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Evolution Japan Co., Ltd.
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平成 27 年 12 月 01 日発行
中国は 10 月に白金を 5.82 トン、パラジウムを 1.31 トン輸入!
●中国の 10 月白金輸入量は前月比 31.4%減少、5 ヶ月ぶりの低水準に!
中国税関総署が 11 月 23 日に発表した統計によると、同国の 10 月白金輸入量は 5.82 トンとなり、前月(8.49 トン)
比 31.4%減少。5 月(5.25 トン)以来 5 ヶ月ぶりの低水準となった。前年同月(6.29 トン)比でも 7.4%減少。国慶節に伴
う大型連休のため、工業用需要が減少したとの見方や、10 月の白金平均価格は 981.8 ドルとなり、9 月(966.5 ドル)
から上昇したことが嫌気されたとの見方が出ている。
また、倹約令により宝飾需要が減退しているとの見方に加え、景気減速懸念で自動車触媒需要も減退していると
の見方は根強いものの、2 月(2.84 トン)以降は毎月 5 トン以
中国の白金輸入量と NY 白金の推移
上輸入しており、1-10 月期平均では 6.60 トンとなるなど、
2014 年の平均(6.37 トン)を引き続き上回って推移している。
2015 年 1-10 月期累計では 65.98 トンで、前年同期(63.96 ト
ン)比 3.2%増加となっている。なお、中国の最大の輸入先は
南アフリカで 2014 年に 46.71 トン輸入しているが、10 月は
4.37 トンに留まり、5 月(3.23 トン)以来の低水準となった。他
では、ロシアは無し、日本は 0.95 トン、英国は 0.12 トン、スイ
スは 0.01 ンとなっている。
中国の白金需要量
南アフリカの白金生産量
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平成 27 年 12 月 01 日発行
●中国の 10 月パラジウム輸入量は前月比 31.9%減少!
中国の 10 月パラジウム輸入量は 1.31 トンとなり、前月(1.93 トン)比 31.9%減少。7 月(1.27 トン)以来 3 ヶ月ぶり
の低水準となった。ただ、前年同月(1.27 トン)比では 3.4%増加となっている。11 月の NY パラジウム(期近)平均価
格は 6691.2 ドルとなり、前月(611.3 ドル)から大幅に上昇したため、割高感が生じただろうか。
2015 年 1-10 月期累計では 15.15 トンで、前年同期
中国のパラジウム輸入量と NY パラジウムの推移
(121.11 トン)比 28.3%減少となっている。
なお、国別で見てみると、2014 年にロシアから 3.01 トン輸
入しているが、10 月は無しだった。他では、南アフリカは 0.63
トン、日本は 0.08 トン、英国は 0.41 トンとなっている。
中国のパラジウム需要量
世界のパラジウム 鉱山生産量
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●中国にデフレの影
中国の経済指標
中国製造業 PMI
中国実質 GDP と政府目標
中国国家統計局が 11 月 11 日に発表した 10 月中国社会消費品
小売総額は同 11.0%増となり、前月(同 10.9%増加)や市場予想(同
10.9%増)を上回る水準となった。
一方で、10 月中国鉱工業付加価値額(IPI)は前年同月比 5.6%増
となり、前月(同 5.7%増)及び、市場予想(同 5.8%増)を下回った。
企業の生産活動がどのくらい活発かを映す 10 月中国発電量は同 3.2%減となり、前月(同 3.1%減)から減少幅を拡
大。景気減速が進む中で製造業の活動は鈍く、経済全体を牽引する力は衰えている様で、今年 3 月と並ぶ低い伸
び。内需、外需ともに弱く、回復の兆しは見えず。鉱工業生産は数年前まで 2 桁の伸びを誇り、急成長する中国経済
の象徴となっていたものの、需要が少ない上に、無計画な設備投資によって過剰な生産設備を抱え、鉄鋼業界など
を中心に苦境に陥っている。
幅広い投資動向をカバーする 2015 年 1-10 月期中国都市部固定資産投資は前年同期比 10.2%増となり、1-9 月
期の同 10.3%増をやや下回ったものの、市場予想と一致。生産や投資が振るわず、景気の下振れ圧力が依然として
強い中、製品価格の下落が生産の減少や投資の鈍化を招き、景気をさらに下押しする悪循環が続いている。
物価も、安さが売りのインターネット通販に消費者の目が向く中、思うように伸びておらず、中国経済にデフレの影
が忍び寄り始めている様だ。
中国国家統計局が 12 月 1 日に発表した 11 月中国製造業購買担当者景況指数(PMI)は 49.6 となり、前月(49.8)
から低下。2012 年 8 月以来 3 年 3 ヶ月ぶりの低水準。景気判断の分かれ目である 50 を 4 ヶ月連続で下回っている。
景気の先行きを示す新規受注指数は 49.8 となり、前月から 0.5 ポイント低下。輸出に限った新規受注指数も 46.4 と
前月から 1.0 ポイント下落し、国内外の需要が弱くなっている。鉄鋼など主要な製造業の設備過剰に国内外の需要の
鈍化が重なり、景気の下振れ圧力が強まっている。英マークイットと中国メディア「財新」が 12 月 1 日に発表した 11
月中国製造業購買担当者景況指数(PMI)は 48.6 となり、前月(48.3)から改善。ただ、景気判断の分かれ目である 50
を 9 ヶ月連続で下回った。
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●中国の不動産市場
中国国家統計局が 11 月 11 日に発表した 2015 年 1-10 月期の中国不動産投資は前年同期比 2.0%増となり、1-9
月期(同 2.6%増)から鈍化、伸び率は 2009 年初め以来の低水準となった。また、床面積ベースの不動産販売は同
7.2%増(1-9 月期は同 7.5%増)、新規建設(着工面積)は同 13.9%減(1-9 月期は同 12.6%減)となっている。
中国の主要都市では、さまざまな政府の対策を受けここ数ヶ月不動産販売と価格が上向いている一方、中小都市
の状況は依然弱く、大量の在庫が新規投資や建設を圧迫している様だ。
中国国家統計局が 11 月 18 日に発表した 10 月中国 70 都市新築住宅価格指数(公共性の高い低価格住宅除く)
は、価格が前月比で上昇したのは 27 都市に留まり、前月の 39 都市から減少。
ロイターによると、全国新築住宅価格は前月比 0.2%上昇となり、前月(同 0.3%上昇)からわずかに伸びが鈍化し
た。ただ、前年同月比では 0.1%上昇となり、2014 年 8 月以来 1 年
中国の 70 都市新築住宅価格
超ぶりに上昇に転じた。最も住宅価格が上昇したのは深センで前
年同月比 39.9%上昇(前月は同 37.6%上昇)。北京市が同 6.5%上
昇、上海市は同 10.9%上昇だった。
GDP(国内総生産)の 15%を占める住宅市場が安定化し始め、
成長が鈍化している同国経済を活性化させるとの見方も出始めて
いるが、大都市を除けば住宅在庫は高い水準にあり、デベロッパー
は供給ペースを落とさざるを得ない状況で、急速な回復は望めそう
にない慎重な見方も根強い。中小都市はなお低迷しており、売れ残
中国の不動産投資
りが新規の投資や建設を阻んでいるため、セメントや鉄鋼などの資
材の需要も落ち込んだ状態が続いている。
●中国社会融資規模と M2
中国人民銀行(中央銀行)が 11 月 12 日に発表した統計による
と、企業の資金需要など景気の実態を強く反映すると言われる 10
月中国新規人民元建て融資は 5,136 億元となり、前月(1兆 0,417
億元)から半減。市場予想(7,982 億元)も下回った。銀行融資やバ
ランスシート外の与信などを含む社会融資総量は 4767 億元に留ま
中国社会融資規模と M2
り、前月(1 兆 3,290 億元)から急減。2014 年 7 月以来の低水準とな
っている。10 月末時点の人民元建て融資残高は、前年同月比
15.4%増で前月(同 15.4%増)と同水準。市場予想(同 15.5%増)を
やや下回った。
10 月末末時点の中国広義貨幣流通量(M2、マネーサプライ)伸
び率は前年同期比 13.5%増となり、前月(同 13.1%増)や市場予想
(同 13.2%増)を上回っている。中国政府は 2015 年の目標を 12%前
後に設定し、「これより多少、高くなっても構わない」としている。
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平成 27 年 12 月 01 日発行
●11 月の上海総合株価指数は前月比 1.86%上昇
中国上総合株価指数
中国人民元(基準値ベース)
11 月の上海総合指数は前月末比 1.86%上昇の 3,445.41 で終了となり、2 ヶ月連続で上昇。一時 3678.27 まで買い進め
られる場面も見られている。
なお、上海と深センの両証券取引所などは 12 月 4 日に、株価指数が大幅に変動し、制限値幅に達した際に取引を停止
する「サーキットブレーカー(CB)」制度を来年 1 月 1 日から実施すると発表。6 月以降の中国株の急落を教訓に市場の安
定化を図る狙い。発表によると、両市場に上場する有力企業 300 銘柄で構成する「CSI300 指数」が前営業日終値から 5%
上昇・下落した場合、すべての取引を 15 分間停止する。変動幅が7%に達した場合は、その日の取引を終了する。先物相
場にも適用される。
●人民元、2020 年に国際化へ
中国人民銀行(中央銀行)の周小川総裁は 11 月 10 日に第 13 次 5 ヶ年計画(2016~2020 年)の策定方針に関し、
人民元の国際化を 2020 年までに達成する目標を掲げた。周総裁は人民元を国際通貨とするため、国際通貨基金
(IMF)の特別引き出し権(SDR)構成通貨への組み入れや為替市場の規制緩和などを推し進める方針を示している。
また、中国経済が高度成長から中高速成長に転換する中で、「これまで隠れていた構造的な矛盾が次第にあらわ
になってきている」と危機感を表明。「システミックリスク(金融機関の連鎖破綻リスク)」に備えるため、金融監督シス
テムを確立するとした。
易・中国人民銀副総裁「人民元、より大きい範囲で変動へ」
中国人民銀行(中央銀行)の易剛副総裁は 12 月 1 日に、異常な国際決済や資本移動が起きた場合、人民銀が為
替市場で介入に踏み切ると明言。人民元相場がより広い範囲で上下することは通常であり、相場は市場に委ねられ
るとの認識を示した。また、人民元が下落し続ける根拠は見当たらないとし、人民銀行が元相場の安定化に努める
考えを強調した。
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平成 27 年 12 月 01 日発行
●10 月中国鉱工業企業利益総額は、前年同月比 4.6%減
中国工業利益
中国国家統計局が 11 月 27 日に発表した 10 月中国鉱工業企業
(一定規模以上)の利益総額は、前年同月比 4.6%減となり、5 ヶ月
連続でマイナスとなった。景気の減速に加え、各社が過剰な生産能
力を抱えていることが要因。2015 年 1-10 月期累計では前年同期比
2.0%減少。
●元建て白金価格とパラジウム価格の推移
元建て白金価格
元建てパラジウム価格
●米国の新車販売台数
米国の新車販売台数
米調査会社オートデータが 11 月 3 日に発表した 10 月米新
車販売台数は前年同月比 13.6%増の 145 万 5,516 台となり、
季節要因を調整した年換算では 1,824 万台と、2 ヵ月連続で
1,800 万の大台を超え。米経済の底堅さを背景に旺盛な需要
が続いている様だ。
ガソリン安や住宅市場の回復が、ピックアップトラックやス
ポーツ用多目的車(SUV)の人気を支えた一方、消費者の小
型トラック回帰で販売不振だった乗用車も持ち直している。
メーカー別では、トヨタ自動車は同 13.0%増の 20 万 4045 台。苦戦していた主力の「カローラ」「カムリ」が回復基調
にあるほか、SUV「RAV4」が同 31.3%増と好調だった模様。ホンダは同 8.6%増の 13 万 1651 台。主力の「アコード」
と「シビック」が 2 桁増となった。シェア首位の米ゼネラル・モーターズは同 15.9%増の 26 万 2993 台。
なお、全米自動車ディーラー協会(NADA)は 11 月 17 日に、米新車販売台数が 2016 年に 1,771 万台のピークを付
けた後、2017 年には 1,720 万台に減少するとの見通しを発表した。
NADA の主任エコノミストは、「長期的にみれば、金利上昇や規制強化によるコスト増、賃上げ圧力のため、1,700
万台を上回る水準は持続不可能だ」と指摘、2016 年は穏やかな賃金上昇やガソリン安、低水準の金利を追い風に、
新車販売は 7 年連続で前年実績を上回るも、2016 年でピークアウトするとの見方を示している。2015 年は 1,730 万
台と予想し、「現時点では新車市場は健全で、家計の改善を背景に引き続き成長するとみられる」とした。
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欧州の新車販売台数
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●欧州の新車販売台数
欧州自動車工業会(ACEA)が 11 月 17 日に発表した 10 月
欧州連合(EU)域内の新車(乗用車)販売台数は、前年同月
比 2.5%増の 105 万 6,800 台となった。26 ヶ月連続で前年を上
回ったものの、営業日が少なかった 5 月を除き今年最低水準
となった。また、独フォルクスワーゲン(VW)の排ガス不正問
題で消費者の間に手控えムードが広がったことも低調な一因
と見られている。
なお、欧州 2 位の市場である英国は 1.1%減となり、44 ヶ月ぶりに前年割れ。英自動車工業会(SMMT)は「長期に
わたる回復傾向が一服した」とするなど、2014 年まで 2 桁増の高い伸びが続いていた反動が出たとしている。最大市
場のドイツ、3 位のフランスも約 1%増に留まった。
メーカー別では、ディーゼル車の排ガス不正問題に揺れる独フォルクスワーゲン(VW)は、傘下の大衆車ブランド
で影響が拡大。VW 乗用車部門の西欧での販売は同 1.5%減となり、5 ヶ月ぶりのマイナスとなった。また、VW グルー
プのシュコダ(チェコ)が同 6.9%減、セアト(スペイン)が同 12.8%減となっている。ただ、VW の落ち込み分を他社が取
り込んでいる訳では無く、欧州で VW に次ぐシェアをもつ仏プジョーシトロエングループ(PSA)は同 1.6%減、仏ルノー
は同 1.4%減となっている。また、日系メーカーもトヨタ自動車や日産自動車がマイナス。一方で、独 BMW や独ダイム
ラーなど高級車は 2 桁増となった。
VW グループの世界販売台数
●VWグループ、10 月世界販売台数は 3.5%減
独自動車大手フォルクスワーゲン(VW)グループは 11 月 13
日に、10 月世界販売台数が前年同月比 3.5%減の 83 万 1,300
台になったと発表。9 月(同 1.5%減)から落ち込みが加速。主
力市場である欧州を中心に、9 月半ばに発覚したディーゼル
車排ガス不正による影響が本格化し始めている。欧州の販売
台数は同 1.5%減の 33 万 5,000 台となり、9 月(同 3.8%増)か
ら急減。最大市場の中国も同 1.6%増に留まった。不正が最
初に発覚した米国は同 5.7%増の 5 万 2,400 台だった。
●インド新車販売台数
インド自動車工業会(SIAM)が 11 月 10 日に発表した 10 月インド国内新車販売台数(乗用車と商用車合計)は前
年同月比 20%増の 35 万 7,225 台となり、4 ヶ月連続で前年実績を上回えい、3 年ぶりに 20%台の伸びとなった。
10~11 月はヒンズー教の大祭「ディワリ」がある祝祭シーズンで、高額商品を購入すると縁起が良いとされており、
インド最大の商戦期。各社の積極的な新車投入や金利の引き下げが消費者心理の改善につながっている様で、新
車市場は好調となった様だ。全体の 8 割を占める乗用車は同 21%増の 26 万 8,629 台。商用車も同 13%増となって
いる。
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中国の新車販売台数
平成 27 年 12 月 01 日発行
●中国の新車販売台数
中国自動車工業協会(CAAM)が 11 月 11 日に発表した 10
月中国新車販売台数は前年同月比 11.8%増の 222 万 1,600
台となり、10 ヶ月ぶりに 2 桁の伸び。増加幅は 2014 年 12 月
(同 12.9%増)以来の大きさとなった。9 月は 6 ヶ月ぶりにプラ
スに転じたものの、前年同月比 2.1%増と留まっていた。
中国政府が 10 月 1 日から 216 年末まで排気量 1,600cc 以
下の乗用車を対象に、自動車取得税の減税措置を実施する
中、乗用車販売台数は同 13.3%増の 193 万 6,900 台となって
いる。特にスポーツ用多目的車(SUV)が同 60.6%増と大きい
伸びを示した。なお、大手日系メーカーの関係者は、「1,600cc 以下の小型 SUV は若者を中心にこれまでも人気があ
ったが、減税でさらに販売が増えた」としている。
また、中国では国慶節のある 9、10 月は、「金の 9 月、銀の 10 月」と例えられるなど、最大の商戦期となる中、在庫
急増に苦しむメーカー各社がそろって大幅値引きに動いたことも功を奏した模様。ただ各社とも大幅値引きなどで販
売をテコ入れしている面が強く、1台 100 万円を超す大幅安売りを迫られる例もあり消耗戦の様相が強まっていると
の声も出始めている。2015 年 1-10 月期では前年同期比 1.5%増加。1-9 月期は前年同期比 0.3%増に留まってい
た。ただ、残り 2 ヵ月となる中、中国自動車工業協会が掲げている 3%増の目標達成は絶望的。
メーカー別では、中国シェア首位の独フォルクスワーゲン(VW)は主力合弁会社である一汽 VW が同 3%増、上海
VW も同 10%増加。シェア 2 位の米ゼネラル・モーターズ(GM)は同 15%増と好調。日系では日産自動車が同 16.8%
増で、乗用車販売台数は 10 月として過去最高を記録。ホンダも同 25.2%増と好調。一方、トヨタ自動車は同 1.2%減
となった。
●日本の新車販売台数
日本自動車販売協会連合会(自販連)と全国軽自動車協会連合会(全軽自協)が 11 月 2 日に発表した 10 月新車
販売台数(速報値)は、前年同月比 4.1%減の 38 万 0,089 台となり、10 ヵ月連続で前年実績を下回った。軽以外の自
動車(登録車)は同 0.32%増の 24 万 0,889 台となり、わずかながら 2 ヵ月ぶりのプラスとなったものの、自販連は「昨
春の消費税増税の影響が、まだまだ続いている」としている。
日本の新車販売台数
輸入車は、小型車販売が大きく落ち込んだ模様。メーカー
別の販売台数は不明であるものの、市場関係者によると、独
大手フォルクスワーゲン(VW)の小型車が、排ガス不正問題
の影響で大幅に減少した様だ。
一方 、 4 月の軽 自動車税増税が 響いた軽自 動車は同
10.8%減の 13 万 9,200 台となり、好調だった前年の反動が続
く中、10 ヵ月連続で減少。メーカー別でも、9 月に続き全社が
マイナスとなっている。
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平成 27 年 12 月 01 日発行
●NY 白金は 900 ドル割れでも割安感が出ず
11 月の NY 白金(期近)は前月末比 15.8%下落の 832.9 ドルで終了。2011 年 9 月(17.9%下落)以来ぶりの大幅安
となった。
米国で 12 月利上げ観測が拡大する中、相関性の強い金の下落が続いていることに加え、中国の景気減速懸念や
独自動車大手フォルクスワーゲン(VW)によるディーゼル車の排ガス不正問題を受けて自動車触媒用需要が減少す
るとの見方が広がる中、900 ドル台を維持出来ず。11 月 10 日に終値ベースとしては 2008 年 12 月 26 日以来約 7 年
ぶりに 900 ドル割れ。その後も、新興国通貨安が再燃する中、南アフリカ・ランドが過去最安値を更新。白金の ETF
の残高減少も続いており、白金相場の下落に拍車を掛けている。
そのため、買う材料が無く、底が見えないと見方から、2008 年 12 月 8 日以来ぶりに 800 ドルを割り込むとの悲観
的な見方も出始めている。
(12 月 01 日 ERI 大湖 一樹 記)
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