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応用動物昆虫学研究室(pdf)

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応用動物昆虫学研究室(pdf)
虫たちの生活に学ぶ
∼自然と人間の共存を目指して∼
昆虫、ダニ、あるいはクモは地球上のあらゆるところに生息している。我々の生活の
中にも、ある時は害虫として、またある時は文化の一部として彼らは様々な繁栄を遂げ
ている。この繁栄の陰には彼らの特異的な生態、能力が関係している。私たちの研究室
では行動学、化学、分子生物学のテクニックを用いてこれらの謎を解き明かし、地球生
態系の維持や人間の生活の向上へ応用を目指し研究を行っている。
応用動物昆虫グループ 1
本田 洋
虫だってなかなかグルメ
戒能 洋一
植物が助けを求める?
好きな植物、嫌いな植物の識別は何が手掛か
りだろう。匂いや味をどう感じているのか。
私達の研究により、植物とそれを食害する
虫、更にその虫に寄生する虫の間に存在する
様々な化学情報のやりとりが明らかになって
きた。
天敵
果実の匂いがあると人工物でも卵を産む。 カ
ビの出す成分が昆虫の行動に関わっている?
おいしいキャベ
ツ を ま ずく す る
と虫は食べなく
なる。天然の忌
避物質が作物を
害虫から守る。
3
者
系
に
お
い
で
誘
引
植食者
植物
アワヨトウがトウモロ
コシの葉を食べていると
ころに寄生バエが来てい
る。加害を受けた植物は
においを出して天敵を誘
引する事が知られてい
る。
抵抗性品種の開発
天然物による害虫の防除
寄生性昆虫を用いた生物的防除
♂と♀をつなぐ ニオイ
行動を測る器具
性フェロモン放出行動
広い世界で虫たちはど
のように出会うのか。ど
うやって相手を見分ける
のか。
虫たちは性フェロモン
と呼ばれる化学物質を用
い、相手を探す事が知ら
れている。
フェロモンによる
害虫の繁殖制御
圃場での実用試験
Y字管オルファクトメーター
4方向オルファクトメーター
Y字管オルファクトメーターは2種類、4方
向オルファクトメーターでは4種類の匂いを流
し、放した天敵昆虫に選択させる。天敵の反
応行動を記録することで、においの好みを調
べる。
応用動物昆虫グループ 2
DeMar Taylor
病気を媒介するダニの生理学的研究
古川 誠一
昆虫機能の分子機構の解明
マダニは吸血性のダニで、感染症を媒介する
ため畜産業に大きなダメージを与えます。吸血
によるマダニの卵形成機構や免疫活性化機構
など、まず[敵を知ること」が重要です。
昆虫は、様々な優れた機能を進化の過程で
獲得してきました。これらの能力の分子機構
を明らかにすることによって、新たな応用へ
の可能性が開けます。
哺乳類からの吸血・植物からの吸汁
昆虫の生体防御機構 寄生性昆虫の寄主発見行動
寄主
外敵
卵形成
ダニの卵形成
ホルモン制御される
卵形成機構の解明
免疫活性化
ダニ抗菌物質による
微生物の膜破壊
血球・脂肪体による
異物認識と免疫応答
抗菌タンパク質と
その制御機構の解明
50µm
カイコの血球細胞
血球細胞は、貪食や
抗菌性ペプチド合成な
どによって外敵に対処
します。
ホルモンによる
遺伝子発現制御
触角による
化学物質の認識
ダニ抗菌タンパク質
遺伝子の発現
応用動物昆虫グループ
組織特異的な
遺伝子発現
1mm
カリヤコマユバチの触角
触角には様々な匂い
の認識に関わる分子が
発現しています。
分子機能解析
研究室ホームページ
内容に興味を持った方
見学を希望される方
はEメールで連絡下さい。
http://www.agbi.tsukuba.ac.jp/ odoken/
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