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議事概要 - 中部経済産業局

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議事概要 - 中部経済産業局
第2回
東海産業競争力協議会議事概要(暫定版)
日時:平成26年3月12日(水)10:00~11:50
場所:名古屋東急ホテル2階「バロック」
出席者:(座長)
濵口道成
国立大学法人名古屋大学総長
(メンバー・五十音順)
阿部守一
長野県知事
大場知明
静岡市経済局長
大村秀章
愛知県知事
岡谷篤一
名古屋商工会議所会頭
上手繁雄
岐阜県副知事
鈴木英敬
三重県知事
鈴木康友
浜松市長
三田敏雄
一般社団法人中部経済連合会会長
望月誠
静岡県経済産業部商工業局長
(内閣官房)
加藤洋一
地方産業競争力協議会関係省庁連絡会議副議長
(オブザーバー・五十音順)
池田善一
中部地方環境事務所長
岡本浩二
東海北陸厚生局長
木村順吾
東海総合通信局長
新宅友穂
愛知労働局長
中山厚
東海財務局長
野俣光孝
中部運輸局長
花沢文雄
独立行政法人中小企業基盤整備機構中部本部長
藤井真也
独立行政法人日本貿易振興機構地域統括センター長(中部)
森多可志
東海農政局長
八鍬隆
山本雅史
中部地方整備局長
中部経済産業局長
【概要】
1.開会
・東海産業競争力協議会事務局(以下「事務局」)の山本中部経済産業局長が開会及び
出席者紹介
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2.東海産業競争力協議会報告書の取りまとめについて
(1)東海産業競争力協議会報告書(案)の説明
・「資料2-2東海産業競争力協議会報告書
概要版(案)」に基づき事務局
(山本中部経済産業局長)から報告書(案)の概要を説明。
(2)討議及び取りまとめ
Ⅰ.協議会報告書について
○戦略産業
・今後も当地域がものづくりの先進地として成長を続けるためには、自動車、航
空機、ヘルスケア、環境を当地域の戦略産業として位置づけ、今後の方向性や
目標を地域全体で共有していくことは大変重要。
①航空機産業
・航空宇宙産業をこの東海地区全体でさらに盛り上げていこう。
・中小企業も航空宇宙産業に新規参入するチャンスを得ていくべきであり、そ
のための少し長期をにらんだ融資制度が出来ると良い。
・シアトルあるいはトゥールーズといった世界的な航空機産業の集積地と肩を
並べる地域となるという強い意志を持って取り組んでいく必要があり、海外
の大手航空機システムメーカーの誘致や航空機部品の試験設備の整備等の
取り組みがこれから求められてくる。
・公設試験研究機関への支援あるいは超ロングスパンでの融資制度の創設につ
いて、国全体で御検討いただきたい。
・アジア No.1 のクラスターを目指すためには、クラスターを形成する企業、
特に中堅・中小企業が団結して、ワンストップで大手メーカーのニーズに対
応できる体制を組み、グローバルに展開していくことができる企業として脱
皮していく必要がある。
・アジア No.1 航空宇宙産業クラスター形成特区は、一つの特区の下に中部5
県が集まる機会を活かし、各県が一致団結し、連携をとって、企業の取り組
みを後押ししていくことが重要。
・MRJの生産立ち上がりやボーイング 787 の増産等に対応するためには、航
空機産業に従事する人材の育成も急務。これも、各県が協調しながら連携し
て対応していくことが必要。
・サプライヤーが要望しているモジュールでの納入に向け、材料の調達から製
品の検査まで一貫した工程を管理できる一貫生産人材の育成に着手してい
く。
②ヘルスケア産業
・医療機器分野、特に薬事法の規制等が障害となって、参入しづらいという声
が多いので、国全体として医療機器分野について企業がポジティブに取り組
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むことができる環境整備をお願いしたい。
・国全体で医療費の抑制はこれから重要なテーマ。高度先進医療の機器を国内
開発していくことが、医療費抑制にポジティブにつながる施策である。
・医療関係の用具も含めた産業は、輸入超過の産業であり、ここを国産化して
いく。アジア人向けのものを作っていけば輸出産業にもなる。
・医療機器は、医工連携で新しい製品が製品化されるが、非常に特殊な業界で、
医療機関等への営業等も敷居が高い。この地域の中で販路開拓等にもお互い
に連携し合って助けていくと、全体として医療機器のマーケットも広がって
いくのではないか。
③環境産業
・国際環境技術移転センター(ICETT)は、国全体のものなので、東海地
域の企業の皆さんをバックに、新興国の調査事業、ニーズ調査をICETT
でまとめてやって、そこに東海地域の環境関係の中小企業が進出していく、
あるいは新興国の人材がICETTで研修を受けることでビジネスチャン
スを生むなど、活用方法がいろいろ考えられる。
④ものづくりマザー機能
・地域のものづくりの特徴を活かした部分を取り上げて重点的にプロジェクト
として立ち上げ、具体的に落とし込んでいく体制も整備し、スピード感を持
って対応するために、フリーハンドで具現化するための予算も議会で審議し
ている。
・リーディング産業により、地域全体を牽引していただきたいが、地域全体の
産業力を強化するには中小企業も含めての底上げが必要。
・ものづくりマザー機能の担い手は中小企業、小規模企業。中小企業施策、小
規模企業施策をかなり充実していただいているが、地方公共団体を使ってい
ただくと、全国津々浦々に向けて効果を発揮すると思う。地域での中小企業
の施策の執行あるいは情報提供において、もっと我々地方公共団体を使って
いただけると良い。
○地域資源の活用
・食品などの様々な資源の活用は、単県よりもできるだけ広域的にパッケージで
やっていく必要がある。
・地場産品の海外展開は、個別の県単独で海外の売り込みはなかなか難しい部分
もある。ぜひ日本全体、クールジャパン戦略を強化して、ポジティブに活かし
ていく作戦を考えていただきたい。
・農業は、いろいろな意味で国の政策も転換点であり、活性化をしていかなけれ
ばいけない。企業の参入もかなり積極的な中で、経営マインドを持った人材を
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どうつくるかが大変重要であり、大学等の教育機関と農業をどう結びつけるか
という視点が必要。
・観光、農林業とも関連する製造業、食品関連産業も多くある。世界に向けて日
本の食の発信をしっかりしていくことが必要。日本の存在感を高めていくツー
ルとして、この食をしっかり使っていく必要がある。
・県単独ではなかなか難しい点がある。例えば宿泊施設の機能表示は、広域的な
観点で検討していくべき課題である。
・昇龍道プロジェクトは、自治体間等の連携の一つのモデルになる。エリアの関
係者が、官民の垣根、各県・市等の垣根を越えて一つにまとまることで、昇龍
道の認知度が高まり、ひいては、その中にある各地域の観光資源の認知度も高
まっていく。
○事業環境の整備
・ダイバーシティというときには、障がい者雇用もぜひとも国を挙げて取り組ん
でいただきたい。
・国家戦略特区で、外国人労働力の確保、高度人材の確保、外国人の実習制度の
規制緩和のような要件緩和も盛り込んでいるが、特区というよりもオールジャ
パンでやっていただくのが一番良い。
・さらなる国家戦略特区等において、農地の問題、金融の問題を含めて、さらな
る規制緩和などを国に要望していきたい。
・国家戦略特区について、協議会でもこの地域が指定されることを御支援いただ
きたい。
・産学連携の強化には、大学と産業間の人事交流によってお互いのニーズ・シー
ズをより深く知ることが有用。また、研究開発の面に加え、人材育成の面でも
産業界と大学等がもっと緊密に協力することが必要。
・技術開発、人材育成は、大学との連携をしっかりしないと進まない。市場ニー
ズの視点に立った大学との連携、研究開発が要る。
・リニアの中長期的なテーマは、地域の競争力を上げていく上で、これをどう活
かすか。これまでの旧来型の鉄道ができて地域振興しましょう、というものと
は次元の違う発想をしていくべき。全国的な観点でどう活かすかという視点が
片方で必要。
・防災・減災対策は、自治体間の協定の締結等を通じて、中部圏の自治体が一丸
となって連携し、災害に強い中部の構築を目指していくことが必要。
・世界最高の法人税率では、世界最強にはなり得ない。規制緩和と同様に法人税
率引き下げについても国への働きかけの連携・強化をお願いしたい。
・柔軟な土地の利用については、今の法体系下では限定的にならざるを得ない。
例えば、国家戦略特区が採択されたときには、東海地区の土地利用を柔軟化す
る特区法を国会に提出し、特段の配慮をいただくということを、ぜひこの大き
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な枠組みの中でやってほしい。
・国家戦略特区等で、農地の問題あるいは融資、金融の問題といったことを含め
て、さらなる規制緩和、制度設計を国に要望していきたい。
・農薬一つでも国内のいろいろな規制と海外の規制はかなり違う部分があるので、
農業、商工業一緒になって、そういった規制について知って海外進出するとい
うことが必要。
・国内に残っている数少ない工場を今後しっかり残していくためには、やはり町
中にある程度工場があったほうが研究開発、人材確保がしやすいが、それに対
しての規制がまだ厳しい部分がある。
○国際化戦略
・海外の成長力を取り込む視点がまず必要。
・海外人材が非常に不足している。特に海外に思い切り出ていくような人材育成
も大学との連携の中で必要。
・貿易実務、販路開拓、海外向けにデザインを変える手段などをパッケージにし
て、全て後押しできるような体制、支援が必要。
・例えば、JICAの研修事業、ODAを活用した中小企業の海外展開などがた
くさんあるが、中小企業・産業政策との国の方で連携や、地域をしっかり巻き
込んでもらう努力をするということを働きかけていただけるとありがたい。
・グローバル展開については、政府挙げて取り組んでいただきたい。昇龍道プロ
ジェクトのように、県単独よりは東海ブロックで考えていきたい。
・例えば、東海地域全体で海外の工業団地の中に東海村などを作って、レンタル
オフィスやレンタル工場を借り上げるとか、賃料補助していくという枠組みは、
かなりダイナミックな展開ができるのではないか。
○その他
・東京オリンピック、東北の復興、建設の現場の労働力の不足感が非常に増して
いる。地方は、公共事業なり工夫しながら予算確保して発注しても、建設単価
が上がっており、入札が調わない。予算をつけても実行できない。ますます地
方から人を集めていくことになる。国全体でよく考えてもらう必要がある。
・例えば建設現場での労働力が不足しているとか、外国人労働者を入れる入れな
いという議論が急に盛んになってきている。当初は出稼ぎということで、短期
に労働して帰ると見られていたのが、定住化が進む。自治体はこの問題から目
をそらせられない。
・外国人労働者は、労働力ではない。日本に入ってくるまさに市民であり、住民
なので、多文化共生の「共生」、特に東海地域は今後そういう課題が出てくる。
外国人は単なる労働力ではないんだ、入れたら、まさに同じ市民であり住民だ
という共生の観点が非常に大事。
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Ⅱ.とりまとめ及び今後の進め方
・座長の責をもって、この最終案に反映させていただきたいので、御一任いただき
たい。
・経済団体の役割として、報告書に提示された今後取り組むべき課題のなかにある
産学官連携やマッチング支援等の一端を担うことが期待されている。
・報告書の内容をさらに具体化していくことが必要。
・この報告書をベースにしながら、この地域の声をしっかりと政府の次の成長戦略
に向けて盛り込んでいくことをぜひよろしくお願いしたい。
・半年に一度ぐらい本報告書のフォローアップ会議を開催し、しっかりと具体化し
ていくことをお願いしたい。
・本報告書が、絵に描いた餅にならないようにアクションプランを作って、みんな
でやっていく必要がある。
・フォローアップは、大変重要な視点。産業競争力の強化は、これからの東海地域
においても、それぞれの地域においても、一番重要な分野であり、しっかりとフ
ォローアップして具体化につなげていくように、我々もしっかり努力したい。こ
の協議会としても、そこについては意を用いていただきたい。
・報告書の内容を具体的に展開していく上で、最も大事なキーワードは、企業の連
携、行政間の連携等、関係者が一緒に力を合わせて物事に取り組む連携の強化で
ある。
・今後さまざまな環境変化が想定され、どの産業においてもグローバルな競争に打
ち勝っていく必要がある中、中部圏の関係者が、それぞれの役割をしっかり果た
すこと、また相互に連携していくことが非常に重要。
・今後は各分野において、より具体的なタイムスケジュールや目標を定め、実行に
移していただきたい。
・成長戦略が絵に描いた餅とならないように、国、自治体、経済界、大学などがそ
れぞれの役割を果たしていくことはもちろんだが、この会議で静岡、長野まで広
がった連携の輪をうまく次につなげていきたい。
・この報告書に基づき、具体的な連携の取り組みを推進していただきたい。
・経済が早期に本格的な回復に結びつくよう、政令市とも連携をとりながら進めて
いきたい。
Ⅲ.国の対応(内閣官房)
・地域の政策現場の政策企画・立案されたものを日本国全体、政府として取り上げ
ることを実現するためのプラットフォームが、この地方産業競争力協議会。
・各地方産業競争力協議会で御報告されたものを担当大臣の甘利大臣のもとでしっ
かりとお話しいただく機会を設けたい。
・地方産業競争力協議会で提示された戦略産業、地域資源を活用した事業の中で非
常に戦略性の高いものについては、全国で 20 ぐらいのモデル事業を選定し、各
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省の連携を実現していき、連携の実益を出してまいりたい。
・幾つかのものについては、年央に予定されている具体的な成長戦略の改訂の中に
つなげていきたい。
・規制の問題は、3段階で取り組む。面的には規制改革推進会議、国家戦略特区の
中で地区的な取り組みでの規制緩和、産業競争力強化法の中で企業実証特例制度、
これを組み合わせて必要な規制改革を進めていく。
3.閉会
以上
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