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2015年11月25日号 [vol.2]

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2015年11月25日号 [vol.2]
診療報酬・薬価から臨床・創薬まで 高度情報化医療の明日を伝える
医療
NEWS FILE
No.
2015.11.25
002
株式会社じほう 〒101-8421 東京都千代田区猿楽町1-5-15 猿楽町SSビル TEL 03-3233-6351
禁無断複写
2 「保健医療 2035」実現へ
I CT 活用の検討開始
厚労省懇談会
3 PHR の実現へ報告書公表
「かかりつけ連携手帳」電子化推進も
医療 ICT 懇談会
9 日薬版電子お薬手帳にも「処方箋画像送信機能」
薬局が自ら登録、年度内にサービス提供開始
INFRASTRUCTURE
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医療等番号制度、18年度から段階導入へ 厚労省・研究会
医療ICTの利活用で中長期戦略を検討へ 厚労省懇談会が19日に初会合
ゲノム医療、質の確保や環境整備に向け検討開始 実用化推進TF
1億総活躍、緊急対策の提言取りまとめへ 自民・推進本部
診療報酬で「医療費を効率的に使う仕組みの評価を」 中医協・森田前会長
安全性監視にデータの品質確保は必須 日本薬剤疫学会で中外製薬・青木氏
GPSP省令の全面改正など提言 ファイザー・小宮山氏、日本薬剤疫学会学術総会で
臨床研究等のICT基盤構築研究で2次公募 AMED
小規模薬局の24時間対応、電子お薬手帳で健康支援 厚労省、ビジョン実現へ来年度にモデル事業
CONTENTS
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国内医療情報DBのリスト、研究に活用を 日本薬剤疫学会
かかりつけ連携手帳、電子版を開発中 日医・今村副会長
薬剤疫学重視したMA部門の組織整備を 京都大・川上教授
薬局待合室にヒト型ロボット「ペッパー」登場 将来は服薬管理なども視野に エフアンドエフ(栃木県)
SDTM準拠データサービスを開始 CACエクシケアとBDLS
カード用い調剤情報保管、eお薬手帳と並行運用 香川県薬、年明け稼働に向け会員薬局の事業参加を推進
都道府県別、2次医療圏別の医療データ集を公表 日医総研
「ソバルディ」、5月発売で一気にトップへ IMSジャパン・7 ~ 9月期
医療
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INFRASTRUCTURE
「保健医療 2035」実現へ
I C T 活用の検討開始
厚労省懇談会
厚生労働省は 19 日、塩崎恭久厚生労働相が主催する「保健医療分野における ICT 活用
推進懇談会」の初会合を開き、
「保健医療 2035」で掲げた施策の実現に向けた ICT 活用の
検討を始めた。
会合後に厚労省が会見し、保健医療 2035 で
具体的なアクション例として示した▽ヘルスケ
アデータネットワークの確立・活用▽アウトカ
ム指標に基づく報酬体系への移行▽過剰医療の
削減や医療サービスのベンチマーキング―など
会合は冒頭以外、非公開だった=19日、厚労省
の実現に向けた検討を進める方針を説明した。
座長には、森田朗・国立社会保障・人口問題研究
展するために何が必要で、今まであるものの、
所長が就いた。
どこをどう直さなければいけないかなどを考え
このほか、大山永昭構成員(東京工業大像情
ていただく」と述べ、ICT 活用に向けた基盤整
報工学研究所教授)が医療情報を扱う際の ID
備への議論を求めた。
やセキュリティーの在り方などについて、福田
また、
「大事なのは誰のため何のための ICT 化
敬構成員(国立保健医療科学院医療・福祉サー
なのかということで、やはり基本は一人一人の
ビス研究部長)が費用対効果に関して、宮田裕
国民、患者であり、困っている人たちだ」と強
章構成員(慶応義塾大教授)はナショナルクリ
調。具体例としては、重度の心身障害者が急変
ニカルデータベースの取り組みを踏まえた観点
時に救急車を呼んだ場合を挙げ、「受け入れを
からプレゼンテーションし、意見交換した。
拒否されることが結構あると聞いている。何も
今後、年内に 2 回程度会合を開き、その後は
データがないまま、重度の障害の方が急変した
月 1 回程度のペースで議論する。今年度中か来
場合、医師が取るべき対応が分からないことが
夏前ころをめどに、一定の考えをまとめる可能
ある」と述べた。その上で、
「生まれた時からの
性がある。
情報がクラウドで集積されていて、どこからで
も見られるようになっていれば命を救うことが
できるかもしれない」との認識を示した。この
「ICT 活用の基盤整備の議論を」
塩崎厚労相
ほか、ゲノム医療や新たな治療法・創薬に関す
る研究開発に寄与することへの期待も示した。
塩崎厚労相は会議の冒頭に挨拶し、懇談会開
2015 年 11月19日【MEDIFAX】 規制・GL
催の趣旨について「ICT を使って保健医療が発
医療 ICT
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INFRASTRUCTURE
PHRの実現へ報告書公表、
「かかりつけ連携手帳」電子化推進も
医療 ICT 懇談会
厚生労働省と総務省は 13 日、両省の大臣政務官が共同で設置した「クラウド時代の医療 ICT
の在り方に関する懇談会」
(座長=金子郁容・慶応大教授)の報告書を公表した。国民の健康寿命
の延伸や良質な医療・介護サービスなどを享受できる社会の実現を目指し、自らの健康・医療・
介護情報を生涯にわたって活用・管理する PHR(Personal Health Record)の実現に向けた政
策などを打ち出した。いわゆる「かかりつけ連携手帳」の電子化の推進なども盛り込んでいる。
2015 年 11月13日【PHARMACY NEWSBREAK】 規制・GL
報告書は、▽検討の背景▽クラウド時代の PHR
帳として存在しているが、これを電子化することに
の実現に向けて▽モバイルサービスの活用可能性▽
より、医療機関等や本人によるデータ記録の効率化
8K 技術の活用可能性▽結び(今後の普及推進に向
が図られるなど利便性が高まるとともに、離れて暮
けて)―の 5 章で構成される。このうち PHR の実現
らす家族等とも容易に情報共有が可能となること等
に向けては、個人のライフステージに応じた実証プ
が期待される」と記載。いわゆる「かかりつけ連携手
ロジェクトを実施し、課題解決に向けて取り組むよ
帳」の電子化の推進などを提言したものだ。
う求めている。
本人以外が情報を閲覧できる範囲の検討も
具体的な実証テーマとしては①母子健康手帳およ
び学校の健診情報の電子化・一元管理②市区町村や
職場での健診・検診情報の電子化およびバイタル
自らの生涯にわたる健康・医療・介護情報は膨大な
データ・生活関連情報との一元管理③生活習慣病の
量になるため、PHR の実現に当たっては利用場面ご
疾病管理手帳の電子化④介護予防手帳の電子化⑤病
とに必要な項目を検証するよう提言。本人以外が情
診連携、医療・介護連携―の 5 つを掲げた。
報を閲覧できる範囲や、閲覧履歴の記録・参照、情
このうち医療・介護連携では「患者のかかりつけ
報の非表示・削除の仕組みなども検討するよう求め
医療機関等の連携を目的とした手帳がアナログの手
ている。
医療等番号制度、18 年度から段階導入へ
厚労省・研究会
2015 年 11月18日【MEDIFAX】 規制・GL
厚生労働省の「医療等分野における番号制度の活
成員の意見を踏まえた文言修正・加筆は座長一任と
用等に関する研究会」
(座長=金子郁容・慶応大教
した。厚労省は、完成版の報告書を 12 月上旬にも公
授)は 18 日、健康・医療・介護分野(医療等分野)の
開し、番号制度を 2018 年度から段階的に導入する
情報連携を推進する目的で導入する番号制度の大枠
ための実務的な検討に着手する。
をまとめた。制度設計などについて、厚労省が示し
同研究会がまとめた医療等分野の番号制度は、原
た報告書案の内容に大筋で合意。同日の会合での構
則変更しない見えない電磁的符号「キーとなる識別
医療 ICT
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INFRASTRUCTURE
個人番号カードの利用が基本
保険証の活用は「過渡的対応」
インフラは、医療機関を受診した患者の被保険者
資格を認証するために、政府が導入準備を進めてい
る電磁的な情報連携「オンライン資格確認」の仕組
みを活用する。報告書案ではさらに、導入の初期費
用や運営経費の観点、情報インフラを安全かつ効率
厚労省は年内にあと1回会合を開くことも調整していたが、急遽
この日まとまった。
的に活用する観点から、マイナンバーカード(個人
番号カード)の公的個人認証の仕組みの活用を基本
子」
(キー ID)を国民一人一人に発行することが柱。
にする方針を示した。医療機関などを受診する際に
その上で、各地域で整備が進んでいる地域医療連携
個人番号カードを利用する構想だ。
ネットワーク(地域医療連携 NW)を超えて情報連
一方で、「個人番号カードが普及するまでの間の
携する場合に「地域医療連携用 ID(仮称)」を発行
過渡的な対応も検討する必要がある」との認識から、
し、
「キー ID」と 1 対 1 で管理する。同 ID は、地域医
被保険者証に保険者を異動しても変わらない番号
療連携 NW 内で患者情報を管理する識別子(患者管
「資格確認用番号(仮称)」を記載するなどして、経費
理 ID)としての利用も促す。報告書案では、各地域
を抑える仕組みの検討が必要との考えも盛り込んだ。
医療連携 NW が現在利用している患者管理 ID の場
番号制度で「キー ID」などを生成・発行する機関
合、患者ごとの完全な一意性の確保が難しいとの認
については、社会保険診療報酬支払基金と国民健康
識を示している。このほか、“ 研究に用いるための
保険中央会を指名。今年の通常国会で成立した「持
ID” なども、
「キー ID」と 1 対 1 で対応させる識別子
続可能な医療保険制度を構築するための国民健康保
として発行する構想。
険法等の一部を改正する法律」で、支払基金と国保
中央会が、各医療保険者から被保険者資格の情報な
どを共同で一元的に管理する事務の委託を受けるこ
とができるようになった体制を活用する。
医療 ICT の利活用で中長期戦略を検討へ
厚労省懇談会が 19日に初会合
2015 年 11月18日【MEDIFAX】 規制・GL
厚生労働省は 19 日、「保健医療分野における ICT
黒一正・法政大教授▽工藤卓哉・アクセンチュア
活用推進懇談会」の初会合を開き、保健医療分野に
Data Science Center of Excellence 兼 ア ク セ ン
おける ICT などの利活用について、中長期的な戦略
チュア アナリティクス日本統括マネジング・ディレ
の検討を始める。会議は非公開。医療の質に関する
クター▽福田敬・国立保健医療科学院医療・福祉サー
アウトカムの在り方なども検討する見通し。
ビス研究部長▽伏見清秀・東京医科歯科大教授▽宮
田裕章・慶応大教授▽武藤真祐・医療法人社団鉄祐
前中医協会長の森田氏ら9 構成員に
会理事長▽森田朗・国立社会保障・人口問題研究所
長▽矢作尚久・成育医療研究センターデータ科学室
懇談会の構成員は以下の通り。
室長代理
▽大山永昭・東京工業大像情報工学研究所教授▽小
医療 ICT
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INFRASTRUCTURE
ゲノム医療、質の確保や環境整備に向け検討開始
実用化推進 TF
2015 年 11月17日【MEDIFAX】 規制・GL
「ゲノム情報を用いた医療等の実用化推進タスク
ついて、「個人識別符号」や「要配慮個人情報」との
フォース」
(座長=福井次矢・聖路加国際病院長)の
関係について検討する。②は、遺伝子関連検査の品
初会合が 17 日、厚生労働省で開かれた。関係府省が
質・精度管理の確保、さらに検査結果の伝え方につ
連携して進める同タスクフォース(TF)は、局長級
いて検討する。③は、ゲノム情報に基づく差別の防
で構成する健康・医療戦略推進会議の下に設置され
止やデータの管理と二次利用について検討する。来
たゲノム医療実現推進協議会の下部組織。初会合で
年夏をめどに報告書をまとめるが、関連の法整備も
は、検討課題と今後の進め方について討議し、①改
視野に入れる。
正個人情報保護法におけるゲノム情報の取り扱い②
挨拶した塩崎恭久厚生労働相は「ゲノム医療は、
「ゲノム医療」等の質の確保③「ゲノム医療」等の実
わが国の医療の在り方を根本から変える可能性があ
現・発展のための社会環境整備―を検討していくこ
る。医療や創薬の観点からも、ゲノム医療の実現に
とを決めた。
積極的に取り組まなければならない」と述べた。
①は、今年 9 月に成立した改正個人情報保護法に
1 億総活躍、緊急対策の提言取りまとめへ
自民・推進本部
2015 年 11月13日【MEDIFAX】 規制・GL
とめる。
1 億総活躍社会実現に関連する厚生労働分野で
は、古川俊治厚生労働部会長が前日の部会で出た意
見を伝えた。
「GDP600 兆円」目標に向けては医療・
介護分野の ICT 化推進や介護ロボットによる生産
性革命を、「希望出生率 1.8 の実現」に向けては病児
保育などのサービス拡充を要望。
「介護離職ゼロ」目
標では、▽都市部での思い切った在宅・施設サービ
スの整備加速▽介護人材の確保と事務作業など業務
の効率化▽介護給付をより取りやすくする仕組み▽
冒頭挨拶する逢沢本部長=13日、自民党本部
予防医療の推進で健康寿命と平均寿命の差を縮小す
自民党の 1 億総活躍推進本部(本部長=逢沢一郎
る取り組み―などを求めた。
衆院議員)は 13 日、前日開かれた政府の 1 億総活躍
また「介護ばかりを続けていると精神的につら
国民会議についてヒアリングを行うとともに、政務
い」として、途中から保育・医療などの職場にも移れ
調査会の各部会長を中心に意見交換を行った。11 月
る職種も考えてほしいという意見や、原因不明の慢
下旬に政府の国民会議が緊急対策案を打ち出すのに
性疼痛による患者数が多く生産性も落ちていること
先立ち、来週にも党としての緊急申し入れを取りま
から対策を打つべきといった意見も紹介した。
医療 ICT
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診療報酬で「医療費を効率的に使う仕組みの評価を」
中医協・森田前会長
2015 年 11月11日【MEDIFAX】 規制・GL
中医協会長を今年
がある限りは医療費の抑制が難しいと、6 年間中医
6 月まで務めた国立
協の委員をやって感じた」と述べた。
社会保障・人口問題
医療機関同士の連携については「最適な医療が受
研究所の森田朗所長
けられるように、患者をふさわしい機能を持ってい
は 11 日、日本医療機
る医療機関に送ることで経営的にお互いが幸せにな
能評価機構の勉強会
る仕掛け」を検討する必要性を強調した。
で講演し、医療保険
また、医療保険を “2 階建て ” とすることを積極的
制度を持続可能なも
に検討すべきとの考えも示した。同機構の河北博文
のにするため、診療
専務理事が医療保険の 2 階建てについて「社会保険
報酬で医療費を効率
の 1 階部分は賦課方式だが、2 階部分は積み立て方
的に使う仕組みを評
式で国内の民間保険会社を活用し、相続税の減免や
価することが必要と
保険料の非課税など税を絡めた制度としてはどう
の考えを示した。具
か」と提案したのに対し「まったく異論はない。何を
体例としては、英国の GP 制度のように人頭割りの
保険で出すのかと、保険料を払える人・払えない人
診療報酬を包括で払い医療費の効率化を図る仕組み
の話は議論すべきだが、積極的に検討すべきだ」と
や、医療機関同士の連携を評価する仕組みを挙げた。
述べた。
森田氏は診療報酬について「重症化してたくさん
こうした検討を進めるためにも、医療データを蓄
医療サービスを提供するほうが収入が増えるという
積してビッグデータとして解析できる仕組みの構築
構造だ。しかもそれを医療機関同士で競争している
が急務とも指摘した。
講演後、参加者の質問に答える森田
氏=11日、評価機構
ような形になっている」と指摘。その上で「この体制
安全性監視にデータの品質確保は必須
日本薬剤疫学会で中外製薬・青木氏
2015 年 11月10日【日刊薬業】 規制・GL
日本製薬工業協会医薬品評価委員会・委員会 TF1
青木氏は、医療情報学の領域と薬剤疫学の領域と
の青木事成氏(中外製薬医薬安全性本部)は、7 日に
で「質の高いデータ」という言葉の意味合いが異な
開かれた日本薬剤疫学会のシンポジウムで講演し
ると指摘。医療情報学ではデータ形式を中心とした
た。新医薬品の承認や市販後の安全性評価などの法
標準化が重視される一方で、薬剤疫学では「同じ事
規制で求められるデータに関して「品質が保証され
実が同じ入力をされているか」など、行為が正確に
ているということは必須要件」との認識を示した。
データ化されているかが重視されているとした。そ
その上で、患者の主訴や症状をデータ化する際の情
の上で、安全性監視を適切に行う上では「品質が保
報バイアスを排除するなど、品質確保が課題になる
証されていることは必須要件」と指摘した。
と強調した。
医療 ICT
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INFRASTRUCTURE
GPSP 省令の全面改正など提言
ファイザー・小宮山氏、日本薬剤疫学会学術総会で
2015 年 11月9日【日刊薬業】 規制・GL
ファイザーの小宮山靖氏は 7 日に開かれた日本薬
行われていない」と現状の安全性監視活動に問題意
剤疫学会学術総会で、医薬品の市販後安全性監視活
識を示した。
動を、より科学的な観点から実施できるようにする
さらに、薬剤疫学の素養を持った人材は確実に増
ため、GPSP 省令(製造販売後の調査・試験の実施の
えているものの、そうした人材の意見が反映されな
基準)の全面改正を含む 6 つの提言をした。提言は同
い状況にあるとも指摘。原因の根本は GPSP 省令に
学会ウェブサイトに掲載される。
あるとし、“ 更地ベース ” の改正を提案した。
小宮山氏は、GPSP 省令が安全性監視の方法を「使
提言には GPSP 省令の改正のほか、市販直後調査
用成績調査」
「特定使用成績調査」
「製造販売後臨床
の適用場面を再考することや、国内外で販売される
試験」の 3 点に限定していると指摘し「RMP(医薬品
医薬品の安全性エビデンスづくりを世界と協働・
リスク管理計画)も “ 定型化 ” に成功してしまった。
分業することなどがある。小宮山氏は提言につい
調査で症例を集め、
(副作用の)発現割合を計算する
て「賛同いただける方は、ぜひ声を上げていただき
だけでほとんどが終了し、因果関係の見極めやリス
たい。批判も甘んじて受け止める」と会場に呼び掛
ク集団の特定などのエビデンスの積み上げは、ほぼ
けた。
臨床研究等の ICT 基盤構築研究で 2 次公募
AMED
2015 年 11月16日【MEDIFAX】 事 業
日本医療研究開発機構(AMED)は 13 日、2015 年
人工知能による医療知能情報システム開発―の 3 つ
度の「臨床研究等 ICT 基盤構築研究事業」の 2 次公
をテーマに掲げた。公募の結果、
「全国共同利用型国
募を始めた。公募期間は 12 月 1 日まで。公募テーマ
際標準化健康・医療情報の収集および利活用に関す
は「大規模医療情報データベースに基づく医療の質
る研究」
(代表研究者=荒木賢二・日本医療ネット
の向上等のための基盤構築に関する研究」。大学な
ワーク協会理事長)、「EHR を活用した臨床データ
どの研究機関に所属する研究者を対象に、府省共通
ベースによる糖尿病重症化・合併症発症リスク診断
研究開発管理システム「e-Rad」経由で応募を求める。
支援プログラムの開発」
(同=松久宗英・徳島大糖尿
1 次公募では▽大規模健康・診療データ収集・利活
病臨床・研究開発センター長)、「医用知能情報シス
用に関する研究▽生活習慣病管理データセットの収
テム基盤の研究開発」
(同=大江和彦・東京大医学部
集・利活用に関する研究▽医療ビッグデータ解析と
付属病院教授)の 3 事業を 9 月に採択した。
小規模薬局の 24 時間対応、電子お薬手帳で健康支援
厚労省、ビジョン実現へ来年度にモデル事業
2015 年 11月16日【PHARMACY NEWSBREAK】 事 業
2025 年までに全薬局がかかりつけ機能を備える
のほかの薬局との連携策を探る方針。健康サポート
薬局ビジョンの実現に向け、厚生労働省は来年度、
の一環として、電子お薬手帳に取り込まれた患者の
4 つのモデル事業を実施する。かかりつけ機能の一
さまざまな情報を薬剤師が活用し、健康意識の向上
つ「24 時間対応・在宅対応」については、小規模薬局
につなげる事業も実施する。
では単独実施が難しいことが想定されるため、地域
厚生労働省は先月、かかりつけ薬剤師・薬局の推
医療 ICT
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2015.11.25
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INFRASTRUCTURE
進に向けた「患者のための薬局ビジョン」を策定。厚
「健康情報拠点推進事業」で実施している事業を想
労省はビジョンを実現させるため、来年度からモデ
定。ケアマネジャーや訪問看護師が服薬状況に問題
ル事業に着手する方針で、概算要求で関連費用とし
のある患者の情報を集め、その情報を基に薬剤師が
て約 2.3 億円を計上した。
患者宅を訪問し、服薬支援を実施する内容だ。
事業は大きく、4 つのテーマ別モデル事業と、薬
電子お薬手帳を活用した健康サポート推進事業で
局の実態に基づいてビジョン実現に向けた道筋を描
は、食事の摂取状況や歩数などの健康情報を取り込
くための実態調査・ロードマップ検討事業の 2 つに
むことが可能な電子お薬手帳を活用する。電子お薬
分かれる。モデル事業は①地域全体のかかりつけ薬
手帳に入っているさまざまな健康情報を薬剤師が共
剤師・薬局機能強化のための連携推進事業②多職種
有することで、適切な助言や相談など患者の健康意
連携による薬局の在宅医療サービス推進事業③電子
識を高める取り組みを展開。各社が開発する電子お
お薬手帳を活用した地域の先進的な健康サポート推
薬手帳は高機能化の傾向にあり、血圧計などの健康
進事業④薬局・薬剤師によるアウトリーチ型健康サ
機器と連動するタイプもある。
ポート推進事業―の 4 つのテーマを想定する。
アウトリーチ型健康サポート推進事業は、薬剤師
が薬局以外のさまざまな場で医薬品・健康関連の相
ケアマネジャーの情報基に服薬支援
談などを実施する内容を想定する。薬局の中で患者
を待つのではなく、積極的に地域に出て行くことで、
薬剤師・薬局の機能強化を図ることが狙い。
薬剤師・薬局機能強化のための連携推進事業では、
地域特性などに応じた薬局同士の連携策を検討す
立地条件など薬局の実態調査も
る。かかりつけ薬剤師・薬局が持つべき機能の一つ
に 24 時間対応・在宅対応が掲げられた一方、規模の
小さな薬局では単独で実施することが難しい面があ
一方、実態調査・ロードマップ検討事業は、ビジョ
ることも踏まえ、輪番制などの連携策について検討
ンの実現に向けた具体策を検討する材料として、薬
する考え。薬局同士の連携については、患者の服薬
局の立地条件や店舗面積、開局時間などの実態調査
情報をどう共有するかといった点などが現場の課題
を行う方針。実態調査の結果を踏まえ、ビジョン実
として指摘されている。
現に向けたロードマップを作成する。
薬局の在宅医療サービスの推進事業は、東京都が
医療 ICT
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2015.11.25
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CONTENTS
日薬版電子お薬手帳にも「処方箋画像送信機能」
薬局が自ら登録、年度内にサービス提供開始
日本薬剤師会は、提供する「日薬版電子お薬手帳」
(e お薬手帳)の新たな機能として、患者が
スマートフォンで撮影した処方箋画像を希望する薬局に送信できるサービスを追加する。既に
同様の機能やサービスが先行しているが、患者からの処方箋画像の受信を希望する薬局が自ら
登録する仕組みとすることで、利用に関する意思確認や情報公開をめぐるトラブルを避ける。
2016 年 1 月中旬にテスト運用を開始し、今年度内に新サービスの提供を開始する予定だ。
2015 年 11月20日【PHARMACY NEWSBREAK】 医薬品
患者が処方箋をスマートフォンで撮影し、その画
する約 30 の運営主体を集め、各社のシステムと中間
像を薬局に送信するサービスは、既に大手調剤薬局
サーバーを接続するに当たっての説明会を開催。得
チェーンや医療関連のシステム会社が提供している。
られた患者情報の二次利用については、一律に否定
このうち、ケンコーコムが展開する「ヨヤクスリ」
するものではないとした上で、個人情報法保護法な
では当初、薬局にサービスを利用するかどうかを確
どに沿って国民が納得する「公正な利用」に限定す
認しないままサイト上に薬局情報を掲載し、トラブ
るよう求めた。
ルが生じた経緯がある。e お薬手帳の処方箋画像送
三師会と医療情報学会
疾病管理手帳で業界取りまとめ団体設立へ
信サービスでは、こうしたトラブルを避けるため、
サービスの利用を希望する薬局自らが薬局の情報を
登録する仕組みとし、患者が処方箋の画像を送信す
る際は、薬局自らが登録した情報を基に送信先を選
また日薬に日本医師会、日本歯科医師会を加えた
定できるようにする。
三師会と日本医療情報学会は、疾病管理手帳の活用
e お薬手帳の運用をめぐっては、他社製の電子お
に関し、業界を取りまとめる団体の設立に向けて調
薬手帳を利用する患者の服薬情報も患者同意の下で
整に入った。お薬手帳も疾病管理手帳に含まれると
相互閲覧できるようにするため、リンク付けサー
いった考え方から、電子お薬手帳をはじめとするさ
バー(中間サーバー)の試験運用を来年 1 月中旬に
まざまなシステムと歩調を合わせながら活用を推進
も開始する。日薬は 10 月下旬に電子お薬手帳を提供
していく方針だ。
医療 ICT
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2015.11.25
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CONTENTS
国内医療情報 DB のリスト、研究に活用を
日本薬剤疫学会
2015 年 11月18日【日刊薬業】 医療・介護
日本薬剤疫学会は、国内にある医療情報データ
ベース(DB)をリスト化し、ホームページ上に掲載
している。現在、計 16 の DB が掲載されている。リ
スト作成を手掛ける同学会の薬剤疫学とデータベー
スタスクフォースの折井孝男代表(NTT 東日本関東
病院薬剤部シニアファーマシスト)が日刊薬業の取
材に応じ、「臨床疫学や薬剤疫学の研究者に活用し
てもらい DB 研究を根付かせたい」と狙いを語った。
リストは、同タスクフォースが、DB の運営主体
にアンケートを行い、その回答に基づいて作成して
日本薬剤疫学学会・薬剤疫学とデータベースタスクフォースの折
井孝男代表
いるもので、2012 年から掲載を始め年 1 回更新して
いる。今年も今月上旬に開いた学術総会に合わせて
きているとした。
一部更新した。
折井氏はまた、厚生労働省が整備を進める電子カ
掲載は16 件、登録患者は 4100 万人超
ルテの情報などが入った 300 万人規模の医療情報
DB「MID-NET」にも言及。同 DB には NTT 東日本
現在は計 16 の DB を掲載。運営主体は政府や大
関東病院など 10 拠点が参加。DB を活用することで
学、医療データの分析、調査などを行う民間企業、
副作用の発生頻度を一定程度把握でき、合併症など
大手調剤薬局チェーンなどさまざまだ。
背景にある危険因子も分析できるという。
リストは表形式で、レセプトなど集積している
折井氏は「現在 10 の拠点でモデル事業を行い、あ
データの種類や登録者数、患者の追跡期間、年齢層
と 2 年くらいでネットワークが構築できる。ここで
など 54 項目の情報を一覧で掲載。研究者は DB の違
得たノウハウを使って 10 拠点にとどまらず情報シ
いを見比べた上でリストに記載された各施設の連絡
ステムの設備更新の時期を迎えた病院にネットワー
先を参照し問い合わせできる仕組み。
クに参加してもらうことで施設数が増える」と述
登録患者数の記載のある 12 の DB を足し上げる
べ、10 拠点にとどまらず規模の拡大が期待できると
と 4183 万人(重複含む)になる。掲載された DB の
した。
国内に占める割合について折井氏は「掲載したくて
も施設の許可が下りずに回答できない団体が多くあ
製薬企業にもメリット
り、ここにあるのは氷山の一角だ」と述べ、一部の
掲載にとどまっているとした。
医療情報 DB の普及が製薬企業に与えるメリット
折井氏は学会などで機会があるごとに DB 運営者
については、「上市した医薬品がどのように使われ
に掲載を持ちかけているが「使い方によっては変に
ているかを把握しやすくなる。それを基に安全性を
評価される」などと情報が一人歩きするのを警戒す
評価することで育薬につながるし、将来的には有効
る声が根強いという。ただ、リスト化して示せる段
性の分析にも役立つかもしれない」と述べた。
階まできており、以前に比べて DB の整備が進んで
医療 ICT
NEWS FILE
2015.11.25
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かかりつけ連携手帳、電子版を開発中
日医・今村副会長
2015 年 11月9日【MEDIFAX】 医療・介護
日本医師会の今村聡副会長は 7 日、東京都内で行
歩くことを想定して作成。患者の生年月日や血液型
われた講演で日医などが提唱する「かかりつけ連携
などの基本情報に加え、持病やアレルギー歴、要介
手帳」を紹介し、今後の ICT 化を見据えて「電子版か
護度などの情報を書き込むことで、医療関係者が患
かりつけ連携手帳アプリ」の開発を進めていると説
者の情報を共有できるようになる。
明した。
「かかりつけ連携手帳はアナログ連携のプ
日医では現在、スマートフォンを通じて利用でき
ラットホームから、IT 連携へのプラットホームにし
る「電子版かかりつけ連携手帳アプリ」を開発中と
ていきたい」と述べた。
いう。今村副会長はアプリによって医療機関からも
かかりつけ連携手帳は日医と日本歯科医師会、日
らった検査結果や処方箋などの紙の資料をカメラで
本薬剤師会の三師会が提唱したもので、患者が医療
読み込んで管理できるメリットなどがあると紹介
機関を受診したり、介護サービスを受ける際に持ち
した。
薬剤疫学重視した MA 部門の組織整備を
京都大・川上教授
2015 年 11月20日【日刊薬業】 医薬品
京都大大学院医学
家がそれぞれ 1 割未満にとどまっている現状を示し
研究科薬剤疫学教授
た。
「急速な人口高齢化や急性期病床の減少などの
の 川 上 浩 司 氏 は 20
社会変化に対応するには、製薬企業も医学における
日、日本医療データ
疫学を理解する必要がある」と述べ、市販後監視だ
センター主催のセミ
けでなくより広範なアウトカム研究に対応できる組
ナーで、製薬企業を
織整備の必要性を指摘した。
対象に実施した調査
調査は、製薬協加盟 72 社(2015 年 7 月 1 日時点)
結果から国内企業の
を対象に実施された。回収数 45 社、
回収率は 62.5%。
メディカルアフェ
調査結果ではこのほか、MA 部門の規模について、
アーズ(MA)部門に
占める薬剤疫学や医
療経済に関する専門
「51 人以上」と「10 人以上 30 人未満」との回答がそ
れぞれ 34.2%だった。また、50%の企業が「今後規
メディカルアフェアーズ部門に関す
る調査結果を報告する川上教授
模を拡大する予定」と回答していた。
薬局待合室にヒト型ロボット「ペッパー」登場 将来は服薬管理なども視野に
エフアンドエフ(栃木県)
2015 年 11月17日【PHARMACY NEWSBREAK】 医薬品
調剤薬局をチェーン展開するエフアンドエフ(栃
ションを図っている。将来は、服薬管理の充実や後
木県)は今月から、調剤薬局の待合室にソフトバン
発医薬品の使用促進などにつながる独自のアプリを
クのヒト型ロボット「Pepper(ペッパー)」を配備し
開発し、搭載していきたい考えだ。
た。新しい薬局のスタイルの構築を目的に導入。ペッ
ペッパーは世界初の感情認識パーソナルロボット
パーには同社独自のアンケートや子どもたちが遊べ
で、単に動いて話すだけでなく、人工知能(AI)に
る既存のアプリを搭載し、患者らとのコミュニケー
よって自ら学習する。相手の表情と声から、その人
医療 ICT
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2015.11.25
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を聞いているほか、今後の使用意向も尋ねている。
患者は胸元のタッチパネルから選択肢を選べるほ
か、声で回答することも可能だ。収集したアンケー
ト結果は本社で集約できる。
既存のアプリは約 4000 種類の中から約 20 種類を
選んだ。
「記念撮影」や「年齢当て」
「早口言葉」など
子ども向けを中心としたアプリを載せているほか、
ペッパーが歌って踊るアプリも複数搭載している。
野田店では 14 日に開いた恒例の健康イベントで
初めてペッパーを披露した。地元のタウン紙などに
事前に告知記事や広告を出したこともあり、当日は
多くの人が来場。子どもだけでなく、大人にも好評
エフアンドエフが調剤薬局に置いた「Pepper(ペッパー)
」
だったという。中には長時間にわたってペッパーと
の感情を察することができる最新のテクノロジー
一緒に踊ったり、遊んだりしている小さな子どもや
(感情認識機能)を備えている。センサーで感知した
親子連れの姿も見られた。集客だけでなく、待ち時
間を感じさせないツールにもなっている。
データを基に自律的に動くことができ、人間との双
方向コミュニケーションも可能だ。
将来、老人ホームへの慰問や在宅への同行も
同社が導入したのは、ビジネスシーンでの利用を
前提とした法人向けモデル。家庭での利用を前提と
した一般販売モデルよりも高い性能を持っており、
既存のアプリには薬局や薬剤師に関係するものが
同社はリースで 3 台導入した。
ないことから、同社では今後、大学や医療機関などと
現在、埼玉県の「あすなろ薬局岩槻店」
(さいたま
共同で、新たなアプリの開発を手掛けていきたい考え
市)、千葉県の「かえで薬局野田店」
(野田市)の 2 店
だ。新たなアプリは服薬管理、後発品使用促進、認
舗に配備したほか、栃木県佐野市の本社にも置いて
知症予防などにつながるものを念頭に置いている。
いる。本社にある 1 台は 12 月上旬をめどに同市内の
将来は老人ホームなどへの慰問にペッパーを同行
「オリーブ薬局多田店」に配備する計画。これら 3 台
させたり、在宅に出向く薬剤師と一緒に訪問させた
は今後、3 ~ 4 カ月ごとにそのほかの店舗も巡回さ
りすることも考えている。また来春をめどに調剤薬
せる予定にしている。
局内に設置する無料の「カフェコーナー」などにも
ペッパーには現在、アンケートに回答してもらう
ペッパーを配置し、アンケートなどによる情報収集
プログラムと既存のアプリを搭載している。アン
に役立てたい考えだ。
ケートでは後発医薬品などに関する質問をそれぞれ
同社は栃木県を中心にグループ全体で 43 店舗を
用意。後発品を知っているか、使ったことがあるか
展開している。
SDTM 準拠データサービスを開始
CACエクシケアとBDLS
2015 年 11月11日【日刊薬業】 医薬品
CRO の CAC エクシケアとベルギーのビジネス&
を開始した。両社は CDISC 標準の申請統計解析デー
ディシジョン・ライフサイエンシズ(BDLS)社は 1
タモデル(ADaM)に準拠したデータ作成支援サー
日から、CDISC 標準の申請臨床試験データモデル
ビスの準備も進めている。
(SDTM)に準拠したデータ作成サポートサービス
医療 ICT
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2015.11.25
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カード用い調剤情報保管、e お薬手帳と並行運用
香川県薬、年明け稼働に向け会員薬局の事業参加を推進
2015 年 11月11日【PHARMACY NEWSBREAK】 医薬品
カードは紙のお薬手帳に付随するシステム
カードを用いる場合、患者自身が調剤情報を参照
したり、サーバー上へ保管したりすることができな
いため、電子お薬手帳という位置付けではなく、あ
くまで従来の紙のお薬手帳に付随するシステムとし
て取り扱う。
一方、スマートフォンを用いる場合は、他の薬剤
香川県薬が5日、会員向けに開催した事業説明会
師会が運用する日薬の e お薬手帳と同一の仕組み
で、調剤情報をスマートフォンに取り込む場合は、
香川県薬剤師会(安西英明会長)は、日本薬剤師会
患 者 が QR コ ー ド ま た は「 お サ イ フ ケ ー タ イ 」
の電子お薬手帳(e お薬手帳)とカードを用いて調剤
(FeliCa)機能を用いて自身で操作する。また、薬局
情報をサーバーへ保管する香川県独自の仕組みを並
薬剤師が患者の調剤情報を閲覧する場合は、患者の
行運用するシステムを、年明けの稼働に向けスター
スマートフォンの画面を見せてもらうか、患者が発
トさせた。3 会場で計 4 回開催する予定の会員向け
行するワンタイムパスワードを薬剤師が薬局の PC
事業説明会を今月 5 日から開催しているほか、会員
画面上で入力し、患者があらかじめサーバー上へ保
薬局からの参加申し込み手続きを今月末から開始す
管している調剤情報を閲覧する。
る。来年 2 月末の運用開始を目指す。
5日の事業説明会、おおむね80薬局100人が参加
スマホ持たない高齢者などに独自方法で対応
5 日に開催した会員向けの事業説明会には、おお
香川県薬は、日薬の e お薬手帳の導入に伴い、ス
むね 80 薬局 100 人の会員が参加したほか香川県の
マートフォンを持たない高齢者などにも対応できる
担当者も出席するなど、関心の高さをうかがわせた。
よう、香川県独自の方式として、カードを用いて調
香川県薬は、13 日までに県内 3 会場で計 4 回の事業
剤情報をサーバーへ保管する仕組みを組み合わせて
説明会を開催。今月下旬から、会員の参加申し込み
運用する。カードを用いる場合は、カードに記載さ
手続きを開始する。その後、バーコードリーダーや
れている個別の番号、または患者の氏名や生年月日
IC リーダーライターなどの機器を参加薬局へ配布
を薬局の PC 画面上で入力し、サーバー上に保管し
し、2 月末の事業開始を目指す。
ている当該患者の調剤情報を薬局で閲覧する。また、
香川県薬は、電子お薬手帳事業を地域医療再生基
調剤情報をサーバーへ保管するには、患者に代わっ
金を活用して整備。その際、香川県から「スマート
て薬剤師が調剤情報を盛り込んだ QR コードを読み
フォンを持たない高齢者などにも対応してほしい」
取る作業を行う。
との要請を受け、カードを用いる独自の仕組みを構
築した。
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2015.11.25
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都道府県別、2次医療圏別の医療データ集を公表
日医総研
2015 年 11月13日【MEDIFAX】 統 計
日医総研はこのほど、都道府県別・2次医療圏別・
記載し、2次医療圏別データには都道府県がガイドラ
市区町村別の医療提供体制の現状をまとめたデータ
インに基づいて推計した数値を記載している。推計数
集をワーキングペーパーとして公表した。現在、都
が未公表の都道府県については随時追加する予定。
道府県で策定が進められている地域医療構想や今後
さらに、
各医療圏の人口当たり医療資源量の相対的
の地域包括ケアシステムの構築に向けた基礎資料と
な位置付けを把握するため、
全国平均値を基準とした
「偏差値」を用いて各医療圏の現状を紹介している。
して活用されることを目的としている。
都道府県別・2次医療圏別のデータ集は、2012 年
市区町村別データも
から公表しているデータ集の第4版に当たる。地域
の人口動態・推計、病院・診療所数や医療スタッフな
どの医療の現状、介護施設・在宅ケアの現状につい
市区町村別データ集では、2次医療圏別データ集
て紹介。併せて、14 年に始まった病床機能報告制度
に掲載したデータを市区町村別で整理している。医
に基づく機能別病床数や、地域医療構想策定ガイド
療・介護の需要に関するデータ、医療の供給に関す
ラインに基づいて推計した 2025 年の必要病床数な
る病床数、施設数、医師数など、介護事業所数や介
どを記載している。
護施設定員数、介護サービス従事者の現状などにつ
推計必要病床数については、都道府県別データに
いて紹介している。
は政府の「医療・介護情報の活用による改革の推進に
各地域別のデータは日医総研ホームページで閲覧
関する専門調査会」の第1次報告でまとめた推計を
することができる。
「ソバルディ」、5 月発売で一気にトップへ
IMSジャパン・7~9月期
2015 年 11月10日【日刊薬業】 統 計
2100 万円)など。10 位には腎性貧血治療薬「ネスプ」
IMS ジャパンは 10 日、2015 年 7 ~ 9 月期の国内
(6.1%増の 173 億 7400 万円)がランクインした。
医療用医薬品市場が前年同期比 7.4%増の 2 兆 5774
億 3200 万円(薬価ベース)だったと発表した。製品
薬効別ランキング RA 系薬が 6.4%減
別では、5 月発売の C 型肝炎治療薬「ソバルディ」が
ランキング入りし、432 億 9400 万円で一気にトッ
プに躍り出た。
薬効別では、1 位が「抗腫瘍剤」
(10.3%増の 2079
市場全体では 2 四半期連続で 7%を超えるプラス
億 7300 万円)で、アバスチンなど分子標的薬が牽
成長だった。市場別では、病院市場が 12.5%増の 1
引。2 位が「レニン - アンジオテンシン系作用薬」
兆 819 億 4900 万円と前年同期からのプラス成長が
(6.4%減の 1383 億 2500 万円)で、「オルメテック
続いた。開業医市場は 4.0%増の 5301 億 1800 万円、
ダイイチサンキョウ」が 4.1%減、「ブロプレス」が
調剤薬局を主とする薬局その他市場は 4.1%増の
58.7%減、「ディオバン」が 36.9%減と軒並み販売
9653 億 6500 万円だった。
減となった。
製品別では、ソバルディを筆頭に、2 位が抗がん剤
5 位 の「 全 身 性 抗 ウ イ ル ス 剤 」は 170.7% 増 の
「アバスチン」
(13.8%増の 294 億 8900 万円)、3 位が
1122 億 3100 万円と大幅に拡大し、薬効内 1 位のソ
抗血小板剤「プラビックス」
(19.7%減の 252 億 8000
バルディのほか、同 2 位の「ダクルインザ」、同 3 位
万円)、4 位が PPI「ネキシウム」
(19.1%増の 237 億
の「スンべプラ」の各 C 型肝炎治療薬も寄与した。
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2015.11.25
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