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古いジュエリーを販売

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古いジュエリーを販売
2015年(平成27年)1月1日
(3)
第2278号 第3種郵便物認可
買い取りで困っている点は
「見極めが難しく、
マイナスもあ
る」
「ダイヤ、色石の相場がわからない」
「偽物や合成の判断
これから期待する市場
がつかない」
「中古品のイメージの方が強い」
などであるが、
リフォームや ジュエリーは継承するもの という概念が、一
部では忘れられている感を滲ませた。
それを裏付けるように
「自信を持って販売したジュエリーに価格を付けられない」
との声がある。
「買い取り」
といっても単純に相場で買売を
繰り返すだけでは、
ジュエリー専門店としては相応しくなく、
ジュエリー専門店として学ぶことがあるはずである。
これからは、
本当の宝飾品愛好家が手放さないでいる継承
ジュエリーを、
リフォームすることを考えた時、
その人が信頼で
きるジュエリー専門店に出会えるかが問題で、
正しいリフォー
ム基準を広めることが大事だろう。
高額品ほど値段を叩かれ
注目市場は
「アニバーサリー」
鑑別・鑑定は、
より同一性が求められる
The Watch & Jewelry Todayは、
一部の購読者を中心に、
宝飾
品の「仕入れ」
「 買取り」
「 鑑別・鑑定」についての独自アンケート
(2014年11月15日∼12月5日、無記名)
を実施。
その結果を基に、
これからの宝飾市場について考察した。
て買い取られる現状がある以上、
宝飾業界のイメージを含め
宝飾品の本来の価値は伝わりにくくなってきている。
ジュエ
リー愛好家を守るのは、
宝飾業者であることが望ましい。
鑑別書・鑑定書について
小売店
小売店による
「鑑別書・鑑定書」
を取扱商品の中で使用す
る割合は、
ほとんどが75%と答えた。
ブライダルでは、100%に近いはずだが、
その他の必要性
としては
「知名度の低い色石などのセールスポイント」
「信頼
性」
と一般的な使い途が多いが、
「仕入れ確認用」
や
「盗難時
の証明」
「返品」
など、業務的使用も多く、管理面ではサイズ
が大きいとの意見も。
問題点では圧倒的に
「A社とB社の見解が異なる」
などの
基準の不安定が挙げられた。
そして、今後鑑別機関に期待する点でも
「基準の標準化」
「合成などの情報開示」
が挙げられ、
買い取り市場への期待
小売店の仕入れについて
注目はアニバーサリー市場
指摘する意見が少なくない。 の高さの裏付とも見られた。
今後、
期待する市場としては、
「アニバーサリー」
が多く、
同
また、
外国人へ販売する際は特に必要性が高く、
無いと売
時に
「買い取り」
もほぼ同じだけ期待されている。一部では、
れないケースが多いとのこと。海外需要が高まれば、
より一
リフォームへの期待もあるが、
買い取り価格相場などの不安
層鑑定機関の統一された基準の仕組みや信頼を崩さない
から足踏み傾向が感じられる。
取り組みが今後も更に期待されることになるだろう。
小売店の
「宝飾品の仕入れ」
に関して、
メーカーと卸に頼
また、昨年度の売上減少に伴い、従来商品(量・価格帯)
る割合は、
どちらか一方に頼るところは少なく、
メーカー中心
での対応の難しさが挙げられた。
メーカー・卸主催による展
が多いものの、一方を7割とし、
もう一方を3割とするところ
示会を危惧する意見は、専門店としての魅力を小売店が伝
が多かった。
えきれずに展示会頼みになっている傾向が強いということ
見本市の位置づけとしては、圧倒的に
「コミュニケーショ
で、小売店独自で動員力を持ち、
自社の独自性を持つ必要
メーカー・卸による
「鑑別書・鑑定書」
の使用率は25%程
ン」
を重要としており、継続的な情報交換を望む声が多い。
性が高まってきているようだ。
度であった。
そして、小売店と同じくほとんどが
「重要」
と捉え
そして、
取引の信頼性と保障、商品のオリジナル性が続く。
また、
「新提案」
や
「新商品」
ももちろん多いが、仕入れとい
うよりは売れ筋やトレンド、価格調査の情報源として見てい
る傾向が強く表れている。
買い取りについては勉強不足だが
リフォームへ期待
鑑別書について
メーカー・卸
ている。
その理由は、
「小売店=消費者への安心感」が多く、逆に
「販売責任」
としたところも多い。
そして、
高額品やカラーストー
ンなどについては産地記載の重要性を指摘する意見もある。
意見としては、
メーカーの新商品や提案力が魅力との一
小売店の
「買い取り」状況は、全体売上の25%との答えが
問題点も小売店側と同じく、
「ダイヤモンドの統一基準の
方で、仕入量や仕入額のハードルが高いとの意見も多い。
ま
多く、
多くても50%以下がほとんど。
整備」が一番望まれた。加えて、海外展開も増えたことによ
た、地方への営業が少ないのではとの意見もあり、地方営業
しかし、
買い取り業の重要性となると、
ほとんどが「重要」
り、海外の機関との連携または同一性が望まれ、
日本の鑑
に力を入れるのも良いかもしれない。
と答えており、宝飾品の販売額の減少により、
買い取りへの
定・鑑別機関が世界でも通用することが望ましい。
また、
エン
卸は、小回りが利く点などを評価、全体的に古いとの意見
シフトが高まっているようだ。
ハンスメントについてのコメントが変化している点や古い鑑
もあり、
厳しさがうかがえた。
買い取りの重要点としては、
「業界の活力になる」
「ある程
別・鑑定は使えないことなどから販売現場での混乱も伺え、
全体的には、売れ筋や新製品に偏った傾向があり、
オリジ
度利益が取れる」
「 資産として残るジュエリーはポイント高
再鑑定・鑑別の二度手間も生まれているようだ。
ナル性に欠ける部分があるとの指摘や、大きな見本市では
い」
「市場価格より安価」
「集客力が上がる」
「リフォーム市場
そして、
小売とメーカー共通するように、
中国向けとしては
商品は多いものの、
テーマや拘りなどが見えにくく絞り込み
にリンクする」などとの意見が多く、将来性ある市場からか
鑑別・鑑定の重要性が高いことから、今後より一層基準の同
にくいとの意見が散見され、
出展社側のアピール力の弱さを
回答率も高い。
一性、
標準化が求められるのは間違いないだろう。
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