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仮縫い不要の洋裁原型
ボディスメジャー
著:浅見静代
ボディスメジャーの特徴
1.このメジャーは、頒布布で出来た矩形の製品です。人体の 5 か所を、ワンタッチで、採れ
目次
る様に、マジックテープを付けて、作られています。
2.この平面のメジャーを、人体に着せて、その人の形を採り、紙の上に置いて、平面に直し、
体形の分量を写して、折り紙式に原型を作ります。
ボディスメジャーの特徴 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ P.3
原型の作り方 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ P.5
3.ボディスメジャーで、原型を作れば、従来に無かった一人一人の原型が出来上がります。
(イ)、体形の、いかり肩、なで肩、鳩胸、猫背、そり身。
(ロ)、原型を作る過程で発見した並行間隔です。
後身頃の製図 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ P.18
(ハ)、後襟明きを一定にしても、前襟明きは、各人各様です。
前身頃の製図 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ P.20
(二)、原型の前後、ネックから揃えて比較すれば、全く同じ、前後どちらか長いと云う、三
袖山の作り方 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ P.22
ラグランスリーブの作り方 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ P.24
ドルマンスリーブの作り方 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ P.26
ズボンの製図 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ P.28
とうりに出来ます。
4.上記の原型を使えば、デザイン製図を一定に説明する事が出来ます。ホームページで、発
表していますが、次の通りです。
(イ)この原型で、思いのままに補正の無い服の製図が出来る
(ロ)発表している、袖の作り方を理解すれば
洋服作りに半世紀過ぎて思うこと ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ P.30
浅見洋裁教室 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ P.31
(ハ)ラグランスリーブも一律の製図で補正はありません
(ニ)ドルマンスリーブも同じで補正は、ありません。
5.自在曲線定規を使って、ズボンの作図法も、発表しています。
P.3
原型の作り方1
◎ボディスメジャーで採寸
1. 着用して前後の中心が体の中心線と同じ線になるように重ねる。
2. 方に形状に前へなでるければファスナーで止まる。
3. 肩甲骨周辺の切り込みをボディスメジャーの裾が水平になるように重ねる。
4. 乳首周辺の切り込みもボディスメジャーの裾が水平になるように重ねる。
5. 前後中心で前の裾の高さの場所と同じに背中の高さの所にしるしをつける。
6. 採寸終了です、ボディスメジャーを取り外します。
1、普通体形の原型
写真の様に多く見られる体形です。前後の脇丈を比較して、同じ場合がありますが、乳癖も 3 センチ
以内であれば普通です。後
ろの脇丈が1センチ位長く
ても普通体形で処理出来ま
す。これ以上の分量があれ
ば猫背の体形になります。
前後の襟明きは、同じ場合
と鳩胸、猫背の体形の様に、
並行間隔が関係します。
2、猫背体形の原型
写真の様に背中が丸いので、普通体形の原型の作り方で完成してから見直をします。
前後の原型の肩を付き合わせてテープで繋ぎ、前後の裾を二つ折りに重ねながら前後の襟幅が保々
同じ状態にピッタリ重なり決定します。肩線が変わりますので、後ろは紙を足して襟明きの四分に
一繰下げ、前も襟明きの幅に1センチ足した寸法を、縦に取り繰の訂正をします。猫背の原型の完
成です。
前後の脇丈は鳩胸と反対に
後の脇丈が長くなりますの
で、此の分量を襟ぐり、肩、
等に移動して体形のデザイ
ンに使います。
3、鳩胸体形の原型
写真の様に胸が高く乳房も大きいと前身のダーツ分量も多くなります。3 センチ以上あればダーツ
と前下がりに分散します。前後の襟明きは後ろより前が狭くなる事が多い体形です。前中心が輪に
するデザインの場合は、違いのある儘製図をします。疑問に思うかも知れませんが、前中心に余り
分の出ない綺麗な服が出来ます。此のタイプは同時に並行間隔が出来ますが各人の襟明きの違い分
だけ並行間隔が出来ます。
此の違い分は前中心の開く
場合に、ゆとり分として前
中心に並行に付けます。付
けた場合の前後の襟幅は
保々同じになります。
P.4
P.5
原型の作り方2
後ろ身頃目打ち箇所
①肩甲骨の目打ち拡大
◎原型作成
ボディスメジャーに印された左右の肩下がり、肩甲骨、乳癖の重なり分を紙に写しますが、重な
りのキワに目打ちで二か所ズツ刺して行きます。前後の中心で床上がり丈の印も付けて、数秒で終
わります。紙には目打ちで刺した穴が二個所ずつありますので鉛筆で明確にして行きます。
前身頃目打ち箇所
②後ろ床上がり丈の目打ち拡大
①肩下がりの目打ち拡大
◎ボディスメジャーから体型を紙に転写した状態。
②乳グセ分量の目打ち拡大
③前床上がり丈の目打ち拡大
(注意)左右同じにならなくてもボディスメジャーで採った型をそのまま転写します。同じ人はほぼいません、ボディスメジャーを信じて作業してください。
P.6
P.7
原型の作り方3
十印の二点を手前に折ります。
◎原型作成
紙の中央線から左は、左右の後ろ身頃、右は左右の前身頃です。先ず紙を二つ折にする為の印を
付けます。中央線が手前の方の右になる10センチ程と乳癖の短い線にルレットをします。上の方
の左になる、中央線上の目打ちの刺し点と乳癖の目打ちの下の刺し点に十印をします 。
折山の印を両方の指先で持ち、更に紙を向こう側に折ますが、二点の十印を下のルレット線上に安
定すれば、二重に紙をキッチリ折ります。
P.8
P.9
原型の作り方4
◎原型作成
二重にしてから左右どちらかの面を見て原型を作ります。見えない方は、ルレットで写しだしてお
きます。
二つ折りの裏面を見
て輪の方は向こう側に
なり、中央から左は前
身、右は後ろ身に置き
ます。前身中心の両端
を持ち、前後の床上が
り丈を重ねて、前後の
中心を並行にしますが、
各人の体形により紙が
捩れて安定しない場合
がありますが、その儘
手を離さず、前身中心
のキワにルレットをし
て、更に残りの幅も二
等分のルレットをして、
前中心を二等分のルレットまで寄せて、前下がりの様にずらしますと、先に安定しない紙が、キッ
チリ二つ折りに出来ます。肩線が決まりますので、折山の二か所にルレットをして置きます。前身
中心のキワから後ろ身中心に付けたルレットの幅は、その人の並行間隔と言います。
二重の紙の輪の方を手前
にして中央から左は前身、
右は後ろ身にして、中央の
輪を5∼6センチ切りま
す。中央線を摘み折して肩
の線に重ねてテープで止め
ます(左右の違う肩線は浅
い方にします)
P.10
P.11
原型の作り方5
◎原型作成
四つ折りを広げて折山
のルレットに肩線を書き
ます。後ろ中心線から直
肩線に移動した分量
を平面にするために、
図のように背中心から
ポイントまでハサミを
入れ、更にハサミを入
れて分量を平面にしま
す。
角に襟幅を小∼大(6∼
8)を取ります。襟幅の
四分の一を繰り下げて
ネックポイントにしま
す。ネックポイントを明
確にしてから前後の身頃
を切り離して、後ろ身か
ら進めます。
襟ぐりが変わったの
で、紙を足して襟ぐり
後ろ身の肩線から分量
のポイント迄、上の一枚
が描ける様にして元の
襟ぐりに直します。
にハサミを入れ分量をタ
タミ肩線に移動します。
P.12
P.13
原型の作り方6
四つ折りから、紙を広げて折山の赤印に二度目の肩線を赤で書きます。肩線と後ろ中心の延長線
に三度目の襟ぐりを赤で確定します。襟幅は最初と同じです。
◎原型作成
直した襟幅のネック
ポイントに切り離して
おいた前身頃のネック
ポイントを付けます。
前後の肩を付き合わせ
にしている状態に、セ
ロテープで止めます。
繋げた前後の身頃を、
最初の四つ折りと同じ
様に前中心の両端を持
ち、前後の床上がり丈
を重ねて、前後の中心
を並行にして、前中心
のキワに今度は目打ち
後ろ襟ぐりから背丈を取ります。背丈と先に印した床上がり丈との差が出れば、この差と、(背丈
で、下の紙に付け、残
と床上がり丈の差として前身にも使います)並行に背丈から直角に水平の身幅線を引きます。地肌
りの幅も二等分して目
の胸回りに、緩みを
打ちで印し、前中心を
8∼10センチ入れ
その印に付けて前下が
て四分の一にします。
りの様にずらせる、繰
そこから直上して脇
り返しをして、肩線を、
線になり、丈の半分
決定します。折山の二
位引いて置きます。
か所に今度は、赤で印
襟ぐりから背丈を二
を付けます。
つ折りにして出来た
二回目の並行間隔は
折山線を胸囲線にし
人に寄りますが、その
ます。後ろ身中心か
幅は、マチマチでやや
ら肩線に二分の背肩
狭くなったり消えたり
幅を取り、胸囲線に、
します。
袖ぐりを画き完成で
す。此の袖ぐりはノー
スリーブに使えます。
P.14
P.15
原型の作り方7
このボディに、ボディスメジャーを着せて作った原型の出来上がりです 。
◎原型作成
前中心の裾から直角に身幅線を水平に取りますが、後ろ身の床上がり丈と背丈の差を前の床上が
り丈も同じ差にして、同じ幅を取ります。直上して脇線を丈の半分位引きます。胸にある分量をタ
タミますが、脇線から一重の紙
にハサミをポイントまで入れま
す。その上の二本目の線にもハ
サミを入れて、切れた脇線の端
を持って、ポイントとの狭い分
量を、指先で潰しながら二本目
と三番目の線を並行にして来ま
す。ピッタリ整理、出来ればセ
ロテープを張ります。裏面の違
う分量をしても結果は同じです。
◎従来の原型にみられない特徴
1.後襟ぐりの明き寸法を一人一人同じにしても、前襟ぐりの明き寸法は一人一人が異なります。
その違いは、後襟を基本にすると後ろより数ミリ広い・後ろと同じ・後ろより数ミリから1セ
ンチあまりも狭い状況が見られます。
2.次に、原型を作る過程で発見できました。並行間隔と呼ぶものがあります、後身頃の中心に平
脇線に、背肩幅から前袖ぐりを描きます。(後ろ袖ぐりより1センチ短くします)
行線を入れておきます、この幅は一人一人違いますが全く平行線が出ない人から 2 ミリ∼ 2 セ
前後の脇丈を比較して余り分が乳癖です。その幅の3.5センチ長くしてダーツにします。
ンチあまりも出る人がいます、多く出る人は体格がよく鳩胸の方に現れてきます。
前の襟ぐりは、襟明き
のポイントと前中心に直
角線にとり、襟明き+1
センチを繰り下げます。
以上、出来上がり線を切っ
て完成です。
3.3番目の特徴として、前後の見頃を重ねネック丈を比較すれば、前後同じ人・前後が長かった
りします。以上の違いは「反身・猫背・鳩胸・普通」の体型に関係します。
ボディスメジャーから作る原型は、一人一人違う三要素の含んだ、仮縫い不要の原型が出来ます。
普通体形は、これで良いのですが、猫背の体形は、出来た原型を、もう一度見直す事が重要です。
猫背の体形を普通体形の方法で原型にして見ると、後ろ襟明きに比べて、前、襟明きが、5∼6ミ
リから 2 ∼3センチも広くなります。これは、猫背の曲がり方に比例して、その差が出ます。
前後の襟明きが、同寸か2∼3ミリの違いで有れば、良いのですが、それ以上であれば、もう一度、
同じ方法を取り入れます。出来た前身と後ろ身の原型を肩線で、付き合わせにして、テープを張り、
前後の身頃を二つに重ねながら、裾と前後の中心が直角になる様にして、ピッタリ重ねた処で肩線
を決めます。前後の襟ぐりは、変化していますので、訂正をして置きます。
これで、普通体形の原型と何処が違うかと言えば、原型の脇丈が違います。普通体形の前脇丈に
乳癖の分量が出ます。猫背体形は、後ろ脇丈が長くなりデザインに工夫を要する事になります。
P.16
P.17
後身頃の製図(基本)
作る服の下に着ている上からの寸法を計ります
(胸回り)
(腹回り)
(腰回り)
◎後身頃の作り方
紙の上の左端に後中心の原型を重ねて置き、外回りの角をキッチリ移して、原型を外します。中心
から原型のネックポイントに、直角線を少し長めに引きます。直角線上に、作る服の襟明き寸法を
取り、その明きの四分の一を繰り下げて襟ぐりを作ります。
直角線状に決めた襟明きの印と原型の肩せんを並行に見て肩先で 5 ∼ 6 ミリ上げて線を引きます、
その線上に二分の背肩幅を背中心から記します。
背丈は原型道理で、お腹のウエストラインです。そこから腰のヒップ丈まで20センチ、水平に身
幅を決めますが、胸回りに、その二割を足して、四分の一を、中心から水平に採り、直上して脇丈
にします(袖ぐりを描く手前まで)
前後の袖ぐりとして、メジャーで、腕の付け根に回して長さを決めます。(作る服により好みにする)
その長さの 1 センチ取った残りを二等分します。
1 センチ多い方を後袖ぐりとして、肩先から脇丈に描きます。
腹回りの割り出しも、身幅と同じです。二割を足して、その四文の一を、ウエストラインに示しま
す。身幅の脇丈線より手前になりますので、その残り分がダーツに使えます。
ウエストから 20 センチ長くしたヒップラインの割り出しは、ワンピースの場合は、身幅、ウエス
トと同じ割り出しですが、上着の裾はタイト風にします。腰回りの(お尻の出っ張りから下腹部垂
直に見て計ります)寸法に一割と6分プラスして、その四分の一をヒップライン線上に印しますが、
脇線に届かない、脇線と同じ、脇線より、はみ出る寸法になったり、しますので、ダーツを工夫します。
脇線が斜線になれば、その斜線に中心線を重ねて折り紙式に裾線を決めます。
P.18
P.19
前身頃の製図(基本)
作る服の下に着ている上からの寸法を計ります
(胸回り)
(腹回り)
(腰回り)
◎前身頃の作り方
紙の右端から 2 センチの線を丈の長さに引きます。後ろ身頃の中心に並行間隔のある人は、その
幅の線も並行に引き、前身頃の中心を付けて原型の外回りの角をキッチリ移して原型を外します。
中心から襟明きのポイントに、直角線を少し長めに引くのは後ろと同じです。
後身頃の襟明きを決めた時、原型の襟明きより広くなっています。原型との差が出来ています、
それと同じ差を、前のネックポイントから直角線上に印します。その印と原型の肩線を並行に見て
肩先で5∼6ミリ上げて、線を引くのは、後と同じです。長さも同じにして印をしておきます。
前の襟ぐりは、後ろ襟あきにプラス 1 センチ位で描きますが好みです。
原型の裾はウエストラインです。それから20センチ長くして、腰のヒップラインに後と同じです。
身幅を採りますが、後身幅より一割程、狭くした寸法にして、並行間隔のある人は、それを入れて
前中心からヒップラインの線上に取り、直上して脇線にします。(袖ぐりが描ける手前まで)
前身の肩先から身幅の脇丈に、二分の袖ぐりを描きます。
前身頃のダーツも、脇線の形も後身頃と同じにします。全体の緩み分は、採り寸の1.8位の上
がりです。
脇線が斜線になれば、中心を斜線に重ねて、折り紙式に裾線を決めます。
前後の脇を裾から合わせて、余った方の前身が胸のダーツになります。
P.20
P.21
袖山の作り方
◎袖山の作り方(薄物)
厚物の袖山を基本にして作ります。
身頃の袖ぐり(アームホール)寸法に丁度良く付けられる袖の製図です。
身頃に好みのアームホールを決めます。アームホールにつく基本の袖山を作り訂正する方法です。
基本の袖幅線に薄物の素材として山を低くする意味で、1 センチの並行線を引きます。
前後の袖幅から山の中心に斜線の引き直しをして、袖山の描き直しをします。
此の袖山の長さは肩先丁度に付ける製図で、肩先からドロップする袖山の長さは更に短くします、ド
ロップする分だけ 1 センチ 2 センチ・・・と袖山を下げて、斜線の引き直しをして袖山を低く描き
直します。
身頃の袖ぐりアームホールは変わらず、袖山の長さが変わる製図方です。
◎袖山の作り方(厚物)
この袖山の付く条件はウールの厚物で肩先丁度に付ける袖山です
袖山は、作る服に合わせて、腕の付け根にメジャーを回して好みの長さに作ります。袖ぐりの長さ
は偶数にします。
46÷4=11.5+3=14.5+二割(2.9)=17.4 基本の山
48÷4=12.0+3=15.0+二割(3.0)=18.0 基本の山
50÷4=12.5+3=15.5+二割(3.1)=18.6 基本の山
52÷4=13.0+3=16.0+二割(3.2)=19.2 基本の山
基本の山に十字線を適当に引き、山の頂点から十字線の左右に、割り出しの数字を取り、袖幅に決
まります。上から見て右は前袖、左は後袖、袖ぐり ÷2+1.4=前の斜線 袖ぐり ÷2+2.8=後
の斜線
46÷2+1.4=24.4 46÷2+2.8=25.8
48÷2+1.4=25.4 48÷2+2.8=26.8 50÷2+1.4=26.4 50÷2+2.8=27.8
52÷2+1.4=27.4 52÷2+2.8=28.8
前後の斜線を四等分します。先ず前の袖、右頂点から一番目は斜線より2センチ高く印す、2番目
は斜線上で1センチずらして印す、3番目は斜線より1.3深く印します。後の袖山の一番目は斜線
より高く1.7を印す、2番目は、前と同じく斜線上で1センチずらして印す、3番目は斜線より1.
0センチ深く印し、全ての点を流線形に、山の線を描きます。
P.22
P.23
ラグランスリーブの作り方
◎後身頃(襟無し)
◎前身頃(襟無し=前明き)
紙の右端から持ち出し幅の線を着丈の長さ位に引きます。並行間隔の出ている人は、その幅の一
つを持ち出し幅と並行に引き、前身頃の中心をその線に付けて原型の外回りの角をキッチリ移して
原型を外します。中心から襟明きのポイントに、直角線を少し長めに引くのは、後と同じです。
好みの襟明きは、後襟明きの差と同じに明けて、原型の肩線と並行に肩先で(骨の近辺)、1.5 ∼
原型を紙の上に置き左端に後中心の原型を重ね、外回りの角を、キッチリ移して原型を外します。
2.0 センチ程上げて、5.0 ∼ 6.0 センチ先まで線を引くのも、後と同じです。その延長線上にネック
後中心から原型のネックポイントに直角線を少し長めに引きます。後中心から好みの襟明きを決め
ポイントから後と同じ肩線を印し、分度器20度にして、袖山になる肩線を長く引きます。後と同
て、その明きの4分の一を繰り下げて描きます。原型の襟明きから好みの襟明きにした差を、前の
じ袖ぐりの一枚袖の、厚物の袖山を製図して、袖幅を決めます。分かりやすく袖幅線を少し引いて
襟明きも同じ差を使いますので覚えておきます。
おく。
好みの襟あきにしたポイントと原型の肩線と並行に線を引き、肩先で〈骨の近辺〉1.5 ∼ 2.0 セン
前身幅の脇線に、1 枚袖の割り出した、前袖ぐりを描き脇下のポイントを決めます。そのポイント
チ程上げて少し延長線を引く、延長線上に、背中心から二分の背肩幅を印し、分度器20度にして、
から、襟ぐりの 3 分の 1 当たりに直線を引きます。その同じ長さを、先に決めた、袖幅の線上に袖
袖山になる肩線を長く引く、その線上に、袖ぐりから割り出した 1 枚袖の、厚物の袖山を作り、袖
下ポイントを印します。長い 2 本のポイント間の二等分し線を引き、その線上から脇下ポイント、
幅を決めて、分かりやすく袖幅線を少し引いておく。
袖下ポイントに、左右対称のカーブを描きますが、前身の袖ぐりは深く描きますので、交差するカー
後身幅の脇線に、1 枚袖の割り出した、後袖ぐりを仮に描き脇下のポイントを決めます。そのポイ
ブは、カットする分量が出来ます。袖下を比較します。前の袖下が長くなりますにで、袖山にタタ
ントから、襟ぐりの3分の一当たりに直線を引きます、その同じ長さを、先に決めている、袖幅の
ミます。これにより前袖の傾斜は、後より強くなりますが、皺の出無い前袖が出来ます。袖の長さ
線上にも引きます。長い 2 本の線のポイント間を二等分して線を引き、その線上から脇下ポイント
は好みで、後と同じです。
と袖下ポイントに、左右対称の交差したカーブを描きます。袖丈は、半袖、7分袖、長袖と袖口も、
好みに作ります。
P.24
見直しをします。左右の袖下を比べて、袖幅タイトの長袖は、肘ダーツを作ります。左右の脇下
を比較して、前が長い分は胸ダーツを作ります。
P.25
ドルマンスリーブの作り方
◎後身頃(襟無し)
原型を紙の上に置き、端に後中心を揃えて外回りの角をキッチリ移して原型を外します。後中心
から原型のネックポイントに直角線を少し長めに引きます。好みの襟明き寸法に印して、その 4 分
の一を繰り下げて作ります、広くしたネックポイントと原型の差を確認しておいて、肩先で 1.5 ∼
2.0 センチ程上げて、袖山の製図が出来る範囲迄線を引きます。
ここでもラグランと同じ 1 枚袖の製図をします。肩先(骨の近辺)、丁度、又は、何センチドロッ
プした点に袖山を決めます。作りたい袖ぐりの厚物の製図をします。袖幅が決まりますので、分か
りやすく袖幅線を、少し引いておく。
肩先から、後身幅の脇線上に、作りたい袖ぐり寸法の2分の一に、プラス1センチの、袖ぐりを
描いて脇下ポイントを決めます。
脇下のポイントと肩先のポイントに、線を引きます。袖幅を決めた、袖下ポイントからも肩先に
線を引きますが、脇下線と同じ長さに肩先から印し、その間の2分の一から肩先に線を引きます。
その線に肩先迄ハサミを入れて、ドルマンの袖下を描ける様に切り開きますが、ラグランスリーブ
◎前身頃(襟無し)
紙の右端から持ち出し幅の線を着丈の長さに引きます。並行間のある場合その幅の1つを入れた
線を引き、前原型の中心を付けて、外回りの角をキッチリ移します。好みの襟明きは、後襟明きを
広くした時の差と同じにして、肩先で 1.5 ∼ 2.0 センチ程上げて、袖山の製図が、出来る範囲迄線を
引きます。
後と同じ肩先のポイントで、作りたい袖ぐり寸法の、一枚袖の厚物の製図をします。袖幅が決ま
りますので、分かりやすく袖幅線を少し引いておく。
肩先から前身幅の脇線上に、後より 1.0 センチ少ない二分の袖ぐりを 描いて脇下ポイントを
決めます。
脇下のポイントと肩先のポイントに線を引きます。袖幅を決めた袖下ポイントからも肩先に線を
引きますが、脇下線と同じ長さに肩先から印し、その間の2分の一から肩先に線を引きます。その
線に肩先迄、ハサミを入れて、ドルマンの袖下を描ける様に切り開きますが、ラグランスリーブの
交差した分を広げます。脇下と袖下を雲ガタ定規等を使いドルマンスリーブを描きます。肩線は凹
んだ線になりますので、襟明きから袖山迄、直線に引き直します。袖丈は好みに作ります。
見直しをします。左右の袖下を比較して、肘より長くて細い袖丈は、後袖下を前袖下より長くして、
の交差した分を広げます。脇下と袖下を、雲ガタ、定規等を使いドルマンスリーブを描きます。肩
肘癖を作ります。裾線の脇丈を比較して、後より長い前丈の分は乳癖のダーツになります。後身頃
線は凹んだ線に変わりますので、襟明きから袖山迄、直線に引き直します。袖丈は、好みに作ります。
と前身頃の脇下をかさねて、ドルマンスリーブのカーブを確認します。
P.26
P.27
ズボンの製図
◎自在曲線を使ったズボンの製図
人体の前後、股ぐりに自在曲線定規を渡し、密着して体形を取ります。そっと自在曲線を外して
紙の上に置き、内側をなぞって紙に写します。写した体形の前下腹部と底辺を直角に囲み、底辺の
線を左右に延長して置きます。後ろの体形のカーブで尾骨点を決めますが、曲線に物差しを当て、カー
ブの角度が同じになる様にして、カーブの二か所に高い方、と低い方、に交点が出来て、同時に 0.7
センチ幅の平行になる線を作ります。先に延長した水平線上に直角に立て、股上寸法にします。
低い方の交点を尾骨点として、前体形の右へ水平に進みカーブの交点から真下の水平線上に真下
点を作ります。真下点と下腹部の間を二等分して前中心線にします。尾骨点からカーブ迄の水平間は、
その人の渡り寸法です。二等分して水平線上に中央点を印します。中央点から左へ着膨れ分の1セ
ンチを印します。中央点と真下点の間を4等分して一つを中央点から右へ印しをして、ここにルレッ
トで十印を付けておきます。水平線上の真下点から右は、前身です。4分のヒップ+1を印し、直
上して股上寸法を取り前脇線になります。水平線上の尾骨点から左は後ろ身です。4分のヒップ+
1を印し、直上して股上をとり後ろ脇線になります。股上寸法を水平にしてウエスト線です。上記
の十印に左右のヒップ寸法の交点に紙を表にして、底辺の水平線も重なる様に折れば、折山線にな
ります。水平線から下に股下寸法を取ります。折山線から普通の裾幅を決めますが、後ろを 1.5 セン
チ広くしています。好みの裾幅から 1.5 センチ引いた残りを2等分して、前の折山から裾幅を取り、
太もも辺りまで直線の物差しを置き、十印からカーブ差しを太ももラインで、物差しと接して、繋
がりの良い線に決めます(好みもありますが、太ももの寸法も必要です)
後ろの股下も前身と同じ様に決めますが、前身、後ろ身の比較で 1.5 センチの差は裾幅、もも幅、
底辺幅に付けます。前後の股下線にルレットをして、紙を広げると脇線になりますので、明確にし
ます。後ろ中心線で寝かしを決めますが、延長線からウエスト寸法の四分の1をウエスト線に直角
に取ります。高過ぎますので、3 4センチ低く補正をします。水平の股上線にダーツ分、いせ込み
分、ゴムにするゆとり分等を印し、脇線に繋げます。更に見直しとして、後ろの股ぐりを、1セン
チ程深く補正します。前後の股下で、後ろをスッキリ穿くために、前の股下より後ろは2 3センチ
短くします。
P.28
P.29
服作りに半世紀過ぎて思う事
昭和30年頃は今の様に既製品が無い時代でした。地方の洋
浅見洋裁教室
1.身頃に類する服は、ボディスメジャーから原型を作ります。
裁学校で習い始め結婚して東京で40年近く過ごした間も、
2.ズボンに類する、穿くものは、自在曲線で製図をします。
色々な処で服を作りました。
3.スカートに類するデザインは、タイトスカートを基本にして製図をします。
上達してデパートの下請けが出来る様になり、その頃、既製
品が出始めて、聞きなれないパタンナー、サンプル作りと言う事
● 気に入った服を見本にして、シルエットの良い服がスピーデーに出来る。
を知りました。
● 作りたい服は、全て、丁寧な指導で、外出着の様に仕上げられます。
● 少し上手な人は、注文服を習いながら、仕立てられます。
ちょうど新宿の朝日カルチャーで、パタンナーの勉強も出来て、誘われたお陰で有名パタンナー
のサンプル作りを5∼6年も続ける事が出来ました。あちこちで服を作り、掛け持ちをしながら、
講師を頼まれた時の困惑が、ボディスメジャーの生まれる
きっかけに成りました。神戸に地震の5∼6年前から転居していたのですがマンションの被害
も無く翌年勤労市民センターで、洋裁原型の発表をしてから15∼6年続けましたお陰で、鳩胸、
猫背の原型も作れるボディスメジャーは大変重宝するものになりました。
この原型を使い作りたい服の製図も実物を参考に仮縫いの入らない型紙が作れますので、従来
の服作りのイメージを払しょくする事が出来ます。
原型からデザイン製図を完璧にするには、製図の袖ぐりが深いカーブになったり、又、上着・
スカート等がウエストから裾に広くした斜線は、紙の状態とは違い裁断した布地を持ち上げた時、
その個所の裾線は布の垂れ下がり分で乱れ ますので、裾線が乱れない製図をする必要があります。
1.身頃に類する服の製図について
Ⅰ. 作りたい服のデザインを決めてから、紙の上に後ろ身頃を移します。後ろ身頃が出来てか
ら前身頃の製図をします。
Ⅱ. 同じデザインでも、普通体形の原型に出る乳癖の分量の違いが有り、猫背体形の原型に出る、
後ろ身の脇丈が、前脇丈より長くなる事が、デザイン線で工夫する様に、原型から教えら
れます。
Ⅲ. 袖の作り方は、一枚袖の作り方をします。ラグランスリーブ、ドルマンスリーブ等は、そ
の人の肩の傾斜ですから、同じ製図の仕方が出来ます。
Ⅳ. 布地に製図した型紙を置いて、縫い代を 1,5 付けてカットします。デザイン線のダーツ、切
り替え線等、縫製していきます。
ワンピースの作り方の動画で、その解決方として、折り紙式に決める説明をしています。
服作りに携わって半世紀のうち、原型を考えて20年余り、此の方法が大変良かった事を知っ
た主人も、最後に成功を祈ると言って逝きました。本来は学校が出来て後継者も出来れば良いの
ですが、あまりにも年月が経ち過ぎました。もう皆さんに広く知って頂く機会は無いと思ってい
ましたが、思いもかけず主人の亡き後パソコンに出会い、ホー ムページで発表する機会に恵まれ
ました。
半世紀も、打ち込んだ服作りを、従来と違う洋裁原型の発明とその原型に基づいて生まれたと
思う数々の発見が、ホー ムページを作れる人に依頼出来て遺憾なく発表する様になりました。
これからも元気であれば、尋ねてくる人に答えて服作りをしながら楽しい事に出会いたいと 思
います。
2.ズボンに類する穿く物の製図について
Ⅰ. 浅見式の自在曲線で、各人の股ぐりの体形を採り製図をします。
Ⅱ. キュロットスカート、短パンツ、等は、ズボンの製図を基本にして製図をします。
Ⅲ. 布地をカットして縫製します。
スカートに類する製図について。
Ⅰ. タイトスカートの製図をします。
Ⅱ. セミタイト、スカートは、タイトスカート、のダーツ分量を少したたんで、裾広がりの製
図にします。
Ⅲ. 裾の広がりを多くする場合は、ダーツ分量を全て、たたんだり追加して広げます。
Ⅳ. 布地をカットして縫製します。
原作者 浅見 静代
P.30
P.31
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