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相似概念の獲得と理解を促す授業展開の一例

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相似概念の獲得と理解を促す授業展開の一例
福 井 大 学 教 育 実 践 研 究2014,第39号,pp7187
実践論文
相 似 概 念 の 獲 得 と理 解 を 促 す 授 業 展 開 の 一・
例
∼身のまわ りの題 材や中点連結定理を導 く課題 を通 して∼
本 稿 は,中 学3年 生 の 単 元 「図形 と相 似 」 にお け る 三 角 形 の相 似 条件,相
草
桶
山
本
勇
順
井ノロ
伊
人 海
福井大学教育地域科学部附属中学校
永平寺町永平寺中学校
山形大学理学部数理科学科
福井大学教育地域科学部
之
禮
似 に お け る幾 何 的側 面,中
点 連 結 定 理,相 似 にお け る測 度 的 側 面 につ い て の 実 践 報 告で あ る。
相 似 の概 念 形 成 や 三 角 形 の 相 似 条 件 に 関 して は,B4とB5の
規 格 紙(コ
ピー 用 紙)を
準 備 し,こ れ
らの2枚 の コ ピー 用 紙 は 「同 じ形 」 で あ るか ど うか を 考 えた 。 この よ うな活 動 を 通 して,拡 大 ・縮 小 や
線 分 の 比 を 目に見 え る形 で 具 体 的 に表 現 しな が ら,相 似 と は どの よ うな こ とで あ る か を考 え る こ と,ま
た,三
角 形 の 相 似 の意 味 をつ かむ こ とを ね らい と した。 相 似 にお け る幾 何 的 側 面 に 関 して は,3本
行 線 と,3本
の平
の 平 行 線 を 通 る直 線 を2本 引 い た 。 そ こに 数 字 や 文 字 を 書 き加 え,相 似 で あ る こ とや 補 助
線 を書 き加 えな が ら,線 分 と線 分 の 関係 を探 っ た。 中 点 連 結 定 理 に 関 して は,正 方 形 が 並 ん だ 図 を提 示
し,「PMとQMの
関係 」 につ い て考 え た。 この 関係 を調 べ る過 程 で,中 点 連 結 定理 が 導 き 出 され,中 点
連 結 定理 の 有 用 性 につ い て 考 え る き っ か け と な っ た。 相 似 にお け る測 度 的 側 面 に 関 して は,中
理 の 図 に 中点Lを 加 え て,図
点連結定
中に 存 在 す る三 角 形 の 面積 を考 え る中 で,相 似 比 と 面積 比 を考 え た。 ま た,
大 き さの 異 な る2つ の 円錐 の 体 積 を比 べ る 中で,相 似 比 と体 積 比 を考 えた 。
以 上 の 実 践 の 結 果,相 似 比 と面 積 比 ・体 積 比 や 相 似 の利 用 に 関 して,生 徒 の理 解 が 深 ま る こ と とな っ
た 。 ま た,相 似 の 概 念 を獲 得 す る生 徒 が 増 加 した 。
キ ー ワ ー ド:相 似,規
1.は
格 紙(コ
ピ ー 用 紙),中
点 連 結 定 理,平
じめ に
た 研 究 は そ れ ほ ど多 くは な い(國 宗,2013)。
現 行 学 習 指 導 要 領 で は,中
学校数 学科 は
「図 形 」 「関 数 」 「
資 料 の 活 用 」 の4領
「
数 と式 」
域 で 構 成 され て い
学3年
ま た,中
生 に お け る 「図 形 と相 似 」 の 指 導 は,「 二 角 形 の
相 似 条 件 」 「平行 線 と線 分 の 比 」 「中点 連 結 定 理 」 に 関 し
て の 知 識 の 伝 達 の 授 業 に な る傾 向が あ り,身 近 な題 材 を
る。
数 学 の 基礎 は 数 と図形 で あ る とい わ れ て い る。 「
数 」
は,身
行 線 と線 分 の 比
の 回 り に あ る 様 々 な 量(quantity)を
認識す るも
の で あ る 。 最 も 根 本 的 な 数 は 自 然 数 で あ り,離
か ら導 か れ る 。 一 方,自
が ほ と ん ど で,単
然 の 中で 認 識 され る量 は連 続 量
位 を 設 定 す る こ と で,有
導 か れ る 。 ま た 数 学 は,単
な く,「 変 化 」 す る 量 や
扱 う こ と で,そ
散 的 な量
理数や実数が
に 静 的 に 確 定 した 量 だ け で は
「不 確 定 性 」 を 持 っ た 量 を 取 り
の 世 界 を豊 か にす る。 「
数 と式 」 「関 数 」
「資 料 の 活 用 」 の3領
域 が,こ
「
数 」 を 学 習 対 象 に す る3領
う した 内容 に対 応 す る。
の 一 切 を捨 象 す
る 。 す な わ ち,「 空 間 」 内 に あ る さ ま ざ ま の
「
形 」 とい
う特 別 な
「図 形 」 の
「
質(quality)」
を認 識 す る も の が
学 習 で あ る と い え る 。 こ う して な が め て み る と,数
育 もや は り 「
数」 と
「
図 形 」 に 関 す る 学 習 内 容 が2本
と角 」 や
証 の 初 期 の 内容 で あ る
論 証 に 関す る方 法 論 が ま だ 存 在 して い ない 。 つ ま り,必
要 性 と有 用 性 を伴 う論 証 が な され て い ない の で あ る。
そ こで,生 徒 が 相 似 の 概 念 形 成 を正 確 に行 い,相 似 の
意 味 を確 実 に認 識 で き る題 材 につ い て 考 え る こ と に し,
「同 じ形 」 とい うこ とを 正 しく認 識 で き る よ うな授 業 展
角 度 の 大 き さ を調 べ る こ と を通 して,相 似 の 概 念 が 日常
生 活 の 中で 利 用 され て い る こ と を実 感 で き る よ うに指 導
を構 想 した 。
こ う した 授 業 展 開 を考 え る上 で 中心 と な る題 材 を考 え
る必 要 が あ る。 本 実 践 で は,中 点 連 結 定 理 に注 目す る。
の
中点 連 結 定 理 を相 似 の 幾 何 的 側 面 の 収 束 点,相 似 の 測 度
的 側 面 の 出発 点 と して 捉 え,中 点 連 結 定 理 を導 く課 題 を
学 教 育 の 大 き な柱 の 一 つ で あ る図 形 に 関
す る 学 習 指 導 の 中 で,論
証 指 導 に重 き を置 きが ち と な り,単 元 全 体 を貫 く よ うな
学教
大 き な 柱 で あ る と い え る だ ろ う。
と こ ろ で,数
の が 実 情 で あ る。 さ らに,三 角 形 の 相 似 条 件 を用 い た 論
開 を考 えた 。 そ して,身 近 な題 材 を用 い て,辺 の 長 さや
域 に 対 し,「 図 形 」 は 形
の 持 つ 特 定 の 特 徴 に の み に 着 目 して,他
用 い た相 似 の 指 導 は,「 相 似 の 利 用 」 だ け に偏 っ て い る
「
平行線
「
三 角 形 ・四 角 形 」 等 に 関 す る も の は 比 較 的 多
く 取 り 上 げ ら れ て い る が,「 図 形 の 相 似 」 に 焦 点 を 当 て
一77一
設 定 し,生 徒 が そ の 課 題 を解 決 す る 中で 中点 連 結 定 理 を
導 き,そ の 有 用 性 を実 感 で き る よ うな構 成 を考 えた 。 こ
うす る こ とで,相 似 の 概 念 獲 得 を一 貫 した 流 れ を も って
行 え る と考 えた 。
草桶
本 稿 で は,以
勇 人,山
上 の よ う な 授 業 展 開 を 通 して,単
本
元
一 海,井
「
図
考 察 を 行 う。
ピー 用 紙)の
比 較 」 に 関 す る先 行 研 究 に
つ い て は,山 形 大 学 附 属 中学 校 にお け る実 践 研 究 「
学習
三之
中点連結定理
第 四次
行研究
「
規 格 紙(コ
第 三次
禮
第11時
形 と 相 似 」 の 新 た な カ リ キ ュ ラ ム の も と に 授 業 を 行 い,
2.先
ノ ロ順 一,伊
中点 連 結 定 理 に 関す る課 題
相 似 にお け る測 度 的 側 面
第12時
相 似 比 と面 積 比
第13時
相 似 比 と体 積 比
第五次
調 査 問題
第14時
調 査 問題 と ア ンケ ー ト
指 導 研 究 協議 会 要 項 」(山 形 大 学 附 属 中学 校,2013)が
挙 げ られ る。 山形 大 学 附 属 中学 校 で は,長 方 形 の 相 似 定
理 を生 徒 か ら引 き 出す 授 業 を実 践 した 。 これ は,規 格 紙
第 一 次 は,B4とB5の
規 格(コ ピー 用 紙)を 用 い る。
コ ピー 用 紙 の 辺 の 長 さや 大 き さ を比 べ る こ と を通 して,
(B4とB5)を
相 似 の 概 念 をつ か ませ る。 そ して,生 徒 か ら導 き 出 され
用 い,辺
の 長 さ の 比 に 注 日 しな が ら,
長 方 形 の 相 似 や 三 角 形 の 相 似 条 件 な ど につ い て 学 習 す る
た 考 えか ら,三 角 形 の 相 似 条 件 に まで 思 考 が 及 ぶ 展 開 と
展 開 とな っ て い た。 紙 の 規 格 に つ い て は,「 ど こに で も
な る よ うにす る。
居 る幾 何 」(井 ノ ロ,2010)を
参 照 した。
第 二 次 は,3本
中点 連 結 定 理 を導 く課題 に 関 して は,「 変 換 群 入 門 」
(セ ル ゲ イ ドゥー ジ ン他,2000)を
の 平 行 線 を 引 き,そ の 平 行 線 を通 る2
本 の 直 線 を 引 く活 動 を取 り入 れ る。 これ らの 直 線 を 引 く
こ と に よ って,相 似 な三 角 形 が 作 られ,そ れ らの 線 分 の
参 照 して 考 案 し,こ
の 課 題 を解 決 す る こ と を通 して 中点 連 結 定 理 の 意 味 を理
比 に注 口 し,平 行 線 と線 分 の 比 の 性 質 を考 えて い く展 開
解 す る こ と を期 待 した 。
とす る。
3.研
の 異 な る2つ の 正 方 形 と,こ れ らに よ って 作 られ る三 角
第 三 次 は,中 点 連 結 定 理 を学 ぶ 。 そ の た め に,大 き さ
究方法
相 似 の 理 解 度 を はか る こ と,特 に,相 似 の 概 念 が 認 識
形 の 図 を用 い る課 題 を 出題 す る。 この 課 題 を解 決 す る 中
で きて い るか を はか るた め に,以 下 の よ うな観 点 で 調 査
で,中 点 連 結 定 理 が 導 き 出 され,中 点 連 結 定 理 の 理 解 が
問題 を実 施 した 。(調 査 問題 は省 略)
促 進 され る よ うな展 開 と な る よ うに して い く。 また,平
行 線 と線 分 の 比 の 特 別 な場 合 が 中点 連 結 定 理 で あ る こ と
(1)國
宗 ら が 開 発 し た 問 題 。(「 図 形 の 論 証 の 理 解 と そ
の 学 習 指 導 」(國 宗 進 他,2013)
を認 識 させ る。
第 四次 の 相 似 比 と 面積 比 に 関 して は,中 点 連 結 定 理 で
問1:図
形 の 相 似 の 意 味 を 理 解 して い る 。
の 三 角 形 の 図 を用 い て 理 解 を促 した い 。 ま た,具 体 物 を
問2:二
角 形 の 相 似 条 件 と そ の 使 い 方 を 理 解 して い る。
利 用 した実 験 を通 して,相 似 比 と体 積 の 理解 を促 した い。
問3,問4:二
角 形 と 比,平
行 線 と線 分 の 比 に 関す る
問5:相
似 な 図 形 の 面 積 比,体
問6:図
形 の 相 似 を 問 題 解 決 に 利 用 す る こ と が で き る。
(2)記
積 比 を 理 解 して い る 。
述 式 の ア ン ケ ー ト。
問7:相
最 後 に,第 五 次 と して 調 査 問題 を行 い,生 徒 の 相 似 に
関す る理 解 を調 査 す る。
性 質 を 理 解 して い る 。
4.実
践 記 録 ・結 果
第一次
似 の 概 念 が 獲 得 で きて い る。
相似の概念形成
第1時B4とB5の
ま ず,教
実 際 の 授 業 につ い て は,以 下 の よ うな指 導 計 画 の も と
に行 った 。
コ ピー 用 紙 を比 較 す る
師 が 何 も 書 か れ て い な い コ ピ ー 用 紙(A3,
A4,B4,B5)を
提 示 し,「 こ れ ら の 長 方 形 は 同 じ
形 で し ょ うか 」 と質 問 し た 。 す る と,「 同 じ形 」 を
「同
じ図 形 」 す な わ ち 合 同 な 図 形 と捉 え る 生 徒 が い る 一 方 で,
上 の4枚
【指 導 計 画 】
第一次
相似の概念形成
第1時B4,B5の
の 長 方 形 は 全 て 同 じ形 で は な い と 考 え る 生 徒 も
数 人 い た 。 そ こ で,教
こ と か?」
コ ピー 用 紙 の 比 較
師 は
「『同 じ形 』 と は ど の よ う な
と 問 い か け る と,あ
る生 徒 が
「
長 方 形 で も,
第2時
相 似 の 定 義,辺 の 比 の 比 較
長 さ の 比 が 違 っ た ら違 う形 とい え る け れ ど,比
第3時
相似の概念形成のま とめ
と,と
第4時
三角形の相似条件
言 を 受 け,長
第5時
三 角 形 の 相 似 条 件 を利 用 した 証 明
以 下 の 相 似 の 定 義 を行 った 。
第二次
が 同 じだ
り あ え ず 同 じ形 っ て 感 じ る 」 と発 言 した 。 こ の 発
さ の 比 が 同 じ とい う こ と に 着 目 し,教
師が
相 似 にお け る幾 何 的 側 面
第6時
平 行 線 と線 分 の 比(数 値)①
第7時
平 行 線 と線 分 の 比(証
定 義(相
似)
あ る2つ
明)②
の 図 形 が あ り,拡
第8時
線 分 の 比 と平 行 線(数 値)①
わ せ る と 重 な り合 う と き,2つ
第9時
線 分 の 比 と平 行 線(証
う。
明)②
一78一
大 ・縮 小 して 別 の 図 形 に 合
の 図 形 の 関 係 を 相 似 とい
相 似概 念 の獲得 と理 解 を促す 授業 展 開の一 例
こ う して,相
似 の 定 義 を 行 っ た 後,以
下 の よ うな課 題
1を 提 示 した 。
第1時(課
題1)
B4とB5の
紙 が あ り ま す 。 こ の2つ
の長 方 形 は 同
じ形 で し ょ う か 。
ク ラ ス を8班
5人)8班
に 分 け て 考 え る こ と に した 。(1班4∼
中4つ
の 班 が,以
下 の よ う な 考 え(図1)を
導 き 出 した 。
残 りの 班 は,長
さ を 出 した り,角
度 を 求 め た り して,
話 し合 い を す る 事 は で き て い た が,考
え をま と め る と こ
ろ ま で は い か な か っ た よ うで あ っ た 。
【導 き 出 さ れ た 考 え 】
・B4の
紙 を 半 分 に 折 る と ,B5と
・B4が2枚
合 同(1班)
で だ い た い 画 用 紙 と 合 同(1班)
・対 角 線 が 重 な る(1班)
・B4に
短 い 辺 とB5の
・対 応 す る 線(辺)の
・B4とB5で90°
長 い 辺 が 一 緒(1班)
長 さ の 比 が 等 しい(1班)
の 角 が で き る(1班)
・対 角 線 を 引 い て 長 方 形 を 半 分 に す る と
,角
度 が 同 じな
の で 形 が 同 じ(2班)
第2時
・角 度 が 等 しい の で 三 角 形 は 相 似(4班)
相 似 の 定 義 を確 認 し,2班
・辺 の 比 が 等 しい の で 四 角 形 は 相 似(4班)
・四 角 形 を 三 角 形 に 分 割 し,角
る 。 さ ら に,2っ
の 意 見 を も と に,B4とB
5の 形 が 相 似 で あ る こ と を確 認 した 。 そ の 後,以 下 の よ
度 が 等 しい の で 相 似 で あ
の 三 角 形 同 士 が 等 しい の で,四
コ ピー 用 紙 の 辺 の 比 に注 目す る
うな2っ の 長 方 形(図2)を
提 示 した 。
角形
も 相 似(8班)
教師が
る と,相
B」,形
「
辺 の 比 と 言 う と ど こ を 考 え る か?」
似比で ある
状 比であ る
「a:b=A:B」
出 て く る 。 そ こ で,「a:A=b:Bな
B」
を 導 き,形
と答 え る 生 徒 が
らばa:b=A:
状 比 に つ い て 考 え る こ と を 述 べ,以
よ う な 課 題2を
第2時(課
と質 問 す
「対 応 す る 辺 の 比 」 「aとA,bと
下の
提 示 した 。
題2)
B5,B4の
紙 が あ り ま す 。 2つ の長 方 形 の辺 の 比
を 考 え よ う。
この 課 題 は班 で 考 え る こ と に した 。 多 くの 班 が 定 規 を
用 い て そ れ ぞ れ の 長 さを 測 り,辺 の 比 が お よ そ1:湧
で あ る こ と を結 論 付 けた 。 班 の 中 に は,実 測 で あ った た
一79一
草桶
勇 人,山
本
一 海,井
ノ ロ順 一,伊
禮
三之
め,内 項 の 積 と外 項 の 積 が 等 しく な らず,混 乱 す る班 も
存 在 した 。 図3に 各 班 の 考 え を示 す 。
【導 き 出 さ れ た 考 え 】()の
数 は班 の 数 を表 す 。
・実 際 に 辺 の 長 さ を 計 測 し
,辺
・文 字 式 の 計 算 を 用 い て
,辺
の 比 を 求 め る(4)
の 比 が1:42で
ある こと
を 求 め る(2)
・相 似 比 ,形
状 比 と も に1:42で
あ る こ と を 導 く(1)
・辺 を 文 字 で 表 す(1)
第3時
第3時
相 似 概 念 の 形 成 の ま とめ
は,相 似 概 念 の 形 成 の ま と め と して,第1・2
時 で 導 き 出 され た 考 え を整 理 す る時 間 と した 。
ま ず,大
き さの 異 な る2つ の 長 方 形 が 重 な った ス ライ
ドを見 せ た 。 そ して,図4を
提 示 しな が ら,「 図 の 左 下
の 部 分 を支 点 と して,対 角 線 に沿 って,拡 大 した らぴ っ
た り重 な る。 ス ター トの 長 方 形 を基 準 と して 拡 大 して い
く こ と」 を,相 似 と言 うこ と を確 認 し,相 似 の 感 覚 的 な
一80一
相 似概 念 の獲得 と理 解 を促す 授業 展 開の一 例
定 義 を述 べ た 。
最 後 に,3組
の 辺 の 比 に 関 して は,残
念 な が ら前 時 ま
で の 考 え で 押 さ え る こ と が で き な い と 判 断 し,教
考 え を 用 い た 。 「あ る 三 角 形 を2倍
い と き,ど
科書の
に した も の を 書 きた
の よ う に す る か 」 と い う質 問 か ら,「 コ ン パ
ス で 長 さ を 測 っ て 辺 を2倍
に す る 」 と い う意 見 が 生 徒 か
ら 出 て き た 。 こ れ を 受 け,「3組
の 辺 の 比 が,す
べて等
しい と き 相 似 で あ る 」 こ と を 説 明 した 。
第5時
は,三
2題 解 き,練
第5時(問
角 形 の 相 似 条 件 を 用 い た 証 明 の 問 題1,
習 を 行 っ た 。(問 題 は 教 科 書 の 問 題)
題1)
2つ の 線 分ABとCDが
次 に,前
時 の,図3に
お け る比 例 式 を用 い て 規 格 紙 の
比 を 求 め る 考 え を も と に,相
似 比 が1:42で
ある こと
後 に,教
AO=2CO,DO=2BO
△AODOO△COB
師 が コ ピ ー 機 の 倍 率 の 関 係(図5)
と 規 格 紙 の 寸 法 の 決 め 方(図6)を
交 わ っ て い る と き,
な ら ば,
を 計 算 で 求 め る こ と を 確 認 した 。
そ し て,最
点0で
説 明 し,第3時
で あ る こ とを 証 明 しな さい。
を終
第5時(問
えた 。
題2)
∠A=90Qの
△ABCで,Aか
ら斜 辺BCに
垂 線AH
を ひ く と き,
規 格
サ イ ズ(ミ リ)
亘o
日41}〈11日
亘1
5臼4}〈
亘2
亘:ヨ
亘4
210}〈2日
盈!ヨ
14日}〈21[[
盈1ヨ
1[[5}〈14臼
亘7
臼
規 格
1ヨo
サ イ ズ(ミ リ)
日1
ア霊臼
4呈[[}〈5日4
日2
515}く
297}〈4呈0
日:ヨ
呂日4}く515
日4
25ア
1ヨ5
1日2}く25ア
1ヨiヨ
12臼}く
日41
ア
1ヨ7
ア4}〈1[[E
亘1ヨ
5呈
亘9
57}く5:
亘1〔[
呈臼}く
〉く
ア4
日ア
△}IBAOO△ABC
10≡}[圏 瓦145日
で あ る こ とを 証 明 しな さい。
瓦1[旧[[
ア宝日
瓦
生 徒 た ち は,問
日日4
題1に
関 して は,ア
応 に 迷 い が 生 じて い た が,理
旧2
た 。 問 題2に
馴}く12日
1ヨ{ヨ
日4}く
日1
1ヨ9
45瓦
日4
日1[[
日呈}く45
関 して は,理
ル フ ァ ベ ッ トの 対
解 が で き て い る よ うで あ っ
解 して い る 生 徒 が ほ とん で あ っ
た。
第二次
相 似 に お け る幾 何 的 側 面
第6時
平 行 線 と線 分 の 比 ①
第6時
は,ま ず 以 下 の 課 題 を提 示 した 。
第6時(課
題3)
ノ ー トに3本
を2本
の 平 行 線 と,
3本 の 平行 線 を 通 る 直線
引 こ う。
生 徒 はそ れ ぞ れ 様 々 な書 き方 を し,代 表 の 生 徒 に以 下
一81一
草桶
勇 人,山
本
一 海,井
ノ ロ順 一,伊
そ の 後,教 師 が 以 下 の よ うに3本 の 平 行 線 と2本 の 直
線 に数 字 と文 字 を加 え(図8),生
徒 にx,y,zの
値 を求
と,パ
T:一
禮
三之
ニ ッ ク に な る。
瞬 で 解 決 す る 方 法 が,今
日の 最 初 の 問 題 で や っ た
め させ た 。 生 徒 た ち は補 助 線 を 引い た り しなが ら,そ れ
よ うな,補
ぞ れ の 値 を求 めて い き,答 えの 確 認 を行 った 。
ほ し い の は,AP:PB=AQ:QC。PBに
Qか
助 線 を 引 く。 ど う 引 く と い い か を 考 え る。
平行 な線 を 点
ら 引 く。
C2:お
∼,み
C1:こ
ん な 補 助 線,思
えた 。 す ごい 。
C2:世
の 中 に は思 い つ い た 人 が い るん で す 。
こ の よ うに,(1)は
い つ くわ け ない 。
容 易 に 三 角 形 を 見 つ け 出 し,三
形 の 相 似 を 証 明 して,辺
の 比 が 等 しい こ と を い う こ と は,
ほ と ん ど の 生 徒 が で き て い た 。 しか し,(2)(3)に
は,補
題 を 解 決 す る の に 苦 労 した 生 徒 が ほ と ん ど で
平 行 線 と線 分 の 比 ②
あ っ た 。 第6時
は,第6時
た た め,辺
第7時
に解 い た 問 題 を,文 字 を用 い て 一 般
に お け る 課 題3で
ま ず 第6時 で 解 決 した 問 題 は,ど れ も三 角 形 の 相 似 を
は,具
体 的 な数 値 で あ っ
の 比 か ら辺 の 長 さ を 出す こ とが 容 易 にで きて
い た 。 しか し,一
化 して も成 り立 つ か ど うか を考 え る時 間 と した 。
関 して
助 線 を 引 く とい うこ と を思 い っ く こ とが なか なか
で き ず,課
第7時
角
般 的 な 文 字 に 表 す と,や
は り辺 の 比 が
等 しい こ と を い うの に 苦 労 した よ うで あ る 。 具 体 的 な 数
用 い て い る こ と を確 認 した 。 つ ま り,ど の 場 合 も 「
平行
値 か ら,一
な ら ば,辺 の 比 が 等 しい 」 とい うこ と を証 明 す る必 要 が
ズ にい か ない こ とが 明 らか に な った 。
般 的 な文 字 へ の 考 えの 移 行 が なか なか ス ムー
あ る こ と を確 認 し,以 下 の 課 題4を 提 示 し,生 徒 に考 え
鳥
せ
さ
第8・9時
線 分 の 比 と平 行 線
第8時 の前 半 で は,前 時 の課 題 の証 明 を 教 師 が行 った。
馴
後 半 で は,図9(課
A
牒
寺
線 分 が1本
題5)を
提 示 した 。 三 角 形 の 中 に
引か れ て い る と き,底 辺BCと
線 分PQが
平
ら A
行 で あ るか を考 え る課 題 で あ る。
ばQ
Q
C
C
A B
C
ばQQ
P
な==CBBA
〃
ーQPlPA
く
B
C
民
p"
第
A
ら
A
な=CBBP
〃
ーQP2PA
く
ミ
C
グ
κ
AB
ま ず,PQ/BCと
な る か を 予 想 す る こ とに し た 。 す る と,
ー
平 行 に な る と 答 え た 生 徒 は 以 下 の よ うで あ っ た 。
,
BB/
,
A3A
く
,
甘
B
,
な
,
///
,
(1)多
数
℃
B
ば,
らB
A
↑BBBBA
㏄
C
σ
(2)0
(3)多
数
(4)O
こ の 課 題 を 解 い て い る 際 の,生
に ま と め る 。(C1,C2は
生 徒,Tは
徒 と教 師 の 会 話 を以 下
教 師)
そ こ で,第9時
で は ま ず,こ
を証 明 す る時 間 と な った 。 授 業 の 中で の 教 師 と生 徒 の 会
話 を 以 下 に ま と め る 。(C1,C2は
C1:最
初 の 問 題 は,相
生 徒,Tは
教 師)
似 っ て 求 め て か ら … あ あ,PQはBC
の 平 行 線 だ か ら 同位 角 ね 。
C2:(2)が
の 予 想 が 正 しい か ど うか
先 生 わ か ら な い ん で す け ど。 文 字 が4つ
T:前
ある
一82一
の 時 間,三
角 形 が4つ
て い ま す 。PQ/BCは
あ りま した 。 長 さ が 決 ま っ
どれ か と い うこ と を 考 え た。
相 似概 念 の獲得 と理 解 を促す 授 業展 開の 一例
1234と
した と き,1,3が
平 行 なん じゃ ない か
な って こ と に な った 。 何 で か な って こ と を考 えて い
て,昨
日話 して い て,Clが
説 明 して く れ た の で,説
明 して も らい ま す 。
C1:△APQと
△ABCはAP:ABとAQ:ACは2:3,∠Aは
通 だ か ら,2組
△APQと
共
の 辺 の 比 と そ の 間 の 角 が 等 しい か ら,
△ABCが 相 似 に な る こ とが わ か っ て,こ
と か ら ∠APQと ∠ABCで
のこ
同 位 角 が 等 し い か ら2直
同 位 角 が 等 しい と い う こ と に な る の で,平
線 の
行 にな り
ます。
T:今
言 っ た こ と の 概 略 は こ の よ う に な り ま す 。 で は,
第10時(課
題6)
PQとQMは
(2)は 平 行 に な ら な い の?
C2:ダ
メ。 左 右 の 辺 の 比 が 一 緒 じゃ ない 。
T:左
右 の 比,5:6,6:8ち
が う。(3)は10:14で
(条 件)三
どの よ うな 関係 が あ る か。
角 形ABCが
あ る 。 三 角 形 のABを 一 辺 と す る 正
5:7,20:8で5:7。(4)は15:18で5:9,1
方 形 を 辺AB上
0:14で
辺BCの
中 点 をM,辺AB上
ACEに
作 っ た こ ち らの 正 方 形 の 中 心 を 点Qと す る 。
。
C2:5:7。
T:あ
あ,だ
に 作 り,辺ACを
一 辺 とす る正 方 形 を作 る。
に 作 っ た 正 方 形 の 中 心 を 点P,辺
か ら平 行 で は な い 。 左 右 の 比 を 比 べ て い っ
て 一 致 した 場 合 の み,平
方 。 で,実
は,こ
行 な ん だ よ,っ
て い う考 え
の 平 行 に な る 見 方 っ て い うの を ね,
教 師 と 生 徒 の 対 話 を 以 下 に ま と め る 。(C1,C2は
生 徒,
Tは 教 師)
も う一 つ の 見 方 で 考 え て い き た い 。 平 行 に 注 口 して,
(1)で 今,AP:PCに
つ い て 考 え た け ど,AP:PBは4:
2,AQ:Qα
ま6:3。(3)1まAP:PBIま10:4,AQ:Q
Cは20:8。
これ ど う な っ て い る?(1)は
両 方 と も何
で し ょ う?
C2:2:1
T:そ
うで す ね 。(3)も
も,平
。 ど うや ら,AP:PB=AQ:QCで
行 に な りそ うだ な っ て わ か る 。 今,平
る こ とっ て わ か っ て い る ん だ け ど,辺
T:と
こ ろ で,正
Cl:対
角線の交点。
T:そ
うだ ね 。 対 角 線 の 交 点 と しま す 。
C2:三
角 形ABCは
T:一
般 的 な三 角 形 。
C2:(2辺
行 にな
の 比 が 等 しか っ
た ら平 行 に な る な っ て い う こ と を 証 明 して み ま し ょ
この 会 話 の 後,生 徒 は各 々証 明 を行 った 。 しか し,証
明 をす る た め に必 要 な補 助 線 を 引 け る生 徒 は少 なか った。
そ こで,証
の 関 係 は)同
じか な 。
T:辺
の 長 さ が 等 しい 。 他 に は?
直 に交 わ る。
C1:∠Aが
垂 直 な ら 垂 直 。(※
∠A=90°
な る こ と を 証 明 して く だ さ い 。
二 等 辺 三 角 形?
C3:垂
うか 。 今 か ら一 つ 問 題 を 出 しま す 。AP:PBAQ:QC
な ら ば,PQ/BCに
方 形 の 中 心 っ て わ か る?
こ の 発 言 の ∠Aが 垂 直 と は
を 指 す)
T:他
な い?
C2:測
れ ば 同 じって わ か る よ。
T:測
れ ば 同 じ っ て わ か る か …(ワ
C2:え,先
生,同
ー ク シ ー トを 配 る)」
じ じ ゃ な い ん で す か?(※
同 じと は辺
の 長 さ の こ と を 指 す 。)
明 をす る こ とが で きた 生 徒 が 代 表 で 板 書 し,
教 師 が 解 説 を行 って 授 業 を終 えた 。
今 回 も直 観 的 に辺 の 比 に注 口 して 平 行 で あ る こ と は気
づ く こ とが で き るが,厳 密 に文 字 を用 い て 証 明す る こ と
T:同
じ じゃ ない か な。
C2:な
ら,同
T:今
に苦 労 す る生 徒 が ほ とん で あ った 。 そ の ギ ャ ップ を ど う
じ じゃ ない よ。
出 た 意 見 で は,同
た 。 で は,証
じ,垂
直 って い うこ とが で て き
明 して み よ う。
埋 め るか が 課 題 で あ る と思 わ れ る。
この よ うな会 話 の 後,生 徒 た ち は課 題 を解 き 出す が 時
第三次
中点 連 結 定 理
間が 経 過 して も誰 一 人 証 明す る こ と はで き なか った 。 し
第10時
中点 連 結 定 理 を導 く課 題 を解 く①
か し,生 徒 た ちの 集 中力 が 続 い て い た た め,第10時
第10時 は まず,以 下 の 図10を 板 書 し,本 時 の 課 題6を
は補
助 線 の ひ き方 を扱 わ ず,生 徒 が 問題 を解 く活 動 で 終 了 し
提 示 した 。
た。
第11時
中点 連 結 定 理 を導 く課 題 を解 く②
前 時 で は誰 一 人 証 明 をす る こ とが で き なか った た め,
以 ドの2つ の ヒ ン トを 出す こ と に した 。(図 は 図ll参 照)
一83一
草桶
ヒ ン ト①:点Qを
通 り,辺ACに
を 通 り,辺ABに
勇 人,山
垂 直 な 線 分,そ
本
一 海,井
し て,点P
ノ ロ順 一,伊
第12時 前 半
垂 直 な 線 分 を 引 く 。 交 点 を そ れ ぞ れ 点D
と 点Eと お く。
占
占
占
三之
中点 連 結 定 理 を導 く
第12時 前 半 は,中
ま ず,前
・占
禮
点 連 結 定 理 を 紹 介 す る 時 間 と した 。
時 で 学 習 し た よ う に,PM=QMを
≡ △MEQを
示 す に は △PDM
示 す 必 要 が あ る こ と。 そ して この 合 同 を 示 す
途 中 で,△CEM・
。△CABで
あ る こ と を 証 明 した こ と を 確 認
した 。 そ して そ の 相 似 比 が1:2で
あ る た め,EM:AB=1:
2が 成 り立 つ こ と を 確 認 した 。 さ ら に,△CEMG。
り,∠CEM=∠CABと
な り,同
△CABよ
位 角 が 等 しい こ と か らEM/
ABが 成 り立 つ こ と を 確 認 した 。 こ の2つ
の 結 論 を 中点 連
結 定 理 と い う こ と を 説 明 した 。 そ して,課
で 中 点 連 結 定 理 を 使 っ て い る こ と,証
題4を
解 く中
明 して い る こ と を
説 明 した 。
ま た,AB,ACを
そ れ ぞ れ 三 等 分 す る と,MNとBCの
は 平 行 で あ り1/3で あ る こ と。4等
係 は 平 行 で1/4で
この ヒン トを与 えた こ とに よ り,問 題 の方 向性 が わ か っ
関係
分 した らMNとBCの
あ る こ と。 中 点 連 結 定 理 は,比
関
が1:
1で あ る こ と 。 比 が 等 し け れ ば 平 行 と い う事 実 の1:1
た 生 徒 が 出て きた 。 代 表 の 生 徒 が 板 書 した 証 明 方 法 は次
の 特 別 な も の で あ る こ と を 説 明 した 。 こ う して,中
の 通 りで あ る。
結 定 理 が 平 行 線 と線 分 の 比 の 特 殊 で あ る こ と をま と め と
点連
して 述 べ た 。
生 徒 の 中 に,「 どれ も 一 緒 に し て あ げ れ ば い い の に 。」
(生 徒 の 証 明)
△DPMと
と い う よ う に,平
△EMQで,
△EMC:△ABC=1:2よ
り
EM:AB=1:2…
△APDは
①
第四次
①
AD=PD…
②
AD=BD…
③
相 似 に お け る測 度 的 側 面
第12時 後 半
直 角 二等 辺 三角 形 な の で
②,③
行 線 と線 分 の 比 の 中で 押 さ え る方 が よ
い と思 わ れ る感 想 を述 べ る生 徒 もい た 。
AD:DB=AE:EC=BM:MC=1:1
相 似 比 と面 積 比
第12時 後 半 は,中 点 連 結 定 理 の 説 明 で 用 い られ た 三 角
形 を使 っ て,相 似 比 と面 積 比 につ い て 考 え る 時 間 と した。
よ り
PD=EM…
④
DM=QE…
⑤
同様 に
AD=EM,DM=AEよ
ADMEは
り2組
の 辺 が そ れ ぞ れ 等 し い の で,
平 行 四辺 形
…
⑥
⑥ よ り
∠ADM=∠AEM…
∠PDM=360°
=270°
∠MEQ=360°
=270°
⑦
一 ∠PDA-∠ADM
一 ∠AEM…
⑧
一 ∠AEQ-∠AEM
一 ∠AEM…
教 師 は 図12の
⑨
の 課 題7を
よ う に,辺BC上
に 中 点Lを
加 え,以
提 示 した 。
⑦ ⑧ ⑨ よ り
∠PDM=∠MEQ…
④ ⑤ ⑩ よ り2組
△PDM≡
⑩
第12時(課
題7)
こ の 図 に お い て,
の辺 とそ の 間 の角 が それ ぞれ 等 しい の で
わ か る こ と を 挙 げ よ う。
△MEQ
よ っ て,PM=MQ(終)
【生 徒 が 出 した 考 え 】
・辺 が 等 しい 。
ま た,平 行 四辺 形 の 性 質 を利 用 してPMとQMが 垂 直 に な
・四 角 形MBCNは
・△AMNと
る こ と を説 明 した 。
台 形T
。
△MBLと △NLMと
△NLCは 合 同 。
・4つ の 三 角 形 の 面 積 が 一 緒
。
・4つ 三 角 形 の 面 積 の 比 は 等 しい 。
・△A∼個 と △ABCの 面 積 の 比1:4
一84一
。
下
相 似概 念 の獲得 と理 解 を促す 授業 展 開の一 例
△A∼個 と △ABCの 相 似 比 は1:2で,面
い う こ と か ら,面
認 した 。 さ ら に,一
がm:nの
と き,面
積 比 が1:4と
T:実
積 比 は二 乗 す る と求 め られ る こ と を確
般 的 に 相 似 な 図 形 に お い て,相
積 の 比 はm2:n2に
似比
な って い る こ と を押
際 に 測 っ た か 。 で は,今,直
け ど,2:3な
C2:そ
れ ぞ れ3乗
径 が2倍
ら ど うか な,1:5な
って な った
ら ど うか な 。
。
T:い
ろ ん な 数 字 で 示 す に は ど う した ら い い?
さ え た 。 実 際 に は,生
徒 の 思 考 を促 しなが ら相 似 比 と面
C2:比
。
積 比 の 関 係 に 迫 り,一
般 化 して い く 場 面 で あ っ た 。
T:比
を な ん て お く?こ
の 関 係 を ど うお け ば い い で し ょ
う?
第13時
C2:x。
相 似 比 と体 積 比
第13時 はバ ケ ツ に水 を は って水 を使 った 実験 を行 った。
教 師 は実 験 で 使 用 す る2つ の 円錐 の 直 径 と高 さ を定 規 で
測 定 し(図13),相
似 比 が1:2で
C3:相
似 比 をx:yに
T:な
る ほ ど 。 で は,小
あ る と伝 え た。
お く。
さ い 方 の 半 径 をxr,高
大 き い 方 の 半 径 をyr,高
さ をxh,
さ をyhと 置 い て 実 際 の 体 積
が ど の よ う に な る の か を 求 め て 下 さ い 。 そ れ と,円
柱 も 同様 にや って み て 下 さい 。
以 上 の よ うな対 話 を通 して,8杯
に な る理 由 を考 え,
文 字 を用 い て 一 般 化 す る こ と を行 い,測 度 的 側 面 の 学 習
は終 えた 。
5.調
査問題の結果
〈
問1∼6の
こ う して 実 験 の 内 容 を 説 明 し,一
の 円 錐 の 水 は 何 杯 入 る か,予
想 を 立 て る こ と に した 。 生
徒 の 予 想 は 以 下 の 通 りで あ っ た 。
1.2杯
3.6杯
5.そ
… …0人2.4杯
実 験 クラ ス 比 較 ク ラス
問1:相
似の意味
92.3
97.4
問2;相
似な三角形の選択
94.9
100.0
94.9
97.4
82.1
82.1
相似条件
証明
… …0人
… …1人4.8杯
… …20人
の 他 …0人
予 想 を 立 て た 後,生
徒 が 実 際 に 実 験 を した と こ ろ,8
問3;平
行 線 と線 分 の 比
97.4
97.4
問4:中
点連結定理
59.0
56.4
問5:相
似 比 と面 積 比
84.6
71.8
相似比 と体積比
74.4
69.2
杯 入 る こ とが 確 認 で きた 。
そ の 後,円
柱 に つ い て も,先
ほ ど と 同様 に相 似 で あ る
こ と を 実 測 で 確 か め た 。 そ して,一
方 の 円 柱 に も う一 方
の 円 柱 の 水 は 何 杯 入 る か 予 想 を 取 る と,生
〈
問7の
1.2杯
… …0人2.4杯
… …1人
3.6杯
… …2人4.8杯
… …24人
予 想 を 立 て た 後,先
そ の 後,円
第3時
の 他 …0人
を した と こ ろ,8杯
問6:相
似の利用
92.3
・実 験 ク ラ ス ,比 較 ク ラ ス とも に 回答 者39名
・単位 は%(以
下 同 じ)
ほ ど と 同 様 に,生
82.1
徒 の 予 想 は以
下 の 通 りで あ っ た 。
5.そ
正答率〉
方 の 円 錐 に も う一 方
徒 が 実 際 に実 験
結果〉
終 了 後:調
査 人 数39名(回
答38名,無
答1名)
同 じ形 の 認 識 が 定 式 化 され た と思 わ れ る回 答
31.6
数学的 に定式化出来てい ない回答
34.2
角 度 が 等 しい と回 答
34.2
入 る こ とが 確 認 で きた 。
錐,円
柱 と も に8杯
に な る理 由 を生 徒 と と
も に 考 え る こ と に した 。
第14時 終 了 後:調
査 人 数39名(回
答38名,無
同 じ形 の 認 識 が 定 式 化 され た と思 わ れ る回 答
教 師 と 生 徒 の 会 話 を 以 下 に ま と め る 。(Cl,C2は
生 徒,
数学的 に定式化出来てい ない回答
答1名)
92.1
7.9
Tは 教 師)
T:ど
うや ら,8杯
に な る ん だ け ど,な
ん で8杯
にな る っ
て わ か っ た?
C1:体
積 は 半 径 × 半 径 × 高 さ 。 も と の や つ の2倍(拡
した 図 形)だ
か ら,体
T:何
で3回
C1:縦
×横 ×高 さ。
T:縦
× 横 × 高 さ で8。
C2:実
際 に測 った 。
大
積 は2×2×2で8。
か け た の?
(定式 化 され た と思 わ れ る回 答 の 例)
・大 き さや 面 積 が 違 って も角 度 や 辺 の 比 が 等 しく,目 で
み た と き に ぱ っ とわ か る よ うな もの 。
・対 応 す る角 が す べ て 等 しく,辺 の 比 が 等 しい 図 形 。
・大 き さが 違 って い て も角 の 大 き さや 辺 の 長 さの 比 な ど
が 一 緒 だ った ら相 似 。 角 の 数 や 辺 の 数 が 一 緒 で も 同 じ
形 とい え る。
他 に は?
一85一
草桶
勇 人,山
本
一 海,井
第1∼3時
〈
誤 答 の 内訳 〉
角 形 の相 似 条 件 とそ の 使 い 方 を理 解
して い る。
第4∼5時
角 形 と比,平 行 線 と線 分 の 比 に 関す
る性 質 を理 解 して い る。
第6∼9時
問4:三
角 形 と比,平 行 線 と線 分 の 比 に 関す
る性 質 を理 解 して い る。
第10∼12時
問5:相
似 な 図形 の 面 積 比,体
て い る。
第12∼13時
問6:図
形 の相 似 を 問 題 解 決 に利 用 す る こ と
が で き る。
問3:三
問7:相
三之
実践授業
調査 の観点
形 の 相 似 の 意 味 を理 解 して い る。
問2:三
禮
で あ った 。 誤 答 の 内訳 は以 下 の よ うに な る。
(評価 の 観 点 と対 応 す る実 践 授 業)
問1:図
ノ ロ順 一,伊
積 比を理解 し
等 しい 印 を付 け る ・
補助線 を引 く
自紙
その他
実 験 ク ラス
5名
6名
5名
比 較 ク ラス
8名
2名
7名
そ の他 の 回 答 は,「 証 明 は 正 しい が 中 点 連 結 定理 を用
い て い な い 」 「中点 連 結 定 理 と い う言 葉 は 使 われ て い る
ものの中点連結定理 を用い ていない」 「
そ の 他 の 書 き込
第1∼3時
み 」 で あ る。 これ らの 回 答 は,中 点 連 結 定 理 の 意 味 を理
似 の 概 念 が 獲 得 で きて い る。
第6∼9時
解 して い ない と見 なす 。 た だ し,等 しい 印 を付 け る ・補
6.考
察
問1に
助 線 を 引 く とい う活 動 は,中 点 連 結 定 理 の 意 味 を理 解 し
関 して は,実
て い る もの と見 なす こ と にす る。 す る と,正 答 者 を含 め
験 ク ラ ス と 比 較 ク ラ ス と の 差 は1
名 で あ っ た 。 こ の 結 果 か ら両 ク ラ ス の 差 を 分 析 す る こ と
考 え る と,中 点 連 結 定 理 の 意 味 を理 解 して い る割 合 は,
は 難 しい 。 た だ,今
実 験 ク ラ ス74.4%(29・ 名),比
回 の 実 践 に お い て,相
似 の 定 義 を拡
大 ・縮 小 を 用 い て 行 っ た だ け で あ っ た の で,実
際の辺の
理 の 理 解 度 が 高 い とい うこ とが 分 か る。
長 さ に ま で 理 解 を 促 す こ と が 必 要 で あ っ た と 感 じ る 。B
4,B5の
規 格 紙 の よ う に,相
似 比 が1:42と
い う複
る結 果 と な った 。
り多 く の 単 純 な 図 形 で 具 体 的 な 値 を 例 に
を考 え る展 開が 生 徒 に と って 考 えや す い もの に な った と
似 の 意 味 を考 え る学 習 も必 要 で あ る と考 え る。
考 え る。 ま た,具 体 物 を用 い て,予 想 → 実 験 → 確 認 とい
そ れ 以 前 に,よ
ま た,問
問5に 関 して は,実 験 ク ラス がE回
これ は,中 点 連 結 定 理 の 図 を利 用 して,相 似 比 と面 積 比
雑 な 相 似 な 図 形 を 取 り扱 う こ と は 重 要 で あ る 。 しか し,
して,相
較 ク ラ ス61.5%(24名)
と な り,実 験 ク ラス の 方 が 比 較 ク ラス よ りも 中点 連 結 定
題 の 内 容 に つ い て 考 え る と,対
求 め る よ り も,対
応 す る角 度 を
う展 開 に重 き を置 き,感 覚 と数 学 的 概 念 が 一 致 した こ と
が 要 因 で あ る と考 え られ る。
応 す る 辺 の 長 さ を 求 め る こ と の 方 が,
問6に 関 して も,実 験 ク ラ スが 上 回 る結 果 と な った 。
定 着 率 は わ ず か で あ る が 低 い 結 果 と な っ た(∠H,∠A:
94.0%,辺FJ:92.3%,辺CD:89.7%)。
この 原 因 と し
この 問題 は平 行線 と線分 の 比 の知 識 を活 用す る問題 で あ っ
て,対
似 比 と対 応 す
た 。 す なわ ち,実 際 の 問題 を数 学 の 問題 と して 捉 え,平
応 す る 辺 の 長 さ を 求 め る こ と は,相
る 辺 と い う2つ
の 認 識 が 必 要 に な っ て く る の で,2つ
の
行 線 と線 分 の 比 の 知 識 を活 用 して 問題 解 決 す る こ とが で
理 解 を 同 時 に 行 う こ と に 困 難 を 感 じて い る こ と が 考 え ら
きて い る とい うこ とが 明 らか に な った 。 また,問3と
れ る 。 本 実 践 で は,学
連 付 けて 考 え る と,平 行 線 と線 分 の 比 に 関す る性 質 の 理
め た が,至
問2に
習 者 の この よ うな認 識 づ く りに努
解 度 が 高 い こ と を裏 付 け る もの に も な って い た と も考 え
ら なか った 。 新 た な授 業 展 開が 望 ま れ る。
関 して は,比
較 ク ラ ス と 比 べ て,1∼2名
が 生 じた 。 誤 っ た 回 答 に つ い て 考 え る と,相
を 指 摘 す る こ と,相
二 角 形 を 提 示 し,相
の差
似 な三 角 形
似 条 件 を利 用 す る こ と に 関す る理 解
度 に 課 題 が 見 ら れ た 。 本 実 践 に お い て は,実
際 に相 似 な
似 条 件 を用 い て 証 明す る こ と に重 き
られ る。
問7に 関 して は,同
れ る回 答 は,第3時
じ形 の 認 識 が 定 式 化 され た と思 わ
終r後 の12名 か ら第14時 終r後 の35
名 に増 え,認 識 の 変 化 が 見 て 取 れ た 。 なお,分 析 の 視 点
と して,「 図形 を 拡 大 ・縮 小 して ぴ っ た り重 な る 」 「
辺の
の要 因 に な っ
比 が 等 しい 」 と 同 じ趣 旨で あれ ば認 識 が 定 式 化 され た と
似 条 件 を も と に相 似 な
見 な し,「 す べ て の 角 が 等 しい 」 は認 識 が 定 式 化 され て
を 置 い た 授 業 展 開 に な っ て い た 。 こ れ が1つ
た と 考 え ら れ る 。 した が っ て,相
関
三 角 形 を判 断 す る活 動 お よび 相 似 な三 角 形 を実 際 に作 図
す る と い う体 験 を よ り多 く 取 り入 れ て い く こ と が 必 要 で
い ない と見 な した 。
第3時 終 了 時 で は,生 徒 の 認 識 が 低 い 結 果 で あ った 。
この 原 因 は授 業 時 で の 相 似 の 説 明 にお い て,相 似 につ い
あ る と考 え る。
較 ク ラス と も に正 答
て 拡 大 ・縮 小 とい う言 葉 を用 い て 表 現 して い た が,何 が
い う結 果 と な っ た 。 こ の 結 果 か ら
拡 大 され るの か とい う部 分 が 不 十 分 で あ った こ とが 考 え
は 本 実 践 の 有 効 性 を 述 べ る こ と は 難 しい と 考 え る 。 こ の
られ る。 相 似 の 中心,相 似 の 位 置 につ い て の 指 導 方 針 を
問3に
関 して は,実
率 は 同 じ(98.6%)と
点 に 関 して は,問
験 ク ラ ス,比
題 自体 が 適 切 だ った か を検 証 す る必 要
問4に
関 して は,実
よ り明確 にす る必 要 が あ った と感 じる。 しか し,そ の 後
の 授 業 展 開の 中で,平 行 線 と線 分 の 比,中 点 連 結 定 理,
が あ る と考 え る。
相 似 比 と 面積 比 ・体 積 比 を学 習 した こ とで,第14時
験 ク ラ ス と 比 較 ク ラ ス と の 差 は1
終r
名 と い う結 果 と な り,こ
の 結 果 か ら違 い を 見 出 す こ と は
時 にお い て,相 似 の 認 識 を高 め る こ と にっ なが った と考
難 しい 。 誤 答 者 数 は,実
験 ク ラ ス16名,比
え られ る。
較 ク ラ ス17名
一86一
相 似概 念 の獲得 と理 解 を促す 授 業展 開の 一例
7.今
後の展望
引 用 ・参 考 文 献
規格 紙 を用 いた授 業 展 開 に関 して は,生 徒 は興 味 を持 っ
て 取 り組 む 姿 が 見 られ,規 格 紙 を用 い た 導 入 は有 効 だ と
思 わ れ る。 しか し,生 徒 た ちが 長 方 形 の 相 似 につ い て 検
証 す る方 法 を工 夫 して 取 り組 む こ とが で き る よ うな授 業
展 開 をす る こ とが で き なか った 。 今 後,授 業 展 開 な ど具
体 的 な指 導 内容 の 検 討 が 望 まれ る。
こ こで,第3時
井 ノ ロ 順 一(2010)ど
こ にで も暑 る幾 何 一 アサ ガ オ か ら
宇宙まで
目本 評 論 社
山 本 一 海(2014)中
開発
学 校 幾 何 教 育 にお け るカ リキ ュ ラ ム
相 似 指 導 に焦 点 を あて て
教 育学 研 究 科 修 ± 論 文
山 形 大 学 附 属 中 学 校(2013)学
終 了後 の 調 査 問題 問7の 結果 を見 る と,
相 似 の意 味の 理解 が 曖昧 で あっ た こ とが 明 らか に な った。
した が って,相 似 の 意 味 や 定 義 を正 確 に指 導 す る こ とが
福井大学大学院
研 究 主題
「
対 話 力 をみ が き 実 践 力 を高 め る授 業 の
あ り方(1年
國 宗 進,熊
習指導研究協議会要項
次)」
倉 啓 之,袷
元 新 一 郎(2013)図
形 の論 証 の理
必 要 で あ る と言 え る。 さ らに,相 似 の 意 味 や 定 義 を 区別
解 とそ の 学 習 指 導一 図形 の相 似 に 関す る補 助 線 を 引
させ て 指 導 す る こ とが,相 似 の 概 念 を構 築 させ るた め に
く方 法 の 意 識 化一
も重 要 な こ と なの で あ る。
論 究 第95巻 臨 時 増 刊
ま た,相 似 の カ リキ ュ ラ ムの 中心 と な る 「
平 行 線 と線
セ ル ゲ イ ド ゥー ジ ン,ボ
分 の 比 → 中点 連 結 定 理 」 とい う指 導 の 流 れ を改 め る必 要
真 紀,雪
が あ る と考 え る。 現 在,平 行 線 と線 分 の 比 の 一 般 化 を行
フ ェ ア ラー ク東 京
啓 林 館(2009)未
て い る。 そ の た め,今 後 は以 下 の よ うな授 業 展 開 を提 案
浪 川 幸 彦(2008)科
した い 。 ま ず,平 行 方 眼 を用 い て 二 角 形 を二 倍 の 拡 大 ・
こか らわ か る こ と を挙 げ させ,中 点 連
リ ス チ ェ ボ タ レ フ ス キ ー,名
田修 一(2000)変
い,そ の 特 別 な場 合 が 中点 連 結 定 理 と して 位 置 付 け られ
縮 小 を行 わ せ,そ
日本 数 学 教 育 学 会 誌 数 学 教 育 学
(http:〃www.jst.go.jp!csc!science4All!minutes
URL最 終 確 認2013年1月31日
井 ノ ロ 順 一(2007)幾
何 学 い ろ い ろ 距 離 と合 同 か ら は
じめ る大 学 幾 何 学 入 門
瀬 山 士 郎(1990)動
この 授 業 展 開 は一 つ の 案 で あ り,相 似 の 位 置 や 三角 形
の 相 似 条 件 を相 似 カ リキ ュ ラ ムの ど こ に位 置 づ け るの か
が 課題 で あ る。 これ か らの授 業実 践 に よ る検 討 と した い。
目本 評 論 社pp1-108
機 の ある手紙
数 学 教 育2月 号
国 土 社pp44-45
中 川 裕 之(2010)相
似 な 図 形 の 性 質 と平 行 線 と線 分 の
比 の性 質 の 関係 につ い て
た めに
業 プ ラ ン集
験 で き る 算 数 ・数 学
仮 説 社pp35-llO
Anexampleofaclasstopromoteacquisitionandunderstandingoftheconceptofsimilarity.
HayatoKUSAOKEandKazuumiYAMAMOTOandJunichiINOGUCHIandMitsuyukiIREI
Byusingtheobjectsaroundusandthroughaproblemtoworkoutthemid-pointtheorem.
Keywords:similarity,copyingpaper,mid-pointtheorem,parallellinesandtheratioR)rtheline
論 理 的 な思 考 力 の 育 成 の
目本 数 学 教 育 学 会 誌92pp27-34
出 口 陽 正(1997)実
一87一
用)
学 技 術 の 智 プ ロ ジ ェ ク ト数 理 科 学
結 定 理 を導 く課題 か ら中点 連結 定理 の 有 用性 を実 感 させ,
を利 用 して,相 似 比 と面 積 比 の 内容 につ な げて い く。
学3年
専 門部 会 報 告 書
!download!report-suuri.pdf)
最 後 に,本 授 業 実 践 の よ うに 中点 連 結 定 理 で 使 わ れ る図
シ ュプ リンガー
来 へ ひ ろ が る 数 学3(中
結 定 理 の 発 見 に導 く。 この よ うな活 動 を通 して,中 点 連
よ り一般 的 な平 行線 と線 分 の 比 の発 見 を行 う展 開 とす る。
換 群入 門
倉
た の しい 授
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