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五島市立三井楽中学校

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五島市立三井楽中学校
五島市立三井楽中学校2年
福元 笑美乃
「アンネ・フランクと研修が私に教えて
くれたこと」
海外研修の応募用紙を見たとき、訪問す
アンネ・フランクの生涯は 16 年というあ
る場所に「アンネ・フランクの家」を見つ
まりにも短すぎる生涯でした。しかし、ア
けました。小学校の時に読んだアンネ・フ
ンネ・フランクが体験した戦争でおこる悲
ランクの伝記がよみがえり、
「行きたい」と
惨さ、平和を誰よりも強く願った思いは、
強く願いました。そして、海外研修への参
長く長く受け継がれていくと思います。私
加が決定し「アンネ・フランクの家」に行
たちの日本も戦争を行い、国内外問わず、
ける喜びでいっぱいになりとても待ち遠し
たくさんの犠牲者をだしました。また、私
かったです。
たちの住んでいる長崎は世界の中で 2 番目
そして、
「アンネ・フランクの家」を訪問
に原子爆弾が投下され一瞬で町は崩壊し多
して、見つけた日本と海外の共通点は、
「戦
くの人の命を奪われました。今でも原爆の
争の恐ろしさと平和の大切さ」を世界中の
被害で多くの人が苦しんでいます。それな
人に訴えていることです。
「アンネ・フラン
のに、今でも世界のどこかでは戦争を行い、
クの家」はアンネを含む 8 人の住人たちが
戦争で苦しんでいる人がたくさんいます。
実際に住んでいた場所です。そこには、ア
私は被爆県である長崎県に住んでいる一人
ンネ・フランクが隠れ家の様子を書いた日
として、アンネが強く願った平和への思い
記や、姉妹の壁に刻まれた成長の記録、そ
を大切にし、戦争のない世界を目指してで
して隠れ家を隠す回転本棚など、当時の暮
きることをしていきたいです。
らしが忠実に再現されていました。それは、
また、日本を離れたことで分かったこと
私が小学校の時に読んだアンネ・フランク
の 1 つとして、
「日本の高い安全性」があり
の暮らしを感じることができる場所でした。
ます。今回ヨーロッパの観光名所を沢山訪
そこは、私が思っていたよりも戦争の恐ろ
問しました。フランスでは、ルーブル美術
しさがひしひしと伝わり思わず足がすくん
館やノートルダム大聖堂を訪れました。教
でしまいました。アンネ・フランクが受け
科書やテレビで見たことのある有名なもの
た戦争での悲惨な体験を肌で感じ悲しい気
を実際に見ることができ感動しました。そ
持ちでいっぱいになりました。しかし、戦
れらは、世界的に有名な場所ということで
争によるユダヤ人迫害は目を背けてはいけ
いろんな国の人たちが大勢集まっていまし
ない現実です。これから、アンネ・フラン
た。しかし、日本と違って、そこを訪問す
クが残した「平和への願い」を伝えていく
る際に必ず言われることが「スリに気を付
ことが私たちの役目だと強く感じました。
けてください」でした。私は、日本の観光
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名所を訪れる際に、このようなことを念入
いう言葉がとても印象的でした。私もその
りに言われることはありませんでした。日
言葉を言えるような人になりたいと思いま
本では安心して観光することができます。
した。
それは、日本の治安の良さと安全性が高い
この様な有意義な研修に参加できたこと
国だからだと思い「日本の良さ」を感じる
は、周りで支えてくださった、国際課の方、
ことができました。改めて、日本に住んで
学校の先生方、仲間、家族がいたからです。
いて幸せだなと思いました。
心から感謝しています。そして、8 日間一
また、反対に日本と海外を比較して分か
緒に学び過ごした 9 人の仲間達に出会えた
った「海外のよさ」として、歴史的街並み
ことは、私の大切な宝物となりました。
があります。今回訪れたフランスのパリ、
これから、この感謝の気持ちを言葉だけで
オランダのゼーランド、ロッテルダム、ア
なく行動で示していきます。
ムステルダムの街並みは、古いものが多く、
中には 100 年以上前の建築物もありました。
ユネスコで働く方に「なぜ、古い街並みが
残っているのですか。」と尋ねと、2つの理
由を教えて頂きました。1つめは、地震が
少ない土地だからということ、2 つ目はパ
リでは建物の高さが決まっているというこ
とです。私は、ヨーロッパ州が地理的位置
で地震が少ない位置にあること、そしてパ
リが古い建物を残すために決まりがあるこ
とで、パリの素晴らしい建物を守っている
のだと感心しました。ヨーロッパ州は、古
い建物を大切に守り歴史ある街並みを国民
みんなで作り上げている素晴らしい国々で
した。
最後に「世界を知るには、自国の日本を
知る。」これは、私が海外研修に参加し、1
番学んだことです。このことは、他国の異
文化に多く触れることができたからこそ学
ぶことができました。もっともっと日本の
事を理解し、日本の事を好きになりたいと
思います。そして、世界で活躍できる人を
目指したいと思います。国際機関で働いて
いる日本の職員の方から聞いた、
「日本から
離れていても自国に貢献できて嬉しい。」と
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