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矧台形

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矧台形
21巻・4号(1969.4)
生 産 研 究 139
11川llllllllllMlllllr川lllMllMMIIIIIITIIIIIMIIIIII川IMNIIIIIIIIIIIIIIIITIIIIIIIIIMIIIItlMIMIIItl川tllUIMIIIIMMIUI川lllMllM川IMII“ll川tllllllllllMHItllllll川11111111111!11111tlllll研究速報
UDC 621.771.63.011
ロールフォーミングに関する実験的研究第3報
Experimental Study en Co!d Roll Forming 3 rd Report
一基本的断面形状に関する実験(3)一
一一一Experiments on Fundamental Forming Sections(3)一
鈴木 弘・木内 学・中島 聰・赤堀明夫・雪竹泰三・柴田忠臣
Hi・・m・ISUZUKI・M…b・KIUCHI・S・t・・hi NAKAJIMA・Aki・AKAHORI・T。i。6 YUKITAKE。nd T、d。。mi SHIBATA
1. ま え が き
断面の曲げ角2θで表示し評価検討する,ここで次の各
V形・台形曲げは円弧形曲げと同様にロールフォーミ
種の係数を導入する.成形断面係数ξ一COS(θ)R。11・素材
ングにおける成形断面および成形工程の基本的構成要素
断面係数rp ・・ 2 b/t’成形曲げ係数ζ一(ρy)R。ll/t’圧下係
として重要な部分を占めている.本報では一連の研究の
数∠=RC/t’台形断面係数K=2う/W・みかけの対ロー
うちからこのV形・台形断面の単スタンドおよびタンデ
ル進入角α・=G耳/RGD・RH/SD・上下ロール径比r
ム成形に関して,各種成形条件・成形過程と製品形状と
−D1/Z)2・曲げ角成形度f=θ/(θ)R。11.これらの係数は
の関係について報告する.
成形の度合や特性・素材の対ロール進入径路およびロー
2.実験方法
ルから受ける束縛の強弱等を示す指標となる.
実験は1∼3組のV形または台形の成形n一ルを第2
3. V形曲げに関する実験結果
報図1のように配置し,左方から素材平板をそう入し半
6.0
毫
開断面の製品を得る.実験条件因子と具体的数値は表1
の通りである.上記の条件下で得た製品の形状を全体的
[ 0.4∼3.2 1.0∼3,0
1/ρ.、朋、:Pの
△
1/ρ。、(RH,:Pの
罵、
。1(RH1:P}
一
A 隔
A 、
遷.2.。
ISPC1, SS41,・B,.O, B。.1/2H
素材板厚(t)
1/
●
讐
漂゜・°
@ 、
\
@ 、
@ 、
1
一十一
怪
素材
40∼94 70∼140
ξ30
o
樋÷
矧台形
素材板幅(2の
、、 、
T,P.:3.0×94∬41
曇 2・°
表1 実験条件一覧 (mm)
康材材質
2=−0.5
煮
ROLL:シVM
ξ】嵩一〇.866
9
形状因子の長手方向そり曲率1/ρ。と部分的形状因子の
lv
、\ 、、 、
ギ4.0
、、
唱蟻
一〇・075−0.05 0.O O.05 0.075
対ローyル進入角α=R.H./S.D.
1
凹ロール曲げ角(2θ)凹or(ξ凹)・
90°∼150°
90°∼150°
凸ロール曲げ角(2θ)凸or(ξ凸)
図1 ロール高さR.H,が製品の長手方向そり
go°∼150°
90°∼150°
の曲率(1/ρ。)に与える影響
成形ロール
凹ロール先端R(R凹)
O,2R
凸ロール先端R(R凸)
1∼1.5R
1
(1)製品の長手
T.P.:0.8×70SPC1
自×7§《
iθ゜)、。LL:V150°
台ロールウェブ幅(W) 1
凹ロール径(D、) 1
10∼80
119.8∼192
121.29∼192
方向そり曲率(1/ρ・)
R.G.D:271
q.C.:
、
凸ロール径(Z)、)
ユ60.2∼262.71
140∼262.71
0.86
O.9
T.0
に与える各因子の影
kO●’
〉
響
甜租o申
ガイド
入ロガイド高さ(G.H.)
一50∼+50
一50∼十50
ロール高さ(R.H.)
−30∼+30
−30∼+30
図1∼3参照.一一
3.
、
般にαが(一)(凹ロ
一LO
檀枳齢蹴
ロール・ガイド間距離
(R.G.D.)
スタンド間距離(S.D.)
圧下 調整
ロール間隙(R.C.)
圧下力
237.5∼450
270,450
400,800
400,800
0.4∼3.4
2.9∼3.4
40∼160kg
40∼160kg
駆動方式
上下軸直結強制駆動
成形速度
1.32∼30 m/min
Vロール
1
入)から(+)(凸ロ
ール側から素材が進
@、、
LO
入)へ変化するに従
、、
黛 、
一〇.2 −O.1 0.0 0.1 0.2
図2 ロールクリアランスが長手
1一
q
方向そり曲率(1/ρx)に与える
影響
い,単スタンド・タ
ンデムいずれの場合
もユ/命は(十)の
くら形から(一)の
なべ形へ単調に減少する.
これは図6に示す成形過程で
素材に生じる長手方向膜ひずみe。xの分布形態のαに
2θ
w
、 、、 、
対ロール進入角a=G.H./R.G.D.
台形ロール
R.C.
港=L13
湊、
ール側から素材が進
v4置L23
1.0
qq
伴う変化に対応している.RGD・SDが増大するとス
タンド相互間の束縛が弱まり,Aが大あるいはξ凸〉ξ凹
*東京大学生産技術研究所 第2部
となるに従いロール直下で素材の受ける拘束が全体的・
tlllllllilltllll1llltlltltlt!1川lllUllllllllllllllllllllllllllltlltlllltllllllllllllllMIIIIIIItlllll1Mllllllllllllllllllllll{ltllllltllllltllllMtllUllltllllllllTIIIIIIIIIIIIIIIIIIItlliltlllllllllltlllllltllllMllllllllllllllllllllllMllttUllMllllllllllllmmmillm
31
生産研究
140 21巻・4号(1969・4)
研究速報+lltt川llllltM)lltMl川1川”illS川”川llllllMltltll川1川ll川MllltlllllllttilllHlllHMIIIilll川lllttllltt}t川1 lli。llll1書”ll川ll川”II川lllltl}tlllll“1。“eRMelllt”IMIillt闇1。m””“・
圧下力
8 τ凹ロール曲げ角:150°
T・P・:1・0×70mm O材040 kg
@ 霞凸ロール曲げ角:90°o △
E一
[ ; :ill::2
越但.ミー4櫓H昨略 2
R・G・D・:270mm o 80
圧下力:80kgO材
(窯謙間隔t・材illi
%H材
△160
も
対ロール進入角
、、 、 、 、
’
ノ
、℃こ\.
’
’
≡:一_噛
乙昌隔
2
△
91.・2
ノ
’
!
ヱ
_
ノ
’
ノ
誕1.・・
’
4
’
”
.
層
一「〆
藝
図3 入ロガイド位置が製品の長手方
’
租0・98
向そりの曲率(1/ρx)に与える影響
’
一 一一一一
一
1.0
ミ。.、98
9
1R 3R 7R
T.P.:1.0×70mm O材OlH
R.G.D.:270mm o3κ
(告ヤfl:饗 s・材:ll
@ V凸ヨール先端曲げ角:9ぴo
@ 〃 :120°o
@ 〃 :150°●
測定:16mm間隔
▲3尺
▲7κ
1.04
一〇. 2 −0.1 0.0 0.1 0.2
§1.⑪2
5 1.0
ミ
も
↓
tt
●圧下力
書
@ ,/
Y
tT o.,、
@ :40kg(片側)
u[lllロール先端曲げ角:150°
u凸ロール先端曲げ角:90°
@ 〃 120°
@ 〃 150°
図5 入ロガイド位置が製品の曲げ角θに与える影響
→ →
局部的に緩和され,膜ひずみ
e。。 ’曲げひずみe。bの分布
が幅方向に均一化されるた
喫==:コV ¢==コN_〆
1/P、>O
a>0
め,さらにξ凸凹が増大する
と断面の長手方向曲げ剛性の
増大のため,αに対する1/ρ。
の変化量は小となる.
[:=コ〉 ロ=::コ〕
1/ρ。=0α=0
》ト!
¶二:コV di=コ〕
1/P.>0 α<0
図6 長手方向膜ひずみ
exx分布
にロールの局部
的な拘束が強い
ためαの変化に
み分布の変化が
cr==Oの近傍では1/ρ。に対
するAの影響はわずかであ
る.ηが増大する方向にt・2b
が変化すると1/ρxは一般に減
の変化は少な
い.ξ凸〉ξ凹で
@ T.P.:Br一渥H 1.0×70
,”
’
端に大きくさら
果αによる2θ
蓬 @ .
△【一一’
曲げひずみeyb
婁1・°°
0.2
一一
認0・98
先端での幅方向
少なく,その結
対ロール進入角α= G.H./R.G.D.
7t −0.2 −0.1 0.0 0.1 ξ凹一・ξ凸の場合,
伴う付加的ひず
対ロール進入角 α・=G.H./R.G.D.
図4 入[ガイド位置が製晶曲げ角θに与える影響
図4・5参照.
分に比較して極
,’
怐^
える各因子の影
響
る影響
i片側)
租 0。94
曲げ角2θに与
が他のひずみ成
^ 圧下力:40kg −V凹ロール先端曲げ角:150°
T.P.:Br−01,0×70mm
響
(2)製品の
図7 曲げRが曲げ角θに与え
穐
誕。.、96
ない.
ノ
凸ロール先端曲げR
蹴
影響はほとんど
ノ
`
黶Z.2 −0.1
成形速度FSの
’
1,04
@ α=G.H/R.G.D 8 1 0.1 0.2
一一
る割合が大き
い.圧下力・ζ・
40 80 160
圧下力(kg) 「
はロールの局部
的拘束が緩和さ
図8 圧下力が曲げ角θに与える影響
れαによる2θの変化が大きい.Aが増大するに従い2θ
は次第に減少しオーバーベンドが進行する.この変化の
度合はξ凸凹が大なるほど激しい.ノ1による2θの変化
は1/tOxの変化と対応しており.一般に1/ρ。が(+)から
減少するに従いV形断面の直線部は外にふくらむ状態か
ら内にくぼんだ状態に移行し,結果的に2θ減少となる
(図6参照).凸v一ル先端Rが変化しζが増大すると
Br−0材では2θの変化は少なく,Br−1/2H材では2θは
増加し圧下力の小なるほどその割合は大である.圧下力
が増大するとBr−0材では2θは設計値の近傍でわずか
に増大するが,Br−1/2H材ではζ≦3で2θがほぼ一定
であるがζ>3で大きく減少し圧下力の増大が弾性回復
少する.これはη増大に伴う
減少に効果があることがわかる.また圧下力の影響はξ凸
exxの寄与の増大よりも断面
により異り特にBr−O材ではξ凹一ξ凸で圧下力増大とと
曲げ剛性の増大の効果がより
もに2θは増大するが,ξ凹くξ凸ではわずかに減少する.
大きいためと考えられる.r
ηが増大するようにt・2bが変化すると2θはオーバー
に関しては,v一ルの等周速半径D・が製品断面中央に
ベンドの状態から次第に増大し設計値に近づく.ロー一ル
あるとき1/ρxは極小となる.素材の材質的にみると,n
径比rが大となるに従い2θは減少の傾向を示す.成形
値の大きい材料ほど各因子の変化に対して1/ρ。が変化す
速度.FS「の影響は認められない.素材材質の影響はn
ltlllllltllllllllllllilllltllllllllllltlllllllltllllllllt川ltlllMIIIIIItllllMtlllllltlllllllllllllllllllllllllllllllllllllTIIIIIIIIIIIIIIIMIIIItllllllllllllllillllllltltUlliHlltiUlllMlllllllllllllMlllllll{llllllltllltlltltllllllllllllltllltllllllltllllllllllllllltill
32
21巻・4号(1969.4)
生産研究 141
川111111111111tlllllllllllllllllllUllltlll川lllllllMIUIIItllll川llllllSIUII“lllllltlltMlllMlllllllllllltllllMllltllll“1墨llllll量ltlllll置HlllMINIMIIIIIIItllllllllllllllllllllltl巳lll“llllllMtHlllllllllll研究速報
6.O
L
h
ROLL:シ〕M60
ξF−0.866
ξ3=0°
女 、、
K
o 1。1RH1:P1
一一…− −一皿
●
1/。、RH2:Pぞ
△
1/ρ.3RH3:P罫
為
、
a@ 、、、馬
、 軸 噸一
翫。
@ 噛鴨噸、
o
@ 軸
ROLL:シ)M60
T.P.:SS41−3.OX2占
o
S1.01
ζ
、、
、
A 、 、
↓
轡ユ・00
、
曇2・°
1.02
T.P.:3.0×120SS41
ξ2嵩一〇,5
5 4.、o
@ 、、 、舳_
@ 、
、、、、
一
至
、、 、 、
i
対ロール進入角α=R.H./S.D.
図9 ロール高さR.H.が製品の長手方向そりの
図11 素材板幅2bが曲げ角成形度f=θ゜(θ゜)R。11
に与える影響
TP: LO×70,Br
Ro11:〕
GH:0,
▲
3.0
ROLL;シ)M60
124
、
T.P.:3.0×120∬41
o
1/.、RC1:PD
●
1/.,(RC、:P3
△
1/ρ。、(RC、:P夢
ξ1富一〇.866
,5
皿一一一一
一一一一一
@ !
圧一ドカ
一一一一
160
180kg
、
、
藝12。
、
、
Br−0
、
、
118
’
@,’
C’
、
h▲一一一
一一一一
___:二
1
●△
一一
十 一“
一_・噸一
一一一
0.0
0.95 1.0 1.05 1.10 1.15
圧下係数Zi・= R C./t
図10 ロールクリアランスR.C.が製品の長
手方向そりの曲率(1/ρ。)に与える影響
値の小なる材料ほど各因子の変化に対して2θの変化す
る割合が大である。
4. 台形曲げに関する実験結果
(1)製品の長手方向そり曲率1/ρ。に与える各因子の
影響
図9・10参照.αが(一)から(+)へ変化するに従
1 2 3
“h
一一
Br−%H
@ 〇
■
シ゜
:270
、
@ ’
r 噸 r _ _ 一 一
1
2θ=120°
RGD
:
、
蕊122
、
、気)、、
140
1.25 1.50 1.75 2.0 2.25
曲率(1/ρx)に与える影響
2=『
. 亀
台形断面係数K=・2b/60
−0.075 −O.05 0.0 0。05 0.10
ξ3冨0
.∼・
100 120
素材幅2b(mm)
$ −2・°
一一
∫2(26:P3)
∫32ゐ:P早
一 一 『 一
礁0.99 80
隔獣\ 、
轟
恥。
ノ12う:P子)
●
△
4 5 6 7
台形断面係数K−26/W
図12 素材板幅2bが製品の曲げ角2θに与
える影響
1バーベンドの状態から増加して設計値に近づく.図11
はW一定で2ろを変え,図12は2う一定でWを変化さ
せた場合を示すが,共にKの増大に伴い2θは大きく
減少する.n値の大きいBr−O材ではKのいかんによ
らず2θは圧下力の影響をほとんど受けない.n値の小
なるBr−1/2H材ではKの小さい場合に圧下力の増加と
ともに2θは激しく減少する,成形速度FS・ロール径
比rの2θに対する影響はほとんど認められない.素材
材質ではn値が小さいほど各因子の変化に対して2θの
い,1/ρ。は単調に減少する.その変化の割合はn値の
変化する割合が大である.
大きい材料ほど大きい.またKが小なるほど激しいが,
5. む す び
これは1/ρ。に対するウェブ部のe。bの寄与が急激に増
木報ではV形・台形曲げに関し各種条件因子が製品形
大するためと考えられる.K一定の場合には∠が1/ρx
状に与える影響に関して実験結果を主体に述べた.
に与える影響は少ない.他の条件因子が一定ならばKの
(1969年1月20日受理)
増大につれ曲げ剛性は増大し1/p。は減少の傾向を示す.
参 考 文 献
ロールの設計等周速径Doが成形断面中央に位置すると
第18
材材質ではn値の大きいほど各因子の変化に対して1/ρ、
ロールフォーミングに関する解析的研究 第1・2報
回塑性加工連合講演会前刷集42.11木内
〃 実験的研究 第1報
42.11鈴木,木内,中島
の変化する割合は大となる.
〃 第2報第19回
同上
き1/ρ。は極小となる.圧下力の影響は言忍められない.素
(2)製品の曲げ角2θに与える各因子の影響
Kが小さな場合,αが(一)から(+)へ変化するに
同上
43.ユ1鈴木,木内,中島,赤堀
〃 第4報
同上
43.11鈴木,木内,巾島,赤堀,雪竹,柴rU
従い2θはわずかに増加する.Aの増加に従い2θはオ
lllltlllltlt1Ilii}IltIIIliiiiiliiiiiilliiiillIl11II1llllllll畳IIIllllIlIll量1塵IIIIIIIIIIIIII量1llIl19181111111111111111Il1llIllllll1lll馨1IlllllIIIIllllIlllltllIII1111IlllIlIlllllllIIIIIII:ltIIIIllllllIlllltlllllllllllll11111tllllllltlllllllltllllllllll1;lllIl「llIl{lllllIl!11111111llll
33
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