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甲状腺検査の結果について - 放射線医学県民健康管理センター

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甲状腺検査の結果について - 放射線医学県民健康管理センター
甲状腺検査 の 結果 について
同封にてお送りしました、
「県民健康調査」甲状腺検査の結果について、
より詳しくご説明いたします。
この検査は、甲状腺にのう胞や結節(しこり)などがあるかを調べるものです。
のう胞や結節のサイズ、状態によって判定をし、お知らせしております。
B判定・C判定の方へは、より詳細な二次検査をお勧めします
B 判定
5.
1㎜以上の結節や、
20.
1㎜以上ののう胞
C 判定
甲状腺の状態から判断して、
直ちに二次検査を要するもの
二次検査ということでご心配されているかと存じますが、
多くは良性のものです。詳しくは中面をご覧ください。
福島県 ・ 福島県立医科大学
「のう胞」と「結節」について
のう胞
のう胞は中に液体がたまった袋状のもので、健康な方にも見つかることの多い、良性のものです。
0
5
10
15
20
25
30 mm
大きさ
良性ですが
20mmを超えるとのどが
A2判定
圧迫されるような感じが出るので、
中の液体を抜くことがあります。
B判定
・のう胞は数やサイズが頻繁に変わるものです。
多くの方が複数ののう胞を持っていますので、その中で最大のものの大まかな
サイズをお知らせしております。
・のう胞は液体が詰まったもので、細胞が無いためがんになることはありません。
従って今回の検査でのう胞と判断されたものは良性です。
・のう胞は乳幼児期には少なく、成長に伴い学童期に多く見られます。
また、出来たり消えたりすることがあります。
・20mm以下でも二次検査を受けたほうが良いと判断した方は
B判定としています。
のう胞については、同じお子さまでも成長に伴い
判定が変わることはごく自然なことと言うことができます。
結節
結節はしこりとも呼ばれ甲状腺の細胞が変化したものです。
0
5
10
15
20
25
30 mm
大きさ
通常の診察で
A2判定
「精密検査が必要」
と診断するのは
おおよそ10∼20mm以上
B判定
・結節は超音波検査をすると、多くの人に認められるものです。
・結節には良性と悪性(がん)があり、多くは良性です。
・通常の診察で、精密検査が必要となる結節の多くは10∼20㎜以上ですが、
福島では、より小さい5.1㎜以上を二次検査としています。
・5mm以下でも二次検査を受けたほうが良いと判断した方は
B判定としています。
充実部分
のう胞全体で計測
「充実部分を伴うのう胞」は全て「結節」としています
のう胞の中に一部充実部分(細胞)がある、
「充実部分を伴うのう胞」と呼ばれ
るものがあります。これらは、通常の診察では「のう胞」と分類されることがあ
りますが、中に細胞があるため、
まれにがん化することがあります。
そのため、福島では、
「充実部分を伴うのう胞」は全て「結節」として扱っています。またサイズは
中の充実部分ではなく、のう胞全体のサイズを計測しています。このため、充実部分が5㎜以下
のものもB判定となりますが、二次検査の結果、その多くは問題はなく、経過観察という結果に
なっています。
二次検査について
●二次検査までの流れ
二次検査の内容は、より精密な超音波検査、血液検査、尿検査を行います。
せ んしきゅうい んさい ぼうし ん
その結果、結節で悪性の可能性がある場合は、穿刺吸引細胞診も行うことがあります。
二次検査を受けていただく医療機関や日程については、追ってお送りする
公立大学
法人福島
(検査日
、検査場
1
2
3
4
5
「二次検査のお知らせ」にてご案内いたします。
6
所等)
検査対
象者
検
査
日
検 査 時
間
検 査 場
所
同意書兼問
の 提 出 診票
期限
検 査 内
容
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ᐔᚑ٨
検査時間
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は学校に
よって異
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平成2
甲状腺超
なります
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6 年 月 音波(エコー
)検査
日
※最初に同封
別
甲状腺の結節は非常にゆっくり大きくなるものが多く、
必ずしも見つかってすぐに検査が必要というものではありません。
二次検査のご案内が届くまでしばらくお待ち願います。
※すぐに検査をが必要と思われる方にはできるだけ早くお知らせしております
●これまでの二次検査の結果について
※平成26年3月31日現在(2月21日検査分まで結果確定)
先行検査における一次検査の結果
先行検査における二次検査の結果
47.7%
(136,804 人)
A1
51.6%
C判定
0.7%
0.0%
(2,069 人)
(1 人)
先行検査の結果で、
B・C判定
の方は全体の0.7%でした。
(148,182 人)
悪性もしくは
悪性疑い※2
27.3%
経過観察など
B判定
細胞診施行
B・C判定で二次検査の結果が確定された方
A2
5.6%
※1
72.7%
21.7%
経過観察※1
二次検査を受診された方のうち、
「穿刺吸引細胞診」が行われたの
は、27.3%でした。
「悪性もしくは悪性疑い※2」の方は、
二次検査確定者の5.6%でした。
(1,598 人)
※1
※2
経過観察
良性と判断され治療の必要は無いため、状態に変化が無いか、定期的に診察し見守ります。
悪性もしくは悪性疑い 細胞診の結果、悪性(がん)、またはその疑いがあること。
(※手術後の病理検査を経て確定診断となります)
甲状腺がんの特徴
・日本の甲状腺がんの90%以上は乳頭がんです。
・子どもではさらに乳頭がんの比率が高くなります。
・乳頭がんは発育が遅く、穏やかな性質で、命に関わることは非常にまれです。
・初期段階ではほとんど自覚症状はありません。
・治療方法は、主に腫瘍やリンパ節を取る手術となります。
・抗がん剤を使用することはありません。
・手術の場合、通常1週間程度で日常生活に復帰できます。
・乳頭がんは腫瘍の大きさや状態などから手術をせずに「経過観察」することもあります。
よくあるご 質 問
Q
A
Q
A
二次検査は有料なの?
二次検査は無料です。検査の結果、治療
や経過観察が必要になった場合は通常
の保険診療に移行します。
保険診療による医療費のご負担は
現在住民票をお持ちの自治体の
制度によります。
Q
A
前回二次検査を受けたのですが、
また受診するの?
甲状腺の状態は時間の経過とともに変
化することがあります。
前回の二次検査で、問題が無いため「次
回検査」
となった方や、
「経過観察」
となっ
た方いずれの方も、念のため二次検査を
受診されることをおすすめします。
福島で見つかっている
甲状腺がんについて、放射線の影響はどうなの?
放射線の影響による甲状腺がんの発症は、特に被ばく時年齢が0∼5歳など若いほどリスクが高くなります。
また甲状腺がんは非常にゆっくり大きくなるものがほとんどです。
これまで施行されていなかった子どもの甲状腺検査を行うことにより、一定の率で甲状腺がんが見つかっています。
福島の先行検査(1回目の検査)で見つかっている甲状腺がんは、
リスクが高いといわれる原発事故当時年齢の低
い方の発症が少ないことや、腫瘍のサイズなどから、現時点では放射線の影響は考えにくいとされています。放射線
の影響をみるためには長い期間経過を見守る必要があります。皆様の健康管理のためにもぜひ継続してご受診く
ださい。
二次検査専用「WEB相談」のご案内
二 次 検 査 を受 診され るまでのご質 問・
ご相談をWEBで受け付けております。
なお、お返事には1週間程度かかること
がある旨、予めご了承お願いいたします。
下記アドレスの専用ページに、必要事項
をご記入の上お問い合わせください。
http://fukushima-mimamori.jp/nijikensa/
【お問い合わせ先】
◎甲状腺検査の最新の結果などの詳細は、下記webサイトでご覧いただけます。
福島県立医科大学 ふくしま国際医療科学センター 放射線医学県民健康管理センター
TEL.024-549-5130(9:00∼17:00 土日・祝日を除く)
※おかけ間違えのないようにご注意ください
http://fukushima-mimamori.jp/thyroid-examination/
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