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ADR(裁判外紛争解決)を国の行政機関たる消費者庁が行うことについて

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ADR(裁判外紛争解決)を国の行政機関たる消費者庁が行うことについて
資料1-3
ADR(裁判外紛争解決)を国の行政機関たる消費者庁が行うことについて
1.国の行政機関で行っている ADR 事例
国の行政機関が ADR を行っている事例は様々な分野にあり(別紙)、国の行政機関で
あっても、ADR を行うことが可能。
例えば、中央建設工事紛争審査会では、住宅の請負工事の場合のように、事業者と
消費者との間に生じた紛争についても取り扱っている。
2.ADR を行う機関
行政において ADR を行う場合には、調停案を勧告したり、仲裁判断を行う必要があ
ることから、複数の委員からなる合議制の機関を置いて、独立性、客観性、公平性等
を確保できる仕組みとされている。
3.合議制機関の設置による独立性等の確保
現在国民生活センターで行っている ADR(和解の仲介及び仲裁)についても、紛争解
決委員会という合議制の機関を置いて行っている。
消費者庁で国民生活センターと同様の ADR を行う場合にも、合議制の機関を置いて行
えば、これにより執行部局からの独立性、客観性、公平性を確保することが可能。
なお、建設工事に係る紛争の ADR は、建設業の許可権者である国土交通省において行
われているが、建設工事紛争審査会という合議制の機関を設置して行うことにより、独
立性、客観性、公平性が確保されている。
1
別紙
公害等調整員会
中央労働委員会
中央建設工事紛争審査会
根拠法
公害等調整員会設置法
設置
総務省の外局として公害等調整員会を設 厚生労働大臣の所轄の下に、中央労働委員会を置く。
中央建設工事紛争審査会は、国土交通省に置 総務省に電気通信紛争処理委員会を置く。
置する。
く。
公害に係る紛争のあっせん、調停、仲裁及 ・労働争議のあっせん、調停及び仲裁
建設工事の請負契約に関する紛争のあっせ ・電気通信事業者間における電気通信設備の接
び裁定
ん、調停及び仲裁
ADR の内容
労働組合法
建設業法
電気通信紛争処理委員会
・不当労働行為事件の審査等
電気通信事業法
続に関する協定に係る紛争等のあっせん及
び仲裁
機関の性格
・国家行政組織法の 3 条機関
国家行政組織法の 3 条機関
国家行政組織法の 8 条機関
国家行政組織法の 8 条機関
・国土交通大臣が任命
・両議院の同意を得て総務大臣が任命
・委員会の委員長及び委員は独立してその
職権を行う
委員等の任命
・両議院の同意を得て内閣総理大臣が任命 (中央労働委員会委員)
・使用者委員は使用者団体の推薦に基づいて、労働者委員は労
働組合の推薦に基づいて、公益委員は厚生労働大臣が使用者
委員及び労働者委員の同意を得て作成した委員候補者名簿
に記載されている者のうちから両議院の同意を得て、内閣総
理大臣が任命
(特別調整委員)
・厚生労働大臣が任命
・特別調整委員のうち、使用者を代表する者は使用者団体の推
薦に基づいて、労働者を代表する者は労働組合の推薦に基づ
いて、公益を代表する者は当該労働委員会の使用者及び労働
者を代表する委員を代表する委員の同意を得て任命
委員会の構成
・委員長及び委員 6 人をもって組織する。 ・使用者委員、労働者委員及び公益委員各 15 人をもって組織 ・15 人以内をもって組織する。
・5 人をもって組織する。
・紛争処理に参与させるため審査会に特別委
する。
・中央労働委員会にその行う労働争議の調停又は仲裁に参与
員を置くことができる。
させるため特別調整委員を置くことができる。
・特別調整委員は、使用者を代表する者、労働者を代表する
者及び公益を代表する者とする。
事務局
・委員会に事務局を置く。
・事務局に置かれる職員のうちには弁護士
・中央労働委員会に事務局を置き、事務局に会長の同意を得て 中央建設工事紛争審査会の庶務は、国土交通 ・委員会に事務局を置く。
厚生労働大臣が任命する事務局長及び必要な職員を置く。
省土地・建設産業局建設業課において処理す ・事務局に、事務局長のほか、所要の職員を置
る。
となる資格を有する者を置かなければ ・事務局に地方事務所を置く。
ならない。
2
く。
原子力損害賠償紛争審査会
紛争調整委員会
紛争解決委員会
根拠法
原子力損害の賠償に関する法律
個別労働関係紛争の解決の促進に関する法律
設置
文部科学省に、原子力損害賠償紛争審査会を置くこ 都道府県労働局に紛争調整委員会を置く。
独立行政法人国民生活センター法
国民生活センターに紛争解決委員会を置く。
とができる。
(これに基づき現在文部科学省に原子力
損害賠償審査会を置くこととされている。)
ADR の内容
原子力損害の賠償に関する紛争について和解の仲介
重要消費者紛争解決のための和解の仲介及び仲裁
・個別労働関係紛争のあっせん
・男女雇用機会均等法等に係る事業者と労働者との
間の紛争の調停
機関の性格
・国家行政組織法の 8 条機関
都道府県労働局に置かれ、都道府県労働局長の委任 国民生活センターに置かれ、委員会は独立してその職
を受けてあっせん又は調停を行う。
委員等の任命
権を行う。
・法律、医療又は原子力工学その他の原子力関連技 ・学識経験を有する者のうちから厚生労働大臣が任 ・法律又は商品若しくは役務の取引に関する専門的な
術に関する学識経験を有する者のうちから文部科
命
知識経験を有するもののうちから、内閣総理大臣の
認可を受けて、理事長が任命(委員及び特別委員)
学大臣が任命
委員の構成
・委員 10 人以内で組織する。
・審査会に、原子力損害の賠償に関する紛争につい
・3 人以上政令で定める人数(36 人)以内の委員を ・15 人以内をもって組織する。
もって組織する。
・重要消費者紛争解決手続に参与させるため、委員会
に特別委員を置くことができる。
ての和解の仲介の手続に参与させるため、特別委
員を置くことができる。
事務局
審査会の庶務は、文部科学省研究開発局原子力課に 委員会の庶務は、その置かれる都道府県労働局総務
おいて処理する。
―
部において処理する。
3
4
平日バックアップ相談
消費者
消費者トラブルの発生
事業者
消費者団体
適格
受付
その他
あっせん
助言
その他の紛争
土日祝日相談
経由相談
その他
他
あっせん
助言
知事の付
託等
【国セン 相談情報部】
受付
【消費生活センター】
<苦情処理>
解決指針
・公表資料の作成 等
・関係書類等の収集、論点整理、和解案作成
・申立受付の支援、各種手続き書面の作成
申立受付の支援 各種手続き書面の作成
【事務局】
1
(*)法令解釈等、必要がある場合には、弁護士である委員等から助言
=
履行の勧告
和解・仲裁判断
和解
仲裁判断
結果の概要の公表
(打切り)
不成立
委員1人又は2人以上
委員1人又は2人以上(*)
(うち1人は弁護士)
仲裁
和解の仲介
指名
特別委員 (35人)
委員長・委員 (15人)
【国セン 紛争解決委員会】
住民の消費生活に影響を及ぼすもの
(対象案件)
地域の消費者紛争解決のため自治事務として実施
【都道府県 苦情処理委員会等】
<紛争解決>
国民生活センターにおける裁判外紛争解決手続(ADR)の流れ
支援
ADRの申請
重要消費者紛争
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