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アイノフローDS

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アイノフローDS
※※ 2016 年 3 月 8 日 (第 3 版)
※ 2015 年 10 月 30 日 (第 2 版)
承認番号 22400BZI00007000
類別:機械器具 6 呼吸補助器
高度管理医療機器
一酸化窒素ガス管理システム (37266000)
特定保守管理医療機器
【警告】
併用医療機器
・ 併用する人工呼吸器 は人工呼吸器警報基準 (厚生労働省告示
第 264 号)に適合していること。
・ アイノフロー DS を呼吸回路に接続した後、必ず人工呼吸器の
トリガー感度を確認すること。 [アイノフローDS は、サンプ
ルラインを通じて患者の吸気ガスをサンプリングするが、人
工呼吸器の同期型換気モードのフロートリガー感度に影響を
与えることがある。 ]
・ バックアップ NO 投与システムに必要な医療機器を常に用意
しておくこと。
・ 循環麻酔システムとの併用時は、ガスの再循環を回避するこ
と[二酸化窒素(NO2)濃度上昇、一酸化窒素 (NO) 濃度上昇、酸
素濃度低下が引き起こされる ]。
使用方法
・ 医薬品として承認された吸入用一酸化窒素製剤のみ使用する
こと。吸入用一酸化窒素製剤の添付文書やラベルに記載さ れ
た適応、用法・用量、警告、禁忌、使用上の注意等を遵守す
ること。
・ 酸素濃度の低下に注意すること [吸入用一酸化窒素製剤を呼
吸回路に添加するため ]。
・ バックアップ NO 投与システムによる投与を除き、 NO 投与時
間開始前 10 分以内に使用前点検が完了していること。使用前
点検完了後 10 分以上経過してから NO 投与する場合は、シス
テムパージ及びアラーム性能試験を再実行すること [NO2 が生
成するため]。
・ アイノブレンダーによるバックアップ NO 投与システムを使
用する場合は、患者に手動式肺人工蘇生器や鼻カニューレを
取付ける前に、高圧ゲージ付減圧弁、アイノブレンダー、及
びホースをパージすること。 [NO 2 が生成するため ]
・ アイノブレンダーを使用する際は、大気中の NO 及び NO 2 濃度
が 0.2ppm 以下であること。[NO の 8 時間当たりの時間加重平
均濃度が 25ppm、NO 2 が 1ppm 以下であることが推奨されてい
る。アイノブレンダーはガスを排出せず、手動の蘇生バッグ
で換気を行うため。 ]
【禁忌・禁止】
併用医療機器
・ 内蔵バックアップ NO 投与システム(250mL/min.)を Bunnell
Life Pulse 人工呼吸器と併用しないこと。 [人工呼吸器の流
量が推奨流量に満たないため。]
・ 高気道内圧アラームを有していない人工呼吸器 (手動式 肺人
工蘇生器を除く )は併用しないこと [吸入用一酸化窒素製剤の
添加による吸気圧の上昇を監視するため ]。
使用方法
・ ガ ス モ ニタ リ ング シ ス テム を 妨害 す る薬 剤 を使 用 しな いこ
と。エアゾール剤はサンプル T 字管から離れた位置で使用す
ること。
・ 米国 Sensor Medics 社製 3100A/B は、高頻度振動換気法を実
施する際には、逆止弁アダプタを取り外して使用しないこと
[NO 投与量が上昇する恐れがある]。
・ 本品は IEC 規格(IEC 60601-1-2:2001)に適合しているが、
IEC 非適合の機器や通信機器(携帯電話、トランシーバー、
コードレス電話、ポケットベル)は、アイノ フロー DS の動
作を阻害する恐れがあるので、近くでこれらの機器を使用し
ないこと。
・ ヘリウム /酸素混合ガス中で本品を使用しないこと。
・ 本品の構成 部品とし て指定されていない部品と接続しな い
アイノフローDS
こと。
適用患者
・ 投与する吸入用一酸 化窒素製剤 であるアイノフロー吸入 用
800ppm の患者選択基準に準じること。
※※【形状・構造及び原理等】 詳細は取扱説明書を参照すること。
 形状
アイノフロー DS
アイノブレンダー
アイノフロー DS
カート
※※ ● 作動原理
呼吸回路内に組み込むインジェクターモジュールで 吸気流量
を測定する。測定された吸気流量の変化に追従して、 吸入用
一酸化窒素製剤(NO)を供給する。これにより、呼吸 波形の
変化に関わらず、常に一定濃度の NO を患者に投与する。また、
吸気ガス中の NO、NO 2 及び O2 濃度の監視を行い、NO 投与中の
安全を確保している。

電気的定格
電撃に対する保護の形式:クラス I 機器/内部電源
電撃に対する保護の程度: B 形装着部
入力電圧:100~240 VAC
(50/60 Hz)
入力電力:110 VA(最大)
DC: 11.1V、リチウムイオン二次電池
バッテリ稼働時間:満充電において 6 時間
電磁両立性: IEC 適合(IEC 60601-1-2:2001)
※【使用目的又は効果】
※肺高血圧を有する患者に、酸素濃度、二酸化窒素(NO2)濃度
及び一酸化窒素(NO)濃度を監視しつつ、人工呼吸器の流量
変化に追従し、 希釈された吸入用一酸化窒素製剤を安 定供給
し、NO 吸入療法を有効且つ安全に施行するため に使用 する 。
取扱説明書を必ずご参照ください。
1/6
※● 性能
吸入用一酸化窒
素製剤濃度(ppm)
(製剤濃度精度:
±5%)
800

設定 NO 濃度
設定範囲
(ppm)
0~80
投与精度
吸気流量 (L/min)
アラーム機能
アラーム
高 NO 濃度(ppm)
2~55
55~120
低 NO 濃度(ppm)
80
下図参照
高 NO 2 濃度(ppm)
最高投与可能濃度
設定値の±20%もしくは 2ppm
(いずれか大きい値 )
高 O 2 濃度(%v/v)
低 O 2 濃度(%v/v)
調整範囲
1~100
オフ、0.0~1.0
1~99
0~5.0
21~100、及び
オフ
18~99
調整単位
1
0.1
1
0.1
1
1
※※【使用方法等】
以下に、代表的な人工呼吸器との併用時における使用方法を
示す。(他の手動式 肺人工蘇生器 や高頻度振動換気システム、
循環麻酔システムなどとの使用方法は、取扱説明書を参照する
こと。)
詳細については、取扱説明書 を参照すること。

1: 最高投与可能 NO 濃度(ppm)
2: 吸気流量 (定常流) (L/min)
図:最高投与可能濃度と吸気流量の関係


対応可能な人工呼吸器設定
吸気流量
換気回数
最高気道内圧
呼気終末陽圧
2~120L/min
6~60bpm
0~70cmH 2O
0~20cnH 2O
モニタリング機能
ガス
範囲
0~10
ppm
10~100
ppm
最小測
定単位
精度
モニタリング値の
±20%+0.5 ppm
NO
モニタリング値の
1
±10%+0.5 ppm
モニタリング値の± 20%
0~10
NO 2
0.1
又は 0.5 ppm、
ppm
いずれか大きい方
18~100
20℃において、
酸素
1
vol%
フルスケールの±3%
サンプリング流量
230 mL/min ±10 %
NO モニタリング値が
緊急停止
100ppm を超えた場合
注)モニタリング精度は、酸素、 NO2、NO 窒素及び水蒸気のみ
の混合ガス下でのものである。
0.1
 バックアップ
アイノフロー DS バックアップ NO 投与システム
(NO 流量 250 mL/min、吸入用一酸化窒素製剤濃度 800 ppm)
酸素流量
(L/min)
5
7.5
10
15
20
吸気 NO 濃度
(ppm)
38
26
20
13
10
アイノブレンダーの NO 投与システム
NO 設定範囲
5~80 ppm
設定誤差
±20%もしくは 2 ppm
(いずれか値の大きい方 )
酸素流量範囲
5~14 L/min
設置
1) 付属品のコネクタとポートから安全キャップを外す。ア
イノフローDS をアイノフローDS カートに設置する。
2) 液体トラップボトル とフィルターカートリッジがアイノ
フローDS に接続されていることを確認する。 サンプルラ
インコネクタに サンプルラインを接続する。
※※3) IM ケーブルと NO チューブの端部を、インジェクターモ
ジュールに接続する。反対側をアイノ フローDS 正面のコ
ネクタ に接続する。コネクタとインジェクターモジュー
ルの赤点を揃える。 コネクタを取り外すときは、コネク
タのスリーブを持って取り外す。
4) 電源コードをアイノフロー DS の電源コード接続口に取り
付け、クランプを締める。電源を接続すると、アイノフ
ローDS 正面左上の主電源ランプが緑色に点灯する。
 使用前点検
※※ 1) 使用する吸入用一酸化窒素製剤の表示で、適切な吸入用
一酸化窒素製剤であること、残圧、使用期限を確認する。
残圧が 1379kPa(200psi)以上であることを確認する。
※※ 2) 吸入用一酸化窒素製剤に本品の高圧ゲージ付減圧弁を接
続し、装着部を締める。高圧ゲージ付減圧弁の接続部上
の O-リングに破損がない状態であることを確認し、必要
があれば O-リングを交換すること。
3) クイックコネクタ付低圧ホースをアイノフロー DS 背面の
低圧ホースクイックコネクタに接続する。
4) アイノブレンダーを併用する場合は、アイノブレンダー
と アイ ノフロ ー DS 背 面の 低圧ホ ース クイ ックコ ネク タ
(アイノブレンダー用)をクイックコネクタ付低圧ホー
スで接続し、アイノフロー DS 接続部のクイック接続カバ
ーをスライドさせる。
5) 液体トラップボトルとフィルターカートリッジが設置さ
れていることを確認する。
6) IR ケーブルを用いて、アイノフロー DS カートをアイノフ
ローDS 背面の IR コネクタに繋 ぐ。
7) アイノフロー DS 背面左下にあるオン /スタンバイスイッ
チを押して、電源を入れる。
※※ 8) 電源を入れると、テストスクリーンが表示され、自動的
にテストが行われる。 この際にスピーカーが作動してい
ることを確認する。
8) 吸入用一酸化窒素製剤 の認識。
9) 高圧漏れ試験を行う。
10) 低レンジ較正を行う。
11) システムパージ及びアラーム性能試験を行う。
12) バックアップ NO 投与試験を行う。
13) 性能検査を行う。
14) アイノブレンダー試験を行う。
15) 使用前点検後、直ち に患者へ使用しない場合は、吸入用
一酸化窒素製剤のバルブを閉じ、 高圧ゲージ付減圧弁と
クイックコネクタ付低圧ホースから圧力をパージする。
取扱説明書を必ずご参照ください。
2/6

使用前準備
1) 下図を参考に、インジェクターモジュールを呼吸回路の
乾いた部分(加温加湿器の上流)に接続する。
※※2) インジェクターモジュールとサンプル T 字管との距離は
61cm 以上でなければならない。
3) サンプルラインに液体が蓄積しないように、サンプル T
字管のポートが上を向いていること確認する。
4) NO 投与中のフィルタ交換を最小限にするために、ネブラ
イザフィルタをサンプルラインとサ ンプル T 字管の間に
設置してもよい。但し、ネブライザフィルタは必ずフィ
ルターカ ートリッジと併用し、治療の度に交換すること。
5) サンプル T 字管と患者口元 Y ピースとの距離は 15cm~
30cm とする [サンプリング時の呼気の影響を最小限にす
るために 15cm 以上、吸気 NO 2 濃度モニタリングの正確性
を確保するために 30cm 以下とする必要があるため ]。
6) 人工呼吸器の取扱いについては、人工呼吸器の取扱説明
書に従うこと。
6) 使用済みのボンベのバルブを閉じて、接続されたクイッ
クコネクタ付低圧ホース を外す。圧力を緩め、使用済み
のボンベから高圧ゲージ付減圧弁を外す。
 使用後
※※1) NO 投与量設定ボタンを押し、設定濃度を 0 にする。
2) 呼吸回路からインジェクターモジュール、サンプル T 字
管を外し、人工呼吸器や加温加湿器等の設定を確認する。
※※ 3) 吸入用一酸化窒素製剤のバルブを閉じる。 クイックコネ
クタ付低圧ホース内の残存ガスを抜く。
4) オン/スタンバイスイッチをスタンバイにし、アイノフロ
ーDS、アイノフロー DS カート及びアイノブレンダーを清
掃する。インジェクターモジュールは消毒又は滅菌して
保管する。ディス ポーザブル製品である NO チューブ、サ
ンプルライン、フィルターカートリッジ、アダプタ類は、
破棄する。

アイノブレンダーによるバックアップ NO 投与システム
接続
1) 高圧ゲージ付減圧 弁を吸入用一酸化窒素製剤に接続する。
2) 下図を参考に、高圧ゲージ付減圧弁とアイノフロー DS、
アイノフロー DS とアイノブレンダーをクイックコネクタ
付低圧ホースで接続する。
3) 酸素供給源に繋げたホースを、アイノブレンダー背面の
酸素供給口( DISS コネクタ)に接続する。
4) アイノブレンダーの NO 設定タブが 0 になっていることを
確認する。
※※5) 手動人工蘇生器をアイノブレンダーの NO/O 2 出口に接続す
る。
一般的な人工呼吸器との接続例
注意:本品に、人工呼吸器、 加温加湿器等は含まれない 。

装置の操作
1) 患者情報の入力
コントロールパネルの画面右下にある患者情報ボタンを
押し、画面の指示にしたがって、患者データを入力する。
治療中はいつでも患者データを入力することができる。
※※2) 濃度の設定及び変更(投与値及びアラーム)
コントロールパネル左下の「 NO 投与量設定」ボタンを押
す。コントロールホイールを回し、設定 NO 濃度を調整す
る。コントロールホイールを押し、投与 する NO 濃度を決
定すると、NO の投与が開始される。
3) アラームの設定値を変更する必要がある場合には、コン
トロールパネル上の変更したいアラーム項目 を押し、同
様の手順で設定値を変更する。

吸入用一酸化窒素製剤ボンベの交換
1) 新しい吸入用 一酸化窒素製剤のボンベに 高圧ゲージ付減
圧弁を接続する。 クイックコネクタ付低圧ホースはこの
時点ではアイノフロー DS に接続しないこと。高圧ゲージ
付減圧弁の接続部上の O-リングに破損がないことを確認
し、必要があれば O-リングを交換すること。
2) ボンベのバルブを 一度開いてから閉じ る。 高圧ゲージ付
減圧弁を 30 秒間監視し、漏れがないことを確認する。減
圧が見られた場合には、バックアップ NO 投与とアイノブ
レンダーが作動していないことを確認する。吸入用一酸
化窒素製剤の減圧がいずれのバックアップシステムにも
由来していない場合は、 石鹸水を用いて、ホースの接続
部周辺とボンベのバルブ接続部の漏れを確認する。
3) クイックコネクタ付 低圧ホース のクイックコネクタをア
イノフローDS 背面のパージポートに挿入し、高圧ゲージ
付減圧弁が 0 を示すまで強く押しこむ。
(この作業でクイ
ックコネクタ付低圧ホースや高圧ゲージ付減圧弁に蓄積
した二酸化窒素をパージすることができる。)
4) アイノフロー DS 背面の低圧ホースコネクタに、クイック
コネクタ付低圧ホースを接続する。
5) 新しいボンベのバルブを開く。
使用前準備
※※ 1) 漏れ試験を行う。 吸入用一酸化窒素製剤のボンベのバル
ブを一度開いてから閉じ、高圧ゲージ付減圧弁を 30 秒間
監視する。圧力ゲージが 1379kPa(200psi)以上を示すこと
を確認する。圧力は 30 秒以内に下がってはならない。
※※2) 投与機能確認とパージを行う。アイノブレンダーを 40ppm
に設定する。酸素流量計が 10L/min を示すよう調整し、
パージを開始する。高圧ゲージ付減圧弁の圧力が、10 秒
(±2 秒)以内におよそ 1379kPa(200psi)程度減圧されるこ
とを確認する。確認後、高圧ゲージが 0 を示すまで、パ
ージし続ける。
アイノブレンダーの操作
1) アイノブレンダーの設定ダイヤルを希望値に合わせる。
酸素流量計を、設定したい流量に合わせる。
※※2) 手動人工蘇生器を手で 3~4 回絞り、システム内の NO 2 を
パージする。
※※ 3) 手動人工蘇生器を患者に使用する時は、取扱説明書に従
うこと。
※※4) バッグ内の NO2 の蓄積を防ぐために、手動人工蘇生器のバ
ッグは継続的に絞られていなければならない。
5) NO 投与中にバックが継続的に絞られ ていない場合は、投
与を継続する前に、バックを患者から外してパージを行
う。
※※ 6) 使用後は吸入用一酸化窒素製剤のバルブを閉め、 高圧ゲ
取扱説明書を必ずご参照ください。
3/6
ージ付減圧弁のゲージが 0 を示すまで酸素を流し続けて
から、酸素供給を停止する。
・

アイノフロー DS 内蔵バックアップ NO 投与システム
アイノブレンダーが故障等により使用できない場合は、アイ
ノフローDS に内蔵されたバックアップシステム を使用 する 。
1) アイノフロー DS 正面右下のバックアップスイッチをオン
にし、画面が切り替わることを確認する 。この時、メイ
ンシステムからの一酸化窒素投与は停 止していなければ
ならない。
※※2) 人工呼吸器の流量に応じて NO の投与濃度が変化する。 下
表に従って、人工呼吸器の酸素流量を調整する。
人工呼吸器の流量
(L/min)
投与 NO 濃度
(ppm)
※※ ● 併用医薬品
アイノフロー吸入用
5
7.5
10
15
20
38
26
20
13
10
※※・
・
※※・
・
・
・
※※・
800ppm(承認番号:22000AMI00004000)
・
※※【使用上の注意】
 重要な基本的注意
・ 取扱説明書はすぐに取り出せる場所に保管すること。
・ アラームが発報された場合、機器の修理やトラブルシ ュ
ーティングを行う前に、患者の安全を確保すること。
・ 患者に使用中にトラブルシューティングを行う場合は、
添付文書及び取扱説明書の指示 に従うこと。可能であれ
ば、機器を交換し、患者から取り外した機器についてト
ラブルシューティング手順を実行すること。
・ 本品を設置前にインジェクターモジュールを消毒又は滅
菌すること。
・ 吸入用一酸化窒素製剤と高圧ホ ース及びクイックコネク
タ付低圧ホースが、確実にシステムに接続されたことを
確認すること。 [接続が不十分な場合、患者へ十分な NO
ガスが供 給されない恐れがある。 ]
・ 搬 送用レ ギュ レータ /キ ャッ プアッ センブ リを使 用す る
場合は、キャップを正しい位置に取り付けること。ケー
ブルが正しく接続されていることを確認すること。
・ 使用前点検後にアイノフロー DS を速やかに呼吸回路へ組
み込めるよう、人工呼吸器やアダプタ類は事前に準備し
ておくこと。
・ 医師の処方に基づき、設定 NO 濃度、アラーム及び人工呼
吸器の各種設定を行うこと。
・ アイノフロー DS 又は患者に異常が発見された場合は、患
者を安全な状態に保持して、装置の作動を止めるなど適
切な処置を講ずること。
・ アラーム設定値は患者の状態に合わせて設定すること。
・ 安全な操作を行うため、患者に使用する前に必ず定めら
れた検査と較正を行うこと。
・ 装置全般及び患者に異常のないことを常に監視すること。
・ 使用前点検完了後 10 分以内に使用しない場合は、高圧ゲ
ージ付減圧弁を使用して、クイックコネクタ付低圧ホー
スを減圧すること。
・ アイノフロー DS のシステム内が減圧された状態で、12 時
間以上使用されていない場合には、使用前点検を始めか
ら行うこと。
・ 全てのケーブル類の位置をよく確認すること。[ケーブル
の破損、閉塞を防ぐ。 ]
・ アラーム消音中は、絶対に患者を一人にしないこと。
・ 逆止弁アダプタのフロー の方向に注意すること。インジ
ェクターモジュールからのフローを、アダプタ上の矢印
の方向と一致させること。
・ 水のかかる恐れのある場所で使用しないこと。
・ 長時間正しく作動するためには、サンプルガスを加湿す
ること。[加湿せずに使用すると、ガスセンサの寿命を縮
めることがある。]
・ バックアップ NO 投与システムを使用する場合、酸素流量
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
を 5L/min 以上に設定すること。 [NO 濃度が 40ppm 以上に
なるのを防ぐため。 ]
バックアップ NO 投与システムは、機器が故障して新たな
機器に交換されるまでの短時間の使用を意図している。
バックアップ NO 投与モードでは、人工呼吸器の 流量に応
じて NO 濃度が変化する。
吸入用一酸化窒素製剤の表示ラベルで、適切な吸入用一
酸化窒素製剤であること、濃度、使用期限を確認するこ
と。
患者の体液に接触する部品( 患者投与回路や液体トラッ
プボトルなど)を取り扱う際は、保護具を着用すること。
周辺環境のモニタリングを行う際は、サンプル T 字管の
ルアーフィッティングにキャップをすること。[キャップ
が安全にはめられていない場合、回路への過度の加圧や
ガスの漏れにつながる。]
150cmH2O 以上の高圧ガス源 に直接サンプルラインを接続
しないこと。サンプリングシステムを損傷することがあ
る。
低レンジ較正を行う場合、較正用のガスは必要ない。
較正中は吸気ガスはモニタリングされず、 モニタリング
アラームは使用できない。
高レンジ較正を実施するときは、正しい較正用ガスを選
択すること。使用期限を確認すること。
高レンジ較正を行う前に低レンジ較正を完了すること。
較正用チューブに漏れがある場合、低及び高レンジ較正
を完了した後でも設定値よりモニタリング NO 値が高くな
ることがある。[較正用チューブの劣化により引き起こさ
れるため、較正用チューブを交換すること。 ]
火事を防ぐため、KRYTOX®のような酸素機器用の潤滑剤の
み使用すること。
オイルやグリースを含む潤滑剤を使用しないこと。[高濃
度 O 2 下では燃焼や爆発する可能性がある。 ]
電源に接続したまま滅菌や消毒を行わないこと。
アイノフロー DS をオートクレーブ又はガス滅菌しないこ
と。
アイノブレンダーをオートクレーブ滅菌しないこと。
清掃後、本体が完全に乾いていることを確認してから使
用すること。
アイノフロー DS 及びアイノブレンダーを液体に浸さない
こと。液体が流入すると構成部 品を損傷することがある。
有機溶剤、石油系溶剤、ガラス用クリーナー、アセトン、
その他 研磨剤を含むクリーナー を清掃に使用しないこと。
研磨用清掃用品 (スチールたわし、銀製品用研磨剤、銀製
品用洗剤)を使用しないこと。
研磨用清掃用品でコントロールパネルに触れたり、こす
ったりしないこと。コントロールパネルを傷つける こと
がある。
有機溶剤でコントロールパネルを拭かないこと。
外装部 は洗剤を含ませた布で拭き、洗剤を直接スプレー
しないこと。
NO チューブ、サンプルライン、フィルターカートリッジ、
アダプタ類はディスポ―ザ ブル製品であるので、滅菌し
ないこと。
インジェクターモジュールは、呼吸回路の乾いた部分(加
温加湿器の上流)に取り付けること [吸気流量の正確な測
定が行えないため]。
インジェクターモジュールの矢印の方向に注意すること。
人工呼吸器から排出される呼気は、インジェクターモジ
ュールの矢印の方向に沿って流れなければならない。
吸気流量の正確な測定を行うため、インジェクターモジ
ュールを加温加湿器に接続した後、呼吸回路用チューブ
を人工呼吸器の吸気口に接続すること。インジェクター
モジュールと人工呼吸器の間に呼吸回路フィルタを 設置
してもよい。
インジェクターモジュールを、呼吸回路の湿った部分(加
温加湿器の下流)で使用した場合は、使用後に必ず滅菌
すること。
インジェクターモジュールを、呼吸回路の乾いた部分(加
温加湿器の上流)で使用した場合は、使用後に滅菌又は
取扱説明書を必ずご参照ください。
4/6
70%エチルアルコールによる消毒を行うこと。
・ インジェクターモジュールを滅菌 /消毒し、乾燥した後も
なお熱線式フローセンサに塵やほこりがまきついている
場合には、そのインジェクターモジュールを使用しない
こと。
・ インジェクターモジュールにブラシ等を差し込まないこ
と。
・ NO センサを交換 した際には、動作が安定するまで(5 時間)
較正を行わないこと[安定を待たずにアイノフロー DS を
使用すると、モニタリング値が非常に高くなり、 投与失
敗(delivery failure)を引き起こす恐れがあるため]。
※※・ O 2 又は NO 2 センサを交換した際には、動作が安定するま
で(40 分間)較正を行わないこと。[安定を待たずにアイノ
フロー DS を使用すると、モニタリング値が非常に高くな
り、投与失敗 (delivery failure)を引き起こす恐れがあ
るため ]
・ 患者への NO 投与中に NO センサを交換する際は、 NO セン
サの高レンジ較正メニューが表示されている時のみ交換
を 行うこ と [高レ ンジ較 正メ ニュー 状態以 外で交 換す る
とシステムが遮断される]。
・ O 2、NO、又は NO2 センサを交換後は、アイノフロー DS を
使用する前に必ず低レンジ較正及び高レンジ較正を行う
こと。
・ バッテリの状態 (放電状態 )に注意すること。
・ アースが完全に接続されていることを確認すること
・ ヒューズは、正しい型と定格のヒューズを使用すること。
・ メインシステム稼働中にバックアップ NO 投与システムを
起動すると、 NO の過剰投与になることがある。 (高 NO 濃
度アラームが発 報される。 )
・ O 2、NO、NO 2 センサの取扱いと廃棄は院内のバイオハザー
ド規定に従うこと。焼却処分しないこと。
・ 人工呼吸器の取扱いについては、人工呼吸器の取扱説明
書に従うこと。
・ 液 体トラ ップ ボトル に内容 物が たまる と、「液体 トラ ッ
プボトル満杯 (Water trap bottle full)」のメッセージ
が表示される。ボトルが満たされ液があふれると、シス
テムにエラーをきたす場合があるため、液体トラップボ
トルは頻繁に空にすること。液体トラップボトルは患者
毎に使用し、患者に使用中でもボトルの半分を超える液
体がたまった場合には、空にすること。
・ アイノフロー DS をアイノフローDS カートで運搬するとき
は、マウンティングポストに固定すること。
・ 搬 送用レ ギュ レータ /キ ャッ プアッ センブ リを使 用す る
場合は、交換用の搬送用レギュレータ /キャップアッセン
ブリを準備しておくこと。
・ サーファクタント等の薬剤を患者に投与する場合は、サ
ン プルラ イン 接続部 より患 者側 でのみ 行うこ と [薬剤 と
モニタリングシステムの干渉を防ぐため ]。
・ アイノブレンダーの酸素流量を設定する際は、本体を真
っ直ぐに保つこと。
・ アイノブレンダーを使用しない時は、酸素流量計と一 酸
化窒素製剤のバルブをオフにすること。
 相互作用
併用注意;併用医療機器
医療機器を併用する場合は、それらに付属の取扱い説明書・添
付文書を必ず参照すること。
併用注意;呼吸回路、人工呼吸器
※※・ ラテックス不使用の呼吸回路及び人工呼吸器のみ使用す
ること。
・ 患者に適したサイズの呼吸回路を使用すること。[大人用
サイズの呼吸回路を小児又は新生児に使用すると、NO2 の
過剰投与となる可能性がある。 ]
・ 併用する人工呼吸器、加温加湿器等が正確且つ完全に接
続されていることを確認すること。
・ Bunnell Life Pulse 人工呼吸器を併用する場合、吸引す
る前に、 Bunnell Life Pulse 人工呼吸器 をスタンバイ状
態にしておく こと。[NO 投与量が一時的に 設定値 30ppm
を超えるのを防ぐため。 ] 気道からカテーテルを取り除
いたらすぐに、人工呼吸器を 再開すること。NO の過剰投
与を防ぐ。
・ Bunnell Life Pulse 人工呼吸器を併用する場合、設定 NO
値を 5ppm 以下とし、サーボ圧力が 2.0psig 未満となる場
合、インジェクターモジュールの規格外の流量となり、
NO モニタリング値の変動を引き起こすことがある。
・ Bunnell Life Pulse 人工呼吸器を併用する場合、インジ
ェクターモジュールと加温加湿器の間に逆止弁アダプタ
を設置すること。[インジェクターモジュールに液体が逆
流するのを防ぐ。]
・ Bunnell Life Pulse 人工呼吸器を併用する場合、通常よ
りも高圧になる。ディスポーザルアダプタを使用し、接
続部をしっかり固定すること。
・ 循環麻酔システムを併用する場合、亜酸化窒素 (N2O)が NO
測定値に影響を与える。[N2O が 50%、O2 が 50%のとき、測
定 NO 値は、O 2100%における設定 NO 値より約 7%低くなる。
例:設定 NO 値を 20ppm とすると、測定 NO 値は約 18ppm
となる。]
※※・ 循環麻酔システムを併用する場合、2%v/v イソフルラン が
NO 測定値に影響を与える。 [測定 NO 値は、O2100%におけ
る設定 NO 値より約 3%高くなる。]
・ 循環麻酔システムを併用する場合、麻酔薬の濃度を急に
変えると、一時的に測定 NO 値及び測定 NO 2 値が変動する。
・ 鼻カニューラは、NO 投与濃度が 5-80ppm、酸素流量が約
2L/min で併用できるが、酸素流量 5L/min 未満ではバック
アップモードを使用しないこと。
・ アイノフローDS を使用する際には、併用する人工呼吸器
以外に、代替の換気装置をいつでも使用で きる体制を整
えること。特に手動式肺人工蘇生器は必ず用意すること。
併用注意;手動式肺人工蘇生器
・ アイノフロー DS のモニタリング機能は人工蘇生器のバッ
グ内の NO2 生成は検出しない。また、バッグ内で生成され
た過量の NO 2 に対するアラームを発しない。
・ 過量の NO2 を吸引する可能性があるため、手動式 肺人工蘇
生器を長時間使用しないこと。
・ 供給ガス流量が 吸気ガス流量を上回るよう設定すること。
・ 過量な NO2 の生成を防ぐため、 NO 濃度は 20 ppm 以下とす
ること。
・ 可能な限り用量の小さいバッグを使用すること。
※※・ 酸素チューブは 183 cm 以下とすること。
・ 上限 15 L/min の範囲内で、可能な限り最大のガス流量と
すること。
・ 吸入酸素濃度は可能な限り低くすること。
・ NO 投与前にバッグを数回絞り、バッグ内の残存ガスを抜
いてから使用すること。
併用注意;加温加湿器
・ 加 温加湿 器に は蒸留 水を使 用す ること [塩 基と酸 の生 成
を防ぐため]。
・ 加 温加湿器 の用量は 、 NO 2 の上 昇を避 けるため 、 480 mL
以下とすること。
併用注意;吸入用一酸化窒素製剤
・ 吸入用一酸化窒素 製剤は高 圧ガスの状態で充てんされて
いるので、高圧ガス保安法に則り取り扱うこと。
・ アダプタを使用してアイノフロー DS に吸入用一酸化窒素
製剤を接続しないこと。
・ 吸入用一酸化窒素製剤の有効成分である一酸化窒素は空
気中の酸素と結合し、人体に有害な二酸化窒素に変化す
るため、製剤の使用および保管に際しては換気等に十分
注意すること。
・ 吸入用一酸化窒素製剤は、 2 本同時に使用しないこと。
・ 新しい吸入用一酸化窒素製剤のボンベを使用する前に、
必ず高圧ゲージ付減圧弁をパージすること。[患者に過度
の二酸化窒素 (1.0ppm 以上)が患者に投与されることを防
ぐ。]
取扱説明書を必ずご参照ください。
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※※【保管方法及び 有効期間等】
 保管方法
※※・ 直射日光を避け、 -20~+60℃の場所に保管すること。
・ 湿度 15-95%の場所に保管すること。
※※【保守・点検に係る事項】
詳細については、取扱説明書を参照すること。アイノ フロー DS
を常に正しく作動させるために。期間ごと次に示す保守・点検
を行うこと。

アイノフローDS の清掃
電源を抜き、洗剤を含ませた柔らかい布で拭くこと。

インジェクターモジュール の消毒及び滅菌
①インジェクターモジュールの高圧蒸気滅菌
・ IM ケーブル と NO チューブを外す。
・ 滅菌条件: 134℃、186kPa、3 分間で高圧蒸気滅菌を行
う。
・ 滅菌後、全ての部品を点検する。破損、変形、変色な
どの変化がみられる場合には直ちに交換する。
②インジェクターモジュールの消毒
・ 容器をエチルアルコール (70%v)で満たし、インジェク
ターモジュールを完全にアルコールの中へ沈め、 30 分
以上放置する。
・ インジェクターモジュールの熱線式フローセンサに、
塵やほこりがまきついている場合には、インジェクタ
ーモジュールをエチルアルコール等の消毒液中で揺り
動かす。
・ すすぎが必要な場合には蒸留水のみを使用する。
・ インジェクターモジュールを液体から取り出す際には、
過剰なアルコールを IM ケーブル コネクタ、NO チューブ
コネクタ、内部流量計から流し出す。
・ インジェクターモジュールを平らな場所において、自
然乾燥させる。

使用者による保守点検
日常的に行う項目
・ 吸入用一酸化窒素製剤の残圧の確認
・ NO、NO 2 および O2 センサの低レンジ較正
・ 必要に応じて液体トラップボトルを空にする
・ 外装部の清掃
使用前
使用前点検の実施
使用後
・ インジェクターモジュールの消毒及び滅菌
・ ディスポーザブル部品の交換
・ 電源コードが非常電源に接続されていることの確認
・ コネクタ、ホース、ケーブルの状態確認
月1回
・ NO、NO 2 及び O 2 センサの高レンジ較正
2 年に 1 回
・ バッテリ検査
・ 構成部品の交換
・ 全システム検査

業者による保守点検
定期保守として、1 年毎及び 2 年毎に業者による点検を行う。
※※【製造販売業者及び製造業者の氏名又は名称等】
選任外国製造医療機器等製造 販売業者:
エア・ウォーター株式会社
〒105-0001 東京都港区虎ノ門 3 丁目 18 番 19 号
TEL 03-3578-7812
外国製造業者
アイノ セラピューティックス
(INO Therapeutics LLC)
米国
【主要文献及び文献請求先】
エア・ウォーター株式会社
〒105-0001 東京都港区虎ノ門 3 丁目 18 番 19 号
TEL 03-3578-7812
取扱説明書を必ずご参照ください。
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エルエルシー
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