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ヴァイオリンの妖精から、みんなのミューズへ

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ヴァイオリンの妖精から、みんなのミューズへ
ヴァイオリンの妖精から、みんなのミューズへ
デビューから足掛け 15 年。吉田恭子は確実にキャリアを重ねながら成長と変貌を遂げている。単にステージを重ねるだけでなく、
クラシック音楽をみんなの身近に届ける「ふれあいコンサート」や、自身が主導する「YEK アカデミー」や、公開レッスンなどの社会
的かつ幅広い活動が、彼女を音楽的にも人間的にも成熟させ、妖精からミューズへと変貌した。もはや「巨匠アーロン・ロザンドの愛
弟子」の看板は不要、自分で自分の音楽性とテクニックを構築する独立した芸術家の域に達しており、これからも研鑽の日々を重ね
るだろう。
誰をも魅了する「吉田恭子の音」
。しかし彼女は長い間愛器の身元を明かさなかった。かつて私がその理由を尋ねた時、「名器が名
演を奏でるわけではないから」というような答えを貰った覚えがある。そこには名器の名前で自分を宣伝するのは好まない、という
毅然さがあった。最近、遂に彼女はその名を明かしたが、それは自信と音楽人生への決意の表明だと私は捉える。その彼女の分身は、
グァルネリ・デル・ジュスという、ストラディヴァリウスと並ぶ世界最高の名器。音色の特徴は、力強さと深さと甘美さを兼ね備えた、
どちらかというと男性奏者が好む楽器で、あの「パガニーニ」が愛したブランド、といえばお分かりいただけるだろう。この楽器を選
んだところにも、音楽に深さと幅と豊かさを求める吉田恭子の音楽性がはっきりと現れている。
その彼女の 1 年の総括ともいえる毎年恒例のコンサートが、早くも紀尾井ホールで 16 回目、宗次ホールでは 2010 年に始まり 7 回
目を迎える。
今度のプログラムにも彼女の個性と主張が明確だ。前半のモーツァルトとプロコフィエフは共に天才中の天才で、音楽の中に余分
な音符は全く無い。過剰な効果は用いず、それでいて表現は最高に雄弁で、音楽の中に喜びも悲しみも光も影も有る。正に彼女の音
楽性にピッタリの作品だ。そして後半はエンタテイメント性に富んだポピュラーな名曲や、他の楽器の名曲の珍しいアレンジ作品。
「プログラミングはいつも自分が聴きたいと思っている曲を選ぶ」と語る吉田のこと、これが今の彼女が最も愛する作品群なのだ。
アンコールには 2016 年 3 月リリース予定の、これまた日本で初めて聴ける楽しい作品が登場するかもしれない。グァルネリと同様、
PHOTO:岩切 等
既に吉田の分身ともいえる優れたピアニスト、白石光隆の名共演共々、期待が高まるコンサートである。 音楽作家:ひのまどか
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吉田 恭子 [ヴァイオリン] Kyoko YOSHIDA,Violin オフィシャル H.P.
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名古屋市中区栄 4-5-14 〒460-0008
営業時間 10:00∼18:00
年中無休 (年末年始、施設メンテナンス日を除く)
■交通アクセス 地下鉄栄駅 ⑫ 番出口より東へ徒歩 4 分
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[ピアノ]
Mitsutaka SHIRAISHI, Piano
1989 年 に 東 京 藝 術 大 学 大 学
院を修了後、ジュリアード音楽
院 へ 進 む。1994 年 第 63 回 日 本
音楽コンクール声楽部門におい
て、優れた日本歌曲の演奏に贈
られる木下賞(共演)受賞。CD「レ
グルス回路」は山野楽器 1998 年
度アカデミー賞(現代曲部門)を受賞、またベートー
ヴェン作品 109 と、これに触発された矢代秋雄作品
を主軸とした「109」、「大指揮者のピアノ曲」、「作
曲家ムラヴィンスキー」他、いずれも好評である。
キングインターナショナルとのベートーヴェン・ピ
アノソナタシリーズの収録を開始し、2006 年 8 月
に 3 大ソナタを収めたアルバム第 1 弾を、2007 年 9
月には第 2 弾をリリース。2009 年 8 月に発表した
「ピアノによるルロイ・アンダーソン」はアンダーソ
ン遺族より賞讃を受ける。また、2007 年 2 月にリ
リースした「成田為三ピアノ曲全集」(世界初録音)
は平成 19 年度(第 62 回)文化庁芸術祭レコード部
門優秀賞を受賞し、各方面から高い評価を得る。現
在、東京藝術大学ピアノ科及びお茶の水女子大学文
教育学部非常勤講師。
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白石 光隆
www.kyokoyoshida.com
東京生まれ。桐朋学園大学音楽学部を卒業後、文化庁芸術家海外派遣研修生として、英国ギルドホール音楽院、さらに米国マ
ンハッタン音楽院へ留学。巨匠アーロン・ロザンドに師事。世界各国の音楽祭に参加。ニューヨークを拠点に多岐にわたる演奏
活動を行い、数々の賞を受賞。
「研ぎ澄まされた感性や情感を楽器を通じて偽りなく表現できるヴァイオリニスト」と絶賛され
る。2001年、コロムビアミュージックエンターテインメントより2枚同時発売によるCDデビュー。また2002年「メンデルス
ゾーン:ヴァイオリン協奏曲&ツィゴイネルワイゼン」
、2004年「ノスタルジア」
、2006年「祈り∼Preghiera」
、2007年「PASSION
∼華麗なるポロネーズ」をワーナーミュージック・ジャパンよりリリース。
「このゆかしい余剰を湛えて響く音色は、それ自体が
貴重なものだ」と音楽専門誌にて高く評価された。2008年にアルバム「グランド・ワルツ」を、また2009年9月には通算8作目
となるニューアルバム「チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲&瞑想曲集」をヤマハエーアンドアールよりリリース。
これまでにアーロン・ロザンド、江藤俊哉、滝沢達也各氏に師事。全国各地でリサイタルを行う他、読売日本交響楽団、
新日本フィルハーモニー交響楽団、日本フィルハーモニー交響楽団、東京交響楽団、大阪フィルハーモニー交響楽団、
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の首席奏者が中心となるオーケストラ「マスター・プレイヤーズ・ウィーン」等と
共演し、指揮者、共演者からも厚い信頼を寄せられている。
雑誌や新聞、テレビやラジオ等メディアの出演も大変多く、最近ではNHK「つながるテレビ@ヒューマン」
、NHK「カラヤ
ン生誕100年記念・11時間特別番組」
、テレビ朝日「題名のない音楽会21」
「徹子の部屋」
、テレビ番組「みゅーじん/音遊人」
、
テレビ東京「たけしの誰でもピカソ」等、番組パーソナリティやコメンテーターとして出演。またNHK「地球ウォーカー」で
はテーマ曲を担当、G8北海道洞爺湖サミットでは環境庁エコピニオンとして登場し、様々な活動で広く親しまれている。
その他、映像とコラボレーションによる「いわさきちひろと吉田恭子の世界」、日本ユニセフ協会「オードリー・ヘップ
バーン子供基金コンサート」、環境雑誌「ソトコト」等の活動を通じ、子供達と自然・エコロジー・音楽・チャリティーに対
する積極的な取り組みを行っており反響を呼んでいる。2003 年から、地域社会の活性化と福祉の精神を目的に、全国
の小中学生等をクラシックの世界へ道案内する巡回教育プログラム「ふれあいコンサート」シリーズをスタートさせ、
これまでに約 380 公演、8 万人以上が参加している。積極的な活動と功績が認められ、平成 20 年度「関西・経済と心の会」
奨励賞を受賞。2011 年より開催の YEK アンサンブルアカデミー「若い芽のアンサンブル in 軽井沢」実行委員長。桐朋学
園芸術短期大学非常勤講師。2016 年 3 月 23 日、ナクソスジャパンより 9 作目のアルバムをリリース。
TEL:052(265)1715 FAX:052(265)1716
E-mail [email protected]
URL www.munetsuguhall.com
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