...

ナット回転ボールねじ

by user

on
Category: Documents
9

views

Report

Comments

Transcript

ナット回転ボールねじ
B-Ⅲ-1.8
ナット回転駆動用 NDシリーズ
(2)精度等級、軸方向すきま
2.特長
本製品はNSKの特許製品です。
● 複数のナット駆動
ナット回転ボールねじは、ナットを回転させて
一本のねじ軸上に2個以上のナットユニットを取
ボールねじを使用する場合に最適な、ボールねじ
り付け、別々のモーターで駆動できます。
ナットとアンギュラサポートベアリングを一体化
● 高速送り
したボールナットユニットとして開発されました。
中リード・大リードのボールねじにより、低回
● 簡単な取り付け
1.構造
ハウジングを機械のスライドテーブルに取り付
取付けハウジングとナットの間にベアリングボ
ールを入れました。サポートベアリングは一体型
外輪でコンパクト設計となっております。
ナットの端面に、タイミングプーリー(お客様
ご用意)を直接固定する構造になっています。
タイミングプーリー
(お客様ご用意)
取付けハウジング
(固定)
けるだけで、簡単にナット回転機構が得られます。
● 軸端構造が簡単
討します(ナット部は固定と考えます)。表Ⅲ-1・
軸方向すきま記号
Z
21に取付け方法による係数fを示します。
軸方向すきま
0
T
S
0.005mm以下 0.020mm以下
表Ⅲ-1・20 精度等級とすきまの組み合わせ
精度等級
C3
C5
Ct7
軸方向すきま記号
Z、T、S
Z、T、S
S
4.許容d・n値、許容最高回転数
軸端構造が簡単になります。
許容d・n値、許容最高回転数はそれぞれ以下の
● 豊富な軸径×リードの組み合わせ
「軸径×リードの組み合わせ」は、軸径j32、40、
NSK従来品(エンドキャップ式)に比べて、回
転イナーシャが最大16%小さくなりました。
通りです。下記許容値を超えるものについても、
条件によって対応できますのでNSKにご相談くだ
チューブ式の循環部の構造は図Ⅲ-1・23のとお
〈図Ⅲ-1・24参照〉
Li :取付け間距離(mm)
f :ボールねじの取付け方法により定まる係数
取付方法
f
固定−固定
21.9
固定−単純支持
15.1
固定−自由
3.4
ので、『解説:許容回転数』(B51ページ)も
ご覧ください。
談ください。
表Ⅲ-1・21 許容d・n値、最高回転数の目安
ねじ軸
許容d・n値
ねじ軸(固定)
最高回転数の目安
5.設計上の注意
ねじ軸の一端を切り通しとしてください。また、
取付けハウジング(固定)
ボールねじナット(回転)
B
150
図Ⅲ-1・24 取付け例
min-1)は表Ⅲ-1・21以下でご使用ください。
※下記許容値を超えるものについてはNSKにご相
りです。
タイミングプーリー
(ナット側)
dr:ねじ軸谷径(mm)
〈寸法表参照〉
さい。
d・n値(d:ねじ軸外径mm、n:毎分回転数
(1)循環方式
チューブ
(Ⅰ-1)
i
● d・n値 最高回転数の目安
3.仕様
スライドテーブル
dr
nc=f・ L 2 × 107(min-1)
※基本的な考え方は一般ボールねじと同じです
● 低イナーシャ
図Ⅲ-1・21 ナット外径図
NSKにご相談ください。
表Ⅲ-1・22
(mm)の10種類の組み合わせがあります。
ボールチューブ
をL1、L2、L3とし、それぞれについて危険速度を検
ねじ軸のサポート軸受が不要となりますので、
50( mm)に 対 し 、 リ ー ド 20、 25、 32、 40、 50
ナット
(回転部分)
図Ⅲ-1・24の取付け例のように、取付け間距離
のとおりです。それ以外の精度をご希望の場合は
表Ⅲ-1・19 軸方向すきま
転で高速送りが可能です。
NDT型
● 危険速度nc
標準の精度等級、軸方向すきまは表Ⅲ-1-19,20
標準仕様
≦70000
高速仕様
≦100000
3000min-1
ナットをねじ軸から外す必要がある場合には、ボ
ールが落ちないように仮軸を準備願います。(仮軸
はご希望によりNSKにて製作し納入します。)
その他ボールねじとしての一般的な注意事項な
どについて、『設計時の注意点』(B84ページ)お
よび『取扱い上の注意』(B103ページ)などをご
参照ください。
駆動モーター
タイミングプーリー
(駆動モーター側)
図Ⅲ-1・23 チューブ式の循環部構造
図Ⅲ-1・22 スライダへの取付け例
B149
B150
2.特長
NDD型(制振ダンパ付き)
ボールねじのストロークが長くなると、d・n値
● 危険速度対策が不要
に問題がなくても、危険速度の制約によりご希望
危険速度の制約がある場合、従来は軸径アップ
の回転数が得られないことがあります。その場合
や中間サポートの設置などの配慮が必要でしたが、
は、ナット回転ボールねじの制振ダンパ付きNDD
NDD型ではそれらの対策が不要です。
型をお勧めします。
● NDT型との寸法互換
NDD型を採用いただくことで、従来は無理とさ
制振ダンパはねじ軸内径部に施しますので、ボ
れていた危険速度を超えた領域でもご使用が可能
ールねじ外観寸法等には全く変更が生じません。
となります。
NDT型と互換性があります。
※ NDD型としてもd・n値を超えての使用はでき
● その他
ません。NSKに別途ご相談ください。
複数のナット駆動、長ストローク高速送り、簡
※ 軸回転での使用はできません。
単な取付け、低イナーシャなどの利点は、NDT型
と同じです。
(制振ダンパーなし)
1.構造
ねじ軸を中空とし、その中に振動エネルギー吸
収構造(制振ダンパ)を内蔵しています。これに
より、ねじ軸の動剛性を高め、危険速度通過時の
(制振ダンパーあり)
3.仕様
循環方式、精度等級、軸方向すきま、予圧方式
はNDT型と同じです。
振動を抑えることができます。ナットの構造は、
図Ⅲ-1・26 ナット回転走行時のねじ軸振動状況
4.設計上の注意
NDT型と同じです。
NDT型と同じです。
5.許容回転数
B
152
d・n値はNDT型と同じですが、危険速度を考慮
する必要がなくなります。
軸径:d
φ50
3000
φ40
4000
3000
2000
φ32
5000
4000
(制振ダンパを付けても使用不可能な領域)
d・n=10万による限界
(高速仕様)
3000
2000
2000
回 1000
転
速
度
−1
(min )
d・n=7万による限界
(標準仕様)
NDD型
(制振ダンパを付ければ
使用可能な領域)
1000
1000
NDT型
(制振ダンパが無くても
使用可能な領域)
危険速度による限界
(取付方法:固定−固定)
100
(制振ダンパーなし)
(制振ダンパーあり)
100
100
1000
2000
2000
2000
3000
3000
3000
4000
4000
5000
4000
5000
図Ⅲ-1・27 制振ダンパの有無による比較耐久試験結果
φ32
φ40
軸径:d
φ50
取付間距離 (mm)
Li
図Ⅲ-1・25 回転速度と取付け間距離に対する型式構成
B151
B152
寸法諸元表の型式例
許容回転数の計算例
寸法諸元表の「ボールねじ呼び番号」は、次の
● 危険速度の検討
[計算例]
下図のような1軸上の2個のナットを動かす装置
ような構成になっています。
取付け間距離が最大となるのは、ナットA、B間
となり、
を考えます。
L2=3300(mm)
軸径40(mm)×リード40(mm)のボールねじ軸
◇ボールねじ呼び番号例
f =21.9(固定−固定)
を両端固定とし、
送りを速度60(m/min)
とした場合、
W 40 15 - *
* —
P ——
XU
- ——
C5
Z
40
——— —
—
——
— ——
谷径寸法 dr=35.1(mm)
運転は可能でしょうか?
—— —— ——
危険速度から検討した許容回転数nは
[解答]
リード40(mm)のボールねじで、送りを速度60
となります。
は
(m/min)
とした場合の回転数n(min-1)
n=
60×103
=1500(min-1)
40
ねじ軸外径(mm)
ねじ部長さ(100mm単位)
NSK整理No.
以上より使用回転数は、d・n値については安全
予圧記号:無記号…予圧なし、P…P予圧
リード(mm)
軸方向すきま記号:Z、T、S
精度等級:C3、C5、C7(Ct7)
外観形状仕様記号
(NDDの場合、
“T”
が入ります)
ですが、危険速度については問題があるという結
●d・n値の検討
標準仕様のd・n値は70000なので、d・n値から
果になりました。しかし、制振ダンパをオプショ
ンとして付けることにより1500(min-1)で使用す
検討した許容回転数nは
n≦
製品番号
21.9×35.1
n≦
×107=706(min-1)
33002
70000
-1
40 =1750(min )
ることが可能です。
となります。
L 1=300
B
154
ナットAのストローク3000
固定
固定
固定
固定
ナットA
ナットB
300
ナットBのストローク3000
L 3=300
取付間距離最大L 2=3300
図Ⅲ-1・28 許容回転数の計算例
B153
B154
ナット回転駆動用 NDシリーズ
°
シール付き
(両端)
PCD
φd r
φd m
φA
W1
φD rh7
PCD
φd
60
60 °
φD rh6
6-φX 1きり通し
φY 1座ぐり深さZ 1
W2
4-M 2タップ深さt 2
(等配)
T B
F
L
単位:mm
型式
ねじ軸
外径
d
NDT
NDD
NDT
NDD
NDT
NDD
NDT
NDD
NDT
NDD
NDT
NDD
NDT
NDD
NDT
NDD
NDT
NDD
NDT
NDD
NDT
NDD
NDT
NDD
NDT
NDD
NDT
NDD
NDT
NDD
備考
B155
ボール
リード ボール径 ピッチ
円径
dm
Dw
l
ねじ軸 有効巻数 基本定格荷重(N) ナット慣性 ナット
谷径
巻数
モーメント 質量
J
W
動定格 静定格
×
(kg・cm2)
(kg)
C0a
Ca
dr
サーキット数
ナット寸法
ナット ナット フランジ フランジ ナット 飛び出し部寸法
外径
幅
寸法
全長
外径
A
B
F
L
D
Dr
T
3220-2.5
20
4.762
33.25
28.3
2.5×1
17900
41800
6.2
2.9
107
78
105
12
3225-2.5
25
4.762
33.25
28.3
2.5×1
17900
41800
6.7
3.2
120
78
105
12
1.5×1
11500
24800
32
4.762
33.25
28.3
6.2
2.9
107
78
105
12
1.5×2
18900
44600
2.5×1
28500
70000
19.3
6.0
136
100
133
1.5×1
18400
41200
18.0
5.5
122
100
1.5×1
30100
74100
1.5×1
18400
41200
19.2
6.0
136
1.5×2
30100
74100
83
ボルト穴寸法
X1
Y1
Z1
ボルト穴
PCD
W1
タップ穴寸法
タップ穴
PCD
M2
t2
W2
60
12
6.6
11
6.5
91
M6
12
50
60
12
6.6
11
6.5
91
M6
12
50
83
60
12
6.6
11
6.5
91
M6
12
50
15
106
76
15
9
14
8.5
116
M8
16
62
133
15
92
76
15
9
14
8.5
116
M8
16
62
100
133
15
106
76
15
9
14
8.5
116
M8
16
62
96
32
3232-1.5
3232-3
4025-2.5
25
6.35
41.75
35.1
32
6.35
41.75
35.1
4032-1.5
4032-3
40
4040-1.5
40
6.35
41.75
35.1
4040-3
5025-2.5
25
7.938
52.25
44.0
2.5×1
42700
109000
45.7
8.5
140
120
156
18
107
96
15
11
17.5
11
136
M10
18
78
5032-2.5
32
7.938
52.25
40.0
2.5×1
42700
109000
48.9
9.4
158
120
156
18
125
96
15
11
17.5
11
136
M10
18
78
1.5×1
27500
66500
40
7.938
52.25
44.0
45.5
8.5
140
120
156
18
107
96
15
11
17.5
11
136
M10
18
78
1.5×2
44900
120000
1.5×1
27500
66500
48.7
9.4
158
120
156
18
125
96
15
11
17.5
11
136
M10
18
78
1.5×2
44900
120000
5040-1.5
50
5040-3
5050-1.5
50
7.938
52.25
5050-3
44.0
1.右ねじが標準です。左ねじは別途ご相談ください。
2.シール付きが標準です。
B156
B
156
Fly UP