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日本における死刑の実際

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日本における死刑の実際
三重県立四日市高校「ようこそ先輩」 2014 年 5 月
日本における死刑の実際
――死刑選択基準と絞首刑の現状――
関西大学法学部准教授 永田憲史
1 国際的潮流
外交官であるあなたは、他国の外交官から、「死刑の問題は、人権に関わる重大な問
題である。日本のこれまでの対応に深く失望している。日本は直ちに死刑の執行を停止す
るとともに、廃止に向けて立法的措置を採るべきだ」と申し入れられました。
あなたは日本の立場をどのように説明しますか。
死刑を法律上又は事実上廃止している国が増加
死刑廃止に向けての市民的及び政治的権利に関する国連規約第 2 議定書(死刑廃止条
約、1989) …日本は未批准
*世界の状況、アメリカの状況
禁複製
欧州評議会の決議(Abolition of the Death Penalty in Council of Europe Observer States,
Resolution 1253 (2001))
*自由主義と民主主義の衝突
20
1
2 死刑選択基準
死刑を法定刑とする犯罪類型:刑法典中に 12 種、特別刑法典中に 7 種
……死刑が言渡されるのは殺人・強盗殺人がほとんど
*年間の殺人の認知件数
死刑選択基準だけでなく、一般的な量刑基準についても明示した条文なし
死刑に次ぐ刑種・刑量は無期懲役
……仮釈放が可能(刑法 28 条)
*仮釈放の時期
第二次世界大戦直後から昭和 40 年代半ばまで寛刑化進行、それ以後は安定的に運用
永山事件第一次上告審判決(最判昭 58 年 7 月 8 日刑集 37 巻 6 号 609 頁)
死刑→無期懲役→破棄差戻→死刑→死刑(確定。平成 9 年執行)
禁複製
「死刑制度を存置する現行法制の下では、犯行の罪質、動機、態様ことに殺害の手段方法の執
拗性・残虐性、結果の重大性ことに殺害された被害者の数、遺族の被害感情、社会的影響、犯
人の年齢、前科、犯行後の情状等各般の情状を併せ考察したとき、その罪責が誠に重大であ
つて、罪刑の均衡の見地からも一般予防の見地からも極刑がやむをえないと認められる場合に
は、死刑の選択も許されるものといわなければならない」(永山基準)
《大前提》
検察官の死刑の求刑
↓
《ふるい分け》
被殺者数
*最高裁において確定して死刑判決の被殺者数別データ
↓
《影響度が大きい因子》
①犯行の罪質・目的、②殺害を伴う前科、③共犯における主導性、
④殺害の計画性、⑤性被害
……ほぼ死刑選択の当否が判断される
↓
《影響度が小さい因子》
(a)動機の形成原因、(b)殺害方法の執拗性・残虐性、(c)遺族の被害感情、(d)社会的影響、
(e)行為者の年齢、(f)主観的事情
……若干の修正を行う
主観的事情: 反省悔悟、生育歴、従前の社会生活の状況、改善可能性など
2
犯罪の行為と結果を重視して判断
=主観的事情はほとんど考慮されない
→死刑を回避する場合に併せて言及されるにすぎない
→犯行当時少年であっても、そのことから直ちに死刑が回避されるわけではない
永山基準は不明確で判例としての価値がない?
→摘示していない因子を取り込みながら、具体的実質的な死刑選択基準の判例として成
長 例)計画性、共犯の主導性
《発展的問題》
●裁判員裁判において、永山基準に従う必要があるか?
●裁判員裁判の判断を控訴審が破棄することは妥当か?
光市事件第一次上告審判決(最判平 18 年 6 月 20 日裁判集刑事 289 号 383 頁)
無期懲役→無期懲役→破棄差戻→死刑→死刑
(1 名の裁判官の反対意見あり。確定。再審請求中)
●従来の基準から死刑は妥当か?
●少年であるために死刑が回避されていたのか?
●本判決により死刑選択基準が厳罰化したのか?
←最高裁は、同判決を永山基準から逸脱した例外的な判断に押し留めたいと考えてい
る?
①判例変更(裁判所法 10 条 3 号)ではない …小法廷判決
②死刑に関してなされた破棄差戻としては初めて、裁判集刑事(最高裁判所裁判集
刑事)に登載
=刑集(最高裁判所刑事判例集)には登載されなかった
③その後に死刑を求めて検察官によりなされた上告事件を最高裁は全て棄却
……光市事件よりも悪質な事案でも無期懲役を維持
↓
最高裁は、裁判員裁判の施行を控えた時期に死刑選択基準を混乱させた
禁複製
*著書紹介
55
3
3 絞首刑
執行まで刑事施設に拘置(刑法 11 条 2 項) …全国 7 拘置所
法務大臣による執行の命令(刑訴法 475 条 1 項)、命令後 5 日以内に執行(刑訴法 476 条)
……判決確定の日から 6 月以内に執行(努力義務; 刑訴法 475 条 2 項本文)
刑事施設内で絞首して執行(刑法 11 条 1 項、刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関
する法律 178 条 1 項)
死亡確認の 5 分後に解縄(刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律 179 条)
絞首刑は世界的に減少、稀少に
中国も薬殺に急速に移行
*アメリカにおける執行方法の変遷
*NY 州報告書(1888)
●絞首刑は最善の執行方法か? →実態は?
●絞首刑はどのように行うのか?
絞罪器械図式(明治 6 年太政官布告第 65 号)
禁複製
「布告の制定後今日に至るまで廃止されまたは失効したと認むべき法的根拠は何ら存在しない。
……布告は……法律と同一効力を有するものとして有効に存続しているといわなければならな
い」(最大判昭 36 年 7 月 19 日刑集 15 巻 7 号 1106 頁)
→法律等によらずして変更、いつ変更されたのかも不明
*変更点
→具体的な執行方法に関する法律、命令、規則は存在しない
→通達、内部文書も公式には存在しない
……昭和 20 年代の執行方法と現在の執行方法はほぼ同じと見てよいはず
●死刑執行の状況は?
法務省に対する情報公開請求は一部非開示とされる
→重要な部分はほとんどが非開示(黒塗り)
*開示文書
↓↓↓
法務省の情報公開には期待できない
→別の情報源を見付ける必要性
執行経験者の談話も資料的価値があるものの、できれば公文書が望ましい
→国立公文書館? 樺太? 南洋群島?
→GHQ/SCAP 資料内で発見(平成 24 年∼)
アメリカの国立公文書館が収蔵、
日本の国立国会図書館がマイクロフィッシュで複写
*マイクロフィッシュ
4
死刑執行起案書、死刑執行始末書(46 件+56 件)、その他の文書
司法省・法務庁・法務府・法務省が英訳して GHQ に提出したもの
→英文ではあるものの、死刑執行始末書を完全な形で初めて入手
*死刑執行始末書
*新聞記事紹介
*著書紹介
1 つの重要な発見は、執行所要時間が判明したこと
平均 14 分 36 秒、中央値 14 分 15 秒、標準偏差 2 分 37 秒、
最短 10 分 45 秒、最長 22 分 00 秒
……解縄はその 5 分後
*執行所要時間
執行所要時間にばらつきが存在
①医師の判断のクセ?
全施設の平均 14 分 36 秒(79 件、他の 23 件は終了時刻未記載か判読不能)
札幌刑務所の平均 14 分 35 秒(4 件)、宮城刑務所の平均 13 分 31 秒(30 件)、
名古屋刑務所の平均 18 分 40 秒(3 件)、大阪拘置所の平均 14 分 37 秒(23 件)、
広島刑務所の平均 18 分 04 秒(9 件)、福岡刑務所の平均 13 分 27 秒(10 件)
*宮城刑務所での執行所要時間のばらつき (標準偏差 2 分 00 秒)
*B 級・C 級戦犯のフィリピンでの執行所要時間のばらつき (標準偏差 2 分 11 秒)
*一般刑事犯と戦犯の執行所要時間の比較
②何らかのトラブルの発生?
●絞首刑は迅速かつ人道的に執行できる方法なのか?
……最長のものは最短のものの 2 倍を超える
←法の下の平等(憲法 14 条)に反する?
……平均的な事例で、約 14 分+5 分=約 19 分空中に吊るされている
←残虐な刑罰(憲法 36 条)ではないのか?
禁複製
《判例》
①死刑は合憲(最大判昭 23 年 3 月 12 日刑集 2 巻 3 号 191 頁)
「一人の生命は、全地球よりも重い」
「刑罰としての死刑そのものが、一般に直ちに同条〔憲法 36 条〕にいわゆる残虐な刑罰に該当
するとは考えられない。ただ死刑といえども、他の刑罰の場合におけると同様に、その執行の方
法等がその時代と環境とにおいて人道上の見地から一般に残虐性を有するものと認められる場
合には、勿論これを残虐な刑罰といわねばならぬから、将来若し死刑について火あぶり、はりつ
け、さらし首、釜ゆでの刑のごとき残虐な執行方法を定める法律が制定されたとするならば、その
法律こそは、まさに憲法第 36 条に違反するものというべきである」(旧字体を新字体に変更)
→生命剥奪自体の残虐性を問題とすることなく、執行方法の残虐性のみを考慮して判断
5
②絞首刑は「残虐な刑罰」に当たらない(最大判昭 30 年 4 月 6 日刑集 9 巻 4 号 663 頁)
「現在各国において採用している死刑執行方法は、絞殺、斬殺、銃殺、電気殺、瓦斯殺等であ
るが、これらの比較考量において一長一短の批判があるけれども、現在わが国の採用している
絞首方法が他の方法に比して特に人道上残虐であるとする理由は認められない」
別の事件の控訴審に提出された古畑種基博士の鑑定(古畑鑑定)を証拠採用
「体重が頸部に作用した瞬間に人事不省に陥り、全く意識を失う。……最も苦痛のない安楽な
死に方であるということは,法医学上の常識になっている」
→古畑鑑定は薬殺を比較対象としていない
→最高裁も薬殺には言及していない
*古畑鑑定・最高裁判決の時期
③裁判員裁判でも②と同様の結論(大阪地判平 23 年 10 月 31 日公刊物未登載)
「最も多く,典型的な経過は,〔1〕頸動静脈の圧迫により脳への血流が遮断されて酸欠状態とな
り,脳細胞が死滅して心臓停止により死亡する,あるいは,〔2〕咽頭が圧迫されて気道閉塞のた
め酸欠状態に陥り,同様の経過で死亡する,という 2 つのパターンである。……前者(〔1〕)の場
合には,脳に酸素が残る 5 ないし 8 秒間は意識があり,後者(〔2〕)の場合は,体に酸素が残る
1,2 分間は意識がある。そして,この間,頸部圧迫による苦しみや,縄によって生じる頸部の傷
禁複製
に伴う痛みを感じる。……もっとも,縄のかかり方によっては,首が左右均等に絞まるとは限らな
いため,意識のある時間がより長くなって,痛みや苦しみもより大きなものとなる。加えて,加わる
力が大きすぎるときは,頭部が離断することも考えられる」
→ラブル博士(オーストリア)の研究と証言によれば、古畑鑑定は誤り
……*絞首刑の執行方法に問題があるとの GHQ による指摘(1948)
「生命の迅速な終焉をもたらす knot method ではなく、sliding sleeve 窒息死計画を用
いている」
④執行方法について立法不作為には当たらないものの、望ましくない(大阪高判平 25 年 7
月 31 日公刊物未登載)
「生命を奪う究極の刑である死刑の執行方法について,今もなお,140 年も前の明治 6 年に太
政官布告として制定され,執行の現状とも細部とはいえ数多くの点で食い違いが生じている明
治 6 年太政官布告に依拠し,新たな法整備をしないまま放置し続けていることは,……昭和 36
年最高裁判決が,死刑の執行方法は法律事項であると判示した趣旨にも鑑みると,立法政策と
して決して望ましいものではない」
*絞罪器械図式
→新たな法整備をしていないことが違憲・違法ではないものの、法整備を求める
●「悪いことをしたのだから、苦しんで死んでいくのも当然」か?
←殺人を禁止する国家が殺害をする背理性
国家は残虐性をできる限り小さくする責務を負っている
●絞首刑は最善の執行方法か?
85
6
執行方法を洗練すればするほど、廃止から遠ざかり、死刑存置を強化するという側面
●死刑廃止派は、①廃止を主張すべきか、②執行方法の改善を主張すべきか?
4 おわりに
死刑に関する議論は、存廃に関する「空中戦」から、実態を把握して行う「地上戦」へ
秘密主義は、死刑制度の正統性/正当性を脅かす
死刑を存置する以上、執行方法を検討し、具体的事項について法律で規定すべき
●世界に向けてどのように説明するか?
禁複製
7
【専門領域】
刑事学・刑事政策・犯罪学
①罰金刑をはじめとする財産的刑事制裁
②死刑選択基準・死刑執行
③オセアニア諸国(特にニュージーランド、南太平洋島嶼国家・地域)の刑事司法
【著書】
『死刑選択基準の研究』(関西大学出版部、2010)
『わかりやすい刑罰のはなし――死刑・懲役・罰金――』(関西大学出版部、2012)
『GHQ 文書が語る日本の死刑執行――公文書から迫る絞首刑の実態――』(現代人文社、
2013)
『財産的刑事制裁の研究――主に罰金刑と被害弁償命令に焦点を当てて――』(関西大学
出版部、2013)
【経歴】
平成 6 年 三重県立四日市高校卒業
平成 10 年 司法試験合格
平成 11 年 京都大学法学部卒業
平成 13 年 京都大学大学院法学研究科民刑事法専攻修士課程修了
日本学術振興会特別研究員(DC1)(∼平成 16 年)
平成 17 年 京都大学大学院法学研究科民刑事法専攻博士課程研究指導認定退学
関西大学法学部専任講師
平成 20 年 関西大学法学部准教授
禁複製
【HP】
http://www.k3.dion.ne.jp/~penology/index.html (研究室)
http://www.k3.dion.ne.jp/~penology/i/index.html (死刑判決のデータを掲載)
https://twitter.com/penology_nagata (ツイッター)
http://www.kansai-u.ac.jp/koudai/movie/index.html
「逮捕当時 19 歳であった少年が処分が決定される前に 20 歳になった場合、少年院送
致は可能か」(29 分 18 秒)(WEB 模擬講義)
8
日本における死刑の実際
死刑選択基準と絞首刑の現状
禁複製
関西大学法学部准教授 永田憲史
はじめに
色覚バリアフリーになるように
心掛けましたが、
至らない点があるかもしれません。
禁複製
お気付きの点を授業後に
御教示いただければ幸いです。
世界の状況
禁複製
世界の状況
禁複製
アメリカの状況
禁複製
アメリカの状況
禁複製
死刑存置国
日本
アメリカ(一部の州・法域)
中華人民共和国
朝鮮民主主義人民共和国
インド
イスラム圏
アフリカ諸国 など
禁複製
Q
世界の状況
禁複製
世界の状況
禁複製
欧州における死刑廃止の動き
ベラルーシ以外では
欧州では死刑が廃止されている
禁複製
欧州評議会は、
死刑執行停止をしない限り、
日本とアメリカのオブザーバー資格を
剥奪すると決議(2001)
欧州諸国の考え方
欧 州: 死刑は人権問題
↑
↓
日 本: 死刑は政策問題
禁複製
Q
自由主義と民主主義の衝突
禁複製
自由主義と民主主義の衝突①
人権問題 = 少数者の人権保障の問題
国家による殺害: 人権保障の必要性が高い
禁複製
《自由主義》
↑↓
《民主主義》
政策問題 = 「国民の大多数が死刑に賛成」
自由主義と民主主義の衝突②
人権問題 = 少数者の人権保障の問題
多数決は許されない
《自由主義》
禁複製
↑↓
《民主主義》
多数決でかまわない
政策問題 = 「国民の大多数が死刑に賛成」
民主主義の前提
十分な情報をもとに判断することが必要
知る権利が重要
↓
日本における死刑の実際は?
①死刑選択基準
②絞首刑
禁複製
」」」
殺人事件の年間の認知件数(日本)
統計上、「殺人」には
殺人既遂だけでなく、
殺人未遂等も含む
禁複製
認知件数とは、
捜査機関が発生を把握をした件数
殺人事件の年間の認知件数(日本)
①
②
③
④
1,000件
5,000件
10,000件
20,000件
禁複製
殺人事件の年間の認知件数(日本)
①
②
③
④
1,000件
5,000件
10,000件
20,000件
禁複製
無期懲役の仮釈放①
禁複製
①服役開始後12∼16年後
②服役開始後20∼25年後
③服役開始後32∼40年後
無期懲役の仮釈放①
禁複製
①服役開始後12∼16年後
②服役開始後20∼25年後
③服役開始後32∼40年後
無期懲役の仮釈放②
仮釈放までの期間の長期化
+
仮釈放者の急減
↓
事実上の終身刑化
禁複製
無期懲役の終身刑化の意義
再犯可能性がほぼなくなる
↓↓↓
死刑か無期懲役かを考える際に
再犯可能性を考える必要は ない
禁複製
最高裁で確定した死刑の内訳
(被殺者数別、1983年以降)
禁複製
最高裁で確定した死刑の内訳
(被殺者数別、1983年以降)
死刑判決が多いのは被殺者が何名のときか?
① 1人
② 2人
③ 3人
④ 4人
⑤ 5人
禁複製
最高裁で確定した死刑の内訳
(被殺者数別、1983年以降)
禁複製
著書紹介①
永田憲史
『死刑選択基準の研究』
関西大学出版部
2010年刊行
禁複製
著書紹介②
永田憲史
『わかりやすい刑罰のはなし
―死刑・懲役・罰金―』
関西大学出版部
2012年刊行
禁複製
3 絞首刑
禁複製
アメリカにおける
死刑執行方法の変遷(1888-2013)
禁複製
ニューヨーク州報告書(1888)
New York Commission on Capital
Punishment. 1888.
Report of the Commission
to Investigate and Report
the Most Humane and Practical
Method of Carrying Into Effect
the Sentence of Death in Capital Cases:
Transmitted to the Legislature of New York,
January 17, 1888
New York: The Troy Press
禁複製
ニューヨーク州報告書(1888)
New York Commission on Capital
Punishment. 1888.
Report of the Commission
to Investigate and Report
禁複製
the Most Humane and Practical
Method of Carrying Into Effect
the Sentence of Death in Capital Cases:
Transmitted to the Legislature of New York,
January 17, 1888
New York: The Troy Press
アメリカにおける
死刑執行方法の変遷(1888-2013)
禁複製
絞罪器械図式
禁複製
(明治6年太政官布告第65号)
13階段
禁複製
2人処刑可能
禁複製
死刑執行に関する秘密主義
禁複製
死刑執行始末書: 法務省開示文書①
禁複製
死刑執行始末書: 法務省開示文書②
禁複製
マイクロフィッシュ
禁複製
死刑執行始末書
禁複製
著書紹介③
永田憲史
『GHQ文書が語る日本の死刑執行
―公文書から迫る絞首刑の実態―』
現代人文社
2013年刊行
禁複製
執行所要時間
(一般刑事犯 全体)
禁複製
執行所要時間
(一般刑事犯 宮城刑務所)
禁複製
執行所要時間
(B級・C級戦犯 フィリピン)
禁複製
執行所要時間
(一般刑事犯/B・C級戦犯)
禁複製
」」」
古畑鑑定の時期
禁複製
GHQの内部文書
禁複製
GHQの内部文書
禁複製
“rapid
and more humane
Death”
GHQによる指摘の時期
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絞罪器械図式
禁複製
(明治6年太政官布告第65号)
禁複製
質問対応用
禁複製
結果だけ考慮すればよいのか?
罪責 = 行為 × 結果
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自動車で被害者を轢いて死なせた事例
①殺意があった …………………… 100
②けがをさせるつもりしかなかった … 60
③ミスだった ………………………… 20
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裁判員の参加する刑事裁判に関する
法律
第1条 この法律は、国民の中から選任された
裁判員が裁判官と共に刑事訴訟手続に関与す
ることが司法に対する国民の理解の増進とそ
の信頼の向上に資することにかんがみ、裁判
員の参加する刑事裁判に関し、裁判所法……
及び刑事訴訟法……の特則その他の必要な事
項を定めるものとする。
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裁判員制度の目的
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裁判員法には、
「国民の感覚の反映」を
目的とするとは
規定されていない
死刑選択基準と控訴審の役割
死刑は刑罰の頂点
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死刑選択基準が揺らげば、
他の刑罰の量刑基準も揺らぐ
↓↓↓
控訴審が修正・是正を図る必要
「国民の感覚の反映」
裁判体ごとの差異が大きい
= 司法の「籤引き化」・「ギャンブル化」
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井戸端会議型・素人判断ではなく、
叡智結集型・専門的知識の活用
が望ましい
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応報/抑止・威嚇/改善・更生
【応報】 懲役10年が相当 →10年
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【抑止・威嚇】 抑止・威嚇のために10年追加
→10+10=20年
【改善・更生】 改善・更生のために20年追加
→10+20=30年
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内政干渉?
「内政干渉だ」
①人権侵害は認める
②口出しを認めない
↑↑↑
*人権は普遍的なもの(が多い)
*国外からアプローチしないと
解決できないことが多い
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内政干渉と主張せずに
①内容
(重大な)人権侵害でないこと
関心を持ち、議論していること
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②手続
公正・適正な手続であること
を主張する方が得策
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研究とは①
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①地道な資料収集が基礎
②先行研究と事実に謙虚に
研究とは②
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③その上で、
「常識」を揺さぶることも大切
↑
但し、大きなリスクを伴う
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