれぞれの会の皆さんに公表して、いろいろな講評を得ながら、そ
こで講座が出来上がっていくという形になるかと思います。私の方は以上です。
-特定非営利活動法人神奈川県消費者の会連絡会の事例についてー
(今井氏)
ご質問いただきました。意見書を提出した後の国とか県とか電力会社の反応はいかがでしたかという
ご質問にお答えさせていただきます。まず国の方は反応なしです。それから、県の方はすぐに反応しま
した。これは知事がスマートエネルギー構想というのを進めております。ですから、今井さん、神奈川
県はこういうふうにやっているからねというような感じで反応しましたけれども、反対に、ある意味、
私たちがこういうふうに思っていますよという意見を知事にもお知らせしたことで、県としての方針の
後押しを県民がしているよということのお知らせになるかなと思って、私は意見を届けることは大切だ
ったかなと思っています。
電力会社の方、こちらも反応ありません。あと、このほかに書いていなかったんですけど、正直言っ
て、神奈川新聞とか朝日新聞にも出しました。でも、反応はありませんでした。そこについては私自身
も反省しています。私の意見書というのはちょっと感情で書いたかなと。気持ちでね。
そこのところをその後でつらつらと考えるに、もっと消費者団体というか、消費者の権利とか義務と
かって、今日の資料の中に書かせていただきましたけど、消費者団体の役割とか、消費者としての権利、
義務がありますよね。東京電力の社長が義務だと言ったんだから、私たちにだって権利があると言って
やればよかったなって、そういうふうな書き方をすればいいのかな、反応したのかなという思いもあり
ますけれども、現状としてはそういうところです。
ですけど、その後、2 月の 28 日に神奈川の方でも消費者大会を行いました。神奈川の消団連が中心に
なってやりました。そのときのテーマが「原発のない社会は可能か? 未来に向けてエネシフト」とい
うことで、NPO 法人の気候ネットワークの東京事務局長の平田仁子さんに来ていただいて、これと同じ
-46-
問題をお話ししていただきました。
平田さんがこのところでお話しされたのが 5 月のゴールデンウイーク明けにおそらく国の方からエネ
ルギーに関する方向性が示されるであろうと。そして、8 月ぐらいには最終的な決定をしたいと。その
5 月から 8 月ぐらいの間におそらくパブリックコメントとか、あるいは、それぞれの地域でリスクコミ
ュニケーションですか、そういったことを何らかの形で国民の意見を聞いたよということで方向が示さ
れるんじゃないのかなということを聞いております。ということで、私の会でも総会に平田さんをお願
いして、講演を聞かせていただこうと思っております。
そんなわけで今日のこうした機会も、皆さんも一緒になって国民の意見というか、私たちの気持ちは
こうですよということを伝えていかなければいけないかなと思っております。情報が開示されていない。
昨日の新聞の方にも 10%の値上げを家庭の方には申請をしているということのその中に、家庭向き料金
の人件費とか修繕費の原価を圧縮して、オール電化の広告費や自治体への寄付金を原価として認めない。
今までこういうことが総括原価方式の中に入っていたんじゃないかなと思います。
そういうことをあまりにも知らないというか、私たちが知ろうとしなかったからいけなかったと言わ
れれば、それまでかもしれないけれども、やっぱり企業としては情報を開示する責任があったのではな
いかなと思いますし、今までがそうでなかったならば、これからは出してくださいという気持ちを伝え
ていかなければいけないかなと思っております。お答えになるかどうか分かりませんけれど、これで失
礼いたします。
-47-
11.分散会まとめ
(1 グループ)
交流のテーマ
交流の内容を表す三つの
キーワード
キーワードの補足説明
・高校生、大学生、若者にお金のこと、消費者教育を。
・地域の中で、活動できる方を育てる事。
人を育てることが重要
・行政の中でも連携(教育委員会)その準備、段取りを
すること。
地域の中で連携
・高齢化社会の中で、見守りネットワークが大切になっ
を・つながるため
ている。
に
地域の中でお互いを知り ・県内、市内の消費者団体の活動を知りあい、学ぶこと
が必要。
合う事
・地域の中で、色々な団体が活動している。その団体と
の連携を。
(2 グループ)
交流のテーマ
交流の内容を表す三つの
キーワード
人間関係
情報の受発信
世代
わかりやすく
キーワードの補足説明
人が見えることで、事が始まり、情報が発信され、つな
がりが継続・深まって行く。
世代によって、情報の受け取り方は様々であることを、
発信側は考慮して工夫する(インターネット、口コミ、
テレビ、情報誌、人が集まる場)
。
情報の内容は分かりやすいことが大事(イラストに人気
マンガ家のキャラクターを使ったり、読みやすい文章で
表現する)
。
(3 グループ)
交流のテーマ
地域でもっとつ
ながる
交流の内容を表す三つの
キーワード
PR
橋わたし役
キーワードの補足説明
各団体の活動や消費生活センターの仕事をもっと知って
もらうことが地域のつながりには必要。
さまざまな団体が連携するには橋わたし役が必要で、特
に行政の役割が期待される。
(4 グループ)
交流のテーマ
ネットワーク
交流の内容を表す三つの
キーワード
連携
キーワードの補足説明
・消費者団体と障害を持っている方々との情報共有の仕
方。
・グループに全国日本聾唖連盟の小出さんが参加されて
いて、耳、目が不自由の方がインターネット契約のサギ
やクーリングオフの方法等がわからない人もいるという
ことを聞いた。鶴ヶ島の事例を聞いた民生委員と聾唖者
の学習会を月一回開いているので、消費生活センターの
方も参加して事例等の情報を出してもらいたい。この活
動が他市町にも全国にも広がって欲しいと感じた。
-48-
(5 グループ)
交流のテーマ
交流の内容を表す三つの
キーワード
キーワードの補足説明
・学習会・講演会等を行うためには、やはりお金が必要
行政(市町村)からの資金
(他地域との交流会への参加にも・・・)
。
援助
・資金以外にもマンパワーの援助も欲しい。
「地域でつなが
る」ために
・最初の目的はサークルでもかまわない。とにかく、人
を集める。その内で消費者啓発も入れる。
活動の活性化
・県域を超えての交流・意見交換をすることが重要。
(6 グループ)
交流のテーマ
交流の内容を表す三つの
キーワード
たてよこのつながり
―
変えていく発信力
情報の共有化
キーワードの補足説明
まず行政の入ったたてのつながりがあって、よこのつな
がりがひろがっていく。
節電のとりくみから、内閣府への発信までやることが大
事。
・情報交換からつながることができる。
・リスクコミュニケーションの大切さ。=消費者団体の
役割。
・教育の場:学校での消費者教育の難しさがある。
(7 グループ)
交流のテーマ
交流の内容を表す三つの
キーワード
キーワードの補足説明
人づくり。
新しい団体も含めた横のつながり。
寸劇のシナリオを HP で後悔し、他の団体も活用できる
活動のきっかけづくり
ようにする。パターンを示してもらえれば活動につなげ
HP で情報発信する
られる。
つながり作りに発送の転 ボランティア活動をきっかけ。60 歳でも OK(すごく若
換
くなくても大丈夫)
。草の根運動を誰が担うのか。
新しい人材の確保
地域づくりへの
具体的な関わり
方は
-49-
(8 グループ)
交流の内容を表す三つの
キーワードの補足説明
キーワード
「縁」
関係は大切な資源
「地域の小さな活動がす
べてを動かす原動力に!!」
「重要なのは人の和、地域
の絆」
基調講演と活動 「区民講師の育成」
事例報告に対す ・コミュニティ
る感想
「幅広い消費者問題」
「連携」
「行政の支援」
「表現」
消費者問題に対しての認
識
「年 2 回ビラ配り」
「年 1 回生活展」
「地域で見守る」
地域における連
「隣人」
携、地域でもっと 声がけ
「地域コミュニティ」
つながるために
「自治体で人の集まるイベント・活動を行う」
「情報の活用、情報の共有・発信」
「お互いが声をかけあうように」
交流のテーマ
(9 グループ(※2)
)
(10 グループ)
交流のテーマ
地域にもっとつ
ながる
交流の内容を表す三つの
キーワード
キーワードの補足説明
情報を提供する(消費者の被害のあった時にタイムリー
に情報を流す etc)のにどこが主導して行うか?誰が責任
をとるか?認めること、強要することではなく正しい判
断をする。
リーダーシップ
結果だけではなく、スタートに戻る。次につなげるため
にどうすればいいのかを考える。行政でリーダーシップ
のとれるプロフェショナルの育成を考えて欲しい。消費
者庁の役割が大切。
人と人とをつなぐためのあいさつ。無視をされると自分
が傷つく→勇気がいる。誰とでもコミュニケーションを
とるために。
。
。地域で繋がることの難しさ。知っている
地域との交流。あいさつ。
人、知らない人がわかれば治安にも繋がる。消費者被害
⇒地域の見守り
の防止には、近所づきあいが一番。少しづつ、伝染病の
ようにじわじわ広げていくしかない。孤独死。子どもの
虐待もなくなるのでは。
色んな人との関わりが大切。若い人たちにも消費者問題
に興味をもってもらい、活動にも参加してもらいたい。
活動を広げていきたい。若い人たちがやっている所に自
分達が入って行って、興味をもってもらう。
連携と将来
学生のうちから、消費者教育が大切。地道に種をまき、
芽が出るのを待つしかないのでは。やはり母親の教育が
大切。ボランティアに参加してもらいたい。
-50-
(11 グループ)
交流のテーマ
交流の内容を表す三つの
キーワード
連帯
―
人間育成
協同
キーワードの補足説明
他者への思いやり。
本当に連帯・連携していけるのか?
人と人のつながり。
企業や行政・市民の協同組織から発言。
(12 グループ)
交流のテーマ
地域でもっとつ
ながる
交流の内容を表す三つの
キーワード
地域でつながる。ひろが
る。
若者への啓発
キーワードの補足説明
―
―
(13 グループ)
交流のテーマ
均衡のとれた社
会
地域における多
様な主体の連携
交流の内容を表す三つの
キーワードの補足説明
キーワード
きっかけ作り。多様な主体 消費(学生)の消費者意識・教育が大切(消費者団体以
性。消費者も学ぶ。勉強を 外の団体)との繋がり。
一般の方々がキーワードに集まる大切さ。
してください。
コミュニティ。漠然としたものがはっきりした。消費者
も学ぶ。知る努力。正しい知識が必要。情報は与えられ
悪質な投資話。基調講演
る。
共同組合的連携。地域での連携。有効化。連携が必要。
均衡のとれた社会。政府セ
県民意識(小中高と消費者教育がカリキュラム上難しい。
クター、営利セクターサイ
事務仕事に追われ、地域と関わりが少ない。消費者の受
ドセクター。
講と機会をもつ。
生活者、立場が変わると目線が変わる。消費者キーワー
顔の見える関係を進める。
ド。夫婦単位で、参加できる物「コミュニケーション」
参加できる催しが少ない。
を強めていきたい
顔が見えれば安心する。高齢者の方には伝わりにくい。
情報の収集、提供できる関 HP は見ない。紙ベースのものは見ない。寸劇のような
ものが印象に残る。人の顔を見ていないと、情報が伝わ
係
らない。HP はどのくらいの人が見てもらえるか?
地域で活動する消費者団 行政と食品安全はできかけている。顔の見える関係→行
体、行政、住民
ったり来たりできる関係→地道な行動
-51-
(14、15 グループ(※1)
)
交流のテーマ
―
交流の内容を表す三つの
キーワード
キーワードの補足説明
・各世代のニーズをつなげていくことが重要。
・コミュニケーションをしっかりとり、共感する姿勢を
大切にしながら、まずはあきらめないこと!!
・一人でなんなく仲間を増やしていくための努力を。
世代間格差をどう埋める ・消費者団体などに対する支援体制を強化することで、
活動内容が豊かになる。←国からの助成。
か
・今まで消費者運動を支えてきた人たちの意味と意義を
しっかり伝えていくことにより、新たな運動が生まれて
いくことを目指す事が大切。
・消費者教育の充実。教育委員会の壁をまずは突破!
(16 グループ)
交流の内容を表す三つの
キーワードの補足説明
キーワード
人としてお互いを認め合
うことを基本に、知り合う
連携・ネットワークの広がり。
機会を作ってネットワー
「地域でもっと クを広げていく
つながる」からひ 幅広く関わっている人た
き出されたこと ちとの活動の情報交流と
共に、働きかけや評価され 活動の情報交流や働きかけや評価
ることで、活動や行政の取
組も活性化する。
交流のテーマ
(17 グループ)
交流のテーマ
交流の内容を表す三つの
キーワード
地域でもっとつ
行政との連携
ながる
キーワードの補足説明
地域で消費者団体として、啓発サポートをしている。出
前口座に出向くが、最新の手口についての情報が手に入
りにくい。行政と連絡を密にし、効果的な活動をしてい
く事を確認。
-52-
(18 グループ)
交流のテーマ
交流の内容を表す三つの
キーワード
地域や行政とのつながり
基調講演と活動
事例報告に対す
る感想
Think globally Act locally
学生への取り組み
まちづくり
地域での連携に
ついて
色々な職種の人たちの連
携
楽しく集まれる場
問題点:どこにも属さない
つながりのない人をどう
つなげる?
キーワードの補足説明
いざやると大変参考になったし、もっとききたかった。
「それぞれのセクターがしっかり自分の役割を果たし、
連携すべき。押しつけあいではない」
。
各団体が世界を考えつつ、地域のとりくみをしっかりや
っていくべき。
学校は社会に出るための勉強もするところ。こうした取
り組があたりまえになるべき。要望したら対応できる講
師の体制作りも必要。先生も必要だが、専門家の活用が
よい。
・それぞれの分野が「あみのめ」のようにつながってい
きたい。
・どこにも属していない人にはどうアプローチするか課
題。
・
(高齢者等)見守り!!
・自治体、相談員、弁護士、社協、NPO など持てる力を
合わせて!!
・顔が見える関係を。
・プライバシーなどが強まる版面、副作用も。
・ゆるやかな、フットワークの軽い連携。
・元気な高齢者。
・都会の近所づきあい。
・個人の強まり。家族の分解。
・手があかない(働いている等)
。
(19 グループ)
交流のテーマ
交流の内容を表す三つの
キーワード
ネットワークづくり
―
地域のつながりづくり
キーワードの補足説明
地域で活動する消費者団体、NPO 他のネットワーク化を
促進して、情報を共有する範囲を広げていく。
お祭りや防災訓練、地域包括センター、自治会等地域の
人々が集うイベントや場を活用して、消費者問題、防災
情報等を共有する。
-53-
(20 グループ)
交流のテーマ
交流の内容を表す三つの
キーワード
どの位の規模が必要なの
か(何が必要なのか。消費
者、消費者団体が何を求め
ているのか)
わかりやすさ
身の丈にあったやり方
年代をこえた仲間づくり
―
行政との関わり方
キーワードの補足説明
・都道府県:機能し始めた
・市町村:地域との連携・・・機能させる
・活性化基金の延長を!!
・目的やおもいから・・出発し、一緒に企画していく。
・圧倒的に社会とのつながりのない人たちにどう声をか
けてゆくのか。
・社会から切り離されている人たちをつなげていくこと。
・そのためには、わかりやすい、楽しく、興味をひく企
画グッズなどをつかう。
出来ること、みつけだし、伝えていく様々な手法を使っ
て。よりよい消費生活をおくってもらうために自分達の
団体でできることを学び、広げていく。
・中高齢が中心だが、若者へのアプローチを充実させ、
行政との協力を得ながら、若者世代からつながることが
大切だ。
・新しい仲間が辞めていく中で、どうするか。なかなか
人と人がつながりにくい。
・やりたいことがうまく伝わらず、手続きがとてもめん
どうで中々うまくいかない。
・自主的にサポートすること線引きしながら協力したい。
何か出来るか欲しい。
・大臣の話、長官の話はよかったが、より地域で具体的
に。
・上手に基金を利用する。
・格差・・考え方の格段の差がある中で、消費者団体と
行政の関わり方を深め、主体的に取り組むことが大切。
そのために、行政はサポートして欲しい。
・活性化基金は連携して欲しい。
外との交流会による刺激
と向上
地域にある多様な資源を
ネットワークする。連携・
協働。
地域をもっとつなげる。孤
立させない。
・圧倒的に社会とのつながりのない人たちにどう声をか
けてゆくのか。
・そのためには、わかりやすいまた、身丈にあったこと
を(様々な手法を使い)伝えていく。
・そのためには、地域の福祉系の団体や、地域の人たち
の協力、協働したとりくみ、つながりをもってすすめる
事が大事。
(※1)当日の人数調整により、14 グループと 15 グループを統合しています。
(※2)9 グループは、シート未回収により記載しておりません。
-54-
12.閉会挨拶
阿南 久氏
全国消費者団体連絡会 事務局長
皆様、長時間にわたりまして、熱心な参加とご議論を本当にお疲れさまでした。スペシャルゲストの
松原消費者庁大臣のごあいさつをいただいた後に、「もっと
つながろう!地域から」というテーマで
富沢先生にご講演をいただき、また、地域での豊かな実践報告をいただき、さらに、グループごとに深
めるディスカッションを行いました。
地域での人のつながりづくり、これは口で言うのは簡単ですけれども、そう簡単にできる問題ではな
いと思います。実はとっても難しいことなんだと思います。地域でほかの人の、他人の幸福のために自
分は何かできることをやりたいと思っている人はいっぱいいると思いますし、何か困っている人がいた
ら、何とか助けてあげたいと思っている人はいっぱいいると思います。その方たちが今日は集まられた
んだと思うんですよね。ですから、このつながりをもっと地域で広げていく必要がありますし、そのた
めには地域の消費者組織の皆さんたちがもっともっと地域に根ざした活動を広げていくということ以
外に道はないと思います。
そして、大事なのはその市町村の行政が一緒にそこを協力して、その場づくりをやっていくというこ
とだと思います。私がグループディスカッションに参加しましたところでは、消費生活ネットワーク新
潟が今度、新潟の NHK 新潟放送と協力をして、ちゃんと定時で番組を持つことになったそうです。これ
もすごいことですよね。そういうメディアとの協力なども本当に必要なことではないかなと思いました。
今日の会はこうしたことをあらためて確認をして、意義あるものだったと思います。最初に聞きまし
たら、189 名もの方たちが参加してくださったそうですが、この力をぜひ地域に持ち帰って、さらに広
げていきたいと思います。
最後に全国消団連からお願いがあります。このグリーンのペーパーが入っていると思います。これは
いきいき消費者行政パートナーシップ表彰という取り組みを昨年度から始めましたけども、そのご案内
です。ぜひ行政と一緒にこんなことを協力してやったということをどんなテーマでもいいですので、お
寄せいただければと思います。それを集めて、まとめて、またこれを全国に情報発信していきたいと思
っておりますので、ご協力をよろしくお願いいたします。では、これで閉会といたします。今日は本当
にご参加ありがとうございました。
-55-
13.アンケート用紙
平成 23 年度「地方消費者グループ・フォーラム」関東ブロック <アンケート>
本日は「地方消費者グループ・フォーラム」にご参加頂き、誠にありがとうございます。今後も、地方消費者行政の
充実・強化をより一層図るための参考にさせて頂きたく、お手数ですがアンケートにご協力お願い致します。
ご記入頂きましたアンケートはご退出される際に、会場出入口に設置してある「アンケート回収箱」にご投函下さい。
問1) 「地方消費者グループ・フォーラム」のご参加は、初めてですか?(○はひとつ)
1. 今回初めて参加した
2.昨年も参加した
問2)本日、
「地方消費者グループ・フォーラム」にご参加いただきまして、どのような感想をお持ちにな
りましたか。次の中からあてはまるもに○印を付けて下さい。
(複数回答可)
。
1.消費者問題について、他の団体の取り組みを知ることができて参考になった
2.様々な分野における消費者問題についての取り組みを知ることができて参考になった
3.行政の取組みを知ることができて参考になった
4.様々な団体の方々との交流ができてよかった
5.自分たちの実践している取り組みが消費者行政の一助になっていると感じた
6.消費者問題の難しさを改めて感じた。
7.また、参加したいと思った
8.その他(
)
問3)今後、この「地方消費者グループ・フォーラム」にご参加いただく対象としまして、どのような方々
をご希望されますか。
(複数回答可)
。
1.今回と同じような団体が対象で良い
2.もっと地域に密着した(小さな)団体とも交流したい
3.もっと幅広い分野の団体とも交流したい
4.一般の消費者とも交流したい
5.相談員とも交流したい
6.行政担当者の方とも交流したい
7.その他(
)
問4)今後の「地方消費者グループ・フォーラム」の内容としては、どのようなことを希望されますか。
(複
数回答可)
。
1.今回と同じような内容が良い
2.消費者庁からの報告をもっと聞きたい
3.地方自治体からの報告をもっと聞きたい
4.団体・グループからの活動報告をもっと聞きたい
5.団体・グループからの催し物をもっと見たい
6.団体・グループ間の交流をしたい
-56-
7.消費者庁以外の関係省庁の報告も聞きたい
8.専門家の講演を聞きたい(※裏面にも続きます)
9.説明・展示コーナー等を設置してほしい
10.一般消費者も出入り出来るようなイベントを取り入れて欲しい
11.その他(
)
問5)今回のフォーラムで参考になった団体の報告をご記入下さい(複数回答可)。併せてその理由もお
知らせください。
団 体 名
理
由
問6)今回のフォーラムの基調講演につきまして、感想をご記入ください。
問7)消費者問題を取組んでいくにあたり、国や地方自治体に期待することを自由にご記入下さい。
●最後にご自身のことについて差し支えのない範囲で、ご記入願います。該当する番号に○印をつけて下さい。
(回答内容については、今後の「地方消費者グループ・フォーラム」運営の参考のため以外には利用しません。
)
性別:1.男 性
2.女 性
年齢:1.20 歳未満 2.20 歳代 3.30 歳代 4.40 歳代 5.50 歳代 6.60 歳代
7.70 歳代
8.80 歳代以上
職業:1.消費者団体関係者
4.教育(団体)関係者
2.高齢者(団体)関係者
3.障害者(団体)関係者
5.1.~4.以外の団体関係者
6.法曹関係の専門家
7.法曹関係以外の専門家・研究者
8.企業関係者
9.地方自治体
11.主婦
12. その他(
お住まい:1.開催地の市
10.学生
)
2.開催地の都道府県内
3.開催地の都道府県以外
●その他、感想・意見等があればご自由にご記入下さい。
-57-
14.関東ブロック「地方消費者グループ・フォーラム」アンケート結果
78
有効回答数
参加者情報
1 性別
(人)
男 性
女 性
無回答
19
58
1
(割合)
24.4%
74.3%
1.3%
1.3%
24.4%
男 性
女 性
無回答
74.3%
2 年齢
(人)
20歳未満
20歳代
30歳代
40歳代
50歳代
60歳代
70歳代
80歳以上
無回答
1
1
7
19
27
19
4
0
0
(割合)
1.3%
1.3%
9.0%
24.4%
34.5%
24.4%
5.1%
0.0%
0.0%
1.3%
1.3%
9.0%
5.1%
20歳未満
20歳代
30歳代
24.4%
24.4%
50歳代
60歳代
34.5%
3 職業
(人)
42
53.8%
高齢者(団体)関係者
0
0.0%
障害者(団体)関係者
1
1.3%
教育(団体)関係者
2
2.6%
1~4以外の
団体関係者
4
5.1%
法曹関係の専門家
2
2.6%
法曹関係以外の
専門家・研究者
0
0.0%
法曹関係の専門家
企業関係者
1
1.3%
法曹関係以外の
専門家・研究者
地方自治体
15
19.2%
企業関係者
学生
0
0.0%
地方自治体
主婦
5
6.4%
学生
その他
2
2.6%
主婦
無回答
1
1.3%
※消費者団体・地方自治体
関係以外 計
21
26.9%
(人)
70歳代
(割合)
消費者団体関係者
4 居住地
40歳代
消費者団体関係者
高齢者(団体)関係者
障害者(団体)関係者
教育(団体)関係者
1~4以外の
団体関係者
その他
14.1%
(割合)
開催地の都市
4
5.1%
開催地の都道府県内
26
33.3%
開催地の都道府県以外
37
47.5%
無回答
11
14.1%
53.8%
0.0%
1.3%
2.6%
5.1%
2.6%
0.0%
1.3%
19.2%
0.0%
6.4%
2.6%
5.1%
開催地の都市
33.3%
開催地の都道府県内
開催地の都道府県以外
47.5%
-59-
無回答
問1 「地方消費者グループ・フォーラム」のご参加は、初めてですか?
(人)
今回初めて参加した
昨年も参加した
65
13
16.7%
(割合)
83.3%
16.7%
今回初めて参加した
昨年も参加した
83.3%
【参加者カテゴリー別】
【TOTAL】
【消費者団体】
【地方自治体】
母数42
母数15
【その他】※
母数21
今回初めて参加した
65
83.3%
33 78.6%
13 86.7%
19 90.5%
昨年も参加した
13
16.7%
9 21.4%
2 13.3%
2 9.5%
※消費者団体・地方自治体関係以外
問2 本日、「地方消費者グループ・フォーラム」にご参加いただきまして、どのような感想をお持ちになりましたか。(複数可)
(人) (割合)
【全体】
消費者問題について、他の団体の取り組みを知ることが
できて参考になった
様々な分野における消費者問題についての取り組みを
知ることができて参考になった
31
56
71.8%
31
39.7%
行政の取組みを知ることができて参考になった
22
28.2%
様々な団体の方々との交流ができてよかった
34
43.6%
自分たちの実践している取り組みが消費者行政の一助
な
ると感じた
になっていると感じた
10
12 8%
12.8%
消費者問題の難しさを改めて感じた。
16
20.5%
9
また参加したいと思った
15
19.2%
9
その他
2
2.6%
18
6
15
21
7
消費者問題について、他の団体の取り組みを知ることが
できて参考になった
様々な分野における消費者問題についての取り組みを
知ることができて参考になった
【TOTAL】
12
7
3 4
4
8
3
消費者団体
5 2
地方自治体
その他
1 5
無回答
11
0
【参加者カテゴリー別】
13
20
60 (人
40
【その他】※
【消費者団体】
【地方自治体】
母数42
母数15
母数21
56
71.8%
31 73.8%
13
87%
12 57.1%
31
39.7%
18 42.9%
6
40%
7 33.3%
行政の取組みを知ることができて参考になった
22
28.2%
15 35.7%
3
20%
4 19.0%
様々な団体の方々との交流ができてよかった
34
43.6%
21 50.0%
4
27%
9 42.9%
自分たちの実践している取り組みが消費者行政の一助
になっていると感じた
10
12.8%
7 16.7%
0
0%
3 14.3%
消費者問題の難しさを改めて感じた。
16
20.5%
9 21.4%
5
33%
また参加したいと思った
15
19.2%
9 21.4%
1
7%
5 23.8%
その他
2
2.6%
2
0
0%
0
4.8%
2
9.5%
0.0%
※消費者団体・地方自治体関係以外
-60-
問3 今後、この「地方消費者グループ・フォーラム」にご参加いただく対象としまして、どのよう方々をご希望されますか。(複数可)
【全体】
(人) (割合)
今回と同じような団体が対象で良い
27
34.6%
もっと地域に密着した(小さな)団体とも交流したい
21
26.9%
もっと幅広い分野の団体とも交流したい
22
28.2%
10
一般の消費者とも交流したい
13
16.7%
9
相談員とも交流したい
18
23.1%
行政担当者の方とも交流したい
28
35.9%
その他
4
5.1%
15
11
1
(人) (割合)
6
9
6
消費者団体
6
2 2
地方自治体
4
14
20
その他
2
6
3 1
0
【参加者カテゴリー別】
6
10
20
30
【消費者団体】
【地方自治体】
母数42
母数15
母数21
【その他】※
今回と同じような団体が対象で良い
27
34.6%
15 35.7%
6 40.0%
6 28.6%
もっと地域に密着した(小さな)団体とも交流したい
21
26.9%
11 26.2%
1
6.7%
9 42.9%
もっと幅広い分野の団体とも交流したい
22
28.2%
10 23.8%
6 40.0%
6 28.6%
一般の消費者とも交流したい
13
16.7%
9 21.4%
2 13.3%
2
相談員とも交流したい
18
23 1%
23.1%
33 3%
14 33.3%
0
0 0%
0.0%
19 0%
4 19.0%
行政担当者の方とも交流したい
28
35.9%
20 47.6%
2 13.3%
6 28.6%
その他
4
5.1%
0
0
4
9.5%
0.0%
(人)
9.5%
0.0%
※消費者団体・地方自治体関係以外
-61-
問4 今後の「地方消費者グループ・フォーラム」の内容としては、どのようなことを希望されますか。(複数可)
【全体】
(人) (割合)
今回と同じような内容が良い
20
25.6%
消費者庁からの報告をもっと聞きたい
16
20.5%
地方自治体からの報告をもっと聞きたい
27
34.6%
団体・グループからの活動報告をもっと聞きたい
23
29.5%
団体・グループからの催し物をもっと見たい
9
11.5%
団体・グループ間の交流をしたい
16
20.5%
消費者庁以外の関係省庁の報告も聞きたい
12
15.4%
専門家の講演を聞きたい
12
15.4%
説明・展示コーナー等を設置してほしい
7
9.0%
一般消費者も出入り出来るようなイベントを取り入れて
欲しい
11
14.1%
その他
2
2.6%
12
6
4
3
(人) (割合)
5
15
4
8
4
3 2
12
4
3
7
3
4
消費者団体
5
地方自治体
5
その他
3 1
7
4
11
0
【参加者カテゴリー別】
7
14
4
4
10
20
30
【その他】※
【消費者団体】
【地方自治体】
母数42
母数15
母数21
今回と同じような内容が良い
20
25.6%
12 28.6%
4 26.7%
4 19.0%
消費者庁からの報告をもっと聞きたい
16
20.5%
6 14.3%
3 20.0%
7 33.3%
地方自治体からの報告をもっと聞きたい
27
34.6%
14 33.3%
5 33.3%
8 38.1%
団体・グループからの活動報告をもっと聞きたい
23
29.5%
15 35.7%
4 26.7%
4 19.0%
団体・グループからの催し物をもっと見たい
9
11.5%
3 20.0%
2
団体・グループ間の交流をしたい
16
20.5%
0
0.0%
4 19.0%
消費者庁以外の関係省庁の報告も聞きたい
12
15.4%
4
3 20.0%
5 23.8%
専門家の講演を聞きたい
12
15.4%
7 16.7%
0
5 23.8%
説明・展示コーナー等を設置してほしい
7
9.0%
3
3 20.0%
1
一般消費者も出入り出来るようなイベントを取り入れて
欲しい
11
14.1%
7 16.7%
0
0.0%
4 19.0%
その他
2
2.6%
1
1
6.7%
4
9.5%
12 28.6%
9.5%
7.1%
2.4%
0.0%
(人
)
0
9.5%
4.8%
0.0%
※消費者団体・地方自治体関係以外
-62-
問5 今回のフォーラムで参考になった団体の報告をご記入下さい(複数回答可)。併せてその理由もお知らせください。
報告団体名
世田谷区/ひとえの会
理由
区民講師という人材育成の仕組みがすばらしい。
出前講座受講者→区民講師、ふれ合いが見えるようです。
区民講師の活動報告が参考になった。
区民講師を育てる活動が大切。
区民講座の話が興味深かった。
具体的な活動がわかった。
内容が濃い。
区民口座の育成に関心を持った。
担い手づくり。
出前講座の実施方法は非常に参考になった。
ボランティアによる講座開催の取り組みが参考になった。
地区講師の活用により消費問題が啓発普及につながる。
カレッジで人材育成をしている点が勉強になりました。
地元での人材育成の参考にしたい。
出前講座
高校生へのアプローチ、3つのカベを超えた。
若い世代の育成を行っていたこと。学校での講演を実践したこと。
素晴らしい取り組みだと思います。是非さいたまでも冊子を作って頂き相
談員さんが高校を回って子どもたちにも消費者教育をしていただけたら
良いと思います。
若者へのメッセージの必要性に共感しました。
高校生へのアプローチは良い。
若者への消費教育の不足点を上手に補っている。とてもわかりやすい内
容。
参加者カテゴリー
消費者団体
地方自治体
その他
消費者団体
高校での教育活動。
コネを利用したようだが頑張って連携を作って活動しているところが良い
と思った。
千葉県消費生活相談員の会
杉戸町くらしの会
神奈川県消費者の会連絡会
高校生に対して消費者知識の普及に力を入れている
高校生に対して消費者知識の普及に力を入れている。
高校生向けのパンフレットの内容がわかりやすかった。
高校への講座は重要。
学校教育との連携、手応え、ひろがり。
若者向けの啓発について関心があったため。
社会に出て行く前からの消費者教育の重要性がわかり、取り組み内容
等がわかり易かった。
若者に向けた消費者教育の取り組みが興味深かったため。
冊子の構成がすばらしい。
教育への働きかけ方について難しさがわかった。
学生への的確な教育につながった事例で非常に参考になった。
啓発の参考になった。
啓発資料の活用、素晴らしい資料で活用したいと思う。
高齢者だけでない若者に着目した取り組みである。
素晴らしい教材だと思った。(業者の作成したものに偏りがちだが)
実践事例
劇。わかりやすかった。
説得力のある作り方をしていて面白かったと思います。
「う」「そ」「つ」「き」の劇が有効だと思った。
未公開株の取り組みや商法の寸劇。
小さな町での地道な活動。
今後の取り組みでご一緒したい。
訪問販売のたくみなところをわかりやすくコミカルに劇にしてくれたこと。
みんな誰にでもわかりやすく被害が防止できるよう呼びかけている。
アンケートは啓発になるとわかったから。
県内の節電対策メニューアンケート集約。
アンケートをとるなど地域の実態調査をしたこと。電気代値上げが他に
値上げに波及することを知ったこと。
地方自治体
その他
消費者団体
地方自治体
その他
消費者団体
活動の歴史的経緯に発展した活動、取り組み、意見書の提出までつな
いだ活動。
節電意識の変化が興味深かったため。
自分達が身近に感じている事。
自分達が身近に感じている事
-63-
地方自治体
その他
報告団体名
埼玉消費者被害をなくす会
消費者グループ「ピースオブマインド」
消費者庁
その他
理由
市区町村の現状認識は重要。そこからのアプローチ。
若い方への育成の取り組み。
H24に向かって行う資料が明確でわかり易かった。
どの団体の発表からも学ぶところがありました。
参加者カテゴリー
地方自治体
その他
その他
その他
問6 今回のフォーラムの基調講演につきまして感想をご記入ください
感想
参加者カテゴリー
大変勉強になりました。
頭の中で整理ができました。
消費者にとっての協同とは何か考えること役立つように思いました。
よかった。もっと多様な団体もこれから少しずつ参加していけばよい。足元から少しずつ。
わかりやすい報告でスッキリしました。
消費者は命を育む。
消費=人間・生命の生産=社会の核心であるということ、連帯は責任であるということ、目からウロコでした。モ
ンドラゴンは2008年に訪問したので懐かしく感じました。
大変わかりやすく勉強になりました。地域に根差した連携、様々な分野の人たちとの連携、消費者被害を防ぐ
のには大切だと思いました。
地域・協同というものを考える上で参考になりました。
興味ある内容で良かったと思います。
とても内容のある良い講演でした。地域活動を大切にし、足元をしっかり消費者運動へ発展させていく事。お互
いの信頼=コミュニケーションが基礎であり、日常の挨拶は心豊かに人への思いやりにつながると信じていま
すので確信が持てました。
「第3セクターが必要」との意識をどんどん広めてほしい。
自分達のやっている活動は(消費者被害撲滅キャンペーン、消費者のための講演会、くらしフェスタ等)などがと
ても大切なことが再確認できてよかったです。地域のコミュニティー力を高めるためにフェスタの中で様々な団
体や個人商店の方々にも参加していただき協力をして頂いたり、被災された地域のために募金を呼び掛けたり
して地域に根差した活動を今後も続けていきたいと思いました。今一番の悩みはやはり人がなかなか育たない
ことで若い方々にも協力してもらえる組織づくりを考えています。
先生のNPOに関するお話をお聞きしたいです。
自分の団体の活動だけでなく大きな問題解決のために行政・企業はじめ色々な団体と交流し、意見交換してい
くことの重要性を感じました。
基本を知ることができた。協同組合、消費者の連携の話は良かった。
昔に食品添加物で消費者問題で活発に運動していたが、現在は消費者問題に関する意識が低下している。こ
のお話を聞き主要な課題と位置付けられるよう団体で理解を深める学習をしたい。
協同組合作り、よりよい人脈ができると思うが促進は難しい。これからもサポーターとしての活動の中で地域の
人との連携をとりたい。
生きること→いのちをつなぐ 消費者=命を産み育てる→社会の人々と手をむすぶことの大切さをあらためて
感じました。
地域のコミュニティーの重要性を再確認しました。
参考になった。
初めて参加しました。多くの方々の参加に驚きました。これだけの団体が結びつくと力は強く発揮されると思い
ました。
コミュニティに関して勉強になった。”いのち”が社会の核心というキーワードが良かった。
内容がわかりやすかった。1時間という時間がちょうど良かった。次回も1時間位にしてほしい。
人とのつながり、コミュニケーションを大切に活動しています。今回、基調講演でCBOの重要性をあらためて認
識でき、これからの社会にとって必要なものであると聞き、大変うれしく力強く思いました。
協同組合の役割も若干話の中にかかってきていたので良かった。
大変むずかしい。具体的事例を!!
-64-
消費者団体
感想
参加者カテゴリー
国際的な消費者団体の成りたちや現状等もわかり大変に参考になった。
大変素晴らしいと思いましたが、理想だなと思いました。地方の自治体・行政では職員の意識が変わらないと団
体だけではどうしようもないと思います。
協働について考え方、消費者団体等の役割など、良くわかりました。今後それぞれの立場の方が協力しあって
いけると思いました。
地方自治体
「消費者」とは一体何か。という疑問について、はじめて答えを見出せた。「消費者=命の生産者」という言葉は
目からウロコであった。「消費者」という言葉の共通認識を深める必要があるのでは、と考えさせられた。
国連と協同組合と関連づけて考えたことがなかった。新たな視点で協同組合をとらえることができてよかった。
地域のあり方についての理解を深めることができ、大変参考になりました。
初めて参加させて頂いて皆さんの取り組み方がとても素晴らしかった。
地域の中での役割として連携と情報の共有が重要とその通り。
とても勉強になりました。これからどうするかが課題だと思います。
3つのセクターの必要な事。消費者団体の連携対象等の組み立てやあり方をしっかりとわかった。
生活共同組合の役割や期待されている事が良くわかりました。経済は、生活を支えるということが消費者の権
利として正当なことと団体でも学ぶ声にしていきます。
国際協同組合年、ILO、国際消費者機構、消費者団体の社会的位置等の報告と今の地域での公益、非営利の
取り組みやコミュニティーの大切さが良く分かる講演だった。
富沢先生のお姿を拝見できるのを楽しみに前に席を取りたいと思って早くきましたが、席が後ろで目が悪いのに
指定席で、座席の角度も難しくてがっかりして、お話の内容も良く頭に入りませんでした。
国や政府、上に求めるだけでなく、自分達がつながること、地域コミュニティーを活発にすることでお互いに助け
合い手を差しのべあい、自分たち自身を守っていくことが必要である、と改めて思いました。私達も活動をがん
ばろうという気持ちが強まりました。わかりやすく良いお話でした。
少々難しかった。
とても良かった。
The Peoples's supermarket のような活動倫理を個人的に持ち始めたいと思えた。
前半若干抽象的だったかも。具体例をたくさん聞きたかった。
-65-
その他
問7 消費者問題を取組んでいくにあたり、国や地方自治体に期待することを自由にご記入下さい。
国や地方自治体に期待すること
活性化基金を続けてください。
消費者行政予算をきちんと獲得すること。国や地方自治体間の交流をしっかりもって、特に、市、区、町、村の
格差をなくすこと。
参加者カテゴリー
悪質業者が減っているとは思わない。
継続的な財源確保をお願いしたい。
財政的支援(意見交換の場でも出たこと。消費者団体に任せるだけではいかがか。)
活性化基金の維持を期待します。
継続的な活動ができるような体制づくりができればよいのではないか。
消費者の抱える問題は多々あり、個々人の判断で(意識)重大であるかどうかが違います。消費者団体への援
助、補助を受け、日々の活動の目線も広げていけそうです。消費者への思いやりを期待いたします。
職員の資質の向上(意欲を含めて)
職員さんがすぐに替わってしまう。担当の職員さんが勉強不足又消費者問題について興味がないといった方が
センター長で来たりと本当にお役所的仕事が多くボランティアの方々の方がはるかに色々な問題意識を持って
取り組んでいると思う。消費者庁もできはしましたが、本当に消費者の目線と合っているか疑問。相談員の方々
のお給金も低く大変なお仕事なのに手が少ない。
消費者団体と自治体の交流が必要かと思います。
消費者団体
現在、いろいろな新しい取り組み活動の充実をはかっていきたいと思っているが行政活性化基金のなくなった
後、活動が続けていけるのか非常に不安。使い勝手の良い資金の提供をお願いしたい。こういう活動は、人が
大事。いい人材を継続的に雇用できる人件費の確保を希望します。
行政の役割は大きい。消費者庁の活躍は重要。存在感を示してほしい。県・市町村は消費者育成と連携をして
ほしい。
サポーター活動の中で、依頼団体が、一番知りたがる実例を差し支えない範囲内で教えてほしい。
国や地方自治体との連携やバックアップが必要と感じました。
行政からの財務支援について、もっと情報公開してほしい。
今後もより広く一般消費者へ広報して頂きたいです。
電力の値上げに対して消費者庁は管理を十分にしてほしい。値上げに対して頑張って阻止してほしい。
消費者行政の全国的に均一なレベルアップをもっと図ってほしいと思います。地域格差の厳しさを感じていま
す。
活性化基金の継続。
行政のエネルギー。
迅速な対応。
消費者生活相談体制を充実していくには、基準と財源が必要です。国の支援が大事です。
団体(消費者)グループの実費支援が必要。
消費者行政に対する予算化をもっと増やしてほしい。消費者センターの設置の増。相談員の充実と身分保障。
ぜひリーダーシップを取ってほしい。
被害者を今後も出さないために消費者教育を進めてほしい。
問題、課題を消費者主体(目線)で解決をはかるために協働していくこと。自立を育てる一助として学童期より消
費者教育を取り入れてほしい。
窓口をわかりやすくすることで誰もが相談しやすい環境を作ることを考えていただきたいです。
消費者にやさしい国になってほしい。
地域住民(消費者)のために協働、連携をより多くしてもらいたい。
もっと具体的に取り組んでもらいたい。
やさしい部分と難しい部分を明確に。
-66-
地方自治体
その他
問8 その他、感想・意見等があればご自由にご記入下さい。
参加者カテゴリー
感想・意見等
おつかれさま。
ここまで準備をして下さった実行委員会の皆様にお礼を申し上げます。
各団体の活動交流はとても良い勉強になりました。若い世代と一緒に交流し、バトンタッチ等もスムーズに移行
できる様活動の輪も広げていくことが関われていると話し合う消費者運動、更に大きく力強く歩いて行く事を実
感した。
フォーラムに参加できてよかったです。
同じ活動をするにも行政のネームバリュー(後押し)があるとないとでは信用度が違うという話は納得です。やは
りせっかくの様々な良い活動ですから行政がしっかりとサポートしてさらに有意義な活動になるように相互に協
力し合う方が絶対に活動が生きてくると思います。そのためにも行政で消費者問題に関係する職員さんには
しっかりとした知識や問題に対する取り組む姿勢をとって頂けるように切に願います。頑張れ消費者庁、生活情
報センター、市の職員さん!!
寸劇のシナリオの共有化は是非!!
非常に勉強になりました。消費者問題について考え努力している人たちがたくさんいることを知り心強く思いまし
た。
これだけの参加都県が集まり色々な話が聞かれて良かった。
今月の国センの消費者フォーラムとの違いは?似通ったもののように思います。税金の無駄遣いにしないよう
にしてほしい(災害地に使ってほしい)。
もっと小さな自治体の行政職員も参加して他地域の情報を知って欲しいと思います。現実の地方の団体は、高
齢化しておりもっと団体の支援協力をお願いしたいと思いました。
消費者行政に携わる者として、今回の消費者グループフォーラムは大変参考になりました。今回学んだことを
今後の仕事に生かしていきたいと思います。ありがとうございました。
グループで一緒になった方と色々とお話ができて良かった。
-67-
消費者団体
地方自治体
その他
15.当日配布資料
(1)消費者庁資料・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
P71
(2)基調講演
「もっと つながろう!地域から」
聖学院大学大学院 政治政策学研究科
P103
教授
富沢賢治氏 ・・・・
(3)活動事例報告
【地域の団体による寸劇を通した消費者被害防止に向けた取り組み】・・
①「『ぜったい儲かる』悪質な投資話にご用心!」
杉戸町くらしの会 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
P113
P115
<参考取り組み(資料配布紹介)>
「消費者被害防止啓発劇の上演について」/栃木県 ・・・・・
【消費者自身が問題提起し発信する自主的な取り組み】・・・・・・・・
P116
P119
②「家庭での電力削減策」
特定非営利活動法人神奈川県消費者の会連絡会 ・・・・・・・
P121
<参考取り組み(資料配布紹介)>
「行政と市民団体の協働による食品等の放射性物質測定」
/小金井市・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
P130
【消費者活動、啓発等の担い手育成に向けた取り組み】・・・・・・・・
P133
③「消費者カレッジ出前講座制度」
世田谷区・ひとえの会 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・
P135
<参考取り組み(資料配布紹介)>
「次世代を担う担い手(若い世代)の育成」
/消費者グループ「ピースオブマインド」・・・・・・・・・
P143
「横浜市消費生活推進員制度」/横浜市・・ ・・・・・・・・・
P145
【地域の消費者団体や、学校、自治体などが一緒に進めた取り組み】・・
P149
④「知っておきたいこれだけは-若者に向けたメッセージ」
千葉県消費生活相談員の会・・・・・・・・・・・・・・・・
P151
<参考取り組み(資料配布紹介)>
「大学生に対する啓発事業」/東京都生活協同組合連合会・・・
P156
「千葉県県民提案事業」/千葉県・・・・・・・・・・・・・・
P159
-69-
「神奈川県県民提案事業」/神奈川県・・・・・・・・・・・・
P162
【消費者団体から地域の自治体へ働きかける取り組み】・・・・・・・・
P165
⑤「県内市町村消費生活関連事業調査の取り組み」
特定非営利活動法人埼玉消費者被害をなくす会・・・・・・・
P167
<参考取り組み(資料配布紹介)>
「東京都における区市町村消費者行政調査」・・・・・・・・・・
P170
/東京消費者団体連絡センター、東京都生活協同組合連合会消費者行政連絡会
「神奈川県における市町村訪問」/消費者会議かながわ・・・・
P174
「消費生活ネットワーク新潟について」
/消費生活ネットワーク新潟・・・・・・・・・・・・・・
P178
(4)実行委員会参加団体紹介・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
P183
①茨城県消費者団体連絡会
②とちぎ消費者ネットワーク
③群馬県消費者団体連絡会
④埼玉県消費者団体連絡会
⑤千葉県消費者団体連絡協議会
⑥消費者行政充実ネットちば
⑦消費者団体千葉県連絡会
⑧東京消費者団体連絡センター
⑨東京都地域消費者団体連絡会
⑩東京都生活協同組合連合会
⑪神奈川県消費者団体連絡会
⑫新潟県生活協同組合
⑬NPO 法人新潟県消費者協会
⑭上越市消費者協会
⑮山梨県消費者団体連絡協議会
⑯長野県消費者団体連絡協議会
-70-
平成23年度 地方消費者グループ・フォーラム
(関東ブロック)
消費者庁 配布資料一覧
資料1
消費者団体と消費者庁の情報・意見交換システム
資料2
「食品と放射能」に関する取組
-1
放射性物質検査機器の貸与
-2
平成24年度におけるリスクコミュニケーション等の取組
資料3
地方消費者行政の充実・強化
資料4
消費者安全法の一部を改正する法律案の概要
資料5
「集団的消費者被害回復に係る訴訟制度の骨子」
資料6
特定商取引法の一部を改正する法律案(貴金属等の訪
問購入に係るトラブルへの対応)概要
資料7
平成24年度予算案の概要・機構定員要求の結果
配布
冊子 「食品と放射能Q&A」
-71-
消費者団体と消費者庁の情報・意見交換システム
(イメージ)
・情報提供
・意見募集 等
消費者庁
-73-
・意見の提出
・情報提供 等
全国各地の
消費者団体等
電子メールを通じて柔軟かつ機動的に情報・意見交換
情報・意見交換の具体的イメージ(予定)
消費者庁資料1
・消費者庁メールマガジン「消費者庁Weekly」の配信(週刊)
・国民生活センターメールマガジン「見守り新鮮情報」の配信(月2回程度)
・消費者団体から消費者庁への情報・意見(随時)
・特定の施策などに対する意見募集(不定期)
・消費者団体から出された主な意見に対し、消費者庁の回答をHPに掲載(不定期)
平成 24 年 2 月 29 日
消費者団体等 各位
消費者庁消費生活情報課
消費者団体と消費者庁の情報・意見交換システムについて
(登録のお願い)
日頃より、消費者問題に熱心に取り組んでおられることに、厚く御礼申し上げます。
消費者庁では、より多くの消費者団体の皆様と機動的に情報・意見交換を行うことを目的
に、電子メールを用いた双方向の情報・意見交換システムを構築し、3月中にも運用を開始
したいと考えております。
具体的には、登録いただいた消費者団体に対し、消費者庁メールマガジン等の情報を配信
すると共に、消費者団体の皆様から様々なテーマに関する意見をお寄せいただくことにして
おります(別添イメージ参照)。
現在、上記システムへの参加団体を募集中ですので、貴団体におかれましても登録をご検
討いただければ幸いです。
記
1.登録申請要領
「消費者団体と消費者庁の情報・意見交換システム登録用シート」に入力し、提出して
ください。
2.提出期限
3月中の運用開始を予定しているため、平成 24 年 3 月 12 日(月)を目途に登録いただ
ければと思います。ただし、順次登録団体を拡大していくため、3 月 13 日(火)以降も随
時受け付けます。
3.留意事項
・ 登録のご希望に添えない場合(別紙参照)もありますので、予めご了承ください。
4.提出先
以下のメールアドレス宛に送付をお願いします。
●登録専用メールアドレス [email protected]
【問合せ先】
消費者庁
TEL:03-3507-8800(代表) FAX:03-3507-9285
消費生活情報課
山田 内線 2164
地方協力課
桑原 内線 2173
-74-
別紙
登録に関する基本的な事項
1. 消費者団体と消費者庁の情報・意見交換システム(以下「情報・意見交換システ
ム」)へ登録希望があれば、原則、登録することとします。
2. ただし、以下に該当すると認められる場合は登録をしないこととし、また、登録後
に以下に該当することが判明した場合には、登録を抹消させていただきます。
・
消費者の利益に反する活動を行っていることが明らかであること。
・
暴力団等反社会的勢力が関与していること。
・
情報・意見交換システムに公序良俗に反する意見等を提出すること、又は営
業行為を行うこと。
・
その他、登録により重大な支障が生じること、又は生じる恐れがあること。
-75-
-76-
消費者庁資料2
「食品と放射能」の問題に関する消費者庁の取組
平成24年2月7日
消費者庁
食品中の放射性物質の取扱いについては、昨年12月に厚生労働省から、こ
れまでの暫定規制値に替わる新しい基準値案が示され、所定の手続きを経て、
4月から適用される見通しとなっている。
引き続き消費者庁は、消費者の目線に立って食の安全・安心を確保するため、
関係省庁、地方自治体及び(独)国民生活センターと連携しつつ、以下の取組を
進めていく。
1.消費サイドでの放射性物質検査体制の整備
食品と放射能問題の全国的な広がりを踏まえ、消費者の安全・安心をいっそ
う確保するため、生産・出荷サイドだけではなく、消費サイドでも食品の安全
を確かめていく。具体的には、消費者の身近なところで地方自治体が食品等の
放射性物質を測定する取組を支援する。
(1)放射性物質検査機器の貸与
消費者庁は国民生活センターと共同して自治体に検査機器を貸与し、消
費サイドで食品の放射性物質を検査する体制を整備。
第1次から第3次申請まで合計で、276自治体から370台の申請が
あり、これまでに159自治体へ224台の配備先を決定(平成24年2
月6日現在)。現在、配備を進めているところであり、平成24年5月末
までに完了予定。
第4次申請の受付については3月中旬頃に行う予定。第4次配分では、
さらに150台以上を確保できるようにし、震災による被害の状況や放射
性物質の影響等を踏まえつつ、可能な限り自治体の希望に応えていく方針。
(2)「地方消費者行政活性化基金」を活用した取組(現行制度で可能)
① 放射性物質検査機器の整備(自治体が自ら導入)、保守
② 検査の委託
③ 検査等を行う専門家の活用
④ 専門図書・資料等の購入
⑤ 自治体職員等への教育研修
⑥ 消費者への情報提供・啓発
※
(独)国民生活センターによる支援により検査機器を確保し、
「地方消
費者行政活性化基金」の活用により検査の委託や専門家の採用を行う
など、上記(1)(2)を相互補完的に併用することも可能。
-77-
(3) 消費者庁は、検査を担当する自治体の職員等を対象として、検査等に
関する研修会を開催するなど、自治体における検査体制のバックアップ
も併せて行っている。
2.消費者への分かりやすい情報提供
(1) ホームページに特設ページを設け、野菜を含め、暫定規制値を超える
放射性セシウム等が検出された食品について、出荷制限や摂取制限の対
象品目、当該食品が生産された地域、制限を受けた日付、当該制限が解
除された日付等を情報発信している。
(2) 「食品と放射能Q&A」の冊子を作成し、食品の安全と放射能に関し、
消費者が疑問や不安に思っていることを分かりやすく説明している。
(3) 牛については、放射性物質が含まれた稲わらを給与された可能性があ
り、既に流通している牛の個体識別番号等を特設ページに掲示し、その
牛肉の検査が実施済みかどうか、検査結果が暫定規制値を上回ったかど
うかについて、分かりやすく情報提供している。
(4) 食品衛生法に基づく食品の放射性セシウムの基準値案が、「飲料水」
「乳児用食品」「牛乳」「一般食品」の4の区分になっていることを踏ま
え、「乳児用食品」の表示基準について導入を図る。
3.消費者とのリスクコミュニケーションの強化
消費者庁では、「食品と放射能」をテーマに、リスクコミュニケーション
の推進に努めており、広く消費者の参加を求め、次のような取組を自ら行う
ほか、地方自治体・消費者団体等への協力・支援を行っている。
① 消費者庁が主催するシンポジウム形式のリスクコミュニケーション
② 消費者団体等と消費者庁が共催するリスクコミュニケーション
③ 地方自治体・消費者団体等が開催する講演会等への講師紹介・派遣
これまでに26件が実施され、また現在、年度内開催の計画が14件進行し
ている(1月27日時点)。
-78-
消費者庁資料2-1
平成24年3月6日
消
費
者
庁
放射性物質検査機器の第3次配分について
1.貸与申請について
放射性物質検査機器(以下「検査機器」といいます。)の貸与について、
第3次募集に対し、119自治体から134台の貸与申請がありました(第
1次から第3次までの合計で276自治体から370台)。
2.第3次の配分先について
第1次及び第2次の未配分自治体と第3次の申請自治体を配分対象とし、
別紙の「配分の考え方」のとおり放射性物質の影響地域的なバランス等を踏
まえ、以下の自治体に計150台を貸与することにしました(第1次から第
3次までの合計で159自治体へ224台)。
配分台数
1次 2次
岩手県
1
1
累計
3 次配分先(各 1 台、計150台)
3次
配分
台数
2 岩手県庁/奥州市
4
石巻市/気仙沼市/名取市/角田市/岩沼市/登米市/
宮城県
2
2
16 栗原市/大崎市/蔵王町/七ヶ宿町/村田町/亘理町/
20
山元町/川崎町/大和町/加美町
秋田県
1 秋田県庁
1
山形県
1 長井市
1
福島県庁/福島市(13 台)/会津若松市/郡山市(2 台)/
いわき市(11 台)/白河市(2 台)/喜多方市/相馬市/
二本松市/田村市(4 台)/南相馬市(7 台)/伊達市(4 台)/
福島県
14 31
80
本宮市/桑折町/国見町/大玉村/鏡石町/
天栄村(3 台)/下郷町/只見町(3 台)/西会津町/
磐梯町/猪苗代町/柳津町/金山町/昭和村/西郷村/
中島村/矢祭町/鮫川村/三春町/小野町/広野町/
川内村(4 台)/大熊町/葛尾村/飯舘村
1
-79-
125
水戸市/龍ヶ崎市/常陸太田市/笠間市/ひたちなか市/
茨城県
4
5
15 鹿嶋市/潮来市/稲敷市/桜川市/行方市/
24
つくばみらい市/小美玉市/大洗町/大子町/美浦村
栃木県
2
1
3 佐野市/矢板市/さくら市
6
群馬県庁/前橋市/太田市/沼田市/渋川市/藤岡市/
群馬県
4
13 富岡市/安中市/上野村/嬬恋村/東吾妻町/片品村/
17
昭和村
埼玉県
2
3 三郷市/毛呂山町/寄居町
2
9
2
1 八王子市
3
神奈川県
1 横浜市
1
新潟県
1 新潟県庁
1
長野県
3 佐久市/軽井沢町/辰野町
3
山梨県
1 甲府市
1
千葉県
東京都
合計
1
木更津市/野田市/流山市/我孫子市/四街道市/
印西市/白井市/香取市/いすみ市
24 50 150
5
12
224
3.第4次配分について
第4次申請の受付については3月中旬頃に行う予定です。第4次配分では
さらに150台以上を確保できるようにし、震災による被害の状況や放射性
物質の影響等を踏まえつつ、可能な限り自治体の希望に応えていく方針です。
2
-80-
別
<
配分の考え方
紙
>
第3次の配分について、都道府県単位での配分地域を設定した上で、具体の配分先
の自治体を決定しました。
(1)配分地域の設定
原子力災害対策本部が求める計画検査の対象地域となっている17都県につ
いて優先的に配分。
青森県/岩手県/宮城県/秋田県/山形県/福島県/茨城県/
栃木県/群馬県/埼玉県/千葉県/東京都/神奈川県/新潟県/
山梨県/長野県/静岡県
(2)配分先の自治体の決定
第3次配分については、要望台数296台(第3次申請受付後)に対して、1
50台と限られていることから、以下の考え方により具体的な配分先を決定。
①上記の17都県のうち、消費者の側の検査として広域的な活用を予定して申
請している岩手、秋田、福島、群馬、新潟の各県庁にそれぞれ1台を配分(5
台)。
②上記①の5台を除いた残り145台を市町村に配分することとし、まずは空
間線量率の高い地域※を含む市町村に対して、第1次配分からの累計配分台
数が最低でも1台となるように配分(87台)。
※「空間線量率の高い地域」とは、文科省実施の航空機モニタリング結果において「空
間線量率 0.1μSv/hr以上」の地域を指す。
③上記①及び②を除いた残り58台を、複数台の配分を要望している空間線量
率が 0.5μSv/hr 以上の地域を含む市町村に対して上乗せして配分(58
台))。
3
-81-
消費者庁資料2-2
「食品と放射能」の問題に関する
平成24年度におけるリスクコミュニケーション等の取組について
平成24年
3月1日
消費者庁消費者安全課
1
消費者庁のこれまでの取組み
消費者庁では、東日本大震災における東京電力福島第一原子力発電所の事故を
踏まえ、「食品と放射能」を重要テーマとして、消費者への分かりやすい情報提供とリス
クコミュニケーションの推進に努めてきました。
情報提供については、消費者の疑問や不安に感じる事柄を分かりやすく解説した
冊子「食品と放射能Q&A」を作成し、その都度最新情報に基づく改訂(第5版)を行っ
ているほか、各種の情報や資料等をホームページで公表するなどしています。
また、リスクコミュニケーションについては、消費者と専門家が共に参加する意見交
換会(シンポジウム等)を全国各地で展開しています。
2
リスクコミュニケーションについての協力・支援
今年度、消費者庁では、地域の消費者団体等が「食品と放射能」に関する講演会
などを開催する場合に一定の協力・支援を行っています。 全国消費者団体連絡会
や地方自治体を通じてお知らせし、これまでに40件が実施され、また現在、年度内
開催の計画が5件進行しています(3月1日時点)。
昨年、12月下旬には、厚生労働省から、これまでの暫定規制値に替わる新たな食
品中の放射性物質の基準値案が示され、所定の手続きを経て、4月1日から適用され
る見通しとなっています。これらを含め、消費者が正確な情報を得てリスクを理解し、自
らの判断で主体的な消費行動に結び付けていくことが、今後ますます重要になると考
えます。 次年度においても、リスクコミュニケーション等の取組についての協力・支援
を継続・発展していくことにしています。
現在行っている取組を踏まえ改善していく部分もあり、詳細は後日改めてお知らせ
しますが、地域の消費者団体等の皆様で、平成24年度にリスクコミュニケーション等の
-83-
取組を検討される場合には、下表の内容を参考に先行して、当庁の担当者にご相談
くださるようお願いいたします。
○
平成24年度における消費者庁の主な協力・支援内容(予定)
当庁との共催の場合
団体主催の場合
講師への旅費及び諸謝金を、
講師
当庁の内規に従い一部又は
全部負担
会場借料
その他
(注) 1
外部講師紹介
(当庁職員の派遣も可能)
一部(又は全部)の負担
-
「食品と放射能Q&A」の配布
・「食品と放射能 Q&A」の提供
旅費及び諸謝金は、「平成24年度諸謝金の使用基準(各府省申し合わせ事
項)」に従い算出した金額となります。
2
共催の場合の講師の人選は、団体等の皆様の意向があればお申し出いた
だき、当方と協議してください。また、団体主催で講師の紹介を希望される場合
には、当庁から(独)放射線医学総合研究所に対して対応の可否を問い合わ
せします。なお、日程調整の結果、不調に終わる場合もありますので、予めご
承知おき願います。
3
当日の議題によっては、当庁の職員が講師を務めることもできます。
本件に関する問い合わせ先
消費者庁消費者安全課 金田、石川
石黒、井上
TEL : 03(3507)9201(直通)
Mail to : [email protected]
-84-
食品と放射性物質についての
リスクコミュニケーション等の開催実績と予定(消費者庁に係るもの)
及び冊子「食品と放射能Q&A」配布実績集計
平成24年3月1日
消費者安全課
○リスクコミュニケーション等 開催実績
件数
実施内容
消費者庁主催による開催
4
自治体・消費者団体等と消費者庁の共催による開催
10
消費者庁等主催の会議における説明
5
地方自治体・消費者団体の講演等に当庁から講演者を派遣
16
地方自治体・消費者団体の講演会等に講師を紹介
5
計(開催等実績)
40
○冊子「食品と放射能Q&A」配布・アクセス実績
実施内容
冊数
箇所数
講演会等での配布用として提供
11,155
56
地方自治体等の要望に応じて配布
30,787
256
計(配布実績)(平成24年2月28日調べ)
41,942
312
H.P.へのアクセス実績(平成24年2月28日(火)まで)
207,752
○リスクコミュニケーション等 開催予定
件数
実施内容
消費者庁主催による開催
0
自治体・消費者団体等と消費者庁の共催による開催
1
消費者庁等主催の会議における説明
0
地方自治体・消費者団体の講演等に当庁から講演者を派遣
2
地方自治体・消費者団体の講演会等に講師を紹介
2
計(開催等予定)
5
-85-
地方消費者行政の充実・強化
-87-
消費者庁資料3
平成24年3月6日
消費者庁
1.地方消費者行政の現状
1.地方消費者行政の現状
平成24年1月現在
○ 「事業計画」、地方公共団体へのヒアリングを基に、「基金」の活用状況等を整理。
○ 平成21年度は47都道府県で約37億円、平成22年度は約62億円、平成23年度は約71億円(事業計画ベース)を取崩し。
消費者行政予算
(合計)
(基金(実績))
(自主財源(最終予算))
○平成21年度: 約161億円
約37億円
約124億円
(合計)
(基金(実績))
(自主財源(当初予算) )
○平成22年度: 約187億円
約62億円
約125億円
(合計)
(基金(※1))
(自主財源(※2) )
○平成23年度: 約190億円
約71億円
約119億円
※1 事業計画に記載の当初予算額。
※2 基金を活用している自治体(事業計画に記載)の当初予算額。
-88-
【消費者行政予算のない市町村数】(平成22年度予算)
⇒180市町村(未設置率:10.5%)<前年425市町村(未設置24%)
消費生活センター設置:3年間で200箇所程度増加
○ 平成21年4月1日時点: 501箇所
○ 平成22年4月1日時点: 611箇所(前年度比+110箇所)
○ 平成23年4月1日時点: 665箇所(前年度比+54箇所)
<平成23年度末までの新設見込み>
37箇所で設置予定
相談窓口設置:3年間で270程度の自治体で新設増加
○ 平成21年4月1日時点: 1,008の自治体で設置
(89自治体で新設)
○ 平成22年4月1日時点: 1,000の自治体で設置
(101自治体で新設)
【相談窓口(センター含む)の未設置状況】(平成22年4月1日現在)
⇒256市町村(未設置率:14.8%)<前年413市町村(未設置23.3%)>
<平成22年度から平成23年度末までの新設見込み>
80程度の自治体で新設予定
相談員の増員:3年間で550名程度増員
○ 平成21年4月1日時点:2,800名
○ 平成22年4月1日時点:3,146名
<平成22年度から23年度末までの増員見込み>
200人程度の増員見込み
相談員の処遇改善:3年間でのべ300程度の自治体で報酬引き
上げ
○ 平成21年度:75自治体で相談員の報酬引上げ
(10都府県、65市区町村で報酬引上げ)
○ 平成22年度:134自治体で相談員の報酬引き上げ
(17県、117市町村で報酬引き上げ)
<平成23年度の見込み>
13の県、90程度の市町村で報酬引き上げ見込み
メニュー別「地方消費者行政活性化基金」活用状況(21から
23年(※)までの累計)
○
○
○
○
○
○
○
○
○
消費生活センター・相談窓口設置・・・・・・・・・・・・
消費生活相談員養成、研修開催・参加支援・・・・
相談員配置・増員等(人件費)・・・・・・・・・・・・・・・
相談窓口高度化・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
消費者教育・啓発・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
商品テスト強化・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
地方苦情処理委員会活性化・・・・・・・・・・・・・・・・
食品表示・安全機能強化・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
オリジナル事業・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
※平成23年度は事業計画ベースの見込額
22.1%
10.5%
14.7%
1.9%
37.1%
3.5%
0.0%
2.6%
7.5%
2.財政的な支援
◆「住民生活に光をそそぐ交付金」
-89-
◇ これまで住民生活にとって大事な分野でありながら、光が十分に当てられてこなかった分野(地方消費者行政、DV対策、自殺
予防等の弱者対策・自立支援、知の地域づくり)に対する地方の取組みを支援するために、22年度補正予算において1,000億円が
計上され創設。23年3月に交付決定。
◇ 地方消費者行政については、22年度内に10億円強、加えて、平成24年度までには15億円弱が「基金」として活用される予定。
総じて積極的な活用が図られている。
◇ 今後は、消費者庁としても、地方自治体においてより効果的な活用がされるよう、活用例の紹介などを通じて引き続き支援。
[活用例]
➢“Love&Safety おおむら;こどもを事故から守るプロジェクト”(長崎県大村市)
市をあげて子どもの事故を予防する取り組み。市内の医療機関が中心となり、教育委員会、保育園、幼稚園等の教育機関や警察、
消防、研究機関等の参加により、こどもの事故に関する情報を収集・解析。その結果を市全体で共有することで早期の予防対策に
繋げていくもの。
➢ その他にも、市内事業者との連携による“暮らし安全マイスター認定制度の創設”(青森県八戸市)、弁護士や民生委員との
連携による“消費者保護人材育成事業”(埼玉県加須市)等の様々な取り組みが実施される予定。
◆「地方消費者行政活性化基金」の造成
◇ 今後3年程度(平成21~23年度)を消費生活相談体制強化のための“集中育成・強化期間”と位置付け、各都道府県に造成されて
いる「地方消費者行政活性化基金(約223億円)」を通じ、地方自治体の取組を支援。基金は、最長平成24年度まで活用可能
(現在、東京都を除く46道府県は延長申請済)。
[活用実績]
平成21年度は総額で約37億円(決算見込額ベース)、平成22年度は総額で約71億円(事業計画ベース)が取崩された見通し、
平成23年度は総額で約71億円(事業計画ベース)が取り崩される見込み。
◆地方交付税措置の拡充
◇ 平成21年度に消費者行政に係る「基準財政需要」を約90億円から約180億円に拡充。
◇ 平成23年度に消費者行政に係る「基準財政需要」を約180億円から約225億円に拡充。
◇ 基金を活用した活性化事業に取り組むと同時に、地方自治体の消費者行政予算の充実を図っている。
平成20年度
<都道府県>
人口170万人の標準団体の基準財政需要:3,000万円
<市町村>
人口10万人の標準団体の基準財政需要:500万円
平成21年度~
平成21年度には、都道府県、市町村ともに標準団体
の消費者行政に係る基準財政需要を倍増。
<相談員の年間報酬は、約150万円から約300万円に
倍増>
平成23年度~
平成23年度には、都道府県、
市町村ともに標準団体の消
費者行政に係る基準財政需
要を約180億円から約225億
円に増額。相談員の年間報
酬は約300万円
5億円
3.「地方消費者行政活性化基金」の上積み
(新規)
(食の安全・安心のための取組、地域の多様な民間団体の活動支援)
《背景》◇食品と放射能の問題をきっかけとする食の安全性への消費者の不安 → 消費行動の変化
◇地域全体の消費者問題への対応力を向上するためには、自治体の取組に加え、地域の子育て、
環境、福祉、産業等の多様な主体による消費者問題に関する取組を活性化する必要。
→上記を踏まえ、既存の「地方消費者行政活性化基金」の上積み・拡充を行う。
実施事業のイメージ
-90-
①食の安全・安心に関する事業 : 自治体が実施する食の安全・安心の確保に向けた取組
・活動の核となる人材の確保・育成 ~専門家の育成・活動支援
・消費者への情報提供・消費者教育 ~勉強会や意見交換会の開催、学習資料の作成
等
②民間団体による活動への支援事業 : 地域の多様な主体による消費者問題に関する活動を自治体が支援
・自治会、商店会や学校等が連携した市民主体の講座の開催
・医師会やPTA等が連携した子どもの見守り事業 等
※②のうち、民間団体が主体となる活動への補助については現行の基金運営要領で対応できないため、運営要領
を改正し基金の用途を拡充。
《本予算の意義》
○食の安全性への消費者の不安解消や、民間団体を含む地域全体の消費者問題への対応力向上
○消費者庁の創設以来初めて、次年度以降の予算の基礎となる当初予算に、地方消費者行政のための
財源を確保 →今後の地方消費者行政の充実に向けて大きな意義
4.東日本大震災への対応について
平成23年3月11日に発生した「東日本大震災」を受け、消費者庁としても以下の取組を
通じ、自治体の消費者行政を支援。
◆被災地への専門家の派遣
➢地元自治体からの要請等、地元ニーズを踏まえつつ、被災地における相談窓口に各分野の専門家を派遣
し、被災者の方々の生活再建を図る上で必要となる総合的な相談体制の構築に対する支援を行っている。
(平成23年5月~)
➢平成24年1月31日現在では、岩手県、宮城県、福島県、茨城県の自治体相談窓口(13自治体
38ヶ所)と法テラス出張所(2ヶ所)に、弁護士、司法書士、行政書士、税理士、建築士、土地家屋
調査士、社会保険労務士、社会福祉士、ファイナンシャルプランナーを延べ1729人(人日)を派遣。
-91-
◆被災4県に対する「地方消費者行政活性化基金」の増額等
➢各都道府県に造成されている「地方消費者行政活性化基金」について、①震災対応の緊急事業への活用
を可能とするとともに、被災4県(岩手・宮城・福島・茨城)については、②いわゆる「2分の1基
準」の緩和、③取り崩し期限の延長(最大平成25年度末まで)といった柔軟な運用。
➢震災・原発事故を受けた緊急対応(食品等の放射性物質検査、食の安全性等に関する消費生活相談対応
等)により、被災4県では基金に不足が見込まれるため、3.64億円の上積み(平成24年度予算案)。
➢これにより、震災で低下した相談体制の回復、震災に対応した事業の実施等が可能に。
◆地方自治体における消費サイドでの放射性物質検査体制の整備
➢消費者の安全・安心をよりいっそう確保するため、国民生活センターと共同で自治体に検査機器を貸与
し、消費サイドで食品の放射性物質を検査する体制を整備。
➢現在、配備を進めているところであり、平成24年5月末までに、合計224台以上を配備予定。
その後も必要に応じて、台数を増やすなど、可能な限り自治体の要望に応えていく。
➢検査を担当する自治体の職員等を対象として、検査等に関する研修会を開催するなど、自治体における
検査体制のバックアップも行っていく。
消費者安全法の一部を改正する法律案(概要)
経
・消費者庁発足以前より様々な事故が発生(ガス瞬間湯沸器事故
ス瞬間湯沸器事故、エレヘ
エレベーター事故、こんにゃく入りセ
事故 こんにゃく入りゼリー窒息事故等)
・【消費者庁関連三法案に対する附帯決議(参議院)】(平成21年5月28日)
「… 消費者事故等についての独立した調査機関の在り方について法制化を含めた検討を行う…」
・【事故調査機関の在り方に関する検討会】
有識者からなる検討会で関係省庁・機関の協力も得て議論(全14回)。平成23年5月取りまとめ。
概
要
消費者安全調査委員会(仮称)の設置
○ 委員(7名・非常勤) (合議制の機関、委員は独立して職権を行使)
【 組 織 】
○ 臨時委員、専門委員 (必要に応じて任命)
【事故等原因調査等、提言のイメージ】
・ 生命身体事故等の発生に関する情報
・ 事故等原因調査等の申出
~事故等原因調査等が必要な事案を効果的に把握
-93-
● 事故等原因調査(自ら調査)
事故等原因調査等
必要な限度において、調査権限を行使
~ 必要な事故調査が十分になされているとはいえない消費者事故等
【調査権限】
報告徴収、立入検査、質問、物件提出・留置、
物件保全 移動禁止 現場立入禁止
物件保全・移動禁止、現場立入禁止
● 他の行政機関等による調査等の結果の評価等
被害者等に向き合う
事故調査
○ 情報提供
被害者等の心情に十分配慮し、被害者
等に適時適切な方法で情報提供
○ 調査等の委託
(実験・分析等を委託)
大学、民間団体の研究機関 等
発生・拡大防止等のための提言
【消費者安全法 附則(抄)】
2 政府は、この法律の施行後三年以内に、消費者被害の発生又は拡大の状況そ
の他経済社会情勢等を勘案し、消費者の財産に対する重大な被害を含め重大事故等
の範囲について検討を加え、必要な措置を講ずるものとする。
要
①事業者に対する措置
(「すき間事案」の場合(被害の発生・拡大防止を図るために実施し得る他の法律に基づく措置がない場合))
(例)実態のない利用権の取引、換金困難な外国通貨の取引 等
○措置の要件:「多数消費者財産被害事態」(消費者に重大な財産被害を生じさせる事態)
取引の分野の「消費者事故等」(※1)のうち、
消費者の財産上の利益を侵害することとなる不当な取引であって
事業者が示す内容と実際のものが著しく異なる取引など(※2)が行われることにより、
多数の消費者の財産に被害を生じさせ又は生じさせるおそれのある事態
(例)消費者庁が犯罪利用預金口座等を発見した場合、いわゆる振り込め詐欺救済法に
基づく口座の凍結のため、金融機関に対し、必要な協力を行った上で情報提供
【「すき間事案」への勧告・命令のイメージ】
(安全)消費生活用製品安全法
等
事業者への
勧告・命令等(※1)
消費者庁
(消費者安全法)
(※1)「重大事故等」が発生した場合
事業者への
勧告・命令(※2)
今回の改正で
新たに導入
(財産)
措置要求
消費者庁
(取引)特定商取引法、特定電子メール法、
預託法、貸金業法、割賦販売法、
宅建業法、旅行業法 等
(表示)景品表示法、JAS法、食品衛生法 等
各省庁所管法
関係省庁
・ 発生・拡大防止等の対策の企画立案及び執行
・ 所管分野の事業者に対する勧告・命令
等
被害の発生・拡大の防止に資する情報を、内閣総理大臣が関係機関等へ提供
すき間(財産)
生命身体事故等の発生・拡大の防止及び被害の軽減のための各種措置
②関係機関等への情報提供
②関係機関等
の情報提供
すき間(生命・身体)
● 関係行政機関の長に対する 意見具申
・被害を生じさせている取引の取りやめその他必要な措置を勧告
・勧告に正当な理由なく従わない場合、勧告に従う旨を命令(命令違反に対しては罰則)
(生命・身体)
● 内閣総理大臣に対する勧告・意見具申
○措置の内容:事業者に対して、内閣総理大臣が措置
各省庁所管法
生命身体事故等の発生・拡大の防止及び被害の軽減のために講ずべき施策又は措置について
・
・
・
・
緯
(※1)不実のことを告げること、故意に事実を告げないこと等が事業者により行われた事態
(※2)そのほか政令で定める取引
他の行政機関等による調査等の結果を評価し、必要に応じて意見
消費者庁
発生・拡大防止等の対策の企画立案及び執行
消費者への注意喚起
関係省庁への措置要求
事業者に対する勧告・命令(すき間事案)
経
概
内閣総理大臣任命
【調査対象】 「生命身体事故等」 ・生命・身体分野の消費者事故等 ~ 製品・食品・施設・役務を広く対象
(運輸安全委員会の調査対象とされている事故等を除く)
・生命身体事故等の発生・拡大の防止及び被害の軽減を図るために原因究明する
必要性が高いもの
端緒情報
平成24年2月消費者庁
消費者の財産被害に係るすき間事案への行政措置の導入
消費者事故等の調査機関の設置
緯
消費者庁資料4
措置要求
消費者庁
(消費者安全法)
(※2)「多数消費者財産被害事態」が発生した場合
「集団的消費者被害回復に係る訴訟制度の骨子」について
制度創設の背景・目的
【消費者庁及び消費者委員会設置法 附則】 (平成21年6月)
6 政府は、消費者庁関連三法の施行(注:平成21年9月)後三年を目途として、
加害者の財産の隠匿又は散逸の防止に関する制度を含め多数の消費者に被害
を生じさせた者の不当な収益をはく奪し、被害者を救済するための制度について
検討を加え、必要な措置を講ずるものとする。
消費者被害の特性=同種被害の多発
しかし、個々の消費者が自ら訴えて被害回復を図る
ことは困難(「泣き寝入り」をしている場合が多い)
制度の概要
消費者庁資料5
平成24年2月
消費者庁
【消費者庁関連三法案に対する附帯決議(参・消費者特委)】(平成21年5月)
三十一 …多数の消費者に被害を生じさせた者の不当な収益をはく奪し、被害者を救済するための制度の検討に当たっては、
いわゆる父権訴訟、適格消費者団体による損害賠償等団体訴訟制度、課徴金制度等の活用を含めた幅広い検討を行うこと。
【消費者契約法の一部改正案に対する附帯決議(衆・内閣委(参でも同旨決議))】(平成18年4月)
三 消費者被害の救済の実効性を確保するため、適格消費者団体が損害賠償等を請求する制度について…検討すること。…
被害回復を図りやすくする
(消費者の請求権の実効性を確保)
消費者団体が多数の消費者の権利
のために行う新たな訴訟制度を創設
二段階型の訴訟制度:
一段階目の手続で共通争点に関し判決を得た後、個々の消費者が二段階目の手続に加入し、最終的には個々の消費者の権利の有無・内容について判決
一段階目の手続 : 共通争点に関する審理
(特定適格消費者団体による)
訴えの提起
共通争点に関する
審理
-95-
(※1)一段階目の判決の効力は、原告及び被告に及ぶほか、二段階目
の手続において請求権を届け出た消費者にも及ぶ。
二段階目の手続 : 個別争点に関する審理
判決(※1)
(勝訴)
(手続加入のための)
通知・公告
簡易な手続による決定
(金額等)
消費者
の加入
異議がある場合
判決
(敗訴)
通常の訴訟手続
による審理
判決
ポイント
一段階目の手続
訴訟を担う主体
特定適格消費者団体:
適格消費者団体(※2)のうち、新たな認定要件を満たす者を、
申請に基づき、内閣総理大臣が「特定適格消費者団体」として
認定。
新たな認定要件:
・被害回復関係業務を適正に遂行するための体制及び業務規
程が適切に整備されていること
・被害回復関係業務の執行決定機関として理事会が置かれて
おり、意思決定方法が適正であるとともに、弁護士が理事とし
て選任されているなど弁護士の関与を強めること
・適正な経理的基礎を有すること など
報酬及び費用:
一定の規律の下、特定適格消費者団体が消費者から報酬及
び費用の支払を受けることができることとする。
(※2)消費者契約法に基づき内閣総理大臣の認定を受けた消費者団体
であり、現行制度上は差止請求をすることができる。
対象となる権利:
二段階目の手続
消費者と事業者との間に消費者契約が存在する場合の、消費
者の事業者に対する①~④の請求権(金銭の支払を目的とす
るものに限る。)が対象。
③④は契約の目的に生じた損害に係るものに限るとともに、人
の生命・身体に損害が生じたときの当該損害に係るものを除く。
消費者への通知・公告:
①消費者契約が無効等の場合の不当利得返還請求権
個々の消費者の請求権に対する決定(簡易な手続):
(いわゆる詐欺的商法など、契約そのものが公序良俗違反により無効で
ある場合など)
②消費者契約に基づく履行請求権
(消費者が売主となる物品の売却契約において、不当な契約条項に基
づき売却代金支払を拒絶する事業者に対し、消費者が支払を請求する
場合など)
③消費者契約の締結又は履行に際してされた事業者の民法上
の不法行為に基づく損害賠償請求権(勧誘が違法である場合など)
④消費者契約に債務不履行等がある場合の損害賠償請求権
(商品の品質が不良である場合など)
特定適格消費者団体が、請求権のある消費者に対し相当な方
法で個別に通知を行うとともに、インターネット等で公告(個別
通知に必要な消費者の情報を事業者が提供するよう、裁判所
に申立て可能)。
①特定適格消費者団体が、個々の消費者の請求権をまとめて
届出
②消費者の請求権に対する、事業者の認否(※3)
③認否に不服の場合、特定適格消費者団体から異議の申出
④裁判所による決定(※4)
⇒ 簡易・迅速 に多数の消費者の請求権について審理
(※3)事業者が認め、又は期間内に認否をしなかった場合は、消費者の
請求権は届出の内容で確定。
(※4)裁判所による決定に不服がある場合は、異議申立ての上、通常の
訴訟手続へ移行。
特定商取引法の一部を改正する法律案(貴金属等の訪問購入に係るトラブルへの対応) 概要
消費者庁資料6
平成24年2月
消 費 者 庁
経 緯
● 内閣府行政刷新会議による規制仕分け(平成23年3月7日) 「法的措置についても早急に検討」(評価結果)
● 「規制・制度改革に係る方針」(平成23年4月8日閣議決定) 「貴金属等の買取業者による自宅への強引な訪問買取りから消費者を保護するための法的措置について、・・・平成23 年度中に検討・結論を得ること」
● 貴金属等の訪問買取りに関する研究会(消費者庁の研究会として、学者、弁護士、消費者団体、関係省庁で構成) 中間とりまとめ(平成23年12月9日) 「特定商取引法の改正により対応すべき」
トラブルの現状
昨年度から今年度にかけて、貴金属等を中心に、訪問購入に関し、消費者から各消費生活センターに寄せられる相談件数が激増。
<貴金属等の訪問購入のトラブルの主な事例>
○ 相談者の属性としては、女性(86%)や高齢者(60代以上、62%)
が多いという状況(数字は平成22年度)。
【着物の購入のはずが、貴金属の購入も執拗に要求してきた業者】
<PIO-NET(全国消費生活情報ネットワーク・システム)での相談件数)>
一人暮らしの母宅へ突然不要な着物を買い取ると電話があり、処分してもよい着物があったので来訪を承諾した。当日、若い男性が
来て着物の購入価格は300 円と言われ、あまりにも安かったが不要だったので了解した。すると業者が、ついでに貴金属の鑑定をしてあ
19年度
20年度
21年度
22年度
23年度
げると言い、母がつけていた祖母の形見の指輪をいきなり外しにかかった。突然のことに驚いて必死で断ったが、他の物も見せるよう執
拗に言われ、怖くて手持ちのネックレス、指輪、ブレスレットを見せた。業者は一方的に3点全てを1,700円で買い取ると言い、代金と領収
30
69
138
2,424
3,236
渡
も
も
も
納
書を渡した。他に古
銭や切手はないかとなおもしつこく求めてきた。宝石3点はそれ
ぞれ10万円以上もしたものなので納得できなかった
が、
(平成23年度分は24年1月31日登録分まで)
怖くて断れなかった。
法案の概要
-97-
(1)法的措置を検討する対
象商品
現行の特定商取引法は、消費者トラブルが生じやすい6つの取引類型を対象に、行政規制、刑事罰及び民事ルールを規定。
今回の改正において、 7番目の取引類型として「訪問購入」を追加。
(2)訪問購入業者に対する不 ① 事業者名・勧誘目的等の明示義務
当な勧誘行為の規制
② 再勧誘の禁止
③ 不実告知・重要事項不告知を伴う勧誘の禁止
④ 勧誘の際に人を威迫、困惑させる行為の禁止
(勧誘開始段階)
など
(勧誘中)
再勧誘の禁止
不実告知や威迫、困惑等の禁止
書面を交付
(契約締結後)
×
クーリング・オフ期間中は
商品を引き渡さなくてもよい
売買契約の履行(購入代金の支払い、購入商品の引渡し)
第三者(善意無過失の者を除く)に対して
商品の所有権を主張できる
訪問購入業者
など
転売の
可能性
転売先(第三者)
売買契約成立
(契約締結時等)
① 売渡し(購入)の契約締結後も、売主(消費者)は契約の一方的な解除(クー
リング・オフ)ができる。
② クーリング・オフの期間は8日間。
③ クーリング・オフにより商品を確実に売主に巻き戻すためには、クーリング・
オフ期間中は購入商品を売主の手元に置いておくことを可能とすることが肝
要。このため、以下の規定を設ける。
・クーリング・オフ期間中は、売主は商品の引渡しの拒絶が可能
・商品の引渡しの拒絶が可能であることの書面記載義務
・商品の引渡しの際の不実告知や威迫、困惑の禁止
など
④ ③にもかかわらず、同期間中に訪問購入業者に購入商品が引き渡され、更
に第三者に転売された場合でも、売主がクーリング・オフしたときに、第三者
(善意無過失の者を除く)に対して商品の所有権を主張できる規定を設ける。
違反業者に対しては、業務停止等を命令。悪質な違法行為は、懲役や罰金の対象。
事業者名・勧誘目的等の明示義務
クーリング・オフ期間
(8日間)
(4)訪問購入に係る売主
(消費者)によるクーリン
グ・オフ
(勧誘前)
売主(消費者)
次の事項を契約書面等に記載して交付する義務規定を設ける。
・商品の種類
・商品の購入価格
・商品の引渡しの拒絶に関する事項
(3)書面の交付
典型的な取引の流れのイメージ(勧誘からクーリング・オフ期間中まで)
下位法令で対象を指定(指定商品制)。
(訪問購入に係るトラブルの実態をふまえたもの)
消費者庁資料7
消費者庁 平成24年度予算案の概要・機構定員要求の結果について
平成23年12月24日
消
費
者
庁
1.概要
○東日本大震災の被災地復興を支援するとともに、原発事故を踏まえ、消費者の食
の安全・安心を確保することは政府全体の最重要課題の1つ。消費者庁としても、
対策強化のために必要な予算及び定員を確保。
○消費者事故等の調査を行う独立機関の設置や、集団的消費者被害の回復に係る新
たな訴訟制度の導入のため、次期通常国会に関連法案の提出を予定しており、そ
れに伴い必要な予算及び機構・定員を確保。
○地方消費者行政のための財源(「地方消費者行政活性化基金」の増額)を確保(消
費者庁として初めて、当初予算に計上)。
○引き続き消費者庁所管法令の執行体制を強化するとともに、消費者教育や消費者
政策に関する情報発信の強化を図るため、必要な予算及び定員を確保。
○予算額は、一般会計と東日本大震災復興特別会計(復興庁一括計上)の合計で
93.4億円(平成23年度予算(90.4億円)比3.3%増)、一般会計のみ
で88.7億円(平成23年度予算比1.9%減)。
○機構については、いわゆる8条機関として「消費者安全調査委員会(仮称)」を新設。
定員については、通常増員2名、時限増員9名の計11名を増員(合理化減2名を
差し引いて、平成23年度270名→平成24年度279名)。
2.予算案のポイント
(詳細:別紙1、別紙2)
注:※… 東日本大震災復興特別会計(復興庁に一括計上)
☆…「日本再生重点化措置」要望の関連項目
震災復興対応等
○被災4県に対する「地方消費者行政活性化基金」の増額
364百万円(新規 ※)
各都道府県に造成されている「地方消費者行政活性化基金」について、震災・原発事故を受
けた緊急対応(食品等の放射性物質検査、食の安全性等に関する消費生活相談対応等)により、
被災4県(岩手・宮城・福島・茨城)では基金に不足が見込まれるため、増額措置を行う。
1
-99-
○食品と放射能に関するリスクコミュニケーション
26百万円(新規 ※)
東日本大震災・原発事故を踏まえ、食の安全・安心を確保するため、食品と放射能に関する
理解を広げることを目的として、消費者と専門家が共に参加する意見交換や政府の取組をお知
らせする会を全国各地で展開し、広範囲な層の消費者への浸透を図る。
消費者被害の防止・救済のための新たな仕組み
○消費者事故調査機関の設置
70百万円(新規)
専門家による独立・公正な事故調査機関として「消費者安全調査委員会(仮称)」を消費者庁
に設置し(いわゆる8条機関)、生命・身体分野の消費者事故等について幅広く、事故原因の
究明と再発・拡大防止のための提言を行う。(次期通常国会提出法案関連予算)
○集団的消費者被害救済制度の導入
42百万円(12百万円)一部☆
多数の消費者が被害者となる事案に関し、適格消費者団体が関与する新たな訴訟制度の導入
に向け、消費者・事業者に制度の周知を図るための相談・啓発事業等を幅広く実施する。(次
期通常国会提出法案関連予算)
地方消費者行政の強化
○食の安全・安心のための取組、地域の多様な民間団体の活動を支援するた
めの「地方消費者行政活性化基金」の増額
500百万円(新規)☆
原発事故による食品と放射能の問題をきっかけに、食の安全・安心の確保に対する消費者の
関心が高まっている。これを踏まえ、地域における食の安全・安心に関する取組を支援すると
ともに、地域の子育て、環境、福祉、産業等の多様な主体による消費者問題への取組を支援す
る。このため、「地方消費者行政活性化基金」を増額するとともに、基金の運営要領を改正・
拡充し、自治体の取組だけでなく民間団体の活動も支援できるよう措置する。
(※本項目は「日本再生重点化措置」枠で要望し、通常枠(要求枠)で措置されている。)
○地方消費者グループフォーラム
33百万円(27百万円)
消費者団体を始め地域で活動している子育て、環境、福祉、産業等の多様な主体が連携する
場として、「地方消費者グループフォーラム」を引き続き開催し、消費者問題に取り組む住民
の輪を広げる。
2
-100-
消費者教育の推進、消費者政策に関する発信力の強化
○消費者教育の体系的・総合的推進
45百万円(48百万円)
消費者庁のリーダーシップのもと、関係省庁、学識経験者、消費者団体等が連携して行う「消
費者教育推進会議」を実施。また、中学生・高校生向け副教材の活用状況のフォローアップや
効果測定を行うとともに、それらを踏まえ、小学校高学年向けの消費者教育用副教材を作成・
配布するなど、更なる消費者教育の改善強化を図る。
○消費者白書(仮称)・包括的消費者意識調査
53百万円(新規)☆
適切かつ効果的な消費者政策の推進のためには、消費者の満足度や政策ニーズを的確に把握
する必要。特に昨今においては、東日本大震災に関連した消費者意識の変化を踏まえることも
重要である。このため、包括的な消費者意識調査を行うとともに、消費者問題の現状や課題、
政府の取組等の全体像を分かりやすくまとめた年次報告書(「消費者白書(仮称)」)を作成し、
消費者行政に関する対外発信を強化する。
3.機構・定員要求の結果
<機構>
○消費者安全調査委員会(仮称)の設置〔法律〕
(他に内閣府令で消費者安全課に事故調査室を設置)
<定員>
○11名増員(通常増員 2名、復興枠増員(時限) 9名)
○2名合理化減
→差引き9名増(平成23年度 270名 → 平成24年度 279名)
〔内訳〕事故調査室 2名、食の安全・安心 3名
等
※ 今回の定員要求に対しては、東日本大震災の復興財源の確保や公務員総人件費の削
減等の必要性から、全省庁例外なく、復興特別会計で措置する時限的増員を除き、増
員から合理化減を差し引いた数がゼロ以下に抑制されていると認識。
3
-101-
2012 年 3 月 6 日
もっと
つながろう!
地域から
――消費者団体の社会的な位置と役割――
富沢賢治
1.国際協同組合年
国際協同組合年のスローガン: 「協同の事業が、よりよい世界を築きます。
」
Co-oprative
enterprises
build
a
better
world.
「協同の事業」:協同組合など、さまざまな形態による協同の取り組み。以下、本講演で
は「協同組織」と表現する。
(1) 2001 年の国連総会決議
(2)
2002 年の ILO 総会決議
「均衡のとれた社会は、政府セクターと営利企業セクターだけでなく、協同組合、共済
団体などを含む社会的セクターを必要とする。そのため、政府は、協同組合を支援するた
めの政策と法的枠組みを提供すべきである。」
政府セクターと営利企業セクターだけでなく、民間協同組織のセクターが必要。
(3)2009 年の国連総会決議
「協同組合は……あらゆる人々の経済社会開発への最大限の参加を促し、経済社会開発
の主たる要素となりつつあり、貧困の根絶に寄与するものである。」この総会決議(「社会
開発における協同組合」
)は、2012 年を国際協同組合年と宣言したうえで、各国の政府と関
係者に対してつぎのような要請をした。
① この国際年を機に協同組合を推進し、その社会経済開発に対する貢献に関する認知
度を高めること。
② 協同組合の発展を促進すること。
③ 協同組合に関する法的行政的規制を見直し……協同組合の発展と持続可能性を高
めること。
2.消費者に関する国際的認識
国際消費者機構(CI)
:
「8 つの権利と5つの責任」
消費者の権利の根拠、正当性 → 消費者団体と他の協同団体とが連携する必要性
「連帯する責任」
「消費者の利益を擁護し、促進するため、消費者として団結し、連帯する
責任がある。
」
1
-103-
3.消費者団体の社会的な位置
(1) 社会の構造
図1
いのちこそ社会の核心
いのち
図2
政治 (人間関
係の調整)
人づくり中心の生活構造
社会
(人間の生産)
文化 ( 理想
生 活 の 構
想。科学と
経済
(生活手段の生産)
(2)コミュニティと組織
図3 コミュニティと組織
協同組織
コミュニティ
2
-104-
図4 協同組織と国家
国家
協同組織
コミュニティ
図5
協同組織と国家と営利企業
営利
国家
非営利
民間
国家
組織
(平等)
(公助)
営利企業
協同組織
(自由)
(競争)
(連帯)
(共助)
Community-basedOrganizations
コミュニ
ティ
コミュニティ(血縁・地縁)
(家族愛・郷土愛)
(自助)
4.消費者団体の社会的な役割
(1) 連帯の必要性
(2)
消費者問題を共通の問題として、地域における多様な主体の連携をどのように
実現するか?
「消費生活に関わる問題は、高齢者福祉、障害者福祉、子育て、環境、産業振興、観光
などあらゆる分野に関連し、多岐にわたっている。しかし、これらの分野で活動する主体
にとっては、消費生活は必ずしも主要な課題と位置付けられていない。消費者団体をはじ
め、地域で多様な分野で活動する地域主体が「消費者」の観点からそれぞれの分野で諸課
題に取り組むとともに、行政を含めた多様な主体が連携を図り、課題に取り組んでいくと
いう視点が不可欠である」
(消費者庁地方協力課、2011 年)
。
① 消費者問題を多様な主体の共通の課題として位置づける必要がある。そのために、各
分野の主体が「消費者問題」についての認識を深める必要がある。認識(気付き)の
3
-105-
問題が重要。
② 地域の住民と行政の連携により、
「消費者・生活者主役の社会」を実現すると言う目
標をはっきりとさせることが重要。
③ 行政は、消費者問題をまちづくりの核心的問題としてとらえ、
「生産者優先の行政か
ら消費者重視の行政へ」の移行を図る必要がある。
図6 政府も財の供給者
政府
事業者
公共財
財
消費者
税金
お金
図7 消費者団体の連携対象
政府
大事業者
地方自治体
消費者庁
中小零細事業者
コミュニティに根ざす組織(協同組織)
コミュニティ
事例
① モンドラゴン協同組合(アリスメンディアリエタ神父)
② The People’s Supermarket
③ NPO「コミュニティ活動支援センター」
「天の時は地の利に如かず。地の利は、人の和に如かず」
(孟子)
。
ソーシャル・キャピタル(信頼、約束、ネットワーク)の蓄積が重要。
コミュニケーションがコミュニティの基礎。情報の共有、相互交流が重要。
個人レベルの問題。人をつなぐ挨拶の3段階(ありがとう。ごめんなさい。愛してます。)
すべては仲間づくりから始まる。
4
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地方消費者グループ・フォーラム IN 関東
~もっと つながろう!地域から~
日 時:平成24年3月6日(火)
10:30~16:00(10:00受付開始)
場 所:大宮ソニックシティ 第1展示場
さいたま市大宮区桜木町 1-7-5 ソニックシティビル地下 1 階
主催:地方消費者グループ・フォーラム(関東ブロック)実行委員会・消費者庁
-107-
目 次
1.実行委員会からの呼びかけ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
P1
2.参加団体一覧・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
P2
3.活動事例報告と参考取り組みの紹介
①地域の団体による寸劇を通した消費者被害防止に向けた取り組み
「『ぜったい儲かる』悪質な投資話にご用心!」/ 杉戸町くらしの会 ・・・・・・
P6
<参考取り組み(資料配布紹介)>
➢「消費者被害防止啓発劇の上演について」/栃木県 ・・・・・・・・・・・・・
P7
②消費者自身が問題提起し発信する自主的な取り組み
「家庭での電力削減」/特定非営利活動法人
神奈川県消費者の会連絡会 ・・・・
P12
➢「行政と市民団体の協働による食品等の放射性物質測定」/小金井市 ・・・
P21
<参考取り組み(資料配布紹介)>
③消費者活動、啓発等の担い手育成に向けた取り組み
「消費者カレッジ出前講座制度」/ひとえの会・世田谷区 ・・・・・・・・・・・・・
P26
<参考取り組み(資料配布紹介)>
➢「次世代を担う担い手(若い世代)の育成」/消費者グループ「ピースオブマインド」 P34
➢「横浜市消費生活推進員制度」/横浜市 ・・・・・・・・・・・・・・・・・
P36
④地域の消費者団体や学校、自治体などが一緒に進めた取り組み
「知っておきたいこれだけは-若者に向けたメッセージ」
・・・・・・・・・・・
P42
/千葉県消費生活相談員の会
<参考取り組み(資料配布紹介)>
➢「大学生に対する啓発事業」/東京都生活協同組合連合会 ・・・・・・・・
P47
➢「千葉県県民提案事業」/千葉県 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
P50
➢「神奈川県県民提案事業」/神奈川県 ・・・・・・・・・・・・・・・・・
P53
⑤消費者団体から地域の自治体へ働きかける取り組み
「県内市町村消費生活関連事業調査の取り組み」
・・・・・・・・・・・・・・・
/特定非営利活動法人
埼玉消費者被害をなくす会
-108-
P58
<参考取り組み(資料配布紹介)>
➢「東京都における市区町村消費者行政調査」
・・・・・・・・・・・・・・・
P61
/東京消費者団体連絡センター、東京都生活協同組合連合会消費者行政連絡会
➢「神奈川県における市町村訪問」/消費者会議かながわ・・・・・・・・・・
P65
➢「消費生活ネットワーク新潟について」/消費生活ネットワーク新潟 ・
P69
4.実行委員会参加団体の紹介
①茨城県消費者団体連絡会 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
P76
②とちぎ消費者ネットワーク ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
P77
③群馬県消費者団体連絡会 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
P79
④埼玉県消費者団体連絡会 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
P80
⑤千葉県消費者団体連絡協議会 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
P81
⑥消費者行政充実ネットちば ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
P82
⑦消費者団体千葉県連絡会 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
P83
⑧東京消費者団体連絡センター ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
P84
⑨東京都地域消費者団体連絡会 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
P85
⑩東京都生活協同組合連合会 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
P86
⑪神奈川県消費者団体連絡会 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
P87
⑫新潟県生活協同組合連合会 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
P88
⑬NPO法人新潟県消費者協会 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
P89
⑭上越市消費者協会 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
P90
⑮山梨県消費者団体連絡協議会 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
P91
⑯長野県消費者団体連絡協議会 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
P92
-109-
~関東ブロック実行委員会からの呼びかけ~
消費生活に関わる問題は、食、環境、子育て、高齢者福祉、障害者福祉、産業振興、
観光などあらゆる分野に関連し、多岐にわたっています。「地方消費者グループ・フォ
ーラム in 関東」は、消費者団体や地域において各分野で活動する皆様にお集まりいた
だいて、情報交換や意見交換を行う「交流の場」として開催するものです。
関東ブロック実行委員会では、「もっと
つながろう!地域から」を開催テーマに掲
げ、これまで5回(準備会を含む)に及ぶ実行委員会を開催し、
“地域における連携“に
ついて議論を重ねながら、準備を進めてきました。
これまでも、私たち消費者問題に携わっている者は、それぞれの立場から団体単独あ
るいは地域の団体間で協力し合って、さらには自治体と協力しながら、取り組みを進め
てきましたが、消費者・生活者が主役となる社会の実現には、地域においてもっとつな
がって連携の輪を広げて取り組んでいくことが必要です。そして、“互いに学び合う”
という意識の下で、連携していくことが大切だと考えています。
このグループ・フォーラムへの参加を通して、参加者が持つ情報を交換し合い、学び
合い、そして、ここで得たものを地域で活かせるよう力を合わせて、消費者・生活者が
主役となる社会の実現に向けて、ともにがんばっていきましょう。
[関東ブロック実行委員会委員名簿]
(敬称略)
茨城県消費者団体連絡会
吉田 明夫
とちぎ消費者ネットワーク
(栃木県生活協同組合連合会)
鎌柄 克美
群馬県消費者団体連絡会
埼玉県消費者団体連絡会
神奈川県消費者団体連絡会
丸山 善弘
新潟県生活協同組合連合会
渡辺 茂
NPO法人新潟県消費者協会
長谷川 かよ子
八田 直樹
上越市消費者協会
浦壁 澄子
岩岡 宏保
山梨県消費者団体連絡協議会
田草川 恒子
針生 圭吉
長野県消費者団体連絡協議会
小松 由人
日本生活協同組合連合会中央地連
北村 洋
全国消費者団体連絡会
依光 道代
千葉県消費者団体連絡協議会
(我孫子市消費者の会)
和田 三千代
消費者行政充実ネットちば
拝師 徳彦
さいたま市
高橋 桂子
消費者団体千葉県連絡会
小田川 和惠
千葉県
高山 恵子
矢野 洋子
新宿区
宮森 正博
橋本 恵美子
消費者庁
安藤 広晃
東京都地域消費者団体連絡会
内藤 裕子
消費者庁
原田 雄介
東京都生活協同組合連合会
竹内 誠
消費者庁
富川 千里
東京消費者団体連絡センター
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