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ニューヨークで開かれる中村梧郎「戦場の枯葉剤」写真展

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ニューヨークで開かれる中村梧郎「戦場の枯葉剤」写真展
ニューヨークで開かれる中村梧郎「戦場の枯葉剤」写真展
アメリカで
アメリカでは初公開、
初公開、ベトナム枯葉作戦
ベトナム枯葉作戦の
枯葉作戦の被害の
被害の全容
写真展は 10 月 3 日から 28 日まで、ニューヨーク市立大学ジョン・ジェイ・カレッジ(マンハ
ッタン)のギャラリーでおこなわれる。アメリカでは、ベトナム戦争の枯葉作戦について、帰還
兵がガンなどを発症することから人体影響が知られ、救済・補償処置もとられてきたが、ベトナ
ムで何が起きたかについては関心が薄く、ほとんど報道もされないままだった。そうした中で今
回の写真展は、枯葉剤による被害の全容を、初めてニューヨークの市民に提示するものとなる。
ベトナム戦争後から始めた中村梧郎による枯葉剤被害の撮影はすでに 30 年におよぶ。ベトドク
の兄弟をはじめ、幼ない頃に出会った障害児たちはすでに成人、その変転の人生も記録されてい
る。また取材対象はベトナムにとどまらずアメリカ兵や参戦国・韓国兵にも広がっている。30 年
間の追跡は、フォトドキュメント「新版・母は枯葉剤を浴びた」
(岩波現代文庫)にまとめられた
が、本年5月には第一回科学技術ジャーナリスト賞(JASTJ 賞)が与えられた。選考したのはノ
ーベル化学賞の白川英樹博士、元日本物理学会会長の米沢富美子博士、日本学術会議黒川清会長
などで、科学的検証を伴う報道が評価されたもの。
アメリカでは、全米科学アカデミーによる疫学調査の結果、ダイオキシン汚染と人体被害との
因果関係が証明され、米政府と枯葉剤製造企業が補償金などを帰還兵らに支払っている。しかし、
米連邦地裁は昨春、ベトナムの被害者からの賠償請求の訴えは却下した。
ベトナムでは、米軍が 1961 年に始めた枯葉作戦を記憶しようと、8 月 10 日を記念日とした。
中村梧郎の「戦場の枯葉剤」写真展は、昨年 4 月にも銀座・大阪のニコンサロンなどで開催され
てきたが、海外での展示は 2001 年のベトナム展に続くもの。ニューヨークの後は全米各地、さ
らにヨーロッパを巡回するよう計画されている。
「中村梧郎・枯葉剤ニューヨーク展の会」(事務局・岩波書店内)では、これらの経費を支えよう
と、一口 5 千円で募金の呼びかけをおこなっている。郵便振替口座は00160-0-5554
。余剰が出ればベトナムの枯葉剤訴訟基金に贈るとい
19(事務局連絡先は 044-954-6559 寺島)
う。
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