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豊橋市住宅マスタープラン 本編(PDF形式/4MB)

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豊橋市住宅マスタープラン 本編(PDF形式/4MB)
豊橋市住宅マスタープラン
平成24年3月
豊橋市
目
次
豊橋市住宅マスタープラン全体構成
1
序
3
章
計画の概要
1
計画策定の背景と目的 .......................................................................................4
2
計画の位置づけ ..................................................................................................4
3
計画の期間 .........................................................................................................5
第1章
住まい・暮らしを取り巻く現状と主要課題
1
住まい・暮らしを取り巻く現状 ........................................................................8
2
住まい・暮らしに関わる団体・事業者意向の整理 .........................................22
3
市民意向の整理 ................................................................................................24
4
住まい・暮らしを取り巻く主要課題 ...............................................................28
第2章
市営住宅の需要量と供給目標量
33
1
要支援世帯数の見通し ...................................................................................34
2
市営住宅の供給目標量 .....................................................................................35
第3章
基本理念と基本目標
37
1
基本理念 ...........................................................................................................38
2
基本目標 ...........................................................................................................39
第4章
施策の展開方向
41
1
基本目標1 永く暮らせる
2
基本目標2 安全で快適に暮らせる
3
基本目標3 歩いて暮らせる
4
基本目標4 安心して暮らせる
第5章
7
~住まいの耐震化と性能の向上~ ......................42
~安全で豊かな住環境の構築~ ...........45
~都市構造を活かした住まいの供給~ ...........47
~住宅セーフティネットの確立~ ..............49
重点プロジェクト
55
1
重点プロジェクト1
市営住宅ストック有効活用プロジェクト ....................57
2
重点プロジェクト2
市営住宅管理適正化プロジェクト ...............................60
3
重点プロジェクト3
高齢者あんしん居住推進プロジェクト .......................63
4
重点プロジェクト4
まちなか居住推進プロジェクト ..................................66
第6章
成果指標
69
第7章
推進方策
73
■
1
多様な主体による住宅施策の推進 ...................................................................74
2
推進体制の確立 ................................................................................................76
3
進捗管理 .........................................................................................................76
参考資料
1
策定体制 ...........................................................................................................78
2
関連計画 ...........................................................................................................82
3
用語解説 ...........................................................................................................89
4
公営住宅要支援世帯数の推計方法 ...................................................................91
5
先進事例 ...........................................................................................................93
77
豊橋市住宅マスタープラン全体構成
序章 計画の概要
1 計画策定の背景と目的
2 計画の位置づけ
【社会情勢の変化】 少子高齢化の進行、人口減少社会の到来、環境保護・防災意識の高まり
●国及び県の住生活基本計画と整合を図る
【国の住宅政策】 ●本市の上位計画である第5次豊橋市総合計画や他の関連計画と整合・連携を図る
量から質への転換、住生活基本法の施行
3 計画の期間
平成24年度から平成33年度までの10年間
⇒新たな住宅政策の方向性を定め、住宅施策を体系的・総合的に推進するための指針とする
第2章 市営住宅の需要量と供給目標量
第1章 住まい・暮らしを取り巻く現状と主要課題
1 住まい・暮らしを取り巻く現状
○人口の減少、少子高齢化の進行
2 関連団体・事業者意向の整理
○住宅確保要配慮者への居住支援が必要
○住宅の耐震性が不十分
○住宅のバリアフリー化・省エネルギー化が不十分
○市営住宅の適切な維持・管理が必要
○住情報の一元化・共有が必要
○暮らしの利便性の向上が必要
第3章 基本理念と基本目標
1 基本理念
○現在の住まい・住環境に概ね満足している
1 住まいの耐震化と性能の向上
○現在の住まいに住み続けたい割合が多い
2 安全で豊かな住環境の構築
○住環境整備や防災対策が今後必要
3 都市構造を活かした住まいの供給
2,100戸 (平成24年度~平成33年度)
○居住支援サービスが今後必要
4 住宅セーフティネットの確立
* 新規入居希望者への市営住宅提供目標戸数
第4章 施策の展開方向
(1)永く暮らせる
~住まいの耐震化と性能の向上~
第5章 重点プロジェクト
1 市営住宅ストック有効活用プロジェクト
①住まいの耐震化の促進
・市営住宅ストック総合活用計画の改訂
・市営住宅の機能向上
②住まいの省エネルギー化と長寿命化の促進
③住まいのバリアフリー化の促進
・多様なニーズに応じた住戸の提供 など
2 市営住宅管理適正化プロジェクト
・入居者の募集方法の検討
(2)安全で快適に暮らせる
~安全で豊かな住環境の構築~
、
と
も
に
暮
ら
し
続
け
る
4 住まい・暮らしを取り巻く主要課題
2 基本目標
「
と
も
に
つ
く
り
1 要支援世帯数の見通し
3 市民意向の整理
①災害や犯罪に強い地域の形成
②地域特性を活かした住みやすさの向上
・入居承継制度の見直し
・収入超過者への対応の強化 など
3,456世帯 (平成33年度末)
*市営:2,084世帯 県営:1,372世帯
2 市営住宅の供給目標量
第6章 成果指標
永く暮らせる
・住宅の耐震化率
・二重サッシまたは複層ガラスの窓を設置
した住宅の割合
・高齢者の居住する住宅の一定のバリア
フリー化率
・バリアフリー化などに対応した市営住宅
の戸数
安全で快適に暮らせる
・住宅侵入盗被害の年間件数
3 高齢者あんしん居住推進プロジェクト
・バリアフリー化の促進
(3)歩いて暮らせる
~都市構造を活かした住まいの供給~
①都市拠点における住まいの供給促進
②地域拠点における暮らしの形成
・高齢者向け住宅の供給促進
・高齢者に関する住まい情報の一元化 など
4 まちなか居住推進プロジェクト
①地域の居住支援機能・サービスの充実
(4)安心して暮らせる
~住宅セーフティネットの確立~
・多様な世代に応じた優良な住宅の供給促進
・若い世代へのまちなか居住の誘導
②民間賃貸住宅等への入居支援
・まちなかにおける借上げ公営住宅の検討 など
歩いて暮らせる
・中心市街地の人口
・駅から1km圏内の居住世帯のある住宅
の割合
安心して暮らせる
・最低居住面積水準未満の世帯の割合
・高齢者人口に対する高齢者向け住まい
の割合
・市営住宅入居回転率
」
③市営住宅の機能強化と有効活用
第7章 推進方策
1 多様な主体による住宅施策の推進
市民
・ 住まい・まちづくりに関心を
持ち「まちづくり」に参画
地域
・支え合う、見守る
・自治会、NPO、ボランティ
ア等と協力
2 推進体制の確立
事業者
・ 良質で多様な住宅・住環境
の供給主体
・居住支援サービスの提供
行政
・ 計画の推進・実行役
・庁内で部局横断的な推進組
織を設立し相互に連携
3 進捗管理
①豊橋市住宅マスタープラン庁内連携推進会議(仮称)の設置
・適宜評価・検証、5年サイクルを基本とした見直し
②豊橋市住まいづくり協議会(仮称)の設置検討
・評価検証結果の報告及び公表
1、2
序章 計画の概要
3
序
計画の概要
計画策定の背景と目的、計画の位置づけ、計画期間などを整理します。
1 計画策定の背景と目的
本市では平成 12 年度に「豊橋市住宅マスタープラン」を策定し、各種の住宅施策に取り
組んできました。
この間、日本は少子高齢化がより一層進行し、人口減少時代に突入する一方、環境保護
や防災意識の高まりなど住宅を取り巻く社会環境や市民の意識も大きく変化してきました。
そして、平成 18 年 6 月に「住生活基本法」が施行され、住宅の量の確保から住宅セーフテ
ィネットの確保など住生活の質の向上を図る政策へと転換を図る方針が示されました。加
えて、平成 23 年 3 月には高齢社会の到来が現実となる状況において、
「住生活基本計画(全
国計画)」の見直しが行われ、また、同年 4 月には「高齢者の居住の安定確保に関する法律」
が改正され、住宅施策と福祉施策との密接な連携が必要な状況となっています。このよう
な背景から計画策定の目的も大きな転換期を迎えています。
このため、本市の特性や住宅事情等に応じた住宅政策の基本目標と施策の展開方向を定
めたうえで、それに基づく重点的な取り組みを掲げる「豊橋市住宅マスタープラン」を策
定し、住宅施策を体系的・総合的に推進するための指針とします。
2 計画の位置づけ
本計画は国及び県の「住生活基本計画」や「第 5 次豊橋市総合計画」との整合を図ると
ともに、他の本市の関連する諸計画とも整合・連携を図っていきます。
4
■ 計画の位置づけ
住生活基本法
第 5 次 豊 橋 市 総 合 計 画
住生活基本計画
関連計画
(全国計画)
・都市計画マスタープラン
住宅マスタープラン
愛知県住生活基本計画
・中心市街地活性化基本計画
・建築物耐震改修促進計画
・地域防災計画
・高齢者福祉計画・介護保険事業計画
市営住宅ストック
など
総合活用計画
3 計画の期間
本計画は、平成 24 年度から平成 33 年度までの 10 年間を計画期間とします。
なお、社会経済情勢の変化や計画の進捗状況の評価・検証結果等を踏まえ、5 年後を目
処に計画の見直しを行います。
5
6
第1章 住まい・暮らしを取り巻く
現状と主要課題
7
住まい・暮らしを取り巻く現状と主要課題
1
本市における住まい・暮らしを取り巻く現状と主要課題について整理し
ます。
1 住まい・暮らしを取り巻く現状
(1)人の現状
【全市の状況】
① 人口の推移
○ 総人口は今後、減少していくと予測され転換期を迎える。
○ 平成 21 年以降、外国人が大幅に減少している。
豊橋市全体の人口は、今後は緩やかに減少していくと推計されています。
総世帯数は今後も増加傾向にあり、一世帯当たりの人員は減少していくと推計され
ています。
外国人人口は、平成 20 年までは増加傾向にありましたが、平成 21 年から減少に転
じています。
図
総人口、総世帯数の推移
推計値
(万人,万世帯)
45
総人口
世帯数
一世帯当たり人員
40
35
32.2
25
3.43
37.5
37.2
4.00
3.07
30
37.7
37.2
36.5
35.3
33.8
(人/世帯)
5.00
2.93
2.79
2.66
3.26
2.66
2.62
20
15
10
10.4
9.4
14.1
13.4
12.5
11.5
14.1
14.2
3.00
2.00
1.00
5
0
0.00
S60
H2
H7
H12
H17
H22
H27
H32
資料:国勢調査(S60~H22)、第 5 次総合計画(H27・H32)
図
外国人人口、外国人世帯数の推移
(人、世帯)
(人/世帯)
5.00
25,000
外国人人口
世帯数
20,428
20,000
一世帯当たり人員
19,715
19,327
4.00
17,360
16,318
15,000
3.00
11,211
11,806
11,590
10,506
9,897
10,000
2.00
1.73
1.72
1.70
1.65
1.65
5,000
1.00
0
0.00
H19
H20
H21
H22
H23
資料:外国人登録(各年 4 月 1 日現在)
8
②
人口動態
○ 平成 21 年以降は、市外への転出が大幅に増加している。
人口は平成 20 年までは増加となっていましたが、その後、減少に転じ、平成 21 年
には約 1,700 人、平成 22 年は約 1,200 人の減少となっています。
出生数と死亡数の差をみると、毎年 500~700 人程度の増加となっています。
平成 21、22 年とも社会動態が 1,700~2,500 人減と大きく減少しており、主に外国
人の減少が大半を占めていると考えられます。
図
人口動態の推移
(人)
3,000
2,210
2,092
1,857
2,000
1,135
1,000
731
1,126
1,433
844
777
1,248
696
791
439
480
0
-1,719
-1,000
-2,578
-1,239
-2,000
-1,787
-3,000
H17
H18
H19
自然増減
H20
社会増減
H21
H22
人口増減
資料:豊橋の統計
③
高齢者の動向
○ 高齢者は増加しており、高齢化が進行している。
○ 高齢者は、今後も増加すると予測される。
豊橋市の 65 歳以上の高齢者は増加傾向にあり、平成 22 年は約 76,000 人、高齢化
率 20.1%となっており、平成 2 年の2倍以上の高齢者数となっています。
今後も高齢者は増加すると予測されており、平成 32 年には 65 歳以上の高齢者は約
98,000 人、高齢化率は 26.5%まで上昇すると予測されています。
図
高齢者数、高齢化率の推移
(万人)
15
推計値
高齢者人口
26.5%
高齢化率
24.3%
20.1%
17.5%
10
15.1%
9.7%
5
3.1
11.0%
3.7
13.0%
4.6
6.5
5.5
9.1
30%
25%
9.8
7.6
20%
15%
10%
5%
0
0%
S60
H2
H7
H12
H17
H22
H27
H32
資料:国勢調査(H60~H22)、第 5 次総合計画(H27・H32)
9
④
中心市街地の人口、世帯数
○ 中心市街地の人口は減少傾向にある。
中心市街地(松葉・松山・新川・八町の4小学校区)の状況をみると、人口は年々
減少傾向にありますが、その減少幅は以前より小さくなっています。また、世帯数は、
ほぼ横ばいで推移していますが、1世帯当たりの人員は、平成 13 年から平成 23 年に
かけて 2.58 人から 2.40 人に減少しています。
図
中心市街地の人口、世帯数の推移
総人口
(人、世帯)
30,000
25,000
世帯数
一世帯当たり人員
(人/世帯)
5.00
23,815 23,670 23,660 23,858 23,852 23,807 23,735 23,555 23,436 23,334 23,184
4.00
20,000
2.58
2.54
2.53
2.49
2.44
2.42
2.55
2.51
2.49
2.45
2.40
9,219
9,314
9,370
9,599
9,775
9,836
9,323
9,366
9,401
9,520
9,640
3.00
15,000
10,000
2.00
1.00
5,000
0
0.00
H13
H14
H15
H16
H17
H18
H19
H20
H21
H22
H23
資料:住民基本台帳(各年 4 月 1 日現在)
⑤
家族類型別世帯の動向
○
単身世帯や高齢単身世帯、ひとり親世帯が増加している。
家族類型別に世帯の状況をみると、全体的に増加傾向ですが、特に、単身世帯や高
齢単身世帯、ひとり親世帯が増加しています。
図
家族類型別世帯数の推移
0
(世帯)
10,000
20,000
30,000
40,000
50,000
平成12年
平成17年
平成22年
夫婦のみの世帯
内 高齢夫婦世帯
夫婦と子どもから成る世帯
内 夫婦と6歳未満の子
がいる世帯
内 夫婦と6~18歳未満
の子がいる世帯
ひとり親と子どもから成る
世帯
単身世帯
内 高齢単身世帯
資料:国勢調査
10
【地域の状況】
① 地区別人口増減
○ 郊外の幹線道路や鉄道沿線で人口増加している地区が多い。
小学校区別に人口増減の状況をみると、郊外の幹線道路や鉄道沿線で増加している
地区が多くなっています。また、市の中心部や市の北部で減少している地区が多くな
っています。
図
人口増減(H19 年⇒H23 年)
賀茂
西郷
玉川
嵩山
下条
大村
前芝
石巻
津田
下地
牛川
鷹丘
松葉
八町
東田
新川 旭
松山
羽根井
向山 豊
吉田方
牟呂
花田
汐田 福岡
つつじが丘
中野
凡例
飯村
栄
岩西
磯辺
~-1.0%
-1.0%~0.0%
0.0%
0.0%~1.0%
1.0%~
多米
岩田
芦原
谷川
二川
幸
高師
二川南
大崎
天伯
植田
野依
老津
細谷
大清水
小沢
富士見
杉山
高根
豊南
資料:住民基本台帳、外国人登録(各年 4 月 1 日現在)
②
地区別高齢化率
○ 豊橋駅周辺の中心部で高齢化率が高い。
小学校区別に高齢化率をみてみると、豊橋駅周辺の中心部で 25%を超える地区が多
くなっています。
賀茂
西郷
図
高齢化率
玉川
嵩山
下条
大村
前芝
石巻
津田
下地
牛川
鷹丘
松葉
八町
吉田方
羽根井
汐田
松山
中野
豊
つつじが丘
飯村
栄
岩西
二川
磯辺
~14.0%以下
14~17.0%以下
17~21.0%以下
21~25.0%以下
25.0%~
多米
岩田
向山
福岡
牟呂
凡例
東田
新川 旭
花田
谷川
幸
芦原
高師
二川南
大崎
天伯
植田
野依
老津
細谷
大清水
小沢
杉山
富士見
高根
豊南
資料:住民基本台帳、外国人登録(平成 23 年 4 月 1 日現在)
11
(2)住宅・住環境の現状
【住宅ストックの状況】
① 住宅総数
○ 住宅総数は増加傾向にあるとともに、空き家率も上昇傾向にある。
住宅・土地統計調査によると、本市の住宅総数は昭和 63 年から増加傾向にありま
す。また、空き家率も年々上昇傾向にあり平成 20 年は 10.8%となっています。
図
住宅総数、空き家率の推移
図 空き家の内訳
二次的住宅
230
1.4%
(万戸)
20.0%
20
住宅総数
空き家率
15.5
14.3
15
11.7
10.4
10
15.0%
12.6
90%
80%
その他の住宅
6,620
39.6%
70%
60%
10.8%
10.0%
10.3%
9.4%
豊橋市
空き家総数
16,700戸
8.1%
7.1%
100%
50%
賃貸用の住宅
8,930
53.5%
5.0%
5
40%
30%
20%
10%
0.0%
0
S63
H5
H10
H15
H20
腐朽・
破損
なし
82.8%
売却用の住宅
920
5.5%
0%
腐朽・
破損
あり
17.2%
賃貸用空き家
8,930戸
資料:住宅・土地統計調査(平成 20 年)
②
住宅の所有関係
○ 持ち家の割合は、59.4%と県平均と比べ若干高い。
○ 公営の借家の割合は、5.0%と県平均と比べ若干高い。
住宅ストックにおける本市の持ち家率は 59.4%と県平均よりも若干高くなってい
ます。また、公営の借家の割合は 5.0%となっています。
図
所有関係別住宅数の比較
その他
給与住宅
2.9%
2.9%
民営借家
29.8%
豊橋市
住宅総数
137,880
給与住宅
3.4%
民営借家
28.8%
持ち家
59.4%
その他
3.0%
愛知県
住宅総数
2,764,400
持ち家
57.8%
UR・公社の
借家
2.2% 公営の借家
4.8%
公営の借家
5.0%
資料:住宅・土地統計調査(平成 20 年)
12
③
建築時期
○
新耐震基準以前の建物割合が約3割となっている。
本市の住宅ストックの建設時期を、新耐震基準(昭和 56 年)の時期を踏まえ昭和
55 年以前の割合でみると 29.4%となっており、
その多くが木造住宅となっています。
図
建築年次別ストックの構成比率の比較
不詳
4.0%
H18~
20.9
6.0%
H13~
17
13.9%
H8~12
12.9%
~S35
5.6%
S36~
45
6.0%
豊橋市
住宅総数
137,880
H3~7
11.2%
H18~
20.9
6.7%
H13~
17
12.9%
S46~
55
17.8%
不詳
6.5%
愛知県
住宅総数
2,764,400
H8~12
12.6%
S56~
H2
22.8%
~S35
5.0%
H3~7
10.8%
S36~
45
8.0%
S46~
55
17.6%
S56~
H2
20.0%
資料:住宅・土地統計調査(平成 20 年)
④
住まいの耐震化の現状
○ 住宅の耐震化率は 82.5%となっている。
平成 20 年 9 月現在の豊橋市内における耐震性のある住宅は 82.5%と推計されてい
ます。
表
豊橋市における耐震性のある住宅の割合
新耐震住宅
分類
計
新耐震以前住宅
(耐震性あり)①
戸建木造
戸建木造以外
単位:戸
52,210
45,260
97,470
137,890
29,830
10,590
40,420
耐震性あり②
7,055
9,210
16,265
耐震性のある
住宅①+②
割合
59,265
54,470
72.2%
97.5%
113,735
82.5%
課税台帳(平成 20 年、平成 21 年)及び住宅・土地統計調査(平成 20 年)から推計(平成 20 年 9 月現在)
13
【その他の住宅に関する動向】
①
住まいのバリアフリー化の現状
○
高齢者等のための設備がある住宅は 42.5%にとどまっている。
○
手すりの設置率は 34.0%、道路から玄関まで車いすで通行可能は 8.2%に
とどまっている。
手すりや段差解消など、高齢者等のための設備がある住宅の割合は 42.5%となって
おり、県平均よりも低くなっています。
個別の設備に関しては、
「手すりがある」が 34.0%で最も高く、次いで「またぎや
すい高さの浴槽」が 21.5%となっています。
図
高齢者等のための設備の設置状況
0.0%
20.0%
40.0%
60.0%
42.5%
高齢者等のための設備がある
48.2%
34.0%
手すりがある
36.3%
21.5%
またぎやすい高さの浴槽
22.4%
12.3%
車いすが通行可能な廊下の幅
15.9%
17.0%
段差のない屋内
20.4%
豊橋市
愛知県
8.2%
道路から玄関まで車いすで通行可能
12.3%
資料:住宅・土地統計調査(平成 20 年)
②
環境性能の現状
○ 各種の省エネ対策を行った住宅は1割未満となっている。
各種の省エネ対策を行った住宅の率は、県平均よりも若干高いものの、いずれも1
割未満となっています。
図
省エネ対策住宅
0.0%
2.0%
6.0%
8.0%
5.3%
太陽熱を利用した温水機器等
太陽光を利用した発電機器
4.0%
10.0%
豊橋市
愛知県
4.7%
1.6%
1.0%
6.8%
二重サッシ又は複層ガラスの窓(すべて)
6.6%
8.8%
二重サッシ又は複層ガラスの窓(一部)
8.3%
資料:住宅・土地統計調査(平成 20 年)
14
【基盤整備の状況】
①
接道状況
○ 前面道路の幅員が4m未満である住宅が 30.7%みられる。
住宅が接する前面道路の幅員は、緊急車両の通行を確保するために4m必要とされ
ていますが、これを満たしていない住宅が 30.7%あり、県平均より若干高くなってい
ます。
図
接道状況の変化
10m以上
5.8%
未接道
2.2%
6~10m未満
24.1%
豊橋市
住宅総数
137,880
2m未満
2.9%
10m以上
11.9%
未接道
1.7%
2m未満
3.0%
2~4m未満
20.7%
2~4m未満
25.6%
6~10m未満
28.5%
愛知県
住宅総数
2,764,400
4~6m未満
34.2%
4~6m未満
39.5%
資料:住宅・土地統計調査(平成 20 年)
15
(3)公共賃貸住宅の現状
①
市内の公共賃貸住宅の状況
○ 市内の公共賃貸住宅(市営、県営、雇用促進)は 7,275 戸となっている。
市内の公共賃貸住宅の状況をみてみると、
平成 23 年 5 月 1 日現在で市営住宅が 4,139
戸、県営住宅が 2,726 戸、雇用促進住宅が 410 戸、合計で 7,275 戸が管理されていま
す。
②
市営住宅の管理状況
○ 新耐震基準(昭和 56 年)以前に建設された住戸が 60.1%を占める。
○ 平成 23 年度末には、耐用年数の1/2超の住宅が約4割を占める。
豊橋市営住宅の管理戸数は、平成 23 年 5 月 1 日現在で 4,139 戸となっています。
構造別にみると、耐火造が最も多く 3,923 戸で 94.8%となっています。
また、建設年代は昭和 46 年~56 年が 40.8%と突出して多く、次いで昭和 36 年~45
年が 17.7%となっています。
耐用年数を経過する住戸は平成 23 年度末では 173 戸 4.2%となっていますが、平成
44 年度末以降は、耐火造が耐用年数を迎えることにより急増します。
建替対象となる耐用年数の1/2を超える住宅は、平成 23 年度末には、1,794 戸
43.2%となっており計画的な維持・保全が必要となっています。
図
(戸)
2,000
建設年代別構造別戸数
木造(木造・簡平)
準耐火(簡二)
旧耐震基準
2,489戸 1,690
60.1%
耐火(低耐・中耐・高耐)
新耐震基準
1,650戸
39.9%
1,500
1,000
732
428
500
502
383
559
67
0
1,690
24
23
20
昭和35年
以前
428
502
134
39
昭和36年
~45年
昭和46年
~56年
昭和57年
~60年
昭和61年
~平成2年
177
160
177
160
平成3年
~7年
平成8年
~12年
383
平成13年
以降
資料:豊橋市住宅課資料(平成 23 年 5 月 1 日現在)
16
③
市営住宅入居者の状況
ア.世帯構成
○ 高齢単身世帯は 816 世帯、高齢夫婦世帯は 322 世帯となっている。
○ 18 歳未満の子がいる世帯は 1,256 世帯、うち、ひとり親世帯は 449 世帯と
なっている。
65 歳以上の高齢者がいる世帯は 1,530 世帯 39.1%となっています。そのうち、高
齢単身世帯は 816 世帯、高齢夫婦世帯は 322 世帯となっています。
18 歳未満の子がいる世帯は 1,256 世帯 32.1%となっています。そのうち、ひとり親
世帯は 449 世帯となっています。
世帯主の年齢をみると、65 歳以上が3割を超える一方、30 歳代以下は2割以下と
なっています。
図
世帯構成
0
1,000
2,000
3,000
総計
1,530
高齢単身世帯
816
高齢夫婦世帯
322
高齢者同居世帯
392
その他世帯
2,387
総計
3,917
18歳未満の子がいる世帯
1,256
ひとり親世帯
449
807
18歳未満の子がいるその他世帯
その他世帯
2,661
世帯主年齢別構成
~29歳
161世帯
4%
図 市営住宅における高齢者世帯の推移
(世帯)
2,000
30~39歳
576世帯
15%
1,500
65歳~
1,450世帯
37%
世帯数
3,917世帯
1,000
40~49歳
675世帯
17%
1405世帯
36.9%
527世帯
13.9%
50~59歳
585世帯
15%
1530世帯
39.1%
392世帯
10.0%
322世帯
8.2%
278世帯
7.3%
500
600世帯
15.8%
60~64歳
470世帯
12%
(世帯)
5,000
3,917
65歳以上の高齢者がいる世帯
図
4,000
816世帯
20.8%
高齢者同居
世帯
高齢夫婦
世帯
高齢単身
世帯
0
平成15年
世帯数
3,804世帯
平成23年
世帯数
3,917世帯
資料:豊橋市住宅課資料(平成 23 年 4 月 1 日現在)
17
イ.国籍
○ 外国籍の入居者がいる世帯は 600 世帯、15.3%となっている。
平成 23 年時点での外国籍の入居者がいる世帯は、600 世帯 15.3%となっています。
豊橋市の外国人は全人口の 4%程度を占め、他都市に比べ高い比率を示しており、市
営住宅にも外国人世帯が多く入居しています
国籍別にみると、ブラジルが最も多く 422 世帯ですが、平成 19 年から 53 世帯の減
少となっています。次いでペルーが 57 世帯、韓国・朝鮮が 42 世帯となっています。
図
平成 19 年時点の国籍
中国
16世帯
2.6%
韓国・朝鮮
41世帯
6.8%
フィリピン
11世帯
1.8%
図 平成 23 年時点の国籍
その他
16世帯
2.6%
中国
30世帯
5.0%
ペルー
45世帯
7.5%
フィリピン
30世帯
5.0%
その他
19世帯
3.2%
韓国・朝鮮
42世帯
7.0%
外国籍の世帯
604世帯
15.4%
外国籍の世帯
600世帯
15.3%
ペルー
57世帯
9.5%
ブラジル
475世帯
78.6%
ブラジル
422世帯
70.3%
資料:豊橋市住宅課資料(平成 19 年 4 月 1 日、平成 23 年 4 月 1 日)
ウ.入居期間
○ 入居期間が 20 年を超える世帯が 31.6%を占めている。
入居期間の状況をみると、入居期間が 20 年超の世帯が全体の 31.6%を占めていま
す。
図
30年以上
620世帯
15.8%
入居期間
20~30年未満
617世帯
15.8%
3年未満
684世帯
17.5%
市営住宅
入居世帯
3,917世帯
15~20年未満
345世帯
8.8%
3~5年未満
389世帯
9.9%
5~10年未満
743世帯
19.0%
10~15年未満
519世帯
13.2%
資料:豊橋市住宅課資料(平成 23 年 4 月 1 日現在)
18
エ.入居者(改良住宅を除く)の所得状況
○ 低所得者層が多い一方、市営住宅の明渡し努力義務のある収入超過者が
7.3%を占めている。
入居者の所得状況を収入分位からみると、最も収入の少ないⅠ分位に属する世帯が
74.6%で最も高い割合となっている一方で、市営住宅の入居収入基準を超え、明渡し
努力義務のある収入超過世帯が 272 世帯 7.3%となっています。
表
市営住宅入居者の収入分位の状況(改良住宅を除く)
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
Ⅳ
Ⅴ
Ⅵ
Ⅶ
Ⅷ
収入分位
(~10%)
(10~
15%)
(15~
20%)
(20~
25%)
(25~
32.5%)
(32.5~
40%)
(40~
50%)
(50%~)
政令月収
104,000 円
以下
104,001~
123,000 円
123,001~
139,000 円
139,001~
158,000 円
158,001~
186,000 円
186,001~
214,000 円
214,001~
259,000 円
259,001 円
以上
世帯数
2,765
180
89
128
138
92
103
213
割 合
74.6%
4.9%
2.4%
3.5%
3.7%
2.5%
2.8%
総計
3,708
5.7% 100.0%
資料:豊橋市住宅課資料(平成 23 年 4 月 1 日現在)
~市営住宅に関する用語説明~
【入居収入基準とは】
市営住宅に入居申込み可能な収入の上限をいいます。
【収入分位とは】
全国の 2 人以上世帯を収入の低い順に並べて区分したものです。
例えば、収入分位 25%は収入の低い方から 4 分の 1 番目に相当します。
【政令月収とは】
政令の規定に基づき、世帯全員の年間粗収入から給与所得控除・配偶者控除・扶養
親族控除等を行ったうえで月収換算した額をいいます。
【一般世帯とは】
市営住宅の入居者資格を有する者のうち、
「裁量階層」以外の世帯が該当します。
一般世帯の入居収入基準は収入分位 25%(政令月収 15 万 8 千円)です。
【裁量階層とは】
政令において入居収入基準の緩和が認められた者で、一定の高齢者、障害者、小学
校就学前の子のいる世帯などが該当します。
裁量階層の入居収入基準は収入分位 40%(政令月収 21 万 4 千円)です。
【収入超過世帯とは】
市営住宅に引き続き 3 年以上入居していて、かつ、月収が政令で定める額を超える
世帯が該当します。
収入超過世帯は市営住宅を明渡すよう努力する義務が発生します。
19
オ.入居者年齢構成
○ 市営住宅全体の高齢化率は 21.0%となっている。
市営住宅入居者の年齢構成をみると、65 歳以上の高齢者は 1,897 人、高齢化率
21.0%となっており、市全体の高齢化率よりも高くなっています。
住宅別にみると、南栄や大岩、富本RCなど古い住宅で高齢化率が 60%を超えてい
ます。
表
市営住宅入居者の年齢構成
合計
0~14 歳
人数
割合
9,014
1,637
単位:人、%
15~64 歳
人数
割合
18.2%
5,480
65 歳以上
人数
割合
60.8%
1,897
21.0%
資料:豊橋市住宅課資料(平成 23 年 4 月 1 日現在)
図
住宅別の入居者年齢構成
0~14歳
市営全体(9,014人)
15~64歳
18.2%
60.8%
27.8%
西口母子(18人)S30年築
南栄(125人)S33~45年築
65歳以上
21.0%
55.6%
24.8%
大岩(33人)S36年築
16.7%
75.2%
33.3%
城山(311人)S37~40年築
7.4%
新植田(99人)S41年築
2.0%
66.7%
49.2%
43.4%
52.5%
富本RC(93人)S43~44年築
45.5%
38.7%
西口(562人)S40~46年築 6.2%
岩屋(451人)S46~49年築
61.3%
48.8%
45.0%
16.2%
柳原(1,743人)S47~52年築
62.7%
23.4%
17.6%
草間(216人)S48~50年築
西部(1,305人)S53~56年築
13.5%
65.5%
12.8%
富本(120人)S62~H2年築
20.4%
67.3%
16.6%
向山(125人)S59~60年築
23.1%
65.5%
19.2%
才ノ神(844人)S57~H元年築
12.2%
60.1%
14.1%
中野(453人)S58~62年築
12.0%
67.0%
16.7%
空池(524人)S57~62年築
12.9%
70.4%
20.8%
栄生(281人)S54~56年築
21.1%
63.7%
17.9%
61.6%
18.3%
25.6%
67.5%
14.2%
新多米(192人)S63~H2年築
20.3%
66.1%
13.5%
小鷹野(157人)H2~4年築
20.4%
65.0%
14.6%
新富本(59人)H3~4年築
11.9%
79.7%
多米(72人)H4年築
22.2%
忠興(156人)H5~7年築
23.7%
前芝(287人)H7~9年築
59.7%
18.1%
64.7%
34.1%
東山(205人)H9~13年築
8.5%
11.5%
55.1%
25.4%
10.8%
57.1%
旭本町高齢者(8人)H12年築
17.6%
100.0%
池上(177人)H13~15年築
26.6%
南大清水(139人)H14~16年築
40.7%
15.1%
植田(259人)H17~20年築
18.1%
0%
10%
32.8%
45.3%
39.6%
52.1%
20%
30%
20
40%
29.7%
50%
60%
70%
80%
90%
100%
カ.市営住宅の申込み状況
○ 申込者のうち入居できた人の割合は 27.4%となっている。
市営住宅の申込み状況の推移をみると、申込者数は平成 22 年度で 736 人と近年 3
年間のなかで最も低くなっています。
また、申込者のうち入居できた人の割合である入居率は平成 20 年度の 23.9%から
平成 21 年度で 27.4%と上昇しており、平成 22 年度でも同様の値となっています。
さらに、住宅別でみると、東山住宅や南大清水住宅、植田住宅のように築年数が新
しく、エレベーターが設置されているなどの住宅は人気が高く、新たな入居もままな
らない状況となっています。一方、築年数が古く、設備も不十分な住宅では比較的入
居がしやすく、各住宅の入居率に大きな差があります。
図
(人)
図
市営住宅の申込み状況
申込者
(辞退者除く)
入居者
(辞退者除く)
入居率
(辞退者除く)
0.0%
50.0%
75.0%
100.0%
西口母子
城山
900
859
800
700
25.0%
(%)
50.0%
1,000
住宅別市営住宅の申込み状況
(平成 22 年度)
40.0%
富本RC
西口
757
736
30.0%
600
岩屋
柳原
500
400
27.4%
27.4%
23.9%
草間
20.0%
300
栄生
200
100
西部
10.0%
181
235
202
中野
0.0%
0
平成20年度
平成21年度
空池
平成22年度
資料:豊橋市住宅課資料(平成 23 年 4 月 1 日現在)
才ノ神
向山
富本
新多米
申込者
(辞退者除く)
入居者
小鷹野
新富本
入居率
(辞退者除く)
多米
忠興
前芝
東山
旭本町
池上
南大清水
植田
0
25
50
75
100
(人)
21
2 住まい・暮らしに関わる団体・事業者意向の整理
①
調査の目的
既存の統計資料や市民アンケート結果からは把握することが難しい、住まいや暮らし
に関する実態を把握するために、住宅関連事業者や各世帯属性の暮らしに関わる団体や
市民等に対して、ヒアリング調査を実施しました。
②
調査概要
○住宅・住環境に関する調査
住宅関連事業者:愛知県建築士会豊橋支部(4)、東三建設業協会(6)、
宅地建物取引業協会東三河支部(2)
◇調査対象
○暮らしに関する世帯属性別調査
若年単身世帯:豊橋技術科学大学学生(6)、豊橋市職員(9)
高 齢 者 世 帯:社会福祉法人さわらび会(2)、地域包括支援センター(3)
障 害 者 世 帯:特定非営利活動法人さざなみ(2)、社会福祉法人さわらび会(2)
外 国 人 世 帯:豊橋市関係課職員(4)
子 育 て 世 帯:わっぱの会(7)
◇調査方法
○グループヒアリング方式
◇調査期間
平成 22 年 10 月~12 月
◇調査項目
○住宅確保要配慮者の住宅事情について
○既存住宅(バリアフリー化、耐震化、リフォームなど)について
○まちなか居住について
( )はヒアリング実施人数
③
調査結果
1)住宅確保要配慮者の住宅事情について
【高齢者世帯】
・安い家賃を望む高齢者が多い。
・高齢者向けの住宅や施設に関する情報の一元化が必要である。
・高齢者が入居を拒まれるケースがある。孤独死により家賃が低下するなどのリスク
があることが要因と考えられる。
・バリアフリー化された民間賃貸住宅はあまり流通していない。
・70 歳以上の高齢者はグループホームでも断られてしまう。そのような方は、病院か
施設に行かざるを得ない現状がある。
【障害者世帯】
・精神障害者については入退院を繰り返すケースが多く、長引く場合は家賃の負担に
耐えられないため、アパート等を引き払う必要がある。
・障害者の入居が可能な住宅に関する情報がほとんどない。
・グループホームは家賃負担も少なく重要な施設であるが、市内には不足している。
・火災などの非常時の対応について不安を持たれ、障害者が単身で入居する際に入居
を拒まれるケースがある。逆に、そのような不安が払拭されれば、入居を拒まれる
ことはあまりない。
22
・知的障害の方は見守りが随時必要となり、地域の方の支援が必要と思われる。地域
の方の意識も以前とは変わり、知的障害の方を受け入れられるようになってきてい
る。
・住まいの供給やバリアフリー化などのハード的な整備だけではなく、介護制度の充
実やお金の管理などのソフト的な支援も重要である。
【外国人世帯】
・外国人が賃貸住宅を借りる際、保証人に関することなど様々な制約を受ける。
・日本人には当たり前のルールやマナーをあまり理解していないため、コミュニケー
ションをとり、説明することが大切。(自治会、ペット、駐車、ゴミ出しなど)
【子育て世帯】
・子育て世帯への入居拒否はあまりみられない。
・子育て世帯向けに特化した住宅はみられない。
2)既存住宅(バリアフリー化、耐震化、リフォームなど)に関する主な意見
・住宅のバリアフリー化はあまり進んでいない。
・環境に配慮した住宅は、業者が他社との差別化としてやっているケースが多く、施
主の積極的な依頼はほとんどみられない。
・中古住宅需要としては、一定程度は見込まれている。
3)まちなか居住に関する主な意見
・まちなか居住は駐車場の確保が難しい。日常の買物にも不便である。
・まちなかは交通の利便性がよいが、魅力に欠ける。
・新幹線の利用により、広域の交通利便性はよい。
・豊橋駅周辺よりも、渥美線沿線や市電沿線などの住宅地に魅力を感じている。
・広小路のマンションなど都心部のマンションの売れゆきは好調であるが、居住用で
はなく投資目的で購入する場合も多い。
23
3 市民意向の整理
①
調査の目的
統計資料からは把握することが難しい、住まいに対する現状や不安な点、今後の住まい
に対する考え方など、市民の住まいに対する意向を把握し、本市における住宅施策の基礎
資料とすることを目的に、アンケート調査を実施しました。
②
③
調査概要
◇調査対象
市内在住の 20 歳以上の市民を無作為で抽出
◇調査方法
郵送による配布・回収
◇調査期間
平成 23 年 2 月 28 日~3 月 18 日
◇配布数
3,500 票
◇有効回収数(回収率)
1,639 票 (46.8%)
◇調査項目
•
•
•
住まいの現状、不安な点について
今後の住まいについて
今後の市の施策への期待について
調査結果
1)住まいの現状、不安な点について
○ 今の住まいの総合的評価としては、64.5%が「満足」と回答していますが、
「バリア
フリー対策」や「省エネへの配慮」といった項目でやや不満との回答が多くなって
います。
○ 周辺の環境の総合的評価としては、77.7%が「満足」と回答していますが、
「歩行者
の安全性」、
「公共交通利用の便利さ」、
「災害等の安全性」、
「犯罪発生に対する安心」
で不満の回答が多くなっています。
○ 住まいの不安な点としては「地震や火事などの安全性について不安」が多くなって
います。
⇒ 住まいや周辺環境については、災害や防犯面などやや不満な面もありますが、全般
的に満足しています。
図
住まいの満足度
図 住環境の満足度
住宅の広さ、間取り
100.0%
住宅の総合的評価
77.7
住宅の内装
72.0
自然の豊かさ
78.9
50.0%
50.0%
災害等への安全性
下水・排水の良さ
子育てや教育環境
79.4
70.1
65.2
25.0%
53.4
25.0%
省エネへの配慮
71.7
78.4
64.8
犯罪発生に対する安心
0.0%
41.4
近所の生活モラル
79.1
75.0%
周辺のたたずまい
75.0%
64.5
住宅の外観、意匠
近隣関係
100.0%
周辺環境の総合的な評価
54.0
防犯性
49.7
72.0 通勤・通学の便利さ
0.0%
52.7
74.4
災害等の安全性
69.1
45.2
駐車場の広さ・数
59.6
日常的な買い物の便利さ
68.3
防音性能
公害がない
69.5
54.2
54.9
67.4
医療、福祉サービス
72.6
通風、日当たり
自家用車利用の便利さ
バリアフリー対策
歩行者の安全性
公共交通利用の便利さ
24
2)今後の住まいについて
○ 今後も今の住まいに「住み続けたい」市民が6割程度となっています。
○ 転居を希望する人は、間取りに不満を持っている人が多く、特に女性や高齢者でそ
の傾向が強くなっています。
○ 転居を希望する人の6割近くが市内と回答しており、市外への流出傾向は少なくな
っています。しかし、20 歳代、50 歳代に限ってみると、市内転居を希望する人は
5割以下となっています。
⇒
全体的に、今の住まいに住み続けたい人が多く、転居するとしても市内にとどまる
傾向となっています。
図
今後の居住意向
わからない
14.8%
いずれ転居
したい
20.4%
図 転居したい理由
無回答
1.0%
N=1,639
0.0%
10.0%
今の家に不満がある(バリアフリー対応、規
模、間取り、設備など)
身辺事情への対応(就職、転勤、結婚、親や
子供と同居、子の誕生など)
立地や周辺環境に問題がある(交通・買い物
利便性、安全性)
住み
続けたい
63.8%
30.0%
40.0%
50.0%
42.1
39.7
17.6
9.0
経済的な理由(ローン、家賃等の軽減)
13.7
その他
無回答
20.0%
3.3
N=335
3)今後の市の施策への期待について
○ 「公共交通機関や生活道路などの住環境整備や防災対策」
「高齢者や子育て世帯など
への居住支援サービス」「環境負荷の少ない住まいづくりの支援(省エネ等)」とい
った項目で施策の重要度が高くなっています。
○ 特に重要な施策としては、
「公共交通機関や生活道路などの住環境整備や防災対策」、
「高齢者や子育て世帯などへの居住支援サービス」が挙げられています。
⇒
防災、高齢者や子育て世帯への支援サービスなど、安心・安全な暮らしをサポート
するための施策が求められています。
図
施策の重要度
住環境整備や
防災対策
100.0%
低環境負荷の
住まいづくり支援
72.5
61.5
優良な住宅
供給の促進
景観の保全・創造
75.0%
52.3
50.0%
25.0%
55.8
0.0%
54.4
57.0
市営住宅の
有効活用
まちなかへ
の住宅供給
35.7
交通利便性の高い
地域への住宅の供給
40.8
65.6
住宅確保要配慮者の
民間賃貸住宅への入居促進
居住支援サービス
25
4)長く住み継がれる住まいづくりについて
【地震対策の実施状況】
○ 地震対策としては、
「家具等の転倒防止」が 38.3%で最も多く、次いで「耐震診断」
15.6%、
「耐震改修・補強」9.4%となっています。
○ 昭和 55 年以前の住宅での耐震補強は、10%未満となっています。
○ 持家では、一戸建てや平成 12 年以前の住宅、木造の住宅で耐震診断や建物の改修・
補強などの耐震対策を実施したと
図 地震対策
0.0%
10.0%
20.0%
30.0%
40.0%
50.0%
の回答が多くなっています。
○ 耐震診断や建物の改修・補強など
の耐震対策を行うにあたっての課
題としては、
「費用がかかる」との
回答がほとんどを占めています。
⇒
住宅の耐震化は、実施希望はある
ものの、費用がかかることから、
家具の転倒防止など比較的安価で
手軽にできるものにとどまってい
ます。
38.3
家具等の転倒防止
15.6
耐震診断
耐震改修・補強
9.4
ガラスの飛散防止
9.2
ブロック塀などの倒壊防止
その他
4.4
3.1
42.4
いずれもやっていない
無回答
4.0
N=1,639
【バリアフリー対策の実施状況】
○ バリアフリー対応している住まいは、全体の 48.0%となっています。
○ 対応している個所で最も多いのは「手すりの設置」で 33.9%、次いで「屋内の段差
解消」26.1%、「低い浴槽の設置」17.3%となっています。
○ 高齢者がいる世帯や障害者のいる世帯では「手すりの設置」が、未就学児がいる世
帯では、「屋内段差の解消」が多くなっています。
⇒
新しい住宅や高齢者、未就学児がいる世帯で対策が進んでいます。
【建替え、リフォーム意向】
○ 「今のところ考えていない」が 75.5%と大多数を占めています。
⇒
属性別、住宅の種類別にみても大きな差異はありません。
26
5)快適に暮らせる住まい・まちづくりについて
【空き家に対する考え】
○ 空き家の状況について、
「空き家が増加しているという情報も実感もない」が 56.9%
と最も多く、次いで「新聞等の情報は知らないが、身近に空き家が増加していると
感じている」31.6%となっています。
○ 空き家対策としては、
「空き家に関する情報など、移住・定住するための情報提供を
充実させる」が 26.1%と最も多く、次いで「老朽した空き家を放置すると危険なの
で取り壊しに関する支援を行う」が 22.6%となっています。
⇒
市民には、空き家が増えているという実感を持っている人は少なく、その対策も情
報提供などでよいと考えられています。
【まちなか居住に対する考え】
○ まちなかへの居住意向としては、『住みたい』(「ぜひ住みたい(住み続けたい)」+
「住みたい(住み続けたい)」
)が 51.9%と 5 割を超え、30 歳代以下でその傾向が強
くなっています。
○ まちなかに住みたくない理由としては、
「住宅の取得価格や家賃が高い」が 51.4%、
「騒音や大気汚染の公害が多い」49.6%と多くなっています。また、
「公園・広場や
身近な緑などが少ない」が 25.2%となっています。
⇒
まちなかへの居住意向は全般的に高く、特に若い人に強く見られますが、
「住宅の取
得価格や家賃が高い」等の理由のため、実際の居住は敬遠される傾向にあります。
6)安心して暮らせる住まいについて
○ 高齢期に重要だと思う居住支援 図 高齢期に重要だと思う居住支援サービス
サービスについては、「緊急通報
0.0%
10.0%
20.0%
30.0%
40.0%
50.0%
60.0%
70.0%
サービス」や「生活相談サービス」
65.2
緊急通報サービス
「安否確認サービス」が5割を超
57.2
生活相談サービス
えています。階層別では、実際に
54.1
安否確認サービス
高齢期に入っている 60 歳以上の
47.7
食事の宅配サービス
市民より、若い世代の方が、重要
だとの回答が多くなっています。
その他
2.5
○ 高齢者に配慮した賃貸住宅への
居住意向については、「体が衰え
てきたら住みたい」との回答が多
くなっています。
⇒
特になし
4.4
無回答
4.8
N=1,639
緊急時の対応や生活支援サービスは重要であると考えられています。
7)住まいの情報について
○ 行政による住まいの情報提供については、
「中立的な立場の情報として、行政情報に
期待する」が5割弱となっています。
○ 内容については、
「新築・リフォーム等にあたっての行政による補助制度に関する情
報」や「居住する地域に関する子育て環境、安全面などの情報」が多くなっていま
す。
⇒
子育て世帯や若い世帯で「居住する地域に関する子育て環境、安全面などの情報」
を特に期待しています。
27
4 住まい・暮らしを取り巻く主要課題
1 住まいの耐震化と性能の向上
【住まいの耐震化】
本市は愛知県の太平洋沿岸に位置し、東海地震の地震防災対策強化地域、東南海・
南海地震の防災対策推進地域に指定されており、地震による災害を念頭においた住ま
いづくりをしていくことが重要となっていますが、本市の住宅の耐震化率は 82.5%に
とどまっています。
市民意向調査結果を見ると、昭和 35 年以前の古い住宅では地震対策を行っていな
いところも多く、実施意向はあるものの、住宅そのものへの対策は、費用がかかるこ
とから、家具の転倒防止など比較的安価で手軽にできるものにとどまっています。
新耐震基準を満たしていない住宅などは地震の際に倒壊する恐れがあり危険なた
め、木造住宅等の耐震化などを推進していくことが必要です。
【住まいの省エネルギー化と長寿命化】
住まいの省エネルギー化と長寿命化】
限りある地球資源を大切に使うためには、太陽光発電システムや雨水貯留槽といっ
た環境に配慮した設備の導入や、今ある住まいを壊さずに長く住み続けることが効果
的です。
しかし、本市における太陽熱利用や太陽光発電、二重サッシ又は複層ガラスの窓と
いった環境に配慮した住宅設備の状況をみると、愛知県の平均よりは高いものの、県
内の中核市の中では低くなっています。
そのため、環境に配慮した設備の導入や省エネ性能の高い住宅の普及を図るととも
に、長く住み続けられる住宅の普及を図ることが必要です。
【住まいのバリアフリー化】
本市における高齢者は、今後も増加していくものと考えられることから、高齢者に
配慮した住まいとして、段差を解消したり、手すりを設置したりといった住まいのバ
リアフリー化を進めていくことが望まれています。また、住まいのバリアフリー化は、
高齢者や障害者の方だけではなく、子どもや妊婦、一時的に怪我をしている人など、
全ての人が安心して暮らすためのものであり、事故を防止する効果もあります。
本市における手すり設置や段差解消など、高齢者等に配慮した設備のある住宅の割
合をみると、42.5%となっており、県平均よりも低くなっています。
そのため、誰もが安心して安全に暮らせるように住宅のバリアフリー化を推進して
いくことが必要です。
28
2 安全で豊かな住環境の構築
【防災・防犯対策の強化】
本市には、未接道又は幅員 4 m未満の道路に接続している住宅、いわゆる接道不良
の住宅が 30.7%あります。
市民意向調査結果をみると、住宅の周辺の環境については、
「歩行者の安全性」、
「災
害等からの安全性」などで満足度が低く、市に期待する特に重要な施策としても、
「公
共交通機関や生活道路などの住環境整備や防災対策」が挙げられています。また、防
犯面においても満足度が低くなっています。
そのため、防災・防犯対策を強化し、より安全な暮らしの形成を推進していくこと
が必要です。
【地域特性を活かした住みやすさの向上】
近年の全国的な傾向として、物質的な豊かさよりも、ゆとりややすらぎといった心
の豊かさが求められるようになり、その地域に根ざした歴史や風土、文化といったも
のが重要視されるようになってきています。
市民意向調査結果を見ると、住宅周辺の環境としては、自然の豊かさの満足度が非
常に高く、市民は本市の自然の豊かさが魅力の一つであると認識しています。
そのため、本市にある歴史や風土、文化などと調和した美しい景観の形成や自然と
親しむ場の保全・創造により、ゆとりと潤いを感じられる住環境の構築を推進してい
くことが必要です。
29
3 都市構造を活かした住まいの供給
【都市拠点における住まいの供給】
本市の都市計画マスタープランでは、「歩いて暮らせるまち」を都市の目標像の一
つとして掲げ、高度で多様な都市サービスを享受できる地域として、豊橋駅を中心と
した地区を都市拠点として位置づけています。しかし、中心市街地の人口は年々減少
しているとともに、高齢化率が高くなってきています。
市民意向調査結果をみると、まちなかへの居住意向は全般的に高く、特に若い人に
強く見られますが、「住宅の取得価格や家賃が高い」ため、実際の居住は敬遠される
傾向にあります。
そのため、都市拠点において多様な世代やライフスタイルに応じた優良な住宅の供
給の促進が必要です。
【地域拠点における住まいの供給】
【地域拠点における住まいの供給】
本市の都市計画マスタープランでは、目指すまちの姿として、生活圏ごとに日常生
活機能がバランスよく配置された地域拠点の形成を掲げています。
このような地域拠点においては、店舗や病院、銀行など日常生活に必要な機能の集
積とともに交通結節機能も強化されることから、地域拠点の高い利便性を活かした住
宅の供給の促進が必要です。
30
4 住宅セーフティネットの確立
【福祉分野などとの連携】
今後も増加すると見込まれる高齢者をはじめ、障害者や DV 被害者、低額所得者、
被災者、子どもを育成する家庭など住宅の確保に配慮が必要な市民は多様化していま
す。また、公営住宅においても入居者の高齢化が進んでいるため、福祉面での支援の
必要性も高まってきています。
そのため、高齢者や障害者等の暮らしを支えるために、福祉分野などとの情報の共
有や連携した取り組みを強化していくことが必要です。
【民間賃貸住宅市場における住宅セーフティネットの構築】
本市の高齢者や外国人の状況をみると、高齢者は年々増加し、高齢単身世帯や高齢
夫婦世帯も増加しています。また、外国人登録者数は平成 20 年をピークに減少して
いるものの、依然として 1 万 6 千人程度の外国人が居住しています。しかしながら、
このような高齢者や外国人が新たな住まいを探す際、保証人問題や緊急時の対応、近
隣住民とのトラブル発生等の懸念により、民間賃貸住宅への入居を制限されたりする
ケースがみられます。
そのため、このような方に対して、民間賃貸住宅に円滑に入居できるような情報の
提供や入居の支援に努めていくことが必要です。
【市営住宅を活用した適切な住宅セーフティネットの確立】
本市市営住宅入居者の状況をみると、65 歳以上の高齢者のいる世帯は 39.1%、う
ち高齢単身世帯が 20.8%、外国籍の入居者がいる世帯は 15.3%となっており、多く
の住宅困窮者に対して市営住宅が供給されています。しかし、入居期間が 20 年超と
いう長期にわたる世帯も 31.6%を占めるなど、新たな住宅困窮者への適切な入居機会
が失われています。
また、本市は 4,139 戸の市営住宅を整備していますが、昭和 56 年の新耐震基準以
前に建設された住戸が 60.1%を占めており、建替対象となる耐用年数の1/2を超える
住宅は、平成 23 年度末には、1,794 戸 43.2%となっています。
市営住宅の入居管理の適正化に努め、住宅セーフティネットの中核を担う市営住宅
の役割を再構築するとともに、ストックの有効活用を図ることが必要です。
31
32
第2章 市営住宅の需要量と供給目標量
33
市営住宅の需要量と供給目標量
2
計画期間内での市営住宅の需要量として、公的支援が必要な世帯(要支
援世帯)数の見通しを推計し、市営住宅の供給目標量を設定します。
1 要支援世帯数の見通し
(1)公的支援が必要な世帯(要支援世帯)の推計方法
公営住宅の需要量として、市場において自力では適正な水準の住宅を適正な負担で
確保することが困難と見込まれ、公的な支援が必要な要支援世帯数を推計します。
具体的には住生活基本計画に基づく下図の推計フローにより、民間賃貸住宅に居住
する世帯のうち、公営住宅の入居資格を有する世帯について、年収・居住水準に対す
る家賃の負担率等から住宅の困窮状況を区分することにより、平成 33 年度末における
要支援世帯数の推計を行います。
図
推計フロー
平成 23 年度末世帯数
+
平成 33 年度末までの増加世帯数
平成 33 年度末世帯数
収入基準等
公営住宅入居資格世帯
年収や居住面積により4つに区分
住まいが最低
居住面積
年収が著しい
困窮年収
未満
未満
以上
以上
未満
以上
未満
以上
内、家賃負担の高い世帯
(1)
(3)
(2)
(4)
要支援世帯
(2)要支援世帯の類型と推計結果
平成 33 年度末における要支援世帯数は、3,456 世帯と推計されます。
図
要支援世帯の推計結果
年収
公営入居基準年収
(3)最低居住面積水準未満
かつ 著しい困窮年収以上
1,394世帯
最低居住水準以上 かつ 著しい困窮年収以上
(4)うち高家賃負担率
255世帯
うち 高齢単身
787世帯
うち 高齢単身
146世帯
うち 高齢夫婦
76世帯
うち 高齢夫婦
14世帯
うち 子育て
99世帯
うち 子育て
6世帯
(1)最低居住面積水準未満
かつ 著しい困窮年収未満
1,418世帯
著しい困窮年収
最低居住水準以上 かつ 著しい困窮年収未満
(2)うち高家賃負担率
389世帯
うち 高齢単身
570世帯
うち 高齢単身
135世帯
うち 高齢夫婦
0世帯
うち 高齢夫婦
0世帯
うち 子育て
6世帯
うち 子育て
0世帯
最低居住水準
34
居住水準
2 市営住宅の供給目標量
(1)市営住宅の供給目標量
公営住宅の需要量である要支援世帯 3,456 世帯を平成 23 年度における市営住宅と県
営住宅の管理戸数比率を基に按分し、市営住宅による支援が必要な世帯を推計するこ
とにより、今後 10 年間の市営住宅供給目標量として設定します。
管理戸数(特定公共賃貸住宅を除く)
(戸)
管理戸数比率(%)
公営住宅需要量(要支援世帯)(戸)
市営
4,138
60.3
2,084
県営
2,726
39.7
1,372
市営+県営
6,864
100
3,456
市営住宅の供給目標量 = 2,084 戸 ≒ 2,100 戸
市営住宅供給目標量
2,100 戸(平成 24~33 年度の 10 年間)
*供給目標量とは、既存の市営住宅の空き家募集や建替え等に伴い新たな入居希望者
に提供することのできる戸数をさし、実際に市営住宅として管理する戸数や新たに整
備が必要な戸数とは異なります。
例えば、年平均 210 戸という供給目標量は、市営住宅における過去 10 ヵ年(平成 13
年度~22 年度)の平均入居戸数 213 戸とほぼ同じ水準です。
35
36
第3章 基本理念と基本目標
37
3
基本理念と基本目標
今後の住宅政策を総合的かつ計画的に推進するための基本理念と基本目
標を設定します。
1 基本理念
ともにつくり、ともに暮らし続ける
本市では、第5次豊橋市総合計画でまちづくりの基本理念を、
「ともに生き、ともにつ
くる」とし、目指すまちの姿である「輝き支えあう水と緑のまち・豊橋」の実現に向け
て、支えあいながら安心して暮らせるまちづくりを進めています。
本計画では、総合計画で掲げられている基本理念や目指すまちの姿の実現を住まいや
暮らしの側面から支えるために、本計画の基本理念を「ともにつくり、ともに暮らし続
ける」と掲げました。
豊橋を「暮らしてみたい」、
「暮らし続けたい」と思えるまちとしていくためには、
「市
民が主役」となり、皆さん一人ひとりがともに住みよいまちづくりに参加していく必要
があります。
そのためには、まず、皆さんの生活の場である住まいをよりよいものとして、子や孫
の世代まで住み継がれるような住宅にしていくことが大切です。
次に、住まいをよりよい住宅にすることに加え、多様な世代や地域コミュニティとの
パートナーシップを大切にし、皆さんが住んでいる地域をより便利で、より安全に、か
つ安心して暮らし続けられるまちとしてつくり上げていくことが大切です。
また、行政は目指すまちの姿を実現するため、皆さんや事業者の住まいやまちづくり
に関わる取り組みに対する支援を行っていきます。
本計画では、市民、地域、事業者、行政などが一体となって、ともにつくり、ともに
暮らし続ける住まい・まちづくりを目指します。
38
2 基本目標
主要課題を解決するための住宅施策を推進していくために、基本理念の『ともにつくり、
ともに暮らし続ける』に基づき、4つの基本目標を設定します。
基本目標1
永く暮らせる
~住まいの耐震化と性能の向上~
住宅の耐震化や省エネルギー化、長寿命化などによる長く住める優良な住宅づくりを
促進するとともに、住宅のバリアフリー化などを促進することにより、住み継がれ、永
く暮らせる住まいづくりを推進します。
基本目標2
安全で快適に暮らせる
~安全で豊かな住環境の構築~
災害に強い住環境づくりや犯罪のない住環境づくりを促進するとともに、暮らしにゆ
とりと豊かさをもたらす豊橋の美しいまち並みや景観の維持・形成を図ることで、安全
で快適に暮らせる住環境を構築します。
基本目標3
歩いて暮らせる
~都市構造を活かした住まいの供給~
都市機能が集積し利便性の高い都市拠点や日常生活に必要な機能が集積し公共交通機
関が使いやすい地域拠点において、優良な住宅の供給を促進し、歩いて暮らせる居住環
境の形成を図ります。
基本目標4
安心して暮らせる
~住宅セーフティネットの確立~
高齢者、障害者、外国人、子育て世帯など、住宅の確保に配慮が必要な人に対して、
福祉施策をはじめ様々な施策分野と連携して総合的な施策展開をするとともに、市営住
宅の役割について再構築を行い、住宅セーフティネットの確立を目指します。
39
40
第4章 施策の展開方向
41
施策の展開方向
4
各目標を実現するために必要な施策の展開方向を示します。
‐関係主体‐
「市民」
「地域」
「事業者」
「行政」
居住者、所有者等
自治会、民生委員、NPO、ボランティア等
住宅関連事業者、福祉サービス事業者等
豊橋市等
‐重要度‐
今後の社会経済情勢等を踏まえ、本市の住宅施策を進めるうえで今後特に重点的に
取り組む必要があるもの
1
基本目標1
永く暮らせる
~住まいの耐震化と性能の向上~
施策の展開方向1 住まいの耐震化の促進
■ 主な施策
① 住まいの耐震化の促進
豊橋市建築物耐震改修促進計画に基づき住まいの耐震診断・耐震改修を促進すると
ともに、パンフレットの配布やインターネットによる情報発信等により耐震化の普
及・啓発に努めます。
② 相談窓口の充実
住まいに関する相談窓口を充実・普及させ、市民の方が気軽に相談できる体制を整
えます。
■ 具体的な取り組み
主な施策
取り組み
① 住まいの耐
耐震診断事業
震化の促進
耐震改修補助事業
耐震化の普及・啓発
②
相談窓口の
充実
住宅・建築相談事業
概要
重要度
木造住宅無料耐震診断の実施及び非木造
○
住宅耐震診断費用の一部を助成します。
木造住宅の耐震改修費用の一部を助成し
○
ます。
パンフレットの配布やインターネットに
○
よる情報発信等を行います。
建築士、土地家屋調査士の協力による住
まいに関する無料相談を開催します。
■ 主な役割
主な施策
①
住まいの耐震化の促進
②
相談窓口の充実
※●:取り組みの中心となる者
▲:取り組みの協力者
市民
●
関係主体※
地域
事業者
行政
▲
▲
■
▲
▲
●
■:実施する取り組みを支援したり、啓発したり、補助したりする者
42
施策の展開方向2 住まいの省エネルギー化と長寿命化の促進
■ 主な施策
① 住まいの省エネルギー化の促進
太陽光発電システムや雨水貯留槽の設置等を促進し、省エネルギー・省資源に配慮
した住まいの普及を図るとともに、環境にやさしい暮らし方の普及・啓発に努めます。
② 住まいの長寿命化の促進
長期優良住宅の普及・啓発に努め、長く住み続けられる優良な住まいの供給を促進
します。
■ 具体的な取り組み
主な施策
取り組み
① 住まいの省 太陽光発電システム
エネルギー 設置整備事業
化の促進
雨水貯留槽設置整備
事業
環境にやさしい暮ら
し方の普及・啓発
② 住まいの長
長期優良住宅の普
寿命化の促
及・啓発
進
概要
重要度
太陽光発電システムの設置者に対して
費用の一部を助成します。
雨水貯留槽の設置者に対して費用の一
部を助成します。
出前講座や広報とよはしによる情報発
信等を行います。
パンフレットの配布やインターネット
による情報発信等を行います。
■ 主な役割
主な施策
市民
関係主体※
地域
事業者
行政
①
住まいの省エネルギー化の促進
●
▲
▲
■
②
住まいの長寿命化の促進
●
▲
▲
■
※●:取り組みの中心となる者
■:実施する取り組みを支援したり、啓発したり、補助したりする者
▲:取り組みの協力者
43
施策の展開方向3 住まいのバリアフリー化の促進
■ 主な施策
① 住まいのバリアフリー化の促進
介護保険制度を活用した住宅改修費補助制度や住宅整備資金の貸付制度等を普
及・促進し、高齢者や障害者が住み慣れた住まいで暮らし続けられるように努めます。
また、市営住宅の建替えに伴うバリアフリー化を実施します。
② 相談体制・窓口の充実
住まいに関する相談窓口を充実・普及させ、市民の方が気軽に相談できる体制を整
えます。
■ 具体的な取り組み
主な施策
取り組み
① 住まいのバ 住宅改修費用の助成
リアフリー
化の促進
住宅整備資金の貸付
②
相談体制・
窓口の充実
住宅整備資金の償還
利子の補助
バリアフリー化への
意識啓発
市営住宅のバリアフ
リー化の推進
住宅・建築相談事業
【再掲】
概要
要介護者等のための住宅改修費用の一部
を助成します。
高齢者や障害者のための住宅整備費用を
貸付けます。
住宅整備資金の借入に対する利子を補助
します。
まちづくり塾の開催等による普及啓発を行
います。
市営住宅の建替えに伴うバリアフリー化を
実施します。
建築士、土地家屋調査士の協力による住
まいに関する無料相談を開催します。
重要度
○
○
○
○
○
■ 主な役割
主な施策
①
住まいのバリアフリー化の促進
②
相談体制・窓口の充実
市民
関係主体※
地域
事業者
●
※●:取り組みの中心となる者
■:実施する取り組みを支援したり、啓発したり、補助したりする者
▲:取り組みの協力者
44
行政
▲
▲
■
▲
▲
●
2
基本目標2
安全で快適に暮らせる
~安全で豊かな住環境の構築~
施策の展開方向1 災害や犯罪に強い地域の形成
■ 主な施策
① 災害に強いまちづくりの推進
木造住宅解体費補助制度の利用を促進し、災害時に倒壊する恐れのある住宅の解消
に努めるとともに、地域の防災力の強化等により災害被害の軽減を図ります。
② 犯罪のないまちづくりの推進
地域における防犯対策に配慮した住環境整備の啓発や自主防犯団体活動の活発化
により、安心・安全な暮らしを支援します。
■ 具体的な取り組み
主な施策
取り組み
① 災害に強い 地域防災力強化推進
まちづくり 事業
の推進
災害対策への意識啓
発
木造住宅解体費用の
助成
雨水貯留浸透施設の
整備
市営住宅での透水性
舗装の整備
被災後の速やかな住
宅復旧に関する取り
組み
② 犯罪のない 防犯対策に配慮した
まちづくり 住環境整備の啓発
の推進
自主防犯団体活動の
促進
概要
重要度
危険箇所等の検証や防災リーダーの養成
○
等により地域防災力を強化します。
ハザードマップなどの周知や防災知識を
○
普及啓発します。
一定の条件を満たす木造住宅の解体費用
○
の一部を助成します。
市営住宅などの公共施設内に貯留浸透施
設を設置します。
市営住宅の建替えに伴う透水性舗装を実
施します。
被災者の生活安定や、震災後の迅速な復
旧を図るため、応急仮設住宅の建設など
○
に関する事前の取り組みを進めます。
地域における防犯講座の開催などによる
啓発を行います。
パトロール用品の配布などによる地域の
自主防犯活動を活発化します。
■ 主な役割
主な施策
市民
関係主体※
地域
事業者
行政
①
災害に強いまちづくりの推進
●
●
▲
●
②
犯罪のないまちづくりの推進
●
●
▲
■
※●:取り組みの中心となる者
■:実施する取り組みを支援したり、啓発したり、補助したりする者
▲:取り組みの協力者
45
施策の展開方向2 地域特性を活かした住みやすさの向上
■ 主な施策
① 地域の特性に合わせた良好な住環境の形成
土地区画整理事業や地区計画制度の推進により、良好な住環境の形成を図ります。
② 調和のとれた美しい景観形成の推進
景観に配慮した公共事業の実施や景観形成地区制度によるまち並み景観整備によ
り、調和のとれた美しい景観形成を図ります。
③ 水と緑にふれあう暮らしの推進
河川やため池等の水辺環境の適切な保全や公園・緑地の充実等により、自然にふれ
あうことのできる暮らしを推進します。
■ 具体的な取り組み
主な施策
① 地 域 の特 性
に合わせた
良好な住環
境の形成
② 調和のとれ
た美しい景
観形成の推
進
③ 水と緑にふ
れあう暮らし
の推進
取り組み
土地区画整理事業
地区計画制度による
環境整備
まちづくり景観推進
事業
水 と緑にふれあ う ま
ちづくりの推進
都市公園整備事業
概要
重要度
宅地と公共施設の一体的な整備を行い、
道路や公園などの整備と宅地の利用増進
を図ります。
一定の区域を対象に土地利用や建築物な
どに関する基準を定め、良好な地区環境
の形成を図ります。
景観形成地区制度によるまち並み景観整
備や景観に配慮した公共事業の実施によ
り、美しい景観形成を図ります。
水辺環境の充実や街路樹の整備を推進す
るとともに、民有地緑化に助成をします。
景観・防災・環境保全等の機能を併せ持
つ都市空間を整備します。
○
■ 主な役割
主な施策
市民
関係主体※
地域
事業者
行政
①
地域の特性に合わせた良好な住環境の
形成
▲
▲
▲
●
②
調和のとれた美しい景観形成の推進
▲
▲
▲
●
③
水と緑にふれあう暮らしの推進
▲
▲
▲
●
※●:取り組みの中心となる者
■:実施する取り組みを支援したり、啓発したり、補助したりする者
▲:取り組みの協力者
46
3
基本目標3
歩いて暮らせる
~都市構造を活かした住まいの供給~
施策の展開方向1 都市拠点における住まいの供給促進
■ 主な施策
① 都市拠点における優良な住まいの供給促進
都市拠点において、高齢者や障害者、子育て世帯等に配慮した地域優良賃貸住宅制
度や優良建築物等整備事業を推進することより、まちなか居住を促進します。
■ 具体的な取り組み
主な施策
①
都市拠点に
おける優良
な住まいの
供給促進
取り組み
市街地再開発事業
優良建築物等整備事
業
地域優良賃貸住宅供
給促進事業
概要
重要度
都市における土地の合理的かつ健全な高
度利用と都市機能の更新を図ります。
土地の利用の共同化、高度化等に寄与す
る優良な建築物の建築や空き地等の整備
を行う者に対して助成します。
高齢者や障害者、子育て世帯等の入居に
配慮した地域優良賃貸住宅の利便性の高
いエリアへの供給を促進します。
○
○
■ 主な役割
主な施策
①
市民
都市拠点における優良な住まいの供給
促進
▲
関係主体※
地域
事業者
▲
●
行政
■
※●:取り組みの中心となる者
■:実施する取り組みを支援したり、啓発したり、補助したりする者
▲:取り組みの協力者
都市拠点及び地域拠点の配置イメージ
資料:都市計画マスタープラン
47
施策の展開方向2 地域拠点における暮らしの形成
■ 主な施策
① 歩いて暮らせるまちづくりの推進
様々な交通手段の乗り換え機能の強化やバス停周辺における環境改善により交通
結節機能を強化するとともに、公共交通幹線軸やその他拠点を結ぶ支線公共交通の整
備・強化により公共交通のネットワーク化を図り、歩いて暮らせるまちづくりを推進
します。
② 市街地内の地域拠点における優良な住まいの供給促進
市街地内の地域拠点において、高齢者や障害者、子育て世帯等の入居に配慮した地
域優良賃貸住宅やサービス付き高齢者向け住宅の供給を促進し、利便性の高い地域拠
点への住み替えを誘導します。
■ 具体的な取り組み
主な施策
①
歩いて暮ら
せるまちづ
くりの推進
取り組み
概要
適正な土地利用の推
進
土地利用の規制、誘導策により市街地の
集約化を図り、都市機能の分散立地や虫
食い的な市街化を抑制します。
交通手段の乗り換え機能の強化やバス停
周辺における環境改善を図ります。
公共交通幹線軸やその他拠点を結ぶ支線
公共交通の整備・強化を行います。
高齢者や障害者、子育て世帯等の入居に
配慮した地域優良賃貸住宅の利便性の高
いエリアへの供給を促進します。
交通結節機能の強化
②
市街地内の
地域拠点に
おける優良
な住まいの
供給促進
公共交通のネットワ
ーク化
地域優良賃貸住宅供
給促進事業
【再掲】
重要度
○
○
○
○
■ 主な役割
主な施策
市民
関係主体※
地域
事業者
行政
①
歩いて暮らせるまちづくりの推進
▲
▲
●
●
②
市街地内の地域拠点における優良な住
まいの供給促進
▲
▲
●
■
※●:取り組みの中心となる者
■:実施する取り組みを支援したり、啓発したり、補助したりする者
▲:取り組みの協力者
48
4
基本目標4
安心して暮らせる
~住宅セーフティネットの確立~
施策の展開方向1 地域の居住支援機能・サービスの充実
■ 主な施策
① 地域に密着した居住支援の推進
介護予防事業や高齢者安心生活サポート事業の充実に努めるとともに、公共交通空
白地域における高齢者等の日常生活に必要な移動手段の確保に努め、高齢者の住み慣
れた地域での暮らしを支援します。
② 安否確認システムの強化
高齢者等の孤立や孤独死を防ぐための見守りボランティアの充実や緊急通報装置
の設置及び緊急時に迅速な対応のできる体制の整備推進により、安否確認システムの
強化を図ります。
③ 相談体制・情報提供等の充実
高齢者や障害者が住み慣れた地域や自宅での暮らしを継続できるように、地域包括
支援センターや障害者相談支援センターの活動の支援や普及を促進し、高齢者や障害
者が気軽に相談できる体制整備に努めます。
また、子育て世帯の安心した暮らしを支えるため、各種の情報提供を行うとともに、
交流の場を設け、子育ての環境整備に努めます。
さらに、外国人への相談体制・情報提供の充実を図り、暮らしに関連する様々なル
ールやマナーの普及・啓発に努めます。
■ 具体的な取り組み
主な施策
①
地域に密着
した居住支
援の推進
取り組み
概要
地域密着型サービス
の整備
介護予防事業
グループホームや小規模特別養護老人ホ
ーム等の整備を推進します。
認知症予防や運動機能・口腔機能向上な
どを目的とした介護予防教室を開催しま
す。
生活・介護支援サポーターが一人暮らし
高齢者世帯の見守りや話し相手になるな
ど、安心した暮らしの支援を行います。
公共交通空白地域において、地域の特性
に応じた移動手段を確保するため、地域
住民が主体となった「地域生活」バス・
タクシーを運行します。
高齢者安心生活サポ
ート事業
「地域生活」バス・
タクシー運行事業
49
重要度
○
主な施策
②
安否確認シ
ステムの強
化
取り組み
一声運動活動
緊急通報装置設置事
業
徘徊・見守りSOS
ネットワーク運営事
業
③
相談体制・
情報提供等
の充実
地域包括支援センタ
ーの活動支援
障害者相談支援事業
子育てプラザ、つど
いの広場
多文化共生の推進
概要
重要度
老人クラブの会員が一声運動として高齢
者宅を訪問し、高齢者の孤立を防ぐとと
もに仲間づくりへと繋げます。
緊急通報装置の設置と緊急事態に迅速な
対応が可能な体制を整備します。
協力事業者と連携し、認知症高齢者等の
徘徊時における早期発見を図るととも
に、ひとり暮らし高齢者等の日頃からの
見守りを強化します。
高齢者を身近で支える総合支援センター
である地域包括支援センターの活動支援
や周知を行います。
障害者世帯が地域で安心して快適な生活
を送るために、日常生活や社会生活など
の様々な相談に応じます。
乳幼児(0~3 歳)とその保護者が気軽に
集い、自由に遊び、ふれあい、情報交換
のできる交流の場を提供するとともに、
専任アドバイザーによる子育ての相談、
情報提供を行います。
外国人への相談窓口の充実に努めるとと
もに、相互理解のための説明会を開催し
ます。
○
○
○
○
■ 主な役割
主な施策
市民
関係主体※
地域
事業者
行政
①
地域に密着した居住支援の推進
●
●
●
②
安否確認システムの強化
●
●
●
③
相談体制・情報提供等の充実
▲
▲
●
※●:取り組みの中心となる者
■:実施する取り組みを支援したり、啓発したり、補助したりする者
▲:取り組みの協力者
50
施策の展開方向2 民間賃貸住宅等への入居支援
■ 主な施策
① 住宅確保要配慮者への入居支援
高齢者や障害者、外国人、子育て世帯等が民間賃貸住宅へ円滑に入居できる仕組み
について検討するとともに、高齢者や障害者、子育て世帯等の入居に配慮した地域優
良賃貸住宅の供給を促進し、住宅確保要配慮者の居住の安定確保に努めます。
また、状況把握サービスや生活相談サービス等のケア機能を併せ持つサービス付き
高齢者向け住宅の供給を促進します。
② 相談体制・情報提供の充実
高齢者や障害者、外国人、子育て世帯等の入居を拒まない住宅や各種福祉施設に関
連する情報を一元化し、発信することにより、市民や事業者、支援団体等が情報を容
易に取得し、適切な選択ができるようにします。
■ 具体的な取り組み
主な施策
①
②
住宅確保要
配慮者への
入居支援
相談体制・
情報提供の
充実
取り組み
概要
地域優良賃貸住宅供
給促進事業
【再掲】
サービス付き高齢者
向け住宅の供給促進
≪新規≫
居住サポート事業
高齢者や障害者、子育て世帯等の入居に配
慮した地域優良賃貸住宅の利便性の高い
エリアへの供給を促進します。
ケア機能を併せ持つサービス付き高齢者向
け住宅の供給を促進します。
住宅確保要配慮者の
入居に配慮した民間
賃貸住宅の供給促進
≪新規≫
借上げ公営住宅の検
討
≪新規≫
住情報の一元化
≪新規≫
重要度
○
○
賃貸住宅への入居を希望している障害者に
対して、入居契約や入居継続のための相談
等のサポートを行います。
高齢者や障害者、外国人、子育て世帯が民
間賃貸住宅に円滑に入居できる仕組みにつ
いて検討を行います。
民間賃貸住宅を市が借上げ、市営住宅とし
て市民に提供する借上げ公営住宅の導入
について検討します。
高齢者や障害者、子育て世帯等の入居に配
慮した民間賃貸住宅や公的賃貸住宅、各種
福祉施設等の情報を集約し、発信します。
○
■ 主な役割
主な施策
市民
関係主体※
地域
事業者
行政
①
住宅確保要配慮者への入居支援
▲
●
●
②
相談体制・情報提供の充実
▲
●
●
※●:取り組みの中心となる者
■:実施する取り組みを支援したり、啓発したり、補助したりする者
▲:取り組みの協力者
51
施策の展開方向3 市営住宅の機能強化と有効活用
■ 主な施策
① 市営住宅の役割の再構築
住宅セーフティネットの確立は、市営住宅の枠組みだけで解決できるものではなく、
県営住宅や地域優良賃貸住宅等の他の公的賃貸住宅や民間賃貸住宅も含めた住宅市
場全体や福祉分野と連携して組み立てる必要があります。
市営住宅の役割や他の公的賃貸住宅や民間賃貸住宅の役割について再構築を行い、
今後の市営住宅の方向性を定めます。
② 市営住宅の適切な管理の推進
本市は市営住宅を 4,139 戸管理しており、それらは全て公の市民財産です。市営住
宅への入居機会の公平性を確保し適切な入居管理を推進するとともに、良好なコミュ
ニティバランスの構築について検討し、住宅セーフティネットの中核を担う市営住宅
の適切な管理に努めます。
③ 市営住宅の機能強化
市営住宅には日常の暮らしに関する支援が必要な入居者が多く存在しており、また、
高齢化の進展に伴い今後も増加すると考えられることから、シルバーハウジングの導
入や生活支援施設の併設について検討を行います。
④ 市営住宅ストックの有効活用
本市の市営住宅ストックについては、老朽化が進む市営住宅の建替えを今後進める
とともに、耐用年限まで有効に活用するが必要があります。特に、昭和30年代後半
から50年代前半にかけて大量に建設された市営住宅については、財政負担にも配慮
し、建替えや改修、用途廃止も含めて検討を行い、事業量の平準化を図る必要があり
ます。本市においては「豊橋市営住宅ストック総合活用計画」の改訂を平成 24 年度
に行い、市営住宅ストックの有効活用に関する今後の方針を定めます。
52
■ 具体的な取り組み
主な施策
取り組み
① 市営住宅の 市営住宅のあり方の
役割の再構 明確化
築
≪新規≫
多様なニーズに応じ
た住戸の提供
借上げ公営住宅の検
討
≪新規≫【再掲】
② 市営住宅の 入居者の募集方法の
適切な管理 検討
の推進
期限付き入居の検討
入居承継制度の見直
し
収入超過者への対応
の強化
債権管理の徹底
家賃制度の見直し
管理運営方法の検討
③
④
市営住宅の
機能強化
市営住宅ス
トックの有
効活用
コミュニティ形成の
支援
住宅設備の改善
地域資源としての生
活支援施設等の検
討、整備
≪新規≫
市営住宅ストック総
合活用計画の改訂
概要
重要度
市営住宅のあるべき役割について民間部
門、福祉分野を含めた総合的な枠組みの中
○
で再構築を行います。
単身用や高齢者向け住戸の供給に努めま
○
す。
民間賃貸住宅を市が借上げ、市営住宅とし
て市民に提供する借上げ公営住宅の導入
について検討します。
住宅困窮度判定に基づく入居者選考の導
○
入や随時募集の実施について検討します。
入居期間の限定化について検討します。
○
承継制度の範囲の見直しを行います。
収入超過者に対して、自主的な退去を促し
ます。
督促・催告・納付指導・法的措置・債権放棄
など適正な債権の管理に努めます。
家賃の決定に関連する利便性係数や家賃
の減免制度の変更を検討します。
市営住宅の最適な管理運営方法について
検討します。
入居者のソーシャルミックスに努めるととも
に、団地のコミュニティ形成を支援します。
バリアフリー化を推進するとともに、必要な設
備の充実について検討します。
生活支援施設の設置や集会所の地域開放
等について検討します。
全庁的な施設マネジメントとの連携を図りな
がら市営住宅ストックを有効に活用するため
の市営住宅ストック総合活用計画を H24 年
度に改訂します。
○
○
○
○
○
○
○
○
○
■ 主な役割
主な施策
市民
関係主体※
地域
事業者
行政
①
市営住宅の役割の再構築
▲
▲
●
②
市営住宅の適切な管理の推進
▲
▲
●
③
市営住宅の機能強化
▲
▲
●
④
市営住宅ストックの有効活用
▲
▲
●
※●:取り組みの中心となる者
▲:取り組みの協力者
■:実施する取り組みを支援したり、啓発したり、補助したりする者
53
54
第5章 重点プロジェクト
55
5
重点プロジェクト
本計画で特に重点的に取り組むものを4つのプロジェクトとして位置づ
けます。
今後の社会経済情勢等を踏まえ、本計画において特に重点的に取り組む必要がある
と考えられる4つの重点プロジェクトを設定します。
なお、防災分野については、
「地域防災計画・水防計画」や「建築物耐震改修促進計
画」といった他の計画において重点的に取り組むものとし、本計画では重点プロジェ
クトとしては設定しないこととします。
市営住宅ストック有効活用
プロジェクト
市営住宅の計画的な維持管理、改修、整備を行うとともに、
ストックを重視した施策を展開していきます。
市営住宅管理適正化
プロジェクト
市営住宅の適正な管理を重視した施策を展開していきま
す。
高齢者あんしん居住推進
プロジェクト
高齢者がニーズに応じた適切な住まいを選択できるための
施策を展開していきます。
まちなか居住推進
プロジェクト
多様な世代のまちなか居住を推進する施策を展開していき
ます。
図
施策の展開方向と重点プロジェクトの対応
重点プロジェクト
③住まいのバリアフリー化の促進
(2)安全で快適 ①災害や犯罪に強い地域の形成
に暮らせる
②地域特性を活かした住みやすさの向上
(3)歩いて暮ら ①都市拠点における住まいの供給促進
せる
(4)安心して暮
らせる
②地域拠点における暮らしの形成
①地域の居住支援機能・サービスの充実
②民間賃貸住宅等への入居促進
③市営住宅の機能強化と有効活用
56
まちなか居住
推進
②住まいの省エネルギー化と長寿命化の促進
高齢者あんし
ん居住推進
る
①住まいの耐震化の促進
市営住宅管理
適正化
(1)永く暮らせ
施策の展開方向
市営住宅スト
ック有効活用
基本目標
■重点プロジェクト1 市営住宅ストック有効活用プロジェクト
【プロジェクトの目的】
「ストックを重視した施策の展開」
市営住宅 4,139 戸の管理戸数のうち、耐用年数を経過した住宅が 5%、耐用年数の
1/2 を経過した住宅が 37%となるなど、市営住宅の老朽化が進んでおり、建替え等の
対策が必要となってきています。また、設備面をみても、エレベーターの設置済み住
宅は 23%、浴槽の設置済み住宅は 13%、バリアフリー化された住戸は 11%に留まっ
ており、その対応が必要と考えられます。
今後 10 年間の市営住宅の需給バランスをみると、各年度平均で 210 戸の市営住宅を
新たな入居希望者へ提供することが求められますが、従来の入居管理に加えて収入超
過者への対応の強化をはじめ重点プロジェクト2に示す市営住宅の適正な入居管理を
着実に進めることにより、現状の管理戸数で十分に対応可能と考えられます。
また、今後の人口減少社会の更なる進行や厳しい財政状況、民間空き家の増加等の
社会経済情勢を踏まえ、10 年後の更なる先を見据えると、今後は既存市営住宅の適切
な維持管理を図りながら、現状の管理戸数を緩やかに縮減させることが必要と考えら
れます。
このため、市営住宅の計画的な維持管理、改修、整備を推進するためのストック重
視の施策を展開していきます。
【重点的取り組み】
①
市営住宅ストック総合活用計画の改訂
本住宅マスタープランの下位計画として、平成 24 年度に市営住宅ストック総合活用
計画を改訂します。全庁的な施設マネジメントとの連携を図りながら、ストック活用
の基本方針を明らかにし、団地別の活用方針を定めます。
②
市営住宅の機能向上
高齢者等の居住に配慮する手すり設置・段差解消などのバリアフリー化を推進する
とともに、必要な設備の充実について検討します。
③
多様なニーズに応じた住戸の提供
今後は家を持たない高齢単身世帯が増えることが見込まれるため、充足が必要な単
身用住戸について、最低居住面積水準との整合を図りながら供給に努めます。
④
地域資源としての生活支援施設等の検討、整備
民間事業者等との協働による医療・福祉サービス施設や子育て支援サービス施設等
の生活支援施設の設置や集会所等の地域開放による高齢者や障害者、子育て世帯を対
象とした情報交換の場の設置について検討します。
57
⑤
民間や地域と連携した住宅再生の調査・研究
良好な住まい・暮らしづくりのための市営住宅の役割と可能性について、民間ノウ
ハウの活用や若者・周辺地域からの提案による住宅再生のあり方等の調査・研究を進
めます。
【重点プロジェクトを進めるうえでの留意事項】
●全体最適化の中での市営住宅の整備・改修
安心して暮らせる住宅セーフティネットを確立するためには、公営住宅の枠組みの
中だけで解決するのではなく、公的賃貸住宅や民間賃貸住宅をも含めた全体の中で最
適な仕組みを構築する必要があります。このため、県営住宅との連携を図るとともに、
地域優良賃貸住宅やサービス付き高齢者向け住宅の供給促進に加え、住宅確保要配慮
者の入居に配慮した民間賃貸住宅の供給促進や借上げ公営住宅の検討を進めることに
より、本市として最適な市営住宅の管理戸数を目指していきます。
今後、必要となる市営住宅の建替えについては、選択と集中の視点から事業の優先
順位を設け、用途廃止と集約統合の組み合わせや生活支援施設等の併設、さらには、
地域のまちづくりやコミュニティの活性化にも配慮する必要があります。
■「集約統合による建替えのイメージ」
建替え
統合建替え
市営住宅
市営住宅
市営住宅
入居者の移転
同じ敷地で
建替え
他の団地と併せて建替え
市営住宅
市営住宅
市営住宅
用途廃止
【重点プロジェクトの展開シナリオ】
取組
①
市営住宅ストック総合活用計
画の改訂
②
市営住宅の機能向上
多様なニーズに応じた住戸の
提供
④ 地域資源としての生活支援施
設等の検討、整備
⑤ 民間や地域と連携した住宅再
生の調査・研究
前期
【H24~H28 年】
後期
【H29~H33 年】
改訂
実施
③
実施
検討
調査・研究
58
整備
実施
【先進事例の紹介】
神奈川県横浜市 「市営南台ハイツでの高齢者支援拠点の整備」
平成 20 年度、瀬谷区が「高齢者支援拠点モデル事業」を、市健康福祉局が「地域の
見守りネットワーク構築支援事業」を南瀬谷地区をモデルとして事業を展開し、市営南
台ハイツを高齢者支援拠点として整備。
生活や福祉に関する相談や保健活動団体に対する活動の場や相談者待ち時間のくつ
ろぎの場を提供している。
59
■重点プロジェクト2 市営住宅管理適正化プロジェクト
市営住宅管理適正化プロジェクト
【プロジェクトの目的】
「適正な管理を重視した施策の展開」
市営住宅の入居世帯のうち、入居期間が 20 年を超える世帯が 3 割を占め、入居承継
制度の利用も約3割が子どもへの承継となっています。また、市営住宅の明渡し努力
義務のある収入超過者が 272 世帯 7.3%を占めています。さらに、入居者の年齢をみる
と、65 歳以上の高齢者は 1,897 人、高齢化率 21.0%となっており、市全体の高齢化率
よりも高く、特に南栄や大岩、富本RCなどの住宅では高齢化率が 6 割を超えていま
す。
このような状況は、一部の入居者や特定の世代に対して公営住宅サービスが提供さ
れていることになり、真の住宅困窮者のために提供するという目的が達成されている
とはいえない状況となっており、市民の不公平感(入居できた人とそうでない人、収
入超過者や家賃滞納者の存在)や入居権利の既得権化などが問題となってきています。
また、著しい高齢化等が進んでいる住宅については地域コミュニティの担い手の不足
が課題となっています。
市民共有の財産である市営住宅の役割は、経済的な困窮に加え、高齢や障害などの
理由から民間賃貸住宅への入居を拒否されるなど、必要な住宅を自力では確保するこ
とができない真の住宅困窮者が自立できるよう、生活の基盤となる住宅セーフティネ
ットを確立することにあります。
このため、重点プロジェクトとして市営住宅を適正に管理する施策を展開していき
ます。
【重点的取り組み】
<住宅部門で対応が可能な取り組み>
①
入居者の募集方法の検討
真の住宅困窮者への支援を行うために、住宅困窮度判定に基づく入居者選考の導入
や随時募集の実施について検討します。
②
期限付き入居の検討
市民の財産としての住宅を有効に活用するために、対象世帯や住宅の範囲を明確に
する工夫を行い、入居期間の限定化について検討します。
③
入居承継制度の見直し
市民の財産としての住宅を有効に活用するために、配偶者への限定化など承継制度
の範囲の見直しを行います。
④
収入超過者への対応の強化
収入超過者に対して、公営住宅制度の趣旨について徹底した周知を行い、自主的な
退去を促します。
60
⑤
債権管理の徹底
本市では平成 23 年4月に債権管理条例が施行されました。債権管理マニュアルに基
づき、督促・催告・納付指導・法的措置など適正な債権の管理に努めます。
⑥
家賃制度の見直し
エレベーター設置など応益部分である利便性係数について検討するとともに、家賃
減免が恒常化している状況から緊急の避難措置として必要な減免制度への変更を検討
します。
⑦
管理運営方法の検討
本市は市営住宅の管理を直営で行っていますが、近年、他市等では指定管理者制度
を導入する事例がみられます。市営住宅のあるべき姿を踏まえ、行政サービスの向上
とコスト削減を目的に最適な管理方法を検討し、効率的な管理に努めます。
<関連部門との連携が必要な取り組み>
⑧
福祉施策等と連携した取り組み
従来の住宅部門だけの施策展開から福祉部門等との緊密な連携による居住政策につ
いて取り組むために、各部局及び関係機関等との検討の場を設けます。
⑨
コミュニティ形成の支援
入居者の募集方法等の見直しによる多様な入居者のソーシャルミックスに努め、団
地のコミュニティ形成を支援します。
【重点プロジェクトを進めるうえでの留意事項】
●市営住宅のあるべき姿と真の住宅困窮者の明確化
経済的な困窮等の理由から住宅市場において必要な住宅を自力では確保することが
できない住宅困窮者が自立できるように一定期間、生活の基盤を提供するという、市
営住宅のあるべき姿が市民共通の認識となるとともに、住宅の困窮度判定を明確にし
た上で、入居者の募集方法の検討など市営住宅の管理適正化に努める必要があります。
61
【重点プロジェクトの展開シナリオ】
前期
【H24~H28 年】
施策
後期
【H29~H33 年】
①
入居者の募集方法の検討
検討
実施
②
期限付き入居の検討
検討
実施
③
入居承継制度の見直し
検討
実施
④
収入超過者への対応の強化
検討
実施
⑤
債権管理の徹底
⑥
家賃制度の見直し
検討
実施
⑦
管理運営方法の検討
検討
実施
⑧
福祉施策等と連携した取り組み
⑨
コミュニティ形成の支援
実施
実施
検討
実施
【先進事例の紹介】
群馬県伊勢崎市 「定期入居制度」
全ての住宅、全ての入居者を対象として 10 年を超えない範囲で、入居希望者がマイ
プランシートを作成して自分で退去日を決めている。入居者は明け渡す努力をする義務
があるとしている。
62
■重点プロジェクト3 高齢者あんしん居住推進プロジェクト
【プロジェクトの目的】
「高齢者のニーズに応じた適切な住まいの選択」
本市の 65 歳以上の高齢者は増加傾向にあり、平成 32 年には 26.5%まで上昇すると
予測されています。
その一方、住まいの状況は、手すり設置や段差解消など、高齢者等のための設備が
ある住宅の割合は 42.5%、道路から玄関まで車いすで通行可能な住宅は 8.2%にとどま
っています。
高齢者が安心して暮らし続けるためには、住まいにおける安全な移動の確保や事故
の防止、高齢者を介助する人の負担軽減等のためにバリアフリー化の促進が必要です。
また、高齢者が自立した日常生活をおくれるようにするためには、公共交通機関へ
のアクセスが良く、病院やスーパー、銀行等の様々な都市機能が集約した利便性の高
い地域への住み替えも重要です。
さらに、加齢に伴い身体の機能等が低下し、在宅生活に支えが必要な高齢者に対し
ては、暮らしの継続を支えるための見守りや食事の提供などの生活支援サービスが必
要となります。
このため、重点プロジェクトとして高齢者のニーズに応じた適切な住まいの選択を
可能にし、高齢者の安心した暮らしの継続を実現するための施策を展開します。
【重点的取り組み】
①
バリアフリー化の促進
高齢者が住み慣れた住まいでの暮らしを継続できるようにするために、住宅バリア
フリー改修費用に対する助成制度や整備資金の貸付制度を推進します。
②
高齢者向け住宅の供給促進
地域優良賃貸住宅やサービス付き高齢者向け住宅の利便性の高い地域への供給を促
進し、高齢者がより便利に、より安心して暮らすことのできる住まいへの住み替えを
誘導します。
③
高齢者の居住の安定確保のための市営住宅の有効活用
市営住宅のバリアフリー化を推進するとともに、高齢者に一定の配慮をした入居管
理を進めます。
また、シルバーハウジングや生活支援施設の併設等の福祉施策と連携した市営住宅
の整備について検討を行います。
④
高齢者に関する住まい情報の一元化
高齢者が適切な住まいを選択できるようにするために、公営住宅や高齢者向け民間
63
賃貸住宅、福祉施設等の高齢者の住まいに関する情報や生活支援サービスに関する情
報を一元化し、市ホームページにて発信するとともに、市の窓口や地域包括支援セン
ター等において、住まいに関する情報を含めた総合的な相談へ的確に対応できる体制
を整備します。
【重点プロジェクトを進めるうえでの留意事項】
●多様な主体との一体的な取り組み
本重点プロジェクトを推進するためには、住宅分野と福祉分野、公的部門と民間部
門の一体的な取り組みが不可欠であり、多様な主体による総合的かつ計画的な施策展
開が必要です。
【重点プロジェクトの展開シナリオ】
前期
【H24~H28 年】
施策
①
バリアフリー化の促進
②
高齢者向け住宅の供給促進
後期
【H29~H33 年】
実施
検討
③
高齢者の居住の安定確保のた
めの市営住宅の有効活用
④ 高齢者に関する住まい情報の
一元化
実施
検討
実施
準備
実施
【先進事例の紹介】
大阪府 「高齢者の住まいナビ」
平成 22 年 9 月より、多様な種類があり、情報も分散している高齢者の住宅について、
これから「自宅で暮らし続ける」のか、
「住み替える」のかを考えるときに役に立つ情
報を集め、わかりやすくレイアウトし、ホームページで情報を発信している。
64
☆高齢者あんしん居住推進プロジェクトのスキーム
高 齢 者 の ニ ー ズ に 応 じ た 選 択
介護サービスや生
活支援サービスが
受けられる施設で
暮らしたい
より便利に、より安
心できる住まいで暮
らしたい
今の住まいに住
み続けたい
住まいのバリアフリー化
・住宅改修費用の助成
・住宅整備資金の貸付
・住宅・建築相談
など
高齢者向け住宅等
への住み替え
福祉施設等への入所
・グループホーム
・軽費老人ホーム
・有料老人ホーム
・特別養護老人ホーム
・介護老人保健施設
・介護療養型医療施設
・地域優良賃貸住宅
・サービス付き高齢者向け住宅
・シルバーハウジング
など
など
適切な
住まい
の選択
情報の
一元化
各相談窓口
相 談
行政
情報提供
地域包括支援センター
高 齢 者
第 5 期高齢者福祉計画・介護保険事業
計画策定に伴い行ったアンケートによ
ると、一般高齢者が要介護になった場合
に介護を受けたい場所は、右表のとおり
となりました。
≪参考≫高齢者向け住まい等の状況
高齢者向け住まいの状況
種別
住宅数
地域優良賃貸住宅
2
サービス付き高齢者向け住宅
0
シルバーハウジング
2
軽費老人ホーム(ケアハウス)
6
有料老人ホーム(住宅型)
2
有料老人ホーム(介護付)
6
合計
18
「自宅」
「病院などの医療機関」
「特別養護老人ホームなどの施設」
「高齢者専用住宅」
「有料老人ホーム」
47.6%
18.0%
15.7%
3.0%
2.3%
(平成 23 年 4 月 1 日現在)
戸数
41
0
58
151
48
262
560
65
その他の福祉施設等の状況
種別
住宅数 定員(人)
グループホーム
16
315
軽費老人ホーム(A 型)
1
100
養護老人ホーム
1
70
特別養護老人ホーム
11
761
介護老人保健施設
7
718
介護療養型医療施設
5
508
合計
41
2,472
■重点プロジェクト4 まちなか居住推進プロジェクト
【プロジェクトの目的】
「多様な世代へのまちなか居住の推進」
本市の中心市街地の人口は年々減少傾向にあることに加えて、高齢化が著しく進ん
でおり、豊橋駅周辺部は高齢化率が 25%を超える校区が多く、中心市街地の空洞化と
高齢化がまちづくりやコミュニティ維持の観点からも重要な課題となっています。
また、今後は団塊の世代が高齢期に入り、更なる高齢化の進行が予測されています
が、将来への不安から、公共交通機関に恵まれた都心部に住み替えを考える高齢者も
増えつつあります。一方で、若い世代の都心部への居住意識も高いものがありますが、
住宅の取得価格や家賃が高いなどの理由により敬遠される傾向にあります。
さらに、身近に緑などが少ないこともまちなか居住を敬遠する要因となっています。
このため、まちなかの居住環境の向上を図るとともに、バランスのとれた年齢構成
や世帯構成のまちなか居住を推進するための施策を展開し、まちなかの活性化とコミ
ュニティの形成を支援します。
【重点的取り組み】
①
緑豊かな居住環境の創出
緑が不足しているまちなかにおいて、意欲的な緑化の取り組みの支援や市民・事業
者による緑化運動の展開等を進めることにより、緑豊かな居住環境を創出し、まちな
かへの居住意識の向上を図ります。
②
多様な世代に応じた優良な住宅の供給促進
まちなかへの地域優良賃貸住宅やサービス付き高齢者向け住宅の供給を促進すると
ともに、優良建築物等整備事業を推進し、若者から高齢者に至るまでの多様な世代や
ライフスタイルに対応した優良な住宅の供給に努めます。
③
若い世代へのまちなか居住の誘導
まちなかにおける高齢化を解消し、地域コミュニティの形成を支援するために、若
い世代へのまちなか居住支援制度について検討するとともに、啓発活動等を進め、ま
ちなか居住を誘導します。
④
まちなかにおける借上げ公営住宅の検討
まちなかの賃貸住宅を市が借上げ、市営住宅として提供する借上げ公営住宅制度の
導入について、今後の市営住宅の需給バランスやまちなかの人口動態等を踏まえなが
ら検討します。
66
【重点プロジェクトを進めるうえでの留意事項】
●公的部門と民間部門の関わりについて
まちなかへの居住推進施策を推進するためには、土地や建物の所有者や民間事業者
の協力が不可欠であり、効果的な誘導手法について検討する必要があります。特に、
空き家・空き地の活用方策や高齢者向け住宅の供給方針、住宅取得費用や家賃への助
成制度については、住宅部局と都市計画部局、福祉部局が一体的となり検討を進める
必要があります。
【重点プロジェクトの展開シナリオ】
前期
【H24~H28 年】
施策
①
緑豊かな居住環境の創出
②
後期
【H29~H33 年】
実施
多様な世代に応じた優良な住
宅の供給促進
③ 若い世代へのまちなか居住の
誘導
④ まちなかにおける借上げ公営
住宅の検討
検討
実施
検討
実施
検討
実施
【先進事例の紹介】
富山県富山市 「富山市まちなか居住推進事業」
「まちなかリフォーム補助事業」
まちなか区域における中古住宅のリフォームについて、リフォーム工事費の 10%(1
戸当たり 30 万円を限度)の補助を行っている。
「まちなか住宅取得支援事業」
まちなかで一定水準以上の一戸建て住宅を建設又は購入する人や、一定水準以上の分
譲型住宅を取得する人に対して、金融機関からの借入額の 3%(1 戸当たり 50 万円を限
度)の補助を行っている。
「まちなか住宅家賃助成事業」
まちなか以外からまちなかの賃貸住宅へ転居する一定の条件を満たす世帯へ月額 1
万円、及び 3 年間を限度に家賃補助を行っている。
富山県富山市 「富山市借上市営住宅制度」
「まちなか居住推進地区」及び「公共交通沿線居住推進地区」において、民間事業者
等が建設した賃貸住宅を市が公営住宅として借上げ、所得が少なく、かつ、住宅に困窮
している人に低廉な家賃で提供している。
67
68
第6章 成果指標
69
6
成果指標
各目標の達成状況の評価を示すため、成果指標を定めます。
市民や地域、事業者等と目標達成に向けて協働の取組みを推進し、目標の達成状況
の評価や施策の評価等を分かりやすく示すため、以下の成果指標を定めます。
区分
永く暮
らせる
成果指標
現状値
住宅の耐震化率
【建築物耐震改修促進計画】
二重サッシまたは複層ガラスの窓を
設置した住宅の割合
【住宅・土地統計調査】
高齢者の居住する住宅の一定のバリ
アフリー化率
*一定のバリアフリー化
2 箇所以上の手すりの設置または
屋内の段差解消
【住宅・土地統計調査】
バリアフリー化などに対応した市営
住宅の戸数
【住宅課】
82.5%
90%
(H20)
(H27)
15.6%
30%
(H20)
(H30)
35.8%
75%
(H20)
(H30)
439 戸
(H23)
安全で
快適に
目標値
増加
*第 5 次総合計画
635 戸(H27)
住宅侵入盗被害の年間件数
【愛知県警察】
暮らせ
る
70
386 件
減少
(H18~H22 の平均値)
(H24~H33 の平均値)
区分
歩いて
暮らせ
る
安心し
て暮ら
成果指標
現状値
目標値
中心市街地の人口
*中心市街地人口
松葉・松山・新川・八町の 4 小学校
区人口
【住民基本台帳】
23,184 人
23,500 人
(H23)
(H33)
駅から 1km 圏内の居住世帯のある住
宅の割合
*駅
JR 東海道本線・飯田線、渥美線の
各駅及び市電の各停留所
【住宅・土地統計調査】
32.9%
35%
(H20)
(H30)
最低居住面積水準未満の世帯の割合
【住宅・土地統計調査】
6.1%
(H20)
せる
高齢者人口に対する高齢者向け住ま
いの割合
*高齢者向け住まい
サービス付き高齢者向け住宅、地域
優良賃貸住宅、シルバーハウジン
グ、有料老人ホーム、ケアハウス
【住宅課】
市営住宅入居回転率
*募集対象戸数に対する新規入居戸
数の割合
【住宅課】
71
早期に解消
0.7%
3%
(H23)
(H33)
5.3%
6%
(H22)
(H24~H33 の平均値)
72
第7章 推進方策
73
7
推進方策
計画の推進体制、評価・見直し等の進捗管理について整理します。
1 多様な主体による住宅施策の推進
質の高い住宅づくりや快適な住環境づくりにおいては、関係団体や民間事業者等の役割は
きわめて重要であると言えます。そのため、市民、地域、事業者及び行政は、それぞれの役
割のもと、協働して総合的な住まい・まちづくりに取り組んでいく必要があります。
こうしたことから、本計画の推進にあたっては、市民、事業者等も含めた多様な主体がそ
れぞれの役割を担いつつ、相互に連携・補完しながら、基本理念である「ともにつくり、と
もに暮らし続ける」を実現化させていきます。
① 市民
住まいの居住者や所有者等です。住まい・まちづくりに関心を持ち、自らの住まい
をより快適に、より長く住めるように努めることはもちろん、これからは地球環境に
配慮するとともに、自らが主役となり、地域との融和を図りながら「まちづくり」に
参画していくことが重要になってきます。
② 地域
住まいを造っただけではまちづくりはできません。住みよいまちづくりには地域社
会との連携が求められます。特に、少子高齢化の進行により、一人世帯や地域とのつ
ながりが希薄な世帯の増加が予測される中、「地域で支え合う」、「地域で見守る」と
いう視点から、自治会や民生委員、ひいては高齢者、障害者、外国人等を支援するN
PO団体、ボランティアなどとの密接な協力関係も必要です。
③ 事業者
<ハード面>
住宅産業に関わる民間事業者は、良質で多様な住宅・住環境の供給主体としての役
割を担います。したがって、住民ニーズに対応することはもちろんのこと、適切なア
ドバイスや情報サービスの提供を行うとともに、自らの事業活動の維持や発展に努め、
良質な住宅・まちづくりに積極的に取り組んでいくことが求められます。
<ソフト面>
福祉サービス事業者や居住支援団体等による居住支援サービスの提供により、高齢
者世帯等の安全・安心な暮らしを支援することが求められます。
74
④ 行政
豊橋市を始め、国・県等の行政機関は、この計画の推進・実行役として、市民、地
域、事業者等と協働し、連携・協力を図りながら、住生活の安定の確保と向上の促進
を実現するための住宅政策を実施するとともに、市ホームページ等の充実を図り、多
様な住情報をそれぞれの関連主体に適切に提供します。
また、計画の推進には福祉部局などとの連携が必要なため、庁内で部局横断的な推
進組織を立ち上げ、相互に連携を図りながら実施していくこととします。
■多様な主体による住宅施策の推進のイメージ
②地域
○地域社会との連携
○地域で支えあう
①市民
○地域で見守る
○住まい・まちづくりに関心を持つ
○まちづくりへの参画
お互いの連携・
役割分担
③事業者
ともにつくり、
ともに暮らし続ける
お互いの連携・役割分担
お互いの連携・
役割分担
④行政
○良質な住宅供給
○計画の推進・実行
○居住支援サービスの提供
○庁内推進体制の確立
75
2 推進体制の確立
本計画の推進にあたっては、庁内関係部局の連携体制を強化するために新たな庁内会議体
を設置するとともに、公的部門と民間部門から構成される協議会の設置についても検討を行
います。
① 豊橋市住宅マスタープラン庁内連携推
豊橋市住宅マスタープラン庁内連携推進会議(仮称)の設置
住宅マスタープラン庁内連携推進会議(仮称)の設置
住宅施策の推進にあたっては、住宅部局以外に福祉や都市計画、環境などの多様な関連部
局との連携が必要なため、庁内関係部局の横断的推進体制として「豊橋市住宅マスタープラ
ン庁内連携推進会議(仮称)」を設置します。
② 豊橋市
豊橋市住まいづくり協議会(仮称)の設置検討
今後の良好な住まい・暮らしづくりを推進していくには、公的部門と民間部門が一体とな
り課題に取り組むことが重要であるため、住宅関連事業者や福祉サービス事業者、居住支援
団体、豊橋市などから組織される「豊橋市住まいづくり協議会(仮称)」の設置を検討しま
す。
3 進捗管理
本計画の進捗管理については、成果指標などをもとに計画の推進状況を把握し、適宜評価・
検証するとともに、5年サイクルを基本とした見直しを行います。
また、評価・検証結果については「豊橋市住宅マスタープラン庁内連携推進会議(仮称)」
に報告するとともに、市ホームページにて公表します。
76
参考資料
77
1 策定体制
(1)策定体制
報告
市長
指示
市議会
報告
策定組織
豊橋市
庁外組織
住宅マスタープラン策定会議
住宅マスタープラン策定委員会
●学識経験者
●計画立案、総合調整
・会長:副市長
意見
●住宅関連団体
●福祉関連団体
・委員:関係部長等
素案
●自治連合会
●愛知県住宅計画課
幹事会
●素案の作成
・幹事長:建設部次長
・委員:関係課長
市民参画
ワーキンググループ
●調査研究、資料作成
・リーダー:住宅課長
●市民アンケート
意見・提案
・スタッフ:関係課職員
●関係団体ヒアリング
説明
事務局
●パブリックコメント
住宅課
78
(2)策定経緯
年月
市民参画等
平成 22 年
8月
10~12 月 10 月 1 日~12 月 1 日
関連団体ヒアリング
平成 23 年 2 月 21 日~3 月 18 日
2 月 市民アンケート調査
庁外組織
8 月 19 日
第 1 回策定委員会
策定組織
2 月 21 日
第 2 回策定委員会
2 月 25 日
第 1 回幹事会
第 1 回策定会議
4 月 21 日
第 2 回幹事会
4 月 28 日
第 2 回策定会議
7月8日
第 3 回幹事会
7 月 14 日
第 3 回策定会議
10 月 19 日
第 4 回幹事会
10 月 26 日
第 4 回策定会議
4月
7月
7月4日
第 3 回策定委員会
10 月
10 月 14 日
第 4 回策定委員会
11 月 11 月 22 日
市議会建設消防委員会
12 月 12 月 5 日~1 月 4 日
パブリックコメント
平成 24 年
2月
2月8日
第 5 回策定委員会
3 月 策定・公表
79
2 月 14 日
第 5 回幹事会
2 月 20 日
第 5 回策定会議
(3)豊橋市住宅マスタープラン策定委員会設置要綱
(設置)
第1条
豊橋市における住生活の安定の確保及び向上の促進の方針を明らかにする
豊 橋 市 住 宅 マ ス タ ー プ ラ ン を 策 定 す る た め 、豊 橋 市 住 宅 マ ス タ ー プ ラ ン 策 定 委 員 会
(以下「委員会」という。)を設置する。
(所掌事務)
第2条
委員会の所掌事務は、次のとおりとする。
(1) 豊 橋 市 住 宅 マ ス タ ー プ ラ ン の 策 定 に 関 し 、 調 査 研 究 を 行 う こ と 。
(2) 前 号 の ほ か 豊 橋 市 住 宅 マ ス タ ー プ ラ ン の 策 定 に 必 要 な 事 項 に 関 す る こ と 。
(組織)
第3条
委員会は、別表に掲げる委員をもって組織する。
2
委員会に、会長及び副会長各 1 名を置く。
3
会長は、委員の互選により選出する。
4
副会長は、会長が委員のうちから指名する。
5
会長は、委員会を代表し会務を総理する。
6
副会長は、会長を補佐し、会長に事故あるときは、その職務を代理する。
(会議)
第4条
委員会の会議は、必要に応じ会長が招集し、会長が会議の議長を務める。
2
会議は、委員の過半数が出席しなければ議事を開き、議決することができない。
3
議事は出席委員の過半数で決し、可否同数のときは議長の決するところによる。
4
会 長 は 、必 要 が あ る と 認 め る と き は 、関 係 者 の 出 席 を 求 め 、説 明 又 は 意 見 を 聞 く
ことができる。
(守秘義務)
第5条
委 員 会 の 委 員 は 、職 務 上 知 り え た 秘 密 を 漏 ら し て は な ら な い 。ま た 、そ の 職
を退いた後も同様とする。
(庶務)
第6条
委員会の庶務は、建設部住宅課において処理する。
(委任)
第7条
こ の 要 綱 に 定 め る も の の ほ か 、委 員 会 の 運 営 に つ い て 必 要 な 事 項 は 、会 長 が
委員会に諮って定める。
附
則
1
この要綱は、平成22年6月17日から施行する。
2
この要綱は、豊橋市住宅マスタープランが策定されたときに、その効力を失う。
附
則
この要綱は、平成23年4月1日から施行する。
80
別表(第3条関係)
平成22年度
役職
会長
副会長
委員
〃
〃
〃
〃
〃
〃
所
属
東海学園大学教授
豊橋技術科学大学助教
豊橋市女性団体連絡会
社団法人愛知県宅地建物取引業協会東三河支部
豊橋市自治連合会
愛知県建設部建築担当局住宅計画課
社会福祉法人豊橋市社会福祉協議会
社会福祉法人さわらび会
愛知県建築開発等行政推進団体協議会豊橋支部
氏
三宅
谷
石田
坂口
佐藤
成田
松井
山本
吉野
名
醇
武
容子
秀勝
庄一
潤也
晴男
ゆかり
勝己
氏
三宅
谷
石田
尾﨑
坂口
鈴木
松井
山本
吉野
名
醇
武
容子
智央
秀勝
佳和
晴男
ゆかり
勝己
平成23年度
役職
会長
副会長
委員
〃
〃
〃
〃
〃
〃
所
属
豊橋技術科学大学名誉教授
豊橋技術科学大学助教
豊橋市女性団体連絡会
愛知県建設部建築担当局住宅計画課
社団法人愛知県宅地建物取引業協会東三河支部
豊橋市自治連合会
社会福祉法人豊橋市社会福祉協議会
社会福祉法人さわらび会
愛知県建築開発等行政推進団体協議会豊橋支部
81
2 関連計画
(1)住生活基本計画(全国計画)
平成 18 年に住生活基本法が制定され、わが国の住宅政策は、これまでの「公的住宅
の建設戸数(フロー)」重視型から、ストック重視型へと移行しました。また、本法は、
「住まい」を中心とした住環境全般の向上を図るための法律ともなっています。
住生活基本法に基づいて、国では、平成 18 年 9 月に「住生活基本計画(全国計画)
」
が策定されましたが、平成 23 年 3 月に同計画の見直しが行われ、平成 23 年度から 32
年度を計画期間とした新計画が閣議決定されました。
図
住生活基本計画(全国計画)改定の概要
資料:国土交通省
82
(2)愛知県住生活基本計画
計画期間
平成 23 年度~平成 32 年度
基本理念
元気で力強い「愛知づくり」を支える「安全・安心」で「住み続けることが
できる」住まい・まちづくり
施策体系
Ⅰ住まい:良質な住宅ストックをつくる
目 標 1 自 然 災 害 に 強 い 住 ま (1)地震に強い住まい・まちづくり
い・まちづくり
(2)風水害に強い住まい・まちづくり
目標2 環境負荷が小さく長く (1)環境に配慮した住まい・まちづくりの普及
使える住まい・まちづ
促進
くり
(2)住宅の長寿命化・適正な維持管理の促進
目標3 防火・防犯など基本的 (1)建築規制の的確な運用により基本的性能が
性能が確保された住ま
確保された住まい・まちづくり
い・まちづくり
(2)防犯性の高い住まい・まちづくりの推進
目標4 ニーズに応じた住まい (1)住まいが円滑に流通する環境の整備
が選択できる環境の整 (2)地域の住宅生産者の支援と地域材を活かし
備
た住まいづくり
Ⅱ地域:住みよい地域をつくる
目標5 地域の活力を支えるま
ちづくり
目標6 住まい手と地域が主体
的に進めるまちづくり
(1)良好な市街地整備の推進
(1)地域が主体となって進めるまちづくり
(2)分譲マンションの適切な管理と再生の促進
Ⅲ暮らし:いつまでも住み続けられる
目標7 高齢者・障害者等にや (1)高齢者・障害者等が暮らしやすい居住環境
さしい住まい・まちづ
の整備
くり
(2)バリアフリー化された住まい・まちづくり
目標8 公営住宅の的確な供給 (1)公営住宅ストックの再生・活用の推進
と活用
(2)公営住宅の適正な管理と供給
目標9 民間賃貸住宅等を活用
した住宅セーフティネ (1)民間賃貸住宅等における入居円滑化の推進
ットの重層化
住宅の供給、住
宅地の供給を
重点的に図る
べき地域
牛川西部地区(43 ha 区画整理)、柳生川南部地区(66ha 区画整理)、牟呂
坂津地区(21 ha 区画整理)、牛川住宅地区(2 ha 公的住宅)
83
(3)第5次豊橋市総合計画
計画期間
平成 23 年度~平成 32 年度
まちづくりの
基本理念
目指すまちの姿
ともに生き、ともにつくる
まちづくりの
大綱
1
活力と魅力にあふれるまちづくり
2
健やかに暮らせるまちづくり
3
心豊かな人を育てるまちづくり
4
環境を大切にするまちづくり
5
安心して暮らせるまちづくり
6
快適で利便性の高いまちづくり
輝き支えあう水と緑のまち・豊橋
都市構造
住宅施策に
関する取組みの
基本方針
6 快適で利便性の高いまちづくり
5 住宅環境の整備
1 居住の安定確保
誰もが安心して居住できるよう、公営住宅を供給するとともに、民間住宅
に関する情報提供などを行います。
2 公営住宅の住宅環境向上
老朽化した公営住宅の住宅環境の向上を図るため、計画的な建替えや修繕
に努めます。
84
(4)豊橋市都市計画マスタープラン
策定年次
目標年次
都市ビジョン
目標像別方針
(住宅施 策と関
連ある方針)
分野別方針
(住宅施 策と関
連ある方針)
平成 23 年 3 月
平成 32 年
目標像1 歩いて暮らせるまち
~すべての人に優しく、地球環境にも優しい豊橋のために~
目標像2 水と緑にふれあうまち
~豊かな自然につつまれ、まちも人も美しい豊橋のために~
目標像3 元気に輝くまち
~豊かな暮らしが約束され、希望に溢れる豊橋のために~
目標像1 歩いて暮らせるまちの実現
・都市拠点・地域拠点の形成
・公共交通ネットワークの形成
土地利用
・東部から南部方面の市街地に位置する「専用住宅地」は戸建住宅中心
・一般住宅地は、日常生活に必要な都市機能の適正配置を促進
・公共交通幹線軸の沿線は、集合住宅や生活利便施設などの立地を促進
・集落地は、地域での暮らしを支える生活利便施設の立地を促進
市街地整備
・まちなか居住を推進するため、都市機能の集積を図るとともに、民間
事業者による再開発などへの支援により、高齢者や環境に配慮した都
市型住宅の供給を促進
・牟呂坂津、牛川西部、柳生川南部土地区画整理事業の円滑な推進によ
る早期完了
・建物更新にあわせた狭あい道路の拡幅整備や集落間を結ぶ道路整備
85
(5)豊橋市中心市街地活性化基本計画
計画期間
計画区域
活性化の
基本的方針
活性化の目標
平成 21 年 6 月から平成 26 年 3 月
豊橋駅から東側に面的に広がる商業地域を中心とした 103ha
1 にぎわいの交流空間を形成するまちづくりの推進
2 回遊したくなる魅力づくりの推進
3 快適に暮らせるまちづくりの推進
優良な住宅の供給と防犯性の向上、生活環境の整備やコミュニティの
形成を促進することにより、すべての人にやさしく快適で潤いのある暮
らしを実現するまちづくりを進めます。
1 にぎわいの創出
2 商業の活性化
3 まちなか居住の推進
多様なニーズに対応した住宅供給とともに、すべての人に優しい環境
整備や生活に必要な商業・サービス機能を充実させることにより、居住
人口の増加をめざします。
(6)豊橋市高齢者福祉計画・介護保険事業計画
計画期間
基本理念
基本目標
基本施策
平成 24 年度から平成 26 年度
高齢者が健康で生きがいをもち、安心して生活することができる福祉のまち
1 高齢者が健康で生き生きとした暮らしを送れるまちづくり
2 高齢者が住み慣れた地域で生活を続けられるまちづくり
3 介護・医療・福祉が充実した高齢者にやさしいまちづくり
1 高齢者の健康と生きがいづくりの支援
2 生活支援サービスの充実
3 高齢者のニーズや状況に応じた柔軟な支援体制の充実
4 認知症高齢者支援の推進
5 医療と介護の連携による在宅サービスの充実
6 介護保険制度の円滑な運営とサービスの質の向上
(7)豊橋市次世代育成支援行動計画
計画期間
基本理念
基本目標
住宅関連
施策
後期計画 平成 22 年度から平成 26 年度
豊かな愛情で未来への架け橋を育むまち とよはし
1 子どもの豊かな人間形成を支える環境づくり
2 子育て家庭を支える環境づくり
3 子育てを社会全体で担う意識と環境づくり
基本目標2
施策の方向2-2 安心して子育てできる環境づくり
推進施策④住宅対策の充実
①子育て世帯の優先入居
ひとり親世帯や5人以上の多家族世帯及び小学校就学前の子を扶養し
ている世帯に対して、市営住宅へ優先して入居できるよう配慮
②都心居住の促進
中心市街地等の商業地域及び近隣商業地域内に高齢者、障害者、子育て
層を対象とした優良な賃貸住宅や分譲住宅の供給を促進
86
(8)豊橋市障害者福祉計画
計画期間
基本理念
基本目標
住宅関連
施策
平成 21 年度から平成 25 年度
1 「ノーマライゼーション」と「リハビリテーション」
2 障害者のライフスタイルの尊重
3 ともに生き、支えあう地域社会づくりの実現
1 障害を理解し、ともに生きるまちづくり
2 社会参加を支援するまちづくり
3 安心な日々の暮らしを支援するまちづくり
4 住みよい環境をひろげるまちづくり
○グループホーム・ケアホームの確保
グループホーム・ケアホームを確保するため、初年度設備費などを助成
○地域での生活体験の推進
地域生活への移行を円滑にするため、グループホーム等への体験入居や
生活訓練などを実施
○居住サポート事業の推進
民間賃貸住宅等への入居を希望する人に、情報提供、入居までの調整、
入居後の相談、助言などを実施
<居住系サービス(障害福祉サービス)>
① 共同生活援助(グループホーム)
主に夜間の共同生活を行う住居として、相談やその他日常生活上の援助。
② 共同生活介護(ケアホーム)
主に夜間の共同生活を行う住居として、食事・入浴・排せつの介護等を行う。
③ 施設入所支援
施設に入所する人に、主に夜間の食事・入浴・排せつの介護等を行う。
(9)豊橋市建築物耐震改修促進計画
計画期間
計画対象
耐震化の
状況と目標
住宅の
耐震化促進
平成 21 年度から平成 27 年度
豊橋市全域の住宅及び特定建築物を含む建築物
住宅:戸建て住宅、長屋、共同住宅(賃貸・分譲)を含む全ての住宅
現状(平成 15 年 9 月現在)
居住世帯のある住宅総数:126,950 戸
耐震性あり:100,094 戸
耐震化率:78.8%
目標
平成 27 年度までの耐震化の目標:90%
4-1 普及・啓発
パンフレット等による情報提供やインターネットによる情報提供を行
う
4-2 耐震化促進のための支援制度
住宅の耐震診断及び耐震改修の実施に対する補助や助成、税の優遇措置
などの支援施策の活性化を進め、耐震化の促進を図る
4-3 低コスト耐震化工法の普及
「愛知建築地震災害軽減システム研究協議会」で推薦している耐震補強
効果が定量的に確認できる工法について、補助対象工法として認定し、P
R・普及を図り、低コストの耐震化を推進し、住宅の所有者がより容易に
取り組めるように図っていく。
4-4 地域における耐震化の取り組みの促進
自治会や自主防災組織の活動が耐震化をより一層促進させるために、地
元組織活動を支援・育成
87
(10)地域防災計画‐地震災害対策計画‐(平成 22 年 11 月修正)
計画の性格
及び
基本方針
災害予防
災害応急
対策
災害復旧
東海地震に
関する
事前対策
住宅関連
災害対策基本法の規定に基づき、豊橋市防災会議が豊橋市の地域に係る防災
計画として作成する「豊橋市地域防災計画」の「地震災害対策計画」編とし
て、大規模な地震災害に対処すべき措置事項を中心に定めるもの。
1 防災協働社会の形成推進
2 建築物等の安全化
3 都市の防災化
4 地盤災害の予防
5 防災施設等の整備
6 避難者・災害時要援護者対策
7 火災予防・危険性物質の防災対策
8 産業廃棄物の処理対策
9 津波予防対策
10 広域応援体制の整備
11 防災訓練及び防災意識の向上
12 震災に関する調査研究の推進
1 活動態勢
2 通信の運用
3 情報の収集・伝達・広報
4 応援協力・派遣要請
5 救出・救助対策
6 消防活動・危険性物質対策
7 医療救護・防疫・保健衛生対策
8 地域安全・交通・緊急輸送対策
9 浸水・津波対策
10 避難者・帰宅困難者対策
11 水・食品・生活必需品等の供給
12 環境汚染防止及び廃棄物処理対策
13 遺体の取扱い
14 交通施設の応急対策
15 ライフライン施設の応急対策
16 住宅対策
17 応急教育
1 民生安定のための緊急措置
2 公共施設等災害復旧対策
3 震災復興都市計画の決定手続き
1 対策の意義
2 地震災害警戒本部の設置等
3 発災に備えた資機材、人員等の配備手配
4 発災に備えた直前対策
5 市が管理又は運営する施設に関する対策
6 他機関に対する応援要請
7 市民のとるべき措置
○災害予防
建築物の耐震化や不燃化を促進するとともに、土地利用の適正誘導や液
状化対策の推進、宅地造成の規制誘導を行う。
○災害応急対策
・被災建築物・被災宅地の応急危険度判定
・被災住宅の調査
・公共賃貸住宅等への一時入居
・応急仮設住宅の建設
・住宅の応急修理
○災害復旧
・応急仮設住宅・応急修理
住宅を失い、又は損壊等により居住することができなくなった世帯のう
ち、住宅の建設や修理が困難な者に対して、応急仮設住宅の設置や応急修
理の実施を行う。
・災害公営住宅
自己の資力では住宅の再建が困難な者に対する居住の安定を図るた
め、公営住宅法に基づき災害公営住宅を建設する。
88
3 用語解説
用語
あ 著しい困窮年収
行
か 介護療養型医療
行 施設
説明
全世帯員が1年間に家賃を負担できる金額が、最低居住面積水準の借家の
家賃を下回る年収。
医療法に規定する療養病床等を有する病院または診療所で、入院する要介
護者に対し、「施設サービス計画」に基づいて、療養上の管理、看護、医
学的管理の下における介護その他の世話及び機能訓練その他必要な医療
を行う施設。
介護老人保健施 入所する要介護者(病状が安定期にあり必要な医療等を要する要介護者)
設
に対し、「施設サービス計画」に基づいて、看護、医学的管理の下におけ
る介護及び機能訓練その他必要な医療並びに日常生活上の世話を行う施
設。
狭あい道路
建築基準法第 42 条第 2 項に定める幅員4m未満の道路のこと。第 2 項で
定められていることから「2項道路」とも呼ばれる。
緊急通報装置
ひとり暮らしの高齢者や障害者が、急病や事故などの緊急事態が発生した
際、ボタンを押すことによって、あらかじめ登録された連絡先等に通報さ
れ速やかな対応が施される装置。
グループホーム 軽度の認知症の状態にある人や介護を要しない障害のある人が、日常生活
の世話を受けながら共同生活を行う住宅のこと。
景観形成地区
地域の特性を活かした良好な景観形成を重点的に図るため、条例に基づい
て指定する地域。地区内で建築物や工作物を造る際は届出が必要となる。
軽費老人ホーム 低額な料金で高齢者を入所させ、食事の提供、その他日常生活上必要な便
宜を供与することを目的とする入所施設。給食サービスがある A 型と自炊
の B 型及びケアハウスの 3 種類がある。
高齢化率
全人口における高齢者(65 歳以上)人口の割合のこと。
さ サービス付き高 高齢者住まい法の改正により平成 23 年 10 月より施行された新たな住宅登
行 齢者向け住宅
録制度。設備・構造等のハード面の基準に加えて、状況把握や生活相談サ
ービス等のソフト面の基準を満たす住宅が登録できる。
最低居住面積水 世帯人数に応じて、健康で文化的な住生活の基礎として必要不可欠な住宅
準
の面積に関する水準として、住生活基本計画(全国計画)に定められたも
の。単身者は 25 ㎡、2人以上の世帯は 10 ㎡×世帯人員+10 ㎡とされてい
るが、特例も定められている。
裁量階層
一定の高齢者、障害者、小学校就学前の子のいる世帯など、裁量として公
営住宅の入居対象に加える階層で、収入月額 21 万4千円以下の世帯のこ
と。
収入超過世帯
市営住宅に引き続き3年以上入居していて、かつ、月収が政令で定める額
を超える世帯をいう。
収入分位
全国の2人以上世帯を収入の低い順に並べて区分したもの。例えば、収入
分位 25%は収入の低い方から 4 分の 1 番目に相当する分位。
住生活基本計画 住生活基本法に基づき、住生活安定向上施策を総合的かつ計画的に推進す
るため策定するもの。
住生活基本法
豊かな住生活の実現を図るため、住生活の安定の確保及び向上の促進に関
する施策について、基本理念、国等の責務、住生活基本計画その他の基本
となる事項について定められた法律のこと。
住宅確保要配慮 低額所得者、被災者、高齢者、障害者、子育て世帯、外国人等のこと。住
者
宅の確保に特に配慮を要する者として住宅セーフティネット法に規定さ
れている。
89
用語
住宅困窮度判定
説明
入居者選考の際、抽選によらず、住宅の規模、家賃負担状況、住環境、社
会的要因等、入居希望者が住宅に困窮する実情を調査し、その困窮度を点
数化するなどの基準を定めて判定する方式。
シルバーハウジ 高齢者の生活特性に配慮した設備・仕様の高齢者向けの公共賃貸住宅。住
ング
宅施策と福祉施策の密接な連携のもとにライフサポートアドバイザー(生
活支援員)が派遣され、緊急時の対応や安否確認、生活指導・相談等のサ
ービスが受けられる。
セーフティネッ 病気、事故、失業、災害、犯罪など、実生活において不測の事態に陥った
ト
ときに、安全と安心を確保するためにあらかじめ国や自治体、個人が備え
ている様々な対策のこと。
た 耐震基準
一定規模の地震が発生した際、住宅等の建築物が倒壊や損壊することのな
行
いよう建築基準法で定めた基準のこと。1981 年(昭和 56 年)6 月 1 日の
建築基準法施行令改正に伴って定められた基準を新耐震基準、改正前の基
準を旧耐震基準という。
耐用年数
住宅などの建物が使用に耐える年数のこと。公営住宅は公営住宅法上、耐
火構造は 70 年、準耐火構造は 45 年、木造住宅は 30 年と構造別に定めら
れている。
多文化共生
地域包括支援セ
ンター
地域優良賃貸住
宅
地区計画
長期優良住宅
(住まいの)長寿
命化
特別養護老人ホ
ーム
は ハザードマップ
行
バリアフリー化
本来階層
や 有料老人ホーム
行
養護老人ホーム
ら
行
利便性係数
国籍や民族などの異なる人々が、互いの文化的違いを認め合い、対等な関
係を築こうとしながら、地域社会の構成員として共に生きていくこと。
地域で暮らす高齢者を介護、福祉、健康、医療などさまざまな面から支え
る総合相談施設。
高齢者、障害者、子育て世帯等の居住の安定を目的とした、一定の基準を
満たす優良な賃貸住宅。民間の土地所有者が建設する場合、建設費に対す
る助成や家賃に対する助成が行われる。
地区の特性に応じて良好な都市形成を図るために必要事項を定める地区
レベルの都市計画。地区の目標像を示す「地区計画の方針」と、生活道路
の配置や建物の建て方のルール等を具体的に定める「地区整備計画」で構
成され、住民等の意見を反映して、その地区独自のルールを細かく定める
ことができる計画。
長期優良住宅の普及の促進に関する法律に基づく、長期にわたり良好な状
態で使用するための措置が講じられた優良な住宅のこと。長期優良住宅と
して申請し認定されたものは、認定長期優良住宅建築等計画に基づき、建
築及び維持保全を行うこととなる。
住宅の劣化防止、耐久性向上及び維持管理の容易化のための設備等の改善
により耐用年数まで適切に活用すること。
介護老人福祉施設のこと。入所する要介護者に対し、
「施設サービス計画」
に基づいて、入浴、排泄、食事等の介護その他の日常生活上の世話、機能
訓練、健康管理及び療養上の世話を行う施設。
災害の発生に注意が必要な場所や、防災のための施設などを記載した地図
のこと。
障害者や高齢者等の生活や活動に不便な障害を取り除くこと。例えば、エ
レベーターや手すりの設置、段差の解消など。
本来公営住宅が入居対象としている階層で、収入月額 15 万8千円以下の
世帯のこと。
高齢者に食事の提供、その他の日常生活上必要なサービスの提供すること
を目的とする施設。形態により「介護付」「健康型」「住宅型」がある。
65 歳以上の方で、環境上の理由及び経済的理由により居宅において養護
を受けることが困難な方を市が措置する施設。
公営住宅の家賃を算定する際、家賃算定基礎額に立地係数、規模係数、経
年係数とともに乗じられる係数。住宅の立地や設備の状況を勘案して、0.7
以上 1.0 以下で自治体が独自に設定できる。
90
4 公営住宅要支援世帯数の推計方法
公営住宅要支援世帯数の推計
① 推計の前提条件
ア.推計方法
公営住宅要支援世帯数は、住生活基本計画で国から示されている方法を用いました。
イ.基準年次及び目標年次
推計の基準となる年次は、平成 23 年度末、推計目標年次は 10 年度の平成 33 年度末と
します。
ウ.将来世帯数
【平成 20 年度央世帯数】
平成 20 年住宅土地統計調査の世帯数を利用しました。
【平成 23 年度央世帯数】
平成 20 年度央と平成 33 年度末の普通世帯数より直線補完で普通世帯数を算出
しました。
【平成 33 年度末世帯数】
総合計画の推計では、間借り・下宿などの単身者世帯等も含まれるため、総合
計画の推計結果に全国共通の換算率 0.97 を乗じて普通世帯数を算出しました。
②
推計フロー
平成 23 年度末世帯数
・所有関係別 ・世帯人員別
・収入 5 分位別
平成 23~33 年度末までの増加世帯数
+
・所有関係別 ・世帯人員別
・収入 5 分位別
平成 33 年度末世帯数
・所有関係別 ・世帯人員別
・収入 5 分位別
公営住宅対象の借家世帯を抽出
平成 33 年度末民営借家世帯数
・世帯人員別
・収入 5 分位別
収入基準
・本来階層
・裁量階層
15.8 万円
21.4 万円
公営住宅入居資格世帯
・本来階層
・裁量階層
年収や居住面積により4つに区分
住 ま い が最 低
居住面積
未満
未満
以上
以上
年収が著しい
困窮年収
未満
以上
未満
以上
内、家賃負担の高い世帯
要支援世帯
91
③
推計結果まとめ
要支援世帯数の推計をまとめると以下の通りとなります。
○ 要支援世帯数
1.目標時点の公営住宅入居資格世帯数の推計
①平成33年度末の世帯数
②+③
1) 総 世 帯 数
138,591 世帯
2) うち民営借家等
46,896 世帯
②うち公営住宅入居資格世帯数
本 来 階 層
12,259 世帯
量
階
層
1,800
619
うち 高齢者夫婦世帯
553
うち 子育て世帯
合
100%
2,971 世帯
うち 高齢単身
(民営借
家等の
内数)
15.8 万円
21.4 万円
4,453
うち 高齢単身
裁
本来階層
裁量階層
裁量階層制度化率
収入基準
計
15,230 世帯
6,253
うち 高齢単身
うち 高齢者夫婦世帯
619
うち 子育て世帯
553
②/(①1))= 32.5%
<推計の前提条件>
著しい 民借平均家賃(円/㎡・月)
困窮 立地係数
年収 家賃負担限度率(Ⅰ-3人)
高家賃負担計算(見かけの負担率)
2.年収と居住水準から見た要支援世帯数の推計
⑥市場ニーズの推計結果の概要
1,168
0.900
14.9%
27.1%
年収
公営入居基準年収
(3)最低居住面積水準未満
かつ 著しい困窮年収以上
1,394世帯
100%
最低居住水準以上 かつ 著しい困窮年収以上
(4)うち高家賃負担率
100%
255世帯
うち 高齢単身
787世帯
うち 高齢単身
146世帯
うち 高齢夫婦
76世帯
うち 高齢夫婦
14世帯
うち 子育て
99世帯
うち 子育て
6世帯
(1)最低居住面積水準未満
かつ 著しい困窮年収未満
1,418世帯
100%
うち 高齢単身
570世帯
うち 高齢単身
135世帯
うち 高齢夫婦
0世帯
うち 高齢夫婦
0世帯
うち 子育て
6世帯
うち 子育て
0世帯
最低居住水準
⑨要支援世帯数(合計)
うち 高齢者単身
うち 高齢夫婦
うち 子育て
うち 一般世帯
著しい困窮年収
最低居住水準以上 かつ 著しい困窮年収未満
(2)うち高家賃負担率
100%
389世帯
3,456 世帯(⑦+⑧)【a】
1,638 世帯
90
105 世帯
1,623 世帯
92
居住水準
5 先進事例
(1)公営住宅の有効活用に関する先進事例
○
定期借家制度の導入事例
群馬県伊勢崎市 「定期入居制度」
《制度概要》
全ての住宅を対象として 10 年を超えない範囲で入居希望者がマイプランシートを
作成することにより自分で退去日を決める。入居者は明け渡す努力をする義務がある
としている。
《対象者》
全入居者
《対象住宅、対象者》
全住宅
《入居期間》
10 年を超えない範囲
93
○
借り上げ公営住宅の導入事例
富山県富山市 「借上市営住宅制度」
《概要》
民間事業者等が建設した賃貸住宅を富山市が公営住宅として借上げ、所得が少なく、
かつ、住宅に困窮している人を対象に、低廉な家賃で住宅を供給している。
対象地域は、都市マスタープランで位置づけられている「まちなか居住推進地区」
又は「公共交通沿線居住推進地区」のまちなかの地区に限られており、コンパクトな
まちづくりを狙いとしている。
平成 21 年度から事業を開始し、5 団地 144 戸が借上げ市営住宅として整備されてい
る。(H23 年 10 月時点)
《事業概要》
① 事業者を公募し、選定された事業者が住宅を建設
② 建設された住宅を富山市が一括して 20 年間借上げ
③ 市営住宅として入居者に転貸
④ 借上げ期間終了後は、入居者が別の住宅に退去したのち、建物を事業者へ返還
《主な整備基準》
項目
地
造
敷
構
住
戸
形
式
建 物 の 高 さ
住宅性能表示
駐 車 施 設
基準
幅員 6 m以上の道路に 6 m以上接すること
耐火建築物又は順耐火建築物。
ただし、延焼のおそれのある部分がない長屋建て形式はこの限
りでない
DK タイプの共同住宅
(1 DK:40 ㎡程度、2 DK:55 ㎡程度、3 DK:70 ㎡程度)
富山市まちなか居住推進事業 まちなか居住環境指針(高さ指
針)、富山市公共交通沿線居住推進事業 公共交通沿線居住環境
指針(高さ指針)に従う。
登録住宅性能評価期間による住宅性能評価書を提出
住戸数の 100%以上の台数分を確保。ただし、駐車場は借上げ対
象外
94
○
グループホームとしての活用事例
兵庫県 「障害者グループホームの県営住宅等におけるマッチング制度」
《概要》
障害部局と住宅部局が連携し、県営住宅におけるグループホーム、ケアホームの入
居を積極的に進めている。
まず、県営住宅のリストや公社住宅の空き状況等を、グループホーム、ケアホーム
の整備主体となる法人や団体に送付し、入居希望を受け付け、希望があった住宅につ
いて、住宅部局と入居調整を行う。その後、円滑な入居に向け、申請手続きや自治会
対応をサポートしている。既に、神戸、芦屋、伊丹、加古川、三田市内の県営住宅や
公社住宅で入居が開始されている。
95
○
見守り拠点としての活用事例
神奈川県横浜市 「市営南台ハイツでの高齢者支援拠点の整備」
《概要》
平成 20 年度新規事業として、瀬谷区が「高齢者支援拠点モデル事業」を、市健康福
祉局が「地域の見守りネットワーク構築支援事業」を予算化し、南瀬谷地区をモデル
として事業を展開し始めた。
同地区にある市営南台ハイツが拠点として活用されることになり、「60 歳以上を1
人含む5人以上の世帯」という要件のため3年間ほど空き室となっていた、24 号棟1
階の4DKを、国の了解を得て南瀬谷高齢者支援拠点として整備した。
《施設概要》
団地概要
所
設 置 主
規
用 途 地
入居開始時
居 住 者
併 設 施 設
在
体
模
域
期
数
等
横浜市瀬谷区南台 1 丁目 3 番地の1
横浜市まちづくり調整局
敷地面積:119,268 ㎡ 棟数:47 住戸数:1,190 戸
第一種中高層住居専用、第二種住居専用
昭和 55 年~58 年建設で、建設完了後順次入居
総数: 2,844 人 (65 歳以上:783 人、75 歳以上 371 人)
団地集会所
高齢者支援拠点概要
名
称
法人・団体名称
所
土
建
建
所
団
建
構
整
有
形
地の所有
物の所有
物の使用
在
地との関
物 の 形
造 ・ 規
備 時
態
者
者
者
地
係
態
模
期
拠点施設で実施
されているサー
ビ ス ・ 事 業
サービス実施の
体
制
南瀬谷高齢者支援拠点
横浜市瀬谷区社会福祉協議会
横浜市住宅部局から瀬谷区役所に目的外使用許可を行い、区役所から運営
組織に貸付
横浜市
横浜市
横浜市瀬谷区社会福祉協議会
横浜市瀬谷区南台二丁目B 24 号棟 106 号室
団地敷地内
住宅の目的外使用等
鉄筋コンクリート造 地上3階建の1階 延床面積:4DK(73 ㎡)
平成 20 年 10 月 31 日開設
・生活や福祉に関する相談(よろず相談)
・地域の福祉保健活動の「場」の提供:南瀬谷地区の福祉保健活動団体に
対する活動の場や相談者待ち時間のくつろぎの場を提供。
・地域の福祉保健情報の収集と発信:各種福祉保健情報や南瀬谷地区に
おける福祉保健活動団体の活動状況などを収集・整理し、地域生活向上
等のために情報発信。
・拠点の運営は、地元から公募した「運営協力者(有償ボランティア)」
が 2 名常駐し、運営にあたっている。(ボランティアは 19 人)
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(2)高齢者の安心居住に関する先進事例
大阪府 「高齢者の住まいナビ」
《概要》
平成 22 年 9 月より、多様な種類があり、情報も分散している高齢者の住宅について、
これから「自宅で暮らし続ける」のか、
「住み替える」のかを考えるときに役に立つ情
報を集め、わかりやすくレイアウトし、ホームページで情報を発信している。
《コンテンツ》
ホームページは、主に「現在の住宅で暮らし続けますか?住み替えますか?」、「現
在の住宅で暮らし続ける」
、
「住み替える・入所する」、
「つくる(事業者の方へ)」の4
つの項目から構成されている。
「現在の住宅で暮らし続けますか?住み替えますか?」では、高齢期を住み慣れた
地域で安心して暮らすために、現在の住宅で暮らし続ける場合の望ましい条件等と、
住み替える場合の留意点等を確認できるようになっている。
「現在の住宅で暮らし続ける」では介護が必要になっても現在の住宅で暮らし続け
たい人向けに、自宅をバリアフリーに改造したり、ホームヘルプ、デイサービスなど
の介護保険サービスを利用して生活するための情報や、地域で暮らし続けるための取
組み事例を掲載している。
「住み替える・入所する」では高齢者向けの住宅への住み替えや施設への入所を考
えている人向けに、体の状態によって、どのような住宅や施設があるかを示し、その
情報を掲載している。
「つくる(事業者の方へ)
」では、高齢者の方のために住宅をつくりたい・改造した
い、高齢者の方のために介護保険サービス等を提供したい事業者向けに、様々な制度
の紹介を行っている。
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(3)まちなか居住の誘導に関する先進事例
富山県富山市 「富山市まちなか居住推進事業」
①「まちなかリフォーム補助事業」
《制度概要》
まちなか区域における中古住宅のリフォーム工事費の一部を助成している。
《助成内容》
補
助 額
補助限度額
住宅リフォームにおける工事費の 10%
30 万円/戸
《要件》
・まちなか区域外に住み、まちなかの空き家を自ら居住するために行うリフォームか、
まちなかに居住している人のもとにまちなか区域外からの転居・転入者が同居す
るためのリフォームであること
・世帯の所得が概ね月額 445 千円以下(全世帯の上位 35%の所得階層は対象外)
・一戸建て住宅で住宅部分の面積 75 平方メートル以上(共同住宅は 55 平方メートル
以上)
ただし、賃貸住宅は対象外
・住宅リフォームに対する工事費が 100 万円以上のものであること(他の補助事業を
利用する場合、その工事部分の費用を引いた額で 100 万円以上のもの)
など
②「まちなか住宅取得支援事業」
《制度概要》
まちなかで一定水準以上の一戸建て住宅を建設又は購入する人や、一定水準以上の分
譲型住宅を取得する人に対して助成している。
《助成内容》
補
助 額
補助限度額
金融機関からの借入額の 3%
50 万円/戸
《要件》
・一戸建て住宅の建設又は購入の場合
住戸専用面積 75 平方メートル以上、緑化面積 5%以上
・分譲型共同住宅の購入の場合
住戸専用面積 55 平方メートル以上
まちなか居住環境指針の高さ指針に適合する共同住宅
③「まちなか住宅家賃助成事業」
《制度概要》
まちなか以外からまちなかの賃貸住宅へ転居する世帯に家賃を助成している。
《助成内容》
補
助 額
補助限度額
〔家賃〕-〔住宅手当〕
(ただし限度額 1 万円)
1 万円/月、3 年間
《要件》
・住戸専用面積 37 平方メートル以上(ただし学生の場合は 25 平方メートル以上)
・世帯の所得月額 445 千円以下(全世帯の上位 35%の所得階層は助成の対象外)
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栃木県宇都宮市 「若年夫婦世帯家賃補助制度」
《制度概要》
中心市街地以外の区域から中心市街地内にある民間賃貸住宅へ転居又は転入(以下
「転居等」という。
)した、夫婦のいずれもが満 40 歳未満の若年夫婦世帯に対して、
月額 3 万円及び 60 月を限度に家賃補助を行い、更に、義務教育終了前の子供がいる場
合は、月額 3 万円及び 36 月を限度にこれを延長するもの。
《助成内容》
(1)補助金月額
補助期間中、実質家賃額の 2 分の 1、かつ 3 万円を限度に補助
実質家賃額=家賃-住宅手当、公的制度による家賃補助(管理費、共益費、駐
車場使用料など、住宅そのものの賃借料と認められないものを除く)
千円単位で、端数は切り捨て
(2)補助期間
転居等の日(新婚世帯は婚姻届出の日)の翌月から、60 月を限度
なお、上記補助期間の終了時において、義務教育終了前の子供がいる場合は、そ
の期間を 36 月(36 月又は義務教育終了までの期間のうち少ない方の期間)を限
度に延長
《要件》
(1)対象世帯
新たに、中心市街地以外の地域から中心市街地内にある民間賃貸住宅に、転居又
は転入(以下「転居等」という。)した夫婦世帯
夫婦世帯の例:夫婦のみ、夫婦と子供、夫婦と親など
転居等の日前 1 年以内に、夫婦のいずれも(新婚世帯における夫婦にあってはい
ずれか)が中心市街地に居住したことが無いこと
新婚世帯:転居等した日以後 1 年以内に婚姻届出をした世帯
(2)夫婦の年齢
夫婦いずれも満 40 歳未満
(3)中心市街地
「宇都宮市中心市街地活性化基本計画」に定める区域
(4)住宅要件
申込者、又は配偶者が借主(契約者)であること
(5)収入基準
世帯全員の収入を基準
(6)その他
世帯全員について、次の要件を満たしていること
・中心市街地の区域内に居住用の住宅を所有していないこと
・市税の滞納がないこと
・自治会に加入していること
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平成24年3月
発行 豊橋市
編集 豊橋市建設部住宅課
〒440-8501 愛知県豊橋市今橋町1番地
電話(0532)51-2604
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