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出雲の“Ohana”(オハナ)

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出雲の“Ohana”(オハナ)
出雲の“Ohana”(オハナ)
出雲市民のみなさん、こんにちは!出雲市国際交流員のジェレ
ミー馬場です。2013年4月から、この自然溢れる出雲で仕事
をしています。
私の出身は、アメリカ・ハワイ州オアフ島の東海岸にある「カネ
オヘ」という町です。人口は約3万5千人で、出雲市の人口よりずっ
と少ないです。カネオヘでは、どこへ行っても、同級生や隣人などに
出会います。カネオヘ町民はこの親しい関係が大好きです。
私はこの小さい社会に育ったおかげで、異国文化に関心を持ち、映画に出るような都会生
活に憧れました。幸運にも高校時代に、東京で2カ月間留学しましたが、日本文化に触れ、
日系人の私自身のルーツを知ることができて大変うれしかったです。
しかし、その2カ月が終わる頃、私は都会の慌ただしい生活に疲れてきました。そして、
私は故郷での親しい関係が恋しくなりました。
ハワイには「’Ohana(オハナ)」という言葉があります。ディズニーの「リロ・アンド・
スティッチ」という映画ですでにご存知かもしれませんけれども、’Ohana の意味は「家族」、
「血縁」だけではありません。’Ohana には、友人や隣人、同僚といった親しい関係の人々
も含まれています。’Ohana の発想から、ハワイでは、両親の兄弟に関係なく、自分より年
上の人は Aunty(おばさん)、Uncle(おじさん)と呼ばれています。
留学中のホストファミリーはとても親切であり、高校で友達もできてうれしかったのです
けれども、東京では’Ohana があまりない気がしました。私は’Ohana の考えはやはりハワ
イ文化だなと思います。
私は出雲のみなさんに温かく歓迎していただいています。たとえば、自転車で通勤中、通
学している学生が「おはようございます!」とあいさつするし、家の近くのコンビニの店員
は私の名前を知っているし、お隣さんは新鮮な旬の野菜をくれました。これらの小さな親切
から、出雲には’Ohana の考えがあり、人と人との絆を見つけたと信じています。
日本とアメリカは文化がとても違うと言われていますが、細かく見ると、’Ohana、つま
り、この地域の共同体意識は、出雲とカネオへの似ているところだと思います。東京のこと
を思い出すと懐かしい感じがよみがえってきますが、それよりも、美しい山々に囲まれてい
る「愛しき我が出雲」の地域の一員でいることを決して忘れません。
【位置図】
ハワイ州
カネオヘ
人口:約 35,000 人
ホノルル市
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