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平成27年度会議録

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平成27年度会議録
射水市新湊博物館 運営検討委員会 会議録
1 開催日時
平成28年3月22日(火)午後1時30分から午後3時00分
2 開催場所
新湊博物館 調査研究室
3 出 席 者
委 員
事務局
石黒委員、牛塚委員、原口委員、水岡委員、渡辺委員
新湊博物館 原田館長、野積係長、加治主任、松山主任
荒谷 生涯学習・スポーツ課長
4 欠 席 者
米原委員
5 議題及び会議結果
(1)平成 27 年度事業報告
「資料の収集・整理事業」「調査・研究活動」「展示・教育普及活動」「管理
運営事業」の項目に沿って報告した。
(2)平成 28 年度事業計画(案)
「資料の収集・整理事業」
「調査・研究活動」
「展覧会」
「予算概要」
「今後の
課題」の項目に沿って説明した。
6 会議資料
別添のとおり
7 会議経過
射水市新湊博物館運営検討委員会設置要綱第5条第3項の規定により、委
員長が議長となり議事進行した。
「平成 27 年度事業報告」、
「平成 28 年度事
業計画(案)」について事務局が説明したところ、委員から次のとおり意見
が出された。これらについて十分に検討のうえ館の今後の管理運営に反映
していくよう議長から求めがあり、これをもって閉会した。
(委員)
・博物館や美術館の中には、その所在地である市区町の人口の1割相当の人
数を企画展に呼び込むという大きな目標を掲げてきた館がある。
・その目標を達成している例として、静岡県三島市の佐野美術館がある。運
営主体の公益財団法人が、三島市に市立美術館があると仮定して、年間に
要する予算を算出し、その相当額を市から補助金として交付されていると
のこと。また、工夫して潤沢な運営資金を確保し、大手製紙会社から提供
された紙を広報用印刷物に使うなどして良い展覧会を次々と開催している。
・もう一つの例は、ミュゼふくおかカメラ館。年間入館者数が2万人を超え
ている。子供たちにカメラを貸し出し、写真の撮り方を指導し、仕上がった
写真を展示するなど館の活動に遊びの要素を取り入れたり、土日に開館時間
を夜間まで延長し、県内のヴァイオリニストや声楽家を招いて、展覧会の内
容に沿った音楽会を催し、その鑑賞を主目的とする来館者に、カメラと写
真の博物館という本来の姿を併せて見てもらっている。
・ただ、個人的には、入館者数にこだわらず、調査研究をコツコツ積み上げ
ていくことが非常に大切だと思う。新湊博物館が、陶芸家・石黒宗麿の作
品収集・調査研究に関し国内で知名度が高くなり、宗麿の企画展、例えば
県水墨美術館で開催中の全国巡回展「石黒宗麿のすべて」のような展覧会
は当館を巻き込まなければ出来ないという段階が見えてくるまで20年を
要した。
・そこで問題となるのが、この成果を後進にどう引き継ぐかだ。調査研究で
培った人脈など、机上の学問だけで身につかないものが多々ある。それら
を、若い後継者が現担当者と 10 年ほど活動を共にして会得するのが本来
的なあり方。学芸員1名を増やす努力をしてもらいたいと思う。
(委員)
・学芸員が積み重ねてきた調査研究や普及教育活動などを後に引き継ぐのは
非常に難しい。公立の博物館・美術館では、退職者が出た後に人員を補充
するのが普通であり、退職を控えた人と、その後継となる新採者の在職期
間が重なることはないのが現状だ。
(委員)
・新湊・放生津の山町を舞台とした映画「人生の約束」で、県内映画館の入込
数が9万人を超えた。NHK総合「鶴瓶の家族に乾杯」では、その映画の
主演者らの出演のもと新湊・放生津が全国に紹介された。また、JR東日本
のテレビコマーシャル「富山県『山海の恵み篇』」に有名女優が出演してい
るのを見て「新湊観光船」に乗りたいという人が増えている。
・これらの効果が表れ、土日、内川沿いに観光バス2、3台とともに旅客が
やって来るようになった。映画や「家族に乾杯」に出ていた商店の商品がよ
く売れ、観光ガイドは毎日手詰まり状態だ。県西部のバス会社やホテルが活
況を呈している。東京の旅行代理店が曳山を見る旅などを企画しているとの
こと。
・そうした流れに乗って、新湊旧市街地を訪れる途中、道の駅カモンパーク
新湊に立ち寄る観光客に、休憩時間中 30 分でもいいから新湊博物館に来館
していただき、新湊・放生津の街や歴史、祭りなどについて予備知識をつけ
ていただくことを方策として考えればよい。映画のロケ映像がたくさん残っ
ているので、館内でそれらを見ていただくのも一つの方法だ。
・射水商工会議所では「10.01(じゅってんぜろいち)プロジェクト」を立ち上げ
た。映画を鑑賞し、本年10月1日(土)の「新湊曳山祭り」に訪れる観光客
の大幅増加に対応することが目的。観光客の満足度を高め「また来たい」
と思ってもらえるよう、当日の警備体制強化や、宿泊、食事をする場所の確
保などに向けて今後検討をしていく予定。観光バス会社や旅行会社について
調査研究してくれるよう市役所にお願いしたところ。
(事務局)
・10 月1日に向けて団体観覧が誘致できないか調査したい。当館の展示室1
に新湊の祭礼を紹介するコーナーがあるので、それを見ていただきたい。来
館者は 65 歳以上の方が多いので、団体割引 120 円という安価で観覧できる
ことをPRしたい。
(委員)
・
「10.01 プロジェクト」は魅力的ではあるが、映画の効果による一種の特需
である。もっと地道な対策を考える必要がある。道の駅にやって来る人は大
概、交通手段を自家用車や商用車としており、基本的に忙しい。車のない人
にもっと来館して欲しいと思う。小杉、大門、大島、下地区の住民をも新湊
博物館に引きつけるため、学芸的なものとそれらの地域とのつながりを強く
するとよい。
・大学にはテニュアトラックという制度がある。若手研究者が、5年間の任
期付きの雇用形態で大学に採用され、その間の研究実績などの審査を経て
正式採用となり、より安定的な職に就くもの。大学は5年後に退職者が出
ることを見越してこの制度を活用する。退職予定者と新採候補者の在籍期
間は重なっている方がよい。退職者が出た後に新規採用となった人は、例
えば博物館・美術館では、資料や作品を借用する際の点検、梱包など、実
地のことが分からず大変である。公立の博物館・美術館でもこの種の制度
が導入できないものか。
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