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Achieving Cost and Resource Savings with Unified

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Achieving Cost and Resource Savings with Unified
ユニファイド コミュニケーション
による費用とリソースの削減
厳しい経済環境に主体的に対応するためのユニファイド
コミュニケーションの活用方法、およびマイクロソフトの
UC ソリューションがその対応を可能にするしくみ
UniComm Consulting, LLC、社長、Marty Parker
UniComm Consulting, LLC、社長、Don Van Doren
更新日: 2009 年 10 月
ii
ユニファイド コミュニケーションがもたらす費用とリソースの削減
要約
各企業は、常に費用を削減してリソースの使用を最適化することに努めています。現在の
この厳しい経済情勢下では、その必要性がこれまで以上に切実なものになっています。こ
のホワイト ペーパーでは、マイクロソフトのユニファイド コミュニケーション ソリュー
ションを企業の業務運用と IT 運用に適用することで実現する、従業員 1,000 人あたり年
間 5,000,000 ドルを上回る潜在的な費用削減について説明します。
ユニファイド コミュニケーション (UC) は、コミュニケーションの方法とソリューション
に対する新たなアプローチであり、費用とリソースについて即効性が高くかつ継続可能な
削減を実現するための新しい重要な手段となります。従来、コミュニケーション ベース
の業務活動は手作業によるものが非常に多く、遅延が生じたりその場しのぎの対処になっ
たりする傾向がありました。現在では UC を利用することにより、こうしたコミュニケー
ション手順を効率化することやソフトウェアによる支援を得ることが可能になり、費用を
削減すると同時に業績を向上させることができます。
このホワイト ペーパーでは、UC ソリューションのメリットを次の 3 つのカテゴリに大き
く分け、それぞれについて費用削減の機会と対策を示しています。
 コミュニケーション サービスの費用 (通信費や携帯電話の通話料、ホストされた音
声ビデオ会議の費用など) と関連経費 (出張費やオフィスの施設費など) における従
業員一人当たりの負担費を削減。 年間の潜在的な費用削減は、従業員 1,000 人あ
たり 260 万~ 800 万ドル以上です。
 複数の分散したさまざまな従来製品を新しい UC ソリューションの統合機能に置き
換えることで、通信インフラストラクチャを統合して運用費を削減。 年間の潜在
的な費用削減は、従業員 1,000 人あたり 90 万ドル相当です。
 個人の生産性やワークグループとコラボレーションをサポートすることで人材を
活用し、企業の統制とセキュリティ保護された通信により不測の事態に備えたリ
スク管理を実現。 年間の潜在的な費用削減は、従業員 1,000 人あたり 200 万ドル
以上に達します。
このホワイト ペーパーで推奨する削減対策により、通常は 6 ~ 9 か月で投資を回収でき
ます。また、削減率の高い使用事例に該当するとき (1 回の年間予算サイクル内で効率的
な資本回収が行われる場合) は、多くの場合これよりも短い期間で回収できます。このホ
ワイト ペーパーでは、費用削減の計算に関するガイドラインを提供し、それを参照事例
として裏付けています。UC によるそれぞれの費用削減の機会を包括的に定義し、次にマ
イクロソフトの UC ソリューションを使用した推奨対策を示しています。一部の推奨対策
では、セキュリティ管理のために以下のソリューションを組み合わせて使用しています。
iii
ユニファイド コミュニケーションがもたらす費用とリソースの削減
 電子メール、ボイス メール、予定表、および連絡先機能のための Microsoft
Exchange Server 2007 または Exchange Server 2010
 VoIP、会議 (電話、ビデオ、Web)、インスタント メッセージング、およびプレゼ
ンス機能のための Microsoft Office Communications Server 2007 R2
 アクセスとセキュリティのための統合された保護を可能にする Microsoft Forefront
 システム管理のための Microsoft System Center
目次
要約 ...................................................................................................................................................................................... ii
2009 年以降の経済情勢 ............................................................................................................................. 1
ユニファイド コミュニケーションとその重要性.................................................................................. 2
Microsoft ユニファイド コミュニケーション ソリューション ........................................................... 3
UC ソリューションによる費用とリソースの削減機会 ........................................................................ 3
現金支払経費の削減.................................................................................................................................................. 4
機会 : 出張費の削減 .............................................................................................................................................. 4
機会 : 会議サービス料金の削減 ....................................................................................................................... 6
機会 : 長距離電話料金と携帯電話料金の削減 ............................................................................................ 7
機会 : 施設費の削減 .............................................................................................................................................. 9
通信インフラストラクチャの最適化............................................................................................................... 11
機会 : 通信システムの統合 ............................................................................................................................. 11
機会 : メッセージング システムの統合とインフラストラクチャ管理の最適化 ....................... 13
機会 : UC アプリケーション ソフトウェア パッケージの統合 ........................................................ 16
機会 : ソフトウェア ライセンスの最適化................................................................................................. 17
人材の活用とリスクの管理 ................................................................................................................................. 19
機会 : 従業員の効率の向上 ............................................................................................................................. 20
機会 : ワークグループとコラボレーション プロジェクトの効率化 .............................................. 22
機会 : セキュリティの簡素化と保護の強化 ............................................................................................. 24
機会 : 統制とコンプライアンスの簡素化 .................................................................................................. 26
まとめ ........................................................................................................................................................ 28
付録 A : スタンドアロン アプリケーションの統合 ............................................................................. 31
付録 B : 著者について .............................................................................................................................. 33
1
ユニファイド コミュニケーションがもたらす費用とリソースの削減
2009 年以降の経済情勢
過去 1 年間の世界経済の情勢悪化により、今日の IT 部門および基幹業務部門の管理者は前例の
ない課題に直面すると同時に、潜在的なチャンスを迎えています。世界の金融市場システムの
崩壊によってもたらされた社会不安と、その結果として生じる不確実性や業務への影響により、
従来の多くの優先事項を中断して、新たな差し迫った状況に対応することが必要になっていま
す。
過去 10 年の間に企業がさらにグローバルになったことで、経済情勢もより困難なものになっ
ています。こうした状況下で、自社の施設をグローバルに分散させ、より費用効果の高い労働
要員または製造施設を利用している企業があります。また、インターネットインフラや増大す
る国際的なビジネス チャンスを背景に、市場をグローバルに拡大している企業もあります。多
くの企業が世界中でサプライ チェーンとパートナーシップを拡大しています。 セキュリティ
脅威から企業を保護することと重要な企業情報の安全性を確保することの必要性は高まる一方
であり、グローバルなエコシステムをサポートする機能はこの必要性とのバランスがとれてい
なければなりません。
こうした経済情勢がもたらす不確実性や課題が原因で身動きが取れなくなる可能性があります
が、それは好ましい状態ではありません。賢明な管理者は自らの選択肢を真剣に考慮し、組織
の強み、財政状況、およびニーズ、また提供する製品とサービスの特性、さらにこの景気の低
迷が顧客と競合他社の両方に与えると考えられる影響について適切な実行計画を立てます。
このような状況において多くの場合、基幹業務部門の管理者は、経済的影響の範囲に応じて業
務手順を調整する必要があります。もちろん、費用を削減してより実質的なプロセス調整のた
めの資金調達が可能になるよう、削減対策も積極的に推進します。IT 管理者の場合は、ボリュ
ーム ベースの商品やサービス、または個別の商品やサービスに対する現金支払経費の迅速な削
減にまず重点を置くことが考えられます。同時に、多くの IT 管理者は、長期にわたる継続的な
費用削減を行うために、インフラストラクチャ、運用サポート費、およびサポート対象サービ
スの範囲において構造上の変更を追求することになります。
すべての組織にわたり、資金確保のための費用削減が必須になります。 経済的な圧力は、雇用
の削減や人員の削減につながります。多くの場合、プロジェクト関連の投資や資本投資が短期
間で回収できないものであるとき、または明確な戦略的価値を伴わないものであるときは、そ
れらの投資は延期または中止されることになります。このホワイト ペーパーでは、UC ソリュ
2
ユニファイド コミュニケーションがもたらす費用とリソースの削減
ーションを利用してこれらの費用削減に関する問題に対処し、1 回の年間予算サイクル内で資
本を回収するしくみについて取り上げています。
ユニファイド コミュニケーションとその重要性
ユニファイド コミュニケーション (UC) は、即効性の高い費用削減と、リソース利用における
長期間の効率性促進が可能であることから、現在の経済情勢に対応する重要な分野となります。
基本的なレベルにおいて、UC は複数の通信テクノロジを単一のソリューションにまとめたも
のです。PC、スマートフォン、および同様のデバイスを介して基本的にどこからでもアクセス
できる、テキスト、音声、およびビデオ通信のための単一の効率的なパッケージに従来の個別
のシステムやサービスを統合することで、費用の削減を実現しています。これらのテクノロジ
には、電子メール、テキスト メッセージ、インスタント メッセージング、グループ チャット、
音声/ビデオ通話および音声/ビデオ会議、ディレクトリ、予定表、タスクが含まれます。また、
これらの機能をモビリティ アプリケーションやコラボレーション ワークスペースなどの業務
に特化したアプリケーションにまとめたさまざまな集合体も含まれます。
より高度なレベルにおいて、これらのソフトウェア ベースの UC 機能は、ユーザーおよびグル
ープのビジネス プロセスと統合することが可能であり、コミュニケーションが必要とされる活
動において重複や無駄を尐なくし、再作業を減尐させることができます。その結果、プロセス
の効率性向上とプロセスに関連する作業量の減尐により、必要な雇用停止や人員削減の管理を
的確に行うことが可能になります。
UC 主導型の即効性の高い費用削減に関して、通信はほとんどの場合に大きく変動する費用で
あり、ビジネスの対象範囲がよりグローバルになることに伴って増加します。長距離電話料金、
携帯電話料金、会議サービス費、出張費、およびミーティング費用はすべて、UC ソリューシ
ョンを効果的に適用することで迅速に削減できる通信費です。また、多くの場合、従来の複数
の通信システムを単一の統合された UC プラットフォームに統合することで大幅な費用削減を
実現できます。これらの費用削減のカテゴリについてはいずれもこのホワイト ペーパーで詳し
く説明します。
リソースの削減に関しては、UC ソリューションを通じて改善されたコミュニケーションによ
り、ビジネス プロセスの効率化を図り、コミュニケーション ベースの作業に費やす時間と労
力を削減できるだけでなく、ビジネス プロセスにおいてコミュニケーション ベースの遅延、
重複、および再作業を減尐させることも可能になります。これらのプロセス変更で利益がもた
らされるまでには数か月または数四半期を要する場合がありますが、プロセス変更はインフラ
3
ユニファイド コミュニケーションがもたらす費用とリソースの削減
ストラクチャ費用だけでなく、業務の運用方法にも影響するため、多くの場合により大きな費
用の削減が実現します。
これらの費用とリソースの削減機会について、以下のセクションで詳しく説明します。
Microsoft ユニファイド コミュニケーション ソリューション
マイクロソフトの UC ソリューションは、電子メール、予定表、インスタント メッセージング、
ボイス メール、電話/ビデオ/Web 会議、および VoIP、さらに他のビジネス アプリケーション
へのインターフェイスを統合します。この統合により、単一のエンド ユーザーに単一の識別情
報を利用できるようになるため、ユーザーとその同僚は異なる会話モードでコミュニケーショ
ンを円滑化できます。また、IT 専門家は、メッセージング サービスと音声システムの両方を単
一のインフラストラクチャで効率的かつ費用対効率に優れた方法で管理できます。これらの機
能は、オンサイト システムおよびホスティングされたクラウド サービスの両方として利用で
きる Office Communications Server 2007 R2 (OCS 2007 R2) および Exchange Server 2007 または
Exchange Server 2010 を介してマイクロソフトが提供しています。
マイクロソフトの UC ソリューションは、Microsoft Office クライアント (Office Outlook および
Office Communicator) の PC、Web ブラウザ、およびスマート フォン向けバージョンで、非常
になじみのあるユーザー インターフェイスを通じてユーザーに提供されます。これらの UC ソ
リューションは、UC 業界のテクノロジ パートナー、システム インテグレータ、および開発者
の最も包括的なコミュニティによってサポートされ、非常に広範囲にわたる実証済みのソリュ
ーションとなります。マイクロソフトの UC ソリューションに関する詳細情報については、
www.microsoft.com/uc を参照してください。
では、ユニファイド コミュニケーションがもたらす費用とリソースの削減機会と共に、各企業
においてマイクロソフトの UC ソリューションでこうした削減を実現する方法について確認し
ていきましょう。
UC ソリューションによる費用とリソースの削減機会
このホワイト ペーパーでは、既に説明した課題をベースとして、次の 3 つの主要な機会のカテ
ゴリについて説明します。
4
ユニファイド コミュニケーションがもたらす費用とリソースの削減
 現金支払経費の削減 : 出張費、会議サービス費、長距離電話料金、携帯電話料金、およ
び施設費の即座の削減に重点を置きます。
 通信インフラストラクチャの最適化 : 老朽化したり余分になっている通信機器およびア
プリケーションの統合や廃止による、短期的および継続維持可能な費用削減と IT スタ
ッフの経済性に関する推奨事項です。
 人材の活用とリスクの管理 : 即座の削減に対処するため、または残業の削減、雇用停止、
および人員削減に対処するための、コミュニケーション関連の作業量を軽減する方法に
重点を置きます。
次の各セクションで説明するように、各カテゴリには複数の機会が存在します。
現金支払経費の削減
このカテゴリでは、出張費、会議サービス費、長距離電話料金、施設費など、通常は大きな自
己負担の変動費を伴う 4 つの領域における即座のまたは目前の費用削減を実現することに重点
を置きます。これらの領域での費用の削減は比較的即座に実現でき、長期にわたって継続維持
可能なものになります。このような削減を実現するために UC を展開することで、3 つ目のセ
クションで推奨される「人材の活用」のためのプラットフォームも提供されます。ここでは、4
つの主な機会の領域について説明します。
機会 : 出張費の削減
費用削減の機会
近場および遠方への出張費は、最も明白な費用カテゴリの 1 つであり、UC 主導による重
要な費用削減の機会をもたらします。
従業員の出張を制限することで、現在の経費を即座に削減できます。UC では、業務の効率
を損なうことなくこれが実現します。電話/Web/ビデオ会議は、この目的のための実証済
みのソリューションです。レコーディングのオプションを追加したり、ミーティングの内
容を共有ワークスペースにポストしたりすることで、ミーティングに参加できないチーム
メンバに最新の情報を提供することができるようになります。可能な限り、会議の機能を
サプライ チェーン パートナーと顧客に拡張することで、さらに大きな費用削減を実現で
きます。
5
ユニファイド コミュニケーションがもたらす費用とリソースの削減
Microsoft UC を適用して費用削減を実現
OCS 2007 R2 の一部として、またはホスティングされたクラウド ソリューションとして
Live Meeting 会議を使用するマイクロソフトの会議ソリューションは、これらの費用削減
を実現するための優れた手段です。Live Meeting は、主要な 「統合」 会議ソリューショ
ンの 1 つであり、PC クライアント、Web ブラウザ、(OCS 2007 R2 を搭載した) モ
バイル デバイス、およびミーティング ルームからの「場所を問わないアクセス」により、
音声、Web、ビデオ会議の機能をすべて提供します。 Live Meeting への音声による参加は、
VoIP 機能を通じて、あるいは任意の電話または携帯電話から電話網を通じてサポートされ
ます。
ミーティング ルームでの会議には、非常に機能豊富な独自の Polycom CX50001 を利用で
き、これによりすべての参加者の映像が表示され、現在の発表者がハイライトされます。
また、Live Meeting の OCS 2007 R2 バージョンは、既存のミーティング ルームのオー
ディオとビデオのデバイス、およびテレプレゼンス システムに統合することもできます
(これらの形式で Live Meeting が必要とされる場合)。Live Meeting では、ミーティング
のレコーディングが使いやすい方法で完全にサポートされ、OCS 2007 R2 のグループ チ
ャット セッションまたは SharePoint のどちらかにミーティング内容をポストすることが
できます。また、Live Meeting クライアントまたは Web ブラウザで確保される安全なア
クセスにより、サプライ チェーン パートナーと顧客を音声、Web またはビデオの任意の
ミーティングに招待できます。これらすべての機能により、従業員は出張のための時間と
費用を削減しながら各自の業務と役割を遂行できます。
潜在的な費用削減の評価
この費用削減に含まれるのは、現在の出張費の一部削減、および移動時間に関する節約を
把握して集約することで見込まれる人員の削減です。出張を伴うアクティブ ユーザーを対
象とした展開では、6 か月以内に資本を回収できます。
実際の部門別の出張費の分析を財務部門または管理部門から入手できる場合は、それが費
用削減の機会を評価するための最適な基準になります。ROI モデルでは、次のシンプルな
式に基づき、従業員 1 人あたり通常 913 ドルを削減できることがわかります。
(すべての従業員の出張の 30% ×出張する従業員 1 人あたり年間 5 回の出張 × 1 回の出張
につき 1,522 ドル2) × 40% (または年 2 回の出張) の削減
1
HTTP://WWW.POLYCOM.COM/PRODUCTS/VOICE/CONFERENCING_SOLUTIONS/MICROSOFT_OPTIMIZED_CONFERE
NCING/CX5000.HTML
2
2008 年の American Express による出張に関する予測データ (国内出張 4 回 (1,110 ドル) および海外出張 1 回 (3,171
ドル)) より。HTTP://HOME3.AMERICANEXPRESS.COM/CORP/PC/2007/PDF/GBTF.PDF
6
ユニファイド コミュニケーションがもたらす費用とリソースの削減
費用削減の例
Crédit Agricole S.A. は、ヨーロッパの主要な銀行グループの 1 つであり、OCS 2007 R2
会議機能を使用して出張せずに専門チームを結集したり、記録されたビデオ会議によって
支社の従業員にトレーニングや指導を行ったりしています。さらに、クライアント、銀行
の代表者、および関連する銀行の専門家との間で 「3 方向銀行」会議を実施しています。
全体として、出張費は最初の年に 10 ~ 20% 削減されており、これは前に示した潜在的
な費用削減と一致します。
機会 : 会議サービス料金の削減
費用削減の機会
使用率に応じて料金が設定される外部サービス 1 つ以上を電話、ビデオ、または Web 会
議に利用している企業では、社内会議システムまたは定額料金のホストされたクラウド サ
ービスに移行することで、それらの費用を迅速に削減できます。
Web 会議 (デスクトップ、プレゼンテーション、およびアプリケーションの共有) およ
びビデオ会議のサービスは 1 分あたりの費用が高額になるため、これらのサービスでは最
も費用を削減できる可能性があります。また、社内電話会議を導入することでも費用を削
減できます。電話会議の 1 分あたりの費用はビデオ会議に比較して大幅に低くなりますが、
使用率ははるかに高くなる場合が多いため、大幅に費用を削減できます。もちろん、費用
削減は長期にわたり継続維持可能なものになり、出張の回避や新しいビジネス手法に基づ
く会議使用の増加に伴いさらに大きくなります。
Microsoft UC を適用して費用削減を実現
の一部として、またはホスティングされたクラウド サービスとして提供される Microsoft
Live Meeting は、外部サービスの料金を削減または排除するための非常に効果的なソリュ
ーションです。「出張費の削減」で既に説明したように、Live Meeting は主要な 「統合」
会議ソリューションであり、音声、Web、ビデオ会議の機能をすべて提供し、Polycom
CX5000 会議室音声/ビデオ モジュールのような独自の機能を備えています。これらの機
能により、すべての外部サービスを統合して代替することができます。OCS 2007 R2 の
不可欠な要素として利用する場合でも、ユーザーあたりの固定料金に基づく、きわめて経
済的な (1 ユーザーにつき 1 か月最高 5 ドル) ホスティングされたクラウド サービス
として利用する場合でも、総所有コスト (TCO) は低くなります。このトピックに関する
広範囲にわたる説明および関連する費用削減やビジネス上の価値については、2009 年のホ
ワイト ペーパー『The Compelling Case for Conferencing』を参照してください。
7
ユニファイド コミュニケーションがもたらす費用とリソースの削減
潜在的な費用削減の評価
社内会議に関する資本回収は通常 6 か月未満の非常に短期間ですが、Microsoft Live
Meeting の統合会議オプションを使用すると確実に短くなります。 電話会議サービスの費
用は通常 1 分あたり約 0.10 ドルで、ビデオ会議の費用は 1 分あたり約 0.35 ドルであ
るため、100 ユーザーの場合の使用料金は 1 か月あたり 10,000 ドル以上に達する可能
性があります。 社内用 OCS 2007 R2 Live Meeting 会議の所有コストは 1 ユーザーに
つき 1 か月あたり 10 ドルをはるかに下回り、ホストされた Live Meeting クラウド サ
ービスの場合も同様であるため、結果として資本回収期間は通常 3 か月未満であり、それ
以降は継続的に費用を削減できます。1,000 ユーザーの場合の費用削減の概算は次のとお
りです。
(1 ユーザーにつき 1 か月 100 ドルの使用料金 - 1 ユーザーにつき 1 か月 10 ドルの
Live Meeting OCS 2007 R2 費用) × 1000 × 12 か月
= 年間 108 万ドルの潜在的な削減
費用削減の例
Crédit Agricole S.A. では、既に説明した出張費の削減に加え、OCS 2007 R2 の社内シス
テムを使用することで年間の会議費用を 200,000 ドル以上削減しました。
世界最大の半導体メーカーである Intel Corporation は、統合会議機能を利用するために
OCS 2007 R2 を展開したばかりですが、電話会議にかかる経費の 20% 以上の削減を見
込んでいます。
また別の例として、世界的な農業事業を行う Syngenta では、自社のサービス ベースの仮
想 (Web) 会議ソリューションをマイクロソフトの Web 会議に置き換えることで、会議
費用を 50% 削減しました。
機会 : 長距離電話料金と携帯電話料金の削減
費用削減の機会
長距離電話と携帯電話の通信事業者から請求される長距離電話料金またはテレホン カード
料金を削減できる重要な機会が存在する可能性があります。長距離電話料金は米国内で大
幅に低下しましたが、国際電話料金は依然として高く、通常イギリスへの通話は 1 分あた
り約 0.19 ドル、中国およびアジアの多くの国への通話は 1 分あたり約 0.34 ドルです3。
3
AT&T のテレホン カード料金 (2009 年、第 1 四半期)。www.att.com
8
ユニファイド コミュニケーションがもたらす費用とリソースの削減
多くの場合、現場のアクティブ ユーザー 1 人につき 1 か月あたり約 100 ドルで、特に
他の国の従業員、クライアント、またはパートナーへの携帯電話による国際通話ではさら
に高額になる場合があります。安全な VoIP ソリューション (OCS 2007 R2 など) を
利用すると、企業のデータ ネットワークまたはインターネット上でこれらの通話をルーテ
ィングして、それにより電話料金ベースのネットワークをバイパスすることで、外部プロ
バイダに対して支払われる長距離電話料金を削減できます。長距離電話料金と携帯電話料
金を削減するためのその他の実証済みの方法として、プレゼンス表示を使用して特にモバ
イル デバイスからの無駄な通話をすべて回避し、多くの通信をインスタント メッセージ
ング (IM) に移行する方法があります。これは電話での多数の短い通話に取って代わる方
法です。
発信者が通話に対する支払いを行う国における携帯電話通話の場合、UC ソリューションで
は、企業の UC システムでユーザーを呼び出して目的の相手に接続する機能をモバイル
ユーザーに提供できます。これにより、携帯電話のネットワーク料金を回避できます。
Microsoft UC を適用して費用削減を実現
OCS 2007 R2 には、安全な VoIP 通信スイートが用意されており、自己負担による長距
離電話料金と携帯電話料金を大幅に削減できます。これらの費用削減は次の 3 つの主要な
方法を使用することで実現します。
OCS 2007 R2 は、PC、Web ブラウザ、またはマイクロソフトのパートナーが提供する
IP 音声デバイスを介した、ユーザー間での非常に簡単な 「クリック操作によるコミュニ
ケーション」を可能にします。 OCS 2007 R2 は、多くのサポートされるデバイス、およ
び顧客またはビジネス パートナーとのセキュアな通話機能に関して優れています。このた
め、長距離電話の費用削減の範囲が非常に広くなります。
Communicator Mobile クライアントを使用する携帯電話のユーザーは、通話を開始する前に
Windows Mobile、BlackBerry、または Nokia のスマートフォンを使用してプレゼンス状態を
確認したり、場合によっては通話の代わりにインスタント メッセージング (IM) を使用
したりできます。
ユーザーは、社内の OCS 2007 R2 サーバーで各自の携帯電話を呼び出すようにすること
で長距離電話料金を回避したり、発信者が通話に対して支払いを行う国での携帯電話料金
をバイパスしたりできます。たとえば、海外出張者が海外から OCS 2007 R2 にログイン
し、インターネットを使用して VoIP により本社に接続して、無料で会社の同僚と話をし
たり、OCS 2007 R2 サーバーから市内通話を発信したりする場合、長距離電話料金を回
避できます。モバイル ユーザーはクリックして別の関係者に電話をかけることで通話料金
9
ユニファイド コミュニケーションがもたらす費用とリソースの削減
を回避します。OCS 2007 R2 は、まずユーザーの携帯電話を呼び出し、次に企業の電話
料金で目的の相手に接続します。
また、VoIP への移行を通じて、通信事業者のトランク終端の数を企業内の場所に集約させ
たり、携帯電話の支払いプランを再交渉して、場合によっては契約を再入札に出したりす
る機会が生じる可能性があります。最終的に、長距離電話料金および携帯電話料金を大幅
に削減できる可能性があります。
潜在的な費用削減の評価
企業が支払っている長距離電話の請求書および利用状況に基づく携帯電話の請求書を評価
します。または、企業の方針に応じて、従業員が直接これらの請求書の支払いを行ってい
る場合には、返済された費用およびテレホン カードの請求書の一部を取り上げて評価しま
す。多くの場合、一部の高速スプレッドシート分析では使用率の高い状況が特定され、こ
のような状況に対して、UC ベースの通話に迅速に移行することを計画できます。
費用削減の評価に関する目安は次のとおりです。
(平均的な長距離電話料金 (50 ドル/月) × 70% の削減) + (平均的な携帯電話の使用 (90 ドル/月)
× 30% の削減 (米国内の場合)) × 12 か月 × 1000 ユーザー
= 年間 744,000 ドルの潜在的な削減
費用削減の程度は、ユーザーの役割および国際通話の量によって異なります。使用料金の
高いユーザーを対象にすることで、6 か月未満で資本を回収することができます。
費用削減の例
Global Crossing では、社内スタッフと遠隔の要員の両方を OCS 2007 R2 に移行し、現在
では電話料金と従業員の出張費を合わせて年間 100 万ドル以上の削減を実現しています。
これには、既に説明した OCS 2007 R2 による携帯電話料金の削減が含まれ、7 か月で
資本を回収しています。OCS 2007 R2 ソフトウェアは既存の PC およびモバイル デバ
イスで動作するので、ユーザーは簡単に移行を受け入れることができました。
機会 : 施設費の削減
費用削減の機会
賃貸料および運用費 (光熱費、警備費などの費用) を含む施設費は、費用の削減対象とし
て重要です。
10
ユニファイド コミュニケーションがもたらす費用とリソースの削減
多くの企業は UC ソリューションを利用して、従業員が尐なくとも業務時間の一部におい
てリモートで作業できるようにし、従業員が出社する必要のある場合に利用可能な共有の
予備のデスクを備えています。企業がより広範囲に広がり、従業員の通勤時間が長くなる
と、効果的なリモート作業機能を導入した場合に従業員の満足度と生産性の両方が向上す
ることが研究によって明らかになっています。これらのプログラムを開始すると、残りの
オンサイトの従業員を統合して、部署、フロア、またはビル全体の光熱電気を止めること
で、費用の削減を開始することが可能です。場所の節約に関する見通しが長期にわたるも
のであれば、空いた場所を転貸すること、賃貸契約を解約すること、会社が所有する施設
を売却することができます。
Microsoft UC を適用して費用削減を実現
マイクロソフトの UC ソリューションは、柔軟性のある労働形態に対する優れたサポート
を提供します。Exchange Server および OCS 2007 R2 は、すべての通信方法 (通信の
「負荷」) およびシームレスな一連のツール全体でクラス最高の包括的な機能を提供しま
す。したがって、従業員は 「どこからでもアクセス可能」で、あらゆる場所から効率的に
作業できます。OCS 2007 R2 のプレゼンス機能を使用すると、従業員どうしが同じビル
内にいる場合と同様に、チームまたはグループ内で相互の状態を把握できます。また、リ
モート ユーザーは、ビル内にいる場合と同じ Microsoft Office ソフトウェア アプリケー
ションを使用して同じディレクトリ構造で作業するので、同じビル内で作業しているすべ
ての従業員メンバと同等の生産性とセキュリティでシームレスにリモート作業を進めるこ
とができます。
潜在的な費用削減の評価
もちろん、環境費用 (光熱費) と床面積あたりの純費用について、費用削減は業界および
地理的な条件によって異なります。費用削減の対象として最も適格なオフィス スペースの
使用率4 は、従業員 1 人あたり 150 ~ 300 平方フィートに及び、平均して 220 平方
フィートです。大都市5 では、年間で 1 平方フィートあたり約 27 ドルの費用がかかり、
電気を消してエネルギーを節約しただけで従業員 1 人あたり年間数百ドル削減でき、さら
に、賃貸契約を解約するか、大都市圏でのビルの賃貸を回避することで従業員 1 人あたり
年間 6,000 ドルも削減できる可能性があります。賃貸契約の解約または回避における資本
回収期間は通常 3 ~ 6 か月です。
4
5
目安としての計算ツール: http://www.officefinder.com/officespacecalc.html
シカゴのオフィス料金に関する予測: http://www.scribd.com/doc/4621481/Chicago-Office-8-8-08
11
ユニファイド コミュニケーションがもたらす費用とリソースの削減
潜在的な費用削減の評価
Rabobank では、必要なオフィス スペースを従業員 1 人あたり 26 m² (280 平方フィー
ト) からわずか 15 m² (161 平方フィート) に 40% 削減し (従業員 1 人あたり 100
平方フィートの削減)、本社ビルにおける運用費を 10% 以上削減できました。
Renault では、従業員が出社する場合に共有する予備のデスクを用意し、OCS 2007 を使
用して柔軟な作業方法を実現しています。合計 8.3% (2,000 台) のデスクを削減するこ
とで、柔軟な作業ソリューションを通じて年間最高 2,000 万ユーロ (2,770 万ドル) を
削減できる可能性があると見込んでいます。
通信インフラストラクチャの最適化
この領域では、即座のまたは短期的な費用削減を実現することに重点を置きます。統合を行う
ことで、結果として管理の負荷を軽減し、メンテナンス契約料を削減することは、すべての通
信負荷 (メッセージング、ボイス システム、サーバーおよびサイト、アプリケーション パッケ
ージ) で可能です。場合によっては、包括ライセンスまたは一括ライセンス パッケージに移行
することでライセンス費用を削減できます。
機会:通信システムの統合
費用削減の機会
電話、ボイス メール、インスタント メッセージング、電話/ビデオ/Web 会議などの通信
システムを統合することで、費用削減のための大きな機会が生じます。従来は、基本的に
1 か所につき 1 つまたは複数の PBX/キー システムがあり、多くの場合、ボイス メール、
対話型音声応答 (IVR)、コール センター、通話のアカウンティング、管理コンソールな
どの一連の関連システムが付属していました。現在ではユニファイド コミュニケーション
を利用して、システムを単一または 2 ~ 3 の場所やシステムに統合し、企業のワイド
エリア ネットワーク (WAN) またはインターネット上での安全なインターネット プロト
コル接続を介して他のサイトをサポートすることがきわめて実用的です。
多くの場合、この費用削減に関する取り組みを行うには、現在は非常に適切なタイミング
です。つまり、1990 年代後半にインストールされた多くの PBX およびボイス メール シ
ステムが製造業者のサポート終了時期に近づいており、いずれにしても今後についての決
定を行う必要があるのです。このような決定に統合モデルを適用することで、多くの場合
大幅に費用を削減できます。このアプローチでは、サイトを統合できる中央プラットフォ
ームを構築または拡張して、次に、対象となるサイトをその中央プラットフォームに徐々
に統合します。IVR または複雑なコール センターのような一部の特定項目がこの時点で統
12
ユニファイド コミュニケーションがもたらす費用とリソースの削減
合できる状態ではない場合でも、他のすべてのシステムを集約することで費用を削減でき
ます。
Microsoft UC を適用して費用削減を実現
OCS 2007 R2 は、音声通信システム統合のための高度に機能的なプラットフォームです。
ボイス メール システムも統合の対象とする場合には、多くの企業において Exchange
2007 および 2010 のユニファイド メッセージングでそのニーズを満たすことができます。
ユニファイド メッセージングのトピックに関する広範囲にわたる説明および関連する費用
削減やビジネス上の価値については、2009 年のホワイト ペーパー『The Compelling Case
for Unified Messaging』を参照してください。 多くのワークグループおよびサイトに必要
とされるすべての通信には、これら 2 つの通信プラットフォームで対応することができま
す。OCS 2007 R2 および Exchange Server はそれぞれ単一の管理インターフェイスを備えた
完全なソフトウェア環境であり、大幅に管理を軽減することができます。OCS 2007 R2 お
よび Exchange Server は、グループ、サイト、およびリモート作業者のサポートに関する柔
軟性の点で優れており、大幅に費用を抑えた迅速な統合を実現できます。
潜在的な費用削減の評価
通信インフラストラクチャの統合または代替交換は、費用回避の最大の機会になります。
これは、PBX およびボイス メールの代替交換が、特定のベンダおよび関連するサービスの
価格に応じて 1 ユーザーあたり 600 ドルから 2,000 ドル以上に相当する可能性があるため
です。代替となる OCS 2007 R2 の費用はこれらの価格帯の約半分であるので6、OCS 2007
R2 を使用する UC に 1,000 ユーザーを移行すると、長期的に固定費を 300,000 ドルから
1,700,000 ドルも回避できる可能性があります。
固定費を回避して即座に投資を回収できるだけでなく、従来の PBX およびボイス メール
システムの継続的なメンテナンス契約費用を排除することで、1 ユーザーの PBX ステー
ション/ボイス メール用メールボックスあたり年間 100 ドル程度を削減できます。さら
にシステムの運用管理を排除することで 1 つのシステムにつき年間 25,000 ~ 75,000
ドル程度の費用を削減できます。これは、企業内に複数の PBX/キー システムがある場合、
最も簡単に実現します。OCS 2007 R2 および Exchange Server が最も大きな影響をもたらす
ワークグループまたは場所から開始し、これらのシステムを徐々に廃止することができる
ためです。
費用削減の例
Lifetime Products では、ボイス メール システムを Exchange ユニファイド メッセージング
に統合することで、従業員 1 人あたり年間 16 ドル削減し、9 か月で資本を回収しました。
6
HTTP://WWW.UNICOMMCONSULTING.COM/LIBRARY/DEMYSTIFY_VOIP_AND_UC_PRICE_TRENDS_MP_SEP07.PDF
13
ユニファイド コミュニケーションがもたらす費用とリソースの削減
さらに、FAX の管理に Exchange UM を使用して多くの FAX 機器を廃止することで、年間
600,000 ドル削減しました。
26 か国に 4,600 人の従業員を擁し、言語、コンテンツ、およびテクノロジの外部委託サー
ビスを提供する主要プロバイダである Lionbridge では、40 の PBX システムを置き換える
ことで、資本投資を約 140 万ドル削減し、7 か月で資本を回収できると見込んでいます。
シェル石油では、OCS 2007 R2 を展開することで、200 以上の PBX システムと複数の電話
会議およびビデオ会議サービスの使用を停止できると見込んでいます。
機会 : メッセージング システムの統合とインフラストラクチャ管理の最適化
費用削減の機会
エンタープライズ メッセージングをサポートする統合されたソフトウェアと、向上した処
理能力 (64 ビット プロセッサ) およびストレージ オプションを組み合わせることで、多く
の企業で重要な費用削減の機会が生まれます。 費用削減の機会には、 1) 既存のメッセージ
ング インフラストラクチャの統合による費用削減、2) インフラストラクチャの管理の向上
による費用削減の 2 種類があります。
1) メッセージング システムの統合。 統合による費用削減が可能な既存のメッセージング
インフラストラクチャの主要な要素は次のとおりです。
 必要に応じて 64 ビットの仮想サーバーを使用して、場所別または部門別のサーバーを
統合 (必要であれば個別のドメインまたは識別情報を保持)。これにより、リモート サイ
トでの設備やサポートの費用を削減しながら一元的な統合を行うことができます。
 費用のかかるローカル/冗長メッセージ ストレージまたはアーカイブ システムが急増し
ている場所でのストレージ エリア ネットワーク (SAN)/ネットワーク接続ストレージ
(NAS) 構成の排除または回避。
 メッセージング ベースのアプリケーションの統合。 通常は、コンプライアンス、アー
カイブ、スパムおよびウイルス制御、メッセージング ベースのワークフロー アプリケ
ーション、共有フォルダ サポートまたはボイス メッセージングに対応するための多数
のスタンドアロンのローカル システムが存在します。多くの場合、これらのローカル
に分散したアプリケーションを統合して、運用費とメンテナンス費を大幅に削減するこ
とができます。
14
ユニファイド コミュニケーションがもたらす費用とリソースの削減
通信インフラストラクチャの場合同様、費用削減のためのここでの方法論は、一元化され
たメッセージング プラットフォームを構築または拡張すると同時に、既存のリモートまた
は異種混在のメッセージング システムおよび関連するインフラストラクチャを廃止するこ
とです。
2) メッセージング インフラストラクチャ管理の最適化。 電子メールは、複雑で管理に多くの
人員を要するミッションクリティカルな作業負荷です。 したがって、電子メール インフラス
トラクチャと管理システムを最適化すると、IT 部門の人件費を削減できます。
マイクロソフトのソリューションを適用して費用削減を実現
Exchange Server は、メッセージング、ストレージ、およびアクセス方式を統合して費用を
削減するための業界最高レベルの強力なソリューションです。費用の削減は、通常 64 ビ
ットシステムに統合することで、メッセージング サーバーの数を減らすことから開始しま
す。これにより、多くの場合にサーバー数を半減させることができます。さらに、
Exchange Server は直接接続型記憶装置 (DAS) をサポートするため、付加的なストレー
ジ エリア ネットワーク (SAN) またはネットワーク接続ストレージ (NAS) システム
の費用を回避できます。また、Exchange Server は、自動アーカイブおよびバックアップ
ソリューション、スパム フィルタ、およびウイルス保護機能を備えているため、これらの
目的で運用する既存のスタンドアロンのシステムを廃止することができます。
システム管理については、マイクロソフトでは、IT 運用を単純化し、メッセージング環境
の運用費用を削減できるようにする一連の System Center 管理ソリューションを提供して
います。このソリューションには、 サーバー仮想化、サービスの状態とパフォーマンス、
自動的な展開と管理、コンプライアンスと変更の管理、およびビジネス継続性が含まれま
す。企業では、システム管理に関するベスト プラクティスの採用が増加し、IT 部門の成
熟度が向上するにつれて、ユーザーあたりの人件費が下がり、サーバーあたりのダウンタ
イムも尐なくなります。 最近の調査では、7電子メール サーバーの作業負荷に対してサー
バー管理に関するベスト プラクティスを導入すると、費用を大幅に削減できることが示さ
れています。
7
この調査の詳細については、
HTTP://WWW.MICROSOFT.COM/INFRASTRUCTURE/SOLUTIONS/SPOTLIGHTONCOST.MSPX を参照してください。
15
ユニファイド コミュニケーションがもたらす費用とリソースの削減
ソース: Microsoft
潜在的な費用削減の評価
潜在的な費用削減は次の 3 つのカテゴリにおいて実現可能であり、新たな購入を回避した
場合、またはメンテナンス/サービス契約を解約した場合には 6 か月未満で投資を回収で
きます。
1) メンテナンスおよびサポートの対象となるサーバー数の削減。通常、50% 削減でき
ます。1 台のサーバーあたり年間 15,000 ~ 25,000 ドルの所有コストで、100 台から
50 台のサーバーに統合すると、年間で平均 100 万ドルの費用を削減できます。
2) ストレージとアーカイブのための補助的な SAN/NAS システムを統合するか、拡張
を回避することで、企業のメッセージ保持のポリシーに対応するために必要なスト
レージの量に応じて、数万ドルから数十万ドルの費用を回避できます。
3) 電子メール サーバーの展開と管理の自動化 (電子メール システムが対象) により、
サーバーあたりの IT 部門の人件費を年間で 9,000 ドル削減できます。
費用削減の例
イタリアの主要な電気通信企業である Telecom Italia では、専用の電子メール サーバーの数
が 40% 以上 (130 台から 70 台に) 減尐しました。
16
ユニファイド コミュニケーションがもたらす費用とリソースの削減
米国メリーランド州の電力会社である Constellation Energy では、DAS により年間で
250,000 ドルの費用が削減され、サーバー数が 41 台から 34 台に減尐し、バックアップ
と復元の減尐により年間で 1,000 人時が節約されました。
米国ジョージア州にあるエモリー大学では、ストレージ費用が 50% 削減され、サーバー 1
台あたりのユーザー数が 2 倍になりました。ホワイト ペーパーでは、エモリー大学が
Exchange Server 2007 へのアップグレードによって実現した総合的な利益について説明して
います。
AGC Automotive では、Microsoft System Center を使用して、ソフトウェアの展開、コンピ
ュータ資産の管理、およびサーバーの監視を効率化することによって、時間の大幅な節約
を実現しました。また、コンサルタント料が年間で 75,000 ドル以上削減され、データ セン
ターの管理の外部委託が不要になり、バックアップ回数が 40% 減尐しました。
機会 : UC アプリケーション ソフトウェア パッケージの統合
費用削減の機会
UC ソリューションでは、一般的に異なる種類の通信アプリケーション パッケージおよび
サポート ハードウェアの一部またはすべてを統合することができます。ほとんどの場合、
このことも、通信またはメッセージング インフラストラクチャの統合 (前記を参照) に
加えて費用削減の要因となります。例として、通話のアカウンティング/レポート作成シス
テム、通話の記録システム、対話型音声応答 (IVR) および音声ポータル アプリケーショ
ン、音声応答およびディレクトリ アクセス アプリケーション、通知システム、ポケット
ベル アプリケーション、ボイス システムまたはメッセージング システムへのリモート
アクセス、メッセージのアーカイブ システム、セキュリティおよび管理ソリューション、
業務継続、バックアップ システムなどが挙げられます。これらの機能を UC ソリューシ
ョンの統合された要素として提供することができれば、管理およびメンテナンスに要する
時間、ライセンス費、サービス契約料、ベンダ管理費用、賃貸料または減価償却費、およ
びエネルギー費をはじめ、特に異なるシステムの個別の管理に関して所有コストを削減で
きます。
前記のような一連のアプリケーション ソフトウェアおよび関連するサーバーや機器は、UC
ソリューションに置き換えることができる要素を特定するうえでの基準となります。従業
員の配置や繰り返し発生する費用 (メンテナンス契約など) を同時に評価することで、UC
ソフトウェア アプリケーションによる代替交換を通じて削減できる費用の合計を集計でき
ます。
17
ユニファイド コミュニケーションがもたらす費用とリソースの削減
Microsoft UC を適用して費用削減を実現
マイクロソフトの UC ソリューションである Exchange Server および OCS 2007 R2 には、従
来は個別に販売および展開されていた、最も広範囲にわたる統合された通信アプリケーシ
ョンの一連の要素が含まれています。基本的に、「費用削減の機会」で示した個別の機能
はすべてマイクロソフトの UC ソリューションの一部として利用できるようになり、統合
された Enterprise CAL Suite ライセンスを通じて入手できます。「付録 A」の表 1 では、
Exchange Server および OCS 2007 R2 ソリューションへの統合対象となる、さまざまなスタ
ンドアロンおよび従来の UC 関連のソフトウェア パッケージを示しています。「付録 A」
の表 2 では、単一の Enterprise CAL Suite ライセンスに基づいて統合できるその他の運用お
よびインフラストラクチャ ソフトウェアの機能を示しています (Enterprise CAL Suite の詳
細については後述します)。
潜在的な費用削減の評価
潜在的な費用削減を概算することは簡単であり、Microsoft UC ソリューションに統合可能
なスタンドアロンまたはサードパーティのソフトウェアのインベントリを実行することで
行えます。「付録 A」に記載された機能を実行するために現在使用しているアプリケーシ
ョンについて、対応する代替オプションをアプリケーションごとに評価することで、アプ
リケーションの統合および結果として生じる費用削減の機会が特定されます。
目安として、大規模な企業では、そうしたアプリケーションを 10 個所有し、500,000 ド
ルを投資して、それらのアプリケーションをサポートするための常勤の従業員を尐なくと
も 1 人必要とします。既存の異種のアプリケーションの購入、アップグレード、または交
換を回避できれば、通常は即座に投資を回収できます。その結果、統合に伴う人件費の削
減は年間 75,000 ドルに達する可能性があり、ライセンス回避による費用削減は 5 年間にわ
たり年間約 100,000 ドルになります。
費用削減の例
時間管理の分野で業務を展開する米国の企業である Franklin Covey では、Exchange Server
2007 および Outlook Web Access にアップグレードすることで、個別のサーバー費用とし
てのリモート接続費を約 40% 削減しました。
機会 : ソフトウェア ライセンスの最適化
費用削減の機会
前に説明したアプリケーション ソフトウェアの統合に加え、企業は、主要なソフトウェア
プロバイダが提供する最適な一括販売のオプションに注目することで、大幅な費用の削減
18
ユニファイド コミュニケーションがもたらす費用とリソースの削減
を実現できます。このオプションは、多数の UC プロバイダから提供され、特に
Microsoft UC および Office ソリューションを利用する企業に機会をもたらします。
統合型または一括販売のソフトウェアの価格設定に移行することによる費用削減は多大な
ものであり、数か月で実現します。移行のためには、単に購買注文およびライセンス契約
を交渉して更新するだけで済み、ユーザー アプリケーションに対するテクノロジの展開ま
たは変更を必要とせずに費用を削減できます。また、多くの場合、UC または一括ライセン
スに含まれる関連アプリケーションによって新しいビジネス要件に対応できるので、費用
を回避することも可能です。ソフトウェア パッケージを使用しているすべての部門 (IT、
通信、施設管理、管理、および基幹業務部門) を含めるために、広い視野でこの問題を検
討することが重要です。また、購買/調達部門と話し合いをして、ライセンスの機会につい
て指導したり、既存の契約に関する最新情報を入手したりすることが不可欠です。
Microsoft UC を適用して費用削減を実現
マイクロソフトが提供する Enterprise CAL Suite8 (E-CAL Suite) は、多岐にわたる Office 機
能と UC ソリューションの完全なパッケージを提供し、潜在的な費用削減は最大 50% に達
します。特に UC では、E-CAL Suite に Exchange Server 向けの Standard CAL および
Enterprise CAL (Enterprise CAL には、ユニファイド メッセージングとスパム/ウイルス
対策のパッケージが含まれます) と OCS 2007 R2 向けの Standard CAL および
Enterprise CAL (Standard CAL には、ピアツーピア通信のフル スイートが含まれ、
Enterprise CAL には、会議、グループ チャット、およびエンタープライズ VoIP の強力な
ソリューションが含まれます) の両方が用意されています。また、E-CAL Suite には、きわ
めて重要なコラボレーション プラットフォームである Microsoft Office SharePoint Server
も含まれており、これは Exchange/Outlook 環境および OCS/Communicator 環境の両方と
連携します。
次の表には、Microsoft Volume License Pricing (MVLP) から E-CAL Suite (Standard ま
たは Platform Enterprise Agreement) に移行した、従業員数 5,000 人の企業の費用削減を
示しています。
8
HTTP://WWW.MICROSOFT.COM/CALSUITES/
19
ユニファイド コミュニケーションがもたらす費用とリソースの削減
損益分岐点分析: コンポーネント CAL と Enterprise CAL Suite の比較
$1,000k
$900k
$800k
$700k
$600k
$500k
$400k
$300k
$200k
$100k
$0k
Office Communications Server STD CAL
Windows Rights Management Services CAL
Microsoft Operations Manager Client OML
Office Exchange Server Enterprise CAL
Forefront Security Suite
Office SharePoint Server ENT CAL
Office Communications Server Enterprise CAL
ECAL Sute Replacement Value
MVLP A
Standard EA
Platform EA
ECAL Suite
潜在的な費用削減の評価
マイクロソフトのライセンス情報では、Enterprise CAL Suite のライセンス価格に関して最
大 50% の費用削減が可能であることが示されており、融資オプションを利用すると即座に
資本を回収できます。前の例では、Platform EA の場合に 1 ユーザーあたり 190 ドルの費用
が 69 ドルに削減されました。E-CAL Suite に関する詳細情報については
HTTP://WWW.MICROSOFT.COM/CALSUITES/ を参照してください。
費用削減の例
Del Monte Foods では、「次世代デスクトップ」ソフトウェアのライセンスを別々のライ
センスから Enterprise CAL Suite に移行することで、テクノロジ関連の費用を 16% 削減
し、3 年間で 492,000 ドルを直接削減すると共に、Enterprise CAL Suite に含まれる有益
なアプリケーションがさらに加わることになりました。費用の削減と回避を合わせた合計
は 150 万ドルに達しています。
メキシコの最大の公的教育大学の 1 つである Instituto Politécnico Nacional では、マイク
ロソフトの UC ソリューションと E-CAL スイート契約を採用しており、ライセンス費用、
運用費用の削減、および費用の回避で、年間で 200 万米ドル削減できる見込みです。
人材の活用とリスクの管理
この領域では、基幹業務において実質的な生産性向上を実現することに重点を置きます。これ
により、経済情勢に応じた人員の削減、または採用や空いている職種の補充に関する制約が要
求される場合でも、ブランド価値や顧客サービスを維持または改善することができるようにな
20
ユニファイド コミュニケーションがもたらす費用とリソースの削減
ります。これは、 1) 全般的な従業員の効率性 2) 効率化されたワークグループ プロセスおよび
コラボレーション プロジェクト、という 2 つの層で行われます。
また、組織では、情報漏えいや、法令および法的な開示の要求の非遵守による損失のリスクを
回避するために、予防措置を講じる必要があります。 UC ソリューションを利用すると、コミ
ュニケーションのセキュリティ保護のためや、コミュニケーション関連の領域における企業の
統制および法令遵守のために必要とされる従業員を削減できます。
機会 : 従業員の効率の向上
費用削減の機会
従業員の効率性向上は多大なものになると共に、人員の削減を考慮した場合に不可欠とな
ると考えられます。UC ソリューションを利用して、日常の作業環境におけるコミュニケー
ション関連の障壁を取り除くことで機会が生まれます。 重要な費用削減の機会としては、
適切なリソースを迅速に探し、応答できない人に対する電話やメッセージを回避するため
の、プレゼンスおよび IM ツールが挙げられます。それ以外にも、ドキュメント、電子メ
ール、連絡先の名前をクリックしてコミュニケーションを行うなど、簡素化されたコミュ
ニケーション作業を通じて費用を削減できます。「場所を問わないアクセス」によって、
モバイルの場合にユーザーの生産性が維持され、時間と移動を削減できます。これらはす
べて同じ作業負荷での従業員レベルの削減につながり、結果として部門レベル、機能レベ
ル、また最終的に企業の費用レベルでの削減が実現することになります。
以下のケース スタディの事例で説明しているように、個々の従業員の生産性は 1 日につき
1 人あたり 10 ~ 60 分以上の範囲で向上し、従業員の時間が 2 ~ 12% 節約されることに
なると考えられます。費用の削減を実現するために、IT/通信および基幹業務部門の両方に
おいて推奨されるアプローチは、残っている従業員用に新しい UC ツール (およびトレー
ニング) を利用することで、状況に応じた雇用停止、残業削減、または一時解雇に対応す
ることです。 こうした新しい UC ツールを迅速に導入展開することは、営業、サービス、
カスタマ ケア/売掛金担当など、顧客に直接対応する職務を対象に削減を行う場合に特に
重要です。
Microsoft UC を適用して費用削減を実現
マイクロソフトの UC、特に OCS 2007 R2 は、次のようなコミュニケーションに関する生産
性を通じて実際の現金の支払いを伴う費用の削減、人員の削減による費用の削減を実現す
るための最適なソリューションの 1 つです。
21
ユニファイド コミュニケーションがもたらす費用とリソースの削減
 OCS 2007 R2 と Exchange Server はいずれも完全に統合されたスイートであり、従業員
のコミュニケーションに関する生産性を最適化します。
 マイクロソフトの UC ソリューションは、PC クライアント、ブラウザ、およびモバイ
ル デバイスを介して 「場所を問わないアクセス」を提供し、こうした生産性の向上を
最も広範囲にわたって実現します。
 マイクロソフトの UC ソリューションは Office および SharePoint ツールとネイティブ
に統合され、効率性をさらに高めることが可能になります。
 Forefront セキュリティ ソリューションと System Center 管理ソリューションは、
Exchange Server および Office Communications Server と連携して、通信インフラスト
ラクチャのセキュリティ保護や管理の費用を削減できます。
新しい UC ツールは、他の使い慣れた Microsoft Office ツールと一貫性があるため、トレ
ーニングと導入が簡単です。
潜在的な費用削減の評価
基本的な生産性ツールを実装することによる費用の削減は、年間に削減される人件費の 5
~ 10% に及びます。従業員は次の 3 つのグループに簡単に分類できます。
1)
頻繁に移動する従業員。サポートのための連絡に要する時間の削減、また、顧客か
らの不在時の着信およびコールバックを回避することで費用を削減できます。
2)
社内で作業する、1 日のコミュニケーション量が多い従業員 (使用状況のレポート
で確認できます)。より優れたツールでこれらのコミュニケーションを自動化し、
効率化を図ることで費用を削減できます。
3)
製造または物流管理担当の従業員など、その他すべての従業員。通常は、(ワイヤ
レス デバイスおよびポータルを介した) 優れた情報配信によって費用を削減するこ
とが可能であり、サポート、承認、または特例に伴う遅延を大幅に軽減できます。
多くの場合、それぞれの対象グループについて試験調査を実施し、生産性の向上に関して
最も効果的な領域を見つけることが役立ちます。これらの最も効果的な領域での実装によ
り、雇用の回避や人員の削減または異動が可能になる場合、通常 6 か月未満で資本を回収
できます。
22
ユニファイド コミュニケーションがもたらす費用とリソースの削減
費用削減の例
Global Crossing では、顧客への応答性が改善し、人件費が 75% 削減されると同時に、ビ
ジネス プロセスに統合された UC プレゼンスとインスタント メッセージングに移行する
ことで、営業実績が 3 年間で 70% 増加しました。
Microsoft IT では、OCS 2007 R2 の広範囲にわたる展開を評価した際に、Microsoft UC のユ
ーザーからの報告に基づくと 1 日あたり 28 分 (5.8%) 生産性を向上できることを確認して
います。
機会 : ワークグループとコラボレーション プロジェクトの効率化
費用削減の機会
個人の生産性を向上させることは重要ですが、UC ツールをチーム (ワークグループ、部
門、プロジェクト チーム、または連携して共同で作業を行う同様のグループ) 内に適用し
て特定の目標を実現したり、プロジェクトの成果を生み出したりすることで、利益がさら
に大きくなり、多くの場合、より簡単に利益を測定できるようになります。UC 機能を使用
して迅速に作業を行うワークグループの例は数多くあります。UC 機能を使用しなければ、
電子メールの応答、または音声メッセージに対するアクセスを待ったり、特定の人がオフ
ィスに戻るのを待ったりして時間を無駄に費やすことになる可能性があります。
これを効率化する 2 つの主要なツールとして、コラボレーション ツールにリンクされた
会議と、単一の番号/ID アクセスによる 「クリックでコミュニケーション」機能を備えた
プレゼンス情報があり、いずれも「場所を問わないアクセス」によって実現します。メリ
ットとしては、プロジェクトの期間の短縮により消費するリソースを削減し、販売サイク
ルの短縮により収益の増加または営業人員の削減を実現でき、さらに、尐ないリソースで
顧客サポートを改善することができます。
Microsoft UC を適用して費用削減を実現
OCS 2007 R2 ソリューションは、Exchange Server および SharePoint Server と組み合わせる
ことで、この費用削減カテゴリのためのあらゆる機能を備えたソリューション セットを提
供します。OCS 2007 R2 は、(1) 前に説明したすべてのコミュニケーション ツールにより、
また (2) Office アプリケーション、SharePoint のワークスペースやポータル、および (OCS
の展開ツールや API を使用する) ビジネス アプリケーションのような、ワークグループのビ
ジネス ツールにコミュニケーション ツールを完全かつ効果的に統合することで、ワークグ
ループの生産性を十分にサポートします。
リソースの削減や最適化は、統合されたソリューション セットに大きく依存します。さま
ざまなベンダがスタンドアロン アプリケーションとして提供する個々のソリューション要
23
ユニファイド コミュニケーションがもたらす費用とリソースの削減
素が市場に数多く存在しますが、マイクロソフトによる統合は、ワークグループの生産性
向上に必要とされる統合された機能の提供において推奨されます。
潜在的な費用削減の評価
コミュニケーションや会議における遅延をなくし、作業成果物のやり直しや調整を回避し
てプロジェクトまたは作業の完了を加速化することで、費用を削減できます。これを評価
する最良の方法は、企業内で同時に進行するプロジェクト、販売提案、または同様の作業
の数を見積もって、必要に応じて大小のプロジェクト別にグループ化し、コミュニケーシ
ョンの向上を通じて縮小されるこれらのプロジェクトの範囲を見積もることです。投資回
収はプロジェクトの完了に関連付けられるため、最初に企業内でプロジェクト期間の短縮
に焦点を当てることにより、6 か月未満で投資を回収できます。
一般的に、プロジェクトの期間と範囲が約 25% 削減されます。プロジェクトに関連する従
業員 100 人あたりの費用削減の概算は次のとおりです。
(100 × プロジェクト完了時間における 25% の削減 × 従業員 1 人あたり年間平均 70,000 ドル
の報酬と諸経費) = 年間 1,750,000 ドルの潜在的な人件費削減。
費用が削減されるだけでなく、より迅速にプロジェクトを完了して利益を実現できます。
費用削減の例
大手製薬会社である Astra Zeneca では、新製品の市場投入までの期間を 6 か月以上早める
ことで、結果としてプロジェクト費用を削減し、さらに重要な点として、数十億ドルもの
追加収益達成の可能性があると報告しています。
メキシコ全体で 80 か所のオフィスに 4,000 人の従業員を擁する Infonavit (National
Workers' Housing Fund Institute) では、Microsoft OCS 2007 により、合理化されたコミュ
ニケーションとコラボレーションに基づいて従業員がより効率的に融資の処理を行うこと
ができるようになっています。これにより、Infonavit の従業員の融資処理能力が 6% 向上
し、年間 30,000 件の追加融資が処理されています。
200,000 人以上の低所得者および身体障害者の会員にサービスを提供する医療ネットワーク
である Care1st Health Plan では、音声対応の発信アプリケーションを作成して患者の予約設
定や予約の確認を行うことでワークグループの時間を解放すると同時に、Initial Healthcare
Assessments に関する新会員の規定要件への対応が 3 倍に向上しています。
24
ユニファイド コミュニケーションがもたらす費用とリソースの削減
機会 : セキュリティの簡素化と保護の強化
費用削減の機会
セキュリティの侵害によって発生するダウンタイムや情報漏えいに関する費用については、
既に十分に説明されており、IT コストにもビジネス生産性に対するコストにもなります。
このような脅威からメッセージング環境を保護する際の複雑さは、IT コストを増大させて
おり、サービス自体のパフォーマンスに影響を与えることもあります。
統合されたソフトウェア スイートは、このようなリスク管理の費用を削減する良い方法の
1 つです。現在の費用の大半は多数のデバイスやレイヤ (ファイアウォール、フィルタ、
ウイルス検索ソフトウェア、暗号化機能、VPN など) を構成するための労力に起因してい
るので、完全な、十分に統合されたスイートによって、この費用が大幅に削減されます。
マイクロソフトのソリューションを適用して費用削減を実現
Microsoft Exchange Server と OCS 2007 R2 は、それぞれ安全で安定した環境を実現できる
組み込みの保護を備えており、さらに、情報漏えいや急速に変化する脅威の様相から UC 環
境を保護するための統合された Forefront セキュリティ ソリューションを提供します。
Exchange Server でのリスクの管理とセキュリティの簡素化
 Exchange には、最新のセキュリティ上の脅威が企業のファイアウォールに到達する前
にそのような脅威から保護するために、リアルタイムのウイルス/スパム対策ソフトウ
ェアや電子メール向けサービスなどのセキュリティ技術が組み込まれています。
 Forefront Security for Exchange Server を使用すると、組み込みの情報保護によって重要
な電子メールを自動的に制御でき、その重要な電子メールをより安全にビジネス パー
トナーに送ることができます。
 Forefront Security for Exchange Server を使用すると、複数のスキャン エンジンを同時
に実行できます。最大で 8 個のエンジン (Authentium、CA、Kaspersky Labs、Norman
Data Defense、Microsoft、Sophos、および VirusBuster) から選択し、最大で 5 個のエ
ンジンを同時に使用できます (下記のグラフを参照)。
OCS でのリスクの管理とセキュリティの簡素化
 OCS には、企業内での、また、クライアントやサプライ チェーン パートナーなどのゲ
ストを含むリモートにログインしたユーザーに対する、あらゆるメディア ストリーム
25
ユニファイド コミュニケーションがもたらす費用とリソースの削減
(音声、Web、ビデオ、IM) に対応する完全な暗号化機能が組み込まれています。
 Forefront Security for OCS では、複数のスキャン エンジンによって IM マルウェアから
保護し、不適切なコンテンツをブロックできます。
このグラフは、コンシューマのウイルス対策 (AV) 製品の AV-Test の結果を示しており、
平均の応答時間が単一エンジンのベンダはそれぞれ 5 日、4 日、6 日であったのに対し
て、Forefront の複数エンジンのセットは 3.1 時間以下であったことがわかります。
潜在的な費用削減の評価
組み込みのサーバー セキュリティおよび統合されたセキュリティ ソリューションを組み
合わせるこの方法では、Microsoft Exchange Server と OCS 2007 R2 によって、次のよう
に、エンド ユーザーの生産性を向上させ、業務コストを削減することができます。
1) 単一のソリューション統合によって、より安定したメッセージング サーバー環境と
最新の脅威からの高度な保護を簡単に実現できます。
2) 集中管理と可視化によって、コミュニケーション環境のセキュリティをより簡単に
管理できるようになります。
26
ユニファイド コミュニケーションがもたらす費用とリソースの削減
3) 情報保護と安全なアクセスによって、情報の共有や組織の境界を越えた共同作業が
容易になり、エンド ユーザーの生産性が向上します。
費用削減の例
スイスの医療産業における IT ソリューションの主要プロバイダである HINT では、メッセ
ージング インフラストラクチャを Exchange Server 2007 および Forefront Security と統
合して、費用を削減し、柔軟性を向上させました。 また、管理を簡素化してメンテナンス
費を 50% 削減すると同時に、高度なメッセージング機能を顧客に提供しています。
機会 : 統制とコンプライアンスの簡素化
費用削減の機会
法律、規制、または企業ポリシーのいずれによるものであっても、多くの企業は、かなり
の時間とリソースを費やして、適切な統制および指定されたガイドラインへの準拠を確実
に行う必要があります。
従来、コミュニケーション ソリューションにおける統制とコンプライアンスは、既存のシ
ステムへの手動プロセスによる重複、またはビジネス アプリケーション ソフトウェアに
対する個別のアドオン ソフトウェア モジュールの追加によって行われていました。機能
の中核となる UC ソリューションに統制とコンプライアンスを組み込み、手動の重複また
は次善策による手順を回避し、個別のモジュールを削除できるようにすることで費用削減
の機会が生じます。
Microsoft UC を適用して費用削減を実現
現在 Exchange Server と OCS R2 はいずれも、自動的にコンプライアンスのサポートと実施
を行うことができるようにする機能の統合と完全性に関して、企業向けのコミュニケーシ
ョン ソリューションの中でも独自に差別化される存在となっています。証拠書類を必要と
する規制に準拠するために、Exchange Server と OCS 2007 R2 はいずれもログの記録、録音、
アーカイブ、および必要な情報の検索機能を備えています。セキュリティとプライバシー
を必要とする規制に関しては、いずれの製品も、情報およびコミュニケーションの送信の
暗号化に最大限に対応しています (たとえば、企業ファイアウォールの外部にいる場合は、
PSTN または携帯電話ネットワークでの音声通話は暗号化されません)。さらに、Exchange
Server は、Active Directory Rights Management と連携して、承認されていないユーザーに
よる情報アクセスを制限できる設定を可能にします。また、OCS 2007 R2 は、通信セッシ
ョンに対するアクセス制御を備えており、不正アクセスを防止して、任意の時点でアクテ
ィブな参加者を記録できます。
27
ユニファイド コミュニケーションがもたらす費用とリソースの削減
その結果、運用費を抑えて統制とコンプライアンスを向上させることができます。もちろ
ん、従業員の時間を削減し、従来必要とされていたサードパーティのアプリケーションや
システムを廃止することで直接費用を削減できます。品質、確実性、および遵守の簡素化
の点で成果が向上し、場合によっては、数千ドル、さらには数百万ドルの補償費用を回避
できます。
潜在的な費用削減の評価
統制とコンプライアンスの向上に伴う価値は、企業の業界や歴史的な状況に応じて異なり
ます。従業員の時間と使用される個々のアプリケーションやサーバーの一覧を作成してそ
のニーズに応じることをお勧めします。情報調査やレポート作成の作業は引き続き発生し
ますが、複数のアプリケーションまたはサーバーを管理するための人員や手動での情報抽
出の手間は減尐します。それぞれの事例は特有なものであるため、概算は提供していませ
ん。
費用削減の例
米国カリフォルニア州に 1,200 人の従業員を擁する建築業者である Webcor Builders では、
Exchange Server 2007 の高度なアーカイブ機能を使用して効果的なメッセージ保持と法令
遵守を確実に行うことで、IT スタッフの時間に関して 70,000 ドル、弁護士スタッフの時
間に関して 40,000 ドルの削減を実現しました。
28
ユニファイド コミュニケーションがもたらす費用とリソースの削減
まとめ
このホワイト ペーパーでは、 自己負担費の削減、通信インフラストラクチャの統合、および
人材の活用の 3 つの広範囲にわたる費用削減カテゴリで、具体的な削減の機会について説明し
てきました。次の表は、潜在的な費用削減の概算をまとめたものです。
削減のカテゴリ
自己負担費の削減
出張費
Microsoft UC の重点機能
潜在的な費用削減 (概算)
統合会議
会議サービス費の削減
統合会議
電話料金および携帯電話料金
UC のデスクトップ/モバイ
ル デバイス
柔軟な勤務形態、場所を問
わないアクセス
従業員 1 人あたり年間 913
ドル
ユーザー 1 人あたり年間
1,000 ドル
従業員 1 人あたり年間 744
ドル
従業員 1 人あたり年間
6,000 ドル
施設費の削減
通信 インフラストラクチャの最適
化
通信システムの統合
メッセージング/FAX システムの統
合
アプリケーション パッケージの統
合
ソフトウェア ライセンスの最適化
UC とシステムの統合
Exchange Server の機能
システム管理の最適化
統合された UC ソリューシ
ョン
Enterprise CAL Suite の価
格設定
Systems Center の管理
人材の活用
従業員の効率の向上
UC に基づく生産性の向上
ワークグループ プロジェクトの効
率化
統制とコンプライアンスの簡素化
UC ベースのコラボレーシ
ョン ツール
UC の機能強化とツール
従業員 1 人あたり年間 400
ドル
従業員 1 人あたり年間 300
ドル
従業員 1 人あたり年間 100
ドル
従業員 1 人あたり年間 120
ドル
従業員 1 人あたり年間 27
ドル
従業員 1 人あたり年間
2,000 ドル
プロジェクトの人材あたり
年間 17,500 ドル
従業員 1 人あたり年間 92
ドル
すべての主要カテゴリにおいて注目に値する費用削減の機会があります。実行に関する意思決
定は、ビジネスのニーズとタイミングによって異なります。ほとんどすべての場合、出張、会
議サービス費、電話料金および携帯電話料金を削減することでわずか数か月以内に大幅に費用
を削減できます。同様に、ソフトウェア ライセンスを最適化することで、数か月以内に費用を
29
ユニファイド コミュニケーションがもたらす費用とリソースの削減
削減できるようになります。インフラストラクチャの最適化は、物理的な変更やソフトウェア
の再構成を行う必要があるので、通常、利益が出るまでに場合によっては 3 ~ 6 か月という長
い期間を要しますが、費用の削減と利益は多大で、持続的なものになります。人材の活用は、
より大きな費用削減または費用回避の実現につながり、人員の削減を考慮した場合に不可欠と
なる可能性がありますが、可能な費用削減を最大限に実現するには、ビジネスの方法やプロセ
スを変更する必要があります。
費用削減の計画と実現における支援を行うために、マイクロソフトはビジネス価値の計算ツー
ルを開発し、費用削減とユニファイド コミュニケーションの価値を評価しました。マイクロソ
フトの顧客担当者とパートナーは、特に各企業でその価値を評価できるようにこの計算ツール
を提供することができます。次の表は、大規模 (5,000 ユーザー) および中規模 (500 ユーザー)
のそれぞれの企業について、その計算ツールによる標準的な 2 つの分析結果をまとめたもので
す。このデータは、それぞれの場合について、1 年目に見込まれる利益と費用削減を示してい
ます。潜在的な費用削減は 2 年目以降に大きくなりますが、表では、1 年以内の迅速な資本回
収を実現できることを強調するために、1 年目の潜在的な費用削減のみを示しています。 もち
ろん、前に示した表の費用削減の概算に基づくケース スタディの場合とは、1 人の従業員につ
いて計算される潜在的な費用削減は異なります。
1 年目の潜在的な年間利益
大規模企業
( 5,000 ユーザー)
業務の成果の向上
エンド ユーザーの生産性の向上
1 年目の利益
US$
費用の削減
545,942
中規模企業
(500 ユーザー)
1 年目の利益
US$
94,182
1 年目
1 年目
会議とトレーニングのための出張費の削減
US$
2,475,000
US$
247,500
電話/ビデオ /Web 会議の費用の削減
US$
1,765,680
US$
154,428
テレフォニー料金の削減
US$
420,000
US$
122,000
不動産および事業所の費用の削減
US$
230,000
US$
30,000
ボイスメールの費用の削減
US$
150,000
US$
30,000
メッセージングの費用の削減
US$
660,089
US$
57,263
1 年目の潜在的な年間利益の合計
US$
6,246,711
US$
735,373
1 ユーザーあたりの利益
US$
1,249
US$
1,471
このホワイト ペーパーおよびまとめの表に示したように、UC の機能は費用削減の取り組みに
直接関係します。 また、UC ソリューションは、雇用の停止または人員の削減によって生じる
課題を解消するのに役立ちます。同時に UC は、コミュニケーションにおける障害を取り除き、
トランザクションを加速化させ、部門、チーム、さらには個人の生産性と効率性を高めること
でビジネス上の価値を創出します。企業のビジネス プロセスを最適化するために統合された
OCS 2007 R2 と Exchange Server によるコミュニケーションを通じてさらなるビジネス上の価
値が実現します。
30
ユニファイド コミュニケーションがもたらす費用とリソースの削減
こうした利益を実現するための費用は企業の状況によって異なりますが、ほとんどすべての場
合、特に大企業においては、選択的かつ段階的な実装を行うことで大幅な純利益が生じます。
高い競争力を持つ企業は、費用削減の取り組みに加えて、現在の景気の低迷を利用して再編成
や再配置を行い、景気回復サイクルの期間に市場シェアを拡大し、顧客との関係を強化して、
ビジネス上の価値全般を高めることで、より有利な状況になります。
マイクロソフトの UC ソリューションでこうした即効性が高くかつ継続可能な費用削減と利益
を実現する多くの方法について説明してきました。マイクロソフトの UC ソリューションには、
費用の削減を裏付けるために示した価値に加えて、将来の成長および展開のためのプラットフ
ォームを備えた、今日の重要なビジネス ソリューションを提供するように設計されたインフラ
ストラクチャが用意されています。
これらの UC による費用削減オプションを徹底的に検討することをお勧めします。継続可能な
長期にわたる利益と競争上の優位性によって即座に短期間で費用を削減できます。現在のよう
な困難な時期において、UC ソリューションの強力な新機能を理解して導入する機会は不可欠
です。そのプロセスにリソースをお役立てください。ご成功をお祈りします。
31
ユニファイド コミュニケーションがもたらす費用とリソースの削減
付録 A:スタンドアロン アプリケーションの統合
表 1:次の表は、OCS 2007 R2 と Exchange Server スイートに統合することが可能なサードパー
ティおよびスタンドアロンの標準的なソフトウェア アプリケーション パッケージの一覧です。
企業で使用しているアプリケーションの確認、およびマイクロソフトの UC ソリューションへ
の統合による潜在的な費用削減の概算については、マイクロソフトのパートナーまたは顧客チ
ームにお問い合わせください。
統合の対象となる UC 関連のアプリケーション
Web 会議サービスまたはサーバー
マルチパーティの電話/ビデオ会議サービスまたはシステム
従来の PBX/キー システムおよび初期の VoIP システム
サードパーティまたはパブリック インスタント メッセージング
/プレゼンス
グループ チャットまたは永続的なチャット システム
通話記録システム
通話明細システム
IVR および音声応答システム
部門別 ACD システム
ボイス メールおよびユニファイド メッセージング システム
携帯メールの配信
電子メール メッセージおよびファイル共有へのアクセス用の
VPN ソフトウェア
電子メールのスパム対策およびウイルス対策
電子メールのセキュリティおよび暗号化
ジャーナリングとアーカイブ
電子メールのバックアップおよびクラスタ化
統合先の Microsoft UC
製品
Office Communications
Server 2007 R2
Exchange Server 2007 お
よび Exchange Server
2010
32
ユニファイド コミュニケーションがもたらす費用とリソースの削減
表 2:次の表は、Enterprise CAL Suite に含まれるその他の企業アプリケーションを示しています。
これらのアプリケーションにより、潜在的な費用削減がさらに加わり、UC への投資が強化さ
れ拡大します。
統合の対象となるその他のビジネス アプリケーションと
インフラストラクチャ アプリケーション
電子メールの保護
電子メールのスパム対策およびウイルス対策
ホストされた電子メール フィルタ処理
ビジネス データの検索
電子情報開示
統合先の Microsoft
Enterprise CAL Suite 製品
Forefront Security for
Exchange Server
Office SharePoint Server
ブラウザ ベースの KPI、ダッシュボード、Excel サービス
ビジネス データ接続
ブラウザ ベースのレポート作成
ブラウザ ベースのフォーム
一元化されたフォーム データ収集
フォーム ワークフロー
ドキュメントの保護、監査、保持
コラボレーションのウイルス対策
クライアントのマルウェア対策
デスクトップの監視および監査
インスタント メッセージングの保護
Active Directory Rights
Management サービス
Forefront Security for
SharePoint
Forefront Client Security
Microsoft Systems Center
Forefront Security for Office
Communications Server
33
ユニファイド コミュニケーションがもたらす費用とリソースの削減
付録 B:著者について
UniComm Consulting, LLC、社長、Marty Parker
Marty Parker は、1990 年代後半以降のユニファイド コミュニケーショ
ンにおけるリーダー的存在であり、リアルタイムおよび非リアルタイ
ムの通信をビジネス アプリケーションに統合することで、ユニファイ
ド コミュニケーションが新しい不可欠なソリューションとなるよう促
進してきました。垂直市場の営業、マーケティング、財務、および
IBM との戦略企画の経験を持ち、一貫して新しいテクノロジのビジネ
ス上および財政面での利益に焦点を当てています。Lucent と Avaya で
は、UC 製品およびソリューションの定義と開発においてリーダー的役
割を担い、効果的な UC パッケージの中核的要素としての音声、Web、およびビデオ会議の融
合を提案してきました。2005 年以降は、UC を専門とする独立したコンサルタントになってい
ます。
カリフォルニア大学バークレー校 Haas ビジネス スクールの経営学学士号を取得しています。
UniComm Consulting, LLC、社長、Don Van Doren
Don Van Doren は、コール センター、コンタクト センター、および対
話型音声応答のテクノロジとソリューションにおける独立した主要な
コンサルティング会社である Vanguard Communications での創業者兼
社長としての 25 年の実績を活かして、ユニファイド コミュニケーショ
ン業界に参入しました。彼は、ユニファイド コミュニケーションが、
コンタクト センター業界の知識と経験が基盤になる領域であると考え
ています。ユニファイド コミュニケーションにおいて彼が重視する点
は、通信イベントを管理し、ビジネス プロセスの情報と統合すること
で、企業がビジネス プロセスを向上させ、顧客と従業員の満足度を高め、それと同時に、現金
の支払いを伴う費用の削減と最大の ROI を実現できるようにすることです。
ミシガン大学の経営学修士号とエール大学の学士号を取得しています。
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