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第4章 自然条件と環境 - JICA報告書PDF版

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第4章 自然条件と環境 - JICA報告書PDF版
第4章 自然条件と環境
4−1 自然条件
(1)地形・地勢
(ルーマニア)
ルーマニアは、おおむね北緯 43°37’∼ 48°15’、東経 20°15’30”∼ 46°07’30”に位置し、
東ヨーロッパのほぼ中央部にある。南はブルガリア、西はセルビア及びハンガリー、北はウ
クライナと国境を接し、東は黒海に面している。
ルーマニアの国土面積は 23 万 8,390km2 と日本のほぼ3分の2であるが、農耕・牧草地が全
体の 62%、森林・山地 28%、湖沼4%である。
ルーマニアの全土の3分の2は、ヨーロッパ特有の平原となだらかな丘の穀倉地帯の地形
であるが、その国土の中央部をカルパシア山脈が西のセルビア国境からルーマニアの地形的
中心部にあるブラショフまで東西に貫き、ブラショフ付近で大きくうねり北北西に向けウク
ライナと続いている。カルパシア山脈はヒマラヤ褶曲、アフガニスタン、イラン、イラク、コー
カサス、バルカン山脈、シシリー、スペインから北西アフリカへと続く、ユーラシア大陸の
アジアとヨーロッパを貫くトランスアジア火山帯上にある。この火山帯には無数の震源域が
あるが、ルーマニア国土内に 15 の震源域があるといわれている。とりわけ、ブラショフは山
脈尾根群の屈曲点であり、東から西に移動するカルパシアプレートと東ヨーロッパプレート
が衝突する地殻であるので、ルーマニアの歴史に残る大震災を伴う巨大地震の震源となって
きた。
カルパシア山脈の山々は火山であり、2,000 mを越える山が 2,544 mのモルドビアヌ山を最
高に 21 峰ある。特に、東部カルパシア山脈は、約 1000 万年前に、カルパシアプレートが東
ヨーロッパプレートにブラショフ付近でもぐり込んだとき盛り上がった山で、急峻で火山岩
が露出する山が多く見かけられる。
ルーマニアには、ヨーロッパで代表的な河川の一つであるドナウ川が流れている。「美しく
青き」と歌われるドナウ川は、オーストリアのアルプスにその源を発し、中流から下流にかけ
てルーマニアの国土を南側の国境であるセルビア及びブルガリアの国境間をうねるように流
れ、ルーマニアのカララシで国境を外れ同国の内陸部に方向を変えて、コンスタンツァの西
約 60km のチェルノブイリで北転し、ブライラからガラティを経由し、ドナウ川の大デルタに
流入する。「ドナウ川のさざなみ」として有名なドナウ川デルタは、川の供給する豊富な水を
蓄え、巨大湿原と水辺を創り出し、多種多様な生物の生息域となっていて、世界自然遺産に
指定されている。最終的には、ドナウ川の水は多くの河川と湿地帯のデルタから、黒海に注
がれる。ルーマニアの水利用(1998 年)は 1,340 億トン/年であるが、そのうちドナウ川から
- 64 -
の利用は 850 億トンで、そのほかの川 400 億トン、地下水 90 億トンに比較し利用度が高い。
(コンスタンツァ)
コンスタンツァは、黒海の西海岸に位置し、黒海の地中海との入り口にあたるボスポラス
海峡から約 335km、ドナウデルタの南端まで約 80km、同ウクライナ国境まで約 150km の地点に
あり、コンスタンツァ港は、北緯 44°06”、東経 28°39”で、ルーマニアのほぼ東側中央部に
位置し、黒海に面している。
コンスタンツァ市のある、コンスタンツァ県の土地面積は、7,071km2 でそのうち約 80%が
農耕地、湖沼が7%、森林・山地5%である。コンスタンツァ県の平均海抜は、25 mであり、
なだらかな丘はあるものの山らしい山はない。
ルーマニアで黒海に面している県はトゥルセア県とコンスタンツァ県の2県だけである。
ルーマニアの海岸線の延長は 244km で、デルタのトゥルセア県とコンスタンツァ県とでほぼ
2分する。コンスタンツァ港の周辺域海岸及び港より南 45km のマンガリアまでの海岸はきれ
いな砂浜海岸で、海浜レクリエーションとして賑わっている。
(2)気象・海象
1) 気象
ルーマニアの緯度は北緯 43 度∼ 48 度にあり、日本の北海道北部から樺太南部にかけての
緯度にあたる。ルーマニアの首都であるブカレストとコンスタンツァは緯度はほとんど同
じであるが、ブカレストは内陸性気候で、海洋性気候となるコンスタンツァに比べて寒暖
差が大きい。
コンスタンツァにおける 1901 ∼ 1990 年の年平均気温は 11.3℃で、最近5か年間(1994 ∼
1998)における年平均気温は 11.9℃、年最高気温の平均は 32.5℃、年最低気温の平均は−
12.5℃である。1901 ∼ 1990 年での年間平均降水量は 382.6mm であるが、過去5か年間の年
平均は 500.6mm であり、特に、1995 年の 604.3mm や 1997 年の 642.2mm は年平均を大幅に上
回っている。このように、最近の傾向としては気温の温暖化と多雨化が特徴としてあげら
れる。コンスタンツァにおける最近5か年と 1901 年∼ 1990 年の 90 年間の年平均気温、年
最高気温、年最低気温、年間降水量を表4−1−1に示す。
コンスタンツァにおける、年平均湿度は約 80%と高い。概して、冬場は 90%近くに達し、
夏場は 70%以下の日が多い。
コンスタンツァにおいては、黒海の海洋上との気温差などにより、春先と晩秋時期に、深
い霧の発生があり、船舶の航行に支障が考えられる。
- 65 -
表4−1−1 ブカレスト、コンスタンツァでの年間の気象統計資料
項目
ブカレスト
平均気温 最高気温 最低気温
(℃)
(℃)
(℃)
年度
コンスタンツァ
降水量
(mm)
平均気温 最高気温 最低気温
(℃)
(℃)
(℃)
降水量
(mm)
1901∼1990年
11.0
41.1
-30.0
589.3
11.3
38.5
-25.0
382.6
1994年
12.9
37.9
-13.6
488.8
12.9
33.1
-12.4
324.1
1995年
11.3
33.0
-13.4
712.3
12.1
30.9
-12.4
604.3
1996年
10.8
38.7
-16.8
529.5
11.2
31.7
-13.8
443.6
1997年
10.5
37.2
-19.0
852.6
11.1
33.0
-12.6
642.2
1998年
11.3
40.4
-15.6
556.3
12.1
33.6
-11.3
488.8
2) 海象条件
黒海は干満差のほとんどない海として知られていて、長手方向にある黒海の西海岸に
おいても 30cm 足らずである。また、黒海は類似する内海のペルシャ湾、紅海などに比べ
て水深が深く、黒海平面積の2分の1以上が水深 1,000 m以上の海域である。黒海はボ
スポラス海峡で外海である地中海と海水の交換がなされるわけであるが、干満差の少な
い両海や大容量海水を保有する黒海に比べての海峡の狭さなどにより、マクロ的には、
閉鎖海域といえる。
黒海のコンスタンツァ港での潮位差は 30cm であるが、風の吹き寄せによる、潮位上昇
やその反対があり、設計潮位を決定するにあたり、それらを考慮して決定する必要があ
る。
ルーマニアの海岸に沿った海流は、時計回りであるが沖合いでは反時計回りの流れと
なる。海流は卓越したものでなく、風向・風力に左右される要素が強く、北風や北西風
が吹くときは南方の流れとなる。
黒海で発生する波は風波であるが、黒海西海岸に位置するコンスタンツァ港では、北
東、東、南東の風がより重要になる。風力(平均風速)に関しては、北風が最も強く、次
に北東の風となる。8方向区分による風向頻度としては、北風 16%、北東と南東が 12%、
東風が7%であり、波浪の影響の少ない西風が 19%と最も多い。
(3)土質
コンスタンツァ港内の海底土質は、概して、表層から 10 m位まで礫混じり赤色粘土、その
下層にゆるい砂やシルト質粘土層を挟み、風化石灰岩の基盤層に達する。基盤層の深さは変
化に富み、不陸が激しい。
ルーマニアでは、地盤支持力を算定する標準仕様が地盤のトラフィカビリティに置かれて
- 66 -
いるため、コーン貫入試験はなされているものの標準貫入試験はなされず、N値がない。こ
れは、国際機関の技術協力案件の土質調査結果を拝見しても同様で、港湾構造物の場合N値
が地盤支持力の基準となるので、再委託調査では留意が必要である。
(4)地震
ルーマニアは、過去において有史に残る巨大地震を経験したことのある、また現在におい
ても地下変動のひずみが蓄えられては発散が繰り返されるカルパシア山脈を高度の中央部に
有し有数な地震国である。
カルパシア山脈が大きく屈曲するブラショフ地方を震源とする地震は被害も大きい。
ブラショフを震源とする過去における地震で、ルーマニアに多大な被害をもたらし、最近
発生した地震としては、1 9 7 7 年3月の大震災がある。この地震のマグニチュードは 7 . 2
(Richter Scale)を記録した。この値は日本の震度表示では、震度7に相当する。この地震
により、ルーマニアでは、国の地震に関する技術基準(STAS2923)を見直し、国独自の MSK と
いう設計震度(日本の震度6の上限が震度9に相当する)を作り、地域ごとに地震震度地域係
数(ゾーン区別)を確立している。
4−2 環境
(1)組織・法律など
ルーマニアは、環境に関するルーマニア国際条約として、1992 年にラムサール条約に加盟
した。また、世界遺産条約加盟国であり、ドナウデルタは世界自然遺産となっている。黒海
地域は、マルポール(MARPOL)条約の特別指定地であるが、ルーマニアはその条約の1・2・
5条はすでに批准済である。また、石油・化学に関する第3条は現在検討中、船舶の廃油(ビ
ルジュ)に関する第4条は港内に回収施設がなく未定とのこと。
黒海は、大海(地中海)との出入り口がボスポラス海峡の狭い海峡に限定された海であるの
で、黒海全体が閉鎖性海域といえる。黒海に汚染物質が投棄されると、黒海自体の持つ浄化
能力には、限界があり、汚染は拡大の一途をたどる。黒海沿岸各国が参加して、汚染を防止
する目的で、黒海環境管理計画局(Programme
Coordination
Unit
GEF
Black
Sea
Environmental Programme)がトルコイスタンブールに置かれた。1992 年4月、ブカレストで、
黒海汚染防止条約が採択され、1993 年に黒海保全に関する政府宣言がなされ、1994 年2月同
条約は発効した。
環境に関するルーマニアの国内立法としては、1996 年発効した「環境保護法」がある。また、
コンスタンツァ港湾に適合する、地方条例として、ルーマニア海洋港湾開発規則があり、下
水・廃水やごみの取り扱い(153 から 160 項)、港内及び泊地での汚染予防と消防(224 ∼ 238
- 67 -
項)、最終処分地などを定めている。
(2)コンスタンツァ港での環境への取り組み
コンスタンツァ港湾公社は、港湾環境改善施策をIWACO(オランダコンサル)に依頼し
調査中。内容は、①廃棄物処理場建設。 ②ごみ焼却場建設、③廃油・タンク洗浄水処理、④
下水・廃水処理、⑤汚染防止連絡体制の徹底などである。なお、ISDA より 75%の資金融資は
確定済。
環境庁所轄の環境研究所では、コンスタンツァ港及びそのほか全国港湾において、以下の
環境調査を行っている。①ルーマニア全港湾の環境アセスメント。② 1954 年以降、コンスタ
ンツァ港の海流・流況の調査を定期的にしている。③EU資金による、「交通と環境保護対策」
調査における、諸環境現況調査。④同コリドールプロジェクトでの大気質測定。
ルーマニア国内で土壌・水質・大気質の測定・室内試験を行え、信頼できる機関は、この
環境研究所やブカレスト国立大学などがある。
(3)環境予備調査
コンスタンツァ港での環境影響に関するスクリーニング結果を表4−2−1に、スコーピ
ング結果を表4−2−2に掲げる。
- 68 -
第5章 本格調査への提言
5−1 調査対象範囲
コンスタンツァ港及びその他関連地域(欧州中央部など)
5−2 調査フロー
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10 11 12 13 14 15
現地調査
国内作業
報告書
△
IC/R
△
P/R
△
IT/R
△
DF/R
△
5−3 調査項目の内容・範囲
5−3−1 現状分析
(1)社会・経済データの収集・分析
①
ルーマニアの社会経済データの収集・分析
②
アジア及び欧州の社会経済データの収集・分析
(2)関連プロジェクトのレビュー
①
コンスタンツァ港開発に影響を与える関連プロジェクトの整理・分析
②
黒海沿岸諸港及び中央ヨーロッパなどの開発状況、貨物市場を把握するための第三国
調査
(3)港湾管理・運営システムのレビュー
①
コンスタンツァ港の管理運営システムに関する情報の整理
②
コンスタンツァ港の管理組織に関する情報の整理
(4)港湾活動における課題の整理・分析
①
関連データの分析により、港湾活動に係る課題の整理・分析
- 72 -
(5)港湾サービスに係るトレンド分析
①
港湾サービスに関する現状及び将来のトレンド分析
(6)港湾活動の国際標準への適合状況の整理・分析
①
港湾サービスに関するルーマニアの国際的な標準とコンスタンツァ港の現状との比較
分析
5−3−2 自然条件調査
(1)土質調査
港内の土質性状を確認し、港湾施設配置計画及び港湾施設設計に役立てるためにボーリ
ングによる土質調査を行う。
ルーマニアでは、土質調査の現場試験は、コーン貫入試験が主流であり、同国の標準仕
様である。港湾施設配置計画や港湾施設設計では、ボーリングによる土質調査は、地盤の
支持力を知ることが第一目的であるので、標準貫入試験を行ってN値を知ることが重要で
ある。コンスタンツァ港内での過去のボーリングで、N値を知ることができる土質報告書
はないと思われるので、既存資料の確認を含めて、海上7本、陸上5本のボーリングによ
る土質調査を行う。
土質調査はエンジン付きロータリー式ボーリング機械を使用して行い、1mごとに標準
貫入試験を行って試料を採取する。また、ボーリングの打ち止めとして、海上2本、陸上
1本については、岩盤層3m、そのほかについては岩盤層1mの深度とする。
ボーリング
海上
陸上
本数
7本
5本
15m、岩盤1∼3m
25m、岩盤1∼3m
SPT/試料採取
15回
25回
土質試験:粒度
14試料
24試料
比重
14試料
24試料
含水比
14試料
24試料
圧密試験
1試料
1試料
1本の深さ
(2)水質・底質調査
港内の水質、底質の現況を確認し、環境調査のバックグランドデータを整備する目的で、
第一次現地調査において実施する。コンスタンツァ港内全域を対象とし、北港、南港、港
内航路周辺部の併せて、10 地点について試料を採取する。
- 73 -
水質に関しては、各地点とも、上層、中間、下層の3深度で実施する。現地で水温、透
明度、水色を測定し、試料を採取する。採取した試料を用いて、試験室にて、PH、COD、SS、
塩分濃度、硫化物、総窒素の測定を行う。
底質については、以下の試験を行う。
粒度、強熱減量、COD、硫化物、総窒素、総リン。
(3)大気質調査
コンスタンツァ港には、穀物などのバルク貨物取り扱いバースや石炭・鉄鉱石などの原
料バースや貯蔵ターミナルが多くある。また、港湾活動が活発であり、港内を行き来する
車両も多い。港湾区域周辺の3地点において、大気質、粉塵調査を5回(各 24 時間)現地で
簡易測定する。また、試料を試験室に運び濃度の定量を行う。
測定・試験項目
大気質:CO
NO2
NOx
SOx
粉 塵:成分濃度の定量を行う
(4)海象条件調査
港湾施設の計画や設計条件を策定・設定するにあたり、風や波の観測記録やそれらの統
計処理資料を分析して行う必要がある。コンスタンツァ港は 100 年以上の歴史を誇る古く
からの国際貿易港であり、コンスタンツァ港内にある、港湾博物館や資料館には、当地で
の気象・海象観測記録の多くの資料がある。設計潮位や設計波高を決定するにも、それら
資料の解析が不可欠である。
風に関する資料として、“Studiul privind parametrii caracteristici ai furtunilor
si consecinte ale acestora asupra tarmului si constructiilor portuare, Institutul
Roman de Cercetari Marine, Constanta, 1994”がある。
環境庁所轄の環境研究所では、1954 年以降、コンスタンツァ港での流況・海流の調査を
定期的に行っているので、その資料を分析して、調査に利用可能である。
(5)地形・深浅測量
コンスタンツァ港湾公社は、1997 年にGPS/図化・電算化の測量システム機器を購入
し、1998 年から 1999 年にかけて港内の地形測量、深浅測量を実施し、地形図・深浅図のコ
- 74 -
ンピューターへの入力を終えている。コンピューターからの出力は、必要な縮尺で出すこ
とが可能である。本格調査において、同港湾公社は、調査団に調査団が要求する縮尺で、提
出する約束がなされている。
(6)ローカルコンサルタントの実態
ルーマニアにおいては、社会主義体制が崩壊し、自由経済社会に移行して間もないため、
100%民間の建設コンサルタントや測量・地質業はいまだ少なく、国営企業が国有の株を保
有した形で株式会社に移行した企業が多い。運輸省から民営化した企業として、① IPTANAsa、② ISPCF-sa、③ INCERTRANS の3社あり、順に港湾、鉄道、運輸全般/道路の研究セン
ターといったところである。
本格調査で実施する土質調査のボーリング実施可能会社は、コンスタンツァでも数社あ
るが、標準貫入試験は知ってはいるもののやったことはない業者が大半である。海上ボー
リングは、ボーリング台船を保有するトルコとの合弁会社があり、それを使用して可能と
思われるが、その船は今年の9月まではトルコで作業とのことである。コンスタンツァを
基地港とするボーリング専用船を有する会社が一つある。PETROMAR という会社で石油・ガ
ス採掘を本業とし、ドリリングのサービスも業務の一つにしている会社である。
土質試験は、ブカレストの環境研究所の土質調査室で行うのが妥当と思われる。なお、
ボーリングと土質試験をコーディネートし、港内での作業許可申請などをスムーズに運ぶ
には、前述の IPTANA 株式会社、とか ISPCF 株式会社といった会社が港内調査業務実績も
JICA業務の実施実績もある。
5−3−3 需要予測
既存データの収集・分析結果を基に、2010 年及び 2020 年を目標年次とする需要予測を実施す
る。
5−3−4 コンスタンツァ港開発戦略の検討
(1)コンスタンツァ港の開発ポテンシャル分析
①
欧州全体の東の玄関港(ドナウ運河、欧州鉄道網及び欧州幹線道路からなる欧州第4
回廊の東の起点)としての発展可能性、特に欧州中央部における背後圏拡大の可能性の分
析
②
黒海沿岸諸国の経済発展の可能性と黒海におけるハブ港機能の可能性の分析
③
黒海対岸のポティ港などの開発計画の把握とその背後圏となる中央アジア地区諸国の
経済発展及び対欧州貨物の拡大の可能性の分析
- 75 -
④
黒海沿岸及びボスポラス海峡からダルダネルス海峡周辺を含めた海域の客船クルーズ
の可能性の分析
(2)港湾関連産業の検討
①
コンスタンツァ港の立地条件を活かした未利用地における港湾利用産業、港湾依存型
産業などの立地可能性の検討
②
フリートレードゾーンにおける産業立地の動向把握と将来見込みの分析
(3)コンスタンツァ港の開発プログラムの検討
①
上記分析を踏まえたコンスタンツァ港の複数の発展シナリオの作成
②
各シナリオに対応するコンスタンツァ港の段階的開発プログラムの作成
5−3−5 コンスタンツァ港開発マスタープランの策定
(1)目標年次における社会経済条件の設定
①
最適な段階開発プログラムの選定
②
開発プログラムに基づく目標年次の各種社会経済条件の設定
(2)北港及び南港の機能分担のあり方の検討
①
北港の地区別の貨物取扱能力の分析
②
北港の地区別主要品種別の貨物需要推計の整理とオーバーフロー貨物の把握
③
南港で将来対応が必要となる品種別貨物の設定
④
旅客施設の適切な配置の検討
(3)最適な荷役システムの検討
①
北港で引き続き対応すべき貨物とそれに対応する最適な荷役システムの検討
②
南港で新たに対応すべき貨物とそれに対応する最適な荷役システムの検討
(4)港湾施設の規模、荷役機械などの種類及び数量の設定
① (3)で検討した最適荷役システムを構築する港湾施設の規模、港湾施設の規模、荷役機
械などの種類及び数量の予備的検討
(5)海上交通と内陸輸送を接続する臨港交通施設の検討
①
取扱貨物に対応した背後圏への適切な輸送手段の設定
- 76 -
②
上記を踏まえた最適な臨港交通施設計画の検討、立案
(6)港湾施設の配置計画の検討
①
目標年次における最適な港湾施設(機能別の係留施設、水域施設など)の配置計画の
検討、立案
②
各港湾施設の規模(水深、延長、面積など)の検討、設定
③
取扱貨物に対応した各港湾施設の荷役機械などの種類及びその数量の設定
④
地区別の施設レイアウト図の作成
(7)概略コストの積算
①
プロジェクトの概略コストの積算
(8)プロジェクトの経済的評価の実施
①
概括的なプロジェクトの経済的評価の実施
(9)予備的環境評価(IEE)の実施
①
予備的環境評価(IEE)の実施
(10) 長期的な港湾管理・運営システムに関する提言
①
港湾管理運営システム改善方策の検討
②
港湾運送事業者との委託契約のあり方に関する検討
③
自由港の効果分析
(11) タリフ政策を含む港湾サービスのあり方に関する提言
①
港湾料金に関する基本方針の検討
②
港湾サービスの競争政策のあり方に関する検討
③
港湾情報システムの導入効果分析
(12) 段階整備計画の策定
①
開発プログラムと港湾施設配置計画などに基づく段階整備計画の策定
(13) 港湾管理者の組織のあり方の検討
①
港湾管理組織のあり方の検討
- 77 -
5−3−6 コンスタンツァ港短期整備計画の策定
(1)緊急的に具体化するプロジェクトの設定
①
段階整備計画に基づく短期整備計画に位置づけるプロジェクトの選定
②
選定したプロジェクトの優先順位の設定
(2)港湾施設配置計画の策定
①
目標年次における港湾施設(機能別の係留施設、水域施設、臨港交通など)の施設配置
計画の策定
(3)港湾施設の規模、荷役機械などの種類及び数量の設定
①
各港湾施設の規模(水深、延長、面積など)の設定
②
各埠頭(係留施設、埠頭用地など)に備えるべき荷役機械などの種類、数量などの設定
③
地区別の施設レイアウト図の作成
(4)主要港湾施設の概略設計の実施
①
既存の自然条件データなどに基づく施設レイアウト図を踏まえた主要な港湾施設の概
略設計の実施
(5)事業費の積算
①
短期整備計画の事業費の積算
(6)環境影響評価(EIA)の実施
①
環境影響評価(EIA)の実施
(7)短期的な港湾管理・運営システムに関する検討
①
港湾管理運営システム改善計画の策定
②
港湾運送事業者との委託契約に関するガイドラインの策定
(8)港湾情報システムに関する提言
①
港湾情報システムの導入計画の策定
(9)北港地区の再整備計画の策定
①
長期的な施設配置計画に基づく北港の各地区ごとの再編整備計画の取りまとめ
- 78 -
② 上記のうち、短期的に施設の改良や設備の更新投資が必要な地区の選定とその内容の
提案
(10) 臨港道路及び臨港鉄道の効率化及び最適化に関する提言
①
長期的な臨港交通施設計画を踏まえた臨港道路及び臨港鉄道の緊急的な更新投資計画
の検討、提案
(11) フリーゾーンがコンスタンツァ港に及ぼす影響分析の実施
①
貨物量への影響分析
②
関連産業の立地可能性に関する分析
(12) 港湾管理組織に関する提言
①
港湾管理組織に関する提言
(13) タリフ政策を含む港湾サービスのあり方に関する提言
①
港湾料金の指針の策定
②
港湾サービスの競争政策の策定
5−3−7 短期整備計画に関するフィージビリティスタディ
(1)経済分析の実施
①
プロジェクトの経済分析の実施
(2)財務分析の実施
①
プロジェクトの財務分析の実施
(3)実施中の関連プロジェクトに関する提言
①
実施中の関連プロジェクトに関する提言
5−4 本格調査の留意事項
S/W協議の結果及び現地踏査を踏まえ、本格調査を実施するにあたり留意すべき事項を整理
すると以下のとおりとなる。
- 79 -
5−4−1 コンスタンツァ港の開発ポテンシャルの検討
コンスタンツァ港の潜在的な開発ポテンシャルを見極めることは、本格調査における最重要
課題の一つである。既に述べたように、ルーマニア運輸省の期待のみならず、地理的な位置、関
連するインフラの整備状況、ルーマニア及び周辺諸国の経済や開発プロジェクトの動向などを
事前調査で確認し得た情報から、潜在的な開発ポテンシャルは極めて大きいと判断している。
すなわち、コンスタンツァ港の地理的な優位性を最大限に活用し、貨物トランジット機能を始
めとする新たな港湾機能を付加し、同港の国際競争力を強化するためには、その開発ポテン
シャルを十分に検討する必要がある。中央ヨーロッパ、黒海周辺諸国及び中央アジア諸国を中
心とする貨物市場動向を的確に見通し、いずれの品目がどの程度までコンスタンツァ港にトラ
ンジット貨物として集荷することができるか、また、黒海諸国の経済発展に連動する旅客船需
要がどの程度まで見込めるかといった、シナリオ設定が重要となる。また、主として中央ヨー
ロッパ(特にオーストリア、ハンガリー)の貨物を念頭に、第7回廊及び第4回廊の東端に位置
するコンスタンツァ港と、第7回廊の西端に位置するロッテルダム港との貨物集荷力の比較分
析も重要である。したがって、本格調査の実施にあたっては、黒海周辺諸国、第7及び第4回
廊を軸とした欧州諸国などの周辺国調査を実施し、港湾事情や経済状況などを調査する必要が
ある。
5−4−2 周辺国調査
コンスタンツァ港の国際的な開発ポテンシャルの検討は、それぞれ次のようなことを重点的
に周辺国調査を実施すべきである。
(1)欧州全体の東の玄関港としての開発ポテンシャル
まずコンテナ貨物の背後圏の可能性としては、特にロッテルダム港との競争関係から見
て、欧州中央部のどのあたりまでがターゲットとなりうるかの分析が重要であり、ルーマ
ニアの見解では、第7回廊(水路)の閘門の数などを勘案すると、オーストラリア、ハンガ
リー、スロヴァキアまでは背後圏になりうるとのことであった。またバラ貨物としては、ハ
ンガリーの穀物輸出(小麦など)、オーストリアへの鉄鉱石輸入が確実視されるのほか、ス
ロヴァキア、セルビアの穀物輸出などが有力との見解であった。第7回廊のバージ輸送に
ついては、ルーマニアのガラチ間では増水時で 3,000 トンバージ6隻のコンボイが組め、
2,000 トンバージなら、欧州中央部まで6隻で航行可能とのこと。
(2)黒海沿岸諸国のハブ港としての可能性;
コンスタンツァ港は、現在でも黒海最大の港湾であり、十分な水深を有し、またボスポ
ラス海峡からも近く、(1)の観点も合わせて考えると、今後コンテナ貨物を中心に黒海沿岸
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諸港をフィーダー港としてハブ港となる可能性を有している。そのため黒海沿岸諸港及び
その関連インフラの開発動向、また諸国の経済動向などについて調査分析する必要がある。
コンスタンツァ港は南港に既に RORO 船及びフェリーの近代的な埠頭が整備されており、第
4回廊をなす鉄道とも接続されているので、諸港の状況さえ整えば、速やかに定期航路な
どが開設可能である。
(3)黒海対岸のポティ港との連携による中央アジアとの新たな回廊形成の可能性;
黒海対岸のグルジアポティ港において、EUの資金による開発計画調査が進行中であり、
その中心は内陸部から鉄道輸送されてきた貨物を、ポティ港にて欧州軌道の台車に積み替
えて、それをフェリーでコンスタンツァ港に輸送し、欧州内陸部へ鉄道輸送するという計
画であり,EU諸国と中央アジアをロシアを経由せずに結ぶ輸送ルートを構築しようとす
るものである。この計画が実現すれば、コンスタンツァ港の拠点性は飛躍的に大きくなる
と予想され、同プロジェクトについて十分な情報収集を行うとともに、詳細な分析が重要
である。
(4)黒海沿岸での客船クルーズ需要などの可能性;
黒海沿岸はボスポラス海峡周辺も含め、クルーズに適しているとのルーマニアの見解で
あるが、沿岸諸国が発展途上にあるため、それが顕在化するにいたってない状況で、かつ
てあったオデッサ及びイスタンブールとの定期客船航路(貨客フェリー)も再開の見通しは
まだない。しかしながら、沿岸諸国も順調に経済発展しており、またコンスタンツァ港の
鉄道や道路利用の利便性を考えると、同港を母港としたクルーズ需要(貨客フェリータイプ
を含め)は目標年次までは十分顕在化する可能性があり、長期的観点に立った検討が必要で
ある。
5−4−3 ドナウ河水運の閉鎖問題
今後、コンスタンツァ港がトランジット港として、その機能を強化していくには、同港から
内陸諸国へ通じルーマニア国際回廊の存在が必要条件となる。この国際回廊のうち、ドナウ河
水運(第7回廊)に限ってはコソボ紛争を契機に閉鎖状態が継続され、現在のところ再開の見込
みはたってないが、目標年次における需要予測は、ドナウ運河の再開を前提として実施する。
5−4−4 EUとの関係
ルーマニア政府は、できるだけ早い時期のEU加盟を強く希望している。そのために、港湾
施設の整備水準からサービスの水準に至るまで、EU諸国内は国際的な標準にまで引き上げる
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ことをねらいとしている。したがって、本格調査の実施にあたっては、ルーマニア政府の推進
する早期EU加盟に向けた国家開発政策などに十分に留意する必要がある。
5−4−5 港湾機能の再配置
北港地区は、全体的に水深が浅く貨物量の増大と船舶の大型化に伴い港湾施設が陳腐化する
と同時に、港湾施設の機能と配置との不整合が生じている。また、穀物、セメント、建設資材
などのバラ貨物埠頭が散在しているため、規模の経済による港湾運営の効率化が図られていな
い場面も見受けられる。さらに、北港地区のコンテナ貨物埠頭が限界容量を超えた運営を強い
られている一方で、コンテナ化の進展により北港地区のバースの大部分を占める一般貨物埠頭
の土地利用転換が要請されるのは遠い将来のことではない。南港地区では、土地利用計画のな
い大規模な中央埋立地が造成中であり、フリーゾーンなどの新たな港湾機能の受入地及び大型
船舶に対応する水深を確保する条件が整っている。したがって、コンスタンツァ港における港
湾機能の再配置計画の検討は、本格調査のなかで重要な位置を占めることとなる。港湾機能の
再配置のために考慮すべき事項として、北港地区とコンスタンツァ市街地と近接性、黒海―ド
ナウ運河とのアクセス、一般貨物のコンテナ化などがあげられる。
5−4−6 港湾施設計画
北港地区に導入されている上物施設は全般的に旧式のものが多く、労働集約的、機械集約的
な港湾荷役が実施されているため、物流コストの増大が懸念されている。前項で述べたコンス
タンツァ港の再開発が具現化すれば、港湾施設の再配置による施設運用効率の向上が期待され
るが、港湾施設の近代化と労働生産性の向上を図ることにより、更なる港湾サービス水準の向
上が実現可能となる。また、北港地区において所要水深を確保するための浚渫、南港地区中央
埋立地における護岸、岸壁及びアクセス交通といった基盤施設整備が求められている。
以上に加え、コンスタンツァ港では、船舶から発生する廃油などの廃棄物を適正に処理する
ための環境対策施設が十分に整備されていない。また、港湾内の海水交換状態が悪く北港内の
水質は著しく汚濁されている。さらに、鉱産物埠頭においては、鉄鉱石や石炭の輸送システム
に粉塵防止装置が施されてないため、埠頭全体にわたり粉塵飛散が問題となっている。このた
め、マルポール条約に適合した環境対策施設の導入、港内の海水交換を可能方策や、鉱産物埠
頭における環境対策など、港湾環境を改善するための計画を検討する必要がある。
したがって、本格調査の実施にあたっては、港湾サービスの向上、輸送コストの低減化や港
湾環境の改善に資する、適正な港湾施設の設定、港湾施設配置計画、臨港交通施設計画及び港
湾環境計画を検討する必要がある。
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5−4−7 港湾管理・運営システム
ルーマニア運輸省は、コンスタンツァ港湾管理公団の公社化(株式の公開)、港湾運送事業の
民営化などを積極的に推進し、競争原理の導入による港湾運営の効率化・高質化を促進してい
るが、埠頭経営に関する委託契約のあり方、港湾料金政策などの港湾サービスのあり方はいま
だ検討途上であり、関連法制度も不十分である。したがって、本格調査の実施にあっては、港
湾管理・運営について、関連法体系及び組織体制にまでを含む短期的、長期的な提言を行う必
要がある。
5−4−8 港湾情報システム
コンスタンツァ港における港湾諸手続きの簡素化に資する港湾情報システムは全くの手つか
ずである。ルーマニア運輸省及びコンスタンツァ港湾管理公社は、港湾情報化に関する計画、構
想、知見を全く有していない。入港手続き、入官手続き、関税手続きなどの港湾諸手続きのほ
とんどが船上で実施されているなどの非効率性が、輸送コストの増大を引き起こしている現状
にかんがみ、コンスタンツァ港の利便性を向上させるために港湾情報化システムの導入が必要
となっている。したがって、本格調査の実施にあたっては、港湾諸手続きを整理・分析し、港
湾情報システムの導入計画などを検討する必要がある。
5−4−9 自由港
コンスタンツァ港では保税制度がないため、船上で実施される関税手続きやトランジット貨
物に対する補償金制度が、寄港船舶に長い沖待ち時間を強いるなど、港湾の利便性が著しく損
なわている状況にある。このようななか、ルーマニア運輸省では、今夏政府閣議をめどに、コ
ンスタンツァ港全体を保税地域にする自由港に関連する法案の立案作業が進められている。自
由港が実現すればコンスタンツァ港に国際標準的な港湾機能の一つが新たに付加され、国際貨
物の集荷力の向上が大きく期待される。したがって、自由港の実現による潜在的な貨物需要の
喚起などといった効果を前提とした本格調査の実施する必要がある。
5−4− 10 港湾関連産業
コンスタンツァ港開発の策定にあたっては、同港の有する地理的な優位性やフリーゾーンな
どの投資環境を考慮しつつ港湾関連産業の誘致を実現するための方策を検討する必要がある。
これにより地域開発と一体となった港湾開発が実現し、より一層の雇用機会の創出や国民経済
の発展が期待される。一方、ルーマニア運輸省は、港湾区域に誘致する産業について特段のコ
ンセプトや計画を有していない。したがって、本格調査の実施にあたっては、港湾関連産業の
誘致と港湾開発との相乗効果を最大化させるための港湾関連産業の立地可能性を検討する必要
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がある。
5−4− 11 技術移転セミナー
プログレスレポートについて先方政府と合意する第1次現地調査の最終段階において、コン
スタンツァ港開発戦略及びマスタープランを中心に技術移転セミナーを開催する。
また、ドラフトファイナルレポートが先方政府と合意する第3次現地調査の最終段階におい
て、調査結果を中心に技術移転セミナーを開催する。両セミナーは、ルーマニアC/Pのみな
らず、黒海周辺諸国や中央ヨーロッパ諸国からの港湾関係者の参加できるものとし、コンスタ
ンツァ港の開発ポテンシャルを広くプロモーションする機会として活用する。
5−4− 12 既存調査
コンスタンツァ港の開発計画を策定するための重要点については、我が国以外の国際機関、
国が実施した既存調査報告書が存在するが、本格調査の実施にあたっては、既存レポートの有
効活用はもとより、必要に応じ既存調査・計画の見直しを行うことが重要となる。ルーマニア
運輸省は、S/W協議のなかで本格調査団による既存調査・計画の見直しに対する全面的な理
解を示しており、我が国ODAに対する大きな信頼感と期待を有していることをここに付け加
える。
5−5 本格調査団の分野構成
事前調査の結果から必要となる本格調査団の分野構成(案)は以下のとおりが望ましい。
○総括/港湾政策
総括
港湾政策全般
開発戦略の策定
○港湾計画1/機能分担
港湾開発ポテンシャルの検討
近隣諸港との機能分担の検討
港湾機能再配置計画の検討
○港湾計画2/施設計画
港湾施設の種類、規模及び数量の設定
港湾施設の配置計画
臨港交通施設計画
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港湾環境計画
○管理運営
港湾管理運営システムに関する提言
港湾管理者の組織の検討
港湾サービスの導入計画の策定
情報化システムの検討
○財務分析
タリフ政策の基本方針の検討
財務分析の実施
○地域開発
港湾開発と地域開発の関連分析
港湾開発による産業立地可能性の検討
港湾開発とフリーゾーン立地との関連分析
○需要予測
社会経済フレームの設定
港湾需要予測の実施
○経済分析
経済分析の実施
○自然条件
自然条件データ整理
現地雇用自然条件コンサルタントの調査実施管理
○施設設計/積算/施工
施設の概略設計の実施
事業費の積算
施工計画の検討
○環境配慮
予備的環境評価の実施
環境影響評価の実施
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