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第11回 九州地域医療研究会 - 大分県地域医療研究会

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第11回 九州地域医療研究会 - 大分県地域医療研究会
第14回
大分県
地域Ⅱ医療研究会
OITA COMMUNITY MEDICINE
第11回九州地域医学研究会
抄録集
期日平成6年2月26日(土)
9:20∼17:10
会場
大分市コンパルホール
大分市府内町1丁目5番38号
電話0975-38-3700
主催
後援
大 分 県 地 域 医 療 研 究 会
大 分 県 保 健 環 境 部
大
分
県
医
師
会
大分県自治体病院開設者協議会
( 社 ) 大 分 県 看 護 協 会
こ ず あ し 、 = 一 つ
大分県地域医療研究会代表
」 見 三 E イ 菱 一
(大分県立三重病院院長)
第 1 4 回 大 分 県 地 域 医 療 研 究 会 の 開 催 に あ た り ま して、 当 研 究 会 の 代 表 と し
て ご 挨 拶 さ せ て い た だ き ま す。 当 研 究 会 も 今 回 で 1 4 回 を 迎 え ま す が 、 毎 回 多 数 の
演題を寄せていただき、またご多忙にもかかわらず多数の皆様のご参加をいただき、
こ う し て 盛 大 に 本 研 究 会 を 開 催 で き る こ と を 代 表 者 と し て 心 よ り 感 謝 申 し あ げ ま す。
今回はご案内の通り、メインテーマを「見直そう地域保健医療」といたしま
した。ここでいう地域保健医療とは、地域保健と地域医療を併せ持ったもの、つま
り住民検診や健康教室といった予防医療から訪問看護等の在宅医療まで含む幅広い
活 動 と 考 えて お り ま す。 現 在 の 医 療 状 況 に お い て 、 こ の 様 な 活 動 を 病 院 や 診 療 所 と
い っ た 医 療 機 関 だ け で 行 う に は 限 界 が あ る よ う に 思 わ れ ま す。 そ こ で 保 健 ・ 医 療 ・
福 祉 の 連 携 、 さ ら に は 行 政 の 強 い 支 援 と 協 力 が 必 要 と な る の だ と 思 い ま す。 今 回 は
こ の よ う な 点 を 踏 ま えて 、 現 在 の 地 域 保 健 医 療 の 問 題 点 を 浮 き 彫 り に し 、 新 た な 地
域 保 健 医 療 展 開 の 軸 の 方 向 性 に つ い て 意 見 の 交 換 が で き れ ば と 考 えて お り ま す。
一 般 演 題 に は 1 3 題 の 研 究 発 表 が 寄 せ ら れて お り 、 特 別 講 演 に は 広 島 県 公 立
みつぎ総合病院院長の山口昇先生をお招きし、「地域保健医療活動の現況と今後の
課 題 」 と 題 し て 講 演 を い た だ く こ と に な っ て お り ま す。 パ ネ ル ディ ス カ ッ シ ョ ン で
は、病院と地域保健医療・診療所と地域保健医療・行政と地域保健医療の3つに分
か れ て 、 更 に メ イ ン テ ー マ を 深 め て 行 き た い と 考 えて お り ま す。
ま た 今 回 は 同 じ フ ロ ア に お き ま して、 九 州 地 区 の 自 治 医 大 卒 業 生 の 集 ま り で
あ る 第 1 1 回 九 州 地 域 医 学 研 究 会 も 開 催 さ れ て お り ま す。 ご 興 味 の あ る 方 は 、 そ ち
ら の 方 に も ご 参 加 下 さ れ ば 幸 甚 で す。
一日と短い日程ではありますが、ご参加いただいた方々に明日からの活動に
向 け て 参 考 に な る こ と が 少 しで も 見 つ か る こ とを 願 って、 挨 拶 を 終 わ り に し た い と
思います。
­1­
目
見
欠
ご挨側
児玉俊一大分県地域医療研究会代表(大分県立三重病院院長)
日
霜
開 会 式 ( 多 目 的 ホ ール )
9:20­9:50
開催者挨拶大分県地域医療研究会代表
大分県立三重病院院長
児玉
俊一
二宮
正
矛
|
大分県医師会会長
吉Jl
唾
大分県看護協会会長
阿陣
和^
来賓祝辞大分県保健環境部部長
2 演 題 発 表 ( 多 目 的 ホ ー ル ) 9 : 5 0 - 1 2 : 3 0
座長:亀井正子大分県立三重病院婦長
(1)神経内科疾患患者の在宅介護に向けて
介護力評価表によるウィークポイントへの働きかけ…・…・………………………7
佐 藤 洋 子 大 分 県 立 病 院 8 階 東 病 棟
(2)長期寝たきり患者が数年振りに自宅へ帰るということへのアプローチ………・……1]
片 山 由 美 佐 賀 関 町 国 民 健 康 保 険 病 院 、
(3)介護力に欠ける在宅患者の援助を通して保健・医療・福祉の連携を考える………1:
河 野 真 美 子 大 分 健 生 病 院
(4)気管孔より排疾不十分な患者の自立に向けての援助・…………………………………1(
伊 東 真 紀 大 分 県 立 三 重 病 院 1 病 棟
(5)65歳未満の障害をもつ在宅者への関わりを通して……………・……………・………1(
三 戸 部 由 喜 子 天 心 堂 在 宅 医 療 事 業 部
(6)当院における母子保健活動の現況について考える­新生児訪問を実施して­.……2:
渡 辺 チ エ ミ 緒 方 町 国 保 総 合 病 院
(7)食生活実態調査について「戸次地区在住の高齢者の食生活調査及び配食サービス」・・2(
星
野
隆
天
心
堂
へ
つ
ぎ
病
院
座長:糸長伸能清川村国保診療所所長
(8)広寿苑における施設看護の再検討一疾病状況の実態調査を行って­.…………・……21
渡 部 秀 子 特 別 養 護 老 人 ホ ー ム 広 寿 苑
(9)「ニーズに答える看護を目指して」・・………・…・……・………・…………・……………3|
佐 藤 美 鈴 三 愛 病 院 野 津 原 診 療 所 … …
­2­
(10)外来患者の1日全尿中食塩排池量の測定と減塩食指導のための応用(第1報)…35
長 野 佐 知 子 天 心 堂 よ し の 診 療 所
(11)歯の萌出時期におけるむし歯予防の取り組み・……………………………・…………38
­行動科学的アプローチによる保護者への意識づけを試みて­
森
崎
梨
沙
玖
珠
保
健
所
(12)健康づくりは私たちの手で­健康への友の会を発足して­…・・………………・……41
藤 原 義 勝 九 重 町 健 康 へ の 友 の 会
(13)これからの保健福祉活動における自治体保健婦の役割を考える……・…・…………46
­在宅介護支援センターとの連絡会を通して­
工
藤
美
紀
久
住
町
役
場
(14)大分県における僻地医療の現状と今後の展望一自治医大卒業生医師を中心に­…50
長 松 宣 哉 佐 賀 関 町 国 民 健 康 保 険 病 院 副 院 長
3 特 別 講 演 ( 多 目 的 ホ ー ル ) 1 3 : 3 0 - 1 5 : 0 0
演題:地域保健医療活動の現況と今後の課題…………………………………51
講師:公立みつぎ総合病院院長山口昇
司会:大分県立三重病院院長児玉俊一
口
勾
二
一
150
: 0­163
:0
1 ) 病 院 と 地 域 保 健 医 療 ( 3 0 4 ル ー ム ) ………………………………・…………53
パネルディスカッション
司 会 : 玉 井 友 治
大分県立三重病院小児科副部長
パネリスト:松本文六
天心堂へつぎ病院理事長
高橋多佳子
山香町立国保総合病院総婦長
2 ) 診 療 所 と 地 域 保 健 医 療 ( 3 0 5 ル ーム )
司 会 : 馬 場 宏 敏
大分県立病院整形外科
パ ネ リス ト : 浜 野 清 子
鶴見町保健センター
ニコニコ診療所所長
島 袋 隆
3 ) 行 政 と 地 域 保 健 医 療 ( 大 会 議 室 ) …………………・……………………………57
司 会 : 増 永 義 則
耶馬渓町国保山移診療所所長
パ ネ リス ト : 藤 内 修 二
国立公衆衛生院専門課程
清川村保健婦
亀井征子
16
3
:0
5総括・閉会式(多目的ホール)
三重病院院長挨拶
6懇親会(トキハ会館5
F カ ト レア の 間 ) 1 7 : 3 0
☆会費は無料としました。ご自由にご参加ください。
­3­
第 一 1 4 匡 。 大 分 一 県 士 也 ゴ 或 匡 垂 療 石 汗 究 会 日 禾 呈 言 妄
9:00
受付開始
"
0
9
:
2
1
開会式
9
:
5
1
演題発表
1
2
:
3
0
昼休み
1
3
:
3
0
特別講演
「地域保健医療活動の現況と今後の課題」
講 師 : 山 口 昇 先 生
(公立みつぎ総合病院院長)
1
5
:
0
0
パ ネ ル ディス カ ッ シ ョ ン
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1
0
病院と
地域保健医掻
診療所と
地域保健医療
1
6
:
3
0
閉会式
1
7
:
3
0
懇 親 会 ( ト キハ 会 館 )
­4­
行政と
地域保健医挿
3046
(6席)
パネルディスカッション
病院と地域保健医擦
3 0 5 (66席)
パネルディスカッション
診療所と地域保健 医療
『面̅フ
ド
へ
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.'''Z〃
大会縦室(102席
九州地域医学研究会
パネルデ.イスカッション
行政と地域保健医療
一
­5­6­
大会うr-
i黒土也土或匡室療石汗究会潅言是亘
>料剖窪F勺禾斗疾霊塞者α〉在宅プ>sm
c:
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介護力評価表によるウィークポイントへの働きかけ
大分県立病院8階東病棟
○佐藤洋子
浦 田 幸 子
長野ユリエ
有 永 路 世
Iはじめに
の不安を訴えた。社会資源の活用については全く
神経内科疾患においては慢性で進行性の経過をた
どるものが多く、片麻揮、歩行障害、知覚障害、精
神症状、言語障害などさまざまな後遺症を残し、退
院の受入れを困難にさせている。ますます進む核家
族化、高齢化に伴う介護力の不足が最も大きな理由
と思われる。
そこで退院前、介護力を評価し在宅療養に向けて
の援助を行えば退院がスムーズに受け入れられ退院
無知の状態であり、しおりを使用し社会資源のオ
リエンテーションを行った。
<退院2週後>
後の患者、家族の生活が充実すると考えた。今回退
院前、退院2週後、1ヵ月後に島内節氏の家族の資
源、対処能力をアセスメントするための枠組みを用
い介護力評価表を作成し、ウィークポイントへの援
助を行った。その結果、退院後介護力の軽減とAD
Lの拡大が出来た。また、入院中からの在宅療養を
意識しての有効な援助のあり方も明確となった。在
宅介護に向けての資料とするものである。
Ⅱ研究目的
介護力評価表を使ってウィークポイントを明確に
し看護婦の働きかけによって介護負担が軽減する。
Ⅲ研究方法
1.期間平成5年3月∼6月
2.対象在宅介護が必要な退院予定患者4名
(表I)
3.方法
(1)島内節氏の家族の資源、対処能力をアセスメ
ントするための枠組み①個人②関係・統合性③
経済④社会性の項目を参考にアンケートを作成
し⑤ADLを加え面接による調査を実施する。
(表Ⅱ参照)
(2)面接の結果より点数化し介護力評価表を完成
させる。
(3)それぞれの家族のウィークポイントの明確イヒ
と援助、指導を行う。
(4)退院2週後と1ヵ月後に面接か電話で患者介
護状況を知り、問題はないかを確認する。
Ⅳ結果(図I参照)
A氏く退院前>
介護力評価表は、社会性が1点と著しく低かっ
た。「退院後は一人で面倒見ないといけないので
大変です。子供に頼ることが出来ない」と退院後
­7­
介護力評価表は個人が7点と半分以下に低下し
た。退院後すぐ右下 骨骨折し俳池、清潔行為が
全面介助となった。夫は「トイレをさせるのにも
力がいるし、疲れる。買物に行く時間もない」と
訴えた。そこで、すぐに役立つ社会資源(車椅子
借用)の申舗方法を説明した。
<退院1ヵ月後>
介護力評価表は社会性が著しくアップした。毎
週木曜日9時から12時までホームヘルパーの訪問
とデイケアが開始され、夫には時間のゆとりがで
きた。患者は車椅子での散歩ができ行動範囲が広
がった。
B氏く退院前>
介 護 力 評 価 表 の ウ ィ ー ク ポイ ン ト は A D L と 社
会性であった。ADLの向上はあまり望めないた
め、現状維持を目標に介護を実施してもらうため
にパンフレットを作成した。社会資源の知識は少
しあったが娘の介護の援助もあり活用していなか
った。利用できる社会資源の説明をし家族にも協
力してもらい申請を行った。
<退院2週後>
介護力評価表は経済以外はすべて低下した。患
者は生活リズムが昼夜逆転し食欲低下、コミュニ
ケーションがとりにくい状態となった。妻は患者
が気になり夜も眠れない日が続いた。
<退院1ヵ月後>
介護力評価表は社会性が2倍にアップし、個人
は退院前とほぼ同じ状態となった。退院後すぐ申
請していたホームヘルパー、デイケアが始まり、
患者への刺激が増えた。また、電動ベッドの購入
もで き 、 患 者 は 状 態 が 落 ち 精 き A D L の 拡 大 も 出
来た。妻は介護負担が軽減し、外出する機会が増
えた。
C氏く退院前>
介護力評価表のウィークポイントは社会性であ
った。2回の外泊を試みるが「家は段差があって
思うように動けない。もっと動けるようにならな
いと家では生活できない」と障害の受容ができな
い状態であった。患者の訴えを十分聞くとともに
高額医療、身障者手帳、タクシーの利用券の申謂
表I事例の概要
­
­
A氏69銭女僧
B氏72歳男性
­
C氏65銭男性
D氏66歳女性
脳 霊
発病H4年12月
パー キ ン ソ ン 裾
­
パーキンソン病
脳 薗
発病S64年
発病SSI年
発病S59年
=
家族構成
口則
郁
郁
剛
○期
○納
○期
トー○42鼠
◎
口則
妻と二人暮し
】61麓
妻、次男と三人暮し
夫と二人暮し
□65霞
三人暮し
­
­
­
程9
監視を要するがほぼ自
力で出来る。
痴呆症状軽度あり
寝たきり
全面介助
左半身麻劉
一本 歩f
監視を要するがほぼE
力で出来る,
その他
●恩給で生活し子供か
●妻はDM.白内障て
2回/月通院。
●相談相手はNsであ
る娘。
・経済は年金、貯金
●恩給生活、家のロー
●入院前月曜日∼土開
ンなし。
・住居は市内の住宅此
日9:00∼15:00デイ
A D L の
­
らの補助はほとん4
なL
ケアに通っている。
ヨ ー
トステイも利
用 して いる。
坂道が多い。
・毒は車の免許を持虎
●シ
ない
­
一
■
Rp­l介届〃卸睡(凹人、閲侭・腕。住.服済.吐翁症)
1囚人
。
用
伏恩
■
■
■
■
■
■
■
■
■
■
■
■
■
■
■
■
■
■
年 令
0)殆どない1)あ倉り
0)否定的I)あまりg欲がない2)少しある3)あ&
点 欧
0)触空じlと・・I)7卜79垣2》鶴∼69段。)劇 下
り
身 麻庫・噸
体
的
症 血 圧
状
O》殆ど必いl)あまりない2)少しある3)ある
介田壁・垣上
1ヵ月世
5ADI
0N3とんど介I》あきり介岡2)まあまあ介堀3》ふつうに
崎分Ⅶ1泉ないがul鵬ないがlⅡ躍る介狗M1宋ら
介圃唾・園
↑溌幹
曇
職
9
■
息暫名()崎期〔退院嗣、退院2週役、退
点 欧
a U
的融余
■
要ロ­2介里力 伍(ADL)
璽 画 冬 ( ) 時 期 ( 退 緬 、 唾 2 召 低 、 退 院 1 ヵ 月 後 )
力
時
■
い2)少しある3)ある
0)不十分I》少し2》皮あまあ3)行8届い
てい!
0)思いI)少し思い2)ふつう3)とて(
0)ほとんど劇か芯い;)…'二助かせる.
2》自分で何とり働かせる3)』、つうに動かせる
O》…8(1m以上)l)I弱∼I釦(弱一弱)
2》159∼140(的̅別)3)I弱以下(駒未圃1
貞 篭
0》櫓埋呼唾I)びらん2》発罪3)なし
腐 拭
0)重匪1)不安定2)やや不安定3)安定
体 動
介助で­0)寝返り2)…は4)鯵助6)歩行
目力で­1)圃遍り3)唾価5)停勤7》歩行
食 車
0 ) 全 介 助 I ) 一 郎 介 助 2 ) 介 助 不 9
■ 替
全 介 助 l 》 一 館 介 助 2 》 介 助 不 1
よい
j
1台叶
/18点
一
l
I
0
2
偲・碑鈍
怠 蚊
t
3
家膜の臨ブ
0》殆ど紅いI)あまり厳い2)少しある3)あ4
0)凪い1)あまりよく雌い2》あまあま3)あ
知人・近鯛との交削
0》殆どないl)あ哀り唯い2》少しある3》あ
3 咽
型
-
0》困鷺I)やや茜しい2)』、つう3)
/9点
胴
?
細
4社会1
おむつのみI)おむつと便露2》便固3》必
矢 創
い つ も I 》 明 々 2 ) 唯 ぃ
国、
朔
怠 欧
0 ) な い I 》 少 し あ る 2 ) あ る
、》まったくI)因じろ崎が2)殆ど過じろが3) なL
泉け症似
0)大い0こめるI》か唾りある2》少しある3》』、つ
生送置圃
0)全くないl)あ座りない2》ふつう又はある
墜括時膳
0)田たさりl)食事U9超8る2)日中の半分3》大1
起白ている
役飼・交I
0》殆どないI》少しある2》あ
O 》 紅 い 1 》 少 し あ る 2 》 あ る
0)殆どぱいI》あ虜りない2)少しある3》ある
駒
殆どで8肱い1》あ座りで8ぱい2)』、つうにで85
コミュニ
ケーシBン
6
社会宵庫の皿
介 助 2 ) 介 助 不 9
だ め あ る 時 々 通 じ 雌 $
回
り
社会曾 ■』
全 介 助 I ) ­
方 桧
I
I
軍蝉侭
介 醐
1台針
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台』含
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一
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郷 聴
■
(和合迩齢念)
個人
個 人
D
L
哩旋的一一一一一
z迅問後­.­.­.­.1カ月険一一一一一一
図I
介蕊力評イ通承
方法など社会資源のオリエンテーションを行った。
<退院2週後>
介護力評価表は個人が低下した。妻は毎日リハ
ビリのため病院に付き添って来るため時間的余裕
もなくなり、疲れを訴えた。
<退院1ヵ月後>
介 護 力 評 価 表 は A D L , 関 係 性 、 個 人 が ア ップ
した。リハビリも一人でバスを利用して来るよう
になった。面接の際には自分の糟神的に弱い所を
笑いながら話すなど余裕が出てきた。申請してい
る社会資源はまだ市役所からの連絡がない。
D氏く退院前>
介護力評価表のウィークポイントは特にない。
デイケアに行くことが本人の楽しみとなっていた
ため意欲的に病室内を動いていた。夫は毎日面会
に見え身の回りの世話をしていた。旅行や結婚式
などのときはショートステイを利用し、介護者に
ゆとりがあった。今より病状悪化しないように服
­9­
薬の注意と家庭生活の注意点を指導した。退院後
すぐデイケアに参加し、介護力評価表は退院2週
後、1ヵ月後も変化はなかった。
V 考 察
1.介護力評価表の点数の変化は、例えばADL#
拡大すれば介護負担が軽減し個人がアップする、
社会資源の活用によりADLが拡大し介護負担が
軽減する等一つの項目の点が上がれば全体が上が
っていく。すなわち、ウィークポイントのどの部
分にかかわればよいのかを十分アセスメントし榎
助する必要がある。
2.
A氏とB氏の場合、退院後介護者にはかなりの
疲労と精神的ストレスがあったが、ホームヘルパ
ー、デイケアを利用するようになり健康状態が回
復して介護への意欲へとつながった。デイケア、
ショートステイをうまく利用しているD氏は介護
者にゆとりがあり退院をスムーズに受け入れた。
すなわち、高齢化、核家族化のすすんでいる現代
の家族形態においては介護者の負担軽減を図るに
はホームヘルパー、デイケアなど社会資源の活用
が不可欠である。退院後すぐ社会資源が活用でき
るように具体的に情報を提供していくことが必須
である。
c氏は退院1ヵ月後には在宅生活にも慣れ、障
害の受容も出来、行動範囲が拡大した。このこと
から入院中から試験外泊を短期、長期と積掻的に
行い在宅療養・介護理境の整備を行う必要がある
と考える。
3.垣内が「特に退院後20日頃までに患者に対する
要援助事項の発生が多く介護者の疲労や病気は特
に1ヵ月頃までに多い」と述べているように、今
回の研究でも介護者の疲労、患者の状態悪化など
で介護力評価表は3事例が退院後2週目に落ち込
んでいる。この時期に必ず面接をし問題がないか
を確髭して援助する必要がある。
Ⅶおわりに
今研究では症例数が少なくはっきりしたことは言
えないが、介護者の負担を軽減するためにもっと社
会資源を利用すべきであり、そのためには病院の医
療ソーシャルワーカーを充実させる必要があると考
える。
<引用文献>
I)垣内浩子:重度障害患者の入院から在宅への援助
臨床看護、1900∼1906,へるす出版、1987
<参考文献>
1)島内節:看護における家族分析援助のための枠組
検肘、看護研究、Vol22.No5.1989
2)出口久美子他:老人看護の家庭復帰への関心度、
第23回老人看護、1992
3)甲田真佐子他:高齢鰻者の退院をスムーズにする
ための一考察、第23回老人看護、1992
4)小坂広子他:自宅退院患者の在宅介護状況の実態
調査、第23回老人看護、1992
5)市田三和子他:老人看護の退院指導とQOLを考
える、第23回老人看護、1992
-10-
基 其 月 種 だ き 言 り 患 者 力 電 塗 壬 春 振 り 、 二 自 宅 ゲー
リ 請 壱 と し 、 う 二 と 一 へ の ア プ ロ ー チ
佐賀関町国民健康保険病院
○片山由美、芝日出美、上野枝利子、安部トモ子、
姫野良子、定平真知子、他第1病棟看護婦
(はじめに)
痴呆や障害のある高齢患者の多くは、退院が喜ば
しい事ではない様で、日常生活を援助する体制が整
わな事を理由に社会的入院を続けている。
①外との接触がないまま一生を終えるにはさびしす
ぎる闘病意欲につながるかもしれない
②年齢や家族の受入れ状況から最後の帰宅となるか
もしれない(三氏とも特養申請済)
③家族、介護者もしぶしぶながら同意が得られる
当 病 棟 に お いて も A D L の 全 面 介 助 を 要 す る 患
者が、毎日ワンパターンで、変化のない一日を過ご
している。ある日この様な高齢患者の一人が、不
自由な手をしきりに動かしていた。家族は「鯵釣の
道具を作っているのだろう」と言う痴呆が進み自
己表現のないと思われたこの患者にとって「海」は、
記憶の中で鮮明に残っている。「海を見せてあげた
い」とスタッフは思った。
次に報告する事例から長期入院の高齢患者と家族・
スタッフの考え方のちがい等「老人のQOL」に視
④主治医は積極的
不測の事態に備え、NS 2名が付添い実行した、
3 0分程であったが、家に帰れた喜びをかみしめ、
満足そうにうなづいた。
事例2氏の外出等、誰も予測していない事であっ
た。それが可能になったのはなぜだろうか、何より
も高齢で長期寝たきりの患者が未だに「魚を釣って
いる姿」を思い描いている。海をもう一度見せてあ
げたいというスタッフと家族の思いが一致したこと
だろう。
点をおいて考えてみたい。
・経過…………表参照
(考察)
きっかけになった老人は、『家に帰りたい」「海
を見たい』と思っていたのではないだろうか、その
思いが生きる力になるのではないだろうか。私たち
は、それを何とか叶えてあげられないかとスタッフ
(終わりに)
事例から高齢患者の「QOL」を考える上で多く
を学び得た。帰宅ができ、海を見た。実際にはさま
ざまな理由から病院等の施設内で死期まで迎えるケ
ースも多い。
間で話し合った。外出・外泊の実現について、主治
退院が不可能でも、外出や外泊のチャンスを生か
しながら患者や家族にとって少しでも豊かな療養生
医や家族とも話し合った。その結果次の理由から
活を提供できればと思う。
検討してみた。
(経過)
A氏82歳元漁師
病
名
介護者
脳
ま
妻が毎日通っていイ
B氏76歳元漁師
脳
C氏63歳
脳
妻が毎日通ってい#
出
クシードライ
バ.
血
時々妻、主に実母が毎日通っている
入院年数
3年(特養予約
4年(特養予約
2年(特養予約
外泊回数
な
な
L
年 に 2 回 程
全 面 介 例
全 面 介 助
ADI
L
全 面 介 助
-11-
発語なしウンとうなずく
感情表琴
看護展開
(外出の
実現まで
PtO.
反応
発語表情の変化まったくなし
年に1∼2回ウンとうなずく
発語感惰の表現がないがⅡ#々
ごとがある
嫌な事は首を振る
時折笑顔
第IW B罰サイド座位訓練
第2W車イス訓練(Bedサイド)
第3 VV
(院内散歩)
第4W
(院外へHP前0海】
第5W外出(帰宅)
・車イス昇降時全身に力を入れ
・院内散歩は無表情、海をみせる
度々擦過傷を作眉
・海を見せた時は目をみはり笑爵
と表傭一変しウーウーと発語す
.外出で仏壇前で流涙なつかしげ
をみせ「アーア̅」の発語ありガ
をみて流涙弓
☆自宅へ感がい深げに流涙
帰って良かった?に「ウン」と
同
左
に部屋、家人をみつめる
帰りたくない?に「ウン」と
うなづき「どこいくの』と
発語みられる
第IW∼第4Ⅸまて
同
左
第 5 W 外 泊
・時々外泊するので第4Wまで
は変化なかったズ
外泊途中に以前勤務のタクシー
会社の前を通った時には流涙I
眼をはなさずかんがい深げk
みつめていノ
笑顔でうなづく
はじめは喜んでいた様だがENT
家族の
反応
させられるのではという一まつの
不安もあった様だ
.こんなにまでして降ろさんと謡
いんな院外の人の好奇の対
となり見せ物みたいでイヤメ
☆じいさんに家をみせてやれた
左記の妻と同じ私は何も出来ノ
からNSが勝手にすればいv
外出も息子より何故連れて
帰るんか家の者は面倒みられなI
と激しい抗議→説符
Ptの流涙に 絶句 し何かを
感じてくれた様だ
良かった喜んじよったでetl
-12-
嚢働いており父も寝たきし
度々の外泊ENTは無理特老へ
実母→こんなに喜ぶので出来れば
ENTさせた↓
介護力に欠ける在宅患者の援助を通して
保健・医康・福祉の連携を考える
大分健生病院
O河野
徳丸
はじめに
人口の高齢化に伴い、在宅医寂が重視されてきて
いるが、未だ家族の介凄に頼っているのが実情であ
る
。
本症例は、家族の介凄力は不十分であつだが、患
者の強い希望で在宅となり、一時期、介護力の不足
で状愚が悪化しだが、その後、ヘルパーや老人訪問
看護ステーションの協力で、従来では考えられない
援助の体制を強化し充実させることができだ。
この取り組みを通して、在宅ケアの本来のあり万
について検討し庭ので報告する。
I.事例紹介
1.患者紹介
表1参照
2初期入院から在宅寂養に至るまでの経過1990
年9月、自宅で転倒し動けなくなり、右大 部と仙
骨認に得薦を形成しだ。息子は理解力・判断力が乏
しいこともあり、新聞紙を当てて桜子をみていだ。
1990年10月16日、知人が見兼ねて当院に連絡し入院
となっだ。ADLは自力坐位は可飽であるが、廃用
症候群により歩行は期待できず、得竃も縞小しだが
完治は困鐙な為、在宅は照理と判断し特別養讃老人
ホームの入所を勧めだ。しかし、患者、息子ともに
麓れるのを堕がり、入所を拒否し庭。その為、1991
月6月30日に退院した。
退院前の準備として、当院のベッド等の必要物品
を貸出し自宅訪問したが、部屋はゴミや残飯等で汚
れており、足の踏み場もない状況だっだ。
Ⅱ、看護の展開
1.在宅療養する上での問題点
息子は、理解力・判断力に乏しく、生活能力がほ
とんど無いだめ、直接の介護者として望めない。
2.看護目標
在宅ケアが可麓となる条件作りをする。
3看護の実際(経過表参照)
0)可能な限りの社会資 の活用
②生活全般に渡る援助
1991年6月30日退院しだ。直後より、患者、息子
にヘルパー派遭の必要性を再三鋭明するが、「他人
が入ってくるのはすかん」と拒否した。その為、介
護支援センターのMSW,隣人、友人、市の保健婦、
当院のMSWと様々な人々に説明と協力を要扇する
が承諾が得られないまま経過しだ。その閏、当院へ
の医原費、給食サービス会社への支払いや電魔料金
-13-
真美子
絹代
等を滞納していだ。まだ、給食費の未払いにより、
一時期、給食を止められてしまっだ。
しかし、身体障害者手頓の受領、医寂費助成の開
始により自己負担が殆どなくなっだ。一万、支払い
滞納に対しては計画的に返済できるように、息子の
会社の上司に協力を依頼し、給与よりの天引きとし
だ。その結果、退院約一年後に支払いが終了し、経
済的に安定し庭時期にヘルパー導入となっだ。その
後、経済の安定を錐持させるだめ、会社の上司と麓
合い、各種料金を給与天引きとしだ。まだ、毎日の
生活費を2千円と決め、その日に上司より渡しても
らうようにしだ。
1992年10月9日、貧血、低栄養、ADL低下で2
回目の入院となり、約半年間の入院で1993年4月14
日に退院しだ。退院時のADLは、自力での寝返り
は可飽、食事は半介助、車椅子坐位可罷、碍竃は篭
小しだ状愚であった。
退院前に息子と当院のMSW,病棟看護婦、訪問
看護蝿、介護支援センターのMSWで合同のカンファ
レンスをもつだ。息子には、具体的な役割について
確認していつだが、以前より素直に受入れるように
なっだ。患者の介護度は、退院前に比べ増してきだ
おり、体制を強化しだ。ヘルパーは1人から2人に
増員し、訪問日は週2回を4回に増やしだ。当院の
体制は、看護婦の訪問は週2回、訪問診察は週2回、
P. Tは週1回であっだ。
更に、退院1カ月後、患者が65蔵になつだことに
より、老人看護ステーションの利用が可能となっだ。
その為、週2回の肪問が剛わり、1週間を通しての
訪問体制が取れるようになっだ。しかし、退院3カ
月後に、ADLの低下と褐癒悪化により再度の入院
となっだ。
Ⅲ、考察
息子の介護力が期待できないと判断し、在宅ケア
が可麓となる条件作りを行ってきだ。
当初より、ヘルパー派遭を勧めてきだが、患者、
息子ともに頑なに拒否してきた。しかし、身体障害
者手頓の受給により医惑費助成が開始されたことで、
自己負担が軽演し、経済的な見通しができだ。その
後、ヘルパー派遣を受け入れることができだことで、
経済的負担が、ヘルパーを受け入れなかつだ理由で
あつだと考える。一万、患者・息子の主体性を尊重
する余り、説得と手続きに時間を要しだが、当初は
キーパーソンが不明確であつだ為、対応が遅れてし
まっだ。本来のキーパーソンは家族であるが、今回
は、息子の会社の上司がその役割となっていだ。
まだ、息子への指導や脱得は、根気強く行っていつ
だが、関係者全員が患者を中心として関わっていつ
だことで、経済的にも糟神的にも安定が得られ、息
子の生活慰度が変化し成長していつだのではないか
と考える。
各機関へ協力を要圏する中で、介顧支援センター
のMSWや他施股の老人防問看護ステーションの担
当者が主体的に関わり、当院との連撹も強化された。
まだ、介護度が増す中で、息子を入れ左関係者の合
同でのカンファレンスを持つことが出来たが、介護
力が乏しくても、1週閏の看護体制を確立すること
で、在宅での寂養が可能となると考える。
しかし、夜間、休日での体制は、未だ手付かずの
状況である。まだ、県・市の保健婦に要鴎し同伴で
訪問したが、その後、当院の髄問看塵婦からの働き
かけが弱かつだ為、関わりは薄くなり今後の腺題と
なっだ。
Ⅳ、結鎗
1.公的な在宅ケアの体制が不十分である。
2どこで(在宅・施殴)生活するかは、患者に決
定する権利がある。患者の意思が尊重させることが
望ましい。
3.日中、夜間、休日の切れ目のないケアの体制作
りが早急に求められている。
4.経済的な負担なしに社会資源が利用されるべき
である。
5.公的な給食サービスの普及も急がれる。
まとめ
1.理解力、生活能力に欠ける2人暮しの患者、家
族の在宅ケアの可能性を3年間に渡って追求、実現
してきだ。
2実現でき左要因として
①担当者及び多くの関係者が根気強く、患者、家
族に働きかけ、信頼関係を持つことができだ。
②生活全般の援助をした。それにより経済的安定
が得られ、種々の制度を利用することができだ。
③ケアのネットワークを作ることに成功し、ほほ
毎日ケアできる体制ができだ。
3.今後、高齢化社会に向けて、行政を中心としだ
保健・医慶・福祉の連撹が早急に必要である。
表1患者紹介
患 笹
67才、女性
主病壱
祷廼(右大 部160inn 80 ・仙骨認64tiH)X
44m)・胃周囲腫嬉・廃用症候群・軽度の痴
呆
既往届
陳旧性心筋
研究期眉
1990年10月16日∼1993年7月14日
家 脇
39才の息子と2人暮し。息子は鉄肩会社の作
業員。理解力・判断力に乏しく、一般的な生
活艇力に欠け、経済観念はない。母親に対し
ては依存心が強く、母子分鱈できていない。
息子に赤
する患笹
の思し
生活していく上での恵欲はみられないが、息
子と暮らし怠いと思う執着が強く、寝怠きり
であっても息子から唾れられない。
生活園
若いころは土方をしていだ。旅芸人の役者と
結婚し、息子を出産後に腫婚する。その後、
公園の掃除などの日雇い労働で牛垂していた
が、通勤にタクシーを便っなり、パチンコ通
いをするなど経済観念は全くなかっだ。家で
食事を作つだ事はほとんどない。
住 厘
借家。6畳と4.5畳の古い和室の2閏。病院
経済状鯉
息子の収入は、 17万円◎本人の収入はなI
塞・臓種嚢
からはIk園の距唾空
= = 在 宅 ケ ア ネ ツ ト ー ク 〔 1 9 9 3 年 5 月 ∼ 7 月 〕
Ⅱ
V
在宅ケアネツトヮーク《1 1年7月∼1 琴10月)
><5
j
-14-
経
表3
年月日
1
鮒
0
1
0
病状経過
過
表
各関係 関への週 ・笛力要:
援助の体開と社会資源①活月
-(10/16)入院一一一一一一一一一一
;拒撒;淵
踊鵜班職
1鮒1
6
7
8
《砿0)溌蕊蕊蕊溌譲
給食サーヒス会社に食事の宅圏棚瀬
-(7/1)訪問聞始一--------当餓悶着額(2回/週)
〃訪問診察de/s
・自力起鋲
介鼓援センターにヘルハー①謡
〃P・T (1回/週
・観鵬i
・尿カテーテノ瑠呂 一介滋援センター①MSWと隣人・友人への笛力憾
・
9
-息子、当院MSW,介護支援センターが耐
Ⅲ
●つかまり立1
布の保倒島と同職間し、患者と顔合わせ
身体障害者手穫の受領
布①保嘩の訪問
布の保鵬と同伴訪問し入浴サーヒスなどの説明
医殻助鯛姶
Ⅱ
脇
1992
・仙骨部褐庸治目
1
・息子、患者にヘルハーについて説明し申請を種す
2
3
4
5
・畑得唐劉
民生委員、自治委員畝当院に来院
県①保鴎、当院MSW,医 訪踊護 で今後q 県の 鋸の訪問
話合い
介繊センターのヘルパー
(2回/週)
6
●尿趨
7
8
9
川
・胸
・低栄養
・下肢拘緒・血月
・自力慨不同
息子①会社の上司訪問(MSW・訪問看 】
各種必要経費の天引きと蟻費を毎日渡してもらう。
入浴サーヒス申し込み
介敬援センター①ヘルハー
1人魚2人へ(4回/週)
q
。(10/9)入院・----------.
靴鋤鷺醗磯舗難藤燕#
1993
合同カンファレンス(当院⑳MSW・病棟看額・副
.(4/14)退院・-----テーーーー. 闇看 ・介繊センター①MSW・息子)
・当院よりの訪問肴護(2回/週)
〃訪筒診察(2回/週)
〃P・T (1回/2fi)
・四紬縮
合同カンファレンス(当崖6脚醗鴫・他職人ヨ 他蝿⑳老人訪問看護ステーション
・自力休塀同
閏看凄ステーション看 ・ヘルパー・患者・息子)
(2回/週)
●褐庸劉上
.("24)入院・-----------
: ; 繊 躍 鵬 鋤 購
璽 鰭嫌蕊蕊蕊蕊職;:
-15-
気管孔より排疲不十分な患者の自立に向けての援助
大 分 県 立 三 重 病 院
○ 伊 東 真 紀 首 藤 陽 子
甲 田 慶 臼 井 好 江
はじめに
喉頭全摘出術を受けた永久気管孔の造設によ
る加湿経路の消失で、渓が粘穏となり、常に呼
吸困難がある患者を受け持った。排痩を容易に
しようと加温加湿に工夫している現状と家庭復
帰力河能となり、生活の幅が広がるために、在
宅酸素療法の有効性を学習し、また、酸素療法
の自己管理が出来るように指導している過程を
報告する。
1.患者紹介
氏名: T- G男性7 0歳
病名:気管支端息(昭和56年より)・慢性閉
塞性肺疾患
既往:平成3年8月喉頭癌(喉頭全摘出術
右頚部リンパ節郭清術)
人工喉頭発声(エレクトロラリンクス
使用)
家族構成:長女、婿、孫(女3人)
職業:無犠
性格:頑固
入院期間:平成5年1月18日∼現在入院中
研究期間:平成5年4月1日∼現在
2.経過
目標・・・病状を理解し、受入れ自立できる。
L段階呼吸困難の原因追求・気道クリアラ
ンスの対策と援助
喉頭癌の手術後より、気管に何かこもったよ
うな呼吸困難があり、近医を頻回に受診、点滴
で改善していた。
当陶こは呼吸困難、全身チアノーゼを主症状
で入院となる。血液ガスの結果、胞伽284.2m
Hg,PaOa 30.7mraHgの状態であった。
トラキマスクで酸素吸入を行い気管支拡張剤
の点滴で対応していた。経過中、呼吸困難への
不安感が強いのか点滴への依存が強く、治療薬
の入らない点滴でも状態が好転することが幾度
となくあった。患者の呼吸困難の原因チェック、
急性憎悪の早期発見の為、パルスオキシメー
ター測定と同時に肺聴診音、疲の落出状態、呼
吸困難時の状態を記録した。
図1に観られるように、SPOz値と患者の訴え
が一致しないことがあった。このことから呼吸
困難には、精神的影響が大きいと判断し、受持
ち看護婦は、散歩したり話を間いたりと患者と
の対応に努めた。しかし、看護側の病状把握が
一致していなかったり、患者の訴えが対応する
看護婦により違っていたために、再度患者の状
態を詳細に把握して見ることとした。
その経過を述べる。
4月5日酸素をはずし散歩し鋼276%
9日SPOz 83∼88%と低下していても訴
えなくすごす。
14∼21日鋼296∼98%と高くても点滴を強
く希望する。
5月31日両肺下葉連続性ラ音、瑞鳴音ありエ
アロゾール吸入、タッピング.、腹式
呼吸で一時的に瑞鳴音軽くなるが、
その後頻回にコールがあり、「瑞息
の点滴をしたらいいようだ」と点滴
を希望する。話している間に発汗多
量となり、SPO, 64%と急速に下降
した為、点滴をしようと仰臥位にな
ると、SPOz 93%と改善する。
6月12日「胸と首の周囲力岬されるようにあ
って、息が詰まりそうで苦しい」と
訴えたために、排撲に努力した。全
身発汗・口唇チアノーゼ・連続性ラ
音・気切部瑞鳴音あり、粘濁疲で吸
引困難。エアロゾール吸入中鋼241
%と低下し意識混濁、肺呼吸音不良
となり、メプチン吸入とステロイド
剤点滴で改善した。
看護側は、呼吸困難の原因が疲であると考え、
排痩を容易にするために、一日2000型以上の水
分補給と、昼夜をとわず生理食塩水での吸入も
行った。また、検温時や呼吸困難を訴えた時に、
肺の聴診音を確認しながらタッピングや吸引を
行っていた。今回のSPOz値の低下は、疲貯留に
よる一時的な気道閉塞がおこったと考えられ、
患者の個別性を生かしたより効果的な排疾法が
必要となった。
-16-
当科では、進行性核上性麻簿で、長期臥床し
気管切開している患者に、加温加湿器を使用し、
良い結果を得ている。そこでADLは自立して
いるが、曙疲量が多く粘穏で酸素吸入が必要な
この患者にも応用してみることにした。
〔施行方法〕
インスピロンネプライザーにヒーターを使用、
酸素流出口に蛇管を接続し、中央部にトラキユ
ニットを固定して、患者に重量感を与えないよ
うにした。さらにトラキユニットに水滴を受け、
トラキマスクまで酸素チューブを使用した。
このように、インスピロンネプライザー及び
ヒーターを使用し加温加湿を工夫した結果、
ベッド周囲の行動や睡眠時の体動を制限するこ
となく、痩も自力でスムーズに排疲できるよう
になった。
2段階自立に向けての援助
症状が緩和されるにつれ、自分に自信がつい
たのか、私服に着替え、ウォーカーを使っての
行動範囲が広がり、また、本人より「調子がよ
くなったので夏物を取りに帰ってくる」という
言葉も聞かれた。その為外泊にむけて、寝具に
よる体位の工夫、酸素の必要性、内服の重要性、
緊急時の対応のパンフレットや、ビデオを使っ
て介護者となる娘を交えての指導を開始した。
家族の協力を求める中で、患者と婿との関係
が悪く、双方に深い しこりロがあることがわ
かってきた。したがって娘がこの患者の自立に
向けての過程でキーパーソンとなることがわ
かった。そこで、娘と語り合い愚痴や悩みを聞
くことも行った。外泊時に医療機器担当者から、
液体酸素装置に直接加温・加湿器を使用しての
酸素使用は、構造上危険であると指摘され、加
温・加湿器なしの外泊となる。娘より、外泊の
間「庭の草取りや近所 りをした。夜間起こさ
れることもなかった。外泊した夜、夫が珍しく
家にいて気にしているようだった。」など嬉し
い報告があった。しかし、冬季になり、「疲が
出らん、気管が詰まっている様にある」などの
訴えが頻回となり、粘調疲の曙出もみられ、十
分な加温加湿がされていないためと思われた。
この原因は、暖房を使用することで、室内の
乾燥と夜間の温度低下が考えられた。その対策
として、室内用加湿器を設置し室内の湿度を50
%前後、温度を20∼22℃で保つようにした。こ
の結果、特に多かった夜間の訴えが減少した。
しかし、入院期間が長くなり、病院での生活に
依存する傾向が強くなり、退院の意欲がうすれ、
再び訴えが増加しているのが現状である。
a考察
「病状を理解し受入れ退院に向けて自立でき
る」と目標を掲げ、看護を展開していく過程で、
当初、この患者の呼吸困難は、瑞息発作と精神
的不安によるものと思っていたが、パルスオキ
シメーターによる科学的な取り組みと十分な看
護記録の結果、加温加湿不足による粘稿痩が呼
吸困難の原因と判断した。この結果を受けて、
加温加湿のためにインスピロンネプライザー
ヒーターを使用した結果、疲の曙出に効果的で
あった。
第二段階では、自立に向け指導した。しかし、
不安定な症状、患者の性格、家族、家屋の問題
などが立ちはだかり、十分な効果をあげていな
い。今後、患者が退院し自宅療養を可能にする
には、①急性憎悪時の対応方法。②呼吸器疾患
の患者、家族教育。③医療者側のバックアップ
体制が必要となる。そのためには、医師、看護
婦が家庭訪問し、家の状況を知り、責任持って
環境調整を行うなど継続看護をすることが大切
である。さらに福祉サービスの活用で患者、家
族の精神的な安らぎ力聴保でき、自立力可能と
なると思われる。在宅酸素療法患者が増える中
で、今後私たちの病院でもこれらの患者を支え
る病院内の連携、家族・地域との連携が必要と
なると思われる。
まとめ
①喉頭癌の手術後、慢性閉塞性肺疾患患者の呼
吸困難の主原因は、加温・加湿不足による粘
穐な「淡」と思われた。
②疾の粘調度を柔らげるために、インスピロン
ネプライザー等による加温・加湿が有効であ
った。
③家族の協力があり、一時外泊は成功する。し
かし、症状翻上と環境の不備もあって退院が
出来ない。
④病院として、HOT患者の在宅療養を支える
システムが必要である。
主要文献
L篠崎正博、武田昭平他:ベッドサイドにおけ
る呼吸管理臨床看護6ヘルス出版
2蝶名林直彦他:呼吸不全の管理P1877文光
堂1987
a翻田清子、村上美津子他:喉頭がん術後疾患
の機能障害と看護メジカルフレンド社
4田村秀代:気管切開と看護月間ナーシング
学習研究社1993
-17-
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、
江
判
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D
ぺ
霞
一
鱈
似
い
H
ハ
ト
お
零
#
無 ヨ
囲
65献獅鰐をもつ椛者へ0関カリ して
施設名:天心堂在宅医療事業部
○三戸部由喜子豊永智子伊東希久代
鳥居信子沼田博之輪田順一松本文六
〔はじめに〕
現在、全国の老齢人口は13.1%大分県は16.
8%と、言われている。1988年に老人保健法が
施行され、その後いくたびか改正された。その結果
として、65歳以上の虚弱老人く老人医療証を有す
る者>への福祉サービスは充実されつつある。しか
し、65歳未満の障害者に対する福祉サービスは、
身体障害者福祉法に基づくものしかない現状である。
私達、在宅医療事業部が毎月かかえている訪問対象
者は59名く入院・入所による中断者は除く>であ
り、その中で65霞未満は9名である。
この9名の在宅療養者に対する訪問活動を展開して
いくなかで、苦慮した経験を述べ今後の陣害者対策
のあり方に提言していきたいと思う。
〔方法〕
65壷未満の在宅療養者9名について検討した。
〔症例検討〕
表1に症例の概要を、表2に自立度の評価基準を
示した。
<症例1の場合>
彼女はヘルパーを依頼することなく、自分自身で主
婦としての役割を遂行したいと、伝い歩き・はうな
ど動作を行ない、家事労作を行なっている。
昼間独居である。およそ10時間は、留守を守って
いる。
98年8月同居の息子が入院。数日後、夫が脳
塞を発症。
夫は、その症状から入院を勧められたが、障害をも
つ妻を終日一人にする事に不安があった為これを拒
否
。
主治医はこの時、2度目の 塞を危倶していた。当
面、夫はIWの間、毎日DIVにより棟子をみるが、
症状の改善がみられない場合は入院するという方針
をとった。
もしこの時、夫が入院するような事になれば、何日
間かは彼女一人になり、現在の状態を考えた鳴合は
在宅療養は困難となるが、彼女の意向は在宅療養の
継続だった。しかし、在宅擦養を継続するための十
分な条件がそろっていなかった。
a訪肴体制が不十分く訪問回数を増やせない>
b経済的問題く1回の訪問1350円>
c家族の不安く24時間一人にはできない>
では、どこかに、一時入所できないか?
療護施設の短期入所は困難であり、特養や老健への
短期入所は年齢的にいって対象外である。
検討の結果、夫の症状改善がみとめられず、入院す
るような事があれば、彼女もまた入院を考える方針
とした。
幸いな事に、1週間後夫の症状はある程度まで改善
され、夫・妻二人の入院は回避された。しかし、介
護者不在時の対応という面で問題をのこした。
<症例5の場合>
彼女の介護者は夫である。夫の両親は健在であるが、
両者とも介護が必要な状態である。両親はそれぞれ
特養申舗は、すんでいる。ヘルパー依頼もしている
(2回/W)
彼女は依存心が強く、そのため夫は一日中つきっき
りの状態である。夫の介護疲労は大きく、両親二人
とも、老健施設に入所している。
介護者一人に対して三人の要介護者がいる事で、在
宅介護支授センターが介入した事により、彼女は6
8歳であるが、シ画一トステイサーピスなどの利用
が公的にみとめられた。
<症例8の場合>
12月に入ってから関わりを持ち始めたため、十分
な把 はできていない。
彼女は、昼間独居である。寝たきりで全く自動運動
がないため、家族は昼食時に様子をみに来る以外は
畑仕事をしている。
水分摂取量が極度に低下している事もあり、オムツ
交換の回数も少ない。
CPのため、生下時より障害を有しているがごく最
近まで、福祉サービスの利用はなかった。これは、
障害のある子供を隠していたわけではなく、ただ福
祉サービスについて知らなかったようである。
主たる介護者は、母だが同居の姉がその補佐を行な
っている。家族単位の農業のため母になんらかの事
悩が生じた場合は、介護者不在になる可能性も考慮
しなければならない。
〔考察〕
私達が、訪問看護活動を展開していく中で、在宅
医療の条件を考えてみた。
1­介護者の存在く質的・量的>
2­在宅疲養への意識く本人・家族>
8­福祉・社会サービスの活用
4­経済的に破綻がないこと
今回取り上げた9例の症例は、8つ目にあげたサー
-19-
ビスの面では、身体障害者福祉法の適応しかない事
がよくわかった。
しかしながら、65歳未満であったとしても、要介
護状態ならば、あらゆるサービスを受けたいし、ま
た受けなければならない。それが不可能ならば入院
しかないという現状である。
QOLが取りざされている昨今、介護者不在時の6
5歳未満の在宅者には、入院しかその週択肢がない
事に疑問を感じる。
障害があること、介護を要することで、世間が狭く
なる事なく、生活が営む事ができるためには、どう
すればいいのか?65歳でそのサービスをきってし
まう事が順当なのか?疾病 造が多棟化する現在、
問題は多い。
可能ならば、年齢に左右される事なく、要介護状態
の在宅擦養者への福祉サービスが利用できるよう今
後のさらなる充実がのぞまれる。
〔おわり膳〕
私連は、今回この症例検討をすすめていくうちに、
65霞未満の障害者の在宅療養に不利益を強く感じ
ざるを得なかった。
65歳未満であっても要介護状態の在宅療養者に対
しては、介護者不在時の対応として
1­シ画一トステイの利用
2-DS・入浴サービスの利用
などの地域にある福祉サービスが容易に利用できる
よう行政機関に訴え、障害があっても地域で生活で
きるような努力を、私達医療従事者はしていかなけ
ればならないと考えている。
­20­
症例の概要
介護者
自立恩
:
(和
氏名
年齢
疾患名
B1
F・A
59
小脳出血後遺症
介護
鴬
〕
(
福祉サービス利用状澗
/女 人工紅門
夫(64; 日常生活用具の給卜
息子(33) カルホ椛雛目臓騨
身体障害者手帳2
(昼間独居)
不在時の対応
夫or息子
ヒも6 紘6M
入院のみ
母orfl
∼
●
B2
M・Y
44
CP
母
塞 妹
/女 陳旧性心筋
く
68
く40
日常生活用具の給仁
妹:美容院経
身体障害者手帳2胤
帽に鋤りぅきう鳩
0 M職あ
日常生活用具の給仁
r
○
&
C1
Ⅳ
K
64
パーキンソン病
妻(62: 身体障害者手帳2剥
入院のみ
,.C参力
/要 胃痩・気管切開
状側
4
A l
M・T
61
鮒によ6鮒珊職
/蔓 在宅酸素療法
娘(27: 労災認定
(
H27オで弧(3オ。
帥 身体障害者手帳1淵
(MRS A
1オ)鍬
的0
#、牡湖AliAKo
身体障害者手帳1
卓
と
C1
S.
T
63
脳出血後遺症
夫(671 日常生活用具の給f
/女 変形性膝関節症 獣きり雌
蛎鋤
〃
F
■
、
J1
D,F
12
先天性心疾患
ショー
ヘルパー2回/v
D.
S
スティ
1回/Ⅵ
母(40 身体障害者手帳2淵
/蔓 肺高ifilEESI
(特例)
祖父侭
父
在宅酸素療法
1
J2
Y・M
59
てんかん
母(87: 療育手帳B ]
/女 精神発達遅滞
義理の姉
( 雛力絃リ帆
父・姉
夕
込
〃
、
C2
F・K
37
/女
(
B2
N・T
51
脳性麻簿
母(68 日常生活用具の申請中
(昼間独居)
RA
身体障害者手帳1闇
義父
(83
/女
­21­
身体障害者手帳2闇
(農業
騨削批淵me m
入院のみ
表2
自立度評価表く厚生省基準1 99 1 >
J1
自力・独力で外出
交通機関を利用できる
J '<
上記同様
隣.近所程度
Al
ポータブル便器・車イス
日中はベットを離れてすご刺
屋内生活ほぼ自動
<介助により外出>
上記同様
寝たり.起きたり
A2
<外出頻度少ない>
B1
オムツ・入浴介剛
座位可・自力移乗可
部分介助・主にヘット上
B2
上記同様
座位可・介助移乗可
C1
要介助.終日ベット上
寝返り可
C2
上記同様
寝返り不可
­22­
当 院 6 二 袴 & ナ 琴
母 ミ デ ィ 畢 健 γ 舌 動 。 > 翌 7 兄 8 二 一 つ し 、 て 琴 え る
一新生児訪問を実施して一
緒方町国保総合病院
○渡辺チエミ
佐藤裏代
佐藤一美藤田紀代子
武石美智代
はじめに
現在の出生率の減少は、育児に関する伝承や生活
(1)退院後1週間という時期は、新生児から成
体験を乏しくし、産婦は退院後の生活に戸惑いや不
熟児への移行期であり贋脱落後の贋の状態や
安を抱いている。又、実母等の育児支援者自身もす
膚の黄染程度の観察を要する時期である。
でに少産により、子育ての経験が少なく自信をもっ
(2)入院期間内では母乳の確立は不十分であり
て 援 助 出 来 に くく な っ て い る 。 我 々 は 産 娼 の 入 院 中
、退院後、母親は不安や戸惑いが大きい。
、育児、授乳、休浴、乳房の手当て、退院後の生活
以上が挙げられ、訪問時には、叶親に育児に対
等 に つ いて 指 導 、 助 言 して い る が 、 さ ら に 退 院 後 の
しての 自 信 を 持 た せる よ う 働 き か け て い く 必 要
生活状況、児の発育状況を知るため、平成2年5月
がある。(図3)
今回、この3年8ヵ月の新生児訪問活動を掻り返
④a
)産踊の不安と訪問の効果について
「 体 重 が 増 えて い る か 」 「 母 乳 が 足 り な い の で
よ り 新 生 児 訪 問 を 実 施 して い る 。
り 、 ア ン ケ ー ト 調 査 を 通 し て 、 訪 問 が 産 園 の ニ ーズ
は な い か 」 「 オムツ か ぶ れ が で き た 」 は 前 産 蝿
にそ って い る の か 、 改 善 すべ き 点 は な い か 等 を 検 討
に 共 通 して 現 れて い る が 、 いず れも 訪 問 に よ り
したので報告する。
軽 減 して い る 。 こ れ は 、 訪 問 時 、 全 例 に 対 し 体
重 測 定 を 行 い 、 オムツ か ぶ れ の ひ ど い 児 に 対 し
てその場で薬剤の処方を行っている為と考える
I . 研 究 方 法
1)研究期間平成2年5月∼平成5年12月
。 訪 問 で は 軽 減 さ れ にくい 不 安 と して、 初 産 喝
2)研究内容及び方法
では分
①平旗2年5月∼平成5年1
2月
の新生児
祖のものが関係する項目が多く、経産
蝿では育児の不安が殆どみられなくなった反面
、亜蝿の体圏に関するものが塞ぐみられた。い
訪問実施状況
ずれも軽減されなかった不安は、頻度が低く、
②訪問実施の地域分布
個別性が現れることを露識する必要がある。
訪問実施の時期
(図4,図5)
④平成2年5月∼平成3年7月まで訪問を行
b )産婦の訪問の受け止め方について
った梶蝿178名に対する産後アンケート
調査の結果
前日の電話連絡に対し、8割が-今のままで
a )産婦の不安と訪問の効果について
よ い - と 答 えて い る 。 訪 問 日 に 最 も 近 い 状 況 を
b)産
把腫刷ることにより、確実なケアが行えると考
の訪問の受け止め方について
n.結果および考察
①期間内595件の分
得 る 。 滞 在 時 間 に つ いて は - 適 当 ・ と 答 えて い
件数に対し訪問奏施件
るが、-少し短い.の答えには、もう少し
を
数は496件(83.4%)である。未訪問の
聞いてもらいたかった、という産娼の気持ちが
中では育児経験のある経産婦が多く特に2回産
あるのではないか。すなわち、長ければ良いと
以 上 で はそ の 2 8 . 5 % が 訪 問 を 辞 退 して い る 。
いうものでもなく、いかに亜蝿の個別的な悩み
その他、他の医疲織関入院中や通院中の、訪問
を引出し、適切な時間内で終われるように、今
し な か っ た ケ ース が あ る 。 こ れ ら の ケ ース に 対
後、織験を積み餓ねていく必要がある。
して は 電 話 訪 問 を 行 い 状 況 把 握 に 努 めて い る 。
訪 問 後 み ら れ た 変 化 と して、 自 信 を 持 て た 人 が
63%を占めている。訪問は、産婚の育児を撮
(図1)
②産後1ヵ月までに肪問に行くため、殆どの人
が里
り返る機会となり、児の顧調な成長や体重増加
が産蝿の育児への自信へとつながったのではな
り先の実家での訪問になる。この為、1
ヵ月検診後の生活状況にそった育児術導も,必要
いかと考える。(自ら.園ワ目8)
と考える。(図2)
③訪問実施時期は、退院後1∼2週間内が多い。
こ の 時 期 を 週 ん だ 理 由 と して、
­23­
おわりに
産蝿退院後、ただ一度の訪問では会ったが、産娼
に 自 信 を 持 た せる 事 が 出 来 、 又 、 産 婦 に 喜 ば れて し
ることがわかった。
今回の研究結果をもとに、今後ますます実りある
訪 問 活 動 に して い く と 同 時 に 、 こ れ を 継 総 す る こ こ
で地域での母子保侭活動の充実に努めていきたい。
図l訪問実施状況
イイヰ主上
H 2
分 数
訪問件婆
H 3 H4 H :
13 3
104
未訪問件数
初産
1回産
2回産以上
その他理由
17 7
138
2
8 3
2
1 4
1 3
1 2
0
1
15 0
135
5
9
4
13
119
595
496(83.4%)
9 M 16
0
0
3
3
6
7
5
6
9
3
3
2
一
■
■
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ご
』
画
】
一
F
《
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》
一
石
■
■
­
豊後高田市
2
図3訪問実施時期
訪問件数
その他の地区
・4
退院後7日未満
7 - i 4 a
1 5日- 1ヶ月健診まで
1ヶ月健診以上
大分市
3
( . ' ̅ ̅ . ̅ . 臼 杵
一
4 1 (8. 3%)
9 2(7 9. 0%)
5 5(11. 1%)
8(1.0%)
画
も
G
●
夕
、
、 一 一 一 。 ­ 、
●
=
●
も
4 9 6 (10 0%
二
図2地域分布
、
辰百京司瓦示竜R
Iオムツb9ぶ、師でg
げづぷが出叱《い
課
'配
: り惣いで塵|
応乳の18リ都わるい
〃へそのこと
外餓厨鴻同仔いつ室で
Tnぱよ Qか・
兄漂ぐ丁ってよく塗<
硬事GK,つからしたら
よいのか
日旦.g凡クE13《
…
》
一
》罫
⑳
洲
闇
痔がよくならない
9厘がいつ室でも圧〈
便秘する
…
お乳のしこりがとれない
児6《ぐTワてよく位<
お乳がlユって富い
識
…
講
伽
識
,"語:噸塵《弾'
裸
⑯糟に鞍し
唾・・・,肪問により経滅喜nた
[二コ・・・防問では旺減さhなかった
ー・・防問に上り旺泌で、た
[ニコ防閣で13 回、肱か。,に
図4̅産婦のもつ不安とそれに対する訪問の効果(分
⑯
回数別
­24­
図5訪問では軽減されにくい不安(分 回数別>
変化した内容
日時題け言・
知りたい
・気持が楽になり育児に自信がもてた
図6.前日の電話連絡に対する感想
名
2
名
・体貢のふえがわるかったのがよくなった
2
名
・授乳間隔が決衷った
1
名
・うつぶせにしたら座るようになっ主
1
名
1
名
図8.訪問後変化があったか・便秘が治っ=
.かぜをひいた
。おへそが出て治らない
・あせもができ
珊当
100%
30分以下(3.3%
40∼59分(7.
(7.77%
%)60∼79分(64.8%)80∼99分(209%
図7.訪問滞在時間に対する感想
­25­
過当
100%
100分以上(3.3%)
1
9
。あせも、オムツかぶれが治った
食生活実態調査について
「戸次地区在住の高齢者の食生活調査及び配食サービス.
特定医療法人天心堂;へつぎ病院
へつぎ病院:
○星野隆山村紀子松本文六
老人保健施設賜光苑輪田順一前田理恵堤玲子
【目的】
増え続ける老人が,一人でも豊かに健康に生活が
でき,健康で長寿をまっとうする為には,食事は欠
かす事のできない大切な役割を持っています.また
食事は人生の最期まで取り得る数少ない楽しみの一
つと考えます.
2年前に陽光苑通所者(デイケアー)を対象に行っ
た調査の中で,高齢者の独居老人・高齢者夫婦のみ
世帯の偏食,抜食(欠食)者が多い結果がでました
.また配食サービス希望者があった事を含め,栄養
のバランスの摂れた食事を届ける必要性を感じ,戸
次地区に住む高齢者の独居老人・夫婦生活者及び家
族同居者を対象に,配食サービスの需要状況の調査
及び食生活実態調査を個別訪問の方法で実施した.
【方法】
戸次地区の民生委員に協力を依頼し,地区の独居
老人.高齢者の夫婦生活者に関する愉報を収集して
調査を実施した.この際に目的を民生委員に説明を
した.
【調査期間】
平成5年5月10日∼平成5年6月2 11
【調査内容】
食生活実態調査表を項目別に分け,個別訪問しマ
栄養士が直接に面接方式で行った.
【調査対象者】
戸次地区の高齢者独居老人,家族同居者,夫婦割
活者の男性1 4名・女性3 7名で,平均年齢は男惟
86 3歳・女性79士6歳であった.
【結果・考察】
:一般的事項の中で,生活動作(作業活動)の歩行
,食事共に5 1名中で自力4 9名(男1 3名・女3
6名),一部介助2名(男1名・女1名)と面接講
査した中で.日常生活の諸動作,生活全般のかかわ
る動作は支障が少なく,大半の人が自立していた.
独り暮らしでも近くに家族や親族が居り心理的安,心
感,日常生活の活動(遊び・趣味)を行っている人
が多く,輸神・身体面等で充実している事が考えら
れた(表1).
:食生活に対する意識として 日常の食生活に気を
付けている人は,全体の55%(表2a).その中
­26­
で健康な体づくりのために必要と考える人が7 1%
,老化・病気の予防の人が7%で約8割の人が健康
な体づくりを意識していた(表2b).逆に日常の
日常の食生活に気を付けていない人も1 0%で食生
活にあまり意識しない人を加えると45%と高かっ
た.食生活に気を付けない人は,家族と同居が大半
で日常の食事作りに支障がない(家族に任せる等)
事が考えられる(表2 c).
:食事の回数及び摂取量については,1日3食を食
べているが80%,1日2食が14%であった.
食事時間は,3食決まった時間が51%,やや決ま
った時間が3 1%と約8割の人が決まった時間に食
べていた.
食事の摂取量は,たっぷり食べている16%.普通
14%と全体で約6割の人が十分に食事を摂ってい
ると考えられるが,摂取量は人によって個人差があ
り,今回の調査では充分な把握はできなかった(表
3).
:偏食については,「偏食はない」82%と多いが
「やや偏食・食品によって偏食」1 2%であった.
また家族と同居者以外の人に偏食傾向が見られた.
:外食については.「しない」と答えた人が全体の
7 1%であった.外食をする人は独居者に見られ,
毎日1回を含め20%の人が外食をしていた.逆に
家族と同居の人は,外食をしていない結果で,家族
同伴で外食の機会が少ない事も考えられる(表4)
:食材料の爾入については,家族と同居者以外の人
は大半が自分で鴎入している人が多いが,家族以外
(ヘルパー)に依存する人が4名,隣人1名,家族
(娘・息子)5名で,全体の約20%の結果であっ
た.交通の便の悪さ(店が速い)身体的障害が考え
られる(表5a) .
:食事の単備についても食材料の鯛入と同様な結果
で鯛入した人が食事を作っていた(表5 b).
:簡便な食品等の利用度は,利用する人は25名(
49%)で約半数で,家族同居以外の人が利用して
いる.食品は出来上がりの惣菜類が多く,料理の手
間を省く.手作りはいつも料理が同じ等の理由で使
用しているケースが多い.
:インスタント食品の利用度は,全体の20%程度
で,即席ラーメン・カレー・即席焼ソバ等の頻度が
が高かった.
:食事の晴好面は、麺類.豆腐類.野菜.魚(刺身
)類を好み,バン類.卵類.牛乳を好まないが.牛
乳は嫌いでも健康の為と意識的に飲まれていた(図
2).材料は魚類(焼物・煮物).野菜類(煮物)
寿司類(いなり。巻き寿司・にぎり寿司)を好むが
肉類.卵料理.油料理は好まない傾向がある.特に
肉類は.「歯が悪く硬い肉を食べれない」「油っ気
が多い」等の理由が上げられた.総体的に「さっぱ
りした料理」を好む傾向にあった(図3).
:間食については.全体的に食べているが,「体に
悪い」・「欲しくない」等の理由で食べていない人
もいた.食べている人では,独居老人に多く見られ
た
.
:食事内容の実態では,全体的に食品(料理)は同
一食品に片寄る傾向にあった.家族同居者が品数が
調査に御協力頂きました戸次地区の高齢者の方々,
調査にあたり指導して頂いた輪田先生,調査を行っ
たスタッフに紙面をお借りして,深く感謝を申し上
げます.
塾獅状田園 Ⅸ比植
箪
一
一
調査では.1日3食を食べている人が多く,抜食の
ケースは少ない結果であった.
問題点は簡便な食品の利用,インスタント食品の
利用度が高く,栄養のバランス面.片寄った食品の
摂取傾向にある結果であった.
厨
一
一
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一
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10
負ZI0Iu富の食生鱗の宜璽
内
【まとめ】
今回の調査対象者は,全体的に日常生活活動レベ
ルの高い人が多く,介護の必要なケースは少なかっ
た.地域の中で一般的に高齢者と言われている老人
も健康な人が多い中,戸次地区でも同様に,調査し
た範囲では,身体共に健康な人が多いのが特徴であ
った.
一人暮らしの場合.食事は抜食傾向にあるが.本
一
一
圃本生
本
多いが,全体的には朝食は「ご飯・味 汁・漬物」
昼食は「朝食の残りとあり合わせj (独居暮らしの
人で昼食時に夕食分を調理),夕食は「魚か野菜.
豆腐などの1∼2品」が主体の料理で,「独居老人
・夫婦生活者・家族同居者」間の差は少なかった.
:給食(配食)サービスについては.「希望する.1
24%(独居老人1 2名)「その他(利用している
)」3%(独居老人),「希望しない」が73%(
独居老人19名.夫婦4名.家族同居1 5名)で,
約30%の人が配食サービスを希望する要望があっ
た(図4.5).また「希望しない」と答えた人の
中で,「病気をしたら希望する.作る人(娘など)
がいなくなれば希望する.』約30%で,先の事は
判らない人30%を加えると,約6割の人が食事面
について不安を感じている事が考えられる(図6)
希望する場合の配食回数は「1日3食」2 9%r i
日2食」33%「1日1食」38%と個々の希望な
ど,食事(生活)環境などにより異なる結果であっ
た
.
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負2に1『食生幡に気を付0シるぁ■鹸々い』と香えた人
配食サーービスは,独居老人からの要望があり.今
後は各機関.施設からの支援や配達方法.地区から
の支援体制.希望者の意見等を検討1..要望に答え
るべき前向きに努力をする.
内
頁飼腫耐戚画q
纂基で船えばよ$
分極体の貝分解よも
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今回の調査にあたり,戸次地区の民生委員および
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広寿苑における施設看護の再検討
一疾病状況の実態調査を行って­
特別養護老人ホーム広寿苑
○ 渡 部 秀 子 甲 斐 弘 美 田 辺 真 留 美
〈はじめに〉
〈表3.表4について〉
広寿苑は、別府市・速見郡・杵築市の広域組合の
2市2町から設置された特別養護老人ホームである
。昭和50年に開苑され、1 9年を経過している。
定員80名に寮母20名、看護婦3名で介護をして
いる。80名の平均年齢は84歳、最高年齢は男性
93歳、女性98歳である。寝たきりの全面介助は
全体の25%を占めている。ちなみに寮母の平均年
齢は5 1歳である。当苑でも高齢化、重症化の為に
介護の度合が年々高まっている。過去5年間の疾病
状況の実態調査を行い、その傾向と現状を知る事で
施設看護のあり方を考察してみたので報告する。
〈対象及び方法〉
1.対象平成元年4月∼平成5年3月において
入苑中の80名
2.方法監査資料やカルテにより過去5年間の
疾病状況等の調査を行った
く結果及び考察〉
表1について
入苑勤槻を調べてみると、平成3年度では、介護
困難の為の家庭からの入所が殆どであったが平成5
年4月現在では、病院からの入所が急増している。
ちなみに平成5年4月から12月までに入所した
2 1名のうち10%が病院からの入所であった。
その原因としては2つ考えられる。一つは介護者
の高齢化・核家族化で介護力が不足していること。
もう一つは経管栄養となった患者を在宅で介護す
ることに不安があり家庭につれて帰れないという事
情が考えられる。2年前には経管栄養のためマーゲ
ンチューブ挿入となった人が2∼3人であったのが
現在では常時10人になっている。以上のことから
社会的入院が増えていると思われ積極的な家庭復帰
を可能にする為、退院時の家族指導や訪問看護、福
祉サービスの充実が重要である。又中間施設の設置
が強く望まれる。
表2について
入苑者の槻能障害、疾病状況の調査では2年前に
比べ、片マヒとそれに伴う言語障害の割合が増えて
いる。その為症状を適確に訴える事ができない等、
介護者の注意深い関わりが要求される。脳卒中後遺
症で複数の椴能障害を持つケースが多く、年々全面
介助の割合が増えている。病院での意欲的なリハビ
リにより、ADLを向上させる事が重要になってく
る
。
過去5年間の入院理由の40%が肺炎であった。
6月∼9月、12月∼2月に多い事から季節による
影響が考えられる。夏冬の冷暖房使用により空気が
乾燥しそれによる上気道炎さらには肺炎への移行が
考えられる。
体力低下を来して自力で衣類の調整や水分補給の
出来ない、いわゆる寝たきり老人の発症が顕著であ
る。水分補給や寝具の調整をこまめに図る事は勿論
のこと加湿装置や空気清浄器等、設備の充実、面会
人の感染のチェックや職員の個人衛生等が大切にな
ってくる。又、年間を通して肺炎による入院がある
がこの事は誤嚇によるものが考えられる。脳卒中後
遺症が多く飲み込みが悪いため食べやすい形態の調
理、ゆったりした気分での食事介助等に心掛けてい
る。又経管栄養中の抜去事故予防の為、ペットポト
ルの空びんを利用しての上肢の抑制やマーゲンチュ
ーブ固定部位に印をつけることで、特に寮母だけの
時間帯の事故防止に協力を仰いでいる。骨折は特に
1月に多くみられ歩行時の転倒やベットからの転落
によるものが考えられる。殆どが大 骨頚部骨折で
あった。そのため滑り止め付き靴下や履物を使用し
ベット柵や移動バー、ゴムはり床マット等を利用し
ている。また体力や筋力を維持し寝たきりを予防す
るため、リハビリ頑張表を作成し各々の到達目槙を
掲げて、起立や歩行等、メニュー別のリハビリを行
っている。仲間づくりやコミュニケーションの場と
しても活用され自立意欲の高揚に役立っている。
〈おわりに〉
わずか5年の短期間でも、重症化・高齢化してい
る現在、介護レベルアップを図るため寮母への教育
の大切さを痛感した。
さっそく基礎的なケアについてのポイント学習会
を行っている。例えば食事介助法、経管栄養法、口
腔内吸引法、救急処置法等の実技を交えたものであ
るが、回を増すごとに寮母からの関心も高まってい
る
。
老人は典型的症状が現れにくいことから思いがけ
なく重症化している例もみられる。看護婦の人員不
足等の現状況下においては異常者の情報を寮母に提
供するのは勿論のこと寮母の気付いたささいな出来
事にも気を配り互いのコミュニケーションを深める
事が益々重要になってくる。特養本来の姿とはほど
遠く、中間施設化している現状を今改めて考え直さ
なければならない時期にきているのではないだろう
か。今後も施設におけるナーシングアップに努力し
たい。
­29­
表
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<入苑の動穏(理由)>
平成元年午月規狂
平成3年斗月壬見雁
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家庭介護困難病院を退院老人の独居
表
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他施設からの移籍
<概能障害・疾病状況>
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言語障害18%
老人性痴呆11%
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片マヒ35%
<平成5年>
全盲
言語障害21%
­30­
表3〈入院した疾患の割合〉
平戒元年千月∼平麟 F与羽
肺炎40%
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- 3 1 -
「ニースに獣循議目撒て」
三愛病院野津原診療所
・佐藤美鈴久多良木保美佐藤チズ子
島村吉穂麻生倫子佐藤浩子土田勇
(初めに)
三愛病院のサテライトとして、野津原診療所が、
昭和63年1月4日に開院して以来、「当地に根を降
す医療サービス」を、基本姿勢とし、職員一丸と成
り取り組んで早、5年を迎えようとして居ります。
外科、内科、整形外科の診療科目をかかげ外来診療
中心の当診療所は、本院より国道422号線を竹田方
面に約15分、野津原町役場に暁接した建物で、医師
1名、看護婦3名、事務員2名の計6名にて診療に
あたって居ります。図.1
開院当初野津原町総人口は、6123名、平成5年4
月現在で、5751名と400名近く減少しているにもか
かわらず開院当初1日平均38名の患者数は、年々上
昇し現在59.4名で、多い日には、140名を上回るこ
ともあり、開院当初より通し番号で作成されている
カルテは社保、国保、その他を全部合わせますと野
津原町総人口の約83%にもなっていることが分かり
ました。図.2
(対象と方法)
私達は、医療は患者さんが主体との思いから、現
在診療所のかかえている問題点を、患者の生の声を
通して情報を収集すると共に対策、改善して行こう
と考えアンケートを作成し患者さんに協力をお願い
しました。鋼日により専門医師を招いて、専門的鯵
療も行なって居りますので、平均的な声を得る為に
1日20名のペースで1週間100名の患者さんを対静
にアンケート調査を実施しました.口述筆記希望α
患者に対して、プライバシーの面では多少問題を射
しながらも次の様な集計結果を得ることができまし
た。表.1
表1アンケート内客と錨計緒果
1あなたの函は?
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①何の検査をされましたか■カメラ,エコー,CT0MRI
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など
②検査する繭の固明は充分でしたか?
アよく分かった37名イ少し分かった35名
ウ分からなかった3名
③検査鎗果の国風は充分でしたか?
アよく分かった37名イ少し分かった364
ウ分からなかった3名
勤に合わせ自家用車を利用し、帰りはバス又は、タ
クシーを利用している方が多いようです。バスが日
に数本しか運行していないと言う事情から、希望す
るバスに遅れることのない様に診察、調剤時間につ
いて出来得る限り個々の患者さんのニーズの対応し
喜ばれて居ります。6.診療所に受診された感想を
の問いでは、①満足55名、②普通45名、③不満0名、
、7.お気付きの点をの質問に表1,の様な返事を
いただきました。診療面、施設面、その他の項に区
分し45名の方々の御意見を集計しました.その他の
項での、待合室の有効利用を考えてほしいでは、観
葉植物、雑誌(週刊誌、月刊誌)、糖尿病に関する
パンフレットをおいたり、夏、冬で椅子の配置転換
などを行なっている。又、「診療所に留まらず病院
として、地域医療にと願っています。皆棟のお仕事
には、感謝しています。」など身に余る言葉もいた
だきました。
④検査をするにあたり不安な点や頁■がありましたらお魯白ください
ア 専 門 用 酉 が 多 い 4 名
イ 累 人 に 分 か る よ う に 用 して ほ し い 5 名
ウ円一の検査でも先生により苦しさが う3名
エ 鋭 明 を 聞 き 安 心 して 検 交 が 受 け ら れ た 3 名
オ検通する邸凪が分かりにくかった3名
4投顕について
①踊の風明が充分でしたか?アはい88名イいいえ12君
②いいえと答えた方はどんな点が分かりにくかったですか?
ア飲み方外用顔の使用方逮2名
イ
顛
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名
5塁院には次のどの方途でこられましたか?
① 自 家 用 車 3 3 名 ② バイク 7 名 ③ 自 匡 車
④ バ ス 4 3 名 ⑤ タ ク シ ー 8 名 ⑤ 徒 歩
4名
19名
6n厘所にかかられた感思をお国かせく鮭さい
① 漬 足 5 6 名 ② 費 通 4 4 名 ③ 不 濁 0 名
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5名
2名
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(結果)
1.性別、男性32%、女性68%と女性が、約2倍
を占めています.2.の年齢層では、70才代が36名
と1番多く、次に60才代70才以上が48%と約半数を
占めていることが分かりました。3.の検査につい
ては、本院の協力を得ることにより幅広い検査が実
施出来て居りますが、更に検査前後の説明を充分行
なう様に心がけて来ました。その結果70%以上の方
に理解は出来たとの声をいただきました。その中で
も、結果説明では、「専門用語が多く分かりにくか
った」などの声も返って来ました。このことにより
検査前のコミニュケーションにより、スムーズな検
査運びが期待出来ることが明確に成りました。4.
の投薬について、薬の脱明は受けたが、実際は自分
の思い込みにより服用しているケースが多い様です.
5.当診療所通院手段としては、来院時は家族の出
(問題点と対策)表2
アンケート調査をふまえた問題点を3項目に絞り
検討してみました.1.貸り住まいの為に施設の改
造は難しい。2.薬局的な内服処方の在り方。3.
休日、夜間診療の対策図3.問題点1に対して早
速私共は、サニタリーSPによる両用トイレの改造
を試み患者さんに好評をいただきました。又、車椅
子に対する対策は段差をなくすスロープをとり付け
る準備を行なっている。その他の施設面に対しては、
現在野津原町役場の施設を借りての診療態勢という
現況の為に今後新設される折りに参考意見とさせて
いただくことにしました.問題点2はアンケート結
果とは直接関係はないが電話による薬の依頼が多い
ことである。その理由は、交通の便が悪いことと、
患者さんの高令化に伴い定期受診が面倒である、な
どであるが、対策として、電話依頼を受けた時や来
院時に、①診察をしないで投薬を続ける危険性、②
定期受診による異常の早期発見、早期治療の重要性、
について説明を行い患者さん、及び家族の理解を深
める努力をして居ります.問題点3に対して、本院
の協力を得、5年間の経過で本院受診が定着しつつ
有りますが、留守番電話の活用、急変の予想される
患者さんの資料の提供など、今後更に本院との連携
を密接に行なっていきたいと思います。
­33­
図3サニタリーS
Pによる間用式トイレ改遭
戸
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毒
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Kノ 7
表
2
問
題
点
一
1借り住まいのために施股面での改造は困建である
2薬局的な内服投与の在り方
3休日・夜間診療の対策
(まとめ)表3.
野津原町は、過疎化、高齢化力碓み人口減少の一
途をたどりその中の医療槻関として今後きびしい物
を感じます。私共スタッフー同は、医療の主体であ
る患者さんを中心に、心のかよったコミニュケーシ
ョンにより一人々のニーズを適格に捕らえ、患者さ
んの立場を尊重し考え行動するとともに、和な雰囲
気の基に地域に密接に解け込んで行き地域医療の手
助けが出来ればとの思いと、沢山のニーズが把握出
来たことにより着実に地域に根を降ろした医療機関
作りを目指していきたいと思います。
表
3
ま
と
め
­
1心のかよったコミュニケーションにより患者さんの
内面的なニードをつかむ.
2患者さんの立場を尊震し,考え行動する。
最後にアンケートに御協力いただきました患者さ
んを始め、御指導下さいました諸先生方に感謝申し
上げます。
­34­
楓題外来患者の1日全尿中食塩排池量の測定と減塩食指導のための応用(第1報)
天心堂よしの診療所
O長野佐知子、但馬真由美、中野俊彦
[はじめに/目的]
高血圧、心不全、慢性呼吸不全、慢性腎疾患、
慢性肝疾患など、診療所外来レベルで食塩制限
を必要とし、患者指導をしなければならない病
照は日常頻繁にみられる。高血圧症においては、
(図­1)(スライド)「高血圧の診断と治療
に関する米合同委員会の個人別段階的高血圧治
擦法」にみられるように、高血圧症のすべての
段階において、非薬物療法はその基礎とされて
いる。
高血圧症治探の中心は薬物療法であるが、軽
症では非薬物のみで治療は可能であること、非
薬物療法は降圧剤の効果を増すことがしめされ
ていることから、非薬物擦法は重視されなけれ
ばならない。
高血圧症の非薬物療法には、①食塩(ナトリ
ウム)の制限、②体重のコントロール、③運動
嫌法、④アルコールの制限などがあるが、とく
に前2つが重要である。
ところで、入院中の患者に食塩制限食を給食
して、食塩摂取量を他律的に管理することはあ
る意味で容易であるが、入院中の食事を退院後
も継続させて、食塩制限を続けることは一般に
困難で あり、成功しない。
在宅.の患者の食塩摂取量を制限指導すること
は、かならずしも容易ではない。
まず、そもそも彼・彼女の1日食塩摂取量は
いくらなのか?それを正確に把握することが
簡単ではない。
従来、外来では本人や食事を作る家人から食
事の献立の槻子を問診で聴取したり、食塩含有
献立で洗ものであって食塩濃度がはかりやすい
味 汁などを代表させて、塩分濃度を測定した
りして『推定」してきた。しかしその方法では
なかなか正確な値はえられず、したがって指導
上の効果も得にくかった。
そこで私たちは、患者の同意をえて、.1日全
尿を患者本人に自宅で蓄尿してもらい、一部を
サンプルとして持ってきてもらい、その食塩量
を測定して、、本人の1日食塩摂取量を知る方法
を施行した.。
恒常的な日常生活においては、1日食塩摂取
量と1日全尿中の食塩排池量は、ほぼ一致する
といわれている、ことを前提にこの方法を用い
­35­
たものである。
[対象および方法]
対 象 患 者 は 、 よ し の 診 療 所 外 来 患 者 で、 主 と
して高血圧症・糖尿病・肝疾患・心不全などで、
食塩摂取量を、多くとも1 0 8/日以下になる
ように指導している人たち32人である。
指導の方法は、問診で食事内容を聴取して、
食塩含有量のかなり多そうな食品を重点的に制
限するものである。
自分で自分の全尿を蓄尿する、ということか
ら 、 蓄 尿 の 方 法 に つ いて 理 解 し 実 施 で き る 患 者
に限定せざるをえなかった。
年齢・性別・主病名.1日尿量.1日食塩排
池 量 . 1 日 ク レア チ ニ ン 排 池 量 は 、 表 ­ 1 ( ス
ライド)図­2.(スライド)のとおりである。
(1日全尿の集め方)(スライド)
(1)指定された日の起床後第1回の尿は
取らないでください。
(2)2回目から翌朝起床後第1回の尿ま
で全ての尿を採尿してください。
(3)食事・水分摂取・その他の日課は平
常 ど う り に す ご してく だ さ い 。 検 査
があるからとその日だけとくに食塩
制限しないでください。
(4)集めた尿の量を肥録する。
(5)集めた尿を十分かきまぜ、その一部
を ス ピッ ツ に 1 0 m l の 印 ま で と り 、
、提出してください。
( 6 ) へつ ぎ 病 院 検 査 室 で N a C l 、 C r .
を測定する。
(7)6の結果と1日尿量から、1日食塩
排池量を計算する。
[結果]表­1、図­2参照
非孤物療漁をはじめに行い.それで血圧が下がらない時に、(ユじめて
蕊物療法を行うが、晒者によっては.はじめから栗物順法を必要とす
る喝合もある.この喝合にも非薬物療油は欄助的役荊を果たす.
*〃遮断郷、カルシウム摘抗藁、ACE阻害纂、中枢性、oojn除粛、ロー
ウィルフィア・セルペンチナまたは血驚拡浪嬢.
函・1個人別段階的高血圧治療法耐
(Ⅲ
圧
, の給断と治療
にIMIする米l脚介何番、会. 1988年)
148 : 1023. 1988より)
(Arch. Int. Med.
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[検討]
1.対象者は天心堂よしの診療所外来患者で、
ほとんど(32名中31名)が高血圧症などの
主病を持ち、食塩制限食の指導を「一応」行な
ってきた人たちである。問診で食事事梢を聴取
した範囲内では、それなりに「減塩食に努力し
ている」かにみえた。
2.しかし、1日全尿を本人が自宅で蓄尿して、
そこから1日食塩摂取量を測定するという方法
で調べてみると、1日lOgを超える、期待し
ていたよりも概ね高い値の人が21/32名も
でた。
3.このことは、食事事情(献立)を問診し
て食塩摂取量を推定する方法がきわめて不十分
或いはむつかしいこと、不確かなことを示して
いると思われる。
4.1日全尿を本人が自宅で蓄尿するという
方法は、通常その方法が理解できる人、実施で
きる人でないと適用できない、が適用できる人
には有効と考えられる。
5.患者が本当に全尿を蓄尿できたかどうか
は、クレアチニン排潅量で一応のチェックはし
た。『やや少ないのではないか」と疑点のある
人が2/32名ある。
6.1日食塩摂取量(実は1日食塩排瀧量)
を数字ではっきりと「XXsです」と告げ・ると、
患者の理解納得が得られやすい印象がある。こ
のことは、食塩制限食のための動機づけに欠か
すことのできない要点とおもわれる。
7.高い値を告げられた患者のなかには、「
先生、今度はちゃんと減塩にするからもう一回
やろうルと積侭的に乗ってくる人がみられる.
こういう経験は初めてである。
8.本人が自分の質任で蓄尿・サンプル採取
する方法は、診療過程の中に主体的に参加する
意味合いがあって、減塩食指導への動機づけに
役立つ。
9.患者本人はもちろんであるが、その家庭
で食事を作っている人の、1日食塩排池量を測
定することは意義があると思われる。
1 0・今回の調査にふまえて、患者(およびそ
の食事を作る人)の日常の食事事憎をよく問診し
、日常の食事事憎に立脚しつつ、塩分が多い食
品献立にたいし、重点的に指導した後、再び同
様の調査をおこなって、比較検討してみたい。
[まとめ]
外来患者を対象に、食塩制限食の指導を行な
おうとする時、患者の1日全尿を患者に蓄尿さ
せ、1日全尿中食塩=1日食塩排池量を測定し
て、その数値に基づいて指導を行なうことは、
患者への説得力や患者の動楓づけに意義がある
と思われる。
­37­
歯の萌出時期におけるむし歯予防の取り組み
∼行動科学的アプローチによる保護者への意識づけを試みて∼
玖珠保健所
○森崎梨沙溝部明美秋好弘子清水清美安東秀子
相良フサ子司城潤一郎大橋峯二
育を受けた保護者に、健康教育直後に
1はじめに
1981年WHOでは、西暦2000年までに12
アンケートを配りその場で保護者に記
歳児までのむし歯を3本以下にしようとい
載 して も ら い 、 回 収 し た も の を 分 析 し
う歯科保健目標を掲げており、わが国では
た
。
1989年から80歳になっても20本以上の歯を
(3)健康教育の内容:
残すことを目標に歯科保健(8020運動)を
①歯(乳歯を含む)の大切さについ
推進している。
て
しかし、管内の三歳児歯科健診の結果は
②むし歯の成因三要素((ア)歯質
全国平均・県平均に比べ、むし歯保有者率
.­人平均むし歯保有数ともに依然高い。
(イ)食事(ウ)細菌)の確認
③きれいな乳歯が生え
う生活過程
の映像
今回、行動科学的アプローチによるむし
歯予防の取り組みを試みたのでここに報告
④保護者が実行可能な虫歯予防の方
する。
法の紹介
2 目 的
(4)アンケートのメッセージ:
歯の萌出時期における保護者へのむし歯
保健所では、みなさまのご意見をお
尋 ね して、 健 診 や 相 談 を 今 後 ま す ま す
予防の意識づけを行う。
3 方 法
充実したものにするために役立ててい
1)対象7カ月健診を受診した保護者一
きたいと思います。今日の話を聞いて.、
こ れ か ら お 子 様 の 歯 に つ いてど ん な と
117名
2)実施期間H
5.
ころに気をつけようと思いましたか。
4.28-
具体的にご記入ください。(自由記載)
H 5.12.22
3)方法
4結果(表1参照;アンケート回収率
100%)
(1)プレテスト及び対象の選定:
これまで保育園児・三歳児にむし歯
1)保護者が歯の健康教育を受けてどん
予 防 の 意 識 づ け を 実 施 して き た 。 今 回
な気持ちになったかアンケート結果を
児の発達課題と保護者の関心事を考慮
み る と 、 保 護 者 の 記 載 事 項 は 、 すべ て
して 生 後 7 カ 月 児 の 保 護 者 を 対 象 と し
行動意欲を示すものであった。内容と
てH
4.10.28に保護者
して は 、 歯 に 対 す る 思 い ・ 方 針 を 表 わ
の 反 応 を み る 目 的 で、 2 回 の プ レ テス
して い る も の ( A 群 6 4 名 ) む し 歯 予 防
4.
9.30,H
トを実施した。その結果保護者の反応
のための具体的方法をいろいろな選択
がよかったため生後7カ月児の保護者
肢 か ら 選 び と り 表 わ して い る も の ( B
を対象とした。
(2)方法:
群106名)に分けられた。
2)保護者は乳歯の萌出という事柄に着
スラ イ ド に よ る む し 歯 予 防 の 健 康 教
目 し 、 行 動 意 欲 を 示 して い た ( アー ウ
­38­
健行動の実行に重要な必要条件となって
32名)。
ま た 、 スラ イ ド で 紹 介 し た も の が 多
いる。 )」とも述べている。
6まとめ
角 的 な 面 か ら 数 多 く 記 載 さ れて い た
(..シーテ.,ニーネ・上・フ84名)。
5考察
予防的な保健行動への意欲を促すための
関わりを試みた。
1)予測を持登たむ心歯予防 取り組み
A 群 の 思 い ・ 方 針 は すべ て 前 向 き な も
のであり、またB群のように具体的な方
法 を 選 び とる 結 果 と な っ た の は 、 保 護 者
が歯の大切さや将来むし歯に催患するこ
と を イメ ー ジ 化 で き 、 む し 歯 に 催 患 し な
いための予防的な保健行動を選択しよう
1)発達課題を明確にした働きかけをし
た。
2)将来予測ができるとともに、保健行
動への自己決定できるよう働きかけた。
3 ) 保 健 行 動 負 担 の 少 な い 、 プ ラスイメ
ージの方法で働きかけた。
以上のような関わりを試みた結果、予防
としたためと考えられる。
的な保健行動への意欲を保護者は示した。
宗像は行動科学上「病気に催りやすい
恐れ、病気の重大な結果の恐れ、保健行
動 の 効 果 性 と 便 宜 性 に 関 して 科 学 的 に 妥
7おわりに
1)歯科保健指導の継続性
7カ月児に保健指導を行うことにより、
当な情報を提供することが、人々の保健
保護者の歯科保健に対する基盤づくりと
行動を促し、とりわけ自分の生活に合う
なったので,1歳6カ月児・2歳児歯科
具体的な方法がかなりわかった指導を受
保 健 指 導 へ 継 続 して い き た い 。
2)受講者の追跡及び評価
け た 人 に と って、 保 健 行 動 が 促 さ れ る 。
)」と述べている。
今 回 の 受 識 者 に つ いて は マー キ ン グ し
2);課ラス雛蕊黛裁;善ミの;海l心歯!;誰;防砂取
ているので1歳6カ月児歯科健診の検査
耽組:み
結果を追跡し、未受講者と比較し評価を
児に乳歯が萌出したばかりの時期を選
する予定である。
択し教育したことは、発達課題と保護者
の 関 心 事 に 合 致 し 、 歯 が 生 え た 喜 び や、
3)他の保健指導に応用していく
様々な保健指導場面での予防的保健行
みんなまだむし歯がないという同じスタ
ー ト ラ イ ン で 将 来 に む か う プ ラスイメ ー
動の意識づけを獣みる際も同じような試
みをしていきたい。
ジ を 持 た せる こ と に な っ た と 思 わ れ る 。
引用文献
簡単にでき、費用のかからないむし歯予
1)宗像恒次:新版行動科学からみた健
防の方法の情報を提供したが、保健行動
康 と 病 気 1 1 2 頁 、 1 2 6 頁 メ ヂ カ ルフ レ
を志向する動機づけが行動に伴う心理的、
ンド社1991年
実存的、経済的、身体的負担感を上回り、
参考文献
行動意欲を示す結果となったと考えられ
1)金子光他:成人看護学9口腔疾患患
る
。
者の看護医学書院1988年
2 ) 宮 坂 忠 夫 他 : 健 康 教 育 論 メ ヂ カ ルフ
宗 像 は さ ら に 「 多 くの 相 矛 盾 す る 動 機
間 の 力 関 係 の 中 で 特 定 の 行 動 を とる か と
ら な い か が, 決 定 さ れ る 。 保 健 行 動 動 機
がその負担よりも強く存在し動機の方に
レン ド 社 1 9 9 1 年
3)岡田昭五郎他:小児歯科保健から見た
八○二○運動母子保健1993年
傾 い た 時 保 健 行 動 が 実 行 さ れや す い 。 保
健行動負担が最小限にされることが、保
­39­
NO 409∼413
表1;健康教育を受けて保護者がどんな気持ちになったか
隣
ア最初にノセえた歯を大切にし、 むし歯をつくらないようにしたい
イ子供の歯を守のは親の責任なので、 せっかく生えた歯を大切にしたい
歯
ウ歯が生え始め歯が気になるようになっていたので、 良い勉強になった
A
に
行
対
す
る
思
い
・
動
方
一
(歯の萌出に関する類似回答他32
エ早めの努力が必要と思った( むし歯をつくらないようにしたい
オ大事な歯ということを再認識しました
力 私 も み そ っ ぱ だ っ た の で、 十 分 気 を つ け た い
キ上の子が歯が悪いので今度は、気をつけてあげたい
クお兄ちゃんは、歯みがきしているので、同じよう に歯を大切にしたい
­
ケ泣くと甘いものをあげてしまうので気をつけたい
.
家族みんなに協力してもらおうと思う
サなかなか教科書どうりにはいかないが、努力したし
針
意
欲
f
尋
唇
す
』
,
L
m
図
司
つ
肋
咋
α
式
風
α
堰
夕
捌
同
向
再
→
次
詞
凸
(歯に対する思い.方針に関する回答他64
食
シおやつに野菜のスティックを持たせたv
ス野菜の好きな何でも食べる子にしたv
事
セ片寄らないバランスの良いものをあげるようにしたい
〆
ソ味付け:するときは、薄味にしたい
溶
タ離乳食を与えるときは、自然の味を大切にしたv
チ手作りのものを与えたし
ツ甘い物を与える時期に気をつけたし
フ
おやつとして甘い物を与えていたので、これからは気をつけたい
(食事に関する回答他48)
ロ
財
営
頓
堀
岬
ト立ニヱで良く埜込エあげよう
ナ早くからうがいをさせよう
ニスライドのように早速歯ブラシを持たせたい
ヌ小さいときから、歯みがき習慣をつけよう
ネ私も子供の手本になるように歯みがきしていきたv
』
食事の後は、白湯を飲ませよう
ハだらだら食べ物を与えないよiにしたい
(口腔の清掃に関する回答他54)
群
噛
上歯固めに野菜のスティッえを持たせよう
む
フ歯ごたえのある物を食べさせたい
(噛むに関する回答他4)
注)表中のアンダーラインは、筆者らがキーワードと考えた言葉を示す。
­40­
健康づくりは私たちの手で
一健康への友の会を発足して一
九重町健康への友の会
会 長 藤 原 義 勝
<
(.
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>
わたしは、糖尿病患者です。この病気と歩
ました。そして平成3年6月に会を発足。会
き出して20年になります。「糖尿病について
の名前も糖尿病友の会ではなく、 みんなで
は医者以上に勉強せよ」と励まされ取り組ん
健康になろう という会員の声で「健康への
でいます。
友の会」とつけました。
まだまだ歩き出して2年ちょっとですが、
このような長年の自分とのたたかいの中、
みんなで励ましあったり、勉強をしあったり
学習会の開催、会報の発行、町の健康づくり
する会の必要性を感じていました。そんな折
講演会への積極的な取り組みなど会員あげて
り、町の保健婦も同じような思いでいること
がんばっています。
を知り、いっしょに会づくりに取り組んでき
その経過をここに報告します。
< ご 会 の 王 I 又 り 糸 且 宅 - >
(1)発足まで
日 時
平成2年届
内
容
各地区の糖尿病教室の中から「自分たち
の会」が出来るといいなあと声があがる
平成3年
3月29 E
準備会
4地区より2名ずつ出席し、どのよう
な会にするか話し合う
5月24 E
発足に向けての準備会
発足までの準備と当日の役割について
話し合う
(2)初年度
日I噺
平
駕
¦。
内
宅
糖尿病友の会(仮称)の発会式
参加者秘
613
内入会譜
◎発会式
名称「健康友の会」とな鳥
­41­
32毛
役員並びに会則、今年度の取り組みについて
◎記念講演全
「糖尿病の合併症について、こわいのは油断
中断、素人判断
内科阿部医院院長阿部信行先生
7月20日
9名
第1回学習会及び役員会
これからの学習会について
9月19日
16名
第2回学習会
食事療法、運動療法の実際
10月30日
24名
第3回学習会
食事療法、運動療法の実際
12月11日
32名
第4回学習全
(会員20名)
保健所・医師会主催の糖尿病教室に参加
平成4年
3月31 E
70名
第5回学習全
(会員18名)
町の健康づくり講演会として実施
講減「活きるということ」
∼糖尿病の 怖さと精神的問題へ
山本利雄先生
(3)2年度
内
日 時
平成4年度
7月5日
容
参加者数
26ボ
第2回総会
会の名称が変わる「健康への友の会Jとな層
話し合い「今、困っていること、・悩んでいること.
9月30日
役員会第1回学習会についマ
10月30日
第1回学習会
162
食品交換表の学習(昼食おでん
食後2時間尿糊検査、運動療法の実勝
11月121
9名
第2回学習会
保健所・医師会主催の糎尿病教室に参加
1
"「
第3回学習会
町の健康づくり講演会として実施
講演「成人病の予防」
∼ガン・脳卒中・心筋 塞∼
室
③
ト
終わって役員会一来年度の取り組みについて
­42­
平成5年
3月23 E
第4回学習会
23名
食品交換表の学習(昼食団子汁)
食後2時間尿糖検査、運動療法の実際
(4)3年度
内
日 時
平成5年
6月8E
7月20日
容
参加者甥
役員会
第3回総会及び講演会についマ
第3回総会
54名
◎記念講演全
(会員32名)
「糖尿病と仲良くつきあうには」
∼合併症の予防のためにへ
医大桶田俊光先且
9月2E
第1回学習会
24名
食品交換表の学習(昼食卵うどん!
食後2時間血糖検査、自由討論全
12月2日
第2回学習
12名
保健所・医師会主催の糖尿病教室に参力I
し、〆、ン̅­1へへへへへへヘーーヘーへJヘーJ
(5)その他
◎現在の会員数50名
◎会報の発行年間2∼5回
<<まと二参つ>>
わたしは、20年前健診にひっかかり保健所
精神的リフレッシュを主眼においています。
で糖尿病境界型といわれました。痛くもかゆ
九重町飯田高原の雄大な自然にふれながらの
くもないのでそのまま・・・のどが乾き出し
学習は会員に好評です。
きつくて動けなくなった時にはもうかなり進
会の運営にはまだまだ問題がありますが、
んでいました。現在、健診で境界型・糖尿病
会員と共に頼りなる会にしていきたいと思い
型がたくさん発見されています。わたしは今
ます。また、いまは糖尿病の人が中心ですが
までの体験をこの会で話し、ひどくならない
将来は成人病などいろんな人も含めた会にで
ように呼びかけています。このことがわたし
ればと思っています。これを通して健康でい
自身の身も引き締めてくれています。
きいきとした町づくりに寄与していきたいと
会では、食事療法、運動療法は勿論ですが
思います。
­43­
< 琴 力 口 署
害
>
健診で10年前発見。発見当時意気込んで
(繍…歳,­
取り組み、血糖のコントロールもよかっ
ます病気に対する不安感が押し寄せて
た。しかし長くなると気が緩む。
いた矢先、この会を紹介され参加した
わかっているけど守るのはむずかしい!
自然にふれ、人にふれて気持ちも和み
だけど会に参加し他の人の話を聞いたり
こうして生きていることの幸せ、また
合併症について勉強したりすると身が引
生き続けたいという気持ちになった。
き締められる。 がんばろう という気
これからは、若い糖尿病の人にも声を
持ちになれる。また、他の人にもこう
かけ手をとりあっていこうと思った。
/
A さ ん ( 7 2 歳 )
N
糖尿病の知人が亡くなっていき、ます
した方がいいなど注意できるようになっ
た
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,
一
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ロ
闇
蕊
聡
顎 裂
謹迩尾
号 、ョ ­ 幻
■
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『
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V
陛
〃
翼
;2箪鶏
邑
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久 一 山
字
一
子
〒
〒
(平成3年10月30日学習会飯田泉水コミュニティーセンター)
/ さ ん ( 5 1 ^ )
母が糖尿病。祖・母も糠尿病でインシュリンをしていた。会のことを
町報で知り参加。自分は将来、糊尿病になる可能性がある。
あわれな死にかたをしたくないので、若いときから覚 悟をして取り
組まればと思う。自分がどのくらい食べてよいかわからない、母の
糖尿病が進まないためにも参加している。参加して、はじめて自分
のとる量がはっきりした。交換を意識してできるようになった。
­44­
澱
蕊
拳
­45­
これからの保健福祉活動における自治体保健婦の役割を考え署
一 在 宅 介 護 支 援 セ ン タ ー と の 連 絡 会 を 通 して ­
久住町役場
○ 工 藤 美 紀 渡 辺 潤 子
竹田保健所
村上智子
はじめに
現在、当町の高齢化率は、24.5%(平成5年3月
末現在)と約4人に1人が高齢者という状況である
今後も高齢化が進み、要介護老人が増加していくと
予測される中、平成5年3月、町の委託を受けて特
別養護老人ホームに在宅介護支援センター(以下支
援センター)が併設された。開設当初より、ケアー
の一貫性を図ることを目的に町保健婦、保健所保健
婦、支擾センター 員(保健蝿、介護福祉士、主任
ヘルパー)との連絡会を実施している。
連絡会開始前は、私たちの肪問取業との兼ねあい
はどうなるのかといった様々な不安とあせりの思い
が大きく、暗中模索の状態であった。しかし、連絡
会を進めていくうちに、互いのケアーの愉報交換だ
けでなく、自然と役割分担ができるようになり以前
より効率よく訪問ができるようになった。また、こ
れにより、保健蝿業務の見直しをする機会を得、限
られた可動量の中でより効果的に保健福祉活動を行
うためには、関係機関との連換が必要不可欠だとい
うことを強く実感した。また保健婦業務について、
保健蝿である私たち自身のとらえ方にも、様々な気
付きや発想の転換をみることができた。
ここに支援センターとの連絡会という連携活動を
通して、町保健蝿の業務に対する思いの変化をひと
つの訪問駆例をまじえ分析し、その過程を通してこ
れからの保健福祉活動における自治体保健蝿の役割
を考察したので報告する。
I.経過報告
別紙表1参照。
Ⅱ、全体的考察
1.この連絡会を実施したことにより、訪問ケース
への援助の重複がさけられ、互いに役割分担ができ
支援センター開設以前より効率よく効果的に支援で
きるようになった。
この背景には以下のことがかかわっていると考え
られる。
①表1のように町保健蝿自身の思いに変化が生じ
たこと。
②連絡会を重ねるうちに、スタッフ間(特に保健
婦同志)の信頼関係が形成されたこと。
③住民に、より効果的なサービスの提供がなされ
るよう、互いにアドバイスするという立場をとるよ
うに心がけたこと。
2.今回のように支授センターとの連換がうまく図
れたことは、当町におけるこれまでの保健婦業務の
見直しの機会となり粟務の効率化という効果を上げ
ることにもつながっている。
従来までは全ての事業を町保健婦中心で行ってお
り、ただ忙しく業務に追われ業務の見直しができな
いという悪循現を繰り返すだけであった。しかし今
回、個のケアーコーディネイトは他機関の保健婦で
も充分役割を果たすことができるということに気付
くことができ、全ての保健事薬の担い手は町の保健
婦であるという考えに固執していてはいけないと感
じた。
現在のように専門職秘が増え活動範囲も広がった
状況では、他職閣や関係機関とうまく連換を図りな
がら保健福祉活動を進めていくべきであろうと考え
る。ある程度粟務を民間団体や他職種へ委託する状
況は今後も出てくるだろうが、自治体の保健婦とし
ては、従来の業務内容にとらわれるのではなく、よ
り効果的に活動できるよう一緒に考えていく立場を
とりながら、常に住民の立場にたって、施策上何を
するべきかを把握していくことが重要だと思う。
これらのことを通して、これからの保健福祉活副
における自治体保健蝿の役割について、以下のこと
が大切だと考える。
①保健福祉に換わる関係機関との連携を密にする
ことは言うまでもないが、必要な時だけの情報交換
におわるのではなく、実際に連絡会等を定期に開催
しその中で互いの役割を確潔し、住民のための保健
福祉活動が効率よく展開されるように努める。また
直接自治体の保健婦が連絡会等の企画運営にあたる
ことも必要である。
②また、既存の組織の活性化や新たな組織づくり
在宅に埋もれている専門職額の掘り起こしを図り、
それら地域の資源を有効に連摸させ、住民にそくし
た保健福祉活動がうまく展開できるよう地域をコー
ディネイトしていく。
③①。②の連携の中から浮かび上がってきた住民
のニーズを、的確にキャッチし分析・文章化しなか
ら、上司やトップに提示していき行政施策へ反映さ
せる。
おわりに
こ の 論 文 を ま と め る に あ た り 、 自 分 の も って い た
­46­
思いを文章化することで、どこに問題があり何が効
果を上げる要素となったのかが、明確にできたと思
う。また、保健婦同志共通の意識で業務に取り組め
る機会にもなった。
今後はこのまとめを生かし、連携体制を広めてい
きながら地域一体となった保健福祉活動となるよう
努力していきたい。
参考文献
1)古谷章恵:在宅ケアにおける保健蝿の役割,生活
教育,35(12);11∼16,1991
2)星旦二:高齢者の在宅ケアにおける保健婦の役割
を考える,生活教育,35(12);56∼67,1991
3)田中甲子:保健婦活動の評価をめぐって,地域保
健,23(8);9∼40,1992
­47­
表1.町保健蝿の思いの推移と、それに対する結果及び考察(一砺例を通して)
連 絡 会 の 状 況
・介瞳支援センター建設ヰ
(H5年3月開所にむけて
町 保 健 朔 の 思 ↓
・支援センターとの係わりをどう行って
けばよいのだろうか。
・事例によっては、訪問が重複したり、
ンターの訪問だけであったりなど、サ
ビスに
が で て くる の で は な い か
比較されてもひけ目を感じないように
訪問事業に力を入れていかなければ・
・住民側も、どこに相談すべきか、セン
ーと町保健婦とどう違うのかなど、戸』
いが生じてくるのではないか
・センターの保健蝿とケアーの一貫性をI
る必要があるな。連絡会がもてれば.
・第1回介護支援センター運営 ・開所してみなければ、どうなっていく、
協蟻会開脳、委員として出席
L
かわからない
・連絡会をすることになりひとまず安心
毎月1回連絡会実施となる。
<連絡会について〉
H5厚4Nより閉1噸i
メンハー・・町、 賑PHN,センター鴎、
鵬蛎H、ヘルハー(7貼り)
ns・・鯛ケースヘ0鋤城の龍、趨施
ついて、鮒
川
H
M
F
F
n
<副例紹介〉
・SR73mJ鉦2A恥I
・8m
F
L
L
■
色
白
■
P
幻
卓
、
Q
11511脈肌、雛0にて服。随 I
左下即即卵綴Lfcii98溌。態I
雛(目)よりセンターヘ鴎納、龍
・偽3
q
・ 訪 問 ケ ース は ほ と ん ど 一 緒
1
℃
町としても訪問を継続していかなけれ{I
しかしセンターの方がすぐに対応でき可
いるようメ
・住民からの相談件数はふえているな
.よく連絡を入れてくれるので安心だな
・連絡を受けるまでS氏のことを何も知4
なかった
↓
自分が係わっていたら、このように早
援助できただろうか?
J
■
■
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Ⅲ
ロ
■
F
ド
&識且鵬7L鯛に蝿してい6肝
リハヒリ醒鴎耐るこ&篭銑のう鮒ウ{ ・在宅ケアについてはセンターへ相談とし
鮒篭てい6
う形が、住民の中にできているな,
・訪問ケースに対するケアーコーディネー
<今後の予定〉
・猟鮒綴b6
・懇レヘル鮒範く、町鴎懇、雛鴎3
鰻駄ヒ蜘雌鋼、随
.I朋雛の鮒
ターの役割は、センターのPHNが充タ
に機能しているな,
・自分が訪問しなければと固執するより、
センターに訪問を任せた方が、住民にと
っては効果的にサービスを受けることl;
なるのではないか,
I
辱
・訪問事業はセンターへ任せられるので号
心。その分他の糞務へ力を入れていける
­48­
I
1
『
…
1
1
一
司
¦{
鷺鴬1
: 蕊講
3.課長、施設長という上司に、連絡会に対する理解がも
たれたことで、連絡会がスムーズに開けることになった
|
騨
農
O
K
・社協との連携の必要性を感じ保侭
端よりアプローチする。
一一連絡会にてS氏の
.S氏について初めて把渥。
忌
、連携方法については連絡会という形が決まったが、訪
問をしなければという思いは、宝だ強く残っている。
業務の見直しをしようという気持ちはまだない。
,連絡会についても模索状態であり、まだ自分も何かし
なければというあせりの気持ちが残っているc
,徐々に士ンターの活動がわかりつつあるc
に繕 蝋
1.
s氏の事例についてはうまく連携が図れ、保健と福仙
の両施策につなげることができた。
耀憲
: 愚̅同総
2.事例を通し、今までの訪問活動について反省することl
ができるようになった
I住宅改造をしたい等
↓
リハビリ教室の勧めのため訪問
10月(状況確惚、血圧測定等)
↓
11月より教室へ参加
・躯報輔
。#鯛3
3.自分の柔務についてだけでなく、センターの活動を通
し、住民の状況についても考えるように変化している。
1.援助の重複が避けられ、互い↓こ役割分担ができ、効率
よくより効果的に支授できるようになった。
2.互いの仕駆を理解することができ、調整がスムーズに
いくようになった。
↓
住民にとってどのように対応すれば良いかということに
ついて、互いの立場から検討できるようになった。
3.訪問砺業をセンターに任せることで、他の車柔の拡大
や予防薬務等の見直しが図れるようになった。
­49­
大 分 県 に お ける 僻 地 医 療 の 現 状 と 今 後 の 展 望
一自治医大卒業生医師を中心に­
佐賀関町国民健康保険病院
長 松 宣 哉
昭 和 5 3 年 に 自 治 医 科 大 学 第 1 期 生 が 卒 業 して か ら 1 6 年 が 経 過 し た 。 そ の
間 、 3 7 名 の 卒 業 生 が 大 分 県 の 地 : 域 医 療 、 , と り わ け 僻 地 医 療 に 大 き く 貢 献 して き た 。
当 初 の 手 さ ぐ り 状 態 か ら 考 える と 、 自 治 医 大 卒 業 生 の 派 遣 カ リ キ ュラム も シ
ス テム 化 さ れて 来 て お り 、 軌 道 に 乗 って き た 。
義務年限終了者も11名を数え、そろそろ自治医大卒業生の現状と僻地医療
の現状を再評価し、問題点を掘り起こし、今後の活動をより充実させる時期が来て
いると思われる。
21世紀に向かって如何に魅力的な充実した僻地医療が行えるか、多方面か
ら 今 後 の 問 題 点 を 明 ら か に して い く 。
(1)自治医大卒業生の現状と大分県僻地医療の現状
( 2 ) 限 ら れ た マ ンパ ワ ー と 継 続 性 、 効 率 性 .
(3)卒業生医師の悩み、義務年限終了後の悩み
(4)自治医大受験者数の推移
(5)提言
心
も
­50­
牛寺号I」言琶潅竜
講師:山口
昇
司会:児玉俊一
先生
「地域保健医療活動の現況と今後の課題」
公立みつぎ総合病院
院 長 山 口
○高齢化の進展とその対応
○寝たきり、失禁、痴呆状態はつくられる
○寝たきりゼロ作戦の推進
一訪問看護、訪問リハビリ、
待ち の医療から 出ていく 医療へ­
○保健・医療と福祉の連携
一連携から統合へ(機構改革)、
ケ ア ・ コ ー ディ ネ ー シ ョ ン ­
○地域包括ケアシステムの構築
一総合施設構想一
○住民参加とネットワークづくり
○病院機能の見直し
○地域保健の総合的見直しと高齢者施策の基本方向(基本懇)
○今後の課題と展望
­51­
昇
〔 言 プ 1 コ フィ ーノ レ 〕
止 I に 。
昇 ( や ま ぐ ち の ぼ る 〕
昭和8年長崎市生まれ。昭和32年長崎大学医学部卒。昭和37
年長崎大学大学院医学研究科卒(外科学。医学博士)。昭和4
1
年より現職(当時は御調国保病院長、現公立みつぎ総合病院長)
御調町健康管理センター所長を兼務。公衆衛生審議会委員、中央
社会福祉審議会臨時委員(老人福祉、地域福祉)。「寝たきりゼ
ロへの10ケ条」策定委員会をはじめ厚生省の各種検討会委員を歴
任。全国国保診療施設協議会会長。全国老人保健施設協会副会長
在宅ケアによる 寝たきりゼロ をめざし、保健・医療・福祉の
連 携 に よる 地 域 包 括 シス テム を 構 築 。 病 院 と 行 政 が 一 体 と な り 、
これに老人保健施設、その他の諸施設が加わり、更に住民も参加
す る 地 域 ぐる み の 体 制 を つ く り 上 げ、 そ の 結 果 寝 た き り 老 人 を 3
分 の 1 に 減 らす。 地 域 に お ける き め こ ま か な 老 人 福 祉 を 実 践 す る
リ ー ダー 的 存 在 。 平 成 元 年 藍 綬 褒 章 、 平 成 3 年 朝 日 社 会 福 祉 賞 を
受賞。
主な著書:
○『寝たきり老人ゼロ作戦』
家の光協会出版(平成4年5月)
○長寿社会総合講座
第7巻『市民参加と高齢者ケア』(編著)
第3章「保健医療活動と地域住民参加」
1­保健医療活動における住民参加の意義
3 ­ 寝 た き り ゼ ロ 作 戦 と 高 齢 者 チ ーム ケ ア
第一法規出版(平成5年12月)
○
明 日 の 高 齢 者 ケ ア N o l 『 高 齢 者 の ケ ア シス テム 』
第3章「寝たきり老人ゼロ作戦の展開Ⅱ」
中央法規出版(平成5年10月)
他
多
数
­52­
ノ て こ 緯 ノ レ テ 幹 イ ス プ コ 、 ン 三 / 三 二 〆
病院と地域保健医療
診療所と地域保健医療
行政と地域保健医療
ソ丙旧完と二士也土或保個室E室療
医療法人財団
理事長
天
木
L , 章
公
本
文
プ
ミ
今日のテーマは、①病院②診療所③行政というそれぞれの地域の保健
医療をめぐっての論議という。
病院は、公的大病院・公的中小病院・民間大病院・民間中小病院とに分けら
れるが、大病院は狭い意味での医療という範
で し か 活 動 して い な い 。 従 って、 地
域 医 療 を 志 向 して い る 病 院 と い え ば 、 い わ ゆ る 町 村 立 の 中 小 病 院 と 、 私 ど も の 民 間
中 小 病 院 し か な い 。 こ の よ う な 地 域 の 中 で 生 き よ う と して い る 病 院 に 限 ら な け れ ば 、
地 域 保 健 医 療 は 語 れ な い 。 こ の 点 を 前 提 と して、 天 心 堂 に お ける 保 健 ・ 医 療 ・ 福 祉
の 考 え 方 を 提 示 す る こ と を 通 して 問 題 提 起 を し た い 。
l
­
地域医療とは?
I、
天心堂の今後の保健・医療・福祉にかかわる理念
l
、
現時点での天心堂の活動の概況
IV.
地域医療に関わる官民格差
・計画の実現性をめぐっての差
・自己完結型とネットワーク形成型
V
、
現実の問題点
・病院と診療所の関係
医師の意識格差
病院と診療所の基本的な差異
医療面の連係と保健・医療・福祉に関わる格差
マク ロ と ミ ク ロ の 財 の 差 ( 日 常 診 療 の 中 か ら の 意 識 示 離 )
・病院と行政との関係
行 政 は 病 院 に 何 を 期 待 して い る の か?
地 域 は 病 院 に 何 を 期 待 して い る の か?
保健・医療・福祉の違いとは何か?
Ⅵ、
で は ど う すべ き な の か ?
・病院(地域医療志向型と治療志向型)の在り方
・地域により何が必要かを鮮明にする
・ 財 源 的 に 保 健 ・ 医 療 ・ 福 祉 は 全 体 と しての 出 納 を 考 える べ き
・ 主 体 は 誰 か ? 誰 が リ ー ダー シ ップ を 執 る べ き な の か
­53­
(テーマ)
病院における地域保健医療
1.山香町の紹介(H4.10. 1現在)
o人口9,789人
o高齢化率26.4%(75歳以上は11.5%)
[蕊塁夫2淵]
2.山香町立病院及び山香町健康管理センターの紹介
o山香町立病院∼144床(一般病院)職員数146人
(S3
.0年開設) r 溌筆(稼動率)熟具]
o山香町健康管理センター∼病院併設型
(H.3年開設) [-頻瀧駕篭藤
れ]
3.機構、組織
町議会
町 長
国保運営協議会
健康管理センター
健康づくり推進
協議会
所長(病院長兼務)
健 康 課
食生活改善推進
協議会
町立病院
医師会
保健所
課長
社会福祉協議会
愛育班
事
蕊
3
保
健
婦
看
護
婦
5
1
­54­
*保健婦については
行政 2 人
病院 3 人
4.山香町における地域保健、医療の取り組み (一本化)
《過去》平成2年度まで
《現在》平成3年度より
行政(保健婦2人)
1.老人保健事業(40歳以上対象)
①健診基本健診・ガン健診(胃・子宮)
*病院委託
②健康相談一地区公民館
③健康教育④訪問指導一寝たきり・独居
健康管理センター
(保健婦の関わる事業のみ)
保健婦5.看護婦1
1.老人保健事業
2.母子保健
母子手帳発行乳児・幼児健診(母子
センター)応援愛育班育成
①健診基本健診(10日間)
ガン健診
(大腸・肺・胃・子宮)
人間ドック(40歳以上)
3.伝染病対策
結核予防・各種予防接種
②健康教育成人病予防教室
成人病予防教室
講演会
4.健康づくり推進事業
食推協・愛育班・健康づくり推進班
③健康相談
地区公民館・老人会
健康管理センター
④訪問指導
3人で地区を担当し
訪問件数が増加
働産全 婦般 8I
助産 及 び 婦
く新生児 訪問1
産 胤
診月
母子 保 健 乳鵬
健診
ケ
健所
一
1飾 診
主催1
健 く保
○健診
教3餓母 親
・安
学級
○健康
育に離 乳
産教室
栄
○ 母 子 養靴 業 食試食会
事
○ 思 春期事謝性 教 育1
母子 セ ンタ一
1
2
2.母子保健
旧母子センターより移管する。
新たに2歳児歯科検診実施
、伝染病対策
結核予防・各種予防接種
4.健康づくり推進事業
保健婦が3人でそれぞれ対応し
組織に少し活気が出てきている
病院(保健婦2及び外来スタッフ)
5.保健施設事業
①福祉と健康を考えるつどい
②シェイプアップ教室
○外来相談、総合案内○企業健診
○人間ドック(年間400)
○疾病別教室・介護教室
○訪問看護(継続看護)
○各種予防接種
○学校健診(眼科・耳鼻科)
6.人間ドック(1300人)
対象把握から当日対応
最終結果郵送後要精密者への電話
訪問、疾患別講座の開催
7.訪問看護(山香病院継続看護)
病棟カンファレンス、回診参加
訪問看護検討委員会の開催
­55­
5.一本化による活動状況
メリットとデメリット
6.現状での問題点
○従来病院実施の健康教育面の活動が中断し病院利用者へのサービス低下
○訪問看護医療的内容が温くなり臨床経験の必要性が生じる
病院との連絡ミス等の行違いが見られる
夜間、休日等急変時の対応の確立が望まれる
○人間ドック
データー管理上の責任者がなく対応に不安がある
行政と病院とのスムースなつながりが欲しい
7.今後の対策と取り組み
「
両
貢
̅1
山香病院
健康管理センター
●
外
来
|
②
保健婦研修
1篭感(侭康絢j
行;母子
;伝染病
;組織育成
政;事務
人
間
ド
ッ
ク
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□
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.................・・・.・・・
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保健・医療・福祉
担当者連絡会
­56­
l
L
r
l
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福
祉
サ
ー
ビ
ス
ヘ
ル
パ
ー
了子正文と士也域保仮窒匡亘療
これからの保健医療一清川村の提言一
清川村役場亀井征子
清川村は人口2900人程度の小さな村に,3年前から保健婦2人体制と
恵まれた環境にあります。清川村の保健医療の一部分に携わった経験と
その流れの中での私の思いを紹介することによって,ディスカッション
の話題を提供できればと考えます.
就職した当時を振り返って
私は清川村に25年前に保健婦として就職しました。職場の構成員の大
半は事務職であり,保健に関する専門職は保健婦のみでした。まず,町
村保健婦の立場は役場の職員であることです。当然のことですが,町村
職員は常に住民に直結しています。町村の仕事を進めるためにはまず,
職場内の人間関係が重要です。
他職種に対する応援は,保健婦業務には含まれていませんが,仕事を
スムーズに進めるためにはこのことが基本になります。例えば,「敬老
の日」の事業や村民体育祭,ふるさと振興祭,神楽大会などのイベント
は役場をあげての取り組みとなります。
清川村に就職し,まずは「地区診断」からとはりきってはみたものの,
目先の仕事に追われる毎日でした。1年,2年と縄過し,保健婦業務に
整理できるものはないかと考えることもしばしばでした。現在,注射器
はデイスポーザブルですが,当時の予防接種は注射器の洗浄,消毒に時
間を費やしていましたので,この部分を在宅の看護婦さんに協力しても
らうことにしました。これだけでも,一人保健婦の気持ちは随分楽にな
ったことを覚えています。
こうした方法で,部分的にではありますが,仕事量に応じて人手を増
やすことができるようになりましたが,仕事を消化することが優先にな
り,保健婦として必要な「地区診断」は後回しになっていました。
清川村診療所とのかかわり
老人保健法の施行と同じ,昭和58年の6月に清川村診療所が開設され
ました。自治医大出身の医師が診療に当たっていますが,診療業務の他
­57­
に保健事業にも積極的にかかわりを持ってくれ,検診に基本健診,総合
健診を取り入れ,最初から充実した内容で行なっていました(今でこそ.
基本健診や総合健診は当たり前になっていますが)。健診日は診療所
を休診し,診療所職員全員で取り組んでいます。
通所リハビリについても診療所医師の指導により,週1回のペースで
始めました。また,度々リハビリ会場(保健センター)を訪れては,ア
ドバイスをしてくれ,心強いかぎりでした。
地域の組織づくりや健康相談,衛生教育などにも同じように協力を得
ました。このように,業務内容が充実し,事業量が増えたこともあって.
3年前に保健婦2人体制になりました。
保健所とのかかわり
診療所とのかかわりが多いためか,保健所との連絡が少なくなってい
ます。現在の保健所は町村へのマンパワーの援助が主ではないかと思い
ます。時代が進み,老人保健福祉計画が実施されると,市町村において
もマンパワーの充足が,ある程度整って来るものと思います。しかし,
事業量も多くなるので,町村保健婦の忙しさは変わらないことでしょう。
いつの時代も有り余るほどのマンパワーは期待できません。
地域の中心であるべき保健所は,新しい情報や町村の実態を把握しや
すい立場にありますので,町村の特殊性を明確にするような分析を行な
い,その町,その村に適した計画,研究への支援をして欲しいと思いま
す。町村の実態を知るためには無駄足を覚悟して,足しげく町村に出か
けて欲しいと思います。
清川村の課題
2年前より診療所の保健衛生課が一つになり,環境保健課となってい
ます(ミニ保健所のようです)。小さな村に保健婦2人と言っても,す
べての保健事業をまんべんなく,やれるものではありません。今までは
健診内容や健診のあり方などに重点をおいてきましたが,今後は地区組
織の育成活動に重点を置きたいと考えています。
­58­
これからの保健医療
「地域保健法」後の公衆衛生を考える
国立公衆衛生院専門課程藤内修二
「公衆衛生」衰退の要因
公衆衛生はWin slowの定義を引用するまでもな<,「科学」であり,
「技術」である。しかし,昭和30年以降の公衆衛生は,個々の疾病の分
布や原因の究明といった「疫学」として,その科学性を発揮してきた。
本来,公衆衛生は,「地域社会のすべての人に健康保持のための適切な
生活水準を保証する社会制度を発展」させるための「社会科学」として,
その科学性を発揮することも求められていたはずである。保健行政の選
択を行う際の判断根拠として,公衆衛生がどの程度機能してきたのであ
ろうか?
古くは,サリドマイド薬禍や種痘による後遺症,最近では血液製剤に
よるHIV感染の問題はいずれも,「疫学」的にその因果関係が証明されて
いたにもかかわらず,行政的な判断としての,発売中止や予防接種中止
に結び付くことなく,その被害を拡大していったのである。公衆衛生が
保健行政に直結する「社会科学」として機能しなくなってから,公衆衛
生は単なる「技術」となり,保健所は単にその技術(マンパワー)を提
供するだけの機関になってしまったのである。
公衆衛生の科学生の回復
社会科学としての公衆衛生がその地位を回復するためには,何が必要
なのであろうか?
かつて(?),「地区診断」という言葉が保健婦の間で頻繁に使われ
ていた時代があった。本来,地域の健康問題の現状を分析し,その要因
の解明と対策を示すことまでを含んでいたものが,「診断」という言葉
のニュアンスから,単に現状分析に終始するようになって,その提唱者
である宮坂忠夫先生自身も「地区診断」を推進することをやめてしまっ
たのである。
今,公衆衛生の科学生の回復には,この「地区診断」の再興が必要な
のではなかろうか。本来の「地区診断」が持っていた「対策を提言して
いく」というプロセスを強調することが必要であることは言うまでもな
­59­
いが,こうしたアプローチによって,保健施策の評価をきちんとするこ
とを徹底できるのではなかろうか。こうした機能を保健所が果たすこと
こそ,行政機関であり専門機関である保健所の使命ではなかろうか。
公衆衛生の目指すもの=地域住民のQuality of Life
「地区診断」では,地域における健康問題の実態を明かにすることに
始まるが,そもそも個々の健康問題がどんな意義を持つのかを考えるこ
とは,対策を考えるときに重要である。
高血圧の患者が多いことが問題とされ,その原因が塩分摂取量が多い
ことにあることが解明されたとき,対策として,町を挙げて「減塩運動」
を展開し,町の通りに「いつも控える塩分は長寿社会のもとになる」と
いった標語のポスターが貼られることは,町の住民にとって,どういっ
た意味を持つのであろうか?この標語から,住民にとって生き生きと
暮らせる社会を想像できるであろうか?すべての保健施策が地域住民
のQuality of Lifeの向上につながっているかを確認することは,公衆衛
生の目指す方向性を見定める際に重要と考える次第である。
以下に示すPRECEDE-PROCEED Modelは,健康教育や種々の健康施策
がどうQuality of Lifeに結び付くかを明確にしていると言える。我々は
健康が唯一のQuality of Lifeへの矢印であると考えがちであるが,行動
やライフスタイルそのもの,更には,環境がQuality of Lifeを構成して
いるのである。
ヘルスプに
モーショ>
健康
教育
政
卸
法
捌
組
凋
〈
■■■■
(PRECEDE-PROCEED Model Green 1991)
­60­
第1
1
[ 1 コ ブエ リ 、 1 , 1 士 也 ゴ 或 E 室 学 石 汗 究 会
第11回九州地域医学研究会
2月25日
15:00
I :教育セミナー「内視鏡からのアプローチ(仮題)」
自治医科大学消化器内科学講師谷口友志先生
2月26日
Ⅱ:一般演題
10:00∼11:00
座長折口英樹先生(福岡県九州厚生年金病院)
1)「離島診療所で経験したpanic disorder 18例の検討」…………・…63
佐賀県高島診療所瀬戸秀文他
2)「離島の有床診療所における入院患者の検討」・………………………66
大分県姫島村診療所米野寿昭他
3)「上対馬地区におけるめまい外来の現況」………………………………70
長崎県離島医療圏組合上対馬病院山口勉
4)「第2世代HCV抗体陽性率の調査」………………………・…………・・71
宮崎県町立北浦病院日高孝紀他
5)「慢性関節リウマチの経過中に小腸 孔を併発した一例」…・………75
鹿児島県南種子町立病院三阪高春他
6)『対馬地区における周産期医療の変遷」…………・………………………76
長崎県離島医療圏組合上五島病院佐護直人他
­61­
11:00∼12:00座長箕輪良行先生(東京都三宅島国保中央診療所)
7)「コリンエステラーゼ阻害剤中毒における心電図変化」…………………………77
熊本県公立多良木病院
武志他
8)「原発性肺高血圧症を合併した肝硬変の一例」…………・………………8(
福岡県国公共済浜の町病院水上行房
9)「メツケル憩室による単純性イレウスの一症例」………………………82
宮崎県椎葉村立国保病院神宮則彦他
10)「てんかん重積状態を伴った急性脳症の男児例」………・………………85
福岡県九州厚生年金病院吉田拓也他
11) TFisher症候群の一例」……………………………………・…………………SI
佐賀県県立病院好生館江口和男他
12)「薬剤性出血性大腸炎の2例」……・…………………・…………・…………91
鹿児島県出水市立病院河野正樹
13:30Ⅲ:特別講演「地域保健医療活動の現況と今後の課題」
広島県公立みつぎ総合病院院長山口昇先生
1 5 : 3 0 Ⅳ : パ ネ ル ディス カ ッ シ ョ ン 「 見 直 そ う 地 域 保 健 医 療 」
(なお、ⅢとⅣは大分県地域医療研究会と合同で行います。)
­62­
離島診療所で経験したpanic disorder 1 8例の検討
◎高島診療所淘戸秀文
小川島診療所山口文登
馬渡島診療所溝上賢
佐賀県立病院好生館精神科
lはじめに
全人口に占める神経症圏の精神障害の有病率は1 0%
程度といわれているが、患者は種々の医療機関を受診
し、また偏見のため、それを地域単位で傭敵することは
難しい。今回弘たちは離島診療所でpanic disorder 1 8例
を経験したので、若干の検討を加え報告する。
なおpanic disord賃、空間恐怖の診断基準および重症
度、GAFの決定はDSM-II-Rに基づき行った。panic
disord国の病期はSheeh皿、D.V.の分類によった。
2診断基準
(1)恐慌性障害panic disorder
神集島診療所舛元章弘
加唐島診療所岸川秀明
上 村 敬 一 坂 井 貞 義
注4つ以上の症状を持つものが恐慌発作である。症
状が3つ以下の発作は症状限定性発作である。
D少なくとも数回の発作中に"C"の詞犬の最初のも
のが現われてから1 0分以内に"C"の詞kの少なくと
も4つが突然現れ、その強度を増す。
E器質性の因子がこの障害を起こし維持していること
が証明できない、例えばアンフェタミン中毒、カフェイ
ン中毒、甲状腺機能冗進症二
注僧帽弁趨兇症候群がこれと関連した状態であるこ
ともあり、この時恐慌性瞳害の診断は除外されない。
(2)空間恐怖昭醜泡phobia
panic disord国の診断基準は.DSM-H-Rには次のよ
うに定められている
A疾患の期間中のある時、1回以上の恐慌発作(強い
恐怖または不快を伴う、はっきりと区別される時間)が
あり.それは(1)予期されず、すなわちほとんどいつも不
安を引き起こすような状況にさらされる直前、または直
後に起こったのではなく、(2)患者力弛人の注目の的と
なっている状況が引き金となって起こったものでもな
い
。
B基準Aに定義される発作が4週間の間に4回起こっ
たことがあるか、または1回以上の発作があった後、次
の発作が起こるのではないかという恐怖が少なくとも
1カ月の間、持続する。
C発作の少なくとも1つに、以下の症状のうち少なく
とも4項目が発現する。
(1)呼吸促迫(呼吸困難)または息苦しい感じ
C幼まい感、頭が軽くなる感じ、ないしふらつきの感じ
(3)心惨充進、ないし心拍数の増加(頻脈)
(4)身展い、または振戦
(5)発汗
(6)窒息感
(7焔気、または腹部の不調
(8隣人感、ないし非現実感
(9)しびれ感、ないしうずき感(知覚異常)
(10)紅潮(突発性の熱感).ないし冷感
(11)胸痛、ないし胸部不快感
(12)死への恐怖
(13)気力狂ったり、何か制御できないことをしてしまう
という恐怖
空間恐怖を伴う恐慌性障害の診断基準は次のように定
められている。
A恐慌性障害の基準をみたす:
B空間恐怖:恐慌発作が起こった時に逃れることが困
難(または困惑すること)、または助けが得られないよ
うな場所、または状況にいることの恐怖 (恐慌性障害
の活動期に持続的回避行動が始まった症例は、患者がそ
の回避行動を恐慌発作が起こる恐怖のためだと言わなく
ても含めるものとする,)この恐怖の結果、患者は外出
の 限、家を磯れる時に連れを要すること、または強い
不安、にも拘わらず空間恐怖的状況に耐えている。よく
ある空間恐怖的状況としては、家の外に独りでいるこ
と、混雑の中にいたり順番待ちの列に並んで立っている
こと、橋の上にいる、パス、列車、車で旅行することが
ある。
それぞれの重症度の取り決め、病気の分類、GAF
は、スライドに示す。なおDSM-l-Rには、いずれも
「ありふれた疾患である」と注釈されている。
3方法
対象は唐津市高島地区、人口450名、人口構成はス
ライドに示す。1 992年6月から1993年1 2月ま
でに診療で受診したもの、あるいは診療所の健康診断で
成人全員に熟眠感の有無および味覚の充実感を質問し、
問題があったものに同意を得て面接を行い、DSM-mRに照らし診断した。あらかじめ精神科診断が確定して
いるものは上記の手続きを省略し患者数に算入した。
このうちpanic disord賃および空間恐怖については完全
寛解∼部分寛解群と軽症∼重症群に分け、それぞれの症
状等について検討を行った。(特記以外はP<O.OS)
­63­
4結果
(1)臨床像
panic disord臼の診断基準を渦たしたのは1 8例、男性
5例.女性1 3例診療所受診時年齢58 1 7歳、発
症年齢は50 1 5歳であった。また.空間恐怖を伴う
もの1 4例、伴わないもの4例であった。
診断基準Cの症状を体験した数は次のとおり。
(1呼吸促迫(呼吸困難)または息苦しい感じ9
(2)めまい感.頭が軽くなる、ふらつきの感じ1 2
(3)心俸充進、ないし心拍数の増加(頻脈) 10
( 4 ) 身 震 い 、 ま た は 振 戦 2
(
5
)
発
汗
l
(
6
)
窒
息
感
2
( 7 焔 気 、 ま た は 腹 部 の 不 調 9
( 8 ) 離 人 感 、 な い し 非 現 実 感 0
(9)しびれ感、ないしうずき感(知覚異常)3
(10)紅潮(突発性の熱感)、ないし冷感3
( 1 1 ) 胸 痛 、 な い し 胸 部 不 快 感 9
( 1 2 ) 死 へ の 恐 怖 9
(13)気力狂ったり、制御できないことの恐怖0
診断基準に定められた以外の症状を伴った例は次のと
おりであった。
診断基準以外の症状9睡眠障害を伴った例1 4
全身
怠感3就眠困篭1
1
眼 前 暗 黒 感 l 中 途 覚 醒 3
焦
燥
2
再
入
眠
困
露
l
耳
鳴
l
早
朝
覚
醒
0
口
渇
2
熟
眠
感
欠
如
5
頭
痛
2
便
秘
1
1 5例が救急ないし時間外受診の既往があった。
他の医療機関を受診した症例では、次のような診断が
なされていた。同一例に様々な診断がなされ、panic disord賃または不安神経症あるいはうつ病として診療された
既往があったのは4例のみであった.
他の医療機関を受診していた例1 6例27機関
自律神経失調症8
高 血 圧 5
脳血管障害5( 塞3.出血l、虚血発作2)
虚血性心臓病2(急性心筋 塞l、狭心症1)
メニエール病
十二指賜演癌l
慢 性 騨 炎 l
更年期障害l
精神疾患4(神経症2、うつ病2)
(2)空間恐怖の霞症度
①panic attac助重症度は部分寛解以下群で軽いものが
多く、軽症以上群で重いものが多い。(p<0.01)
②GAFは部分寛解以下群で、現在(p<0.01)、過去
­64­
1年以内(p<0.05)とも6 1以上が多く.軽症以上群で
60以下が多い。
( 3) panic aエエackの重症度
⑳anic disord国の病期は部分寛解以下群ではpanic aitackまでにとどまるものが多く、軽症以上群では心気
症、限定恐怖件同避、広汎恐怖性回避にまで発展したも
のが多かった。
④全診療期間は部分寛解以下群では5年以内にとどま
るものが多く、軽症以上群では5年以上となるものが多
かった。
⑤受診した医療機関は部分寛解以下群では2施設以内
にとどまるものが多く.軽症以上群では3施設以上を受
診したものが多かった。
⑥GAFは部分寛解以下群で、現在、過去1年以内と
も6 I以上が多く、軽症以上群で60以下が多い。
(4 ) panic disordetの病期
症状限定発作・Pamc虹mckまでの群と心気症・限定恐
怖性回避・広汎恐怖件同避・続発性抑うつ群での比較
①空間恐怖の重症度では症状限定・panic anack群では
空間恐怖軽症までが多く、心気症以上群では空間恐怖中
等症以上が多かった。(p<0.01)
(Dpamc area逮の重症度は症状限定 panic anack群では
寛解群が多く、心気症以上群では軽症以上が多かった。
⑨睡眠障害全体では有意差は見られなかったが、心気
症以上群では就眠困難や中途覚醒をみた例が多かった。
⑱GAFは症状限定* panic anack群で、現在GAFで
は6 I以上が多く、心気症以上群では60以下が多い。
過去1年以内GAFでは有意差は認められなかった。
(5)治療
薬物療法を選択されていたのは1 5例、1 4例にベン
ゾジアゼビン系抗不安薬が使用され、平均投与量はジア
ゼパム換算6.4町であった。うち9例にアルプラゾラム
が使用されていたが平均0.7 で、いずれも量は少なめ
であった。抗うつ剤は8例に使用されていた。抗精神病
薬を必要としたのはうつ病合併のl例のみであった。
2例とは治療契約が成立せず、外来1 0回以内に中断
したのは5例、継続した診療は8例に行えた。
5考察
(1)臨床像
受診時年齢58歳、発症時50歳と、20歳前後の若
年例が少なかった。空間恐怖を伴うものが多かった。
診断基準Cの症状は循環器、呼吸器あるいは脳神経系
疾患を示唆する症状が多く見られ、死の恐怖は伴うもの
の、その不安や違和感は言語化されなかった。蜜た睡眠
障害や診断基準以外の症状を伴う例が多かった。このよ
うに心気的で訴えが多い割には深刻味に欠ける例が多
く、初発が中高年層であり、訴えに見合う身体疾患の鑑
別を行っておく必要に迫られた例が多かった.
一方、他の医療機関で精神障害である可能性が指摘さ
れていたのは4例に過ぎず、精神疾患が鑑別されていな
い可能性があると思われた.
(2)空間恐怖の重症暦
①から、空間恐怖重症群ではpanic anackの重症度が重
いものが多かった可能性がある。また@から空間恐怖が
重症となった群では、軽い群に比較して患者のADLは
低下するものと脅えられる.
( 3) panic anackの重症度
③から、panic anackの重症度が重い群でpanic disorder
の病期は進行する可能性がある。また④からpanic anack
の重症度が重い群では、経過が遷延する傾向がある可能
性がある。また⑤からはpanic anackの重症度が重い群で
はさまざまな医療機関を渡り歩いている患者像がうかが
える。⑥からはpanic a江ackの重症度が重い群では軽い群
に比較して患者のADLは低下するものと考えられる;
( 4) panic disorderの病期
①から、空間恐怖の発生に心気的傾向の関与がうかが
われる。また④①から、長期遷延することと病惑が心気
症レベルに達することの関連がうかがわれた:③から病
期の進行に際しては重症度が寛解までにとどまるのか.
panic anackがコントロールされるかによって変わる可能
性があることを示唆し、panic anackを鎮静する意義はこ
の点にあるものと思われる。
⑨は随判する症状として、心気症以上の群では就眠困
鎗.中途覚醒など力窺われることがあることが示唆され
た。⑱からはpanic anackの重症度が重い群では軽い群に
比較して患者のADLは低下するものと考えられる。
(5)治療
治療契約が早期に破棄された7例と多く、身体病への
こだわりが強く、あるいは薬が合わないなどの理由で脱
落していた。薬物は全体的に精神科外来で用いるより小
量で済んだ例が多かった。期間は初発例ほど短く、3ヵ
月程度で治癒した例も見られた。
6治療について
(1)自然経過
初発のpanic disord匿、身体精査で異常はないが不安に
気付かず身体症状を強く訴える例では、まず身体疾患を
鑑別するうちpanic ana壁が頻発.発作を鎮めることがで
きないでいるうち治療関係がこじれ、数回の受診でドク
ターショッピングを開始する。それぞれの医師は身体疾
患を後回しにもできず、誰の目にもようやく精神疾患で
あることが判明してきた頃には治療契約は身体科医のみ
と成立しており、精神科にたどり着いたころにはすっか
り心気的、抑うつや回避のため社会生活が大きく嗣限さ
れてしまう。このため早期診断が何よりも重要となる
解nic disord匿は発症初期に対処できた例では予後良好
な例も多いが、比較的早期に慢性{ゆ萌芽が形成され、
­65­
対処力握れた例では遷延しやすい病憩とされている.そ
の多くは身体銅犬に必要以上の検索が行われ、一方で月
者の病的な不安にはまったく気付かれず、たまたま気卜
かれても言語化されず、対処されていないことが多い
「篭島だから休日や夜間しけたとき何かあると困る
で」70歳から1 6年開業医に入院、退院後1年で再〕
院した87歳女性を経験したが、この例は精神科診断I;
もとより空間恐怖さえ指摘されていなかった。彼女の僻
には麻薬中毒者のような点滴痕があちこちについてし
た 雛鳥に住むことで空間恐怖が増強された可能性も由
る 30年以上自律神経失調症として診療を受けていた
ものも2例あり、うち 例はほぼ毎日通院していた,
『神経だから治らない」という身体科キ治戻の教育がう
つ病の心気妄想に取り込まれ、結局抗うつ剤が奏効した
激越型うつ病で、治療契約を結ぶ入り口で数回にわたM
脱落を繰り返し、難渋した例も経験した。県立病院で
験される例でも精神科へのコンサルテーションは問題力
生じてから月単位、年単位であることが多い.
(2)薬物療法
高力価抗不安薬.特にアルプラゾラムや抗うつ剤の一
部がpanic anackに対して有効であり、これは患者に死を
思わせるほど重大事件のため、発作を鎮めることの保副
はこの上ない福音となる。不安の強さを考慮し、高力雁
抗不安薬十分量を思いきって使い、発作を鎮めること力
治療への第一歩と思われる。アルプラゾラムは空間恐制
に対しても有効という報告も見られる。予期不安や回過
行動には以前は薬剤は無効とされていたが、最近やはり
アルブラゾラムや抗うつ剤が有効とする幸贈があり、こ
の症状がADLを低下させることを考えると、放置すれ
ば患者の社会復帰を困難にする危険が大きい。ジアゼノ、
ムなど低力価抗不安薬の少量投与ではこのいずれの症1メ
にも不十分であり遷延化させる危険がある。
(3)精神療法
まずこの体験は病気によるものであり、気の持ちよう
で起こせたり鎮めたりできないことを説明する。また見
通しと発作で死なないことの保証、薬物療法の目的と愚
作用の説明を行うことが必要となる。特に薬物へも不安
を向け怖れる患者も多く、発作を鎮めることを目標に紅
期治療を開始する。難↑制上しないうちに患者の不安に対
して確固たる方針をもって診療に臨む必要がある。
7おわりに
今まで不定愁訴として扱われていた患者の中に、高ブコ
価抗不安薬を適切に使用することにより症状の改善やA
DLの向上が期待できるものがあることを報告した。
強い不安を体験しながら、患者が自分の不安を言語1上
することは少ない。「不安」がわからず混乱している患
者も多く、医師の「不安ですかjという直接的な問いu
診断と治療の第一歩となる可能性が大きいと思われる。
麗
島 の 有 床 言 今 毒 河 f 、 二 方 今 、 ナ ろ 丞 院 長 屋 書 の 槙 言 寸
姫島村国保診療所
米野寿昭米野利江
はじめに
大分県東国東郡姫島村は、国東半島より海路約6
k mの周防 に位置する東西7kin、南北4 km、
人口約3200の離島である(図1)。主要産業は
漁業で、なかでもくるま海老養殖は日本で最大規模
である。対岸の国見町伊美港までは、200トンの
カーフェリーが1日12往復就航している。所用時
間は片道25分である。しかし、台風やしけなどで
欠航することもある。
姫島村診療所は、島内唯一の医療機関で19床の
入院施設を有しており、住民の過半数が利用してい
る。医師は常勤医3名(所長、外科、小児科)と非
常勤1名(整形外科:半日/週)である。
当診療所の入院患者数は決して多くないが、入院
施設を持つことによって、離島における様々な医療
ニーズに柔軟に対応している。今回我々は、当診療
所に於ける入院患者について検討してみたのでここ
に報告する。
対象と方法
1.対象
平成5年1月より平成5年12月の間に姫島村診
療所に入院した患者163名。
2.方法
検討は入院カルテより以下の点につきおこなった。
a、年齢階厨別入院患者数
b.在院日数
c・疾患別入院患者数
d.疾患別平均在院日数
e・入院患者の転帰
f.転院患者
s-死亡患者
図1
姫島村位置図
言
姫島村
図2年齢階
別入院患者数
男 : 7 2 人 女 : 9 1 人
一
90歳∼
一
3
1
副
一
印
80∼89
70∼79
60∼69
の
&
50∼59
40∼49
30∼39
20∼29
結果
a,年齢階層別入院患者数(図2)
121
入院患者は男性72名、女性91名、計163名
2
であった。年齢別では、O∼9歳、60歳台以上が
多かった。特に、女性では6 0歳台以上の人が5 7
例(62.6%)と過半数を占めていた。全体の平均
年齢は、55.5歳であった。
­66­
10∼19
0∼9賎
0
1
0
0 人 故 0
1 穴
》
1
0
2
0
b.在院日数(図3)
1週間未満の入院が78例(47.9%)、1週間
∼1カ月の入院が70例(42.9%)と合わせて全
e.入院患者の転帰(図5)
軽快が13 7例(84.0%)、転院が1 4例(砦
、6%)、死亡が12例(7.4%)であった。
f.転院患者(表2)
転院した患者14例を診療科別にみると、外科6
例、内科3例、脳外科2例、小児科、泌尿器科、整
形外科が1例であった。転送手段は、救急車、役場
の患者輸送車または自家用車であった。
g.死亡患者(表3)
死亡した患者12例を疾患別にみると、悪性腫傷
6例、脳血管障害3例、腎不全、消化管出血、老衰
が1例ずつであった。入院日数は1日∼182日と
症例によって異なっていた。
入院の9割を占め、3カ月以上の長期入院は3例(
1.8%)にすぎなかった。
c・疾患別入院患者数(図4)
疾患別には、消化器系が40例(24.5%)と最
も多く、ついで小児科38例(23.3%)、呼吸器
系31例(19.0%)、整形外科22例(13.5
%)と続き、これら4つで全体の8割を占めてい
た。循環器系は2例(1.2%)と少なかった。
d.疾患別平均在院日数(表1)
全体の平均は14.0日であった。小児科は3.4
日と短く、整形外科26.5日、神経系34.8日と
長かった。
在院日数
図と
1∼圭
表1
疾患別症例数と疾患別平均在院日数
Vi./o
t/r
3カ月以上(1.8Z)
力月(7.4%)mTn帝 薪千F喬
胃1週間未満 (47.21)
1週一ユカ月 ( 4 3 . 6 % ) 一
消化童
小児唇
呼吸差
整形
神経
泌尿薫
小外雲
血液
循環裳
その
1 2
4 0 凸
■
ユ
ハ
(
3 8
1
3 1
2 2
3
5
2 6
1 1
3
8
6 告
■
一
吾
●
4
e
3
⑤
5
●
4
●
8
8
●
1
4
1 2
●
5
3
2
●
3
1
2
4
2
●
0
1 3
●
0
合 計 1 6 3 1 4 . 0
図
二
二
死亡(7.4Z
その他(8.0%)­­­
蝿蕊
泌尻器(4.9Z)望ィ歪
…
神経
入院患者の転帰
図書
疾患別入院患者数
当
肖
化
器
転院
(24.5X)
"銀蝋ⅢⅢ皇
一
一
一
|
|
=
一鴫==
一
雲
Fヨーーーーーー
野#(13 5%)
二三
F=====二=
二燕螺I
…¦¦¦llllllllll
岬購《罵側
リ
II リ小蝿
(23.魂)
­67­
一
­
­
ー
一 軽 快 ( 8 4 . 砿
後方病院へ転院した症例
表2
病院診断
性 診断
1
7 M 1血性胃潰癌 胃癌(手術
(
1 M
レウス
イレウフ
1
4 M
レウス
イレウフ
(
6 M * レウス
イレウフ
尿管結石,腎のう胞
(
6 F 尿管結石
・大 骨骨折
1
7 M :
右大 骨骨折(手術I
(
5 F 呼吸不全
呼吸不全(死亡)
返信なし
1
8 F 発熱
霊炎.、 i炎 屯 霊 炎 . 異 型 肺 孜
1< F
:
6 M
DS
:i 炎 MD E
肺炎
7
8 M』 エ 衡 障 害
小脳出、
3
4 M
過換気症候群
換気症候
(
6 M 旧癌疑い
間質性肺孜
6
9 F 総胆管結石
管炎
番号 年:
1
2
6
0
1
11
2
1
3
1
1
4
表3
症#
1
8
71
4
8
1
7
1
8
h
ハ
41
I (
9
h
q
d
可
1
4
1
:
1
1
1
1
1
1
1
F
Ⅲ
R
b
Ⅲ
ハ
戸
H
b
1
6
1
7
1
8
9:
1
8
h
h
入院日謝
断
134
幅
鰻
i癌
鯉
斑
H血
H血
、栓
下全憎悪
衰
¦化管出血
14
40
0
7
1
8
2
7
4
後方病院リスト
表4
病院
H病院
K病院
S病院
T病院
O病院
考察
姫島村国保診療所は住民医療のため、昭和32年
に開設された。昭和58年に現在の建物が新築され
て所長及び自治医科大学卒業の医師が赴任し、以後
自治医大卒の医師は2∼3年毎に交代している。平
成3年に高齢者生活福祉センター(通称:姫寿苑)
が併設され、一部老人保健施設的な役割を担ってい
る。平成4年在宅介護支援センターが開設され、診
療所は医療と同時に福祉にも積極的に取り組んでい
る。さらに平成4年より小児科医が派遣され常勤医
師3人体制となり、現在に至っている。
平成5年の入院患者総数は163人で、月平均1
3.6人であった。当診療所の外来患者数は平均で1
日約120人で、外来数に比べ入院患者数は少ない
年齢別では、小児の患者が多いのが特徴である。
離島で他の医療機関が遠く受診が不便であるためと
考えられる。高齢者の入院患者も多いが、本村の高
齢化率は19.2%(平成4年4月現在)と高く、そ
の一因となっている。
死亡した症例
年齢 僧
入 院 日 数 転院先|診 科
H病院¦外
4 H病院i外,
8 H病院|外
2 H病院
3 H病院|泌
器科
3 H病院|整
6 H病院|内
l i H病院
3 K病院|小
科
2 T病院|内
〔
2
S病院l脳
2 S病院!脳:
1
8 O病院|呼,
1
4 O病院|外
病床鋤
255
7 6 0
224
400
610
所在地
東国東郡安岐町
別府市
別府市
別府市
大分市
距離・時間(救急車/自家用車)
3 5 + 6 km
7 0/90分
65+6km
10 0/130
6 7 + 6 km
10 5/14 0
6 7 + 6km
10 5/14 0
85+6km
130/180
( + 6 kmは海路)
­68­
入院期間は、1カ月未満が全体の9割を占めた。
長期入院患者は少ない。重症患者は後方病院へ転送
することが多いため、軽∼中等症の入院治療が中心
となっている。社会的入院が極めて少なく、いわゆ
る寝たきり老人の入院はほとんどない。その理由と
して、
1)入院に際し付添いが必要なため、家族の負担が
大きく外来での治療の希望が強い
2)診療面積が狭く頻回の往診が可能
3)併設の高齢者福祉センターが老人保健施設的に
老人を収容している
4)在宅介護支援センターにより積極的な在宅介護
への取り組みをしている
などが考えられる。付添いに関しては最近問題とな
るケースが増えてきている。例えば、近親者が島外
へ転出し一人暮しをしている老人が病気をした時な
ど、付添いの問題から入院できないといったケース
が生じている。診療所は人員不足から付添いなしで
入院患者をみる余力はない。過疎化のため老人だけ
の世帯も贈え、この問題は徐々に深刻化してきてい
るが、看護スタッフの増員等の早急な対策が望まれ
る
。
疾患別には、病棟担当医が外科(消化器・一般)
及び小児科医であるため、消化器系、小児科、及び
感染症主体とする呼吸器系疾患の入院が多かったが、
循環器系、内分泌系の入院は少なかった。
整形外科の入院も多いが、非常勤の整形外科医に
よる診療が土曜日の午前中に行われている。骨折な
どの場合でも、入院し応急処置をして診療日を待つ
ことができ、また後方病院で手術後退院までのステ
ップとして転入院するケースも多い。整形外科診療
により当診療所での医療の幅が大きく広がり、非常
に有益である。医療資源の限られた僻地診療所では、
このような連携は重要であると思う。
死亡患者のうち半数は悪性新生物によるものであ
った。悪性疾患患者のterminal careも当診療所の
役割のひとつである。患者や家族の希望、病態、社
会的背景等を総合的に考え対応しているため、入院
日数にばらつきが認められる。患者サイドにいざと
なれば入院できるという安心感があるためか、結果
としてぎりぎりまで外来や往診で診ていくことが多
かった。当地の老人も最期を島で家族と共に迎えた
いという気持ちが強くあるようである。
おわりに
離島の有床診療所における入院患者を検討した。
今回の調査により、当診療所の入院施設は有効に利
用されており、幅広い医療需要にある程度対応でき
ていると思われる。
転院した患者は14名であったが、いずれも当診
療所で治療を開始し、後方病院へ紹介したケースで
あった。主な後方病院のリストを表4に示した。医
学的に高度な医療が必要な症例が多かったが、本人
や家族の不安が強かったために早期に転院した症例
もあった。
当診療所の後方病院は対岸に渡った後、近いとこ
ろで陸路3 5 km,遠いところでは陸路8 5 kmと
非常に遠く、また、夜間は対岸までは個人的に漁船
を使わなければ行けない。そこで住民の大半は疾病
発生の際当診療所をまず受診している。入院施設を
有するためまず入院し、必要なケースに限り後方病
院へ紹介している。
­69­
上対馬地区におけるめまい外来の現況
長崎県離島医療圏組合上対馬病院
山 口 勉
­70­
人間ドック、C型慢性肝炎患者家族
人工透析患者、特別養護老人ホーム
におけるHCV抗体陽性率の調査
県立宮崎病院内剰
北浦町立北浦医闘
ウノ内科医鴎
王丸クリニック
中山医協
野辺医脇
みのだ泌尿器科医
日高
三原
鬼場
烏野
王丸
中山
野辺
蓑田
結
緒 言
陽性率(Table
C型肝炎ウイルス(HCV)に対する抗体ア
非A非B肝炎の大多数がC型肝炎と同定
果
1.人間ドックにおけるHCV抗体の
1989年,米国カイロン社のグループが,
ッセイ系の開発以来,非経口的に感染する
孝紀
郎
鎌
久
義一
弘一
他
渦
崇
国庚
1)
30台2.3%,40台0. 8X, 50台1.6X,60歳台
4.1%,男性1.7%,女性1.0%,全体として陽
された.その感染経路として,c型慢性肝
疾患の多く(約40%)に輸血歴がみら
れ,輸血がHCVの重要な感染経路と考えら
れている.しかし,その他の感染経路につ
いては,いまだ明確ではない.今回私達は,
人間ドック,c型慢性肝炎患者の家族,人
工透析患者,特別養護老人ホームのHCV抗
(Table 1)
体陽性率について調査したので報告する.
対
人間ドックにおけるHCV抗体陽性尋
象
(H、5.1∼H、5.1(
平成5年1月から10月までの当院の人
年齢
間ドック受診者636人,平成4年1月から
10
19
20
29
9月までに当院にて診断したC型慢性肝
30
一
一
一 39
40一 49
炎患者家族144人,平成5年9月現在にお
50一 59
ける宮崎県内の5施設において人工透析
70一 79
60一 69
80一 89
を受けている患者304人,平成5年10月
男
↑
0/0
0/10
1/34(29
.%
0ノ1
0ノ0
0/8
2/227(0.9%
4/207(1.9鷲
2/47(4.3鷺
0/4
0/2
0/31
0/36
合計9/531 (1.7*)
現在の特別養護老人ホーム入所者29人と
した.
-71-
女惟
合計
1/26(3.8%
0/3
0/0
1/105(1.0*)
O/1
0/10
1/42(23
. %)
2/258(0.8%)
4/243(1.6%)
3/73(41
. %)
O/7
0/2
10/636 (1.6%I
性者は636人中10人で,陽性率は1.6%であ
(Table 2)
った.その陽性者10人(Table 2)について
人間ドックにおけるHCV抗体陽性者
(H、5.1∼H、5.10)
はGPT異常者は4人であり,最高59国際単位
N o . 性 年 齢 G O T
であった.HBs抗体は全員陰性で,自覚症状
を訴えたのは,軽い全身
K
7
怠感を訴えた1
A
人だけであった.
F
S
2. C型慢性肝炎患者家族のHCV抗体
T
I
陽性者集稲家系の1例(Figure 1)
対象の発端となった患者の母親,兄及び
Y
1
1
0
v
■
官
N
叩
巴
●
凹
T
申
■
v
● ■
e
②
●
凹
R
申 v
p
p
●
p
凹
● 夙
凹
顛
●
●
●
39
G P T
H B s - A g 主 鮒 伯 血 塵
35(Iu/I)
37(Iu/I)
く
45
2
0
5
1
1
51
3
7
6
1
54
7
1
56
I
底
一
将になし
(
一
)
一
全身偏尊巴
(­)
1
一
になし
(­)
6
1
1
一
◆
(­)
4
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一
◆
(­)
56
4
3
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一
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(
一
)
58
1
2
2
0
1
一
◆
(­)
60
4
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一
◆
(+》
62
20
1
7
1
一
◆
(一》
69
2
6
1
2
一
◆
!
(­》
娘はHCV抗体陽性であったが,発端者の配
偶者及び息子は陰性であった.陽性者のサ
HCV抗体陽性者集狽家系の一例
ブタイプははいずれもII型であった.なお
橘宙市在住
いずれも11型
娘の出生直後,病名は不明だが,父親から
Z 〒 C
娘に対し輸血を行っている.
3.C型慢性肝炎患者家族における
コロ.Z、②.()
HCV抗体陽性率(Table 3)
陽性者とその配偶者では101組中9組
cr
で,8.9%.陽性の母親と子では23組中1組
で,4.3%・陽性の父親と子では20組中2組
○KC O
□■・9.ttt
で,10.0%であった.家族全体としては144
n
KCV
n roiitivt
②
図
■⑨t
1 0 St 。
(Figure 1)
組中12組で,8.3%であった.
4.宮崎県内5施設の人工透析患者にお
(Table 3)
けるHCV抗体陽性率(Figure 2)
c型慢性肝炎患者家族における
HCV抗体陽性率
陽性率は14.8%から28%で,5施設のト
ータルでは304例中71例,23.4%であっ
HCV抗体隠性息者との関係HCV抗体用性串
た
.
隔性者の配偶者(夫婦問)8.9X
5.特別養護老人ホーム入園者における
( 9/ion
性の母親の子(母弓子)4.3%(1/23)
阻性の父親の子(父=子) 10. OX
家族全体の園性串
­72­
( 2/ 20)
8.3%(12/144)
HCV抗体陽性率
人工透析患者におけるHCV抗体陽性率
入園者は60歳から91歳の男性6人,女性
23人,計29人.HCV抗体陽性者7名のGPTは
すべて正常で,輸血歴は1例だけに認めら
(県内5施設
(人)
23.4%
(71/304)
35 0
30 0
1 4 . 8 % 2 0 . 0 % 2 7 . 醒
(4/27)16.3% "^'
28. OX '2">
25 0
20 0
れた(Table 4).HCV抗体陽性者は男性12
人中1人で16.7%,女性23人中6人で26.1
%,合計24.1%であった(Table 5)
.
(8/49)(23ノ82)
15 0
詞爾認霞蕊
10 0
50
詔¦蕊競り鳴瀧
0
考
案
医
院
A
B
C
D
E
A
;
∼
E
E.IIcV抗体陽性匪到Ⅱcv抗体陰性
C型慢性肝疾患の多くに輸血歴がみら
(Figure 2)
れ,輸血がHCVの重要な感染経路と考えら
れている.また,これまで輸血外感染経路
の報告としては,汚染された注射針,その
(Table 4
他の医療器具の連続使用による感染,性行
特 別 養 誕 老 人 ホ ーム 入 園 者 一 覧
為に伴う感染,夫婦間感染,母子感染,家族
ⅡCV・例
内感染,血液透析患者の感染等がある.供
血者における本邦のHCV抗体陽性率は1∼
2%弱で,年齢では高齢な程高くなると言わ
K
■
S
●
G
①
N
●
K
●
K
れており,今回私達が行った人間ドックで
■
K
■
S
■
Y
■
S
は1.6%と同様の陽性率を示した.また家族
M
S
K
K
.
w
■
Y
◆
M
G
M
●
O
T
●
N
S
●
Y
●
〒
T
◆
S
K
●
O
調査でも8.3%と高値を示した.内訳でも症
S
●
S
H
■
。
例数が少ないため正確なことは言えない
H
●
N
内感染について既報ではHCV抗体陽性率は
8∼9%というものが多く見らるが,私達の
丁
H
・
T
M
K
H
T
R
が, HBV感染と違い父子感染の頻度は母子
感染と同等かやや高頻度であった.人工透
析患者については,日本ではHCV抗体陽性
率は20∼30%で,輸血歴,透析期間が長引く
­73­
●
●
●
●
◆
v
H
S
H
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N
・
K
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●
●
●
・I.
一
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M
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〃3 ■
』
7合
.●
7▲
ノ
ー
(Table 5)
ほど高率を示している.今回行った宮崎県
内5施設でも全体で23.4%とかなり高率で,
特別養護老人ホームにおけるHCV抗体陽性隼
透析機器を介しての感染,頻回の観血的操
年 齢 ( 趣 ) 男 性 ( 例 ) 女 性 ( 例 I
作によるものが考えられる.高齢者はHCV
60∼69
70∼79
抗体陽性率が3∼4%と高いという報告が散
80∼89
見されるが,今回私達は特別養護老人ホー
1
9
■
■
■
《
叩
》
《
叩
v
・ ●
《
ワ
。 巴
〃
〃 二
ワ
△ 一
》
〃 《
叩
〕
1/6
ムでの調査では,24.1%という極めて高い
隅性串
数字であった.
合酬
1/3
2/9
3/10
0/
1
6/23
2
6
.
1
%
16.7%
241
. %(7/29)
*HBS抗原陽性0/29例、HBS抗体隔性10/29偶
結 語
1.人間ドック,c型慢性肝炎患者家族,人
工透析患者,特別養護老人ホーム入園
者について第2世代HCV抗体陽性率を
調査した.
2.平成5年1月から10月までの人間ドック
受診者636人の賜性率は1.6%
3 C型慢性肝疾患の家族144人における家
族内陽性率は8.3%
4.宮崎県内5施設における人工透析患者
304人の陽性率は23.4%
5.特別養護老人ホーム入園者29人におけ
る陽性率は24.1%
以上,今回私達が行った県内の鯛査の結果
は,特別養護老人ホーム以外,本邦の従来
の報告と特別な差はなかった.
­74­
慢性関節リウマチの経過中に小腸 孔を併発した一例
南種子町立病院6三阪高春,迫順一
慢性関節リウマチ(RA)には消化性潰癌の合併頻度
が高いことが知られているが、小腸 孔の報告例は少な
く、またその予後も不良である。今回われわれは慢性関
節リウマチの経過中に小腸 孔(回腸)を来した 例を
経験したので報告する。
(症例)52歳、女性
(主訴)腹痛
(家族歴)自己免疫疾患等特記事項無し。
(既往歴)
昭和54年,出産後右手第4指関節痛出現し、近医にてRA
指摘されその後時々非ステロイド系抗炎症剤(NSAID)の
投与をうける。昭和60年より当院にて金製剤、NSAIDの投
与開始b平成3年より関節症状増悪。環軸椎関節亜脱臼
の診断にて平成4年2月整形外科病院で頚椎固定術施行さ
れる"その後は整形外科病院にて加療されていたが、現在
まで一度もステロイド製剤の投与をうけたことはない、
また、これまで他院で胃炎を指摘された以外に血管炎等
の関節外症状は指摘されていない。
(現病歴)
平成5年10月4日より腹痛出現。10月5日軽快しないた肋
近医受診し涜腸施行される。その後も腹痛持続し10月6
日自宅にて涜腸する。10月7日他院受診し胸部X線写真で
横隔膜下遊離ガス像を認めたため、消化管 孔の診断に
て当日当院紹介受診となる。
(全身所見)
身長149m、体重52k、脈拍92/ni in・血圧124/74mnllK.
体温37.2℃
腹部所見;軽度膨隆し、腹部全体に圧痛、筋性防御を認め
た
。
(一般検査所見)
WBC 5.300. RBC 424xl0¥ lib 9.7. Ht 28.4X,
Pit 52.4xl0<
COT 18. GPT 14. LDH 365. ALP 26.4. T Bi 11 2.8
7 GTP 48. Ch E 0.3. T. P 5.7. BUN 42.4. Cr 3.0
Na 132. K 5.5. Cl 97.
CRP 27.7.
(胸腹部X線写真)
胸部立位単純写真にて両側横ト融漠下に遊離ガス像を認
­75­
める(,腹部立位単純写真では小腸ガス、niveauを認め
側臥位では腹腔内に遊離ガス像、腹水貯留像を認める
以上の所見より当日緊急手術を施行した《,
(手術所見)
腹部正中切開にて開腹。腹腔内には膿性褐色の腹水を
多趣に認め(U以上)、全体に白苔が多量に付着し 孔後
かなりの時間(臨床症状を含め推定48時間以上)経過して
いるものと思われた,胃、十二指腸に病変認めず、
小腸のileum endより約60m口側の腸間膜付着部近傍に
ピンホール大の 孔部位を認めた⑳ 孔部位を含め約15
口の小腸を切除し、端ウ吻合した , 孔部位周囲の小腸、腸
間膜に虚血、壊死、異物などの明らかな病変は認め得なか=
た。腹腔内を201の温生食にて洗浄後手術を終了した『,
(切除標本)
腸間膜付着部近傍に 孔部位を認める。 孔部位周囲の
粘膜面に軽度の発赤を認めるが、明らかな潰癌形成、びら
ん等は認められない。
(組織所見)
孔部位に炎症性の肉芽組織を認めるのみで、血管炎、
特異的炎症所見は認められない。
(術後経過)
術後5日目に肺炎、右胸水貯留認めたものの次第に軽快
し、消化器症状の再発もなく順調に経過した。YBC 6, 800,
CRP 1. 1. ESR 22i/hrと炎症所見も改善し、II月18日軽
快退院となった。
(考察)
非外傷性の小腸 孔はまれな病態であるがその原因に
は種々のものがある。RAに合併する小腸 孔の原因とし
て血管炎の存在、ステロイド製剤使用にての血管壁の変
化による血管狭窄等力指摘されている。本症例において
はこれらの明らかな所見は認められず、非特異炎症によ
る小腸単純潰瑠の 孔が考えられ、RAとの明らかな因果
関係は不明であった。
小腸 孔の術前診断は困難で、本症例のようにRAの経過
中、抗炎症剤を投与されている例では白血球の増多、発
熱等の出現率は低いと考えられ、発見が遅れることも予
想される。注意深い腹部所見の観察が必要と思われた。
対馬地区におげIろ周産期医療の変曽:;
砿n.
長崎県離島医療圏組合上五島病院
佐 護 直 人
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コリンエステラーゼ(Cho-E)阻害剤中毒における心電図変化
公立多良木病院循環器科 ○ 武志
熊本赤十字病院循環器科本山剛沼田裕一緒方康博
不整脈の種類と頻度
図
頻脈性不整脈
20"
徐脈性不整脈
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洞性徐脈洞停止徐脈性Af
【Cho-E阻害剤中毒について】
Cho-E阻害剤中毒は世界各国で展業用殺虫剤として
使用されており、日本では有機リン製剤とカーバメ
イト製剤の2種類が販売されている。1960年代後半
に有機リン製剤の高度な毒性が指摘されて以来、毒
性の低いカーバメイトが殺虫剤として広く用いられ
るようになった。しかし、Cho-E阻害剤中毒患者は
、われわれの日常臨床上決して少なくはない。その
図2頻脈性不整脈の有無と
血蕊Cho-E値
△ph
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理由として〔ロ》今なお簡単な手続きで入手し得るう
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え、自殺目的に服毒されること。に)経皮吸収され
易く、短時間の散布でも中毒症状を呈しうる。など
が考えられる。治擁法は硫酸アトロピン、RAM、呼
l
吸管理、血液吸着など確立され、当初にくらべその
予後は改善された。しかしながら、遅発性神経障害
、亜急性期の突然死、多彩な心電図変化の機序など
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.
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­
、解決されていない問題もある。
【目的】今回われわれはCho-E阻害剤中毒が心電図
に与える影轡につき検討を加え、心電図変化が予後
の指棉になりうるか洞査した。
­77­
.-1:
頻鳳性不整鳳
頻脈性不塾脈
(
+
)
(
­
)
【対象と方法】1976年5月から1 3年3月 の間
にCho-E阻害剤中毒により入院治療を行なった、
図3
男性46例、平均年齢49歯、女性42例、平均年齢48
徐脈性不整脈の有無と
血襲Cho-E値
旗の計88例において不整脈の有無、および種類、
QT-c値、血凝Cho-E値を調査した。心竃図は原則
P<0.05
△ph
一
的に入院時、または不整脈出現時のものとした。
統計学的処理はI検定にて行なった。
0.6
【結果】図1は不整脈の種類と頻度を示す。頻脈
性不整脈は43例に鹿められ、そのうち分けは、
VPC.心室性期外収縞14例、SVPC.上室性期外収繍
0.4
18例、Af、発作性心房細動7例、PSVT.発作件卜窒
性頻拍2例、Vf.心室細動2例であった。心拍数45以
下の徐臓性不塵脈は16例に潔められその内択は、
洞性徐脈11例、洞停止2例、徐脈性心房細動3例で
0.2
あった。心室細動の2例のうち1例は、除細動後、
洞調律に戻ったが、再び心室細動が出現し致死的
であった。他の1例はトルサドポアンでありやはり
致死的であった。
律瞭性不楚鳳
(
.
)
Achoの蓄積状態の間接的指標である血東Cho-E
輝展性毎■
《­)
笹が、不塾脈の種類によりどのような値を示すの
か検討してみた。図2は頻臓性不盛臓があった群
となかった群の血疑Cho-E値の分布を示したグラ
フである。血菜Cho-E値は頻脈性不蜜腺のあった
群が頻脈性不整脈のなかった群にくらぺ低い傾向
にあったが有恵差はなかった。
図3は心拍数45以下の徐 性不壁瞭があった群
QT毛延長の有魚と
図4
となかった群の血擬Cho-E値の分布を示したグラ
血粟Cho-E値
フである。血蒙Cho-E値は徐瞭性不盛醗のあった
群が徐脈性不塾脈のなかった群にくらぺ有恵に低
値であった。
QT七値が0.50以上であったQT七延長例は57Xに
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鹿められた。図4はQT毛伍が0.50以上のQT七延長
群とQT毛伍が0.50未満のQT毛非延長群の両群に分
類して、血粟Cho-E値の分布を示したグラフであ
る。血蒙Cho-E値はQT-c延長群がQT-c非延長群に
くらぺ有恵に低値であった。
図5左は、死亡群、生存群の両群における血擬
Cho-E値の分布を示したグラフである。血粟
Cho-E値は死亡群で全例0.10以下の高度低下を示
し、生存群にくらべ低い傾向にあった。図5右は
、死亡群、生存群の両群におけるQT-c侭の分布を
QT。c砥長
示したグラフである。QT-c値は死亡群が生存群に
(
・
)
くらべ有恵に高値を示した。
­78­
O庇延日
(­)
図5 Cho-E値、QT-c値と予後の関係
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【
】
0.8
1.0
0.7
0
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6
0.9
0.5
0.4
死亡群
生存群
死 亡 群 生 存
【考察】Cho-E阻害剤中毒の循環系に及ぼす影響α
血累Cho-E値とQT-c延長の関係を鋼ぺたところ、
報告は少なく、とくにCho-E阻害剤中毒による心電
血粟Cho-E値はQT.c延長群で有恵に低伍であった。
図変化に首及しているものは文献上散見されるに過
さらにCho-E阻害剤中毒の予後を、血蒙Cho-E値、
ぎない。渡辺等はPA延長、T波増高があるとしてい
QTや笛をもとに鯛査した結果、血蒙Cho-E値は死亡
る
。
群で低い傾向にあったが有恵差はなかった。しかし、
Ahmadは心竃図でST-T変化、QT廷長きたした症
QT-c笹は死亡群が生存群にくらぺ有恵に高
を示し
例をChoE阻害剤の直接心筋作用と報告している。
た。これらのことはCho-E阻害剤中毒ではQT延長か
Kiss等は168例の有檀リン製剤中毒のうち8096にQ1
ら心室性頻拍が勝発されることが宣要な死因のひとつ
延長を、また、33%に不整瞭を囲めたと報告してし
であることや、予後を評価するうえで、QT毛値が有
る。そのうち13例にVT,W、Torsade de polntesを
用であることを示唆した。われわれの探した範囲では
阻め、病理学的にこれらの変化はCho-E阻害剤が直
これまでQT七値と予後の関連性に関する報告はなか
接心筋に作用し、変性、壊死を起こし、また
った。
re-entry回路を形成しやすくなるのだろうと結論し
【結麗】
ている。その他の要因として急性期における電解質
1
異常、アシドーシス、恵織障害、自律神経系のイン
延長が出現した。
2徐脈性不堅脈があった群では血蒙Cho-E値が有竃
バランス等が考えられる。
今回われわれがCho-E阻害剤中毒の心電図に与え
Cho-E阻害剤中毒では多彩な不壁脈、およびQT­c
に低値を示した。
3
る影轡を検討したところ、頻脈性不整脈、徐 性不
整脈ともに高頻度に められた。徐脈性不整脈群で
QT-C延長群では血粟Cho-E値が有意に低値を示し
た
。
は血禁Cho-E値が有恵に低値であったことから、徐
4死亡群では生存群にくらべQT-C値が有恵に延長し
脈性不整脈の 序としては、過剰に害積されたアセ
ており、予後を評価するうえでQT-c値が有用であ
チルコリンによるムスカリン様作用の関与が示唆さ
った。
れた。
致死的不整脈については、心室性頻拍を2例経験
し、うち1例は、トルサドポアンから心室細動にな
り2例とも救命でさなかった。この2例には明らか贈
QT-C延長を露めた。
­79­
原発'性肺高血圧症を合併した肝硬変の一例
国家公務員等共済組合連合会
浜の町病院
水上行房(福岡県14期)
我々は原発性肺高血圧症を合併した肝硬変の一例を経験したので報告します。
症例は60才の女性で、主訴は全身 怠感および労作時呼吸困難です。1983年に慢性
肝炎の診断がなされ、1984年10月以降当科外来に通院。1992年7月はじめより全身
怠感、咳蹴、胸痛などの症状がみられ、7月23日には軽度の黄痘も出現し労作時の呼
吸困難も訴えるようになった。肝機能も悪化したため、慢性肝炎(肝硬変)の急性
増悪と考え入院した。入院時現症では、手掌紅斑があり、眼球結膜に黄痘、口唇に
はチアノーゼを認めた。心音ではUpが充進しており、腹部で肝を3横指触知した。
検査成績上は尿中にピリルピン(3+)、抹消血液像で血小板が9.3 IOVuIと軽度減
少、凝固系には異常は認めなかった。生化学検査成績では、T.Bilirubim:4.3mg/dl,
GOT:850/I〃,,GPT:721/[肌診,ALP:10.8KAU,rGPT:91/【〃と肝機能障害を示した。血清
学検査では、HCV抗体、HCV-RNAともに陽性で、抗核抗体、抗DNA抗体、LEテス
ト、抗ミトコンドリア抗体など自己免疫疾患を示唆する所見は得られなかった。胸
部レントゲン写真では左第2弓の突出、肺動脈幹の拡大が認められた。心電図上、
QRS軸は114度と右軸偏位を示し、VIのR波優位で、RV1+SV6は18mmと増高してお
り、胸部誘導で非対称性の陰性T波が認められるなど、右室肥大の所見であった。
胸部CT上肺動脈幹の著明な拡張がみられ、大動脈より径が大きく認められた。肺野
には異常所見は認められなかった。肝シンチは、背面像では軽度の 腫と骨髄への
取り込みをみとめたが、典型的な肝硬変の所見ではなく、肝障害のパターンであっ
た。肝生検組織像は多数の偽小葉形成を認め、間質の線維性拡大を示していた。
piecemeal necrosis,focal necrosisも認め活動性肝炎を伴った肝硬変と診断した。動脈血
ガス分析では低酸素血症、肺機能検査では拡散能、残気率の悪化所見が得られ軽度
の末梢気道病変及び拡散能の低下が認められた。心カテーテル検査では肺動脈圧の
上昇右室収縮期圧の上昇を認めた。
­80­
入院後は、酸素療法と肝庇護薬の投与を行い、1カ月後にはトランスアミナーゼ
が50∼100前後まで低下すると同時に低酸素血症も軽'快、症状の消失も認められた。
肝硬変と肺高血圧の合併は本邦では稀とされているが欧米では以前より注目されて
おり、McDonellらは、剖検された肝硬変症例の肺高血圧合併率は、一般有病者の頻
度より有意に高いことから、両者の合併は単なる偶然ではないとされている。肝硬
変に肺高血圧が合併する機序として門脈由来の多発血栓説、体液説(肺血管醗縮因
子)、心拍出量・循環血液量の増加に基ずく肺血流量増加説、自己免疫説などが報
告されているが、未だ結論はだされていない。肝硬変症例にみられる多彩な病態の
一つとして今後の検討が必要と思われます。
-81-
メツケル憩室に起因するイレウスの一成人例
椎葉村国民健康保険病院内科
○神宮則彦
和田伸一
窪田博文*
今田真一**
*自治医科大学大宮医療センター総合医学1
**西米良村国民健康保険病院内科
はじめに
メ ッ ケル 憩 室 は 、 卵 黄 腸 管 の 遺 残 に よる 小 腸 憩 室 で あ り 、 多 く は 無 症 状 に 経 過
す る が 、 と き に 種 々 の 合 併 症 を 引 き 起 こ す こ と が あ る 。 メ ッ ケル 憩 室 の 合 併 症 と
して 腸 重 積 、 腸 閉 塞 、 憩 室 炎 、 出 血 、 朕 頓 ヘ ル ニ ア な ど が あ る が 、 本 邦 で は イ レ
ウ ス が 多 い と さ れて い る 。 一 方 、 イ レ ウ ス 全 体 と して み る と 、 メ ッ ケル 憩 室 に 起
因するものは稀である。今回我々は、単純性イレウスの所見を呈し、術前に小腸
腫 蕩 を 疑 い 、 開 腹 に て メ ッ ケル 憩 室 先 端 部 の 索 状 物 に よる イ レ ウ ス と 診 断 さ れ た
一例を経験したので、若干の文献的考察を加え報告する。
症例:33歳男性
主訴:右下腹部痛、唱吐
既往歴:虫垂炎
現病歴:8年ほど前より時々、上腹部痛、唱吐のため病院への通院、入院を
繰 り 返 して い た 。 平 成 5 年 2 月 2 3 日 、 右 下 腹 部 痛 、 頻 回 の 曜 吐 が 持
続し当院を受診した。
現症:体温36.2℃、脈拍72/分、整、血圧140/90(nniHg・
顔面、頭頚部、胸部に理学的に病的所見はなかった。腹部は平坦、
軟で下腹部正中から右にかけて圧痛があったが、筋性防御は認めな
かった。
検査成績:白血球数がHSOOmni*と増多を示した以外は臨床検査成績は正常域を
示した。
画像所見:腹部単純X線写真立位にてこボー像がみられた。腹部超音波検査で
は拡張した腸管と内容物の停滞を認めたが、腸管壁の肥厚はなく、
その他に有意な所見は認めなかった。
以上より麻揮性イレウスと判断し、入院となった。
入院後経過
イ レ ウ ス チ ュ ーブ を 挿 入 し 保 存 的 に 解 除 を 試 み た 。 そ の 後 の 患 者 の 全 身 状 態 に 変
化はなく、腹部所見も右下腹部の軽度の圧痛のみであった。また、臨床検査成績
で も 白 血 球 数 が 正 常 化 し 、 そ の 他 に 異 常 値 の 出 現 は な か っ た 。 イ レ ウ ス チ ュ ーブ
よ り の 排 液 は 良 好 で あ っ た 。 し か し 入 院 後 1 0 日 間 保 存 的 に 観 察 して も 排 ガ ス が な
いため、機械的イレウスの可能性も考慮し3月3日に県立延岡病院に転院とした。
­82­
転院後経過
転院後の小腸造影では下部小腸に閉塞所見があり、小腸腫傷が疑われた。しか
し、腹部C T、MR I、血管造影では腹腔内に腫痛像は認められなかった。さら
に保存的治療を続けたもののイレウスは解除されないため、3月17日(第26病日)
に開腹術が施行された。
開腹所見:まず小腸は軽度に拡張がみられたが、血行障害,壊死等は認められ
なかった。閉塞部位を確認すると、回盲弁より約45cniの回腸腸間膜対側にメッケ
ル 憩 室 が 認 め ら れ た 。 そ の 先 端 近 く か ら は 後 腹 膜 へ 線 維 性 の 索 状 物 が 伸 び、 癒 着
していた。そこで形成されたリングの中に回盲弁より5cmから40cmまでの回腸が入
り 込 んで お り 、 索 状 物 と 癒 着 を 起 こ し 通 過 障 害 が 惹 起 さ れて い た 。 線 維 性 の 索 状
物を切断することにより、イレウスは解除された。回盲弁より5cmの部位は圧迫輪
と な って い た た め メ ッ ケル 憩 室 を 含 め 約 4 0 c n i の 回 腸 を 切 除 し 、 端 々 吻 合 に て 再 建
した。
考察
メ ッ ケル 憩 室 は 、 胎 生 4 週 に 発 生 す る 中 腸 と 卵 黄 嚢 を 結 ぶ 卵 黄 管 の 遺 残 で、 回
盲弁より2.5∼180cmの回腸に存在している。1809年のMeckelの発表以来、これま
で に 多 く の 報 告 が な さ れて い る 。 発 生 頻 度 は 剖 検 例 で 1 ∼ 3 % と 報 告 さ れ 比 較 的
頻度が高いが、多くは無症状に経過する。何らかの症状で発症する症例は約4%と
いわれている。症状が発現する場合には若年者のことが多く、20歳以下が72%と
報告されているが、50歳以上でも10%程度発症する。性比をみると2.4∼2.7:iと
男性に多い。
メ ッ ケル 憩 室 に よ る イ レ ウ ス の 場 合 、 緊 急 手 術 に な る 症 例 が 多 く 、 術 前 に 診 断
で き た と す る 報 告 は 時 間 的 余 裕 の あ る 場 合 に 限 ら れ る 。 術 前 診 断 と して は 、 ( 1 ) 小
腸透視、(2)上腸間膜動脈造影法、(3)9 9'Tc-pertechnetate scintigraphyによっ
てなされる。各診断法の診断率は楠本らの報告では順に(1)43%
(2)10%
(3)86%
と な って い る 。 本 症 例 の よ う に 、 発 症 か ら 手 術 ま で 2 6 日 間 も あ れ ば 時 間 的 余 裕 は
十 分 で あ り 、 鑑 別 診 断 と して 念 頭 に お いて い れ ば 、 診 断 率 の 高 い s c i n t i g r a p h y を
施行できたと思われた。
ま た 、 詳 細 な 病 歴 を と れ ば 過 去 に 反 復 す る 腹 痛 発 作 や 下 血 を 起 こ して い た 場 合
が お お い と さ れ る 。 本 症 例 で も 過 去 に 腹 痛 発 作 を 頻 回 に 起 こ して お り 、 病 歴 の 聴
取も重要と思われた。
成人発症イレウス全体の原因としてみてみるとPrestonらによる1035例のイレウ
ス 症 例 に よ れ ば 、 癒 着 、 索 状 物 、 腫 癌 に よる も の が 7 0 . 3 % と 多 くを 占 めて お り 、
メッケル憩室によるものは1.2%と報告されている。しかしながらメッケル憩室の
合 併 症 と して み た 場 合 、 本 邦 に お い て 成 人 で は イ レ ウ ス が 最 も 多 い と さ れ 、 山 口
ら は 3 8 . 0 % 、 金 田 ら は 3 5 . 1 % と 報 告 して い る 。 以 下 、 潰 傷 出 血 、 腸 重 積 、 憩 室 炎
が そ れ ぞ れ 1 1 ∼ 1 5 % を 占 めて い る 。 欧 米 の 報 告 で は 、 本 邦 に 比 べ 憩 室 内 の 異 所 性
­83­
胃粘膜の存在例が多いため、潰傷出血が最も多いとされる。また本邦でも小児で
は潰傷出血例が多いとされる。
メ ッ ケル 憩 室 の 合 併 症 と して 本 邦 に お いて 最 も 頻 度 が 高 い イ レ ウ ス で あ る が 、
そ の 発 生 機 序 と して は R u t h e r f o r d に よ って 以 下 の 5 つ に 分 類 さ れて い る 。 す な わ
ち
、
① 卵 黄 管 の 遺 残 に よる 索 状 物 を 中 心 に して 捻 転 す る も の 、
②先進部となって腸重積を起こすもの、
③鼠径へルニアに朕頓するもの(Littres
hernia)、
④癒着を伴う炎症によるもの、
⑤憩室の頂部と腸間膜根部を結ぶ索状物(me-sodiverticular band)に絞捉
されるもの、
の5つである。
本 症 例 で は 、 索 状 物 に 回 腸 下 部 が 入 り 込 んで い た た め 、 ⑤ に 近 い 状 態 に あ っ た
が 、 絞 掘 部 は 存 在 せ ず、 索 状 物 と 回 腸 と が 癒 着 し た も の で あ っ た 。
まとめ
メ ッ ケル 憩 室 に 起 因 す る イ レ ウ ス の 成 人 例 の 一 例 を 経 験 し た 。
成 人 例 に お いて も イ レ ウ ス の 原 因 と して 考 慮 す る 必 要 が あ る と 考 え ら れ た 。
文献
1)楠本ほか; MesodiverticuIar bandにより絞掘性イレウスをきたしたMeckel憩
室症の一例一症例報告と本邦報告482例の臨床的検討一日臨外医会誌50:639
-643, 1992.
2) Soltero MJ, Bill AH; The natural history of Meckel's diverticulum and
its relatin to incidental removals study of 202 cases of diseased
Meckel's diverticulum found in King's Country,Washington,overl a fifteen year period・Am J Surg 132:168-173,1976.
3) Yamaguchi M, Takeuchi S, Awazu S; Meckel's diverticulum・Investigation
of 600 patients in Japanese literature・Am J Surg
136:247-249,1978.
4) Preston FW; Intestinal obstruction・Lewis Practice of Surgery 1969,
Bd VI Chap 15N Harper and Row Publ
5) Rutherfold RB, Akers DR; Meckel's diverticulum: Areview of 148 pediatrie patients with special reference to the pa tern of bleeding and to
mesodiverticular vascular bands.
Surgery 59:618-626,
1966.
6)金田ほか; Meckel憩室のMesodiverticular Vascular bandにより絞掘性イレウ
スを来たした一例.外科診療31:300-304,1989.
­84­
てんかん重積状態をともなった
急'性脳症の男児例
九州厚生年金病院
吉田拓也
(はじめに)
難治性のてんかん重積状態をともない、か
つ発作時に非典型的な脳波所見を認めた男児
例について報告する。(現在、患児は加療中
であり、本抄録では第26病日までの経過を報
告する。)
(症例)
患者:13歳,男児現病歴:平成5年
12月12日、夕方より、頭重感を認めていた。
翌13日、朝より激しい頭痛があり、布団から
出れずに端泣していた。10時頃、市販の感冒
薬を内服した。11 : 30頃、蹄泣続き、母親の
語り掛けに対しても、「頭が痛い。」、「うん。」
位の単調な返事しか出来なかった。12:30蒼
白になり、目をかっと開いて、口角から泡を
ふきながら間代性の痩箪をしているところを
母親が見つけた。呼び掛け、揺さぶり等への
応答なく、症撃が3分間程続いた。その後、
もうろう状態が続いた。13:05、救急車にて、
小児科外来に搬送された。既応歴妊娠
・分 ・新生児期の成長・発達は正常.アト
ピー性皮膚炎(1歳∼受診時).水痘.風疹.
流行性耳下腺炎矛防接種歴BCG.ポリ
オ.三種混合.麻疹.(いずれも、本症の発
症より1年以上前。)生活歴偏食無し。性
格的に意思表示が苦手であったという。,塞
族歴父に熱性厘箪.母方の伯父に小児期て
んかん.
初診時現症身長155 cm・体重39kg.心
拍数90拍/分・整・体温38.3℃、顔貌
正常.口腔内やや乾燥し、発赤を認めた。意
識状態はやや傾眠傾向を認めた。歩行は無力
なふらふらした感じ。発語は「頭痛い。」
「痛シ1」の2語のみ。診察の際には、欠伸
が多く、掛けられていた毛布で体を覆い隠そ
うとし、その行動は制止に応じなかった。腰
椎部よりの髄液採取時には、痛みに対して過
敏な反応をしめした。紳経学的所見対光
反射は両眼で直接・間接いずれも速。瞳孔不
同認めず。項部硬直を認め、頚部の前傾に対
して痛みを訴える。深部膳反射やや減弱.全
身の筋緊張は正常。
検査所見WBC 8940/W(分画肥UT 81.5
LYHP 8、8 MONO 1.4 EOS 0 BASO 8.3 LUC
8.3) CRP 0.230.25) RBC 498万/ mm*
PLT 13.4万抗核抗体(+) I節.A.M、E. C,
.C4.CHsoは、いづれも正常範囲内、Na
139niEq/l K 4. OmEq/l Cl lOlmEq/l Ca 8.3
mg/M BUN ISmg/^ Cr0.5mg/^ T.Bil
0.5 ag/di D.Bil 0.1 mg/d^ GOT 50IU/L
GPT 76IU/L ALP 733IU/L LDH 638IU/L
ZTT 8. OK CPK 167IU/L
U/A比重1.014
蛋白(-)糖(-)ケトン体(-)沈澄尿酸
結晶(+)血糖133mg/〃髄液所見脳圧に
ついては、腰椎 刺時体動が激しく測定でき
なかったが、少なくとも顕著な冗進は無かっ
た。外観無色直透明.細胞数8/3.細菌認
めず(検鏡、培養ともに。).蛋白定量1 mg
/〃、糖定量65mg/d Pandy (-) . Nonne
apelt (-) .乳酸18. 2 m/M.ピルビン酸
1.54 m/dll. HSV-I IgG.M・PCRともに陰性.
オリコクローナルIgGバンド認めず。脳波所見右前
側頭葉に持続性高振幅徐波(0.5∼2Hz)を認め
る
。
CT・畑I軽度の脳浮腫を認めた。
入院後経過
発熱、髄膜刺激症状、意識状態の低下およ
び、CT-MRIでの軽度の脳浮腫の所見より、
CRP陰性ではあったが、脳炎を疑った。髄
液所見正常より細菌糊間炎を除外した。しか
し、ウィルス脳炎の可能性は高く、ヘルペス
脳炎は除外出来なかった。そのため、入院当
日(第2病日)よりアシクロヒル150 mg 4 (10日
間)及びクリセオール200趣 4 (10日間)静注を
­85­
行った。経過中髄液採取は入院時もふくめて
計4回行ったが、いずれも異常所見は認めら
れなかった。またHSV Iの抗体価は再検を
行ったが上昇は認められなかった。発熱は、
第26病日の現在まで持続している。
脳波所見では、人院翌日(第3病日)、背
景の全体的な徐波化と、痩筆発作時に右前頭
頂を焦点とした全般化を伴った痩撃波をみと
めた。またスピンドルが全体的に目立った。
病日一
蝉
識障害
フ,ノハルヒタールmgi
1 0
15.20.25
経過図ただし、寵箪は第9病日∼第23病日は脳
波上の所見である。mg表示の薬剤については各一・日
量を示している。
頻発、また意識状態の低下(第6病日には体
動、痛みに対する反応も消失し、3­3­9
度方式で3桁台まで低下)に応じ、痩筆波の
出現する頻度も多くなった。又迩鐙時、始め
に左後頭を焦点として全般化した痩溌波が最
なった。経過中第9病日に誤礁性肺炎を併発
し挿管、I cu管理となる。(第23病日まで。)
挿管後は、外見上痩筆は判らなくなったが、
度々瞳孔の左右不同を認め、その前後の脳波
所見より瞳孔の左右不同は、痩箪後の麻律状
態によって起こるものと判断された。
抗癒箪薬としては、脳波上の痩鐙波を認め
た第2病日より、フェノバルビタールの筋注
・内服、及び撞撃時ジアゼパム静注を行った。
後には右前頭頂に収束、或いは逆に右前頭頂
より始まり左後頭に終わるという現象があり、
この現象は痩箪波が脳波上で認められる間中、
ランスが取れるようになった。
痩撃は第3病日まで『眼球の上転・固定→
全身の間代性痩箪→痩箪後の意識障害』の形
を取ったが全身性の間代性迩翠は徐々に、上
肢のみ、頭部のみ、口周囲のみと、その範囲
を限局かして行き、第6病日には舌のくれる
ような動きのみが見られるようになった。変
わって無呼吸状態の持続であり、第7病日以
降は、『眼球の上転・固定→1分弱の胸郭呼
吸運動の停止→溜め息を吐くようなゆっくり
とした呼出』、といった無呼吸発作が主体と
5 ,
フェニトインng cL聖ソニサミト芯tt ニ
リトカインmg/inin'と昌一とニハルフロ酸fflgc"
チアミラールナトリウムmg/minとと==堂=旦今3.5
ク0ナ ムng酌「
(spindle comaを呈していた。)第4病日で
は背景の徐波化が進み、痩鍛発作時には左後
頭を焦点としたl司じく全般化を伴った痩筆波
をみとめた。以後脳波所見としては、症箪の
度々見られた。脳波_上、痩箪波の全般化は第
18病日まで認められた。第19病日以降、痩箪
波は焦点局所に限局、徐々にその頻度も減じ、
第22病日以降は迩鍛波をみとめていない。ま
たそれに応じて、意識状態も3­3­9度で、
第19病日には2桁台、第22病日には1桁台に
まで回復した。痛み刺激に対する反応は顔面
より回復し、徐々に四肢末端へと及んだ。第
23病日には追視が、第24病日にはこちらの指
示に従い上肢を拙劣ではあるが動かし、第25
病日には表情がハツキリしてきて笑顔が見ら
れ、また少しの補助が有れば座位で数秒間バ
1
しかし、本例では痩壁発作のコントロールが
極めて困難であった。そのため、抗癌筆薬と
して、フェニトイン静注、クロナゼパム内服
を併用したのちも発作頻発し、キシロカイン、
チアミナールナトリウムの持続静注も併用す
ることとなった。第10病日にはフェニトイン
について、第17病日にはキシロカインについ
て、痩箪に対する有効性が認められなくなり
(脳波にて確認)中止している。第19病日よ
りゾニサミド内服開始した。第26病日よりバ
ルプロ酸内服開始している。
第25病日にMR I再検を行ったが、副鼻
腔炎の所見を認めるのみであり、頭蓋内の器
質的病変を示す所見は無かった。
(まとめ)
病初期はヘルペス脳炎疑い、第10病日頃か
らは急性脳症の診断にて治療を行っている。
ウィルス脳炎以外にも、脱髄性疾患(MS,
ADEM)や、あるいは重積発作にて初発し
たてんかんが考えられたが、それらを積極的
に肯定する所見は現時点では得られておらず、
推測の域を出ない。
­86­
^isher雛脚1m
佐賀県立病院好生館
江口和男遠藤昌彦杉原充副島嘉修
小野原信吾小柳孝太郎太田善郎
佐賀医科大学神経内科
黒田康夫
(はじめに)
Fisher症候群は、Guillain-Barre症候群(以
下GBS)の亜型といわれており、急性に発症する
cerebellar-like ataxia,external ophtalmoplegia,areflexiaの3主徴によって特徴づけられる
疾患である。GBSとは、先行感染の存在、髄液中
の蛋白細胞解離の存在、電気生理学的に末梢神経
障害が見られる点が共通している。
我々は、急性の経過で発症し視力障害、四肢の
脱力、構語障害を主訴として来院した54才の患者
に対しFisher症候群と診断した。これに対し、ス
テロイドのパルス療法を施行し、徐々に症状の改
善を見てきているのでこれを報告する。
症 例 5 4 歳 女 性
職業主婦(内職として縫製の仕事)
主訴: 怠感、四肢の脱力、呂律が回らない
生活歴:喫煙、アルコールなし、服用中の薬なし
アレルギーなし、排便1回/4日
閉経;48-49才
家族歴:特記すべきことなし
既往歴:20才;腎不全のため1週間程度透析、
5-6年前、高血圧にて入院歴あり
現病歴:平成5年11月21日頃より咳 、鼻汁、咽頭痛
があった。11月24日近医を受診したが、感冒様症
状が軽快しなかった。このため11月30日、当院内
科受診し、WBC 11000, CRP 0.3であった。タリビ
ッド, PL,ダーゼンが処方された。12月1日朝か
ら、突然手足の脱力、舌のもつれ、上肢のしびれ
感、視力障害(目がぼ­つとして見えない)が出
現し、歩行不能の状態になった。12月2日、精査治
療目的で入院となった。
理学所見: Ht:141.1cm,Bw;34.5kg, Bp;150/100, PR;
110/min,reg・RR;20/min, BT;37.2t), Consciousness;JCS 1-1, Nutrition;mal-nourished,Conjunctiva;not anemic,not icteric,Cervical lymph
node;not palpable. Heart sounds;SI→S2→S3(-),
S4(+) no murmur, Lung;no rale Abdomen; flat &
soft, tenderness(-),bowelsounds normal
Extremities ; pulsation good, no edema
­87­
Neurological examination;
ftl. Summary of the neurological findings
Table 1参照
#2.Anatomical diagnosis
Ill Cerebellum
fe) Cranial nerves (H.ff.fl.K.X.XB)
¦3) Brainstem
(4) peripheral nerves
#3. Etiological diagnosis
(1) Guillain-Barre syndrome
(2) Fisher syndrome
(3) Multiple sclerosis
Laboratory Data
Table 2参照
ChestX-P: n.p.
……………………:…"…CSF…………………・一.
1 2 / 2 1 2 / 6
;性状;水様透明:水様透明:
(蛋白量i
43mg/dl 50mg/dl
;
i ク ロ フ リ ン 脇 ( + )
( + - )
:糖量i
63mg/dl 81mg/dl
¥
;塩素量; 430mg/dl
: 412mg/dl ;
:細胞数;
21/3 3/3
;.……….….....……….…….......…..…..……….………......…
………・…ウィルス抗体価(単位:倍)……..
iムンプス(CF)
; <4
i EBV VGA IgG(FA) : 320
; EBV VGA IgM(FA) i <10
:
HSV(CF) 8
;ポリオ1 (CF)
: <4
iポリオ2(CF)
: <4
iポリオ3 (CF)
i <4
:コクサッキーA9 i <4
;コクサッキーB3 : <4
: エ コ ー 3 ( H I ) 8
;エコー7(HI) =
<8
:..........................。...............・・................・・・.・・..・・・.....。.._
施行したが結果はnegativeであった。最近、Fisher症候群とanti-Gmh antibodyの関与が報
告されており、更にその重症度との関連性、臨床
経過(緩解)に伴うanti-Ggih antibodyの陰性
化が観察されている。血清Gqii,の病因論的な関連
性はまだはっきりしていないが自己免疫機序との
関連性から病態解明にとって、重要な意義をもつ
といわれている6)7)。本症例においても、第17病
日と、第38病日におけるanti-Goib antibodyを
測定中である。
Human leukocyto antigen (HLA)とGBS .Fisher
症候群との関連性も報告されており、GBSではH
LA-B35. Fisher症候群ではHLA-B39との有意な
相関が報告されている8)。本症例においては、HL
A-B39は検出されていないがHLA-DRについても
検査中である。
臨床経過としては、自然経過で運動失調が3̅4
週間、眼球運動制限は5̅8週間、深部 反射の陽
性化は平均149.9日を要する,)'。)といわれている
。この症例においては、運勤失調改善までに約
29日、深部 反射の出現までに約32日、眼球運動
制限はH6年1月8日現在まだ改善しないままであ
る
。
治療については、早期からのplasmapheresisが
有効である'1》ことが証明されているが、ステロ
イドのパルス療法の有効性については有効である
という見解と無効であるという見解に分れている
ようである。一般病院では、医療費のかさむpiasmapheresisは行ないにくい。Fisher症候群や
GBSで呼吸不全等を来すような重症例でなければ
もし、ステロイドのパルス療法が有効であればこ
ちらのほうが治療法として選択しやすい。ステロ
イドパルス療法がFisher症候群の症状改善までの
期間を短縮するかどうかは今後検討が必要であろ
う。本症例においてはステロイドパルス療法を行
なったが、報告されている自然経過での期間と比
較し運動失調がほぼ平均期間内で深部礎反射の陽
性化については100日程早く、眼球運動制限につ
いては改善傾向にあるものの経過観察中である。
Electrophysiological studies
HNCV; within normal limits
applitude:slightly impaired
SNCV; not recorded
EHG ; F.Carpi Radial is : Neurogenic
Biceps Brachii : Normal
E. Carpi Radial is : Normal
E. Carpi Ulnalis : Normal
1st Dorsal Interossei : Normal
臨床経過:入院時白血球上昇、急に生じてきた末梢
神経障害、脳神経症状、頭部CT上異常なし、髄膜
刺激症状なし、全外眼筋麻揮、小脳性運動失調の
存在よりFisher症候群と診断した。12月8日より
ステロイトハルス療法(ソル・メドロールIGOOnE 5日間
)を開始した。12月9日頃より、構語障害、筋力
低下は改善傾向に転じ、12月16日には筋力は正常
を5/5として4/5程度まで改善、座位も可能、指鼻
試験、鍾膝試験が正常となり、構語障害もほぼ改
善してきた。12月17日より右眼のみ対光反射が出
現し12月20日には左眼もごくわずかに対向反射出
現してきた。12月29日には起立可能となった。H6
年1月2日には深部 反射のうち膝蓋 反射が陽性
化した。また瞳孔のサイズも正常化傾向にあり、
1月3日には右5.Omm,左5.5mmまで縮小している。
(治療は、12月14日よりプレドニン30nig/day p.
o、のみ施行している。)
考察;本症例において、内及び外眼筋麻蝉、小脳性
運動失調症、全 反射消失があったため、Fisher
症候群と診断した。先行感染としては発病10日前
の感冒様症状において、何らかのウイルス感染が
疑われたが、詳細は不明である。病巣としては
Cerebeller like ataxiaより小脳病変が、眼症
状、特に外及び内眼筋麻蝉がほぼ左右対称性に出
現しており更に衝動性眼球運動が障害されている
ことから、脳幹部(中脳,特に関inger-Westphal
核や橋傍正中部網様体PPRF)の障害が考えられ
る。上肢を中心とした筋力低下、深部 反射消失
は末梢神経障害が考えられる。GBS ^ Fisher
syndromeは、Acute Infla皿皿tory Demyelinating
Po1yrad i cu1oneuropath i es(AIDP)に分類され、基
本的には(脳神経も含む)末梢神経が障害される
疾患であると考えられてきた')が、左右対称性に
起こる内及び外眼筋麻 、共同視の障害、衝動性
眼球運動の障害などは中枢神経系の障害の合併が
疑われ2)、責任病巣として現在末梢説と中枢説に
分かれている。さらに、HRIにて脳幹部に異常が
見つかった報告3)4)5)もありこの推測を裏づけて
いる。本症例においても第42病日に脳幹部HRIを
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Table 2 Laboratory Data
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IWBC 12600 I BUN 19.7 mg/d 1 !
j Stab 7.0 % ¦ Cr 0.4 mg/dl
! Seg 68.0 % I UA 6.7 mg/dl
I Ly 17.0 % ! T-Bil 0.5 mg/dl I
I Ho 8.0 X ! ZTT 8.9 U
i RBC 544ガ1 ITT 2.7 U
JHb 13.4 g/dl I CHOL 248 mg/dl
iHct 42.4 % ¥ LDH 276 mu/ml ¦
! Plate 39.8ガI GOT 11 mu/ml ¦
ItP 7.9 g/dl
GPT 3 mu/ml
Alb 57.7 % ¦ 7-GTP 7 mu/ml j
I a,-G 6.2 % ! Na 141 meq/l
! az-G 13.2 % I K 3.1 meq/l I
fl-G 9.8 % I Cl 101 meq/l j
7-G 13.1 % I Glu 112 mg/dl I
I Alb 4、2 g/dl ! Ch-E 0、76 APH
! A/G
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I CRP <0.20 mg/dl 1
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R e f e r e n c e s
l・Acute and Chronic Infla…tory Deoyelinating Polyradiculoneuropathies:
CECIL TEXTBOOK of MEDノα瓶〃幼釦〃ソ〃R認勿- 4ノ
2. Yasuo I.S.: Fisher's syndrome without 1btal Ophthalmoplegia.Opht極ノ ノ"ica 1992:205:163-167
3.R、K、H・Petty. Brainstem encephalitis and the Hiller Fisher syndrome.
んt"v麺ノof Heuroノ蛭)ら比"msl"召壇J汎a』 ノ蛍j極力iatry m3:56:〃ノー郷
4.Taphoorn MJB. Observations on the lesionsite in the Miller Fisher syndrooe: presentation of a case includiU咽CT and NRI.Acuta Heur℃ノ錨』沼
1989:80 167-9
5. Giroud M, Miller Fisher syndrome and pontine abnormalities on HRI: a
case report. J絶"j℃ノJ ;勿升 -卯
6.脚Willison. Miller Fisher syndrome is associated with serum antibodies to GQIb額』咽lioside, .ノ比u ノ胸ZrⅦsu
j極力血Z〃』鍬y;妬:204-6
7.Nobuhiro Yuki. Frequent presence of anti-(iQlb antibody in Fisher's
syndr….…Y 1993 .43:414-417
8.Nobuhiro卯。Human Leukocyte Antigens in Fisher' s Syndr….Ann砲Ⅲ、ノ
1993:33:655と 7
9.須賀原僧子ら.小児期Fisher症候群一症例轍告と文献展望一、ヅ、鬼…』9
91:44:163-77
10.漬留昭久ら. Fisher症候群の深部 反射はいつ閣性化するか?昼と愚 J蝿
.24:605-606
11.van der Heche・: A raJ㎡onised trial函厘iriI屯intrav画mus i…ne globulin and plasma exchange in Guillain Barre syndroae. M Eng,ノMed 326:
1123-1129
12. Guillain-胸rre
Syndron喝Steroid Trial Group ;Double-blind trial of
intravenous methyl prednisolone in Guillain Barre syndrome血"set 341:
-
』
­90­
薬剤性出血性大腸炎の2例
出水市立病院内科
河野正樹
1 . 緒 言
合成ペニシリン系抗生物質(以下PCs)と非ス
テロイド性消炎剤(以下NSAI Ds)を内服後・
出向性大腸炎を発症した2例を経験したので,プラ
イマリ・・ケア的視点も含め考察し報告する.
2.症例
く症例1:58歳,女性>
主訴:腹痛,新鮮血下血.
既往歴:52蟻時.胃潰璃.
家族歴:父親一糖尿病,母親一脳血管障害,大腸
疾患なし.
現病歴: 19 9 2年4月上旬感冒様症状あり.近
医にて急性上気道炎と診断された.4月9日よりピ
ロキシカム20ing/day 5日間及びトシル酸スルタミ
シリン750ing/day 8日間を投与された.4月1 8
日唱気・唱吐・腹痛・食欲低下とともに,新鮮血下
血が出現した.このため4月20日当科初診,精査
目的にて4月22日当科入院.
初診時臨床検査成績:体温37.3℃.ESR 74m/tiT
CRP 2.3ing/dl. WBC 11300/nin'.
便細菌検査: S・epideriDis(+).Shigella(-). Saln)onella(-).Vibrio(-).Tbc(-).Clostridium difficile未検査.
上部消化管内視鏡検査:潰癌(-),出血(-).
下部消化管内視鏡検査:偽膜(-),横行結腸∼下行
結腸に小出血斑,びらんを認める.内視鏡的には出
血性大腸炎である.
<症例2:36歳,女性>
主訴:腹痛,新鮮血下血.
既往歴: 1 7 IfcAppendectoray.
家族歴:特記すべき事項なし
現病歴: 1 9 9 3年1 0月上旬,感冒様症状あり
1 0月9日より夫の持っていた内服薬(トシル酸ス
ルタミシリン,メフェナム酸,カフコデ③)を数回
内服した.. 1 0月1 1日夕より腹痛とともに新鮮血
下血があり,同日夜に本院救急外来受診.病歴より
薬剤性出血性大腸炎を疑われ,当科入院となった.
初診時臨床検査成績:体温37.2℃,CRP 0.2rag/
dl.WBC 16600/niD*.直腸指診にて血便(+).
下部消化管内視鏡検査:偽膜(-),横行結賜∼下行
結腸にかけて粘膜浮腫が強く,出血やびらんを認め
る. s状結腸∼直腸はほぼ正常粘膜である.この症
例も内視鏡的には出血性大腸炎であった.
­91­
<臨床経過>
この2症例とも3∼7日間の絶食.DIVにて症
状は改善し、軽快退院した.
3.考案
合成ペニシリン系抗生剤(PCs)による出血性
大腸炎は衆知である.しかしGibsonらはNSAIDs単独
の出血性大腸炎を報告しており(表l参照).この
NSAIDsによる出血性大腸炎は.PCsによる出血性大腸
炎と非常に似通っている.今回報告した2症例も
PCsとNSAIDsを投与されており,PCsがアレルギー作
用で. NSAIDsがcyclo-oxygenaseを阻害しprostagland inを低下させることにより出血性大腸炎を惹
起するというPathogenesisを考恵すれば,2例とも
PCsとNSAIDsの相乗作用で出血性大腸炎を起こした
可能性が高い.
この2例の出血性大腸炎の原因となった薬剤は,
日常診療の場で頻用される薬剤であり,これらの薬
剤の処方の際には,患者に対して薬剤性出血性大腸
炎を起こしうる旨の充分な説明と,入念な経過観察
が必要であると考えられる.
また,腹痛や下血を訴える患者を診察した場合。
胆萎歴の詳細な聴取を行い.PCsとNSAIDsの服用歴が
認められたならば,すみやかに大腸内視鏡検査を行
い.確定診断を下す努力をするべきだと思われる.
(表1 )
De Novo Colitis Induced by NSAIDs
40case:Ne回16. Ween 24.
Age
: 32 years - 90 years ( Average 63 years )
Duration of exposure皿tilldia皿osis:
2 days - 12 years ( Median 3 months )
NSAIDs : Befenaaic acid, diclofenac, indoiethacin.
Host patients :
diarrhea with occult or obvious blood, aneaia.
leukocytosis, elevation in the ESR.
Soae patients :
weightlossofever,
Gary R・Gibson et al.:Colitis induced by Nonsteroidal
Anti-infla■■atory Drugs・Arch Intern Med. 152:625-632.1992.
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■効能・効果
1適応23菌種におよぶ広い抗菌スヘクトラム4.各種感染症に対し幅広く取得した52の適応症
2.肺炎球菌や繍置菌などに対しオフロキサシン5.副作用の発現案は2.77%
(OFLX)のほほ2倍の抗菌力6,通常用量¦加え、重症または効果不十分例への投与が可能
3.良好な組織移行性と未変化体での高い尿中排世7.錠剤に加えニューキノロン初の細粒剤
■使用上の注意
ブ ド ウ 雰 酉 藁 、 肺 炎 球 面 ・ 化 狸 レン サ 球 面 . 溶 血 レン サ 琴 下 妃 の こ と に 注 竃 してく だ さ い 。 偽 眼 性 大 鵬 炎 等 の 血 便 を 伴 う 宣 再 な 大 胆 が あ ら わ れ
画 ・ 調 毒 趨 璽 、 ペ プ ト ス ト レ プ ト コ ッ カ ス 魔 . 淋 画 、 ブ ラ ン ハ 〆 る こ と が
告 さ れ て L , る の で 、 版 痛 、 娯 回 の 下 蛎 が あ ら わ
本剤の使用にあたっては、耐性西の発現等を防ぐ"た
ラ ・ カ タ ラ ー リ ス 、 ブ ロ ピ ォ ニ バ ク テ リ ゥ ム本剤の使用にあf二つては.耐性西の発現等を防ぐ"た
・ ア ク ネ ス . 大 綱 閏 、 れ た 喝 合 に ( 1 唖 ら に 投 与 を 中 止 す る な ど 遷 切 な 処 庫 " ­
め、原則として感受性を確哩し、疾病の港凍上必要な
シ ト ロ バ ク タ ー 属 、 サ ル モ ネ ラ 電 ( チ フ ス 画め、原則として感受性を確哩し、疾病の港凍上必要な
・ パ ラ チ フ ス 画 を 除 行 う 二 と 夕 8 ) そ の 他 : 他 の ニ ユ ー キノ ロ ン 系 抗 画 剤 で ま
最少蝦の期間の投与にとどめる二と衝
く ) 、 シ ゲ ラ 竃 、 ク レ ブ シ ェ ラ 属 、 エ ン テ ロ 最少限の期間の投与にとどめること・
バ ク ク 一 座 、 セ ラ チ ア れ に 低 血 柵 が あ ら わ れ る ( 凋 齢 者 、 将 に 腎 臓 害 患 者 で の
属 、 ブ ロ テ ゥ ス 嘱 、 コ レ ラ 画 、 畷 類 西 、 イ ン フル エ ン ザ 酒 、 ア シ 1 . 次 の 懸 者 に は 投 与 し な い こ と ら わ れ や す い ) と の 岨 告 が あ る の で 、 慣 重 に 投 与 す る 二 と
ネトバクター虞、カンピロバクター属、クラミジア・トラコマテイ木剤の成分およびオフロキサシンに対し過敏症の既住4.高齢者への投与
ス の う ち 寒 剤 悪 性 酉 に よ る 下 肥 感 染 症 唾 の あ る 患 者 本 剤 は 、 主 と し て 野 霧 か ら 柵
己 れ る が 、 扇 齢 者 で は 腎
● 誌 失 、 漫 進 気 管 支 炎 、 ぴ 三 ん 性 汎 姻 気 蕎 支 炎 、 気 管 支 拡 2 . 次 の 患 者 に は 漢 ■ に 投 与 す 塞 ぎ と 破 舵 が 低 下 して い る こ と が 多 い た め 、 悪 い 里 中 遍 度 が
張屋:馨崇時)、慢性呼談器疾患の二次悪蝶I)悪度の腎腫害のある患者2)てんかん等の哩れん 褐呪するおそれがあるので0回100蝿.8日2回など投辱
●咽裟頭穴、馬挑 (烏挑周璽炎、鳳暁周回膿 )、皐催疾患またはこれもの既往塵のある悪老(座れんそ起こす■ならびに投与間隔に篭重し.1月瓦に役与すること.
気 蓋 支
お そ れ が あ る 沙 ) 3 ) キ ノ ロ ン 系 抗 画 剤 に 対 し 過 敏 症 の 5 . 妊 婦 ・ 授 乳 婦 へ の 投 与
● 腎 圭 腎 炎 ・ 脱 炎 、 前 立 諜 炎 、 剛 奉 丸 炎 、 糾 薗 性 尿 道 既 往 歴 の あ る 患 老 4 ) 高 齢 肴 ( r 馬 齢 者 へ の 投 与 」 の 剰 I ) 妊 娘 中 の 投 与 に 問 す る 安 全 性 は 確 立 して い な い の
炎 ・ 非 海 薗 性 尿 道 炎 番 照 ) で 、 妊 婦 坐 た は 妊 娯 し ズ い る 可 能 性 の あ る 婦 人 に は 投 与
● 子 宮 内 悪 疫 , 子 宮 頚
炎 、 子 宮 付 属 翻 炎 、 ハ ル ト リ ン 腺 炎 3 ・ 副 作 用 し な い 二 と . 2 ) オ フ ロ キ サ シ ン で 母 乳 中 ヘリ 歩 行 す る こ と
●毛涜炎〈譲廼性座癒を含む)・癌、燭脆症・よう、伝染性1)シaツク:オフロキサシンでまれにショック症状があらが知られているので、授乳課への投与唯避けることが璽
纏壷疹、丹毒・蜂巣炎、リンパ菅(節)炎、化胸健爪画炎われることが慨告されているので、皿察を+分に行い.ましいが、やむ砦得ず投与する喝合は授乳そ避けさせる
(編直そ含む)、皮下纏砺.;子腺炎、纂鵬性壷癒、畢崇性郷常が められた哩合にIZ投与を中止し、遇切啄処亜こと。
扮 君 、 江 門 周 回 膿 咽 を 行 う こ と . 2 ) 過 敏 趣 : と 4 に 発 疹 、 躍 揮 、 ま た ・ 里 れ に 6 . 小 児 へ の 投 与
●乳認犬・外 ・舶 ・手癖劇等の(表在せ)二次感染虹班等があらわれることがあるので、このような症状があ小児に対する安全性は硫立していないので、小児には
● 胆 の う 炎 、 胆 管 炎 ら わ れ た 鴫 合 に は 投 与 を 中 止 す る こ と D 3 )
神 神 旺 系 投 与 し ぱ い 二 と ⑪
●外耳 、中耳炎、剛鼻腔 、化網性唾波腺炎:ときに不眠、めまい.餓痛等があらわれることがある0ユ7.相互作用
●眼鍾炎、憂粒膿、渡涜炎、婚膜炎、髄板腺炎た、オフロキサシンでユれに鹿れんがあらわれることが蝿l)韻似化合物(エノキサシン等)で、フェンブフェン等のう
●鱈酉達赤痢、感染性腸炎・サルモネラ鳩炎、コレラ告されている.4)腎魔:と心にBUNの上昇があらわれるエール酢酸系またはブロピオン酸系非ステロイド性澗炎
●歯層喧3量犬、歯冠周回炎.顎炎二とがある.また、オフロキサシンでまれ'二心性腎不全が頭痛剤との併用により、まれに極れんがあらわれるとの締
あらわれることが鰹告されている・5)肝屋:ときにGOT.告があるので慎亘に投与する里と.2)アルミニウムまた
■用法・用量GPT、AI­P、ナGTP、輯ピリルビンの上昇等があらわれはマグネシウム含有の制酸剤あるいは
剤との併用に
過爾・震人こ謝して陰レホフ…シンこして!回100噸護
り淵離瀧謡濯職淵:より"収が睡下し勘桑が滅 …おそれが…
( 碇 : 0 錠 ま だ 唯 糎 粒 : 1 8 ) 砦 1 日 2 ∼ 3 回 旺 画 投 与 し ま す っ で 、 併 用 は 避 け る こ と が 望 ユ し い 、
ぱお、感染犀の梱馴および症状により週、増減しますが陰貫ことがあるので、観索暦+分に行い、異常が鹿められた8.その他
鹿または効果不十分と思われる症例にはレポフロキサシン場合には投与を中止すること.7)消化鋸:と色に悪心.動物実験(幼若犬、若い成犬(I 3ヵ月齢)、幼若ラット)で
として1回200mg< :2碇または頚粒;29)を1日3回程口咽吐、腹部不快感、下痢、食欲不娠・版痛、服部膨縄感関節異常が配められている.
投 与 し て く だ さ い 。 等 が あ ら わ れ る こ と が あ る . ま た . オ ワ ロ キ サ シ ン で 五 れ に
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Cravit' (レポフロキサシン製剤)
­92­
蕊
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プ ロ ト ン ボ ン プ ・ イ ン ヒ ビタ ー
30
l効能・効梁I
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I用法b用掴呂
胃 涜 蕩 、 十 二 指 腸 涜 蕩 、 吻 合 部 涜 蕩 、 逆 流 性 食 道 炎 、 通 常 、 成 人 に は ラ ン 、 ノ ブ ラ ゾール と して 1 回 3 0 m g を 1 巳 1 回 経 口 投 弓
Z o l l i n g e r- E l l i s o n 症 候 群 。 す る 。 な お 、 通 常 、 画 護 漉 、 吻 合 部
蕩 、 逆 流 性 食 道 炎 で は 8 週 間
ま で、 十 二 指 腸 涜 湧 で は 6 週 間 ま で の 投 与 と す る 。
¦煙用上の注懸里昌
1 . 一 般 的 注 恵 総 コ レ ス テ ロ ー ル 、 尿 殿 の 上 昇 等 。 7 . 相 互 作 用
, 台 療 に あ た っ て は 経 過 を 十 分 に 眼 霧 し 、 病 状 に 4 . 姦 齢 者 へ の 投 与 ジ ア ゼ バ ム . フ エ ニ ト イ ン の 代 湖 . 排 ; 世 を 遅 延
応 じ 治 療 上 必 響 最 小 限 の 使 用 に と ど め る こ と 一 殿 に 悪 齢 者 で は 鯨 分 泌 鴫 は 低 下 して お り. そ さ せる こ と が. 訓 聾 I オ メ フ ラ ソ ール で 告
な お . 長 期 の 使 用 程 験 憾 十 分 で な い の で . 雄 揖 の 他 生 理 搬 能 の 低 下 も あ る の で 損 金 に 投 与 す る れて い る 。
傭
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圭
に
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い
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が
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ま
し
い
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こ
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8
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そ
の
他
詞
2 次 の 患 者 に は 欄 宜 に 投 与 す る こ と 5 . 妊 婦 ・ 授 乳 婦 へ の 投 与 1 1 1 ラノ ト に 5 2 週 間 強 制 経 口 投 与 し た 実 験 で 、 5 0 m g
111蕊物過敏症の既往歴のある患者。(21肝陣害の111ラノトにおいて胎仔血蛎中濃度は母動物の血A*!/臼群(臨床用■の約100倍)において1例に良
あ る 悪 者 。 イ 3 ) 扇 齢 者 《 f 悪 齢 者 へ の 投 与 j の 項 番 鯛 L 婿 中 漁 区 よ り 悪 い こ と が 認 め ら れて い る 。 ま た . 性 の 綱 巣 間 $ 田 胞 眼 が 、 書 ら に 、 2 4 言 月 間 強 訴 リ 程
3,次の副作用があらわれることがあるウサキイ軽口J0mg/kglて胎仔死亡率の蛎加が認ロ投与した実験で.15mg及び50mg/k8/日群に
0 1 ' 過 織 症 2 と き に 発 疹 . 癌 痘 葬 。 こ の よ う な 曝 め ら れて い る の で . 妊 婦 又 は 妊 娠 して い る 可 能 お いて 良 性 の 精 製 間 姻 胞 腫 の 発 生 埴 加 が. ま た 合には投与を中止の121肝臓:ときにGOT、GPT,性のある婦人には治療上の有益性が危険性を上50mg/kg/巳群において雌1伽lに爾のカルチノイ
A L- P, L 、 卜 1 . γ - G T P の 上 昇 等 べ , 醐 索 を 十 分 に ま わ る と 判 断 き れ る 堀 合 に の み 投 与 す る こ と 。 卜 眼 が め ら れ た と の 報 告 が あ る 。
行 い . 異 常 が め ら れ た 堀 合 に は . 投 与 を 中 止 ( 2 1 動 物 実 験 で 母 乳 中 へ 移 行 す る こ と が 報 告 さ れ ( 2 ) 本 剤 の 投 与 が 胃 癌 に よる 症 状 を 胴 誌 す る こ と
するなど遥切な処睡を行うこと③ているので.授乳中の婦人への投与ば避けるこがあるので.悪性でないことを確鰹のうえ投与
( 3 ) 血 液 : と き に 貧 血 、 白 血 球 減 少 、 好 酸 球 地 多 、 と が 望 ま し い が. や む を 御 ず 投 与 す る 埋 合 は . す る こ と
ま た 、 ま れ に 血 小 板 7 歳 少 等 。 ( 4 ) 消 化 器 : と き に 授 乳 を 避 け さ せる こ と 。
便 湛 、 下 痢 、 口 渇 、 服 部 膨 ; 薗 感 等 。 6 . 小 児 へ の 投 与
( 5 ) 稲 神 神 軽 系 : と き に 砺 痛 、 眠 議 、 ま た 、 ま れ に 小 児 に 対 す る 安 全 性 ば 緬 立 して い な い ( 使 用 姪
不眠、めまい等。(61その他:ときに発熱、及び験が少ない)。
「
I薬 価 基 準 : 収 載
④難萎羅蒸擁謀紬
, 剰,
、、粥憲赫審議…
' 繍醗
〒54
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フZノタら・-妙
し)ま、抗血小板鮒へ血管拡張フ開を併せもった。
職;齢禽
蕊
房
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症状を改善します。
●1日2回投与により、優れた臨床効果が得られます。
〔効能・効果〕
慢性動脈閉塞症に基づく滴り9,窪痛及び冷感等の虚血性諸症状の改善
※用法・用量、その他の使用上の注 等は、製品添付文書をご参照ください。
謹塾
フレタール錠拙
ン。スタンー"割刷Pletaal⑬「蕊砺弱臨1
抗血小板剤
〔使用上の注意〕一抜粋1.次の迩者には投与しないこと
I!'出血している患者(血友病、毛細血管脆弱症、上剖消化管出血、尿語
出血、 血、硝子体出血等)
2概鰐又は妊嬬している可能性のある鰐人
2.次の患者には慣重に投与すること
1抗裁血蕊(ワルファリン等)あるいは抗血小板剤(アスピリン、チクロピ
ン等)を投与中の里者(血液製固能検査等を十分に行いながら使用する
12月軽期間中の患者
13,出血傾向並びにその素因のある患者
4 鷺な肝纏害あるいは腎陣害のある患者
資料凹求先
●凝議涛護繍溌繍術
大塚劉翻神田第2ビル
< 49作成〉
­94­
閉塞性動脈硬化症に伴う潰湧、癌痛および冷感
に優れた改善効果を発揮しま説
高純度EPA製剤、世界初登場。
⑮
E PA 製 毒
工"てテと刀し詔苫ル
【特徴】
高純度のEPA製剤であり、優れた臨床効果が確認され了
います
。
2蝿W 駕繍繍護麗溌騰P
3禦蝋麗裂鰹鮮P
A含有事を高めるという
【使用上の注恵】
1.一般的注意治派にあたっては、経過を十分に観察し、本剤で効果
がみられない場合には、投与を中止し弾他の療法に切り換えること。また
本剤投与中は定期的に血液検査を行うことが望ましい。2.次の
息者には投与しないこと。出皿している患者(血友病、毛細血管脆
弱症、消化管潰癌、尿路出血、零血、硝子体出血等)3.次の息
者には慎宜に投与すること。(1)月経期間中の患者(2)出血傾向
のある患者(3)抗凝血剤あるいは血小板凝集を抑制する薬剤(アス
ピリン、インドメタシン、塩酸チクロピジン、シロスタゾール等)を投与中の
患 者 ( 4 ) 手 術 を 予 定 して い る 愚 者 4 . 副 作 用 ( 1 ) 血 液 : と き に
出血がみられることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められ
た場合には投与を中止し、適切な処匿を行うこと。(2)過敏症:とき
た場合には投与をI
に発疹等の過敏症状があらわれることがあるので、このような症状が
あらわれた場合には、投与を中止すること。(3)消化器:ときに悪心
咽吐、胃部不快感、食欲不振、下痢等があらわれることがある。(4)肝
臓:ときにGOT,GPT,Af-P等の上昇があらわれることがある。
※その他の 用上の注意」等は添付文書をこ'参照下さい。
※その他の「使用」
【効能・効果】
閉
塞性助脈硬化症に伴う漁蛎、窪緬及び冷感の改響鰭繍蕊蕊
【用法・用量】
イ
コサヘント酸エチルとして趣総成人¦回600""} (2カフセル)を旧畿I蕊騨
3回、毎食直後に経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
…紛痔蝋挙株式会社
雑ocHlDA璽京部斯宿区四谷1丁目7弼地〒160
画
ツムラはり仏ラ 刊工認穎粒(医跡目)12眠目1+3品目により、高齢化社会の深まりつつある現実の治頂に貢献しつつ、
動製聞切科学的な実箇匿通た
' 、21世紀に至る畏慧会
i の治寮手段とLノての役割をはた1疋いきたいと陽っておりま魂
肝機能障害の
治療に
体力中等度で上腹部がはって苦しく、舌苔を生じ、
口中不快、食欲不振、時により微熱、悪心などのある場合
、.辱-錫.¥!』'­
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エキス穎粒(医療用
● 繭
●多様な薬理効果が報告されていま説
、肝細胞障害防御作用!
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、肝再生促進作用2、
、抗炎症作用員
4、肝内過酸化脂質低下作用筋"
5、肝血流量低下抑制作用61
〔文献〕')小川州1111]. (Ill : ACTA IIISKKIIKM. CVTOCIIKM . IMIIIIU, IHWi., Jll 細,19洲削 111'1"1.他:柵化糾1,i2lzII:lIi.'抑I
3)柳iI州紘,他:炎縦.7(:i)2H7. 1987 .iWMifノto他↑イ11淡桝蕊'、淡金鯉2(:I)1M;().1洲5
5)''1茶火之,他:アルコール代洲と1f. 7.371,1988 6)flill柚り).他:Excerp Modica,ICS,6 2561985
¦効能・効果
「雇用王而琵憲
体ノノ011淳血でI:IV部が1.t. て L〈、門終
と'1北.1111イ;快.jt砿181k、p》に.L')撤
然、懇心などの〃』るも )の次の州撫:
種の急性熱性痢、肺炎、気管支炎、感冒、
胸膜炎・肺結核などの結核性蹄疾患の柵助
療法、リンパ腺炎、慢性胃腸障害、肝機能
障害、産後回復不全
(1)一舶的姓恵I)4&制4・服川侭.蝋状の1k沖が僻"、イ,jlないj吟介11.他")肋;抑川拠〃剥胡4・勝胆i4ニレ2)11ぞ
含街イ1.1凸瀧ノj劉刑細zMiI1I枇0ノl〃M制.1.曲術〃リ0ン/、仙ぺ・IhIll:"MM3i』な曙4F1.分↓&ilい、汎常か必ツ》f,』哩一
ときは投ツ を'I'll.1.らこと 3)胆飲鋤帆〃製ハリ ル川・↓・るjル合は、符イi'上 ぴ〕'11)Mに誌 1.ること"(1ケにⅡ.イハを意
イ『する桝ノj製剤の{ル川には、よりi1:通を必嬰とする.,1 4)1111謝枕ルil炎があらわれることがあるので、発然、咳唯、・蒔
峨1N雅聯のIlfl州##iI状があf,われたjル合には、速やかに胸部X線聯の検f雌,kliiし.本nIlの股リ・をoIIIl1する,上と5.
に蝋I"な処拙細j・).弓と,、4.』6.IHlWfl:l肋炎(.tインタ・・・ノ,11ンαヒグ)Iji川Iリリ・〈'りくNlIlf¥れていん.,(2)次の姻筈
には慎重に投与すること。 しく1イ、〃"》戎え・くい為忠尚(3)副作用l)電鮒質代1M;lと川述111により11 り ンム:;盟
撚、血ノI:l:".、ナトリ'ソム・休波のlIiW、i,メルK・休爪鋤幼加聯の偽アルドステロン症がJ,f』われることが あるの手
¦用法・用量
常、成人1[17.5Kを2∼3Mに分制し、食111
又は食I川に経、投与・ウ.る・なお、年齢、体
重、症状によ')遠江端減する。
l)i5- l-tfutr^. ・麺 魁戦./I鋤●(悪1難劉'岐勇誌整総雌カリ典4,­­­戸
血推の結米としてミオパチーがあらわれるおそれがある.2)肝魔;まれに蝋砿、GOT
GPTの上外等があらわれることがある.3)呼吸器:まれにMII髄性ル1i炎があらわれるこ
があるので、このような繊状があらわれた場合には、投与を中止し適切な処侭を行う­
と。4>泌尿器;まれに頻服、排lf州、血尿、残尿感綿の肋脱炎様症状があらわれるこ
があるので、観察を十分に行い、災常が露められた掛合には投与を 10止し、適切な処置
を行うこと.(4)高齢者への投与一般に商齢打では生2M機能が低下しているので減城す
る な ど 注 血 す る こ と . ( 以 上 、 「 使 用 上 の 注 恵 」 全 文 肥 載 )
*組成、取扱い上の注意等は 付文 をご覧下さい.
蒜試言社弘ラ
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お問合わせいだだくか,下肥住所宛ご臆求下さし
●本社・医栗事業部:〒102粟京都千代、区宅悉町12番地7盃03(3221)0001㈹
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【組成】チハセン桂2.5画 は'錠中塩酸ヘナセフリル2.5噸を含有する白色の裸
である。チバセン錠5叱は1錠中埋敗ペナゼプリル5昭を含有する白色の裸錠であ
る副チパセン錠10働蝉1錠中埋酸ベナゼプリル10mgを含有する白色の裸碇である。
【効能・効果】高血圧症
【用法・用且】油常、成人には塩敗ベツ・ゼブリルとして5∼'0唾を1日1回経口投
与する園なお、年齢、症状により適宜増城する.ただし、宜症高血圧症又は腎臓害を
伴う高血圧疲の患零では2今5蝿から投与を開始することが望ましい.
【包装】便(2.5mgKlOO錠Cio鐙 10) tt(5mf;):iO0e(IO碇x10)500錠10錠
50)70O衝くM衝x50)(バラ)500首横(10噸>:100域(10衝 10)
■薬価基準収
使用上の注憲等鮮細につきまぽは製品の添付文盲をこ'覧〈ださし霜厚
チ川セゴ霊溌
ECWi帥t1%9.1973.13.C1BA満配rm副EEuiIEろ1Com、y・
Dlv圃蝿DICIBA GEIGYCo『 mRIon・AIlrj帥《9『嘩耐
製造販売日本チゾ《ガイギー株式会社
数
新世代のニユーキノロン
■かな血中勤態
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効能・効果、用法・用■、使用上の注恵尋については
添付文盲をご覧下さい。
持続型ニューキノロン剤
蕊
1雁哩lP』1.句別日01射
心画面
、、一色",
一舷名:フレロキサシン(略号gFLRX)
函:蕪糠総譲
ロダクション
く資料購求先:杏林製薬学術憎報部〉
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MEMO -
脳へ、新しい力。ドラガフンも
ドラガノンは
脳内アセチルコリン系に対する
神経鯛節作用噸を有する
脳血管障害性精神症状改善剤で爽
回露騨蕪俸う順縮輝書不
( 震撫
燥、抑うつ筑分)を改善します。
● プ ラ セ ボ と の = 宜 盲 検 比 較 賦 験 に お いて、
有意な改善が配められていますb
回娯
: 愚宣藍隻蹴層霧、て、
リハビリテーションとの併用で、より商い改
善率が記められていますも
回嚇蕊難寵蕊熟飾.とクル垂
ン酸受容体賦;舌・により、シナプス伝達効
蕊志め.
、脳
. 神経伝遠槻能を改善し
〔効能・効果〕
下記疾患《二伴う備締障害(不安・繍燥、抑うつ気分)の改善
脳 塞後逮症
〔用法・用重〕
通常、成人にはアニラセタムとIざて1回200噸を1日3回経口
投与する。なお、年齢、症状により適立増減する。
その他の使用上の睡窓等の詳細については.製品添付
文寄をご参照ください.
脳血
陣害性精神症状改讐剤…
⑳ トラ〃プ墨::
Draganon*Roch8《アニタセ'ム唄瓢〉
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(寅偶賦求先)
日 本 ロ シ ュ 株 式 会 社
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