...

杵築市総合計画

by user

on
Category: Documents
11

views

Report

Comments

Transcript

杵築市総合計画
市 章
杵築市の頭文字「き」をモ
チーフにし、豊かな自然と
の共生と、将来への飛躍と
発展、繁栄をイメージして
います。
杵築市総合計画
発行者■杵築市役所
〒873-0001 大分県杵築市大字杵築377番1
TEL 0978-62-3131 FAX 0978-62-3293
http://www.city.kitsuki.lg.jp
発 行■2007年4月
印 刷■佐伯印刷株式会社
基本構想 基本計画
大分県 杵築市
発刊のごあいさつ
平成17年10月1日に新杵築市が誕生し、
1年半が経過し
ました。本市を取り巻く環境は、
少子高齢化の進行や高度
情報化の進展、国の三位一体の改革、地方分権のさらな
る推進など大きく変化しております。そして、
新たな地方の
あり方が問われるなか、市民の多様なニーズに対応した、
地方分権時代にふさわしい自主的・自立的なまちづくりを進
めていく必要があります。
このような状況のなか、
本市が直面する課題の解決はも
とより、
急激に変化する社会情勢や多様化する市民ニーズ
に的確に対応した施策を進めていくため、
「歴史と文化の
薫り高き 豊かな感性があふれるまち」を将来像とする杵
築市総合計画を策定いたしました。
本計画は、
杵築市・山香町・大田村合併協議会において
策定した「新市建設計画」を基本にしながら、
旧市町村の
歴史や伝統文化、
特性を生かし、
市民にとってこころとくら
しの豊かさが実感できる、
感性豊かなまちづくりを目指した
いと考えております。
その実現のためには、
今後も予想される厳しい社会経済
環境を乗り越え、
最少の経費で市民が真に望む良質で充
実したサービスを常に提供することに努め、市民と協働し
ながら、
効率的で効果的な行政運営の徹底を図っていく所
存であります。市民の皆様のより一層のご支援とご協力を
お願い申し上げます。
最後に、本計画の策定にあたり、
ご審議賜りました総合
計画審議会委員並びに市議会議員をはじめ、
ご協力いた
だきました関係各位に対しまして心よりお礼申し上げます。
平成19年4月
も く じ
基本構想
1
第 章
⑤地方分権の進展 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥20
⑦安全で安心して暮らせるまちづくり ‥‥‥‥‥22
計画策定にあたって
①計画策定の背景 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 2
⑧生涯学習の推進 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥23
4
杵築市の将来像
②計画策定の目的 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 3
第 章
③計画の構成と期間 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 4
①将来像 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥24
5
基本計画
⑥市民が主役のまちづくり ‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 21
第 章
利便性の高いまちづくり
①道路網の整備 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 111
1
安心・安全な
くらしをささえるまちづくり
第 章
②公共交通の充実 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 115
③上・下水道の整備 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 117
①健康づくりの充実 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 41
④情報通信基盤の整備と活用 ‥‥‥‥‥‥ 122
②保健・医療体制の充実 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 44
②将来人口について ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 25
③国民健康保険・国民年金の推進 ‥‥‥‥‥‥ 47
第 章
③将来像実現のための基本方向 ‥‥‥‥‥‥‥26
④福祉の充実 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 49
①市民交流・都市間交流・国際交流の推進 ‥ 125
①位置と地勢 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 6
(1)まちづくりの基本目標 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥26
⑤ユニバーサルデザインのまちづくり ‥‥‥‥ 59
②市民と行政の協働のまちづくり ‥‥‥‥‥ 127
②沿革 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 7
(2)地域別の整備方針 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 27
⑥消防・防災対策の充実 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 60
③地方分権時代に対応した行財政運営 ‥‥
2
第 章
杵築市の概要
③人口と産業 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 9
35
第 章
5
第 章
時代の潮流、
まちの課題
施策の大綱
①安心・安全なくらしをささえるまちづくり ‥‥ 28
⑦交通安全対策の推進 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
63
⑧防犯体制の確立 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
64
2
①少子高齢化の進行と人口減少社会の到来 ‥‥ 16
②感性豊かで活力を生むまちづくり ‥‥‥‥‥ 29
②高度情報化の進展 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥17
③豊かな自然と文化を大切にするまちづくり ‥ 29
感性豊かで
活力を生むまちづくり
③国際化の進展 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥18
④ひとが育ち、輝くまちづくり ‥‥‥‥‥‥‥‥ 30
①定住促進策の充実 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 67
④環境との共生 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 19
⑤利便性の高いまちづくり ‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 30
②農林漁業の振興 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥69
⑥市民が主役のまちづくり ‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 31
③商工業の振興 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥77
6
第 章
第 章
④集客・観光の振興 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 80
総合計画の推進にあたって
①これからの行財政経営 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 32
⑤雇用対策の充実 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥84
3
(2)効率的、効果的な行政運営 ‥‥‥‥‥‥ 32
豊かな自然と文化を
大切にするまちづくり
②これからのまちづくりの基本原則 ‥‥‥‥‥ 33
①自然の保全と活用 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 87
(1)市民参画 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 34
②歴史・文化遺産の保存と活用 ‥‥‥‥‥‥‥ 89
(2)協働 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 34
③環境問題への対策 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 91
(1)行財政改革 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 32
第 章
4
第 章
ひとが育ち、輝くまちづくり
①子育て支援の充実 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥95
②幼児・学校教育の充実 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥100
③社会教育の充実と生涯学習のまちづくり ‥‥106
④人権が尊重されるまちづくり ‥‥‥‥‥‥‥108
6
市民が主役のまちづくり
129
資 料 編
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
135
計画策定にあたって
杵築市の概要
時代の潮流、
まちの課題
杵築市の将来像
施策の大綱
総合計画の推進にあたって
佐野家
基
本
構
想
①計画策定の背景
②計画策定の目的
1
第 章
計画策定にあたって
1
※NPO
NonProfit Organizationの略。不特定かつ多数のも
2
計画策定の背景
計画策定の目的
近年、
少子高齢化の進行や高度情報化、
国際化の進展、
地
平成17年10月1日に旧杵築市、
旧山香町、
旧大田村の合併
球規模での環境破壊、厳しい経済・財政状況、地方分権の推
により杵築市が誕生しました。
進など、
我が国を取り巻く環境が大きな変化を見せており、
一方
旧市町村は、
それぞれの総合計画をもとに将来像の実現に
で市民ニーズの多様化・高度化がますます進むことが予想され
向けて、
総合的・計画的な施策を推進してきました。
1市1町1村
ます。新たな地方のあり方が問われるなか、
市民の多様なニー
の合併に際し、杵築市・山香町・大田村合併協議会において、
ズに対応した、
地方分権時代にふさわしい自主的・自立的なまち
新市の速やかな一体化を促進し、
住民福祉の向上や地域の均
づくりが求められています。
衡ある発展を図るため、平成17年1月31日に市町村の合併の
また、
従来行政が主として提供してきたサービスを公共サー
特例に関する法律に定められる「新市建設計画」を策定しました。
ビスととらえていましたが、
公共サービスの概念を行政サービス
この新市建設計画を基本にしながら、
旧1市1町1村の歴史
※
の範囲に限定せず、
今後は、
NPO等が提供する社会サービス
や伝統文化、
特性を生かし、
まちの将来像「歴史と文化の薫り高
※
のの利益の増進に貢献する活動を、自発的に継続して
を含めて広くとらえ、
地域においてコミュニティをはじめNPOやボ
き豊かな感性があふれるまち」の実現のため、
市民と行政が一
行うグループや団体。
ランティア団体、
企業等のあらゆる主体が、
それぞれの役割を担
体となって計画的にまちづくりを推進していくための基本指針と
※
※コミュニティ
いながらまちづくりを行っていく協働型への転換が必要となって
※
して「総合計画」を策定するものです。
地方自治法第2条第4項において、「市町村は、その事
人々が共同体意識を持って共同生活を営む一定の地
います。
域や、同じ目的をもった人たちの集まり。また、地域社
さらに、
全国的に市町村合併が進む中、
平成17年10月1日に
合的かつ計画的な行政の運営を図るための基本構想
旧杵築市、
旧山香町、
旧大田村の合併により新杵築市が誕生
を定め、
これに即して行うようにしなければならない。」
会や共同体。
※協働
市民、
コミュニティ、NPO、ボランティア団体、企業等と
行政が相互に理解・尊重しながら共通の目的を達成す
るために連携・協力すること。
しました。合併により、
従来と比べて行政区域が大幅に拡大され、
これに伴い市の果たすべき役割が改めて問われています。
このような状況のもと、
本市が直面する課題の解決はもとより、
急激に変化する社会情勢や多様化する市民ニーズに的確に
務を処理するにあたっては、議会の議決を経てその総
と規定されています。
旧杵築市
豊かな自然と
歴史・文化に包まれた
人にやさしいまち
新杵築市
対応した施策を進めていく必要があります。
2
※総合計画
旧山香町
旧大田村
たおやかな緑と清らかな水、
人々がつどい、心に風香る
ふるさと山香
農村公園
歴史と文化の薫り高き
豊かな感性があふれるまち
3
基
本
構
想
第 1 章 計画策定にあたって
③計画の構成と期間
3
計画の構成と期間
平成19年度
総合計画は、
基本構想、
基本計画、
実施計画により構成され
ます。社会情勢の変化に柔軟に対応するため、
実施計画は毎
年見直しを行います。
基 本 構 想
基 本 計 画
基本構想
基本構想は、平成28年を目標に、まちづくりの将来目標と実現の
ための基本方針を示します。
実 施 計 画
実施計画は毎年
見直しを行います
4
基本計画
基本計画は、基本構想実現のための具体的な施策の方向性につ
いて、平成23年を目標として示します。
実施計画
実施計画は、基本計画を進めるための事業を定めるものです。
3年単位で計画を策定し、毎年見直しを行ないます。
平成23年度
平成28年度
基本構想 10年
前期計画 5年
後期計画 5年
3年
3年
3年
5
基
本
構
想
①位置と地勢
②沿革
2
第 章
杵築市の概要
1
2
位置と地勢
杵築市は、大分県の北東部、国東半島の南部に位置し、東
2
西約29km、
南北約23km、
総面積280.01km に及んでおり、
県
2
沿革
現在の杵築市は、
奈良・平安時代には、
豊後国8郡中の速見郡、
國埼郡の一部でした。速見郡は朝見、
八坂、
由布、
大神、
山香の5
面積(6,339km )
の約4.4%を占めています。
郷から、
國埼郡は武蔵、
来縄など6郷からなっていました。その後、
別府湾に面する海岸地域から山間部に至るまで、
地形は多
本地域も荘園化の時流により宇佐神宮関係の荘園となりました。
様に富んでいます。
また、
東に大分空港、
南には日出町を経て別
源平の合戦の時代には、
後白河法皇から九州における平家追討
府市・大分市に近く、
西は宇佐市と隣接しており、
大分空港道路
の院宣を受け活躍した豊後の武将、
緒方三郎惟栄が支配してい
と宇佐別府道路、
それらを結ぶ日出バイパスにより、
速見ICをア
ました。
クセス拠点として交通の要衝となっています。
鎌倉時代、
和漢将軍の名で呼ばれた大友親重が、
1250
(建長二)
また、
東に伊予灘、
南に別府湾と、
東南部は眺望の美しい海
年に速見郡木付村(旧杵築市の辺り)
に入部し、
姓を「木付」
と改
岸線となっており、
北は両子山から連なる山々が、
西は鹿鳴越山
め、
その後、
1394( 応永元)年には4代木付頼直によって木付城が
系、
雲ヶ岳等、
北西部は200mから600m級のなだらかな山々に
築城されました。
囲まれた自然豊かな山間地を形成しています。
戦国時代に入り、
1593( 文禄二)年に木付氏が滅び、
1600( 慶
本市の気候は、
瀬戸内式特有の温暖な気候の恩恵に与って
長五)年に細川忠興が徳川家康から速見・国東を兼領し、
木付に
おり、年 間 平 均 気 温は1 5 ℃程 度 、年 間 平 均 降 水 量は、約
城代を置きました。その翌年の1601( 慶長六)年に、豊臣秀吉の
1,500mmで、
積雪もほとんどない地域となっています。
妻ねねの甥である木下延俊が速見郡のうち3万石に封ぜられ、
山
田原家五重塔
香郷をその領下に置きました。その後木付では、
1632( 寛永九)年
には小笠原忠知が城主に、
1645( 正保二)年には松平英親が城
主になり、
1712( 正徳二)年「木付」を「杵築」
と改めました。
明治に入り、明治4年廃藩置県により、
旧杵築市と旧大田村は
一部を除き杵築県に、
旧山香町が、
日出県と日田県に分割されまし
福岡県
た。その後、
明治11年の郡区町村編制法施行にともない、
現在の
杵築市
杵築市は旧杵築市の一部を除き速見郡となりました。明治22年に
市町村制、
府県制が施行されたことで、
現在の杵築市内にそれぞ
れ複数の町村が制定され、
その後の昭和28年の町村合併促進
法により、
旧杵築市、
旧山香町、
旧大田村のかたちになりました。
近年では、
大分自動車道、
宇佐別府道路の整備をはじめとして、
平成14年には大分空港道路と宇佐別府道路を結ぶ日出バイパス
が完成し、
速見ICをアクセス拠点として東の大分空港、
西の県西
地域や福岡市、
南の大分市や県南地域、
北の中津市や北九州市
熊本県
を結ぶ高速道路交通網の要衝として、今後より一層の発展が期
宮崎県
待されています。
勘定場の場
6
7
基
本
構
想
第 2 章 杵築市の概要
③人口と産業
地区別人口の推移 (資料)国勢調査 単位:人
市域の変遷
杵 築 町
杵 築 市
昭和30.4.1
大 内 村
昭和8.4.1
東 村
年
昭和55年
昭和60年
杵 築
21,994
22,138
21,936
山 香
10,692
10,439
大 田
2,380
合 計
35,066
地区
昭和11.1.1
平成2年
平成7年
平成12年
平成17年
22,112
22,746
23,647
10,054
9,218
8,711
8,254
2,239
2,105
2,040
1,906
1,666
34,816
34,095
33,370
33,363
33,567
八 坂 村
3
北 杵 築 村
奈 狩 江 村
人口と産業
杵築市の人口は、
33,567人(平成17年国勢調査)
で、
県人口
の約2.8%を占めています。昭和60年からの15年間で約1,250人
中 山 香 町
山 香 町
山 香 町
杵 築 市
平成17.10.1
昭和26.4.1
減少しているものの、
近年では転入による社会増加により、
人口
は微増傾向にあります。
上 村
人口の推移 (資料)国勢調査 単位:人
東 山 香 村
昭和60年
立 石 町
山 浦 村
平成2年
平成7年
平成12年
平成17年
杵 築 市
34,816
34,095
33,370
33,363
33,567
大 分 県
1,250,214
1,236,942
1,231,306
1,221,140
1,209,571
2.78%
2.76%
2.71%
2.73%
2.78%
昭和30.3.31
杵築市の県人口に占める割合
南 端 村
昭和30.8.1 一部編入
人口動態(平成16年10月1日∼平成17年9月30日) (資料)毎月流動人口調査 単位:人
田 原 村
大 田 村
朝 田 村
昭和29.10.1
合併時の状況 (資料)国勢調査 単位:人
旧市町村名
2
8
自 然 動 態
杵築市
山香町
大田村
社 会 動 態
純増減
出生
杵築市
50
264
死亡
428
自然増減
▲164
転入
転出
1,772
1,558
社会増減
214
合計
面積(km)
90.23
143.71
46.07
280.01
人口(人)
23,647
8,254
1,666
33,567
9
基
本
構
想
第 2 章 杵築市の概要
③人口と産業
杵築市の年齢別の人口割合をみると、
昭和60年には14歳以
杵築市における産業別人口の構成比は、
農林水産業である
下が18.1%、
65歳以上が18.5%だったのが、
平成17年には14歳
第1次産業に従事する人口の割合が減少し、
製造業や建設業
以下が11.9%、
65歳以上が29.2%となっています。大分県全体
等の第2次産業並びに小売業やサービス業等の第3次産業に
と比較すると、
65歳以上人口割合が高いことがわかります。
また、
従事する人口の割合が増加しています。平成17年には、
第3次
全国値との比較でも、
65歳以上人口割合は10ポイント以上高く
産業人口の割合が52.8%に、
また第2次産業人口割合が26.5%
なっています。
に、
第1次産業人口割合が20.7%となっています。
大分県や全国の値と比較すると、
第1次産業においては、
大
年齢別人口の動態
分県の9.6%、
全国の5.0%と比較してかなり高い一方、
第2次産
(資料)国勢調査
昭和60年
18.1
63.4
18.5
平成 2年
16.6
61.8
21.6
業や第3次産業に従事する人口の割合が低いのが特徴です。
産業別人口構成比の推移
平成 7年
15.1
59.6
(資料)国勢調査
25.3
昭和60年
平成12年
13.6
58.4
38.9
11.9
56.1
29.2
32.5
63.4
28.1
14.6
国
0%
67.9
20%
40%
27.8
44.1
22.4
32.1
45.4
21.8
平成17年
全
41.6
65歳∼
不詳者
平成12年
14.7
25.9
2.8
平成 7年
0∼14歳
15∼64歳
大 分 県
40.4
27.8
平成 2年
平成17年
20.6
20.7
26.5
52.8
17.3
60%
80%
第1次産業
第3次産業
100%
大 分 県
平成17年の世帯数は、
12,988世帯で、
平成12年から平成17
年にかけて1,311世帯(11.2%)増加しています。同じ時期での
全
国
9.6
5.0
0%
26.8
62.9
29.5
20%
第2次産業
64.3
40%
60%
80%
100%
人口の伸び率がほぼ横ばいであることから、
1世帯当たりの居
住人数が減少していることを示しています。ちなみに平成17年
の1世帯当たり人口は、
2.58人となっています。
世帯数の動態 (資料)国勢調査 単位:人
昭和60年
杵築市
10
10,123
平成2年
10,265
平成7年
10,575
平成12年
11,677
平成17年
12,988
11
基
本
構
想
第 2 章 杵築市の概要
③人口と産業
杵築市の農業産出額は、約113億円であり、大分県の約8.7
漁獲量の推移
%を占めています。農作物の種類別には、
みかんなどの果実の
7,000
生産額が大きく、
県内シェアの約4分の1を占めています。また、
6,000
花き・苗木類や畜産における生産額も大きくなっており、
経年推
(資料)大分農林水産統計年報 単位:トン
6,427
5,000
5,246
移においても、
比較的安定した状態を保っています。漁獲量は
毎年変動があるものの年間5,000トン前後で推移しています。
4,000
4,724
4,735
4,642
平成14年
平成15年
平成16年
3,000
2,000
農業産出額(平成16年) (資料)大分県統計年鑑 単位:千万円
耕 種
農 業
産出額
杵築市
1,130
計
米
825 175
雑穀・
麦類
いも類 野菜
豆 類
4
大分県 13,450 9,060 2,750 170
4
果実
5 131 396
1,000
0
種 苗 畜産 加工
工 芸
農産物
苗 木
花き
農作物
その他
66
29
80 100 2,980 1,550 700 540
18
295
平成12年
平成13年
10
170 4,280 110
県内シェア 8.4% 9.1% 6.4% 2.4% 5.0% 5.0% 4.4% 25.5% 9.4% 5.4% 10.6% 6.9% 9.1%
農業産出額の推移
(資料)大分県統計年鑑 農業算出額 単位:千万円
1,600
ハウスみかん
きつき茶
ちりめんの天日干し
カキの水揚げ作業
1,400
1,382
1,200
1,267
1,243
1,189
1,000
1,130
800
600
400
200
0
平成12年
12
平成13年
平成14年
平成15年
平成16年
13
基
本
構
想
第 2 章 杵築市の概要
③人口と産業
杵築市の年間商品販売額(旧大田村を除く)
は、
平成14年に
杵築市の製造品出荷額等は、
平成2年以降大きく伸びており、
は約350億円まで減少したものの、
平成16年には約400億円と、
平成12年には平成2年の約1.7倍の1,521億円まで増加しました
増加傾向にあります。このときの小売販売額は約260億円、
卸売
が、
その後の景気の低迷等により減少したものの、
平成15年か
販売額は約140億円となっています。
らは再び微増傾向にあります。
製造品出荷額等の推移
年間商品販売額の推移
(資料)商業統計調査 単位:百万円
45,000
40,000
小売
卸売
40,416
(資料)工業統計調査 単位:億円
1,600
1521.9
1,400
37,815
1,200
34,700
35,000
31,460
1194.2
1185.6
1,000
31,977
1105.4
1116.8
平成15年
平成16年
980.2
30,000
800
878.3
26,325
25,000
600
26.817
25,251
20,000
22,254
400
23,363
200
15,000
0
平成2年
平成7年
平成12年
平成13年
平成14年
10,000
14,091
5,000
9,206
8,614
平成6年
平成9年
10,998
9,449
0
平成11年
平成14年
きつき産業祭
14
平成16年
東芝LSIパッケージソリューション(株)
大分キヤノンマテリアル(株)
15
基
本
構
想
①少子高齢化の進行と人口減少社会の到来
②高度情報化の進展
3
第 章
時代の潮流、
まちの課題
1
少子高齢化の進行と人口減少社会の到来
少子高齢化と人口減少が進むことによって、
産業を支える労
働人口の減少や社会保障負担の増大が懸念されます。また、
我が国は、
いままで世界が経験したことのないスピードで高齢
介護を必要とする高齢者が増加する一方、
健康で社会参加意
社会を迎えつつあります。65歳以上の人口は、
平成17年の国勢
欲の高い高齢者も増加することが予測されます。
調査では2,
567万人となり、
総人口に占める割合は20.1%に上昇
このため、
高齢者が住み慣れた地域で自立して生活できるよ
しています。2010年代には国民の4人に1人が、
21世紀半ばには
うに福祉サービスの充実や健康づくり対策、
生活環境の整備を
国民の3人に1人が65歳以上の高齢者となる超高齢社会の到
進めるとともに、
高齢者が誇りと生きがいを持って暮らすことので
来が予測されています。さらに、年々出生率が低下し少子化も
きるよう、
高齢者の知識や経験を生かした社会参加や余暇活動、
進んでいるため、
平成17年をピークに日本の総人口は減少に転
就業機会の拡大など生きがいづくり対策が必要となってきます。
じるとともに、
団魂世代の高齢化に伴い60歳以上の人口が急増
一方、
日本の年間出生者数は、昭和50年以降200万人台を
するものと予想されています。
割り込んで次第に減少し、
平成16年は111万人の出生と、
過去
本市の高齢化率は、
平成17年の国勢調査で29.2%となり、
全
最低の数値となりました。子どもの数の減少に伴い、
子ども同士
国平均を大きく超えて今後も急速に高齢化が進行していくもの
の交流機会が減少するなど、子ども自身の自主性や社会性が
と考えられます。
育ちにくくなることなどが懸念されており、
次代を担う子どもたち
デイサービス
を健やかに育てるための環境づくりが急務となっております。さ
らに、
少子化を抑制するためにも、
地域社会全体で子どもを育て
ていくという視点に立った取り組みを進め、
市民が安心して子ど
もを産み育てることができる総合的な施策の展開が求められて
います。
2
高度情報化の進展
※
情報通信ネットワークやマルチメディア、
インターネットの普及や
※
※マルチメディア
通信、放送といった異なったサービス形態を融合して
通信技術の高度化などICTの飛躍的な発展は、
企業の経済活
音声、
データ、画像をデジタルで高速に送受信できる形
動から国民の生活自体までを大きく変えようとしています。生活・
態。
学習・ビジネスなどあらゆる場で携帯電話やパソコンなどの情報
手段が利用され、
今後もこの流れがますます強くなるものと予想
されます。
※ICT
Information and Communication Technologyの
略。情報通信技術。総務省では「U−Japan構想」を踏
まえ増大するコミュニケーションの重要性を鑑み、平成
17年度から「IT政策大綱」を「ICT政策大綱」に名称変
更した。
16
17
基
本
構
想
第 3 章 時代の潮流、
まちの課題
③国際化の進展
④環境との共生
また、
国際的な情報通信網の発達により、
様々な情報が国家
の枠組みを越えて活発に行き交い、
身近な市民生活においても
4
環境との共生
インターネットをはじめとしてさまざまな分野で外国人や海外の情
近年、
人類の生活と発展を支えてきたさまざまな社会経済活
報と接する機会が増え、
世界がより身近なものになりつつあります。
動は、
膨大なエネルギーと資源の消費によって支えられたもので
さらに、
行政においても、
電子申請や電子入札など電子自治
あり、大量生産、大量消費、大量廃棄の経済活動のあり方が、
体の構築に向けた取り組みを積極的に進めるとともに、
情報技
地球温暖化や酸性雨、
海洋汚染など地球規模での環境問題を
術の習得支援体制の確立など、
市民、
企業などと一体となって
引き起こしています。
地域情報化を推進し、
市民の利便性を高めていく必要があります。
一方、
地域社会でも水質汚濁などの環境問題に加えて、
ゴミ
しかし、
一方では情報活用能力や個人間の情報格差、
ネット
の増加や不法投棄といった社会問題を引き起こしており、
市民
ワーク上のプライバシー侵害やコンピュータ犯罪、
メディア情報の
の環境問題への関心が高まっています。
氾濫など、
情報化の進展に伴う新たな問題が生じています。
こうした環境問題は、
今日、
ますます多様化していますが、
人々
このため、
情報化に伴う諸問題への対応や、
地域や学校で情
のリサイクルに対する関心や自然環境を大切にする考え方が高
報技術を習得するための支援、
さらに氾濫するメディア情報から
まり、
省資源、
省エネルギー、
リサイクルといった資源循環型の環
子どもを守る体制づくりを進めていくことが必要です。
境にやさしいまちづくりや学校教育及び生涯学習での環境教
育の充実が強く求められています。
さらに、
身近な自然環境と共
生しようとする考え方が強まってきており、
地域資源といえる森林
3
国際化の進展
や河川などの良好な資源環境の保全と環境資源の保護への
意識も高まってきています。
※
※グローバル化
人・モノ・情報・資金・企業等の国境を越えた移動。市場
経済の地球的規模での進展。
経済活動のグローバル化は、
情報通信の発達と相まって、
人、
また、
国においては平成15年7月の「美しい国づくり政策大綱」
モノ、
情報、
資金などの国際的な移動や交流を活発化させ、
世界
に基づく
「景観緑三法」を制定し、
これからは地域の良好な自
はますます相互に関係を深めてきました。このような中、
企業は、
然環境の保全や美しい景観づくりが求められます。
※
※景観緑三法
「景観法」、
「景観法の施行に伴う関係法律の整備等に
関する法律」、
「都市緑地保全法の一部を改正する法律」
で平成17年6月1日全面施行。
世界規模の競争に勝ち抜くため、
最適な事業環境を求めて国や
地域を選択するようになってきています。
我が国では、
高コスト構造を是正することなどを目的に、
経済社
会の構造改革が進められてきていますが、
今後も、
この取り組み
がより一層進められ、
その結果、
経済社会の様々な分野に変容を
もたらすことが予想されることから、
地域レベルでもこの動向を注
視していくことが重要になります。
また、
国際化の進展に伴い、
地域においても、
国外都市との交
流や地域の外国人との交流などを通じて、
外国との関わりが増し
てきています。このようななかで、
市民一人ひとりも国際社会に生
きる一員として積極的に世界の人々との交流を深めていくことが
重要になっています。
中学校英語授業風景
18
八坂川
19
基
本
構
想
第 3 章 時代の潮流、
まちの課題
⑤地方分権の進展
⑥市民が主役のまちづくり
5
6
地方分権の進展
市民が主役のまちづくり
急激な社会経済情勢の変化や本格的な地方分権時代を迎
近年、
NPOに関する制度の法制化が進み、
まちづくりやボラ
え、
また、
国から地方への税源の移譲、
国庫補助負担金の廃止・
ンティア活動などさまざまな社会活動に関わる主体は、
新たな広
※
※三位一体の改革
縮減、
地方交付税制度の見直しという
「三位一体の改革」により、
がりを生み出しています。
源移譲、地方交付税制度の見直し、の3つの改革で、
こ
地方はより厳しい行財政運営への対応を迫られています。
このような中、
市民ニーズの高度化、
多様化や地方分権など
れら3つの改革をまとめて実行することから、
「三位一
このような中で、
地方自治体においては、
自己決定権が拡大し、
の変化に的確に対応し、
地域課題に対処した満足度の高い効
国から地方への補助金の削減、国税から地方税への税
体の改革」と呼ばれています。
※
※
構造改革特区
区や地域再生計画
画によって個性あふれるまちづくり
画
果的なまちづくりをめざすうえで、
これからは、
市民と行政が対等
を進めることが可能となる一方、
自治体間の知恵と能力を競い
な立場で連携し、
役割を分担する市民と行政の協働によるまち
合う時代となっています。このため、
地方自治の本旨である「自
づくりが不可欠となります。
案により、地域の特性に応じた規制緩和等を行う特定
己決定と自己責任」の考えのもと、
地域の実情や市民ニーズな
このため、
行政運営やまちづくりへの市民参画を促し、
市民と
地域(特区)を設ける構造改革のこと。
どを的確に反映させた効率性、
自立性の高い行財政運営の確
行政とのパートナーシップによる自立したまちづくりを確立し、
市
立とともに、
職員の意識改革や各分野のネットワークによる行政
民の主体的意思によるまちづくり活動を推進していくことが重要
能力の向上、
市民との情報の共有による透明性の強化など、
地
です。そのためには、
今後NPOやボランティア団体、
コミュニティ
方分権時代に対応できる自治能力づくりが必要です。
の活動が一層重要なものとなってきます。
また、
地方分権型社会を実現させるためには、
市民自治の確
具体的には、市民に対しての情報公開などに基づく開かれ
立が不可欠であり、
地域の課題は地域自らが主体的に取り組み、
た行政運営の確立とともに、
政策形成過程から管理運営に至る
その責任において地域づくりを行う地域内分権を一層推進する
までの市民参画の仕組みづくり、
NPOやボランティア団体、
コミ
ことが必要です。地域内分権を進めるための受け皿づくりとして、
ュニティなどへの支援や活動の受け皿づくりなどが求められます。
※構造改革特区
「構造改革特別区域法」
(平成14年12月18日施行)
に基づき、民間事業者や地方公共団体等の自発的な提
※地域再生計画
「地域再生法」
(平成17年4月1日施行)に基づき、地
域経済の活性化、地域雇用の創造を実現することを目
的とし、意欲ある地方公共団体が、地域の特性を踏まえ
つつ、構想を立案し、取り組みを行うこと。
※
※パートナーシップ
友好的な協力関係、共同、提携。
NPOやボランティア団体、
コミュニティなどとの連携体制の整備
を検討していくことも求められています。
市民が主役のまちづくり
協働
自立・対等・役割分担
城下町きつきボランティアガイド
20
21
基
本
構
想
第 3 章 時代の潮流、
まちの課題
⑦安全で安心して暮らせるまちづくり
⑧生涯学習の推進
7
安全で安心して暮らせるまちづくり
8
生涯学習の推進
近年、
人々の生活に関わる安全性への関心は非常に高まっ
人々の価値観の変化に伴い、
多くの市民が物質的な豊かさ
ており、地震災害から毎年のように起こる風水害まで、
あらゆる
よりも生きがいやゆとりなど心の豊かさを重視するようになってお
災害に対応できる防災対策が必要となっています。
り、
この志向が生涯学習ニーズとして発展してきています。
また、
災害に強い安全で安心なまちづくりを行うには、
災害発生時
暮らしの中にも量から質への転換が進みつつあり、
個性と創造
の応急復旧体制や災害対策などを進めるとともに、
市民の防災
性を求める志向が高まり、
一人ひとりの生活意識や生活様式が
意識の啓発、
自主防災組織の育成を図るなど災害を想定した
一層多様化していくものと予測されます。
手立てを、
ハード、
ソフトの面から総合的に検討しておくことが重
一方で、
労働時間の短縮などにより自由時間が増大し、
市民
要と考えられます。今後は、
地域住民の行動を基本とした防災
の自己実現に向けた活動が活発になっていくものと考えられます。
対策に取り組むとともに、
自然災害についても人と自然の関わり
こうした時代においては、
これまで重点が置かれていた経済活
合いを基本に、
災害に強いまちづくりを検討していくことが重要
力の向上のみならず、
暮らし、
安全、
環境、
健康、
教育、
文化など
な課題となってきます。
多種多様なニーズにきめ細やかに対応することが強く求められ
一方、子どもやお年寄り、障害者など誰もが安全に安心して
ています。このため、
あらゆる分野において、
市民と協働して、
人々
※
※ユニバーサルデザイン
あらかじめ、障害の有無、年齢、性別、人種等にかかわら
ず多様な人々が利用しやすいよう都市や生活環境をデ
ザインする考え方。
暮らすことのできる環境づくりやユニバーサルデザインによるま
の生きがいづくりと自己実現にむけた取り組みを推進し、
その受
ちづくりが求められています。
け皿づくりの充実を図る必要があります。
さらに、
日常生活での多様化する犯罪や火災、
交通事故、
食
このため、
地域社会においても生涯学習をはじめスポーツ、
文
に対する安全性など、
生活面でのあらゆる分野について市民の
化、
コミュニティ活動や社会貢献活動などを行う場や機会の充
要求が高まっています。安全で安心して暮らせる地域社会を形
実など、
市民が個性と能力を発揮し、
生涯にわたり生きがいを持
成するため、
犯罪の防止や交通安全対策、
食に対する安全・安
って活動できる環境を充実していくことが必要です。
市民体育祭(ゲートボール)
心の確保など、
従来に比べ、
より高い水準での安全性の確保が
求められる時代となっています。
消防署
22
歳末たすけあいチャリティー芸能大会
23
基
本
構
想
①将来像
②将来人口について
4
第 章
杵築市の将来像
杵築市のまちづくりのあり方について、
将来都市像や基本方向、
まちづくりの基本目標、
地域別の整備方針を示します。
2
将来人口について
※
ここでは、
コーホート要因法により、
杵築市の将来の人口推計
1
将来像
を実施しました。転入転出による社会移動については、
近年の
地域への転入増加傾向を踏まえつつも、今後とも増加傾向が
1市1町1村ではそれぞれ、
まちづくりの将来像「豊かな自然と
継続するかについては確定しにくいため、
平成9年度から13年
歴史・文化に包まれた人にやさしいまち」、
「たおやかな緑と清ら
度までの平均移動率の半数をもって、
本人口推計における社会
かな水、
人々がつどい、
心に風香るふるさと山香」、
「農村公園」
移動率と想定しました。
実現のために、
まちづくりを進めてきました。
その結果、平成22年度には人口33,400人、高齢化率(65歳
杵築市では、
これまでのまちづくりの歩みを引き継ぎ、
地域の
以上人口比率)28.9%となり、
以降は微減傾向が続き、
平成27
個性を尊重しながら、
恵まれた地域資源の有効活用を図り、
地
年度には、
人口32,707人、
高齢化率30.3%になるものと推計され
域の一体感の醸成と均衡のとれた、
豊かで住みやすいまちづく
ました。
りを進めるため、
まちの将来像を以下のように設定しました。
しかし、
安心・安全で利便性の高い居住環境の整備や、
福祉・
※コーホート要因法
総人口を年齢階層区分ごとに区切ったうえで、各階層
区分の人口が一定の生存確率により上位の階層区分に
シフトしていくことに着目して、将来の経年的な人口変
動を推計する手法です。
教育・文化環境の充実、
定住の促進、
産業の振興等、
本計画の
積極的推進による人口減少の鈍化を見込み、
平成28年度の人
∼歴史と文化の薫り高き 豊かな感性があふれるまち∼
口の目標を33,000人と設定します。
海と大地と太陽の恵みを受けながら、先人が慈しみ育んできた美しい海や田園風景、
人々のなりわい、城下町や伝統行事に代表される歴史・文化…わがまちが誇る「ほん
もの」の地域資源をもう一度見つめ直しながら、温もりのあるまちづくりをすすめ、地
将来推計人口
域住民にとっても、
また来訪者にとっても、
こころとくらしの豊かさが実感できる、感
40,000
単位:人
0∼14歳
性豊かなまちづくりを目指します。
35,000
15∼64歳
65歳∼
平成14年、17年は10月1日現在の住民基本台帳
平成22年、27年はコーホート要因法による推計値
33,367
33,870
33,400
9,617
9,756
9,647
19,350
19,917
19,649
18,774
4,400
4,197
4,104
4,010
平成14年
平成17年
平成22年
平成27年
30,000
32,707
9,923
25,000
20,000
15,000
10,000
5,000
0
24
25
基
本
構
想
第 4 章 杵築市の将来像
③将来像実現のための基本方向
平成14年(10月1日) 平成17年(10月1日)
平成22年推計値
平成27年推計値
14歳以下人口比率
13.2%
12.4%
12.3%
12.3%
生産年齢人口比率
58.0%
58.8%
58.8%
57.4%
杵築市の地域別の整備方針として、
4種類のエリア区分およ
65歳以上人口比率
28.8%
28.8%
28.9%
30.3%
び3箇所の交流拠点を設定します。
3
(2)地域別の整備方針
将来像実現のための基本方向
(1)まちづくりの基本目標
将来都市像の実現に向けた、
杵築市におけるまちづくりの基
本目標を示します。
わがまちの資源を生かした活力あるまちづくり
∼心ふれあう交流都市の形成∼
豊かな自然環境・産業資源や、
歴史・文化資源等を十分に活
用しながら、
「地産地消」を念頭に置いた農林漁業の振興や、
観光振興等の取り組みを進めることにより、
地域内外との交流・
田園都市エリア
国道10号や213号、大分空港道路などの恵まれた交通利便性を活かし、便利で
快適な生活空間の提供と、杵築市を訪れる人・もの・情報の交流ゾーンとしての
拠点整備を行うエリア
ウォーター
フロントエリア
美しい海岸線や、豊富な海の幸を存分に満喫できる交流拠点施設等の整備により、
市民と観光客の交流を深めるエリア
歴史景観
保全エリア
旧城下町の古きよき佇まいを保全しながら観光資源としての活用も積極的に推
進する、歴史と共に生きるエリア
美しい山村エリア
豊かな自然を保全していくとともに、
「田舎暮らし」やグリーンツーリズム等を通
して、自然との共存を実践するエリア
コミュニティ
交流拠点
行政サービスセンターや拠点的な公共施設を配置し、市民が気軽で容易にアク
セスできる交流拠点を整備
連携が盛んな、
いきいきとした活力あるまちづくりを進めます。
安心・安全・快適な暮らしを実現するまちづくり
∼理想の生活環境都市の形成∼
美しい山村エリア
すべての市民が健やかでいつまでも暮らし続けたいと願える
よう、
保健・福祉・医療の総合的な施策を推進するとともに、
住環
田園都市エリア
境、
交通・情報ネットワークの充実した快適な生活環境づくりに
取り組みます。
スローライフ時代のまちづくり
歴史景観保全エリア
∼新たなライフスタイルの創造∼
これまでのスピードと効率性を重視するスタイルの反省から、
ウォーターフロントエリア
物の豊かさよりも心の豊かさなど、
これからの新たな生活価値観
への対応が求められつつある今、
海・山・水に恵まれた環境と調
和した、
自然と共生するまちづくりを進めることにより、
すべての
市民が心豊かに暮らすことができる生活空間の創造に努めます。
26
コミュニティ交流拠点
27
基
本
構
想
5
第 章
①安心・安全なくらしをささえるまちづくり
②感性豊かで活力を生むまちづくり
③豊かな自然と文化を大切にするまちづくり
施策の大綱
以上のまちづくりの基本理念を踏まえ、
杵築市のまちづくりの
基本構想を、
以下の6つの柱からなる体系として整理します。
2
感性豊かで活力を生むまちづくり
本市は農林水産業や製造業の集積など、
豊富な産業資源を
1
安心・安全なくらしをささえるまちづくり
有していますが、
低経済成長時代において地域の活力を高め
ていくためには、
既存産業の高度化・高付加価値化を進めると
本格的な高齢社会を迎えるにあたって、
誰もが生涯安心して
ともに、
地域の資源を生かした新たな発想による活性化策の展
暮らせる生活の基盤整備を進めることは、
まちづくりの基本とな
開が求められています。
るものです。
杵築市のまちづくりにおいては、
地域内の均衡ある発展を念
杵築市のまちづくりにおいては、
理想の生活環境の実現を目
頭に置きながら、
地域外からの交流と連携を促進するための基
指して、
広域的なスケールメリットを活かしながら保健・福祉・医
盤整備や定住促進策、雇用対策の充実を進めていくほか、高
療等の施策や施設整備を充実するとともに、国民健康保険運
速交通網を活用した企業誘致の推進や広域的な観光振興体
営の健全化に取り組み、
地域の中で市民が共に支え合う仕組
制づくりなど、
合併によるスケールメリットを活かした活性化施策
みを整え、
皆がいきいきと安心して生活できる地域社会づくりを
にも積極的に取り組みます。
推進します。
また、
地域の農林水産資源等を活かした、
創造力と感性豊か
また災害や急病等の緊急時においても、
広域的に対応できる
な杵築市発のブランド・新製品の開発促進等にも取り組みます。
山香の棚田
体制を強化して、
市民の暮らしを守るまちづくりを充実します。
3
豊かな自然と文化を大切にするまちづくり
本市は水と緑の豊かな自然環境と、
歴史・文化資源に恵まれ
ており、
その保全と活用を充実していくことが求められています。
杵築市のまちづくりにおいては、
地域資源を活かした体験・学
習型の施策の展開をはじめ、広域的な観点から豊かな自然環
境や歴史・文化資源を保全し、
人々の豊かな暮らしづくりや地域
内外との交流の活性化に結び付くような活用施策を展開します。
また、
広域的なごみ処理計画やリサイクルの推進、
ダイオキシ
ン類対策などを充実していくとともに、
市民の環境問題・省エネ
ルギー問題への意識を高め、
主体的な行動につなげる基盤づ
くりを推進します。
鋸山
28
29
基
本
構
想
第 5 章 施策の大綱
④ひとが育ち、輝くまちづくり
⑤利便性の高いまちづくり
⑥市民が主役のまちづくり
4
ひとが育ち、輝くまちづくり
た新しい行政サービスの提供や地域活性化施策などを推進す
ることによって、
より高度で質の高いまちづくりを進めます。
新たな人口の流入や核家族化、
少子化の進行、
高齢化の進
展など、
家庭や地域社会の構成や構造が大きく変化しているな
か、
人と人との結び付きを大切にし、
人を育む環境づくりを推進
することがより一層求められています。
ものづくり体験
6
市民が主役のまちづくり
杵築市におけるまちづくりでは、
人権尊重を基本にしながら、
地方分権時代の行政運営にあたっては、市民と行政とのパ
市民一人ひとりがお互いに尊重し、支えあう地域社会づくりへ
ートナーシップの観点から、
市民本位の行政やまちづくりを進め
の取り組みを充実するとともに、
地域における子育て支援機能
ていくことが求められます。
の整備や、
情報化・国際化社会に対応した学校教育の機能を
杵築市のまちづくりにおいては、地域住民、地域社会との良
強化するなど、21世紀を担う子どもたちがのびのびと健やかに
好な関係を維持するため、
情報公開制度の充実や、
行政評価
※
育つ環境づくりを進めます。
システムの導入など、
透明性の高い効率的な行政運営を実現さ
また、
すべての市民が、
地域の伝統・歴史や生活文化をはじめ、
せていきます。
様々な内容を生涯にわたって学習できる環境を整え、
生活の各
また、市民参画制度の創設や、情報通信基盤を活用した電
場面において各人の知恵や知識を生かすことができる地域社
子会議室の整備など、
新しい市民参加の仕組みづくりを進める
会づくりを推進します。
とともに、
まちづくりの様々な場面で市民が主体的に参加できる
※行政評価システム
政策や施策、事業などについて、一定の指標を用いて、
必要性や効率性、成果などについて評価を行い、以後
の改善に結びつけるシステムのこと。
機会を充実して、
市民と行政の協働のまちづくりを推進します。
5
利便性の高いまちづくり
1市1町1村の合併により、
従来と比べ行政区域が大幅に拡大
しましたが、
地域内外の人やもの、
情報の交流を円滑にしたり、
地域内における生活支援機能を一定水準に整えるなど、地域
における日常生活の利便性を確保し、
快適でにぎわいのある都
市空間づくりを進めることが求められます。
杵築市のまちづくりにおいては、
道路や上・下水道、
住宅等の
生活基盤の整備を推進するとともに、
市内循環バスの運行や既
存バス路線の見直しを検討するほか、
JR日豊本線の高速・複
線化の促進など、公共交通の充実を図ります。また、商業活性
化などの集客機能の充実を進めるなど、
利便性の高い、
にぎわ
いのある都市空間づくりを推進します。
さらに、
情報通信基盤の整備を進めるとともに、
基盤を活用し
杵築インターチェンジ
30
きつきお城まつり
天神まつり
31
基
本
構
想
①これからの行財政経営
②これからのまちづくりの基本原則
6
第 章
総合計画の推進にあたって
1
これからの行財政経営
政が対等の立場で協力しあう協働による行政運営の実現が不
可欠となります。
(1)行財政改革
それには、市民と信頼関係を築くことはもとより、公正で透明
低迷する経済情勢の中、
市の主要な財源である市税収入の
性の高い行政運営と市民との情報の共有化を推進しなければ
伸び悩みに加え、
急速な少子高齢化に伴う社会保障費が増加
なりません。そして、
これまで主に行政により提供されてきた公共
するなど、
市の財政は年々厳しさを増し、
従来どおりの行政運営
サービスについて、
その提供主体となりうる意欲と能力を備え、
では、
現状の市民サービスの維持さえ困難になっています。
かつ、
先進性、
開拓性、
創造性に富んだ多様な主体(コミュニテ
このような状況の中で行政サービスを向上させていくためには、
ィ、
NPO、
ボランティア団体、
企業等)が台頭し始めており、
このよ
これまで以上に簡素で効率的な行政運営はもとより、
中長期的
うな多元的な主体により担われる「新しい公共空間」をいかに
な財政見通しと民間経営の手法を取り入れた抜本的な改革を
豊かなものにしていくかが重要です。
実行していかなければなりません。
また、
効率的で効果的な行政運営を行うためには、
「官でやる
「財政収支の中期見通し」
(平成17年11月策定)
では、
行政
べきこと」
と
「民間でやるべきこと」を明確にして、
財政構造を改
改革を行わなければ、
平成17年度から平成21年度までの5年間
革し、
仕事の流れを変え、
人と組織を変える必要があります。そ
で約36億円の収支不足となり、
この収支不足を主要基金で賄っ
して、
市自らが率先して新たな仕組みづくりに取組み、
効率化を
ていくと、
平成21年度には、
基金残高が約2千万円に激減すると
徹底し、
PDCAサイクルに基づく不断の点検を行うことにより、
「小
いう推計になっています。
さらにこれからの地方財政に対する国
さくて効率的な行政」への道筋を確かなものとします。
※
の方針、
各年度の予算編成時の税制改正、
地方財政対策等に
※PDCAサイクル
Plan(計画)Do(実施)Check(評価)Action(改善)
の頭文字をつなげたもの。 政策・施策・事務事業など
の業務を計画通りスムーズに進めるための管理サイクル。
よっては、
より厳しい財政状況になることが予想されます。
もし仮
に、
今後歳出削減努力や歳入確保対策を行わなければ、
市財
※
※財政再建団体
赤字が大幅に膨らんで自主再建が困難になった自治体
政が破綻し、
財政再建団体に転落する可能性もあり、
如何なる
2
これからのまちづくりの基本原則
方策を講じてでも断固として回避しなければなりません。
これまでの市民と行政との関係は、
市民はいわば行政からの
づき指定する団体で「準用財政再建団体」が正式名称
このような行財政環境下で、
杵築市の将来像である「歴史と
サービスの「受け手」であり、
行政はサービスの「送り手」でした。
です。市町村においては、標準財政規模に対し20%以
文化の薫り高き豊かな感性があふれるまち」の実現に向けて、
しかしながら、
市民ニーズの多様化、
厳しい財政状況などから、
ると、総務大臣が同意した財政再建計画に従って予算
市民と協働し、
改革の時代にふさわしいシステムを確立するため、
まちづくりを行政だけで担うことはもはや限界がきています。
を編成し、財政再建に取り組むなど、行財政運営につい
行財政改革を推進していきます。
そのため、
これからのまちづくりは、
行政だけがすべて担うの
に対して、総務省が地方財政再建促進特別措置法に基
上の赤字が指定の目安になります。財政再建団体にな
て実質的に国の管理下におかれ、
「地域のことは地域
ではなく、
コミュニティ、
NPO、
ボランティア団体、
企業等もそれぞ
で決める」という地域の独自性による自治体の運営が
大幅に制限されます。
(2)効率的、効果的な行政運営
れ知恵や力を出し合いながら、
公共の課題を発見・共有し、
とも
本市の将来像の実現のため、
本計画に基づくまちづくりを推
に解決していくことが求められます。このような考え方を基本原
進していくためには、
今後も予想される厳しい社会経済環境を
則として、
市民と行政が協力しあう協働によるまちづくりを行って
乗り越え、
地方分権の時代にふさわしい自立した自治体として、
いきます。
最少の経費で市民が真に望む良質で充実したサービスを常に
提供することが求められています。様々な形で市民の声を聞き
市政に反映するためには、
行政主導の行政運営から、
市民と行
32
33
基
本
構
想
第 6 章 総合計画の推進にあたって
(1)市民参画
国から自治体への地方分権がより進展していけば、
いままで
以上に自治体の責任は増すようになり、
市民の自己決定権が拡
充するとともに、
その決定の重みは非常に大きなものとなってい
きます。行政は政策などの意思決定の過程に市民の意見がより
反映できるようにしていかなければなりません。
そのため、
行政は積極的に情報の共有を進めていくとともに、
計画・実施・評価・改善のそれぞれの段階において、市民が主
体的に参画できるようにしていきます。
そこで、
重要な政策などについては、
市民意見提出手続(パ
※
※市民意見提出手続(パブリックコメント)
市の政策案などを策定の段階で事前に明らかにし、市
民に説明する機会を設け、その案に対する様々な意見
※
ブリックコメント)、
ワークショップの開催、
ヒアリングの実施など、
計
画段階から市民の意見を聴くことにより、
より市民の意見を意志
を提出してもらい市民の意見を広く市政に反映させて
決定に反映できるようにしていきます。
また、
市民自らが自主的に
いくこと。
これからのまちづくりを考え、
必要な施策などを提案する市民政
※
※ワークショップ
策提案手続を行っていきます。
市の政策案などを策定するにあたり、市民等から参加
者を募り、各種の共同作業を行いながら、政策案などに
ついて自由に論議し、一定の案に集約する方法。
(2)協働
多様化する市民ニーズに対応し、
より多くの市民が満足する
※市民政策提案手続
市民が自発的に政策案を提案し、または市が市民に政
行政サービスを効率的・効果的に提供していくためには、
市民と
策の提案を求め、求めに応じて市民が提案したものに
行政が協力しあい、
相互に補完的な関係を築き、
それぞれの役
対して、市が調査研究し、その政策を実施するか否かの
割分担を明らかにし、
様々な施策を推進していく必要があります。
検討を行なった結果を、公表する一連の手続のこと。
そのため、
NPOやボランティア団体を含め、
市民活動団体の
育成・支援に努め、
協働のための仕組みを創設していきます。
また、
市民と行政が協働してまちづくりを進めるために、
いつで
も、
どこでも意見の交換や情報交換ができるよう電子上にコミュ
ニティ広場も設けます。
安心・安全なくらしをささえるまちづくり
感性豊かで活力を生むまちづくり
豊かな自然と文化を大切にするまちづくり
ひとが育ち、輝くまちづくり
利便性の高いまちづくり
市民が主役のまちづくり
34
基
本
計
画
基本計画の体系
杵築市の施策について、6つの柱ごとに主な施策・事業を示します。
【6つの柱】
1
安心・安全なくらしを
ささえるまちづくり
【分 野】
3
豊かな自然と文化を
大切にするまちづくり
1. 自然の保全と活用
1. 健康づくりの充実
2. 歴史・文化遺産の保存と活用
2. 保健・医療体制の充実
3. 環境問題への対策
3. 国民健康保険・国民年金の推進
4. 福祉の充実
4 ひとが育ち、輝くまちづくり
1. 子育て支援の充実
5. ユニバーサルデザインのまちづくり
2. 幼児・学校教育の充実
6. 消防・防災対策の充実
3. 社会教育の充実と生涯学習のまちづくり
7. 交通安全対策の推進
4. 人権が尊重されるまちづくり
8. 防犯体制の確立
5 利便性の高いまちづくり
2
感性豊かで活力を生む
まちづくり
1. 道路網の整備
1. 定住促進策の充実
2. 公共交通の充実
2. 農林漁業の振興
3. 上・下水道の整備
3. 商工業の振興
4. 情報通信基盤の整備と活用
4. 集客・観光の振興
5. 雇用対策の充実
6 市民が主役のまちづくり
1. 市民交流・都市間交流・国際交流の推進
2. 市民と行政の協働のまちづくり
3. 地方分権時代に対応した行財政運営
36
37
基
本
計
画
6つの柱の基本方針
1
安心・安全なくらしをささえるまちづくり
5
利便性の高いまちづくり
保健・医療・福祉、
国民健康保険・国民年金、
レクリエーション、
スポーツ、
消防・防
大分空港に近接し、
高速道路網も発達した本市の特性をさらに活かすべく、
広域
災及び防犯等の各施策をより一層充実させるとともに、
各分野の連携を積極的に
交通網の体系的な整備を推進し、
活性化のポテンシャルを高めるほか、
すべての市
推進し、
市民の誰もが健康で生涯安心して暮らせるまちづくりを展開します。
民が、
これまで以上に安全・快適・便利な生活を送ることができるよう、
広域化した本
市の拠点間移動の円滑化を図るための道路整備や公共交通機関の充実、
上・下
水道の整備、
情報通信基盤の整備を推進し、
利便性の高いまちづくりを目指します。
2
感性豊かで活力を生むまちづくり
豊かな自然と、
高速道路交通網の結節点としての交通利便性を活かし、
新たな
定住者の受け入れのための基盤整備並びに雇用対策を進めるほか、
農林漁業、
商工業、
観光・集客産業などの活性化策や、
新たな産業の創出を目指します。
6
市民が主役のまちづくり
本市においては、
各地域の個性や特性を最大限に活かすことができるような計画
や体制づくりを目指すとともに、
互いの文化・伝統を尊重できる機会の創出を図ります。
また、
杵築市としての一体感を醸成するための新たな文化づくりに取り組み、
杵
3
豊かな自然と文化を大切にするまちづくり
築市としての情報発信を地域内外に積極的に行っていきます。
さらに、
さまざまな立場の市民の意見が市政に反映されるよう、
行政と住民による
協働のシステムづくりに取り組むとともに、
地方分権時代に対応した、
効率的かつ効
水と緑の豊かな自然環境や景観、
歴史・文化資源を保全し、
後世に継承していく
果的な行政運営の徹底を図ります。
とともに、
自然エネルギーの導入や、
歴史・文化資源の公開などを通して、
地域資源
の活用を図ります。
4
ひとが育ち、輝くまちづくり
地域の最大の財産である「ひと」の能力を最大限に引き出すために、
保育・幼児
教育から学校教育、
生涯学習に至るまで、
だれもが「いつでも」
「どこでも」
「何でも」
学ぶことのできる、
知的好奇心を刺激するまちづくりに取り組みます。
また、
男女共同
参画社会の実現をはじめ、
あらゆる立場の市民に社会参画の機会が与えられる人
権尊重のまちづくりを目指します。
38
39
基
本
計
画
①健康づくりの充実
1
第 章
安心・安全なくらしをささえるまちづくり
基本的目標
高齢社会を迎えるにあたって、
誰もが生涯安心して暮らせる
生活の基盤整備を進めることは、
まちづくりの基本となるものです。
施策内容
1
健康づくりの充実
本市のまちづくりにおいては、
理想の生活環境の実現を目指
高齢社会を迎える中、
市民の誰もがいつまでも心身の健康を
して、
保健・福祉・医療等の施策や施設整備を充実するとともに、
維持し、社会参加できる環境づくりは、地域の活力増加につな
消防・防災・交通安全対策の充実、
防犯体制の確立を図り、
地
がるほか、
介護や医療等の経済的・社会的負担を軽減していく
域の中で市民が共に支え合う仕組みを整え、
皆がいきいきと安
効果も見込まれます。
心して生活できる地域社会づくりを推進します。
本市では、
総合体育館や総合運動公園など、
健康増進のた
また、
災害や急病等の緊急時においても、
広域的に対応でき
めのスポーツ・レクリエーション施設を整備していくほか、
健康づ
る体制を強化して、
市民の暮らしを守るまちづくりを充実します。
くりの実践及び普及啓発やスポーツ大会開催など、
ソフト面での
充実も図るなど、健康に関する事業を総合的かつ体系的に展
開していきます。
施策の体系
健康づくりの充実
総合体育館の整備
総合運動公園の整備
健康増進施設の整備
健康づくりプログラムの充実
■現 状
¡市民一人ひとりが健康推進活動を行うには、
市民に身近な場
所で健康づくりを行うことが大切であり、
地域での健康づくり
活動を担う組織の育成・支援を推進していく必要があります。
¡地域に密着した健康相談・健康教育等を行うため、
コミュニテ
ィと連携して、
それぞれの地域に適した事業を企画し、
実施し
ていく必要があります。
¡ストレスの多い現代社会においては、
心の健康づくりも重要な
40
41
基
本
計
画
第 1 章 安心・安全なくらしをささえるまちづくり
①健康づくりの充実
課題となっており、
個別相談に応じ必要な指導および助言を
健康相談実施状況
健康推進課資料
250(回)
行う体制の充実、
確保に努めていく必要があります。
3,552
3,516
¡スポーツ活動の推進は、
市民の健康、
体力づくりに役立つだ
3,047
200
気軽にスポーツに取り組むことのできる環境づくりに努めてい
150
の各種スポーツ施設があり、
幅広く市民に利用されてきました。
3,000
2,114
2,000
100
く必要があります。 ¡本市には、
総合運動場、
多目的グラウンド、
野球場、
弓道場等
3,030
利
用
者
数
けでなく、
市民のいきがいづくりや仲間づくりの活動によって、
活力あるまちを生み出します。世代や性別に関係なく、
誰もが
4,000(人)
3,551
50
0
健やかで明るく豊かな日常生活を送るため、
健康への関心は
年々高まり、
スポーツ・レクリエーション活動の参加意識がさら
220
171
168
136
168
122
実
施
回
数
平
成
12
年
度
平
成
13
年
度
平
成
14
年
度
平
成
15
年
度
平
成
16
年
度
平
成
17
年
度
1,000
0
に増加しています。このため、
市民一人ひとりが年齢や体力
にふさわしいスポーツに生涯を通じて親しみ、
健康・体力の維
訪問指導実施状況
持増進のための環境整備や老朽化した施設の改良に努め
1,000(日)
健康推進課資料
1,600(人)
1,560
ていく必要があります。
1,400
800
1,200
市民体育祭(バレーボール)
931
600
400
952
482
利
用
者
数
815
517
800
818
600
578
200
0
健康教育実施状況
健康推進課資料
350(回)
5,675
150
4,901
利
用
者
数
200
281
6,000
5,000
4,000
281
299
303
267
275
3,000
100
50
0
42
実
施
回
数
平
成
12
年
度
2,000
平
成
13
年
度
平
成
14
年
度
平
成
12
年
度
平
成
13
年
度
400
200
平
成
14
年
度
平
成
15
年
度
平
成
16
年
度
平
成
17
年
度
0
7,000
5,890
5,511
250
287
540
397
8,000(人)
7,147
6,626
300
実
施
262 日
数
1,000
平
成
15
年
度
平
成
16
年
度
平
成
17
年
度
■課 題
¡地域の健康づくりボランティアの育成・支援
¡効果的な情報の発信、
健康づくりの啓発活動の充実
¡精神保健の推進
¡既存スポーツ施設や学校施設の有効活用
1,000
¡総合体育館・総合運動公園の整備
0
¡市営野球場の改修
¡老朽化した施設の整備、
改修
¡総合型地域スポーツクラブの設立
43
基
本
計
画
第 1 章 安心・安全なくらしをささえるまちづくり
①健康づくりの充実
②保健・医療体制の充実
■基本方針
■現 状
¡健康診査や健康相談など、
病気の早期発見、
早期治療を図
¡市内の医療施設は、
病院4、
一般診療所27、
歯科診療所11が
るための二次予防対策を図るとともに、
一次予防対策を重視
あり、
病床数は466床となっています。近年、
本市においても、
した健康づくりを進めていくため、
健康づくりに関する普及啓
三大死亡原因であるがんや心疾患、
脳卒中に加え、
糖尿病
発に取り組むとともに、
地域の関係団体等と連携し、
地域を主
や肝疾患などの生活習慣病などが増加し、早期発見、早期
体とした健康づくり運動や介護予防を推進していきます。
治療が重要な課題になっており、
各種健診の推進や結果の
¡ストレスの多い現代社会においては、
心の健康づくりも重要な
課題であることから、
精神保健対策にも取り組みます。
市民体育祭(ソフトボール)
¡スポーツ・レクリエーション活動への参加が増加する中、
活動
事後指導策の充実が必要です。
¡市立病院と私立病院・診療所との連携を強化し、救急医療
体制の強化等医療体制の充実に努めていく必要があります。
の拠点となる総合的な施設の整備については、
時代に応じた
¡感染症対策については、
感染症の発生と蔓延の予防、
および
利用者ニーズを満たすようその充実に努めます。また、体力
公衆衛生の向上のため、
予防接種法に基づく予防接種、
結
の維持と健康の増進を図るうえでスポーツ活動は不可欠であ
核予防法に基づく予防接種を行っていますが、
予測不可能
り、誰もが気軽に取り組める軽スポーツの普及による市民一
な感染症についても関係機関との連携を図り、
早急な対応を
人一スポーツの推進を図ります。
行っていく必要があります。
杵築市立山香病院
¡子どもたちの成長・発達の確認、保護者の育児不安等に早
期に対応するため、
乳幼児健康診査(集団健診)
を実施して
2
保健・医療体制の充実
います。
¡平成18年10月より対象年齢を拡大し、
乳幼児の入院及び通
市民が健康で安心して暮らすことができるよう、
市立病院を核
として、
保健センターをはじめとする各種関係機関の連携のもと、
各種健診事業の充実により、
病気の予防と早期発見に努めます。
また、
病気・救急時には、
適切かつ迅速な医療を受けられるよ
う、
医療機関を中心に連携を強化し、
地域医療体制の充実を図
ります。
院における医療費の助成を行っています。
また、
3歳未満児に
は、市が一部自己負担金について単独で助成を行っていま
すが、
今後も安心した子育てを行うため、
事業の継続と拡大
が必要です。
¡各種保健事業は、
地区公民館等で実施することも多く、
保健
相談室や栄養実習室、
トレーニング室等の施設が備わってい
ないのが現状です。今後、
市の健康づくり計画に基づく健康
増進事業や母子保健事業を推進していくうえで、
乳幼児から
施策の体系
保健・医療体制の充実
高齢者まで気軽に健康づくりに取り組める施設として、
また、
地域保健・医療拠点の整備
健康づくりの情報発信並びに拠点施設として、
保健福祉セン
ターの建設が必要となります。
保健・医療のネットワークの形成
健診体制の充実
MRI
44
45
基
本
計
画
第 1 章 安心・安全なくらしをささえるまちづくり
②保健・医療体制の充実
③国民健康保険・国民年金の推進
健康診査利用状況
健康推進課資料 単位:人
7,200
3
国民健康保険・国民年金の推進
国民健康保険財政の健全な運営と、
市民に公平な負担や給
7,100
7,000
付を図るため、
医療費の適正化及び保険税の適正な賦課と徴
6,909
6,945
6,976
収率の向上に努めます。
6,979
6,894
6,900
利
用
者
数
6,800
また、
国民年金制度への関心を高めるための啓発活動や相
談業務の充実を図り、加入促進に努めるとともに、未納問題対
6,833
策として口座振替の推奨や免除・猶予制度の積極的な活用を
図ります。
6,700
0
平
成
12
年
平
成
13
年
平
成
14
年
平
成
15
年
平
成
16
年
平
成
17
年
■課 題
施策の体系
国民健康保険・
国民年金の推進
国民健康保険財政の健全な運営
国民年金制度の体制強化
¡救急医療体制の強化等医療体制の充実
¡予防接種率を向上させるために子どもの体調や保護者の都
合に配慮した接種機会の提供・確保
¡予防接種に関する知識の普及
■現 状
¡未接種者に対する指導強化
¡国民健康保険制度は、
社会保障制度の一環として実施され
¡各種健診の受診率向上
ており、
その中で医療保険の中核として重要な役割を担い地
¡早期発見、
早期治療への適切な対応
域医療の確保と地域住民の健康増進に大きく貢献してきまし
¡健診対象者、
実施方法の見直し
た。
しかし、加入者の高齢化により医療費が増大し、低所得
者や無職者の加入割合が増加して財政基盤の脆弱化が進
■基本方針
み、
財政収支の不均衡を伴って、
国民健康保険の運営は厳
¡市民が生涯にわたって健康で安心して暮らすことができるよう、
しい状況になっています。このため、
医療費抑制のために重
市立山香病院を核として、
関係機関の連携のもと、
病気の早
複多受診者や健診後のフォローを行うための訪問指導等の
期発見・早期治療のための各種健診や保健事業の充実を
保健事業を実施するとともに、
国民健康保険に対する市民の
図るとともに、
健康に関する相談や指導体制の充実を図ります。
理解を得るための広報活動等医療費の適正化に努め、
収納
¡病気・救急時には、
適切かつ迅速な医療を受けられるよう、
医
促進体制を整備し、
財政の安定化を図ることが重要です。
療機関の連携を強化し、
地域医療体制の充実を図ります。
¡国民健康保険財政の健全な運営のため、
滞納者に対しては、
¡市民がより高度な医療が受けられるよう医療設備、
検診設備
有効期限の短い短期証や、資格証明書を交付するなど、国
等を含めた医療供給体制のより一層の充実を図ります。
民健康保険税の収納促進に積極的に取り組んでいます。
医師による診察
46
47
基
本
計
画
第 1 章 安心・安全なくらしをささえるまちづくり
③国民健康保険・国民年金の推進
④福祉の充実
¡これまでの老人医療制度が、
平成20年4月から「後期高齢者
¡後期高齢者医療制度の創設に伴い、被保険者に対する制
医療制度」に変わります。新制度での保険料の算定方法や
度の周知徹底を図り、
保険料の徴収や各種申請・届出の受付、
徴収方法、
自己負担割合や高額医療費の請求方法について、
保険証の引渡しなどの窓口体制の整備を図ります。
被保険者が混乱を招くことの無いよう、
広報や相談業務を通じ、
制度の周知徹底を図ることが必要です。
¡国民年金制度は、国が運営し社会全体で老後の生活を実
¡国民年金の未加入、
未納対策として、
広報紙やパンフレットに
より年金制度の周知で理解を求め、
加入促進を図ります。未
納対策として資格取得時に口座振替、前納といった制度の
質的に保障する社会保障制度であり、
極めて重要な役割を
活用を進めるほか、経済的な理由による免除申請、若年者、
担っています。
しかし、
少子高齢化が進展し、
年金制度に大
学生を対象とする猶予など各種制度の適用を推進し、未納
きな影響を与えることが明らかになっているうえに、
未加入者
者対策に努めます。
また、
関係機関との連携を強化し、
未加入、
が増加し、
社会的な問題になっています。安定した年金制度
未納対策を強化します。
の確立と、
老後の生活安定のため、
広報や相談業務を通じ、
年金制度への理解を深めることが必要です。
¡年金制度については、
段階的に法改正がされているところで
あり、
被保険者が求める制度を的確に活用できるよう、
迅速な
情報収集に努めるとともに、被保険者の理解が得られるよう
相談業務の充実に努めます。
■課 題
¡国民健康保険の財政基盤の強化
¡国民健康保険税の収納促進
¡後期高齢者医療制度の周知、
窓口業務の充実
¡国民年金制度の周知、
相談業務の充実
■基本方針
¡医療費適正化のため、
被保険者を対象に訪問指導事業、
レ
セプト点検の充実・強化、医療費通知を行うことで医療費に
※ハイリスクアプローチとポピュレーションアプローチ
ハイリスクアプローチとは、疾病を発病しやすい高
いリスクを有する個人や集団を特定し、その対象に
福祉の充実
対する意識を高め、
国民健康保険の諸制度についての啓発
本市においても、
今後は高齢者人口の増加並びに要介護者
等を行います。
の増加が予想される一方、
核家族化などによる家庭における介
¡被保険者の高齢化に伴う健康障害の増加対策として、
今後
護能力の低下など、福祉をめぐる環境は複雑化してくることが
の国民健康保険制度の適正運営を狙いに、
健診と保健指導
想定されます。本市では、
保健・福祉・医療の連携により、
援助や
を一体化した生活習慣病のハイリスクアプローチとポピュレー
介護を必要とする高齢者や障がい者(児)
に総合的で効率的
※
ションアプローチの推進に努めます。
なサービスを提供します。また、
要介護者等が住み慣れた地域
絞り込んで働きかけを行うこと。それに対しポピュ
¡効果的な収納体制の整備を図り、
研修会等の積極的参加に
でサービスが受けられるよう、
福祉センターの整備、
在宅福祉サ
レーションアプローチとは、一部に限定せず集団全
より職員の資質向上に努め、
納税相談等の納税対策を徹底
ービスの充実を図るほか、
市民同士の扶助のあり方についても
することによって、
納税者との意思疎通を図り、
収納向上につ
検討を進め、
地域という枠組みの中で、
市民と行政の協力の下、
なげます。また、訪問収納体制を強化するとともに口座振替
全ての市民が可能な限り自立した生活を送るための「地域福祉」
利用者の拡大に努めます。
の理念を推進します。
体に働きかける方法のこと。
48
4
49
基
本
計
画
第 1 章 安心・安全なくらしをささえるまちづくり
④福祉の充実
づくりを含めた介護予防の取り組みを充実していくことが求
施策の体系
められています。
福祉の充実
保健・医療との連携体制の構築
地域福祉拠点の整備
在宅福祉サービス体制の充実
¡要介護者に対する支援としては、
平成12年4月より介護保険
制度が開始され、
在宅介護サービスを中心に利用者数や利
用されるサービスの量が大幅に増加しており、
介護を社会全
体で支える制度が、
市民に浸透・定着しつつあります。また、
介護保険制度が導入されてから6年が経過し、大幅な法改
正が行われ、
第3期介護保険事業計画は、
これまでの「介護」
を重視した考え方から「予防」を重視した考え方となる新しい
介護保険制度が始まりました。
■現 状
¡本市の平成17年10月現在における高齢者人口は、
9,807人、
高齢化率は29.2%と4人に1人以上が高齢者という状況になっ
¡本市における平成18年4月1日現在の障がい者(児)数は、
2,005人となっており、
年齢的に見ると、
65歳以上の高齢者の
比率が高く、
障がい者の高齢化傾向がうかがえます。
ています。このような状況のなか、
高齢者の生活の質を高め、
¡国は、
平成14年12月に「障害者基本計画」及び「重点施策
安心して暮らせる豊かな住みよいまちを築くことを目標に、
また、
実施5カ年計画」、
大分県では、
平成16年3月に「大分県障害
高齢者の皆さんが尊厳を保ち、
これまでの人生経験やその能
者基本計画(第3期)」を策定し、
障がいのある人の自己決定
力を生かした主体的な生活が送れるよう
「杵築市介護保険
に向けた取り組みの強化を図っています。本市においては「高
事業計画及び高齢者保健福祉計画(第3期)
」
を策定し、
保健・
齢者や障がい者にやさしいまちづくり事業」により、
道路整備
医療・福祉の連携を目指した保健福祉の支援機能の充実と
におけるバリアフリー化、
公共施設等には車椅子用スロープ
各種サービスの利便性の向上に積極的に取り組んでいます。
や手すり等の設置の推進を行うとともに、
障がい者ショートス
¡高齢者をとりまく社会環境は、
核家族化の進行、
扶養意識の
変化等さまざまな要因により家庭の介護機能の低下が予想さ
れ、
一人暮らしや高齢者夫婦世帯の増加に対応する在宅福
テイ・ホームヘルプサービスや日常生活用具・補装具の給付
の各種事業なども実施してきました。
¡平成18年度から施行された障害者自立支援法に伴い、
身体・
祉の充実等の環境づくりが必要です。
また、
75歳以上の後期
知的・精神の3障がい施策の一元化やサービス体系の再編
高齢者も増加すると思われることから、
高齢者の社会参加を
など、障がい者福祉は変革期にあります。平成19年1月に策
促進し、
生涯を通しての健康づくり、
生きがいづくりができる福
定しました、
「杵築市障害者計画」及び「杵築市障害福祉計
祉のまちづくりを推進することが必要です。
画」に則って、
障がいのある人が自らの能力を最大限に発揮
¡高齢者は寝たきりや認知症等のため介護を要する人や、介
護を要するほどではないが日常生活に支援が必要な人、
自立
し自己表現できるよう、
総合的な見地から効果的に各種施策
を推進する必要があります。
した日常生活が送れる人など、
その状態は様々であり、
これか
らの高齢者施策の推進にあたっては、
介護を要する状態にな
っても安心して生活できる環境づくりとともに、
高齢者ができる
だけ介護を要する状態にならないよう、
健康づくりや生きがい
デイサービス送迎
50
51
基
本
計
画
第 1 章 安心・安全なくらしをささえるまちづくり
④福祉の充実
転倒骨折予防教室(寝たきり予防事業)実施状況
健康推進課資料 単位:回
300
通所介護(デイサービス)利用状況
福祉課資料 単位:回/年
60,000
296
245
250
50,000
211
216
40,000
200
150
30,000
0
3
実
施
回
数
平
成
12
年
度
平
成
13
年
度
平
成
14
年
度
50
10,000
平
成
15
年
度
平
成
16
年
度
「食」の自立支援事業(利用調整に基づく配食サービス)実施状況
平
成
17
年
度
福祉課資料 単位:食
30,000
25,329
29,142
25,000
28,530
0
回
数
平
成
12
年
度
平
成
13
年
度
平
成
15
年
度
通所リハビリテーション(デイケア)利用状況
福祉課資料 単位:回/年
30,000
25,234
25,000
27,197
23,230
15,174
14,035
15,000
11,958
10,000
配
食
数
平
成
12
年
度
回
数
6,558
5,000
平
成
13
年
度
平
成
14
年
度
平
成
15
年
度
訪問介護(ホームヘルプサービス)利用状況
平
成
16
年
度
平
成
17
年
度
福祉課資料 単位:回/年
55,000
50,810
52,488
0
平
成
12
年
度
平
成
13
年
度
平
成
14
年
度
平
成
15
年
度
特定施設入所者生活介護入所状況
平
成
16
年
度
平
成
17
年
度
福祉課資料 単位:人/月
30
27.1
50,905
41,370
44,000
25
20
33,256
33000
平
成
14
年
度
20,000
10,000
0
平
成
17
年
度
30,452
20,538
20,000
5,000
平
成
16
年
度
35,251
27,560
21,881
15,000
55,312
20,000
100
0
47,928
40,859
27,010
15
12.3
22,000
10
11,000
0
52
5
回
数
平
成
12
年
度
平
成
13
年
度
平
成
14
年
度
平
成
15
年
度
平
成
16
年
度
平
成
17
年
度
0
入
所
者
数
0.1
0.1
平
成
12
年
度
平
成
13
年
度
1.4
2.0
平
成
14
年
度
平
成
15
年
度
平
成
16
年
度
平
成
17
年
度
53
基
本
計
画
第 1 章 安心・安全なくらしをささえるまちづくり
④福祉の充実
福祉用具貸与状況
福祉課資料 単位:件/年
220,000
201,852
143,376
140,000
100,000
86,043
件
数
0
782
3,569
平
成
12
年
度
平
成
13
年
度
平
成
14
年
度
平
成
15
年
度
平
成
16
年
度
平
成
17
年
度
平成18年4月1日現在 福祉課資料 単位:人
視覚
176,407
180,000
60,000
身体障害者手帳の交付状況
聴覚
音声
肢体
内部
計
18歳未満
1
1
0
0
11
6
19
18∼64歳
36
43
0
5
258
123
465
65歳以上
115
224
0
9
764
409
1,
521
杵築市計
152
268
0
14
1,
033
538
2,
005
精神障害者保健福祉手帳の交付状況
療育手帳の交付状況
平成18年4月1日現在 福祉課資料 単位:人
平成18年4月1日現在 福祉課資料 単位:人
A
グループホーム入所状況
平衡
B
1級
計
2級
3級
計
福祉課資料 単位:人/月
35
34.4
30
26.8
18歳未満
14
23
37
18歳未満
0
0
0
0
18∼64歳
56
80
136
18∼64歳
5
46
10
61
65歳以上
14
10
24
65歳以上
0
2
1
3
杵築市計
84
113
197
杵築市計
5
48
11
64
25
20
15
10
入
所
者
数
10.8
5
0
0.3
平
成
12
年
度
1.2
平
成
13
年
度
2.3
平
成
14
年
度
障害児の就学状況
平
成
15
年
度
介護老人福祉施設入所状況
平
成
17
年
度
平成18年4月1日現在 福祉課資料
養護学校
障害児学級
計
幼稚部
小学部
中学部
高等部
幼稚園
保育園
小学校
中学校
0人
3人
3人
7人
0人
0人
10人
4人
福祉課資料 単位:人/月
250
(注) 手帳の所有に関わらず、在籍している人数。
198
171
210
172
平成17年度 ホームヘルプサービス利用状況
152
単位
福祉課資料
18歳未満
100
50
0
54
27人
225
200
150
平
成
16
年
度
入
所
者
数
平
成
12
年
度
平
成
13
年
度
平
成
14
年
度
平
成
15
年
度
平
成
16
年
度
平
成
17
年
度
18歳以上
65歳未満
65歳以上
計
身体障害者手帳
時間/年
0
4,
432
250
4,
682
療育手帳
時間/年
0
1,
093
0
1,
093
精神障害者保健福祉手帳 時間/年
0
435
0
435
計
0
5,
960
250
6,
210
時間/年
55
基
本
計
画
第 1 章 安心・安全なくらしをささえるまちづくり
④福祉の充実
平成17年度 デイサービス利用状況
単位
福祉課資料
18歳未満
18歳以上
65歳未満
65歳以上
平成17年度 デイケア利用状況
計
単位
福祉課資料
18歳未満
18歳以上
65歳未満
65歳以上
計
身体障害者手帳
回/年
0
844
152
996
身体障害者手帳
人日/年
0
0
0
0
療育手帳
回/年
20
404
0
424
療育手帳
人日/年
0
0
0
0
精神障害者保健福祉手帳
回/年
0
0
0
0
精神障害者保健福祉手帳
人日/年
0
1,
012
0
1,
012
計
回/年
20
1,
248
152
1,
420
計
人日/年
0
1,
012
0
1,
012
福祉課資料
■課 題
平成17年度 日常生活用具の給付状況
単位
18歳未満
18歳以上
65歳未満
65歳以上
¡高齢者の社会参加の促進
計
¡高齢者の在宅生活の支援
身体障害者手帳
件/年
0
16
0
16
療育手帳
件/年
0
0
0
0
精神障害者保健福祉手帳
件/年
0
0
0
0
計
件/年
0
16
0
16
¡高齢者の住まい等の確保
¡認知症高齢者に対する支援
¡介護保険事業の円滑な運営
¡介護サービスの質の確保
¡介護予防の推進
¡公正な介護認定
平成17年度 補装具の交付・修理状況
単位
福祉課資料
18歳未満
18歳以上
65歳未満
65歳以上
計
¡地域生活支援体制の充実
¡障がい者の社会参加の促進
¡障がい者の在宅福祉サービスの充実
身体障害者手帳
件/年
7
745
0
752
療育手帳
件/年
0
0
0
0
精神障害者保健福祉手帳
件/年
0
0
0
0
計
件/年
7
745
0
752
¡障がい者の相談体制の充実
¡精神保健福祉の充実
¡重度心身障害者医療制度の充実
¡障がい者団体・ボランティア団体の育成、
支援
¡啓発・広報活動の推進
平成17年度 在宅障害者短期入所、ショートステイ利用状況
単位
56
18歳未満
福祉課資料
18歳以上
65歳未満
65歳以上
¡生活安定施策の充実
¡障がい者の就労、
就学の支援
計
¡生活困窮者の支援
身体障害者手帳
日/年
0
191
0
191
療育手帳
日/年
6
58
0
64
精神障害者保健福祉手帳
日/年
0
0
0
0
計
日/年
6
249
0
255
■基本方針
¡今後も高齢者人口の増加並びに、要介護者の増加が予想され
る一方、
核家族化などによる家庭における介護能力の低下など、
福祉をめぐる環境は複雑化してくることが想定されるため、
高齢
57
基
本
計
画
第 1 章 安心・安全なくらしをささえるまちづくり
④福祉の充実
⑤ユニバーサルデザインのまちづくり
者福祉計画に基づき、
食の自立支援や疾病・認知症・介護予防
の育成や雇用促進、
復職支援等を推進します。
※
の推進など各種福祉サービスに積極的に取り組んでいきます。
¡ノーマライゼーションの理念のもと、
障がい者の社会参加等が
¡高齢者や要介護者等が住み慣れた地域でサービスが受け
図られるよう広報啓発活動に努め、
誰もが自由に安心して暮
られるよう、
福祉センターの整備、
在宅福祉サービスの充実を
らせるまちづくりを推進します。
趣味などの生涯学習への参加を進め、
市民と行政の協力の下、
5
ユニバーサルデザインのまちづくり
市民が安心して生活できる「まち」は、
健常者だけでなく、
子
のまちづくりを推進していきます。
どもや高齢者、
障がい者(児)など、
すべての人にとって「使いや
すい」
「移動しやすい」
ものである必要があります。そのためにも、
保険制度の動向を踏まえつつ、
利用者の生活機能の回復につ
公共施設の建設においては、
こうしたユニバーサルデザインの
ながるようなサービス提供という観点に立って、
これまで生活を
思想を取り入れ、
視覚障がい者用の誘導ブロック設置や、
各種
行ってきたサービス圏域内でデイケア・デイサービス等通所型の
表示における点字の積極的な導入、
車椅子用のスロープやエ
事業所や訪問系サービスを活用し、地域包括支援センターが
レベーターの導入などを積極的に推進するなど、誰もが自由に
中心となり、
必要と判断されたサービスの提供を行っていきます。
安心して暮らせるまちづくりを進めます。また、
民間の建築物に
¡要介護状態となっても自宅で介護を受けたいとする高齢者が
のなかで普通の生活が送れるような条件を整えるべ
との考え方。
全ての市民が可能な限り自立した生活を送れるための福祉
¡要支援1、2の者に対する介護予防サービスについては、介護
障がいのある人を特別視するのではなく、一般社会
きであり、共に生きる社会こそが正常な社会である
図ります。また、
できる限り、
要介護状態に陥ることなく健康で
いきいきとした生活が送れるように、
健康づくり、
スポーツ活動・
※ノーマライゼーション
ついても、
ユニバーサルデザイン化への誘導を図ります。
多いため、
在宅サービスの充実を図ります。
¡認知症に関しては、
グループホームなどで、
認知症専門デイサ
ービスや、
認知症の家族介護教室など専門的技術の取得な
施策の体系
どを企画します。
また、
数時間でも自宅で目を離せない認知症
高齢者の方に対して見守りができるサービス
(訪問介護)
を
使いやすくしたり、
短期入所(ショートステイ)の充実を図って
ユニバーサルデザ
インのまちづくり
公共施設のユニバーサルデザイン化
既存施設のバリアフリー化
いきます。さらに、
利用者本意の介護マネジメントを地域包括
支援センターが核となって行っていくこととします。
民間建築ユニバーサル
デザイン化への誘導
¡地域支援事業の充実を図り、介護状態に陥るおそれのある
高齢者に対し、
早期の予防施策を実施していきます。
¡国の、
「障害者基本計画」及び「重点施策実施5カ年計画」、
大分県の、
「大分県障害者基本計画(第3期)」、
「杵築市障
害者計画」及び「杵築市障害福祉計画」を踏まえ、
長期的・
■現 状
総合的な視点から施策の体系化を図り、
計画的な事業の推
¡すべての市民が住みなれた地域で安心して生活するために
進を図ります。
58
は、
公的なサービスの提供だけでなく、
地域全体を高齢者や
¡在宅福祉サービスの充実を図るとともに、
身体・知的・精神障
障がい者が安心して、
自由に行動できる空間にしていくことが
がい者の自立を支援するため、
地域における作業活動の場
必要です。このため、
市民一人ひとりの自立した生活を支える
59
基
本
計
画
第 1 章 安心・安全なくらしをささえるまちづくり
⑤ユニバーサルデザインのまちづくり
⑥消防・防災対策の充実
という視点から、
だれもが活動しやすいバリアフリーのまちづく
りが求められています。
¡既存施設や設備の改善は、
公共施設を中心にこれまで進め
の整備などにより、
災害応急体制の強化に努めます。
また、広域化に加え、複雑・多様化する消防ニーズに対応し
た消防・防災体制をさらに充実・強化します。
られてきていますが、
引き続き、
誰もが使いやすい施設の整備、
改善を進めて行くことが求められています。
¡不特定多数の人が利用する建築物を、
高齢者や障がいのあ
施策の体系
る人等が円滑に利用できるようにするため、
「大分県福祉のま
ちづくり条例」に沿った建築物の整備を進める必要があります。
消防・防災対策の
充実
危険地対策の充実
防災情報システムの整備
■課 題
¡道路、
公園、
学校などの公共施設や交通機関のユニバーサ
消防基盤の整備と充実
ルデザイン化
¡既存施設のバリアフリー化
自主防災組織の設置
¡民間の建築物等のユニバーサルデザイン化
■基本方針
¡「高齢者や障がい者にやさしいまちづくり事業」により、道路
整備におけるバリアフリー化、
公共施設等には車椅子用スロ
ープや手すり等の設置を推進します。
¡障がいのある人が安心して生活できる「使いやすい」
「移動
しやすい」まちづくりのため、
ユニバーサルデザインの思想を
取り入れ、
視覚障がい者用の誘導ブロック設置や、
各種表示
における点字の積極的な導入、車椅子用のスロープやエレ
ベーターの導入などを積極的に推進します。
¡年齢や障がいの有無にかかわらず、誰もが平等、公平に利用し
やすい「ものづくり」や「まちづくり」を実現するため、
ユニバーサ
ルデザインの原則を踏まえた設計や基準の見直し等を推進します。
■現 状
¡市内には急傾斜地崩壊危険箇所、
土石流危険渓流等が多
数存在します。危険な土砂災害から市民を守るため、
地元要
望や災害による緊急性に基づき大分県と協力し、急傾斜地
崩壊対策事業や砂防事業を実施しています。
¡降雨状況等の把握に努め、
災害発生時には、
道路、
河川の被
災箇所確認や現地での応急処置、
復旧工事を実施しています。
60
消防・防災対策の充実
平成18年3月31日現在 総務課資料
¡昭和50年4月1日に杵築速見消防組合が発足し、
これにより常
備消防体制がとられ、
地域の火災の初期消火等、
安全確保
に貢献できているところであります。
¡消防施設については、
消防ポンプ車、
消火栓、
防火水槽等、
消防水利の拡充強化を積極的に推進していますが、
市街地
6
杵築市消防団の消防施設等整備状況
消防ポンプ自動車
3
小型動力ポンプ
5
小型動力ポンプ付積載車
指揮車
37
2
周辺の急速な宅地化により整備は遅れぎみであります。
¡消防団については、
杵築市全体で14分団、
44部、
623( 平成
地震や台風、
集中豪雨による土砂災害などの災害を未然に
18年3月31日現在)名で構成されていますが、
今後とも大火災
防止するとともに、被害を最小限に抑えるため、急傾斜地崩壊
に対処するため、
団員の人員確保と資質の向上に努める必
対策事業などを積極的に推進していくほか、
防災情報システム
要があります。
消防水利の整備状況
平成18年3月31日現在 総務課資料
防火水槽
412
消火栓
763
61
基
本
計
画
第 1 章 安心・安全なくらしをささえるまちづくり
⑥消防・防災対策の充実
⑦交通安全対策の推進
消防団の編成状況
平成18年3月31日現在 総務課資料
¡消防団の機構および団員の体制整備
主な消防力
部数
団
杵
築
本
香
田
指揮車
台数計
1
定員数
■基本方針
1
14
¡防災計画や各種マニュアルの整備、
災害時の通信体制の確
4
46
立を目指すとともに、
消防団などの防災組織や行政、
市民が
築
分
団
4
東
分
団
4
3
1
4
42
一体となって活動できるよう、
平素から防災訓練を実施するな
大
内
分
団
4
3
1
4
42
ど啓発活動に努め、
地域防災との連携・協力体制づくりに努
奈 狩 江 分 団
4
3
1
4
42
めます。
また、
急傾斜地崩壊危険箇所や危険ため池の整備、
八
団
4
3
1
4
42
北 杵 築 分 団
4
3
1
4
42
計
24
17
5
25
270
坂
分
本
2
2
1
3
第
1
分
団
2
第
2
分
団
3
第
3
分
団
第
4
分
第
5
分
団
2
部
2
2
44
3
4
51
2
2
2
42
団
2
2
2
36
団
2
2
2
52
11
12
228
1
3
計
大
小型ポンプ
小型ポンプ
付積載車
杵
団
山
部
ポンプ車
11
本
1
1
部
1
第
1
分
団
3
3
3
39
第
2
分
団
3
3
3
39
第
3
分
団
3
3
3
44
9
9
1
10
125
2
47
623
計
44
3
37
5
海岸・河川の改修等災害に強いまちづくりを推進していきます。
¡計画的に拠点施設や防火水槽の設置をはじめ、
消防ポンプ
自動車や小型動力ポンプ付積載車の整備を進めるとともに、
地域防災の担い手である消防団員の確保や設備の充実に
より行政・市民が一体となった防災体制の確立を図ります。
7
交通安全対策の推進
交通事故を防止するため、
市民や関係機関が一体となって交
通安全思想の普及啓発を進めるとともに、
交通安全施設の整備
を図り、
市民が安全に生活できる交通安全対策を推進します。
施策の体系
交通安全対策の推進
交通安全意識の向上
交通安全施設の整備
交通安全運動の推進
■課 題
¡市民への危険・災害情報の配信・周知や防災意識の啓発方
法の検討
¡急傾斜地崩壊対策事業や砂防事業の実施
■現 状
¡災害時の応急処置、復旧工事の実施、災害対策本部の機能向上
¡杵築警察署や日出警察署、
( 財)大分県交通安全協会などと
¡消防施設の充実・強化
62
連携を図りながら、
幼稚園、
学校における交通安全教室など
63
基
本
計
画
第 1 章 安心・安全なくらしをささえるまちづくり
⑦交通安全対策の推進
⑧防犯体制の確立
の実施、
街頭での交通指導、
広報車による広報活動、
広報紙
るなど、
安全で安心して暮らせる市民生活の実現を目指します。
による啓発など各種事業を行い、
市民一人ひとりが交通ルー
ルを遵守することにより交通事故防止に努めています。
¡案内標識等の新設・修繕、
道路反射鏡や防護柵、
区画線の
施策の体系
設置や補修を行い、
交通事故を予防して安全で円滑な交通
体系の確立を図っています。
防犯体制の確立
¡高齢化の進展に伴い、高齢者の歩行中、
あるいは運転する
防犯施設の整備
防犯意識の高揚
自動車の事故件数が増加の傾向にあります。
自主防犯組織の設置
■課 題
¡交通安全意識の向上
¡交通安全施設等の整備
¡高齢者の交通事故防止のための啓発
¡参加・体験・実践型交通安全教室の実施
■基本方針
¡参加・体験・実践型の学習方法を取り入れた講習や高齢者と
子どもに重点を置いた交通安全教室などの実施により、
効果
的な交通安全意識の向上を図ります。
¡飲酒運転根絶、
違法駐車の撲滅、
シートベルト・チャイルドシート
の着用の徹底、
運転中の携帯電話使用の禁止など、
交通マナ
ーの向上を図るため、
積極的な広報・啓発活動を展開します。
¡すべての人にやさしいまちづくりを進めていくため、
案内標識
等を設置するほか、市内交通施設のバリアフリー化を進め、
すべての人が移動しやすいまちづくりを進めます。
¡交通安全大会を開催し、交通安全功労者(団体)
などの各
種表彰を行い、
市民一人ひとりが参加していることを認識す
ることで交通安全意識の高揚を図ります。
■現 状
¡市、
警察署、
各種団体、
地域が緊密に連携し、
地域の防犯活
動に取り組んでいます。
¡犯罪を未然に防ぐ取り組みとして、
夜道でも安心して通行で
きるように防犯灯を設置しています。また、
すでに設置されて
いる防犯灯については、
管理する地区に対して補助をしてい
ますが、
設置されていない箇所も残されています。
¡青少年の犯罪を未然に防ぐ取り組みとして、
PTAや関係機
関と連携し下校時のパトロールを実施しています。
また、
平成
18年9月には、
「杵築市防犯パトロール隊」を結成し、
青色回
転灯装備の防犯パトロール車を導入しました。
■課 題
¡防犯対策における、
市民、
地域、
市、
警察署、
各種団体等の連携
¡防犯灯の設置推進
¡犯罪を未然に防ぐ取り組み
■基本方針
8
防犯体制の確立
犯罪を未然に防止するため、市民、行政、警察が連携して、
地域社会の防犯意識を高め市民による自主防犯活動を支援す
64
¡犯罪を防止するため、
市民の防犯意識を高め、
地域と行政が
一体となった防犯体制づくりに努めていきます。
¡犯罪を未然に防ぐための防犯灯の設置や、
緊急連絡体制の
整備を進めていきます。
65
基
本
計
画
①定住促進策の充実
2
第 章
感性豊かで活力を生むまちづくり
基本的目標
本市は豊かな自然と共に発展してきた農林水産業や企業誘
致による製造業の集積など、
豊富な産業資源を有していますが、
施策内容
1
定住促進策の充実
低経済成長時代において地域の活力を高めていくためには、
本市の特性である、
豊かな自然と交通至便な地理条件を活
既存産業の高度化・高付加価値化を進めるとともに、
地域の資
かして、
自然と調和した魅力ある住環境を維持・発展させるため
源を生かした新たな発想による活性化策の展開が求められて
に、
無秩序なスプロール化を防ぎ、
計画性の高い市街地形成を
います。
行っていきます。
また、
既存市街地においても、
都市再生整備計
本市のまちづくりにおいては、
地域内の均衡ある発展を念頭
画などを通じて、
あらゆる世代にとって快適な生活環境づくりに
に置きながら、
地域外からの交流と連携を促進するためのインフ
努めます。
ラ整備や定住促進策等を進めていくほか、
高速交通網を活用し
このほか、優良な宅地開発や団塊世代のUJIターン希望者
た企業誘致の推進や広域的な観光振興体制づくりなど、
合併
に対応した菜園付の住宅の整備など、
魅力ある定住環境づくり
によるスケールメリットを生かした活性化施策にも積極的に取り
を推進していきます。
組む必要があります。
また、地域の農林水産資源等を活かした、新製品の開発等
にも取り組みます。
施策の体系
定住促進策の充実
自然との調和を目指した
住環境の整備
分譲宅地の整備
U・J・Iターン希望者への
支援体制の整備
■現 状
¡本市は、
旧市街地、
農、
山、
漁村合わせて190余りの集落(行
政区)
により構成されています。各集落の現状は、
総じて若者
の流出により一人暮らしや高齢者夫婦世帯等が増加しており、
そのため、
集落機能が低下し、
地域における祭り、
伝承催事
などの行事に支障を来たすなど、
新たな問題が発生していま
す。今後は、
集落の再編成を検討するとともに若年世帯の定
住に努める必要があります。
66
67
基
本
計
画
第 2 章 感性豊かで活力を生むまちづくり
①定住促進策の充実
②農林漁業の振興
¡定住促進策として公営住宅(賃貸)の建設や分譲宅地の整
¡特に若者の定住を促進するために、
若者に魅力ある分譲住
備を行い、
併せて生活環境整備等も行っています。ソフト面で
宅の整備に取り組むとともに、
住みたくなるような生活環境整
は出産祝い金、
転入者住宅新築に対する補助金等も支給し
備も行います。
てきました。
¡公営住宅建設については、
地域のニーズと地域バランス、
民
間賃貸住宅の建設状況を考慮し、
計画を立てる必要がありま
す。また、
昭和30年代∼40年代に建設され老朽化した公営
住宅の改築問題等も現実化しています。
¡退職後は田舎に移住したいと考える、
団塊世代のUJIターン
希望者のニーズに対応した、
菜園付住宅の整備など、
魅力あ
る定住環境づくりを推進します。
¡市外からの転入者で、
空き家を改修して定住する者に対して、
補助金を交付する制度を創設し、
定住促進を図ります。
¡地域格差はあるものの、
全体的には定住増加には至っていな
いのが現状です。山香・大田地域においては、民間アパート
が少ないために、
結婚を機に市外へ転出する若年層が多く、
若年世帯の定住対策も課題となっています。
市営住宅
2
農林漁業の振興
本市の豊かな自然と共に発展してきた農林漁業のより一層の
活性化を図るため、
積極的な支援を行います。農業については、
■課 題
「地産地消」を基本に、
ほ場、
農道、
用排水路といった基盤整備
¡若者や新卒者の地元雇用の場の創出
を推進していくほか、施設・機械の導入により、作業の効率化、
¡快適な生活環境づくりの推進
省力化を進め、
柑橘、
野菜、
花き栽培の生産性向上を目指すと
¡魅力ある定住環境づくりの推進
ともに、
集落営農の推進により水田農業の効率化を進めます。
¡分譲宅地の整備
畜産では、
評価の高い豊後牛のブランド化に向け、
品質の向
¡UJIターン希望者への対応
上に努めます。
また、
環境問題への配慮や、
安全な「食」を重視
¡空き家の有効利用
する近年の消費者の動向に対応し、
消費者から信頼される安
全な農畜産物の提供ができる産地づくりを推進します。
■基本方針
林業については、
地域内には成育途上の森林が多くあり、
木
¡地域住民がふれあいや温もりの持てる集落機能の充実を図
材生産を目的とした経済林として、
併せて災害の防止や水源の
るほか、若年世帯の定住やUJIターン者の移住対策として、
かん養等、公益的機能を高めるために、市森林整備計画に沿
恵まれた自然環境を生かした子育てしやすい住環境、
上・下
い間伐の計画的な実施を図るなど、
適正な森林整備を推進して
水道や道路等、
都市基盤整備の促進に努めます。
いきます。
また、
木材や椎茸をはじめとした林産物の安定供給を
¡人口の流出に歯止めをかけるために、
雇用・就労の場を拡大
乳幼児健診
68
図るため、
林道・作業道や栽培施設等の生産基盤の整備を推
し、
定住化の促進を図るため積極的に企業誘致を行い、
若者
進していきます。
やUJIターン希望者に対する就業機会の確保につとめます。
漁業については、
水産物の安定供給と水産業の健全な発展
¡企業誘致等による住宅需要状況と、
地域ニーズ、
地域バランス、
のため、
漁業基盤整備、
栽培漁業や資源管理漁業を推進する
民間賃貸住宅の建設状況を考慮しながら「市営住宅ストック
とともに、
漁業担い手の育成・確保等のひとづくりを進め、
自然と
総合計画」を策定し、
総合的な視点から施策の体系化を図り、
共存する漁業を目指します。
計画的に住宅の整備に取り組みます。
農林漁業の懸案事項である後継者確保対策として、
就業相
ハウスみかん農家
69
基
本
計
画
第 2 章 感性豊かで活力を生むまちづくり
②農林漁業の振興
談から生産基盤の整備、
融資制度の活用等、
新規就業希望者
■現 状
等を積極的に受け入れる体制をハード、
ソフトの両面から構築し
ア 農 業
ていきます。このほか、
豊後牛やハウスみかんに次ぐ、
新市ブラ
¡本市においては、
古くより水稲を主体とした農業を行ってきま
ンドの産品開発に対する支援等により高付加価値化を図るほか、
したが、
近年では園芸作物の振興に力を入れています。杵築
直売センターの設置など、
新たな商品販路開拓にも積極的に取
地区ではハウスみかんを中心とした果樹、
イチゴ・小ネギ等の
り組み、産業の発展と農林漁業者の安定した生活の実現を目
野菜や花き・茶・和牛の生産を、
山香地区ではイチゴ・花き・和
指します。
牛・椎茸の生産、
太田地区では白ネギ等の野菜、
椎茸、
和牛
の生産等を行っています。
¡農業従事者の高齢化や離農者対策などのため、
本市では平
施策の体系
広瀬台営農組合
成7年以降、
全国に先駆けリース農園事業を立ち上げ、
生産
基盤の整備と若い専業農家の育成を行っています。水田に
農林漁業の振興
新規就業者等の積極的な
受け入れ環境の整備
ついては農業生産法人による大区画ほ場を活用した営農が
ほ場整備・ため池改修・用排水対策
る気運が高まっているものの、
市内全域での取り組みには至
実践されており、
その他の地区でも任意の営農集団を設立す
っていません。また、米・肉用牛を基幹として、収益性の高い
農道・林道の整備
夏秋キュウリや花き、
施設イチゴ・バラ等を取り入れた複合経
営への転換も行われています。
地産地消の推進
環境保全型農業の推進
農水産加工技術の高度化・
加工品の開発
林業生産活動の推進
漁業基盤施設の整備
¡ハウスみかん、
イチゴ等の施設園芸では好成績をあげている
農家もありますが、
農産物の価格低迷、
農業従事者の高齢化、
後継者不足などにより農地の荒廃化が進んでいるのが現状
です。
¡今後はさらに、
生産者の高齢化、
担い手不足が進行されると
予想され、
それに伴い遊休農地の増大も懸念されます。その
対策として農業基盤整備の実施による営農環境の改善や集
落営農体制の確立等、
農業構造改革を行い農地の有効利
用等を図る一方、
施設園芸や和牛など特産的高収益農業の
杵築市ブランドの開発
振興を更に推進する必要があります。同時に流通経路の確
立を高め、予約相対取引や直販等についても積極的に取り
入れ、
消費者ニーズに対応できる自立農家を育成することが
必要です。
スモモ農家
70
71
第 2 章 感性豊かで活力を生むまちづくり
基
本
計
画
②農林漁業の振興
農家数及び農業就業者数の推移
(資料)農林業センサス 単位:戸
就業者数(人)
イ 林 業
¡本市は県下でも有数な桧の優良産地として期待されています
専業
1,080
平成2年
兼業(第1種)
662
兼業(第2種)
2,519
6,
694
4,261
が、木材需要の伸び悩みによる価格の低迷や林業労働者の
高齢化、後継者不足によって、下刈り、除間伐等の保育・育林
980
平成7年
525
2,251
5,
665
3,756
作業など山林の管理作業が困難な状況にあり、
優良桧材の産
地化が進んでいない状況にあります。今後は山林の管理、木
748
平成12年
337
自給的農家数
3,290
600
1,605
4,
345
材所得の向上を図るための新たな施策の展開が必要です。
¡特用林産物としての椎茸の生産は、
消費者価格の低迷、
加
762
平成17年
0
311
500
1,190
1,000
1,500
712
2,000
2,500
3,
649
2,975
3,000
3,500
4,000
4,500
えて生産農家の高齢化等により、
生産者、
出荷量ともに減少
傾向にあります。今後は品質の向上と経営の安定を図るため
の対策が必要です。
5,000
杵築市森林資源表(民有林)
農業就業者年齢別構成の推移
平成18年3月31日現在 (資料)大分県林業統計 単位:ha
(資料)農林業センサス 単位:人
30∼59歳
2,664
平成2年
総数
1,726
1,065
3,041
林道の整備状況
〈杵築地区〉
1,000 1,500 2,000 2,500 3,000 3,500 4,000 4,500 5,000 5,500 6,000 6,500 7,000
農業粗生産額の推移
区分
(資料)大分県農林水産統計年報 単位:千万円
生産額
畜 産
耕 種
農業粗
養蚕
肉用牛 乳用牛
豚
鶏
その他
加工
農産物
米
果樹
野菜
花き
麦類
647
平成 6年 1,
356
570
154
63
1
7
95
2
102
94
12
166
1
23
332
平成11年 1,
189
432
168
83
3
6
81
0
91
92
10
159
0
20
130
平成16年 1,
175
396
131
66
4
5
51
0
85 80+X
X 71+X
1+X
10
年
いも類 その他
(注) 1.
数値は端数処理のため、計と内訳が一致しない場合があります。
2.
表中「X」は秘密保護上、公表しないもの。
72
無立
木地
更 新
困難地
442
42 6,
495 1,
435
342
130
812 2,
358
33
平成18年3月31日現在 農林課資料
事業主体
延長(m)
幅員(m)
12
779 1,
108
―
―
〈大田地区〉
路 線 名
平成18年3月31日現在 農林課資料
事業主体
延長(m)
幅員(m)
2,715
145
500
竹 林
針葉樹 広葉樹 針葉樹 広葉樹 針葉樹 広葉樹
4,
290 3,
182 2,
370
路 線 名
804
0
天然林
3,695
材 積
平成17年
人工林
面 積 16,
152 14,
245 7,
308 6,
937 7,
266
244
平成12年 239
総 数
区 分 総 数
60歳以上
3,692
15∼29歳
338
平成7年
立 木 地
岩谷線
杵築市
974.
0
3.
5
城ノ谷線
杵築市
925.
0
4.
0
筒木線
杵築市
1,
293.
5
4.
0
小田・谷山線
杵築市
1,
090.
0
4.
0
船部線
杵築市
1,
500.
0
3.
0
高松線
杵築市
181.
0
4.
0
鹿倉線
杵築市
660.
0
3.
6
田原山線
杵築市
900.
0
3.
6
野辺線
杵築市
1,
000.
0
3.
6
石生谷線
杵築市
800.
0
3.
6
三尾平線
杵築市
572.
0
4.
0
中野線
杵築市
1,
200.
0
3.
6
尾迫線
杵築市
1,
700.
0
4.
0
大内線
杵築市
1,
277.
2
4.
0
高熊山線
杵築市
1,
353.
0
4.
0
筌口・白木原線
杵築市
1,
302.
0
4.
0
南平二ノ坂線
杵築市
1,
093.
0
4.
0
チサノ木線
杵築市
1,
263.
0
4.
0
山口小狭間線
杵築市
978.
0
4.
0
横頭・穴野線
杵築市
1,
917.
0
4.
0
計
11,
123.
5
計
10,
855.
2
73
基
本
計
画
第 2 章 感性豊かで活力を生むまちづくり
②農林漁業の振興
〈山香地区〉
路 線 名
事業主体
延長(m)
幅員(m)
ウ 水産業
¡本市には、
奈多、
美濃崎、
灘手、
納屋、
加貫の5つの漁業基地
地蔵峠線
杵築市
670.
0
3.
6
があり、
水産業を支える拠点になっています。漁業の種類とし
小杉線
杵築市
1,
050.
0
4.
0
ては、
小型底びき網が主流で、
その他に船びき網、
刺し網、
小
鹿鳴越線
杵築市
5,
865.
0
4.
0
型定置網等が行われており、
海面養殖では、
ノリとカキの養殖
小武線
杵築市
830.
0
3.
6
が行われています。漁獲高は、毎年変動があるものの年間
大潰線
杵築市
1,
535.
0
3.
6
5,000t程度で、
主にシラス、
タチウオ、
クルマエビ、
カレイ類やイ
鹿鳴越支線
杵築市
1,
050.
0
3.
6
鹿鳴越第二支線
杵築市
3,
200.
0
4.
0
石ヶ谷線
杵築市
300.
0
4.
0
大群線
杵築市
1,
480.
0
4.
0
長谷線
杵築市
1,
400.
0
4.
0
速内線
杵築市
400.
0
4.
0
大ヶ倉線
杵築市
1,
635.
0
4.
0
梅田線
杵築市
1,
650.
0
4.
0
漁業経営体数及び漁獲量の推移
区分 小型底びき網
徳常線
杵築市
1,
000.
0
4.
0
吉野渡線
杵築市
673.
0
4.
0
潰ヶ平線
杵築市
850.
0
4.
0
平山線
杵築市
1,
620.
0
甲尾線
杵築市
定野尾線
カ類等が水揚げされています。
¡漁業者の高齢化に加え水産資源は減少傾向にあるため、
後
継者の定着と漁業労働の効率化を図るための漁港や集落
等の生産基盤の整備が必要です。
また、
今後はつくり育てる
漁業を推進するため、
魚礁の設置等による漁場造成を行うと
ともに、
クルマエビやヒラメ等の種苗放流による、
資源管理型
漁業を引き続き推進していく必要があります。
年
船びき網
(資料)大分県水産統計年報 単位:戸、
t、千枚
その他刺網
小型定置網
採貝
その他漁業
ノリ養殖
カキ養殖
経営体数 漁獲量 経営体数 漁獲量 経営体数 漁獲量 経営体数 漁獲量 経営体数 漁獲量 経営体数 漁獲量 経営体数 生産量 経営体数 生産量
平成 7年 165
3,
465
10 2,
770
51
140
17
118
8
26
13
48
9
4,
827
31
47
4.
0
平成12年 154
2,
504
8 2,
954
47
173
17
119
12
45
18
31
9
3,
730
28
110
420.
0
4.
0
平成17年 133
2,
117
8 2,
520
46
119
24
90
17
55
8
8
6
5,
142
24
115
杵築市
940.
0
4.
0
小藤線
杵築市
990.
0
4.
0
■課 題
御曽根線
杵築市
2,
025.
0
3.
6
ア 農 業
小谷線
杵築市
470.
7
4.
0
¡生産者の高齢化、
担い手不足の進行
御許線
杵築市
823.
0
4.
0
¡遊休農地・荒廃園の増大
棚田線
杵築市
398.
0
4.
0
¡遊休農地や荒廃園の現状把握、
台帳の整備
弘安寺又井線
杵築市
914.
4
5.
0
¡老朽ため池の改修、
用排水対策
高熊山線
杵築市
1,
456.
0
4.
0
¡営農環境の改善、
集落営農体制の確立
迫田西仲尾線
杵築市
2,
815.
0
7.
0
豊後高田山香線
杵築市
3,
677.
0
7.
0
計
74
平成18年3月31日現在 農林課資料
40,
137.
1
¡施設園芸や和牛など特産的高収益農業の振興
¡流通経路の確立
¡消費者ニーズに対応できる自立農家の育成
75
基
本
計
画
第 2 章 感性豊かで活力を生むまちづくり
②農林漁業の振興
③商工業の振興
イ 林 業
イ 林 業
¡木材需要の伸び悩みによる価格の低迷
¡優良桧材の産地化を図るため、枝打ちや間伐の推進による
¡林業労働者の高齢化、
後継者不足
無節桧の生産を促進します。併せて、
森林組合等と一体とな
¡優良桧材の産地化の推進
って作業道等の開設による低コスト化や施業体系の確立、
製
¡山林の管理
材加工施設の高度利用等により、生産から加工流通まで一
¡木材所得の向上
貫した体制を整備します。
¡椎茸の品質向上、
経営安定化
ウ 水産業
¡椎茸については、
生産コストの低減や高品質化を目指し、
生
産者の経営安定を図ります。
¡漁業者の高齢化
ウ 水産業
¡後継者の定着と漁業労働の効率化を図るための漁港や集
¡美濃崎漁港改修事業をはじめとする漁港整備事業の促進を
落等の整備
¡水産資源の減少
図るとともに、
漁場造成や栽培漁業の推進による漁獲資源の
定着と増大を図ります。
¡魚礁の設置等による漁場造成、
種苗放流による資源管理型
漁業の推進
3
商工業の振興
■基本方針
半導体産業をはじめとして、本市には先端産業の企業が立
ア 農 業
地するなど、
産業の集積が見られますが、
今後も企業誘致等を
¡農業については、
「地産地消」を基本に、
ほ場整備、
農道整備、
通して、
地域経済の活性化と雇用の促進を図っていきます。
また、
老朽ため池の改修、農業用水確保対策など農業生産基盤
まちづくり交付金事業などを通して、
歴史的まちなみなどの地域
整備を推進し、
大型機械の導入による省力化や経営規模の
資源を活かした商店街づくりなど、魅力的でにぎわいのある商
拡大を図り、
生産性向上を目指します。
また、
市内全域での集
業基盤の整備に努めます。
落営農組織設立を目標とし、
農家の高齢化や担い手不足へ
の対応を図ります。
¡遊休農地・荒廃園対策として、
集落営農組織や農作業受託
集団による受託栽培を推進します。また、農地のオーナー制
度を構築し、
農作業の体験や農家民泊などのグリーンツーリ
ズムを推進します。
¡農協との連携により施設園芸、
畜産などの地域特産品のブラ
施策の体系
商工業の振興
地域資源を活かした
商業基盤の整備
中心市街地の活性化
ンド化・高付加価値化及び流通経路の確保等を図ります。
¡環境問題への配慮から、
環境に優しい「環境保全型農業」
企業誘致の推進
を推進し、
化学肥料や農薬の低減を図り、
良質堆肥を利用し
た有機減農薬栽培を推進するとともに消費者から信頼される
杵築市畜産品評会
76
安全な農畜産物の提供ができる産地づくりを推進します。
77
基
本
計
画
第 2 章 感性豊かで活力を生むまちづくり
③商工業の振興
■現 状
■課 題
ア 商 業
ア 商 業
¡本市は、
杵築地区の新町・仲町・谷町商店街及び山香駅周
¡経営者の高齢化、
後継者不足
辺の商店街、大田地区の商店等がありますが、経営者の高
¡商店街の活性化の推進
齢化、
後継者不足、
大資本の大型店の進出等で小規模店舗
¡経営強化、
近代化の促進
が時代の要請に応えきれない面もあり、
経営方法の見直しも
¡空き店舗対策の推進
迫られ、
厳しい状況に直面しています。
¡観光客の誘致による商店街再生
¡杵築地区においては、都市計画街路、宗近・魚町線の拡張
「横岳ふるさと茶屋夢のぼり」の人気メニューで
地元産の豆を使用した「お宝めし」
イ 工 業
工事が施工され、
歴史的景観を持った新しいまちに生まれ変
¡若年層の定住をはかるための積極的な企業誘致
わりました。今後は商工会と連携を密にし、
従来の城下町商
¡企業誘致に努めるためのインフラ整備
新町商店街
店街と新しく形成されつつある塩田・北浜地区の特色を活か
しながら魅力あるまちづくりに取り組み、
また観光客も視野に
■基本方針
入れた商業振興を図る必要があります。
ア 商 業
¡山香地区では中心市街地整備事業と併せ、
山香地区ならで
¡郊外大型店の相次ぐ進出など市内中心部の商店街を取り巻
はの商業施設を形成し、
その魅力により人の流れを復活させ
く環境は非常に厳しい状況ではあるものの、
歴史的まちなみ
る必要があります。
などの地域資源を活かした商店街づくり、
また、
観光客を対象
¡大田地区においても特産品の開発、
販売等を積極的に推進
し販売拡大を図る必要があります。
¡商店街活性化の方策として、
積極的な観光客の誘致を推進
していく必要があります。
イ 工 業
¡旧杵築市は昭和58年大分県テクノポリス開発構想のなかで
県北国東圏域の中核都市の指定を受け、
その後中核都市
「楽四季舎」で加工・販売される山香米100%の「山香純米だんご」
にした商店街再生による消費拡大、
魅力的でにぎわいのある
商業基盤の整備に努めていきます。
¡空き店舗の有効活用による交流の場づくりや地場産品を活
用した店舗づくり、
道路整備などに併せた、
新たな魅力・活力
あふれるまちづくりを図ります。
イ 工 業
¡地域経済の活性化、
定住促進のための雇用確保はきわめて
の役割を果たすべく企業誘致に積極的に取り組んできました。
重要であり、今後も地域の特色にあった公害の無い優良企
その結果、
杵築東芝エレクトロニクス
(株)
( 現東芝LSIパッケ
業の誘致や豊富に有する地場産品を活用した産業の振興
ージソリューション
(株))
など数社の進出があり、
若者の就業
に努めていきます。
の場として大きく貢献しました。
¡平成9年にはソフトプロヴァンスに大分シーイーシー(株)、平
成11年には大分キヤノンマテリアル
(株)、
平成12年には川田
建設(株)が操業を開始し、
また、
速見インターチェンジ周辺へ
の企業誘致を平成2年から行っており、
就業機会の拡大や所
得の増大をもたらしました。今後も若年層の定住を図るため
にも引き続き優良企業の誘致に努めていく必要があります。
杵築ふるさと産業館
78
79
基
本
計
画
第 2 章 感性豊かで活力を生むまちづくり
④集客・観光の振興
4
集客・観光の振興
¡平成元年に大原邸が一般公開され、
平成5年に中根邸及び
海・山の豊かな自然、
温暖な気候条件を利用した、
奈多・住吉
きつき城下町資料館が開館、続いて平成9年には磯矢邸の
浜・守江湾などのウォーターフロントエリアや、大分農業文化公
開館、
そして平成13年に一松邸を南台武家屋敷へ移築し一
園などの観光・スポーツ施設、
歴史の重みを感じさせる古いまち
般公開され、
杵築城から武家屋敷へと続く散策ルートには多
なみなど、
数多くの集客・観光ポイントを有する本市の特性を活
くの観光客が見受けられるようになりました。
かすために、
広域的な観光ルートの開発や情報発信力の強化
ツール・
ド・国東
は豊富であります。
¡城下町観光におけるイベントとして、
きつきお城祭り、城下町
を進め、
杵築市の魅力を積極的にアピールしていきます。
健康歩行ラリーやひいな
(雛)
めぐり等を開催し、
平成15年に
また、
観光ボランティアガイドの育成・充実や、
都市住民と農山
は、
九州のひなまつり広域振興協議会に加入、
平成16年には
漁村の交流を促進するグリーンツーリズムやブルーツーリズムの
九州小京都協議会、
全国京都会議に加入が認められ、
全国
推進など、
本市の自然や文化を体感できる新たな施設整備、
プ
へ「城下町 杵築」の浸透を図ってきているところです。
ログラム開発にも積極的に取り組んでいきます。
ひいな(雛)めぐり
¡山香地区では、観光資源は豊かな自然と文化遺産です。
し
かし、
観光資源としての規模は小さく、
観光産業として確立さ
れていないのが現状でありましたが、
近年の自然回帰志向に
よりその価値が見直されつつあります。平成12年、
13年に山
施策の体系
香温泉「風の郷」、大分農業文化公園の2つの交流施設が
観光交流拠点施設の整備
集客・観光の振興
それぞれオープンし、
これまでの通過型から滞在型観光の要
因が加わり、
豊かな自然や文化といった観光資源との連携も
観光ルートの開発と
情報発信の一本化
観光施設間の連携の強化
観光ボランティアガイドの育成
可能になりました。また、農業体験・自然体験を通した交流、
観光振興を図ろうと、
平成14年度にグリーンツーリズム研究会
山香温泉風の郷
(会員20名)が設立され、現在、6戸の会員農家が民泊を受
け入れ、
体験型観光の一翼を担っています。
¡大田地区では、
美しい自然景観や「田原家五重塔」、
「財前
家墓地」等の豊富な文化遺跡や、広く知られている伝統行
グリーンツーリズム・
ブルーツーリズムの推進
事「どぶろく祭り」を観光の中心としています。昭和62年度か
ら農村公園構想の中核施設として開発を進めてきた横岳自
然公園は、
平成4年度に休養・宿泊施設「横岳荘」をはじめ、
キャンプ場、
アスレチックなどの施設整備を行いました。その後、
■現 状
¡杵築地区においては、
白砂青松の奈多・狩宿海岸、
豊後天の
橋立と呼ばれている住吉浜や守江湾の広大な干潟、
そして
そこに生息する「生きている化石カブトガニ」等の豊かな自然
ログハウス、
天体観測施設、
テニスコート、
ふれあい動物公園
などの観光施設整備を計画的に進め、
平成10年には地元活
横岳自然公園
性化グループで結成された、
横岳ふるさと茶屋「夢のぼり」で
地域物産を利用した料理を提供しています。
や往時の面影を今なお残す武家屋敷や商家など観光資源
80
81
基
本
計
画
第 2 章 感性豊かで活力を生むまちづくり
④集客・観光の振興
¡市の観光資源を大いに活用し内外に広くPRするとともに、
トイ
■課 題
レ、休憩所や観光標識など観光客受け入れ態勢のさらなる
¡観光交流拠点施設の整備
充実、
また、
市内の新たな観光ルートの確立を図る必要があり
¡杵築観光のPR活動
ます。
¡周辺地域との連携
¡新たな観光ルートの確立
有料観光施設入場者数
観光資源別観光客数
平成17年1月∼12月 商工観光課資料
観 光 資 源
平成17年1月∼12月 商工観光課資料
観光客数(人)
¡観光施設間の連携の強化
¡観光標識、
トイレ、
休息所の整備
日帰り客数(人)
宿泊客数(人)
合 計(人)
一 般
718,
679
87,
081
805,
760
杵築城
22,
601
外国人
6,
021
5,
669
11,
690
大原邸
34,
942
合 計
724,
700
92,
750
817,
450
磯矢邸
12,
782
きつき城下町資料館
11,
590
■基本方針
一松邸
10,
106
¡住吉浜リゾートパーク・奈多海岸・守江湾などのウォーターフロ
佐野家
5,
235
重光家
3,
113
¡駐車場の確保
¡ボランティアガイドの育成
奈多海岸
¡グリーンツーリズムやブルーツーリズムの推進
ントエリアや、
山香温泉「風の郷」
・大分農業文化公園・横岳
自然公園などの交流施設、
歴史の重みを感じさせる古いまち
住吉浜リゾートパーク
特性を活かすために、
広域的な観光ルートの開発や観光施
杵築ふるさと産業館
27,
308
設間・周辺地域との連携、
情報発信力の強化を進め、
杵築市
潮干狩り・キャンプ・海水浴
20,
210
の魅力を積極的にアピールしていきます。
城下町一帯
61,
147
山香温泉風の郷
風の郷パークゴルフ場
82
156,
927
11,
317
¡観光ボランティアガイドの育成・充実や都市住民と農山漁村と
の交流を促進するグリーンツーリズムやブルーツーリズムの推
進、
「健康づくり大学」実践講座の実施など、本市の自然や
文化を体験できる新たな施設整備、
プログラム開発にも積極
大分農業文化公園
118,
258
別府ゴルフ倶楽部
49,
375
¡昭和初期に建造された酒造場を、
観光交流拠点施設として
水の口湧水
86,
500
整備し、
観光案内や休息所、
地域伝統工芸品や特産品の展
山香登山
14,
970
山香一帯
5,
990
白鬚田原神社
29,
150
横岳自然公園
18,
870
大田史跡
きつきお城まつり
なみ、
文化財など数多くの集客・観光ポイントを有する本市の
111,
509
的に取り組んでいきます。
示・販売コーナーを設置します。また、地域伝統工芸品を製
造している職人の方々による体験教室を開催することにより
観光客や市民が気軽に立ち寄って交流を深めることのできる
施設を目指します。
5,
550
合 計
817,
450
大分県農業文化公園
83
基
本
計
画
第 2 章 感性豊かで活力を生むまちづくり
⑤雇用対策の充実
5
雇用対策の充実
■課 題
¡若年労働者の地元雇用の創出
若年労働者や女性の雇用の安定を図るため、
公共職業安定
¡関係機関との連携
所との連携を強化し、
求人情報の提供に努めていきます。
また、
¡フリーターやニート等への対応
高齢化の進行により、
高齢者が地域社会で活躍する場は増え
¡高齢者や団塊世代の就業環境の整備
ています。本市としても、
高齢者の就業ニーズを十分に把握して、
¡シルバー人材センターの組織の育成、
強化
適切な就労機会が得られるような環境の整備を推進していきま
¡シルバー人材センターの法人化
す。
■基本方針
楽四季舎のメンバー
¡企業誘致を積極的に推進し、
雇用機会の拡大を図ります。
ま
施策の体系
た、
公共職業安定所等と連携し、
求人情報の提供に努め、
雇
雇用対策の充実
魅力ある雇用の場の創出
用の安定と促進に努めます。
¡若年未就業者やフリーター等については、
自らの進路を早期
高齢者の雇用機会の拡大
に決定できる環境を整備することが求められており、高校や
大学等の教育段階において、就職相談体制の整備や就業
意識の醸成が図られるよう働きかけます。
¡高齢化が進む中、
間もなく団塊世代の退職を迎え、
経済社会
■現 状
の活力を維持する観点からも、高齢者の就業は重要です。
¡労働市場は、
景気の回復を受けて完全失業率も低下傾向に
あり、
緩やかに改善が進んでいますが、
いまだ厳しい状況にあ
ります。
また、
女性の社会進出などにより、
パートや契約社員、
派遣社員として働く人が増加し、
その結果、
正社員として働く
働く意欲のある高齢者が、
その能力に応じて働ける環境を整
備していきます。
¡シルバー人材センターの組織の育成、
強化を図り、
高齢者の
就業機会の拡大に努めます。
人が減少するなど、
働き方の多様化が顕著になっています。
※
※フリーター
定職に就かず、アルバイトで生計を立てる人。就労
意識の変化により、働き方のひとつとして定着。
※
その他にもフリーターやニートの増加などの問題が指摘され
ています。
¡高齢社会において、
高齢者が安心して働ける環境づくりや、
※ニート
職に就く訓練も受けずにフリーターとも失業者とも
言い難い人。
就業意欲のある高齢者が知識や経験、
あるいは得意分野を
活かして就業できるように、
就業機会の拡大に努めていく必
要があります
¡本市では、
老人クラブがシルバー人材センターの運営を行っ
ており、
会員数86人、
年間就業延人数682人(平成17年度実
績)
となっています。
夢のぼりのメンバー
84
85
基
本
計
画
①自然の保全と活用
3
第 章
豊かな自然と文化を大切にするまちづくり
基本的目標
本市は緑の山々や美しい海岸線、
田園地域などの豊かな自
然環境と、
貴重な有形・無形の歴史・文化資源に恵まれており、
その保全と活用を充実していくことが求められています。
本市のまちづくりにおいては、
地域資源を活かした体験・学習
施策内容
1
自然の保全と活用
本市の自然環境や景観を今後とも保全するため、土地利用
規制の徹底化を図るほか、景観保全ガイドラインの策定などの
型の施策の展開をはじめ、
広域的な観点から豊かな自然環境
施策を積極的に展開していきます。
や歴史・文化資源を保全し、
人々の豊かな暮らしづくりや地域内
特に本市にはカブトガニなど数々の希少な動植物が生息して
外との交流の活性化に結び付くような活用施策を展開します。
おり、
これらの生物の生態系の保全を図るとともに、
自然を活か
また、
ごみの分別収集や減量化、
リサイクル意識啓発活動な
した公園・緑地の整備を推進するなど、
自然と人間の共生する
どを推進していくとともに、
市民の環境問題への意識を高め、
主
まちづくりに取り組んでいきます。
体的な行動につなげる基盤づくりを推進します。
施策の体系
自然の保全と活用
自然環境の保全
自然環境に配慮したまちづくり
自然を活かした公園・緑地の整備
■現 状
¡本市は、
緑の山々、
中央部を流れる八坂川、
奈多や住吉浜な
ど美しい海岸線に代表される白砂青松、
生きている化石カブ
トガニの生息する干潟、
田園地域など、豊かな自然に恵まれ
ています。これらの自然は、
市民の憩いの場、
レクリエーション
の場、
自然体験の場として活用されるとともに、
貴重な観光資
源でもあり、
人々の心と体を再生する癒しの空間として大きな
働きをしています。また、美しい自然はふるさとの原風景をか
たちづくり、
その原風景を将来に伝えていくためにも、
それを
生かした個性ある美しい景観の保全と形成を進めていく必
要があります。
¡宅地化が進行している地域では、
子供の遊び場としてだけで
86
はなく、
都市における潤いの創出や、
公共空地としての公園・
広場の確保の意義は大きく、都市公園の新設や、
ポケットパ
八坂川
87
基
本
計
画
第 3 章 豊かな自然と文化を大切にするまちづくり
①自然の保全と活用
②歴史・文化遺産の保存と活用
はなく、
都市における潤いの創出や、
公共空地としての公園・
¡海岸の保全・整備
広場の確保の意義は大きく、都市公園の新設や、
ポケットパ
¡農村環境の保全
ーク、
遊歩道等の整備が求められています。
¡自然を生かした公園、
緑地の整備
¡自然との共生のためには、
森林保全、
河川保全、
海岸保全な
¡市民活動の推進
どを柱に今後将来にわたっての持続可能な社会形成を目指し、
長期的な計画の構築と市民の協働による事業の展開が必要
■基本方針
です。
¡水源かん養の役割を担う山林、
緑地の保全を進めていきます。
¡八坂川の水質の保全をはかり、
水質汚濁防止法に基づき、
事
公園の整備状況
名 称
都
市
公
園
2
面積(m )
備 考
城山公園
25,
000
街区公園
奈多公園
51,
700
近隣公園
2,
800
風致公園
天満児童公園
杵築市総合公園
北浜公園
83,
000
1,
088
総合公園(未供用)
業所に対する排水基準の遵守を指導していきます。
¡自然と人間が共生できる環境をつくるため、
自然を活かした公
園・緑地の整備を推進していきます。
2
歴史・文化遺産の保存と活用
本市の貴重な有形・無形の歴史・文化資源を適切に保全し、
16,
370
継承していくため、
文化財の保存・修復・復元事業を図り、
市民
羽門の滝公園
1,
471
ならびに観光客等が地域の歴史文化に触れられる機会を提供
立岩川砂防公園
3,
514
していきます。
水の口湧水公園
4,
286
また、
市民による文化活動への支援や各種文化イベントの開
野原農村公園
18,
291
催、伝統芸能後継者の育成などに努め、市民の郷土を愛する
甲尾山風の郷公園
61,
733
甲尾山公園
そ
の
他
の
公
園
平成18年3月31日現在 建設課資料
山蔵川水辺公園
9,
552
風の郷パークゴルフ場
12,
000
横岳自然公園
13,
858
合 計
■課 題
意識の醸成を図るとともに、
杵築市としての新たな地域文化の
創出にも積極的に取り組んでいきます。
さらに、
「宇佐・国東八幡文化遺産」を世界遺産に登録する
ための活動を、
積極的に展開していきます。
若宮楽
304,
663
施策の体系
¡山林の保全対策
¡水源かん養の推進
歴史・文化遺産の
保存と活用
文化財の保存・修復・復元
¡八坂川水質汚濁の防止
¡守江湾の干潟保全
鋸山登山
88
伝統芸能後継者の育成
¡水辺環境の整備
89
基
本
計
画
第 3 章 豊かな自然と文化を大切にするまちづくり
②歴史・文化遺産の保存と活用
③環境問題への対策
■現 状
¡本市には、
地域に永く伝わる伝統文化や伝説が数多く継承
3
環境問題への対策
され、
有形・無形の文化遺産が保護されています。
また、
市民
今日の生活は、
大量生産・大量消費・大量廃棄という社会経
に優れた芸術文化の鑑賞の場を提供するための施設整備
済活動に支えられています。
しかし、
このような生活様式は、
自
にも努めてきました。
動車の排気ガスによる大気汚染や生活排水による河川の汚濁、
¡心の豊かさが量から質に変わった現在、
市民の芸術・文化活
廃棄物の増加などにより環境への負荷を高めています。今後は
動への積極的な参加により、
より質の高い文化や芸術を身近
このような現状を見つめて、
環境問題の解決のため資源循環型
に感じたいというニーズが高まり、
舞台芸能や美術展などを開
社会の実現に向けて取り組んでいく必要があります。
催してきましたが、
その一翼を各種団体が担い、
地域づくりに
また、環境基本計画を策定し、生活環境をはじめとして自然
大きな役割を果たしてくれています。
環境・都市環境・資源の循環、
また地球環境に関連する自然エ
¡少子化が進行する中、
地域の伝統芸能を継承する後継者の
ネルギーの活用や、
省エネルギービジョンの実践等に取り組み、
育成や、拠点となる施設の整備、
また、老朽化した施設の改
市民の環境問題に対する意識を喚起し、
より豊かな環境を目指
善を図る必要があります。
すための施策を展開します。
さらに、
一般廃棄物処理計画を策定し、
ごみ収集体制の確立
■課 題 や、
ダイオキシン類の効率的で適正な処理対策の充実のため、
¡文化財の保存・修復・復元事業の充実
広域的な処理体制の整備を進めるほか、
ゴミの減量化や分別
¡伝統文化の継承に対する支援
回収、
リサイクル活動を推進し、
環境に配慮した美しいまちづくり
¡文化交流の拠点施設の整備
を目指します。
¡老朽化する施設の整備
■基本方針
¡本市には、国指定重要文化財などの文化遺産や古くからこ
の地に伝わる伝統芸能が数多く存在しています。それらの貴
重な有形・無形の歴史・文化資源を適切に保全し、
継承して
いくため、
文化財の保存・修復・復元事業を図り、
市民ならび
に観光客等が地域の歴史文化に触れられる機会の提供に
施策の体系
環境問題への対策
環境基本計画の策定
一般廃棄物処理基本計画の策定
広域的なごみの処理計画の推進
努めます。
¡市民による文化活動への支援や各種文化イベントの開催、
伝
分別収集計画の策定
統芸能後継者の育成などに努め、
市民の郷土を愛する意識
の醸成を図るとともに、
新たな地域文化の創出にも積極的に
リサイクル・再資源化の推進
取り組んでいきます。
八幡奈多宮三神像
90
91
基
本
計
画
第 3 章 豊かな自然と文化を大切にするまちづくり
③環境問題への対策
■現 状
■課 題 ¡本市は、
中央部を流れる八坂川や、
眺望の美しい海岸線とな
¡環境基本計画の策定
だらかな山々に囲まれた田園地域など、
豊かな自然に恵まれ
¡一般廃棄物処理基本計画の策定
ています。その一方で、
砕石場の排水汚濁防止、
八坂川の水
¡広域的なごみ処理計画の推進
質保全、
干潟湿地の保全、
カブトガニの保護などの課題を抱
¡分別収集計画の策定
えています。
¡環境美化活動の推進
¡生活が豊かになるにつれて、
家庭から排出されるごみの量は
¡ごみ減量化の推進
年々増え続け、
さらにごみの種類の多様化も進んでいます。
¡老朽化した施設の整備
山香・大田地区においては平成9年度から、
杵築地区におい
¡リサイクル意識啓発活動の推進
ても平成18年11月よりごみ袋の有料化を実施し、
ごみの減量
¡環境意識の向上
化に努めてきました。
¡環境教育の促進
守江湾の干潟
¡処理については2市1町で構成する別杵速見地域広域市町
村圏事務組合で運営する藤ヶ谷清掃センターに搬入してい
■基本方針
ます。年間収集量については、
平成17年度実績で可燃物7,105.9t、
¡「杵築市環境基本計画」を策定し、
豊かな自然環境と生物と
不燃物は616.4t(旧大田村 可燃282.0t不燃25.0t 高田地域
人が共に生きる快適な環境を守り、
育て、
健全で恵み豊かな
衛生事業組合)です。藤ヶ谷清掃センターは昭和53年に建
環境の恵沢を享受するとともに、
人類存続の基盤である環境
設されたもので、
既に28年が経過し老朽化が進んでいること
が将来にわたって良好な状態で維持されるように努めます。
から施設の全面的な更新も検討しなければなりません。
また、
¡家庭から出されるゴミの増加に対応するため、
まず市民一人
今後は市民の協力を得ながらごみ減量化に努めていく必要
ひとりが環境保全に高い意識を持ち、
家庭ゴミと資源ゴミの分
があります。
別の徹底、
ゴミの減量化・リサイクルに取り組むため、
3R運動(リ
デュース
[抑制]、
リユース
[再利用]、
リサイクル[再資源化])
を推進してゴミの減量化を図っていきます。また、大分県ゴミ
処理施設広域化計画に沿った施設の整備を広域市町村圏
事務組合で検討していきます。
八坂川
92
清掃活動
93
基
本
計
画
①子育て支援の充実
4
第 章
ひとが育ち、輝くまちづくり
基本的目標
少子高齢化や核家族化の進行、
それに伴い集落機能が低
下するなど、
家庭や地域社会の構成や構造が大きく変化してい
施策内容
1
子育て支援の充実
るなか、人と人との結び付きを大切にし、人を育む環境づくりを
子どもを安心して生み、
育てられるように、
多機能保育所の整
推進することがより一層求められています。
備や延長保育、
休日保育、
一時保育の実施など、
多様化する市
本市におけるまちづくりでは、
人権尊重を基本にしながら、
市
民ニーズに対応する保育サービスを提供していきます。
民一人ひとりがお互いに尊重し、支えあう地域社会づくりへの
さらに、
児童館や放課後児童クラブの整備、
子育て相談機能
取り組みを充実するとともに、
地域における子育て支援機能の
や各種情報提供などの充実、
乳幼児医療費助成の充実など、
整備や、
情報化・国際化社会に対応した学校教育の機能を強
ソフトとハードの両面から、
積極的に子育てを支援します。
化するなど、
子どもたちがのびのびと健やかに育つ環境づくりを
また、
地域社会において、
青少年が良好な環境の中で、
心身
進めます。
ともに健やかに成長するように配慮していきます。
山香健康管理センター絵本コーナー
また、
すべての市民が、
地域の伝統・歴史や生活文化をはじめ、
様々な内容を生涯にわたって学習できる環境を整え、
生活の各
場面において各人の知恵や知識を生かすことができる地域社
会づくりを推進します。
施策の体系
子育て支援の充実
地域における子育ての支援
母親と子どもの健康の確保
子どもの教育環境の整備
子育てを支援する生活環境の整備
仕事と子育ての両立の推進
要保護児童への取り組み
子どもの安全の確保
94
95
基
本
計
画
第 4 章 ひとが育ち、輝くまちづくり
①子育て支援の充実
■現 状
¡本市の平成17年10月現在の子どもの数は、
4,000人(11.9%)
保育園の入園状況
平成18年4月1日現在 子育て支援課資料 単位:人
平成18年5月1日現在 子育て支援課資料
入園児童数
保育園名
定員
で少子化が急速に進んでいます。このような状況のなか、
次世
代を担う子どもたちが明るく健やかに生まれ育つ環境を整備
3歳未満児
3歳以上児
ク ラ ブ 名
計
恵 城 保 育 園
75
27
33
60
大 正 保 育 園
60
33
29
62
松 栄 保 育 園
90
41
51
92
¡子育て支援対策として、児童館の建設をはじめ保育園にお
浄願寺保育園
90
43
61
104
ける延長保育、一時保育等の各種サービスの充実、子育て
中 央 保 育 園
150
44
98
142
環境の充実を推進してきましたが、
今後とも21世紀を担う子ど
山 香 保 育 園
60
24
36
60
立 石 保 育 園
60
16
53
69
東 保 育 園
45
7
23
30
¡母子・父子世帯についても増加傾向にあり、
母子世帯等につ
上 保 育 園
20
8
11
19
いては、
一般的に所得水準が低く、
社会的、
経済的、
さらには
山 浦 保 育 園
20
2
11
13
大 田 保 育 園
30
4
14
18
合 計
700
249
420
669
して、社会全体で子育てを支援するための次世代育成支援
対策を総合的・計画的に推進するため、
「杵築市次世代育成
支援行動計画」を策定して子育て支援に取り組んでいます。
もたちが健やかに育ち、
また女性が安心して出産や育児がで
きる環境づくりや多様化するニーズに対応した育児サービス
の提供が必要です。
精神的に不安定な状況に置かれている場合が多く、
それら
の世帯への子育てに対する支援施策が必要です。
¡核家族化の進行や共働き家庭の増加、
女性の働き方の多様
放課後児童クラブ入室状況
児童数(人)
す こ や か ク ラ ブ
44
風
ス
32
た け の こ ク ラ ブ
21
学 童 ク ラ ブ トト ロ
42
東 ム ー ミ ン ク ラ ブ
25
山 浦 ひ ま わ りク ラ ブ
14
立 石 ス タ ー キッズ ク ラ ブ
29
上 た ん ぽぽ児 童クラブ
26
合 計
233
ん
子
ハ
ウ
化などを背景に、
小学生低学年を主とする放課後の居場所
づくりの創出が求められています。このため、本市では放課
後児童クラブを設置し、
様々な体験活動の提供を行っています。
¡本市では、命を大切にする心、
自然を大切にする心、物を大
切にする心など、
心の教育を重視した道徳教育を充実すると
ともに、
子どもたちの生きる力と知恵をはぐくむ、
感性豊かな人
づくりの教育をめざしています。あわせて、
基礎学力の向上を
目的に、
学力調査を実施しています。
¡子どもの生きる力の育成に向けた教育環境の整備
¡家庭や地域の教育力の向上
¡雇用の場の確保と創出
¡仕事と子育ての両立の推進
¡母子家庭等の自立支援の充実
¡子どもの交通安全を確保するための活動の推進
¡子どもを犯罪等の被害から守るための活動の推進
¡幼保一元化の調査・研究
■課 題
¡保育サービスの充実
¡地域における子育て支援サービスの充実
¡子育て支援のネットワークづくり
¡子どもや母親の健康の確保
¡食育の推進、
学校給食の充実
乳幼児健診
96
■基本方針
¡近年、
児童数は減少しているものの、
保育サービスに対する
需要は高まっているため、需要に応じた保育所受入れ児童
数の計画的な拡充を図るとともに、
延長保育、
休日保育等の
多様な保育サービスの提供に努めます。また、
余裕を持った
子育てをするために、
子育てにおける負担が軽減することが
97
基
本
計
画
第 4 章 ひとが育ち、輝くまちづくり
①子育て支援の充実
できるよう、
放課後児童クラブ、
訪問相談、
子ども会等地域活
業へ働きかけていきます。さらに、
子どもたちが安心して外出
動への参加支援等の地域における子育て支援サービスの
できるよう、
歩道、
ガードレールをはじめとする交通安全施設の
充実に努めます。さらに、地区公民館、学校、幼稚園等の活
充実、
公園・広場等の遊び場の充実に努めます。
用を図り、
地域の子育ての活動の場を確保するとともに、
子育
山香図書室
98
¡女性の社会進出、
就業は増加しつつありますが、
育児等にお
てガイドブック、
ホームページ等による各種情報の提供、
ボラン
いては、
いまだに固定的な性別役割分担意識が残っています。
ティア、
自治会等と連携した地域における子育て支援のネット
今後、
男女ともすべての人が、
多様な働き方を選択でき、
男性
ワークづくりに努めます。
でも気軽に育児休暇が取れる等、
バランスのとれた生活を送
¡妊娠期、
出産期、
新生児期を通じて母子の健康が確保され
ることができる地域社会の構築をめざします。
また、
現在就労
るよう、
健康診査、
乳幼児健診、
訪問指導等の充実に努める
している親の仕事と子育ての両立を図ることができるよう、
延
とともに、
妊産婦、
乳幼児の正しい食事の摂取、
望ましい食習
長保育等の支援策の充実に努めます。
慣の定着を図ることができるよう、
食事に関する学習機会、
情
¡近年、
社会状況の変化に伴い、
様々なストレスを抱え、
児童に対
報提供により食育を推進します。また、
多くの子どもたちに食
する虐待の事例が増加しています。児童虐待は、家庭におい
に関する正しい知識を身につけさせるよう努め、
学校栄養職員、
て行われる場合が多く、
虐待が行われているのかどうか非常に
管理栄養士等とも連携を図り、
学校給食の献立のさらなる充
わかりにくく、
プライバシー等の問題から、早期発見、早期対応
実と、
食事の正しい摂り方、
食に関する知識等の食育を指導
が難しい問題です。これらの児童虐待を早期に発見するため、
していきます。
さらに、
子育てにおいて、
小児医療は非常に重
市、地域、警察、主任児童委員等が連携して積極的に対応し
要であるため、
医療関係機関と連携を図り、
小児医療体制の
ていく必要があります。また、
ひとり親家庭の生活の安定を図る
充実に努めるとともに、
安心して医療を受けることができるよう、
ため、医療費助成の充実をはじめ、母子家庭に対しては就業
医療費助成等の支援対策の充実に努めます。
場所の紹介、
事業者への働きかけ等の就業支援策を推進する
¡中学生、
高校生年代の近い将来親となる若者に対し、
家庭を
とともに、児童扶養手当の支給等、母子家庭の自立支援策の
築き子どもを育てることの大切さを啓発し、
次世代の親の育成
充実に努めます。さらに、
ひとり親家庭のほとんどが母子家庭で
に努めます。また、
子どもたちの確かな学力の向上、
豊かな心
あり、
多くの母親が就労していることから、
延長保育、
休日保育、
の醸成、
健やかな体の育成が図れるよう、
保育所、
幼稚園、
小
放課後児童クラブ等の子育て支援サービスの充実を図り、
ひと
学校、
中学校等における教育の充実を図るとともに、
幼児期に
り親家庭の子どもの居場所づくりと健全な育成を支援します。
おいては、
家庭・地域での教育は特に重要となるため、
家庭に
¡障がい児が身近な地域で安心して生活できるよう、
保健、
医療、
おける教育の支援、
地域における教育力の向上に努めます。
福祉、
教育の連携を図り、
在宅サービス、
デイサービス等各種
さらに、
情報化社会の進展等により、
子どもの健全な育成に悪
施策の充実に努めます。
影響を及ぼす性や暴力に関する過激な情報があふれている
¡平成12年に幼児のチャイルドシート使用が義務付けられ、
チャイル
ため、
関係機関と協力し、
これらの有害環境の改善に努めます。
ドシートの使用は徹底されてきていますが、
さらなる普及啓発活動
¡子育て中の家族がゆとりのある家庭生活を送ることができる
を行うとともに、
チャイルドシートの再利用等、
利用しやすい環境づ
よう、
雇用の場の確保と機会の創出に努め、
周辺の居住環境
くりに努めます。また、
近年、
子どもが犯罪に巻き込まれるケースが
の向上に努めます。また、
乳幼児を連れて安心して外出でき
多くなっているため、
自治会、
ボランティア等と連携しパトロールを
るよう、
バリアフリーの推進、
公共施設へのベビーベッド、
授乳
実施するとともに、
犯罪に巻き込まれないよう、
子ども、
親に対し、
犯
室等の設置や、託児所や企業内保育所等の整備を民間企
罪に関する情報の提供を行っていきます。さらに、犯罪、
いじめ、
山香エビネマラソン大会
99
基
本
計
画
第 4 章 ひとが育ち、輝くまちづくり
①子育て支援の充実
②幼児・学校教育の充実
児童虐待の被害に遭った子どもに対し、
医療機関、
関係機関と連
規模化が進行しており、
教育水準の維持が課題となっていま
携し、
精神的ダメージの軽減、
立ち直りの支援に努めます。
す。
¡教育現場では、
週5日制が導入され、
教育に求められる内容も
2
幼児・学校教育の充実
拡大、
多様化しており、
今後は情報化、
国際化への対応を図
るなど特色ある教育を推進していく必要があります。
情報化や国際化など、
社会情勢の変化に対応できる人材の
¡幼稚園・小・中学校の校舎等の施設・設備には老朽化したも
育成を目指し、
情報教育や外国語教育の充実を図るなど、
特色
のが多く、
大規模な改修を必要とするものも多いことから、
そ
ある教育環境の創出に努めます。また、子どもたちが個性を伸
の対策が課題となってきます。
ばし、
主体的に物事に取り組める教育環境を創出するために、
¡現在、
杵築、
山香、
大田にそれぞれある給食センターは、
どの
教師と児童生徒の意思疎通の充実を重視し、
いじめや不登校
施設も老朽化しており、
今後は統合をふくめた建替えを検討
など、
学校を取り巻く様々な問題に対処していきます。施設面で
する必要があります。
は、
老朽化した校舎や施設を更新するなど、
安全で快適な学習
環境を整備します。
また、
全国的な少子化傾向のなか、
本市でも今後は児童生徒
¡将来を担う子どもたちが時代のニーズに対応できるよう、
コンピ
ューター環境の整備や小・中学校の一貫した外国語教育など、
学校教育の充実を図る必要があります。
数の減少が予想されますが、
良好な教育環境を維持するため、
幼稚園、
小・中学校の統合や通園・通学区域の見直し、
それに
伴う通学手段の確保などについて検討します。
小学校の概要の推移
中学校の概要の推移
(資料)学校統計 単位:人
110
児童数
1,849
1,835
1,817
101
98
100
施策の体系
1,925
1,776
97
98
97
幼児・学校教育の
充実
学校園施設の充実
情報教育の充実
98
1,750
1,684
1,575
幼稚園、小・中学校の統合
80
1,400
70
1,225
1,050
学校16校(うち分校1)、
中学校6校であり、
その児童・生徒数
は年々減少傾向にあります。そのため、学校等によっては小
学
級
数
50
875
1,080
38
37
37
38
955
960
939
36
37
920
720
30
600
25
学
級
数
20
480
360
15
525
学
校
数
16
10
16
166
10
0
840
700
40
20
¡本市の学校教育機関は、
幼稚園11園(市立10、
私立1)、
小
1,042
45
35
30
■現 状
1,200
生徒数
1,092
40
60
外国語教育の充実
50
984
1,740
90
100
(資料)学校統計 単位:人
2,100
120
16
162
16
163
16
165
16
163
教員数
171
平
成
12
年
平
成
13
年
平
成
14
年
平
成
15
年
平
成
16
年
平
成
17
年
350
175
0
学
校
数
6
5
0
240
6
6
6
6
6
93
96
93
92
96
平
成
13
年
平
成
14
年
平
成
15
年
平
成
16
年
平
成
17
年
教員数
95
平
成
12
年
120
0
101
基
本
計
画
第 4 章 ひとが育ち、輝くまちづくり
②幼児・学校教育の充実
平成18年度 児童・生徒数、学級数
〈杵築地区〉
平成18年5月1日現在 (資料)学校基本調査
学校名
種別
児童数
1年
91
2年
81
3年
96
4年
93
5年
85
6年
合計
〈山香地区〉
学校名
82 528
平成18年5月1日現在 (資料)学校基本調査
種別
1年
2年
3年
4年
5年
6年
合計
児童数
10
15
12
5
11
13
66
学級数
1
1
1
1
1
1
6
児童数
31
23
30
24
26
学級数
1
1
1
2
1
1
7
児童数
10
3
4
6
9
6
38
学級数
1
1
1
1
1
2
7
児童数
6
8
6
7
8
6
41
学級数
1
1
1
1
1
1
6
児童数
2
3
4
1
2
4
16
学級数
1
1
1
1
1
1
6
児童数
6
4
2
1
10
3
26
学級数
1
1
1
1
1
1
6
児童数
65
56
58
44
66
学級数
6
6
6
7
6
東山香小
杵築小
学級数
4
3
3
3
4
児童数
23
18
20
17
24
3
20
21 123
34 168
山香小
大内小
学級数
1
1
1
1
1
児童数
32
27
30
46
31
1
6
34 200
上 小
東 小
学級数
1
1
1
2
1
児童数
24
29
23
26
36
1
7
24 162
立石小
八坂小
学級数
1
1
1
1
1
2
7
児童数
15
9
11
11
12
17
75
向野小
北杵築小
学級数
1
1
1
1
1
1
6
児童数
19
13
14
18
13
16
93
山浦小
護江小
学級数
1
1
1
1
1
1
6
児童数
10
10
13
10
17
8
68
66 355
合計
豊洋小
学級数
児童数
1
1
1
1
1
1
6
7
38
249
214 187 207 221 218 202 1,
合計
学級数
10
9
9
10
10
10
58
学校名
種別
1年
2年
3年
合計
生徒数
46
44
学級数
2
2
2
6
生徒数
14
4
12
30
学級数
1
1
1
3
生徒数
17
18
28
63
学級数
1
1
1
3
生徒数
77
66
学級数
4
4
41 131
山香中
学校名
種別
生徒数
1年
2年
3年
合計
129 124 121 374
杵築中
上 中
学級数
4
4
生徒数
85
97
4
12
99 281
宗近中
北部中
学級数
生徒数
3
3
4
10
214 221 220 655
合計
元気な小学生
102
81 224
合計
学級数
7
7
8
22
4
12
中学校授業風景
103
基
本
計
画
第 4 章 ひとが育ち、輝くまちづくり
②幼児・学校教育の充実
〈大田地区〉
平成18年5月1日現在 (資料)学校基本調査
学校名
種別
1年
2年
3年
4年
5年
6年
合計
児童数
5
5
4
0
9
12
35
学級数
1
1
1
0
1
1
5
児童数
7
3
5
8
3
14
40
学級数
1
1
1
1
1
2
7
児童数
12
8
9
8
12
26
75
学級数
2
2
2
1
2
3
12
田原小
■課 題
¡老朽化した学校施設の改修
¡コンピューター環境の整備
¡情報化教育、
国際化教育、
環境教育の充実
¡外国語教育の充実
朝田小
合計
¡いじめや不登校への対応、
相談窓口・支援ネットワークの充実
¡児童・生徒数の減少への対応
¡幼稚園、
小・中学校の統合
¡通学手段の確保
学校名
種別
1年
2年
3年
¡給食センターの統合・建設、
配送方法の検討
合計
生徒数
11
10
10
31
学級数
1
1
2
4
■基本方針
¡高度情報化や国際化の進展、
深刻化する環境問題など、
社
大田中
会情勢の変化に対応できる人材の育成を目指し、
情報教育
や国際化教育、環境教育の充実を図るなど、特色ある教育
幼稚園の入園状況
平成18年5月1日現在 (資料)学校基本調査 単位:人
幼稚園名
認可定員
入園児童数
環境の創出に努めていきます。
¡子どもたちが個性を伸ばし、
主体的に物事に取り組める教育
環境を創出するために、
教師と児童生徒の意思疎通の充実
杵 築 幼 稚 園
240
92
大 内 幼 稚 園
80
16
園
120
21
熊 野 幼 稚 園
80
6
八 坂 幼 稚 園
120
24
北 杵 築 幼 稚 園
80
12
守 江 幼 稚 園
80
16
豊 洋 幼 稚 園
80
14
に伴う通学手段の確保などについても調整に努めていく必要
山 香 幼 稚 園
80
31
があります。
田 原 幼 稚 園
80
12
1,
040
244
白 百 合 幼 稚 園
60
9
私立計
60
9
を重視し、
いじめや不登校など、
学校を取り巻く様々な問題の
対処に努めます。
東
幼
稚
公立計
田原幼稚園の児童
104
¡コンピューター環境の整備や老朽化した校舎を更新するなど、
学校施設の充実を図り、
安全で快適な学習環境の整備を行
います。
¡全国的な少子化傾向のなか、
本市でも今後は児童生徒数の
減少が予想されますが、
良好な教育環境を維持するため、
幼
稚園や小・中学校の統合、
通園・通学区域の見直しや、
それ
¡給食センターの建設については、小・中学校の統合や、
それ
に伴う配送方法を考慮しながら、
学校給食の安全性の確保
のため、
早急に対応します。
幼稚園給食の様子
105
基
本
計
画
第 4 章 ひとが育ち、輝くまちづくり
③社会教育の充実と生涯学習のまちづくり
3
社会教育の充実と生涯学習のまちづくり
■課 題
¡高度化・多様化する市民ニーズの把握
国際化、
情報化の進展などの社会の変化に伴い、
年齢や性
¡老朽化する施設の改修
別を問わず生涯を通じてさまざまな学習に対する関心や要望が
¡各種施設の整備、
充実
高まっています。
¡指導者、
団体の育成
本市では、
より高度化・多様化する市民の学習ニーズに応え
¡各施設間の情報提供体制の整備
られるよう、
生涯学習拠点としての、
図書館、
公民館などの整備・
¡学校教育、
社会教育の連携
充実を図るとともに、
各施設間のネットワーク化を図り、
情報提供
体制の整備を推進します。
■基本方針
¡高度情報化や国際化の進展などの社会の変化に伴い、
年齢
や性別を問わず生涯を通じてさまざまな学習に対する関心や
施策の体系
要望が高まっていることから、
より高度化・多様化する市民の
社会教育の充実と
生涯学習の
まちづくり
生涯学習拠点施設の整備
学習ニーズに対応した生涯学習メニューの提供を積極的に
行います。
また、
生涯学習拠点としての、
図書館、
公民館など
文化施設間のネットワーク形成
の整備・充実を図るとともに、
各施設間のネットワーク化を図り、
情報提供体制の整備に努めていきます。
市民ニーズに対応した生涯学習
メニューの提供
¡市民一人ひとりが自らの意思に基づいて自分にあった方法を
選び、
家庭や地域で生涯にわたる学習が快適に行えるよう、
環境づくりを行っていきます。
また、
社会教育や生涯学習活動
の成果をまちづくりや人づくりに活用できるシステムの整備に
■現 状
努めます。
¡社会の成熟化に伴う労働時間の短縮による余暇時間の増
加で、
多くの市民が心の豊かさを求めるようになり、
生涯学習
の要求も多様化・高度化してきました。本市も学習の拠点施
設として中央公民館や地区公民館等の各種施設の充実を
図り、
また各種講座、
教室を開催してきましたが、
これら施設に
ついても老朽化が進み、
その機能や役割を十分果たしてい
ない施設もあり、
多機能な設備を備えた施設の整備が必要で
す。
¡生涯学習活動を活発にしていくためには人づくりが大切です。
そのため、
まちづくりを支援する人材の発掘、
地域づくりリーダ
ーの養成、
社会教育関係団体の育成、
さらには、
高齢者の人
材活用などの施策を積極的に進めていく必要があります。
106
杵築市立図書館
107
基
本
計
画
第 4 章 ひとが育ち、輝くまちづくり
④人権が尊重されるまちづくり
4
人権が尊重されるまちづくり
■現 状
¡本市においては、
「杵築市における部落差別等あらゆる差別
同和問題や女性をめぐる問題など、
これまでも重視されてきた
をなくし人権を擁護する条例」を制定し、
人権に対する事業
課題に加え、
障がい者や高齢者、
外国人、
医療をめぐる問題など、
に取り組んできました。また、部落差別等あらゆる差別をなく
人権問題を取り巻く環境が多様化・複雑化するなか、
本市に住
すため、
啓発活動、
教育対策等に関する施策の推進に努め
むすべての人たちが、
地域の一員として誇りを持った生活を送
てきました。
ることができるように、
人権教育の推進や、
相談窓口の充実を図
ります。
¡「杵築市男女共同参画推進条例」を制定し、
本市における男
女共同参画を総合的かつ計画的に推進してきました。
同和問題においては引き続き、
差別や偏見を取り除き、
正しい
認識を持つための情報提供や研修等を行っていきます。また、
男女共同参画社会の実現に向けて、教育・啓発活動、就労環
境の改善や子育て支援等を通じて、
女性の社会参加を支援し、
¡高齢者や障がい者の積極的な社会参加を促進するとともに、
自立生活に対する支援に取り組んでいます。
¡国際化、
情報通信技術の進展に伴い新たな人権問題も発生
し、
人権問題はますます多様化・複雑化しています。
性別に関わりなく、
個人の能力や個性を発揮できる環境づくりを
進めます。障がい者や高齢者、
外国人をめぐる問題についても、
県や関係機関とも積極的に連携した活動を展開します。
■課 題
¡市民一人ひとりの人権意識の向上
¡学校、
事業所の人権同和教育の推進
¡相談窓口の充実
施策の体系
¡男女共同参画の啓発、
社会全体での意識改革
人権が尊重される
まちづくり
教育・啓発活動の推進
¡高齢者、
障がい者の社会参加の促進
相談窓口の開設
■基本方針
¡基本的人権がすべての人々に対して尊重されるように、
同和
同和問題の解決をめざす
人権教育の推進
男女共同参画社会の実現
問題をはじめあらゆる人権問題に対して学校や地域などで
の人権教育・啓発に積極的に取り組むとともに、
市民一人ひと
りが自分の問題として、
自発的な啓発活動を行う環境づくりを
推進します。
108
109
基
本
計
画
①道路網の整備
5
第 章
利便性の高いまちづくり
基本的目標
本市は合併により従来と比べ行政区域が大幅に拡大しまし
たが、地域内外の人やもの、情報の交流を円滑にしたり、地域
施策内容
1
道路網の整備
内における生活支援機能を一定水準に整えるなど、
地域におけ
本市では、
国道10号や213号、
大分空港道路をはじめ、
地域
る日常生活の利便性を確保し、
快適でにぎわいのある都市空間
内外を結ぶ幹線道路網の整備が進んでいますが、合併後は、
づくりを進めることが求められています。
市内拠点間の交通量が増加したほか、
災害時における複数ル
本市のまちづくりにおいては、
道路や上・下水道、
住宅等の生
ートの確保の必要性から、
幹線道路網の一層の充実を図ります。
活基盤の整備を促進するとともに、
コミュニティバスの運行やJR
また、
日常生活を支える、
地域に密着した生活系道路の整備
日豊本線の高速・複線化の促進など、
公共交通の充実を図ります。
を推進するほか、
交通量の多い幹線においては、
歩車道の分離
また、
商業活性化などの集客機能の充実を進めるなど、
利便性
を進め、
安全で快適な都市空間の形成を目指します。
の高い、
にぎわいのある都市空間づくりを推進します。
さらに、
情報通信基盤の整備を進めるとともに、
その基盤を活
用した新しい行政サービスの提供や地域活性化施策などを推
施策の体系
進することによって、
より高度で質の高いまちづくりを進めます。
道路網の整備
市内拠点を結ぶ幹線道路網の整備
生活系道路の改修
歩道の整備
■現 状
¡本市は合併に伴い市域の面積が拡大したことに加え、
近年
の都市化の進展やモータリゼーションの発達に伴い交通量
が大幅に増大しており、交通ネットワークの整備は重点施策
の一つとして取り組まなければならない課題です。
¡市内は、
国道10号や213号、
宇佐別府道路、
大分空港道路を
はじめ地域内外を結ぶ県道14路線が主要な道路網を構成し
ていますが、
幹線道である県道の整備については、
一部未改
良部分や冬期の積雪・凍結による交通障害があり、
市民生活
の利便性を考えるうえでは、
早急な整備が待ち望まれています。
¡市道等については、
舗装率は高いものの改良率が低いため、
順次改良等に着手をしていますが、
本市は地理的要因による
110
111
基
本
計
画
第 5 章 利便性の高いまちづくり
①道路網の整備
事業コストが高く早急な道路ネットワークの形成が困難となっ
番 号
ています。
しかしながら、
市道をはじめ農道、
林道等は市民生
8・7・1
活や産業振興と密接な関わりを持っており、
また市街地の住
幅員(m)
延長(m)
広小路北台線
5.
0
230
H9
整備済
8・7・2
谷町寺町線
7.
0
890
H5∼H7
整備済
宅化に伴う道路整備のニーズは高く、
さらに合併後の市民生
8・7・3
北台南線
8.
0
240
H9
整備済
活の利便性や住民間交流、
災害時等における複数ルートの
8・7・4
南台仲ノ丁線
3.
0
85
H10
整備済
確保の必要性から、
長期的な取り組みによる市道ネットワーク
8・7・5
カブト石大名通線
5.
0
450
の構築が求められています。
8・7・6
南台松ヶ小路線
5.
0
160
H8
整備済
8・7・7
南台竹ヶ小路線
4.
0
140
H11
整備済
8・7・8
南台梅ヶ小路線
2.
0
180
H15∼H16 整備済
8・7・9
城山線
5.
0
210
H12∼H15 整備済
8・7・10
紺屋南線
4.
0
145
H12∼H15 整備済
8・7・11
久保坂線
3.
0
121
H12∼H15 整備済
8・7・12
錦町弓町線
4.
0
160
H12∼H13 整備済
8・7・13
新町守末線
4.
0
130
H12∼H13
市内道路改良率・舗装現況
区 分
実延長(km)
平成18年3月31日現在 建設課資料
改良延長(km)
改良率(%)
舗装延長(km)
舗装率(%)
国 道
40.
3
40.
3
100.
0
40.
3
100.
0
県 道
133.
3
117.
1
87.
8
130.
6
98.
0
市 道
891.
8
294.
4
33.
0
687.
8
77.
1
合 計
都市計画道路整備状況
番 号
路線名称
歴史道13路線
事業期間
H12∼H14 整備済
3,
141
平成18年3月31日現在 建設課資料
路線名称
幅員(m)
延長(m)
事業期間
備 考
■課 題
3・4・1
錦城下司線
16.
0
1,
250
―
未整備
¡幹線道である県道の整備
3・4・2
錦江橋祇園線
16.
0
1,
610
―
未整備
¡市道・農道・林道の改良
3・5・3
下原据場線
12.
0
960
―
未整備
¡市街地の住宅化に伴う道路整備
3・4・4
宗近魚町線
12.
0
1,
310
S56∼H17 整備済 (1,
115m)
3・5・5
下原錦城線
12.
0
1,
380
S38∼S41 整備済 (310m)
3・5・6
十王祇園線
12.
0
880
3・4・7
田平北浜線
16.
0
3,
150
3・5・8
臥温北浜線
14.
5
160
―
未整備
社会基盤の整備であり、
これまでも計画的に整備を進めてき
3・6・9
煙硝倉北台線
8.
0
750
―
未整備
ましたが、
今後も長期的な取り組みにより順次整備を行ってい
3・4・11
中平前大辻線
16.
0
1,
060
S58∼H元
整備済 (1,
060m)
きます。
また、
市内拠点間を結ぶ幹線道路網の整備について
1・4・1
日出杵築自動車専用道路
20.
5
4,
740
S60∼H3
整備済 (4,
740m)
も、
調査、
検討を行います。
合 計
備 考
計画決定路線11路線
17,
250
―
未整備
S45∼S48 整備済 (610m)
¡市道ネットワークの構築
■基本方針
¡道路網の充実は、
市民生活や産業振興を支える最も重要な
¡合併により広域化した市民の日常生活を支える、
地域に密着し
た生活道路の整備を推進するほか、交通量の多い幹線にお
いては、
歩車道の分離を進め、
安全で快適な都市空間の形成
のための道路網のネットワーク化を図るとともに、
自動車専用道
路に連結する県道の二車線化や一部未改良部分及び交通
障害部分の改良等を県に強く働きかけ、
早期実現を図ります。
112
113
基
本
計
画
第 5 章 利便性の高いまちづくり
①道路網の整備
②公共交通の充実
市道の整備計画
整備内容
道路改良
建設課資料
路 線 名
種 別
合併により行政区域が広域化し、
将来は高齢化の進展により、
1,
200
10.
5
一級
尾迫藤ヶ花線
2,
000
6.
0
その他
横断一号線
1,
600
9.
3
一級
瀬口松尾線
2,
300
7.
0
一級
日出大田線
100
6.
5
その他
協力して、
既存バス路線の維持に努めていくほか、
市内の主要
杵築市総合公園線
400
9.
8
その他
な施設を巡る循環バスの運行を始めています。
下本庄ライスセンター線
210
4.
0
その他
また、東九州の大動脈であるJR日豊本線の高速・複線化の
市駅錦江橋線(錦江橋)
180
7.
0
一級
促進や、
大分空港とのアクセスの向上など、
広域的な公共交通
宗近三ツ辻線
250
5.
0
その他
重永吉野渡線
500
5.
0
一級
1,
500
6.
0
その他
200
4.
0
その他
又井田染線
1,
000
5.
0
一級
本町田平線
500
3.
5
一級
今村旧祇園駅線
120
10.
0
その他
北浜宮司線
500
10.
5
その他
藤川奈狩江線
900
7.
0
その他
5,
000
7.
0
その他
200
5.
0
その他
1,
000
3.
5
その他
池ノ頭線
200
4.
0
その他
出原鹿倉線
500
5.
0
その他
大重見線
500
5.
0
二級
守末宮司線
200
5.
0
その他
鍛冶屋線
600
5.
0
二級
大左右線
800
5.
0
その他
美濃崎線
200
5.
0
その他
灘手横断線
800
7.
0
その他
小猪尾線
今畑∼大片平道路
産霊社市場線
オレンジロード杵築線
114
幅員(m)
公共交通の充実
据場樋本線
天堤線
道路舗装
延長(m)
2
車を運転しない市民の増加が見込まれるため、
市民のだれもが
移動の自由を享受するための公共交通機関の重要性が高まっ
ています。
本市ではバスを「動く公共施設」
と位置付け、
民間事業者とも
の充実を図っていきます。
施策の体系
公共交通の充実
既存バス路線の見直し
3地域を巡る循環バスの運行
JR日豊本線の高速・複線化の
促進
大分空港アクセスの向上
■現 状
¡バスについては、
マイカーの増加とともに利用者が著しく減少
し、路線存続が次第に困難となり、
山香地域、大田地域にお
いてはその大部分が廃止され、
子どもや高齢者等のいわゆる
交通弱者にとっては、
通勤、
通学、
買い物などに不便を感じて
います。高齢者対策等のために山香地域では、
平成9年度か
ら無料福祉バスを、
大田地域においては、
平成15年度から村
内巡回バスの運行を行っています。また、
合併したことによる
地域住民の利便性確保のために、
平成18年度より市内循環
バスの運行を行っています。
115
基
本
計
画
第 5 章 利便性の高いまちづくり
②公共交通の充実
③上・下水道の整備
地域住民の利便性確保のために、
平成18年度より市内循環
バスの運行を行っています。
3
上・下水道の整備
¡本市には、
JR日豊本線が北西部を通過し、
杵築駅、
中山香駅、
本市では、
上水道・簡易水道は概ね整備されていますが、
今
立石駅の3駅があり、
通勤、
通学等市民の日常生活の移動・
後も引き続き未給水区域の解消事業を推進していくほか、
常に
交通手段の一翼を担っていますが、
近年、
その乗降客数は、
安定した給水が行えるよう、
新たな水源の確保や配水管等の維
減少傾向にあります。特急停車駅の杵築駅は市の中心部よ
持・補修事業にも努めます。
り約5kmと離れており、
中山香駅・立石駅については、
普通列
下水道については、
市街地を中心に公共下水道事業を引き
車の停車本数が少なくなっていることや本市周辺においては
続き推進していくほか、
既存施設の維持・補修に努めます。
また、
単線であること等がその一因と思われます。今後は、
複線化
その周辺部及び山間部等においては、
合併処理浄化槽の設置
や増便に向け関係機関に働きかける必要があります。
を進め、
良好な環境整備に寄与していきます。
■課 題
¡既存バス路線の見直し
¡福祉バス、巡回バスの充実 終末処理場
施策の体系
上・下水道の整備
上水道施設の維持・補修
¡市内循環バスの充実
¡JR日豊本線の高速・複線化の促進
新たな水源の確保
■基本方針
公共下水道等の整備促進
¡山香地域の福祉バスや大田地域の巡回バス、
それらのバス
合併処理浄化槽設置の推進
と連携する循環バスの利便性の向上、
運行の効率化を図りま
す。また、既存の民間路線バスについても見直しを行い、運
行が廃止された場合、
新たなルートでのコミュニティバスの運
行を検討していきます。さらに、商店街や他の交通機関との
■現 状
連携、
市民への情報の提供により、
コミュニティバスの利用促
ア 水道事業
進及び運行の改善を図ります。
¡本市の水道普及率は、
これまでの過疎対策などの効果により、
¡JR日豊本線沿線の自治体や商工団体等で組織する「日豊
平成17年度末時点で81.5%となっています。今後は、
水道未
本線高速複線化大分県期成同盟会」を通じて、
JR九州や
普及地域の解消を図るとともに、
産業活動の振興や下水道の
九州運輸局に高速・複線化や増便の要請を行っていきます。
整備などに伴う水需要の増加に対応するため、
適切な需要予
また、
JRと民間路線バスやコミュニティバスとの乗り継ぎなど
の連携の強化や大分空港へのアクセスの向上など広域的な
公共交通の充実を図ります。
測、
需要に応じた供給体制の確立を目指す必要があります。
¡浄水場施設の老朽が著しく第1次拡張整備に基づく更新、
水源の確保、
簡易水道施設の整備、
簡易水道事業の新設・
拡張、
また水源の有効利用を図るために修繕・新設を計画的
循環バス
116
に進めていく必要があります。
117
基
本
計
画
第 5 章 利便性の高いまちづくり
③上・下水道の整備
¡下水道整備は、
環境衛生改善などに大きな効果が期待でき
ますが、
多額の投資を行っているため、
財政圧迫を招かない
水道整備状況
3
平成18年3月31日現在 (資料)水道統計 単位:人、箇所、
m、%
上水道
行政区域
内人口
(A)
箇
所
数
33.
407 1
現在
給水
人口
簡易水道
箇
所
数
21,
949 9
現在
給水
人口
専用水道
箇
所
数
現在
給水
人口
4,
817 4
合計
箇
所
数
443 14
現在
給水
人口(B)
27,
209
よう経営維持に努めるとともに、
整備は進んできてはいるもの
普及率
の接続率が未だ低いため、
今後とも市民の理解を得ながら接
B/A
続率の向上に努める必要があります。
×100
81.
5
下水道等整備状況
平成18年3月31日現在 上下水道課資料 単位:人、%
行政区域
イ 下水道事業
内人口
¡旧杵築市では、
近年の生活様式の変化に伴い、
公共下水道
(A)
事業の要求が高まるなかで、
平成4年に旧東国東郡5ヶ町村
普及率
公共下水道
33,
407
集落排水施設
7,
310
2,
642
合併処理
計
B/A
浄化槽
(B)
×100
4,
648
14,
600
43.
7
と大分県船団方式による事業認可を受けました。計画目標年
次を平成22年と定め、
平成5年から汚水管工事、
平成8年か
ら処理場建設を進め、
平成12年3月末より第1期供用開始区
域98haが供用開始しました。平成12年度からは第2期計画
に取りかかり、
平成18年度現在の全体計画面積は591haとな
っています。
¡都市下水路の整備は、
これまで5路線で事業実施をしてきま
したが、
現在では全路線について事業が完了しています。
また、
大雨による家屋の浸水災害に備え、
雨水の排水計画の見直
しを行い、
自然流下による排水が困難な区域にポンプ場を設
置していく予定であります。
¡旧山香町では、平成4年度より農業集落排水事業を、平成5
年度より特定環境保全公共下水道事業を開始しました。農
業集落排水事業(立石地区)
については平成9年6月に一部
■課 題
ア 水道事業
¡老朽化した浄水場施設の補修整備
¡既存施設の維持・補修
¡新たな水源の確保
¡簡易水道施設の整備促進
¡水道料金の見直し、
徴収率の向上
イ 下水道事業
¡公共下水道等の整備促進
¡合併処理浄化槽設置の推進
¡公共下水道加入促進の啓発
¡農業集落排水加入促進の啓発
供用開始を行い、平成12年度に事業完了しています。特定
118
環境保全公共下水道事業については平成13年3月に一部
■基本方針
供用開始しています。
ア 水道事業
¡旧大田村については、
平成8年度より大田地区、
平成11年度
¡上水道は、
市民の日常生活や産業活動に欠くことのできない
より中渓地区を対象に農業集落排水事業を行いました。大田
基礎的な社会基盤であり、
引き続き普及率向上を推進すると
地区は平成13年7月に一部供用開始、平成14年6月には全
ともに未普及地域の解消、水源確保に努めます。また、簡易
部供用開始し、
中渓地区は平成16年7月に供用開始し、
世帯
水道事業の新設・拡張を図るとともに、
老朽化している施設の
数751戸のうち688戸の整備が完了しました。
計画的な修繕・更新を進めます。
119
基
本
計
画
第 5 章 利便性の高いまちづくり
③上・下水道の整備
¡水道に対する社会的ニーズを反映して「より安全で良質な水
の供給」、
「災害・事故等への対応を含むより安定した水供給」、
農業集落排水事業整備状況
〈立石地区〉
整
備
年
次
平成12年
処
理
区
域
43.
7ha
イ 下水道事業
処
理
人
口
1,
500人
¡公共下水道及び農業集落排水への接続の促進に努め生活
処
量
495m/日
処 理 場 処 理 能 力
495m/日
「環境負荷の低減」等、
従来よりも一段高い水準の機能を持
つ浄水施設の計画を進めます。
環境の向上、
公共水域の水質保全を図ります。
¡公共下水道事業の早期完成、
合併処理浄化槽の整備促進
事
理
汚
業
水
3
3
費
計
2,
532百万円
など地域の特性に応じて計画的に整備を進めます。
〈大田地区〉
公共下水道事業整備計画
項 目
認可計画
全体計画
整
備
年
次
平成14年
計 画 目 標 年 次
平成22年
平成32年
処
理
区
域
53ha
計 画 処 理 区 域
331ha
591ha
処
理
人
口
1,
360人
計 画 処 理 人 口
7,
700人
13,
100人
処
量
449m/日
処 理 場 処 理 能 力
449m/日
計
汚
3
3,
900m/日
処 理 場 処 理 能 力
4,
100m/日
8,
200m/日
10,
552百万円
16,
577百万円
業
水
3
量
事
画
費
計
3
8,
200m/日
3
事
理
汚
業
水
3
3
費
計
2,
825百万円
〈中渓地区〉
杵築市特定環境保全公共下水道事業整備計画
項 目
認可計画
全体計画
計 画 目 標 年 次
平成23年
平成25年
計 画 処 理 区 域
124ha
148ha
計 画 処 理 人 口
計
120
画
水
3
3,
400人
3
量
1,
600m/日
処 理 場 処 理 能 力
1,
800m/日
1,
800m/日
事
4,
572百万円
5,
404百万円
業
汚
3,
100人
費
計
3
1,
800m/日
整
備
年
次
平成16年
処
理
区
域
24ha
処
理
人
口
570人
量
189m/日
処 理 場 処 理 能 力
189m/日
処
事
理
業
汚
水
費
計
3
3
1,
199百万円
3
121
基
本
計
画
第 5 章 利便性の高いまちづくり
④情報通信基盤の整備と活用
4
情報通信基盤の整備と活用
トワーク環境の整備、
電子申請や電子入札への対応等が求
められます。
光ファイバーケーブルやCATVといった情報通信基盤を積
極的に整備し、
市民同士の交流手段として活用していくほか、
行政手続きがコンピュータ上で行える電子市役所化も推進し、
合併により広域化した本市において、
市民の利便性を確保する
施策を展開していきます。
■課 題
¡CATV加入率の向上
¡経営の健全化
¡自主放送の充実
¡広報紙、
区長便との連携
¡CATVの活用について、
職員の意識改革
施策の体系
¡双方向での情報交換のできるネットワーク環境の整備促進
情報通信基盤の
整備と活用
ネットワーク環境の整備
¡電子申請や電子入札の推進
¡学校教育や社会教育での情報化教育の推進
電子市役所化の推進
■基本方針
¡行政手続がコンピュータ上で行える電子市役所化を推進し、
住民の利便性を確保する施策を展開していきます。
■現 状
¡インターネットや携帯電話の急激な普及に見られるように、
情
報通信の変革によって地理的、
時間的な制約に関係なく、
地
¡高度化する情報化社会に対応できる情報処理の能力向上
を図るため、
学校や地域において、
学校教育や生涯学習との
連携を図りながら、
習得のための支援に努めます。
域住民が様々な情報を享受・交換できる時代へと変わってき
¡インターネットを利用した農産物販売システムや農作業受委
ました。本市においても、
テレビ難視聴区域にはその解消のた
託状況公開システムなどの農林業者へのソフト事業を実施し
めに、
共同受信施設を設置し、
インターネットについては、
地域
ます。
イントラネット整備事業により情報・通信整備を実施してきました。
また、
現在では、
CATVを杵築地区に構築し情報発信してい
ます。
¡広域化した本市において、
防災情報をはじめとした行政情報
を迅速かつ広域的に情報発信し、
地域間格差の是正を図る
ため、
CATV施設整備事業を行っており、
平成19年度より山
香地区、
大田地区においてもCATVのサービスが始まります。
また、
インターネットのブロードバンド化、
テレビの地上波デジタ
ル化にも対応します。
¡行政サービスについては、
ホームページの開設により情報を
発信していますが、
今後は双方向での情報交換のできるネッ
122
ケーブルテレビセンター
123
基
本
計
画
①市民交流・都市間交流・国際交流の推進
6
第 章
市民が主役のまちづくり
基本的目標
本格的な地方分権時代を迎え、
行政には市民とのパートナー
シップによるまちづくりや、
自主的・自立的な行政システムの確立
施策内容
1
市民交流・都市間交流・国際交流の推進
が求められています。
これまで各地域で培われてきた個性や特性は、活性化への
本市のまちづくりにおいては、
職員の意識改革や行政評価シ
原動力として尊重、継承していくとともに、杵築市としての一体
ステムの導入、情報公開制度の充実など、透明性の高い効率
感を醸成していくことを目的に、
全市的なイベント実施など、
地域
的な行政運営を実現させていきます。
や世代を超えた交流を推進していくほか、
市民の交流拠点とし
また、市民参画制度の創設や、情報通信基盤を活用した電
てのスポーツ・レクリエーション施設の整備・利用を推進します。
子会議室の整備など、
新しい市民参加の仕組みづくりを進める
また、
これまで旧市町村で取り組んできた都市間交流、国際
とともに、
まちづくりの様々な場面で市民が主体的に参加できる
交流等も発展的に継承します。
機会を充実して、
市民と行政の協働のまちづくりを推進します。
施策の体系
市民交流・都市間
交流・国際交流の
推進
市民ニーズに対応した地域間交流
の推進
都市間交流の基盤整備
国際感覚を身につけた人材の育成
■現 状
¡近年、
都市部における自然回帰志向が高まる中で、
本市は水
と緑の豊かな自然環境と、
歴史・文化資源に恵まれていること
から、
これらの地域資源を活かして地域内外との交流の活性
化に結びつくような施策を図る必要があります。
¡都市間交流としては、
地域住民によるグリーンツーリズムの積
極的な取り組みにより、
都市との交流を図っています。
また、
体
験学習をとおして、
旧大田村と姫島村の児童が交流を深めな
がら、
自己啓発や自己発見のすばらしさを味わう
「山の村・海
の村体験交流事業」を行ってきました。
¡国際交流では、
「日韓親善交流卓球杵築大会」により、
卓球に
よる韓国との相互交流に取り組んでいます。
124
125
基
本
計
画
第 6 章 市民が主役のまちづくり
①市民交流・都市間交流・国際交流の推進
②市民と行政の協働のまちづくり
2
■課 題
¡杵築市としての一体感の醸成
市民と行政の協働のまちづくり
¡市民交流イベントの開催
合併により市域が広域化したため、
これまで以上に、
市民と共
¡市民の交流拠点の整備
に本市の将来像を考え、
施策・事業を実行していく体制づくりが
¡都市間交流の推進
重要となります。
そのためには、
広報紙だけではなくインターネットやCATVなど
¡国際交流の推進
¡国際感覚を身につけた人材育成
も活用した広報広聴の充実や、
行政情報の公開を推進し、
市民
¡経験を生かした活動の場の提供
の市政への理解を深めるとともに、
各種計画策定の過程におい
て市民の参加機会を設けるなど、
市民参画制度を創設し、
市民
■基本方針
と行政のより良いパートナーシップの構築に努めます。
¡本市の恵まれた自然環境や地域資源を活用し、
市民のニー
また、
市民が主体となるボランティア活動、
NPO活動などにつ
ズにあった地域間交流を促進するため、
事業内容の充実や
いては、
活動拠点の提供などの支援や、
行政業務のアウトソー
基盤整備を図ります。また、
多様な交流促進による地域活性
シング
(外部委託)
など、
相互補完できる関係づくりを進めます。
化のための交流事業の支援に努めます。
¡都市間交流については、
これまで旧市町村で取り組んできた
事業を発展的に継承し、市民レベルでも積極的な交流活動
が行われる基盤づくりに努めます。
¡国際交流については、
国際感覚豊かな人材育成のため、
学
施策の体系
市民と行政の協動
のまちづくり
校教育や社会教育との連携を図った交流の実践や、
インター
広報広聴活動の充実
情報公開体制の確立
ネットを活用した情報発信システムの構築など、交流基盤の
整備を図ります。
市民参画制度の創設
ボランティア、NPO活動の支援
■現 状
¡市民参画を進めるため、
意思形成過程に市民の意見がより
多く反映できるよう、
ワークショップの開催や付属機関の設置、
市民意見提出手続などを行っています。
¡市民参画をより進めていくには、
情報の共有が不可欠である
ことから、
施策や各種事業などの情報を身近な広報紙やホー
ムページ等で提供しています。また、市民と行政との情報の
日中親善交流卓球杵築大会
126
双方向性を図るため、
地域イントラネットやCATVなどのICT
127
基
本
計
画
第 6 章 市民が主役のまちづくり
②市民と行政の協働のまちづくり
③地方分権時代に対応した行財政運営
の環境整備を行っています。
¡本市では、福祉や教育、環境、子育て、文化芸術など様々な
¡コミュニティの活動拠点の整備を行い、
コミュニティの自主性
が発揮できるよう支援をしていきます。
分野において自主・自発的な活動が行われています。また、
NPO法人も平成18年度までに6団体が設立されています。
3
地方分権時代に対応した行財政運営
■課 題
多様化する市民ニーズと厳しさを増す財政状況に対応して、
¡協働推進体制の確立
市民満足度の向上に軸を置いた行政体制づくりを進めます。そ
¡計画策定過程における市民参加
のために、定員管理の徹底や、
アウトソーシング
(外部委託)の
¡市民との情報の共有
導入、
庁内情報化の推進を図ります。
また、
人事制度の見直しや、
¡広報広聴機能の充実
行政評価システムの導入など、
的確な人材配置と施策を実行し
¡情報公開体制の確立
ていくための、
新しいマネジメントシステムの構築を目指します。
¡ICTを活用した市民サービスの向上
¡NPOやボランティア団体の活動の支援
¡コミュニティ活動の啓発と組織の強化
■基本方針
¡市民参画を進めるため、
市の基本的な方針を定めるものや市
施策の体系
地方分権時代に
対応した
行財政運営
定員管理の適正化
業務の省力化・効率化の推進
民に重大な影響を及ぼすものについては、
付属機関の設置、
市民意見提出手続などを行い、
意思決定までの間に市民の
行政評価システムの導入
意見が反映できるようにしていきます。
¡市政についての相談窓口の充実を図り、市民レベルの話し
公共施設の再整備計画
合いなどへも積極的に参加し、
市民と行政の協働のまちづく
民間活力の導入
りを推進していきます。
¡個人情報の保護や管理の徹底を図りながら、
情報の共有を
積極的に推進していきます。
また、
情報の共有を図るため、
新
たな媒体を活用しながら、
広報広聴機能の充実を図っていき
■現 状
ます。
¡本市においては、
財政力が弱いため、
地方交付税への依存
¡市民と行政との双方向性を確保し、
市民への行政サービスを
向上させるため、
ICTの活用促進を図ります。
¡NPOやボランティア団体を新たな公共サービスの担い手とし
て位置付け、
市との協働を推進していきます。
また、
NPOやボ
ランティア団体が健全に存続し、
自律的な発展をしていくため
の環境を整備していきます。
128
度は高く、
政府による三位一体改革の動きとも関連して、
より
厳しい行財政運営への対応を迫られています。今後は行政
改革を推進し、柔軟さと力強さを併せ持つ体質強化を図り、
財政基盤を確固たるものにしていくことが不可欠です。
¡平成18年度から職員給与を一律5%、
特別職報酬を市長10%、
助役(平成19年度から副市長)
・教育長5%カットしました。
また、
129
基
本
計
画
第 6 章 市民が主役のまちづくり
③地方分権時代に対応した行財政運営
平成16年4月時点で430人いた一般職員は、
平成16、
17年度
¡これまでの人事制度を見直し、
能力と実績を重視した新たな
で45名が退職し、
平成18年度に4名の職員を採用した結果、
人事・給与制度の転換が必要となります。そのために、
職員研
平成18年4月現在は389名となっています。
修制度や勤務評価制度の充実を図り、
資質の向上等人材育
¡平成18年6月には、
行政改革推進本部において行政改革を
推進するための基本事項、具体的な事項を定める「新たな
行政改革大綱」を策定し、
平成18年9月には実施計画である
「杵築市行政改革集中改革プラン」を策定しました。
成を推進します。
¡市民と直接接する窓口サービスの改善を積極的に進めるとと
もに、
行政のICT化によって、
業務の省力化・効率化はもとより、
行政サービスが飛躍的に向上していくことを念頭に置き、行
¡統合予定の山香地区の3中学校の跡地利用や、
合併に伴う山
政と市民との間のネットワークを整備して、情報端末やインタ
香・大田庁舎での議場などを含めた空きスペース等の有効活
ーネットから、
公共施設の利用申請や様々な行政情報を検索
用策、
市有財産の売却等が、
今後の検討課題となっています。
できるよう市民サービスの向上に努めます。
さらにCATVを活
用した新しい行政サービスの提供や地域の活性化を推進し
■課 題
¡市民参画の推進
ます。
¡経常収支比率・公債費負担比率などの重要な財政指数の動
¡職員の定員管理、
給与の適正化の推進
向に着目しながら人件費、
扶助費、
公債費などの義務的経費
¡ICT化による業務の省力化。効率化の推進
の抑制に努めます。特に、
補助金の見直し、
扶助費の再構築、
¡CATVを活用した新しい行政サービスの提供、
地域活性化
契約方法の改善などの改革を行い、
事務事業の統廃合など
の推進
により歳出全般の抑制に努めるとともに、
財源配分型の予算
¡効率的な財政運営の推進
編成システムを構築します。また、
投資的経費についても、
聖
¡行政評価システムの導入
域を設けることなく歳入規模に見合った事業量を実施してい
¡公共施設の有効活用策の検討
く必要があります。さらに、的確な歳入を確保するためには、
¡民間委託の推進、
指定管理者制度の活用
市税等の収納率の向上と使用料及び手数料の受益者負担
¡職員の意識改革
の適正化に努めます。
■基本方針
¡市民や地域の視点に立った施策を市民との協働によって展
開するとともに、
公正で透明性の高い行政運営を推進します。
また、
個人情報の保護に十分留意しながら、
市民との情報の
共有化に努めます。
¡合併により、分庁方式・総合支所方式を採用し、課長制から
¡行政評価システムを導入し、政策・施策・事務事業各々につ
いて、
PDCAの改革サイクルの定着を進め、
効果的な行政運
営と市民サービスの向上を目指します。また、仕事の量や質
の変化に対して、
迅速で、
きめ細やかな行政サービスを提供
するために、
コスト意識など経営感覚をもって、
民間の活力や
ノウハウを積極的に活用する民間委託の推進や指定管理者
制度の活用などを推進していきます。
部長制に移行しましたが、
今後必要に応じ組織を簡素で効率
的な、
そして、
市民にわかりやすく、
利用しやすいものに改編し
ていきます。
また、
限られた人員で市民ニーズを的確に反映し
たサービスを提供し、
様々な課題に対して遅れることなく対応
できるような迅速、
かつ横断的な体制の構築を進めていきます。
130
131
基
本
計
画
第 6 章 市民が主役のまちづくり
杵築市行政組織図
【
市
長
市 長
部
局
】
副市長
【 各 種 委 員 会 事 務 局 】
総
務
部
市 民 生 活 部
秘
秘 書 広
書 報 課
課
総
務
課
教育委員会
教育長
平成19年4月1日現在
教 育 次 長
理
課
給食センター
企 画 財 政 課
中
学
校
国 体 推 進 室
小
学
校
幼
稚
園
税
市
務
課
学 校 教 育 課
民
課
福祉保健部窓口
生 涯 学 習 課
生 活 環 境 課
市 立 図 書 館
人 権・同 和 対 策 課
山香中央公民館
上 下 水 道 課
山 香 振 興 局
管
杵築中央公民館
山 香 振 興 課
産業建設部窓口
上下水道課窓口
文化・スポーツ振興課
東 出 張 所
きつき城下町資料館
上 出 張 所
立 石 出 張 所
山 浦 出 張 所
大田中央公民館
杵 築 市 議 会
議会事務局長
議 会 事 務 局
選挙管理委員会
選挙管理委員会事務局
監
員
監査委員事務局
公 平 委 員 会
事 務 局 は監 査 併 任
農 業 委 員 会
農業委員会事務局
別杵速見地域広域
市町村圏事務組合
特 別 養 護 老 人
ホ ー ム 広 寿 苑
【事務局長は選管併任】
大 田 振 興 局
産 業 建 設 部
大 田 振 興 課
福祉保健部窓口
産業建設部窓口
上下水道課窓口
商 工 観 光 課
農 水 産 林 課
福 祉 保 健 部
建
設
課
福
祉
課
査
委
子 育 て 支 援 課
健 康 推 進 課
杵築市立山香病院
福祉ステーション
介護老人保健施設
会
132
計
課
133
総政第1152号
平成19年1月31日
平成19年2月27日
杵築市長 八 坂 恭 介 殿
杵築市総合計画審議会
杵築市総合計画審議会 会長 佐 藤 誠 治 殿
会長 佐 藤 誠 治 杵築市総合計画(案)について(答申)
杵築市長 八 坂 恭 介 杵築市総合計画(案)について(諮問)
平成19年1月31日付け、総政第1152号で諮問のありました、杵築市総合計画(案)
について、当審議会において審議を重ねた結果、適当と認めましたので、杵築市総
本市における総合的かつ計画的な市政の基本的方向を定める杵築市総合計画の策
合計画審議会条例第2条の規定により答申します。
定にあたり、貴審議会の意見を求めます。
なお、計画の遂行にあたっては、下記の事項に配慮されますよう意見として申し
添えます。
記
1.本計画を円滑かつ効果的に推進するため、本計画の趣旨や内容をわかりやすい
形で市民に周知し、市民と情報を共有することに努めること。
2.本計画の実現に向けて、市民と行政による協働のまちづくりを推進するととも
に、行財政改革をより一層推進し、効率的、効果的な行政運営に努めること。
3.実施計画については、厳しい財政状況のなか、事業の必要性や緊急性等を考慮
しながら的確に事業選択を行い、主要施策や主要事業について進捗状況の把握に
努め、事務事業評価の仕組みづくりを進めるとともに、達成度の明確化に努める
こと。
136
137
杵築市総合計画審議会条例
(設置)
第1条 杵築市の基本構想及びこれに基づく総合計画に関し、必要な事項を調査及
び審議するため、杵築市総合計画審議会(以下「審議会」という。)を設置する。
(会長及び副会長)
第5条 審議会に会長及び副会長を置き、委員の互選により選出する。
2 会長は、会務を総理し、審議会を代表する。
3 副会長は、会長を補佐し、会長に事故あるとき又は欠けたときは、その職務を
(所掌事務)
代理する。
第2条 審議会は、市長の諮問に応じ、総合計画に関する事項について調査及び審
議し、その結果を市長に答申するものとする。
(会議)
第6条 審議会は、必要に応じ、会長が招集し、会長が議長となる。
(組織)
第3条 審議会は、委員30人以内をもって組織する。
2 委員は、次に掲げる者のうちから市長が任命する。
(1)学識経験を有する者
(2)市議会議員
2 審議会は、委員の半数以上が出席しなければ、会議を開くことができない。
3 審議会の議事は、出席委員の過半数をもって決し、可否同数のときは、議長の
決するところによる。
4 審議会において必要と認めたときは、委員以外の者の出席を求め、その説明又
は意見を聴くことができる。
(3)関係行政機関の長
(4)各種団体の代表者
(5)市職員
(委員の任期)
第4条 委員の任期は、2年とし、再任を妨げない。ただし、補欠委員の任期は、
(庶務)
第7条 審議会の庶務は、総合政策課において行う。
(委任)
第8条 この条例に定めるもののほか、必要な事項は、市長が定める。
前任者の残任期間とする。
2 委員が任命されたときの要件を欠くに至ったときは、その委員は、当然退職す
るものとする。
138
附 則
この条例は、公布の日から施行する。
139
杵築市総合計画審議会委員名簿
(敬称略・50音順)
役 職
会 長
副 会 長
140
備 考
氏 名
秋 吉 正 勝
教育委員会 教育委員長
阿 部 辰 明
市議会総務委員長
安 倍 巴磨子
母子寡婦福祉会代表
安 部 博 美
NPO法人 こどもサポートにっこ・にこ
岩 尾 治
ボランティアきつき代表
岩 田 文 雄
杵築市老人クラブ連合会 会長
小 川 英 利
杵築市区長連合会長
荻 本 宏 昭
税理士
小 野 昭 子
山香町女性団体連絡協議会
工 藤 俊 郎
杵築市区長連合会副会長
桑 田 優
山香大田ライオンズクラブ 会長
佐 藤 誠 治
大分大学副学長
塚 田 紀美恵
杵築市PTA連合会母親部会
土 江 晃 弘
杵築市教育長
中山田 秀 俊
杵築市区長連合会副会長
野 田 浩 仁
グループ習説塾 塾頭
長谷雄 克 巳
身体障害者福祉協会代表
福 永 和 司
青年会議所 理事長
堀 田 幸 一
杵築市助役
真 砂 矩 男
市議会議長
三 浦 義 伸
杵築市農協 代表理事組合長
宮 川 修 子
田原幼稚園すこやかクラブ 会長
宮 本 武
大分県漁協杵築支店 運営委員長
元 島 三 男
杵築市商工会長
本 林 優 司
NPO法人 山香郷
森 永 悦 次
別杵速見森林組合 参事
矢 野 信 行
農業委員会 会長
綿 末 しのぶ
杵築市地域婦人団体連合会
Fly UP