...

工作機械産業における技術者・技能者の確保及び技能伝承に関する調査

by user

on
Category: Documents
0

views

Report

Comments

Transcript

工作機械産業における技術者・技能者の確保及び技能伝承に関する調査
平 成 22年 度
工作機械産業における技術者・技能者の
確保及び技術・技能伝承に関する調査研究
報
告
書
平 成 23年 3月
社団法人 日本工作機械工業会
この事業は、競輪の補助金を受けて実施したものです。
ht
t
p:
/
/
r
i
ngr
i
ngkei
r
i
n.
j
p/
目
1.はじめに
次
-------------------------------------------------------
2.
調査研究の概要
-----------------------------------------------
3.
工作機械トップセミナーの開催
4.
工作機械の教育映像の作成
5.
工作機械基礎講座の開設
6.
産学連携人材育成パートナーシップへの協力
2
---------------------------------
3
-------------------------------------
8
-------------------------------------
-------------------
6.1
工作機械インターンシップマニュアルの充実について
6.2
海外における工作機械関連教育のアンケート調査
6.3
海外インタビュー調査
巻末
1
15
36
------
36
----------
39
-----------------------------------
54
工作機械分野におけるインターンシップマニュアル(改訂版) ----
69
1.はじめに
世界の工作機械市場では、中国、韓国、台湾等の成長著しい新興国の躍進がめざましく、
我が国工作機械業界には更なる競争力強化が求められており、持続的な成長のためには、
他国の工作機械との差別化を図り、生産性の向上を追求しながら、高付加価値の製品・サ
ービスを提供し続けることが重要である。
これらを実現させるためには、若く優秀な人材を工作機械産業に確保し、育成すること
がこれまで以上に重要な課題となっている。
当会人材確保研究会では、平成22年度では、工作機械トップセミナーの開催、学生
や新入社員等を対象とした教育用工作機械DVDの作成、また、経済産業省が実施する産
学連携人材育成パートナーシップへの協力により、昨年度作成したインターンシップマニ
ュアルの充実、工作機械基礎講座の開設や海外における工作機械関連教育の実態調査等幅
広く積極的に活動した。
工作機械トップセミナーは、第25回日本国際工作機械見本市(JIMTOF2010)
の期間中に全国9地域より63の大学・高専の学生・教職員455名を招待し、工作機械
メーカーの経営者、著名なインダストリアルデザイナー、工作機械メーカーや工作機械ユ
ーザの技術者より工作機械産業の重要性やそこで働くことの素晴らしさについてご講演い
ただき、参加された学生・教職員から大変好評を得ることができた。
また、教育用DVDについては、構成・内容等について検討し、まもなく完成させるこ
ととなっている。
産学連携人材育成パートナーシップへの協力では、昨年度作成した「インターンシップ
マニュアル」について、当会会員企業、大学等の研究者へのアンケート調査を実施し、調
査結果を踏まえて充実させた。「工作機械基礎講座」は、工作機械を設計する上で欠かせ
ない基本理論と実際の設計の結びつきについて、工作機械・生産加工の分野で活躍されて
いる大学の研究者より講義いただき、当会会員企業の多数の新人技術者が参加した。
本調査研究が、同じ課題・問題点を持っている製造業を初めとする各業界において、一
助となっていただければ幸いである。
(社)日本工作機械工業会
人材確保研究会
委員長
木
越
清
彦
2.調査研究の概要
2.1
テーマ
工作機械産業における技術者・技能者の確保及び技術・技能伝承に関する調査研究
2.2
調査研究期間
平成22年4月1日~平成23年3月31日
2.3
目的
本調査研究は、次世代を担う技術者・技能者を確保及び育成することを目的に大学、工業
高等専門学校等の学生及び教職員を対象に工作機械セミナーを開催し、企業の技術者や大学
等の学識経験者からの講演をいただくとともに工作機械展示会等の見学を通じ、学生に工作
機械産業や工作機械技術の面白さ、楽しさ等を理解してもらうことを目的とする。
2.4 委員会構成及び委員会開催状況
2.4.1
委員会構成
委
長
員
木越
清彦
中村留精密工業(株)常務取締役営業本部長
清水
伸二
上智大学理工学部機能創造理工学科教授
同
新野
秀憲
東京工業大学精密工学研究所精機デバイス部門教授
同
青山
英樹
慶應義塾大学理工学部システムデザイン工学科教授
同
国枝
正典
東京大学大学院工学系研究科精密機械工学専攻
同
松村
隆
東京電機大学工学部機械工学科教授
企業側委員
長江
昭充
ヤマザキマザック(株)専務取締役
同
河邊
誠造
三井精機工業(株)常務取締役
同
小山
正
同
近藤
定巳
オークマ(株)人事部部長
同
矢澤
孝二
(株)牧野フライス製作所
同
水野
脩
同
岡
俊男
同
椙尾
茂樹
研究者側委員
技術生産本部本部長
(株)ジェイテクト事業企画部部長
(株)カシフジ
専務取締役
(株)森精機製作所
(株)大阪機工
総務部ゼネラルマネージャー
人事部副ゼネラルマネージャー
取締役執行役員
2.4.2 委員会開催状況
第1回
平成22年
6月24日(木)
第2回
平成22年10月
7日(木)
機械振興会館B3-S会議室
第3回
平成22年12月22日(水)
機械振興会館B3-S会議室
第4回
平成23年
機械振興会館B3-S会議室
2月
8日(火)
機械振興会館B3-S会議室
3.工作機械トップセミナーの開催
次世代を担う若く優秀な人材に工作機械の重要性、工作機械技術の面白さ、楽しさを理解してもらい、
ひいては、工作機械産業に就業してもらうことを目的に産学連携の下、工作機械トップセミナーを開催
した。開催概要は以下の通り。
(1)日 時 平成22年10月31日(日)
(2)場 所 東京ビックサイト 会議棟 国際会議場
(3)主 催 (社)日本工作機械工業会
(4)協 力 (社)日本機械学会(RC249)
(5)参加校・人数 全国9地域 63校 455名
①関東以外の招待学生
【北海道地区】
27校254名
3校 11名
〔北海道大 3名、北海道工大 4名、室蘭工大 4名〕
【東北地区】
2校 16名
〔東北大 9名、日大 7名〕
【新潟地区】
3校 34名
〔新潟大 20名、長岡技科大 11名、長岡工業高専 3名〕
【北陸地区】
5 校 81名
〔金沢大 21名、金沢工大 12名、富山大 18名、福井大 20名、福井工大 10名〕
【東海地区】
3校 37名
〔名古屋大 17名、中部大 17名、豊橋技科大 3名〕
【関西地区】
5校 46名
〔阪大 10名、大阪工大 11名、京大 10名、神戸大 10名、摂南大 5名〕
【中国地区】
2校
9名
〔岡山大 5名、広島大 4名〕
【九州地区】
4校 20名
〔九州大 4名、九州工大 4名、熊本大 8名、佐賀大 4名〕
②一般参加学生
【関東地区】
42校 201名(招待校と6校重複)
26校 172名
足利工大 1 名、神奈川大 7名、共立女子大1名、慶応大 14 名、
埼玉大 4名、芝浦工大 4名、上智大 47 名、湘南工科大 2名、
千葉大 1名、千葉工大 1名、電機大 17 名、電通大 9名、東大 3名、
東工大 13 名、農工大 18 名、東京都市大 3名、理科大 2名、
東洋大 3名、日大 12名、日工大 1 名、明治大 1 名、横国大 4 名、
立教大 1 名、早大 1 名、産業技術短大 1 名、多 摩 職 能 開 発 セ ン タ ー 1 名
【関東地区以外】 16校 29名
金沢大 5名、関西大 1名、九州大 2名、九州工大 1名、
近畿職能開発大 1名、熊本大 1名、神戸大 1名、滋賀県立大 4名、
名古屋大 1名、広島工大 1 名、名城大 6 名、琉球大 1 名、
岡山工業高 1名、酒田工業高 1名、長崎工業高 1名、
創造社デザイン専門学校 1名、
中村会長のあいさつ
会場には450名超の学生が集まる
(6)プログラム
【第一部 JIMTOF2010 産学連携特別企画
「工作機械トップセミナー ~ようこそ、夢のある工作機械の世界へ~」
時 間
セミナー内容
13:00~13:10
開会挨拶:中村会長
13:10~13:20
来賓挨拶:藤木 俊光 氏(経済産業省製造産業局産業機械課課長)
13:20~14:10
14:10~15:00
15:00~15:15
講 演:
「日本の工作機械業界の魅力」
講 師:山崎 智久 氏(ヤマザキマザック㈱・取締役社長)
講 演:
「インダストリアルデザイナーが語るものづくりの魅力」
講 師:奥山 清行 氏( ㈱ K E N O K U Y A M A D E S I G N ・ 代 表 )
休 憩
講 演:
「最先端の鉄道車両を実現する生産加工技術」
15:15~16:05
講 師:藤野 謙司 氏(東日本旅客鉄道㈱・JR 東日本研究開発センター
先端鉄道システム開発センター・課長)
講 演:
「機械設計の話 ~コンカレント開発とマシニングセンタの設計~」
16:05~16:45
講 師:梶川 真吾 氏(㈱牧野フライス製作所・開発本部厚木開発部 M グループ
主軸要素開発チーム・チームリーダ)
山崎社長(ヤマザキマザック)の講演
奥山氏の講演
藤野氏(東日本旅客鉄道)の講演
梶川氏(牧野フライス製作所)の講演
【第二部 「懇親パーティ」
】
①挨 拶 ・ 乾 杯:中村健一 (社)日本工作機械工業会会長
②参加会員:34 社 103 名(うち 32 社が会場内に企業ブースを設置)
企業のトップと懇談
PRコーナーは多くの学生で賑わう
(7)学生からのアンケート集計結果(抜粋)
【セミナーについて】
・メーカーのトップからデザイナー、ユーザー、
設計など様々な視点から講演を聴くことがで
きた。
・セミナーの内容は大学の講義では聴くことが
できない貴重なものだった。
・講師の方々の仕事への熱意が伝わってきた。
・山崎社長のわかりやすい講演で工作機械業界
への理解が深まった。
・奥山氏の仕事へのこだわりやプロ意識の高さ
に驚いた。
・設計部門のやりがいや雰囲気を感じた。
【懇親会について】
・様々な企業の方と話すことで、仕事内容や社
風が分かり今後の就職活動の参考になった。
・通常の就職セミナーと違い、企業の方と気軽
な雰囲気で話すことができた。
・企業のトップと話せる貴重な場だった。
・地元の企業の方と面識ができた。
・懇親会により就職志望先の一つになった。
・色々な企業の方と話したが、時間が足りない。
時間を延ばして欲しい。
・OBとの交流もできれば、なお良いと思う。
・他大学の学生交流ができた。
【JIMTOF見学について】
・普段見ることができない最先端の工作機械を
実際に見ることができ、勉強になった。
・工作機械業界には多くのメ-カ-があること、
それぞれが個性を持っていることに驚いた。
・展示会の規模の大きさに圧倒された。
・自分の研究分野の現状を知ることができた。
・海外の方も多く国際的な展示会だと感じた。
・全ブースを見てみたいが時間が足りない。
・また来場したい。
【企画展示について】
・旋盤を組み立てる高校生の技術に驚いた。自
分も負けていられないと思った。
・ポスター展が良かった。他大学でどんな研究
をしているか知ることができた。
・パワートレインを組み立てる匠の素晴らしい
技術を間近で見ることができた。
・企画展示の実演回数を増やして欲しい。機会
を逃してしまい見学できなかった。
【JIMTOF学生ツアーについて】
・参加したことで工作機械に対する理解が深ま
った。
・工作機械が工場で実際に稼働しているところ
を見てみたい。
・機会があれば次回も参加したい。
・今後もこの企画を続けて欲しい。後輩にとっ
て工作機械を知る良い機会となると思う。
・無償でありがたい。
・せっかくの機会なのに見学時間が短い。スケ
ジュールにゆとりを持って欲しい。
4.工作機械の映像教材の作成
(1)映像教材作成の目的
人に何かを教え、伝える際には、単に言葉で説明するだけでなく、実際にモノを見せて
説明することで理解度は飛躍的に高まる。
そのため、プレゼンテーションソフトが手軽に利用できる現在では、大学の授業や企業
の新人教育において、画像や動画を駆使した教育が当たり前に行われるようになっている。
当然ながら、工作機械に関する教育現場においても機械の構造や加工事例などを画像や
動画で見せながら教えることが出来れば、工作機械に対する理解を深められることは勿論、
興味を引き出すことも可能になると考えられる。
しかし、工作機械に関して言えば、こうした画像や動画が簡単に入手できる状況になく、
加えて多様に分類される機種を網羅的に収集した画像・動画集も存在しない。
そのため、教育用の目的で工作機械の画像や動画の提供依頼が当会にも多く寄せられて
おり、体系的に整理された画像・映像集作成へのニーズは以前からあった。
そこで、大学においては授業を通して工作機械への興味を喚起し、理解を深めてもらえ
るような、また、企業においてはより効率的な新人教育授業を可能とするためのツールの
一つとして、工作機械の映像教材を作成することとなった。
(2)映像教材の基本コンセプト
映像教材を作成するにあたり、まずはその基本コンセプトを明確にした。
世の中には、様々な映像教材が存在するが、それらは画像や動画に音声による解説が加
えられたものが多いように思われる。
こうした教材は確かにわかりやすく、授業だけでなく個人で学習する際にも有用である。
一方で、それを見る人のレベルがあらかじめ想定されているため、そのレベルから外れ
た人からすれば、
「難しくて理解できない」あるいは「物足りない」ということになってし
まう。
また、実際の大学の授業や企業教育で使用する場合、当然のことながら学校、企業、講
師によって教える内容、ポイントは異なってくる。
例えば、大学の場合を考えれば、工作機械として独立した講座を設けているところもあ
れば、生産システム講座の1コマとして工作機械を教えるにとどまるところもあるだろう。
このように、工作機械の授業に割く時間数が異なれば、おのずとその授業内容も変わって
くる。
一方企業の場合、例えばマシニングセンタの専業メーカであれば、マシニングセンタに
ついては時間を割いて広く・深く教えるが、その他の機種は役割を教える程度というケー
スもあるかもしれない。すなわち、重点を置くポイントが企業によって異なるということ
である。
このように、状況によって教える内容、ポイントが異なる場合にも、既存の形態の教材
では柔軟な対応が難しいと考えた。
そこで、作成する映像教材では、以下の2点を基本コンセプトとすることとした。
①解説は極力少なくする。
「視覚に訴えて理解を深める」ことが本教材の最大の目的であることから、工作機械
をどのように教えるかは講師にお任せすることとして割り切り、解説は必要最小限に
とどめる。
講師は、自分が教える内容・ポイントに併せて収録されている画像・動画を効果的に
使い教育する。
②画像・映像を体系的に整理して収録する。
講師が、教えている内容にあわせてすぐに画像・映像を使えるように、工作機械の機
種・加工方法・構造・要素などに別けて体系的に整理・収録する。
例えば、講師が「旋盤の主軸構造」を教えたいとすれば、直ぐにその画像が引き出せ
るようにする。
(3)使用するソフトウェア
基本コンセプトを決めた上で、映像教材の作成に適したソフトウェアの選定を行った。
特殊な使用環境を求めないという大前提のもとに、Microsoft 社の Power Point と Adobe
社の Flash のいずれかを使用することで検討を行った。
Power Point はプレゼンテーションソフトとして広く一般的に利用されており、使用者
が目的に併せて容易に内容をカスタマイズできるという利点があるものの、使用環境によ
っては、動画が動かないなどのトラブルが起こる可能性もある。
一方 Flash は利用者がカスタマイズすることはほとんどできないが、使用環境を選ばず
にスムーズな動画再生を行うことができる。
今回作成する映像資料では、2項の基本コンセプトを鑑み、使用者がカスタマイズでき
なくても便利に利用できるとの判断から Flash を採用することとした。
(4)基本構成の検討
基本コンセプト、使用するソフトウェアが決まり、教材の基本構成の検討に入った。
工作機械の機種・加工方法・基本構造・構成要素等を体系的に整理しなければならない
為、検討当初は構成が複雑になってしまったが、上智大学
清水伸二
教授が執筆された
工作機械の教科書「初歩から学ぶ工作機械(大河出版)」の構成を参考にし、最終的に表1
の基本構成を決定した。
表1
Part1
工作機械の映像教材
基本構成
工作機械とは
この Part では、工作機械の社会的役割や重要性など、工作機械とはどんな機
械であるかを紹介する。平成20年度に作成した工作機械産業の紹介 DVD「機
械をつくる不思議な機械」を再編集。
Part2
加工方法と主な工作機械
工作機械を加工方法と機種で分類し、どのような種類の工作機械があって、
それぞれがどのような加工を行うかを紹介する。
1.旋削加工と旋盤・ターニングセンタの紹介
2.フライス・マシニングセンタ加工とフライス盤・マシニングセンタの紹介
3.研削加工と研削盤の紹介
4.その他の加工方法
放電加工、レーザ加工、歯車加工、ラップ加工、ブローチ加工等
Part3
工作機械の主要構成要素の基本構造とその仕組み
工作機械がどのような要素で構成されているか、またそれぞれの構成要素が
どのような構造、仕組みになっているか、代表的な機種(旋盤、マシニングセ
ンタ、研削盤)別に紹介
1.主要構造要素
①構造本体の基本構造と特性
砥石軸頭(砥石台)
②サドル・テーブル
③主軸頭(主軸台)・
④主軸・砥石軸
2.駆動機構
①主軸駆動機構
②回転・旋回駆動機構
④送りサーボ機構
③直進送り駆動機構
⑤新しい駆動機構
3.周辺装置・ツーリング
①主な周辺装置とその役割
②ツーリングシステム
③各種計測システム
の紹介
Part4
加工映像事例集
工作機械による加工映像を、自動車部品加工、航空機部品加工、金型加工等々、
加工製品ごとに収録した加工映像データベース。
身近な製品の加工映像を収録することで、工作機械と身の回りの製品との関わり
への理解を深めてもらう。
(5)収録する画像・映像の収集
4項で決定した構成にあわせて、収録する画像・映像の収集を行った。
日工会会員をはじめ、工作機械要素メーカ、工具メーカなどに、各社が保有している画像・
動画の提供をお願いし、多数の資料をご提供いただいた。
提供いただいた画像・映像の中から、最適なものを選び出し、収録する予定である。
なお、通常の画像・映像では表せないものについては CG を作成し、表現していく予定であ
る。
(6)映像教材の作成
全ての準備が終わり、映像教材の作成に入った。以下に、現在制作中の試作版を紹介するが、
いずれも製作途中のため、見やすさや構成等を考慮して内容が変更される可能性があることを
申し添えておく。
図1はスタート画面である。まだ正式タイトルは未定となっているが、映像資料の正式名称
とそれぞれの Part が表示されている。ここで見たいパートを選択すると、そのパートに詳細
に移動する。
図1
映像教材のスタート画面
図2に Part2 の詳細画面を示す。
それぞれの機種ごとに項目が設定されており、見たい加工方法と機種を選択するとその詳細
ページに移動する。
図2
Part2
加工方法と主な工作機械の画面
図3に旋削加工と旋盤・ターニングセンタの画面を示す
ここからさらに詳細機種を選択すると、その機種の画像と動画一覧画面に移動する。
図3
旋削加工と旋盤・ターニングセンタの画面
図4に旋盤の画像と動画画面を示す。上段の Photo には各種旋盤の外観写真やカバーのない
構造写真などの一覧が表示されており、それぞれ選択すると拡大表示される。
下段の movie には旋盤で行われる加工の模式図のアイコンを表示しており、見たいアイコン
を選択すると動画が立ち上がる。
図4
旋盤の画像と動画選択画面
図5に外丸削りの動画画面を示す。
画面の左右にある白い矢印をクリックすると前・後の動画に移動する。また、画面下の数字
をクリックすることで、他の動画にジャンプすることもできる。
図5
外丸削りの動画画面
以上、工作機械の映像教材の作成についての報告となるが、現在も作成途中であり、現状で
は試作版を紹介するにとどまっている。
できるだけ早く、工作機械の教育現場で活用いただけるよう、鋭意製作を進めていく。
最後に、貴重な画像・映像資料をご提供いただいた関係各位並びに、映像教材作成にご尽力
いただいた、映像化WGメンバーに感謝申し上げる。
5.工作機械基礎講座の開設
当会・人材確保研究会では、工作機械業界の将来を担う、有為な人材の確保・育成の取り組みの一つ
として、工作機械メーカの新入社員を対象とした「工作機械基礎講座」を開催した。
本講座は、入社1~3年程度の新人技術者を対象として、
「大学の機械系学科で学ぶ、4力学を中心と
した基礎学問を工作機械の開発設計にどのように応用していくか」いう視点にたったカリキュラムに基
づき、東京工業大学名誉教授 伊東誼氏、神戸大学名誉教授 森脇俊道氏、はじめ我が国工作機械及び
生産加工分野の第一線で活躍されている研究者より講義いただいた。
また、講義終了後には、講師及び工作機械メーカのベテラン技術者との懇談会を実施し、講義内容の
質疑とともに、日頃の業務における疑問点などについて意見交換を行った。
なお、今回は試験的試みとして実施したが、受講者からのアンケート結果や会員企業からの要望を踏
まえ、定期開催に向けて内容の充実を図っていく。
本講座の概要は以下の通り。
(1)開 催 日 程:2011年1月11日(火)~13日(木) 3日間
(2)会
場:中央大学 駿河台記念館
(3)受講対象者:入社1~3年程度の会員メーカ新人技術者。
(4)受 講 者 数:会員メーカ24社より39名が受講
熱心に講義を聴く受講者
懇談会ではベテラン技術者からアドバイス
(5)プログラム
時 間
13:00-13:15
13:15-14:45
14:45-15:00
15:00-16:30
16:30-16:45
16:45-18:15
18:15-
1 日目(1 月 11 日)
開講挨拶
(社)日本工作機械工業会 八賀 聡一 事務局長
工作機械総論
講師:東京工業大学 伊東
休憩
工作機械の主要構成要素の基本構造と仕組みⅠ
講師:日本大学 山田 高三 専任講師
休憩
工作機械の主要構成要素の基本構造と仕組みⅡ
講師:東京工業大学 伊東
(10:30~10:45 休憩)
2 日目(1 月 12 日)
機械加工概論(切削加工)
講師:東京電機大学 松村
12:15-13:00
昼食休憩
13:00~16:30
機械加工概論(研削加工)
(14:45~15:00 休憩)
誼 名誉教授
講師、ベテラン技術者との懇談会
時 間
9:00-12:15
誼 名誉教授
講師:日本大学 李
隆 教授
和樹 教授
16:30-16:45
休憩
16:45-18:15
工作機械の制御
講師:京都大学 茨木 創一 准教授
18:15-
講師、ベテラン技術者との懇談会
時 間
9:00-10:30
3 日目(1 月 13 日)
加工性能への影響因子と基本特性(静・動特性)
講師:摂南大学 森脇 俊道 教授、工学部長
10:30-10:45
休憩
10:45~12:15
加工性能への影響因子と基本特性(熱変位抑制)
講師:東京農工大学 堀
三計 助教
12:15-13:00
昼食休憩
13:00~16:30
(14:45~15:00 休憩)
加工性能への影響因子と基本特性(びびり振動抑制)
講師:首都大学東京・中央大学
渡部
16:30-16:45
休憩
16:45-18:15
講師との懇談会
和 非常勤講師
(6)工作機械基礎講座受講者アンケート調査まとめ
工作機械基礎講座受講者に対して、アンケート調査を実施し、受講者39名より回答を得た。
受講者は、入社年度は 2008 年度がもっとも多い。
N=39
1
2003
0
入社年度
2004
2005
4
2006
4
2007
4
18
2008
2009
4
2010
4
0
5
10
人数
15
20
図 1 回答者の入社年度調査結果
問 1-1
受講の理由
上司の指示を前提として、現在の業務との関連している、工作機械設計のための基本理論と
実際の設計との結びつきを学びたいという本講座の趣旨にあった理由が挙げられている。
[n=39、複数回答可]
92%
上司等の指示があったから
72%
現在の業務と関連しているから
工作機械設計のための基本理論と
実際の設計との結びつきを学びたいから
67%
28%
講座の構成(科目の内容、講師等)がよかったから
受講料が妥当であったから
13%
就職前に大学・高専等の教育機関で
工作機械を学んでいないから
13%
開催場所の交通の便がよかったから
5%
都合がよい日時(時間帯、期間)の開催であったから
3%
その他
3%
図 2 本講座の受講を決定した理由
問 2-1
受講前の期待(どのような知識・スキルの修得を期待しているか)
[n=38、複数回答可]
工作機械設計時に生じる問題点解決の考え方
74%
工作機械設計への機械工学の適用方法
63%
工作機械要素技術の適用方法
63%
13%
その他
図 3 受講によって習得を期待した知識・スキル
問 2-2
受講前の期待(工作機械設計時に生じる問題として、大別して「軽量化高剛性の構造
設計」、
「びびり振動抑制」、
「熱変形減少対策」並びに「NC 技術」となるが、いずれに
関心があるか)
[n=38、複数回答可]
76%
軽量化高剛性の構造設計
熱変形減少対策
55%
42%
びびり振動抑制
NC技術
13%
図 4 関心がある問題点
問 3-1
受講後の評価(達成状況)
[n=39 ※数値は人数]
0%
工作機械設計への
機械工学の適用方法
工作機械要素技術の
適用方法
工作機械設計時に生じる
問題点解決の考え方
1. 十分に達成
20%
40%
3
1
60%
80%
22
24
3
2. 概ね達成
19
5
9
5
9
10
7
3. あまり達成できず
4. 達成できず
図 5 達成状況
100%
無回答
問 3-2
開催場所
開催場所は現在の東京で良いという回答が大半となった。別の場所が良いという意見として
は、名古屋と大阪が挙げられている。
[n=39]
開催場所は、別の場
所が良い, 10, 26%
開催場所は、現状(東
京)のままでよい, 29,
74%
図 6 開催場所の適切さ
問 3-3
開催日数
3 日の短期集中開催についても適当という意見が大半となった。適当ではないという意見と
しては、詰め込みすぎで時間が短すぎるという意見が多かった。
[n=39]
実施方法は適当でな
い, 9, 25%
実施方法は適当であ
る, 27, 75%
図 7 実施方法(3 日の短期集中開催)の適切さ
問 3-4
適当と思われる受講料
適当と思われる受講料は 1~3 万円がもっとも多くなっている。
10万円以上, 0, 0%
5万円以上10万円未
満, 0, 0%
3万円以上5万円未満,
3, 8%
[n=38]
1万円未満, 7, 18%
1万円以上3万円未満,
28, 74%
図 8 適当と思われる 1 人あたり受講料
問4-1
各科目の期待と評価(受講前)
受講前の各回への期待としては、「加工性能への影響因子と基本特性」が最も高く、「機械加
工概論」、「工作機械の制御」は相対的に低い。
[n=39 ※数値は人数]
0%
20%
②工作機械の主要構成要素の
基本構造と仕組み
80%
5
19
16
2) サドル・テーブル
100%
20
18
1) 構造本体
③機械加工
概論
60%
14
①工作機械総論
2
19
4
3) 主軸頭及び砥石軸
頭
17
20
2
4) 主軸・砥石軸
17
20
2
5) 結合部
20
6) 駆動機構
20
17
9
20
21
7
12
25
13
23
4) 運動特性
3
2. 期待
3. あまり期待しない
図 9 受講前の各科目への期待
1
12
4. 期待しない
無回答
1
1
15
24
3
1
26
3) 熱特性
1
17
2) 動特性
1. 非常に期待
8
18
8
1) 静特性
⑥現場用語の英文
1
13
12
2) 研削
2
18
18
1) 切削
④工作機械の制御
⑤加工性能への影響
因子と基本特性
40%
問4-2
各科目の期待と評価(受講後)
受講後の評価についても、概ね満足したとの結果が得られている。各回の違いはほぼ受講前
の期待と同様の傾向を示している。すなわち、
「機械加工概論」と「工作機械の制御」は相対的
には満足度が低い。
「工作機械総論」は高い評価を得ている。「工作機械の制御」は難しかったという回答が多い。
【総合的な評価】
[n=39 ※数値は人数]
0%
20%
①工作機械総論
40%
60%
80%
18
②工作機械の主要構成要素の
基本構造と仕組み
19
12
3
33
4
④工作機械の制御
2
24
2
③機械加工概論
100%
4
28
⑤加工性能への影響因子と
基本特性
7
15
1. 非常に満足
23
2. 満足
3. やや不満
1
4. 不満
図 10 総合的な評価
【講義の内容】
[n=39 ※数値は人数]
0%
20%
①工作機械総論
④工作機械の制御
60%
80%
18
②工作機械の主要構成要素の
基本構造と仕組み
③機械加工概論
40%
20
8
26
5
1. 非常に満足
1
4
29
4
⑤加工性能への影響因子と
基本特性
100%
5
28
12
7
27
2. 満足
3. やや不満
図 11 講義内容
4. 不満
1
無回答
0
【講師の教え方】
[n=39 ※数値は人数]
0%
20%
40%
①工作機械総論
60%
80%
26
②工作機械の主要構成要素の
基本構造と仕組み
12
14
③機械加工概論
10
④工作機械の制御
10
⑤加工性能への影響因子と
基本特性
1
23
2
28
1
25
4
16
1. 非常に満足
100%
23
2. 満足
3. やや不満
4. 不満
図 12 講師の教え方
【講義の時間配分】
[n=39 ※数値は人数]
0%
20%
40%
①工作機械総論
24
②工作機械の主要構成要素の
基本構造と仕組み
③機械加工概論
④工作機械の制御
60%
80%
5
25
8
7
20
11
5
25
1. ちょうど良い
10
6
21
⑤加工性能への影響因子と
基本特性
100%
2. 長い
2
3. 短い
図 13 時間配分(90 分)
14
12
【講義の難易度】
[n=39 ※数値は人数]
0%
20%
①工作機械総論 1
40%
60%
17
23
28
④工作機械の制御
10
⑤加工性能への影響因子と
基本特性
11
15
5
③機械加工概論
100%
19
②工作機械の主要構成要素の
1
基本構造と仕組み
6
22
7
1. 大変難しかった
80%
7
28
2. 難しかった
3. 易しかった
3
4.非常に易しかった
1
無回答
図 14 難易度
【受講者の理解度】
[n=39 ※数値は人数]
0%
20%
3
①工作機械総論
②工作機械の主要構成要素の
基本構造と仕組み
3
④工作機械の制御
3
⑤加工性能への影響因子と
1
基本特性
2. 理解できた
60%
80%
100%
2 1
33
2
③機械加工概論
1. よく理解できた
40%
34
2 1
25
15
10
11
19
26
3. あまり理解できなかった
図 15 理解度
11
4. 理解できなかった
1
無回答
1
表 1「1.工作機械総論」の感想・意見・要望
内 容 がバラエティに豊 んでいておもしろかった。
同 じ技 術 でも時 代 とともに用 語 が変 化 していく場 合 があることを知 れて良 かったです。
自 社 で取 り扱 っていないものを含 めた工 作 機 械 の全 体 像 ということで、社 内 で聞 けない話 であったた
め興 味 深 かった。それぞれの工 作 機 械 の特 性 、得 意 とする加 工 についても聞 いてみたいと思 った。
雑 学 の話 が興 味 深 く、楽 しめながら学 べました。
温 故 知 新 よいものは真 似 る。よいか悪 いか判 断 できる力 を身 につけたい。
雑 学 的 な内 容 を含 め、過 去 のアイデアの中 には、今 だからこそできることがあるなど古 き事 に学 ぶこ
とが多 い事 を再 認 識 した。工 作 機 械 の分 野 だけでなく広 く知 識 を得 る必 要 があるのも再 認 識 できた。
古 いことから新 らしいことがあり、普 段 ふれることのできないことを聞 けることができて良 かった。わか
らない用 語 が多 かったのでもう少 し用 語 の説 明 もして欲 しかった。
海 外 の情 勢 について、さらに詳 しく、聞 きたいです。
工 作 機 械 の基 本 的 なことを自 分 がいかに知 っていないかが、分 かったので、とてもためになりました。
疑 問 だった工 作 機 械 の分 類 などの話 が聞 けてよかったです。
ところどころに入 っている雑 学 をからめた話 が非 常 に興 味 深 く、貴 重 なお話 だったと思 います。
実 例 、雑 学 等 を含 めた講 義 内 容 であって、普 段 学 べない知 識 を得 る事 ができ良 かった。
講 義 が 90 分 に対 してパワーポイントのスライドの枚 数 が多 すぎたように感 じました。
鳥 瞰 図 的 な設 計 や、モジュラー方 式 など取 り入 れていない構 想 方 式 を知 ることができた。
内 容 が豊 富 で、欧 米 等 との比 較 がありとても良 かった。
工 作 機 械 の歴 史 、そして世 界 情 勢 、またこれから工 作 機 械 を設 計 する者 としてどのような勉 強 をして
行 くかの道 標 を学 べたと思 いました。
時 間 的 なこともあると思 いますが、4 章 の市 場 動 向 や国 際 比 較 の部 分 をもう少 し聞 きたかった。
工 作 機 械 の勉 強 の仕 方 や歴 史 、工 作 機 械 の追 及 する現 象 は変 わらないことなどが、大 変 役 立 ちま
した。もっとお話 をお聞 きしたいと思 いました。
話 の流 れがよく分 からなかった。各 チャックの構 造 や旋 盤 の歴 史 をもっと詳 しく知 りたかった。
このような基 礎 の教 育 は大 学 や会 社 では受 ける機 会 がなかったので、とても勉 強 になりました。どうし
ても会 社 ですと実 務 をベースとした教 育 になってしまうので、このような知 識 を教 えていただけて、楽 し
く講 義 を受 けることが出 来 ました。
新 めて機 種 分 類 や体 系 を整 理 できたので良 かった。・ヨーロッパ等 の動 向 も話 が聞 けて良 かった。
過 去 使 用 できなかった技 術 で現 在 使 えそうなものの例 をもう少 し紹 介 してほしかったです。あとは独
学 のみですね。いろんなものに興 味 を持 って個 人 の力 を高 めていくしかないことが改 めて分 かった。
横 の知 識 を得 るように自 ら学 ぶ必 要 があるといわれ、その通 りだと感 じた。
今 後 の勉 強 の方 針 について悩 んでいたので「工 作 機 械 技 術 の鳥 瞰 図 的 な展 望 」は参 考 になった。
他 国 (アジア、ヨーロッパ)との技 術 差 について、さらに詳 しく知 りたいです。
工 作 機 械 技 術 の鳥 瞰 図 的 な学 び方 ができるようがんばりたいです。
雑 学 的 な事 をお教 え頂 きありがとうございました。仕 事 上 、そういった事 を教 わる機 会 がないため勉
強 になりました。
説 明 もわかりやすく、適 度 に雑 学 も入 りとても為 になりました。工 作 機 の歴 史 とこれからの課 題 が良 く
わかりました。
自 己 研 鑽 について、とてもわかりやすかったです。
表 2「2.工作機械の主要構成要素の基本構造と仕組み」の感想・意見・要望
工 作 機 械 の基 本 構 造 について、復 習 の意 味 も込 めて理 解 を深 めることができた。
変 位 基 準 設 計 の考 え方 がわかって良 かった。ベアリングの選 定 についてもう少 し講 義 してほし
かった。
様 々な工 作 機 械 の名 称 が知 れて良 かった。
大 学 で学 習 した内 容 と設 計 業 務 の関 連 、ギャップについて
工 作 機 械 技 術 の鳥 瞰 図 的 な展 望 。もう一 度 、自 分 のポジションを確 認 し、たて横 のつながりを
考 えたい。
忘 れていた所 、新 たにしった事 があり、特 に学 術 的 に裏 付 けはないけど現 実 では、という話 は、
新 たな側 面 をしる事 になり、どこまで講 義 でならった事 を用 いていいのか判 断 しないといけない
事 を感 じた。
工 作 機 械 の基 本 構 造 や仕 組 みが若 年 者 にもわかりやすかった。この講 座 の後 にもつながる話
しが多 く、他 の講 座 も入 りやすく聞 きやすかった。
工 作 機 械 の基 本 構 造 を考 えるうえで、必 要 となってくる学 術 的 な知 識 としてどのようなものが必
要 なのかが分 かり、実 際 の例 を挙 げて解 説 してもらうことができたのでとても分 かり易 かった。
社 内 の規 格 等 の判 定 に関 する、学 術 的 に、数 式 で、証 明 されることが、分 かった。社 内 では、
結 論 に至 るまでの学 術 的 な過 程 が、ありまいよく分 からないことが多 いので、そういったもの
が。
図 解 を用 いた内 容 で分 かり易 かった。今 後 主 流 となる 5 軸 機 につちえの内 容 も含 めて欲 しい。
図 も多 く、説 明 も丁 寧 で分 かりやすかったです。内 容 的 にも知 りたかったことがたくさん紹 介 さ
れていたので良 かったです。
機 械 構 成 の復 習 をするとともに、高 剛 性 の鋳 物 や、減 衰 性 能 にとって効 果 的 な構 造 というもの
を理 解 できた。大 物 部 品 等 の設 計 に生 かしたい。
テキストが 1 ページ当 り 4 枚 のスライドだと小 さくて、見 にくかった。結 合 部 について、あまり意 識
していなかったが、とても勉 強 になった。
工 作 機 械 の主 要 構 成 要 素 の確 認 と、基 本 構 造 と仕 組 みについて学 べて、とても良 かったと思
います。
工 作 機 械 の実 務 と、大 学 で学 んだ工 学 とのつながりを事 例 で理 解 できた。また、自 らの勉 強 不
足 が分 かり、今 後 の課 題 が明 確 になり、役 立 ちました。参 考 文 献 を紹 介 いただけるのも良 かっ
たです。
工 作 機 械 の各 要 素 の構 造 と働 きについてもっと詳 しく知 りたかった(主 軸 、サドル・クロス、タレ
ット、心 押 など)
山 田 先 生 の資 料 の図 が小 さいことだけが辛 かったです。参 考 文 献 の本 を事 前 に知 らせていた
だけると、予 習 や当 日 に使 えたりするので、良 いのではないでしょうか。
内 容 量 に対 して時 間 が短 くもう少 し詳 細 な話 も聞 きたかった。
・良 いデータが資 料 に印 刷 されていないことがお多 々あり、書 き写 すことが多 く説 明 に集 中 でき
なかった。 ・もっと時 間 を使 って詳 しく説 明 してほしかった。摺 動 面 の形 状 がなぜあんなに種 類
があるか、特 徴 をおしえてほしかったなど。
動 剛 性 ・静 剛 性 ・熱 特 性 など、工 作 機 械 設 計 時 に考 えることがわかってよかった。
「工 作 機 械 の設 計 学 」の解 説 を随 所 で行 っていただけたので、とても勉 強 になった。他 の事 例
についてもうかがいたかった。
後 半 の各 ユニット・構 造 についてを、もう少 し詳 しく説 明 があれば良 いと思 いました。(構 造 等 は
さらに多 くの実 例 とその技 術 的 裏 付 けについて紹 介 )、静 圧
工 作 機 械 の全 体 の体 系 図 など、教 わる場 所 がなかったのでとても良 かった。山 田 先 生 には、
企 業 で若 い時 に苦 労 された事 などもっと聞 きたかった。
”その 1”はいまいちねらいがよくわからなかった。基 礎 なら基 礎 、深 くやるならもう少 し時 間 をと
ってやったほうが良 いと思 いました。
前 半 と後 半 で講 師 の方 を統 一 してほしかった。
表 3「3.機械加工概論」の感想・意見・要望
研 削 は専 門 外 でしたが、わかりやすく、理 解 できた。
理 論 式 が多 く、理 解 することが難 しかった。切 削 時 の温 度 分 布 の数 値 計 算 結 果 がわかりやす
かった。
構 成 刃 先 について学 べて良 かった。
セグメント砥 石 についても少 し触 れた話 があればよかったです。砥 石 の計 算 方 法 など、今 後 使
えそうな部 分 もあり、とても良 かったです。
切 削 加 工 時 の映 像 を様 々な条 件 下 で見 たかった。
切 削 については、よく理 解 できました。研 削 については、やったことのない分 野 ですが、講 義 を
聞 いて興 味 がもてました。
切 削 加 工 を聞 くにあたり、切 削 力 を求 めるのをイメージ的 にうかんだのですが、その用 い方 、切
削 温 度 、工 具 摩 擦 へと発 展 していくのをしりもっと深 く学 び知 るべきだと感 じました。研 削 加 工
においいては、61 ページあたりの幾 何 学 から理 解 できなく、結 果 的 な内 容 しか理 解 できなかっ
たので学 び直 しておきたいと思 った。(数 学 的 内 容 )
普 段 やらない加 工 のことが学 べ、これからどう勉 強 していくかがわかり良 かった。加 工 と機 械 と
のつながりがわからず、加 工 をどうとらえて設 計 にいかしていくかがわからなかった。
切 削 ・研 削 についての物 理 的 なとらえ方 を知 ることができ、計 算 としていろいろな値 を求 めるこ
とで評 価 できることが分 かったので、とてもよかったです。
旋 削 加 工 での説 明 した方 が理 解 しやすいと思 いますが、エンドミル加 工 の例 も知 りたい所 でし
た。
大 学 での研 究 分 野 だったため、復 習 の部 分 が多 くなってしまったため。
普 段 の業 務 で使 用 していない内 容 で学 生 時 代 の事 を忘 れている内 容 が大 部 分 であり、復 習
になった。設 計 を本 格 的 にする際 には必 要 な内 容 であると思 う事 から、常 に復 習 と内 容 理 解 を
していきたいと思 った。
基 本 的 なところから説 明 があったので、入 社 1 年 目 の自 分 には良 い復 習 になりました。
切 削 、研 削 の基 礎 知 識 や解 析 について学 んだ。普 段 、あまり旋 盤 や研 削 加 工 にあまり触 れな
かったが当 然 部 品 製 作 にはそれらも使 っているため知 識 を得 ることができて良 かった。又 、加
工 に関 わる要 素 につしても再 確 認 できた。
この分 野 は多 少 知 識 があったので良 くわかったが、実 践 に近 い内 容 があまり無 く少 し残 念 だっ
た。研 削 機 の振 動 や抑 制 方 法 はとても勉 強 になった。
工 作 機 械 を設 計 する中 で、とても不 安 要 素 であった構 造 設 計 について、実 例 を見 る事 で学 べ
た事 はとても有 益 でした。
加 工 の考 え方 、向 き合 い方 が理 解 でき、今 後 、勉 強 していくうえでのアプローチがわkり、大 変
役 立 ちました。
加 工 における現 象 などは理 解 できたが、公 式 がなかなか理 解 できなかった。
切 削 ・研 削 ともに、数 式 がむずかしく、今 回 の講 義 だけでは、内 容 を把 握 することが出 きなかっ
たと思 います。ただ、内 容 がわからなくても、新 しい知 識 を教 えていただけるだけでも非 常 に貴
重 な体 験 になったと思 います。
短 い時 間 でこの内 容 の講 義 では理 解 がついて行 かない。
・フライス加 工 やホブ切 りについての加 工 論 まで説 明 してほしかったです。 ・MC ナイロン工 具
を使 用 したラッピングの場 合 、砥 粒 が工 具 にささった状 態 での加 工 と遊 離 砥 粒 での加 工 が混
在 します。この場 合 、研 削 加 工 ですか? 研 磨 加 工 ですか?
機 械 設 計 との関 係 がいまひとつつかめなかった。加 工 に関 しての知 識 が不 足 していた為 内 容
があまり理 解 出 来 なかった。
身 近 に切 削 理 論 等 を実 務 で使 っている人 がいなかったので、どのような時 に必 要 になるかが
分 からず聞 くだけになってしまった。
・フライス等 の切 削 理 論 まで紹 介 がほしかったです。 ・動 的 研 削 システムについて、非 常 に興
味 を持 ちました。
大 事 なことは、力 、温 度 、磨 耗 の 3 つが大 切 であることがわかりました。実 際 私 は、仕 事 の上 で
かかわる機 会 、加 工 をする機 会 はないと思 いますが、設 計 する上 で大 切 なことだと思 い勉 強 に
なりました。
切 削 、研 削 に関 する基 礎 、起 きている現 象 がよく理 解 できた。
研 削 にふれたことがないのでイメージが難 しかったです。
研 削 加 工 は既 知 の内 容 であり復 習 のつもりで聞 いていた。切 削 加 工 は講 義 は進 度 が速 くつい
ていけなかった。もう少 しボリュームを減 らしても良 いと思 う。
表 4「4.工作機械の制御」の感想・意見・要望
最 初 の方 は理 解 できたが、途 中 から進 度 が早 くなり理 解 できなくなった。もう一 度 見 直 そうと思
う。
P 制 御 と PI 制 御 の違 いを知 れて良 かった。
摩 擦 力 による象 限 突 起 、およびバックラッシによるロストモーションは合 わさってでる場 合 もある
のか、またその場 合 はどのような結 果 が現 われ、どのように対 策 するのか疑 問 がわいた。
勉 強 不 足 のため難 しかった。今 後 勉 強 して理 解 を深 めたい。
勉 強 不 足 です。
以 前 学 習 した事 もあったため、話 に流 れがあり分 かりやすかった。反 面 、後 半 の空 間 誤 差 が思
っている以 上 に大 きいので本 当 なのか、戻 って確 認 したいと思 った。
実 例 をもとに、各 ステップごとにわかれていて、わかりやすかった。今 まで、業 務 で制 御 をやって
いないのでわからない用 語 があったりと内 容 は難 しい。
制 御 については、知 識 をほとんど持 っておらず、仕 事 でも関 係 することが少 なかったので、具 体
的 な例 を上 げてもらって説 明 していただけたので、大 変 わかりやすかったです。
実 際 の業 務 で専 門 ではないが、知 識 がある程 度 必 要 だと感 じていた分 野 なので、機 械 出 身 ・
電 気 出 身 関 係 なく学 ぶ必 要 があると思 った。
普 段 あまり制 御 の分 野 には触 れていないため、この講 義 は自 分 にとって良 い刺 激 になりまし
た。
制 御 系 はあまり知 識 がなかったのだが、わかり易 いチュートリアルを用 いて、簡 単 な制 御 の仕
組 みを知 ることができた。より工 作 機 械 に側 した応 用 的 な生 後 、補 正 方 法 の説 明 がもっと欲 し
かった。
制 御 の概 念 がよくわかった。又 、ゲインを調 整 することでどういうことがおこるのかがよく解 った
普 段 、設 計 を行 なっていく中 で、知 る機 会 がほとんどない事 柄 を今 回 、初 歩 から学 べたのでと
ても良 かったです。
元 々制 御 に関 する知 識 がほとんど無 かったので全 体 的 に少 し難 しく感 じました。
メカ設 計 で、制 御 の知 識 がないので、基 本 から説 明 していただけ、大 変 役 立 ちました。また、デ
ータベースでしたので、仕 事 の内 容 と関 連 づけて、理 解 がしやすかったです。
内 容 が難 しくて理 解 に苦 しんだ。基 礎 の基 礎 からやってほしい。
全 く制 御 について知 識 がなかったが、「回 転 テーブルの制 御 システム」の例 題 がわかりやすく、
大 まかなことは理 解 出 来 たと思 います。制 御 は電 気 の方 に任 せればいいと思 っていましたが、
自 分 でも勉 強 してみたいと思 いました。
業 務 外 の為 理 解 が難 しかった。
普 段 の仕 事 では縁 のない内 容 だったので、なんとなくという形 で聞 かせていただきましたが、大
学 時 代 の復 習 ができてよかったです。
基 本 的 な内 容 で、わかり易 かった。
制 御 工 学 を少 し勉 強 していたので、なんとなくわかりましたが、機 械 設 計 する上 で、制 御 につい
ての知 識 的 な事 をどの程 度 知 っておかないといけないのかという疑 問 がありました。
NC の基 礎 (part-1)は説 明 はわかりやすかったが、大 学 レベルで少 し物 足 りなかった。どちらか
というと動 的 輪 郭 誤 差 (part-3)の章 をもう少 し学 びたかった。
Part1 はよく理 解 できたが Part2、Part3 はあまり理 解 できなかった。
表 5「5.加工性能への影響因子と基本特性」の感想・意見・要望
静 剛 性 、動 剛 性 、熱 変 形 、びびりについて基 本 的 な部 分 から説 明 していただけたのでわかりや
すかった。今 後 の業 務 で行 かせるところも多 々あるので、利 用 していきたいと思 う。
軸 受 ははめこみ部 の形 にならってしまうので、そこの精 度 を良 くする事 が大 切 になる事 を知 れ
て良 かった。
特 にびびり振 動 の講 義 では実 際 の開 発 勤 務 されていたときの話 も交 じっていて大 変 興 味 深 か
った。
設 計 上 の注 意 点 などのアドバイスを聞 くことができて、とても参 考 になりました。
計 算 式 に関 してはもう一 度 、勉 強 する必 要 があると痛 感 した。振 動 の判 定 方 法 の順 序 を理 解
できた。
静 剛 性 ・動 剛 性 ・熱 剛 性 等 、解 析 する方 法 など表 面 的 にですが、理 解 できました。開 発 ・研 究
に携 わる機 会 があれば、より深 く学 んでおく必 要 があるので、今 後 の情 報 にも目 を向 けるように
したいです。弊 社 では、まだまだ解 析 に関 する設 備 が不 足 しています。大 学 等 のお力 を借 り、
共 同 研 究 していく方 法 等 必 要 だと感 じた。
熱 度 形 を考 える上 で伝 熱 工 学 を基 礎 に学 えればいいことが分 かったのでしっかり学 習 していき
たい。
少 し内 容 が重 複 しているところがあった。
びびり振 動 抑 制 の講 義 がとても良 かった。びびり振 動 抑 制 の話 しはもちろんだが、設 計 者 とし
ての考 え方 や体 験 談 もあり、自 分 がこれからどの仕 事 に取 りくんでいくかのヒントとなった。
剛 性 とびびりとわかっていなかった部 分 について数 式 などを教 えてもらいとてもよかったです。
熱 変 形 では、伝 熱 工 学 とのつながりが分 かり、大 学 で習 っていたことを思 い出 し、色 々な分 野
での知 識 が必 要 になってくることを認 識 させられました。
ケーススタディ演 習 がとても良 かったと思 います。
今 回 の講 義 を受 けた上 で、応 用 編 の講 義 を受 けてみたい。特 に渡 部 先 生 が講 義 中 に言 って
いた主 軸 の詳 しい話 を聞 いてみたいです。
実 務 上 の内 容 も含 まれていて非 常 に参 考 になった。
配 布 されていないスライドが説 明 で使 われていたのでメモが大 変 でした。パワーポイントのスラ
イドはなるべく全 て配 布 してほしいです。
熱 変 位 、振 動 設 計 など、あまり重 視 して設 計 してこなかったが、重 要 なファクターの 1 つである
ことが分 かった。振 動 工 学 などを再 度 勉 強 し直 そうと思 う。
静 ・動 特 性 や熱 、びびりについては大 学 時 代 でもよくわからなかったが、わかりやすく教 えても
らってよかった。
仕 事 の都 合 上 、治 具 の設 計 が多 いので切 削 やびびりに関 してどのように対 応 するかを学 べ
て、とても良 かったです。
今 後 の設 計 で役 に立 つ内 容 だったので参 考 になりました。
実 際 の仕 事 で体 験 した課 題 や疑 問 に思 っていたことの解 決 へのアプローチ、考 え方 を学 べて、
大 変 役 立 ちました。
熱 変 位 などは自 分 なりに理 解 できたと思 う。しかし、公 式 がなかなか頭 に入 らなかった。
静 ・動 特 性 、熱 変 形 抑 制 、びびり振 動 抑 制 とどれも難 しく、基 礎 は理 解 していないと、講 義 を受
けても無 いようについていけないと思 いました。特 にびびり振 動 は、ほとんど理 解 することが出
来 ず、これだけの講 座 があってもよいと思 いました。
剛 性 と減 衰 の関 係 は理 解 できたがインパクトハンマーの計 測 で機 械 全 体 の固 有 振 動 数 を求 め
る所 があまり理 解 できませんでした。
熱 や振 動 に関 して、基 礎 的 な話 や実 際 での対 応 など、今 後 の設 計 でとても役 立 つ内 容 で、有
意 義 でした。
計 算 部 分 は知 識 が不 足 していることもあり理 解 しずらかった。動 剛 性 ・静 剛 性 を上 げることが
重 要 なのはよく分 かったが、実 際 、どのように対 策 をするのかの実 例 がほしかった。
化 粧 カバー周 り、オプション周 りの設 計 しか行 っていなかったため、内 容 は難 しかったが先 輩 方
の考 えをうかがえて勉 強 になった。
びびりに関 する理 論 、研 究 紹 介 は非 常 に興 味 を持 ちました。
びびりについての事 、知 識 不 足 のためあまり理 解 できなかったがこれからがんばっていきたいと
思 いました。
今 まであいまいだった理 解 が今 回 の講 義 で基 礎 から理 解 できた。
・静 ・動 特 性 に関 しては内 容 、時 間 配 分 、教 え方 が適 当 であったと思 う。 ・熱 変 形 抑 制 に関 し
ても内 容 、時 間 配 分 、教 え方 が適 当 であったと思 う。 ・びびり振 動 抑 制 に関 しては計 算 式 の
部 分 で理 解 に及 ばなかったが全 体 として非 常 にためになった。
(1)今後取り上げて欲しいテーマ及び内容
各 要 素 、部 品 の選 定 方 法 及 びノウハウ。機 種 のマイナーチェンジレベルだと前 キシュの部 品 に近 いも
のを選 定 するが、新 キシュの場 合 、なかなか選 定 できないため。
開 発 プロセスの例
大 手 企 業 の開 発 過 程 での問 題 点 や失 敗 談 等 の内 容 。
軽 量 化 技 術 や各 分 野 におけるめざましい技 術 など工 作 機 械 にいかせたらおもしろそうなものがあった
ら。
振 動 抑 制 制 御 について
主 軸 や砥 石 軸 等 のユニットや油 圧 ・空 圧 、クーラント関 係 、スウェッジ処 理 をテーマにして欲 しいです。
海 外 の安 全 規 格 と日 本 の規 格 の対 応 について。モータ、BRG など主 要 部 品 について。
工 作 機 械 の新 しい技 術 、過 去 の工 作 機 械 での失 敗 事 例 から、学 べるようなことがあれば。
今 回 の講 義 を受 けた上 での応 用 編 を受 けてみたいです。
・スライドの磨 耗 に関 する内 容 。 ・油 圧 ・空 圧 に関 する内 容 。
・一 般 的 な MC,旋 盤 、研 削 盤 などの設 計 時 におけるコツ。 ・CAE 解 析
国 内 メーカの現 状 やその技 術 などを知 りたい。
油 圧 ・空 圧 等 の回 路 の設 計 、注 意 点
コストダウンについて、構 造 設 計 のみではなく、材 料 面 からもどのようなノウハウがあるのか、取 り上
げて欲 しいです。
機 械 設 置 の基 礎 部 (床 面 )の影 響 について、取 り上 げてほしいです。
工 作 機 械 の各 要 素 の構 造 と働 き(NC 旋 盤 、マシニング、複 合 加 工 機 別 で)
クーラントや潤 滑 ユニットについて、環 境 対 策 や新 技 術 があれば、教 えていただきたい。
海 外 のメーカーで使 用 されている特 殊 な技 術 等 があれば教 えて頂 きたい。
・実 際 の工 作 機 械 を使 って、熱 変 位 や振 動 を測 定 したり、その対 応 の仕 方 などを実 習 形 式 で行 って
みたい。
・旋 盤 や形 削 り盤 の加 工 状 態 は確 かに基 本 だけど、フライス盤 やホブ盤 などの継 続 切 削 における理
論 もテーマにしてほしい。
設 計 ノウハウを多 く取 り上 げてほしい。
板 金 、曲 げ、鋳 物 の特 性 などを知 りたい。
環 境 問 題 への産 ・学 ・官 それぞれの取 組 。また問 題 点 。
・鋳 造 に関 する内 容 。
・クーラントや潤 滑 油 の酒 類 や特 性 、又 、回 収 機 構 の方 法 。
設 計 の実 例 をあげて説 明 して欲 しい。研 削 のテーマ。
(2)その他
懇 談 会 、参
懇 談 会 の終 了 時 刻 が分 からず、ホテルのチェックイン時 刻 の設 定 時 にこまっ
加者交流に
た。いつ終 了 するのか分 からず不 安 だった。
ついて
懇 談 会 の形 式 が知 識 の共 有 のためかガチガチで立 食 のようなかるい方 がいろ
んな事 を聞 きやすく交 流 ができたのではないかと感 じた。
今 回 どの企 業 が参 加 しているのか、知 りたかった。懇 談 会 のやり方 は、考 え直
してほしい。他 企 業 とせっかく出 会 えるので、情 報 交 換 の場 になればと思 う。
懇 談 会 で、他 の参 加 社 と会 話 をするのが難 しかったので立 食 パーティのような
形 の方 が良 いと思 われます。他 にどこの会 社 の人 が参 加 しているか分 かるよう
な名 簿 も有 ればよかったです。
懇 談 会 で、他 社 の人 と話 せるような立 食 のような、形 もよかったのではないかな
と思 いました。
懇 談 会 で始 めの 30 分 でもよいので周 りの人 とのフリートークの時 間 がほしかっ
た。せっかく同 世 代 の人 があつまったので色 々情 報 交 換 したかった。
・講 義 後 の懇 談 会 は講 師 の方 にメーカーとしてもっと突 っ込 んで聞 きたい事 も
あるので立 食 形 式 にしたほうが良 いのではと思 う。(各 メーカーの方 とも話 がし
易 い為 )
・懇 親 会 での質 疑 応 答 は、始 まってから 15 分 ~30 分 にしてほしい。受 講 者 同
士 の会 話 ができなかった。
・懇 談 会 は必 ず続 けてほしい。
同 じ年 代 の人 達 が集 まったのに、コミュニケーションを取 る機 会 がなかった。
懇 談 会 をもう少 し変 えた方 がいいと思 いました。
懇 談 会 は立 食 など、少 人 数 のグループでローテーションをするほうが質 問 がし
やすいかなと感 じました。しかし、積 極 的 に質 問 をできなかったのは自 分 自 身
の責 任 なので、貴 重 な機 会 を作 っていただいたにもかかわらず失 礼 致 しまし
た。
講 師 につい
渡 部 先 生 の講 義 に非 常 に吸 収 しやすく感 じました。
て
伊 東 先 生 の雑 学 をきくだけでもとても勉 強 になった。
講 義 全 体 を通 して、先 生 方 の説 明 が非 常 にわかりやすく、専 門 外 の話 も理 解
することができました。
他 のレベル
若 手 として今 回 参 加 しましたが、もう少 し経 験 を積 んだときにも、その時 のレベ
の講 座 、次
ルに合 った講 座 というのがあれば、是 非 参 加 したいと思 います。社 会 に出 た年
回 講 座 への
代 別 での講 座 という形 というのが今 後 なっていけば良 いと感 じた。
参加希望
・来 年 度 も、本 講 義 が開 講 するのであれば参 加 すべきと会 社 に伝 えようと考 え
ている。
今 回 は、基 礎 講 座 ということで若 手 技 術 者 が対 象 でしたが、中 級 者 、上 級 者
向 けの講 座 もぜひ開 催 して頂 きたいと思 います。
実施方法、
今 回 、三 日 間 という短 い期 間 にとても凝 縮 された講 義 だったので、もう少 し実
内 容 につい
施 期 間 を増 やして頂 きたいです。
て
講 座 の進 行 スピードが速 く、聞 きたいところが省 略 されたりする場 面 があったの
で、時 間 をもう少 し長 くして欲 しいです。知 識 がなく、全 然 わからなかったところ
があったので、事 前 情 報 をもっとくわしくして予 習 できるようにして欲 しいです。
・1 つ 1 つのテーマを選 択 形 式 にして、より深 く詳 細 に学 べられたら良 いなと思
います。
広 い範 囲 をカバーしようとしていただいたと思 うのですが、もう少 し範 囲 をしぼっ
て解 説 していただくと、より理 解 できると思 いました。式 を理 解 する時 間 がもう少
しあれば深 く理 解 できると思 います。
・全 体 的 に講 義 のボリュームに対 して時 間 が短 すぎると思 う。
学 部 の内 容 (4 力 、伝 熱 、波 労 )が多 く、大 学 院 レベル、研 究 (概 要 )、実 例 をメ
インとしてほしいと感 じました。(本 講 座 の先 生 方 ならではの内 容 )
全 体 的 に内 容 が多 く講 義 の時 間 が短 く感 じました。もう少 し 1 つの講 義 に長 い
時 間 をかければ、理 解 が深 まったと思 います。
もう少 し休 みを入 れた方 が良 いと思 う。集 中 力 が続 かない。
講 習 会 の前 に資 料 を配 布 し、各 自 で予 習 しておいてもらっていた方 が理 解 しや
すいと思 う。
・MC 旋 盤 ・研 削 盤 等 機 械 別 での基 礎 講 座 があると良 いと思 いました。
・実 際 の設 計 とからめて実 例 等 をさらに教 えていただきたいと思 いました。
受講者側の
入 社 1 年 目 では実 務 として設 計 をしていないので、まだこの講 座 をうけるレベル
問題
ではなかったかなと感 じました。
・電 気 工 学 出 身 の私 にとって、初 めて聞 く情 報 が多 く、材 料 力 学 、流 体 力 学 の
基 礎 知 識 がある程 度 備 わっている前 程 で講 義 が進 むので理 解 できない部 分
が多 かった。
その他
3 日 間 を非 常 に有 意 義 にすごすことができた。すぐに役 立 つわけではないが、
わからないところがあればもう一 度 資 料 を見 直 して勉 強 したいと思 う。
基 礎 的 な内 容 とのことだったが、自 分 にとっては難 しい内 容 が多 く、危 機 感 を
覚 えた。会 社 を超 えて同 じ講 座 を受 けられたことは、大 変 意 義 深 かったと思 う。
社 内 では得 ることの出 来 ない部 分 の知 識 や考 え方 を学 ぶことができました。今
の自 分 自 身 の知 識 レベルも他 の方 との交 流 で把 握 することができました。今 回
の講 座 を受 けて、今 後 の学 習 目 標 を立 てることができました。
濃 い内 容 で、とても勉 強 になりました。今 後 の業 務 に活 していきたいと思 いま
す。
今 回 講 義 を受 けてこれから勉 強 していかなければならないことが明 確 になり良
かったと思 います。
今 回 、このような場 を設 けていただき、大 変 良 い勉 強 の機 会 となった。設 計 の
基 礎 を見 直 すと共 に、解 析 や設 計 要 素 について、再 度 考 え直 すこととなった。
学 生 時 代 に学 んだ工 学 と、工 作 機 械 を設 計 するうえで留 意 する
社 内 の教 育 では、このようなことを教 わる機 会 はないので、非 常 に貴 重 な経 験
をさせていただいたと思 います。特 に工 作 機 械 総 論 は工 作 機 械 やこの業 界 を
わかりやすく説 明 されていて、学 生 の頃 にでも是 非 とも聞 いてみたいと思 う内
容 でした。
・良 い勉 強 になりましたのでぜひ次 回 も開 催 してください。
定 期 的 にくりかえして学 びたいと思 いました。
非 常 に勉 強 になりました。これからもいろいろとがんばっていきたいと思 います。
とても、勉 強 になりました。
参 加 させていただき、ありがとうございました。
以上
6.産学連携人材育成パートナーシップへの協力
経済産業省では、文部科学省、日本経団連、大学、学術会議等との協力の下、産学双方
が人材育成における各々の役割を認識し、大学が真に産業界の求める人材を育成するとと
もに、産業界がその人材を適切に評価し、能力を充分に活用していく関係を構築するため
の具体的方策について検討する「産学連携人材育成パートナーシップ」事業を実施してい
る。
当会では、機械分科会(主査:白鳥正樹氏/前日本機械学会副会長/横浜国立大学教授)
)
に中村健一(
(社)日本工作機械工業会会長)
、清水伸二教授(上智大学)が委員として参
加し、人材確保研究会が本事業への対応組織(工作機械WG)としての位置づけの下、昨
年度作成したインターンシップマニュアル(平成21年度「工作機械産業における技術者
の確保及び技能承継に関する調査研究」報告書 54頁参照)の有効性の検証、海外にお
ける工作機械関連教育の実態調査を株式会社三菱総合研究所への委託調査により実施した。
調査結果は以下の通り。
6.1 工作機械インターンシップマニュアルの充実について
平成21年度に整備した工作機械業界におけるインターンシップマニュアルを充実さ
せ、活用度を高めるためには、大学における教育研究情報を共有することが重要である。
そこで、機械分野で活躍する研究者・技術者を輩出している国内大学・短期大学・高等専
門学校の学部学科、および(社)日本工作機械工業会の会員企業を対象に以下の概要でア
ンケート調査を実施した。
(1)大学等を対象とした調査
件名
調査内容
調査方法
調査対象
調査期間
回収数
工作機械に係わる教育情報等の調査
 インターンシップに関して
 工作機械に係わる学科における、本年度の講義科目名一覧
書面調査法(書面調査票を郵送にて調査対象に配布・回収)
社団法人日本機械学会畠山賞 2009 年度贈賞対象となった大学、短期大学、高等専門
学校の学科(計 259 学科)
 大学:182 学科
 高等専門学校:71 学科
 短期大学:6 学科
2010 年 12 月 1 日~12 月 24 日(回答締切)
※ただし締切後、2011 年 1 月 11 日までに回答があったものを集計した。
調査票(インターンシップ分)
大学
高専
短大
合計
81
31
3
115
回収数(学科)
44.5%
43.7%
50.0%
44.4%
回収率
講義科目名一覧
大学
高専
短大
合計
68
28
2
98
回収数(学科)
37.4%
39.4%
33.3%
37.8%
回収率
(2)工作機械業界を対象とした調査
件名
調査内容
調査方法
調査対象
調査期間
回収数
工作機械分野の人材育成に関するアンケート調査(企業向け)
 インターンシップについて
 工作機械基礎講座について
書面調査法(書面調査票を電子メールにて調査対象に配布・回収)
※社団法人日本工作機械工業会を通じて実施
社団法人日本工作機械工業会の会員企業(計 94 社)
12 月 12 日(発送日)~12 月 28 日(回答締切)
※ただし締切後、12 月 28 日までに回答があったものを集計した。
24 企業
本報告書において、紙面の関係でアンケート結果を掲載できないが、アンケート調査結
果を踏まえ、昨年度作成したインターンシップマニュアルを改訂した。
改訂の方針として、昨年度、既存のインターンシップマニュアル等の文献も参考に骨子
を作成した上で、人材確保研究会の意見、同研究会委員からの情報を反映して工作機械分
野ならではのマニュアルとして作成を行ったものである。
工作機械業界には中小企業が多いため、インターンシップに関して大企業と同様のノウ
ハウがない。そこで、工作機械業界の中小企業でも活用可能なインターンシップマニュア
ルとして、以下の方針で作成されている。
想定するインターンシップ
 大学と協働で実施する
 2 週間程度の期間
 対象は工学系の学部学生(特に 3 年生)
 インターンシップマニュアルの方針
 マニュアルとして考え方だけではなくやり方を示す
 ひな形や実施事例を充実させる

以上の経緯を踏まえ、以下の 2 点に留意して、マニュアルの改訂を行った。


全体の文章・分量を極力増やさない
インターンシップを実施していない企業に難しい印象を与
えない
インターンシップマニュアルの主な改訂事項は以下の通りである。
なお、改訂した「工作機械分野におけるインターンシップマニュアル」を巻末に掲載す
る。
表 1 インターンシップマニュアルの主要改訂事項
修正箇所
冒頭
企業・大学アンケート/WG の議論
企業向けアンケートで、インターン
シップの実施状況を聞いたところ、
実施していない企業も多かった。
本マニュア
ルで対象と
するインター
ンシップに
ついて
インターンシップの内容として作業
の一連の流れを体験するプログラ
ムを示したが、これが有効であると
いう意見がある一方、有効ではな
いという意見もあった。
1.目的の明
確化
目的意識について相手とのギャッ
プを感じるという回答が企業、大学
のそれぞれに存在する。
2.大学との
事前調整
3.受入体制
の整備
留学生の受入が可能であるか記
述すべきと言う意見があった。
学生と受け入れ側の性格の不一
致が問題となるという指摘があっ
た。
3. 受 入 体 制
企業側の受入体制が不十分で成
の整備
果が得られなかった事例がアンケ
ートで収集された。
3. 受 入 体 制 遠方の場合、「宿泊費」をどうする
の整備
かが課題となるとの指摘があった。
出張旅費に含まれていると思われ
るが明示すべきとの意見があった。
5.正式受諾
と確認文書
同上
の取交
アンケートで、インターンシップ後、
9.リスクへの 会社の担当(責任)者と教員との意
見交換会を設定したらどうかという
対応
意見があった。
対応
実施していない企業の「実施してい
ない理由」に対応する Q&A 形式で、
わかりやすい導入ページを追加。
あくまでも例示したに過ぎないため、
冒頭のこのページに、「本マニュアル
はあくまでも考え方を示したものであ
り、個別の実施に際しては個別の状
況に応じての対応が求められる。」と
追加。
(変更せず)記述の修正を指摘した
設問ではなく、目的の明確化が必要
という現在の記述の重要性が確認さ
れた。なお、採用に関する考え方に
は「本音」と「建前」の部分があるた
め、文章でこれ以上具体的に記述す
ることは難しい。
「留学生」を追加。
確認事項に学生の性格を追加。実
施人数や期間について、備考を追
記。
(変更せず)すでに受入体制の整備
が必要なことを記述済み。記述の修
正を指摘する設問ではなく、当該記
述の重要性が確認された。
「交通費・旅費・宿泊費・食費をどの
ように負担するか」を追加。
「(宿泊費を含む)」を追加。
「実施後に教員との意見交換の機会
を設けることにより、次年度以降のプ
ログラムの改善につながることが期待
される。」を追記。
6.2 海外における工作機械関連教育のアンケート調査
人材確保研究会におけるこれまでの議論の中では、日本の工作機械業界における人材確
保・育成・活用に関する現状・課題およびその解決策が議論されてきた。今年度はこれま
での議論を踏まえ、以下の点を明らかにすることを目的として、海外の大学(特に機械系
学科)
・企業(特に工作機械系企業)へのアンケートおよびインタビュー調査を実施した。


大学・企業における人材確保・育成・活用の現状・課題について、日本と海外の類似
点・相違点は何か。
人材の確保・育成・活用へ向けた海外の取り組みとして、日本が参考にすべき点は何
か。
海外アンケート調査
6.2.1 調査設計
件名
調査内容1
調査方法
調査対象
調査期間
回収数
Questionnaire Survey Regarding the Educational Status of Machine Tools for International
Universities / Questionnaire Survey Regarding the Status of Human Resources for
International Machine Tool Manufacturers
 学生の機械工学への関心・志望状況について
 プログラムにおける教育について
 学生の就職について
 産学連携について
書面調査法(書面調査票を電子メールにて調査対象に配布・回収)
※社団法人日本工作機械工業会が、各国の工作機械工業会を通じて実施
各国の工作機械企業、大学の機械工学科
1 月 24 日~2 月 11 日(回答締切)
※ただし締切後、2 月 25 日までに回答があったものを集計した。
8 大学(企業からの回答は得られなかった)
6.2.2 アンケート調査結果
6 カ国の大学から回答を得た。
表 1 回答した大学
国
大学名
学部プログラム名
教授
准教授
その他
研究員
学生数
米国
University of
North
Carolina
Charlotte
Mechanical
Engineering and
Engineering Science
10
9
20
730
約6
約6
only
demons
trate
laborato
ry
session
s
約 80 all
years
PDM
約 80
all years
11
12
200
180
Mechanical
Engineering
33
7
150
約 2000
Department of
Mechanical
Engineering
30
16
10
600
Dept. of Power
mechanical
Engineering
25
9
5
400
10
6
70
100
英国
ベル
ギー
ドイ
ツ
台湾
台湾
The
University of
Nottingham
Katholieke
Universiteit
Leuven
Technische
Universitaet
Munchen
National
Taiwan
University
National
Tsing Hua
University ,
Taiwan
台湾
Tatung
University
中国
ハルビン工業
大学
Manufacturing
Engineering and
Management Beng =
3years
Product Design and
Manufacture (PDM)
Meng = 4years
Bachelor in
Mechanical
Engineering, then
followed by a
graduate program
“Master in
Mechanical
Engineering”. In this
master, there are
several options like:
Manufacturing &
Management,
Mechatronics &
Robotics,
Automotive,
The department of
mechanical
engineering(precisio
n machine group and
electric machine
group)
機械設計製造および自
動化
440
150
300 人/
学年
(1) 機械工学への学生の関心・志望状況
まず、機械工学への人気について聞いた結果を示す。全般的に機械工学系の人気は高
い。
表 2 他の工学系と比較した機械工学系プログラムの志望者からの人気
国
大学名
米国
University of
North Carolina
Charlotte
英国
The University of
Nottingham
Katholieke
ベルギー Universiteit
Leuven
人気
考えられる理由
人 気 が あ Considerable hands on
experimental activity
る
In my opinion there is a broad
人気がな
misconception that manufacturing
い
is not an exciting subject.
Because of the wide range of topics
tackled. The mechanical
人気があ
engineering program is quite broad
る
(polyvalent) and this also requested
by the industry
ドイツ
Technische
Universitaet
Munchen
人気があ
good job opportunities in this field
る
台湾
National Taiwan
University
Mechanical engineering is a
人 気 が あ fundamental industry in Taiwan.
Most universities have this
る
program.
台湾
National Tsing
Hua University ,
Taiwan
人気があ
good opportunities for employment
る
In Taiwan the students all
recognize EE as their first desire.
And the mechanical engineering is
also one the students can accept
台湾
Tatung University
平均的
中国
ハルビン工業大学
人気があ
応用の領域が広く、就職しやすい。
る
志願者数についても増加または横ばいとの回答が多い。
表 3 過去 3 年程度を振り返っての志望者数の傾向
国
米国
英国
ベルギー
ドイツ
大学名
志願者数の傾向
理由
増加傾向
Has a good reputation on
campus and nationally
横ばい
The opinion of potential
students has not changed
significantly. PDM and ‘with
management’ helps to attract
students.
University of
North Carolina
Charlotte
The University of
Nottingham
Katholieke
Universiteit
Leuven
Technische
Universitaet
Munchen
横ばい
増加傾向
台湾
National Taiwan
University
横ばい
台湾
National Tsing
Hua University ,
Taiwan
横ばい
台湾
Tatung University
減少傾向
中国
ハルビン工業大学
増加傾向
technical makers are of
increasing
interest
of
students
The number of students is
controlled by the Ministry of
Education. We are the top one
university in Taiwan, so we
don’t have student shortage
problem.
The society is getting rich.
The number of the public
university is getting more
国家の経済の高速発展は製造業
の機会を増やしている。
入学時の学力については低下しているという回答が多い。
表 4 入学時の学力(数学・物理等の基本的な知識等)
国
米国
英国
ベルギー
ドイツ
台湾
大学名
入学時の学力
University of North Carolina
Charlotte
The University of Nottingham
Katholieke Universiteit Leuven
Technische Universitaet
Munchen
National Taiwan University
台湾
National Tsing Hua University ,
Taiwan
台湾
中国
Tatung University
ハルビン工業大学
平均的に向上
平均的に低下
平均的に低下
平均的に低下
平均的に変わらない
平 均 的 に変 わらないが、態 度 やモ
チベーションは低下
平均的に低下
平均的に変わらない
★生産加工・工作機械関連科目
材料力学
流体力学
機械力学
熱力学
機構学
機械要素設計
★機械加工学 (切削・研削)
★機械加工学 (工作機械)
★特殊加工学(放電加工、レーザ加工、超音波など、化学
的・電気化学的加工など)
★塑性加工学(鍛造、プレスなど)
★鋳造・凝固工学
★加工実習の経験
設計製図
設計工学
計測・制御工学
電気・電子工学(電子回路など)
情報工学(情報処理・プログラミングなど)
材料工学(材料の機能・物性・プロセスなど)
化学工学(移動論、プロセス工学など)
経営・生産工学(工程管理、原価管理など)
環境工学(LCA など)
人間工学・感性工学
プロジェクトマネジメント(品質・資源管理など)
企業経営(経営戦略、財務会計など)
その他
米国
University
of North
Carolina
Charlotte
英国
The
University
of
Nottingham
選択
選択
概観
概観
一部
一部
一部
Technische
Universitaet
Munchen
Katholieke
Universiteit
Leuven
概観
ドイツ
ベルギー
表 5 実施状況(網掛けが実施)
National
Taiwan
University
台湾
台湾
National
Tsing Hua
University ,
Taiwan
Tatung
University
台湾
ハルビン
工業大学
中国
表 5で★をつけた生産加工・工作機関関連科目の授業数が、最近 10 年間で変化があるか聞いた結
果を示す。変わりない、または減っているという回答となっている。
表 6 最近10 年間の生産加工・工作機械関連科目の授業時間数
国名
米国
英国
ベルギー
ドイツ
台湾
台湾
大学名
University of
North Carolina
Charlotte
The University
of Nottingham
Katholieke
Universiteit
Leuven
Technische
Universitaet
Munchen
National
Taiwan
University
National Tsing
Hua University ,
Taiwan
関連授業
科目数
理由
変わりない
Course hours are mandated by the State of
North Carolina
変わりない
Machine tools are not taught within the
bachelor program. It is part of the master
program!!
machine tools ; reason : offer subjects are
considered important such as aerospace
減っている
変わりない
変わりない
台湾
Tatung
University
変わりない
中国
ハルビン工業大学
減っている
In our department there is no one
professor who is very familiar to the
industry of machine tool.
授業後の学生の独立的に思考する時間を増や
すために、ほとんどの授業時間は減少されまし
た。
表 5で★をつけた生産加工・工作機関関連科目への学生の関心が高いかどうかを聞いた結果を示
す。平均的との回答が多かった。
表 7 生産加工・工作機械関連科目への学生の関心
国名
米国
英国
ベルギー
ドイツ
台湾
台湾
台湾
中国
大学名
University of North Carolina Charlotte
The University of Nottingham
Katholieke Universiteit Leuven
Technische Universitaet Munchen
National Taiwan University
National Tsing Hua University , Taiwan
Tatung University
ハルビン工業大学
学生の関心
平均的
平均的
平均的
低い
平均的
平均的
低い
平均的
企業が卒業生に求める知識・スキル等と、大学の教育内容との間にギャップを感じるか聞いた
結果を示す。ある程度、または強く感じるという回答が多い。
表 8 企業が卒業生に求める知識・スキルと大学の教育内容との間のギャップ
国名
米国
英国
ベル
ギー
ドイ
ツ
台湾
台湾
大学名
University of
North
Carolina
Charlotte
The University
of Nottingham
Katholieke
Universiteit
Leuven
Technische
Universitaet
Munchen
National
Taiwan
University
National Tsing
Hua
University ,
Taiwan
台湾
Tatung
University
中国
ハルビン工業大
学
有無
内容
We do not have enough
CONC. activity
ある程度
ある程度
ある程度
強く感じる
ある程度
強く感じる
特に感じない
強く感じる
取り組み
Industrial
collaborators
often complain about the
'soft skills' of graduators.
Written work , team work
etc
Within engineering, you
can not teach everything.
There are always gap’s,
but the strength of our
program is that students
should be able (once in
industry) to learn things
by themselves
In education there is too
much theory without link
to practical application
We
allow
industrial
experts to co-lecture some
practical courses.
Sometimes, you can close
gaps by elective courses
(of students want to
know more in a specific
domain). But elective
courses are typical in our
master program, not in
the bachelor program.
more practical matters
in early semesters
・ off- campus industrial
experience / knowledge of
internship
・
real processing / design
BSC-project report based
work
on industry-liaison
The
term
in
the
undergraduate program is
too short to cultivate a
fully capable machine tool In our department
engineer。We just inspire there
is no one
the student to know the
professor who is very
important role of machine
familiar
to
the
tool industry and try to
give the student the least industry of machine
essential
mechanical tool.
engineering
knowledge
and the most necessary
skill to make something
卒業論文の研究段階では
大学から卒業した学部の学
生は身につける知識は広い 関連する企業に学生を大
ですが、知識を応用して実際 学と共同指導してもらいま
す。それから、企業の見学
の問題を解決する経験を持
と見習いなどを増やしま
っていなくて、必要な訓練も
す。
あまりありません。
海外からの教員の招聘について聞いた結果を示す。台湾の大学について、実施している回答と
なった。
表 9 海外からの教員の招聘
国名
米国
英国
ベルギー
ドイツ
大学名
University of North
Carolina Charlotte
The University of
Nottingham
Katholieke
Universiteit Leuven
Technische
Universitaet
Munchen
有無
国や人数
無
無
無
無
台湾
National Taiwan
University
有
Almost 95% of teaching staff are recruited from
PhD graduates of overseas universities, among
which 80% are from USA.
台湾
National Tsing Hua
University , Taiwan
有
90% faculty members got PhD from overseas
We try to inspire the students to have the
passion to make something,we have a stirling
engine car contest
Every year March,professor Matsuo comes to
Taipei to help us once a year。
台湾
Tatung University
有
中国
ハルビン工業大学
無
(2) 学生の就職
直近の卒業生の進路について聞いた結果を示す。
表 10 直近の卒業生の進路
国名
英国
ドイツ
台湾
台湾
台湾
中国
大学名
The University of
Nottingham
Technische
Universitaet
Munchen
National Taiwan
University
National Tsing
Hua University ,
Taiwan
Tatung University
ハルビン工業大
学
卒業生・
うち民間企 うち機械 うち工作
修了学生
業就職者 関連企業 機械企業
数
約 20
約 15
約 1~5
約0~1
500
450
50
20
150
50
30
5
100
90
40 <2
96
80
75
300
70
40
備考
3
約40%は進学
20 して、約50%
は就職します。
人気が高い業界は、国によって異なっている。
表 11 就職先(民間企業)として人気が高い業界
国名
米国
英国
大学名
University of
North Carolina
Charlotte
The University
of Nottingham
ベルギ
ー
Katholieke
Universiteit
Leuven
ドイツ
Technische
Universitaet
Munchen
台湾
National Taiwan
University
台湾
台湾
中国
National Tsing
Hua University ,
Taiwan
Tatung
University
ハルビン工業大
学
業界
電気・電子
精密機器
その他
サービス業
理由
Fastest route to a management position and
hence higher pay.
It is quite impossible for me to answer the
above questions. Flanders is a typical SME
country (and some large companies). So our
engineers are active in a wide range of industrial
activities.
In addition, we do not have typical machine tool
companies (development, building) in Flanders
(Belgium).
We have of course many SME’s active in
manufacturing. In this companies, you find our
engineers (graduated at the K.U.Leuven), but
also engineers graduated from the high schools).
輸送用機械
Cars are a very emotional stuff similar to aero
planes
電気・電子
Many emerging industries need ME students for
facility engineers, such as semiconductor, flat
panel, computer and mobile phone.
電気・電子
good business in that field
電気・電子
In Taiwan the big size company are all
Electric/Electronic ones
情報通信業
給料が高い。
他の民間企業と比較した工作機械メーカーの就職人気は、人気がないという回答が多い。
表 12 他の民間企業と比較した工作機械メーカーの就職人気
国名
米国
英国
大学名
University of North
Carolina Charlotte
The University of
Nottingham
ベルギ
ー
Katholieke
Universiteit Leuven
ドイツ
Technische
Universitaet
Munchen
台湾
National Taiwan
University
台湾
National Tsing Hua
University , Taiwan
台湾
Tatung University
中国
ハルビン工業大学
人気
理由
人気がない
They are few in the UK and also it would be
connected with "dirty work".
Not easy to answer, because we do not have
machine tool companies in Belgium. The most
important one is LVD (sheet metal working)
and of course in this company some
engineers graduated from our university are
working there.
low salaries ; highly dependent on economical
人気がない growth rates; highly impacted by economical
downturn
Students show less interest in machine tool
manufacturers as first career, due to low
人気がない
salary, low bonus and poor working
environment.
人気がない
人気がない size and profit not very big
The company in the machine tool industry are
人気がない all small and medium scale,and the students
almost do not know about the companies
中国では機械と関連する企業の給料は中等
平均的
レベル以上の位置にあります。
就職人気の変化についてみると、台湾や中国の大学で人気が向上しているとの回答があった。
表13 過去3 年程度の工作機械メーカーの就職人気の変化
国名
米国
英国
ベルギ
ー
ドイツ
台湾
台湾
台湾
中国
大学名
University of North
Carolina Charlotte
The University of
Nottingham
Katholieke
Universiteit Leuven
Technische
Universitaet
Munchen
National Taiwan
University
National Tsing Hua
University , Taiwan
Tatung University
ハルビン工業大学
tendency of
popularity
reasons
低下
Few jobs
変化なし
Students tend to be very interested in the
process but not in machine building
変化なし
変化なし
向上
向上
向上
No significant data.
The market of machine tools in mainland
China is increasing.
就職の機会は多いです。
学生の就職先の民間企業に対する要望としては、インターンシップ先の確保、学生プロジェク
トへのトピックスの提供等が挙げられている。
表 14 学生の就職先の民間企業に対する要望
国名
台湾
大学名
National Tsing Hua
University , Taiwan
学生の就職先への希望
・To provide more student intern positions
・To provide topics for student project
(3) 産学連携について
産学連携の状況について聞いた結果を示す。
表 15 産学連携活動の状況
国名
米国
英国
大学名
University of
North
Carolina
Charlotte
The
University of
Nottingham
企業か
らの教
企業 と
企業か
寄付講
育に必
の共同
らの教
座の開
要 な 機 その他
研究の
員の派
設
材・資金
推進
遣
等の提
供
○
Guest speakers from
industry will often be
invited.
○
Katholieke
Universiteit
Leuven
○
○
Technische
ドイツ Universitaet
Munchen
○
○
ベル
ギー
台湾
National
Taiwan
University
○
台湾
National
Tsing Hua
University ,
Taiwan
○
Companies
contract
for students to do
research
○
○
We have quite some
research
programs
with industry!
We
have
some
companies
and
organizations
that
sponsors
manufacturing
equipment for doing
research & education
Doctoral thesis being
sponsored
by
companies such as
BMW and Audi.
Company sponsored
projects are one of
major
sources
of
researches.
○
○
具体的内容
BSc-project
topics
provided by industries.
国名
大学名
台湾
Tatung
University
中国
ハルビン工
業大学
企業か
らの教
企業 と
企業か
寄付講
育に必
の共同
らの教
座の開
要 な 機 その他
研究の
員の派
設
材・資金
推進
遣
等の提
供
○
○
○
○
○
具体的内容
We have a cooperative
education plan with
Tatung-Okuma
company which is
located in the suburb
near Taipei city.
The
Tatung-Okuma
company help us by
affording
the
necessary expense ,
we design a special
Make-something
training courses in
summer and winter
vacations.
This plan has been
continued for many
years.
企業との総合実験室、
企業での学生見習
海外企業との産学連携については、以下の通りである。
表 16 海外企業との産学連携
国名
米国
英国
ベルギー
ドイツ
台湾
大学名
University of North
Carolina Charlotte
海外との産学連携
We have an affiliates program which has overseas as well
as American companies as members
We have not looked at contracting overseas staff for
education purposes but this is certainly of interest. It
The University of
should also be noted that the selections students make is
Nottingham
also bored upon how they are the future of the industry.
Perhaps they consider the outlook to be overly negative.
On student level, this is not much done!
Katholieke
But on research level (PhD program) we have many
Universiteit Leuven alliances with industry
Technische
Universitaet
Munchen
National Taiwan
University
台湾
National Tsing Hua
University , Taiwan
台湾
Tatung University
中国
ハルビン工業大学
no
no
Overseas summer intern of 2 months. (the school
provides travel fund. The company provides
accommodation and small salary)
We have all the students learn Japanese from the first
year。 The Japanese language ability is very helpful for
the cooperative plan with the Tatung-Okuma company。
海外企業との総合実験室を設立して、教育と訓練のため
の海外企業の製品展示
6.3 海外インタビュー調査
6.3.1 調査設計
(1)調査対象
本調査では、シンガポールに所在する以下の大学・企業を対象に、インタビューを実施した。
但し、南洋工科大学(Nanyang Technological University)については、現地での日程調整がつかな
かったため、インタビューと類似した設問による質問紙によるアンケートに代えた。
表 2 海外インタビュー訪問先
種別
企業
大学
名称
YAMAZAKI MAZAK SINGAPORE PET LTD
MAKINO ASIA PTE LTD
OKAMOTO (SINGAPORE) PTE LTD
Department of Mechanical Engineering, National University of Singapore
School of Mechanical and Aerospace Engineering, Nanyang Technological University
(2)インタビュー調査の質問構成
インタビューでは、企業・大学に対して以下の事柄について、調査を行った。
<企業に対するインタビュー内容>
 就職先としての、工作機械メーカーの人気状況他業種メーカーと比較して、工作機械メーカー
は大学・大学院卒業者から人気があるか)
 他業種と製造業と比較した場合の人気はどうか。
 製造業の中で、工作機械メーカーと他メーカーとを比較した場合の人気はどうか。
 他業種や他メーカー(例えばバイオ系企業)に学生を奪われているようなことはないか。
 貴社における、機械工学系大学・大学院卒業生の採用状況(採用する卒業生に求める知識・スキ
ル、実際に採用した卒業生の水準)
 近年採用している学生数とその学歴構成(大学・大学院、ポリテクニクなど)はどうなって
いるか。
 採用する学生には、どのような知識・スキルを身に付けて欲しいと思うか。また、求める知
識・スキルの内容・水準は、採用する学生の出身学歴などによって区別されているか。
 採用する学生は、求める知識・スキルをどの程度満足しているか。
 優秀な人材を採用するために貴社が実施している取り組み
 機械工学及び生産加工・工作機械関連教育における課題、および課題を解決するための取り組
み(大学と連携した教育活動など)
 機械系人材の育成についてどのような課題が認識されているか。
 その課題を解決するためにどのような取り組みがなされているか。
 特に、大学と連携した教育として取り組んでいることはあるか。
例)
「企業の技術者・研究者を大学講師として派遣」
「インターンシップなどによる学生の受け入れ」
「大学・企業による共同研究への学生参加」
「大学の教育カリキュラムへの助言・提案を実施」 など
<大学に対するインタビュー内容>

機械工学、生産加工・工作機械に対する学生の関心・志望状況
 他学部・学科と比較した場合の人気はどうか。
 十分な数の学生を確保できているか。

機械工学系学士プログラムの教育内容(生産加工・工作機械関連の授業時間数の割合)
 機械工学系の基礎科目(機械力学、材料力学、流体力学、熱力学など)の授業時間は十分確
保できているか。
 講義だけでなく、演習・実習はどの程度重視されているか。
 特に、企業と連携した教育として取り組んでいることはあるか。
例)
「企業の技術者・研究者を大学講師として受け入れ」
「インターンシップなどによる企業への学生派遣」
「大学・企業による共同研究への学生参加」
「企業からの助言・要望による大学カリキュラムの改善」 など

機械工学系学士プログラム卒業生の中での、就職先としての工作機械メーカーの人気(他企業
と比較した場合の、工作機械メーカーの人気)
 他業種と製造業と比較した場合の人気はどうか。
 製造業の中で、工作機械メーカーと他メーカーとを比較した場合の人気はどうか。
 他業種や他メーカー(例えばバイオ系企業)に学生を奪われているようなことはないか。




機械工学系人材教育の課題、課題を解決するための取り組み状況
大学以外の教育機関(ポリテクニクなど)との役割分担はあるか。
機械系人材の育成についてどのような課題が認識されているか。
その課題を解決するためにどのような取り組みがなされているか。
6.3.2 インタビュー結果
(1)YAMAZAKI MAZAK SINGAPORE PET LTD
(a) 就職先としての、工作機械メーカーの人気状況
① 採用のスタイル


現状で、新卒はほとんど採用しておらず、基本的に中途採用で人材を確保しているため、
学生からの人気というのは分かりにくい。
シンガポール国内の工作機械メーカーは、ほぼ日系企業の 3 社のみであり、工作機械とい
う業界が小さいため、業界内からの中途採用だけでは人材が揃わない。家電製品など、他
の製造業からの中途採用を実施している。設計関係の部門の場合、半導体関係の製造業か
ら中途採用することが多い。
② 工作機械メーカーの人気






はっきりとは分からないが、学生から人気があるかというと、残念ながらあまりないと思
う。
学生の人気が先端分野にシフトしているというのは、日本だけでなく、シンガポールでも
同様だと思う。例えば電気系の設計を専門とする人材が目指すのは電機メーカーであって、
工作機械メーカーではない。
シンガポールの大学を卒業したような人材は、機械系企業に就職したいとは思わないので
はないか。待遇面も、他業種に比べて良いとは言えないし、
「工作機械」というもの自体も
あまり知られていない。卒業生の関心は、金融や証券などの業界に向かっていると思う。
シンガポールで盛んな先端分野とは、バイオテクノロジー産業、航空機産業、エネルギー
産業などがある。こうした分野では待遇も良いらしく、目指す人が多い。
製造業としては、化学プラント系の企業も多い。
こうした産業は、政府の誘致により集積地域を作っていることがある。
③ 労働者の構成




製造現場では、シンガポール人と外国人が半々程度。一般作業者は外国人(マレーシア人
が多く、中国人も若干在籍している)が多く、スーパーバイザー以上はシンガポール人が
多い。
中国人のリクルートには専門のエージェントを活用する。エージェントが関係している中
国の学校があり、必要に応じて募集をかける。
シンガポール全体で見たとき、労働者全体の 1/5 程度が外国人であるらしく、日本と比べ
て格段に多い。当社(YAMAZAKI MAZAK SINGAPORE PET LTD)では半分程度が外国
人だが、それほど珍しい訳ではない。建設業などは、外国人の割合はさらに高い。
当社は20 年ほど前にシンガポールに設立されたが、その当時はまだ人件費も安かった。経
済発展に伴って人件費が上がったため、外国人を受け入れる必要が高まった。
(b) 機械工学系人材の採用状況
① 生産部門の学歴、求める能力





シンガポール人を採用するのであれば、スーパーバイザー以上の職であることが多い。生
産技術関係のスーパーバイザーには、ある程度の専門知識が必要である。採用に当たって
は、最低限、図面が読めることや製図の知識が求められる。
こうした人材は、ITE(技術教育研修所、日本における高等学校と高等専門学校の中間的な
位置づけ)と同程度かそれよりも高い学歴を持っている。
最も採用数が多いのは、カレッジ(ポリテクニク水準の教育機関の総称。教育期間は主に
2 年間で、ディプロマを発行する)出身者である。
生産部門では、4 年制大学を出ているものは少ない。
一般作業者レベルでは、高い学歴は必要でなく、機械工学を専門的に勉強していることも
ない。スーパーバイザー以上については、カレッジレベルで機械系の内容を学び、他企業
の経験を積んだ人を採用している。
② 販売部門などの学歴、求める能力



中途採用がほとんどということもあり、学歴よりも経験・実力を重視している。結果とし
て、販売部門などの人材の学歴は、幅広く分布している。
シンガポール国内の業界が狭い(主な工作機械メーカーは日系 3 社だけ)なので、優秀な
人材は取り合いになっている。メーカー以外に機械商社なども数社存在しており、そうし
た企業とも、人材の取り合いとなっている。
営業などは、機械を専門に学んでいなくても、やる気次第で結果を出すことはできると思
う。
③ 採用した人材の能力



採用した人材の能力は、必ずしも満足できる水準ではないと聞いている。何かに取り組ま
せるにしても、日本人によるヘルプが必要なことが多い。
営業などにおいても、日本とシンガポールで意識や商習慣の違いもあり、期待するように
動いてくれないもどかしさを感じることがある。
一方、総務・経理など、多くの会社で共通して必要とされる人材は、優秀な人材が多いよ
うだ。
④ 教育機関への期待

日本のように新卒採用が多い場合には教育機関への期待も強くなるが、当社は新卒採用を
実施していないので、直接的な期待はあまりない。強いて言えば、機械系の企業に興味を
持ってくれるような教育をして欲しいとは思う。
(c) 優秀な人材を採用するための取組
① 社員の規模・構成


社員数は約150 人240 人。内、製造部門は約 50 名150 名で、残りの100 名140 名程度は営
業(販売、メンテナンス、操作指導)
・設計・総務・経理などの部門に所属している。
日本人は10 数名であり、現地採用も3 名ほど在籍している。
② 採用活動の状況


採用上の取組でそれほど目立ったことは実施していない。現地のエージェントやインター
ネットを利用して採用を行っている。
シンガポールには、こうした採用のためのエージェントが多い。
③ 政府による雇用・採用支援




近年の経済不況が始まってから、政府の支援で学生・元社会人の企業派遣が始まった。
派遣中の費用は政府負担であり、しばらく企業で働く。働きによっては、そのまま雇用す
るという制度である。
派遣されるのは新卒とは限らない。
・
当社も数名ほど受け入れた。製造部門では採用しなかったが、マーケティング部門で 1 名
採用に至った。
(d) 機械工学系人材教育における課題、課題を解決するための取組
① 産学連携の状況


当社(シンガポール)では製造・販売が主であり、基礎的な開発は実施していない。その
ため、大学(の教員)から何か助言を得るようなことも特に実施していない。むしろ、切
削工具メーカーなど、関係している企業から技術的な助言を受けることはある。
大学などの教育機関には製品を納入しており、教育機関はこれら製品により学生実習を行
っている。ただし、当社としては、教育機関は顧客という意識であり、産学連携している
という感覚はあまり持っていない。
② ハイエンド機器による教育機関での実習




カレッジなど教育機関に、かなりハイエンドな機械を購入していただいており、これら機
器を使用した実習を行っているようだ。
購入していただいているのは CNC 機器などかなりハイエンドな製品である。
日本では旧式
の旋盤などを今も使用していると思うが、そうした状況とシンガポールは大きく異なる。
実習を行うにあたって、機器の性能・機能に学校教員が追いついていないほどの状況であ
る。教員が機器の使用に習熟するよう、当社で教員向けの実習を長期間行っている。
教員向けの実習は行っているが、産学連携であるとか、教育への協力という意識はあまり
持っていない。当社にとって教育機関は重要な顧客であり、実習の実施についても、顧客
に対するサービスの一環と捕らえている。
③ インターンシップの受け入れ


インターンシップも実施しており、先日はシンガポール内の大学から、2 ヶ月 3 人ほどを
受け入れた。彼らはアプリケーション部門(クライアントに操作方法を指導する部門)で
実習していた。
ただし、インターンシップには、採用活動という意味ではあまり期待していない。新卒で
は求めるスキルを持った人材がいないためである。
④ 社内教育の状況

技術的な面についての従業員育成は OJT が主である。OJT で従業員に求められるのは、知
識というより人間性ではないか。基礎知識はもちろん必要だが、それよりも人間性ではな
いか。
(2)MAKINO ASIA PTE LTD
(a)就職先としての、工作機械メーカーの人気状況





シンガポールは人口も少なく、出生率も低い。国内の人的な資源は限られており、結果と
して優秀な人材の取り合いが他製造業やサービス産業との間で発生している。
エンジニアは社会的に認められている職業ではあるが、金融サービス業などに比べて必ず
しも魅力的とは言えない。
エレクトロニクス、半導体、製薬、バイオメディカルの産業と比べて、工作機械はニッチ
な産業である。
ニッチ産業であり、経験豊富な人材が限られているため、新卒者(fresh graduate)がより必
要とされている。入社時には、新卒者は会社のニーズに合わせた集中的なトレーニングが
課される。
但し、シンガポール国立大学や南洋工科大学の工学部学生にとって、機械工学は依然とし
て人気の学科である。
(b)機械工学系人材の採用状況



学士・修士・博士の工学系人材を採用しており、近年は 11 人(2008 年)→15 人(2009 年)
→23 人(2010 年)と増えている。シンガポール国立大学と南洋工科大学に限ってみると、
2010 年には1000 人以上の応募があり、最終的に採用したのは 15 人だった。
シンガポールの学生と外国人学生との違いとして挙げられるのは、外国人学生の方が、イ
ノベーティブ精神や独創性に富んでいることである。
大学の専門が特定の産業と一致している例は少ない(IT、航空宇宙産業くらい)
。したがっ
て、入社後にその産業の専門知識を身に付けることになる。
(c)優秀な人材を採用するための取組
大学キャンパスでの直接的な採用活動を行っている。例えば、シンガポール国立大学や南
洋工科大学でのキャリアフェア、学生団体などを通じた広告を実施している。
 オンラインのリクルート・サイト(JobsDB, JobStreet, Jobs Factory, Monster.com)を利用して
いる。また、将来的には Facebook, LinkedIn 等のソーシャルメディアの利用も考えている。
 外国人エンジニアの採用も実施している。例えばヨーロッパ、中国、インドからの直接採
用を実施している。また、欧州、インド、中国、シンガポールの各種教育機関に所属する
共同研究者からの推薦を通じた採用も実施している。
 人事上の処遇や環境整備などにも配慮している。例えば、以下のような取り組みを実施し
ている。
 新卒者の初任給の競争的な水準設定。
 研究開発に関わるエンジニアに対する役職手当の支給。
 エンジニアのキャリアパスの透明化・明確化。
 新卒者に対する徹底的なトレーニング。




日本、中国、インドにあるMakino 系列企業への赴任の機会提供。
有意義で挑戦的な仕事の提供。
高水準の福利厚生と労働環境
(d)機械工学系人材教育における課題、課題を解決するための取組
① 大学教育に関する取組(政府)


大学で教えている内容と企業の求めているもののギャップという点については、シンガポ
ール政府も認識している。
数年前、委員会を立ち上げ、大学の教育プログラムについて検討した。
(3)OKAMOTO (SINGAPORE) PTE LTD
(a)就職先としての、工作機械メーカーの人気状況
①人気状況に対する認識


当社は技術部門を有していないため、専門知識を持つ大学・大学院生はそれほど必要とし
ない。そのため、ローカルにおける大学・大学院生から見た工作機械メーカーの人気とい
うものは把握しきれていない。
ポリテクニクからは若干採用しているが、不定期で且つ中途採用なので新卒者の状況は把
握できていない。
② 技術系人材のキャリアパス、キャリア意識



ポリテクニクを卒業した技術系人材であっても、全員が専門性を生かした就職をしている
わけではないと聞いている。
あえて理系の学校に進学する→理系の知識を生かした就職して経験積む→経済・経営を学
びキャリアチェンジするという方が、将来的な所得は大きくなるので、そのようなキャリ
アに進もうとする人材が多いと言う話を聞いたことがある。
機械系のポリテクニク卒業者であっても、卒業直後から違う分野で就職する学生が多いよ
うだ。ポリテクニクの教員から直接聞いた話によると、どうやら日本と比べてシンガポー
ルでは、職業選択における賃金水準の影響力が、日本では想像できないほど大きいようだ。
③先端分野への人材流出


シンガポールでは、航空機、半導体、バイオ産業などが最先端分野として、政府から強い
支援を受けている。
こうした最先端分野に、学生も目が行き勝ちである。こうした分野については新聞などへ
の露出も多いし、政府支援も大きい。高い教育水準にあるシンガポールでは、こうした分
野に学生も進みやすい。
(b)機械工学系人材の採用状況
①職員の構成

12 月末現在で、職員は 238 名であり、内日本人は 5 名。



職員の中で、シンガポール人は 5 割弱。職階によってシンガポール人の割合が異なってお
り、一般作業者としては少なく、マネージャ職としては多い。
職員の中で、大学・大学院卒業者は 10 名弱。当社の主なマネージャ職はポリテクニク卒業
者が多い。マネージャの中には、入社当初高校卒だったが、入社後に働きながらポリテク
ニクを卒業した者もいる。
但し、職員全体で見ると、非ポリテクニク卒業者の方が多数派であり、ポリテクニクと卒
業者が少数派。当社が技術部門を有していないということもあり、ポリテクニク卒業レベ
ルの専門性が必要なケースが少ない。
② 採用する人材に期待する知識・スキル


機械加工分野においては、NC マシンを使いこなせる人材が必要であり、できれば採用時
点で扱える人材が望ましい。しかし、こうした職業に、シンガポール人は中々集まらなく
なっている。採用が不足した場合には、中国などに不足分の人材を求める。
組立作業分野では、採用時に求めるべき知識・スキルはあまりないと考えている。必要な
知識・スキルは、入社後のOJT を通じて学んでもらうので、採用時にはむしろ「学ぶ能力・
姿勢」を備えていることが重要になる。
③ 採用の状況






ポリテクニクから採用しようとしても、定着しているのは 5%程度。採用しても、多くは
しばらくして転職してしまう。
定期採用をしていないこともあり、新卒採用のニーズはあまりない。募集をかけても、新
卒者が応募してくることは少ない。
一般作業者(ワーカーレベル)は採用しようとしても、シンガポール国内では集まらない。
こうした人材は、エージェントを活用して外国人を採用することが多い。最近採用する外
国人の国籍は中国、インド、インドネシアが多い。最近ではマレーシアも賃金水準が上昇
しつつあり、労働者を集めにくくなりつつある。
当社の立地がジョホールバル(マレーシア)と近接していることもあり、労働者の中にジ
ョホールバル居住のマレーシア人がいる。こうしたマレーシア人は、マレーシアの物価水
準で生活しながら、シンガポールの賃金水準(マレーシアの約2 倍)で働ける状況のため、
定着率が非常に高い。
シンガポールでは、一定の賃金水準がないと永住権を取得できないため、永住権取得を目
指す外国人労働者は懸命に働く。様々な階層の人々が、それぞれのステータスに応じて、
「手の届く目標」を持てるというのは、シンガポールの特徴かもしれないと考えている。
シンガポール人には以前のようなハングリーさは無くなっており、求める人材がシンガポ
ール国内で確保しづらくなっているのは問題だと考えている。一旦雇用が停滞すると、労
働者の高齢化が進む。短期的(今後数年程度)は問題ないが、10 年程度経過した後、熟練
者が退職したときにどう対応するのかは課題だと思う。
(c)優秀な人材を採用するための取組


一般作業者(ワーカーレベル)は外国人労働者を採用することがあるが、そうした場合に
はエージェントを活用して募集をかける
その他メディアを通じた募集広告を打つなどを実施している。
(d)機械工学系人材教育における課題、課題を解決するための取組
① 教育機関への機械納入


ITE,南洋ポリテクニク等には、学内で実習に利用するための工作機械を納入している。機
械の操作方法やメンテナンスは、当社のオペレーターが教員に指導している。
こうした取引を通じて教員とつながりができており、そのつながりを通じて学生の工場見
学などの取り組みを行っている。
② その他産学連携活動


当社が保有している半導体技術などを紹介する、大学教員向けセミナーを実施している。
「大学教員」であっても、
「最先端」がどこにあるのかよく分かっていないことも多いらし
く、興味を持ってセミナーを聞いていただいたと考えている。
一度、ハノイ工科大学からインターンショップ学生を受け入れたことがある。このときの
インターンシップ期間は 2~3 ヶ月であった。当社としては、最終的にシンガポールに定着
して欲しいと考えていたが、受け入れた学生本人にそうしたつもりは無い様子だったため、
このインターンシップは満足いく結果ではなかった。
③ 大学教員のミッション


シンガポールでは、大学教員や研究機関の研究者にも明確なミッションが存在している様
子。多くの教員は、将来的にシンガポールの新たな産業につながるような研究を行うこと
を求められる。
産業応用が難しい基礎的・長期的研究に取り組む教員に対しては、有名学術雑誌での論文
掲載などの基準も設けられている。
④ 政府の役割



シンガポールの経済開発庁(EDB)は、国内企業を積極的に訪問し、企業の現状やニーズ
を収集・把握している。当社でも、2 ヶ月に1 回程度の頻度で定期訪問を受けている。
政府は半導体に関連した工作機械メーカーであるということで興味を持っているようだ。
半導体関連で投資をしようとした場合、政府支援の仕方が非常に手厚い。
政府は、集めた企業の情報を基に誘致活動や新規投資を行っている。実際に投資を決めた
企業には、例えば工場用地の斡旋や免税措置などの、支援がある。
(4)Department of Mechanical Engineering, National University of Singapore
(a)機械工学系に対する学生の関心・志望状況
① 機械工学科への学生の関心・人気

機械工学科が設置された当初は、工学部の中での人気はあまりなかった。学生を獲得する
ため、カリキュラムの改善に努めた結果、現在は工学部の中でもトップクラスの人気とな
った。現在、機械工学科には 1 学年に約400 人程度の学生が在学し、教員は 77 人在籍して
いる。


学部としては、工学は医学・法学についで 3 番目の人気である。
工学部の中では、これまで化学(学生数200 人程度)
、電気(600 人程度)
、土木(150 人程
度)機械工学(300 人程度)などが人気だったが、最近は機械工学(400 人程度)が学生数
も多くトップクラスの学生が集まっている。
② 人気の要因


人気の要因として、一つには周囲領域に人材ニーズがあることが挙げられる。卒業後にも
仕事があるので、人気なのではないか。もう一つには、機械に関する広い領域を学べるこ
とがあると考えている。例えば「制御」
「精密」
「生物」など、機械に関する様々な領域を
この「機械工学科」で学ぶことができる。
日本では機械系の学科が色々な名前を掲げていたが、シンガポール国立大学では「機械工
学科」という名称を維持してきた。例えば「バイオエンジニアリング」
「材料」など様々な
先端的な領域は、機械工学科の中で立ち上がり、その内いくつかは機械工学科から独立し
た学科となっている。
③ 学生と教員数のバランス


現在の機械工学科は、教員数に対して学生数が多すぎると考えている。
受け入れる学生数は、政府の決定に拠る所が大きい。政府からはさらに多くの学生を受け
入れるように言われているが、現状でこれ以上の受け入れは難しい。
(b)教育プログラムの内容
① デザイン中心のプログラム




シンガポール国立大学における機械工学科の教育内容・方法は、私が(日本在学中に)見
ていた日本の大学教育とはかなり異なっている。
デザインや実習を主軸にカリキュラムを構成しており、学部 1 年生の時点から設計・もの
づくりに携わっている。学生は比較的楽しんで取り組んでいると思う。
2 年生になると本格的にデザインに取り組むようになるので、1 年生の時点で製図を教えて
いる。
今年から、100 人程度の学生を対象に、特にデザインだけを集中的に教育する学科(Design
Centric Curriculum: DCC)を立ち上げた。
② 課題解決を通じた基礎科目の習得



設計に取り組めば、必然的に基礎的な科目を身に付けておく必要が生まれる。ただ基礎科
目を学んでも、学びの目的が分からなければモチベーションは湧かない。
基礎科目を活用せざるを得ないような課題を与えるようにしている。例えば、シンガポー
ルに自動車産業はほとんど存在していないが、大学の課題としてエコカーの設計やエネル
ギー制御など自動車に関わることに取り組んでいる学生も多い。
課題との関係が分かるようにすれば、基礎科目に対する学生の理解も深まる。そうなるよ
うに、教員としても努力している。
③ 企業課題への取組

企業から課題を受け入れ、それを学生のグループに取り組ませることも実施している。企


業からの課題に取り組んでいるのは、学生が半分程度(1 学年約200 人程度)である。
機械系に関係している企業へ大学からお願いして様々な課題を収集しており、その中でも
教育的な意義のあるテーマだけを受け入れている。
課題提供をお願いする企業に制限は特にない。シンガポールに所在している企業ならどこ
でも良い。
④ 企業人による授業


科目の中に、企業人による授業を組み込むように配慮している。
学部 4 年生向けに用意されている全ての選択科目(指定された科目群の中から、決められ
た単位数を履修するように設定されている)については、科目の中で企業人による授業を
含むようになっている。
⑤ インターンシップの実施状況



一部の学生は、インターンシップも経験しており、期間は 6 ヶ月である。
インターンシップでは、受け入れ企業によっては雑用しかやらしてもらえないケースなど、
学生にとってリスクもあるので注意が必要である。そのため、学生の派遣に当たっては、
インターンシップ中にどのようなことに取り組むのかを、あらかじめ教員がチェックする
ようにしている。
但し、インターンシップは義務(必修)ではない。6 ヶ月のインターンシップを行わない
学生に対しては、学生の興味に合わせて特定の教員から課題を与えて、6 ヶ月間システム
作りなどに取り組ませる。
⑤ 外部委員会による企業ニーズのくみ上げ
機械工学科では、企業人を委員に含んだConsultative committee を用意しており、カリキュラ
ムについて助言を受けている。彼らの助言を受けて、
「building management」という科目を導
入したこともある。

(c)卒業生の進路状況
① 学生の進路選択



学生は、課程を通じて設計・ものづくり中心に取り組んでいるので、機械系企業への就職
にも興味を持っているのではないかと思う。但し、学科として、必ずしも機械系企業に就
職することを強く勧めているわけではない。
個人的には、機械系を勉強したことで「何ができるようになったのか」を、学生へ積極的
に伝えるようにしている。
外国へ行く卒業生も多い。土木工学などでは 7~8 割の卒業生が外国へ進出しているようだ。
② シンガポール国内の工作機械企業


シンガポール国内における主な工作機械企業は、日系の 3 社(YAMAZAKI MAZAK
SINGAPORE PTE LTD, MAKINO Asia PTE LTD, OKAMOTO (SNGAPORE) PTE LTD)であ
り、日本企業以外のプレーヤーは聞かない。
最近、シンガポール国立大学が出資したベンチャーとして工作機械企業が設立された。同
社では複合加工機を製作している。まだ設立されたばかりで規模は小さいが、学生の実習・
インターンシップ受け入れや卒業生の就職など、大学との間で良い協力関係を気づいてい
ると思う。
(d)機械工学系人材教育の課題、課題を解決するための取組
① 外国人学生の受け入れ


外国からは優秀な学生が集まってくるため、在学者全体に占める外国人の割合は高い。
但し、外国人学生の 9 割程度はシンガポールに留まって就職するため、それ自体はあまり
問題視されていない。
② 産業界ニーズの把握




大学としても、企業人の参加した Consulting committee を組織するなど、企業のニーズをカ
リキュラムに取り入れるよう配慮している。
シンガポール政府の関与も大きい。政府は、各機関での教育内容を調査・把握しているし、
国内企業へ訪問調査を常時行っており、ニーズの抽出に勤めている。
こうした調査結果を背景に、政府からカリキュラムの内容についても様々な要請がある。
但し、全てに従う必要があるわけではなく、政府からの要請に対してどう対応するかは、
ある程度大学に任されている。
教育面だけでなく、研究テーマについても政府からの要請・誘導がある。政府・企業・大
学の三者が、良い関係を築けていると思う。
(5)School of Mechanical and Aerospace Engineering, Nanyang Technological University
(a)機械工学系に対する学生の関心・志望状況

工学部には 5 つの学科(school)が存在する。
「人気」という点から見ると、機械・航空工
学科(School of Mechanical and Aerospace Engineering)は平均的である。
(b)教育プログラムの内容

学生が履修するカリキュラムは大きく 3 つのパターンがある。
 Mainstream
 多くの学生が選択する通常パターン。学部 4 年次に8 領域から専門を選択する。
 当該コースは「技術起業プログラム(Technopreneurship Programme)
」や22 週のインタ
ーンシップ(Industrial Attachment)を含んでおり、卒業に 155 単位が要求される。
 Design Stream Option
 デザインに重点をおいた履修パターン。機械・生産工学に関わるコア科目を履修した
後、デザインに重点を置いて履修科目を選択する。
 技術起業プログラムや最終年次プロジェクトでも、デザインに重点を置く。
 Mechatronics Stream Option
 機械、マイクロプロセッサー、電子、ソフトウェア、ロボティクスなどの知識が要求
されるメカトロニクスに深い専門性を持つための履修パターン。
(c)機械工学系人材教育の課題、課題を解決するための取組

以下のような課題に取り組む必要がある。
 社会の改善に資するようなシステムのデザイン・統合
 経済成長に資するような熟練労働力に関する知識プールの構築支援
 当該分野への、学生の興味のさらなる喚起
 問題解決型の学習環境改善
6.3.3 インタビュー結果とりまとめ
以上に示した個別のインタビュー記録について、その内容や日本への示唆を整理した。その結果
を以下に示す。
(1)シンガポールの現状
(a)工作機械企業の活動状況


シンガポール国内の工作機械企業は、ほぼ日系現地企業 3 社のみ。
シンガポール国立大学は、規模はまだ小さいものの、工作機械ベンチャーの立ち上げ・本
格展開に取り組んでいる。
(b)人材の採用状況
採用の方法としては、企業の状況に合わせて様々な採用活動が実施されている。
 一般作業員(ワーカーレベル)
 賃金水準の上昇から、シンガポール国内での確保が困難になってきている。
 主な労働力は、専門のエージェントを活用しながら周辺国から採用。採用先の周辺国
としては、マレーシア、中国、インド、インドネシアなどが多い。
 現場監督・マネジメント
 シンガポール人が雇用されていることが多い。
 大学卒業・大学院修了の人材よりも、ポリテクニク卒業者レベルであることが多い。
 技術開発
 技術開発まで実施している企業では、大学・大学院の新卒採用を実施している。

(c)機械系分野・業種の人気




シンガポール国立大学では、工学は医学・法学に次いで人気学部であり、機械工学科は 1
学年約400 人の学生が所属しており、工学部の中でもトップクラスの人気を集めている。
学生の就職先として見た場合、シンガポール政府が強力に後押ししている「先端分野(バ
イオ、航空機、エネルギー、半導体産業など)
」に学生の目は行きがちであり、工作機械業
界自体があまり知られていない。
理系分野への進学→技術系職種の就職→ある程度経験を積んだ時点で経済・経営分野の教
育を受けなおし、キャリアチェンジするようなパターンも少なくない。日本と比較して、
シンガポールでは職業選択における賃金水準の影響力が大きい。
ただし、技術開発を実施している企業では大学・大学院からの新卒者の採用を実施してお
り、応募者の競争率が数 10 倍にもなっている。
(2)注目すべき取組
(a)デザイン、課題解決を重視したカリキュラム
シンガポール国立大学では、現在はデザイン・設計を軸としたカリキュラム構成を設定し
ている。学部 2 年生以降には本格的にデザインへ取り組むことになるため、学部 1 年次の
時点で製図の教育を行う。今年から、100 人程度の学生を対象に、特にデザインを集中的
に教育するDesign Centric Curriculum(DCC)を開始した。
 デザイン・設計の中で、学生に基礎科目の必要性に気付かせ、振り返らせるような課題
を与えるように工夫している。
 課題と基礎科目の関係に気付かせ、学生のモチベーションや理解を高めるように努力し
ている。
 南洋工科大学でも、通常の履修パターンに加えて、デザインを特に重視した履修パターン
(Design Stream Option)を用意している。

(b)先端機器導入・実習



今回インタビューを実施した日系現地企業から、大学やポリテクニクなどの教育機関へ、
工作機械を多数納入しており、教育機関はこれら機器を使って学生に実習を行っている。
納入している機械は、複合加工機、CNC 機器などかなりのハイエンド機器であり、教育機
関では高度な実習を行っている。
実習を実施するため教員が機器の使用に慣れるよう、メーカーからの技術指導を受けてい
る。
(c)企業からの課題・講師受け入れ

シンガポール国立大学では、シンガポール国内の機械系企業から課題を受け入れ、学生グ
ループに取り組ませている。学生の約半数(1 学年 200 人程度)は、企業から受け入れた
課題に取り組んでいる。
 企業に依頼して課題を募集し、教育的な意義の認められる課題を選択して学生に与えて
いる。企業はシンガポールに所在していれば良く、外資系か否かなどは関係ない。
 学部 4 年生向けに用意されている選択科目(指定された科目群の中から、決められた単
位数を履修するように設定されている)については、科目の中で企業人による授業を必
ず組み込むようにしている。
(d)インターンシップ
シンガポール国立大学では、一部の学生には 6 ヶ月間に渡るインターンシップを実施して
いる。
 インターンシップでは、雑用ばかりを押し付けられ、教育効果が上がらないといったリス
クもあるため、インターンシップ期間中の取組内容などを事前に教員がチェックするよう
に配慮している。
 インターンシップを実施しない学生に対しては、学生の興味に合わせて特定の教員から
課題を与えて、インターンシップと同じ6 ヶ月の間システム作りなどへ取り組ませる。
 南洋工科大学でも22 週間のインターンシップ期間を用意している。

(e)産業界ニーズの反映



シンガポール国立大学機械工学科では、企業人を委員に迎え Consultative committee を用意
し、カリキュラムへの助言を受けている。
南洋工科大学でも有識者委員会を組織しており、新たなカリキュラムを 2011 年8 月に公開
予定。
シンガポール政府の関与も大きい。政府が国内企業への訪問調査を継続的に実施しており、
そこで集めた企業ニーズに基づいて、教育機関へもカリキュラムに関する様々な要請が寄
せられている。
(f)採用の取組


様々な職種の必要に応じて海外へも積極的なリクルートが行われている。一般作業者につ
いては人件費が安い周辺国に対して、エージェントを活用しながらリクルートが行われて
いる。より専門性の高い人材についても、海外の共同研究相手大学などから人材を獲得す
るケースが見られる。
新卒者初任給の金額を、競争的に設定している企業も存在している。
(3)結論および日本への示唆
(a)日本との類似

シンガポールは、全体的に賃金水準が上昇しつつある点、人材確保において他業種(バイオ、
航空機、エネルギー、半導体産業、金融など)と競合が発生している点、において日本の工
作機械産業を取り巻く環境と類似している。
(b)人材確保への取り組み


賃金水準の上昇に伴って、一般作業者レベルにおいてシンガポール人労働者を確保すること
は困難になっており、各企業では、専門のエージェントなどを活用しながら周辺国からの確
保が盛んに行われている。
より高度な人材については、海外の共同研究機関からの採用や、初任給水準の競争的設定な
どに取り組む企業が見られた。
(c)大学・産業界とのミスマッチへの取組



大学は、カリキュラムポリシー(デザイン教育の重視)を明確化しており、ポリシーに基づ
いた改善を着実に実施している。
大学では、実習のための先端機器の導入や、企業から募集した課題を用いた PBL、長期イン
ターンシップの実施など、現実的な知識・スキルを育成するための取り組みが積極的に導入
されている。
シンガポール国立大学では、機械工学科として、外部委員を含めたConsultative committee を
設置し、カリキュラムに対する助言を受けている。また、政府としても企業ニーズの把握と
大学への助言を継続的に実施しており、大学と産業界と関係を密に保つような仕組みが構築
されている。
工作機械分野における
インターンシップマニュアル(改訂版)
我が社でもインターンシップ?
インターンシップのメリットは採用だけではありません。
今は新人採用は考えて
いないので必要性がな
い
インターンシップを担当させることが、従業員の訓練・経験となります。
インターンシップのノウハウは従業員教育等に活かせます。
大学・大学教員との連携を強めるきっかけにもなります。
十分な受入体制がとれない
知名度が低いので、
知名度が低いので
応募者は見込めな
い
インターンシップの形態はさまざまです。
専門的な実習を伴う理論実践型もあれば、職業意識
醸成型もあります。
人数や期間など、自社に可能な方法を検討しましょう。
まさに貴社をPRする機会です。
大学と関係を作っていくことで、一般的な知名度
にはよらない、貴社を知ってもらう機会を作るこ
とができます。
過去に経験がない
希望があれば受け入れるが、
依頼がない
本マニュアルを参照下さい。
大学はインターンシップに協力する企業を探しています。
日本工作機械工業会にご相談下さい。
その他 各地のインターンシップ推進協議会等の団体でも インターン
その他、各地のインターンシップ推進協議会等の団体でも、インターン
シップを行う大学の紹介をしています。大学だけではなく、どのような企業
が受け入れているのかも公開されているので参考になります。
本マニュアルは、インターンシップの経験がない
企業を対象に作成されたものです。
成功・失敗を分ける重要なポイントが本マニュア
ルには記載されています
ルには記載されています。
1
工作機械業界インターンシップマニュアル 目次
本マニュアルで対象とするインターンシップについて
インターンシップ実施の全体フロー
1.
2.
目的の明確化
大学との事前調整

3.

4.
「受入準備マ
「受入準備マニュアル」と「指導マニュアル」
アル と「指導マ
アル
プログラムの策定


5.
大学への確認事項一覧
受入体制の整備
(参考)現場の流れフローを考慮した工作機械インターンシップのプログラム策定例
(参考)プログラムの内容と学生からの評価の例
正式受諾と確認文書の取交


覚書の例
誓約書の例
実施
学生の評価
8. プログラムの評価と改善
9. リスクへの対応
参考(事例集)
参考文献
6.
6
7.
2
本マニュアルで対象とするインターンシップについて
本マニュアルで対象とするインターンシップは主に以下を想定している。

工作機械分野に多い中小企業も含めて実施可能なものとする

2週間程度の期間で実施する

大学との協力において実施する




正課の授業科目として実施(単位認定の対象)を含む。
正課外の取組(単位認定の対象外)を含む。
大学と無関係に企業が独自に実施するものは含まない。
職業意識醸成型、理論実践型のいずれか、あるいは両方の目的で実施する

職業意識醸成型



理論実践型


学生の職業意識の醸成を目的とする
低学年から実施可能
学生の専攻分野に関連した知識・技能を育成することを目的とする
対象は工学系の学部学生(特に3年生)
本マニュアルは考え方を示したものであり、実施に際しては、個別の状況に応じた取組が必要です。
3
インターンシップ実施の全体フロー
日工会 大学側
マッチング
受入
仮依頼
条件の確認・内容の調整
正式依頼
実施要綱
承諾書
学生
学生の決定
事後研修・評価・
報告
実習中のモニタ
実習記録
研修報告
評価票
事前研修・事前学習
確認文書の取交
実習参加
実習の評価
受入窓口部門
2 大学との事前調整
2.大学との事前調整
(窓口)
(窓口)
依頼状
受入準備
マニュアル
実習実施部門
1.目的の
明確化
確認文書
5.正式受諾と確認文書の取交
8.プログラムの
評価と改善
3.受入体制の整備
指導
マニュアル
6.実施
7.学生の評価
4. プログラムの策定
9.リスクへの対応
10~3か月前
実施前(3か月)
実施中
実施後
4
1. 目的の明確化
インターンシップの効果を高めるために、自社としての導入の目的を明確にする。
その目的を社内のコンセンサスとして共有することによって、スムーズな受入、実施、指導担当者の負担軽
減につなげる。
実施目的の設定
インターンシップを受け入れることの自社の意義、メリットを以下を参考に整理する。
イ タ
シ プを受け入れる と 自社 意義 メリ トを
を参考に整理する
 工作機械業界、自社について学生にアピールする
 自社の研修担当者の訓練の機会とする
 実習プログラムの内容や経験を、自社の従業員教育等にも横展開する
 大学・大学教員との連携を強める
員
携 強
 大学の教育に産業界ニーズが反映されることを期待する
具体的な目的を以下を参考に設定する。
 工作機械やものづくりに対する学生の興味を喚起する。
 工作機械メ
工作機械メーカでのワークスタイルを学生に実感してもらう
カでのワ クスタイルを学生に実感してもらう。
 工作機械業界のアピールを行う
 自社のアピールを行う
5
1. 目的の明確化
社内でのコンセンサス作り
インターンシップを受け入れることの自社負担(人的・物的・財政的)を明確にする。
 実習実施部門:実習期間中の担当者の負担、業務への影響・リスク、PC等の設備準備負担
実習実施部門 実習期間中の担当者の負担、業務 の影響 リスク、PC等の設備準備負担
 受入窓口部門:大学との調整業務の負担
 全社:学生への報酬・交通費・宿泊費等
意義・目的・負担・対応方針について実習実施部門・受入窓口部門での認識を共有する。
 実習実施部門における担当者の負担に対しては、どのように分散化(フォロー)するかの方法を明確にする。
実習実施部門における担当者の負担に対しては どのように分散化(フォロー)するかの方法を明確にする
チェックリストト
 インターンシップを受け入れる自社としての目的を決定したか。
プ
 自社の負担も含めて実習実施部門・受入窓口部門で認識を共有出来たか。
6
2. 大学との事前調整
大学からインターンシップ受入の打診を受け、大学が意図するインターンシップの目的や条件を確認する。

大学側から「実施要綱」を受け取り、内容を確認する。
自社の目的との調整を行い、大学と目的を共有した上で、受諾の内諾を行う。
打診と目的や条件の確認
大学・大学教員からインターンシップ受入の予備的な打診を受ける。
 大学側がアプローチする理由は以下が想定される。
 教員と企業に共同研究や業界団体等で人的ネットワークがある。
教員と企業 共
究 業
体等
的ネ
クがある
 過去に当該大学の採用実績がある、役員が当該大学出身者である。
 アプローチを受ける部署としては人事部、総務部が想定される。
 アプローチ方法としては以下が想定される。
 電話、電子メール、ダイレクトメール(アンケート形式等)、直接訪問
電話、電子
、ダイ ク
(アンケ
形式等)、直接訪問
 日本工作機械工業会による企業と大学のマッチングも想定される。
大学側からは通常「実施要綱」かそれに相当する情報が提供されるため、内容を確認する。
 目的
 大学が期待する効果として、職業意識醸成型か、理論実践型かを確認する。
 採用との関係の有無を確認する。無関係としていることが
採用との関係の有無を確認する 無関係としていることが一般的である
般的である。
 単位認定の有無を確認する。
 学生
 どのような属性の学生(学部・学年、留学生)が来るのかを確認する。
 実施人数・時期・期間
 何人程度の学生がいつ頃・どの程度の期間来るのか、時期は分散しているかを確認する。
何人程度の学生がい 頃 どの程度の期間来るのか 時期は分散し いるかを確認する
 時期は7~9月、2~3月が多い。
 業務の希望・希望する配属先・実習地
 企業側からの提案を求められる場合もあるため、必要に応じて事例の提供を依頼する。
 配属先・実習地について条件があるかを確認する。
 報酬
 報酬の有無(支払の可否)、交通費・旅費・宿泊費・食費の負担について確認する。
7
2. 大学との事前調整
大学との目的の共有と受諾
大学からの打診内容と自社の目的を共通のものとするために、大学と調整を行う。
 自社としてのインターンシップの目的を大学に伝える。
 大学の方針だけではなく、学生が何をやりたいかを聞き出す。
大学 方針だけ はなく 学生が何をやりた かを聞き出す
 工作機械業界及び自社を選定した理由と期待を確認する。
 大学、学生の工作機械やものづくりに対する認識(イメージ)を聞き出し、業界や自社の情報提供を行って間違った
認識があれば払拭する。
目的を共有した上で、自社内の調整を行い、受諾の内示を行う。
 受諾の内示に際しては、受入窓口部門と実習実施部門とで認識共有をしておく。(「3. 受入体制の整備」参照)
 現場、総務・人事の一方で大学に了解して進めたものの、もう一方から途中でストップがかかる、といったことが生
じないようにする必要がある。
チェックリスト




大学から「実施要綱」に相当する情報を受け取ったか。
「実施要綱」から必要な情報を確認できたか。
大学と自社の目的、学生の希望は合致していると判断できるか。
工作機械や自社に対する大学・学生の認識は正確か確認できたか
工作機械や自社に対する大学・学生の認識は正確か確認できたか。
8
大学への確認事項一覧
分類
目的
内容
備考
職業意識醸成型 or 理論実践型
企業活動の概観か、専門分野の知識・技能の育成か
採用との関係
無関係とされる場合が多い。
単位認定の有無
単位認定される場合とされない場合がある。
大学側担当者
担当者
学生
学部・学年
「理論実践型」を目的とする場合は、実習内容との対応が
必要であるため、大学での教育内容も確認する。
事前研修・事前学習の有無
実習内容と重複しないようにする。
連絡先・連絡可能時間
氏名
サイズ
制服、安全靴が必要である場合など。
性格
実施人数・時期・期間
実施人数
募集時に受入条件を明確にする
時期
期間
業務の希望
単位認定には2週間程度が必要とされる場合が多い
業務の希望
配属先・実習地の条件
報酬
報酬の有無
交通費・旅費・宿泊費・食費の負担
交通費
旅費 宿泊費 食費 負担
リスク
学生の保険加入の有無
学生の「実習記録」等の扱い
どこまでどのように開示されるか。
9
3. 受入体制の整備
インターンシップ受入の社内体制として、受入窓口部門、実習実施部門を設置する。

それぞれの部門で責任者と担当者を決定する。
受入窓口部門では、「受入準備マニュアル」、実習窓口部門では「指導マニュアル」を作成する。
受入窓口部門と実習実施部門の連携が重要である。
受 窓 部門と実習実施部門 連携が重
ある
受入窓口部門
一般的には人事関連部門が担当する。
般的には人事関連部門が担当する
大学との連絡・調整、学生の受入(就業規則の説明、事前教育などのオリエンテーションを含む)、事務手続を担う。
 責任者
 大学との契約・協定などの対外的業務や受入部門間の調整等
 担当者
 受入部門との連絡・調整、各種手続き、対外的な窓口業務等
以下の内容の「受入準備マニュアル」を作成する。
 インターンシップの意義と導入目的
 インターンシップ全体の流れとスケジュール
 承認の手続や手順(経費の処理も含む)
 学生への報酬等
 交通費・旅費・宿泊費・食費をどのように負担するか
 特に学生が遠方の場合
 保険等の取り扱い
 締結書類のフォーム
締結書類のフ
ム
10
3. 受入体制の整備
実習実施部門
実習プログラムの作成、実習期間中の指導やケア、評価など実質的な学生の指導全般を担う。
 責任者
 実習実施部門の部門長(部課長)。受入の最終的な承認・決定。部署内のコンセンサスづくり、受け入れを円
施部
部
部
終
定 部
づ
滑に行うための業務調整、指導担当者の任命と指導・監督、学生の業務内容の決定・承認、学生の指導に
対するアドバイスや評価等。
 担当者
 実質的に学生の指導・管理を行う。実習プログ ラム及び日々のスケジュールの立案・調整、学生の業務指
導、評価、会社生活のケア。
 担当者は指導内容に応じて、若手社員とベテラン社員それぞれのメリットを考慮するとともに、負担を集中さ
せないように選定する。
 学生と比較的年齢の近い若手社員は親しみやすく、社員本人の指導訓練にもなる。ベテラン社員は
指導力が高いため 学生が理解しやすく 興味や面白さを実感させ易い
指導力が高いため、学生が理解しやすく、興味や面白さを実感させ易い。
 ある程度の危険を伴う作業についてはベテラン社員が担当することが望ましい。
 実習期間中は指導担当者の本来業務を周囲がカバーするなど、組織での対応が必要。
以下の内容の「指導マニュアル」を作成する。
 インターンシップの意義と導入目的(「受入準備マニュアル」の再掲)
 実習テーマと実習プログラムの策定方法
実習テ マと実習プログラムの策定方法
 準備事項
 指導担当者の役割と注意点(安全管理、機密保持等)
 学生との接し方と注意
 学生の評価基準
 学習プログラムの評価基準
チェックリスト




受入窓口部門の責任者と担当者を決定したか。
受入窓口部門は「受入準備マニュアル」を作成したか。
実習実施部門の責任者と担当者を決定したか。
実習実施部門は「指導マニュアル」を作成したか。
11
「受入準備マニュアル」と「指導マニュアル」
転記
受入準備マニュアル
指導マニュアル
インターンシップの意義
と導入目的
インターンシップの意義
と導入目的
受入責任者
通常人事部門
実施責任者
部門別に。
受入担当者
通常人事部門
実施担当者
部門別に
インターンシップ全体の
流れとスケジュール
どの時期にどの程度の学生を
受け入れるか。
実習テーマと実習プログ
ラムの策定方法
実習テーマや実習プログラム
はどのような考え方で策定す
るか。
承認の手続や手順
社内でどの時期にどの部門で
どのように連絡手続を行うか。
準備事項
インターンシップを行う上で準
備が必要な名札、制服、PC等。
学生への報酬
学生への報酬、交通費、旅費、
宿泊費、食費の負担方針
指導担当者の役割と注
意点
指導担当者はどこからどこま
でを行うか。
保険等の取り扱い
学生への保険加入方針
学生との接し方と注意
締結書類のフォーム
ほとんどのフォームは大学から
提示されることが多い。
誓約書は企業として準備するこ
とがある
とがある。
アルバイトとの違い。
秘密保持、ハラスメント、事故
秘密保持
メ
事故
対策を含む。
学生の評価基準
学生の評価をどう行うか。プレ
ゼン、レポートを行わせて評
価をすることも考えられる
価をすることも考えられる。
実習プログラムの評価
基準
実習プログラムの評価をどう
行うか。プレゼン、学生対象の
アンケートなど。
12
4. プログラムの策定
自社の目的、大学の目的を考慮して、期待した効果を得るためのプログラムを策定する。

大学側から受け取った「実施要綱」を参照し、必要に応じて大学との調整も行う。
策定の考え方の明確化
どのようなことを重点的に学ばせるか、また自社が求めるメリットなどに応じてどのようなプログラムとするか、基本的な考え
方を明確にする。
 大学からの「実施要綱」で目的を確認する。
大学から 「実施 綱
的を確認する
 「職業意識醸成型」は企業活動を概観させる。
 「理論実践型」は学生の専攻分野に関連した知識・技能を育成する
 自社の目的を確認する。
 中小企業は企業活動全般を理解しやすい点が強みとなる。
中小企業 企業活動 般を理解 やす 点 強み なる。
具体例
 「職業意識醸成型」の具体例(「(参考)現場の流れフローを考慮した工作機械インターンシップのプログラム策定
例」参照)
 工作機械製造あるいは、基本的なものづくりの流れとともに、各部門の具体的役割や相互の連携などを学
ばせるために 企画・仕様決定→設計→機械加工→組立て→検査といった各部門を順番に体験していくプロ
ばせるために、企画・仕様決定→設計→機械加工→組立て→検査といった各部門を順番に体験していくプロ
グラム。
 「理論実践型」の具体例
 特定の課題を設定して、期間内にその課題をクリアさせることで、工作機械製造に求められる知識や課題解
決の考え方、各部門間の連携などを学ばせるプログラム。
 例)与えられた工作機械の課題(振動など)の原因を突き止め、設計し、作り、評価する。
例)与えられた 作機械の課題(振動など)の原因を突き止め 設計し 作り 評価する
 例)簡単なエンジン、ギアボックス等を設計し、試作する。
13
4. プログラムの策定
実習内容の策定
 策定の考え方に基づいて、定められた期間内で最大の効果が得られるよう具体的プログラム構成、スケジュール、実習内
容を検討する。
 新人教育プログラムを2週間程度にしたものをイメージすると良い。
 中小企業は企業活動全体を理解させやすいことが強みになる。
中小企業は企業活動全体を理解させやすい とが強みになる
 大学が学生に対する事前研修・事前学習を予定している場合は、その内容と重複しないようにする。
 ビジネスマナー、業界・企業知識、業務時用の基礎知識の説明が行われ、パソコン講座や事前学習レポート
の作成等が行われることもある。
 具体例(巻末事例集を参照)
 研究開発・設計実習、工場実習などをどのように組み合わせ、各実習で何をどこまで学ばせるか検討する。
 どのような課題を設定するか、課題解決のプロセスと難易度、実習のポイントなどを踏まえつつ、プログラム構成
を検討する。
 導入部では、会社概要・製品の説明、就業規則の説明、安全講習の実施、工場見学等を行う。
 座学実習は、自社の基本情報(製品知識)や安全講習、実習で使用する機器の操作方法等、最低限必要な内容
座学実習は 自社の基本情報(製品知識)や安全講習 実習で使用する機器の操作方法等 最低限必要な内容
に止める。
 研究開発実習や設計実習では、単なる試験補助やCADによる製図作業ではなく、何を目的とした試験か或いは
設計する製品に求められる機能や生産性・コストなどの考え方など、目的意識を持たせるような内容にする。
 工場実習では、単に加工・組立て・検査を行うだけでなく、前後工程との関連やその工程で考慮すべきポイントな
ど 取組意識を持たせるような内容にする
ど、取組意識を持たせるような内容にする。
 まとめには、報告書の作成や報告会の開催、必要に応じて懇親会等を行う。
 職場に任せきりにするのではなく、座学、工場見学、発表、グループワークなども取り入れ、社風を実感できるプロ
グラムにする。
 ざっくばらんにコミュニケーションが取れるよう若手社員との1週目の週末に懇親会を企画する。
 ペアコーチを設けて、指導を受けやすいようにする。
チェックリスト





大学の目的(「実施要綱」)、自社の目的と合致したものとなっているか。
大学が学生に対して実施する事前研修・事前学習との重複は考慮されているか。
導入、まとめが適切に設定されているか。
座学実習は最低限にとどめているか。
各実習内容は目的意識、取組意識を持たせるように工夫されているか。
14
(参考)現場の流れフローを考慮した工作機械インターンシップのプログラム策定例

全体像をつかみやすい中小企業の特徴を活かしたプログラムとしては、現場の一連の流れを体験させるプ
ログラムも有効である。

カリキュラム策定のポイント


ものづくりの流れが学べるように前後工程との関連も理解できるような内容とする。
大学では学べない内容を学ばせるようにする。
例えば、設計であれば、単なる製図実習ではなく、工作機械設計で考慮す きポイントやコストの考え方なども学 るような
例えば、設計であれば、単なる製図実習ではなく、工作機械設計で考慮すべきポイントやコストの考え方なども学べるような
内容にする等。
例えば、以下のような現場の流れの中で、各行程内にある実習課題を組み合わせることでインターンシッププログラムを策
定するのも一例。


研究・開発
企画
仕様決定
設計
生産管理
製造
品質管理
• CAD製図
• 生産スケジューリング
• 部品加工
• 精度検査
• 解析・シミュレー
ション
• 在庫・部品管理
• 加工段取
• 製品検査
• 加工実験
• 加工デ
加工データ準備
タ準備
• 組立て
• etc
• 性能評価試験
• 設計業務補助
• 仕様決定
• etc
• 与えられた技術課題
解決手法の検討
etc
• etc
• etc
学生に興味を持たせ
るには工夫が必要
15
(参考)プログラムの内容と学生からの評価の例
大学では体験できないような業務に関われたり、最先端の技術の「すごさ」を見せて驚かせることができると、
学生からの評価は高くなる。
良かった
内容
改善して欲しい
(雑用のような作業ではなく)実際に企業で行っ
ている業務に関われた・貢献できた。
テーマが難しすぎた/簡単すぎた。
大学の演習の延長のようだった。
実際に物ができていくこところを見られた。
単純作業が多かった。簡単なことしかやらせてもらえな
最先端のことが体験できた。
最先端
とが体験 きた
か た
かった。
通常経験できない○○を見られた、運転できた。
実習内容が少なかった。
現場の人の苦労や大変さを体験できた。
時間がたくさん余った、暇な時間が多かった、待ち時間が
多かった。
現場の技術・知識が学べた。
対応
雰囲気を感じることができた。
実習内容が当初聞いていたものと変更になった。
実習内容が当初聞いていたものと変更にな た
報告会、スピーチ等のプレゼンの機会が持てた。
説明が不足していて何をやっているか理解するのが大変
分からないことも丁寧に指導してくれた。
チーム内の連絡が行き届いていなかった。
だった。
親切でフレンドリーだった。
やり方だけではなく背景まで教えてくれた。
交流
実際に働く人と本音の話ができた。
実習
実習生同士の交流ができた。
同
交流
。
働いている方、周囲の部署の方と話す時間があまりな
かった。
他の実習生と関わることができなかった。
その他
夜は少し時間をもてあましてしまった。
交通費、食費が実費だった。
期間が短かった。
期間が短かった
出所:日本工作機械工業会アンケートを参考に作成
16
5. 正式受諾と確認文書の取交
大学側での学生の選定後、正式な依頼に応じて最終的な受諾の判断を行う。

大学側から「依頼状」を受け取り、大学に「承諾書」を提出する。
学生と確認文書の取り交わしを行う。

学生と契約書/誓約書/覚書を交わす。
正式受諾
大学側で学生が選定され、正式な「依頼状」が出される。
大学側で学生が選定され
正式な「依頼状」が出される。
 大学側の担当者・連絡先・連絡可能時間を確認する。
「依頼状」を受けて「承諾書」を大学に提出する。
 「承諾書」は、「受入承諾書」、「受入票」等の名称であることもある。
 大学側で書式が決まっているのが一般的である。
 単なる承諾だけではなく、担当者と連絡先、実習内容、勤務時間や研修場所の情報の記入が必要な場合がある。
単なる承諾だけではなく 担当者と連絡先 実習内容 勤務時間や研修場所の情報の記入が必要な場合がある
確認文書の取り交わし
 学生・大学と確認文書を取り交わす
学生 大学と確認文書を取り交わす。
 大学側で書式が準備されている場合もある。
 大学を通して要請する場合もある。
 学生のみと取り交わすこともある。
 確認文書とは契約書/誓約書/覚書のいずれかであり、以下に例を挙げる内容等が考えられるが、簡単な誓約書の場合も
多い。
多い
 就業規則・諸規則・指示等の遵守
 守秘義務
 賠償義務
 災害補償・保険
 経費・報酬
 知的財産等の帰属
17
5. 正式受諾と確認文書の取交
大学と取り交わす覚書の例
インターンシップ事業に関する覚書について
(別紙)
○○株式会社(以下、甲という)と○○大学(以下、乙という)は、甲乙間で
インターンシップの実施に当たり次のとおり覚書を締結する。
1.実習先、実習生、条件、実習期間及び実習内容
別紙記載のとおりとする。
2.事故災害時の対応について
乙は実習を行う学生を「学生教育研究災害傷害保険」及び「インターン
シップ賠償責任保険」に加入させ、実習中における関係他者(甲、人物、
財物等)に対する損害 損傷等により被る法律上の損害賠償を補償する
財物等)に対する損害、損傷等により被る法律上の損害賠償を補償する。
3.誓約書の提出
実習生は、実習に先立ち、甲に対して誓約書を提出する。
4.実習の中断
甲並びに乙は、実習を継続するのに重大な支障、または正当な理由が
ある場合には、双方協議の上、これを中断することができる。
5 協議
5.協議
この覚書に定めなき事項、又は本覚書に疑義が生じた事項については、
その都度、甲乙協議のうえ決定するものとする。
6.効力の開始と終了について
この覚書は、下記の署名日付から実習が終了するまで効力を有する。
本覚書の締結を証するため、本書2通を作成し、甲乙記名押印のうえ、
それぞれ1通を保有するものとする
それぞれ1通を保有するものとする。
平成 年 月 日
甲 ○○市○○町○○丁目
○○株式会社
代表取締役社長 ○ ○ 太 郎 印
乙 ○○市○○町○○丁目
○○大学
学長○○○○ 印
1.実習先
甲 ○○市○○町○○丁目
○○株式会社 本社営業部
2.実習生
○○大学△△学部○×学科 ○年 ○○ ○○
条件
3.条件
(1)通勤費及び出張旅費(宿泊費を含む)
通勤に要する費用については実費相当額を支給する。
(2)手当(報酬)
支給しない。
(3)食費
学生の自己負担とする
学生の自己負担とする。
(4)出社及び帰学の旅費
支給しない。
(5)被服
貸与しない。
(6)損害保険及び傷害保険
学校側の対応とする。
4.実習期間
(1)実習期間
平成 年 月 日( )から平成 年 月 日( )まで。
(2)実習時間
午前9時00分から午後5時00分まで。
(ただし、午後0時から午後1時までは休憩時間とする。)
5.実習内容
モノづくりと販売の第一線を実習することにより、事業の重要性を把握し、
社会認識に役立てると共に 今後の学習意欲の向上を図る
社会認識に役立てると共に、今後の学習意欲の向上を図る。
出所:経済産業省委託事業「企業向けインターンシップ導入マニュアル」平成1 5 年2 月
財団法人北海道地域総合振興機構( はまなす財団)を参考に作成
18
5. 正式受諾と確認文書の取交
学生と取り交わす誓約書の例
誓約書
○○○○○○株式会社(受入企業名) 御中
この度、私が貴社で研修を行うに当り、次の事項を厳守し、かつ履行することを誓約します。
1 貴社の定める就業規則およびその他服務上の諸規則を遵守する。
1.貴社の定める就業規則およびその他服務上の諸規則を遵守する。
2.貴社の担当責任者の指示命令に従い、貴社が秘密保護規程ならびに個人情報保護規則によ
り秘密として管理している事項について、研修中及び研修終了後においても許可なく第三者に開示
もしくは漏洩しない。
また、貴社の名誉を毀損するような言動、貴社の営む事業を阻害するような言動は行わない。
3 故意または重大な過失により貴社に損害を与えた場合は その損害の責任を負う
3.故意または重大な過失により貴社に損害を与えた場合は、その損害の責任を負う。
平成 年
氏名
チェックリスト




月
日
印
大学から「依頼状」を受け取ったか。
大学側の担当者・連絡先・連絡可能時間を確認したか。
大学側に「承諾書」を提出したか。
大学側に
承諾書」を提出したか。
必要に応じて、大学と覚書等を交わし、学生から「確認文書」を受け取ったか。
19
6. 実施
学生を受け入れ、実習を行う。
成果について学生から報告させる。
実習の実施






策定したプログラムに従って実習を行う。
学生・教員による事前訪問・挨拶が行われる場合がある。
作業服、PC等は予め準備しておく。
実習期間中に問題が発生した場合、当初の条件と変更(残業、内容変更等)がある場合は、大学側担当者に連絡する。
実習期間中に教員による巡回が行われる場合がある。
実習期間中に学生が大学に提出するための「実習記録」を作成している場合、実習期間後で大学で学生による報告会が予
定されている場合は、守秘義務等に配慮した内容となるように大学・学生と調整する。
 「実習記録」は、実習日誌といった名称である場合もある。
学生による報告
 インターンシップのまとめとして、得られた成果を学生から報告させることは、学生の教育の面だけでなく、プログラムの良否
の判断材料とする上でも有効である。レポートの提出、あるいは報告会を実施する。
 学生には、何を学んだかだけでなく、さらにどのようなことが学びたかったなども報告させることで、プログラムの不足点など
学生には 何を学んだかだけでなく さらにどのようなことが学びたかったなども報告させることで プログラムの不足点など
も確認できる。
 報告会には役員なども参加すると、学生の充実感が増すものと考えられる。また、大学側担当者や教員にも参加してもらう
ことで、成果や課題などが共有できる。
 単に報告させるだけでなく、報告に対するコメントを与えることで、学生の充実感が増すものと考えられる。
 実習が長期に渡る場合は、発表会だけではなく日報や週報を提出させると、より実習進捗が把握しやすい。
実習が長期に渡る場合は 発表会だけではなく日報や週報を提出させると より実習進捗が把握しやすい
チェックリスト
 条件や内容の変更があった場合、大学側担当者に連絡したか。
 学生の「実習記録」については、守秘義務等の関係で問題ないことを確認したか。
 学生による報告を実施したか。
20
7. 学生の評価
大学からの依頼に応じて、学生の評価を行う。
大学に「評価票」を提出する。
学生の評価
 大学側から実習に参加した学生の評価を「評価票」として提出を求められるケースが多い。
 学生の評価を行う中で、自社のプログラム上の課題などが見えてくる場合もあるため、しっかりとした評価を行うこ
とが重要である。
 大学側が求める評価とは別に自社のプログラムの評価に繋がるような独自の手法で評価することも効果的
である。
 実習実施部門と受入部門で結果は共有する。
 大学側から「評価票」を求められた場合、書式は大学から提示されることが一般的である。
 「評価票」を適切に記入するためには、書式を事前に入手し、評価項目と評価方法を大学側と取り決めておく
「評価票」を適切に記入するためには 書式を事前に入手し 評価項目と評価方法を大学側と取り決めておく
ことが望ましい。
 評価項目の例
 言葉遣い・挨拶・態度等のマナー
 意欲・積極性
 実務内容
 総合評価
 「評価票」では、学生の評価だけではなく、大学側のインターンシッププログラムの評価も求められる場合がある。
 大学によっては懇親会やシンポジウムと言った場を設けて受入企業を招き、インターンシップに関する自由な意見を収集す
る場合もある。
チェックリスト
 予め「評価票」の書式を入手して、学生の評価項目と評価方法を取り決めて学生の評価を行ったか。
21
8. プログラムの評価と改善
プログラムや指導方法などについて評価を行い、次期のプログラム策定に活かす。
プ グラムの評価と改善
プログラムの評価と改善
 プログラムや指導方法などについて、当初明確にした自社の目標を達成できたかの評価を行い、次期のインターンシップに
活用する。
 プログラム策定、「受入準備マニュアル」、「指導マニュアル」への反映
 評価結果を実施担当者等にフィードバックすることによって、現場の改善ややる気の向上につながっていくことも期待できる。
 実施後に教員との意見交換の機会を設けることにより、次期以降のプログラムの改善につながることも期待される。
 具体例
 自社の評価項目、評価手法を決めて評価を行い、課題を明らかにする。
 参加した学生に感想を求め、評価に活かすことも効果的である。
 大学を通じてではなく、直接学生から収集した方が率直な意見が得られる場合がある。
 「学生の評価」で述べた大学主催の懇親会やシンポジウムで得た情報を活かすことも効果的である。
チェックリスト
 学生や大学からの情報も参考に、受入窓口部門、実習実施部門で評価を行い、自社の目標を達成する上での改善点
を明らかにしたか。
22
9. リスクへの対応
実習中に起こる事故、機密漏洩などのリスクへの対応を行う。
事前対応と事後対応の両方がある。
リスクへの対応
学生が被災する事故
 学生自身が通勤中や実習中の事故で傷害を受けるリスク
 保険への加入が必要だが、インターンシップが雇用関係にあたるかどうかによって適用される保険が異なる。
保険 の加入が必要だが インタ ンシ プが雇用関係にあたるかどうかによ て適用される保険が異なる
 アルバイトのように雇用とみなされる場合との違いを明確にする必要がある。
 インターンシップの正式受諾時までに保険の加入を確認する。
 学生の能力・適性に応じた実習内容の工夫
学生の行為による損害
 学生が実習中に設備等の破損、第三者への傷害、業務に対して損害を与えてしまうリスク
 上記と同様に保険の加入、賠償責任の分担を事前に「確認書の取交」等で明確にしておく。
 学生の能力・適性に応じた実習内容の工夫
学生による機密漏洩
 企業秘密が学生を通じて漏洩してしまうリスク。
企業秘密が学生を通じて漏洩してしまうリスク
 学生への守秘義務については、「確認書の取交」、実習時の導入部等で明確にしておく。
 学生自身が実習期間中、実習後に作成する「実習記録」、「研修報告」による漏洩についても注意する。
 「実習記録」、「研修報告」は担当教員限りになるかどうかを確認する。
 大学で学生を集めて研修報告会を行う際は、複数グループに分け、競合他社との同時開催を避ける等の配
慮を依頼する。
慮を依頼する
23
9. リスクへの対応
適用される保険の種類
費用負担者
学生
企業等
リスク分類
雇用とみなされる場合
雇用とみなされない場合
傷害保険
労働者災害保険
施設賠償責任保険
受入企業の損害
個人賠償責任保険
財産保険
財産保険
第三者の損害
個人賠償責任保険
施設賠償責任保険
施設賠償責任保険
学生が被災する事故
学生の行為による損害
出所:文部科学省高等教育局専門教育課「インタ ンシップの導入と運用のための手引き」
出所:文部科学省高等教育局専門教育課「インターンシップの導入と運用のための手引き」
代表的な保険として、学生が任意で加入する財団法人日本国際教育支援協会の「学生教育研究災害傷害保険(学研災)がある。
http://www.jees.or.jp/gakkensai/index.htm
アルバイト(雇用)とインターンシップの違い
アルバイト
バ
インターンシップ
プ
内容
・報酬を目的に与えられた仕事を行う
・一従業員として、与えられた業務の一部に
ついて就業
・学生自らが主体的に目的を持って就業
体験をする
・インターンシップ生として実習カリキュラムに基づき就業体験
報酬
雇用契約に基づき支給
原則なし
期間
雇用契約に基づき決定
2週間程度が多い
学生の目的
報酬
就業体験
出所:経済産業省委託事業「企業向けインターンシップ導入マニュアル」平成1 5 年2 月 財団法人北海道地域総合振興機構( はまなす財団)を参考に作成
チェックリスト
 「正式受諾と確認文書の取交」時に、保険、守秘義務等のリスクに関する確認を行ったか。
 実習の導入でも学生に十分な説明を行ったか。
24
参考(事例集)
「ギアボックスの作成」をテーマに一連の流れを理解させる例
歯車加工については、安全面の考え方により、実際に行わせる方法、シミュレーションのみ行わせて加工品は別途準備
する方法の2つが考えられる。
 ギアボックスを他の要素に変えることで色々なプログラムが考えられる。
ギ ボ ク を他 要素 変える と 色 なプ グ ムが考えられる
 簡単に設計・組立てができる内容ではなく、学生が考えたり、悩んだりできるような内容が良い。例えば、設計のしかたに
よって、製作した製品の性能が大きく変わるような内容や、簡単に見えて組立てが難しいといった内容など。

午前
午後
第1日目
オリエンテーション(実習概要説明、会社概要説明、工
場見学)
歯車についての基礎講座
第2日目
ギアボックスの仕様検討
ギアボックスの仕様検討
第3日目
CAD使用方法講習
CAD設計
第4日目
CAD設計
CAD設計
第5日目
CAD設計
C
設計
NCプログラミング研修
Cプ グラミング研修
第6日目
NCプログラミング研修
NCプログラミング
第7日目
歯車加工実習(or シミュレーション実習)
歯車加工実習(or シミュレーション実習)
第
第8日目
歯車加 実習( シミュレーション実習)
歯車加工実習(or
シ
シ 実習)
歯車測定
第9日目
ギアボックス組み立て
ギアボックス組み立て
第10日目
レポート作成
成果報告会
25
参考(事例集)
「数値シミュレーション」をテーマに一連の流れを理解させる例
午前
午後
第1日目
オリエンテーション(実習概要説明、会社概要説明、工
場見学)
工作機械の精度についての基礎講座
第2日目
数値解析ソフトの使用方法研修
数値解析ソフトの使用方法研修
第3日目
数値解析ソフトの使用方法研修
数値解析シミュレーションプログラミング
第4日目
数値解析シミュレーションプログラミング
数値解析シミュレーションプログラミング
第5日目
数値解析シミュレーションプログラミング
数値解析シミ
レ ションプ グラミング
数値解析シミュレーションプログラミング
数値解析シミ
レ ションプ グラミング
第6日目
シミュレーションの実行
シミュレーションの実行
第7日目
工作機械実機による精度測定方法研修
工作機械実機による精度測定
第
第8日目
工作機械実機による精度測定
作機械実機 よる精度測定
シ
シミュレーション結果の検証
シ 結果 検証
第9日目
シミュレーションプログラムの修正
シミュレーションプログラムの修正
第10日目
レポート作成
成果報告会
26
参考(事例集)
第1週は共通の座学及び加工実習を行い、第2週は各設計部門で実習を行う例
午前
午後
第1日目
オリエンテーション
会社説明、移動して入寮
第2日目
工作機械とは?基本構造
工場見学
第3日目
当社の独自技術(ワ ク演習 座談会)
当社の独自技術(ワーク演習・座談会)
当社の独自技術(ワ ク演習 座談会)
当社の独自技術(ワーク演習・座談会)
第4日目
加工技術について
プログラム・実習
第5日目
電気について
ソフトについて、配属
第6日目
各部設計演習
各部設計演習
第7日目
各部設計演習
各部設計演習
第8日目
各部設計演習
各部設計演習
第9日目
各部設計演習
実習レポート作成
第10日目
まとめ、発表(セミナールーム)
退寮手続、移動、解散
27
参考(事例集)
午前
午後
第1日目
オリエンテーション、職場紹介、工作機械概略・業務フロー説明・工場見学
第2日目
工作機械機械構成説明、手書き図面作製実習
第3日目
手書き図面作製実習
第4日目
第5日目
CADでの図面作製実習(部品図)
第6日目
CADでの図面作製実習(組み図)
第7日目
3D-CADでの図面作製実習(組み図)
第8日目
第
日目
解析実習
第9日目
設計業務補助(設計計算など)
第10日目
学習のまとめ、成果発表会、懇談会
28
参考文献
インターンシップ・ガイドブック
インターンシップの円滑な導入と運用のために
 文部省
 平成12年2月
 ぎょうせい
インターンシップの導入と運用のための手引き
~インターンシップ・リファレンス~
 文部科学省高等教育局専門教育課
 平成21年7月
 http://www.meti.go.jp/policy/economy/jinzai/san_gaku_ps/sanko_6.pdf
企業向けインターンシップ導入マニュアル
企業向けインタ ンシ プ導入
アル
 財団法人北海道地域総合振興機構(
 平成15年2
はまなす財団)
月
 http://www.hkd.meti.go.jp/hokij/intern_manual/
工作機械業界における人材確保育成に関するアンケート調査
29
禁
無
断
転
載
平成 22年度
工作機械産業における技術者・技能者の確保及び
技術・技能伝承に関する調査研究報告書
平成 23年 3月
賛 2011.
3
(社)日 本 工 作 機 械 工 業 会
東京都港区芝公園 3- 5- 8
電話
03(3434)3961代
〒 1050011
社
団
法
人
日
本
工
作
機
械
工
業
会
Fly UP