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11月 7日 朝礼講話

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11月 7日 朝礼講話
おはようございます。
さて、今日は、
「志」ということについてお話しします。
辞書で「志」の意味を調べて見ると、
「 ある方向を目指す気持ち」
「 心の持ち方,信念」
などと出てきます。単に目的とか目標という意味を超えて 、「心の内側から表れる強
い気持ち」を表現した漢字だと思います 。「志を立てる」とか「志を高く保つ」など
と言いますね。
「あることがらを成し遂げる気持ちをしっかりもつ」ということです。
「志を立てるのに遅すぎるということは決してない」と言ったイギリスの政治家がい
ます。同じように、日本を代表する実業家(でパナソニック創始者の)松下幸之助さ
んも、「志を立てるのに、老いも若きもない。そして志あるところ、老いも若きも道
は必ず開けるのである。」と言っています。
そのことを証明する事実も無数にあります。
たとえば、皆さんも知っていると思いますが、江戸時代の測量家で、我が国で初めて
実測による日本地図を作成したことで知られる伊能忠敬という人は、55歳の年から
足かけ17年もかけて、実際に自分の足で全国を歩きながら測量を続けました。
55歳といえば、江戸時代当時なら、すでに第一線から引退したり、退職している年
齢でした。普通なら、あきらめてしまうところですが、伊能忠敬は「自分の力で正確
な日本地図を完成したい」という志を高くもって、一見無謀とも思える自分の夢をつ
いて実現させたのでした。
身近なところでは、私の母親も、長年の間次々と家族の介護に追われ、ようやく介護
からすべて解放されたのは70歳をかなり過ぎてからでした。それまでは毎日がとて
も忙しく、ほとんど自分自身のための時間をもつことができませんでした。
一人暮らしをしている今は 、「若い人には負けられない…」と、それまでまったく習
ったことがなかった「俳句」を興味をもち始め、若い人にまじって俳句教室に通った
り、色々な俳句のコンクールに積極的に挑戦したりして、俳句の腕を磨こうと張り切
っています。たまに実家を帰るといつも俳句の本が山積みされており、俳句の世界を
究めようとする母の「志」の高さを感じます。こちらの方も 、「負けていられない」
という気持ちにさせられます。
皆さんは、まだ中学生です。もし、理想と現実に隔たりを感じたとしても、それは無
理だと、最初から諦める必要はまったくないのです。
皆さんも、
「志」を高くもって、夢や理想の実現に向けて一歩を歩き出してください。
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