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平成15年度 集団医療救護訓練 実施記録

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平成15年度 集団医療救護訓練 実施記録
2004年(平成16年)3月5日
広島県医師会速報(第1860号)附録 昭和26年8月27日 第3種郵便物認可(1)
(トリアージ訓練検証)
平成15年度 集団医療救護訓練
実施記録
主 催:広島県、広島県医師会、広島県災害拠点病院等連絡会議、
厚生連尾道総合病院、尾道市医師会、三原市医師会、
因島市医師会、世羅地区医師会、広島県地域保健対策協議会
日 時:2003年10月25日g
12:30
場 所:尾道総合病院第2駐車場および1階フロア
(2)2004年(平成16年)3月5日
広島県医師会速報(第1860号)附録 昭和26年8月27日 第3種郵便物認可
【目
次】
Ⅰ.訓練の概要 ……………………………………………………………………………………………………1
1 背景と目的 ………………………………………………………………………………………………1
2 当日までの経過 …………………………………………………………………………………………1 3 実施要綱(抜粋) ………………………………………………………………………………………1
4 訓練内容 …………………………………………………………………………………………………4
Ⅱ.検 証 ………………………………………………………………………………………………………5
1 当日の全体検証 …………………………………………………………………………………………5
2 アンケート調査による検証 ……………………………………………………………………………6
3 トリアージタッグの分析 ………………………………………………………………………………10
A.日程表 …………………………………………………………………………………………………13
B.模擬患者一覧 …………………………………………………………………………………………14
C.最終的に区分されたトリアージタッグの記載状況 ………………………………………………15
D.アンケート結果 ………………………………………………………………………………………17
Ⅲ.総合評価(今後の課題と展望) ……………………………………………………………………………34
Ⅳ.資
料
見取り図(厚生連尾道総合病院)①、② …………………………………………………………………40
実行委員会名簿 ………………………………………………………………………………………………42
参加者一覧 ……………………………………………………………………………………………………43
医療救護活動の情報伝達本系 ………………………………………………………………………………47
2004年(平成16年)3月5日
広島県医師会速報(第1860号)附録 昭和26年8月27日 第3種郵便物認可(3)
Ⅰ.訓練の概要
1.背景と目的:
県は、県医師会と災害時における医療救護に係る協定を締結し、また災害拠点病院・災害協力病
院を計18ヶ所指定するなどして、災害時の医療救護活動を確保している。
このような災害時医療救護体制が実際の災害時に円滑に機能するよう毎年各医療圏で持ち回りの
集団医療救護訓練を実施することが決定し、平成14年10月12日(土)に第一回目が県立広島病院担
当により執り行われた。
今回は第二回目となるが、訓練の主眼を現場での一次トリアージと院内・院外での情報伝達機能
の評価および患者収容時の病院機能、関係各機関の連携体制評価において実施することとした。
2.当日までの経過
平成15年4月30日の地対協広域災害医療体制専門委員会で今年度の災害医療実施訓練の担当を尾
三医療圏ですることとし、主幹を尾道総合病院で行うことが決定した。5月13日に病院内で災害医
療訓練準備委員会を立ち上げ訓練の日時設定および内容の検討を開始した。このとき問題となった
のは主催はどこで参加協力機関をどこまで広げるか、ということであった。尾道市医師会では救急
蘇生委員会による医療体制の連携がとられており、また広島県医師会東部地区での救急医療は東部
8医師会の協力で進められてきた経緯があるため、参加協力機関には尾三地区に福山地区を加えた
形で行うこととした。シナリオ検討を尾道市医師会救急蘇生委員会、東部地区医師会で行い広島県
災害部会・(地対協)広域災害医療体制専門委員会・市郡地区医師会災害担当理事連絡協議会・災
害拠点病院連絡会議の合同委員会で大筋の承認を得た後、10月11日の実行委員会で最終案の決定を
行った。
訓練の事前研修として、10月11日にはトリアージおよび外傷患者の初療の勉強会を行い、10月17
日と21日の二日間で各役割の具体的な動きの打ち合わせを行った。
3.実施要綱
日 時:2003年10月25日g
訓練開始12:30、小雨決行(屋外部分は10:30に判断)
日程表:表−1参照
場 所:尾道総合病院第2駐車場および1階フロア
主 催:広島県、広島県医師会、広島県災害拠点病院等連絡会議、尾道総合病院、尾道市医師会、
三原市医師会、因島市医師会、世羅地区医師会、広島県地域保健対策協議会
参加協力機関:災害拠点病院および協力病院、福山市医師会、松永・沼隈地区医師会、深安地区
医師会、府中地区医師会、尾道地区消防本部、三原市消防本部、因島瀬戸田消防本部、
福山地区消防組合、尾三地域保健所、尾道警察
訓練による検証事項
救急隊からの連絡、地域コーディネーターの機能評価
院内連携として災害対策本部と各ポストでの連携、各ポスト間での相互応援
他病院からの応援受け入れ、検査への連絡、報道・家族への対応、院内受け入れ患者数
の確認(パニックに成らずに処理可能な人数)
これらを現場救助・トリアージから病院収容・治療までの範囲で検証した。
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広島県医師会速報(第1860号)附録 昭和26年8月27日 第3種郵便物認可
4.訓練内容
① 訓練想定
しまなみ高速道で観光バスが運転を誤り横転、50名近い傷病者が発生。救急隊による現場で救
助本部の立ち上げ、救助活動およびトリアージ、地域コーディネーター・DMAT(災害医療班)
出動によるトリアージ継続、病院選定を行い、尾道総合病院へ約30名の傷病者を搬送。病院での
トリアージ、治療・収容を行う。
② 場 所
尾道総合病院第2駐車場を災害現場とし、病院収容場所を1階フロアとした。
③ 訓練の実際
日程表にあるように9:30より受付を開始。訓練はノー看板方式*1 であるため10:00より模
擬患者役は看護学校にてメイクを行い、演技指導を受ける。その他の役で集まってもらった人と
は患者役の傷病の程度が知られるのを防ぐため訓練開始まで交流を断ち別の部屋で待機。
また、訓練に先立ち医療班や患者役の人にはそれぞれ訓練の設定を説明した。12:00より開会
式を行い、12:30より実際の訓練に入った。
訓練は2段階に分かれており、屋外での救助・トリアージを第一段階とし、院内での病院トリ
アージ・治療、各部門の連携の訓練を第二段階とした。第一段階は12:30に事故が発生し救急隊
に出動要請が入る所から始まった。観光バスの横転による事故で傷病者多数のため、消防本部に
入電した時点で地域コーディネーターとDMATの出動を要請。救急隊は同時他地域からの救急
車が出動する。現場では救助本部を立ち上げ活動の統括を行う。現場到着したコーディネーター
とDMATは救命士によるトリアージに参加しトリアージシート上に患者を区分していき、傷病
者受け入れの病院選定に入る。連絡を受けた尾道総合病院では病院長により災害モード*2 の宣言
が行われた後、災害対策本部を立ち上げ患者トリアージの為の受け入れ準備を開始する(今回は
災害対策本部の立ち上げのみを行い、受け入れ準備に関しては時間の都合で予め玄関へのテント
設営、備品の配備、トリアージポストの表示、医療資器材の準備等を行っていた)。受け入れ可
能状態になった時点で病院への搬送を開始する。
第二段階は病院での訓練となる。重症患者は救急車搬送し、それ以外の患者は徒歩で病院玄関
脇に移動し待機する。第二段階の開始により病院到着した傷病者を現場一次トリアージで付けら
れたタッグの色により振り分ける。緑ポストは病院前の駐車場に設け、軽症者を誘導。簡単な治
療で帰宅できるものは投薬処方と次回受診を指示し帰宅させたが、緑ポストに運ばれたものでも
病院内での治療が必要と思われたものについては帰宅させず病院内へ誘導した。病院入り口では
DMAT2班によるトリアージが行われ、赤ポストと黄ポストへの選別搬送と各ポストでの外傷
初期の診察法に従った診察治療が行われた。治療を行うため赤ポストでは3医療班が黄ポストで
は2医療班が受け持つようにした。また、応援医療班はその後忙しいポストへ振り分けを行った。
トリアージポストでの責任者は初めから設定しておきゾーニングオフィサーの役を行うようにし
た(医療班の配置は、災害現場への派遣:1班、門前の振り分け:1班、病院入り口のトリアー
ジ係り:2班、緑ポスト:1班、赤ポスト:3班、赤ポストオフィサー:1班、黄ポスト:2班、
黄ポストオフィサー:1班、計12班)。
災害対策本部との連携は、医療班の過不足の状態、傷病者数の把握、病院での受け入れ可能状
態の把握、病院資材の在庫調べなどが連絡員により行われ各ポスト・部署との有機的連携が取れ
るかどうか検証した。
模擬患者の想定傷病や人数(表−2)に関してはすべてスミスメディカルジャパンのコーディ
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広島県医師会速報(第1860号)附録 昭和26年8月27日 第3種郵便物認可(5)
ネーターにより計画され、事前に訓練当事者に知らされることはなかった。
今回の訓練の終了は各ポストでの傷病者が応急治療を施された後、検査や入院あるいは手術室
へ搬送され全員がポストからいなくなった時点とし、訓練は14:00過ぎに終了した。
14:30より訓練終了後の検証会を行った。
*1:ノー看板方式とはこれまでのように胸に名前、年齢、バイタルサインを書いた看板を付
けず特殊メイクを用いて視覚的に判断すると同時に、患者の診察行為を行ったときのみ
情報が模擬患者自身かその家族から伝えられるという方式の訓練をいう。
*2:災害モード宣言とは災害時緊急事態宣言であり通常の診療を中止して病院全体を急患に
対応するシステムに移行させることである。
Ⅱ.検
証
1.当日の全体検証
広島大学病院救急部・集中治療部教授 谷川攻一先生(検証資料あり)からは一次トリアージの
検証をしていただいた。感染症対策で患者毎に手袋を取りかえることが徹底していたこと、警備係
の誘導、余剰医療班の配置換え、ナースの声かけなど評価をいただいたところもあったが、チーム
ワークがうまく取れていない場合やチーム内でのリーダー役がはっきりしないこと、トリアージ
タッグの記載に捕らわれすぎていることや区分・時間の記載漏れを指摘され、患者搬送の手順を傷
病者の態度に惑わされている等の批判もいただいた。外傷患者診療に当たってはマニュアル化され
た JPTEC や JATEC による訓練が必要であるとの意見であった。
広島県立広島病院救命集中治療科部長兼広島県災害コーディネーターの石原晋先生(検証資料あ
り)は集団災害治療の連続性の必要性、患者に対する情報伝達の大切さを強調された。患者の処置
をしていく上で ABC(=外傷患者診察の手順の ABC)の作業は常に行う必要があり特に予期しな
い死亡(preventable trauma death)を防ぐためにも診察していく順位(緊急度、重傷度)につい
て規則性が必要であるとのことで、やはりここでも JPTEC、JATEC の重要性が説かれた。
尾道消防本部消防長 岡本英明氏からはトリアージタッグの取り扱い、記載について評価をいた
だき、記載漏れやタッグのもぎり忘れがあることが問題点としてあげられた。また、トリアージ
タッグ自体の改善の余地があることも指摘された。
尾三地域保健所所長 安武繁氏は災害時の医療圏でのシステム上の問題点を指摘された。
災害現場での地域コーディネーターの働きで指示指揮をとることの難しさや、受け入れ病院の後
方転送の問題、そのためのヘリポートの整備やネットワークシステムの有効活用を指摘された。
ついで、シミュレーションコーディネーターでスミスメディカルの今中聡氏(検証資料あり)か
らトリアージを行っていく上での実際的な不足点を指摘された。初動時救急隊が4班出動したがそ
の中でのリーダーが存在しなかったことで、4班の行動が力を発揮できなかった。トリアージマッ
ト上に傷病者を分けていったがトリアージタッグの色と異なるものがあった。
搬送までの時間が経ちすぎ、なかなか救急搬送が開始されなかった。病院では現場トリアージで
の誤りを修正できていなかった。などの指摘があり傷病者を診察するとき、いつもトリアージをし
ていかなければならないことが強調された。ただ今回、現場からの搬送を直ちに行うことが出来な
かったのは、シナリオで訓練の形態を二部構成にしてあったことが大きく影響している。
* 当初の計画では現場からの救急搬送は病院受け入れ準備が出来た時点で開始することとしてい
た。このため時刻は流動的で初期のシナリオには目安程度の重みで時刻の記載をしていたものが、
最終的なプリントでは決定事項となっていたためやや混乱を招いた。
(6)2004年(平成16年)3月5日
広島県医師会速報(第1860号)附録 昭和26年8月27日 第3種郵便物認可
¡現場トリアージ担当:地域コーディネーター尾道市立市民病院 突沖満則先生
現場でのトリアージの難しさ、搬送順位の決定の難しさを述べた。
¡院内トリアージ担当:尾道総合病院内科部長 森島信行先生は内科医ゆえ普段から外傷患者を
診ることがないので全体的に速く診ることに慣れていなかった。どんどん患者が入ってくる
とこちらがパニックになってしまうと、実際のトリアージについての感想を述べた。
¡緑ポスト担当:尾道総合病院泌尿器科 林哲太郎先生は普段の一次救急のイメージで対応して
いたら一人も家に帰すことができずポスト内が混乱した。連絡網を利用することも患者さん
自身の協力を得ることも考え付かず困惑した、と述べた。
¡黄ポスト担当:尾道総合病院外科部長 豊田和宏先生は部署内のリーダーの必要性を実感して
いた。
¡赤ポスト担当:尾道総合病院脳外科主任部長 門田秀二先生はオーバートリアージされた患者
が多く、予想していた患者数より多くの患者が赤ポストに運ばれたため対応に忙しかった。
クラッシュ症候群の患者を救えなかったのは申し訳ないと反省していた。
¡患者代表:久井国保病院長 弘野正司先生は患者役の社長をされたが、外傷時のふん装で服は
破られ、バックボードには縛り付けられリアルな演出に驚いていた。患者の立場として放っ
ておかれるのが一番つらく、誰か一人でもいいから声をかけてくれるとよかった、と実感を
述べた。
広島県保健福祉部保健医療総室長 佐藤均氏からは迫真の演技を評価。危機管理では最悪
を想定し、悲観的に準備をし楽観的に対応せよと災害への心得を述べられた。
最後に尾道市医師会長 片山壽先生から尾道市医療圏で大変勉強になる訓練であり、今中
さんからは厳しいお話をいただいたが、医療は鍛えられなければならない。救急に関与する
機関はたくさんあるが、専門性と機能分担を効率的にしていく必要があると結ばれた。
訓練をやり終えた充実感と、役割を十分に果たせなかった挫折感さらに次への期待感の入
りまじった雰囲気で会は終了した。
2.アンケート調査による検証
A:当日配布した県医師会のアンケートへの回答66例
B:尾道総合病院所属の参加者の院内アンケート回答69例
<訓練全般について>
A−1 訓練開催の意義:
かなり意義がある・大変意義があるとした者 65/66(98.5%)
訓練を経験することで具体的に必要とするものが分かってくる。緊急時への意識が高まる。
他の組織の人と共通体験ができ繋がりが深まる。などの意義が強調されたが、実際の災害と想
定との間にギャップがあるのではないかとの問題点も指摘された。
A−2 メイクアップ・演技指導について:
かなり意義がある・大変意義があるとした者 65/66(98.5%)
メイクアップすることでリアリティーが出てトリアージに有用であり、演技を付ける事で更
に臨場感が増す。
A−3 訓練の設定および方法について:
かなり意義ある・大変意義があるとした者 61/66(92.4%)
2004年(平成16年)3月5日
広島県医師会速報(第1860号)附録 昭和26年8月27日 第3種郵便物認可(7)
設定についての違和感を訴えた内容はほとんどが現実とかけ離れているということであっ
た。一つの病院にあんなに多数の重症者が集中することはない、設営がすでにしてあったのは
おかしい、前もって準備してあったが突発時にはできない、いつまでも負傷者が来るのは変、
等と言うものであった。
A−4 スケジュール(日程、所要時間など)について:
かなり意義がある・大変意義があるとした者 64/66(97.0%)
所要時間は長すぎると感じた者、短いと感じた者それぞれがいた。日程は平日や夜間を提案
する人や開業医にも参加出来るよう日曜日を希望する人もいた。
集合時間は部門ごとに時間差があっても良かった。
A−5 その他のフリーコメント:
緑テントを院外に設置したことは良かった。
各部署での指揮命令が曖昧。トリアージタッグの扱いがまだ不十分、搬送員・資器材が不足
していた。黄ポストでの動線が一方向に流れないので奧に入った患者が出られなくなってしま
う。
他に、教育的であった・訓練の必要性を感じた・定期的な訓練が必要などの前向きなコメン
トが多かった。
<模擬患者によるDMATの評価>
模擬患者は33名を予定していたが急遽7名を増員した。そのうち20名からの回答を得た。
A−6 一次トリアージは正しく行われたか?
「はい」が14名(70.0%)
、
「いいえ」が5名(25.0%)
、不明1名(5.0%)であった。
A−7 トリアージ全般の手順・内容は:
まったく正しい・ほぼ正しいが15名(75.0%)であった。トリアージが正しいとするものが
多い中で次のような意見も見られた。
医師により格差が見られたことや軽症者への対応が薄かったこと、説明が少なかったことが
指摘された。救急車での搬送が遅れたことを指摘するものもいた。
A−8 二次トリアージを受けられた方はその手順・内容は?
ほぼ正しい以上が12名(60.0%)でかなり問題がある3名(15.0%)、重大な誤りがあるが1
名(5.0%)あった。二次トリアージのなかに外傷初期治療の診察を入れていたため十分に行え
なかったDMATがいた。トリアージタッグの記載が不十分で継続的な診療が行われていない
と指摘することもあった。
A−9 その他の意見
待たされる時間が長く説明もあまり無かった。患者としては放って置かれるのが一番つらい。
<DMATによる自己評価>
医療救護班は医師1名、看護師2名、事務1名の4人体制とし全部で12班参加した。
そのうち回答を得られたのは23名である。
A−10 トリアージの手順・内容は?
「まったく正しい」としたものは無く、「ほぼ正しい」が10名(43.5%)で「かなり問題が
ある」が11名(47.8%)
「重大な誤りがある」が2名(8.7%)いた。
その理由としてトリアージタッグの記載が十分できなかったこと、人手不足で他の仕事をし
(8)2004年(平成16年)3月5日
広島県医師会速報(第1860号)附録 昭和26年8月27日 第3種郵便物認可
てしまい持ち場を離れてしまったこと、チームとしての体制が取りにくかったこと、一人ずつ
の対応に追われ全体が見えなかったことなどが上げられた。
A−11 START方式の各所見についての対応:自立歩行
11/23(47.8%)がほぼ正しい以上であった。残りのものは不明と答えた。
ただ、歩行可能でも外傷がある場合緑以外のポストに組み込まれた患者もいた。
A−12 START方式の各所見についての対応:自発呼吸
「かなり問題がある」が1名、「不明」10名でそれ以外は「ほぼ正しい」以上であった。
頚椎の保護に留意していない場合があった。訓練での呼吸確認がただ口元に耳を当てるだけ
となっているが本当の災害ではこうはいかないといっているものもいた。
A−13 START方式の各所見についての対応:呼吸数
「不明」10名、「ほぼ正しい」以上13名
呼吸系に問題の無い場合には呼吸数の確認をしなかったDMATがいた。騒然としている場
では聴診器による確認や呼吸運動の目視を併用して確認を行うことが必要となる。
A−14 START方式の各所見についての対応:爪床再充血時間・橈骨動脈触知
「全く正しい」は無く、「ほぼ正しい」が6名、「かなり問題がある」が5名、「重大な問題
がある」が1名、「不明」11名であった。
再充血時間を勘違いしていたものがいた。また、忘れていたものもいた。
A−15 START方式の各所見についての対応:従名反応
「ほぼ正しい」以上が12名、「かなり問題がある」が1名、
「不明」10名であった。
どう声をかけていいか分からない場合や、一度に何人もから話しかけられる場面があった。
A−16 その他の意見
短時間に正しくトリアージすることが難しく、優先順位をつけるのが困った。
医療担当の適正配置が必要、内科医に赤ポストは厳しい。
横の連携が取りにくい感があった。トリアージタッグは紙で患者に取り付けてあるので書き
にくい。
<尾道総合病院内参加者による評価>
B−1 警備(4名)
玄関での人の出入りをコントロールするのが難しかった。特に入り口が広く簡単に入り込め
たので通路をストレッチャー1台分ぐらいにした方が良かった。
B−2 搬送係り(13名)
患者が多数搬送された時ピーク時に人手不足で対応出来なかった。
指示をするリーダー的な人が必要であると感じた。
搬送係が待機する場所が分散していて各ポストからの依頼が届かない。
ストレッチャーや車いすを初めて扱う係員がいたため、はじめ操作に困った。
今後は搬送係りも感染防御し、リーダーを決めて行動する。また、人員を増やすことも考慮
しなければならない。
患者への声かけは良く行えていた。
B−3 災害対策本部(9名)
メッセンジャーの人手が不足しており連絡が取りにくかった。
フリーの傭人を確保しておくことが必要
2004年(平成16年)3月5日
広島県医師会速報(第1860号)附録 昭和26年8月27日 第3種郵便物認可(9)
B−4 DMAT(22名)
緑ポストでは処置後の患者が帰宅しない状況があり、ポスト内が混乱した。控え室的なス
ペースを確保する必要があるのかもしれない。
トリアージタッグの記載が十分にできなかった。
声かけはできていたが、患者の訴えに十分対応できなかった。患者がオーバーリアクション
過ぎる感じもした。
優先順位の決定ができなかった。
DMATの中での役割を十分理解できていなくて事前研修の必要性を感じた。
B−5 連絡員(8名)
時間とともに慣れてきて動けるようになってきた。
誰に報告すればよいかよく分からなかった。
患者が移動するとその後の状況が把握できなくなった。
事前に記入連絡用の用紙があればよかった。
B−6 患者・野次馬・家族(13名)
声かけの重要性を理解した。
患者の扱いが粗末であった。
説明が不足していた。
今回の訓練に参加してその経験は役立つと思うかという質問に対して、66名(95.7%)が役
立つと回答していた。
<総括者側から見た印象>
現場でのトリアージとコーディネーター機能
救急隊は現地対策本部を設営し、集団災害に対し出動した救急隊の機能的活動を統括してい
た。ここに、地域コーディネーターと医療班(1チーム)が出動し、共同でトリアージを行っ
ていていたが、指揮命令系統が明確化されずやや統制にかけていた。
病院選定は救急隊の機能を利用しコーディネーターが判断するようにしたが、機能していた
と思われる。トリアージは患者救出に時間を要し開始が少し遅れたが、赤、黄、緑のトリアー
ジシートを並べトリアージした患者をシート上に移動させ搬送に際し有用であった。
救急隊からの連絡
院内での第一報の伝達は順調で災害対策本部の立ち上げはスムーズであった。
災害対策本部と各ポストでの連携
リアルタイムでのポストの状況が掴めない。
連絡員が誰に報告して良いか戸惑うことがあった。
各ポスト間での相互応援
一部でうまく機能していた。
検査への連絡
現実としては CT、X線検査を受け入れる事が困難であろうと予想される。
他の病院からの応援受け入れ
災害対策本部に受け入れ窓口を一元化しており機能していた。
報道、家族への対応
収容患者の一覧を張り出すボードが不十分であり、家族からの問い合わせに誰が対応するの
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かハッキリしていなかったため、それぞれの現場での問い合わせに対し案内をする事が難し
かった。
3.トリアージタッグの分析(表−3)
傷病者数は全部で40名であるが、二重にトリアージタッグを付けていたことなどから全体で54枚
のトリアージタッグを回収した。緑タッグが少なくなったのは、眼球脱出や腕の骨折など歩行可
能でも病院内での治療を行った方が良いと判断した傷病者がいたためと思われる。赤タッグの傷
病者が多くなったのはオーバートリアージのためで、トリアージタッグを点検してみると赤に適
合しないものが14例あった。また、赤タッグを付け搬送された患者の一例はクラッシュ症候群で
診断が遅れ死亡してしまった(→黒タッグになった)。
個人を特定するための氏名・年齢・性別は比較的良く書かれていたが、住所や電話は漏れが多く
なった。トリアージの実施日時の記載は良く行われていたが、トリアージの実施場所や実施者の
記載が漏れる事が多かった。今回は救急車搬送を行ったものは赤タッグの患者のみであったため、
搬送機関や収容医療機関の記載がないものが増えた。トリアージ区分、バイタルサイン(表の面
の記載)は良く行えていた。裏面に何らかの記載があったものは74.1%あった。同じ患者で複数回
のトリアージが実施されたものは72.2%あり一次トリアージ、病院トリアージがかなり行われてい
たことがうかがえる。
考 察
一般的に訓練では色々な約束事を行い、無駄な時間をなくし訓練の実を上げようとしてる。今回、訓
練のために行った取り決めは①トリアージタッグの取り扱い、②訓練参加者の色分けによる区分、③
ノー看板方式による模擬患者の評価、④診察の手順は JPTEC、JATEC に準じて行う、⑤患者は何を
されるか分からないから移動や治療あるいは待機が必要な場合はよく説明する、であった。
①トリアージタッグの取り扱いについて以下のような取り決めを行った。
1.記載は時間を取らないよう片仮名で行う。
2.バイタルサインの欄では血圧は2次トリアージ以降で記載
3.タッグの切り取ったもぎりは記載者が保管する
4.トリアージタッグは三枚複写になっているので災害現場、搬送機関でそれぞれを取る。緑ポス
トでは患者を診察後はトリアージタッグを救護班が回収する
5. トリアージ区分が良くなる方に再区分される場合は新しいタッグを付け新旧のタッグはホッチ
キスのようなもので留める。といったものである。
今回の傷病者は最終段階で予定以外の7名が増え37名となり、死亡者は3名で計40名であった。しか
し、トリアージタッグの回収が54枚となったのはトリアージの区分を良い方に訂正した場合新しいタッ
グを取り付けるという取り決めのために起こったものと考えられる。このための混乱は各ポストでの
タッグの枚数にも反映されていた。設定では初めの30名の内訳は表−2に示すように赤:7名、黄:8
名、緑:15名とされていたが(追加された7名についての情報がない)、実際に回収された枚数は赤:
19枚、黄:27枚、緑:5枚と大きく異なっていた。オーバートリアージのため2枚目のタッグを作った
傷病者が多くいたにもかかわらずホッチキスなどで留めていなかったため、最終判定を読み取ることが
出来ず赤・黄が多くなったものと思われる。また、緑ポストでは骨折、眼球脱出など病院内での治療が
適当と判断した傷病者を院内に誘導したが、院内では緑ではなく黄タッグにする習わしのため(病院内
での治療対象者には緑の区分を付けることは無いため)、結果的に緑の枚数が減ったものと思われる。
2004年(平成16年)3月5日 広島県医師会速報(第1860号)附録 昭和26年8月27日 第3種郵便物認可(11)
②訓練参加者の色分けによる区分は前回の訓練時役割がはっきりせず混乱したことが伝えられていた
ため採用することとした。
赤:医療救護班医師、黄:医療救護班看護師、緑:医療救護班事務、ピンク:搬送係、ブルー:連
絡係、水色:警備員とした。この結果役割区分がはっきりし、好評であった。
③ノー看板方式による訓練は前回同様スミスメディカルジャパン(旧日本メディコ)の協力を得て行
われた。特殊メイキャップを用いて視覚に訴える模擬患者を作成し、予め与えられた傷病のサインを演
技で示す。演技できない部分は診察したら患者自身か患者家族が応えるというものである(呼吸数を数
えはじめたら呼吸数を応え、橈骨動脈で脈を数えはじめたら脈拍数を応える)。このノー看板方式によ
り臨場感が演出されトリアージ訓練の質を高めることが可能であった。アンケートや検証の場でも劇団
四季がやっていたのかといった意見も出るくらいの迫真のものであった。
④患者の診察を JPTEC、JATEC に準じて行うため、事前講習会で興生総合病院の御川先生にお願
いし、講義を行ってもらった。講義には尾道地区の救命士にも応援してもらい診察の手順のデモンスト
レーションも加えより分かりやすいものとなった。この結果、かなりの DMAT 関係者が診察手順を認
識することが出来、訓練時の患者の診察に役立てることが出来た。その点は検証係の石原先生からも評
価してもらうことが出来た。
⑤患者に対する声かけはパニック状態のときに非常に重要なことであり、どの災害訓練の反省でも指
摘されるところである。今回は訓練に先立ち、できる限り説明・声かけをするよう強調した。自己評価
や模擬患者で「よく声が出ていた・よく話しかけることが出来た」との意見もあったが、やはり、一部
の患者からは「放置された・説明が無かった」との指摘があり、一人一人の患者に十分な時間をとるこ
とが困難な状況であったことが窺われた。
訓練後の反省点
① トリアージタッグの記載と形式
トリアージタッグの記載については模擬患者の評価やDMATの自己評価にあるようにまだ不十
分であることが分かる。トリアージタッグに慣れていないことやSTART方式を十分に身に付け
ていないことがあげられる。また、患者に取り付けられたタッグは揺れ動き不安定で紙質も軟らか
く記入しにくい点が指摘された。このことから今後トリアージタッグを改良してタッグ自体にST
ART方式の判別基準を入れておくことや紙質を硬くするあるいは記入時に板を添えること、訓練
を重ねトリアージタッグに慣れておくことなどが勧められる。
今回、トリアージ区分が良いほうに再区分された場合、別のトリアージタッグをつけることとし
ていたが、かえって混乱を招き、傷病者数の把握や重傷度の把握に支障をきたしてしまった。タッ
グの記載は患者に対し一人一枚を通したほうがよかったと思われる。
② 意外なところに人手が必要
少ない人材と資源で多くの傷病者を見るということに慣れていないためどこの部署でも不足感が
あったが、特に、搬送員の不足が目立った。搬送係として13名を当てたが、ピーク時には手が回ら
ず対応に苦慮した。
また、各ポストでは、はじめの患者を診察した後にポストオフィサーを設ける予定にしていたが、
かえって混乱を招いた。別にオフィサーだけをする人を配置していたほうがよかったように思わ
れた。
さらに、連絡係では各ポストとの連絡が緊密に行われずリアルタイムでの情報収集に難があった。
患者家族の問い合わせや報道関係に対する担当も設定しておく必要があったように思われる。
(12)2004年(平成16年)3月5日 広島県医師会速報(第1860号)附録 昭和26年8月27日 第3種郵便物認可
③ キャトルシュートと各ポストの設定
今回は病院としての対応と各部署での連携を主に検証するように設計しており、患者の流れがス
ムーズに行くかを見た。病院入り口でのトリアージは全くはじめからするのではなく、現場一次ト
リアージで色分けしたものを門前で振り分け、緑で再トリアージすることと病院入り口で赤、黄の
振り分けを行う方法をとった。タッグをつけていない患者が来院した場合でも歩けるか歩けないか
で院外と院内に簡単に振り分けられる。病院でのトリアージの方法論はこのようなやり方でよいよ
うに思われる。病院での入り口いわゆるキャトルシュートは他の関係ない人が通れないように狭く
し、入った後を広げるようにしておいたほうがよかったかもしれない。また、各ポストでは患者の
流れを一方通行にすべきであった。今回黄ポストは盲端に設営したため奥に入った患者がなかなか
出られずポストの有効利用を困難にしてしまった。傷病者数の把握の上でも流れを一方向にするこ
とが重要であろう。
今回の訓練を通じて参加者のほとんどは訓練の重要性、意義を理解できていた。また、このような訓
練の継続を望んでいた。いろんな状況設定での訓練を積み重ね、いざというときに臨機応変に対応でき
る組織作りが大切である。
尾道総合病院 麻酔科主任部長
瀬浪 正樹
2004年(平成16年)3月5日 広島県医師会速報(第1860号)附録 昭和26年8月27日 第3種郵便物認可(13)
A.日 程 表
表−1
時 間
9:30
場 所
看護学校
項 目
○受付開始
1階
10:00
随時
看護学校
○模擬患者役は看護学校にてメイク、演技指導
教室
○訓練設定説明
尾道総合病院 麻酔科主任部長 瀬浪 正樹
トリアージ法の概説など
12:00
北館4階講堂
○開会挨拶
広島県医師会 副会長 寺岡 暉 尾道総合病院 院長 梶山 梧朗
12:30
1階フロア及び
駐車場
○実技訓練
観光バスの横転事故を想定したトリアージ訓練
観光バス転覆事故により多数の傷病者が発生し、尾道総
合病院をはじめ、市内の各病院へ傷病者が集中、県内
各拠点病院より救護班が出動する。
(模擬患者(ノー看板方式)を用いて医療救護所におけ
るトリアージと応急手当。
)
14:30
北館4階講堂
○訓練後全体検証
広島大学病院
救急部・集中治療部 教授 谷川 攻一
広島県立広島病院
救命集中治療科 部長 石原 晋 尾道消防本部 消防長 岡本 英明
尾三地域保健所 所長 安武 繁
スミスメディカル
シュミレーションコーディネーター 今中 聡
○質疑応答
15:30
北館4階講堂
○ 閉会挨拶
広島県福祉保健部
保健医療総室長 佐藤 均
尾道市医師会 会長 片山 壽
(敬称略)
(14)2004年(平成16年)3月5日 広島県医師会速報(第1860号)附録 昭和26年8月27日 第3種郵便物認可
B.模擬患者一覧
表−2
番号 程度
JCS
症 状
1 重
2 重
3 重
4 重
5 重
6 重
7 重
8 中
9 中
10 中
11 中
12 中
13 中
14 中
15 中
16 軽
17 軽
18 軽
19 軽
20 軽
21 軽
22 軽
23 軽
24 軽
25 軽
26 軽
27 軽
28 軽
29 軽
30 軽
31 死亡
32 死亡
33 死亡
34
35
36
37
38
39
40
41
42
43
Ⅰ−2
Ⅰ−2
Ⅰ−2
Ⅰ−2
Ⅰ−2
Ⅰ−1
Ⅱ−10
Ⅰ−2
Ⅰ−2
Ⅰ−3
Ⅰ−3
Ⅰ−1
Ⅰ−1
Ⅰ−1
Ⅰ−1
Ⅰ−1
Ⅰ−1
Ⅰ−1
Ⅰ−1
Ⅰ−1
Ⅰ−1
Ⅰ−1
Ⅰ−1
Ⅰ−1
Ⅰ−1
Ⅰ−1
Ⅰ−1
Ⅰ−1
Ⅰ−1
Ⅰ−1
外傷性気胸(切創)
腸管脱出
頚椎損傷
背部挫創(脊損)
右大腿挫滅
破水性器出血
骨盤骨折
右上腕切断
顔面損傷(眼球脱出)
顔面損傷(鼻部損傷)
顔面損傷(頬損傷)
右下腿開放骨折
左下腿開放骨折
右大腿開放骨折
左大腿開放骨折
右前腕骨折
左前腕骨折
顔面挫創
頭部切創
顔面切創
左前腕切創
右前腕切創
左下腿切創
右下腿切創
頭部挫創(ムチウチ症)
左前腕挫創
右前腕挫創
左膝打撲
右膝打撲
左前腕擦過傷
死亡
死亡
死亡
1の家族役
2の家族役
3の家族役
4の家族役
5の家族役
6の家族役
7の家族役
31の家族役
32の家族役
33の家族役
呼吸 脈
35
18
18
35
35
35
35
30
16
20
20
16
16
16
16
16
16
16
12
12
12
12
12
12
12
12
12
12
12
12
125
125
100
120
110
110
124
96
92
92
92
88
88
88
88
88
88
96
84
84
84
84
84
84
84
84
84
84
84
84
血 圧 爪圧 歩行
103/72
90/60
120/80
90/60
90/60
120/80
70/50
95/62
120/80
120/80
120/80
100/70
100/70
100/70
100/70
100/70
100/70
120/80
120/80
120/80
120/80
120/80
120/80
120/80
120/80
120/80
120/80
120/80
120/80
120/80
3秒
2秒
1秒
3秒
3秒
1秒
3秒
1.5秒
1秒
1秒
1秒
1秒
1秒
1秒
1秒
1秒
1秒
1秒
1秒
1秒
1秒
1秒
1秒
1秒
1秒
1秒
1秒
1秒
1秒
1秒
不可
不可
不可
不可
不可
不可
不可
不可
不可
不可
不可
不可
不可
不可
不可
可
可
可
可
可
可
可
可
可
可
可
可
可
可
可
可
可
可
可
可
可
可
可
可
可
状 況
右胸8㎝切創
出血性ショック
下半身麻痺
座席に挟まれて救出に時間がかかる
36週目、腹痛強い、腹部打撲
褐色尿
目を心配、痛み
鼻部強打、意識混濁
頬部強打、意識混濁
割れたガラスで負傷
割れたガラスで負傷
割れたガラスで負傷
割れたガラスで負傷
割れたガラスで負傷
割れたガラスで負傷
負傷家族のバイタルを伝える
負傷家族のバイタルを伝える
負傷家族のバイタルを伝える
負傷家族のバイタルを伝える
負傷家族のバイタルを伝える
負傷家族のバイタルを伝える
負傷家族のバイタルを伝える
負傷家族のバイタルを伝える
負傷家族のバイタルを伝える
負傷家族のバイタルを伝える
これ以外に7名の傷病者が追加された
2004年(平成16年)3月5日 広島県医師会速報(第1860号)附録 昭和26年8月27日 第3種郵便物認可(15)
C.最終的に区分されたトリアージタッグの記載状況
表−3
ポ
ス
ト
黒
赤
黄
緑
計
数
3
(%)
19
(%)
27
(%)
5
(%)
54
(%)
氏
名
2
66.7
19
100
26
96.2
5
100
52
96.3
年
齢
2
66.7
19
100
26
96.2
4
80
51
94.4
性
別
2
66.7
19
100
26
96.2
4
80
51
94.4
住
所
2
66.7
18
94.7
21
77.8
4
80
45
83.3
電
話
2
66.7
14
73.7
21
77.8
4
80
41
75.9
トリアージ実施月日・時刻
2
66.7
18
94.7
27
100
5
100
52
96.3
実
者
2
66.7
19
100
25
92.6
4
80
50
92.6
所
1
33.3
18
94.7
24
88.9
4
80
47
87
搬 送 機 関 名
1
33.3
5
26.3
3
11.1
0
0
9
16.7
収 容 医 療 機 関
2
66.7
8
42.1
11
40.7
1
20
22
40.7
トリアージ区分
3
100
19
100
25
92.6
4
80
51
94.4
バイタルサイン記載
0
0
19
100
27
100
5
100
51
94.4
裏 面 の 記 載
1
33.3
18
94.7
17
63
4
80
40
74.1
複数トリアージ実施
1
33.3
15
78.9
19
70.4
4
80
39
72.2
症
実
例
施
施
場
傷病者数は全部で40名であるが、二重にトリアージタッグを付けていたことで全体で54枚のトリアージ
タッグを回収した。
緑が少なくなったのは、歩行可能でも病院内での治療を行った方が良いと判断した傷病者が多くいたた
めと思われる。
例えば眼球脱出、腕の骨折、皮膚の裂傷などである。
赤の傷病者が多くなったのはオーバートリアージのためで、トリアージタッグの記載で適合しないもの
が14例あった。
赤の一例はクラッシュ症候群で診断が遅れ死亡してしまった。→黒タッグになった。
個人を特定するための氏名、年齢、性別、は比較的良く書かれていたが、住所や電話は漏れが多くなっ
た。
トリアージの実施日時の記載は良く行われていた。
トリアージの実施場所や実施者の記載が漏れる事が多かった。
今回は搬送を行ったのは赤タッグの患者のみであるため、搬送機関や収容医療機関の記載がないものが
増えた。
トリアージ区分、バイタルサイン(表の面の記載)は良く行えていた。
裏面に何らかの記載があったものは74.1%あった。
同じ患者で複数回のトリアージが実施されたものは72.2%あり一次トリアージ、病院トリアージがかな
り行われていた。
(16)2004年(平成16年)3月5日 広島県医師会速報(第1860号)附録 昭和26年8月27日 第3種郵便物認可
2004年(平成16年)3月5日 広島県医師会速報(第1860号)附録 昭和26年8月27日 第3種郵便物認可(17)
D.アンケート結果
訓練全体のアンケート調査
問1)あなたの役割は
数
%
医療救護班
4
6.1%
模擬患者
2
3.0%
12
18.2%
2
3.0%
その他
46
69.7%
件
20
100.0%
家族・野次馬・報道
救急隊員
数
6.1%
3.0%
医療救護班
18.2%
模擬患者
家族・野次馬・
報道
3.0%
救急隊員
その他
※その他の具体名
見学者
数
69.7%
23
案内
1
本部
6
搬送
9
連絡指示
3
消防菅
1
ビデオ
1
問2)本日のトリアージ訓練開催の意義はどうだったでしょうか
数
%
大変意義が大きい
47
71.2%
かなり意義がある
18
27.3%
あまり意義がない
1
1.5%
数
0.0%
大変意義が
大きい
27.3%
かなり意義が
ある
0.0%
全く意義を認めない
件
1.5%
66
100.0%
あまり意義が
ない
71.2%
全く意義を
認めない
※コメント
・あまっていた医師がトリアージできるように訓練する必要がある。
・参考になった。
・良い経験になりました。
・患者より多くの救護班がいたと思われるのでふいにおこった事故でそんな人数がいると思われない。
しかしいい経験になった。
・本各的な訓練で緊張感があって良かった。
・トリアージの開始が少し遅いように感じられた。
(18)2004年(平成16年)3月5日 広島県医師会速報(第1860号)附録 昭和26年8月27日 第3種郵便物認可
・意識付けができて良い。
・内容もですが、尾三地区が協力されて、地域として取組んでおられるのが素晴らしいと思いました。
トリアージ技術もかなり予習がされていて昨年より一歩進んだと思います。
・緊急時の判断や対応を実感できた。
・初めて間のあたりにして動きがよくわかった。
・すぐ対応できるように何回かしたらいいと思う。
・想定と実際のギャップがかなり大きいと実感した。
・トリアージの現状が良くわかった。
・実際に行ってみて初めてわかることが沢山あり、毎年していきたいと思いました。
・緊急時の対応について、良い動機づけだった。
・訓練への取組みについては大変感謝しています。
・具体的な訓練は重要であり意義が大きい。
・地下鉄サリン事件の聖路加病院ビデオの上映と平行して行なえば、今回の訓練が非常によくできてい
ると判る。
・実際に災害現場を訓練で(他組織の人と)体験できた。
・日頃より災害時の対策を考えることは大変必要であると思われます。
・本当に起こった時にはとかなり勉強になった。
・本当の場面に遭遇する前にシュミレーションできる。知らないことばかりで驚いた。
・実際に行なってみないと分からないことが多いので、今回経験できて良かった。
・今まで、このような訓練はなかったので有意義だと思った。
問3)メイクアップ・演技指導について
数
%
大変意義が大きい
49
74.2%
かなり意義がある
16
24.2%
1.5%
0.0%
0.0%
大変意義が
大きい
あまり意義がない
0.0%
全く意義を認めない
0.0%
かなり意義が
ある
1
1.5%
あまり意義が
ない
66
100.0%
不明
件
数
24.2%
74.2%
全く意義を
認めない
不明
※コメント
・うるさい人とおとなしい人の差がありすぎる。もっとさわいでパニックを起こした方が良い。
・骨折(開放)などリアルで良かった。
・特に演技指導はされなかった。
・状況に応じて指導していただけた。
・緊迫感があって良かった。
・腸の脱出などは良かった。
・リアルで良かった。
・現場から始まって、迫真の演技、医師・看護師・救急隊員にしておくにはもったいないような演技力
でした。
2004年(平成16年)3月5日 広島県医師会速報(第1860号)附録 昭和26年8月27日 第3種郵便物認可(19)
・非常にリアルですばらしかった。
・リアルだった。
・すごくリアルで怖かった。声をきくだけでドキドキした。
・トリアージの実際の進め方に有用。
・これ程リアルになるのかと驚いた。
・迫真の演技で臨場感があった。
・大人しい演技者が多く、もっと騒いで混乱させても良いと思った(遠慮がちの方が多かった)
。
・危機感が伝わってくる演技で、バスの中で怖くなってきた。
・患者さんの声や演技により、とても勉強させて頂きました。
・再現性が高く緊迫感があった。
・始めてのことで評価は難しいが良いと考えます。
・訓練の成果はこれに左右される。良かった。
・リアリティ。視覚に訴える。
・もっとみだれてもよいと思う。例えば家族が混乱するなど。
・患者家族役だったが、救急車が来るまでじっと車のなかで待っていたのだが、突然、車の外に出て救
急隊の人を案内するなど、本当ならしていたかもしれないと思った。アドリブでは呼ぶことしかでき
なかったので簡単なシナリオなどあるとイメージしやすいし役に演じられると思った。
問4)訓練の設定及び方法について
数
大変意義が大きい
%
21
31.8%
1.5%
4.5%
1.5%
かなり意義がある
40
60.6%
あまり意義がない
3
4.5%
全く意義を認めない
1
1.5%
かなり意義が
ある
不明
1
1.5%
あまり意義が
ない
66
100.0%
件
数
31.8%
大変意義が
大きい
全く意義を
認めない
不明
60.6%
※コメント
・あんなに多数の重症者が一つの病院に集中することはありえないと思う。
・災害現場へは救急隊だけでなく救護隊、消防隊も必要。
・身近で現実にある可能性の高い想定であった。
・現場と院内を分けられた設定はその区別の意識づけに有用だったと思います。院内、黄色ポストは
DMATが多く、期待していたほどの混乱が起こりませんでした。このレベルであれば、病患の急変
など、もう少し難しい線引きの方がよかったと思います。
・地域コーディネーターとは何かがわからなかった。設営がすでにしてあったのは問題ではないか。
・多少の模擬訓練があっても良かったのでは。
・災害現場での負傷救出は救急隊ではなく救助隊が行なわないと、救急隊がトリアージ等の救急活動に
支障を及ぼす。
・色々な災害があり、本日はバス災害ということで了解とした。
・各役割設定が十分把握できずに行なった様で何をしたのかわからない。
(20)2004年(平成16年)3月5日 広島県医師会速報(第1860号)附録 昭和26年8月27日 第3種郵便物認可
・前もって準備していたからいいが、突然の時はとても今日のようにはできないと思う。
・バスだと負傷者の人数がどんな人にも想定がつく。今日の訓練はいつまで負傷者が来るのかという感
じだった。
・実際の病院機能が訓練中は低下する恐れがある(特に中規模病院などで)
。
・死亡の家族が同一車両内にいることなど不自然。
・1次トリアージでは、赤の妊婦さん(36週)を早く救急車で搬送した方が良い。
問5)スケジュール(日程・所要時間など)について
数
%
大変意義が大きい
31
47.0%
かなり意義がある
33
50.0%
あまり意義がない
1
1.5%
全く意義を認めない
0
0.0%
不明
1
1.5%
66
100.0%
件
数
1.5%
0.0%
1.5%
大変意義が
大きい
47.0%
かなり意義が
ある
あまり意義が
ない
全く意義を
認めない
50.0%
不明
※コメント
・少し長すぎると思った。
・13時開始が良い。
・休日に事故がおきるとは限らないので平日にはパニックになる。
・訓練所要時間2時間は少し長いような気がする。
・初めての訓練のため1時間で丁度良かったと思います。
・見学することも大変意味があると思うのでよかったと思う。
・少し時間に余裕がなかったような印象をうけた。
・10時集合は早すぎる
・遠方からの見学者も来やすい時間帯で良い。
・もう少し短縮して欲しかった。
・部門によって集合時間が違っても良かった。
・実際におこった時に自分に何かできるか不安になった。これから考えて学べることを学んでいこうと
思った。
・土曜日しかないのでしょうか。開業医が参加しやすい午後3時くらいはどうか。
・病院スタッフとして良い訓練をしたと思います。実際の災害時の時に役だつと思います。
・平日はもっと大変だと思う。夜間だったらどうか。
・みんなが参加できるので良い。
・病院に搬送までが40分は遅いと思います。
・事前にもう少し細かい役割分担・演技指導があると良い。
2004年(平成16年)3月5日 広島県医師会速報(第1860号)附録 昭和26年8月27日 第3種郵便物認可(21)
問6)その他のコメント・ご希望などをご記入下さい。
・実際の場合、トリアージがうまくできないのではないか。連絡がうまくできるか不安に思っ
た。訓練を見て参考になった。
・搬送者がとても大変そうでした。できれば搬送者がもう少し多いほうが良かったように思い
ます。
・事前に役割配分が十分にあればよい。
・緑テントを病院内におかず外に設置したのは混乱を防ぐ意味で非常に良かったと思う。
・タッグの記入例が示されているとよい。地域コーディネーターの存在がよくわからなかった。
・開会に際して参加者全員がトリアージ全体のアウトラインの確認が必要ではないか。
・ノー看板方式は非常に意義があるが、費用がかなり必要では。病院収容後の状況をもう少し
見学できればと思う。
・非常に良い経験になりました。毎年このような訓練を行ない、医者、看護師、技師のレベル
もあがれば良いと思います。
・今まで避難訓練ぐらいしか経験しておらず、災害訓練も直接見たこともなかったのでとま
どった部分もあったが、実際に参加できてよかった。実際に参加してみないとわからないこ
とも多いので定期的に行ない、より多くの人が参加すべきだと思う。
・トリアージ場所から黄ポストが遠く、廊下が狭いので搬送が難しい。一次トリアージ場所が
狭い。
・現状では CT、XP、OP 等に今日の患者数が対応できるか疑問です。
・次から次へと患者が搬送されて行くなかで1人1人ゆっくり訴えを聞いて診察処置して行く
のは難しいと思った。
・はじめの駐車場訓練が見たかった。声かけが大切だと思いました。ドクタ−不足。搬送も不
足。
・今回はマイクロバス→軽傷者に搬送に使用しなかった。実際はもっとパニックになると思わ
れる。現場での指揮者がはっきりしてないように思われた。大変すばらしく勉強に思いまし
た。
・現場トリアージは難しい!救命士の方々は JPTEC でよくトレーニングされていますが、そ
れでも目標が観察2分、搬送まで5分であり、実際には10分以上かかる病例が大半です。1
分でトリアージするには、余程の気持の切り替えが必要なのだろうと思います。一方、逆に
院内では、生理的評価のくりかえし(トリアージの継続)が少し不十分なところもあったよ
うです。なお見学者として、県内の地域コーディネーターや市郡地区医師会の救急担当理事
などの出席が少なかった。
・今回の課題を具体的に行動できるよう対策を立てていければ良い。
・搬送ーストレッチャーを扱うことがないので難しいのとかなりハードだと思います。連携を
よくしないと機具不足と時間ロスを感じた。本当はもっと大変だと思います。これからも必
要な訓練だと思いました。貴重な体験でした。
・搬送班の人数が少ない。
・搬送班の人数が少ない。人数が少ないと思いました。車イス、ストレッチャーは足りない。
・実際に事故、災害が起こった場合、早急に受け入れ準備、トリアージ、治療がスムーズに行
なえるよう日頃より訓練することも大切であるが、地域医療施設等との連携も必要だと思う。
それぞれの役割を理解しておくこと、リーダーシップが大切であると思った。
・第1次の現場のトリアージの困難さがよく判った。本院の規模では30名の受入が限度と思わ
れた。
・1施設で処理できる限度の見極めを早くつけるようにしないと、患者数が増えてくるとかな
り現場に混乱を生じてくる可能性もあると思われる。
・トリアージタグ1枚もらえたら、なお良かったです。マイクがよくなかった。
・混乱はあったものの(実際はもっと混乱するはず)院外に緑ポストを設け、元気な騒ぐ人を
(22)2004年(平成16年)3月5日 広島県医師会速報(第1860号)附録 昭和26年8月27日 第3種郵便物認可
院内に入れないのは大変良かった。私の後輩(広大外科)は「訓練でなにをすべきか」を把
握していなかった。平時の救急と集団災害の救急の違いを認識すべき。
・第3トリアージまで何の指示もなくドクタ−は次々と別の PT を見てその間は何もしてない
状態があり、適確な指示が得られなかったと思う。外傷性気胸(8cmの切傷)で胸腔 D 挿
入のみの処置であった。
・実際の訓練を受けさせて頂いた事で当院の果たすべき役割について再認識させられました。
とてもよい経験をさせて頂きました。
・通常の救急患者(重症)の受入れは1名であるので、果たして30名を受け入れる能力がある
のか。通常の勤務人員でどこまで対応できるのか。通常業務において災害時の役割分担がな
されているのか。又資器材着衣等もいつでも使用可能な状態で準備されているのか。
・訓練は訓練だが、事前のオリエンテーションが不十分だったと思う。指揮命令があいまい。
・外来患者がいる時に災害がおこった時はどうなのか。
・訓練によって細かい部分に渡ってスタッフの配置等によりすばらしい訓練ができた。
・何回か訓練しないと実際の対応にはほど遠いと思いました。院内でも役割を決めておくこと
が必要だとおもいました。
・①年に1回は病院で行なってほしい。とてもためになりました。②ナースの声がキーキーし
てうるさい。
「ストレッチャー下さい。」など。落ち付いて対応しないといけないなと思った。
PT を助ける時間が長い。
・若い人から女性から搬送してほしい。
・黄ポストにストレッチャーや車イスの患者が次々入ってくると奥に入っている患者が出れな
くなる為、動線をもう少し考慮する必要があると思う。又事務の人がホワイトボードに記入
していくのは無理。別にホワイトボードに記入していく人がいれば良いと思う。各医療チー
ムがバラバラにならず行動していかないといけないと思った。
・定期的な訓練をしていく必要がある。
・全体連絡経路についてオリエンテーションしてほしい。医療現場での医師・看護師でない人
の教育を計画してほしい。処置室での待ち時間短縮訓練が必要。
・日頃は看護師として働いていますが、今はPT家族の役をして、いろいろな立場での思いが
よくわかった。これからは弱い立場の人の気持になって働けたらいいなと思いました。毎年
この行事を行ない、いろいろなスタッフに自分の役割が定着できひとりでも多くの方の命を
救えたらいいと思います。
・実際は看護師なので、受付の人が「こちらで待っていて下さい。治療の邪魔になります。」
などいわれると「そのとおりだ」と思い素直に聞き入れてしまったが医療従事者でない人な
らばどのような行動をとっていたのだろうか。本当のような訓練とは。と思ってしまった。
・①通行禁止区域を人(面会の人など)が歩いている。②家の人への対応(医師を呼んでくれ
との要求)に対しどのようにすればよいか(連絡係に依頼しドクターに1人で来てもらった
がそれでいいか)。③家族を入れるなということだが1人では無理(死んでいるといっても
納得しない)。④タグのつづりが残っているものがあった。⑤付いて来た家族にタグがつい
ていた(搬送時に一緒にきているということは一緒に負傷しているのでは)。⑥ PT の人数
が把握できない。
2004年(平成16年)3月5日 広島県医師会速報(第1860号)附録 昭和26年8月27日 第3種郵便物認可(23)
模擬患者によるDMATの評価
問1)まず、あなたの想定をご記入ください
数
%
緑
7
35.0%
赤
6
30.0%
黒
1
5.0%
赤
黄
5
25.0%
黒
不明
1
5.0%
20
100.0%
件
数
5.0%
緑
25.0%
35.0%
黄
5.0%
不明
30.0%
※傷病内容
頚椎損傷
胸部開放傷
死亡
左大腿の骨折
右下腿切創(われたガラスによる)
右前腕のガラスによる切傷
右膝蓋骨折折
顔面強打、顎損傷、意識混だく
顔面、鼻部損傷
腸管脱出
左大腿部挫滅症候群
左下腿切傷
死亡
右上腕骨折
背部挫傷(脊損)、下半身麻痺
左前腕挫創
36週の妊婦、破水性器出血
左前腕骨折
(24)2004年(平成16年)3月5日 広島県医師会速報(第1860号)附録 昭和26年8月27日 第3種郵便物認可
問2)一次トリアージにおいて、あなたは正しくトリアージされましたか
数
%
14
70.0%
いいえ
5
25.0%
不明
1
5.0%
20
100.0%
はい
件
数
5.0%
25.0%
はい
いいえ
※いいえの人の色の変化
不明
赤→黄(1名)
70.0%
黄→赤(3名)
問3)トリアージ全般の手順・内容は?
数
全く正しい
一部問題があるが、ほぼ正しい
かなり問題がある
%
3
15.0%
12
60.0%
全く正しい
2
10.0%
一部問題が
あるが、
ほぼ正しい
0.0%
重大な誤りがある
不明
件
数
3
15.0%
20
100.0%
15.0%
15.0%
10.0%
かなり問題が
ある
重大な誤りが
ある
不明
60.0%
※コメント
・適確なトリアージが出来る医師とそうでない医師との格差が大きかった。
・呼吸・循環・マヒの確認が適確であった。
・ほっておかれた。
・バス内でのトリアージは観察が難しく、2次災害の危険があるため早目の搬送をしたほうが良いので
は。現場トリアージはマンパワーがあったのでうまくできたと思う。
・「歩けるのなら、自分で歩いていって」と声をかけられた。痛くて叫んでいるのに傷もみないでその
セリフはちょっと。緑シートへ行ってからも重症者へかかりきりで、こっちにはきてくれなかった。
・看護師がものすごくあわてていた。左手で右手を押さえていたので患者側で血圧をはかろうとしてい
た。ドクタ−は落ちついていた。
・緑のシートへはスムーズに誘導してもらえた。誘導後は説明が少なく待つ時間が長くなったのでいら
だちも大きくなったのではないか。シートに座り鉛筆で自分で書いた名前、住所、TELなどは下まで
うつっていなかった。再び病院で記入してもらった。
・事故が発生して10分ぐらいたつのに誰にも声をかけられなかった。一次トリアージでは赤色だったの
に。
・入り口付近は傷病者ばかりにとらわれ後部席にいた重症傷病者へのトリアージがかなり遅れていた。
2004年(平成16年)3月5日 広島県医師会速報(第1860号)附録 昭和26年8月27日 第3種郵便物認可(25)
しかし ABC 手順についてはマニュアルどおり実施され損傷部位の程度等説明がなされた。
・ショック状態をなかなか理解してもらえない。バスからの救出方法、救出手順に問題があるように思
う。
・ABC が順番に行なわれ症状についても正確な診断がなされた。
・カードと鉛筆を渡されて説明がほとんどなく書くように言われた。
・呼吸の確認ができていた。「大丈夫ですよ」と家族に声をかけたので家族も納得できた。
・PTを運び出すまでに時間がかかりすぎ。シートに寝ている間、髪をふまれ手足をふまれそうになっ
たりした。ストレッチャーの柵なしベットなしは非常に怖い。
・にぎった手をたたいてふりほどかれた。
・集団災害(バス)等、出入り口が1箇所しかない場合は、程度に関係なく(歩行不可の者)、近くから
車外救出していくのはやもえないと思う。
・出血・VS よりすぐに正しい色に区分されたがそこから救急車での搬送が遅かったと思う。
・救急隊の人がトリアージタッグを配り、自分で記入してくださいと言われただけでした。本番では混
乱しているので多分自分で書けるような人はいないんじゃないかと思いました。
問4)2次トリアージを受けられた方はその手順・内容は?
数
%
全く正しい
5
25.0%
一部問題があるが、ほぼ正しい
7
35.0%
かなり問題がある
3
15.0%
重大な誤りがある
1
5.0%
不明
4
20.0%
20
100.0%
件
数
20.0%
15.0%
全く正しい
一部問題が
あるが、
ほぼ正しい
5.0%
かなり問題が
ある
重大な誤りが
ある
不明
15.0%
35.0%
※コメント
・ABC はしっかり観察されていて良かったと思いますが、全身観察がなされていなかった。
・家族への対応が冷たかった。
・手際よくできていたと思う。今回はバイタルの変化がなかったからかも。
・叫んだら勝ちと演技指導で言われ皆叫んでいたので、試しに苦痛様表情のみで小さく「痛い」と言っ
ているとやはりみてもらうのも後の方だった。本当にしんどかったりすると叫べないと思いますが。
あるドクターに手首をぎゅーっともって「痛いです。助けて」と言うと「あなたは緑だから大丈夫で
す。赤の方がひどいですよ。もうすこしこのまま待って下さい。」と言われた。緑、赤、黄、黒の色
分けを一般の人は知らないと思う。
・ナースの声かけがよかった。
・軽症の患者として大騒ぎしていたので、その対応への人数が少なく感じた。(事務等)処置等が終
わっておちついた人と緑ポストへ運ばれた人が同じ場所にいたため騒ぎがいつまでもおさまらない感
じがした。目を見て症状を聞いてくれるナースの方がいた。あの状況であのようにしていただいたら
気持が落ち着きました。
・ABC 手順がバラバラであり待って下さい、待って下さい、すぐに診てもらいますからと言われ、ト
リアージポストに長くおかれていた様に思う。
(26)2004年(平成16年)3月5日 広島県医師会速報(第1860号)附録 昭和26年8月27日 第3種郵便物認可
・意識レベルのたびたびの確認が必要であると思う。ショック状態にあるタイミングが難しかった。
・処置等の指示がタッグに記入されてないため継続的な処置がなされていない。
・ドクタ−が自分のトリアージに迷っているのが伝わってきた。
・骨折部位の間違い→記入ミス
・背部挫傷、下半身麻痺で、腹臥位のボード固定はどうなのか。背部の被服なしで仰臥位のボード固定
は痛みがあるのでは。
・バイタル測定することなく外傷の所見のみでトリアージされた。
・重症だったので処置、検査を早く受け入れたが、一度に沢山のドクタ−、ナースがかかわってくれる
があとは1人になることが多く不安な思いもした。
・緑→黄に変更になりました。緑と黄、そして赤の境界はどこで判断されるのかわかりにくかった。
問5)その他医療救護班の活動について、あなたの評価・感想をご記入下さい。
・初めての訓練にしては全体的に素晴らしかったと思います。
・①現場で、あるいは1つのステップから次のステップまでの間、何もされずにほっておかれ
るのが一番つらく不安であった。②医療救護のマンパワーをいかに早く大量に確保するかが
重要であると感じた。
・家族・患者への声かけがあまりなかった。
・初めての訓練にしてはまずまずだったと思います。さらなるレベルアップをしていきましょう。
・現場ですでにトリアージが終わっている重症患者がいるにもかかわらず殆どの救急スタッフ
が搬送に回らずトリアージに回っていたように感じられた。
・一度に多数の人が大きな声を出してパニックになる集団の中で誰を優先に処置して行くか判
断が大切です。今回患者役になりましたが、常に反対の医療者側のことばかり気になりまし
た。又、訓練に参加したいと思います。
・軽症(緑ゾーン)は患者さんの気持ちをいかに落ちつかせるか。患者の言動にパニックにな
らないかが大事だと感じました。お疲れさまでした。骨折の疑いだと緑ポスト内で固定でも
良かったのかと思いますが。病院の中(黄ポスト)に入った方が何かしてもらえるという安
心も出ました。
・待たされる時間が長いように感じた。ストレッチャーに乗ってるだけで優先されて治療が行
われていた。実際にストレッチャーに軽症の人も乗っていた。
・損傷部位、程度、処置内容をナースに言っているだけで傷病者への説明等が全く実施されな
かった。
・1次トリアージで赤区分に搬送されたが、その後救急搬出されるまでの時間が長いように感
じた。
・患者役としてほっておかれる事が一番心配であった。声かけの大切が改めて分かりました。
・消毒しかしてもらえなかた。処置してもらうまでかなり待たされた。
・黒の人はずっととり残された。家族は納得できないし声かけの一つや CPR の方法の指導も
なかった。
・患者としてみると不安がいっぱいでした。
・1人の患者に多くのスタッフがつき、後はほったらかしだった。やさしく声をかけてくれる
人もいた。
・負傷者を待機させておく時、人数に余裕があれば1名はつけておくと患者の不安の解消にな
ると思う。
・医師の声かけが大きくて良かった。搬送係の人のはげましは心強かった。
・救護班の方の声かけはしっかりしていてわかりやすかったです。
・血のりを使って本番さながらに訓練があったのでとても貴重な体験が出来、良かったです。
実際になったらとても怖くて何も出来ないだろうと思います。しっかりしたそういう教育を
受けた人が各病院に1∼数人は必要なんだと思います。
2004年(平成16年)3月5日 広島県医師会速報(第1860号)附録 昭和26年8月27日 第3種郵便物認可(27)
問6)あなたの職種は
数
医師
看護師
%
1
5.0%
11
55.0%
医師
0.0%
事務
その他
7
35.0%
不明
1
5.0%
20
100.0%
件
5.0% 5.0%
数
看護師
35.0%
事務
その他
55.0%
その他の具体例
不明
救命士(4名)
救急隊(1名)
DMATによる自己評価
問1)何名の模擬患者をトリアージしましたか?
数
%
10名以下
9
39.1%
10名以上
3
13.0%
11
47.8%
23
100.0%
不明
件
数
39.1%
10名以下
10名以上
47.8%
不明
13.0%
問2)一次トリアージを担当された救護班は、どの区分に何名のトリアージとなりましたか?
数
%
緑
4
11.1%
黒
6
16.7%
赤
13
36.1%
黄
13
36.1%
36
100.0%
11.1%
36.1%
緑
16.7%
黒
件
数
赤
黄
36.1%
(28)2004年(平成16年)3月5日 広島県医師会速報(第1860号)附録 昭和26年8月27日 第3種郵便物認可
問3)トリアージ全般の手順・内容は?
数
%
赤→赤
23
50.0%
赤→黒
9
19.6%
赤→黄
5
10.9%
緑→赤
2
4.3%
緑→黄
7
15.2%
46
100.0%
15.2%
赤→赤
4.3%
赤→黒
赤→黄
10.9%
件
数
緑→赤
50.0%
緑→黄
19.6%
問4)トリアージの手順・内容
数
%
0
0.0%
一部問題があるが、ほぼ正しい
10
43.5%
かなり問題がある
11
47.8%
重大な誤りがある
2
8.7%
23
100.0%
全く正しい
件
数
8.7%
全く正しい
43.5%
一部問題が
あるが、
ほぼ正しい
かなり問題が
ある
47.8%
重大な誤りが
ある
※良かった点・悪かった点
・もの足りなかった。1次トリアージに問題がある。
・スタート方式により一連のトリアージを行なった後、全身観察、症状、確認を行ない他に受傷した所
はないか丁寧に診察されていたのでよかったと思う。ドクター→ナースへも適切に指示がだされナー
スも声だし、確認しながら出来ていたので連帯はとれていたと思う。
・トリアージタッグを埋めようとすると時間がかかってしまった。訴えを聞きながらもバイタルなど主
体となって十分な説明ができない。役割分担をあらかじめ行なっていた為比較的スムーズにできた。
・帰宅できる人がいなかった。待機でき様子をみるスペースがない。トリアージする人がドクタ−のみ
で難しい。グローブをかえていなかった。応援をすぐ要請した方が良い。家族の人の対応係がいな
い。
・患者の数に対し、医療者が足りないので患者が返せない状況だった。応援を呼ぶということが思いつ
けないほど周りの負傷者のパニックに非常に動揺させられ自分自身がパニックになってしまってい
た。
・オーバートリアージかもしれない傷病者を修正されなかった。
・チームで動く体制が取りにくく、各々いろんな救護に手を取られ持ち場を離れてしまい、結果として1人
の患者さんがどこまで診察されどの段階までトリアージ評価されたのかが瞬時に把握しにくかった。
2004年(平成16年)3月5日 広島県医師会速報(第1860号)附録 昭和26年8月27日 第3種郵便物認可(29)
・タッグの記載ができていない箇所あり。
・トリーアージの手順・内容は正しかったと思う。
・時間の記載がないトリアージタグを何故かつけていた人がよくわからなかった。
・1人ずつの対応におわれ全体が見えなかった。患者、家族のパニックの対応が難しかった。連絡方法
が難しかった。
・タッグの種類が2つあり番号のふっていないものがあり困惑した。その他は良かったと思う。
・ほぼ問題なく確認できた。
・黄ポストでトリアージを行なったが集団災害というトリアージの大切な中で外傷ばかりに気をとら
れ、処置ばかり行なっていた。トリアージタッグの再記入ももれていることが多かった。
問5)START方式の各所見についての対応
(1) 自立歩行
数
%
全く正しい
5
21.7%
一部問題があるが、ほぼ正しい
6
26.1%
かなり問題がある
0.0%
重大な誤りがある
0.0%
不明
件
数
12
52.2%
23
100.0%
52.2%
全く正しい
21.7%
一部問題が
あるが、
ほぼ正しい
かなり問題が
ある
26.1%
重大な誤りが
ある
不明
※良かった点・悪かった点
・ファーストトリアージの時点で、軽症群のほとんどの患者が緑テントに誘導されていたので、トリ
アージはしなかったが、黄・赤テントを巡回する中で顔面、腕の切創等ならば緑テントにあらかじめ
誘導しておいてもらわないとベットが足りず困った。(黄テントから緑テントにいってもらえばよ
かったのですが待たせていたのにそれは言えなかった。
)
・トリアージした6名のうち自立歩行できる人がいた。黄ポストではないと思ったがそのまま黄ポスト
で診てしまった。
(30)2004年(平成16年)3月5日 広島県医師会速報(第1860号)附録 昭和26年8月27日 第3種郵便物認可
(2) 自発呼吸
数
%
全く正しい
5
21.7%
一部問題があるが、ほぼ正しい
7
30.4%
かなり問題がある
1
4.3%
一部問題が
あるが、
ほぼ正しい
0.0%
かなり問題が
ある
10
43.5%
23
100.0%
重大な誤りが
ある
重大な誤りがある
不明
件
数
21.7%
43.5%
30.4%
全く正しい
不明
4.3%
※良かった点・悪かった点
・胸部打撲等の患者には自発の有無、呼吸数の確認はされていた様に思いますが、聴診器で肺などの観
察はしていませんでした。自発の少ない患者に2次トリアージを行なわなかったのが悪かった。
・気管確保の行為はできていた。頚部の保持などに対しては多少問題があった点もある。
・さわがしい職場では把握が困難になります。意識のない方は特に把握困難であり、挿菅処置としました。
・呼吸管理、変化時の対応がまずかったと思う。
・みんな自発呼吸があった。
・今回は耳元を口に当てるだけで回数を答えてくれたが本当の災害ではこうはいかないと思う。
(3) 自発呼吸
数
全く正しい
一部問題があるが、ほぼ正しい
%
3
13.0%
10
43.5%
かなり問題がある
0.0%
重大な誤りがある
0.0%
不明
件
数
13.0%
全く正しい
43.5%
一部問題が
あるが、
ほぼ正しい
10
43.5%
かなり問題が
ある
23
100.0%
重大な誤りが
ある
43.5%
不明
※良かった点・悪かった点
・呼吸器系に問題のない患者には呼吸数は確認しませんでした。
・騒然とした場所での把握は難しい。聴診器は有用だが、単独では聞こえにくく診断できない場合があ
り胸部の動きなど細かく観察する必要があった。
・初回の人の原因がわからなかった。
・「呼吸回数」が聞き取りにくい。
・本当の災害ではこうはいかないと思う。
2004年(平成16年)3月5日 広島県医師会速報(第1860号)附録 昭和26年8月27日 第3種郵便物認可(31)
(4) 爪床再充血時間・撓骨動脈触知
数
%
0.0%
全く正しい
21.6%
全く正しい
一部問題があるが、ほぼ正しい
6
26.1%
かなり問題がある
5
21.7%
重大な誤りがある
1
4.3%
かなり問題が
ある
11
47.8%
23
100.0%
重大な誤りが
ある
不明
件
数
47.8%
一部問題が
あるが、
ほぼ正しい
21.7%
不明
4.3%
※良かった点・悪かった点
・一部のトリアージにて充血時間を誤ってしまったがその後再トリアージをして修正した。
・再充血時間を測定することはなかった様に思います(すでに重症と判断されてしまったため)
。
・脈をとることはできたが爪床再充血時間を見ることはできなかった。またその必要のない患者だった。
・継続的に観察していかなかった。
・2秒以下を勘違いして赤にしていたものがあった。
・ブランチテストを行なうことを忘れ、行なっていない。日々身に付ける必要がある。
(5) 従名反応
数
%
全く正しい
3
13.0%
一部問題があるが、ほぼ正しい
9
39.1%
かなり問題がある
1
4.3%
件
数
全く正しい
43.5%
一部問題が
あるが、
ほぼ正しい
0.0%
重大な誤りがある
不明
13.0%
10
43.5%
23
100.0%
かなり問題が
ある
39.1%
重大な誤りが
ある
不明
4.3%
※良かった点・悪かった点
・どう声をかけて良いかわからなかった。
・たとえ軽傷の患者であっても全身観察し、動かない所、痛みがないか等確認されていたのでよかった
と思います。
・一度にチームスタッフが話しかけてしまう面もあり、ポイントを考えて優先性を考える必要がある。
・赤できた傷病者を黄にする決断ができなかった。
・「わかりますか?」と聞くことはできたが、それ以上のことは難しい。
・患者さんがこちらが要求する情報をなかなか返答できずパニックから重要でない事をいろいろ話して
くることがあり対処は難しいと思った。
・トリアージタッグよりの名前と本人より聞いた名前との確認はできた。混雑するポスト内では大きく
ハッキリ聞く事ができた。
(32)2004年(平成16年)3月5日 広島県医師会速報(第1860号)附録 昭和26年8月27日 第3種郵便物認可
問6)全体を通じての難しかった点や問題点・反省点
・過評価(1次トリアージで)、赤などはものたりなかった。
・実際の現場で、もしトリアージが黄で良い人が赤にされていた時の判断が難しいのだと感じ
た。病院を機能させるためには、しっかり赤・黄を判断しないとまわっていかないことを考
えさせられました。
・①1次トリアージにおいてオーバートリアージが目立った。②急ぐ患者、急がない患者がう
まく分かれてなかった。
・訓練が進行通りに行かずとまどってしまった。
・①ドクターと消防搬送の連携が悪く、トリアージエリアで待っていてもわざと手前でなく遠
いベットに患者をおかれたり、ドクターへの送りもほとんどなかった。ファーストトリアー
ジを消防の方であらかじめされているのなら情報交換すればもっとトリアージ時間も短縮で
きたのではないかと思う(送りがなければ思い込みや見落としが少なく再確認できてよいか
もしれないが)。テントから病院への搬送にも時間がかかり、優先順位も正しいとは言えな
かった(一部重症の患者さんから先に運びますと言われていた消防士さんもいたが。)②医
師と同じ事務の人も名前や住所を聞いたりしてナースも観察項目をこたえたりするので患者
は少し混乱するかなと思いました。③今の状況、待ち時間が長い理由、これからの治療方針
等の IC 不足でした。④トリアージ中に患者が発言したことバイタルサインなど必要なこと
をみんなで復唱しながら処置にあたれて良かった。
・併発するショック、障害を最小にという点において認識が不足していた。外傷(美容的、背
損(疑))などの患者にどうなっているか?と聞かれた時、第一にトリアージ部門において
はどのように解答すべきか迷った。
・「ちょっと待って下さい」と言うことがやはり多かったかと思います。十分な動きができま
せんでしたが、経験できたことはとてもいい勉強になりました。
・処置室の人をいすへ座らせ、どの人を処置したかしてないかなど区別できるように決めてお
けばよかった。誰を処置して、誰がまだ見ていないかわからない状況になってしまった。
・短時間に適確にトリアージを行なうことは非常に難しいと感じた。
・医療チームの数が多くて、もう少し患者数が必要だったのではないでしょうか。このアン
ケートは答えにくく職種によっても違うと思うので、職種を記入する方が良いと思う。
・内科医として参加しましたが、今回のような災害、事故救命処置診療には限界があると思わ
れました(赤ポストへの配属でした)。我々内科医は、全く治療処置の経験がありませんの
でやはり黄ポストから緑ポスト患者の診療までにとどめる必要があると思われます。赤ポス
ト担当は外科・整形外科など外科系の先生の経験が必要と思います。
・①横のつながり(チームワーク)ができていなかったこと。②前タッグを付ける場合、胸の
上に置くのではなく横がよいのでは。③物の所在地の確認ができていなかったこと。④搬送
係は各ポストにも配置があると良い。⑤自分の役割の認識不足。
・トリアージ現場での混雑の中で観察を十分に行なうこと、家族への対応等どう動いていけば
良いか自分は何をすべきか等、優先順位ををつけるのが大変難しかった。パニック状態での
対応の勉強が不足していると痛感した。お互いの声かけ連けいの大切さを他施設でどうとっ
ていくか難しかった。
・プレ訓練に参加できなかったので戸惑った。
・同じ赤のトリアージ区分でも救急搬送順位をつける場合に、トリアージタッグに書かれたも
のでは判断不能でもう一度トリアージしなおした。患者1人にチェッカーをつけて検証する
必要があった。
・門前振分の相当であったが、緑ポストの患者が増え大変そうで応援に行くべきか持ち場を離
れない方がいいのか判断に迷った。応援に行くタイミングがわからない。緑ポストの応援に
行っても何をどうすればよいか戸惑った。
・バイタルについて確認のため本人からの聞き取りであったが聞き取りにくかった。各機関と
2004年(平成16年)3月5日 広島県医師会速報(第1860号)附録 昭和26年8月27日 第3種郵便物認可(33)
の連帯が不十分であったと思う。
・呼吸回数、血圧、脈拍等ー患者役が言うという設定であったが、周囲の声や音で聞き取りに
くくこの設定自体に問題があると思う。患者役のケガのメイキャップや演技は非常にリアル
で臨場感を感じ訓練をもりあげ良かったと思います。
・見かけの外傷に目をとられることが多く、トリアージがほとんどできていない。トリアージ
タッグへの再記入を忘れることも多かったが、タッグ自体書きかえる幅もせまく、紙なので
裏から支えて書く必要があり、手についていることで動くため書きにくさがあると思うので
タッグの改良が必要ではないかと思う。黄ポストから赤ポストへの状態変化患者はいなかっ
たが、実際はポストでの再トリアージがこういった変化を早期発見するため、とても大切だ
と実感した。それが患者の命を救うことであり、適切な治療への第一歩だと実感できた。
(34)2004年(平成16年)3月5日 広島県医師会速報(第1860号)附録 昭和26年8月27日 第3種郵便物認可
Ⅲ.総合評価(今後の課題と展望)
平成15年度集団医療救護訓練
検証結果報告
検証医
広島大学病院救急部集中治療部
谷
川 攻 一
今回の災害訓練における一次トリアージを中心として検証結果を報告する。
傷病者搬入時や来院時には病院入り口においてスタッフ、警備による傷病者の誘導には十分な努力が払
われていた。また、手袋などのスタンダードプリコーションも傷病者毎に手袋を交換するなど細やかな
点まで配慮されていた。
今回の訓練では一次トリアージは2つのトリアージ班により行われた。最初は多少戸惑いも見られた
が、トリアージの後半には随分と改善され、手際も良くなっていた。また、看護師の傷病者への声かけ
もしっかり行われており、傷病者の不安も癒されたのではないかと考える。
搬送される傷病者数が少くなり、トリアージが一段落ついた時点で、トリアージ班を治療エリアへ派
遣するなど、状況に応じたスタッフの配置を行っていたのは好判断であろう。
一方、今後、改善が望まれる点について幾つか気づいたので述べる。
1.トリアージエリアにおいてチームおよびエリアの指揮をもっと明確にする必要があったのではと
考える。リーダー的な存在がいないために医師、看護師がそれぞれ独自に活動する場面も見られた。
リーダーが適宜、指揮を行い、指示を受けたものははっきりと受け答えを行うといった声出し・受
け答えを確実に行うことによりスムースな活動が可能となったであろう。
2.トリアージを行う場合に、傷病者に対して複数のスタッフが同時に声かけを行っていたが、傷病
者は誰の言に応えていいのか多少混乱していたようにも見受けられた。1.とも関連するが、一次
トリアージの基本は呼吸、循環、意識の確認である。チームの一人がこの手順に沿って確実にトリ
アージを行うべきであり、系統的に氏名等の情報を聞き出すというようにすることが望ましい。
3.大きな声で叫ぶ傷病者がいたが、訴えに惑わされる場面も見受けられた。静かな傷病者ほど注意
が必要である。また、同時に多数の傷病者がトリアージエリアに搬送された場合も、基本的な原則
(呼吸、循環、意識)に基づいて、焦らず的確にトリアージを行うことが肝要である。的確なトリ
アージこそが治療エリアの混乱を軽減し、一人でも多くの助かるべく傷病者の救命につながること
を銘記してほしい。
4.トリアージタッグへの記入にあまりに集中しすぎて、傷病者への観察が不十分である場面が見ら
れた。もっとも大事なことは2.3.でも指摘したように生理学的所見に基づいて的確にトリアー
ジすることであり、記録はその結果を伝達する手段であるという点に留意して頂きたい。
5.トリアージタッグの記入について、最も大事な情報はトリアージ区分と記入時刻である。重症度
が変化した場合やタッグが複数枚付けられている場合は時刻記載がないとその意義は半減する。
6.後半に駐車場に傷病者が集中する場面があったが、黄色タッグを付けた傷病者が赤タッグより先
に搬送されてくるなど現場でのトリアージに若干の混乱が見られた。どのような場面でも一次トリ
アージにおける生理学的徴候に基づいた基本的原則は全く同じである。トリアージを行うことその
ものが目的ではなく、あくまで治療・搬送の優先順位を決めるという本来の意味を再度確認しても
らいたい。
2004年(平成16年)3月5日 広島県医師会速報(第1860号)附録 昭和26年8月27日 第3種郵便物認可(35)
7.車椅子に乗った傷病者がトリアージエリアに入ろうとしている場面で、警備関係者が緑エリアへ
誘導していた。トリアージが行われていない場合はトリアージエリアで一旦トリアージした後にそ
れぞれのエリアへ誘導すべきであり、周知が必要である。
8.ボード固定をされた傷病者の固定用ストラップをはずす場合は体幹部から外してはならない。妊
婦傷病者については左側臥位など楽な姿勢にしてあげるなど状況に応じた配慮が望ましい。
以上、改善点を列挙したが、拠点病院にて中核的な役割を担う医師・看護師や DMAT として派遣さ
れるスタッフは、今後 PTEC、JATEC(Japan Advanced Trauma Care and Evaluation)など外傷初
療プログラムを受講することにより、外傷治療の基本を学んで頂ければと考える。日常医療に応用でき
るのみでなく、災害時でも有用な武器になるであろう。
今回幾つか重要なポイントが課題として明らかとなった。課題を明らかにすることが訓練の最も重要
な目的の一つであり、従って訓練を通じて得られたこれらの課題は最大の収穫物と言えよう。本訓練の
準備・開催を担当された尾道総合病院関係各位、DMAT として参加した拠点病院スタッフ、見事な熱
演を演じた傷病者役の皆さん、そして見学者の方々それぞれに多くのものを得ることができたと信じる。
なお、訓練の後半ではトリアージにおける対応や正確さで随分と改善がみられたことを重ねて付け加
えておきたい。“Practice makes perfect”という句がある。繰り返しの練習こそが成功への唯一の鍵で
あり、そのことが証明されていると言えよう。
この経験を生かして更なるステップアップを目指して頑張りましょう。
(36)2004年(平成16年)3月5日 広島県医師会速報(第1860号)附録 昭和26年8月27日 第3種郵便物認可
検 証
県立広島病院救命救急センター
広島県災害医療コーデイネーター
石 原 晋
まず主催の尾道総合病院の皆様方に深甚の敬意を表したい。当日病院に一歩踏み入れた瞬間から、全
病院挙げてこの訓練に取り組まれている、なみなみならぬ熱意が察せられた。このことは、全病院職員
の災害に関する意識啓発に大きな成果を挙げたものと思われる。私を含め、県内各地から訓練に参加し
たすべてのメンバーにとっても、主催のノウハウにつき多くを学ぶことができた。
さて、今回の訓練について3点特筆させていただきたい。
1)指 揮
守備範囲の全体を見渡して采配をふるうべきリーダーが存在しなかったか、または十分機能してい
るとはいえなかった。救護班のほとんどのメンバーが負傷者の観察、処置にとりついてしまい、その
部所(ポスト)が全体の中で機能をはたせているのか否かを振り返ることなく進行していた。各ポス
トの指揮者は、個々の負傷者の診断・治療には関与せず、守備範囲の全体を見渡しながら、また他の
部所からも情報を得ながら、自班の最大限の機能を引き出すことが重要と思われた。
2)トリアージ
すでに負傷者に添付された「タグ」の内容が鵜呑みにされ、再トリアージ、再々トリアージがほと
んどおこなわれなかった。トリアージは現場、搬送ポスト、キャトルチュート(搬入口)、各ポスト
と局面が変わるたびに実施され、その区分が修正されていくのが原則である。受け持ちポストに負傷
者が搬入される毎に、「まずトリアージをおこなう」という発想が求められる。
3)観察・処置
今回の訓練で最も特筆されるべきは、救急隊や医療班の観察・処置の適切さである。多く隊員・班
員が「JPTEC」
「JATEC」の原則に従って行動されていた。
これらの「標準化外傷診療手順」が急速に普及しつつあること、それらの内容が災害訓練にも浸透
しつつあることを見たことは大きな感動であった。
見た目の派手な外表の損傷に惑わされることなく、気道→呼吸→循環→全身と決められた手順に
従って観察し、緊急度の高い処置から順次指示するという原則が守られていた。また、救急隊員によ
る搬送でもバックボードによる全脊柱固定が多用され、病院到着後も頚椎保護の配慮が継続されてい
た。これらは、平時の救急医療においても「JPTEC」や「JATEC」に準拠した活動や診療が実施さ
れていることを物語っている。
集団災害医療と救急医療は別のものといわれるが、平時の救急医療がしっかりできていなければ、
集団災害に対応することはできない。その意味で、外傷診療の標準化手順の普及・浸透はきわめて心
強いことである。今後ますますの普及が望まれる。
以上、とくに印象に残った事項を列挙したが、なによりも、見学させていただいた私自身が、またま
2004年(平成16年)3月5日 広島県医師会速報(第1860号)附録 昭和26年8月27日 第3種郵便物認可(37)
た大変勉強をさせていただいた。
訓練を準備された皆様、参加された皆様、大変お疲れ様でした。
(38)2004年(平成16年)3月5日 広島県医師会速報(第1860号)附録 昭和26年8月27日 第3種郵便物認可
尾道総合病院集団医療救護訓練の検証
S.C.A.T.(Special Casualty Access Team)JAPAN
今 中 聡
今回は、バス事故が起こった現場から消防本部合同の訓練によりサイレンを鳴らしての本番さながら
の出動から始まった。
救命士はメガホンを握り締め「歩行できる人は此方へ」と誘導しながら事故車へと向かって行った。
しかし患者はわめくだけで、自ら動こうとしない。自力で車外に出た患者が散らばり、キャトルシュー
トも出来ない状態からの訓練スタートである。
事故現場ではゾーンニングシートを敷き、まずは外の患者を安全地域に連れて行く作戦であろうと
思われる。緑は成功し、スムーズに緑ゾーンに誘導できた。
しかし、赤と黄色の多くがバスの中に居る。外のシートに患者を出したものの、黄色と赤の患者が赤
シートの上に一緒にいた。
トリアージポストが決められていなかった為、歩行出来ない患者は一気に車外に出され、赤シートへ
搬送しそこでファーストトリアージがその場で始まってしまったのである。
そこに、医療チームが指揮隊へ到着報告をして現場に入ってきたが、トリアージポストがない、
その為、2班が別々に赤、黄色ゾーンシート上でトリアージをしていた、しかしその状況はお互いに
全体像が見えない様な感じに見えた。そして患者は救急車で病院玄関まで搬送された。
次は病院前トリアージである。看護師さんが「赤よ赤」と叫びながら院内へ飛び込んで行く、救命士
も「赤です」と強調しながら院内へ患者を搬送して行く。決して傷病名を告げない。きっと搬送中は運
ぶだけでタッグを見ていないのだろうと思った。
そして、歩行可能な患者が多数運ばれて来た。やっと緑ゾーンの出番である。一気に院外に建てられ
たエアーテントの中は患者で溢れ、2次トリアージ、応急処置が始まった。しかしすべてスタッフだけ
でやれるものではない。どうするのか見ていると、やはりパニックが起こり始めた。きっかけは患者か
ら「早くしてよ!」という一言からであった。今まで院内の患者から急かされた事がない状況で仕事を
していることが裏目に出た様に推測出来る。
とたんに患者達は「早く!早く!」を連発する。医療スタッフは落ち着け、落ち着けと自分に言い聞
かせている事が我々にも伝わってくる。
パニックは伝染するのである。こんな時、コマンダーの役目は自分のスタッフを冷静にさせる事が重
要になる。大きな声で「スタッフは落ち着いて行こう!」とか「順序よく行こう!」等の指示を出せば
パニックは急に収まる。コマンダーは急にスタッフが自分について来るのを感じることが出来るはずで
ある。
スタッフが不足してくれば、まず災対本部に応援を依頼する為に伝令を出す。応援が無理と判断した
場合は患者を有効に使うことを考える。「あなたは処置も終わり、大丈夫だから手伝って下さい」と依
頼すれば、特に日本人の場合、最後まで手伝ってくれることが多い。依頼をしないと最も怖い烏合の衆
になる。次回は是非、どんどん指示をして使うことをお勧めします。
そして、次は院内状況である、院内は割と落ち着いた雰囲気で事は進んでいた。
赤ゾーンもテキパキと診断が行われていた。しかし、よく見ると患者が運ばれて来て、さっとタッグ
2004年(平成16年)3月5日 広島県医師会速報(第1860号)附録 昭和26年8月27日 第3種郵便物認可(39)
に目を通すだけで、その後は全て口頭指示だけである。カルテであるタッグに「何も引かない、何も足
さない」である。そこに、両大腿を真っ赤に腫らした患者が入室して来た。しきりに「足が挟まれ、救
出に時間が掛かり、自分は最後だった」とドクターに伝えていた。さすがにドクターはクラッシュシン
ドローム(挫滅症候群)と診断し口頭で検査を指示、搬送された次の患者を診た。
邪魔になるのでクラッシュの患者は後方へ移動され、そこに外部から応援の医療班が入って来て、誰
もついていないクラッシュの患者を診た。患者は最初の医師が適切に診断(挫滅症候群)したことに安
心し、処置してくれると信じていただろうが、医師はタグを見て「両大腿骨折の為、レントゲン」と叫
んだ。患者役は僕を見ながら目を白黒させながら、放射線科に運ばれて行った。本当の災害であれば放
射線はパンク状態で1人の患者を撮るにも15分は掛かる。すでに10人以上の患者が並んでいるはずであ
る。その、クラッシュの患者は何の処置もされてはいなかった。ここで少しいたずらをすることにした。
私が患者のバイタルチェックをし、横に付き添っている看護師に患者は CPA だと告げた。とたんに
患者役は意識をなくし、看護師は赤ゾーンへストレッチャ-を走らせ「先生!CPA です」と飛び込んだ。
医師は「なぜ?」と驚きながら挿管、CPRを実施しながら、初めて周囲から情報を取った。「え!この
人、クラッシュなの」と声を荒げ、すぐに透析などの手が打たれた。最終的に黒に落とされたか、赤で
処置されたかは定かではないが、初療でタグに書き込まれていればきっとこの様なことは起こらなかっ
たと思われる。
私が阪神大震災で最初に入った県立西宮病院で最初にヘリコプターで大阪へ搬送した女性がこれで
あった。クラッシュシンドロームは患者が多ければ見落としやすい。ゆえに、引き継ぎが重要である。
今後、訓練が発展していけば、ヘリで基幹病院への搬送訓練も出てくる。その時はまた、こういう患
者が想定されるであろう。
最後に、あくまで今回は第1回のトリアージの実戦訓練であった
上記の様な細かい所までの訓練ではないことは重々承知をしているが、基本的な患者の情報伝達もト
リ アージタグの重要な役割である。こんな大変な訓練を受けるには相当な意気込みが必要である、し
かし自分達がやり易いエキササイズ(展示訓練)だけでは実際には稼動しない。
今回に懲りず、何回もドリル(実戦訓練)を繰り返し、今回以上の患者が来院してきても動じない体
制づくりを一緒に目指したいと考える。
今回は本当にご苦労さまでした。
(関係された皆様に拍手を送ります)
Ⅳ.資料 見取り図(厚生連尾道総合病院)①
(40)2004年(平成16年)3月5日 広島県医師会速報(第1860号)附録 昭和26年8月27日 第3種郵便物認可
見取り図(厚生連尾道総合病院)②
2004年(平成16年)3月5日 広島県医師会速報(第1860号)附録 昭和26年8月27日 第3種郵便物認可(41)
(42)2004年(平成16年)3月5日 広島県医師会速報(第1860号)附録 昭和26年8月27日 第3種郵便物認可
平成15年度 集団医療救護訓練実行委員会 名簿
所 属 及 び 役 職 名
氏 名
谷
川
攻
一
広島大学病院 教授(救急部・集中治療部)
石
原
晋
県立広島病院 救命集中治療科 部長
山 野 上 敬 夫
広島大学病院 助教授(救急部・集中治療部)
多
田
恵
一
広島市民病院 救急麻酔科 主任部長
難
波
康
男
興生総合病院 副院長
突
沖
満
則
尾道市立市民病院
寺
岡
暉
広島県医師会 副会長
黒
田
義
則
尾道総合病院 副院長
瀬
浪
正
樹
尾道総合病院 麻酔科 主任部長
門
田
秀
二
尾道総合病院 脳神経外科 主任部長
金
春
裕
子
尾道総合病院 看護部長
倉
田
健
治
尾道総合病院 竹
増
孝
告
尾道総合病院 総務課長
森
友
俊
文
尾道総合病院 総務課主任 八
谷
秀
幸
広島県福祉保健部 保健医療総室 医療対策室
森
下
和
是
広島県福祉保健部 保健医療総室 医療対策室
烏
星
典
正
尾道地区消防本部 警防課長
今
中
聡
スミスメディカルジャパン/S. C. A. T JAPAN
福
田
勝
也
スミスメディカルジャパン
片
山
壽
尾道市医師会 会長
平
川
十
春
三原市医師会 会長
益
田
秀
治
因島市医師会 会長
安
武
繁
尾三地域保健所 所長
山
広
和
雄
尾三地域保健所 厚生推進課長
佐 々 木 喜 代
広島県医師会 地域医療課 課長
市 玖 の り え
広島県医師会 地域医療課
2004年(平成16年)3月5日 広島県医師会速報(第1860号)附録 昭和26年8月27日 第3種郵便物認可(43)
参 加 者 一 覧
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31
32
33
34
35
36
37
38
39
40
41
42
43
44
45
46
47
48
49
50
51
52
53
54
氏 名
寺岡 暉
片山 壽
佐藤 均
井上 純一
野島 洋樹
松本 弘美
吉原 信子
柳田 俊吾
三村 尚樹
高橋 浩子
土屋 博紀
突沖 満則
谷野 雅昭
小野田恵介
森 由紀
住田 真希
新川 禎享
藤谷 愛子
橋本 英二
檜谷 義美
中尾 千保
旗手 基文
田坂 一雄
島田 和江
松田 育子
小林 光範
弘野 正司
坂本 和栄
水野 将克
和気 浩子
垣井 良子
福本 晃
吉田 研一
馬場崎喜美子
益村 勇子
内山 勝博
難波 康男
御川 安仁
苅田 誠
片山 里美
宮里 和美
田治 明宏
川元 亜希
平木 綾
小坂 義樹
貝原真知子
中畠 薫
吉宗 健治
豊田 和広
住吉 静香
重田 智洋
金本 英己
林 哲太郎
平田亜紀子
参加項目
来賓
来賓
来賓
来賓
D-MAT
D-MAT
D-MAT
D-MAT
模擬患者役
野次馬・家族・報道役
野次馬・家族・報道役
地域CO
D-MAT
D-MAT
D-MAT
D-MAT
D-MAT
模擬患者役
野次馬・家族・報道役
D-MAT
D-MAT
D-MAT
D-MAT
模擬患者役
模擬患者役
野次馬・家族・報道役
模擬患者役
模擬患者役
D-MAT
D-MAT
D-MAT
D-MAT
野次馬・家族・報道役
模擬患者役
模擬患者役
野次馬・家族・報道役
地域CO
D-MAT
D-MAT
D-MAT
D-MAT
D-MAT
模擬患者役
模擬患者役
D-MAT
D-MAT
D-MAT
D-MAT
D-MAT
D-MAT
D-MAT
D-MAT
D-MAT
D-MAT
職 種
医師
看護師
看護師
事務職
放射線技師
臨床工学士
薬剤師
医師
医師
医師
看護師
看護師
事務職
看護師
作業療法士
医師
看護師
看護師
事務職
看護師
看護師
事務職
医師
看護師
医師
看護師
看護師
事務職
医師
看護師
看護師
事務職
医師
医師
看護師
看護師
看護師
事務職
看護師
看護師
医師
看護師
看護師
事務職
医師
看護師
看護師
事務職
医師
看護師
施 設 名
広島県医師会
尾道市医師会
広島県
広島県医師会
福山市民病院
福山市民病院
福山市民病院
福山市民病院
福山市民病院
福山市民病院
福山市民病院
尾道市立市民病院
尾道市立市民病院
尾道市立市民病院
尾道市立市民病院
尾道市立市民病院
尾道市立市民病院
公立世羅中央病院
公立世羅中央病院
沼隈病院
沼隈病院
沼隈病院
沼隈病院
沼隈病院
沼隈病院
沼隈病院
久井国保病院
久井国保病院
総合病院 三原赤十字病院
総合病院 三原赤十字病院
総合病院 三原赤十字病院
総合病院 三原赤十字病院
JA広島総合病院
JA広島総合病院
JA広島総合病院
JA広島総合病院
興生総合病院
興生総合病院
興生総合病院
興生総合病院
興生総合病院
興生総合病院
興生総合病院
興生総合病院
寺岡記念病院
寺岡記念病院
寺岡記念病院
寺岡記念病院
JA尾道総合病院
JA尾道総合病院
JA尾道総合病院
JA尾道総合病院
JA尾道総合病院
JA尾道総合病院
(44)2004年(平成16年)3月5日 広島県医師会速報(第1860号)附録 昭和26年8月27日 第3種郵便物認可
55
56
57
58
59
60
61
62
63
64
65
66
67
68
69
70
71
72
73
74
75
76
77
78
79
80
81
82
83
84
85
86
87
88
89
90
91
92
93
94
95
96
97
98
99
100
101
102
103
104
105
106
107
108
氏 名
岡田 敏子
徳原真由美
森田 善仁
桑原みち子
高橋 初美
渕上 恭博
門田 秀二
向迫 真弓
花谷 宏美
堀川 俊二
森島 信行
今岡 純子
植村 瑞枝
原田 由美
濱西 道雄
舩尾加奈子
上田美智江
豊田 直之
田頭 貴裕
浜田 千恵
多田 康江
水野 久恵
長谷 朋美
矢野 明美
畠 ゆかり
篠原 理枝
竹田 みき
黒田 智子
沖本 裕子
松本 綾子
脇 小百合
三藤 貴枝
島居 孝恵
広兼由美子
杉野原邦子
光保千恵子
金原 亜子
亀田 美代
平田 信子
友田 瑞恵
筒井 薫
豊田 達之
烏星 典正
小林 俊雄
島田 実
杉原 博文
福本 文治
前田 征司
細谷 啓
丸本 富久
実政 正剛
青山 義和
小万 純生
森数 順二
参加項目
D-MAT
D-MAT
D-MAT
D-MAT
D-MAT
D-MAT
D-MAT
D-MAT
D-MAT
D-MAT
D-MAT
D-MAT
D-MAT
D-MAT
D-MAT
D-MAT
D-MAT
D-MAT
連絡員
連絡員
連絡員
連絡員
連絡員
連絡員
連絡員
連絡員
模擬患者役
模擬患者役
模擬患者役
模擬患者役
模擬患者役
模擬患者役
模擬患者役
野次馬・家族・報道役
野次馬・家族・報道役
野次馬・家族・報道役
野次馬・家族・報道役
野次馬・家族・報道役
野次馬・家族・報道役
野次馬・家族・報道役
野次馬・家族・報道役
野次馬・家族・報道役
現場本部
現場本部
現場本部
救急隊
救急隊
救急隊
模擬患者役
模擬患者役
模擬患者役
模擬患者役
模擬患者役
模擬患者役
職 種
看護師
事務職
医師
看護師
看護師
事務職
医師
看護師
看護師
薬剤師
医師
看護師
看護師
事務職
医師
看護師
看護師
社会福祉士
看護師
看護師
看護師
看護師
看護師
看護師
看護師
事務職
看護師
看護師
看護師
看護師
看護師
看護師
看護師
看護師
看護師
看護師
看護師
看護師
看護師
看護師
看護師
事務職
消防職員
消防職員
消防職員
消防職員
消防職員
消防職員
消防職員
消防職員
消防職員
消防職員
消防職員
消防職員
施 設 名
JA尾道総合病院
JA尾道総合病院
JA尾道総合病院
JA尾道総合病院
JA尾道総合病院
JA尾道総合病院
JA尾道総合病院
JA尾道総合病院
JA尾道総合病院
JA尾道総合病院
JA尾道総合病院
JA尾道総合病院
JA尾道総合病院
JA尾道総合病院
JA尾道総合病院
JA尾道総合病院
JA尾道総合病院
JA尾道総合病院
JA尾道総合病院
JA尾道総合病院
JA尾道総合病院
JA尾道総合病院
JA尾道総合病院
JA尾道総合病院
JA尾道総合病院
JA尾道総合病院
JA尾道総合病院
JA尾道総合病院
JA尾道総合病院
JA尾道総合病院
JA尾道総合病院
JA尾道総合病院
JA尾道総合病院
JA尾道総合病院
JA尾道総合病院
JA尾道総合病院
JA尾道総合病院
JA尾道総合病院
JA尾道総合病院
JA尾道総合病院
JA尾道総合病院
JA尾道総合病院
尾道地区消防組合
尾道地区消防組合
尾道地区消防組合
尾道地区消防組合
尾道地区消防組合
尾道地区消防組合
尾道地区消防組合
尾道地区消防組合
尾道地区消防組合
尾道地区消防組合
尾道地区消防組合
尾道地区消防組合
2004年(平成16年)3月5日 広島県医師会速報(第1860号)附録 昭和26年8月27日 第3種郵便物認可(45)
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氏 名
岡 顕彰
寺下 弘伸
平川 貴博
真山 孝彦
松田 智視
福島 宏尚
津島 隆之
西本 薫
中井 尊
森田 豊満
熊谷 康之
吉田 昌司
宮地 幹夫
谷田 晋
大畠 司
桑原 志延
北村 明弘
金山 敏史
_田 高志
青木 浩司
小山 康治
谷川 攻一
石原 晋
今中 聡
安武 繁
岡本 英明
花戸 卓三
山下 繁則
東 鈴枝
園田音治郎
高原 孝行
黒瀬 敦子
藤岡 洋子
恵谷 厚見
内海 明美
重松 恵子
徳永 陽子
川上 孝美
光貞由美子
久保 幸江
前田 京子
岡田シカ江
永井美代子
梶山 梧朗
黒田 義則
金春 裕子
岡田 仁志
恵谷 幸郎
住田 重明
柏原 寛
森下 雅昭
倉田 健司
青山 洋子
横山 英典
参加項目
模擬患者役
模擬患者役
模擬患者役
野次馬・家族・報道役
救急隊
救急隊
救急隊
模擬患者役
模擬患者役
模擬患者役
模擬患者役
野次馬・家族・報道役
救急隊
救急隊
救急隊
模擬患者役
模擬患者役
模擬患者役
救急隊
救急隊
救急隊
検証
検証
検証
検証
検証
警備員
警備員
警備員
警備員
搬送係
搬送係
搬送係
搬送係
搬送係
搬送係
搬送係
搬送係
搬送係
搬送係
搬送係
搬送係
搬送係
災害対策本部
災害対策本部
災害対策本部
災害対策本部
災害対策本部
災害対策本部
災害対策本部
災害対策本部
災害対策本部
災害対策本部
災害対策本部
職 種
消防職員
消防職員
消防職員
消防職員
救急隊
救急隊
救急隊
救急隊
救急隊
救急隊
救急隊
救急隊
消防
消防
消防
消防
消防
消防
消防指令補
消防士長
消防士長
警備員
警備員
警備員
警備員
臨床検査技師
社会福祉士
看護師
管理栄養士
管理栄養士
栄養士
看護師
看護師
看護師
看護師
看護師
看護師
看護師
医師
医師
看護師
事務職
事務職
薬剤師
臨床検査技師
臨床放射線技師
事務職
事務職
事務職
施 設 名
尾道地区消防組合
尾道地区消防組合
尾道地区消防組合
尾道地区消防組合
三原市消防
三原市消防
三原市消防
三原市消防
三原市消防
三原市消防
三原市消防
三原市消防
因島市瀬戸田町消防組合
因島市瀬戸田町消防組合
因島市瀬戸田町消防組合
因島市瀬戸田町消防組合
因島市瀬戸田町消防組合
因島市瀬戸田町消防組合
福山地区消防組合
福山地区消防組合
福山地区消防組合
広島大学医学部附属病院
広島県立広島病院
S.C.A.T JAPAN
備三地域事務所
尾道地区消防組合
JA尾道総合病院
JA尾道総合病院
JA尾道総合病院
JA尾道総合病院
JA尾道総合病院
JA尾道総合病院
JA尾道総合病院
JA尾道総合病院
JA尾道総合病院
JA尾道総合病院
JA尾道総合病院
JA尾道総合病院
JA尾道総合病院
JA尾道総合病院
JA尾道総合病院
JA尾道総合病院
JA尾道総合病院
JA尾道総合病院
JA尾道総合病院
JA尾道総合病院
JA尾道総合病院
JA尾道総合病院
JA尾道総合病院
JA尾道総合病院
JA尾道総合病院
JA尾道総合病院
JA尾道総合病院
JA尾道総合病院
(46)2004年(平成16年)3月5日 広島県医師会速報(第1860号)附録 昭和26年8月27日 第3種郵便物認可
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201
氏 名
森友 俊文
大長 良治
高垣 友則
福本 久省
城山 節子
細谷 克己
竹増 孝告
岡田 明美
嘉屋 祥昭
丹羽 曜子
川口 尚子
岡本知佳子
巴 宣人
山下 寿実
奥上 公子
細川真喜子
笹田 文子
藤井 幸恵
西岡 典子
実政智恵子
瀬浪 正樹
福田 勝也
山野上敬夫
堀江 正憲
野村 真哉
田中 伸治
上森 茂
藤原 健悟
甲斐 良樹
八谷 秀幸
森下 和是
山広 和雄
佐々木喜代
河口 圭子
山田 直樹
市玖のりえ
参加項目
災害対策本部
撮影(ビデオ)
撮影(ビデオ)
撮影(ビデオ)
撮影(ビデオ)
撮影(写真)
撮影(写真)
撮影(写真)
撮影(写真)
管理全般
院内放送係
設営管理
接待係
接待係
接待係
設営管理
設営管理
接待係
接待案内係
受付係
受付係
受付係
受付係
訓練総合管理・研修
見学者
見学者
見学者
見学者
見学者
見学者
見学者
受付係
受付係
受付係
受付係
受付係
受付係
受付係
職 種
事務職
臨床放射線技師
臨床工学士
看護師
看護師
臨床検査技師
施 設 名
JA尾道総合病院
JA尾道総合病院
JA尾道総合病院
JA尾道総合病院
JA尾道総合病院
JA尾道総合病院
事務職
事務職
事務職
事務職
事務職
事務職
事務職
事務職
事務職
JA尾道総合病院
JA尾道総合病院
JA尾道総合病院
JA尾道総合病院
JA尾道総合病院
JA尾道総合病院
JA尾道総合病院
JA尾道総合病院
JA尾道総合病院
JA尾道総合病院
JA尾道総合病院
JA尾道総合病院
JA尾道総合病院
JA尾道総合病院
JA尾道総合病院
スミスメディカルジャパン
広島大学医学部附属病院
安佐医師会
安佐医師会
安佐医師会
三原市消防本部
広島市消防局
三次中央病院
広島県福祉保健部
広島県福祉保健部
尾三地域保健所
広島県医師会
広島県医師会
広島県医師会
広島県医師会
医師
2004年(平成16年)3月5日 広島県医師会速報(第1860号)附録 昭和26年8月27日 第3種郵便物認可(47)
医療救護活動の情報伝達体系
(48)2004年(平成16年)3月5日 広島県医師会速報(第1860号)附録 昭和26年8月27日 第3種郵便物認可
編 集 後 記
平成15年4月30日の地対協広域災害医療体制専門委員会で災害訓練の実施を依頼され、軽い気持ちで
引き受けたもののそれからの6ヶ月は頭の中がいつも災害にあったようにパニック状態でした。どう
いった災害の設定にしようか、その中で何を検証しようか、そのためには何を準備しておかなければな
らないか、等々問題が山積みでした。
5月13日に病院内で災害医療訓練準備委員会を立ち上げたものの、これまで災害訓練というものに参
加したことがあるのは私一人だけでほとんど皆白紙状態からの出発でした。そんな中で、地域性を考慮
し尾三地域で起こりえる身近な災害は何かを検討したところ、しまなみ高速道での観光バス事故がある
のではと考えました。訓練では医療班はどうしても治療までを行いたい、救命士の活動もこれまでのよ
うに搬送だけでなく現場でのトリアージを行ってもらいたい、また、地域コーディネーターは現場で働
けるのか検証したいとの気持ちが強く、今回のような訓練内容になりました。私のわがままな想定を具
現化していただいたスミスメディカルジャパンの今中さんには大変感謝しております。
シナリオができた後は関係各方面での協議と承認をいただき、具体的な準備に取り掛かりました。参
加者の依頼、必要準備物品の手配などでは県医師会をはじめ多くの事務系の方々に尽力いただきまして、
大変ありがたく思っています。
訓練のための訓練をするのも不思議な感じがしたのですが、トリアージタッグの取り扱いや診察の手
順の勉強会を事前に行いました。診察については JPTEC や JATEC をもとに行いましたが、トリアー
ジタッグの取り扱いや記載法については訓練ごとにいろいろな取り決めを行ってやっているのが現状で
はないかと思います。トリアージタッグの形式や記載法取り扱いに関しスタンダードとなるようなもの
があれば訓練を積むたびに身についていくものと思われ、そういったものの確立が必要であろうと思わ
れました。
訓練を通しシステム上の問題や連携の問題など洗い出されてきましたが、一つひとつが確実に解決さ
れていくよう更なる研修・訓練が繰り返し行われていくことが肝要であろうと思います。
訓練実施担当者の一人として無事訓練を終えることができ、ホットしています。これもひとえに訓練
に参加、協力支援していただいた多くの方々のお蔭と思っています。大変ありがとうございました。
厚生連 尾道総合病院 麻酔科主任部長
瀬浪 正樹
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