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2(ファイル名:sono1-2 サイズ:3.68 メガバイト)
目し車型型_∼地域リーダーの皆さんの活動に対する意識∼
これまで見てきたように,地域では様々な活動が活発に行われていますが,その活動を支
える地域リーダーの皆さんの意識も非常に高く,それぞれの地域の活動に誇りを持ちながら
取組を進めています。
地域リーダーの皆さんに,ご自身の学区の活動についてお聞きしたところ,「とても活発
だと思う」「活発な方だと思う」と答えた方が約8乱地域自治組織の運営については「非
常にうまくいっている」「うまくいっている方だと思う」と答えた方が約9割と,どちらも
非常に高い結果となりました。
に感じていますか?
「うまくいっている」って
答えている地域リーダー
さんガ多いね!
地域活動応援ガイド
;蔓’ぅあなたの学区の活動についてどのよう
巨≡≡∃とても活発だと思う
医≡ヨ活発なほうだと思う
−活発でない
E∃無回答
約8割だ
「活発だ」と回等
′○あなたの組織の運営についてどう評価
していますか?
0.6%
地域に愛情を持って一生
懸命頑張ってはるんやね。
じゃあ 実際の活動の様
子を貝てみましょう!
地域リーダーの皆さんにお聞きしました
ⅢⅢどちらともいえない
辟もう少し活発にしたい
[≡≡∃とてもうまくいっている
匠ヨうまくいってるほうだと思う
皿どちらともいえない
鰯あまりうまくいっていない
■■無回答
グ 約9割だ
「うまくいっている」
と回等
[地域活動等に関するアンケート調査より]
●自治活動とは,自分たちの住むまちを自分たちの手で,安全で安心して暮らせるまちに
するための活動だと思います。地域住民たちが地域の環境を守り,美化防災,防犯に
対する強い意識を共有することが肝要です。
●日ごろから,学区の住民が何を考え,何を望み,地域をどのようにしようとしているの
かを,よく把握しておく必要があると思っています。
●高齢社会とともに,異なる価値観が社会変動とともに出現してきている昨今,心の豊か
さが求められています。いつまでも好意と友情により,一人ひとりが力を合わせて,
すます住みよい地域になることを願っています。
○−
0山科区勧修学区の取組
「できること」を「できる人」が
山科区勧修学区では,自治会活動を通して人と人との交流を進め,
災害や犯罪に強い,安全なまちづくりを目指しておられます。誰もが
取り組みやすい簡単なことから始めて,息の長い活動をされている学
区の取組について,勧修自治連合会の山本義幸会長にお伺いしました∴‰
あいさつし合えるまちに
地域活動応援ガイド
地域リーダーの皆さんにお聞きしました
一勧修学区では防災,防犯活動に力を入れ
ておられるとのことですが。
阪神淡路大震災でも,災害時の初動は隣近
所の助け合いから始まりました。スムーズに
助け合うには,地域の皆が仲良くなることが
大切です。つまり,自治会活動の基本は,地
域のつながりを強め,そのつながりを通して
防災,防犯に努めることで,勧修学区でも最
優先で取り組んでいます。
具体的には,簡単なことから始めようと,
「あいさつし合えるまちづくり」に力を入れ
ています。あいさつをすれば顔見知りもでき,
目配りが効きます。目配りできれば安心して
暮らせる安全なまちができます。取組を始め
て気づいたのが.今の子どもはあいさつが下
手だということです。これからの,子どもた
ちにはあいさつをする習慣を付けて欲しいの
で,見守り活動のときに,私たちから率先し
てあいさつをするようにしています。
興味深い話があります。小学校の子どもた
ちが集団で登校してくるときに,先頭に立っ
た子どもがあいさつをすると,その集団の子
どもたち全員があいさつをします。なにごと
もリーダー次第かと感心して見ています。
日ごろのコミュニケーションが大切
長い期間,取組を継続していくためには,
「できることををできる人がする」ことが大
創作ミュージカル「明日の勧修」を熱演
一一〇
山本会長(取材風景)
切です。無理のある活動は長続きしません。
皆さんとコミュニケーションをしっかり取り
ながら進めていくことが大切だと思っていま
す。
−コミュニケーションをうまく取る秘訣は
ありますか?
持論ですが,自治連合会長など学区のリー
ダーは,いろいろな集まりに進んで出席する
ことが大切だと思っています。各種団体など
の集まりにも出かけて,普段からお付き合い
をしておくと,学区の中で困ったことがあっ
ても「助けたろう!」という雰囲気が出てき
ます。そういう雰囲気が広まれば,多くの皆
さんが協力し合える形が自然にでき上がって
くると思います。
先日の「区民芸能フェア」では,みんなで
工夫して創り,猛練習した『明日の勧修』と
いうミュージカルを演じました。総勢約30
人が『明日があるさ』の替え歌にあわせて夢
いっぱいのまちづくりを熱演し,大声援を受
けました。地域の団結力,底力を感じて,た
いへん嬉しかったです。
子どもたちに良いふるさとを残したい
地域の皆さんに協力していただくうえで,
必要なことは「地域をまとめるキーワード」
です。日ごろから「ふるさと勧修を良い地域
にしたい」「子どもたちに良いふるさとを残
したい」というメッセージを送り続けていま
す。子どもたちにこの地域が一番好きと思っ
てもらいたいですし,地域に誇りを持ってほ
しいです。そのためにも親世代は,子どもた
ちに良い思い出を作ってあげる責任があると
思います。自治会や各種団体の取組を通して,
子どもたちが大人になっても思い出せるよう
な良い経験を積んでほしいですね。
そんな暖かい地域の中で子どもたちが育っ
てくれたらと願っています。
⑳右京区広沢学区の取組
決め手は「達成感」
右京区広沢学区は,昭和45年の丸太町通の開通に伴い,世帯数が
増加し,嵯峨学区から分学区(昭和50年)されました。新しく転入
して来られた多くの方に学区の取組に参加していただくため,自治
連合会と各種団体は連携を強めて取り組んでおられます。その連携
のポイントを広沢自治連合会の山下澄会長にお伺いしました。 山下会長(取材風景)
皆で仲良くできれば
子どもたちと一緒に取り組んでいることに.
春と秋に地域の清掃活動があります。地域全体
の取組として多くの方に参カロしていただいてい
ます。だいたい,200名ぐらいの大人の方に
加え.多くの子どもたちが参カロしてくれます。
その方々と学校の中や地域の川である有栖川の
清掃をしています。有桶川は汚い川でしたが,
最近では蛍が飛ぶぐらいにきれいになりました。
蛍が飛ぶのは40年ぶりのことです。蛍が帰っ
てきてくれたことで,私たちの取組の成果が目
で確かめられるようになりました。そのことで
「きれいになった」という思いを地域の方と共
有できますし,この達成感が活動の継続につな
がります。子どもたちと一緒になって取り組む
ことで,その親御さんなど,地域の方の意識も
変わってきました。
一各種団体が連携を強めるには?
一言で言うのなら,「各種団体の自主性を重
んじる」です。学区で取組を行う際には,各種
団体には主体性を持って役割を担っていただい
ています。できることをできる団体がしっかり
とすれば,団体間の信頼関係が生まれ,連携も
スムーズになり,学区の運営もまとまっていき
ます。
学区の団体の連携という点で特徴的なのは,
交通安全推進会が各行事を行う際に,会場周辺
の交通整理をしていることです。「学区民の集い」
のときも模擬店も出さずに周辺の道路の交通整
理や自転車などの整理をしています。実は,模
擬店の売り上げは各種団体の活動資金になりま
すが,模擬店を出さなければ資金も得られませ
ん。そこで,広沢学区では売上金を一括に集め
て,各団体に公平に分配しています。こうすれ
ば,模擬店を出さずに,運営に協力してくれて
いる団体からも協力が得やすく,連携がうまく
機能します。
地域リーダーの皆さんにお聞きしました
蛍が帰ってきた!
各種団体の自主性と連携
地域活動応援ガイド
一新しく転入されてきた方との交流に力を入
れられていますが。
広沢地域は歴史あるまちですが,丸太町通の
開通と同時に,一気に家が建ちだしました。開
通以降,新しく移ってこられた方は全世帯の
95%ぐらいになると思います。これだけ多いと,
新しく転入されてきた方に学区の活動に参カロし
ていただかないと「自治」は成立ちません。
特に,広沢で生まれた子どもたちは,ここが
ふるさとになるわけですから,広沢学区のいろ
いろな行事を通じて知り合いになり,皆で仲良
くできたらよいと思います。
なりませんが,同じ日に,同じ場所で学区民の
集い(ひろさわ ふれあい広場)を行えば,多
くの団体がかかわれる事業になります。実際,
敬老会と学区民の集いを合催して8回目ですが,
3,000人近くの方に参加していただいています。
これだけ参カロ者が多いと準備も大変ですが,ひ
とつの団体だけで行うのではなく,関連する団
体とうまく連携して頑張っています。大変な分,
やり遂げた達成感は大きく,団体間の絆も深ま
ります。
各種団体と連携して
一取組をする際に工夫されていることがあれ
ば教えてください。
ひとつの取組を行うにしても,多くの方に参
加していただけるような工夫をしています。一
例は,今年で22回目を迎えた敬老会です。敬
老会だけで実施すれば高齢者だけの行事にしか
地域の方で賑わう「ひろさわふれあい広場」
◎−
◎西京区桂川学区の取組
子ともたちの笑顔が地域をつなく
西京区桂川学区は,土地区画整理事業による都市化の進
展によって,ここ10年で人口,世帯ともに4割近く増加す
るなど,人口の増加の著しい学区です。学区では,子ども
たちとの交流を通して,地域のつながりを深め,安心して
暮らせるまちづくりを進められています。この取組につい
て桂川自治連合会の原田昭治会長にお伺いしました。
地域活動応援ガイド
子どもたちとの遊びの中でつながりを
地域リータ1の皆さんにお聞きしました
−若い人の参カロが多いそうですね。
桂川学区では,とりわけ若い方の転入が多
く,子どもが増加しています。それに比例し
て,顔見知りが少なくなり,地域のつながり
が以前に比べて薄れてきたように感じていま
す。これでは防犯上心配ですので,自治連合
会では地域のふれあいを高める取組を進めて
きました。
代表的なものとして,子どもたちと地域の
人たちとのふれあいを目的に,なわつくり,
百人一首,竹細工,竹とんぼ,おじやみ,囲
碁,将棋などの遊びを取り入れた取組を行っ
ています。こういう昔の遊びは高齢者の方が
得意なので,高齢者の参加も多く見込まれ,
児童とのふれあい活動にもなります。ポイン
トは,一度に多くの世代が集まれるように工
夫することです。
「桂川夏まつり」では,小学生には「上桂
御霊太穀」を,中学生には吹奏楽を演奏をし
ていただいています。毎年,地域の方々にも
多く参加していただいて,1,600人ぐらい
の参カロがあります。
「桂川学区民体育祭」やにぎやかな子ども
みこしが巡行する「秋季例祭」にも子どもが
多く参カロするので,大変盛り上がり,学区が
にぎやかになってきました。
原田会長(取材風景)
上桂御霊太鼓に込めた思い
「上桂御霊太鼓」は,地域に古くから伝わっ
ている伝統芸能です。この伝統を,地域に苗
から住んでいる方と転入されてきた方が一緒
になって守っていくことで,地域がひとつに
なっていきます。
転入されてきた方に少しでも地域で守って
きたものを知っていただきたい。そして,こ
れから一緒になって守って欲しいと思ってい
ます。
子どもたちの見守り活動
【防犯活動にも力を入れておられるとか。
子どもが多いと,日常の安全確保にも苦労
しています。防犯推進委昌が中心となって地
域全員で子どもたちの安全を守るために活動
しています。防犯推進委員以外の地域の方は
特に当番も決めず,買い物や犬の散歩などの
外出時,家の前に居合わせたときなど,いつ
でも子どもたちを見守っていただくようにお
願いしています。今では,防犯推進員と子ど
もたちが顔見知りになって,子どもたちから
挨拶してくれるようになりました。
人のつながりから地域のつながりへ
自分が人のお世話になるのは平気で,他人
のお世話をするのを嫌がる方が増えてきまし
た。これでは地域のつながりは強くなりませ
ん。犯罪や災害が起こったとき,一番頼りに
なるのは身近な地域です。人のつながりが強
くなれば,地域のつながりも強くなります。
そのための取組を進めていきたいと思ってい
ます。
上程御霊太鼓を熱演
ー−0
○伏見区淀南学区の取組
学区行事が強める連帯感
伏見区淫雨学区は,京都市の最南端にあります。学区連合
自治会は平成17年に学区20周年を迎えられ,「淀南ふれあい
夏まつり」,自主防災会の総合自主防災訓練や伏見区内8学区
のふれあい事業である「伏見西部ふれあいプラザ」などを通
じて,広く地域の交流を進められています。淀南連合自治会
の中野武司会長,岡本征平副会長に学区の取組についてお伺 速
中野会長(左),岡本副会長(右)
いしました。
“苦労”から生まれる連帯感
−これだけ大規模な取組だと準備の方も大
変だと思うのですが。
岡本副会長 連合自治会が中心となり,模擬
店を出していただく体育振興会や少年補導委
員会などの各種団体の方.電気の配線や当日
の司会,写真撮影などで御協力いただく地域
の方など.20名ほどで企画実行委員会を作
ります。地域の方も熱心に参加していただき,
2箇月の問に,企画実行委員の会議だけで4
回ほど,さらに,自治会長などにも集まって
いただく全体会議が3回ほど行っています。
中野会長 自治会の会費で実施していますの
で,無駄遣いはできません。足りない場合は,
つながりのために
−広報紙も充実されていますね。
中野会長 学区の広報紙「連合会だより」を
年4回発行しています。編集に携わっていた
だいているのは,自治会長と連合会役員で
13人ほどです。それぞれ催しがあると編集
委員が分担して記事を書きます。記名記事な
ので,その人なりの個性が分かりおもしろい
です。広報紙の編集作業を通してつながりが
できてくると思います。
地域リーダーの皆さんにお聞きしました
一子どもが参カロしやすいように夏まつりに
工夫されているとか。
中野会長 学区の一番の取組として「淀南ふ
れあい夏まつり」があります。毎年,参カロ者
も増え,今回は2,300人はどの方に参カロし
ていただいて,地域の方のふれあいの場となっ
ています。これだけ大勢の方に参加していた
だけると準備している側も本当にうれしいで
す。
岡本副会長 学区の創立10周年を機に「美
豆(みづ)音頭」という曲ができました。盆
踊りの曲の中でも,「美豆音頭」を踊る人が
一番多く∴浸透しています。そこで,小学生
にも踊りに参加していただこうと,婦人会の
方を中心に踊り方を教えていただいています。
これまで.踊りの輪は一重ぐらいなのです
が,今年は二重ぐらいになりました。次はも
う少し輪の数を増やしたいと,今から意気込
んでいます。
寄付集めもしないといけません。でも,こう
いう苦労は互いの連帯感を強めてくれます。
この連帯感をもっと広めていければ,地域の
つながりも強くなっていくでしょう。
地域の連帯感の希薄化がいわれて久しいで
すが,学区の活動を通して,「地域の皆さん
が仲良く,楽しく暮らしていけたら」と考え
ています。学区には夏まつりや運動会など多
くの方に参加していただける行事がたくさん
あります。行事への参加を通して,地域への
つながりを感じて欲しいと思っています。
地域活動応援ガイド
ふれあい夏まつり
地域の方が集う「淀南ふれあい夏まつり」
◎−
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