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Agilent PSAスペクトラム・アナライザ 外部導波管ミキサによる

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Agilent PSAスペクトラム・アナライザ 外部導波管ミキサによる
Agilent PSAスペクトラム・アナライザ
外部導波管ミキサによるミリ波測定
Application Note 1485
外部ミキサ用オプションAYZ内蔵のPSAモデルE4440/46/48Aスペクトラム・アナライザ
目次
はじめに . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 2
外部ミキシングと高調波ミキシングの組合せ
外部ミキシングのためのPSAシリーズの特長
高周波測定における高調波ミキシングと外部ミキシング . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 3
高調波ミキシングの特長と欠点
プリセレクト・ミキサとプリセレクタなしのミキサ
外部ミキサのPSAへの接続
測定例:PSAを使用した外部ミキシング測定 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 7
詳細説明
表示された信号の解釈
PSAの信号識別機能の使用
● イメージ・シフト機能
● イメージ抑圧機能
実際の測定における注意事項 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 17
外部ミキサの選択
● Agilent 11970シリーズ高調波ミキサ、18∼110GHz
● Agilent 11974シリーズ・プリセレクト高調波ミキサ、16.5∼75GHz
● その他の外部ミキサ
PSAの外部ミキシング・バンドの選択
振幅校正と振幅確度
周波数確度
変調信号の測定
まとめ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 22
参考カタログおよびリソース . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 22
はじめに
外部ミキシングは、スペクトラム・アナライザの周波数範囲を拡大するための便利
で安価な手法です。第1周波数ミキシング(ダウンコンバート)をアナライザの外部
で行うことにより、アナライザの通常のレンジを超える325GHzまでの周波数を効
果的かつ正確に測定できます。また50GHzを超える高い周波数は、この方法でしか
測定できません。
外部ミキシングと高調波ミキシングの組合せ
外部導波管ミキシングの技術は高調波ミキシングと密接に関連しています。高調波
ミキシングでは、基本波ではなく、アナライザの局部発振器(LO)の高調波とミキ
シングして、入力信号をダウンコンバートします。マイクロ波スペクトラム・アナ
ライザでは通常、高調波ミキシングを使用して高い周波数を測定しますが、非常に
高い周波数の測定では高調波ミキシングと外部ミキシングが併用されます。
外部ミキサを使用する測定は、完全にスペクトラム・アナライザ内部で行われる測
定ほど直接的で簡単ではありません。機器のセットアップが多少複雑になり、測定
結果の解釈も必要になります。しかし、このような複雑さへの対処は容易で、その
複雑さを上まわる多くの利点があります。このアプリケーション・ノートでは、
Agilent PSAシリーズ・スペクトラム・アナライザに適用される外部ミキシングと関
連する高調波ミキシングを用いた測定について説明します。また、測定例を用いて
原理と測定方法を説明します。
外部ミキシングのためのPSAシリーズの特長
PSAシリーズ・オプションAYZは、外部ミキサが必要なアプリケーションに対して
優れたソリューションを提供します。このオプションには、測定とその結果の表示
に必要なハードウェアとソフトウェア、使いやすさや測定品質を高める多くの機能
が付属しています。
● 外部導波管ミキサ用のフロント・パネルのアナライザ接続
(LO出力とIF入力)
● イメージ抑圧機能やイメージ・シフト機能を使用した信号識別
● Agilentのプリセレクト・ミキサ、プリセレクタなしのミキサ、他社の外部導波
管ミキサとの互換性
● 標準導波管バンドによる18∼325GHzの広い周波数カバレージ
● 自動/手動による高調波の次数の選択
● アナライザからの外部ミキサ・バイアスをフロント・パネルまたはプログラム
制御で調整可能
● アナライザによるプリセレクト・ミキサの同調制御
● ミキサの変換損失を周波数の関数として補正し、正確な振幅測定を実行。補正
係数は、ミキサに付属のディスクからダウンロード、または手動入力
● 信号識別機能
(イメージ・シフトおよびイメージ抑圧)を使用中でも正確な振
幅測定を実行
● 高い振幅確度
(±0.48dB+外部ミキサの不確かさ)
● フル・シンセサイズド局部発振器および精密内部周波数基準による高い周波数
確度
2
高周波測定における高調波ミキシングと
外部ミキシング
ミリ波周波数でのスペクトラム測定は、周波数が高くなるほど困難になり、アナラ
イザ本体、ユーザの両者にとって難しい測定となります。
プリセレクタまたは
ローパス・フィルタ
IFフィルタ
ミキサ
包絡線
検波器
IF利得
入力
信号
RF入力
アッテネータ
対数増幅器
局部
発振器
水晶
基準
ビデオ・
フィルタ
ディスプレイ
検出回路
掃引発振器
ディスプレイ
図1:スペクトラム解析の一般的なアーキテクチュア
スペクトラム解析測定用の一般的なアーキテクチャでは、基本波ミキシング(第1ミ
キサ・ステージでアナライザの局部発振器の基本波周波数のみを使用)と、解析を
行う周波数レンジより上のレンジで動作する局部発振器を使用します。このような
アーキテクチャの例を図1に示します。
この手法は、高感度であり、外来信号が測定結果に含まれないなどの多くの利点が
あります。しかし必要な周波数より、高く広い周波数レンジを持つ高性能の局部発
振器が必要となるので、高い周波数のマイクロ波測定では望ましくありません。
上記の代わりに、第1ミキサ・ステージで局部発振器の高調波を使用すれば、第1ミ
キサがアナライザの内部(内部ミキシング)または外部(外部ミキシング)のどちら
に配置されている場合でも、さまざまな利点を得ることができます。高調波ミキシ
ングの主な利点は、低い周波数の解析に使用されるものと同じ局部発振器/IF構成
を用いて高い周波数を解析できることです。高調波ミキシングでは、局部発振器が、
測定する周波数より高い周波数レンジである必要はありません。LOに必要なもの
は、測定する周波数レンジと同程度の周波数の(ミキサ・ステージのドライブに十
分なエネルギーを持った)高調波だけです。
3
具体的には、アナライザのLOは効率的なミキシングを行うために高レベルのドラ
イブ信号を外部ミキサに供給します。またミキサは非線形性の高いデバイスである
ため、LO信号の高レベルの高調波が作成されます。LOの基本波の場合と同様に、
入力信号はLOの高調波とミキシング(加算または減算)され、IF周波数と等しい変
調成分による応答がディスプレイに表示されます。同調(ミキシングの式)は以下
のように表せます。
Fsignal=n * FLO±FIF
nはLOの高調波の次数。
FIFはアナライザのIF周波数(PSAでは321.4MHz)
この式は、特定のLO周波数(測定中アナライザが掃引を行うと変化する)で、アナ
ライザを同調する(したがってディスプレイに応答が表示される)2つの周波数が、
IF周波数の2倍だけ離れることを示しています。PSAシリーズ内蔵のプリセレクタ
なしのミキサを使用する外部ミキシングでは、ミキシングの式でマイナス符号を持
つ低い方の周波数を測定に使用します。
高調波ミキシングには、大きな利点とともに欠点や性能上の制限があり、ミキシン
グが内部で行われる場合にも、外部で行われる場合にも影響します。
● 振幅感度の低下 、表示平均雑音レベル
(DANL)または雑音指数の上昇が高調波
ミキシングの欠点です。LOドライブ・レベルがLO高調波の次数とともに下が
るので、マイクロ波高調波ミキサの変換効率は、周波数が高くなると低下しま
す。このことは、ミキシング・プロセスで使用される高次の高調波が、高い変
換損失と雑音指数、低い感度を示すことからも分かります。
● 周波数確度、安定度の低下、位相雑音の増大。LO高調波は、LO周波数を高める
のに有効です。しかし、高調波の次数とともに周波数の安定度が低下し、高品
質の発振器でも、乗算後に多少安定度が低下します。
● 不要な、識別できないミキサ成分 が測定結果に現れます。ミキサは本質的に広
帯域デバイスなので、LOの高調波は全て、入力周波数とミキシングされます。
このため多くの不要信号が発生しディスプレイに現れます。この状態は、外来
信号を除去するフィルタを持つプリセレクト・ミキサを使用して改善できま
す。プリセレクタなしのミキサの場合は、PSAシリーズなどのAgilentスペクト
ラム・アナライザにより、信号の識別機能や不要なミキサ成分の抑圧機能が提
供されます。
● プリセレクト外部ミキサには、プリセレクタ・フィルタの挿入損失によるコス
トの上昇、感度の低下といった欠点があります。またプリセレクタのインピー
ダンス不整合や関連した整合回路により、周波数応答誤差、追加の実効挿入損
失が生じます。
● 振幅や周波数の校正や補正が必要な 複雑な測定セットアップ 。内部基本波ミキ
シングやプリセレクタ付き内部高調波ミキシングを使用するスペクトラム・ア
ナライザの簡単なセットアップや応答と比較すると、外部ミキシングの使用は
複雑です。ユーザは、プリセレクト・ミキサ用の電源やプリセレクタ同調信号
に加えて、外部ミキサを選択したり、接続する必要があります。高周波の外部
ミキサには、バイアス電流を供給し、その値を設定する必要があるものもあり
ます。ユーザはまた、周波数/振幅変換係数を考慮して、シグナル・インテグ
リティを確認する必要があります。
● 振幅確度の低下。 外部ケーブル、コネクタ、アダプタが外部ミキサのさまざま
な変換損失に組み合わさって、測定に不確かさが生じます。重要な信号経路の
一部がアナライザや校正ルーチンの外部にあるため、適切な測定方法を一貫し
て使用しないと、再現性と安定度が低下する場合があります。
4
プリセレクト・ミキサとプリセレクタなしのミキサ
PSAシリーズ・スペクトラム・アナライザは、プリセレクト外部ミキサとプリセレ
クタなしの外部ミキサのどちらとも併用できます。プリセレクタとは、第1(この場
合には外部)ミキサ・ステージの前に配置された同調可能なバンドパス・フィルタ
です。このフィルタはPSAからの電圧出力によって制御され、必要なミキシング・
モードが自動的にトラッキングされます。プリセレクト外部ミキサでは、外部ミキ
サの一部であるフィルタにバリウム・フェライト技術を使用しています。このフィ
ルタにより、不要な信号はミキサへ到達できなくなり、ミキシングも生じません。
このため、ディスプレイ上の信号は入力信号からのもので、他のミキシング・モー
ドからのもの(イメージ応答や不要なLO高調波応答)ではないと仮定できます。
このようなフィルタを内蔵しているプリセレクト・ミキサからは明確な測定結果が
得られます。これは、入力信号の特性が不明なアプリケーションや、真の応答と不
要な応答とを分離する作業を避けたいユーザにとって最大の利点です。また、入力
信号が周波数的にかなり離れている測定でプリセレクタを使用すると、ダイナミッ
ク・レンジの向上も期待できます。プリセレクタを使用すると、ミキサで大きな信
号と小さな信号が混在するのを防げるので、ミキサに起因した入力信号の高調波歪
みを防止できます。
残念ながら前述のように、プリセレクト・ミキサには欠点もあります。現在のバー
ジョンでは、周波数レンジの上限は75GHzです。またプリセレクト・ミキサは、通
常のミキサよりも大きく、複雑かつ高価なデバイスで、スペクトラム・アナライザ
との接続(測定セットアップ)が若干複雑です。さらに、プリセレクタによる挿入
損失が測定値に加わり、ほぼこの挿入損失の分(通常6∼10dB)ダイナミック・レン
ジと感度が減少します。
プリセレクタなしのミキサを外部ミキサ測定で使用すれば、多くの利点が得られま
す。18∼325GHzの広い周波数レンジをカバーし、比較的安価なソリューションが
得られます。プリセレクタ・フィルタがないので変換効率が低下せず、最高の感度
と雑音レベルが得られます。
入力信号が既知のアプリケーションでは、プリセレクタなしのミキサによる不要な
応答は無視できます。その他の多くのアプリケーションでは、PSA内蔵の信号識別
機能や信号抑圧機能を使用すると、プリセレクタなしで測定結果を迅速かつ簡単に
解釈できます。これらの信号識別機能と信号抑圧機能については「PSAの信号識別
機能の使用」のセクションで説明します。
5
外部ミキサのPSAへの接続
PSAでは、外部ミキサ用LOは、フロント・パネルの「1st LO Out」ポートから提供
されます。この発振器の基本波は、16.5±2dBmのパワー出力レベルで2.85∼
6.9214GHzをカバーします。外部ミキサのRFポートへの信号入力は、LOの高調波
を使用して、アナライザの321.4MHzメインIFステージまでダウンコンバートされ
ます。外部ミキサのIF出力は、PSAフロント・パネルの「IF入力」ポートに接続し
ます。このブロック図を図2に示します。
外部高調波ミキサ
入力
信号
3 GHz
321.4 MHz
3.9214 GHz
21.4 MHz
全ディジタルIF ASIC
7.5 MHz
ADC
入力
信号
ディジタルRBW
ディジタル対数増幅器
ディジタルVBW
ディジタル・ディテクタ
3.7 GHz
3.6 GHz
プリセレクタ
321.4 MHz
300 MHz
28.9 MHz
掃引発生器
ディスプレイ
図2:外部ミキサ用オプションAYZ内蔵のAgilent PSAシリーズ・スペクトラム・アナライザのブ
ロック図
6
測定例:PSAを使用した外部ミキシング測定
この例では、オプションAYZ内蔵のAgilent PSAシリーズE4440Aを使用してパワ
ー・レベル−20dBの35GHz CW信号を測定する方法を紹介します。
ステップ1:外部ミキサの接続
この測定例では、不要な信号を発生させディスプレイに表示するデモと、必要な信
号の選択や正確な測定を支援する信号識別機能のデモを行うために、26.5∼40GHz
の周波数をカバーするAgilent 11970Aシリーズのプリセレクタなしのミキサを使用
しています。
測定のための接続
PSA
プリセレクタ
同調出力
IF入力
第1LO出力
同調入力
Agilent 11974シリーズ・
ミキサ(平面図)
LO入力
SMAケーブル
RF入力
SMAケーブル
IF出力
信号源
電源
プリセレクタ電源
Agilent 11947-60028
電源
PSA
IF入力
SMAケーブル
第1LO出力
SMAケーブル
IF
LO
RF入力
信号源
Agilent 11970シリーズ
高調波ミキサ
図3:プリセレクト・ミキサ、プリセレクタなしのミキサ、Agilent PSAスペクトラム・アナライ
ザの接続図
7
ステップ2:測定のセットアップ
信号源のセットアップ
35GHz のCW周波数を選択します。
−20dBmの出力パワー・レベルを選択します。
PSAスペクトラム・アナライザのセットアップ
PSA上で外部ミキサ・モードを選択します。
ハードキー:Input/Output
ソフトキー:Input Mixer、Input Mixer Ext.
次に、ミキサの種類(ここではプリセレクタなしの)を選択します。(プリセレク
ト・ミキサの場合は、ミキサの種類で「Presel」を選択すると、アナライザのリ
ア・パネルの「Presel Tune Output」コネクタに接続された同調信号がオンになり
ます。
)
ハードキー:Input/Output
ソフトキー:Input Mixer、Mixer Config、Mixer Type Unpre
(アナライザのデフォルト設定)
この状態で、外部ミキサのバンドを選択します。(バンド選択の詳細は、本書の
「実際の測定における注意事項」のセクションのバンド表をご覧ください)
ハードキー:Input/Output
ソフトキー:Input Mixer、External Mixer、Ext Mix Band、26.5−40GHz(A)
振幅補正係数
(ミキサ変換損失)
を保存して、PSAの振幅補正機能をオンにします。
(利用可能な場合は)変換損失補正係数のディスクをアナライザのフロッピーディ
スク・ドライブに挿入して開始します。変換損失補正係数のディスクがない場合
は、ミキサに付属の(またはミキサ本体に印刷されている)データから読み込ん
で、手動で入力します。オプションAYZの操作マニュアルをご覧ください。
ディスクから補正係数を読み込んでアナライザに保存します。
ハードキー:File
ソフトキー:Load、Type、More、Corrections
補正係数ファイルを強調表示してLoad Nowを押します。
振幅補正機能をオンにします。
ハードキー:Amplitude
ソフトキー:More、Corrections
読み込まれた補正係数ファイルの種類を選択します。
ミキサの高調波の選択
ミキシングする高調波の次数、その符号、ミキサ・バイアスの利用は、この例
のように、高調波モードをAutoに設定すると自動的に制御されます。高調波の
次数は手動でも選択できます。そのためには、Input/Outputハードキーを押
した後に、Input Mixer、Mixer Config、Harmonicの各キーを押してManを
選択します。高調波の手動選択の詳細は、オプションAYZの操作マニュアルを
ご覧ください。
これで、必要な中心周波数とスパンが選択されているはずです。この測定例では、
開始周波数が26.5GHzで、終了周波数が40GHz( 中心周波数=33.25GHz、スパ
ン=13.5GHz)のバンドのデフォルトの全周波数レンジから開始します。
8
測定結果
図4:プリセレクタなしの外部ミキサで用いた35GHz信号の測定例(不要なミキシング・モードに
より、多数の不要な信号が発生)
ステップ3:測定結果の解釈と信号の識別
この例の入力信号は単一(35GHz CW信号源)であることが分かっています。外部ミ
キシング・プロセスとそれに関連する多くのミキシング・モードにより、必要な信
号以外にも多くの信号が発生し、測定結果に含まれていることが分かります。入力
信号の周波数が正確に分かっている場合は、次のステップ4に進んで、最終的な解
析のために中心周波数とスパンを設定できます。
しかし、ディスプレイ上の不要な信号の識別作業が多くの場合に必要になります。
この作業には、これらの信号が発生した原因を理解する必要があります。次の「表
示された信号の解釈」、「PSAの信号識別機能の使用」の2つのセクションで、外部
ミキシング動作について説明します。
ステップ4:中心周波数とスパンの最終設定
最初の解析と信号識別では、正確な中心周波数が不明な信号を見つけて、干渉を起
こす可能性のある信号や不要な変換成分を識別するために、比較的広い周波数スパ
ンで行われます。この解析と検証の後で、周波数スパンは必要な周波数を中心とし
たものとなり、スパン自体も狭められて、必要な信号が明確に表示されます。この
時点で、側波帯や変調といった、信号の重要な特徴を表示するための基準レベルや
スケーリングを設定します。
9
表示された信号の解釈
前述のように、外部ミキサ用のLOドライブ信号は、スペクトラム・アナライザの
第1LOの高調波です。26.5∼40GHzをカバーする外部ミキサの「A」バンドでは、
LOの8次高調波が使用されてきました。しかし外部ミキサは、8次だけでなく、LO
の全ての高調波が発生します。このため、RF入力信号はLOの全ての高調波とミキ
シングされ、LOが選択されたスパンを掃引したときに321.4MHzのIF周波数が生じ
る各ミキシング成分が、ディスプレイに1個の応答として現れます。
表示信号に影響する別の要因として、入力信号の高調波があります。この例では、
35GHzの信号源が70GHzにかなり大きな2次高調波エネルギーを持っています。こ
の70GHz信号がLOの全ての高調波とミキシングされて、ディスプレイに追加の信
号が現れます。
このミキシング成分の多くは、外部ミキサのバンドを示す一般的なスプリアス・チ
ャートを使用して、グラフで表せます。図5は、N=3からN=36までの応答が含ま
れたスプリアス・チャートです。
fLO (GHz)
4
N=3
7000
5
6
9
8
7
10
12
11
14
13
15
16
6500
17
18
6000
19
20
5500
5000
U
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31
32
33
34
35
36
W
E
4500
V
4000
A
Q
K
3500
110000
105000
100000
95000
90000
85000
80000
75000
70000
65000
60000
55000
50000
45000
40000
35000
30000
25000
20000
15000
3000
fRF (GHz)
図5:複数の応答を示すスプリアス・チャート。太線は外部ミキサのバンドK、A、Q、U、V、E、W
を示します。PSAではバンドF、D、E、Y、Jも使用できますが、ここには示していません。
10
以下の解析はこのスプリアス・チャートに基づいたものです。理解しやすいように、
真の信号だけを使用して、そのイメージは無視しています。しかし、外部ミキシン
グ・アプリケーションでは、全ての信号がイメージ信号と対になっています。
PSAのAバンドでの外部ミキシング
表示周波数:
26.5∼40GHz
表示N:
8
入力RF周波数:
f1=35GHz
IF周波数:
321.4MHz
f2=70GHz
図6は、RF入力周波数35GHz(基本波)と70GHz(2次高調波)で発生する可能性のあ
るミキシング成分をAバンドの画面に投影したものです。
LO高調波対RF
N=5
7
N=6
N=7
N=8
Aバンドの表示N
N=9
N = 10
N = 11
N = 12
6
N = 13
N = 14
LO 5
N = 15
N = 16
N = 17
N = 18
4
N = 19
3
26
30
34
38
42
46
50
RF GHz
54
58
62
66
70
図6:35GHzと70GHzの入力により発生し、Aバンドのディスプレイに表示される可能性のあるミ
キシング成分
11
表示結果と発生する可能性のあるミキシング成分を対応させるために、図7のよう
に、表示のスケールを大きくして、入力周波数とLO高調波の次数を表示すると便
利です。
LO高調波対RF
表示N=8
N=5
7
N=6
35GHzの入力信号
6
N=7
N=8
f = 35G, N = 10
LO 5
f = 70G, N = 15
f = 70G, N = 16
f = 35G, N = 9
N = 15
N=9
N = 17
N = 10
N = 16
f = 70G, N = 18
f = 35G, N = 10
4
f = 70G, N = 17
f = 70G, N = 19
N = 18
N = 11
N = 19
N = 12
N = 13
3
26
28
30
32
34
36
38
40
42
RF GHz
図7:測定結果の例に現れたミキシング成分。RF入力周波数(35GHzまたは70GHz)をLO高調波
の次数と一緒に表示。
12
PSAの信号識別機能の使用
信号を選択して詳細に解析する前に、どの信号が意図しないLO高調波であるのか、
ミキシング・モードにより生成されたのか、その結果どの信号が間違った振幅およ
び周波数で表示されているのかを知りたい場合があります。この作業はPSAの信号
識別機能など、いくつかの方法で実行できます。前述のように、信号源を手動で解
析する方が教育的ですが、ほとんどの状況でその必要はありません。その代わりに、
PSAのオプションAYZの信号識別機能と不要信号抑圧機能を用います。
PSAシリーズ・スペクトラム・アナライザは、「イメージ・シフト」と「イメージ
抑圧」と呼ばれる2つの異なる信号識別手法を提供しています。
イメージ・シフト機能
イメージ・シフト法では、不要信号はディスプレイから除去されず、交互掃引によ
り信号の位置がシフト(場合によっては消える)されます。必要な信号は影響を受
けないので、識別できます。この方法は、IF周波数の2倍を現在使用している高調
波の次数で割った値に等しい周波数だけ、アナライザのLOをシフトすることで実
現されます。すなわち、
Fシフト=2 * FIF / F
または
Fシフト=642.8MHz/N
Nで割ることにより、外部ミキシングに必要なLO高調波がIF周波数の2倍だけシフ
トされます。図8はこれをグラフで表したものです。
f LO
1−ミキシング
1+ミキシング
6
5
4
f RF
3
3
4
5
6
7
図8:イメージ・シフト法のグラフによる説明(+ミキシングと−ミキシングの両方を表示)
この測定例を用いてイメージ・シフト法を説明するために、以下を仮定します。
● スペクトラム・アナライザを周波数5.3214GHz
(アナライザのLO周波数は5GHz
になります)に同調させて、ディスプレイ中央の応答を観察します。
● 実際の入力信号は5.3214GHzまたは4.6786GHzですが、
どちらかは分かりません。
13
イメージ・シフト機能をオンにすると、スペクトラム・アナライザはLO出力をIF
周波数の2倍だけ、まず一方に変化させて、次に反対方向に変化させます。(図8を
参照)
図8から、実際の信号が5.3GHzであれば、アナライザはLO周波数を上側にシフトし
ますが、「1+」のミキシング・モードであるため、ディスプレイの中央に応答があ
ることが分かります。一方、LOが下側にシフトされた場合は、ディスプレイ上の
応答がなくなります。
逆に、アナライザを5.3214GHzに同調させたときの実際の入力信号が4.6786GHzで
ある場合には、ディスプレイの中央に応答が現れます。この場合は、イメージ・シ
フト機能を使用してLOを上側にシフトすると応答がなくなりますが、下側にシフ
トさせると応答が現れます。この結果は、アナライザを5.3214GHzに同調させると、
実際には5.3214GHzのイメージが観測されることを示しています。したがって、IF
周波数の2倍に等しい量だけ低い周波数である4.6786GHzに同調させて、アナライ
ザが校正された「1+」のミキシング・モードでの応答を観測します。
図9は、この測定例でのイメージ・シフト機能の効果を示したものです。
図9:イメージ・シフト機能をオンにした場合の35GHz信号の測定例
14
図10のように、比較するディスプレイを上下に並べて見ると、イメージ・シフト機
能の効果をビジュアルに理解できます。
図10:イメージ・シフト機能の使用前(上)および使用後(下)の35GHz信号の測定結果(両方の測
定結果の間に引かれた垂直線は実際の信号の位置を示します)
15
イメージ抑圧機能
イメージ抑圧機能は、イメージ・シフト機能に基づいており、不要信号をディスプ
レイから実際に除去するという特長があります。
イメージ抑圧モードでは、各ディスプレイは実際には2回の掃引結果で構成され、
Min Hold機能をデータに適用します。2回の掃引のうちの1回はイメージ・シフト・
モードのLOを使用して行われます。この機能では、各ポイントにおいて、2回の掃
引のうちの小さい方の振幅値だけを表示します。
シフトされた応答は全て、2つの測定値の一方だけに存在するので、シフトされな
いまたは有効な応答だけが、ディスプレイの雑音レベルの上に残ります。これによ
り、不要な応答をディスプレイから効果的に除去できます。イメージ抑圧機能の効
果を図11に示します。
図11:イメージ抑圧機能をオンにした場合の35GHz信号の測定例
16
実際の測定における注意事項
外部ミキサの選択
Agilentは、11970シリーズのプリセレクタなしのミキサと11974シリーズのプリセレ
クト・ミキサの2種類の外部ミキサを提供しています。いずれも、動作周波数レン
ジで振幅校正が行われています。
Agilent 11970シリーズ高調波ミキサ、18∼110GHz
11970K
18∼26.5GHz
11970A
26.5∼40GHz
11970Q
33∼50GHz
11970U
40∼60GHz
11970V
50∼75GHz
11970W
75∼110GHz
これらのプリセレクタなしのミキサは、フラットな周波数応答を示します。また、
デュアル・ダイオード・デザインにより変換損失が少なく、ミキサ・バイアスおよ
び同調調整が不要です。これらのミキサでは、PSAは「−」ミキシング・モードを
使用します。
Agilent 11974シリーズ・プリセレクト高調波ミキサ、16.5∼75GHz
11974A
26.5∼40GHz
11974Q
33∼50GHz
11974U
40∼60GHz
11974V
50∼75GHz
11974シリーズ・プリセレクト高調波ミキサでは、プリセレクタなしの高調波ミキ
サで必要な、ミキシング・プロセスで発生したイメージや高調波をディスプレイか
ら除去して必要な信号の識別を行うための、時間のかかる信号識別プロセスが不要
になります。また、プリセレクタにより、広帯域信号によるミキサの過負荷とDUT
に放射されるLO高調波が低減されます。これらのミキサにはスタンドアロンの電
源が付属して出荷されます。
プリセレクタ・フィルタは、不要な高調波とイメージ周波数をほぼ全て除去するの
に十分な約100MHzの帯域幅を持っています。
プリセレクト・ミキサには内部フィルタ用の同調電圧が必要です。PSAシリーズ・
スペクトラム・アナライザは、この電圧をリア・パネルのコネクタから供給します。
Vプリセレクタ同調=1.5 * FLO V
FLOの単位はGHz。
最大Vプリセレクタ同調は10V
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その他の外部ミキサ
325GHzまでの周波数をカバーする外部ミキサは他のメーカからも入手できます。
ミキサの中にはシングル・ダイオード・デザインで、DCバイアスが必要なものも
あります。PSAは、IF入力コネクタからこのバイアスを供給できます。バイアス電
流は、アナライザのフロント・パネルまたはリモート・プログラミングにより最高
10mAまで調整できます。
PSAの外部ミキシング・バンドの選択
PSAの外部ミキシング・バンド、ミキシング・モード、高調波の次数の詳細を表1
に示します。
バンド名/
周波数レンジ
11970/他社の
プリセレクタなしの
ミキシング・モード*
11974
プリセレクト・
ミキシング・モード*
LO
高調波の次数
プリセレクタなしの表示の
最低周波数(GHz)
周波数レンジの
最高周波数(GHz)
6
17.7286
41.0786
Kバンド
18.0∼26.5GHz
−
Aバンド
26.5∼40.0GHz
−
+
8
23.5286
54.8786
Qバンド
33.0∼50.0GHz
−
+
10
29.3286
68.6786
Uバンド
40.0∼60.0GHz
−
+
10
29.3286
68.6786
Vバンド
50.0∼75.0GHz
−
+
14
40.9286
96.2786
Eバンド
60∼90GHz
−
16
46.7286
110.0786
Wバンド
75∼110GHz
−
18
52.5286
123.8786
Fバンド
90∼140GHz
−
22
64.1286
151.4786
Dバンド
110∼170GHz
−
26
75.79286
179.0786
Gバンド
140∼220GHz
−
32
93.1286
220.4786
Yバンド
170∼260GHz
−
38
110.5286
261.8786
Jバンド
220∼325GHz
−
48
139.5286
330.8786
注記参照
注記参照
ユーザ定義
*注記:
N
N= 「+」ミキシング・モードの場合
最低周波数=(N×2.9GHz)+321.4MHz
最高周波数=(N×6.9GHz)+321.4MHz−650MHz
N=「−」ミキシング・モードの場合
最低周波数=(N×2.9GHz)−321.4MHz+650MHz
最高周波数=(N×6.9GHz)−321.4MHz
表1:PSAの外部ミキシング・バンドの一覧
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振幅校正と振幅確度
PSAシリーズ・スペクトラム・アナライザによる振幅測定は、Agilentプリセレク
ト・ミキサ、または変換損失の特性評価が(メーカまたはユーザにより)実施済み
の外部ミキサを使用して校正できます。
PSAは、外部ミキシング・モードでは20dBのIF利得を選択して、外部ミキサの変換
損失のおおよその補償を行います。そのため、PSAのIFポートの入力において
20dBmの振幅の信号がディスプレイの0dBmに現れます。実際の変換損失はミキサ
や周波数により異なるので、厳密には20dBではありません。PSAはビデオ・シフト
を使用して、アナライザのIF利得の設定と外部ミキサの変換損失の振幅差をオフセ
ットします。
変換損失の測定値は通常、外部ミキサの本体にマーキングされているか、フロッピ
ーディスク内の電子データで提供されます。すでに述べたように、外部ミキサの変
換損失は、振幅キーを使用して、PSAの振幅補正係数テーブルに保存できます。ケ
ーブル、フィルタ、増幅器などの他のエレメントの損失や利得もこの方法で補償で
きます。
IF部が完全ディジタル化され、注意深くアナログ設計が行われたAgilent PSAシリー
ズ・スペクトラム・アナライザを使用すると、振幅およびパワーを正確に測定でき
ます。この確度および前述の振幅補正により、外部ミキシングされた信号でも正確
な測定が保証されます。
アナライザの表示を外部ミキサの動作周波数で校正したときの、信号レベルの絶対
値測定に適用される振幅測定の不確かさの原因を表2に示します。ここに示した不
確かさはアナライザによるもので、ミキサでの変換損失による誤差などの外部の不
確かさが別に存在します。このような外部の不確かさをスペクトラム・アナライザ
による不確かさに加える必要があります。
原因
不確かさ(±dB)
絶対振幅確度
0.27
IF経路の周波数応答
0.4
全不確かさ
0.67
全不確かさ(RSS)
0.48
表2:外部ミキシング・モードでのPSAシリーズの振幅確度
外部ミキシングを使用する他の多くのスペクトラム・アナライザと違って、PSAで
は、アナライザの信号識別モードが使用されているときには、必要な信号の表示は
正確に校正されています。すでに説明したように、信号識別モードでは掃引が2回行
われ、2回目の掃引では、LO周波数がIF周波数の2倍だけオフセットされます。2回
目の掃引ではパラメータが違うのでミキサの変換損失が変化することがあります
が、振幅情報は、1回目の掃引から求められます。したがって、信号識別手法の使
用と関係なく、振幅測定は正確で、最後の振幅測定の前に信号識別機能をオフにす
るステップは必要ありません。
19
周波数確度
E4440 PSAシリーズはシンセサイズド第1局部発振器を備えているので、同調レン
ジ全体で高い周波数確度と安定度が得られます。周波数確度は、アナライザの内部
基準発振器または(外部基準が使用される場合には)外部基準に依存します。
この測定で周波数確度に影響する2つの要因は、周波数読み取り確度とスパン確度
です。
周波数読み取り確度は以下のように計算できます。
±(マーカ周波数 * 周波数基準の確度+0.25%* スパン+5%* RBW+2Hz+0.5 *
水平分解能)
ここで、
周波数基準の確度=±7 * 10∼8Hz(内部基準の場合)
水平分解能=スパン/トレース・ポイント数
PSAのトレース・ポイント数は、デフォルトで600ですが、101∼8192の範囲で設定
可能です。
外部基準を使用する場合は、上の式で、内部基準の確度に外部基準の確度を代入し
ます。また、必要に応じて、水平分解能を調整できます。
スパン確度は以下のように計算できます。
±(0.2%* スパン+水平分解能)
変調信号の測定
変調信号の測定には問題が2つあります。搬送波の周波数または周波数差の測定が
難しいことと、ミキシングに使用するLO高調波が意図したものでない場合に変調
帯域幅の測定に歪が生じる可能性があることです。
大きな変調指数のFMやCDMAのようなワイドかつフラットな変調では特に、信号
を変調すると、図12に示すように、搬送波の周波数を求めるときに誤差が発生する
ことがあります。
f
CW
fは比較的容易に求められます
変調
BWi
BWi
fは±BWiの誤差を持つ場合があります
図12:CWと変調信号の測定の比較。CWの場合は、∆fは比較的容易に求められますが、変調信号
の場合は、∆fの測定に±BWiの誤差が生じることがあります。
20
変調信号の場合、高調波の次数N’が、表示の校正が行われたNと異なると、表示さ
れる帯域幅が変化します。図11は、N’
が、表示の校正が行われたNより高い場合に、
見かけの変調帯域幅が減少してしまう様子をグラフで示したものです。
表示がNに対して校正されており、fSがBWiに等しい変調帯域幅を持つと仮定しま
す。図13は、N’次高調波による変調信号をN次高調波で校正した表示に投影すると
BW=BWi * N/N’となる様子を示したものです。
N’>Nの場合には、図11に示したように、BWi * N/N’はBWiより小さくなります。
N’<Nの場合には、BWi * N/N’はBWiより大きくなります。
fLO
N
N'
f RF
BWi * N/N'
BWi
fs
図13:間違ったLO高調波を使用したときの見かけの変調帯域幅と周波数間隔の歪みのグラフによる
説明
図14は、N次高調波で校正を行い、N’>Nであるときに、変調信号の誤差がディス
プレイに現れる様子を示したものです。この場合、見かけのトーン間隔が減少する
だけでなく、見かけの帯域幅もBWi*N/N’
に減少します。
2*f IF
N'+
*N/N'
N'-
N-
N+
2*f IF
fR F
BWi * N/N'
BWi
図14:間違ったLO高調波の使用による、見かけの帯域幅と周波数間隔の誤差の説明
21
まとめ
外部ミキシングは、スペクトラム・アナライザの周波数範囲を拡大するための便利
で安価な手法です。第1周波数ミキシング(ダウンコンバート)をアナライザの外部
で実行することにより、アナライザの通常のレンジをはるかに超える周波数を効果
的かつ正確に測定できます。
マイクロ波スペクトラム・アナライザでは通常、高調波ミキシングを使用して高い
周波数を測定しますが、きわめて高い周波数の測定には高調波ミキシングと外部ミ
キシングが併用されます。このアプリケーション・ノートでは、外部ミキサが必要
なアプリケーションのために、背景となる基礎理論と代表的な操作を説明しています。
第1周波数ミキシング(ダウンコンバート)をアナライザの外部で実行することによ
り、325GHzまでの周波数を効果的かつ正確に測定できます。
PSAシリーズのオプションAYZは、外部ミキサが必要なアプリケーションのために
優れたソリューションを提供します。このオプションには、測定を行って結果を表
示するために必要なハードウェアとソフトウェア、使いやすさや測定品質を高める
ための多くの機能が付属しています。
参考カタログおよびリソース
『8 Hints for Better Millimeter-Wave Measurements』
Application Note 1391、カタログ番号5988-5680EN
Web:
www.agilent.co.jp/find/externalmixers
22
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サポート、サービス、およびアシスタンス
アジレント・テクノロジー株式会社
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April 26, 2004
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