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本書の見方
本書は、見開き2ページの「テーマ」または「ガイド」が
前の画面で操作した結果についての説明です。「次の操作
基本となっています。「問題提起」
「解決方法」を読んだ後、
の説明」
「操作」は、この画面で操作する内容についての説
「手順」に沿って実際に操作し、最後に「ステップアップ」
明です(操作の結果については次の画面をご覧ください)。
「チェック」を読む、というのが基本パターンです。
通常は、
「前の操作の結果」
「結果の説明」
「次の操作の説明」
「手順」の画面には、原則として4種類の色分けされた説
「操作」の順に、Z字状に読んでください。
明が付いています。「前の操作の結果」
「結果の説明」は1つ
(P.18「Z式のすすめ」もご覧ください)
見開きの構成
問題提起
「∼するにはどうすれば
よいのか」という形で書
いています。「したいこ
と」や「すること」を簡単
にまとめています。
手順
第2章 電子メールの基本操作
Theme
10
受信者が契約して
いるプロバイダ
メールを受け取るには
(1)と表示された
太字のメール 新着メールのインジ
が追加された ケータが表示された
前のテーマで自分宛にメールを送ったので、これを受信してみましょう。
ダイアログボック
スが表示された
データの送受信中は、2つ
の[バイト数]が変化する
メールを1
通受信した
Outlook Expressは起動の際、自動的にメールを受信しますが、起動後
に手動で受信することもできます。受信したメールを読む方法については、
テーマ7 をご覧ください。
自分宛のメールを
受け取りに行く
[送受信]ボタンを使う
第
2
章
起動後にメールを受信したいときは、ツールバーの [送受信]ボタンを
①ここをクリック
クリックします。インターネットへの接続処理が完了したあと、新着メール
のチェックと受信処理が自動的に進みます。新しいメールを受信すると、フ
解決方法
「問題提起」で示した問題
について、「こうすれば
解決できる」という「解決
方 法 」を示しています。
ここを読むだけでも操作
の概要が分かります。
ォルダ一覧の[受信トレイ]の右にはメールの通数、タスクトレイには新着
回線を切断する
②届いたメールの
通数が表示される
メールのインジケータが表示されます。
送受信中でないことを確認
したあと、回線を切断する
ここをダブルクリック
ここをクリック
送信の場合と同じく、回線は自動的には切断されません。受信のあと、ダ
イヤルアップ接続のインジケータを使って手動で切断してください。
KEYWORD
ダイヤルアップ接続の
インジケータが消えた
③未読のメールは
太字で表示される
メールの受信
インターネットと
の接続が終了した
メールの内容
が表示された
5秒経過すると、タイ
トルが細字に変わる
新着メールを1通でも
読むと、新着メールの
インジケータは消える
ステップアップ
インターネットに接続している
接続のウィンド
ウが表示された
自動接続の設定になっていないと
きは、
[接続]ダイアログボックス
で[接続]ボタンをクリックする
一通りの操作が終わった
ところで、「そのほかの
解決方法」や「知ってお
くと便利な機能」などを
紹介しています。
ここをクリック
メールの本文を印刷するには
受信したメール(または送信済みのメール)の本文を印刷したいと
このテーマのキーワード
です。機能の名前や技術
的な用語を表示してい
ます。
電
子
メ
ー
ル
の
基
本
操
作
メールの受信
テーマ9の手順で、自分宛
にメールを送信しておく
受信したメールを読む
キーワード
「問題提起」で示した問
題を「解決方法」にあて
はめて、「どうやって解
決するのか」を、具体的
な画面で説明していま
す。指示の通りに自分で
操作してみることができ
ます。
自分宛のメールを受信したい
ここをクリック
接続処理が完了するまで待つ
しばらく待つ
きは、目的のメールがプレビューウィンドウに表示されている状態
で、ツールバーの [印刷]ボタンをクリックします。
[印刷]ダイア
ログボックスが表示されるので、そのまま
一覧を受信中、という
メッセージが表示された
自分宛のメールをチェックしている
メールが届いていると、こ
のあと受信処理が始まる
ボタンをクリッ
②ここをクリック
①印刷したいメー
ルをクリック
クしてください。
表示の意味
印刷先の用紙を指定したいときは、まず[印刷]ダイアログボック
メールの受信中は、下のようなウィンドウが表示されます。「1/2」
は進行状況で、
「全部で2通ある新着メールのうち、1通目を受信中」と
いう意味です。
受信に時間がかかるようなら、
[完了時に接続を切断する]にチェック
を付けておくとよいでしょう。受信後、回線が自動的に切断されます。
確認中の受信用メールサーバー
スで
用紙サイズを選
びたいときは、
ここをクリック
ボタンをクリックします。プリンタのプロパティを設
定するダイアログボックスが表示されるので、用紙のサイズを選ん
でください。
チェック
全2通中の1通目を受信している
ダイヤルアップ接続のインジケータ
メールの送受信中は、ダイヤルアップ接続のインジケー
受信処理が完了
するまで待つ
時間がかかりそうなときは、ここにチェッ
クを付けておけば、席を離れても安心
ヒント
タの色が変化します。点滅している間は回線を切断しな
送受信中
待機中
いように注意してください。
しばらく待つ
46
Z式マスター 電子メール Windows版 Outlook Express 5.5編
47
このテーマに関する「ア
ドバイス」
「キー操作」
「まとめ」
「ヒント」
「用語」
を紹介した一口コラムで
す。
「手順」画面の見方
操作の目的
これから行う操作の目
的です。何がしたいの
かを書いてあります。
メールの選択
メール一覧の表
示が変わった
q前の操作の結果
[削除済みアイテム]の
メールが表示されている
間違ったメールを削除した
ときは、このフォルダから元
のフォルダへ移動するとよい
1つ前の画面で行なった操作に
より、画面上のどこがどう変化
したか、を説明しています。
w結果の説明
操作結果がどういうことを意味
しているのか、を説明していま
す。説明が長くなる場合は、
画面の右脇にコラムとして配置
してあります(コラムの場合も、
枠や文字は緑色です。上図の
手順eに例があります)
。
間違ったときの操作
この画面にならなかったときや、
別の操作をしてしまったときの
対処方法です。説明が長くなる
場合は、画面の右脇にコラムと
して配置してあります(コラムの
場合も、枠や文字は赤色です)
。
e次の操作の説明
これから行なう操作についての
コメントです。なぜその操作を
するのか、を説明しています。
説明が長くなる場合は、画面
の左脇にコラムとして配置して
あります(コラムの場合も、枠
や文字は青色です)
。
完全に削除したいので、
まずメールを選択する
r操作
ここをクリック
具体的な操作手順です。原則
としてマウス操作またはキー操
作が書かれています。
編
ウィンドウズ・パソコンで
電子メールを
使いこなそう!
パソコンで電子メールを利用するためには
「メールソフト」が必要です。
といっても、Windowsユーザーなら心配無用。
使い勝手のいい「Outlook Express 5.5」が
標準で付いてくるか、
または無償で入手できるのです。
さらに、Windowsパソコンなら、
Webメール、チャット、マルチアカウント、
…といった一歩進んだメール術も
手軽に始められます。
はじめに
「パソコンの購入目的は?」というアンケートで、必ず
ビスも無理なく利用できるでしょう。
トップかそれに近い順位に顔を出すのが「電子メール」で
本書では、Windowsパソコンに標準で付いてくるメー
す。インターネットの普及、パソコンの低価格化や使い勝
ルソフト「Outlook Express」を使って、電子メールの基
手の向上…といった追い風を受けて、いまや電子メールは
本操作や活用法を詳しく紹介しました。さらに、Webメー
すっかり身近な存在になりました。仕事でもプライベート
ルの代表例として「Hotmail」、チャットサービスの「MSN
でも、電話に匹敵する日常的な連絡手段として市民権を得
Messenger Service」についても解説しています。本書
たようです。
を片手に、Windowsパソコンで電子メールを快適に使い
ご承知のとおり、最近はパソコンがなくても、携帯電話
こなしていただけたらと思います。
などで電子メールを利用できます。いつでもどこでも手軽
2001年2月
に使えるメリットはすばらしいですが、長文メールを多用
浅丘直希
する筆者などは、携帯電話で数行のメッセージを書く手間
を考えただけで滅入ります。電子メールを本格的に利用し
ようとすれば、やはりパソコン以上に便利な道具はありま
せん。
「 パソコンでメールソフトを動かす」というオーソ
ドックスな方法こそ、機能も豊富で操作性もよく、他の手
段と比べて抜群の使い勝手を実現しています。
インターネット上でも、最近は「Webブラウザで読む電
子メール(Webメール)」とか「相手とリアルタイムで会話
(チャット)できるメッセージ交換サービス」など、新しい
形態のサービスも普及しつつあります。今後もさまざまな
バリエーションが登場してくると予想されますが、電子
メールの基本をしっかりおさえておけば、どんな形のサー
サンプルメール返信サービスのご案内
月刊アスキー編集部では、本書4章「電子メールの整理」の練習用に、サンプルメール返信サービスを実施してい
ます。次のメールアドレスに、適当なメール(タイトルや本文はなくても構いません)を送信すると、
「浅丘直希」
「柴田英伸」
「Akimoto」各氏から2通ずつ(計6通)のメールが返信されてきます。
[email protected]
ご注意
このメールアドレスは練習専用で、返信メールは固定文面を自動的にお送りしているものです。個別の対応はできかねますので、
あらかじめご了承ください。
「Z式マスター」シリーズのホームページについて
月刊アスキー編集部では、
「Z式マスター」シリーズのホームページを開設しています。URLは次のとおりです。
http://www.ascii.co.jp/pb/ascii/zshiki/
当ホームページでは、
「Z式マスター」シリーズに関する情報を随時提供していますので、ぜひご利用ください。ま
た、
「月刊アスキー編集部の単行本&ムック」ページ(http://www.ascii.co.jp/pb/ascii/book/)もあわせ
てご覧ください。
Z式マスター 電子メール Windows版 Outlook Express 5.5編
13
C O N T E N T S
届いたアドレスを利用するには
キー操作の表記について
16
16
17
18
19
マウス操作の表記について
17
まとめと応用
Z式のすすめ
18
ウィンドウズ・パソコンで電子メールを使いこなそう!
1
6
ビジュアル・インデクス
13
はじめに
第
電子メールを使うには
HTMLメールを利用する
HTMLメールで画像を送るには
メールの本文に挿入する
HTMLメールでアドレスを送るには
ハイパーリンクを設定する
インターネットに接続するには
パソコンと通信回線をつなぐ
モデムの設定を確認するには
コントロールパネルを使う
プロバイダと契約するには
接続ウィザードを使う
22
24
26
32
まとめと応用
2章
05
06
07
08
09
10
11
12
起動する
メールを自由に扱うには
画面の仕組みを覚えておこう
届いたメールを読むには
プレビューウィンドウを使う
メールを書くには
第
メールを送るには
20
21
22
23
24
25
メールを並べ替えるには
項目のタイトルをクリックする
目的のメールを探すには
検索する
メールを分類するには
メールを受け取るには
メールを消すには
メールを自動的に分類するには
メッセージルールを作る
受信済みのメールを自動的に分類するには
メッセージルールを適用する
届いたメールに返事を書くには
[返信]ボタンを使う
自動的に切断するには
オプションを設定する
まとめと応用
52
まとめと応用
第
48
14
文書ファイルを送るには
メールに添付する
ファイルを受け取るには
添付ファイルを保存する
Webページのアドレスを送るには
メールの本文にアドレスを入力する
80
5章
アドレス帳に登録しておく
宛先を追加で入力するには
[宛先]ボタンをクリックする
差出人をアドレス帳に登録するには
メールを右クリックする
登録済みの連絡先を修正するには
アドレス帳を開く
目的の連絡先を探すには
アドレス帳から検索する
連絡先を分類するには
84
86
88
90
92
94
アドレス帳にフォルダを作る
複数の宛先に一括して送信するには
グループを作る
3章
96
100
第
各種データの送受信
13
14
15
78
82
宛先を簡単に入力するには
50
38
72
アドレス帳の利用
26
27
28
29
30
31
32
36
70
76
[削除]ボタンをクリックする
34
46
[送受信]ボタンを使う
66
74
フォルダを作る
第
44
[送信]ボタンを使う
64
4章
まとめと応用
40
[新しいメール]ボタンを使う
62
68
電子メールの基本操作
Outlook Expressを使うには
60
電子メールの整理
20
仕組みを確認しておこう
第
メールに書式を設定するには
1章
電子メールを使うための準備
01
02
03
04
ハイパーリンクをクリックする
6章
Outlook Expressの活用
54
56
58
33
34
35
メールの作成を中断するには
[下書き]フォルダに保存する
複数のメールをまとめて送るには
送信トレイに保存する
自分の名前を簡単に入力するには
署名を登録する
102
104
106
C O N T E N T S
36
37
38
39
40
後日あらためて読みたいときは
未開封にする
メールをファイルにするには
名前を付けて保存する
送信日時を知りたいときは
表示項目を変更する
ツールバーにボタンを追加するには
カスタマイズする
相手がメールを読んだかどうか確認するには
開封確認メッセージを要求する
108
110
112
114
116
118
まとめと応用
第
7章
54
55
56
57
58
59
特定のメールアカウントだけを受信するには
アカウントのプロパティを変更する
アカウント情報を別のパソコンに移すには
アカウント情報をエクスポートする
署名を使い分けるには
署名とアカウントの対応を設定する
2人以上でOutlook Expressを使うには
ユーザーを追加する
追加したユーザーでメールを送受信するには
起動時にユーザーを選ぶ
ほかのユーザーと連絡先を共有するには
[共有連絡先]に登録する
Hotmailを使う前に
第
Hotmailアカウントを取得するには
サインアップする
メールを読むには
122
126
送信者名をクリックする
メールを書くには
128
[作成]をクリックする
Hotmailでファイルを送るには
メールに添付する
Hotmailでファイルを受け取るには
添付ファイルをダウンロードする
130
132
134
まとめと応用
第
8章
MSN Messenger Serviceの利用
47
48
49
50
51
52
オンラインで連絡を取るには
MSN Messenger Serviceを利用する
MSN Messenger Serviceを使うには
MSN Messenger Serviceを起動する
相手と会話するには
インスタントメッセージを使う
相手に表示される名前を変えるには
オプションで設定する
相手にファイルを送るには
[ファイルの送信]を実行する
メッセージを拒否するには
メンバを禁止する
162
166
168
10 章
60
61
62
63
64
65
66
アクセスポイントを変えるには
接続先を追加する
アクセスポイントを使い分けるには
接続先を選ぶ
別の場所から接続するには
所在地情報と接続先を切り替える
ゼロ発信で接続するには
トーンを待たずにダイヤルする
携帯電話やPHSで接続するには
通信機器を追加して、接続先を作成する
新しいパソコンに設定を移すには
接続ウィザードを使う
別のパソコンでも受信するには
サーバーにコピーを残す
172
174
176
178
180
182
186
まとめと応用
188
付録1
Internet Explorer 5.5のセットアップ手順
190
136
138
142
※ Outlook Express 5.5は、Internet Explorer 5.5に含まれます。
144
146
付録2
モデム/ターミナルアダプタのセットアップ手順
192
148
付録3
正しく接続できないときの対処方法
194
用語集
198
索引
205
150
まとめと応用
第
9章
マルチユーザーとマルチアカウント
53
160
通信環境の変更
120
仕組みを確認しておこう
158
170
まとめと応用
Hotmailの利用
41
42
43
44
45
46
156
複数のメールアドレスを使うには
メールアカウントを追加する
152
●Microsoft、Windows、Hotmail、MSNは、米国Microsoft Corporationの米国およびその他の国における登録商標です。
●その他、一般に本書に掲載したソフト名、システム名等は、各社の登録商標、商標または商品名です。本文中では、TM、®などのマークは表示していません。
Z式マスター 電子メール Windows版 Outlook Express 5.5編
15
Z式のすすめ
Z式とは
Z式は「読みやすさ」「理解しやすさ」を追求した、画期的なビジュアル入門書の方式です。
すべての要素をZ字状に配置することで、視線移動のストレスをできる限り軽減しています。
また、説明に三段論法を採用しているため、無理なく理解することができます。
手順の読み方
基本パターン
画面には4種類の説明が付いています。 左上に 前の操作の結果 、右上に 結果の説明 、左下に
次の操作の説明 、右下に 操作 が配置されているので、この順番にZ字状に読んでください。
[種類]の一覧が表示された
前の操作の結果
結果の説明
次の操作の説明
操作
この中から、リン
ク先の種類を選ぶ
メールアドレスにリンクした
いので、
[mailto:]を選ぶ
派生パターン
それぞれの説明が複数あるときも、読む順番に従ってZ字状に並んでいます。結果の説明が長く
なるときは、画面の右側で詳細に説明しています。操作の説明は左側です。
表示が変わった 「 P a s s p o r t が 必
要」と書かれている
Passportを取得している
かどうか、確認している
Passportとは
Hotmailアカウントを取
得していれば、Passport
を取得していることになる
「Passport」はマイクロソ
フト社が提供する、各種サー
ビスを安全に利用するための
仕組みです。Passportのア
カウントを取得しておけば、
Passport対応サイトを利用
できます。HotmailもMSN
Messenger Serviceも
Passportに対応しているの
で、Hotmailのアカウントが
あれば、MSN Messenger
ServiceのPassportとして
ここをクリックして、Hotmailアカウン
利用できます。
トを取得する。手順はテーマ42 を参照
Passportを取得していない
ときは、ここをクリックする
(手順はテーマ42 を参照)
次の画面へ進む
ここをクリック
ここをクリック
※画面は、http://www.hotmail.com/JA/
18
C
h
a
1
第 p
t
e
r
1
章
電子メールを
使うための準備
この章では、電子メールを利用する際に必要となる、
いくつかの準備作業を説明します。周辺機器との接続
方法からパソコンでの設定方法までを紹介するので、
電子メールを初めて使う人は、ひと通り目を通してく
ださい。
第1章 電子メールを使うための準備
Theme
1
電子メールを使うには
電子メール
電子メール
(E-Mail)
は、インターネット経由でやり取りする
「手紙」
のよ
うなものです。インターネットは全世界規模のコンピュータネットワーク
(情
報網)
なので、自宅や会社にいながらにして、世界中の人とメッセージを交
換することができます。
仕組みを確認しておこう
インターネット経
由で送受信する
電子メールを自由に使えるようになるために、まず電子メールの大まかな
仕組みを知っておいてください。
Windowsはインターネットを簡単に使えるよう工夫されているので、仕組
みを知らなくても、電子メールはひと通り使えます。ただし、何かトラブル
が起きたときに、多少とも仕組みを知っていれば、原因を調べるうえで役立
つこともあります。
「どうやってインターネットに接続するのか」
「メールはど
のようにして届くのか」などを確認しておいてください。
KEYWORD
インターネット
電子メール
インターネットに接続する仕組み
ケーブルテレビで
の接続サービス
インターネットは、多くのコンピュータを通信回線でつない
ADSLでの接
続サービス
だ、コンピュータのネットワークです。自分のパソコンをイン
ターネットに接続するときも、何らかの通信回線が必要です。
企業などは「専用線」と呼ばれるインターネット専用の高速回
線を使っています。一般家庭で利用可能な専用線サービスもあ
りますが、まだまだ料金が割高なこともあり、通常は電話回線
かISDN回線を使います。
プロバイダの
コンピュータ
電話回線もISDN回線も、
「ダイアルアップ接続」という方式
でインターネットに接続します。この方式ではまず、パソコン
から「プロバイダ」
(正確には「インターネットサービスプロバ
イダ」
「ISP」
)と呼ばれる接続業者に電話をかけます(ダイヤル
企業内のネットワー
ク(社内LAN)
専用線
インターネット
先のことを「アクセスポイント」といいます)
。プロバイダのコ
ンピュータは専用線でインターネットにつながっているので、
ここを経由してインターネットに接続するのです。本書では以
インターネットを構成
するコンピュータ
降、ダイヤルアップ接続を前提に説明を進めます。
なお、最近はISDN回線でアクセスポイントへの電話料金が
定額になるサービスもあります(0参照)
。また、ケーブ
ルテレビやADSLといった技術を使い、ISDNの数倍以上の速
度で通信できるサービスも普及しつつあります(P.32「まとめ
プロバイダの
コンピュータ
電話回線また
はISDN回線
専用線
と応用」参照)
。ダイヤルアップの操作は不要で、専用線と同じ
プロバイダの
コンピュータ
ように、いつでもインターネットに接続している状態(常時
接続)になります。今後はこういったサービスの普及が進み、
インターネットがさらに身近なものになると期待されます。
20
プロバイダのアクセス
ポイントへ電話する
専用線の場合は電
話する必要がない
電子メールの仕組み
送信者
電子メールのサービスは、インターネット上の
「メールサーバー」と呼ばれるコンピュータによって
提供されています。そのため、電子メールを送受
信するときは、あらかじめインターネットに接続し
第
1
章
ておく必要があります。
メールを送信するときは、作成したメールをプ
送信用メー
ルサーバー
受信用メー
ルサーバー
送信者が契約して
いるプロバイダ
ロバイダの「送信用メールサーバー」に渡します。
これがインターネットを経由し、相手方の「受信用
メールサーバー」に送られます。
メールを受信するときは、まず、プロバイダの
「受信用メールサーバー」に接続します。メールは
「私書箱」のような場所に入っているので、自分宛
のメールがないか確認し、メールがあれば持ち帰り
インターネット
ます。
「メールが自分のパソコンの中へ勝手に入っ
送信用メー
ルサーバー
受信用メー
ルサーバー
受信者が契約して
いるプロバイダ
てくる」のではないことを覚えておいてください。
こういった一連の手続きを、自動的に実行でき
るようにしたのが「メールソフト(メーラー)
」です。
メールソフトを使えば、簡単な操作で電子メール
を送受信することができます。本書ではOutlook
Express 5.5(アウトルックエクスプレス5.5)を使
います。
受信者
フレッツ・ISDN
ダイヤルアップ接続の場合、インターネットに接続して
NTT東日本の
ホームページ
いる間はアクセスポイントへの電話料金がかかります。
NTT東日本/西日本の「フレッツ・ISDN」というサービ
スを利用すれば、アクセスポイントへの毎月の電話料金を
一定額にすることができます。どれだけ接続しても電話料
金は4000円程度なので、頻繁にインターネットを利用す
る人に適しています。
「フレッツ・ISDN」を利用するには、
ISDN回線の申し込みのほかに、このサービスに対応して
いるプロバイダとの契約が必要です。
NTT西日本の
ホームページ
ISDN
用語
「総合デジタル通信網」の略称で、音声、画像、動画デー
続でき、電話回線よりは高速で安定した通信ができます。
タなどをデジタル信号でやり取りするための通信回線で
もちろん電話回線と同じように、電話やFAXを利用する
す。通常の電話回線と違い、インターネットに数秒で接
こともできます。
Z式マスター 電子メール Windows版 Outlook Express 5.5編
21
電
子
メ
ー
ル
を
使
う
た
め
の
準
備
第1章 電子メールを使うための準備
Theme
2
インターネットに接続するには
パソコンと
通信回線を
つなぐ
インターネットへの接続には
「モデム」という周辺機器が必要です。パソ
コン本体に組み込まれていない場合は、別途購入する必要があります。
ISDN回線を使うときは、モデムではなく
「ターミナルアダプタ
(TA)
」
と呼
ばれる周辺機器を使います。
パソコンと通信回線をつなぐ
モジュラーケーブル
パソコン本体に組み込まれている「内蔵モデム」の場合は、モデムと電話
回線をモジュラーケーブル(電話用の線)でつなぐだけです。一般にモデムに
は、
「LINE」と書かれた差し込み口と、
「TEL」または「PHONE」と書かれた
モデム
差し込み口があります。LINE側を電話回線とつなぎ、TEL/PHONE側を電
話機とつないでください。
外付けモデムの場合は、モデムに付属しているシリアルケーブルで、モデ
ムとパソコンをつなぐ必要もあります。
KEYWORD
モデム
LINE側を電話
回線とつなぐ
ターミナルアダプタ
内蔵モデム
パソコン
内蔵モデムの場合は、パソコンの背面などにモジュラー
ケーブルの差し込み口があります。LINE側を電話回線に
内蔵モデム
接続し、TEL側を電話機に接続してください。電話器は、
I I I
必要がなければつながなくても構いません。
LINE側と電話
回線をつなぐ
TEL側と電話機
をつなぐ
電話回線
外付けモデム
パソコンにモデムが内蔵されていないときは、別売の「外付けモデム」を使います。モデムの背面にモ
パソコン
ジュラーケーブルの差し込み口があるので、LINE側を電話回線につなぎ、必要ならばTEL側を電話機
につなぎます。
外付けモデムの場合は、モデムとパソコンをケーブルでつなぐ必要もあります。
外付けモデム
LINE側と電話
回線をつなぐ
シリアルケーブルで
パソコンとつなぐ
電話回線
I I I
22
I I I
TEL側と電話
機をつなぐ
カードモデム
モデムが内蔵されていないタ
電話回線
イプのノートパソコンでは、別
売の「カードモデム」を使います。
第
1
章
モデムカードをノート
パソコンのPCカード
スロットに差し込む
PCカードスロットにカードを差
し込んだあと、カードのLINE側
電
子
メ
ー
ル
を
使
う
た
め
の
準
備
を電話回線とつないでください。
モデムカードの端子
と電話回線をつなぐ
DSU内蔵型ターミナルアダプタ
ISDN回線に接続する場合は、
モデムの代わりにターミナルア
ダプタを使います。
「DSU」とい
ISDN回線
う周辺機器も必要ですが、最近
ではDSU内蔵型のTAが一般的
TAのTEL側と
電話をつなぐ
TAのLINE側と
ISDN回線をつなぐ
TAの「DATA」ポー
トとパソコンのシリ
アルポートをつなぐ
I I I
S94-2180-0
L94-N385-0
U.S.ROBOTICS
SPORTSER 128.800
FAX MODEM
U.S.ROBOTICS
SPORTSER 128.800
FAX MODEM
ルで接続するものもあります。
S94-2180-0
L94-N385-0
が、機種によってはUSBケーブ
I I I
UL
デムの場合と基本的に同じです
This device complis wiht Part 15 of the FCC Rules.Operation is
subject to the follwing.
です。接続の方法は、外付けモ
LINE端子しかないときは
ノートパソコンなどでは、モデムにTEL/PHONE端子が付いて
分岐アダプタ
いないことがあります。そのままでは電話機を使えないので、電子
1つの回線に複数の通
信機器を接続できる
メールの送受信が終わったら、電話機のケーブルを元どおりに戻し
てください。ケーブルの抜き差しが面倒ならば、市販の分岐アダプ
to
Oc
er m
y
L
TE
eA
ET
RN
TE
IN
pac
タや回線切り替え器を利用するとよいでしょう。
なお、インターネットへの接続中は電話機やFAXが使えません。
回線切り替え器
分岐アダプタを使っている場合に受話器を持ち上げると、通信が切
断されることもあるので注意が必要です。ISDN回線ならば、通信中
でも電話を使うことができます。
ビジネスホンの場合
アドバイス
ビジネスホンやホームテレホンは、通常の電話回線と規
用するとよいでしょう。回線を変換するタイプや、受話
格が異なるため、インターネットには接続できません。
器と電話機との間に割り込むタイプなど、いくつかの種
その場合は、市販のインターネット接続用アダプタを利
類があります。
Z式マスター 電子メール Windows版 Outlook Express 5.5編
23
第1章 電子メールを使うための準備
Theme
3
モデムの設定を確認するには
市外局番を設定する
パソコンとモデム
(またはターミナルアダプタ)
が物理的に接続されていて
も、それだけではまだインターネットに接続できません。Windowsがモデ
ムの種類を認識し、かつ通信回線の種類や市外局番が正しく設定されてい
回線の種類を設定する
る必要があります。
コントロールパネルを使う
モデムの種類をWindowsに認識させたいときは、
[コントロールパネル]か
ら[モデム]を実行します。認識されたモデムが一覧に表示されるので、正し
いかどうかを確認してください。
モデムの名前を確認したら、次に
コントロールパネルか
ら[モデム]を実行する
ボタンをクリックし、通
信回線の設定を確認します。電話をかけるときに「ピポパ…」という音がする
場合は[トーン]
、
「カタカタ…」という音がする場合は[パルス]を選んでくだ
さい。ISDN回線は[トーン]を選びます。
KEYWORD
モデムのプロパティ
ダイヤルのプロパティ
[コントロールパネル]
を開く
モ デ ム を 接 続 し た あ と 、 P.192「付録2」を参考に、モ
Windowsを起動しておく デムをセットアップしておく
(ゼロ発信の場合は特に注意)
[スタート]メニュー
が表示された
ここからWindowsのす
べての機能を実行できる
モデムの設定を確認するために、
まず[スタート]メニューを開く
周辺機器の設定は[コント
ロールパネル]から実行する
ここをクリック
①ここにマウスポ
インタを合わせる
②ここをクリック
[モデム]
の設定
[コントロールパネ
ル]が表示された
初期設定では[コントロー
ルパネル]にある項目の一
部しか表示されない
すべての項目が表示された
[モデム]の項目がないので、
モデムの設定を確認できない
①ここを下へドラッグ
すべての項目を表示する
24
ここをクリック
モデムの設定
を確認したい
②ここをダブルクリック
[モデムのプロパティ]ダイア
ログボックスが表示された
セットアップ済みのモ
デムが表示されている
[ダイヤルのプロパティ]ダイ
アログボックスが表示された
ここでは、市外
局番や回線の種
類を設定できる
モデムウィザードが起動
した場合は、P.192「付
録2」を参考にして、モデ
ムをセットアップする
第
1
章
[所在地情報]が開いたとき
は、市外局番を入力する
①市外局番を確認
②ダイヤル方法を確認
ダイヤルのプロパ
ティを確認したい
ここをクリック
[モデムのプロパティ]ダイ
アログボックスに戻った
[モデムのプロパティ]を閉じる
内容を確認し、間違っ
ている場合は修正する
ダイヤルのプロパ
ティを確認した
[モデムのプロパティ]が閉じた
ここをクリック
[コントロールパネル]も閉じる
③ここをクリック
モデムの設定を確認
することができた
ここをクリック
キャッチホンの解除
[ダイヤルのプロパティ]には[キャッチホン機能を解除する番号]
という項目がありますが、日本の電話会社には、キャッチホン機能
を解除するサービスはありません。そのため、ここに番号を入力し
ても、キャッチホンを解除することはできないのです。
ここに番号を入力して
も、キャッチホンを解
除することはできない
キャッチホン契約をしている場合、電子メールの送受信中に電話
がかかると、通信が強制的に切断されることもあります。キャッチ
ホンによる通信切断を回避したいときは、キャッチホン契約を解約
するか、NTTの「キャッチホンⅡ」に変更するとよいでしょう。また、
ISDN回線に替えることも1つの選択肢です。
テレフォニー
[ダイヤルのプロパティ]ダイアログボックスは、
[コン
ヒント
トロールパネル]の[テレフォニー]から表示することも
できます。
テレフォニー
Z式マスター 電子メール Windows版 Outlook Express 5.5編
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電
子
メ
ー
ル
を
使
う
た
め
の
準
備
Fly UP