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HSBCホールディングスplc 2013年度年次決算メディア

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HSBCホールディングスplc 2013年度年次決算メディア
Photography: Matthew Mawson
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HSBCservice.
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ver 50 countries and territories worldwide, where our customers can count
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HSBCHoldings
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Photography:Matthew
MatthewMawson
Mawson
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Global
GlobalCommunications
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London.02/14
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Issued
by HSBC
Holdings plc
Matthew Mawson
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Global
Communications
London
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London
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London,
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Telephone:
7991
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www.hsbc.com
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Made 44
in France,
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www.hsbc.com
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HSBCホールディングスplc
HSBC
HSBC Holdings
Holdings plc
plc Annual
Annual Results
Results 2013
2013
HSBC Holdings plc Annual Results 2012年度年次決算
2013
Media
Media Release
Release
Media Release
メディアリリース
HSBC ホールディングス plc
2014 年 2 月 24 日
HSBC ホールディングス plc
2013 年最終決算-ハイライト
•
報告ベースの税引前当期純利益は前年比 9%増の 225 億 6,500 万米ドル、前年の 2012 年は 206 億 4,900 万
米ドル。
•
営業ベースの税引前当期純利益は前年比 41%増の 215 億 8,600 万米ドル、前年の 2012 年は 152 億 8,600 万
米ドル。
•
2013 年第 4 四半期の報告ベースの税引前当期純利益は 39 億 6,400 万米ドル、前年同期は 44 億 3,100 万米
ドル。
•
通期の 1 株当たり利益および 1 株配当はそれぞれ 0.84 米ドル、0.49 米ドル、前年の 2012 年はそれぞれ
0.74 米ドル、0.45 米ドル。
•
株主資本利益率は前年から 0.8%ポイント上昇し 9.2%、2012 年は 8.4%。
•
安定的収益-2013 年の営業ベース収益は 632 億 9,500 万米ドル(前年は 615 億 9,700 万米ドル)となり、
グローバル・バンキング&マーケッツ事業の回復と商業銀行事業の成長を反映。
•
2013 年の営業ベースの費用はさらに減少-2013 年の営業費用は前年比 6%減の 382 億 300 万米ドル(2012
年は 407 億 5,400 万米ドル)。特別費用を除く、営業費用の増加はインフレ圧力と英国での銀行税の引き
上げを一部反映。
•
営業ベースの税引前当期純利益は、中南米事業が減益だったことを除いて、4 つのグローバル事業のうち
の 3 つで増加。
•
コスト削減の取り組みには持続性-2013 年に全事業地域で達成した持続的コスト削減によって、2011 年
初以降のコスト削減実績額に 15 億米ドルが加算されて合計額は 49 億米ドル。2013 年末の目標を超過。
•
自己資本はさらに充実-コア Tier1 資本は 1,490 億米ドル、コア Tier1 資本比率は 13.6%。欧州連合(EU)
の資本要求指令 (CRD) IV で最終目標とされる普通株式等 Tier1 比率は 2013 年は 10.9%。
グループ・チーフ・エグゼクティブ スチュアート・ガリバーのコメント
「2013 年の業績は、過去 3 年間に進めた戦略的な取り組みを反映するものです。現在の当グループは 2011 年
当時よりも合理的で簡素な体質となり、強い成長余力を持っています。2013 年に、営業利益を 63 億米ドル増
加させてコア Tier1 資本を 101 億米ドル上積みし、持続的に 15 億米ドルのコストを削減し、年間配当総額を
92 億米ドルとしました。強力な資本創出によって積極的配当方針を堅持するとともに、世界で最も資本構成
に優れた銀行のひとつであるとの定評を一段と確固たるものとしています」
12 月 31 日までの 12 ヶ月間
2013
2012
百万米ドル
百万米ドル
損益計算書と成果測定1
報告ベースの税引前当期純利益
営業ベースの税引前当期純利益
親会社株主帰属利益
コスト効率比率
税引前平均リスク加重資産利益率
22,565
21,586
15,631
59.6%
2.0%
2013
百万米ドル
自己資本及びバランスシート
コア Tier1 資本比率
顧客貸付金 2
顧客勘定 2
リスク加重資産
CRD IV (EU の資本要求指令)
普通株式等 Tier1 資本比率 3
脚注は 2 ページ
1
20,649
15,286
13,454
62.8%
1.8%
12 月 31 日現在
2012
百万米ドル
13.6%
12.3%
百万米ドル
百万米ドル
1,080,304
1,482,812
1,092,653
997,623
1,340,014
1,123,943
10.9%
9.5%
増減
%
9
41
16
増減
百万米ドル
82,681
142,798
(31,290)
HSBC ホールディングス plc
12 月 31 日までの 12 ヶ月間
2013
百万米ドル
2012
百万米ドル
報告ベース
収益 4
貸倒引当金及びその他の信用リスク引当金
営業費用
税引前当期純利益
64,645
(5,849)
(38,556)
22,565
68,330
(8,311)
(42,927)
20,649
営業ベース
収益 4
貸倒引当金及びその他の信用リスク引当金
営業費用
税引前当期純利益
63,295
(5,817)
(38,203)
21,586
61,597
(7,734)
(40,754)
15,286
553
–
–
(553)
1,235
2,338
756
261
149
1,681
598
–
–
483
1,921
876
特別項目(報告ベース)
営業ベース税引前当期純利益に含まれるもの:
収益:
中国平安保険(集団)の残存持株売却完了による純利益 5
平安保険の偶発先渡契約 6
営業費用:
英国顧客補償プログラム
内訳
支払補償保険(‘PPI’)
金利ヘッジ商品
ウェルス・マネジメント
法令順守の不備に対する罰金および罰則
マネーロンダリング防止と経済制裁に関する適用法
組織再編その他に関するコスト
1 別段に指定のない限り、すべての業績は報告書ベースの数値。営業ベースの業績測定にあたっては、信用スプレッドに起因する自社
債務の公正価値変動、外貨換算差額、子会社・関連会社・合弁会社・事業の買収、分離、持分変更などで生じる影響を除外する。報
告ベースと営業ベースに統一した結果はアニュアルレポートと会計報告 2013 の 50 ページに記載。
2 2013 年にグローバル・バンキング&マーケッツ事業はレポおよびリバース・レポの管理方法を変更した。これによって 2013 年には、
顧客貸付金に分類されるレポ契約が増加し、取引アセットに分類される契約が減少した。 また同様に、顧客勘定に分類されるレポ
契約も減少し、取引債務に分類される契約が減少した。さらに詳しい内容については アニュアルレポートと会計報告 2013 の 68 ペー
ジ参照。
3 欧州連合(EU)の資本要求指令(CRD)IV で最終目標とされる(CET1)普通株式等 Tier1: 2012 年分は、2011 年 7 月発表の EU 資本要求指
令(CRD) IV 規制草案に関する当グループ解釈に基づき、英国金融サービス機構(FSA)によって補足されている。また、金融セク
ターでの少数株主持分の控除を緩和する管理手続きをふまえて提示される。2013 年分は CRD IV の最終法案の当グループ解釈と、健
全性機構(PRA)の最終規則に基づいている。現行規制を CRD IV 最終目標規制項目に統一する方法について、ならびにその準備につ
いては、アニュアルレポートと会計報告 2013 のそれぞれ 311 ページと 324 ページを参照。
4 貸倒引当金及びその他信用リスク引当金控除前の営業利益は‘収益’に分類。
5 中国平安保険での売買目的投資資産の処分による 5 億 5,300 万米ドルの一時利益は、有価証券先渡契約の公正価値の減少によって相
殺。
6 2012 年に認識された先渡契約損失。
2
HSBC ホールディングス plc
グループ会長
グループ会長のご報告
ダグラス・フリントのステートメント
経済状況がおおむね改善するという好環境を背景にして、2013 年中に HSBC はグループの再編を大幅に進
展させました。この取り組みの主眼は次の二点でした。つまり、ますます際立つようになった HSBC の国際
ネットワーク及び多様な事業モデルによって得られる、質の高い投資機会を捉えることに重点を置くと同時
に、もともとリスクが相対的に高い事業を売却または再編することによって、リスクの管理・内部統制の向
上に努めました。グローバル・スタンダードの導入、規制環境の変化、自己資本規制強化への対応を同時に
進めるという HSBC のコミットメントのために、事業のすべての側面を根本的に見直す必要性が生じました。
このプロセスによって HSBC の競争力はさらに高まると確信しています。グループ・チーフ・エグゼクティ
ブのレビューでは、このプロセスでの進展についてさらに詳細に述べ、2013 年の業績の要点を示してあり
ます。
現在進行中のすべての取り組みの成果の中で一つだけを取り上げるとすれば、HSBC は世界各地でユニバー
サル・バンキング業態のメリットを生かして連携したサービスを顧客に提供できる、という強みが認識され
るようになったということが挙げられます。HSBC のネットワークのこうした強みや、ネットワークの構築
に 150 年近くの年月を要したという点は再編を進めるに当たって、絶えず念頭に置くものになるでしょう。
ネットワークのメリットが最も明白なのが、国際投資や貿易活動を促進するという HSBC の事業においてで
す。HSBC の拠点網は、主要な欧米諸国とアジア、中南米、中東の最も重要な市場をいずれもカバーしてい
ることが相対的な強みとなっていると同時に、競争上の優位性や地位の改善につながっています。
2013 年の中国の貿易額は過去最高となり、中国は世界最大の貿易国となりました。そのため 2013 年度年次
報告書の表紙には、1865 年に HSBC が営業許可を受けた三つの都市、つまり上海、香港、ロンドンの写真
を載せました。これら 3 都市は現在では、人民元の国際化で重要な役割を果たしています。
2013 年の業績
2013 年の HSBC の業績は、重点的投資分野の基本的モメンタムが強く、主要事業分野すべてが心強さを感
じさせるほど堅調でした。
報告ベースの税引前当期純利益は 226 億米ドルと、2012 年の水準を 9%または 19 億米ドル上回りました。
営業ベースの税引前当期純利益は同じく前年の水準を 41%(63 億米ドル)上回りました。これは、貸倒引
当金が首尾よく減少したことに加えて、制裁金、顧客補償プログラムの費用も減少したことが主因でした。
これらの改善の流れの大半は、グループの再構築と過去 3 年間のリスク管理体制の強化によるものです。
1 株当たり利益は 0.84 米ドルと 2012 年の 0.74 米ドルから増加しました。当期末の株主持分は 1,819 億米ド
ルと期首と比較して 66 億米ドル程度増加しました。当グループの時価総額は年間で 130 億米ドル増加して
2,070 億米ドルとなり、株主持分を 250 億米ドルまたは 14%上回りました。
引き続き好調な営業活動による資本の創出に加えて、一部事業からの撤退及び非中核事業の売却を進めてい
ることによる好影響によって、HSBC のコア Tier1 資本比率は期首の 12.3%から年末には 13.6%に上昇しま
した。
当グループの強固な資本状況と収益動向を考慮して、取締役会は、2012 年第 4 回中間配当の普通株式 1 株当
たり 0.18 米ドルに対して、2013 年第 4 回中間配当額を普通株式 1 株当たり 0.19 米ドルとすることを承認し
ました。取締役会は 2014 年第 1 回~3 回の中間配当額は前年同期の水準に据え置いて、1 株当たり 0.10 米ド
ルとすることを予定しています。2013 年通期の配当額は 1 株当たり 0.49 米ドルと、2012 年の水準を 9%ま
たは 0.04 米ドル上回り、2013 年の年間配当総額は 92 億米ドルで、配当支払い額が前年より 9 億米ドル増加
しました。
2013 年にも英国政府は、同国内に本拠地を置く銀行の連結バランスシートへの課税率を引き上げ、この課
税対象を拡大しました。2013 年の HSBC への課税額は 3 億 2,100 万米ドル増加して 9 億 400 万米ドルとなり
ました。このうち 4 億 8,400 万米ドルは英国外の銀行業務に関連して発生したものです。この賦課金は 1 株
当たりでは 0.05 米ドルに相当し、課税がなければ株主に分配されるか、資本基盤の増強に振り向けられる
3
グループ会長のご報告(続き)
HSBC ホールディングス plc
か、追加的な成長を支えるはずのものでした。
グローバル・スタンダードと規制改革
経済成長を回復・加速させる最善の方法は何かという公共政策上の最近の議論では、金融業界にとって極め
て重要な二つのテーマが特に注目されています。最初のテーマは、金融危機の再発をどのように防止すべき
か、また、万一再発した場合に社会的費用を最小限に抑えるためにはどんな手段が必要かという問題です。
第二のテーマは、経済活動と将来の経済成長のより公正な分配との間のバランスをどのように取るかという
問題です。
世界的な規制改革によって求められる企業体質の強化と、すべてのコンプライアンス上の側面についてグロ
ーバル・スタンダードを適用または遵守することによって、上記の二組の目標に取り組み、HSBC の未来が
より持続可能性の高いものとなることを確信しています。すでに多くの対策が実施されましたが、まだ多く
の課題が残されています。
グループ・チーフ・エグゼクティブによるレビューには、HSBC がこの課題に優先的に対処しようとしてい
ることが強調されています。この優先課題は、取締役会の業務執行のガバナンスで引き続き重要課題となっ
ています。これらの責務を遂行するに当たって、取締役会はまた、2012 年 12 月に成立した訴追延期合意
(DPA)及びこれに関連した法規制機関への全面的な協力の約束の下での自らのコミットメントを強く認識
しています。中間決算報告書でも説明しましたように、当グループのマネーロンダリング防止と経済制裁に
関するコンプライアンス機能及び HSBC の改善義務履行の進展についての評価と報告を担当する監視人であ
る、マイケル・チェルカスキー氏が昨年 7 月に職務を開始しました。取締役会は、直接的だけでなく金融シ
ステム脆弱性委員会を通して間接的にも、監視人である同氏及び同氏のチームの任務の遂行を支援するため、
同氏との良好な業務上の関係を構築しました。
基準の強化に対応
銀行業で持続的に成功するためには、社会の期待に応えることが基本となります。これは本来、透明性が高
くかつ公正な結果を顧客にもたらすことを意味します。これはまた、金融商品及びサービスの提供者の価値
と消費者の価値の間の適切な区分を確保することによって、銀行が自己の利益を追求しているという、いか
なる認識をも排除することを意味します。規制改革ではこれらの結果をもたらす枠組みの構築に取り組むこ
とを求めていますが、その責務と説明責任は金融業界自身、さらに最終的には各銀行の経営陣と取締役会に
委ねられています。HSBC はこのことを理解しており、期待の高まりに積極的に対応していることを示そう
としています。この点に関して、HSBC は 2013 年に順調な進展を遂げました。特に、リテール・バンキン
グ&ウェルス・マネジメント事業の全営業部門で報酬体系を改定し、当該事業部門の実質上全従業員につい
て、2014 年初めから報酬機会と商品販売実績とを切り離すことにしました。HSBC ではまた、取締役会によ
る企業行動・行為の問題に対するガバナンスを強化しましたが、この点については後でまた触れます。
取締役の異動
HSBC のあらゆる事業にとって、効果的なガバナンスと目標追求を実現するためには、取締役会が、幅広く
深い経験を持つ取締役によって構成されていることが不可欠です。予定された取締役の退任に備えて後任を
採用する際には、取締役会における監督権限の強化のために、既存の取締役の手腕と経験を補完できるだけ
の資質を備えた取締役を選任するよう努めています。HSBC では、指名委員会を通して最長 2 年先までに補
充が必要となる可能性のあるポストについてふさわしい候補者の選定を行っており、これまで選定されて採
用に至った人材の質は、非常に勇気付けられるものでした。
長年その任に当たってきた二人の取締役が年内に退任する予定となっています。ジョン・クームとジェーム
ズ・ヒューズ-ハレットはともに過去 9 年間の任期中に取締役会と複数の委員会で傑出した貢献と献身を示
してきました。両氏は 5 月の株主総会で再任を求めない意向です。
ジョンは取締役在任期間中に、取締役会での議論における思慮深い貢献に加えて、任期末近くに議長を務め
た当グループの監査委員会だけでなく、リスク委員会、報酬委員会に、豊富な業務上及び財務上での経験と
専門知識をもたらしてくれました。これらの任務で、経済と市場が非常に不安定で、大幅な規制改革が実施
された期間を通して、ジョンはかなりの業務量と極めて重い責任を引き受けてきました。ジョンの退任後、
4
グループ会長のご報告(続き)
HSBC ホールディングス plc
当グループの監査委員会議長の任務は、レナート・ファスビンドに引き継がれるという提案がされています。
ジェームズは、幅広い国際的事業、とりわけ、極東地域での事業での深い経験に基づいて、実業家の視点と
香港及び中国本土の両地域に関する詳細にわたる知識を取締役会にもたらしました。ジェームズは、当グル
ープの監査、リスク、コーポレート・サステナビリティ、指名の各委員会で目覚ましい働きをしました。
この場を借りて、取締役会と株主を代表し、ジョンとジェームズの HSBC に対する貢献と、長期にわたる卓
越した在職期間に対して感謝するとともに、お礼を申し上げます。
2 月 21 日に HSBC は新たな取締役の指名を発表しました。
米国証券取引委員会(SEC)の元委員である、キャスリーン・ケーシーが独立・非執行取締役として 2014
年 3 月 1 日に取締役に就任する予定です。キャスリーンは、当グループの監査委員会及び金融システム脆弱
性委員会の委員に就任することになっています。
キャスリーンは、2006 年から 2011 年まで SEC の委員を務め、この間、G20 金融安定理事会(FSB)や証券
監督者国際機構(IOSCO)などの規制に関する多国間及び二国間交渉に同委員会の主席代表として参加しま
した。委員に指名される前には、連邦議会に 13 年間勤務し、この間上院銀行・住宅・都市問題委員会のス
タッフ・ディレクター兼法律顧問(2003 年~2006 年)を含む様々な役職に就きました。
キャスリーンは、金融セクターに対する規制の発展上重要な時期の立法活動に、規制機関や議会の幹部職員
として携わることから得た金融サービス規制での豊かな経験を取締役会にもたらします。キャスリーンの能
力は取締役会の多様な経歴や経験をうまく補完することになるでしょう。
ガバナンスの変更点
HSBC と主要子会社の取締役会との連携強化の恩恵を受けるために、取締役会はロナ・フェアーヘッドの取
締役としての任期を延長し、HSBC ノースアメリカ・ホールディングス Inc. の会長に就任するよう要請しま
した。今年初め付けでこの新しい職務に就任することをロナが受け入れてくれたことに、取締役会は感謝し
ています。
最後に、英国議会の銀行規範委員会による、銀行における企業行動・行為の問題についての結論と勧告を徹
底的に検討した結果、取締役会はこれら分野に対する監督の範囲を拡大し監督機能を強化するべきであると
いう結論に達しました。そのため、取締役会は、企業行動及び価値委員会という新しい委員会を設け、これ
まで当グループのコーポレート・サステナビリティ委員会が担当していた分野の多くをこの委員会が引き継
ぐことになりました。レイチェル・ロマックスがこの委員会の議長就任を快諾してくれたことを喜んでご報
告させて頂きます。この委員会への付託条項や委員の顔ぶれについては、「アニュアルレポートと会計報告
2013(英語版)」362 頁参照。
将来を見据えて
HSBC が直面している規制及びガバナンスに関する課題に取り組むだけでなく、将来に対する展望を持ち続
け、HSBC の戦略実行から生まれる重要な投資機会に重点的に取り組むことが肝要です。その例として、四
つの投資機会の要点を説明します。
まず、貿易についてです。HSBC は貿易と投資のために資金を供給することを目的として設立されました。
HSBC が活発に事業を展開しているアジア、中東、中南米の間の貿易及び資本の流れは 2050 年までに現在
の 10 倍になる可能性があります。人民元の国際化では、HSBC はすでに国際的な銀行としては最大の実績
を上げており、この機会をさらに活用することになるでしょう。
第二に、世界的に人口が高齢化しているため、退職後に備えた個人貯蓄も大幅に増やす必要性が生じていま
す。HSBC の調査によれば、世界的にみて全体の 48%が退職に備えた貯蓄を行った経験が全くなく、56%が
十分な備えがあるとはいえないことを認めています。
第三に、世界人口の増加に伴って、2050 年までに増加するとみられる 20 億人の生活を支えるエネルギー、
5
グループ会長のご報告(続き)
HSBC ホールディングス plc
水、食料を供給するための技術及びインフラに対する投資資金の差し迫った需要があります。
第四に、最新のデジタル技術と膨大なデータ量によって可能となる恩恵を HSBC の顧客に提供するために投
資する必要があります。
ここに挙げたものは、今後見込まれる変化のうち、HSBC の顧客が、自らの資金ニーズと願望によりよく対
応できるようになるために、銀行として応える必要がある変化のごく一部に過ぎません。
投資機会は明確です。これら投資機会の提供で信頼されるパートナーになるというコミットメントが、
HSBC の戦略の中心になっています。HSBC の強みは、そのネットワークの強い競争力と広がりに加えて、
ユニバーサル・バンキング業態のメリットにあります。この戦略の詳細については “Strategic Report ”をご参
照ください。
最後に、HSBC の 2013 年の業績及び今後の経営計画は、従業員各位の貢献とコミットメント、顧客、取引
先企業、株主各位の継続的なご支援、規制当局の信頼、さらに広くは、一般市民の信頼に基づくものです。
この場を借りて、取締役会を代表し、従業員の皆さんの努力と HSBC に対する変わらぬ忠誠に感謝し、また、
顧客各位および規制当局の方々には、引き続き皆様に信頼していただけるだけでなく、信任に値する企業で
あり続けることに重点を置いた経営を行っていくことを約束させていただきます。
6
HSBC ホールディングス plc
グループ・チーフ・エグゼクティブ
グループ・チーフ・エグゼクティブのビジネス・レビュー
スチュアート・ガリバーによるレビュー
2013 年は HSBC の戦略推進の第一段階の最終年にあたりました。これまでの 3 年間、HSBC を再構築し、収
益力を強化する取り組みを私たちは着実に続けてきました。そして現在の当グループは、2011 年当時より
も効率的かつシンプルな体質になり、強い潜在成長力を備えています。
私は 2011 年に、当グループの事業目的実現を念頭に、世界をリードする国際銀行としての地位を確立して
いくための戦略を打ち出しました。これは2つの大きな潮流を捉えようとするもので、 潮流のひとつは国
際貿易や資本取引のたゆみない成長、そしてもうひとつは特にアジアや中東、中南米における富の創造です。
この 3 年間、この戦略を行動に移しつつ、より効率的な資本活用、組織効率向上、成長力強化を追求してき
ました。
2011 年以後、HSBC はかなりシンプルになりました。非戦略的事業ないし非中核投資案件の合計 63 件につ
いて、売却あるいは業務を停止し、2013 年にはそのうちの 20 案件を処理しました。こうして約 950 億米ド
ルのリスク加重資産が削減される可能性があり、それは 2010 年末のリスク加重資産全体の約 9%に相当し
ます。これまでに、900 億米ドル相当のリスク加重資産を分離しました。さらに約 50 億米ドル相当を今後処
理することになると思います。
経営手法も変革し、コスト抑制に取り組みつつコスト管理を容易にしました。 堅実なビジネスモデルを取
り入れ、グローバルレベルで事業と機能を再編しました。さらに管理職階層を省いてより大きな権限を一般
社員に与え、意思決定を円滑化し、官僚主義を排しました。フルタイムの従業員の数は、主に、資産売却と
コスト削減プログラムを通じて、2011 年の 29 万 5,000 人から 2013 年末には 25 万 4,000 人まで絞り込みまし
た。 持続的コスト削減額をさらに 15 億米ドル上積みし、2011 年以降の年率換算で合計 49 億米ドルとなり
ました。これは目標の 25 億~35 億米ドルをゆうに超えるもので、2014 年も順調です。英国顧客補償プログ
ラムと再編コストを除いた恒常通貨ベースの営業費用は、2013 年には 2010 年とほぼ水準まで低下しました。
これは当グループの持続的コスト削減と事業売却が奏功し、インフレ圧力や銀行税引き上げ、事業戦略投資、
リスク管理とコンプライアンスへの投資などから生じるコスト増が相殺されたことを意味しています。
HSBC は国際的な貿易、資本取引が行われる市場の 90%をカバーし、その動きを捉えることができています。
また、当グループ独特のネットワークの強みを生かす方法を追求してきました。
顧客層の拡大につながるプロダクト開発に注力し、グローバル事業の間での協調関係を深めて収益を伸ばし
てきました。また香港、中国本土、ドイツといった戦略的市場では、投資や幹部人材採用を通じてグローバ
ル事業を強化してきました。中国人民元の取り扱いでは、2013 年アジアマネー誌オフショア人民元サービ
ス調査で世界首位と認定されました。その地位をより確固たるものにするために、アジア市場の主役として
の強みと世界的事業展開を結びつけました。 大中華圏市場で当グループが主役であることは、点心債の発
行引受額や香港の M&A 取扱金額のリーグテーブルで首位に立っていることに反映されています。在ロンド
ンの人民元・適格外国機関投資家を顧客とする初の保管銀行となったこともその表れです。
世界の主要な取引経路における HSBC グループの存在感を生かして、当グループは国際事業の成長を狙う企
業を支援することができます。 2013 年だけでも、カナダ、エジプト、フランス、メキシコ、トルコ、UAE、
英国、米国で世界市場を目指す中小企業の資金調達に資するファンドを立ち上げました。米国や中国本土、
ドイツを中心に都市ごとの投資を通じた国際ネットワークの確立への取り組みを継続しています。また、中
国本土との交易を行う企業を支援するために世界的ネットワークで展開するチャイナ・デスクが、顧客企業
を支援しています。
さらに、個人のお客様の希望をかなえるお手伝いもしています。例えば、英国では 2013 年に、3 万人以上の
住宅一次取得者に 38 億英ポンド(60 億米ドル)の住宅ローンを提供しています。
そして、個人のお客様の利便性を高めるモバイル・アプリを主要 25 市場でスタートさせました。2013 年は
250 万ダウンロードでした。
このような取り組みを通じて、2011 年以降の事業売却で消失した売上高の約 3 分の 1 を他事業の成長で既に
回復させることができました。
7
HSBC ホールディングス plc
グループ・チーフ・エグゼクティブのビジネス・レビュー(続き)
2011 年以降には大きな進展がありましたが、2013 年末目標のすべてを達成したわけではありません。報告
ベースのコスト効率比率は 59.6%、株主資本利益率は 9.2%といずれも目標レンジ未達でした。理由の一部
に英国顧客補償プログラムの影響があります。また、中期的に富裕層ビジネスからの収益を 30 億米ドルの
目標に到達させるためには一段の取り組みが必要になっています。
グループ業績の概要
2013 年の業績は 2011 年にスタートさせた戦略的取り組みの効果を映し出しています。
2013 年の報告ベースの税引前当期純利益は 226 億米ドルと前年比で 19 億米ドル増、営業ベースの税引前当
期純利益は 216 億米ドルと同 63 億米ドル増でした。2013 年の営業ベースの収益はコストよりも 9%速く成
長しました。
営業ベースの税引前当期純利益は 4 分野のグローバル事業のうちの 3 分野、ならびに中南米をのぞくすべて
の地域で増加しました。中南米地域の業績は経済減速とインフレ圧力の影響を受けましたが、事業ポートフ
ォリオの焦点を当グループの優先市場であるブラジル、メキシコ、アルゼンチンに定め直すなどの大きな進
展がありました。
商業銀行事業では、営業収益増とコスト減によって営業ベースの税引前当期純利益が 5%増となりました。
収益拡大は、スプレッド縮小によって一部相殺されたものの、貸付手数料の増加と他のグローバル事業との
協業の円滑化を伴ってバランスシートの成長に反映されています。ただし、主に中南米市場でのローン債権
の減損処理費用が増加したため、増収要因の一部は相殺されました。
グローバル・バンキング&マーケッツ事業の営業ベースの税引前当期純利益は 15%増でした。これは、収
益が拡大し、減損処理費用と信用リスク引当金が減少したことによるものです。収益拡大の一部は、顧客事
業の大半で業績が回復したことによって下支えされています。
北米で消費者金融と住宅ローン貸付事業からの撤退が一段と進んだ結果、リテール・バンキング&ウェル
ス・マネジメント事業の営業ベースの税引前当期純利益は 24 億米ドル増加しました。減損処理費用の軽減
は収益減を補う以上のものになりました。米国市場で撤退中の事業をのぞけば、英国顧客補償プログラム費
用の低下と持続的なコスト削減がリテール・バンキング&ウェルス・マネジメント事業の追い風になりまし
た。また米国子会社の HFC 銀行が取得したローン債権の売却損をのぞいた、香港と欧州での収益成長もプ
ラスに寄与しています。
グローバル・プライベート・バンキング事業においては、年来の問題の解決と、ビジネスモデルおよび顧客
基盤の再構築に継続して取り組んでいます。これが営業ベースの税引前当期純利益が 7 億米ドル減少した理
由のひとつです。資本構成はこの 1 年で強化されました。コア Tier1 資本比率は 13.6%まで上昇し、欧州連
合 (EU) の資本要求指令 (CRD) IV で最終目標とされる普通株式等 Tier1 資本比率は、当グループの推計で
10.9%まで上昇しました。 引き続き将来の資本規制に十分に対応できる状態にあり、規制環境の展開には注
意を払い続けています。
持続的に資本創出して事業を成長させる能力を発揮するとともに、FTSE 指数構成銘柄の中で最も支払配当
額の高い企業としての地位を一段と確固たるものにするべく、積極的配当方針を維持しています。
次の戦略展開
2014 年は戦略推進の次段階の最初の年にあたります。 これまでの 3 年間の経験を踏まえた新しい目標が設
定されていますが、基本的には 2011 年に開始した取り組みを継続させるものです。
昨年 5 月の投資家向け情報更新では、株主資本利益率の目標を 12~15%で据え置きとし、2014~2016 年の
コスト効率比率の目標は 50%台半ばに修正しました。 さらに、2014~16 年の戦略上の優先項目を 3 つとし
て、いずれも同等の重要性をもつものとして発表しました。
第一に、当グループの戦略は、事業と配当を一段と成長させるためにあるということです。リスク加重資産
8
HSBC ホールディングス plc
グループ・チーフ・エグゼクティブのビジネス・レビュー(続き)
を低利回りから高利回りへ再生していく取り組みを続けます。資本戦略は積極的な増配を目標としています。
もし、株主価値を増加させる方法で余剰資本を活用できない場合には、株主承認を得て、資本規制要請を満
たした上で、自社株買いを通じて配当受取りの効果を中和する方法を模索する可能性があります。また、過
去の事業ポートフォリオの段階的縮小を続けて、そこから受ける影響を抑えていきます。
第 2 に、当グループの利益の質を高めると確信できるグローバル・スタンダード計画の推進を継続します。
グローバル・スタンダードが HSBC のすべての活動をガバナンスし、世界的に当グループのガバナンス水準
を一貫して引き上げていくことになります。途絶えることのない金融犯罪の脅威への対応を強化するために、
事業と事業地域のすべてにわたってリスク管理とコンプライアンスに大きな投資を行っています。こうした
投資は当グループの理念に沿った適切なものであり、競争力の源泉にもなると確信しています。
第 3 に、事業プロセスと手続きを合理化することでさらに 20 億~30 億米ドル規模の持続的コスト削減を目
指しています。ただし、コンプライアンスやグローバル・スタンダードの面では一切の妥協を許しません。
当グループの事業や慣習の多くの部分には、またグローバル化や簡素化の余地が十分に残っています。
これらの戦略的優先項目は、世界を代表する国際銀行として HSBC を確立していくビジョンの実現には欠か
せないものです。
今後の見通し
HSBC は、中国本土の今年の経済成長率が 7.4%、英国は 2.6%、米国 2.5%、西欧 1.2%との見通しを維持し
ています。
米 FRB の量的緩和縮小の可能性が初めて浮上した昨年 6 月と今年 1 月には新興市場に急激な売り圧力がか
かりましたが、HSBC ではこれは特別な状況とみており、広く拡大していく脅威だとは考えていません。最
も影響をうけた国々には 2 つの共通項がありました。それは今年実施される選挙の結果が読みにくいという
ことと巨額の経常赤字があるということです。それ以外のメキシコなどの新興市場は、対照的に同じ時期に
格付け会社から格上げされています。総合的にみて、HSBC は新興市場の長期的見通しに楽観的であり、南
南貿易や資本流通の実質的拡大が予想される中から生じる当グループにとっての好機についても強気にみて
います。短期的には新興市場の中の個々の国を、ひとつずつ区別して判断することが重要である点を強調し
たいと思います。ただし、経済環境と経済心理の変化への適応が進む過程において、2014 年にはより大き
な変動があり、市場の動揺も大きくなると HSBC では予想しています。
9
HSBC ホールディングス plc
財務ハイライト
12月31日に終了した事業年度
2013
百万米ドル
2012
百万米ドル
22,565
16,204
8,937
20,649
14,027
7,469
181,871
194,009
1,482,812
2,671,318
1,092,653
175,242
180,806
1,340,014
2,692,538
1,123,943
米ドル
米ドル
0.84
0.48
9.27
0.74
0.41
9.09
18,830
(百万株)
2,070億
米ドル
6.62
英ポンド
18,476
(百万株)
1,940億
米ドル
6.47
英ポンド
期間
1年
期間
3年
期間
5年
107
119
127
125
118
128
141
132
144
183
207
186
通年
税引前当期純利益
親会社株主帰属利益
普通株式配当金
年度末
総株主持分
自己資本総額
顧客勘定
総資産
リスク加重資産
普通株式1株当たり
利益(基本ベース)
配当金
純資産
株式情報
0.50米ドル:発行済普通株式
時価総額
普通株式株価(終値)
2013年12月31日までの株主総リターン
ベンチマーク: FTSE 100
MSCI ワールド
MSCI銀行
地域別の営業成績
12 月 31 日に終了した事業年度
2013
2012
百万米ドル
% 百万米ドル
%
1,825
8,089
7,764
1,694
1,221
1,972
8.1
35.9
34.4
7.5
5.4
8.7
(3,414)
7,582
10,448
1,350
2,299
2,384
(16.5)
36.7
50.6
6.5
11.1
11.6
税引前当期純利益
22,565
100.0
20,649
100.0
法人所得税等
(4,765)
(5,315)
当期純利益
17,800
15,334
親会社株主帰属利益
少数株主持分帰属利益
16,204
1,596
14,027
1,307
欧州
香港
その他アジア太平洋地域
中東・北アフリカ
北米
ラテン・アメリカ
10
HSBC ホールディングス plc
財務ハイライト
事業別の営業成績 1
12 月 31 日に終了した事業年度
2012
2013
% 百万米ドル
百万米ドル
%
リテール・バンキング&ウェルス・マネジメント事業
商業銀行事業
グローバル・バンキング&マーケッツ事業
グローバル・プライベート・バンキング事業
その他
6,649
8,441
9,441
193
(2,159)
29.5
37.4
41.8
0.9
(9.6)
9,575
8,535
8,520
1,009
(6,990)
46.4
41.3
41.3
4.9
(33.9)
税引前当期純利益
22,565
100.0
20,649
100.0
1 別段に記述のない限り、すべての業績は報告ベースの数値。
11
HSBC ホールディングス plc
連結損益計算書
2013 年 12 月 31 日終了事業年度の損益計算書
2013
百万米ドル
2012
百万米ドル
51,192
(15,653)
56,702
(19,030)
純利息収益
35,539
37,672
受取手数料
支払手数料
19,973
(3,539)
20,149
(3,719)
純手数料収益
16,434
16,430
純利息収益を除くトレーディング収益
トレーディング業務に係る純利息収益
6,643
2,047
4,408
2,683
純トレーディング収益
8,690
7,091
(1,228)
(4,327)
1,996
768
2,101
(2,226)
2,012
322
11,940
–
2,632
1,189
221
13,044
7,024
2,100
受取利息
支払利息
発行済長期債およびその他派生商品の公正価値変動分
公正価額で表示されているその他金融商品からの純収益
公正価額で表示されている金融商品からの純利益(損失)
金融投資からの利益(損失控除後)
受取配当金
純既経過保険料
米国支店網、米国クレジット・カード事業、中国平安保険(集団)の売却益
その他の営業利益
78,337
82,545
純既発生保険金および保険契約者債務の変動
(13,692)
(14,215)
貸倒引当金およびその他の信用リスク引当前純営業収益
68,330
貸倒引当金及びその他の信用リスク引当金
64,645
(5,849)
純営業収益
58,796
60,019
人件費
一般管理費
有形固定資産償却費および減損損失
無形資産償却費および減損損失
(19,196)
(17,065)
(1,364)
(931)
(20,491)
(19,983)
(1,484)
(969)
営業費用合計
(38,556)
(42,927)
20,240
17,092
2,325
3,557
税引前当期純利益
22,565
20,649
法人所得税等
(4,765)
(5,315)
当期純利益
17,800
15,334
親会社株主帰属利益
少数株主持分帰属利益
16,204
1,596
14,027
1,307
営業収益合計
営業利益
関連会社および合弁会社からの利益分配金
12
(8,311)
HSBC ホールディングス plc
連結包括利益計算書
2013 年 12 月 31 日に終了した事業年度の連結包括損益計算書
2013
百万米ドル
2012
百万米ドル
17,800
15,334
売却可能投資:
– 公正価値評価益/(評価損)
– 売却により損益計算書に振り替えられた公正価値評価益
– 減損により損益計算書に振り替えられた評価損
–法人所得税等
(1,718)
(1,787)
(1,277)
286
1,060
5,070
6,396
(1,872)
1,002
(456)
キャッシュフロー・ヘッジ
– 公正価値評価益/(評価損)
– 損益計算書に振り替えられた公正価値評価益/(評価損)
– 法人所得税等
(128)
776
(894)
(10)
109
552
(423)
(20)
(71)
(35)
(36)
533
311
222
(1,444)
(290)
(1,154)
72
1,017
(1,128)
2,145
–
(458)
(601)
143
(195)
(391)
196
当期のその他の包括利益/(損失)-税効果後
(3,747)
6,534
当期包括利益
14,053
21,868
当期包括利益の帰属:
– 親会社株主
– 少数株主持分
12,644
1,409
20,455
1,413
14,053
21,868
当期純利益
その他包括利益/(損失)
特定の条件を満たした場合、後の期間に損益として再区分されうる項目:
その他包括利益(損失)のうち関連会社および合弁会社の持分
– 当期持分
– 売却により損益計算書に振り替えられた持分
外貨換算差額
– 海外事業売却により損益計算書に振り替えられた外貨換算差額
– その他外貨換算差額
外貨換算差額に係る法人所得税
後の期間に損益として再区分されない項目:
確定給付年金プラン関連の数理計算上の利益/(損失)
–法人所得税等控除前
–法人所得税等
13
HSBC ホールディングス plc
連結貸借対照表
2013 年 12 月 31 日時点の連結貸借対照表
2013
百万米ドル
2012
百万米ドル
資産
現金および中央銀行預け金
受取為替
香港政庁債務証書
トレーディング資産
公正価額で表示されている金融資産
デリバティブ資産
銀行貸付金
顧客貸付金
金融投資
売却目的保有資産
その他の資産
当期税金資産
前払金および未収収益
関連会社および合弁会社持分
営業権および無形資産
有形固定資産
繰延税金資産
166,599
6,021
25,220
303,192
38,430
282,265
211,521
1,080,304
425,925
4,050
50,939
985
11,006
16,640
29,918
10,847
7,456
141,532
7,303
22,743
408,811
33,582
357,450
152,546
997,623
421,101
19,269
54,716
515
9,502
17,834
29,853
10,588
7,570
資産合計
2,671,318
2,692,538
負債
香港流通紙幣
銀行預り金
顧客勘定
支払為替
トレーディング負債
公正価額で表示されている金融負債
デリバティブ負債
社債
売却目的で保有する処分グループの負債
その他の負債
当期税金負債
保険契約債務
未払費用および前受収益
引当金
繰延税金負債
退職給付債務
劣後債務
25,220
129,212
1,482,812
6,910
207,025
89,084
274,284
104,080
2,804
30,421
607
74,181
16,185
5,217
910
2,931
28,976
22,742
107,429
1,340,014
7,138
304,563
87,720
358,886
119,461
5,018
33,862
1,452
68,195
13,184
5,252
1,109
3,905
29,479
負債合計
2,480,859
2,509,409
自己資本
資本金
資本準備金
その他持分
その他準備金
繰越利益剰余金
9,415
11,135
5,851
26,742
128,728
9,238
10,084
5,851
29,722
120,347
総株主持分
少数株主持分
181,871
8,588
175,242
7,887
自己資本合計
190,459
183,129
2,671,318
2,692,538
負債および自己資本
自己資本および負債合計
14
HSBC ホールディングス plc
連結キャッシュフロー計算書
2013 年 12 月 31 日に終了した事業年度の連結キャッシュフロー計算書
2013
百万米ドル
2012
百万米ドル
22,565
20,649
(1,458)
(2,325)
(2,094)
(3,557)
(1,173)
11,995
(148,899)
164,757
4,479
694
(962)
(4,696)
(7,024)
19,778
(116,521)
89,070
(3,626)
489
(733)
(5,587)
44,977
(9,156)
(363,979)
342,539
(1,952)
441
6,518
(834)
–
2,918
(26)
7,413
377
(342,974)
329,926
(1,318)
241
–
(1,008)
20,905
(863)
(1,804)
1,954
594
投資活動によるキャッシュフロー小計
(6,585)
5,653
財務活動によるキャッシュフロー
普通株式発行による収入
トレーディング目的および投資目的による自己株式の純売却/(購入)
劣後特約付借入による収入
劣後特約付借入金の返済による支出
子会社株式の持分変動による収入・支出
親会社普通株主への配当金の支払額
少数株主持分への配当金の支払額
その他持分保有者への配当金の支払額
297
(32)
1,989
(1,662)
–
(6,414)
(586)
(573)
594
(25)
37
(1,754)
(14)
(5,925)
(572)
(573)
財務活動によるキャッシュフロー小計
(6,981)
(8,232)
現金および現金同等物の純増加(減少)
31,411
(11,735)
315,308
(438)
346,281
325,449
1,594
315,308
営業活動によるキャッシュフロー
税引前当期純利益
調整項目:
-投資活動からの純利益
-関連会社および合弁会社からの利益分配金
-米国支店網、米国クレジット・カード事業、中国平安保険(集団)の売
却益
-税引前当期純利益に含まれるその他非現金項目
-営業資産による収入
-営業負債による支出
-外貨換算差額消却
-関連会社からの受取配当金
-確定給付年金拠出金
-法人所得税等の支払額
営業活動によるキャッシュフロー小計
投資活動によるキャッシュフロー
金融投資購入による支出
金融投資の売却および満期による収入
有形固定資産購入による支出
有形固定資産売却による収入
貸付債権売却による収入
無形資産購入による支出
米国支店網およびクレジット・カード事業売却による収入
その他子会社および事業の売却による収入/支出
関連会社の取得および増加による支出
中国平安保険(集団)売却による収入
その他関連会社および合弁会社売却による収入
現金および現金同等物期首残高
現金および現金同等物に関する為替差損益
現金および現金同等物期末残高
15
HSBC ホールディングス plc
株主資本等変動計算書
2013 年 12 月 31 日に終了した事業年度の株主資本等変動計算書
2013
その他の準備金
資本金
その他
キャッシュ
有価証券
フロー・
資本
その他
繰越利益
評価
ヘッジ
外貨換算
合併
総株主
少数株主
自己資本
準備金
の持分
剰余金
差額金
損益
調整勘定
準備金
持分
持分
合計
百万米
百万米
百万米
百万米
百万米
百万米
百万米
百万米
百万米
百万米
百万米
ドル
ドル
ドル
ドル
ドル
ドル
ドル
ドル
ドル
ドル
ドル
9,238
10,084
5,851
120,347
1,649
13
752
175,242
7,887
183,129
当期純利益
−
−
−
16,204
−
16,204
1,596
17,800
その他の包括利益 (税効果後)
−
−
−
−
(3,560)
(187)
(3,747)
売却可能投資:
−
−
−
−
−
(1,577)
(141)
(1,718)
キャッシュフロー・ヘッジ
−
−
−
−
−
(128)
−
(128)
確定給付年金プラン関連の数理計算上の利益/(損失)
−
−
−
(490)
−
−
−
−
(490)
32
(458)
その他包括利益のうち関連会社および合弁会社の持分
−
−
−
(71)
−
−
−
−
(71)
−
外貨換算差額
−
−
−
−
−
−
(1,294)
−
(1,294)
−
−
−
15,643
−
12,644
1,409
14,053
60
1,168
−
(931)
297
−
297
期首
当期包括利益
(561)
−
−
−
(1,577)
(1,577)
−
(1,577)
−
(128)
−
(128)
(128)
−
(1,294)
(1,294)
27,308
(78)
(71)
(1,372)
従業員報酬および従業員持株制度に基づいて発行された
株式
配当に代えて発行された株式およびそれに基づいて発生
した金額
117
(117)
−
2,523
株主配当金
−
−
−
(9,510)
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
2,523
−
(9,510)
(718)
2,523
(10,228)
配当金に係る税額控除
−
−
−
42
−
−
−
−
42
−
42
自己株式調整
−
−
−
(36)
−
−
−
−
(36)
−
(36)
株式報酬契約費用
−
−
−
630
−
−
−
−
630
−
630
株式報酬に係る法人所得税等
−
−
−
2
−
−
−
−
2
−
2
その他の変動額
−
−
−
18
25
(6)
−
−
37
19
56
子会社の取得および売却
−
−
−
−
−
−
−
−
−
(24)
−
−
−
−
−
−
−
−
−
15
15
9,415
11,135
5,851
128,728
97
(121)
(542)
181,871
8,588
190,459
(24)
支配の喪失を伴わない
子会社持分の変動額
期末
16
27,308
2012
その他の準備金
資本金
その他
キャッシュ
有価証券
フロー・
資本
その他
繰越利益
評価
ヘッジ
外貨換算
合併
総株主
少数株主
自己資本
準備金
の持分
剰余金
差額金
損益
調整勘定
準備金
持分
持分
合計
百万米
百万米
百万米
百万米
百万米
百万米
百万米
百万米
百万米
百万米
百万米
ドル
ドル
ドル
ドル
ドル
ドル
ドル
ドル
ドル
ドル
ドル
8,934
8,457
5,851
111,868
(3,361)
(95)
(237)
27,308
158,725
7,368
166,093
当期純利益
–
–
–
14,027
–
–
–
–
14,027
1,307
15,334
その他包括利益 (税効果後)
–
–
–
321
5,010
108
989
–
6,428
106
6,534
–
–
–
–
5,010
–
–
–
5,010
60
5,070
期首
売却可能投資:
キャッシュフロー・ヘッジ
–
–
–
–
–
108
–
–
108
1
109
確定給付年金プラン関連の数理計算上の利益/(損失)
–
–
–
(212)
–
–
–
–
(212)
17
(195)
その他包括利益のうち関連会社および合弁会社の持分
–
–
–
533
–
–
–
–
533
–
533
外貨換算差額
–
–
–
–
–
–
989
–
989
28
1,017
–
–
–
14,348
5,010
108
989
–
20,455
1,413
21,868
119
1,812
–
(1,337)
–
–
–
–
594
–
594
当期包括利益
従業員報酬および従業員持株制度に基づいて発行された
株式
配当に代えて発行された株式およびそれに基づいて発生
した金額
185
(185)
–
2,429
–
–
–
–
2,429
–
2,429
株主配当金
–
–
–
(8,042)
–
–
–
–
(8,042)
(707)
(8,749)
配当金に係る税額控除
–
–
–
32
–
–
–
–
32
–
32
自己株式調整
–
–
–
2
–
–
–
–
2
–
2
株式報酬契約費用
–
–
–
988
–
–
–
–
988
–
988
株式報酬に係る法人所得税 等
–
–
–
42
–
–
–
–
42
–
42
その他の変動額
–
–
–
(26)
–
–
–
–
(26)
(20)
(46)
子会社の取得および売却
–
–
–
–
–
–
–
–
–
(108)
(108)
–
–
–
43
–
–
–
–
43
(59)
(16)
9,238
10,084
5,851
120,347
1,649
13
752
27,308
175,242
7,887
183,129
支配の喪失を伴わない
子会社持分の変動額
期末
17
Photography: Matthew Mawson
The
Theview
viewfrom
fromHSBC
HSBCBuilding,
Building,88Century
CenturyAvenue,
Avenue,Pudong,
Pudong,Shanghai
Shanghai
BC Building, 8 Century Avenue, Pudong, Shanghai
The
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HSBCMain
MainBuilding,
Building,11Queen’s
Queen’sRoad
RoadCentral,
Central,Hong
HongKong
KongSAR
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The
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HSBCGroup
GroupHead
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Office,88Canada
CanadaSquare,
Square,London
London
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ofthe
therenminbi
renminbi
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Shanghai,Hong
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London
nternationalisation of the renminbi
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thethree
threecities
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China’scurrency,
currency,the
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Hong
Kong
London
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the21st
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century. HSBC
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(RMB).
capabilities
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over50
50countries
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cancount
count
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HSBCservice.
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United
Kingdom
London
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Annual Results
Results 2013
2013
2012年度年次決算
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