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事務局資料

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事務局資料
資料4
事務局資料
平成28年10月
目次
項目
項
1.経済成長
P.2
2.2030年を見通した際の成長促進要因と抑制要因のイメージ図
P.4
3−1.新技術の社会実装(第4次産業革命・Society 5.0)
P.5
3−2.イノベーションの促進
P.6
3−3.活力ある中小企業、ベンチャー企業の創出
P.8
3−4.人的資本等の充実、力の発揮
P.10
3−5.少子化対策、人口構造
P.14
3−6.健康長寿、QOL(生活の質)の向上
P.18
3−7.働き方の将来
P.20
3−8.地域経済の活性化
P.24
3−9.インフラ、遊休資産の有効活用
P.26
3−10.世界経済、海外需要の取り込み
P.28
3−11.資源・エネルギー・環境制約
P.32
3−12.マクロバランス
P.36
(参考)中長期の成長率を引き上げる要素
P.37
1
1.経済成長
現状と課題
将来予測
潜在成長率は低下傾向。足元では0%台前半程度。
労働投入の寄与はマイナスが継続、資本投入の寄与はほぼゼロに。T
FPの寄与は低下。
これらをどのように引き上げていくかが課題。
•
•
•
•
•
•
民間機関の将来予測では2020年代は1%弱の成長。
「選択する未来」委員会では、2020年代に生産性停滞等により1%強の成長
のシナリオ、生産性向上等により2%強のシナリオを提示。
2030年にかけて生産年齢人口の減少が加速、成長率の下押し要因に。
(※)潜在成長率=労働投入(人的資本)+資本投入(設備)+TFP(技術進歩、イノベーション)
潜在成長率の推移
(%)
1.6
1.4
内閣府
日本銀行
2.0
労働投入
1.5
1.2
IMF
1.0
OECD
0.8
TFP
資本投入
1.0
0.5
0.6
0.0
0.4
-0.5
0.2
0.0
各要素の寄与
(前年比、寄与度、%)
-1.0
2000
02
04
06
08
10
12
14
2000 01
02
03
04
05
06
07
08
09
10
11
12
13
14
(年、年度)
(出所)IMF “World Economic Outlook Database April 2016”, OECD “Economic Outlook No 99”, 内閣府資料、日本銀行資料により作成。
(注)内閣府、日本銀行は年度、IMF、OECDは暦年。内閣府の潜在成長率は、2011年Ⅰ期∼Ⅲ期に震災による供給制約の影響を調整しており、2010年度∼2012年度の成長率にその影響が現れるため 、同期間の潜在成長率は表示していない。
15
(年度)
2
1.経済成長(続き)
民間機関の実質GDP 長期予測
(前年度比、%)
1.0
2.5
推計
0.5
2.0
2.0
1.5
1.4
0.9
1.0
丙午の影響
0.0
1.5
0.8
0.9
0.9
0.9
1.3
0.9
0.7
0.5
生産年齢人口(20∼64歳)の伸び率
(前年比、%)
1.2
-0.5
-1.0
0.7
-1.5
0.4
0.4
0.0
0.5
0.4
0.4
0.2
-0.5
高位8平均
-1.0
低位8平均
団塊の世代の影響
-2.0
-2.5
90
95
2000
05
10
15
20
25
30
35
40
(年)
生産年齢人口(20∼64歳)の前年差(予測)
-0.9
-1.5
2011
12
13
14
15
16
17
18
18-22
2025年
2030年
2035年
2040年
▲48万人
▲50万人
▲70万人
▲90万人
▲99万人
23-27
(年度)
(出所) ESPフォーキャスト(2016年9月調査、6月調査)により作成。
2020年
(出所)総務省「人口推計」、国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(平成24年1月推計):
出生中位・死亡中位推計」により作成。
(注)各年10月1日時点
3
2.2030年を見通した際の成長促進要因と抑制要因のイメージ図
イノベーション・生産性
ストック充実・活用
需要増
人口構造(少子化、高齢化の進展)
新技術の社会実装(第4次
産業革命・Society 5.0)
オープンイノベーション、
ベンチャー創出
イノベーション低迷、ベンチャー不足
人的資本・知識資本の伸び悩み
(投資抑制、硬直的活用)
人的資本・知識資本の
活用(投資増、流動化)
社会保障など
若年世代の将来不安
働き方改革
(長時間労働是正等による生産性向上、労働投入増等)
長時間労働、正規・非正規の格差等
遊休資産の利活用
スマートインフラ化
遊休資産の増加、インフラ老朽化
地方のサービス業、農林水産業等の生産性向上
地方資源の活用による人口流入、交流人口増
アジア新興国の成長に
よる外需の取り込み
省エネ技術、農産物等の
市場拡大
成長抑制要因
成長促進要因
健康産業促進、
公的分野の産業化
地方の産業の生産性低迷
人口流出
海外
リスク要因
世界的なエネルギー、食糧、水需要の
増大、価格変動
温暖化ガス排出抑制による経済的影響
4
3−1.新技術の社会実装(第4次産業革命・Society 5.0)
現状と課題
•
•
将来予測・政府目標
政府として「官民戦略プロジェクト10」等を通じ、第4次
産業革命、Society5.0の実現に向けた取組を推進。
これらの新技術の社会実装を進めるための課題は何
か。
•
•
•
新しい技術革新分野では、今後爆発的な市場規模・付加価値の拡大が予測されている。
産業構造審議会「新産業構造ビジョン(中間報告)」では、第四次産業革命の「コア技術」とし
て①IoT ②ビッグデータ ③AI ④ロボット を挙げている。
政府は、第四次産業革命に関し、2020年までに30兆円の付加価値の創出を目標にしている。
①IoT
②ビッグデータ
国内IoT市場 支出額
(兆円)
16
14
12
10
8
6
4
2
0
(億ドル)
13.8
(億ドル)
500
400
300
200
(億円)
200
100
5.4
50
32
0
2013
2020(予測)
(兆円)
10
エキスパートシステム
自律型ロボット
デジタル補助装置
埋め込み型システム
ニューロコンピューター
日本のロボット産業の市場規模予測
8
製造分野
ロボテク製品
6
農林水産分野
サービス分野
100
2014
2019
2024
948
87.0
80
70
60
50
40
23.1
30
2
20
0
0
(出所)BCC Research, 2014,“Smart Machines: Technologies and Global Markets”により作成。
2012
2020
2035
(注)スマートマシーンとは、自律的に行動し、知能と自己学習機能を備え、状況に応じて、
自らが判断し、これまで人間にしかできないと思われていた作業を実行する新しい電子機器。
(出所)経済産業省(平成25年7月) 「2012年ロボット産業の市場動向」により作成。
2020
日本の人工知能関連産業の市場規模
90
4
0
(兆円)
2889
(出所) IDC Japan 2016年6月13日
プレスリリースにより作成。
(出所)フロスト&サリバン 2014年9月4日
プレスリリースにより作成。
(出所)IDC Japan 2016年2月23日
プレスリリースより作成。
国内ビッグデータテクノロジー/
サービス市場
2015
2020
③AI・④ロボット
スマートマシーンの世界市場予測
3500
3000
2500
2000
1500
1000
500
0
151
150
2014(実績)
(出所)平成28年5月16日第18回産業構造審議会総会 資料2により抜粋。
ビッグデータ分析関係
世界市場規模
10
3.7
2015
2020
2030
(出所)EY総研(2015) 「人工知能が経営にもたらす「創造」と「破壊」」により作成。
5
3−2.イノベーションの促進
現状と課題
•
•
将来予測・政府目標
企業と大学との共同研究は少額であるなどオープンイノベーションが進んでお
らず、イノベーションランキングでは米独などに追いついていない。
大学マネジメント強化、民間投資の喚起、スパコンの産業・研究への利活用促
進等によるイノベーション促進が必要ではないか。
「億」単位の共同研究の促進
【民間企業との共同研究の受入額規模別実施件数内訳(平成26年度)】
※「0円」とは、民間企業等と複数年契約を結び、研究費
の受入れを別年度に行った場合等である。
【民間企業との1件当た りの受入額の推移】
受入総額
1件あたりの受入額
500
390
400
300
200
100
249
286
311
339
(万円)
416
334 341
295 314
225 229 225 226
218 218
205 202
199 202
0
300
290
280
270
260
250
240
230
220
210
200
190
H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26
※大学等とは、国公私立大学(短期大学を含む)、国公私立高等専門学校、大学共同利用機関法人を指す。
(出所)左図、右図ともに平成28年8月8日第14回経済財政諮問会議資料
政府は、「世界で最もイノベーションに適した国」へ導くことが目標
「日本再興戦略 2016」では、イノベーション(技術力)世界ランキング
を5年以内に世界第1位にすることを目標に掲げている。
大学の研究開発費のうち民間からの拠出割合
大学における民間企業との共同研究受入れ額は1件当たり
平均218万円と少額。
(億円)
•
•
民間企業
0
中国
ロシア
トルコ
イスラエル
英国
カナダ
オランダ
ドイツ
スウェーデン
韓国
ハンガリー
ベルギー
デンマーク
米国
スロヴェニア
スイス
南アフリカ
フィンランド
ニュージーランド
スペイン
ノルウェー
オーストラリア
ギリシャ
オーストリア
チリ
アイスランド
エストニア
フランス
日本
ポーランド
アイルランド
スロヴァキア
イタリア
メキシコ
チェコ
ポルトガル
ルクセンブルグ
10
20
非営利団体
30
平均
民間企業 7.1%
非営利団体 3.1%
合計
10.2%
%
40
日本
2.6%
0.8%
3.4%
(注):OECD Science Technology and Industry Scoreboard 2015 より作成。2013年のデータ(オーストラリア、イスラエル、
イタリア、ポルトガル、南アフリカ、スイスは2012年。オーストリア、ベルギー、スペインは2011年)。
平均は全37か国の単純平均。ただし、非営利団体についてはデータがない中国、ドイツを除いた35か国の平均
6
3−2.イノベーションの促進(続き)
1996
スパコン性能のTOP 500国別シェア
世界経済フォーラムによるイノベーションランキング
(2016-17年)
∼中国の伸長が著しい∼
∼日本は前年の5位から8位に後退∼
18.6
2001
51
10.8
9.6
50.6
順位
12.8
0.4
2006
5.8
2011
5.2
2016
59.6
5.6 3.4
51
5.8
12.2
33
0
20
日本
6
33.6
40
アメリカ
5.2
60
中国
(出所)平成28年9月30日第15回経済財政諮問会議資料
(注)各年6月発表分。
ドイツ
<個別項目>
<総合>
80
その他
(%)
100
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
イノベーション
スイス
イスラエル
フィンランド
アメリカ
ドイツ
スウェーデン
オランダ
日本
シンガポール
デンマーク
日本
企業のイノベーション
能力
特許協力条約に基づ
く特許申請件数
(順位) 1
4
7
10
13
16
19
22
科学者、技術者のア
ベイラビリティ
政府調達を通したイ
ノベーションの促進
アメリカ
ドイツ
研究機関の質
企業の研究開発費
研究開発における産
学連携
(出所)World Economic Forum “Global Competitiveness Report 2016-2017”により作成。
7
3−3.活力ある中小企業、ベンチャー企業の創出
現状と課題
将来予測・政府目標
日本のベンチャーキャピタルの規模は世界トップからは程遠い。ベンチャー志向の人材供給も •
弱いことから、ベンチャーが活発に生まれる環境とはなっていない。赤字法人比率が諸外国に
比べて高く、収益を稼ぐ構造になっていない。家計の金融資産は現預金の比率が高い状況は
変わっていない。
•
ベンチャーを創出し、企業の収益力を高めるための課題は何か。企業再編・M&A、成熟産業か
ら成長産業・大企業から中堅・中小企業への円滑な労働移動の促進などが必要ではないか。
•
•
ベンチャーキャピタル投資対GDP比(2014年)
(%)
0.38 0.28
0.14
0.12
0.1
ベンチャー企業へのVC投資額の対名目GDP比を
2022年までに倍増とすることを目指す(日本再興
戦略2016)
開業率が廃業率を上回る状態にし、開業率・廃業
率が米国・英国レベル(10%台)になることを目指
す(日本再興戦略2016)
各国の開廃業率
起業活動指数(2014年)
(%)
∼日本の起業者・起業予定者は低い∼
16
14
12
10
8
6
4
2
0
(%)
15.0
開業率
10.0
5.0
0.0
0.08
0.06
(出所)Global Entrepreneurship Monitorにより作成。
(注)起業者・起業予定者であるとの回答を得た割合。
0.04
0.02
2012
2010
2012
2011
2012
日本
アメリカ
イギリス
ドイツ
フランス
(出所)経済産業省「2014年版 中小企業白書」により
作成。
赤字法人の国際比較
∼日本の赤字法人は7割と各国と比較して高い∼
0
利益法人
欠損法人等
(出所)OECD “Entrepreneurship at a Glance 2015”により作成。
(注)日本と南アフリカは2013年
廃業率
全法人合計
(上段:万社 下段:割合)
日本
アメリカ
イギリス
ドイツ
76
[28%]
197
[72%]
311
[54%]
269
[46%]
98
[52%]
91
[48%]
41
[44%]
52
[56%]
273
580
189
93
(出所)平成26年9月19日第18回地方法人課税のあり方等に関する検討会 参考資料により作成。
(注)日本は2012年度、アメリカは2010年、イギリスは2011年度、ドイツは2009年の値
8
3−3.活力ある中小企業、ベンチャー企業の創出(続き)
家計の金融資産構成
家計の金融資産と内訳
債務証券, 1.5%
(兆円)
0
200
400
600
800
1,000
1,200
1,400
1,600
1,800
日本
2006
年
2011
年
790 兆円(49.6%)
842兆円(54.0%)
482(30.2%)
470(30.2%)
321(20.2%)
245(15.8%)
1,593兆円
1,557兆円
投資信託, 5%
株式等
8.3%
現金・預金, 52.7%
保険・年金・定型保証,
29.8%
(1746兆円)
その他計, 2.7%
現金・預金
13.6%
米国
投資信託,
10.6%
株式等, 35.3%
保険・年金・定型保証,
31.9
(72.3兆ドル)
債務証券, 5.9%
2016
年
920兆円 (52.7%)
520(29.8%)
307(17.6%)
現金・預金
保険・年金等
株式・投信等
(出所)日銀「資金循環統計」。いずれも6月の数値。株式・投信等には、債務証券、その他を含む
1,746
兆円
その他計, 2.8%
その他計, 2.5%
現金・預金
34.4%
ユーロエリア
(22.1兆ユーロ)
0%
株式等, 16.6%
債務証券, 3.8%
10%
20%
30%
40%
投資信託, 8.5%
50%
60%
保険・年金・定型保証,
34.2
70%
80%
90%
100%
(出所)日本銀行「資金循環の日米比較(2016年9月)」により作成。
(注)日本、アメリカは2016年6月末、ユーロエリアは2016年3月末
9
3−4.人的資本等の充実、力の発揮
現状と課題
•
•
•
•
我が国の最大の資源は人的資本であり、その充実と力の発揮は成長率引上げのために不可欠。国際的に見ても、量的にも質的にもその水準は高いが、
それが十分に活用されているとは言い難い。日本の無形資産投資の水準は諸外国と比べて遜色ないが、ブランド資産などの経済的競争能力が弱い。
初めての仕事が非正規である割合が高まってきており、特に就職氷河期世代の長期失業や低貯蓄世帯の増加の問題は深刻。
近年、企業の人的投資は減少傾向。公的職業訓練等の労働政策への支出は諸外国と比べて小規模。教育への公的支出は対GDP比でOECD以下。海外
留学比率も低く、起業向けの大学教育の効果への評価は低い。
上記の課題解決のためどのような取組が必要か。人的資本の育成のため、政府、企業、家計はどのように役割分担すべきか。
成人のスキルの状況
千(ドル)
350
一人当たり人的資本
読解力
順位
国名
数的思考力
平均得点
国名
ITを活用した問題解決能力
平均得点
レベル2・3の
成人の割合
(%)
国名
国名
無形資産投資
平均得点
1
日本
296 日本
288 スウェーデン
44 日本
294
2
フィンランド
288 フィンランド
282 フィンランド
42 フィンランド
289
3
オランダ
284 オランダ
280 オランダ
42 オーストラリア
289
4
オーストラリア
280 ベルギー
280 ノルウェー
41 スウェーデン
288
5
スウェーデン
279 スウェーデン
279 デンマーク
39 オランダ
286
6
ノルウェー
278 デンマーク
278 オーストラリア
38 ノルウェー
286
7
エストニア
276 ノルウェー
278 カナダ
37 オーストリア
284
8
ベルギー
275 チェコ
276 ドイツ
36 デンマーク
283
9
チェコ
274 スロバキア
276 日本
35 ドイツ
283
10
スロバキア
274 オーストリア
275 ベルギー
35 チェコ
283
(出所)文部科学省「OECD国際成人力調査(PIAAC)結果概要」により作成。24か国・地域の16歳から65歳までの男女を対象に
平成23年8月∼24年2月に実施した調査
300
250
200
150
(平均値)
2.4
100
情報化資産
5
革新的資産
経済的競争能力
4
3
2
1
日本
ドイツ
アメリカ
英国
OECD平均
2
1.8
日本
アメリカ
ノルウェイ
イギリス
カナダ
ドイツ
フランス
オーストラリア
サウジアラビア
ベネズエラ
チリ
ブラジル
南アフリカ
エクアドル
ロシア
コロンビア
中国
0
6
仕事における情報処理に関するスキルの使用頻度
2.2
50
(名目GDP比、%)
1.6
1.4
1.2
読む
書く
数的思考
ITを使う
問題解決
(出所)UNU-IHDP (2008) 「Inclusive Wealth Report」により作成。 (出所)OECD (2013) “OECD Skills Outlook 2013”により作成。 (注)英国はイギリスと北アイルランド。
(注)人的資本は、賃金、予想勤続年数等により推計。
使う頻度毎に0∼4の評価をしており、4が最も高い。全調査標本にわたり平均2、標準偏差1で標準化している。
0
日本
アメリカ
ドイツ
フランス
英国
(出所)内閣府「日本経済2014-2015」により作成。
(注)
• 情報化資産:ソフトウェア、データーベース等
• 革新的資産:研究開発(R&D)、著作権・ライセンス等
• 経済的競争能力:ブランド資産(広告、市場調査)、企
業の人的資本形成の取組等
10
3−4.人的資本等の充実、力の発揮(続き)
勤労世帯の貯蓄残高の分布
性別・年齢別にみた長期失業者(2015年)
∼日本の長期失業者は25∼44歳の男性に大きく偏っている∼
<日本>
短期失業者
(1年未満)
長期失業者
(1年以上)
女性
65歳以上
女性
55∼64歳
女性
45∼54歳
<米国>
男性
15∼24歳
20
15
10
5
女性
65歳以上
女性
55∼64歳
男性
25∼34歳
男性
35∼44歳
女性
45∼54歳
男性
45∼54歳
0
女性
35∼44歳
女性
25∼34歳
世帯主の年齢が40∼49歳
女性
15∼24歳
女性
35∼44歳
女性
25∼34歳
男性
55∼64歳
男性
65歳以上
男性
16∼24歳
20
15
10
5
15%
短期(27週未満)
長期(27週間以上)
男性
25∼34歳
男性
35∼44歳
10%
男性
45∼54歳
0
女性
16∼24歳
5%
男性
55∼64歳
男性
65歳以上
1999
2014
0%
(出所)平成28年9月30日第15回経済財政諮問会議資料(注)短期/長期失業者ごとの構成比(%)
労働市場で十分に活躍していない層(2015年)
(万人)
100
90
80
70
60
50
40
30
20
10
0
人口
709万人
人口
922万人
90
85
36
29
13
16
29
22
25∼34歳
35∼44歳
人口
680万人
人口
899万人
72
69
世帯主の年齢が30∼39歳
25%
17
15
4
12
5
14
10%
25∼34歳
35∼44歳
0%
女性
不本意非正規
(出所)総務省「労働力調査」により作成。(注)無業者は、非労働力人口のうち通学・家事
以外の者。長期は1年以上、短期は1年未満の失業者。不本意非正規は、非正規のうち
「正規の職員・従業員の仕事がないから」と回答した者。
20%
女性
40%
38
短期失業
53%
50%
35
男性
長期失業
非正規として初職に就いた割合
60%
14
15
無業者
(万円)
(初職が雇用者のうち
非正規の割合、%)
35%
15%
1999
2014
10%
30%
5%
20%
0%
男性
1988 90
92
94
96
98 2000 02
04
初職についた時期
06
08
10
12
(年)
(出所)総務省「全国消費実態調査報告」により作成。
(注)2人以上の勤労世帯。分布は、900万円までは150万円間隔、
900∼1500万円までは300万円間隔、それ以降は1000万円間隔。
(出所)総務省「就業構造基本調査」により作成。
(注)初職についた時期は、各年、前年10月∼表示年9月までの期間。平成24年調査では、97∼02年、 92∼97年、87∼ 92年の五年間分の集計となっている。
97∼02年については、平成19年調査の結果を基に平均が一致するように調整した試算値。他の期間については、該当5年間は一定。
(万円)
11
3−4.人的資本等の充実、力の発揮(続き)
企業の人材育成・教育訓練費(労働費用に占める割合)
(%)
∼バブル期以降、企業の人材投資は減少∼
職業訓練等積極的労働政策の公的支出(対GDP比)
(2014年)
2.00
(%)
(%)
2.60
0.38
0.35
2.21
2.36
2.04
0.30
1.60
0.36
0.31
0.27
対現金給与以外の
労働費用(目盛右)
1.00
0.28
1.80
1.76
0.25
1.53
1.36
1.28
1988
1991
1995
1998
(出所)平成28年9月30日第15回経済財政諮問会議資料
2002
2006
2011
0.40
0.20
1.00
1985
0.80
0.60
1.40
0.20
1983
1.40
1.20
0.29
1.58
対労働費用総額
0.25
2.20
0.33
2.16
0.34
1.80
0.00
デンマーク
スウェーデン
フィンランド
フランス
ハンガリー
アイルランド
オランダ
オーストリア
ベルギー
ドイツ
ルクセンブルク
ポルトガル
スイス
ノルウェー
スペイン
ポーランド
韓国
チェコ
スロベニア
イタリア
ニュージーランド
オーストリア
イギリス
カナダ
スロバキア
エストニア
日本
イスラエル
チリ
アメリカ
メキシコ
0.40
※積極的労働政策には、職業訓練のほか、公共職業サービス(職業紹介等)、雇用インセンティブ、
障害者雇用対策、直接雇用創出、起業インセンティブが含まれる。
(出所)OECD statにより作成。
12
3−4.人的資本等の充実、力の発揮(続き)
(名目GDP比、%)
9
8
7
6
5
4
3
2
1
0
教育機関への支出(2013年)
公的支出
民間支出
OECD平均
大学の講座やコースの効果(2013年)
※全くあてはまらない=1∼よくあてはまる=7の回答の平均
ビジネスチャンスを発見する能力を高めてく
れた
ネットワーキングの機会を与えてくれた
(出所)OECD “Education at Glance”により作成。(注)教育機関の対象は小学校から大学等
(%)
自国の大学生等のうち、海外に留学している者の割合(2014年)
16
14
12
10
日本への外国人留学生約20万8千人
(平成27 年5 月)に対し、日本人海外留
学生の数は5万5千人(平成25年)
8
ビジネスを始めるための実践的スキルが高
まった
日本
世界(34カ国)
ビジネスを始めるために必要な行動に関す
る理解が含まった
起業家としての姿勢、価値観、動機に関す
る理解が深まった
6
3.2
4
3.6
3.8
4
4.2
4.4
0.9
スロバキア
アイスランド
アイルランド
ラトビア
ノルウェイ
エストニア
スイス
ドイツ
イスラエル
オーストリア
スウェーデン
フランス
カナダ
韓国
チェコ
ポルトガル
フィンランド
イタリア
ベルギー
スロベニア
ハンガリー
ニュージーランド
オランダ
デンマーク
スペイン
英国
ポーランド
オーストラリア
トルコ
日本
メキシコ
チリ
アメリカ
2
0
3.4
(出所)OECD “Education at Glance”により作成。(注)カナダは2013年
(出所)GUESSS “National Report JAPAN 2013”により作成。
(注)世界 34 カ国、759 大学が参加して行われた、大学生の起業意識調査。
日本では 19 大学・大学院が参加している。
13
3−5.少子化対策、人口構造
現状と課題
•
•
将来予測・政府目標
出産・子育てに関する親の負担が大きく、出生率が希望水準に達し
ていない(2015年1.46、希望出生率1.8)。
出産から子育て・学校生活を通じて親の負担を軽減するため、どの
ような取組が必要か。
•
•
2030年にかけて、総人口は1千万人程度減少。後期高齢者人口は2000万人を
超える見込み。平均年齢は4歳上昇し、高齢化が進む。
「選択する未来」委員会では、2030年までに合計特殊出生率が2.07に回復し、
2060年に1億人の人口を維持するシナリオを提示。政府は、希望出生率1.8の
実現を目標として掲げている。
幼児教育に対する支出の公財政負担割合
理想子ども数を持たない理由(2010年)
(妻の年齢別、経済的理由以外)
家族関係社会支出の比較
(%)
0
5
10
15
20
25
30
(%、GDP比)
4.5
4.0
3.5
3.0
2.5
2.0
1.5
1.0
0.5
0.0
30歳未満
30∼34歳
35∼39歳
高年齢で産むのはいやだから
欲しいけれどもできないか ら
健康上の理由から
これ以上、育児の心理的、肉体的負担 に
耐えられないから
夫の家事・育児への協力が得られない
から
一番末の子が夫の定年退職までに成人
してほしいから
3.05
0.96
2009
夫が望まないから
家族手当
就学前教育・保育
3.97
2.93
2.33
2.23
09
11
1.35
2011
日本
子どもがのびのび育つ社会環 境ではな
いから
(出所)平成28年7月13日第12回経済財政諮問会議資料
(注)対象は予定子ども数が理想子ども数を下回る初婚どうしの夫婦。
なお、経済的理由、特に「子育てや教育にお金がかかりすぎるから」という理由が
最も多く、全体で60.4%。
4.04
09
11
フランス
09
11
イギリス
出産・育児休暇給付
デイケア、家事支援サービス
(年度)
OECD
(単純平均)
その他の現金給付
その他の現物給付
(出所)平成28年3月11日第3回経済財政諮問会議資料
(出所)平成28年4月18日第6回経済財政諮問会議資料
14
3−5.少子化対策、人口構造(続き)
子どもが生まれることで期待される経済・社会への主な効果
消費の増加
(出所)平成28年5月18日第9回経済財政諮問会議資料
投資の増加・多様なサービスの供給
○子育て世帯の家計消費の増加
子育て世帯の第1子一人当たり消費額は15歳までの累計で
約1,900万円、年平均120万円) ※200万人で約2.4兆円の消費増
(出所)内閣府「平成21年度インターネットによる子育て費用に関する調査」
○子どもや孫のために行う高齢者の消費増加
3世代消費(孫のためのモノの購入、または共に過ごすことによっ
て生じるシニア世代の消費(教育費含む))は年間3.8兆円との試算
(出所)三菱総合研究所「MRIマンスリーレビュー2015年8月号」
働き手の増加、質の向上
○子ども向け財・サービスに関する設備投資の増加
※国内回帰をしない理由で最も多いのは、今後とも海外の
需要が見込まれること (出所)日本政策投資銀行「2015年度設備投資計画調査」
○NPO法人等による子ども向けサービスの供給
<特定非営利活動の種類(上位3位)>
活動の種類
法人数
保健、医療又は福祉の増進
29,854
社会教育の推進
24,436
子どもの健全育成
23,088
地域コミュニティの活性化
○希望出生率が実現した場合、10年間で約200万人の増加
○人材投資、特に就学前の教育投資の収益率は高い
○学校を核とした地域の多様な人材の活躍、活気ある街づくり
<「学校支援地域本部」の設置状況>
<教育投資の社会的収益率の試算例>
※学校支援地域本部
授業の補助、読み聞かせや
環境整備、登下校パトロー
ルなどについて地域住民が
ボランティアとして学校のサ
ポートを実施
※教育の社会的収益率
1年追加的に教育を受けたことに
よる将来の年収の増加率に社会
的外部効果(生活保護等の社会
支出の減少等)を加えたもの。
(出所)「産業構造審議会基本政策部会報告書−経済成長と公平性の両立に向けて−」
高齢者から現役世代への資産移転
(出所)内閣府「 平成27年版 子ども・若者白書」
<現役世代への資産移転に関する最近の主な措置>
○贈与税の見直し(平成25年度税制改正)
○贈与税の課税対象となった贈与額 1.8兆円(2013年) 子や孫等への税率の緩和、孫への生前贈与をさらに行いやすくする相続時精算課税制度の
対象者の見直し
○教育資金贈与信託 9,639億円(2015年9月)
○教育資金の一括贈与に係る贈与税の非課税措置(2013年4月1日∼2019年3月31日)
○住宅取得等資金に係る贈与税の非課税措置適用額 ○住宅取得等資金に係る贈与税の非課税措置(2019年6月まで)
○結婚・子育て資金の一括贈与に係る贈与税の非課税措置(2015年4月1日∼2019年3月31日)
5,767億円(2013年)
○ジュニアNISAの創設(投資可能期間:2016年4月1日∼2023年)
15
3−5.少子化対策、人口構造(続き)
日本の総人口推移
(万人)
14000
12000
1億2693万人
推計
65歳以上
15 ∼ 64歳
0 ∼ 14歳
1億2711万人
▲8%
1億1662万人
2,204 万人
3,392 万人
10000
+3%
2015年
2020年
2030年
2 0 3 0 年と
2 0 1 5 年の差
12,660
1,689
7,110
8,083
46.4歳
46.5歳
12,410
1,879
6,783
7,599
48歳
48.9歳
11,662
2,278
6,278
7,014
50.4歳
52.7歳
▲998
589
▲831
▲1,069
4.0歳
6.2歳
総人口 ( 万人)
7 5 歳以上( 万人)
2 0 - 6 4 歳人口 ( 万人)
2 0 - 6 9 歳人口 ( 万人)
平均年齢
中位年齢
3,685 万人
単身世帯数の推移
(万世帯)
8000
2000
1800
6000
8,638 万人
1600
7,708 万人
▲12%
4000
6,773 万人
1,827
1,865
1,872
1,446
1,291
1400
1,124
1200
1000
939
800
2000
0
1,678
1,764
推計
1,851 万人
1,611 万人
2000
2015
600
▲25%
1,204 万人
2030
(出所)総務省「国勢調査」、「人口推計」、国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(平成24年1月推
計):出生中位・死亡中位推計」により作成。
(注)各年10月1日時点
(出所)国立社会保障・人口問題研究所「日本の世帯数の将来推計(全国推計)」(2013(平成25)年1月推計)
16
3−5.少子化対策、人口構造(続き)
「選択する未来」委員会の推計に基づけば、
Ø 現状が続けば、2060年には、年少人口比率は約9%まで低下、高齢化率は約40%まで上昇し、総人口は約8,700万人と現在の3分の2
の規模まで減少する。
Ø 2030年までに合計特殊出生率が2.07に回復する場合、①2020年代初めに年少人口の減少が止まり、②2040年代後半に高齢化率が
ピークアウトし、③2050年代初めに生産年齢人口比率が上昇に転じる。④総人口は、2060年に1億人程度、さらにその一世代後は微増
に転じる。
年少人口比率、生産年齢人口比率、高齢化率の推移と将来推計
長期的な人口(総人口)の推移と将来推計
(万人)
14,000
(%)
2013年
12,730万人
80
(高齢化率:25.1%)
出生率回復(2.07)ケース
2060年 10,545万人
12,000
総人口
2013年
62.1%
70
(人口減少率(対2013年比)17.2%)
(高齢化率:33.0%)
出生率回復(2.07)ケース
2110年 9,661万人
(高齢化率:26.6%)
60
回復ケース
2110年 56.2%
10,000
50
50.9%
高齢化率上昇
がピークアウト
8,674万人
(人口減少率(対2013年比)31.9%)
(高齢化率:39.9%)
8,000
40
(高齢化率:41.3%)
(国立社会保障・人口問題研究所)
回復ケース
2060年 33.0%
回復ケース
2060年 15.6%
年少人口
減少から微増へ
20
回復ケース
2110年 17.2%
中位推計
4,000
10
2,000
41.3%
回復ケース
2110年 26.6%
高齢化率
4,286万人
社人研
49.6%
社人研
中位推計
39.9%
2013年
25.1%
30
6,000
回復ケース
2060年 51.4%
生産年齢人口比率
低下から上昇へ
生産年齢人口
(15∼64歳)比率
1990
2000
2010
2020
2030
2040
2050
2060
2070
2080
2090
2100
2110
0
2013年
12.9%
年少人口
(0∼14歳)比率
1990
2000
2010
2020
2030
2040
9.1%
9.1%
社人研
中位推計
2050
2060
2070
2080
2090
2100
(年)
(出所)内閣府「選択する未来-人口推計から見えてくる未来像-」により抜粋。
(注)1.1990年から2013年までの実績は、総務省「国勢調査報告」「人口推計年報」、厚生労働省「人口動態統計」をもとに作成。
2.社人研中位推計は、国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(平成24年1月推計)」をもとに作成。
合計特殊出生率は、2014年まで概ね1.39で推移し、その後、2024年までに1.33に低下し、その後概ね1.35で推移。
3.出生率回復ケースは、2013年の男女年齢別人口を基準人口とし、2030年に合計特殊出生率が2.07まで上昇し、それ以降同水準が維持され、
生残率は2013年以降社人研中位推計の仮定値(2060年までに平均寿命が男性84.19年、女性90.93年に上昇)を基に推計。
2110
(年)
(出所)内閣府「選択する未来-人口推計から見えてくる未来像-」により抜粋。
(注)1.1990年から2013年までの実績は、総務省「国勢調査報告」「人口推計年報」、厚生労働省「人口動態統計」をもとに作成。
2.社人研中位推計は、国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(平成24年1月推計)」をもとに作成。
合計特殊出生率は、2014年まで概ね1.39で推移し、その後、 2024年までに1.33に低下し、その後概ね1.35で推移。
3.出生率回復ケースは、2013年の男女年齢別人口を基準人口とし、2030年に合計特殊出生率が2.07まで上昇し、それ以降同水準が
維持され、生残率は2013年以降社人研中位推計の仮定値(2060年までに平均寿命が男性84.19年、女性90.93年に上昇)を基に推計。
17
3−6.健康長寿、QOL(生活の質)の向上
現状と課題
•
•
•
将来予測・政府目標
健康長寿の実現に向け、健康産業の振興や健康サービスの活用など、ど
のような取組が必要か。
現在の生活への満足度は、若年世代を中心に高まっているものの、若年
層の将来への希望は、各国比較で最低レベル。
若年層の将来不安にどのように対処していくのか。
•
•
•
社会保障の給付と負担は、今後も伸びる見通し。
認知症の高齢者は急速な増加が予測されている。
日本再興戦略では、世界最先端の健康立国をめざし、健康医療関連市場
規模を16兆円(2011年)から26兆円(2020年)へ拡大することが目標に掲げら
れている。
社会保障に係る費用の将来推計
年金
150
公的及び私的な社会保障サービス需要見込み(試算)
給付費の見通し
(兆円)
医療
福祉等
(10億円)
75,000
100
70,000
50
65,000
世帯主年齢60歳以上世帯によ
る消費(保健医療)
2012
2020
2025
負担額の見通し
(兆円)
保険料負担
55,000
6.9∼8.9兆円
世帯主年齢59歳以下世帯によ
る消費(保健医療)
糖尿病
高血圧性疾患
5.7∼7.3兆円
ロコモティブ予防
5.5∼7.1兆円
(関節等の機能が加齢等によ
り低下する運動器症候群)
4.7∼6.1兆円
誤嚥性肺炎予防や
胃ろう造設抑制
50,000
公費負担
45,000
100
53.3兆円程度
40,000
35,000
50
予防・重症化防止事業の市場創出(試算)
対象疾患
60,000
0
150
健康産業への追加需要
43.7兆円程度
全世帯への社会保険
(医療・介護)給付
重症化防止、
健康増進に
よる抑制
合計
主なサービス
•
•
•
•
運動・栄養指導
配食
運動・栄養指導
配食
• ロコモ予防
• 要介護化予防
•
•
•
•
口腔ケア
嚥下機能低下予防
再発防止、リハ
配食
市場創出
(億円/年)
10,176
23,223
2,418
3,703
3 9 ,520
30,0000
0
2014年度
2012
2020
2020年度
2025
(出所)平成27年5月26日第7回経済財政諮問会議
(出所)厚生労働省「社会保障に係る費用の将来推計について
(平成24年3月)」により作成。(注)数値は改革シナリオのもの。
18
3−6.健康長寿、QOL(生活の質)の向上(続き)
若年層の将来への希望
健康状態の認識
(健康状態が良いと回答した割合)
(%)
100
90
80
70
60
(万人)
50
500
40
30
450
20
400
10
0
カナダ
アメリカ
英国
OECD平均 フランス
イタリア
ドイツ
90.0
1999
85.0
2006
14
470万人
日常生活自立度Ⅱ以上
65歳以上に人口に対する
比率(右目盛)
12.8%
13
12
11
300
若年層の40歳になった時のイメージ(幸せになっている)
現在の生活に対して満足と回答した割合
(%)
350
日本
(出所)OECD “Better Life Index 2016”により作成。(注)非常に良いと良いの合計
(%)
認知症高齢者の将来推計
10
250
9
200
2016
8
150
80.0
100
75.0
70.0
65.0
2010
2015
2020
7
2025
(出所)厚生労働省「認知症高齢者数について」(2012年8月)より
作成。日常生活自立度Ⅱ以上の認知症高齢者の数と割合。
60.0
55.0
50.0
18∼29歳
30∼39歳
40∼49歳
50∼59歳
60∼69歳
(出所)内閣府「国民生活に関する世論調査」により作成。
(注)1999年、2006年は20∼29歳。「満足している」、「まあ満足している」の合計
70歳以上
(出所)内閣府「平成26年版 子ども・若者白書(概要版) 」から抜粋。
(注)日本を含めた7カ国の満13∼29歳の若者を対象とした意識調査
19
3−7.働き方の将来
現状と課題
•
•
将来予測
女性・高齢者の労働参加は近年進展しているが課 •
題も残る。
•
兼業・副業の増加、フリーランサーの拡大、AI/ロ
ボットの活用など将来予想される働き方をめぐる環
境変化を踏まえて、労働参加の拡大、労働のモビ
リティ向上・マッチング機能強化、多様な働き方の
•
確保に向けてどのような取組が必要か。
足元の生産年齢人口(∼64歳)7000万人を維持するためには5歳上(∼69歳)までの人口が必要
「働き方の未来2035」では、「個人事業主と従業員との境がますます曖昧に。組織に所属すること
の意味が今とは変化。営利的な組織と、非営利的な組織の両方に所属しているケースは、今でも
見受けられるが、2035年にはそれが本格化。」「兼業や副業、あるいは複業は当たり前のこととな
る。多くの人が、複数の仕事をこなし、それによって収入を形成することになる。人々はより多様な
働く目的を実現することができる」としている。
産業構造審議会では、第4次産業革命に対応した改革が実行されれば、第4次産業革命の中核
を担う部門や、AI・ロボット等による代替性の低い職業で、就業者数が増加すると見込んでいる。
6歳未満児のいる夫の家事・育児関連時間(1日当たり)
生産年齢人口の推移
(万人)
9000
∼日本人男性の家事・育児を行う時間は主要国と比べて最も少ない∼
推計
0:00
1:00
8500
日本
8000
2030年
7,014 万人
7500
6500
ドイツ
スウェーデン
1990
85
90
95
2000
05
10
15
20
25
30
(年)
(出所)総務省「国勢調査」、「人口推計」、国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(平成24年1月推
計):出生中位・死亡中位推計」により作成。(注)各年10月1日時点
ノルウェー
4:00
1:07
2:58
米国
フランス
20-69歳
6000
5500
2015年
7,110 万人
20-64歳
3:00
0:39
1:17
2:46
英国
7000
2:00
1:00
2:30
0:40
3:00
0:59
3:21
1:07
3:12
1:13
家事関連時間全体
うち育児の時間
(出所)平成27年版男女共同参画白書
20
3−7.働き方の将来(続き)
最終学歴が短大・大卒以上の女性就業率(25∼64歳、2014年)
希望者全員が65歳以上まで働ける企業の割合
∼最終学歴が短大・大卒以上の日本人女性の就業率はOECD平均を大きく下回る∼
90
80
(%)
(%)
定年制の廃止
65歳以上定年
70
84.0
81.9
80.9
80
60
79.0
79.0
50
75.9
73.7
70.2
70
希望者全員65歳以上
の継続雇用制度
40
30
20
10
60
ドイ ツ
フランス
英国
カ ナダ OECD平均
米国
イタリア
日本
(出所)平成28年9月30日第15回経済財政諮問会議資料
日本
ドイツ
2007
08
09
10
11
12
13
14
(年)
(出所)平成28年2月18日第2回経済財政諮問会議資料
外国人労働力人口の割合
(労働力人口に占める割合、%)
18
16
14
12
9.4
10
8
6
4
1.4
2
0
<2014>
<2009>
0
【外国人留学生のうち65%が日本での就職を希望するも、叶うのは2割強】
16.2
外国人留学生の進路状況(2013年度)
∼外国人留学生のうち、日本で就職しているのは2割強∼
卒業(修了)留学生総数 39,650人
8.8
5.8
国内で進学・就職等25,425人(64%)
国内で就職9,382人(24%)
<2009>
<2014>
<2009>
フランス
イギリス
アメリカ
(出所)労働政策研究・研修機構(JILPT)「データブック国際労働比較2016」により作成。
(出所)平成28年9月30日第15回経済財政諮問会議資料
21
3−7.働き方の将来(続き)
副業を希望する雇用者
就業形態の多様化
全雇用者に占める割合
7
∼フリーランサー(個人事業主で店舗を持たない労働者)の動向∼
(%)
男性
女性
6
米国の調査(2015年)によると、
6.0
5.7
Ø 伝統的な雇用を辞め、フリーランサーになった者のうち60%が収入が上昇したと回答
5.5
5
Ø 米国の5370万人がフリーランサーとして働いており、労働人口の34%に該当する
Ø テクノロジーがフリーランサーの仕事を見つけるのに貢献
(出展) Upwork “Freelancing in America: 2015 Survey”
4
日本の場合についてみると、
3
1987
1997
1992
2002
2007
2012
副業希望者の現在の年間所得
男性
(N=200万人)
32
31万人
41
4 2
78
10
1
女性
(N=165万人)
48
67万人
自営には3つのタイプ。
1. 伝統的自営
2. 士業等(伝統的な独立契約者含む)
3. 雇用的自営
(年)
26
自営の数は傾向的に減少しているが、
「雇用的自営」は堅調に推移
6
(出所)平成27年9月3日第18回税制調査会
山田久氏資料より抜粋。
17
フリーランサーの働き方
0%
10%
20%
30%
40%
50%
60%
∼99万円
100∼199万円
200∼299万円
700∼999万円
1000万円以上
家族従業者
70%
80%
90%
100%
300∼699万円
(出所)平成28年3月11日第3回経済財政諮問会議資料より抜粋。
(注)現在就業している者のうち、「現在就いている仕事を続けながら、他の仕事もしたいと
思っている者」(追加的就業希望者)についての動向、24年度の追加的就業希望者は
全368万人、下図は現在の年収を回答した合計365万人についての分布。
副業系
すきまワーカー
複業系
パラレルワーカー
自由業系
フリーワーカー
自営業系
独立オーナー
常時雇用されている
が、副業としてフリー
ランスの仕事をこなす
雇用形態に関係なく、
2社以上の企業と契
約ベースで仕事をこ
なす
特定の勤務先はない
が、独立したプロ
フェッショナル
個人事業主・法人経
営者で、1人で経営を
している
(出所)ランサーズ株式会社(2015)「フリーランス実態調査」により作成。
22
3−7.働き方の将来(続き)
Ø 産構審によると、2030年に向け、第4次産業革命に対応した改革が実行されれば、2015年度と比較して、第4次産業革命の中核を担い、
成長を牽引する「情報サービス部門」や、顧客データを活かした潜在需要等の顕在化により観光業等の「おもてなし型サービス部門」の従
業員数が拡大する見込み。
Ø 同様に、改革が実行されれば、①AI・ロボット等による代替確率の低い営業販売、②人が直接対応することが質・価値の向上につながる
高付加価値な低代替確率のサービス、③産業全体で需要が高まるIT業務、での従業者数が増加する見込み。
•
•
現状放置シナリオ :第4次産業革命に対応した変革が実行されず、低成長で推移
変革シナリオ :第4次産業革命による生産性の飛躍的な向上、成長産業への経済資源の円滑な移動、ビジネスプロセスの変化に対応した職業への人材の移動などが実現
部門別従業員数の変化
変革
現状放置
その他(医療・介護、政府、教育等)
インフラネットワーク(電気、道路運送、電信・電話等)
おもてなし型サービス(旅館、飲食、娯楽等)
情報サービス(情報サービス、対事業所サービス)
役務・技術提供型サービス(建築、卸売、小売、金融等)
顧客対応型製造(自動車、通信機器、産業機械等)
プロセス型製造(石油製品、銑鉄・粗鋼、化学繊維等)
粗原料(農林水産、鉱業等)
-300
-250
-200
-150
-100
-50
変革
職業別従業員の変化
0
50
100
(万人)
※2015年度と2030年度の比較
現状放置
その他(建設作業員等)
バックオフィス(経理、給与管理等の人事部門等)
IT業務(製造業におけるIoTビジネスの開発者等)
サービス(高代替)(大衆飲食店の店員等)
サービス(低代替)(高級レストランの接客係等)
営業販売(高代替)(スパーのレジ係等)
営業販売(低代替)(高額な保険商品の営業担当等)
製造・調達(製造ラインの工員等)
上流工程(経営戦略策定担当、研究開発者等)
-300
(出所)産業構造審議会・新産業構造部会(2016)「新産業構造ビジョン 中間整理」により作成。
-250
-200
-150
-100
-50
0
50
100
150
200
(万人)
※2015年度と2030年度の比較
23
3−8.地域経済の活性化
現状と課題
将来予測
•
インバウンド需要は拡大、国内旅行の市場は足元回復しているが水準は依然として低い。
東京一極集中は依然として継続(若年層は進学と就職を機に地方を離れる)、特に、地方から地 •
方中核都市、地方の中核都市から東京圏への転入が進んでいる。
若者を引き寄せる魅力ある地域づくり、コンパクトシティ形成、都市間の連携、交流人口の拡大
等の課題に向けどのように取り組むか。
•
•
•
(兆円)
年金給付額が県民可処分所得(家計部門)に占める割合
日本国内での旅行消費
35
30
地方の所得に対する年金依存割合は高まる見込み
どの地方も、人口減少が進むなか、小規模自治体
ほど減少率が大きい
∼地方の勤労所得に対する年金給付の割合は高まる見込み∼
29.3
28.2 29.7 27.8
27.3
24.9
25
25.1
23.0 22.0 22.1
23.2
22.0
20
15
10
日本人・宿泊旅行
日本人・日帰り旅行
日本人・海外旅行(国内分)
5
インバウンド(訪日外国人等)
国内宿泊・日帰り旅行
0
2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015
(出所)平成28年2月18日第2回経済財政諮問会議・資料4 図表10 を更新。
(注)2014年までは観光庁「旅行・観光産業の経済効果に関する調査研究」、
2015年は観光庁「旅行・観光消費動向調査(平成27年確報)」。
(出所)内閣府「地域の経済2016」 第2−1−3図により抜粋。
(注)年金給付額とは基礎年金と厚生年金の給付費の和。具体的な算出方法については、第2−1−3図の備考を参照。
24
3−8.地域経済の活性化(続き)
東京圏への転入超過数上位69団体 自然増減率、社会増減率
東京圏への年齢階級別転入超過数(2015年)
(万人)
6.7
7.0
6.0
5.0
4.0
2.6
3.0
2.0
2.0
1.0
0.0
-1.0
0.2
0.5
0.2
0.3
0.0
0.2
-0.1
-0.6
0.0
(出所)総務省「住民基本台帳人口移動報告」により作成。
(注)東京圏は、東京、神奈川、埼玉、千葉
2010年から2050年への人口変化
(出所)平成28年5月20日第9回まち・ひと・しごと創生会議 増田寛也氏提出資料
(出所)国土交通省(平成26年7月)「国土のグランドデザイン2050 参考資料」により抜粋。
25
3−9.インフラ、遊休資産の有効活用
現状と課題
•
•
•
将来予測
老朽化が進むインフラについて、人口減少を織り込み集約化・広域化を進めるとともに、ICTによるスマート
化を進めるために、どのような取組が必要か。
空き家比率は上昇し13.5%(820万戸)、首都圏だけでも200万戸を超える空き家が存在。毎年50兆円程度の
相続資産が発生。家計の保有する1000兆円の土地建物資産の流動性は乏しい。こうしたストックの未活用
が消費の機会や意欲を阻害。
中古住宅市場の活性化、農地中間管理事業の推進など、空き家、耕作放棄地などの遊休資産を有効活用
するための取組をどう進めていくか。
建設後50年を経過する社会資本の割合
道路橋
[約40万橋(橋長2m以上の橋約
70万のうち)]
トンネル
[約1万本]
•
•
2030年には我が国の多くのインフラで
寿命が50年を超過する割合が50%を超
える見込みであり、維持管理更新費用
の増大が課題。
今後は世帯数も減少が始まることから
空き家比率には上昇圧力がかかる見込
み。
水道のスマート化による節約効果
2013年
2023年
2033年
約 18%
約 43%
約 67%
改善する事項
経費節約効果
【分野横断的事項】常時モニターと管理によ
操業・維持費用
約 20%
約 34%
約 50%
り、即時状況把握と反応の向上
▲15%
河川管理施設(水門等)
[約1万施設]
約 25%
約 43%
約 64%
【配水】操業と維持のネットワーク化により、漏
漏水 ▲5%
下水道管きょ
[総延長:約45万㎞]
水点の早期特定、水圧管理の向上
水道管破裂▲10%
約 2%
約 9%
約 24%
港湾岸壁
[約5千施設(水深-4.5m以深)]
【浄水】浄水場のモニタリング・生産計画・管理
操業率向上▲5%
約 8%
約 32%
約 58%
により、先行保全や生産コスト削減
断水 ▲10%
維持管理・更新費用
約3.6兆円
約4.3∼5.1兆円
約4.6∼5.5兆円
(出所)平成28年3月11日第3回経済財政諮問会議資料
(出所)平成28年9月30日第15回経済財政諮問会議資料
(注)AccentureHP掲載“Facing the future”より作成。水道事業で、センサリン
グ、ビッグデータ化、データ分析等を活用して業務改革を行った場合の効果。
26
3−9.インフラ、遊休資産の有効活用(続き)
耕作放棄地面積の推移
(万ヘクタール)
42.3
45
40
38.6
総農家
25
21.7
20
13.1
12.3
900
空き家数
800
空き家率 % (右目盛)
600
24.4
5
100
0
0
1975
1980
1985
1990
1995
2000
2005
2010
(※)日本の国土面積は、3799万ヘクタール。
(出所)農林水産省「農林業センサス」により作成。
(万人)
基幹的農業従事者数の見通し
2015
14.0
13.5
13.0
13.1
11.0
2003
5,305 5,274
5,176
5,200
5,027
4,997
5,000
4,600
4,726
2008
10.0
4,200
9.0
4,000
2013
4,436
4,400
1998 2003 2008 2013 2018 2023 2028 2033
(出所)総務省「住宅・土地統計調査」、国立社会保障・人口問題研究所「日本の世帯数の将来推計(全国推計)」(H25.1月推計)により作
成。(注)世帯数の実績値は、住宅・土地統計調査による。
(万戸)
700
600
500
既存住宅流通比率の比較(2014年)
既存住宅流通戸数
新築住宅着工戸数
既存住宅流通比率(右目盛)
300
200
100
0
83.1
(%)
90
80
70
60
400
(出所)農林水産省(平成27年3月) 「農業構造の展望」により抜粋。
5,245
12.0
11.5
1998
総世帯数の将来予測
5,400
4,800
12.2
300
200
757
576
400
10
15.0
820
500
13.5
(万世帯)
(%)
659
700
土地持ち非農家
30
15
39.6
34.3
35
空き家の推移
(万戸)
50
36.8
40
30
20
10
0
日本
アメリカ
(出所)一般社団法人不動産流通経営協会「既存住宅流通量の地域別推計について(平成28年5月)」、US Census Bureau “New
Residential Construction”, National Association of Realtors “Existing Home Sales”により作成。
27
3−10.世界経済、海外需要の取り込み
現状と課題
将来予測
世界に占める日本のGDPシェアは低下。
近隣アジア諸国の成長を十分に取り込んでいくための課題
は何か。
•
•
(億人)
低成長が続けば、GDPシェアは更なる低下が見込まれる。
今後、アジア地域の人口増、都市人口の拡大、中間所得層の大幅な拡大が見込まれて
おり、インフラ需要、インバウンド需要、食料需要、生活需要の拡大が見込まれる。
世界全体で
世界の人口予測
+11.5億人
85.0億人
90
•
•
73.5億人
オセアニア
61.3億人
その他
中南米+0.4億人
+0.9億人
地域別・増加人数
パキスタン
+0.6億人
アフリカ
60
南アメリカ
30
北アメリカ
中国
+0.4億人
インドネシア
+0.4億人
60
アフリカ
+4.9億人
アジア
+5.3億人
インド
その他
+2.2億人+1.8億人
51.5
50
40
30
ヨーロッパ
人口の中央値年齢
(歳)
46.5
33.1
29.6
47.5
40.6
47.0
40.0
44.8 43.2
38.0 37.0
2015年
37.8
30.6
2030年
37.0
30.4
34.5
28.5
20
10
0
アジア
0
2000
2015
2030
(出所)United Nation “World Population Prospects: The 2015 Revision”により作成。(注)中南米は、カリブ海を含む。
世界の都市部人口
(億人)
アジア諸国の所得水準の変化
世界の地方部人口
(億人)
50
北アメリカ
50
北アメリカ
40
中南米
40
中南米
ヨーロッパ
30
ヨーロッパ
30
アフリカ
アフリカ
20
その他アジア
20
10
インド
10
0
中国
0
1990
2010
2030
その他アジア
インド
中国
1990
2010
(出所)United Nation “World Urbanization Prospects: The 2014 Revision”により作成。(注)その他アジアはオセアニアを含む 。
2030
28
(出所)三菱総合研究所「内外経済の中長期展望 2014-2030年度」により抜粋。
3−10.世界経済、海外需要の取り込み(続き)
Ø 2030年においては、アジア地域のインフラ必要額や旅行者数が高まる見込み。
Ø 日本は成長戦略の一つとして、インフラ輸出額を2020年に30兆円、2030年に訪日外国人旅行者を6000万人にする目標を掲げている。
(兆円)
2030年に必要なインフラ投資額予測
10億USD
350
インフラシステムの受注
35
300
水・公衆衛生
250
通信
30
25
交通
200
19兆円
20
電力
150
(日本再興戦略・目標)
2020年 30兆円
15
100
10
50
10兆円
5
0
0
2010
(出所)World Bank (2013) “Global Development Horizons : Capital for the Future - Saving and Investment in an
Interdependent World. Global Development Horizons”により作成。
(億人)
20
15
10
行先別・世界の旅行者予測
アフリカ
中東
アメリカ
アジア・大洋州
11.9億人
ヨーロッパ
18.1億人
台湾, 3.9%
9.5億人
中国, 21.5%
その他
17.2%
タイ, 11.3%
香港, 10.1%
日本, 7.4%
2015
2020
3,000
1,974万人
2,000
マカオ, 5.4%
2010
(日本再興戦略・目標)
2020年 4000万人
2030年 6000万人
4,000
韓国, 5.0%
0
6,000
5,000
シンガポール, 4.5%
5
訪日外国人旅行者数
(万人)
7,000
インドネシア, 3.9%
2020
(出所)内閣府(2016)「日本再興戦略 2016」により作成。
(注)再興戦略によるインフラシステムの受注は、「事業投資による収入額等」を含む。
アジアへの旅行者内訳(2015年)
13.6億人
2014
2030
(出所)UNWTO (2016) “Truism High light 2016 Edition”により作成。
1,000
0
マレーシア, 9.7%
861万人
2010
2015
2020
2030
(出所)内閣府(2016)「日本再興戦略 2016」、JNTO 「訪日外客数の
動向」により作成。
29
3−10.世界経済、海外需要の取り込み(続き)
日本の農林水産物の主要輸出先(2014年)
日 本 か らの財輸入割合(輸入額シェア)
オーストラリア
1%
(%)
∼各国輸入額に占める日本からの割合は低下傾向∼
30.0
米国
中国
韓国
台湾
EU28
ASEAN5
カナダ
1%
その他計
16%
シンガポール
3%
ベトナム
5%
アメリカ合衆国
15%
タイ
6%
25.0
台湾
14%
大韓民国
7%
20.0
香港
22%
中華人民共和国
10%
(出所)経済産業省「通商白書2015年版 コラム第2−2図」
果物の生産・輸出量、TPP市場の世界からの輸入量(2013年)
15.0
りんご
10.0
日本の収穫量
うち世界全体への
輸出量(トン)
輸出額(百万ドル)
5.0
TPP市場の世界からの
輸入額(百万ドル)
0.0
うち日本からの
輸入額(百万ドル)
日本のシェア
(出所)経済産業省「通商白書2015年版第Ⅱ-1-1-2-36図」
みかん
いちご
メロン
741,700t
895,900t
165,600t
168,700t
19,431t
73.5
2,831t
5.5
127t
2.5
122t
1.0
1,087
529
740
479
0.5
0.04%
3.4
0.65%
0.2
0.03%
0.7
0.15%
(出所)平成28年3月11日第3回経済財政諮問会議資料より抜粋。
(注)TPP市場は、FAO統計で部分的にデータの得られなかったベトナム を除く、10か国の合計
30
3−10.世界経済、海外需要の取り込み(続き)
Ø 2030年にかけて、新興国経済を中心に世界のGDPが増加する中で、現状の0%台前半の低い潜在成長率が続いた場合、日本のシェアは
低下していく見込み。
国別名目GDPシェア(市場レート、米ドルベース)
1985年(IMF)
全体: 12.4兆ドル
その他, 20.8 %
中国 2.5 %
2000年(IMF)
全体: 33.3兆ドル
インド, 1.9 %
その他, 19.5 %
中国 3.6 %
インド, 1.4 %
日本, 11.2 %
その他アジア, 3.5 %
イタリア, 3.7 %
日本, 14.2 %
イタリア, 3.4 %
フランス, 4.1 %
フランス, 4.5 %
その他アジア, 4.9 %
英国, 4.7 %
英国, 4.0 %
アメリカ, 35.1 %
ドイツ, 5.3 %
その他中南米, 7.3 %
その他中南米, 7.5 %
全体: 73.2兆ドル
ドイツ, 5.9 %
2015年(IMF)
その他, 24.9 %
2030年(推計値)
全体: 134.3兆ドル
中国 15.0 %
インド, 2.9 %
アメリカ, 30.9 %
その他, 29.2 %
中国 26.9 %
日本, 5.6 %
イタリア, 2.5 %
フランス, 3.3 %
その他アジア, 5.9 %
フランス, 2.0 %
英国, 2.7 %
英国, 3.9 %
ドイツ, 4.6 %
その他中南米, 6.9 %
イタリア, 1.4 %
アメリカ, 24.5 %
ドイツ, 2.6 %
その他中南米, 5.2 %
アメリカ, 17.3 %
インド, 3.7 %
日本, 3.3 %
その他アジア, 5.7 %
(出所)IMF”World Economic Outlook April 2016”、内閣府「世界経済の潮流2010 年Ⅰ 第2-2-15表」により作成。
(注)2030年の推計値は、2015年の値をベースに、第2-2-15表にて推計された潜在成長率を用いて機械的に試算したもの。なお、ここで用いている潜在成長率の値は2010年時点でのデータに基づ いて計算されており、その後の状況変化を考慮していな
いことに留意する必要がある。その他については、07∼15年の成長率の平均で延伸した。その他アジアは、インドネシ ア、マレーシア、フ ィリピン、タイ、シンガポール、香港、韓国、台湾。その他中南米は、ア ルゼンチン、ブラジル、メキシコ、カナダ。
31
3−11.資源・エネルギー・環境制約
現状と課題
•
•
将来予測
世界的なエネルギー・食糧需要
の増加、価格変動のリスクにどう
対処していくか。
温暖化ガス排出抑制目標達成に
向けてなすべきことは何か。
•
•
•
•
世界のエネルギー需要の牽引役(増加幅)は中国からインドへ移行、供給(電力)は再生可能エネルギーの伸長が
見込まれている。
世界の食料需要はアフリカをはじめとした途上国を中心に増加が見込まれる一方、世界各地での耕地面積の拡大
や生産性の向上により供給側の増加も見込まれている。
世界の水需要は大幅に拡大することが見込まれており、世界的に安全な水の確保が課題。
2030年26%削減(2013年比)、2050年までに80%の温室効果ガスの排出削減を目指すのが政府目標。
エネルギー
(Mtoe)
地域別エネルギー需要の変化
2000
1500
(TWh)
(ドル/バレル)
150
世界の電源別・発電電力量予測
16,000
100
14,000
2000∼2013
2013∼2040
1000
実質原油価格の予測
2013
2040
12,000
50
中心シナリオ
10,000
0
8,000
500
6,000
0
2020
2030
2040
<中心シナリオ>
(想定)原油価格の低下に伴う石油需要の増大と、
投資の抑制
⇒エネルギー市場はバランスを回復
4,000
-500
2014
低油価シナリオ
2,000
0
再エネ
石炭
(注)Mtoeは石油換算100万トンのエネルギー量を指す。
(出所)IEA ”World Energy Outlook 2015”により作成。
ガス
原子力
石油
<低油価シナリオ>
(想定)経済の低成長、OPECのシェア優先戦略の維持、
米国タイトオイルの低価格への耐性、など
⇒中東依存度の増加、省エネ量15%減少
32
3−11.資源・エネルギー・環境制約(続き)
食料
食料の一人当たり需要量
(kg/人)
340
2013-15
2025
(%)
8
伸び率(右目盛)
320
6
300
(2013-15年と
2025年の比較、%)
地域別・耕地面積と生産性の伸び
25
20
耕地面積伸び率
15
生産性伸び率
10
280
4
260
240
2
220
200
5
0
-5
0
先進国
途上国(サブサハラ以外)
サブサハラ
(注)南アフリカは、サブサハラに含まれる。
(注)アジアは、中央アジアを除き、オーストラリア 、ニュ―ジーランド を含む 。中南米はカリブ海を含む 。
実質価格の変化(2016∼25年)
2.5 (%)
2.0
1.5
1.0
0.5
0.0
-0.5
-1.0
-1.5
-2.0
-2.5
穀物
油糧
種子
砂糖
(出所)OECD-FAO (2016) ”Agricultural Outlook 2016-2025”により作成。
肉
日用品
科学
燃料
33
Km3
3−11.資源・エネルギー・環境制約(続き)
世界の水への依存を深める日本
水の需要見通し
6 000
5 000
かんがい
家庭用
家畜
製造業
• 生産に水を必要とする物資を輸入している国(消費国)において、仮にその物資を生産する
としたら、どの程度の水が必要かを推定した水の量を「バーチャルウォーター」 という。
• 日本の食料自給率は、39%(2015年)であり、食料生産に使用される水の半分以上を海外
に依存。
• 2005年に海外から日本に輸入されたバーチャルウォーター量は約800億㎥であり、その大
半は食料に起因。これは、日本国内で使用される生活用水、工業用水、農業用水をあわせ
た年間の総取水量と同程度となっている。
• 食料等の安定供給を考える上で、それを支える水資源の状況を念頭におく必要がある。
電力
4 000
3 000
2 000
1 000
0
2000
2050
OECD
2000
2050
BRIICS
2000
2050
その他世界
2000
2050
世界
(出所)OECD (2012) “OECD Environmental Outlook to 2050: The Consequences of Inaction”により作成
(出所)岩堀博(2011)「逆浸透膜の世界市場展開と技術開発の歩みおよび
都市域水循環圏での新規水資源開発」(革新的CO2膜分離技術シンポジウム)
(出所)環境省「平成22年版 環境・循環型社会・生物多様性」より抜粋。
34
3−11.資源・エネルギー・環境制約(続き)
(億トンCO2)
15
14
13
12
11
10
9
8
7
6
【G8 ラクイラ・サミット(2009年)】
先進国として2050年までに温室効果ガス排出量を80%、もしくはそれ以上削減
すると表明
【パリ協定(2015年)】
• 途上国を含め条約に加盟するすべての国・地域が参加
• 各国は削減目標・行動を作成し、報告(5年ごとに更新)
• 世界共通の目標として、世界的な平均気温上昇を産業革命以前に比べて
2℃、1.5 ℃に抑える努力を追求する
日本の温室効果ガス排出量と削減目標
3.8%以上削減
(2005年比)
26%削減
(2013年比)
2000
2005
2010
2013
2014
2020
(出所):国立環境研究所「温室効果ガスインベントリオフィスウェブサイト」により作成。
2030
(年度)
経済産業省「エネルギー革新戦略」(平成28年4月)
ü
ü
エネルギー投資を促し、エネルギー効率を大きく改善させ、「強い経済」と「CO2 抑制」の
両立を実現
2030 年度には、省エネや再エネなどのエネルギー関連投資28兆円、うち水素関連1兆
円の効果が期待
項目
内容
①徹底した省エネ
•
•
全企業へのトップランナー制度の拡大
中小企業・住宅・運輸における省エネルギーの強化
②再エネの拡大
•
国民負担抑制と最大限導入の両立
③新たなエネルギー
システムの構築
•
•
•
電力分野の新規参入とCO 2 と排出抑制の両立
再エネ・省エネ融合型エネルギーシステムの立ち上げ
地産地消型エネルギーシステムの構築
【環境省・地球温暖化対策計画(2016年)】
長期的目標として2050年までに80%の温室効果ガスの排出削減を目指す
【OECD(2012)による2050年予測 】
このまま新たな政策が導入されなかった場合の2050年の姿は、
• CO2排出量が70%増加し、世界の温室効果ガス排出量は50%増加し、より壊
滅的な気候変動が起こるおそれ
• 大気中の温室効果ガス濃度が高まり、今世紀末までの世界平均気温の上昇
幅は3∼6 ℃となる。
(見通しを変えることのできる施策)
• 汚染をよりクリーンな代替手段よりも割高にする
• 自然資産や生態系サービスを評価・課金
• 環境に有害な補助金を廃止
• 効果的な規制・基準を考察
• グリーン・イノベーションの奨励
(出所)OECD (2012)”OECD Environmental Outlook to 2050: The Consequences of Inaction”
35
3−12.マクロバランス
現状と課題
•
•
企業の貯蓄超過、政府の投資超過が継続する中で、貯蓄率低下を背景に家計の貯蓄超過幅が縮小。
企業、家計の投資・消費行動の積極化や海外市場の開拓が望まれる中、将来のマクロバランスの姿はどのようなものか。
制度部門別の純貸出(+)/純借入(-)
(名目GDPに対する比率、%)
10.0
5.0
0.0
-5.0
-10.0
企業
一般政府
家計
海外部門
-15.0
1994
1995
1996
1997
1998
1999
2000
2001
(出所)内閣府「国民経済計算」により作成。
(注)家計は、個人企業のほか、対家計民間非営利団体を含む。
2002
2003
2004
2005
2006
2007
2008
2009
2010
2011
2012
2013
2014
(年度)
36
(参考)中長期の成長率を引き上げる要素(日本①)
TFP上昇の要因
(程度)
根拠
出典
• (前提)IoT、ビッグデータ、AI等のICTの進展を見据え、企業におけるICT投資や生産性向上にかかる取組が活
性化
• 今後5年(2020年頃まで)に向け、ICTに係る取組を通じて、「労働生産性」が+4%増加(企業アンケート結果に
よる想定)
⇒2020年時点でのTFPを0.7%pt押し上げ
総務省(2016)「平成28年版情報通信
白書」
デジタル新技術による生
産性向上
(潜在成長:0.9%pt)
• (前提) 消費者のニーズに合わせた新規需要の創造や、新規需要を取り込むための供給力改革が行われる
• 前提条件の実現のためには、AI、IoT、ロボットなどのデジタル新技術の普及・発展がカギ
⇒2026-30年の潜在成長率を0.9%pt程度押し上げ
三菱総合研究所(2016)「内外経済の
長期展望」
IIoT(Industrial Internet
of Things)
(累計で最大1兆1270億
ドルGDPを押し上げ)
• IIoTによる技術革新を経済成長へと転換させるため、政府が全面的にIIoTを支援
• (前提1)IIoTに関する投資や政策が現状維持
⇒2030年までにGDPを累計9600億ドル押し上げ
• (前提2)IIoTテクノロジーの吸収能力を改善する追加措置を実施
⇒2030年までにGDPを累計1兆1270億ドル押し上げ
(※2015年の名目GDPは4兆1229億ドル(2015年の為替平均値により換算))
Accenture. (2015). “The Growth
Game-Changer: How the Industrial
Internet of Things can drive
progress and prosperity”
• (前提)民間部門での生産性を高めるため、以下3つの分野での取組を強化する。①次世代技術の採用(ビッ
グデータ、インターネット技術など)、②海外の成功事例の取入れ(海外の高成長分野への進出、バリュー・
チェーン改善など)、③制度・慣習の改革(開廃業の促進、能力主義への移行、女性・高齢者の労働参加促進
など)
⇒2025年の成長率を1.7%pt押し上げ
Mckinsey. (2015) “The Future of
Japan: Reigniting Productivity and
Growth”
ICT投資による
生産性向上
(TFP:0.7%pt)
次世代新技術など
(成長率:1.7%pt)
37
(参考)中長期の成長率を引き上げる要素(日本②)
TFP上昇の要因 (程度)
根拠
女性の就労率の促進
(成長率:0.08%pt)
• (前提)2020年に25∼44歳の女性の就労率が5 %ポイ ント上昇(日本再興戦略数値目標)
⇒2012年から2020年までの経済成長率を年率+0.08%pt押し上げ (就労率が現状から変化しない状況と比較した場合)
高齢者就労率の促進
(成長率:0.13%pt)
• (前提)2020年に60歳以上男女の就労率が5%ポイント上昇(日本再興戦略数値目標)
⇒2012年から2020年までの経済成長率を年率+0.13%pt押し上げ
外国人就業者の促進
(成長率:0.01%pt)
• (前提)増加率が現状の2倍(=年率+2%強)になる
⇒経済成長率を年率+0.01%pt押し上げ
(※ 2000年∼2010年の増加率:年率+1.04%)
法人税率の引き下げ
(成長率:+0.1∼+0.2%pt)
• (前提)恒久的に法人税率10%ポイント引き下げ。法人税率引き下げが、研究開発投資を促進する効果も考慮。
⇒経済成長を年率+0.1∼+0.2%pt押し上げ
研究開発投資
(TFP:+0.3∼+0.4%pt)
• (前提)研究開発投資の対GDP比率が1 %ポイ ント上昇
⇒TFPを年率+0.3∼+0.4%pt押し上げ (1%上昇を維持すれば持続的に生産性上昇率が上昇)
人的資本の質の向上
(成長率:+0.6%pt)
• (前提)日本のPISAスコアが世界トップクラス(上位3 か国平均並み)になった場合 (現状:数学7位、読解4位、科学4位)
⇒長期的な経済成長率を+0.6%pt押し上げ (教育を受けた者が労働市場に参加するまでの時間差があるので、
短期ではなく、超長期での経済成長を考える場合には、最大の寄与度)
対内直接投資の拡大
(TFP:+0.01%pt)
• (前提)2012年から2022年にかけ、外資系企業(製造業)の売上高ベースでみた外資系企業のプレゼンス(ストック)が倍増
⇒TFPを年率+0.01%pt押し上げ
農林水産業の効率化
(成長率:+0.04%pt)
• (前提)現行ゼロ近傍の農林水産業のTFP上昇率が、米国並み(3 %台半ば)へ向上
⇒成長率を年率+0.04%pt押し上げ
貿易自由化(TPP等)
(成長率:+0.07∼+0.16%pt)
企業間の新陳代謝促進
(TFP:+0.2%pt)
• (前提)関税措置の撤廃、非関税障壁の低減等を考慮。その効果が10年間で全て実現すると仮定。
⇒成長率を年率+0.07∼+0.16%pt押し上げ
• (前提)全産業の新陳代謝効果が、参入・退出の規制緩和、資本・労働の産業間移動の円滑化等により2 倍になると仮定
⇒TFPを年率+0.2%pt押し上げ
(出所)森川 正之(2015)「経済成長政策の定量的効果について:既存研究に基づく概観」、RIETI Policy Discussion Paper Series 15-P-001
38
(参考)中長期の成長率を引き上げる要素(世界)
TFP上昇の要因
(程度)
根拠
出典
• ビッグデータは、現在のイギリス経済に250億ポンドもの利益
• 今後、データ関連の投資が進んだ場合、2012-25年にかけイギリスの経済成長率は0.23%pt上昇
Goodridge, P. R., & Haskel, J.
(2015).”How does big data affect
GDP? Theory and evidence for the
UK.”
オンラインデータ
• オンライン顧客データの収集、分析、開発により企業の生産性を高めることができる
• イギリスでのサーベイデータを用いた分析結果によると、他の変数を同じにしたときに、オンラインデータの使
用が1標準偏差増加すると、企業のTFPが8%上昇
• データ使用が活発な上位企業25%と下位企業25%を比較すると、他の条件を同じにした際に、前者の生産性
は後者の生産性よりも13%高い
Bakhshi, H., A. Bravo-Biosca and J.
Mateos-Garcia (2014), “Inside the
datavores:
Estimating the effect of data and
online analytics on firm
performance”, Nesta, March,
IoT
(世界全体で、最大11.1
兆ドルの経済効果)
• (前提) IoT間の相互運用性、現在未使用のIoTデータの活用、途上国への普及などが今後進む。これにより、
新しいビジネスモデルや消費者の経済的便益が生まれる
• 職場、家庭、工場、都市、乗り物等の9分野における潜在的経済的便益を計算。2025年に、世界全体で3.9∼
11.1兆円の経済効果が実現できる可能性
(※2014年の世界全体のGDPは77.8兆ドル(IMF))
Mckinsey. (2015) “The internet of
things: mapping the value beyond
the hype”
ビッグデータ
(成長率が最大で0.23%
上昇)
39
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