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平成4年度 教育研究員研究報告書 中学校 技術・家庭

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平成4年度 教育研究員研究報告書 中学校 技術・家庭
中 学
度
年
4
成
平
教 育 研 究 員 研 究 報 告 書
技術 ・家 庭
東 京 都 教 育 委 員 会
校
平 成4年
度
教 育 研 究 員 名 簿(技 術 ・家 庭)
分科会
区
市
名
第1
世
田
谷
富
士
中
学
校
石
井
肇
立
伊
興
中
学
校
幸
林
誠
川
二
立
国
出
平
井
中
田
両
国
浮
間
電
足
江
戸
国
気
第2
日
の
墨
情
北
学
校
之
江
名
立
中
第
一一
学
中
学
氏
校
名
◎芦 崎
隆
夫
校
佐
藤
一
好
学
校
山
下
文
吾
中
学
校
児
玉
憲
明
中
学
校
酒
井
利
幸
校
戸
谷
康
英
校
田
極
政一郎
報
板
橋
高
基
武 蔵 村山
第
礎
稲
城
稲
城
第
三
中
学
校
○菊
地 正
江
東
第
二
大
島
中
学
校
◎松
本 美登志
家
葛
飾
本
田
中
学
校
O渋
谷
庭
調
布
第
七
中
学
校
生
町
田
南
活
小
平
小
品
川
伊
家
大
田
大
庭
中
野
中 野 富
生
杉
並
荻
窪
中
活
練
馬
田
柄
中
第3
第4
島
第
一
二
中
中
学
中
平
学
第
一
藤
森
中
中
東
中
士
学
学
学
美
絹
子
秋
庭 英
子
校
滝
田
禮
子
校
北
原
輝
美
○小 野 田
祥
子
礼
校
校
小
林
美
校
佐
野
晴 子
学
校
小
山 智
子
学
校
守
屋 玲
子
見 中 学
◎
担当
学
世話人
○
副世話人
教育庁指導部中学校教育指導課指導主事
太
田 達
教育庁指導部中学校教育指導課指導主事
倉
持
郎
眞由美
次
目
研 究 主題 設 定 の理 由 とそ の 研 究の 進 め方
1
1
研 究主題設定 の理 由
2
分 科 会 の 構 成 と研 究 の 主 な 内容
2
研 究 内容
H
気 〕
〔電
1研
究 の進 め 方
2研
究 の内容
実 態調 査 の 結果 及 び考 察
(1)
(3)指
(2)指
導計画
(4)資
料
7・
3
導 事例
3
研 究 の ま とめ と今 後 の 課 題
〔情 報 基 礎 〕
究の進め方
2研
究の内容
実 態 調 査 の結 果 及 び 考 察
(1)
(3)指
②
指導 計 画
導計画
(4)資
料
4昌
(2)指
研 究 の まと め と今 後 の課 題
-⊥
料
-■
(4)資
9臼
3
導事例
R)
1研
〔家 庭 生 活 〕 「衣 生 活 に関 す る仕 事 」
1研
究の進め 方
2研
究 の 内容
実 態 調 査 の結 果 及 び 考 察
(i)
(3)指
Qり
¶
■
3
導事例
研 究 の ま とめ と今 後 の 課 題
〔家 庭 生活 〕「食 生 活 に 関 す る仕 事 」
究 の進 め 方
2研
究 の 内容
実 態調査の結果 及び考察
(1)
(3)指
3
導事例
0
り白
1研
②
指導計画
(4)資
研 究 の ま とめ と今 後 の 課 題
料
24
一i一
研
究
主
題
生 徒 一 人 一 人 の 意 欲 を高 め 、主 体 的 に
学 習 す る態 度 を育 て る指 導 法 の工 夫
1研
1研
究 主 題 設 定 の理 由 と研 究 の 進 め 方
究主 題設 定 の理 由
新 学 習 指 導 要領 にお い て は 「自 ら学 ぶ 意 欲 を も ち,社 会 の変 化 に主 体 的 に 対応 で き る人 間
の 育成 を 図 る こ と。 基礎 ・基 本 を 身 に付 け る こと。 」が 求 め られ て い る。
技 術 ・家 庭 科 に お いて は,主 体 的 な実 践 活 動 や 問 題 解 決的 学 習 な どの一 層 の 充 実 を図 る こ
とが 必 要 で あ り,学 習 指 導 で は単 な る知 識 や技 術 の 習 得 に終 わ る こ とな くfそ れ ら を積 極 的
に活 用 し,生 活 を工 夫 した り創 造 し た りす る能 力 と,実 践 しよ う とす る意欲 的 な態 度 を 育 て
る こ とが 重 視 さ れ る。
一方
社 会 には 生徒 の興 味 ・関 心 を引 きつ け る様 々な製 品 が 広 く出回 って い る。 生 徒 は 自
分 の 欲 求 どお りに,完 成 度 の 高 い 製 品 を手 に入 れ る こ とが で き る。 これ らの 状 況 は結 果 的 に
生 徒 の 浪 費 や使 い捨 て の感 覚 を助 長 す る だ け で な く,仕 事 の楽 しみ や 完 成 の 喜 び を体 得 で き
ず,創 意 工 夫 す る意欲 を阻 害 しか ね な い こ と も考 え られ る。 技 術 ・家 庭 科 の 学 習 に お い て も,
生 徒 は実 験 や実 習 には 意欲 や 関 心 を示 す が,製 作 にい た る まで の 基礎 的 ・基 本 的 な学 習 に は
興 味 を示 さ ない 傾 向 が あ る。
そ こで,生 徒 一 人一 人 の 意欲 を高 め,主 体 的 に学 習 す る態度 を育 て る ため に は,次 の よ う
な点 を重視 し指 導 方 法 を改 善 す る必 要 が あ る と考 え た。 第一 に,家 庭 生 活 や社 会 生 活 との か
か わ り を理 解 させ,基 礎 的 ・基 本 的 な 内 容 を意欲 的 に学 ぶ 態 度 を養 う。 第二 に,個 に応 じた
実 践 的 ・体 験 的 な指 導 を通 して,生 徒 が 主体 的 に学 習 す る態 度 を 養 う。 第三 に,生 徒 が 学 習
した 内 容 を積 極 的 に活 用 し,進 ん で 創 意 工 夫 す る能 力 と実 践 す る力 を 態度 を養 う こ とで あ る。
以 上 三 点 を 考慮 し,生 徒 一 人一 人 の 意欲 を高 め る指 導 法 の工 夫 や,教 材 教 其 の 開 発 を通 し
て,生 徒 が 主 体 的 に学 習 に取 り組 む 指 導 法 の 工夫 につ いて 研 究 を 進 め る こ と と した。
2分
科 会 の構 成 と研究 の主 な 内容
各 分 科 会 毎 の 研 究 主題 は,次 の通 りで あ る。
(1)〔 電
気 〕電 気 設 計 に 役立 つ 基 本 的 な トラ ン ジ ス タの 働 きを理 解 させ る 指導 法 の工 夫
(2)〔 情 報 基 礎 〕BASIC言
㈲
語 を 使 っ た プ ロ グ ラム学 習 の 指導 法 の工 夫
〔家 庭 生 活 〕 「食 生 活 に関 す る仕 事 」を理 解 し実 践 す る能 力 を育 て る 指導 法 の工 夫
(4)〔 家庭 生 活 〕 「衣 生 活 に 関す る仕 事 」へ の興 味 ・関心 を高 め 実 践 に生 かす 指導 法 の工 夫
一2一
皿
研 究 内容
〔電
気 〕領 域
1研
究 の進 め 方
(1}領 域 設 定 の理 由
平成5年 度 よ り実 施 され る新 学 習 指 導 要 領 で は,技 術 ・家庭 科 の 「電 気 」は,す べ て の生 徒
に履 習 させ る領 域 と な って い る。 電 気 は,現 代 の 社 会 に は な くて は な らな い存 在 で あ る。 電 気
の 性質 を理 解 し.適 切 に活 用 す る 能 力 を身 に付 け る こ とは,生 活 を=豊か にす る た め に も大 切 な
こ と と考 え られ る。 一 方,「 電 気 」の 学 習で の実 験 ・実 習 に よ る体 験 を通 して,電 気 に 対 す る
科学 的 な 見 方,考 え方 を 育 て,生 徒 の発 想 を活 か しs生 活 の 中 で 実 践 的 に活 用 す る能 力 を養 う
こ と がで き る。 以 上 の こ とを踏 まえ,必 修 領 域 とな った 「電 気 」領 域 を研 究 に取 り上 げ,「 生
徒 の 主 体 的 学 習 態度 を 育 て,さ
らに電 気 回 路 の設 計 に役 立 つ 基本 的 な 半 導 体 素 子 の働 き を理 解
させ る指 導 法 の工 夫 」に つ い て研 究 を進 め る こ と と した。
(2)研 究 の構 想
生 徒 が 「電 気 」の学 習 を進 め て い く上 で,電 気 は 目に 見 え ず,形 に 表 しに くい こ とが,理 解
を妨 げ た り,学 習 意 欲 の 低 下 を招 く原 因 と な って い る。 そ の こ とは,と
くに半 導体 素 子 の 学 習
に お い て,よ り顕 著 に あ らわ れ る。 半 導 体 は現 在 の 電 気 機 器 に 欠 か す こ と がで き な い 素 子 で あ
る が,指 導 が難 しい 面 が あ る。 こ の課 題 を解 決 し,生 徒 に半 導 体 素 子 の仕 組 み や働 きを理 解 さ
せ,主 体 的 な学 習 態度 を育 て る に は,指 導 法 の工 夫 や 教 材 ・教 具 の 開 発 が 必要 に な る。 そ こで,
本 研 究 で は生 徒 に 半 導 体 素 子 を 身近 に 感 じ させ る ため に,簡 単 な 電 気 回路 の学 習 の場 面 で,今
まで の機 械 的 な ス イ ッチ だけ で な く,ト ラ ン ジ ス タや,サ イ リス タな ど を 用 い た 電 気 的 な ス イ
ッチ(回 路)も 併 せ て 取 り上 げ る こ とに した。 この こ と に よ り,生 徒 が,生 活 の 中 で 使 用 して
い る 電 気機 器 の 仕 組 み に興 味 ・関 心 を も ち,基 礎 的 な 知 識 や技 能 を 身 に付 け る こ とが で き る と
とも に,後 に学 習 す る電 気 回 路 の設 計 に応 用 しs発 展 させ る こ とがで き る の で は な いか と考 え
た。 そ こで,生 徒 の 電 気 に対 す る興 味 ・関心 及 び,知 識 な どの ア ンケ ー ト調 査 を行 い,そ れ ら
の結 果 を基 に 次 の よ うな研 究 の構 想 を 立 て た。
①
実態 調 査 の 分 析 ・考 察
②
「電 気 」の 指 導 計 画 及 び学 習指 導案 の作 成
③
教 材 ・教 具 の 工 夫
④
授 業 研 究 及 び検 証
⑤
研 究 の ま とめ と今 後 の 課 題
一
一3一
2研
究 の 内 容
(1)実
態 調 査及 び 考 察
現 在 の 子 供 達 の 生 活 を 見 る と,身
に 関 し て は,一
般 的 に 苦 手 意 識 を も っ て い る 。 そ こ で,電
の 興 味 ・関 心 に つ い て,調
①
の 回 り に は 電 気 製 品 が 多 数 使 用 さ れ て い る 。 し か し,電
査 し て み た 。(都
気 の 学 習 をす る に当 た って生 徒 た ち
内 公 立 中 学 校5校
「電 気 」の 学 習 に つ い て 興 味 が あ り ま す か?ま
た,「
②
《 必 要性 〉
興 味 が あ る60%1無
一 あ る36%1無
電 気 に 関 し て,知
(調 査 対 象:交
抵 抗 器,ダ
い40%必
無い
要82%118%
要80%120%
い64%必
って い る部 品 名 等 を調 査 した結 果 は 次 の通 りで あ る。
流 電 源,直
流 電 源,テ
イ オ ー ド,基 板,コ
ス タ,LSI,以
第 一 学 年953名
電 気 」の 学 習 が 必 要 だ と思 い ま す か
《 興 味〉
男子
女子
気
ー ブ ル タ ッ プO回
ン デ ン サf発
路 計,半
導 体,集
光 ダ イ オ ー ド,接 地(ア
積 回 路,LSD,
ー ス),IC,ト
ランジ
上16個)
① 交 流 電 源,②
直 流 電 源,③Ic,④
半 導体
⑤ ト ラ ン ジ ス タ,⑥
回 路 計,⑦
接地
⑧集
積 回 路,⑨LSI,⑩
テ ー ブ ル タ ッ プ な ど の 部 品 に つ い て は 多 くの 生 徒 が 知 っ て い た 。 ま た,
基 盤 や 抵 抗 器 な ど,他
の6個
③
に つ い て も少 数 な が ら 知 っ て い る と 答 え た 生 徒 も い た 。
② で 調 査 し た 部 品 な ど を 使 って,「 何 か 電 気 機 器 を 製 作 して み たい か 。」 の 質 問 に つ い て の 結
果 は 次 の 通 りで あ る 。
男子
女子
〈考
作 って み た い と 思 う67%
っ て み た い と思 う42
思 わ な い33%
作 っ て み た い と 思 わ な い58%
察〉
「電 気 」の 学 習に つ いて は,女 子 よ りも 男 子 の 方 が興 味 ・関 心 を も って い る が,必 要 性 に つ
い て は,男 女 共 同様 な 結 果 で あ った。 また,電 気 に 関す る部 品等 の 名称 も,生 活 に密 着 して い
る もの は 知 って い る が,ICと
集 積 回路 の よ うに 同 じ部 品で も名称 が 変 わ る と理 解 して い な い
の が 現 状 で あ る。 製 作 に対 して の意 欲 は 男 子 の 方 が 高 い。 以 上 の こ とか ら,電 気1の 領域 に 関
す る 内容 は統 合 整 理 され て も充 分 指 導 して い くこ とが 可能 で あ るが,電 気2の 領 域 に 関す る内
容 は 生 徒 の 日常 的 な 知 識 ・経 験 も浅 く,指 導 に関 して か な りの 工 夫 が必 要 と考 え られ る。
(2)指 導 計 画i指
導 時 間35時
間(本 時6時
一4一
間 目)
指
導
項
目
時間
指
導
目
標
指導上の留意点
卜、矧
1.電
気 と生 活
・身 の 回 り に は 多 くの 電 気 製 品 が あ り,利
1
用す るこ と
・電 気製 品 の 重要 性 を
に よ り生 活 が 大 き く変 化 して きた ことを知 らせ る。
認 識 させ る。
・電 気 エ ネ ル ギ ー は 効
・電 気 エ ネ ル ギ ー は 自然 界 に あ る エ ネ ル ギ ー を利 用 し
て 作 られ て い る こ と を 知 ら せ る 。
率 が悪 い事 に注 目 さ
せ る。
2.簡
単 な電 気回 路
・電 気 回 路 は 電 源
5
・簡 単 な電 気製 品 の実
物 と回 路 図 を用 意 し,
比較 して理 解 させ る。
① 電 気 回路 の仕 組 み
{1)
,負 荷,ス
イ ッ チ,か
ら構 成 され て
い る こ と を 知 らせ る 。
・電 気 回 路 の 要 素 に つ い て 知 ら せ,回 路 図 で 表 す こ と
② 回路 部 品 の働 き と
図 記号
(2)
・簡単 な直 列,並 列回路 を設 計 し,回 路 図 で表 す こ と
・電 子 部 品 に つ い て は
③ トラ ン ジ ス タ を含
(2)
が で き る よ う に す る 。'
・ス イ ッチ に は 機 械 的 な ス イ ッ チ と,電 気 的 ス イ ッチ
が あ る こ と に 気 付 か せ る。
・ トラ ソ ジ ス タ を含 ん だ 簡 単 な 回 路 の 働 き に つ い て 知
深 入 りしな い。
・ス イ ッチ は 負 荷 を コ
ン ト ロ ー ル して い る
こ と を お さえ さ せ る 。
が で き る よ う に す る。
ん だ簡 単 な 電気 回
路 の作 成
り,簡 単 な実 験 装置 を使 い,回 路 を組 み 立 て る。
←
3.電 気 機器 の仕組
み
① 電 気機 器 とエ ネル
中
・光
7
(1)
・電気 機器 が どの よ うな形 で 電気 エ ネル ギ ーを利 用 し
(3)
(3)
・照明 器 具,電 熱 器 具,電 動 機 情 報伝 達 の機 器 等 の
仕 組 み と回路 構 成 を知 らせ る。
・伝 導材 料 ,絶 縁 材 料,半 導 体材 料 につ い て特 徴 使
ギー
て い る か 理 解 さ せ る。
② 電気 機器 の仕 組 み
③ 電 気 機 器 に使 用 さ
れ てい る材 料
熱
,動
伝 達 の4つ
力,情 報
の う ち,
現在は情報伝達の機
器 が 急激 に発 展 して
い るこ と に注 目させ
る 。
用方 法 につ い て知 らせ る。
中
4.電
気 機器 の保 守
・電 気 機器 の 異常 に気付 き,故 障 の状 態 と原 因 に よ り, ・実 際 の経 験 を参 考 に
適 切 な処 置 が で きる よ うに す る。
して 身近 な こ と と し
8
点検
① 電 気 機器 の 点検 と
修理
② 室 内 配線 の 仕組 み
③ 回 路 計 の使 い 方
(2}
・短 絡,断
線,接
触 不 良 な どの 原 因 を 知 ら せ る 。
(2)
{4)
・過 熱,漏 電 感 電 の原 因 を知 らせ,事 故 を防止 させる
・定 格電 流 定 格 電圧 につ いて 知 らせ る。
。 ・回路 計 を生徒2人 に
・回 路 計 の 名 称,測 定 の 範 囲,測 定 の 仕 方 を 知 らせ る 。
・電 流,電 圧,抵 抗,導 通 ,絶 緑 試 験 の 方 法 を 知 ら せ
5.簡 単 な電 気機 器
の設 計 と製 作
① マ ルチ報 知器 の 設
計
② マル チ 報知器 の 製
作
6,日
12
(21
UO}
常 生 活 や産業
対 し て1台
用 意 す る。
・完 成 品 を 用 意 す る。
・回 路 図 と し て ま と め
させ る。
に付 け させ る。
・電 子技 術 と生 活 との 関係 や,電 気 と生活 や 産業 との
2
の 中 で果 た してい
る電 気 の 役割
㈲
実 際 に測 定 で き るよ うに す る
・自分 の製 作 す る報知 器 を選 択 し
え させ る
,そ の電 気 回路 を考
。
・回路 に必 要 な材 料,道 具の 準備,部 品 の検 査 部 品
の 取付,調 監 検 査 の仕 方 につ いて 実習 を通 して 身
て とらえ させ る。
発 達 に つ い て,そ
の 良 い 面,悪
・VTR
,資
料
い 面 両面 に つ いて 考
え させ る。
指導 事例
ア
領
域
イ
本 時 の 目標
「電 気 」
①
ス イ ッ チ に はs機
械 的 ス イ ッ チ と 電 気 的(無
接 点)ス
イ ッチ が あ る
こ と を知 る。
②
トラ ン ジ ス タ を 含 ん だ 簡 単 な ス ィ ッ チ ン グ 回 路 を 組 み,そ
や トラ ン ジス タ につ い て 知 る。
ウ
指 導 の 展 開(2時
間)
一5一
の仕 組 み
一
1導
指導事項
時間
前時 の 学 習の
15
学
習
活
動
・簡 単 な電気 回路 を回 路 図 を作
復習
教 材 ・教 具
指 導 上 の 留 意 点
一
・電 源 ,負 荷,ス
イ ッチ
ワ ー ク シ ー
ト
導線
それ ぞれ1個 か らな る回路 を
成 す る。
本 時 の学 習 目
標 の把 握
1
設 計 させ る。
・回 路 が 正 し く で き た か 確 認 し,
・考え た回路 を実 験 盤 を用 い て
実 際 に組 む。
入
部 品 を適 切 に使 用 したか確 認
実験盤
す る。
各 電気部 品
・短 絡 や極 性 に つ いて簡 単 に注
意 す る。
電 気 回路 の基
太 要 素 につ い
・実 験 盤 で 組 ん だ 回 路 に つ い て,
10
それ ぞ れ の部 品 を4つ の基本
要 素 に分 類 す る。
て
ス イッチ につ
いて
15
各部 品
・基 本 要 素 の 働 き を 復 習 させ る 。
・実 験 盤 の ス イ ッ チ をQNOFF
・ ス イ ッ チ が 回 路(電
キ
流)の
断
続 を して い るこ と に気付 か せ
る。
'腰 馳 ≦
隼ζ乱 画黎 讐
1
い る こ と を 観 察 させ る。
ツ チ)6zつ
・直 接 ス イ ッ チ に 触 れ ず に 電 気
zo
い
・ リ モ コ ンや
,そ
の 他 の セ ン サ
機器 を操 作 で き るもの につ い
一 スイ ッチ な どを用 意 し
て 考 え,発
間 に合 わ せ て提 示 す る。
表 す る。
・応 用例 を もと にそ の作動 原 理
て
ト
実験盤
調 す る。
を す る こ と を 確 認 す る。
電 気 ス ィ ツチ
(無 接 点 ス イ
ワ ー ク シ ー
・電 気回 路 の基 本 要素 の は た ら
きを復 習す る。
し,ス イ ッチ の は た ら き に つ
い て考 え る。
・全 て の ス イ ッ チ は 電 流 の 断 続
展
、
。電 気 回路 が 常 に4つ の 基本 要
素 で構 成 され て い るこ と を強
を 考 え,ワ
ー ク シ ー
トに ま と
め る 。
・ス イ ッ チ に は,機
的(無
接 点)ス
械 的 と電 気
イ ッ チ の2っ
,発
・応 用 例 を 提 示 し,観 察 させ,
何 が ス イ ツチの 働 きを して い
る か,考 え さ せ る。
・2つ ス イ ッ チ の 仕 組 み の ち が
い に つい て簡 単 に説 明す る。
が あ る こ とを実 験盤 を用 い て
15
10
開
15
確 認 す る。
・各 班 の 実 験 盤 の ス イ ッ チ と 電
テ レ ビ,フ
ラ ワ ー ロ ツ
ク.セ
ンサ
一 ラ イ ト等
旨
開閉 ス イ ツ
セ ンサ ー ラ
・ トラ ン ジ ス タ の 極 性 に つ い て
は全 体 で説 明せ ず,期 間巡 視
しなが ら質 問 に答 え る形 で 指
・ トラン ジスタが 電気 的 ス ィ ッ
導 し,後 に 全 体 で 指 導 す る。
リ トラ ン ジ ス タ が 電 気 的 ス イ ッ
チの 役割 を果 た して い る こと
チの 役割 を果 た して い る こと
につ い て班 で 話 し合 う。
・ トラン ジスタ の動 きにつ い て
に つ い て 知 らせ る 。
・ トラン ジス タにつ い て コン ビ
ユ ー タ の シ
・ トラン ジス タの図 記号 や 電極
の 名 前 に つ い て 知 る。
ト
リモ コンや
チ
子 部 品 を入 れ 替え,作 動 す る
回 路 を組 む 。
理 解 す る。
ワ ー ク シ ー
ミユ レ ー シ ョ ン を
用 い て 理 解 させ る 。
・増 幅 作 用 に つ い て は,名 称 に
つ い て知 らせ る だけ にす る。
イ ト等
実験盤
トラ ン ジ ス
タ を含 ん だ
ス イッチ盤
トラン ジス
タの拡 大模
型図
コ ン ピ ュ ー
タ
シ ミ}レ
『
シ ョ ン
ワ ー ク シ ー
ト
ま
ま とめ
と 1
め
工
評
ro
・今 日の 学 習 を ま と め,自 己 評
価 をす る0
・用 具 の か た づ け を す る 。
・本 時 の学 習 内容 の 再確 認 させ ,
ワ ー ク シ ー トに ま と め さ せ る。 ト
・次 回 の 予 告 を す る。
一
一一
生徒 が 意 欲 を も って 主 体 的 に学 習 に取 り組 ん だ か。
②
機 械的 ス イ ッチ と電 気 的(無 接 点)ス
オ
一
価
①
③
ワ ト ク シ →
イ ッチ の違 いが 分 か った か 。
トラ ン ジス タに興 味 を も った か 。
授 業 の 結 果 と考 察
前 時 で学 習 した回 路 の 学 習 を も とに 実験 盤 上 で 電 気 回路 を 自由 に 組 む こ とで ・ 生 徒 は い ろ
い ろな 部 品 を 自 由に 選 び,試 行 錯誤 しな が ら工 夫 し,条 件 を満 たす 回路 を作 った。
ま た 自動 ドアな どの よ うに何 気 な く利 用 して い る もの の仕 組 み な ど を考 え る こ と に よ って
一6一
セ ンサ ー を 用 い た 回 路 に,た
と に よ り,さ
いへ ん興 味 を も った。 電 気 の 流 れ を シ ミュ レー シ ョンで 見 る こ
ら に トラ ン ジ ス タ の 作 用 に つ い て 理 解 を 深 め た 。 事 後 の 感 想 の 中 で トラ ン ジ ス
タ を 用 い た 回 路 を 作 って み た い と い う も の も い くつ か あ っ た 。
㈲
資 料(実
験 盤 と シ ミ ュ レ ー シ ョ ン の 例)
写 真1実
験 盤 と実 験 器 具
写 真2シ
、
〆
ル
亀 舞
ミュ レー シ ョンの 画 面 の 例
・
譲
ぐ
写 真1思
磁
考 を 妨 げ な い よ う,実
入,取
験 盤 と部 品 の 接 続 の 方 法 を 工 夫 し,簡
単 に し か も 確 実 に挿
り外 し が で き る よ う に し た 。
写 真2電
流 の 流 れ 方 の 学 習 を ま と め る 際 に、 シ ミ ュ レ ー シ ョ ン を 用 い た 。 ソ フ トは,図
zsStaffkid98で
3研
撫 沼E;.陣i
作 図 し,ユ ー テ ィ リテ ィ ー のZIMSLIDE。EXEを
を
用 いた 。
究 の ま と め と今 後 の 課 題
(1)研
究の成果
・半 導 体 素 子 を 含 ん だ 条 件 を 満 た す 簡 単 な 電 気 回 路 を 組 み 立 て る こ と に よ っ て
,生
徒 が意欲
を も っ て 主 体 的 に 学 習 す る態 度 を 養 う こ と が で き た 。
・ トラ ン ジ ス タ の ス ィ ッ チ ン グ作 用 を 用 い る こ と に よ り,半
導 体 素子 を身 近 に感 じ させ学 習
意 欲 を 高 め る こ とが で き た 。
・身 近 に あ る,電
気 を コ ン ト ロ ー ル さ せ る 仕 組 み を 提 示 す る こ と に よ り,電
気 に対 す る 興 味 ・
関心 を 高 め る こ とが で きた。
(2)今
後 の課題
・生 徒 の 興 味 ・関 心 を 高め る た め ,電 源 に 交 流 の100Vを
用 い て 電 流 を 制 御 で き る もの で,
安 全 に 配 慮 した実 験 器 具 の 開 発 が望 まれ る。
・簡 単 な 電 気 回 路 と 電 気 機 器 の 設 計 ・製 作 に つ い て は 関 連 つ け て 指 導 す る こ と が で き た が ,
さ ら に,今
後 は 電 気 機 器 の 仕 組 み と保 守 ・点 検 に つ い て も 同 様 の 配 慮 を し た 指 導 方 法 の 工
夫 が 必 要 で あ る。
一7一
〔情 報 基 礎
1研
〕領 域
究 の 進 め 方
(1)領
域 設 定 の理 由
今 日 の 科 学 技 術 の 進 歩,特
ン ピ ュ ー タ(マ
イ コ ン)を
に 半 導 体 素 子 を 中心 と した 電 子 工 業 の 発 達 に 伴 い・私 た ちは コ
内 蔵 し た 様 々 な 電 気 機 器(ク
ー ラ ー・,洗 濯 機
電 子 レ ソ ジ な ど)を
利 用 す る よ う に な っ た 。 こ れ ら の 機 器 は 今 ま で 行 っ て き た 複 雑 な 作 業 も ボ タ ンー つ で で き る よ
う に な り,私
た ち の 生 活 を よ り快 適 な も の に し て くれ て い る。 しか し・ これ らの 機 器 が なぜ キ ー
操 作 だ け で 様 々 な 作 業 を 行 う こ と が で き るの か,ま
の よ う な 働 き を し て い る か な ど に つ い て は,十
そ こ で 私 た ち 研 究 員 は,「
ー
た,そ
こ に使 わ れ て い る コン ピュ ー タは ど
分 に理 解 で きて い な い 現状 が あ る。
情 報 基 礎 」 の 指 導 を 通 し て,こ
れ らの 機 器 を制 御 して い る コン ビ
タの働 きや 仕 組 み を生 徒 に 容 易 に理 解 させ る指 導 に つ い て研 究 を進 め る こ と と した 。
今 回 は,コ
ン ピ ュ ー タ が,設
導 に 生 か す こ と で,コ
定 され た プ ロ グ ラ ム に よ っ て 様 々 な 働 き を 行 う と い う 特 徴 を 指
ン ピ ュ ー タ の 働 き や 仕 組 み に つ い て 指 導 の 効 果 が あ げ ら れ る と 考 え,生
徒 の プ ロ グ ラムの 学 習 を 中心 と した 指 導法 の工 夫 を行 うこ と と した。
しか し,従 来 か ら プ ロ グ ラムの学 習 とい うと,複
雑 な 式 の 羅 列 で あ っ た り,単
い て プ ロ グ ラ ム の 学 習 と し て い る も の が 多 く見 ら れ た 。 そ の た め,得
の 経 験 や 技 能 の 差 が 出 や す く,完
成 した と き の 達 成 感,到
意 な 生徒 と不 得 意 な生徒
達 感 は 高 い も の のsう
っ た 生 徒 に 「 コン ピ ュー タ嫌 い 」 を 生 じ さ せ 易 い 面 が あ っ た 。 そ こ で,私
を で き る だ け 少 な く し,生
に様 々 な 図 形 を か
た ち は,使
ま くで き なか
徒 が 容 易 に 内 容 を 理 解 で き る こ と に 配 慮 し な が ら,市
用 す る命 令
販 の ア プ リケ
ー シ ョ ン ソ フ トの 機 能 の 一 部 を 再 現 で き る 簡 単 な プ ロ グ ラ ム の 作 成 を 学 習 に 利 用 す る こ と で,
生 徒 が コ ン ピ ュ ー タ の 働 きや 仕 組 み に つ い て,理
法 の 工 夫 を 行 う こ と に し た 。 そ の 際,基
解 を 深 め る こ と が で き る よ う な 指 導 内 容 ・方
本 的 な 内 容 か ら 発 展 的 な 内 容 へ と 発 展 さ せ る た め に,
生 徒 が プ ロ グ ラ ムの 改 善 点 な ど を 捜 し,改
善 す る こ と が で き る よ う に す る こ と で,生
徒 が主体
的 に 学 習 に 取 り組 む こ と が で き る よ う プ ロ グ ラ ム を 工 夫 す る こ と に し た 。
(2)研
究 の構 想
研 究 を進 め る に 当 た り,研
究 員 所 属 中 学 校 の 生 徒 に コ ン ピュ ー タ につ い ての 操 作 の経 験 や プ
ロ グ ラ ム に 関 して の 興 味 や 知 識 な ど に つ い て の 調 査 を 行 い,生
徒 の実 態 を踏 ま え な が ら次 の よ
う な研 究 の 構 想 を立 て た。
①
実 態 調 査 の 分 析 と考 察
②
関 係 す る プ ロ グ ラムの 資 料 収 集
④
指 導 計 画 及 び学 習 指導 案 の 作成
⑤
授業 研 究
一8一
⑥
③
プ ロ グ ラムの 作成
研 究 の ま とめ と今 後 の 課 題 の検 討
2研
(1)突
究 の 内 容
態 調 査 お よび 考 察
研 究 を 進 め る に 当 た り,生
徒 の コ ン ピ ュ ー タ に 関 す る 興 味 ・関 心,及
を 調 べ る た め ア ン ケ ー ト調 査 を 実 施 し た 。 こ の 実 態 調 査 は,教
中 学 校 の5校
の 第3学
年 の 生 徒859名
質 問1質
マ イ コ ン と い う言 葉 を 聞 い た
こ とが あ ります か。
知 って い る
質 問2質
フ ァ ジー と い う言葉 を 聞 い た
こ とが あ り ますか 。
ある
85.8%
ない
14.2%
成4年6月
に実 施 した 。
質 問7
コ ン ピ ュ ー タ で プ ロ グ ラム を
組 め ば 自分 の好 きな絵 や 文 字 が
か け る こ とを 知 って い ま すか 。
89.4%
知 らな い
1
ない
育 研 究 員 が 所 属 す る都 内 公立
問4
プ ロ グ ラム とい う言葉 を知 っ
て い ます か 。
69.2%
ある
を 対 象 と し て,平
び プ ログ ラムの 理 解度
知 って い る
72.2%
知 らな い
27.2%
1.'.
問5
マ イ コ ンに プ ログ ラムが 組 ん
で あ る こ とを 知 って い ます か 。
知 って い る
35.3%
知 らな い
64.7%
質 問8
コ ン ピ ュ ー タ で どん な こ とを
してみ た い で す か 。
i 絵 文 字 を書 くこと 41.6%
計算 す る
質 問3
電 気 機 器(洗 濯 機 炊 飯 器 等)
に マ イ コ ンが 使 わ れ て い る こ と
を 知 って い ま す か 。
知 ってい る
43.8%
知 らな い
56.2%
実 態 調 査 の 結 果,生
に,「
プ ロ グ ラム を組 む
質 問6
ゲ ー ムを 自分 で 作 って み た い
と思 っ た こ と が あ り ま す か 。
徒 の 約90%が
ある
57.1%
ない
42.9%
そ の他
・'.
プ ロ グ ラ ム と い う 言 葉 を 知 っ て いる こ とが 分 か った 。 さ ら
占 め て い る 。 し か し,「
い る こ と を 知 っ て い ま す か 」に 関 し て は,約43%の
フ ァ ジー と い う言
電 気機 器 に マ イ コ ンが使 わ れ て
生 徒 が 「知 ら な い 」 と答 え て い る 。 プ ロ
グ ラ ム と い う 言 葉 に つ い て は か な り の 生 徒 が 知 っ て お り,プ
徒 も か な り い た 。 しか し,日
26.7%
い ろい ろ な資 料 を
16.5%
調べる
マ イ コ ン と い う言 葉 を 聞 い た こ と が あ る 」 と い う生 徒 が 約70%,「
葉 を 聞 い た こ と が あ る 」が 約85%を
8.1%
ロ グ ラ ム を 組 ん で み た い と い う生
常 の 生 活 で コ ン ピ ュ ー タ が ど の よ う な場 面 で 使 わ れ て い る か は,
あ ま り理 解 され て い な い と い う現 状 が 分 か った。
こ れ ら の 結 果 か ら,導
入 題 材 と し て,プ
ロ グ ラ ム を 通 し て の 学 習 が 適 当 で あ る と 考 え,初
て プ ロ グ ラ ム を 組 む 生 徒 か ら 習 熟 し て い る 生 徒 ま で,生
徒 一 人 一 人 の 意 欲 を高 め,主
習 す る 態 度 を 育 て る指 導 法 の 工 夫 に つ い て 研 究 す る こ と と した 。
一9一
め
体 的 に学
指導計画
指 導 時 間30時
指 導項 目
私 た ちの
生活とコ
ン
ヒ。ユ
・
一
指
導
間
目
指
標
・家 庭 や 社 会 で の コ ン ピ ュ ー タ
させ る。
コン ピュ
一 タの 操
作 とソフ
トウ ェ ア
の利用
・ コ ン ピ ュ ー タ の 基 本 構 成 を知
らせ,基
・ 日常 生 活 の 中 で の コ ン ピ ュ ー タ利 用
・ 日常 生 活 の 中 で コ ン ピ ュ ー タ に よ る
・ コ ン ピ ュ ー タ の 起 動 ・終 了 の 操 作
・漢 字 変 換 の 方 法 と操 作
・ユ ー テ イ リ テ イ プ ロ グ ラ ム の 操 作
る 。
・使 用 す る ソ フ トウ ェ ア の 機 能 の 概 要
計 算,そ
。ソ フ トウ ェ ア に よ る 情 報 の 処 理
・問 題 を 解 決 す る 手 段 と し て の 目的 に
・プ ロ グ ラ ム言 語 を通 じて プ ロ
ロ グ ラム
の作成
応 じ た ソ フ トウ ェ アの 利 用 方 法
・ グ ラ フ ィ ッ ク シ ー トの 作 成
グ ラ ミン グ の 方 法 を 理 解 さ せ
・時 間 割 表 の プ ロ グ ラ ム の 作 成
る。
・時 間 割 表 プ ロ グ ラ ム の 線 の 太 さ,色
腫、
簡 単 なプ
・簡 単 な プ ロ グ ラ ム の 作 成 を さ
の変 更
・時 間 割 表 プ ロ グ ラ ムの 文 字 の 大 き さ
せ る。
・プ ロ グ ラムの 作 成 を通 じて プ
ロ グ ラム の 多 様 化,簡
略化に
色 の変 更
・FOR∼NEXT文
つ いて理 解 させ る。
る コ ン ビ
展学 習
ユ ー タの
役 割 と情
・ ア プ リ ケ ー シ ョ ン ソ フ トの 紹 介 に よ
よ って 作動 され て い る事 を理
る,プ
解 させ る。
解
・これか らの 社 会 に お け る コ ン
ピ ュ ー タ の 役 割,望
10
・サ ン プ ル プ ロ グ ラ ム の 活 用 に よ る 発
を させ る。
・ ソ フ トウ ェ ア が プ ロ グ ラ ム に
会 におけ
を使 った プ ログ
ラムの簡 略 化
・自 分 の 能 力 に 合 っ た 課 題 追 求
情報化社
15
と操 作 方法
,図
の他 の ソ
そ の 活用 方法 を考 え させ る。
ロ ク ラム
2
情 報処理の例
・現 代 社 会 に お け る情 報 の 価 値
た情 報 処 理 が で き る よ うにす
フ トウ ユ ア の 種 類 を 知 らせ,
の関係 と
時数
・キ ー ボ ー ドの 操 作 方 法 と 操 作
よ うに す る。
・ ソ フ トウ ェ ア を 適 切 に も ち い
形 処 理,表
コ ン ピ ュ
容
・コ ン ピ ュ ー タ 各 部 の 名 称 と 役 割
本的 な操作がで きる
・ 日本 語 ワ ー ドプ ロ セ ッサ
一 タ と プ
内
の 利 用 を 知 らせ る 。
・生 活 の 中 で の コ ン ピ ュ ー タ に
よ る情 報 の 処 理 に つ い て 考 え
タ
導
ま しい利
用 方法 に つ い て 考 え させ る。
・情 報 の 管 理 の 仕 方 ,モ ラ ル に
ロ グ ラムで 作 動 す る こ との 理
。生 活 を便 利 に,豊 か に す る た め の コ
ン ピュ ー タの 利 用 法
・著 作権 の 問 題 と利 用 者 の倫 理
・個 人 の情 報 の正 しい管 理
つ い て を 理 解 させ る。
報 の管 理
及 び著 作
権
一10一
3
③ ア
指導 事 例
寸
本 痔 の 目標
イ ウ
・プ ロ グ ラ ムの 作 成 と そ の 実 行 を 行 う こ と。
・プ ロ グ ラ ムの 多 様 化 ・簡 略 化 を 理 解 し,そ の 改 良 点 を 考 え る。
授業形 態
第3学
年40名(2名
に つ き パ ソ コ ン1台)
前 時 ま での 内 容
画 面 の 広 さ(グ ラ フ ィ ッ ク画 面,テ
LINEの
練 習(罫 線 を 引 く)
キ ス ト画 面),
}
2単 位 時 間
1
プ ロ ゲ ラ ム の 学 習(LINE,PRINT)
___J
7
2単 位 時 間
ー
1
時 間 割 表 の 作 成(紙 面 に 書 き込 み 等 説 明)
グ ラ フ ィ ク シ ー トへ の 時 間 割 表 書 き込 み 作 業
﹂
時 間 割 プ ロ グ ラ ム 作 成 表 へ の 書 き込 み 作 業
指導展開例
工
一
指
導
入
導
内
容
学
習
活
動
留
前 時 までの確 認
本 時 のね らい
・前 回 ま で の プ リ ン トを参 考 に 作 業 の 流 れ と
LINE命
・罫 線 の み の プ ロ グ ラ ム 作 成 を 行 う
。
・画 面 に結 果 を 表 示 す る
。
令 によ る罫
線 の 引 き方
内 容 を確 認 す る 。・
プ ログ ラムの保 存
(1ine→list→run→
実 行 確 認)
・プ ロ グ ラ ム修 正 を す る
。
・完 成 し た プ ロ グ ラ ム を フ ロ ッ ピ ー デ ィ ス ク
PRINT命
・上 記 の プ ロ グ ラ ム に 続 け て,月
展
に 保 存 す る。
令 で文字
入力
プ ログ ラムの保存
∼土 までの
時間 割表 の 文字 等の 内容 を入 力す る。
・画 面 に結 果 表 示 す る。
・プ ロ グ ラ ム修 正 を す る。
・完 成 し た プ ロ グ ラ ム を フ ロ ッ ピ ー デ ィ ス ク
作 成 した プ ログ ラム に
つ いて の ま とめ
に 保 存 す る。
・プ ロ グ ラ ム を作 成 して の 感 想 や 改 善 点 な ど
を ま と め,発
表 す る。
意
点
分
入 力,読 み 上 げ の 役
割 分 担 を し,交 代 で
行 わせ る。
5
正 しい 手 順 で シ ス テ
ムデ ィ スクを立 ち上
げ させ る 。
正 確 に キ ー 操 作 を行
う こ と を 心 が け させ
る。
20
一
入 力,読 み 上 げ の 交
代 をす る。
日本 語 入力 を正 確 に
25
行わ せ る。
自由 な発想 で意 見 が
発表 で き る雰囲 気作
5
りをす る。
プ ロ グ ラ ムの 多 様 化
開
プ ログ ラムの簡 略化
一
課 題 か らの 発展
プ ロ グ ラ ム の 改 良点
市 販 ソ フ トの 活 用
・時 間 割 表 の サ ン プ ル プ ロ グ ラム か ら下 記 の
こ と を 学 習 す る。
・罫 線 の 太 さ を 変 え る 。
・罫 線 の 色 を 変 え る
。
・文 字 の 大 き さ を 変 え る
。
・文 字 に 色 を つ け て み る
。
・FORNEXT∼
文 に よる罫線 の 簡略 化
準 備 した時 聞割 表の
サ ンプ ル プ ロ グ ラ ム
や プ リ ン ト等 の 教 材
を 活 用 す る。
20
を 理 解 す る。
・課 題 と し て
,時 間 割 表 の プ ロ グ ラ ム の 改 良
点 を考 え る。
・ プ ロ グ ラ ム に よ り 作 動 し、て い る こ と を 知 る 。
15
ま
次回 の予 告
プ ロ グ ラ ム の 印刷
と
完 成 した時間 割表 の
印刷
め
刷 す る。
・画 面 上 の 時 間 割 表 を 印 刷 す る 。
課 題 か らの発展
・改 良 した プ ロ グ ラ ム を 入 力 す る。
・学 習 し た 内 容 に 基 づ い て
,身 の 回 り に あ る
もの か ら プ ロ グ ラム 化 を 図 れ る 内 容 を検 討
練 習問 題
・簡 単 な基 礎 知 識 に 関 す る練 習 問 題 を 解 く。
す る。
オ
一
・次 回 の 授 掌 内 容 を 聞 く
。
・入 力 して で き た プ ロ グ ラ ム を プ リ ン タ で 印
評
価
・プ ロ グ ラ ム の 仕 組 み を 理 解 で き た か 。
・正 し い コ ン ピ ュ ー タ 操 作 が で き た か 。
・課 題 へ の 取 り 組 み が で き た か 。
一11一
10
力
授 業 の 形 態 と考 察
今 回 の プ ロ グ ラ ミン グ の 学 習 で は,生
で1台
の パ ソ コ ン を 操 作 す るの で,2人
作 を す る と き に1入
徒2人
に1台
の 役 割 分 担 を 考 え な け れ ば な ら な い 。 今 回 は,キ
が 原 稿 を 読 み 上 げ も う1人
る な ど の 工 夫 を 行 っ た 。 さ ら に,全
の パ ソ コ ン を 用 い て 授 業 を 行 っ た 。2人
が 打 ち 込 み,時
ー操
間 を 設 定 して キ ー操 作 を交 代 す
て の 生 徒 の 意 欲 を 高 め 主 体 的 に学 習 に取 り組 ませ る た め,
次 の点 に配 慮 した。
① プ ロ グ ラ ム 学 習 を よ り 分 か り や す くす る た め に,ワ
ー プ ロ ソ フ トを 使 っ て,あ
ら か じめ 各 自
の時 間割 表 を 作成 させ る。
② 時 間 割 の レ イ ア ウ トを さ せ る た め,レ
③ 保 存 の 仕 方 を 知 ら せ,適
ィ ア ウ トシ ー トを 使 っ て 作 成 さ せ た 。
宜 に 保 存 さ せ る。
④ 個 々 の 生 徒 の 進 度 を把 握 し な が ら授 業 を 進 め,進
度 に 応 じ て 発 展 課 題 も 用 意 す る。
授 業 後 の 生 徒 の 感 想 は 「難 しか っ た 」 と 答 え て い る 者 が 多 か っ た が,そ
の 内 容 の 多 くは キ ー
ボ ー ドの 操 作 で あ っ た 。 そ の 一 方 で 「楽 し か っ た 」 と 答 え て い る 者 も 多 くs本
学習 についての
関 心 の 高 さ を 示 して い た 。 そ の 他 の 感 想 と し て は 「 コ ン ピ ュ ー タ 時 代 な の に コ ン ピ ュ ー タ の 仕
組 み を知 っ て い る 入 は 少 な い の だ と思 っ た 。 」
又
「数 字 と 文 字(LINE)だ
け で 線 が か け る の に は 驚 い た 。 」 「パ ソ コ ン を 本 格 的 に 使 っ
て い る気 が した 」な どが あ った。
授 業 に お い て は,あ
で のX座
標 とY座
ら か じ め 時 間 割 の レ ィ ア ウ トシ ー トを 作 成 して お い た た め,LINE文
標 の 読 み 込 み が ス ム ー ズ に で き,生
徒 一 人 一 人 が 意 欲 的 に 取 り組 ん で い た 。
ま た 自 分 の 打 っ た プ ロ グ ラ ム が で き 上 が っ て 実 行 さ れ る ま で は,か
て い た よ う だ が,時
令 語 を 使 用 し,時
間 割 表 が で き 上 が る と,生
な りの 生 徒 が 不 安 を 抱 い
徒 は 満 足 し た 様 子 で あ っ た 。 こ れ は,簡
単 な命
間 割 と い う 身 近 な 題 材 を 取 り上 げ た た め で あ る と 思 わ れ る。 ま た,発
展課 題
に つ い て も 意 欲 を も っ て 取 り組 ん で い た 。
3研
究 の ま と め と 今度 の 課 題
(1>研
究 の成 果
・多 くの 生 徒 が プ ロ グ ラ ム を完 成 し実 行 す る こ と が で き,プ
ロ グ ラム を通 して コ ン ピ ュー タ
の 働 きや 仕組 み につ い て 理解 させ るこ とが で きた 。
・難 し い と 思 わ れ が ち な プ ロ グ ラ ム 学 習 を,身
近 な 題 材 を 取 り上 げ る こ と で,生
徒 は,興
味
・関 心 を も っ て 学 習 に取 り組 ま せ る こ と が で き た 。
・保 存 や 読 み 出 しの 操 作 を 行 う こ と に よ り,コ
一12一
ン ピ ュ ー タ の 外 部 記 憶 装 置 に つ い て も理 解 を
深
め
さ せ
る
こ と が
で
き た 。
・ 簡
単
な
プ
ロ
グ
な
の
で 容
今
後
の
課
題
・ 生
徒
が
発
展
課
に 一
層
取
る 必
要
が
あ
る 。
・ キ ー
ボ
ー
の
習
熟 度
に
大
の
発
展
課
題
も 準
備
し て
お
く 必
「 情
報
基
礎
は,生
徒
②
・
ド 操
ラ ム
題
作
等
」 で
噛
易
り 組
の 経
に 生 徒
み
や
が
き な 差
発 展
さ せ
く す
る
た
め
に
は
る 場
合
は
の
違
が
あ
が
あ
る 。
や 学
習
の
要
験
天
す
工
進
度
る
こ
と が
で
当
な
サ
ン プ
習
の
進
度
の
考
慮
し た
評
,適
,学
い
を
き た
。
ル
プ
ロ
グ
ラ ム
を 作
成
違
い
が
出
や
す
い の
で,別
価
の
工
夫
を
行
う 必
要
が
す
あ
る 。
プ
ロ グ
*艸***プ
ラ ム
資 料1
ロ グラム
資 料1******
10SCREEN3CLS3
20WIDTH80.25
30LINE(40,32)一(600,32)
40LINE(40,80)一(600,80)
50LINE(40,128)一(600.128)
SOLINE(40,176)一(600.176)
70LINE(40,224)一(600.224)
師 嗣 酔RUN画
面
資 料2鼎
曽醐
畷 聞割
\
月
火
水
ホ
工
遭嬉
英額
歴 史地 現
瑠料
技 篇 ・蹴 塵
理科
130LINE(200.32)一(200,368)
140LICE(280.32)一(280.368)
15DLINE(3&0,32)一(360,368)
2
英語
公民
国語
数学
鼓 術 ・家 庭
英諸
160LINE(440.32)一(440,368)
170LjNE(520.32)一(520,368)
3
理科
披 術 ・家 庭
4
国語
理科
保健体青
保健体脅
国韻
5
数学
保健体育
鼓学
国語
音楽
80LINE(40.272)一(600.272)
90LINE(40,320)一(600,320)
100LINE(40,368)一(600,368)
食
土
110LINE(90,32)一(40,368)
120LIRE(120,32)一(120,368)
180LIRE(600.32)一(600.368)
190LINE(40,32)一(120,80}
200LINE(280,320)一(360,368)
210LINE.(360,32D)一(44D.358)
220LINE(520.224)一(600.272)
230LtNE(520272)一(600320)
240LICE(520.320)一(640.368)
6
250LINE(0,24)一(296,24)
264LINE(344,24)一(644,24)
270LINE
(38,30)一(38,37Q)
280LINE
290LINE
300LINE
(38,30)一(296,30)
310L[NE
320LlNE
(0,376)一(660,3?fi)
\
\
(344,30)一(602.30)
時間割
冒
学
数
5
語
国
4
570PR里NT
580PRINT"
歴史地理.・
理科
披 術 ・家庭
国語
敷学
技術 ・
家庭
技術・
寂庭
美術
公民
数学
理科
保健体育
保健体育
致学
保健体育
国語
中 タイム
牌*林
土
金
公民
6
590PRINT
600PRLNT
610PRINT"
(学 年 学 級)三
****+**林*榊**榊**********躰***林
木
獄
科
理
3
540PHENT
550PRINT"
560PRINT
英語
水
難
語
英
2
520PRENT"
530PRINT
火
劇
徳
道
1
470PRENT"
480PRINT
490PRENT"
500PRINT
510PRINT
倶楽部
選択
(602,30)一(502.370)
430PRINT"
440PRINT
450PRINT
asOPRINT"
\\
数学
(38,370)一(602,370)
月
900PRINT
410PRINT噸
420PRINT
〔学 年 学 級 ⊃ 三 中3イG
公 民
興術
国語
音楽
倶楽 部
林***生
徒 作 品 例****林
林 艸 艸*寧**艸**寧
串
一13一
■
〔家 庭 生 活 〕(食
1研
生 活 に 関 す る 仕 事)
究 の進 め方
(1)「 家 庭生 活 」領 域(食 生活 に 関す る仕 事)の 設 定 の理 由
生 徒 が 家 庭 の 中 の 仕事 に か か わ る時 間 は 年 々少 な くな って い る現 状 が あ る。 そ の 中 で,食
生 活 に 関 す る仕 事 は女 性 の社 会 進 出 ・加 工 食 品 の 技 術 の進 歩 な ど に よ り今 大 きな変 換 期 を迎
えて い る。 特 に健 康 を維 持 す るた め の 食 生 活 は精 神 的 ・肉体 的 障害 の 原 因 と な る大 切 な問 題
で あ る。 この 様 な状 況 に生 徒 が 家 族 の一 員 と して食 生 活の 重 要性 を 自覚 し,家 族 が お互 い に
理 解 し協 力 し合 い 家 庭 生 活 を よ りよ くす る ため の基 本 的 な事 項 を習 得 し,食 生 活 に 関 す る仕
事 を創 意 工夫 して実 践 す る能 力 を育 て る必 要 が あ る と考 え,新 領 域 「家 庭 生 活 」の(食 生 活
に関 す る 仕事)を 取 り上 げ,生 徒 一 人一 人 が 意 欲 的,主 体 的 に学 習 し,実 践 す るた め の 指 導
法 の工 夫 に つ い て研 究 を進 め る こ と と した。
②
研 究 の構 想
新 領 域 「家庭 生 活 」を研 究 す る に 当 り,学 習 指 導要 領 の 目標,内 容 を十 分 に理 解 を 深 め た
上 で特 に(食 生 活 に関 す る仕 事)に つ い て,次 の よ う に研 究 の 構 想 を立 て た。
①
実 態 調 査 の 集 計 ・分 析 ・考 察 を す る。
②
研 究 主 題 に基 づ い て仮 説 を立 て る。
③
学 習 目標 を明 確 に し,指 導 計 画 を立 て る。
④
教 材 ・教 具 の工 夫 を行 う。
⑤
授 業 研 究 及 び検 証 を行 う。
⑥
研 究 の ま とめ と今 後 の課 題
2研
究の 内容
(1)実 態 調 査 及 び 考 察
家 庭 で の 食 事 の ため の仕 事 に 家族 の誰 れ が か か わ って い る か調 査 した と こ ろ,母 親 が 買 物 ・
調 理 ・配 膳 ・後 片 づ け な どす べ て行 って い る。 生 徒 は小 学 生 の時 に比 べ 食事 の た め の 仕 事 の
実践 は少 な く配 膳 ・後 片 づ け を す る ぐ らい で あ る。 父親 は さ ら に少 な い 。 予 想 以 上 に母 親 の
負担 の 大 きい こ とが この調 査結 果 か ら得 られ た。 そ して生 徒 の 年 令 が 進 む に従 って 母 親 が働
き に 出 る こ とが 多 くな り,そ の た め に食 事 作 りにか け る時 間 が 減 り加 工 食 品 ・市 販 の 総 菜 が
そ の まま食 卓 に並 べ られ た り,外 食 す る機 会 も増 加 して い る。 ま た,家 族 が ば らば らの 食 事
時 間 と内容 で あ る こ と も分 った。
そ こで,家 庭 の食 生 活 を 豊 か にす る た め に,自 分 の家 庭 生 活 を見 つ め,考 え よ う とす る態
度 を 育 て家 族 の一 員 と して の 役 割 を理 解 し,家 族 間 で の感 謝 の 気 持 や 思 い や りを 育 て る。 さ
らに 家庭 の仕 事 を通 して 家 庭 経 済 や 環 境 保 全 の た め の ごみ につ いて も取 りあ げ た授 業 研 究 を
通 して,指 導 内 容 ・方 法 の 工 夫 ・改 善 を行 った。
一14一
(2)指
導 計 画 、 指 導 内 容 ・方 法 の 工 夫(計8時
①
間)
家 庭 生 活 と 食 事 の た め の 仕 事2.5時
間
。
家 族 の 団 ら ん の 絵 や 食 事 の 風 景 を 見 て ,家
。
あ ら か じ め 実 施 し た 「食 生 活 に 関 す る 仕 事 の 実 態 調 査 」(資 料1)の
の 」二で 絵 本 等 の 資 料 を 参 考 に ,今
。
②
家 族 を 設 定 しfロ
主 食,お
か ず,汁
た だ し,簡
③
料2)
間
物 ・飲 み 物 と い う組 み 合 せ で 食 事 作 りの 計 画 を 考 え る 。 班 毎 に 家 族
設 定 に あ っ た 目標 を 立 て,献
用300円,揚
立 を 作 成 す る 。 自 由 献 立 とす る が,調
げ 物 は 不 可,加
全 指 導 は 必 ず 行 う。
習)2時
間
。
各 班 の 目標 と献 立 を 確 認 し て か ら,食
。
食 事 作 り で 出 た ご み の 種 類 や 量 も調 べ て お き,班
。
評 価 表 を 用 い て,一
事 作 りを行 う。
の 記 録 表 に ま と め る。(資
人一
一 人 の 関 心 ・意 欲 ・態 度 を 見 る よ う に 心 が け る
写 真 等 を と っ て お く と,事
ま と め と 今 後 の 課 題1時
。
〔資 料1〕
。又
料3)
ビテ オ や
後 の 指 導 に有 効 で あ る。
間
班 の 食 事 作 り を通 し て 気 が 付 い た こ と を 生 か し,家
る 。(資
理 時 間 約40分,費
工 食 品 の 使 用 可 を 条 件 と す る。
単 に 調 理 室 の 使 い 方 と,安
家 族 の た め の 食 事 作 り(実
④
結 果 を 知 り,そ
の 自分 が 食 事 の た め の仕 事 で 何 が で き るか を 考 え る。
ー ル プ レ ィ ン グ を 行 う 。(資
食 事 作 り の 計 画2.5時
。
庭 を イ メ ー ジす る。
族 の た め の 食 事 作 りの 計 画 を立 て
料5)
食 生 活 に 関 す る 仕 事 の 実 態 調 査(1992年9月
食 事 作 りは 誰 が し ま す か
実 施,第
配膳 す る入 は誰 で す か
田母
[2父
口 自分
騒 その他
ご み は分 別 して 出 し ます か
臼勺
翻母
口 自分
ぷ その地
一15一
一 学 年 生 徒171名)
刀け て いる
臼 籍肝 てな い
㈲
指導事例
ア
小題材名
イ
本 時 の 目標
家族 の た め の 食 事 作 りの 計 画 を立 て る
①
食 事 作 りの ま とめ を通 して機 に応 じ家 族 に合 った 食 事 作 りの 計 画 を 立 て る こ とが 出来 る。
②
食 車 作 りに よ って 出 た ごみ に 関心 を も ち,ご み を 少 な くす る食 事 作 りを理 解 す る。
③
家族 の た め に進 ん で 食 事 作 りを実践 しよ う とす る意欲 を も つ。
ウ
指 導過 程(50分)
学 習 内容
本時の
学 習課題
班の発表
指 導 上 の 援 助 ・留 意 点
・本 時 の 学 習 課 題 を 明
確 に す る。
評価 の観 点
資
料
・班 で 座 わ る 。
・黒 板 に 班 の 目標 を は
班 の 目標
っ て お く。
カー ド
・ス ラ イ ドを 見 な が ら
・前 時 の 食 事 作 り で 作
・創 意 工 夫 した 食
班 長 が 料 理 名 と 目標 や
っ た 料 理 を ス ラ イ ドに
事 作 りで班 の 目標
反 省 ・感 想 を 発 表 す る 。 映 す 。
が 達 成 で きたか 。
(創 意 工 夫)
問題 点 の
明確 化
・黒 板 に 出 さ れ た 反 省
・班 毎 に ま と め る
。
レ 費用'材 料
時
1間 な ど班 の 問 題 点
か ら問題 点 や気 付 い た
こ とを 再 確認 す る。
が 明 確 に 出 来 た か。
(関 心 ・意 欲 ・態
度)
問題解決
・問 題 点 の 改 善 を 班 で
話 し合 い発 表 す る。
・黒 板 に 改 善 点 を ま と
め る。
・班 で 協 力 し 意 欲
的 に改 善 点 が 話 し
合 え た か(意
ス ライ ド
を 見る
・食 事 作 り の ス ラ イ ド
を 見 て,問
題 点 に気 付
き 実 践 カ ー ドに ま と め
欲)
・問 題 点 を 個 人 と し て
・各 自 が 問 題 点 に
ス ライ ド
考 え 実 践 カ ー ドに ま と
気 付 き改 善 点 を ま
実 践 カー
め させ る。
と め ら れ た カ㌔(関
る。
心 ・意 欲 ・態 度)
一Ifi一
ド
り
・生 ご み の 量 カ ー ドと
不 燃 物 の実 物 を見 て こ
・食 事 作 り に か か
・生 ごみ は計 量 した 結
果 を用 意 す る。
生 ごみ の :
わ る ごみ の 量 を把
量 カ ー ド
握 し,分
班 の ごみ
み の量 を 知 り処 理 の 仕
・不 燃 ご み は
方 を 考 え る。
りの と きの もの を 用 意
少 な く した りす る
集計表
す る。
方 法 が 分 か った か。
不燃物
,食
事作
別 した り
(知 識 ・理 解)
。家 族 の た め の 食事 作
計画を
立 てる
り の 計 画 を立 て る 。
。目標 と献 立 を 発 表 す
計画の
発表
/カ ン
・各 自,問
・家 族 の 一 員 と し
題 点 と 目標
の 関連 を 考 え,実 践 力
て 食 事 作 りの 計 画
一 ドに 記 入 させ る
を思 いや りや 関心
。
・献 立 カ ー ドを班 に 渡
を も って 立 て ら れ
す。
た か 。(関 心
・1ケ
月以 内 に食事 作
ビン
/ト 囲
献立 カー
・意 欲 ・ ド
態 度)
りを家 庭 で実 践 し,実
る 。
践 カ ー ドを提 出 さ せ る 。
工
評
価
①
家 族 の た め に 実 践 す る 食 事 作 りの 計 画 が 立 て ら れ た か 。
②
ご み を 少 な くす る 食 事 作 りが 分 か り,食
③
食 事 作 り に 関 心 を も ち,家
事 作 りの計 画 に生 か せ た か 。
族 の一 員 と して の 自覚 が 高 ま った か。
〔資 料2〕
縦 族 の 食 事 作 りの 鳥 に3級3班
1。.も
燕
響識 「ξ「 野
一
。、,。灘
。せ1
・
・
一 難
(婦)財
嵩融
・粥 、
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〕
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戦
品聴纏ヂ
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ド
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ド 噛
譲
難
〈 ロール プ レイ ン グの 風 景 〉
一17w一
窒
㍗fi
議
〔資 料3〕
〔資 料5〕
■
禦 族 の 食 串 な 作 ろ う
く 三,YLL」-」.t.
班の記録表
目幅
期
日/orsタ
日
日 蜘(轍
ご灘._製
許 ん'擢 食べ 艸1喋
⊥年1訊
脅
昏庄 名
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τ ・狐
〔 資 料4〕
班
食 事 作 りの 流 れ 一 覧 表1年3組
ロー ル プ レ イ ング
家
族
構
成
食 事 作 りの 目標
献
立
生 ご み
の
量
父
い と この 大学 生
姉,兄,弟
作 る と き も,後
付 付 けの と きも
協 力 してや る。
サ ン
2
祖 父(肺
父,母
姉,妹
お い し く簡 単 に
出来 る。
料 理 を 作 る。
カ レー ライ ス
野 彙 サ ラ ダ28091
3
祖 父、祖 母
兄,姉
ベ イ ビー
お 麗生 日なの で
豪 華 にす る。
お この みや き
フ ル ー ツ ポンチ
匁
中
栄養 の バ ラ ンス
を 考え た お い し
い もの を 作 る。
ノ¥°ン 、
4
姉,兄
1男
小6女
争・
吐3し ヱ'a/r一
費
用
ン バ
1,350円
1,450円
コ ー ン ス 皿 フ
み ん なが 食べ れ
るよ うな早 くっ
て簡 単 な もの を
作 る。
ス パ ゲ ツテ イ ミ
ー トソ ー ス
6
祖 父
父,母
長 男,長
協 力 して後 片 付
け をす る。
フ レ ン チ トー ス ト、
トマ トrべ 一 コ ソ
8009
1,902円
3309
1,200円
(も%拶
459
1,420円
(も鳴 艶
感
想
れ た。
・ご み が 多 か った 。
・調 理 時 間 が か か っ た 。
・費 用 が か か っ た 。
(もり
鋤
・協 力 し て 作 らな か っ た 。
・同 じ も の を 作 ら な か っ た 。
・飲 み 物 が ほ しか っ た 。
(もり
謹
60分
ゼ リー 、 ス ー プ
(もり8謹
50分
759
1,176円
(もり瀞
煮 こ み 、 ゼll一
や き ソバ
フル ー ツ ポ ンチ
・
色 ど りに注 意 した い。
・誰 も 忘 れ 物 を し な か っ た 。
・豪 華 に 出 来 な か っ た 。
・後 片付 け に時 間 が かか った。
50分
の イタ リア風
お 金の 使 い方 に
工 夫 す る。
ケ ガ を しない。
省
・栄 養 の バ ラ ン ス が 考 え ら
O
スパ ゲ ッテ ィナ
ポ リタ ン
サラダ
祖父
父,兄
姉,妹
⑨
・簡 単 に 出 来 た 。
・野 菜 の 切 り 方 や サ ラ ダ の
60分
グ
見 た 目 が 良 くお
い し く出 来 る よ
うに協 力 す る。
8
謁 β
、劉,臥 少
毘.・渉己
・協 力 出 来 た 。
・お い し く出 来 た 。
(もり瀞
ー
祖 父
父、 母
兄,弟
7
反
40分
5
祖父
兄,姉
妹2人
調理時間
40分
500円
3459
・・
一み.と
計40名
35分
6209
サ ラ ダ
女
爆 …
啄
女 子18名
ドイ ッチ
フ ル ー ツyaチ
ハ
ジ1玲Eあ れ ひ 外 し加'な9虫
ら の・1・4更・・可聖一 κ,可 ジ・'万ヨ
男 子22名
名
1
炎)
トLイ13咀
50分
250q
1,900円
I
一18一
・み ん な で 協 力 し て 出 来 た 。
・お い し く出 来 た 。
・栄 養 の バ ラ ンス が と れ て
い なか った。
・後 片 付 け が 手 早 く出 来 た 。
・作 り方 が う ま くい か な か
っ た け ど協 力 出 来 た 。
・材 料 が 少 し不 足 し た 。
・ケ ガ を し な か っ た 。
・お 金 が か か っ た 。
(も りつ け10分)
▲ 「 ビ ー フ ス トロ ガ ノ フ 」の 材 料
▲ 「 ビ ー フ ス トロ ガ ノ フ 」の 出 来 上 り
ぐ 食 事 作 りで 出 た ご み
5研
究 の ま と め と今 後 の 課 題
(1)研 究 の 成 果
「家 庭 生 活 」領 域 の食 事 作 り は,「 食 物 」領 域 とは 発 想 を 変 え て 班 を家 族 と して 設 定 し,
`
実 習 を 行 った 。 食 事 作 りを家 庭 生 活 や 社 会 生 活 と 関連 させ て,生 徒 が 主 体 的 に問 題 を 解 決 し
て生 活 の 中 で実 践 して いけ る よ うな 指 導 内 容 ・方 法 の工 夫 を し,次 の よ うな効 果 が あ った 。
① ロー ル プ レ イ ングで は 家 族 へ の 関心 が 高 ま る と同 時 に,班 員 同 志 の つ なが りが深 ま りs
後 の 食 事 作 りが 円滑 に行 わ れ た。 ② 班 で 家族 に 合 っ た食 事 作 りの 目標 を 考 え,自 由献 立 を 作
成 し た こ と に よ り,生 徒 は 楽 し く意 欲 的 に しか も主 体 的 に取 り組 ん だ。 ③ 実 習 時 に 出 た ごみ
の種 類 や 量 を記 録 した り他 の 班 と比 較 した り した こ とで,生 徒 は ごみ の 出 し方 に 関心 を も ち,
ごみ を減 らす 方 法 や ごみ 処 理 に気 を使 うよ うに な った。 ④ 実 習 時,問 題 点 に気 付 き解 決 して
い く過 程 で,ビ デ オ や ス ラ イ ドを使 用 した こ とは効 果 的 で あ った。 ⑤ 実 習 の ま とめ が 家 庭 で
の食事 作 りに生 き,実 践 力 に結 び 付 い た。保 護 者か ら も ごみ の こ と な ど反 応 が あ った。
(2)今 後 の課 題
今 回 の 食事 作 りで は栄 養 や調 理 法 に は 触 れ て い な い。 故 に材 料 が 生 か し きれ な い場 面が で
て きたが,「 食 物 」領 域 の 学 習 に興 味 をつ な げて い け ば よ い と考 え る。 生 徒 一 人一 人 の 実 習
時 や 課 題 に取 り組 む 過 程 で の 意 欲 や態 度 な ど情 意 面 の 評 価 につ い て は,研 究 を さ ら に深 め て
い く必 要 が あ る。
一19一
〔家 庭 生 活 〕(衣
1研
生 活 に 関 す る 仕 事)
究 の進 め方
(1)「 家 庭 生 活 」領 域(衣 生 活 に 関 す る仕 事)の 設 定 の理 由
急 激 な社 会 状 況 の変 化 は,家 族 関 係 を希 薄 に し,ひ い て は家 庭 の教 育 力 を低 下 させ て い る。
また,科 学 技 術 の進 歩 に よ り,家 事 を す る機 会 が 減 少 して きて い る。 そ れ に と もない,生 徒
が本 来 家 庭 内 で 身 に付 け させ て い た 家庭 生活 の仕 事 の 基礎 的 ・基 本 的 な知 識 や技 能 が 十 分 に
身 に付 い て お らずfそ の 多 くが 学 校 教 育 に依 存 され て い るの が 現 状 で あ る。 この よ うな状 況
の 中 で,新 設 され た 「家 庭 生 活 」は,家 庭 か らの み な らず,地 域 社 会 か ら も非 常 に期 待 され
て い る領 域 で あ る。 そ こ で,衣 生 活 に 関 す る仕事 につ いて,清 潔 で健 康 な衣 生 活 を維 持 す る
た め に 必 要 な,基 礎 的 ・基 本 的 な 知識 を身 に付 け る こ と に よ り,生 徒 自 らが課 題 を 見 い 出 し,
多様 化 す る衣 生 活 に関 す る情 報 の 中 か ら,よ り適 切 な課 題 解 決 の 方法 を選 び,主 体 的 に判 断
し,実 践 す る生 活 者 の 育成 を 目指 してf本 題 材 を設 定 した。
(2)研 究 の 構 想
家庭 生 活 は,新 学 習 指 導要 領 で新 設 され た領 域 で あ る た め,研 究 を進 め る に 当 た り,目 標
及 び 内容 につ い て理 解 を 深 め た 上 で,次 の よ うに研 究 の構 想 を立 て た。
①
実 態 調 査 の 集 計 ・分析 ・考 察 をす る。
②
研 究 主 題 に 基 づ い て 仮 説 を立 て る。
③
学 習 目標 を 明 確 に し,指 導 計 画 を立 て る。
④
生 徒 の興 味 ・関 心 を高 め,意 欲 的 に学 習 を進 め るた め に,生 徒 自 らの生 活 を見 直 し,家
庭 生 活 の 中 で実 践 で き る よ うな学 習 資料 ・教 材 ・教 具 及 び指 導 内容 ・方法 の 工夫 を行 う。
⑤
授 業 研 究 を 行 い、 その 結 果 を考 察 ・評価 し,学 習 資 料 ・指 導 法 の 工夫 ・改 善 を図 る。
⑥
研 究 の ま とめ と今 後 の 課 題
2研
究 の内容
(1)実 態 調 査及 び 考 察
衣 の仕 事 に生徒 が どれ くらい取 り組 ん で い るか を知 り,実 態 に即 した 授 業 を行 う こ とを 目
的 に,公 立 中 学 校 第 一 学 年 男 女 各150名
計300名
を対 象 に 第一 学期 末 に ア ンケ ー
一 トを実 施
した。 その 結 果 以 下 の こ とが 見 え て き た。衣 生 活 に 関す る仕 事 の 中 で 最 も 日常 的 な衣 服 の 手
入 れ の 流 れ に沿 って 「洗 う 」 「干 す 」 「取 りこむ 」 「た た む 」 「ア イ ロ ンが け 」 「し ま う 」
に つ い て,各 々の仕 事 に つ い て の 実 施 率 を た ず ね た。 「洗 う 」 「干 す 」につ い て は,我 々の
予 想 した とお り 「よ くや る 」と い う生 徒 は1割 強 に と ど ま って い た。 ま た,女 子 に比 べ て 男
一20一
子 の 実 施 率 が 極 め て 低 い こ と は,生
徒 自 身 め 生 活 的 な 自立 を 目指 す 家 庭 科 と 相 反 し・ こ れ か
らの 課 題 で あ る 。 「取 り こ む 」 「 た た む 」 「 し ま う 」に つ い て は 共 働 き 家 庭 の 増 加 の た め か
実 践 す る 生 徒 が 多 く,性 別 を 越 え て 取 り組 み や す い 仕 事 で あ る こ と が 分 か っ た 。 「 ア イ ロ ン
が け 」 は,ほ
と ん ど が 実 践 さ れ て い な い 。 背 景 に は 高 級 な 衣 服 は ク リー ニ ン グ へ 出 し・ 日 常
着 は し わ に な り に く い もの を 買 い 求 め る 傾 向 が あ る と 思 わ れ る。
さ ら に 洗 濯 の 内 容 に つ い て は 具 体 的 に質 問 を 設 け た 。 コ マ ー シ ャ ル が ゆ き と ど い て い る た
め か 洗 剤 を は か っ て 使 用 す る こ と,ス
徒 は 多 い が,表
イ ッ チ ひ と つ で 洗 濯 機 が ま わ る こ と を 理 解 して い る 生
示 を 見 て の 適 切 な 手 入 れ と な る と 理 解 度 は 男 女 と も低 く,小
学 校 で の既 習事
項 の定 着 率 が 十 分 で な い こ とが 分 か った。
以 上 の こ と よ り衣 生 活 に 関 す る 仕 事 の 指 導 はs材
る 力 を 養 い,家
質,汚
れ に応 じた適 切 な 洗 濯 が実 践 で き
庭 で 実 践 し よ う と す る 意 欲 を 育 て る こ と に ポ イ ン トを お い て い くべ きで あ る
と考 え た。
(2)仮
説
意 欲
を 高 めs主
体 的 に 学 習 す る 態 度 を 育 て る 指 導 法 は 次 の よ う
撫
讐,,t.....,,ice,:.,
ほ い ヨ に進 め れ ば よ い と 考 え た 。
幸
藩,:;壽
欄
欝 麟 響 灘ll甑 ち
の_認∵ 禽 藩
すること轡
備
としてとらえることができる・
③ 視聴覚機材(・HP・VTR等)や
囎
標本を活用L,実 践的 防
講
体 験 的 な 学 習 を 進 め る。
④
癒
鯉
了
学 習 の ワ ー ク シ ー トを 活 用 し個 別 学 習 を 援 助 し た り,方
も
臨
講響
向付
け を す る。
㈲
指 導 計 画(計8時
間)
①
洗濯
… …(2)本
②
しみ抜 き
......fit}
③
ほ ころ び 直 し
… …(11
時
訟..
④
衣 の仕 事 の 社 会 化
⑤
衣 服計画
⑥
衣 の仕事の実践計画
⑦
実 践報告
・… 《1)
㌔鰻
㌧
… …(1)
鴇
… …(1)
・… 《1)
一21一
講
曳
懇翻嶺
穿圃
(4)指 導 事例
ア
本 時 の主 題
材質
イ
本 時 の 目標
① 洗 曜 の 仕 事 の 流 れ を知 る。
汚 れ に応 じた洗 濯 の方 法 を知 り,仕 事 の 流 れ を考 え 計 画実 践 で き る。
② 材 質,汚 れ に応 じた洗 剤 の 選 び 方 と洗 濯 方 法 を知 る。
③ 実 験 を通 して 洗 剤 の は た ら き を知 る。
④ 模 擬 体 験 及 び実 験 を通 じて 自主 的 に実 践 す る意 欲 を高 め る。
ウ
指導 過 程
(100分)
指導内容
学 習 活 動
指 導 上の援 助・
留意点
評 価 の観 点
衣 の仕 事 に 対
・提 示 さ れ た ア ン
・ ア ソ ケ ー ト結 果 か
・洗 濯 に 対 す る
す る取 り組 み
ケ ー ト結 果 か ら
ら「洗 う 」「干 す」は
の確認
家 庭 で の 取 り組
実践 で きて い な い
仕 事 の 取 り組
資 料 ・そ の 他
・ア ン ケ ー
ト
結 果T.P。
み 状 態 を確 認
OHP
で き たか 。
み 状 態 を考 え る。
本 時 の 目標 の
確認
洗 濯の役割 を
知る
・本 時 の 目標 を 確
認 す る。
現 状 を認 識 させ る。
・本 時 の 学 習課 題 を
明確 に す る。
(関L・ ・意 欲 ・態 度)
・本 時 の 目標 が
分 か ったか 。
(関心 ・
意 欲 ・態 度)
・外 見 だ け で な く汚
ぜ洗 濯 が 必 要 な
れ た衣 服 が保 健 衛
の 実 験 ビデ
の か を考 え る。
生上
オ(4分)
る 。
身体 によ く
・衣 服 の 汚 れ
な い こ と を強調 す
る 。
・模 擬 洗 鯉 を し て
・模 擬 洗 濯 で は 発表
。模 擬 洗濯 の 発
る。 洗 濯 方 法
洗 う前 にす べ き
者 が ス ム ー ズ に活
表 に 興 味 ・関
を考 え る。
こ と,洗
動 で き る よ う 自然
剤 の選
心 を も って 参
加 した か 。
び方 と洗 濯 方法
な形 で 助 言 す る。
を考 え る。
・発 表 者 の 意 見 と
補 足 意 見 を 出す 。
洗 濯の仕事 に
布
・衣 生 活 の 中 で な
・実 験 ビ デ オ を 見
模擬洗濯をす
・ プ リ ン ト配
・班 で 洗 う前 に す
・動 機 付 け に と ど め
・分 類 し 表 示 を 見 る
性
弱 アル カ リ
性)
・洗 濯 物(Y
(段沁 ・意欲 ・態度)
(創意 工 夫)
シ ャ ツ,G
・洗 濯 に 対 す る
パ ン,毛
興 味,関
確 認 は し ない 。
・洗 剤(中
心が
高 ま っ たか 。
(関 〔
プ 意 欲 ・態 度)
の
セ ー タ ー)
・洗 濯 機
関 す る流 れ を
べ き こ と を話 し
こ と部 分洗 い な ど
・洗 い お け
考 え る。
合 い発 表 す る。
に 気付 か せ る。
・洗 鯉 ネ ッ ト
衣 類 の表 示 を
・組 成 表 示 と取 り
・洗 濯 機 洗 い,手
_22
洗
・取 り扱 い 絵 表
・ 白Yシ
ャ ツ
「
「
知 る。
扱 い絵 表 示 の 意
い,ド
味 を確 認 す る。
ニ ン グの3っ
ラ イ ク リ ー
の方
法 を 確 認 さ せ る 。1
洗 剤 の種 類 と
・衣 服 を 構 成 す る
繊維 に つ い て
繊 維 につ い て 理
知 る。
解 す る。
・洗 剤 に は ,種
類
と液性 が あ る こ
1
示 を理 解 で き
洗 剤(中 性
た か 。
弱 ア ル カ リ)
(知 識 ・理 解)
・繊 維 に つ い て
・組 成 表 示
理 解 できたか。
・取 り 扱 い 絵
(知 識 ・理 解)
衣 服 → 布 → 糸 →III
・洗 剤 に は 中 性 と 弱
・繊 維 の 種 類 に
ア ル カ リ性 が あ る
よ って 洗 剤 の
こ と と,そ
班 の 数分
の特性
液性を選択す
表 示 のTP
・布
,糸
・OHP
る必 要 が あ る
とを 知 る。
を 確認 させ る。
こ とが理 解 で
き たか。
洗 濯 実 験 をす
る 。
・洗 剤 の実 験 の 師
表 とまとめ
適 切 な洗 濯 方
法 を確認 す る。
次時 の 予 告 を
知 る。
化,分
散
レ ー ヨ ン,
・洗 剤 の は た ら
ポ リエ ス テ
再汚染防止 作用 を
きが 理 解 で き
果 を予 想 す る。
確 認 させ る。
た か 。
・洗 剤 液 に 汚 れ た
・洗 濯 機 の 動 き を 想
(知 識 ・理 解)
布(汚 れ 落 ち し
定 して 洗 っ て い る
・洗 剤 実 験 が
や す い 物,落
ち
こ と を 知 らせ る。
で きた か。
に くい 物)と
染
・洗 耀 機 洗 い だ け で
色 布 を 入 れ て撹
は完 全 に汚 れ が 落
拝 す る 等,洗
ちて な い もの が あ
濯
・実験 結 果 を記 入
し,発
表 す る。
ル(綿,毛
(知 識 ・理 解)
範 を見て実験結
実 験 をす る。
実験結果 の発
・浸 透 ,乳
・布 地 サ ン プ
(関 」・・意 欲 ・態 度)
(創 意 ・工 夫)
ル)
・洗 剤 液
・毛 糸
,す
油,白
す
い布
・ ビー カ ー
・ ガ ラ ス棒
・汚 れ た 布
・染 色 布(イ
色布 と
・実 験 に よ り適
ン デ ィ コ染)
他 布 を一 緒 に脱 水
切 な洗 濯 方法
・洗 濯 の 失 敗
した場 合 の 移 染 に
を 確 認 し,関
例(縮 ん だ
つ い て 気 付)・ せ る 。
心 と意 欲 が 高
り黄 変 した
ま った か。
セ ー タ ー,
る こ と,染
・模擬 洗 濯 が 適 切
・失 敗 例 を 見 せ る 。
で あ った か 各 自
・汚 れ の 度 合 い や 種
が 確 認 す る。
類 に よ って は しみ
・しみ 抜 き 実 習 の
抜 きが 必 要 な こ と
予 告 を 聞 く。
を 知 らせ 次時 の し
み抜 き実 習 を予 告 。
一23一
(僕沁 ・意 欲 ・態 度)
移 染 した衣
服)
工
評価
① 材 質,汚
れ に応 じた洗 剤 の 選 び 方 と洗 濯 方 法 が 分 か った か 。
② 実 験 を通 して 洗 剤 の は た ら き が 分 か っ た か 。
③ 模 擬 体 験 及 び 実 験 を も と に,洗
濯 の 流 れ を工 夫 して考 え られ た か 。 又実 生 活 に
役 立 て よ う とす る意 欲 が 高 ま っ た か。
5研
究 の ま と め と 今 後 の 課 題
(1)研
究の成 果
衣 生 活 に 関 す る 仕 事(洗
と っ て は,興
味
濯)の
学 習 内 容 は,ア
ン ケ ー ト結 果 か ら も 分 か る よ う に,生
徒 に
関 心 が 低 く意 欲 的 に学 習 に取 り組 め な い と い う 実 態 が 浮 き 彫 り に され た 。
そ こ で 本 分 科 会 で はr生
徒 が 主 体 的 に 学 習 す る 姿 勢 を 養 う こ と が 大 切 で あ る と 考 え,ビ
オ や 模 擬 洗 濯 を 取 り入 れ た 体 験 的 な 学 習 で 生 徒 の 興 味 ・関 心 を 高 め,さ
デ
ら に班 討 議 や 発 表 の
場 面 を 意 図 的 に 多 く し表 現 で き る 場 を 設 け た 。 そ の 結 果 生 徒 一 人一 人 が 自 ら の 課 題 と し て 受
け と め 活 発 に話 し合 い が 行 なわ れ るな 己
定 し た 汚 れ 落 と し の 実 験 で は,繊
主 体 的 な 生 徒 の 姿 が 目立 っ た 。 ま たf洗
維 や 汚 れ に 応 じ た 手 入 れ の し か た を 考 え,検
で き た 。 さ ら に 実 験 を 通 して 移 染 の 問 題 や 部 分 洗 い,し
的 に 扱 う こ と が で き,学
こ の 学 習 内 容 は,小
濯 機 を想
証 す る こ とが
み抜 きの 必 要 性 な どに っ い て も発 展
習 の 深 ま り と 広 が りが み ら れ た 。
学 校 で 既 習 の 事 項 で あ る。 生 徒 は 洗 濯 に つ い て の 基 礎 的 ・基 本 的 な 知
識 が 十 分 身 に 付 い て は お ら ず,実
践 ま で結 び つ い て い な い と い う実 態 が あ っ た 。 しか し,授
業 後 は 「洗 濯 の 仕 事 の 流 れ 」 「洗 剤 の 働 き に つ い て 」 「繊 維 に あ っ た 洗 剤 の 用 い 方 に つ い て 」
等,理
解 が 深 ま っ た と 言 え る。 ま た 「洗 う前 に す る 仕 事 が こ ん な に 多 い と は 思 わ な か っ た 」
「 自分 も こ れ か らぜ ひ や っ て み た い 」 と い う感 想 を 述 べ て い る 生 徒 が 多 い 。 こ の こ と は 単 に
知 識 と し て だ け で な く、 自 らの 生 活 に 関 心 が 高 ま り,学
と態 度 が 培 わ れ た と し て,十
(2)今
習 内 容 を実 践 に 生 か そ う とす る意 欲
分 に評 価 す る こ とが で き るの で は な いか と考 え る。
後 の課 題
今 回 の 研 究 で は,授
業 で 学 ん だ こ と を 発 表 さ せ,生
して 家 庭 の 仕 事 を 実 践 し,報
び 他 教 科,小
徒 自 ら が 生 活 を 見 直 し,家
族 の一 員 と
告 す る と い う方 向 性 を 示 す こ と が で き た 。 授 業 で は,他
学 校 と の 関 連 を 十 分 に 考 慮 して 指 導 法 を 工 夫 す る こ と が 大 切 だ が,さ
す る 態 度 の 定 着 を 図 る た め に は,継
続 的 な 実 践 の 場 が 必 要 で あ り,家
領域 及
らに実 践
庭 との 連 携 を と り なが
ら進 め て い くことが 今 後 の 課 題 と思 わ れ る。
ま た.洗
も た せ,地
濯 に 使 わ れ る 洗 剤 や 生 活 排 水 に よ る環 境 汚 染 な ど,社
会全 体 の 中 での 問 題 意 識 を
域 社 会 の 一 員 で あ る こ と を 自 覚 さ せ る こ と も忘 れ て は な ら な い と 考 え る 。
_24
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