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Traditional Crafts of Kanazawa for “SHOWCASE”

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Traditional Crafts of Kanazawa for “SHOWCASE”
Traditional Crafts of Kanazawa
for “SHOWCASE”
金
沢
市
金沢の伝統工芸
金沢の伝統工芸は、加賀藩主前田家による工芸振興を抜きには語れず、歴代藩主が京都や江戸から
名工を招聘し、これに加賀伝来の素材や技術が相まって、武家文化の豪華さと繊細さをあわせもつ
独自のデザインが確立されました。
藩政時代から420年以上にわたって、大きな災害や戦禍に遭わず、歴代藩主が進めた文化政策に
よって、町衆にまで茶の湯や謡が浸透した金沢では、いまも数多くの伝統工芸が人々の暮らしの中に
息づいています。
金沢箔(かなざわはく)
その歴史は、安土桃山時代に遡りますが、明治以降、技術の
高さや水質の良さから急速に発展しました。現在、全国生産高
のうち、金箔は99%以上、銀箔・洋箔は100%が金沢産です。
深みのある輝きと劣化しない特性を活かし、美術工芸品の加飾、
歴史的建造物の修復のほか、近年では、インテリア等への応用も
試みられています。
金沢漆器(かなざわしっき)
三代藩主利常が、京都から蒔絵の名門・五十嵐家の道甫を招いた
ことに始まり、貴族文化の優美さに武家文化の力強さが加わった
独自の漆芸が確立されました。
多彩な技法が、加賀藩の職人工房である御細工所で培われ、町方
にも伝播し、今日まで、受け継がれており、大量生産ではない、
茶道具などの一品制作を特徴としています。
加賀友禅(かがゆうぜん)
加賀独特の梅の木を材料とした染織等が源流となり、
18世紀前半、宮崎友 禅斎により基礎 が築かれ ました。
狩野派の流れを汲み、草花を中心とした写実的な絵画調の
絵柄は、京友禅の文様的な画風とは対照的です。
落款制による作家の一貫生産システムを確立し、近年は、
加賀友禅の技法を応用したドレス等も開発されています。
金沢九谷焼(かなざわくたにやき)
十一代藩主斉広の時、京都から名工青木木米を招聘し、1807年卯辰山に
春日山窯が開かれ、その後、加賀藩士による民山窯に引き継がれました。
金沢九谷は、細密画と盛絵具、独特の赤を特徴としており、細やかな
筆遣いは、豪華な気品と風格を感じさせます。
近年では、脚と台に九谷を用いたワイングラスなども開発されています。
加賀繍(かがぬい)
室町時代、仏前の打敷などの装飾技法として伝わりました。藩政時代には、
藩主の陣羽織などに用いられ、さらに、友禅の染模様を際立たせる、より
高度な技法が発達しました。
絹糸、金糸、銀糸を巧みに使い、繊細な技術で一針一針、丹精に、立体感
のある図柄を浮かび上がらせるところが特徴で、日常雑貨などにも活かされ
ています。
金沢仏壇(かなざわぶつだん)
浄土真宗が人々の生活に深く根をおろす金沢の仏壇の需要に応えたのが、
御細工所に集った名工の流れを汲む、木地師、塗師、蒔絵師、彫刻師、金具師
などの職人たちです。
あらゆる工芸技法が駆使され、金箔もふんだんに使われており、荘厳華麗な
金沢仏壇は、金沢の伝統工芸の集大成とも言えます。
加賀象嵌(かがぞうがん)
象嵌は、刀装具などに用いられる武家に必需の金属加飾法で、二代藩主
利長が導入し、高度な発展を遂げました。
特に加賀象嵌の鐙は、いかなる衝撃にも剥がれず、精巧で優美な意匠と
あいまって、天下の名声を博しました。
美術工芸品としても世界的に評価されて、優れた作品が
収蔵されています。
大樋焼(おおひやき)
五代藩主綱紀が京都から招いた茶道裏千家四代・千宗室・仙叟に伴った、
楽家四代・一入の高弟、初代土師長左衛門が伝えた楽焼が大樋焼の始まりです。
ロクロを用いずに手捻りによる造形、釉薬が溶けているときに窯から引き出す
独特の焼成と、京都楽焼の黒焼とも赤焼とも異なり、茶の鮮やかな緑を引き
立てる飴色の釉薬が最大の特色です。
各国の美術館に
その他の主な伝統工芸
加賀毛針
竹工芸
加賀藩で武士の 内職として作られた
鮎釣り専用の針で、野鳥の羽毛に金箔が
施されています。
御細工所の竹工が始祖で、茶道具や
華道隆盛とともに芸術的な竹工芸の
技術が発展しました。
茶の湯釜
加賀提灯
五代藩主に仕えた宮崎彦九郎の子・義一
が始祖で、一貫工程によるきめの粗い肌が
特徴です。
16 世 紀 後 半 か ら 松 明 代 わ り に
作られ、竹骨を一本一本輪にして
留めて、丈夫なことが特徴です。
銅鑼
金沢桐工芸
人間国宝である故初代魚住為楽により
その製法が見出され、代々継承されて
います。
良質の桐材とロクロ木地師の技、加賀
蒔絵の伝統を基礎に表面を焼いて磨いた
焼肌が特徴です。
二俣和紙
郷土玩具
献上紙漉き場として藩の特別な庇護
を受け、加賀奉書など高級な公用紙が
漉かれてきました。
三代藩主利常が人形師に作らせた
のが始まりといわれ、武士の手内職
として受け継がれました。
金沢和傘
加賀竿
藩政期から明治・大正と盛んに作られ、
張り込み紙に楮紙を用いて、丈夫な
ことが特徴です。
漆塗りや加飾が施され、優美さと
堅牢さが特徴で、釣竿の最高級品と
いわれます。
三弦
琴
藩政期からの芝居そして東、西、
主計町の花柳界を中心に発展し、音色を
重視してきました。
蒔絵や螺鈿をふんだんに使った
雅なものが多く、楽器の域を超えて
芸術品のような趣が特徴です。
加賀水引
金沢表具
加賀藩では実用品よりも装飾品として
用いられ、現在でも水引の技術は進歩
しています。
藩政期に御用表具師の記録が
あり、文化財の修復にも活かされる
高度な技術が特徴です。
“SHOWCASE” 作品リスト
分野
作家
陶芸
増田
作品名
守世
彩土器
彩土珈琲碗
羽場
文彦
記憶の扉‐箱
中田
博士
無題
鍾
雯婷
花瓶
cups
bowl
漆芸
金工
染色
名雪
園代
かけら
村谷
聡志
乾漆銘々皿「花咲み」
坂井
直樹
湯のこもるカタチ
西澤
和佳子
無題
藤田
有紀
komono
百貫
登与彦
DREAMER
毎田
仁嗣
加賀友禅訪問着「翠影の彩」
鶴見
晋史
加賀友禅ガラス皿「ばら」「ボタン」
加賀友禅テーブルライト「紋」「ほたる」
「金魚」
ガラス
坂井
ゆかな
器「菊」「松」
「桜」
高木
基栄
silent
作
家
増田
守世
作品名
彩土器 / 彩土珈琲碗
作家のメッセージ
私は素材とのやりとりの中から生まれてくる形、表情、色などを大切に制作しています。
作
羽場
家
文彦
作品名
記憶の扉‐箱
作家のメッセージ
作品のテーマは、箱の中と外の境界線です。
物の存在は境界線を示すことでより明確になります。
中の空間は私の大切な写真で装飾しています。
組み合せた写真は、内部空間をより広くみせるため、幾何学模様になっています。
作
家
中田
作品名
無題
作家のメッセージ
真珠のような光沢の花瓶
作
鍾
家
博士
雯婷
作品名
花瓶 / cups / bowl
作家のメッセージ
私は歴史の中で提供されてきた物に関する陶器を制作します。
服を着た女性と自己表現の間のトピックに関連しています。
制作では、粘土を切り、人に服を作るように、またつなぎ合わせます。
制作過程の中で「奉仕」と「正装」の対立のバランスを探します。
私自身の背景の影響を題材に扱い、私は女性の服装と経験の関係性を探り、地域社会の
視点と彼女たちの個性について考えます。
作
家
名雪
園代
作品名
かけら
作家のメッセージ
私は美しいと感じる素材と出会った時、その魅力を観察し参加させてもらう気持ちで制作
しています。
その素材と私との仲介が漆です。
いうまでもなく漆も素材の一つです。
それらがどちらの強さにも偏らずせめぎあった結果バランスが保てた時、素材ではなく
「もの」として存在しうる気がします。
(2011/10/30 本人修正)
作
家
村谷
聡志
作品名
乾漆銘々皿「花咲み」
作家のメッセージ
この作品は、花びらをイメージしています。それらを並べることで見た目が変わります。
制作は漆を塗布する「乾漆」という技術を用います。
そのため、とても薄く軽く丈夫にできています。
作
家
坂井
直樹
作品名
湯のこもるカタチ
作家のメッセージ
朝起きる。
湯を沸かす。
お茶をいれる。
これはそんなひとときを演出するためのアイテム。
(2011/10/30 本人修正)
作
家
西澤
和佳子
作品名
無題
作家のメッセージ
私は織りと金属加工技術を組み合わせてオブジェや作品を制作しています。
球状の形は繊維状の金属をその技術で繋ぎとめることによってつくられます。
その過程の中で起きる現象が作品の表面に様々な表情を作ります。
私はその技術、形と表情の必然的な関係に魅力を感じています。
それは私の故郷の景色の湖や山、太陽の光の関係性に似ているのです。
作
家
藤田
有紀
作品名
komono
作家のメッセージ
私は、金沢美術工芸大学の大学院で金属工芸を学んでいます。
石川県金沢市という、伝統工芸が古くより根付く町で工芸というものをより近く感じ、
自分の作品作りにとても良い刺激を受けてきました。
見る人を楽しい気持ちにできるような工芸作品を目指して作品制作をしています。
作
家
百貫
登与彦
作品名
DREAMER
作家のメッセージ
一匹のたぬきが大きな黒い老木から顔を出し何かを訴えているところを表現しました。
日本は大震災を経験し、自然との共生や絆も重要です。
タヌキがどんな気持ちを発信しているかは見る側に委ねたいと思います。
作
家
毎田
仁嗣
作品名
加賀友禅訪問着「翠影の彩」
作家のメッセージ
加賀友禅は日本の伝統的な染色技法であり、その技法によって作られた着物を意味します。
大きな木々からの木漏れ日が小さな山帰来を照らし、花や葉が輝いている初夏の情景を
描きました。
作
家
作品名
鶴見
晋史
加賀友禅ガラス皿「ばら」「ボタン」
加賀友禅テーブルライト「紋」
「ほたる」「金魚」
作家のメッセージ
加賀友禅は、日本の伝統工芸です。
加賀友禅は、絹の上に絵を描いていきます。
このシルクは、ガラスの中に挟まれています。
作
家
坂井ゆかな
作品名
器「菊」「松」「桜」
作家のメッセージ
日本は多くの伝統的なデザインがあります。
菊・桜・松の文様を切子を用いて器に表現しました。
作
家
高木
基栄
作品名
silent
作家のメッセージ
あなたが宇宙で花を見る場合、それはまだ、美しいでしょう。
それは私がガラス自体をみなすというイメージです。
私はガラスの材料で静かな、審美的イメージを表現したいと思います。
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