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International Alliance for Interoperability
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Vol.5 September,1999
国 際 会 議 報 告 第 12 回 ITM (International Technical Management)
技術統合委員長 株式会社 構造計画研究所 高本孝頼
7 月 5 日と,7 日,8 日の 3 日間、第 12 回目の IAI 国際技
術会議(通称 ITM )が東京で開催されました。参加者は、
北欧支部から 5 名、北米支部から 2 名、ドイツ語圏支部
から 3 名、イギリス支部から 1 名、オーストラレシア支
部から 1 名、日本からは 4∼5 名、全体で 15∼16 名と、
これまでの中では小会議となりました。
今回の主な内容は、新たな組織改定にともなう議事進行
の方法について、IFC R1.5.1 および R2.0 のインプリメン
テーションに関して、それに R3.0 のプラットフォームと
なる R2.X の今後の進め方とその開発費用の算出などにつ
いて話し合われました。
前回の第 11 回ワシントン DC 会議(今年 4 月中旬)において、R2.0 の完成が発表されたものの、今後の開発
となる R3.0 の範囲と費用との乖離の問題や、開発そのものの改良点の浮上、さらには大きな組織改革の提案
などがあり、今回での引き続きの議論となり、重要な会議の位置付けとなりました。
以下に簡単な決定事項や認識事項をまとめておきます。
1. 新組織での技術会議での議長として、北米支部の Jan(ヤンと呼ぶ)を選出する。
2. 今後の進め方として、R2.X のみならず、R1.5.1 や R2.0 まで含めた相互間でのデータ転送の対応マップ、
つまりクロスマッピングの必要性を認識した。
3. 再度、R2.X の開発費用の見直しを行う。
4. R2.0 のインプリとしてボランティアの開発会社 20 数社による BLIS プロジェクトが紹介される。(本 BLIS
プロジェクトは、現時点で IAI とは無関係に発足したが、IAI の中でのインプリとして何らかの関係を持
つもと考えられる)
この他にも詳細な決定事項が多くありましたが、主として今後は、R2.X の仕様書作成主体であったものから、
実プログラムの商品化にも力を入れていくようなコンセプトが全体で認識されました。
今後は、ますます IFC の商品化への期待は高まるものと考えています。
次回の ITM は、10 月中旬のミュンヘン会議を計画しています。
Vol.5 Sep, 1999
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99 年度第2 回 公 開 セ ミ ナ ー 報 告
株式会社 日建設計 榊原克巳
99 年 7 月 6 日午後に、99 年度第 2 回の IAI 公開セ
ミナーが品川の大林組内の大会議室で開催されました。
今回は ITM (国際技術会議)が日本で開催される機会
を捉え、海外からの来日する IAI メンバーの方にいつ
もとは違った視点から IFC を紹介していただこうとい
うことで、「国際視点からの IAI/IFC の現状と今後」
と銘打って企画されました。当日の参加者は、118 名
で、うち会員が 85 名、非会員が 18 名、プレスが 5 名、
海外メンバー 10 名という内訳となりました。
セミナーの始めに、当日のセミナー会場をご提供い
ただいた大林組の泉清之氏(IAI 日本支部 副会長)
から IFCR2.0 がリリースされたという開発の現状と今後の開発スケジュールの紹介、および今年になって今後
のスムーズな IFC 開発のために改組された国際 IAI の組織構成の紹介がありました。引き続き、新しい組織か
ら、TAG(Technical Advisory Group)リーダーの Professor ウラジミール・バジャナック氏(米国)、
ISG(Implementation Support Group)リーダーの Professor ラッソー・スタインマン氏(ドイツ)、プロダクト・
マネージャーの Dr.ジェフリー・ウィックス氏(英国)の 3 方が講演されました。
V.バジャナック氏は、「IT In The Building Industry - A U.S. Industry Perspective 」と題され、米国に
おける情報システム技術(IT:Information Technology)利用の現状と将来像を話されました。まず現在、米
国におけるデータ受け渡しの実状を話された後、次にITの現状として、インターネットが飛躍的に進歩し、
パソコンの能力向上が目覚しく、現状の CAD でさえも手書きより生産性が上がっている点などを指摘されまし
た。 ITの将来像として、膨大なデータベースのアクセスが可能になり分散したコンピュータ利用環境が実
現すると、プロジェクト単位のバーチャル企業(エンタープライズ)が実現するという内容でした。IT技術
の利用で、建設にかかるコストと時間が 30%は減るのでは無いかという英国でのレポートがあるという紹介
もあり興味深く感じました。
こうしたコストと時間削減目的のために、業界全体としてのITを使った改善策(自動化)を模索し実現す
ること、同じ種類のデータの再利用を計り、コピー間違いによる建築上のミスを減らすこと、何よりも従来と
違った思考を取って改善を計る必要があること、常に変革に対し広い心で対応することが重要であるというこ
とでした。一方でデジタル化は、データの所有権の所在、信頼性の確保、データの確実な内容保証方法などに
関して、法的な問題を起こす可能性も秘めていると課題も指摘された。
最後に我々ソフトのユーザーは、ソフトウェア会社がこうした新しい変革にあったソフトを発表することを
待つのではなく、自分たちで業態変化に対応したソフト構築を目指して行かなければいけないとまとめられた。
次に R.スタインマン氏は、「How can we introduce
IFC to real business? 」と題して、主にドイツの現状
を捉えて話をされた。まず、何故建設業界ではIT技
術を使うのかを、過去のドイツ企業における CAD の利
用状況とそれによる効果から説き、次に何の業務をど
うやって改善できるかについて述べられた。 建築家、
エンジニア、施工会社が分業している現状から、将来
はプロジェクト毎の仮想企業(バーチャル・エンター
プライズ)に変化していく過程が想定され、その中で
の情報の適切な交換を改善する事が大事であり、
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クライアントは IFC の考え方・理念を理解すると、我々に IFC の使用を要請するだろう、政府は所有するビル
の管理コストの削減する手段として IFC を望むだろう、建設業としては競争力をつけるために改革が必要と述
べられた。こうした背景から、良好なコミュニケーション手段、新しい CAD、EDM(電子化ドキュメント管理)
などを採用し、建設トータルコストと建設にかかる時間を削減するために、関係者間で正しい情報を伝達し、
その情報の間違った解釈を避けること、また誤解の結果による作業の後戻りを無くすなどの努力をしなければ
いけないと述べられた。
最後に J.ウィックス氏により「IFC As A State of the Art Solution 」を話された。まず IAI の目的を再
確認し、次にビジネスの側面から、建設における情報(図面)が設計時、竣工時、改修工事と増加してゆくこ
とを踏まえて、ハード・ソフトが数年毎に更新されても、その情報が建物のライフサイクルの間は活用される
仕組みが必要と述べられた。 次に遠心ファンを例に、オブジェクト・クラスの考え方を紹介、更に各種のユ
ーザーによってクラスの見え方が違うことが紹介された。 そういてこうした考えを実現するため、代表的な
モデルの考え方が 86 年から歴史を追って紹介され、現状では IFC モデルが最前のモデルであると紹介された。
最後に IFC のリリース方針および IFC と STEP との協調関係(リエゾン)の重要性を指摘された。ウィックス
氏は STEP と IFC の双方のモデル構築に関与しているこの分野のエキスパートである。
今回の 3 氏の発表は、会議の日本開催の決定が遅かったことからセミナーでの発表依頼が遅れたことから、
3 氏による事前の発表内容の打ち合わせができませんでした。そのため、一部で発表内容にダブリがあったと
はいえ、それぞれの国の背景を含めて IFC の現状と将来像を描くという当初の企画側の目的は果たせたと言え
るのではないでしょうか。 3 者とも立場は異なっていてもその理念と目的は共通しており、まさにデファク
トのグローバルスタンダードを目指しているという活動に合致しているセミナー内容でした。
構造国際ミーティング開催
構造分科会リーダ 鹿島建設株式会社 八坂文子
国際技術委員会(ITM )の東京での開催に伴い、構造
モデルに関する国際ミーティングが開催されました。IFC
R3.0 で ST-2(鉄筋コンクリート構造+基礎構造)モデル
提案担当の日本支部構造分科会、及び ST-2(鉄骨構造)
モデル提案担当の北欧チームのメンバーを中心に活発な
意見交換が行われ、大いに相互理解を深めることが出来
ました。将にこれからの Collaboration の第一歩を踏み出
したと言えましょう。
□概要
・開催日 :7 月 6 日(火)9:00∼12:30
ミーティング風景
・会場
:株式会社 大林組
・出席者 日本支部構造分科会:宇佐美、鹿島、片岡、千葉、古川、本城、八坂
日本支部技術委員会:足達、池田
ITM メンバー:
Kari Karstila (ST-1Leader、北欧)
Jeffrey Wix (PM 、英国)
RassoSteinmann (ISGLeader、ドイツ) Robin Drogemuller (USGLeader、オーストラレシア)
Juha Hyvarinen(北欧)
Jiri Hietanen(北欧)
Peter Muigg(ドイツ)
Jan Karlshoj(北欧)
Arto Kiviniemi(北欧)
Vladimir Bazjanac(北米)
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・議事概要:
1.Introduction
2.Report on the ST-2 project
3.Report on the Japanese Regulation
4.Report on the ST-1 project
5.Confirmation on the ST-1 project
6.Discussion on the procedure of cooperation
□ST-2 に 関 す る 討 議
適用範囲に関して、日本案では範囲外としているプレキャストコンクリート構造に対する関心が深く、今後
の課題といえます。その他、断面情報の考え方、通り芯、建設の工程と関連した情報の精度などについて日本
の考え方は概ね理解されたと思いました。
□ST-1 に 関 す る 討 議
ST-1 は、IFC と CIS/2.0(CIMSteel)間の相互変換のマッピング方法の提案を目的としています。両モデルの対
応付けの方針、双方向変換の方法等について、未だ高度の技術的課題を抱えているように感じられました。
□支部間の相互協力について
ST-2 の日本提案に対して、オーストラレシア・北欧・英国・ドイツ語圏がレビューをすること、オースト
ラレシアが初期のモデリングを担う意志があることを確認しました。又、レビューには北米支部を加えるよう
提案がありました。
新国際組織と新開発スケジュール
ビジネスマネージャ 株式会社 大林組 太田洋行
□ 国際組織の見直し
昨年(1998 年)4月の国際評議会(IC)で運営委員会(ExCom)が設置されたことは、ニューズレター第
1号で紹介しました。日本支部の山下副会長を含めた ExCom メンバーを中心に、IC などで議論を重ね、図*
のように開発体制の新しい枠組みを決定し、R2.X 以降の開発を行うことになりました。この 7 月に東京で行
われた国際技術委員会(ITM )は新体制のもとで初めて開催され、その全体像も明らかになってきましたので、
R2.0 までの開発を行った旧組織と比較して概要を説明します。
□ プロダクト・マネージャと4つのグループ
これまでは国際技術委員長(ITD)が開発計画策定の全般的な責任を負っていました。リリースが進むにつ
れ開発範囲も拡大して、ITD の作業負担も増大し、資金的な問題とも絡んで、開発が計画通りに進まなくなっ
てきました。このため、新設されたプロダクト・マネージャ(Product Manager /PM )が開発計画全般の遂行に
ついて責任を負い、さらに4名のグループリーダーが担当する計画を策定するという体制に変更されました。
その4つは実装サポート・グループ(ISG)、モデル・サポート・グループ(MSG)、ユーザ・サポート・グ
ループ(USG)、技術諮問グループ(TAG)からなります。USG を除けば、旧組織のソフトウェア実装小委員
会(SIC)、仕様策定タスク・フォース(STF)、研究諮問小委員会(RAC)の役割を引き継いでいます。 USG
は、IFC に対応したアプリケーションが市場に出回りはじめたのを受け、テクニカル・マーケティングやパイ
ロット・プロジェクトの実施など IFC ユーザの利便性を確保するために新設されました。
これにより、ITD というポジションは廃止され、各支部技術統合委員長(TC)によって互選された ITM 議
長(ITMC)が開発状況をチェックする役割を担うことになります。
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□ 国際的な開発資金の不足とプロジェクト制への移行
これまで各支部は会員会費の 30%を国際資金として拠出し、ドメイン・プロジェクトの成果を統合する作業
は、STF メンバーによって行われてきました。リリースが進んで統合化作業は複雑になり、これにつれて開発
費用も当初の計画額を上回るようになりました。これは、「30%ルール」を決議したときに、順調な会員増加を
期待する楽観的な資金計画に起因するところがありました。
会員会費は、各支部の事情により独自に決めています。日本支部のように一律な会費設定をしている支部、
会員企業の業種や規模に応じた会費を徴収している支部、個人会員が中心の支部、国家的な補助金を獲得して
いる支部など、さまざまです。このため、国際資金の拠出に対しては、ある種の不均衡が生じており、リリー
スが進むにつれて、開発計画に対するスタンスも支部間で隔たりが出てきました。現状の国際資金の枠組みで
は、スムーズな開発運営が難しいことは明かで、追加の開発資金を投入してでもリリース・スケジュールを優
先させようという提案もあれば、拠出できる資金に見合った開発へペースダウンが妥当だという主張もありま
す。
このため、今後、ドメイン・プロジェクトを開始しようとする際には、これまで国際資金で行われていた統
合化作業に関するリソースの裏付けも必要となり、これまで以上にドメインの自立性や自己責任が問われるこ
とになります。いわゆる「プロジェクト制」の導入で、今後マーケット・ニーズがあるドメイン・プロジェク
トが提案されていくことが予想されます。
ただし、いま現在のドメイン・プロジェクトは、国際貢献や得意分野が優先されて、製品化ニーズという視
点が、あまり意識されないまま、各支部に割り振られた経緯があります。日本支部も、こういった視点で ST2 や CM-1 を選択したことは否めません。いずれにしても、R2.X は、プロジェクト制への完全移行する過渡期
にあり、プロジェクト選定の経緯から、その費用責任をドメイン・リーダーに負わせることはできません。現
在、国際的には IC メンバー、国内的には幹事会メンバーを中心として、この問題解決に当たっており、なん
とかよりよい結論に到達できるよう議論を重ねています。
国際評議会
(International Council /IC)
国際評議会
(International Council /IC)
運営委員会
(Executive Committee /ExCom)
運営委員会
(Executive Committee /ExCom)
国際技術委員長
(International Technical
Director /ITD)
ソフトウェア実装小委員会
(Software Implementation
Committee /SIC)
国際技術統合委員会
(International Technical Management /ITM)
ユーザ
ドメイン プロジェクト ・・・・・
インプリ
メンター
ドメイン プロジェクト ・・・・・
実装サポート・グループ
(Implementation Support Group /ISG)
ドメイン プロジェクト ・・・・・
ドメイン プロジェクト ・・・・・
モデル・サポート・グループ
(Model Support Group /MSG)
ドメイン プロジェクト S T - 2
ユーザ・サポート・グループ
(User Support Group /USG)
ドメイン プロジェクト ・・・・・
ドメイン プロジェクト ・・・・・
ドメイン プロジェクト ・・・・・
ドメイン プロジェクト C M - 1
ドメイン プロジェクト S T - 2
研究諮問小委員会
(Research & Advisory
Committee /RAC)
統合作業(国際資金)
プロダクト・マネージャ
(Product Manager /PM)
国際技術統合委員会
(International Technical
Management /ITM)
ドメイン プロジェクト C M - 1
仕様策定タスクフォース
(Specification TaskForce
/STF)
国際技術統合委員会議長
(International Technical
Management Chair /ITMC)
技術諮問グループ
(Technical Advisory Group /TAG)
図*.国際組織の開発体制(左-旧体制、右-新体制)
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A/E/C SYSTEMS JAPAN'99 に向けて
インプリメンテーション分科会リーダ 日本電気株式会社 山本賢司
IAI 日本支部は9月1日(水)∼3 日(金)に開催される A/E/C SYSTEMS JAPAN’99 に参加致します。今回
はソフトベンダー及び建設関連企業 15 社、大学 1 校、設備/FM 分科会(昨年はソフトベンダー 11 社と大学
1 校)が参加し、IFC を活用したデモを紹介致します。
昨年は大勢の方に IAI ブースに立ち寄って頂き感謝しております。今年も昨年同様に IFC の最新仕様を利用
した運用イメージを再現し、紹介できればと考えております。
今回のデモでは、以下 2 点を重点に置きご紹介致します。
・建設関連ソフト間での IFC の具体的活用と利便性
・ IFC R1.5.1 以降で改善された Property-Set(資材情報)の有効活用
今回は 17 メンバーが 4 つのグループに分かれ、第 1、第 2、第 3 グループでは IFC R1.5.1、第4グループで
は IFC の最新バージョンの R2.0 を利用したデモを実施します。さらにエンドユーザの代表として設備分科会
が第4グループに参加致します。
各グループのデモの流れ(案)を以下に簡単に説明します。
(第 1 グループ)
第1グループ
テーマ:意匠設計情報を構造計算、設備機器配置計画に利用
基本案:
NEC
四電工
意匠設計
設備設計
(
NcadArc )
(CADEWA)
構造ソフト
日立製作所
構造計算
エレベータ計画
(
Buildシリーズ)
(エレベータ計画支援)
・NEC
・躯体部材入力
・部屋の配置、属性情報の設定
・エレベータシャフトの配置
・構造ソフト
・構造計算
振動解析し、アニメーション表示
・四電工
・部屋情報から簡易風量計算
・機器(アネモ)の自動配置
・日立製作所
・エレベータ検討依頼とIFCデータ
よりエレベータ計画を実施
・据付図作成
・NEC
・エレベータ計画後での躯体図作成
意匠設計アプリケーション(NcadArc )で設計さ
れた建物の IFC 躯体情報より構造計算アプリケー
ション(Build シリーズ)で振動解析を行います。
同じく意匠設計での部屋設定情報より設備設計ア
プリケーション(CADEWA)で機器の配置を、エ
レベータ計画支援システム(AutoCAD 上自社専用
システム)で配置計画を実施します。ここでは IFC
の意匠設計情報の実務的利用イメージを紹介しま
す。
(第 2 グループ)
第2グループ
テーマ:建築の設計フェーズを網羅したデータ共有
構造計画研究所
構造
(adpack-ADT 構造オプション)
住友セメント
システム開発
積算
(Estimate−Core)
グラフィソフト
意匠
(GRAPHISOFT 6.0)
中電コンピューター
サービス
設備
(稲妻ADT)
基本案:
・構造計画研究所
・建物のフレーム(柱・梁・床)
による構造計算
・住友セメントシステム開発
・建物の部材の拾いと積算
・グラフィソフト
・部屋割り・建具挿入
・中電コンピューターサービス
・電気設備の自動設計・照度計算
・九州工業大学
・ウォークスルーアニメーション
構造計算アプリケーション(adpack-ADT)で計
算された内容を IFC 躯体情報とし、積算アプリケ
ーション(Estimate-Core )で部材の拾いを実施致
します。
また、この躯体情報を意匠設計アプリケーション
(GRAPHISOFT6.0)で受け取り、部屋情報等が追
加され、この情報を基に設備アプリケーション(稲
妻 ADT)で電気設備の自動配置、照度計算を実施
します。最終的ににウォークスルーアニメーショ
九州工業大学
プレゼンテーション
(
WHG、IBDS)
ンシステム(九州工業大学)で建物情報を展開し、
室内のウォークスルーを実施し、設計の各フェー
ズにおける実務的利用イメージを紹介します。
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(第 3 グループ)
第3グループ
テーマ:企画から意匠設計にいたるデータの流れ
(建材WEB情報とのリンクを試みる)
基本案:
・兼松エレクトロニクス
兼松エレクトロニクス
意匠
(Gaudi-ADT)
①
③
a
・インフォマティクス
②
YKKア ー キ テ ク チ ュ ラ ル
インフォマティクス
プロダクツ
建材情報の提供
b
① 躯体の出力
③ 単一階に着目、住戸の設計
YKK-APのWebを参照し、
建具を配置、一層分を出力
企画
② 法規のチェック、
修正した躯体を出力
⑤ 建物全体を読み込み表示
(
MicroGDSシリーズ ) ・福井コンピュータ
④ 仕上げの設定
⑤
YKK-APのWebを参照し、
建具の詳細を設定、変更
図面、建具表の出力
福井コンピュータ
④
意匠
(ARCHITREND 21)
・YKKアーキテクチュラル
プロダクツ
a Webによるカタログ情報の
提供
b 建具IFC情報の提供
テーマ:
IFC R2.0による建築設計と空調負荷計算プログラムとの連携
基本案:
意匠
(Visio Technical)
富士通
セコム
意匠
ミドルウェア
(PersonalBLD)
(IFCsvrコンポーネント)
設 備 ・FM分科会
熱負荷計算・機器選定
(オリジナル開発ソフト)
計アプリケーション(Gaudi-ADT)で、Web 上
の建材カタログ情報(YKKap )を参照して建具
を配置し、更新した IFC 情報を出力します。
更にこの IFC 情報を、意匠設計アプリケーシ
ョン(ARCHITREND21)で読み込み、Web より
取り込んだ IFC 形式の建材情報を利用した仕上
げ情報の設定と建具表の出力を行います。この
グループでは 建材情報を IFC 情報に乗せて運
用できるところを紹介します。
(第 4 グループ)
第4グループ
ビジオ・ジャパン
企画設計アプリケーション(MicroGDS)の法
規チェックを通った IFC 情報を基に、意匠系設
・
V
I
s
i
o Japan
・壁、建具のモデリング
・富士通
・部屋、建具、床、天井等の
モデリング
・部屋情報、建具情報等
のPsetへの設定
・セコム
・IFCデータをExcel展開
しPsetをIFCにセット
・設備・FM分科会
・概略負荷計算と機器選定を
行い、Excelへ展開
・セコム
・PsetをExcelデータにセットし、
IFCデータへ展開
・富士通
・機器の図面上での確認
(部品の配置)
意匠設計アプリケーション(Visio Technical)
で作成した建物情報を IFC データで意匠設計ア
プリケーション(PersonalBLD)に渡し、この情
報に対し更に部材を追加します。
追加された建材情報から各部材の Property Set
を取り出しこれら建物情報を IFC のミドルウェ
ア(Pset Define ライブラリ)を利用して、Excel
データで出力します。Excel 出力された情報を基
に空調負荷計算(設備/FM 分科会開発)を実行
します。最終的に修正された建物情報を IFC デ
ータに展開し、図面で確認します。
このグループでは、IFC の最新バージョン R2.0
を利用しており、IFC データを Excel データに展開し、様々なシステムで応用できるところを紹介します。
以上、簡単ですがデモの内容を紹介させて頂きました。例年、A/E/C SYSTEMS JAPAN’99 に向けて各社努力
されていますが、当日のデモとご紹介したデモと一部内容が変更となるかもしれませんがご了承ください。
最後に、今年は昨年以上に充実した内容で IFC のデモをご紹介できると自負しております。
第 4 回 テクニカル ワンポイント
−PropertySet の概要と今後の実用化における可能性−
セコム株式会社 IS 研究所 足達嘉信
最近プロパティセットという言葉が IFC 関連の話でよく出てくるようになってきています。今回は、そのプ
ロパティセットの概要と今後の方向性について述べたいと思います。
プロパティセットとは、建物モデルの内、属性情報を表現する IFC の仕組みです。特に IFC の中で部材、部
品に特有な仕様情報・性能情報等がプロパティセットによって定義されています。プロパティセットは大きく
分けて「定義済みプロパティセット」および「拡張プロパティセット」の2つが存在します。
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□定義済みプロパティセット:
Ø
説明:例えば IFC の窓パネルオブジェクトにはスライド式・スウィング式等のパネルのタイプが設定
できます。スライド式であると設定された窓パネルオブジェクトには、スライド式窓パネルプロパテ
ィセットの情報を付加することができ、より詳細なスライド式窓パネルとしての属性情報を窓パネル
Ø
データに持たせることが可能となります。
IFC Release2.0 中では約 180 のプロパティセットが定義されています。スライド式窓パネルプロパテ
ィセットもその内の 1 つです。
i.
ii.
スライド式窓パネルプロパティセットの例:はめ殺し有無(Boolean 値)、スライド方向(縦横)
等の属性情報
スウィング式窓パネルプロパティセットの例:開き方向、開き角(実数値)等の属性情報
上記した2つの例のように、プロパティセットは窓パネルのスライド・スウィング等のタイプに依存する、
異なるパターンの属性情報の組み合わせを IFC データに付加出来ます。
Ø
IFC Release2.0 の定義済みプロパティセット仕様に関しては、IFC R2.0 CD-ROM のトップページから
Online documentation → PropertySets のリンクを辿って下さい。
□拡張プロパティセット:
Ø
説明:IFC の中には、上記したように多数の定義済みプロパティセットが定められており、国際的に
合意された基本的な属性情報が網羅されています。しかしながら、IFC を実際の設計プロセスで有効
活用する場合、国別、企業別、プロジェクト別に特有な属性情報を扱わなければならない場面が出て
きます。IFC はこのようなニーズに対応する為に、エンドユーザーが定義できる拡張プロパティセッ
Ø
ト機能を持っています。
拡張プロパティセットには以下のような利用方法が考えられています。
i.
ii.
iii.
建材カタログ情報のような、IFC の範囲外の情報を IFC に入れる場合。
国別の国家標準、業界標準データのような、既存の属性情報を IFC で扱う場合。
建設プロジェクトの中で一時的に共有したい属性情報を扱う場合。
□今後の実用化における可能性:
プロパティセットは、今後以下のような形で実用化が進んでいくと思われます。
Ø
IFC 対応アプリケーションによる定義済みプロパティセットのサポート:
現在までの IFC データ交換実証実験において、基本的な部材オブジェクトの幾何形状情報交換につい
ては目処がついています。今後はより付加価値を高めるため、アプリケーションへのプロパティセッ
トの組み込みが行われていきます。
Ø
拡張プロパティセットへの対応:
i.
新しいプロパティセットのアプリケーションへの組み込みを、ハードコーディング方式ではな
く、XML 等のプロパティセット定義メタデータを読み込むことによって動的に対応できる仕組
みが考えられます。この分野に関しては、Model Support Group の中で研究が始まっています。
ii.
フランスの EDIBATEC のように、機器のカタログデータをプロパティセットデータとして配布す
るようなサービスの出現が想定されます。
また、エンドユーザ側でプロパティセット情報を追加・変更できるような、軽いソフトウェアのニーズも出
てくるのではないかと思われます。
お問い合わせ、ご入会のお申し込みなど、詳しくは IAI 日本支部事務局まで
E-mail:[email protected]
TEL:03-5676-8471
http://www.interoperability.gr.jp
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