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合成ガスを経由するエタノール製造プロセスの CO2 削減効果

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合成ガスを経由するエタノール製造プロセスの CO2 削減効果
Journal of Japan Society of Energy and Resources, Vol. 32, No. 6
合成ガスを経由するエタノール製造プロセスの CO2 削減効果
CO2 Emission Reduction by Cellulosic Ethanol Production via Syngas
佐 賀 清 崇 *・ 柳 田 高 志
Kiyotaka Saga
**
・ ベスピャトコ
Takashi Yanagida
ウィン
**
アウン ・ 藤 本 真 司
Win Aung
Shinji Fujimoto
**
リ ュ ト ゙ ミ ラ **
Lyudmyla Bespyatko
・ 美 濃 輪 智 朗
**
Tomoaki Minowa
(原稿受付日 2010 年 10 月 29 日,受理日 2011 年 10 月 25 日)
This study evaluates three bioethanol production pathways that are composed by saccarification and fermentation process
(SFP), gasification and chemical synthesis process (GCP), gasification and biosynthesis process (GBP). These pathways are
designed by process simulator PRO/II, and these material and energy balances are calculated. From the simulation results, the
CO2 emission reduction of each process is evaluated. It becomes clear that the CO2 emission reduction of the process via
syngas is larger than that of the process via sugars. The ethanol yield of GBP is the maximum, and GBP can support oneself a
power and thermal energy in the process. In three processes, therefore, the CO2 emission reduction of GBP is the largest. The
ethanol yield of SFP and GCP is almost the same. Because the residue including lignin contains moisture, the thermal energy
from which SFP can be recovered is not large. On the other hand, GCP can use the thermal energy generated by chemical
synthesis for the power production. It is indicated that GCP has the possibility of increasing the CO2 emission reduction more
than SFP.
量を増加させることが可能であるが,プロセスに必要な電
1.はじめに
気・熱エネルギーに充当するための副産物は減少する.エ
農業残渣や林地残材などの食料との競合が少ないセルロ
タノール収量が増加しても,系外からのエネルギー投入が
ース系バイオマスからエタノールを製造し,化石燃料を代
必要になれば,CO2 削減量が減少する可能性も考えられる.
替することは,温室効果ガス削減の観点から重要である.
本研究では糖化・発酵プロセス,ガス化・化学合成プロ
現在,セルロース系バイオマスからのエタノール製造技術
セス,ガス化・生物合成プロセスの CO2 削減量を明らかに
としては,酵素によってセルロース,ヘミセルロースをそ
することを目的とした.まず,各プロセスで用いられるエ
れぞれヘキソース,ペントースに糖化し,これらの糖から
タノール変換技術の反応条件及び変換効率を文献調査し,
酵母によってエタノールを生産するプロセスが主に検討さ
そのデータをもとにプロセスを設計し,シミュレーション
れている.このプロセスではリグニンをエタノール生産で
によって物質・エネルギー収支を把握する。そして,得ら
きないために,エタノール収量を向上させるには限界があ
れたシミュレーション結果から各プロセスの CO2 削減量を
る.この課題を解決するために,セルロース系バイオマス
算出し,合成ガス経由のエタノール製造プロセスの優位性
をまずガス化し,得られた合成ガスからエタノールを製造
について CO2 削減効果の観点から比較検討する.
するプロセスが検討されている.このプロセスではホロセ
ルロースだけでなくリグニンからもエタノール生産の基質
2.方法
として利用できることから,糖化・発酵プロセスよりもエ
タノール収量を増加させる可能性がある.
2.1
合成ガス経由のエタノール製造プロセス
バイオエタノール製造による CO2 削減量は,ベースライ
図 1 に環境負荷の小さい非硫酸方式による糖化・発酵プ
ン排出量から製造プロセスからの排出量を差し引くことで
ロセス(以下,SFP)を示す 1).バイオマスはまず 2mm 以
求められる.ここでベースライン排出量とはバイオエタノ
下に粗粉砕され,160℃,19.7atm の条件下で水熱処理され
ールによってガソリンが代替されない場合に排出される量
る.次にディスクミルによってメカノケミカル処理(平均
である.糖化・発酵プロセスでは,リグニンをエタノール
粒径約 20μm)される.メカノケミカル処理物は,原料と
生産に利用できないためにエタノール収量が少ないが,プ
同程度のセルロースの結晶性が保持されているにもかかわ
ロセスに必要な電気・熱エネルギーをリグニンから充当す
らず,酵素が容易に接近できることにより,高い酵素糖化
ることが可能で,製造プロセスからの CO2 排出量を少なく
性を示す.水熱・メカノケミカル処理されたスラリーは固
できる.一方,合成ガス経由のプロセスではエタノール収
液分離され,固形分は糖化・発酵・蒸留を経て,92.5wt%
*
のエタノールに変換される.蒸留後のボトム液は固液分離
(独)産業技術総合研究所(現:東京大学大学院)
(独)産業技術総合研究所バイオマス研究センター
〒739-0046 広島県東広島市鏡山 3-11-32
E-mail : [email protected]
**
され,リグニンを主成分とする副産物はプロセスに必要な
電力・蒸気に変換される.
1
Journal of Japan Society of Energy and Resources, Vol. 32, No. 6
図1
図2
糖化・発酵プロセス(SFP)
ガス化・化学合成プロセス(GCP)
図3
ガス化・生物合成プロセス(GBP)
図 2 にガス化・化学合成プロセス(以下,GCP)を示す
6H2 + 2CO2 → CH3CH2OH + 3H2O
2)
(3)
.まずバイオマスは水蒸気ガス化(900℃,常圧)によっ
このときエタノールだけでなく酢酸も副生される.エタ
て H2/CO=2 の合成ガスに変換される.ガス精製後,合成ガ
ノール・酢酸を含む溶液は蒸留によって分離・濃縮される.
スはコンプレッサーで圧縮され, 300℃,5.3MPa,触媒下
ガス化でのタールやチャ―,生物合成後の未反応合成ガス
で式(1)の反応によってエタノールは化学合成される.
はプロセスに必要な電力・蒸気に変換される.
4H2 + 2CO → CH3CH2OH + H2O
2.2
(1)
プロセスシミュレーション
プロセスシミュレーションには定常状態プロセスシミュ
この化学合成によってエタノールだけでなくメタノール,
メタン,エタンなどが生成される.エタノールを含む混合
レータ PRO/II (Invensys Systems, Inc.)を用いた.シミュレー
ガスは精製され,未反応の合成ガスは再び化学合成に用い
ションには原料組成,熱物性,単位操作条件のインプット
られる.エタノール・メタノールを含む溶液は蒸留によっ
データが必要である.原料は 100 dry-t/day のユーカリチッ
て分離・濃縮される.ガス化でのタールやチャ―,化学合
プを想定し,組成はセルロース 42.7%,ヘミセルロース
成でのメタン・エタン,蒸留後のメタノールはプロセスに
13.0%,リグニン 26.8%,灰分 17.5%とした 4).プロセスで
必要な電力・蒸気に変換される.
用いられる物質の燃焼熱,標準生成熱,比熱,蒸気圧など
図 3 にガス化・生物合成プロセス(以下,GBP)を示す
の熱物性データは PRO/II のデータベースを用いた.一方,
3)
.まず,バイオマスは酸素をガス化剤とする部分酸化ガス
データベースに整備されていないバイオマスに関する物質
化(900℃,常圧,O2/C=0.2)によって H2/CO=0.94 の合成
(セルロース,ヘミセルロース,リグニン,灰分,ヘキソ
ガスに変換される.ガス精製後,合成ガスは反応槽に送気
ース,ペントース)のデータは,前報
され,嫌気性細菌(Clostridium ljungdahlii)の式(2)と(3)
した。また,気液平衡の物性推算には NRTL 式を用い,気
の反応によってエタノールは生物合成される.生成エタノ
相の混合物性は IDEAL 法で計算した.
ール濃度は 2~3wt%L 程度である.
6CO + 3H2O → CH3CH2OH + 4CO2
5)
と同様の値を採用
表 1 に各プロセスの単位操作の設定条件及び変換効率を
示す.機械操作における消費動力は PRO/II でシミュレーシ
(2)
2
Journal of Japan Society of Energy and Resources, Vol. 32, No. 6
表1
項目
各プロセス共通
原料投入量
原料組成
蒸留
エネルギー回収
SFP
粗粉砕
水熱処理
ディスクミル処理
酵素糖化
エタノール発酵
固液分離
GCP
水蒸気ガス化
熱化学合成
GBP
酸素製造
部分酸化ガス化
生物化学合成
入量は以下の手順で算出する.まずピンチ解析を行い,プ
シミュレーションの設定条件
設定値
100dry-t/day
セルロース:42.7 wt% (dry basis)
ヘミセルロース:13.0 wt% (dry basis)
リグニン:26.8 wt% (dry basis)
灰分:17.5 wt% (dry basis)
含水率:30 wt%
エタノール回収率:99%
製品エタノール濃度:92.5%
燃焼空気比:1.3
ボイラー効率:80%(LHV基準)
蒸気タービン効率:20%(LHV基準)
消費電力:83kWh/dry-t
160℃,19.7atm
消費電力:385kWh/dry-t
45℃,反応槽固形分率:20wt%
セルロース:90%
ヘミセルロース:90%
30℃
ヘキソース:90%
ペントース:85%
固形分回収率:99%
ケーキ含水率:70%
900℃,常圧
ガス化率:96%(炭素基準)
チャー:3%(炭素基準)
タール:1%(炭素基準)
合成ガスのH2/CO:2
300℃,5.3MPa
CO転化率:40.5%
アルコール選択率:46.4%
エタノール選択率:95.0%
酸素回収率:70vol%
酸素濃度:90vol%
PSA投入圧力:3atm
900℃,常圧
ガス化率:96%(炭素基準)
チャー:3%(炭素基準)
タール:1%(炭素基準)
O2/Cモル比:0.2
合成ガスのH2/CO:0.94
39℃,常圧
CO転化率:85.0%
H2転化率:50.0%
エタノール/酢酸生成比:6.52(mol/mol)
生産エタノール濃度:24g/L
ロセスの熱収支を明らかにする.熱交換に許容される最小
文献
接近温度差 ΔT は 15°C と設定した 10).そして,余剰の熱エ
ネルギーがある場合にはボイラー効率・タービン効率を乗
4)
じてプロセス内での発電量を求める.プロセス内の消費電
力から発電量を差し引くことで系外からの電力投入量を算
出する.プロセスでの消費電力は主要機器のみで,ポンプ
1)
や撹拌などの消費電力は含まれていないことに注意された
1)
い.また,余剰電力の系外への供給は考慮しない.
3.結果と考察
SFP,GCP,GBP のエタノール収量は 290,288,368 L/dry-t
1)
となり,GBP のエタノール収量が最大となった.これは
1)
GBP の CO 及び H2 のエタノールへの転化率がそれぞれ 85%,
50%と高い値であることに起因する.合成ガス経由でのエ
1)
タノール製造プロセスではリグニンもエタノール原料とし
て利用できることから,理論的には GCP のエタノール収量
6)
は SFP よりも多くなるはずである.しかしながら,SFP と
GCP のエタノール収量は同程度であった.GCP の熱化学合
2)
成での合成ガスのエタノールへの変換条件は,文献データ
2)
から CO 転化率 40.5%,アルコール選択率 46.4%,エタノー
ル選択率 95.0%と設定している.未反応の合成ガスは熱化
学合成にリサイクルしているため,CO 転化率はエタノー
7)
ル収量にほとんど影響を与えない.エタノール収量が少な
い原因は,アルコール選択率が低く CO の半分以上がメタ
6)
ンやエタンなどの副産物の生成に使われるためである.
8)
3)
図 4~6 に SFP,GCP,GBP の熱複合線図を示す.実線が
与熱複合線を,破線が受熱複合線を示している.どのプロ
3)
セスにおいても与熱複合線の内部に受熱複合線が位置して
いることから,熱はすべてのプロセスで自給可能であるこ
ョンできないことから,粉砕工程の消費電力は表 1 に示す
とが明らかとなった.SFP,GCP,GBP の余剰の熱エネル
動力原単位を用いて算出した.また,合成ガス圧縮や酸素
ギーはそれぞれ 403GJ,408GJ,135GJ となった.GBP では
製造プロセスでは投入ガスを所定圧力までコンプレッサー
エタノール収量が多く,未反応合成ガスのエネルギーは少
で昇圧する動力を算出した.
ない.これにより余剰の熱エネルギーは最小となる.SFP
2.3
ではエタノール変換できないリグニンがあるため余剰エネ
CO2 削減量
バイオエタノール製造による CO2 削減量(以下,ER)は,
ルギーが大きくなると考えられる.しかしながら,リグニ
ベースライン排出量(以下,BE)から製造プロセスからの
ンを主とする残渣は固液分離後に発生し,含水率 70%であ
排出量(以下,PE)を差し引くことで求められる.ここで
ることから発熱量は大きくない.SFP の余剰エネルギーは
ベースライン排出量(kg-CO2/dry-t)とはバイオエタノール
GCP と同程度となる.GCP における 300℃~400℃の与熱は
によってガソリンが代替されない場合に排出される量であ
化学合成での発熱反応を示している.この化学合成におけ
り,エタノール収量(L/dry-t)
・エタノール発熱量(MJ/L)・
る与熱を分離した熱複合線図を図 7 に示す.この場合にお
ガソリン排出原単位(0.067 kg-CO2/MJ)9)を乗ずることで
いても受熱複合線は与熱複合線の下部に収まっていること
求められる.また,PE は系外からの熱及び電力の投入量に
から,化学合成の与熱を使わなくても熱エネルギーは自給
それぞれの排出原単位 0.06 kg-CO2/MJ,0.561 kg-CO2/kWh
可能である.化学合成での与熱を有効に利用すれば,GCP
を乗ずることで求められる
9)
.系外からの熱及び電力の投
3
Journal of Japan Society of Energy and Resources, Vol. 32, No. 6
図4
SFP の熱複合線図
図5
GCP の熱複合線図
図6
図7
化学合成の与熱を分解した GCP の熱複合線図
図8
GBP の熱複合線図
図9
4
各プロセスの電力収支
各プロセスの CO2 削減効果
Journal of Japan Society of Energy and Resources, Vol. 32, No. 6
の余剰熱エネルギーは副産物由来と合わせて 846GJ となる.
4.まとめ
図 8 に各プロセスの消費電力量と余剰熱エネルギーから
本研究では 3 つのエタノール製造プロセス,糖化・発酵
の発電量を示す.発電量は上述の余剰熱エネルギーにボイ
プロセス(SFP),ガス化・化学合成プロセス(GCP),ガ
ラー効率 80%,蒸気タービン効率 20%を乗じて算出した.
ス化・生物合成プロセス(GBP)を各種文献データに基づ
SFP ではディスクミル処理での消費電力が大きく,プロセ
いてシミュレーションし,得られた物質・エネルギー収支
ス内で発生する電力だけでは足りないことが明らかとなっ
から CO2 削減量を算出した.今回の設定条件においては,
た.GCP においても合成ガス圧縮のための消費電力を自給
糖を経由するエタノール製造プロセスよりも合成ガスを経
することは困難であり,系外からの電力投入が必要である.
由するプロセスの方が CO2 削減効果の観点から優位である
ここで,化学合成における与熱で低圧蒸気を生産し,副産
ことが明らかとなった.特に,GBP のエタノール収量が最
物からの回収エネルギーで過熱蒸気を生産する GCP’を
も多く,プロセス内で必要な電力及び熱エネルギーも自給
検討する.上述のボイラー・タービン効率を同様に乗じて
可能であることから,3 つのプロセスの中で最も CO2 削減
算出した結果,系外からの電力投入を大幅に削減すること
量が大きくなった.また,GCP と SFP のエタノール収量は
が可能になることが明らかとなった.GBP では余剰熱エネ
同程度であるが,SFP ではリグニンを主とする残渣が水分
ルギーが少ないため発電量も少ないが,消費電力も少ない
を含んでいるために回収できる熱エネルギーが少ない.一
ために自給可能である.
方,GCP は発熱反応である化学合成の与熱を電力生産に利
図 9 に各プロセスのベースライン排出量:BE,プロセス
用することが可能であり,GCP は SFP より大幅に CO2 削減
からの排出量:PE,CO2 削減量:ER を示す.ベースライ
量を大きくする可能性が示唆された.
ン排出量はエタノール収量,エタノール発熱量,ガソリン
排出原単位を乗ずることで求められることから,ベースラ
引用文献
イン排出量においてもエタノール収量が最大の GBP が最
1)
大となる.ピンチ解析結果よりすべてのプロセスで熱エネ
佐賀清崇,藤本真司,柳田高志,多田千佳,ベスピャトコ
ルギーは自給可能であること,また,GBP はプロセス動力
リュドミラ,バティスタ エルマー,美濃輪智朗,「前処理・糖化法
においても自給可能であることから,ベースライン排出量
の違いを考慮したセルロース系バイオエタノール製造
がそのまま CO2 削減量となり,3 つのエタノール製造プロ
プロセスの比較評価」,エネルギー・資源,Vol.30,No.2,
セスの中で GBP の CO2 削減量が最大となる.SFP と GCP
pp.133,(2009)
2)
のエタノール収量は同程度であることから,ベースライン
Hu, J.L., Wang, Y., Cao, C.S., Elliott, D.C., Stevens, D.J.,
排出量も同程度である.GCP の系外からの電力投入量は
White, J.F., “Conversion of biomass-derived syngas to
SFP よりも少なくて済むため,GCP の CO2 削減量は SFP よ
alcohols and C2 oxygenates using supported Rh catalysts in
りも大きくなる.更に,化学合成における与熱も発電に利
a microchannel reactor”, Catalysis Today. 120, 2007,
用する GCP’であれば,プロセスからの排出量は大幅に減少
pp.90-95.
3)
し,GCP’の CO2 削減量は SFP より大幅に向上する.
Arora, D., et al., “Production of Ethanol from Refinery
Waste Gases, Phase II--Technology Development”, U.S.
本研究によって合成ガス経由のエタノール製造プロセス
Department of Energy Annual Report, 1995, pp.24-27.
が糖化・発酵プロセスよりも CO2 排出量を削減させること
4)
が可能であることが明らかとなった.特に合成ガスから生
熊谷聡,山田則行,坂木剛,林信行,「種々のリグノ
物合成によってエタノールを生産する GBP の CO2 削減量
セルロース系バイオマスの水熱分解・糖化特性,およ
が最大となった.しかしながら,GBP は生物反応であるた
び得られた水熱処理残渣の酵素糖化」
,日本エネルギー
めに反応時間が長く,発酵液の滞留時間は 32 時間と報告さ
学会誌,Vol.86,pp.712-717,(2007)
3)
5)
れている .一方,GCP の化学合成は触媒反応であること
2)
福田哲久,黒田正範,藤本真司,佐々木義之,坂西欣
.これらの反応速度は設備
也,美濃輪智朗,矢部彰,
「木質系バイオマスからエネ
規模や機器コストに大きく影響を与える.これらのプロセ
ルギー物質を作り出すシステムの効率と経済性の検
スはいずれも研究開発中の技術であり,今後,反応条件・
討」,エネルギー・資源,Vol.27,No.4,pp. 282-287,
変換効率はもちろん反応速度も考慮し,経済性を含めた総
(2006)
から,反応時間は数秒である
6)
合的評価が必要である.
Fujimoto, S., Yanagida, T., Ogata, M., Minowa, T.,
“Evaluation of CO2 Mitigation by BTL Biofuels from
Woody
5
Biomass
through
Simulated
Case
Studies”,
Journal of Japan Society of Energy and Resources, Vol. 32, No. 6
International Energy Journal. 9, 2008, pp.73-80.
7)
化学工学会,『化学工学便覧』
,丸善,p.729,(1999)
8)
Hanaoka, T., Minowa, T., Miyamoto, A., Edashige, Y.,
“Effect of
Chemical Property of Waste Biomass on
Air-Steam Gasification”, Journal of the Japan Institute of
Energy, Vol.84, No.12, pp.1012-1018, (2008)
9)
環境省,『算定・報告・公表制度における算定方法・
排出係数一覧』,(2010)
10) 巽浩之,松田一夫,『ピンチテクノロジー,省エネル
ギー解析の手法と実際』,省エネルギーセンター,p.31,
(2002)
6
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