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製品の有害化学物質削減

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製品の有害化学物質削減
製品の有害化学物質削減
製品に含まれる有害化学物質は、製品の使用段階、廃棄・リサイクル段階で、環境への負荷を与えます。オゾン
層破壊物質としての特定フロン類の全廃、人体・環境への負荷が大きい重金属類の代替を積極的に進めています。
お客様に安心して使っていただく製品をお届けするために、これらの活動は、部品等を供給していただくメーカ
にも協力していただき、グループ全体で展開しています。
重金属類削減 欧州環境規制対応
欧州では、EU全体としてリサイクル性高める取り組みのためのEU指令が出され、有害化学物質を原則的に使用す
ることを禁止するようになります。自動車ではELV指令(End of Life Vehicle)で重金属4物質:水銀、鉛、カドミ
ウム、六価クロムを2003年7月から原則的に使用禁止、また、家電では、RoHS指令(Restriction of Use of the
Certain Hazardous Substances)で、重金属4物質に臭素系の難燃剤(PBB、PBDE)2物質を加えた6物質が
2006年7月から使用できなくなります。
当社は、はんだや塗料中に含まれる鉛、ねじ類、鉄板のクロメート処理中に含まれる六価クロムの削減・廃止ととも
に、顧客個別要求に対応した環境対応の展開をグローバルではかっています。特に自動車事業では表面処理専業者及び
表面処理薬剤業者と協業体制を築き、技術的課題・品質確認をクリアーし、EU指令期限に先駆け顧客個別要求に対応
し、一部生産モデル(3顧客、60モデル)の環境対応仕様を市場に展開しました。
また、鉛フリーはんだの生産技術開発を行い2003年11月から本格的な量産を開始しました。2005年度には電子機器
工場で生産する基板の約60%を、鉛フリーはんだ基板にする予定です。今後このノウハウを関連会社等に展開し、全廃
を目指します。
この鉛フリーはんだに関しては、製造技術として、社内の技術研究発表会でも発表し、社内の技術の共有化も行いま
した。
エ
コ
プ
ロ
ダ
ク
ト
を
め
ざ
し
て
︵
技
術
開
発
︶
ELV指令:鉛、水銀、カドミウムおよび六価クロムの使用が原則的に使
用禁止とする廃車処理に関するEU指令が2000年10月に公布、
2003年7月に施行される。その後、欧州廃車指令Annex改訂
原案にて施行延期(鉛2005年7月、六価クロム2007年7月)が
決議された。
RoHS指令:2006年7月1日から市場に投入される電気電子機器に規制
が適用。禁止物質は水銀(Hg)、鉛(Pb)、六価クロム(Cr
6+)、カドミウム(Cd)に加えて、ポリ臭化ビフェニール(PB
B)とポリ臭化ジフェニルエーテル(PBDE)
化学物質の規制は、EUの各国および米国の州ごとに異なるため、こ
れらの化学物質規制に対して最新情報を入手するシステム(Global
Chemical Management System)も導入し、国内だけでなく海外の規制
に対しても対応していきます。
Global Chemical Management System
オゾン層破壊物質対応
HCFC
(ハイドロクロロフルオロカーボン)は、モントリオール議定書の中でオゾン層破壊物質として上げられ、かつ2020
年に全廃しなければなりません。代替化を進め冷媒や発泡断熱材に含まれるHCFCは、オゾン層破壊係数0のHFC
(ハイ
ドロフルオロカーボン)等への変換を進め2004年度中に代替はほぼ完了しました。
しかしHFCも、オゾン層破壊はしませんが地球温暖化係数が高いため、京都議定書で削減すべき温暖化ガスの1つとし
て挙げられています。そのため、自然系冷媒であるCO2やHCなどを利用する機器の研究も行っています。
CSR報告書 2005
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