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信州大学見本市~知の森総合展2014~[PDF:1.5 MB]

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信州大学見本市~知の森総合展2014~[PDF:1.5 MB]
平成26年2月吉日
関係者 各位
信州大学見本市実行委員会
(事務局産学官連携推進本部)
「第1回信州大学見本市 ~知の森総合展 2014~」
出展内容(注目ブース)のお知らせ
謹啓
時下ますますご清祥の段、お慶び申し上げます。平素から信州大学諸事業に対しご理解と
ご協力を賜り厚く御礼申し上げます。
さて、平成26年3月4日に開催されます「第1回信州大学見本市 ~知の森総合展 2014
~」の開催が間近となってまいりました。
本日は当見本市での出展内容のお知らせと、出展内容の中から信州大学産学官連携推進
本部コーディネーターが選出した注目ブースをご紹介いたします。
当日の来場時に参考資料にしていただければ幸いです。
多くの方のご来場をお待ちしております。
謹白
【信州大学見本市実行委員会 事務局】
信州大学研究推進部産学官地域連携課 宮澤、樋口、東間
〒390-8621 長野県松本市旭3-1-1
℡:0263-37-3527 Fax:0263-37-3049
e-mail :
[email protected]
第1回信州大学見本市 注目ブース一覧
所属
名前
工学部 電気電子工学科, 工
干川 圭吾 , 太子 敏則
学部 研究支援部門
出展ゾーン
材料・ナノテク・新素材
繊維学部
杉本 渉
材料・ナノテク・新素材
工学部
手嶋 勝弥
省エネ、新エネ、災害対策
農学部応用生命科学科
中村 浩蔵
環境、食品、農業
理学部化学科
太田 哲
グリーンイノベーション
ブース番号
展示タイトル
内容
「環境・エネルギーの世界を切り拓く機能性バルク単結晶育成と応用」
各種バルク単結晶の展示とその育成方法及びデバイス応
用をパネルで紹介します:LED用サファイア 、燃焼圧センサ
-用LGT、固体電池材料用単結晶、光スキャナ用KTN、光
学フィルタ-用LN、青-白色変換酸化物共晶、半導体応用
Si ・Ge単結晶、光学レンズ用KT、非鉛系圧電結晶KN等
『ナノシート材料 ~次世代キャパシタや燃料電池触媒の新鋭~』
我々は厚みが1nmのナノシート材料を開発し,高性能・高機能
スーパーキャパシタ(超小型,透明,フレキシブル,ハイブリッド)
や燃料電池触媒への応用を展開してきた。新たに考案した4V級
の水系ハイブリッドキャパシタ(AdHiCap: Advanced Hybrid
Capacitor)の正極としてRuO2ナノシート電極を用い,LIB技術に匹
敵する蓄電能を有するキャパシタで初めて実現した。また,燃料
電池触媒としてもナノシートは酸素還元活性の向上,メタノールや
CO酸化活性の向上,さらには白金触媒の高耐久化に資する。ナ
ノシートおよびその複合体はきわめて簡便に創成でき,蓄電や発
電デバイスの高品質・高性能化に貢献できる。
次世代結晶材料が拓く高出力・高エネルギー密度Liイオン二次電池
フラックス結晶育成技術を用いたリチウムイオン二次電池
用結晶粉末,結晶電極および結晶層積層体の創成に関す
る研究を紹介する。
21
地域資源を活用した機能性食品「発酵キョウバク」
ソバの芽を乳酸発酵させて製造した高血圧予防食品「発酵
キョウバク」の紹介と試飲を行います。
5
酸化還元によって駆動する分子ピンセットの開発
電子の移動(酸化還元反応)に応答して分子構造が変化す
る新しい有機機能性分子について紹介します。
5
19
9
Si、サファイア、SiC などの機能性単結晶育成および
育成技術開発による省エネ社会に貢献します!
ブース番号
問い合わせ先
5
分野
材料・ナノテク・新素材
工学部 電気電子工学科寄付研究部門 客員教授:干川 圭吾
工学部 研究支援部門 准教授:太子 敏則
TEL026-269-5613 FAX026-269-5613
E-mail:khoshi1@shinshu-u.ac.jp, [email protected]
テーマ
環境・エネルギーの世界を拓く機能性バルク単結晶育成と応用
研究ステップ
基礎研究 1 ・ 2 ・ 3 ・ 4 ・ 5
共同研究
新規に単結晶育成事業を検討する企業,
希望先企業
材料メーカー,半導体デバイス・電気電子デバイスに関連するメーカー
・応用研究
【1】研究の概要と特徴
当研究部門は,国内では稀な,単
結晶育成の研究を行っている研究
室です。単結晶は原子が規則正し
く並んだ,電気的,光学的に均一な
固体材料で,現在の我々の生活に
必要不可欠なものです。当研究部
門で扱っているほとんどの単結晶
は省エネルギーに寄与する「グリー
ン・マテリアル」です。これらの高品
質かつ大形単結晶の育成・量産技
術が開発されれば,更なる省エネ
化を期待できるとともに,新規単結
晶実現による新規デバイス開発の
可能性もあり,学術界・産業界から
注目されています。
当部門で保有する機能性単結晶育成の研究シーズとデバイス応用例
【2】産業界へのアピールポイント
当研究部門ではバルク単結晶育成装置を 6 台保有し,単結晶育成に関わる基礎研究を行ってい
ます。一方で,最近では企業との共同研究により,LED 基板用途 6-inch サファイア単結晶,次世代
省電力パワーデバイス用炭化ケイ素(SiC)単結晶,全固体電池用固体電解質単結晶の育成に関
する研究も進んでおり,高機能・高品位デバイスの実現を目指すとともに,材料の根本となる各種
物性評価用の単結晶づくりにも着手するなど,基礎から応用・実用化まで幅広く展開しています。
【3】想定される用途
当研究部門で育成可能な単結晶のうち,シリコン(Si)は ULSI や太陽電池基板として,ゲルマニウ
ム(Ge)は宇宙用高効率太陽電池ボトムセルとして,サファイアは青色・白色 LED の基板として,ラ
ンガテイト(La3Ta0.5Ga5.5O14)は車載用燃焼圧センサとして,それぞれ応用,実用化されています。
【4】その他
平成 25 年度は,東北経産局サポイン,JST A-STEP,JST スーパークラスタ事業の実施に加え,
信大の COI STREAM 事業の一部を担当しています。現在 9 社の企業との共同研究を実施してお
り,過去 5 年間の特許出願は 16 件です。
究極のナノ材料として注目の「ナノシート」!
スーパーキャパシタや燃料電池の高性能化を実現
ブース番号
問い合わせ先
19
分野
材料・ナノテク・新素材
繊維学部 材料化学工学課程 教授:杉本 渉
TEL0268-21-5455 FAX0268-21-5452
E-mail:wsugi@shinshu-u.ac.jp
テーマ
『ナノシート材料 ~次世代キャパシタや燃料電池触媒の新鋭~』
研究ステップ
基礎研究 1 ・ 2 ・ 3 ・ 4 ・ 5
共同研究
素材関連(化学,繊維,鉄鋼,非鉄金属,金属製品)
希望先企業
電機・精密機器(家電,電気機器),自動車,自動車部品関連
・応用研究
【1】研究の概要と特徴
我々は新たに、4V 級の水系ハイ
ブリッドキャパシタ(AdHiCapTM)を考
案、リチウムイオン二次電池に匹敵す
る蓄電能を実現した。正極として酸化
ルテニウムナノシート電極を用いたの
が功を奏した。ナノシートは、数原子
分の厚みしかない板状物質(右図中
央)。ナノ粒子よりも内部原子が少な
いため、表面積が大きいのが特徴で、
ナノシート原液(中央のフラスコ)とナノシートの応用例
我々はこの特徴を生かし、電気が流
れる導電性ナノシートを開発、超小
型・透明・フレキシブル・ハイブリッドの高性能・高機能スーパーキャパシタや燃料電池触媒への応用を
展開してきた。ハイブリッドキャパシタの考案はこの延長線上に生まれた成果だ。ナノシートは、エネフ
ァームや燃料電池自動車に用いる電極触媒に微量添加すると触媒活性が向上するだけでなく,耐久
性がぐんと高まる。これによって、高価が悩みの白金触媒の使用量を削減でき、製品の大幅な低価格
化が期待できる。
【2】産業界へのアピールポイント
我々が2003年に開発に成功した酸化ルテニウムナノシート(特許第 4310780 号)は,①電気伝導性
が高い②化学的安定性に優れる③合成が簡単である④異種材料との複合化が容易⑤日本発・世界
初材料―などが特長としてあげられる。我々はスーパーキャパシタや燃料電池への応用を中心に検討
しているが,用途開発に興味があるメーカーとの共同開発を望んでいる。
【3】想定される用途
開発したナノシートを利用した新規ハイブリットスーパーキャパシタ(特許出願中)は急速充電可能で
あり、充電10秒で1週間使えるスマホや5分の充電で 650km航続可能な電気自動車を目指している。
また,燃料電池触媒の白金触媒の高性能化にもナノシートは効果があることがわかってきた。他にも,
電子デバイスや光デバイス,バイオセンシングなどの様々な用途への展開が期待できる。
【4】その他
スーパーキャパシタの研究は JST-ALCA,燃料電池の研究は NEDO の支援を受けて実施中である。
高エネルギー密度 Li イオン二次電池電極の開発に成功!
~稠密結晶層から迫るマテリアル・イノベーション~
ブース番号
問い合わせ先
9
分野
省エネ、新エネ、災害対策
工学部 環境機能工学科 教授:手嶋勝弥
TEL026-269-5556 FAX026-269-5550
E-mail:[email protected]
テーマ
高エネルギー密度 Li イオン二次電池電極の開発
(※30 文字程度内で。短い方が覚えやすい)
研究ステップ
基礎研究 1 ・ 2 ・ 3 ・ 4 ・ 5
共同研究
化学・材料系企業,電池関連企業
・応用研究
希望先企業
【1】研究の概要と特徴
従来のリチウムイオン二次電池(LIB)の電極では,さまざまな
助剤が用いられています。本研究では,導電助剤や結着剤
を一切使用しない,活物質のみからなる LIB 用電極を開発し
ました。この電極は,電極体あたりの活物質充填率が95%以
上に到達し,市販品と比べて体積比で 2 倍大きくなるため,2
倍以上のエネルギー密度の増大を見込めます。電池のエネ
ルギー貯蔵量は電極内に充填された活物質で決まります。限
られたスペースでいかに大きな電力量を貯蔵できるかが重要
となるため,本研究は大きな成果を挙げたと言えます。集電体
表面から高品質な活物質結晶を直接成長させ,単位体積あ
たりのエネルギー密度を向上できることを実証しました。我々
は,従来無かった新しい概念に基づく,高エネルギー密度型
電極としての実用化を目指します。
従来電極(上)と開発電極(下)の構造
【2】産業界へのアピールポイント
材料系に制限が少なく,層状,オリビン型,スピネル型などの結晶構造をもつ正・負極活物質の稠密結
晶電極を作製できるため,用途にあわせたオンデマンドな LIB の設計に対応できます。
【3】想定される用途
家庭内エネルギー管理システム(HEMS)や電動自動車などの高容量を必要とする用途の電源から,電
子機器電源や心臓ペースメーカーなど,軽量かつ一定電流を長時間必要とする用途の電源が想定で
きます。
【4】その他
研究の一部は,平成 22 年度より採択されている JST 先端的低炭素化技術開発事業(ALCA)および平
成 23 年度より採択されている NEDO 省エネルギー革新技術開発事業(23-0712004)の援助のもとに遂
行されました。記して,謝意を表します。
関連特許等:特許公開 2013-121914,特許出願 2012-177047
安全で優れた高血圧予防食品の開発に成功!
新しい地域資源の組み合せ“ソバの漬物”で新規機能性食品を創出
ブース番号
問い合わせ先
21
分野
環境・食品・農業
農学部 応用生命科学科 准教授: 中村浩蔵
TEL: 0265-77-1638 FAX: 0265-77-1638
E-mail: [email protected]
テーマ
ソバ乳酸発酵物を用いた高血圧予防食品の開発
研究ステップ
基礎研究 1 ・ 2 ・ 3 ・ 4 ・ 5 応用研究
共同研究
食品メーカー、特に発酵食品や機能性食品の製造、販売
希望先企業
流通企業
【1】研究の概要と特徴
ソバスプラウトを乳酸発酵させた「発酵キョウバク」
は、優れた抗高血圧作用を有しています。ヒト高血
圧症の 90%を占める本態性高血圧モデル動物を用
いた試験では、ごく少量で降圧作用(動物の体重
1kg あたり 0.01mg の投与)と血圧上昇抑制作用(餌
に 0.01%混合して飼育)を引き起しました。また、予
備的な試験ですがヒトでの効果も確認しています。
この抗高血圧作用は、発酵キョウバクが血圧を上昇
させる酵素(ACE)の働きを阻害し、血管を拡げる作
用によってもたらされます。これまでの研究で ACE
の働きを阻害する物質は明らかにされており、血管
を拡張する物質も明らかになりつつあります。
発酵キョウバクの“キョウバク”とは、蕎麦の変
名であり、また、中国で漢方として用いられてい
るソバ茎葉がキョウバクカクと呼ばれることに由
来します。最近見つかった有効成分には多様な
生理作用が認められていますので、高血圧予
防の他にも様々な可能性を秘めている食品素
材といえます。
【2】産業界へのアピールポイント
長い食経験のある原料を使用し伝統的なすんき漬の乳酸発酵で製造した発酵キョウバクには高
い安全性が期待され、ごく少量で効果を発揮するため競争力の高い商品開発が可能です。有効成
分であるペプチドと血管拡張成分の安全性は高く、これまで製造したロットでソバアレルゲンは検出
されていません。特に、血管拡張成分には高血圧予防以外の新しい食品機能が期待できます。既
に、発酵キョウバクの実用化スケールでの製造法を確立しており、試供品の提供が可能です。
【3】想定される用途
まず、高血圧予防食品としての実用化を目指します。超少子高齢社会の日本で医療費削減と疾
病予防は大きな課題です。最大の医療費を占める循環器系の疾患では、年間 5.6 兆円(全体の
20.8%)もの診察・治療費用が発生しており(H22 年度)、高血圧はあらゆる循環器疾患の危険因子と
されています。そして、H22 年度の高血圧症有病者は 4,730 万人、高血圧予備軍(正常高値血圧
者)は 2,158 万人にも上ります。この高血圧を食品で予防できれば、医療費の削減はもとより高齢化
社会におけるクオリティー・オブ・ライフに大きく寄与できると考えています。
【4】その他
【発明の名称】発酵ソバ抽出物,【公開番号】特開 2012-162503,【出願日】出願平成23年2月9日,
【発明者】中村浩蔵 【出願人】国立大学法人信州大学
酸化還元反応によって動く分子サイズのピンセットを実現
ブース番号
5
分野
グリーンイノベーション
問い合わせ先
理学部 化学科 准教授:太田 哲
TEL0263-37-2566 FAX0263-37-2559
E-mail:aohta@shinshu-u.ac.jp
テーマ
酸化還元によって駆動する分子ピンセットの開発
研究ステップ
1
基礎研究 ○
・ 2 ・ 3 ・ 4 ・ 5
共同研究
材料などに関連するメーカー
・応用研究
希望先企業
【1】研究の概要と特徴
光、電子、熱などの外部からの刺激や、置かれて
いる環境によって構造と性質が変化する物質は外部
刺激応答性物質と呼ばれます。このような物質は、低
エネルギーで駆動する分子サイズのスイッチやメモリ
ー、アクチュエーター、センサーなど様々な機能性物
質としての応用が期待され、新しいグリーン技術開発
における根幹材料の一つになることが予想されます。
私たちの研究室では、この外部刺激応答性物質の一
つとして「酸化還元応答性有機分子」の設計と合成を
進めてきました。これらの分子の特徴は、酸化還元反
応(外部刺激)によって分子の構造が大きく変化する
ところにあります。そして、最近では、これらの分子を
利用して、右図に示すように実在のピンセットのような
動きを示す「酸化還元駆動型分子ピンセット」を開発
し、特定の金属イオンや分子をつかんだり離したりす
ることに成功しました。
酸化
つかむ
はなす
駆動
部位
分子認識!
部位
対象!
物質
還元
酸化還元駆動型分子ピンセットの模式図。
【2】産業界へのアピールポイント
近年、特定の物質を捕捉することができる分子ピンセットが有用・有害物質の捕集の観点から注
目されています。しかし従来の分子ピンセットの多くは、対象物質を捕らえることはできるものの、そ
れを離す機能が備わっていません。これに対し、本研究で開発された分子ピンセットは外部刺激に
よる分子構造の変化によって対象物質の捕捉と放出の両方が行えるところに大きな特徴がありま
す。
【3】想定される用途
現時点では分子設計の有効性と、合成した分子の基本性能を検証する基礎研究の段階のた
め、捕捉対象物質は簡単な分子やイオンに限られています。しかし今後、適切な分子設計を行う
ことによって、希少有用物質の回収あるいは有害物質の除去への応用が期待されます。
【4】その他
本研究成果は、信州大学グリーイノベーション研究支援事業における理学部採択課題「グリー
ンイノベーションに資する先端材料と技術の開発」の一環として得られました。
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