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NGO が集会、声明文を採択

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NGO が集会、声明文を採択
北朝鮮難民救援基金 NEWS Jan 2015 № 092
北朝鮮が人権活動家を殺害予告、脅迫、誹謗、中傷
NGO が集会、声明文を採択
日本と EU が共同提案した北朝鮮人権決
議案が、2014 年 11 月 18 日、人権理事
会採択されたのに引き続き、12 月には国
連総会で 119 ヵ国の圧倒的賛成で採択さ
れた。さらに安保理事会で議題とされるこ
とが決まった。今後、安保理が「人道に対
する罪」に相当するかどうか国際刑事裁判
所に付託されるかが焦点となっている。
加藤 博
侵害状況を精力的に告発してきた脱北者人
権活動家を名指しで殺害を予告し、卑劣な
誹謗、中傷を行っている。
北朝鮮は国家の総力をあげて反対工作
こうした動きに対して金正恩第一書記は、
「国家の最高レベル(金正恩)が国連総会
の決議で非難され、国際刑事裁判所に提訴
されることを国家の総力をあげて防げ」と
指令した。北朝鮮は国家を挙げて働きかけ
を展開し、ダルスマン国連北朝鮮人権特別
報告者に北朝鮮入国を認め、調査を持ち掛
けるに至った。
その一方で、22 号、15 号政治犯収容所
を廃止し、収容者を他の収容所に分散収容
し、その跡地に一般農民を移住させ、収容
所を一般農場とする工作をしたのである。
北朝鮮の対南工作プロパガンダ媒体「わ
が民族同士」は、
『嘘と真実』と題した一連
の動画を利用し、国連事実調査委員会
(COI)の調査に応じ証言、北朝鮮の人権
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脱北者人権活動家と共に緊急集会
北朝鮮人権侵害啓発週間の NGO プログ
ラムでは、12 月 13 日緊急集会を行った。
北朝鮮から「殺害」を予告された方々が参
加した。
14 号政治犯収容所で生まれ育ち脱北し
シン ドンヒョク
た申 東 赫 氏は、父親の呼びかけを聞かされ、
心理的重圧を感じ、自身の健康状況が不調
になり、急きょ来日を断念する一因となっ
た。
キム ソンミン
そのほか、自由北韓放送代表の金聖玟氏、
チャン
元労働党統一戦線部で心理作戦担当の 張
ジンソン
真晟氏、ニューコリア女性連合(脱北者
女性たちの会)代表の李ソヨン氏が報告
した。 (上記写真の左から順に並ぶ)
日本側からは、北朝鮮の人権侵害問題
に取り組む7団体、北朝鮮帰国者の生命
と人権を守る会、北朝鮮難民救援基金、
北朝鮮による拉致被害者家族連絡会、北
朝鮮に拉致された日本人を救出するため
北朝鮮難民救援基金 NEWS Jan 2015 № 092
告、北朝鮮当局の卑劣な脅迫に強く抗議し
た。集会後、声明文が共催団体名で発表さ
れた。
の全国協議会、特定失踪者問題調査会、NO
FENCE(北朝鮮強制収容所をなくすアクシ
ョンの会)、関東脱北者協力会の各代表が報
北朝鮮人権問題に関わる日本 NGO の共同声明
北朝鮮・金正恩政権は肉親を人質に取った
脱北者人権活動家への脅迫をやめよ!
2014 年 11 月現在、国連を舞台に日本と EU が共同提案した北朝鮮人権決議案が審議
されている。北朝鮮は、「国連安保理は金正恩らを国際刑事裁判所に提訴することも含め
COI の勧告の実施に向け手段を講ずるべき」
とする条項の削除を求めて働きかけを展開し、
同条項の削除を条件に、国連北朝鮮人権状況特別報告者に北朝鮮入国を認めると持ち掛け
るまでに至った。
その一方で、北朝鮮のプロパガンダ媒体「わが民族同士」は、『嘘と真実』と題した一
連の動画において、国連の調査に応じ証言するなど国際社会に北朝鮮の人権侵害状況を精
力的に告発してきた脱北者人権活動家を名指しして誹謗を始めた。
10 月 25 日付で公開した初回の動画では、14 号政治犯収容所で生まれ育ち脱北した申東
赫(シンドンヒョク)氏の父親を登場させ、「私たちは政治犯収容所にはいなかった」、
「彼の母と兄は殺人を犯して処刑されただけ」、「息子は罪を犯して逃げた」、「息子よ、
祖国に帰って来い」と語らせている。実に愚かかつ卑怯な振る舞いと言わなければならな
い。
14 号政治犯収容所の実在はひとり申東赫氏の証言のみならず、大同江を挟んで隣接する
18 号収容所経験者複数の仔細な証言や、衛星写真によっても克明に裏付けられているので
あり、申東赫氏一人を誹謗し、脅迫したところで、いささかも揺らぐものではない。
また、10 月 30 日、31 日には、脱北者出身で初めて韓国国会議員になった趙明哲(チ
ョ・ミョンチョル)氏の弟を登場させ、「兄のために家族全体が恥ずかしくて食事も出来
ず、父は寝込んでしまった」などと語らせた。これは、父や弟など肉親を人質として使い、
「人権活動を続けるなら肉親に危害を加える」という卑劣な脅迫である。画面には申氏、
趙氏以外に、金聖玟氏(自由北韓放送代表)、張真晟氏(ニューフォーカス代表)ら多数
の脱北者人権活動家らの顔写真を出して、彼らにも脅迫を加えている。
日本で北朝鮮の政治犯収容所を解体する運動、脱北者の人権を守る運動、帰国した在日
朝鮮人らの人権を守る運動、拉致された家族同胞を救う運動に取り組む中で、脱北者人権
活動家諸兄に多大な助けを頂いてきた。その立場から、家族を人質に取られた申東赫氏、
趙明哲氏ら脱北者人権活動家諸兄の苦しい心中への満腔の同情を表明し、北朝鮮当局の卑
劣な脅迫に強く抗議する。
2014 年 12 月 13 日
北朝鮮帰国者の生命と人権を守る会
北朝鮮難民救援基金
北朝鮮による拉致被害者家族連絡会
北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会
特定失踪者問題調査会
NO FENCE(北朝鮮強制収容所をなくすアクションの会)
関東脱北者協力会
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