...

続きを読む(pdfファイル:1MB)

by user

on
Category: Documents
16

views

Report

Comments

Transcript

続きを読む(pdfファイル:1MB)
2010 年 5 月 17 日(月)
2010 年1月∼4月
最新 CM 動向とヒット CM 予測
【DISCOVER THE 80 s】
●ア イ ド ル 、 ヒ ッ ト 曲、 懐 か C Mは 「 温 故 知 新 」
ここ数年、音楽・映画・ドラマ・アニメなど様々なジャンルにおいて、名作のリバイバルが目立つようになった。
テレビ CM においてもその傾向が見られ、2010 年に入るとさらに顕著となる。
サントリー/ボス 贅沢微糖は、80 年代に一世を風靡したアイドルグループ「おニャン子クラブ」がオリジナル
メンバーで復活。代表曲の「セーラー服を脱がさないで」が話題となった。
資生堂の新商品、IN&ON は 40 代になった元アイドルの 4 人(薬丸秀美・伊藤つかさ・河合その子・荻野目洋
子)を起用して、それぞれの現在の生活をリアルに描いた。20 年前に胸をときめかせたアイドル達との思いがけな
い再会が、同世代男女を中心に注目を集めた。
アサヒ飲料/十六茶は、80 年代アイドルの松本伊代のヒット曲「センチメンタル・ジャーニー」の替え歌を、新
垣結衣が当時の振りで歌と踊りを披露する CM が好走した。
サントリー/ボス シルキーブラックは、現在も堂々アイドルそのままに活躍している松田聖子が、本人のヒッ
ト曲「瞳はダイアモンド」を歌い上げる CM をスタート。板尾創路、小林克也らオーケストラの男性楽団員たちが、
歌声にうっとり聞き惚れるというもの。
過去の大ヒット CM をリメイクして展開する企業も注目を集めた。キッコーマン/特選 丸大豆しょうゆは、明石
家さんまが 1986 年に出演して人気を博した「♪幸せって 何だっけ 何だっけ∼」の CM ソングを広末涼子とデュ
エットし、再び大きな好感を集めた。森永製菓/チョコボールは、1987 年に「♪クエッ クエッ クエッ チョコボ
ール」と「とんねるず」が歌いながら行進する CM を大ヒットさせた。2010 年バージョンでは、人気若手お笑いコ
ンビの「はんにゃ」が起用され、過去のフレームワークを上手く活用している。
80 年代のアイドル・ヒット曲などをモチーフとした代表的な CM
企業名
商品名
贅沢微糖
CM 特徴
主な出演者
1985 年のヒット曲「セーラー服を脱がさないで」を
歌う元おニャン子クラブ
伊藤淳史、元おニャン子クラブのメンバー11 名
(新田恵利、国生さゆり他)
サントリー
ボス
資生堂
IN&ON
40 代を迎えた元アイドル 4 人が同窓会で再会
薬丸秀美、伊藤つかさ、
荻野目洋子、河合その子
アサヒ飲料
十六茶
1981 年の松本伊代のヒット曲「センチメンタル・
ジャーニー」を替え歌に
新垣結衣
サントリー
ボス
シルキーブラック
1983 年の自身のヒット曲「瞳はダイアモンド」を
歌う松田聖子
松田聖子、板尾創路、小林克也、
笠浩二、山根良顕 他
キッコーマン
特選 丸大豆しょうゆ
1986 年のヒット CM ソングをアレンジ「♪幸せって
何だっけ 何だっけ∼」
明石家さんま、広末涼子
サントリー
鉄骨飲料
森永製菓
チョコボール
1989 年の鷲尾いさ子ら「鉄骨娘」が踊る名作 CM を
現代版に
1987 年のとんねるず CM を 2010 年バージョンに
「♪クエッ クエッ クエッ チョコボール」
弥生
はんにゃ、キョロちゃん
1980 年代の後半は、バブル経済絶頂期に向かっていく時代であった。松田聖子に代表されるアイドル全盛時代で
あり、ヒット曲、ヒット CM など、大衆を巻き込む流行が多く生まれた。2010 年の今、消費者の嗜好の多様化や情
報環境の変化によって、人々に同じ方向を向かせる大ヒットは生まれにくい状況が続いている。
アイドル、ヒット曲、懐かしいお宝CM復活の影には、話題性を狙った懐古趣味だけでなく、現代風のアレンジ
をプラスして幅広い世代へのアプローチを図るなど、「温故知新」の工夫が施されている。ヒットコンテンツの豊
富な 80 年代のリバイバルという手法は、アレンジ次第で大きな効果が期待でき、現代の 3R(リデュース・リユー
ス・リサイクル)の時代にも適っている。
【実は相性が良い!テレビ CM とインターネット】
●SNS御三家(ミクシィ、グリー、ディー・エヌ・エー)がテレビCMへ本格参入
インターネットの登場は、広告メディアの選択肢を増やし、双方向コミュニケーションによる宣伝活動を促進し
ている。2009年以降、テレビCMにおいてもインターネットサービスを展開する企業が躍進を果たした。
国内最大手のSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)、ミクシィは2010年3月に「招待制」に加え、
誰でも利用可能な「登録制」を採用し、初めてテレビCMに参入した。SNSによるコミュニケーションの魅力をアピ
ールし、2010年4月現在、ユーザー数は2000万人を超えた。2008年5月からテレビCMに参入したグリーは、2009
年以降、積極的なCM投入でCM-Branding評価・企業ランキングを前年比で100ランク以上アップさせて、会員数の
増加に貢献した。モバゲーTOWNを展開するディー・エヌ・エーは、3社の中で最も早い2007年2月からテレビCM
を開始して、ソーシャルゲームの提供に力を入れている。
これらソーシャルゲームのプラットフォームである携帯電話会社は、テレビCMのトレンドリーダーといえるが、
2010年4月には、このSNS3社が携帯電話3社(NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクモバイル)のCM放送回数をつい
に上回った。
SNS(ミクシィ、グリー、ディー・エヌ・エー)3 社と
携帯電話(NTT ドコモ、KDDI、ソフトバンクモバイル)3 社の CM 放送回数推移
SNS
3 社の放送回数推移
●ブログ、YouTube、Twitter∼メディアはソーシャル化へ向かう
テレビCMのフィールドはインターネットとの連動により、「企業ホームページ誘導」から「検索キーワード誘
致」「ブログ紹介」「YouTube利用」へと拡大進化を続けている。
サッポロビール/麦とホップの「新春!国民的じゃんけん大会」キャンペーンや、アデランス/ヘアクラブRFの
「アデランスは誰でしょう?」クイズキャンペーンは、テレビCM→WEBサイト→テレビCMと視聴者がメディアを
横断して往き来するようになっている。
サントリー/ほろよいは、利用者数を飛躍的に伸ばしている投稿サイト、ツイッターとの連動CMを初めてオンエ
アした。「ほろよいon twitter 」と訴求し、ツイッターユーザーと情報を共有できる特設WEBサイトとの連動を図
った。次いで、UHA味覚糖/ぷっちょ、味の素/味の素も連動CMを展開した。また、日本コカ・コーラ/ジョージ
ア エスプレッソ ブラックスは、小出恵介が織田信長に扮し、「続きはツイッターで」とアピール。CMの続編とな
る長編歴史小説「本能寺は変」∼信長は生きていた∼をツイッターで連載するなど、連動CMが次々と誕生している。
リアルタイムな情報共有、一方通行ではない「フォロー」がツイッターの特長であり、利点である。ツイッターは
テレビCMをフォローするのに非常に有効なツールとして、今後大いに注目される。
スピーディーなレスポンスでコミュニケーションの双方向性を拡張するWEB、一度に広く多くの人にメッセージ
を伝えるパワーをもつ「マス」のテレビ。インターネットを舞台にビジネス展開する企業の、テレビCMの積極的活
用が意味するもの、それはネット企業自らが証明する、テレビCMの広告効果の大きさであろう。インターネットと
テレビCMの融合は、それぞれのメディア特性を活かしつつ、ソーシャル化(=つながり)へと向かわせる。
本リリースは、弊社ホームページ(http://www.cmdb.jp/)にてダウンロードが可能です。
本件についてのお問い合わせは、以下にお願い致します。
CM 総合研究所/CM DATABANK 代表 関根建男
〒108-0014 港区芝 4-12-2 クロスサイド田町ビル
TEL:03-5445-5075
FAX:03-5445-5056
【お問い合せ先】 広報担当:関戸晶子 石川春
Fly UP