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人間のために、地球のために - 一般社団法人 水素エネルギー協会 HESS

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人間のために、地球のために - 一般社団法人 水素エネルギー協会 HESS
水素エネルギーシステム Vol.32, No.3 (2007)
資
第 122 回定例研究会
KURIMOTO MISSION
資料Ⅱ
新たな事業領域への挑戦
1909年創立以来、住みよい社会をテ ーマに取り組み続けている
– 燃料電池 : FUEL CELLS –
人と環境を思いやる新しいテクノロジ ー「燃料電池」
「人間のために、地球のために」
緊急用
家庭用
■基本的な考え方
これま で培ってきた技術を通じ 、
より身近な視点か ら人々 の暮 らしに
安心と満 足をお届けし、
電動車いす
同時に未来社 会への 希望と、
環境負荷 低減とを 両立 するよ うな
ごみ処理プラント
バルブ
プレス
キーワード
1.環境 2.エネルギー 3.生活密着 4.海外
スパイラルダクト
各種バルブ、産業機械、プレス、ごみ処理プラント、環境設備、
軽量鋼管、化成品、特殊鋳物、吸・遮音板
レジャー用
Fuel cell
製品を提供 していこう
鉄管
料
〔 PEFC
PEFC〕〕
バイオガス
発電
電動カート
電動アシスト
自転車
小型自動車
夢と感動の製品
-付加価値の創造-
2
1
燃料電池の種類と用途
「図解 燃料電池のすべて」よ り
種類
小型移動体 出力
0~10KW出力 1
溶
融
炭
酸
塩
形
リ
ン
酸
形
固
体
酸
化
物
形
固
体
高
分
子
形
KW
10
KW
100
KW
用途
栗本
FC
自
動
車
用
1000
KW
1万
KW
10万
KW
大
容
量
発
電
家
庭
用
コ
ー
ジ
ェ
ネ
可携
搬帯
・
オ
ン
サ
イ
ト
小
規
模
分
散
発
電
4
写真:NEDO、JHFC HPよ り
-48-
水素エネルギーシステム Vol.32, No.3 (2007)
資
現状の電動車いすの例
小型移動体(WC、EC、スクーター、MV)の分類
cc
W
歩行者扱
ハンドル型
公道走行可
公道走行のため
125 1000
免許が必要
免許
標準型
公道走行不可
•
標準型
車いす、 ECは道路交
通法で歩行者扱い、
時速6km以下
Sunrise Medical
(クイッキー)
不要
50
600
20
250
0
0
ス
ク
ー
タ
ー
WC
EC
公道走行可
ビマ
ーイ
クク
ルロ
•
簡易型
ハンドル型
スクーター、M Vは原
動機、モータの出力
で分かれる
注意:ccはエンジン排気量、Wはモータ出力を示す
料
ヤマハ(JWシリーズ)
スズキ(セニアカー)
ジョイステ ィッ ク型の例
車いすとは歩行が困難な人のための移動用
6
の福祉用具で、座るための椅子と移動用の車
輪などで構成される。
5
日本の人口構成予測
ー年齢4区分別人口の推移ー
電動車いす
の出荷台数
日本は2004年の1億2,776万人
をピークに2005年より人口減 尐
時代を迎えた。2025年には 1億
2千万人を 下回ると 予測さ れて
いる。また、 日本は 世界 に例を
みないスピ ードで高 齢化が 進
み、
65歳以上の高齢 者は
2004年 19.5 % (1人/5.1人)
2025年 28.7% (1人/3.5人)
2050年 35.6% (1人/2.8人)
となり世界 で最 も高い水準
(日本、イタリア、 韓国、 スペイ
ンの順) に達 すると 予測される 。
世界一? の高齢 化社会、
3人に1人が65歳以上
被介護者 も介 護者も
高齢化
電動車いすが約1万台/年
140,000
75-
電動カートが約2万台/年
65-74
120,000
20-64
100,000
0-19
人口(千人)
海外市場は約40万台/年
注記 1)出荷台数は電動車いす安全普及協会加入
会員からの提出データーを まとめたものです。
2005年の
世 界総人 口 64億6475万人
アジア 39億 541万人
アフリカ 9億 593万人
ヨ ーロッパ 7億2838万人
ラテンアメリカ 5億6134万人
北 アメリカ 3億3060万人
80,000
60,000
40,000
2)年度は当年4月から翌年3月までを 示します。
3)2000年(平成12年)よ り調査方法を 変更したため、
累計台数において1999年までと相関がありません。
20,000
4)1999年までのハン ドル三輪型の数値は、四輪型も
含みます。
0
1930年
電動車いす安全普及協
会のHPよ り
1950年
1960年
1970年
1980年
1990年
2000年
2010年
2020年
2030年
2040年
2050年
7
8
人口問題 研究所 の資料より
FCカートのターゲット
FC車いすのターゲット
120
長時間の連続走行が可能
栗 本 - FC W C
電 動 カ ートの 比 較
Y AM AHA- タ ウ ニィジ ョイ
100
栗本の目標
140
ア イシ ン - タ オ ライト2
120
in vac are - Nu tro n
遊 歩 - ニッ ピー
60
今 仙 - ア クテ イブチェア
燃料電池そのものは発
ス ズ キ - カイン ドチェア
電装置であり、移動電源
としても使用できる。
日進医療器-軽量電動車
40
いす
Y AM AHA- JW - 1 B
大容量の屋外電源とし
て使用したり、非常時、
ワ コー 技 研 - EM U
災害時の電源などにも
クオリ -屋 内 用
代用可能。台風、地震、
(風雪)
栗本のFC車いす目標値
:未知の領域
20
0
0
20
40
60
80
車 体 重 量 、電 池 含 む (kg)
重 量 (kg)
ア ル ケア -ジ ャジ ー
80
100
80
60
40
20
0
走 行 距 離 (k m )
長時間、しかも燃料の補給により継続して走行できることがFC移動体のポイント
9
0
10
20
30
40
50
走 行 距 離 (km)
9
-49-
FC 車いすと同様にFC カートも長時間の連続走行が可能
60
70
優 友 カート
わかば
さわ や か
ET4 D
ウル テ ィメイト
セ レブレテ ィ
マ イメイト
エ ンペラー
ス タンダ ード
シ テ ィウォーカー
グランデ
モ ンパ ル (デラッ クス )
モ ンパ ル (標 準 )
タウンス ニーカー
タウンス ニーカーJr
(旧 )エ ブリ データイプ4
おで か けくん
NP4 5 F
マ イシ ャトル
エ ブリ デー
マ イウォーク
マ イピア
ハ ーテ ィパ ル
ス ーパ ーポル カー
SPX4 0 0 0
ラクーター
ラクーター( 大 電 池 )
FC SC
10
FC EC
水素エネルギーシステム Vol.32, No.3 (2007)
資
クリモトFCPJの開発方針:並行開発
FC車いす、FCカートのメリット
• 従来品(鉛電池)より長時間の連続走行時間
• 燃料補給で継続走行可能 水素ボンベはワンタッチ交
換方式、所要時間は数秒
• 充電不要 • 1MPa以下の低圧力、簡易な水素インフラで対応
• 超高齢化社会に向けて、手軽に使える移動手段(付加
価値)の提案、スローライフ、バリアフリーな街づくり
• 開発事例が尐なくあらゆる面で国際的に優位である。
→オンリーワン、ナンバーワンを目指す!
• 車いす・電動カートで実績、次の用途も視野に! ゴルフカート、工場内作業車、空港・ビル内の清掃車、
レクリエーション・ビークル等、災害時の電源 → 更に、未来のロボット電源として (介護ロボット、パートナーロボット等)
• 基礎研究 →燃料電池部材(メタルセパレータ)の開発
形状・流路デザイン、薄板プレス加工技術、
耐腐食コーティング技術
→ハイブリッド制御システムの開発
• 応用研究
→燃料電池搭載小型移動体
FC車いす、4輪のFCカート
→燃料水素供給インフラ
必要な技術、パーツは
水素ボンベストッカー
世界中から調達しよう!
12
11
基礎研究(クリモトの経営資源を生かす)
拡 触
散 媒
層
電
触
解
媒
質
膜
拡
散
層
セパレータ板
メタルセパレーターの開発
カーボンより小型・低コスト化が可能
基礎研究
材料
・ カーボン、金属など
求められる性能
・ 耐食性
・ 導電性
・ ガス不透過性
・ 電極へのガス供給能力
問題点
カーボン
・ 高価
・ 脆弱性
・ 難加工性
APFCT社製250W車いす向けスタック外観
13
14
ハイブリッドシステムの概念
• バッテリー、コントローラ、モーターを接続
• 独自に開発した燃料電池とLiイオン電池との小型
高出力仕様のハイブリッドシステム
ジョイスティック
高電圧
(-)
Left
12V
二
燃
次
料
鉛バッテリー
電
(-) 電
池
池
12V
同電圧
モーター
24V
FC
ハイブリッドコント
ローラがFCとLiの
電圧を監視し、出
力に応じて制御す
る
バッテリー
電力回生
低電圧
ブレーキ
コントローラ
金属セパレータ(モデル):日立製作所HPより
カーボンセパレータからメタルセパレータへ
体積が約1/3、小型化、低コスト化
低級SUS材にカーボンコーティング
電動車いすの駆動系統
(+)
料
Right
(+)
コントローラはRISCプロセッサ内蔵、モ ータはPWM制御が一般的
ハイブリッドコントローラはFCの電圧、温度、水素
圧力を監視し、最適な条件でFCを運転制御する
ことも同時に行う:H8マイコン使用
15
-50-
Motor
16
水素エネルギーシステム Vol.32, No.3 (2007)
資
応用研究
動力性能のシミュレート
P  Fv  ( Fr  Fa  FSt )v
FC車いす
←加速性能は無視した
FUEL CELL WHEELCHAIR
PEFC 250W & Battery
Hybrid System P:走行に必要な動力、 F:総合走行抵抗、 v:車体速度、 Fr:
転がり抵抗、 Fa:空気抵抗、 Fst:坂道走行抵抗
Fr  r  W  9.807
1
  Cd  A  v 2
2
:空気密度、1.205 (kg / m 3 )
Fa 
r:転がり抵抗係数 W:車両重量、車  人 (kg)
FSt  Wg sin   Wg tan 
Cd:空気抵抗係数、0.35
A:前面投影面積
g:重力加速度(m/s 2 )
 :勾配角
JIS T 9203では10度の坂を上らなければならない→最大 1000W必要
平地では200Wで走行可能→定格は 200W
17
FCカート
FUEL CELL ELECTRIC CART
PEFC 250W & Battery
Hybrid System FC車いす 開発過程
18
FC車いす 諸元
サ
イ
ズ 1040mm(L)×600mm(W)×940mm(H)
動
力 250W燃料電池&Liイオン電池
動 力 制 御 シ ス テ ム ハイブリッドシステム
2003 独自開発
2004 独自開発
燃
料
電
池 24V 250W PEFC・空冷式・外部加湿
最
高
速
度 6km/h
最 大 連 続 走 行 時 間 14.5時間(搭載水素量190g/ボンベ4本)
重
2005 独自開発
2003 APFCT社と共同開発
2004 APFCT社と共同開発
量 93kg
19
20
FCカートと水素ボンベストッカー
FCカート 諸元
サ
イ
ズ 1190mm(L)×660mm(W)×1060mm(H)
動
力 250W燃料電池&Liイオン電池
動 力 制 御 シ ス テ ム ハイブリッドシステム
燃
料
電
池 24V 250W PEFC・空冷式・外部加湿
最
高
速
度 6km/h
最 大 連 続 走 行 時 間 5時間(搭載水素量90g/ボンベ2本)
2005年上期 試作一号機
重
量 97kg
車いすとパワーユニットを共通化
2005年下期 試作二号機と
21
22
簡易水素インフラ、 水素ボンベストッ カー
-51-
料
水素エネルギーシステム Vol.32, No.3 (2007)
資
水素吸蔵合金ボンベ
水素ボンベストッカー 諸元
サ
イ
料
小型移動体の限られた空間に最も多く の水素を安全に搭載可能
ズ 1800mm(L)×900mm(W)×800mm(H)
貯 蔵 元 水 素 量 7m3 、13MPa高圧ボンベ2本
最 大 充 填 本 数 12本まで同時充填可能、単独でも可能
充
填
圧
充
填
方
ボ
ン
ベ
交
重
力 1MPa未満
式 自然冷却または外部電源による空冷
換 ワンタッチ操作で交換、専用カプラ使用
量 約220kg
23
24
水素吸蔵合金ボンベ 諸元
サ
イ
ズ 356mm(L)×76mmφ
重
貯
量 約4.5kg
蔵
水
素
量 約45g(約500NL)
クリモト水素吸蔵合金ボンベの使用例
有 効 水 素 使 用 量 約40g(25℃)
接
続
方
式 ワンタッチ交換式専用カプラ使用
全
機
構 圧力逃がし弁
材
安
料 AB2またはAB5合金、外殻はアルミ製
25
26
簡易水素インフラ、水素ボンベストッカー
盗難防止兼、
粉塵対策用
カバーを取
り付けた
移動式
水素ステーショ ン例
FC車いす
FCカ ートと
水素ボンベストッカ ー
水素吸蔵合金ボンベに水素を充填する設備、10気圧未満で使用
27
英 Redditch市、 日本では広島 市、福 山市など全国 で取り 組まれ ていま す
-52-
作画:シルバー産業新聞
28
水素エネルギーシステム Vol.32, No.3 (2007)
資
海外のショップモビリティ事例
日本で最も先進的なタウンモビリティ例
広島市 緑井駅前サロン
JR 緑井駅
ア
メ
リ
カ
ウ
ォ
ル
マ
ー
ト
店
内
に
て
イ
ギ
リ
ス
再 開発区 域
サ ロン敷 地
Redditch
緑 井駅周 辺地区 再開発 事業区 域図
に
て
完 成 した 「 緑井 駅前 サロ ン 」。手
前 の シン ボ ルの ケヤ キに は 、地元
の 毘 沙門 通 り商 店街 振興 組 合が、
イ ル ミネ ー ショ ンを 取り 付 け駅前
の 寒 い冬 を サロ ンの 灯り と ともに
温 かく飾 ってく れた。
料
平 成 1 7 年 12 月 1 2日 の 地 元「 緑 井 日吉
楽 友 会 」 の メン バ ー が見 学 に これ ら 、 サロ
ン の前で 記念写 真。
秘訣は素晴らしい広島の人柄!
第4回ワー クショッ プ。電動スクー
ター等によるまち探検
29
30
地元の女性グ ループがフラ ワー 警 察 の回 寄所 とし て利 用 。
アレンジメ ント教室をサ ロン サ ロ ンに パト カー が止 ま っ
で開催した。
ていると市民も安心。
FCタウンモビリティ実験
FCタウンモビリティ実験 2005/10月
龍谷大学 社会学部 臨床福祉学科と共に高齢者3名の方にモニター
になって頂いた。電動セニアカーで3週間、FCカートで一週間
場所は滋賀県JR彦根駅前、スーパーA・SQUREにて、1ヶ月間
31
32
水素・燃料電池実証プロジェクト
JHFC-2 FC車いす、FCカートの走行試験
おおさかFCV推進会議 多目的水素ステーション (大阪府庁)
・FCVの走 行拠点 とし ての水素 充填実 証
・F C車 いす・ 電動カ ート等 への水 素充填 実証
・PR拠 点 及び 中小ベ ンチャ ー企業 の交流 拠点
・都市ガス改質 型の オンサイト水 素STの運用 実証
・水素導管 によるF C電力 供給システム の運用 実証
栗本鐡工所
住吉工場
液化移動式水素ステーション
大阪城公園
・小規模・分散型の 水素需 要に対応し た水素 配給の実 証
・液体水素の機 動性・拡張 性の実証 ■モニター協力者・事業所(府内各所)
・各 種 水素 ・燃 料電 池応 用機 器( 自動 車、 車い す、 自
転 車、カ ート等 )のモ ニター 及び水 素受給 の実証
燃料電池小型
移動体の実証試験
■サテライト水素ステーション (関西国際空港)
・水素エンジン自 動車、 FCアシスト自転車、 FCV等 への水素 充填実 証
・液化水素 利用型STの運用 実証
・FCコジェネレー ショ ンシステムの運用 実証
・PR施 設 とし ての運 用
大阪府を中心
に、兵庫県で
も走行試験を
計画中
経済産業省
日本自動車研究所
エンジニアリング振興協会
大阪科学技術センター
34
の皆様のご協力で進めております
33
-53-
水素エネルギーシステム Vol.32, No.3 (2007)
資
大阪城公園での走行コース例
平成18年度、大阪府庁周辺でのモニタ走行試験
料
平坦、上り・
下り坂など
変化に富ん
だコース
大阪府
みどり・
都市環境室
屋外走行で
の課題も明
確化
環境情報
センター
JHFC-2プロジェクト
大阪城天守
閣登城にも
挑戦、こちら
もバリアフリー
OKでした
大阪城公園にて
アスファ ルト路 面は走 行しや すいが、 タイル、
インタブロックは振 動が多 くて走行し づらい
35
小型移動体の世界の動向
FC車いす、FCカートの今後の課題
• 移動体開発
• 簡易インフラ開発
36
JHFC-2プロジェクト
03年19社
04年31社
05年35社
06年39社
• 商品化
コスト
開発には産官学民の連携が必要
• 安全性試験
• 耐久性試験 等
• 規格・標準化
経産省、厚労省、国交省、行政の支援、民間とのタイアップが必要
37
38
21世紀へ向けて、小型燃料電池の応用
アウト ドア
B BQ
モビリティ要求を満足する製品
PC& GPS機 能搭載
健 康診断 機能、 位置情 報等の
データ 送信機 能、充電 不要
レジャー
バッ クアップ 電源
スポ ーツ
小 発電機
小型電源としての機能を
生かしてロボット用途にも!
39
-54-
Fly UP