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CCPM研究WG - PMI日本支部

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CCPM研究WG - PMI日本支部
「CCPM研究WGの活動報告」
2013年12月14日
定量的PM事例研究会
(CCPM研究WG)
目次
1
• 自己紹介
• 本発表の目指すところ
• 本年度活動紹介
• CCPMミニ解説
• PMI Japanフォーラム発表内容紹介
• 現在の研究活動内容紹介
©PMI Japan Chapter, 2013. Copyright and all rights reserved.
自己紹介
2
氏名:
経歴:
小暮 豊 (こぐれ ゆたか)
関西電機メーカーにて30年間勤務
社内情報システムの企画・開発・運用担当
インフラと販売分野・経理分野を担当
PMP取得: 2006年8月
所属コミュニティー:PMI日本支部 関西ブランチ
TOCfE (TOC for Education)
AEA(Association of Enterprise Architects)
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本発表の目指すところ
1. CCPM研究WGの今年の活動の内容
を知っていただく
2. 我々の活動に興味を持っていただく
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3
CCPM研究WG発足の経緯
研究会紹介
4
2012年11月21日(水) 第一回会合開催し、以下の活動方針を決定
1)目的
・CCPMの普及を通じて、目覚ましい成果を出し、IT技術者のライフスタイルの変革
を目指す
2)成果物
a. 「15分でわかるCCPM」説明資料(経営層向け)
b. 「CCPM概説書」(EVMとの連携含む PM向け)
c. 2013年8月の PMI日本フォーラムにて1時間発表する資料
3)動機
適用効果の非常に高いCCPM理論をPMP保有者を中心に広め、様々な日本の
プロジェクト関係者がその効果を享受してほしい。
4)進め方
月に一回会って宿題を持ち寄り議論する。
5)設立時メンバー数
5名
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CCPM研究の背景
研究会紹介
5
•短納期化の要求に応える手法が無い為、速い環境変化に追従
できずプロジェクトが赤字へ
•短納期化の要求に応える手法の一つとして、CCPMに注目
環境変化が
速い
短期での
成果要求
短納期化の
要求に応え
る手法無し
要求に応える手法
の一つがCCPM
無理な納期
設定
納期遵守の
圧力高い
AND条件
(2つの矢印が同時に成立)
メンタルヘル
ス罹患者が
増加
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応援者の
追加
プロジェクト
が赤字へ
CCPM研究WG 2013年度研究計画
研究会紹介
6
【活動内容】
①CCPMの活用方法を先駆者から学ぶ
②CCPM普及に当たって必要な資料の作成
・経営管理者向け
・一般PM向け
③CCPM導入課題に対する対策をノウハウとして
まとめ、研究会の内外で共有を図る
【テーマ】
・CCPM展開を加速させる要因
の考察
・CCPMの原理とEVMとの差異
の研究
【目標】
・CCPM理解者を一人5人作る
2013年度目標:計画通りに定例会を開催し、年2回の成果発表をする。
活動計画
担当
13/01
02
03
04
メンバー募集(通年)
山田
目標・計画策定
全員
▼2/18
定例会開催
小暮
▼2/18 ▼3/11▼4/15
CCPMの学習
全員
普及阻害要因検討
全員
研究成果の発表
全員
▼3/19
▼3/29応募
05
06
07
08
09
10
11
12
▼5/20▼6/17 ▼7/22▽8/19 ▼9/12 ▼10/3 ▽11/18▼12/3
▼5/25
▼6/24提出▼8/4発表
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▼応募
▼発表
CCPM研究WGの今年のイベント(1)
研究会紹介
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7
CCPM研究WGの今年のイベント(2)
研究会紹介
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8
9
CCPMを知ってますか?
25%も工期短縮する手法
人間行動特性による無駄排除
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CCPMの概要
CCPM解説
•人間行動特性を考慮したタイムマネージメントの手法
•導入効果は、工期の平均25%短縮 と高い
• タイムマネージメントの手法(CCM + 人間行動特性考慮)
PMBOKのCCM
(Critical Chain Method)
プロジェクトバッファーの適用
CCPM
(Critical Chain Project Management)
人間行動特性考慮
CCMの例
•導入効果:
– 工期25%短縮(平均)
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PMBOK 第五版より
10
10
クリティカルパスとの違い
CCPM解説
11
11
•クリティカルチェーン:クリティカルパスに
に
「リソースが限られている ために発生する従属関係」を
考慮した上で、最も時間的に長く掛かる作業の連鎖
6日
8日
6日
7日
競合
競合
8日
6日
10日
Bさん
23日
クリティカルパス
Aさん
Cさん
Dさん
★
★
Fさん
★
★=10+6+7
ずらす
8日
6日
ずらす
31日
クリティカルチェーン
納期が長い
話が違う!
6日
★
7日
★
8日
6日
10日
★
★
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★=10+6+8+7
人間行動特性の例とCCPMでの対応
CCPM解説
12
12
•プロジェクトを遅延させ易い6つの人間行動特性に対して、CCPM
では以下の様な対応をしている
N
o
①
行動特性の例
現象
責任感が強い程タスク 各タスクでバッファ
見積りにバッファを持つ を持つ
影響
CCPMでの対応
全体最適にはな
らない
各タスクのバッファ
をプロジェクト・
バッファへ移管
②
見積りの時間を使い切
る(パーキンソンの法則)
自分のペースで仕
事を進める
③
締切直前まで着手しな
い(学生症候群)
締切間際でタスク
に着手する
不足の事態発生
時は遅れる
完了必要日数で、
開始日を決定
④
合流タスクに遅延なく
開始できるか心配する
全ての合流タスク
に過剰に管理する
報告の為の報告
が多くなる
合流バッファを設け
、管理対象を削減
⑤
見積りより早く終わって 早い完了報告して
も報告しない
も得する事が無い
早期完了は伝播
しない(遅れは伝播)
日々完了予定日数
を報告Î早期完了反映
⑥
一つのタスクに集中し
ない
生産性が低下す
る
クリティカルチェーン
のマルチタスク低減
複数タスクの中間
進捗を報告する
CCPMのスケジューリングの手順
13
13
•プロジェクト目標の全員合意Î全体最適の醸成
•目標を実現するタスクから工程表を作成し、PJバッファーを作る
目標
目標を共有
•財務の視点
•顧客の視点
•業務プロセスの視点
•成長と育成の視点
•経営理念
•社会貢献 を入れる
目的(O)
成果物(D)
成功基準(SC)
工程表引く
タスク
2
タスク
4
タスク
2
タスク
4
CC上の長いタスクの確認
Îみんなで短縮する方法について知恵を絞る
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サバ
タスク
5
サバ
タスク
3
成果物(D)
サバ
タスク
1
目的(O)
成功基準(SC)
サバ
納期に
(プロジェクトバッファー) 合うまで
繰り返す
タスク
5
サバ
サバを採る
タスク
3
サバ
(リソースと期間)
タスク
1
PJバッファー
「サバ」とは
CCPM解説
14
14
•「サバ」とは、安全余裕の事。「バッファー」が正式用語
•責任感の大小で、見積もりは大きく変わる
•CCPMではこれをはぎ取ることで全体工期を短縮する
責任感の大小
タイミングで
変化
一次見積り
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これをはぎ取る
絶対必要な工数
安全余裕
(サバ)
各タスクのバッファ量の算出方法
CCPM解説
•各タスクのバッファ量を算出する標準を社内で作成する必要あり
Î PMBOKにも詳細記述がなく、諸説存在する為、
社内で標準化必要
•バッファの算出方法(幾つかあるが)
–
–
–
–
一次見積り期間の半分
一次見積り期間から半分の確率で実施できる期間を引く
一次見積り期間から経験上一番早く終了した期間を引く
プランニングポーカーにて合議
全員が納得できる見積り方法を模索
(目標でありベストを尽くすコミットメント)
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15
15
今までのスケジュール管理技法との違い CCPM解説
16
16
•プロジェクトの進捗評価の違い、叉は全体最適を基本と考える等、
従来と違う点が多く、意識改革が必要
CCPMがない時
CCPMがある時
遂行基本
計画は固定で忠実に守る
全体最適の思想がベース
計画は変化へ対応するもの
マルチタスク
あまり考慮しない
生産性低下要素なので、低減に
向け重点考慮
進捗把握
タスク進捗率で管理
タスク終了必要日数と
バッファーの消費で管理
遅れる事
恥じる、責められる対象
管理者から咎めなし
Î元々挑戦的な日程だから
遅れの発見
時期
期日遅れ・影響度不明がちで、
終盤に判明する事が多い
プロジェクトの早い段階から判明
助け合い
助け合いは困難な状況が多く、
実施は少ない
頻繁に助け合う事が容易、特に
上位者から下位へ
サバ
タスクに織り込み、個人が利用
サバを剥ぎ取り、全体で利用
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コンティエンジェンシーとの違い
CCPM解説
17
17
•CCPMバッファーはコンティンジェンシーと全体で持つことは同じ
•CCPMは元の見積もりから取り出すので、短縮になる
一次見積り
タスクA
タスクB
タスクC
消費のみ
コンティンジェンシー
追加
タスクA
タスクB
タスクC
リスク
25%追加
CCPM
バッファー
バッファー
タスクA タスクB タスクC
消費と返却
平均50%消費
バッファーは元の見積もりの半分
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25%短縮
PMI Japanフォーラムでの発表(1)
発表の紹介
•本研究WGから3つ応募
– 「戦艦大和建造とスケジューリング-PART1-」
【柳井さん】
– 「TOC-CCPM適用によるPMの革新」
【中江さん】
– 「CCPMの普及への考察」 【小暮】
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18
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PMI Japanフォーラムでの発表(2)
発表の紹介
PMI翻訳・出版委員会と兼務で
「スケジューリング実務標準 第2版」から、
PMBOKのCCMの解説
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19
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PMI Japanフォーラムでの発表(3)
発表の紹介
大規模プロジェクトでのCCPM導入事例
・企業名: 大和ハウス工業、
・規模:
約3000人月
・PJ特性: 基幹システムの一斉切替
(SAPパッケージのフル導入)
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PMI Japanフォーラムでの発表(4)
発表の紹介
・CCPMの普及阻害要因の分析
・CCPMに関するアンケート取得
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分析まとめ
発表の紹介
22
22
•総論として一般の新規手法適用と同じ項目が多い
•CCPM適応する上で考慮すべきタスクもあり
•分析要旨
– 大きくは、何か新規手法を適応する一般的な手順
モデル適用
の企画
モデル適用
の実施
モデル適用
の纏め
全社展開の
纏め
– その中で特に考慮すべきタスクは2つ
•プロジェクト・バッファーの算出標準作成
•マネージャの立場でのプロジェクト管理ガイドライン作成
– あったらより良いと思われるもの
•CCPMのコミュニティ
•協力会社との契約にインセンティブ条件を追加
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アンケート分析結果
今後の紹介
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23
•CCPMの知名度はある、中では関東で活動している人が多い
•CCPMを知っていても使った人が無い人が大半
•適用経験が無い理由の内、具体的方法不明が一番多い(43%)
CCPMの知名度(n=50)
n=39
知っている人の適用経験(n=39)
n=35
知っている人の活動地域(n=39)
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適用経験無の理由
(n=35)
アンケート結果から次の活動を企画
今後の紹介
•具体的にどうやるのかが不明が一番要因が高い
– 具体的にどうやるのか示すことが必要
– 【課題】 メンバー内で経験者の人数少
– 【解決策】 メンバー内で実施経験を増やす
•サンプルPJを元にCCPMで管理を経験
– 現実のPJでは負担が大きいのでPMIのサンプルWBSを
利用
– 実際の発生日数は、シミュレーションソフトで算出
ÎCCPM、シミュレーションソフトは試用版を活用
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24
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CCPMの利用実践概要
今後の紹介
•PC上に全ての使用ソフトを導入し環境構築
•体験する内容 ①CCPM管理ソフトの進捗管理・タスクの優先順
位の方法、②PJバッファーの持ち方と、PJ完了工期との関係
•準備/前提条件
– PMIサンプルWBSをCCPM管理ソフトに入力
– PJバッファーは、以下の3通りで実施
工期:25%短縮?
•クリティカルパスの半分
工期:25%短縮
•50%確率で実行完了
工期:当初予定通り
•無し
– モンテカルロシミュレーションソフトから、実際の実行日数算出
•体験する内容
– CCPM管理ソフトでの進捗管理・優先順位管理の方法
– PJバッファーの持ち方と、プロジェクト完了工期との関係
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検証するソフトのイメージ図
今後の紹介
•PALISADE社の@RISKを使って実績日数を計算し入力
•CONCERTOを使ってバッファを管理し優先順位調整を実践
サンプルWBS
CONCERTO
計画入力
優先順位
管理
実績入力
タスク毎に都度確認
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サンプルWBSの内容
今後の紹介
•PMI日本支部 PMBOKテンプレートを使用
–
–
–
–
タイムマネージメントの中規模システム用
「スポーツ用品ネット販売システム構築プロジェクト」
PJ期間
1年と1ヶ月
タスク数 224個
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使用するCCPM管理ソフト
今後の紹介
•米国
社のCONCERTOを利用
•バッファーの利用状況(ステータスチャート)と優先チェーンを提示
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スケジュール
今後の紹介
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29
•体験を通じての気づきを含め、CCPMの利用手順書を作成
•PMI Japanフォーラム2014で、この成果発表を目指す
項目
11月
12月
利用手順
書作成
フォーラム
参加準備
2月
3月
▲成果報告会
イベント
CCPM
体験
1月
4月
▲フォーラム申込
体験
構想・準備
手書書 実施
作成
まとめ
章割
付け
手順書作成
登録
用紙
記入
©PMI Japan Chapter, 2013. Copyright and all rights reserved.
シナリオ
作成
校正
PPT作成
ま と め
30
30
•今年の活動の報告
– 研究会の概要
– CCPM紹介イベント
– PMIジャパンフォーラム2013年での発表概要
•CCPMを使った経験値を上げる活動紹介
皆さんもご一緒に
CCPMを研究しませんか?
©PMI Japan Chapter, 2013. Copyright and all rights reserved.
31
31
ご清聴ありがとうございました
©PMI Japan Chapter, 2013. Copyright and all rights reserved.
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