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資料3.(PDF:558KB)
コミュニティソーシャルワーカー(CSW)
配置に関するガイドライン
(案)
平成27年3月
浜松市
目 次
1.コミュニティソーシャルワーカー配置に関するガイドライン作成の趣旨
(1)地域を取りまく現状と課題
(2)地域福祉の役割
(3)コミュニティソーシャルワーカーの必要性
(4)ガイドライン作成の趣旨
2.コミュニティソーシャルワーカー配置にあたっての基本的な考え方
(1)地域福祉計画と地域福祉活動計画上の位置づけ
(2)コミュニティソーシャルワーカー配置の目的
(3)コミュニティソーシャルワーカーの円滑な活動のための環境整備
3.コミュニティソーシャルワーカー配置の取り組み体制
(1)コミュニティソーシャルワーカーの定義・役割
(2)コミュニティソーシャルワーカーの業務
(3)コミュニティソーシャルワーカーの配置基準等
(4)関係機関との連携とネットワークの構築
(5)新しい福祉サービスや生活支援のためのシステム構築
(6)コミュニティソーシャルワーカーの研修計画
1.コミュニティソーシャルワーカー配置に関するガイドライン作成の
趣旨
(1)地域をとりまく現状と課題
近年、情報化社会や経済のグローバル化が進展し、生活の利便性が向上する一方で、人
と人とのつながりが薄れ、地域社会においても近隣の人間関係の希薄化が進み、地域での
つながりや助け合う関係づくりが難しくなってきています。また、少子高齢化や核家族
化の進行により単身世帯が増えるなど、家族のあり方が変化し、昔と比べて家族や親族
内で問題を解決する力が低下しているといえます。
この結果、地域では、
「無縁社会」と言われるように孤立死・孤独死の問題をはじめ、
高齢者や障がいのある人、児童に対する虐待、ひきこもりや老老介護、多重債務、若年
層の生活困窮者などの多様な社会問題が起こっています。
このほか「認知症の家族が徘徊してしまう」、
「親族がいても日常的に支援ができない」
、
「配偶者の死去により、一人では日常生活を営むことが難しくなった」、
「公的福祉サー
ビスだけでは十分に解決できない」などの声も聞かれるようになってきました。
以前に比べて、介護保険をはじめとする公的福祉サービスはきめ細かく専門的になり、
多くの課題解決がなされています。生活困窮者に対する支援についても、新たな法整備
のもと強化が図られています。
しかし、それが制度である限り、その制度と制度の間で必要な支援を受けることがで
きない状況が生じてしまい、そこに支援を必要とする方がいることも事実です。
厚生労働省の「これからの地域福祉のあり方に関する研究会報告書」(平成 20 年 3 月)
のなかでも、ごみ出し、電球の交換といった軽易な手助けや、本人に申請の意思がなく
公的な福祉サービスの理解や活用が難しい場合など、公的福祉サービスでは対応できな
い課題があることが例示されています。そして、「制度の谷間にあって対応できない問
題があるほか、住民の多様なニーズについて全て公的な福祉サービスで対応することは
不可能であり、また適切ではないことも明らかになってきている。」と指摘されていま
す。
(2)地域福祉の役割
社会福祉法では、第 4 条で「地域住民、社会福祉を目的とする事業を経営する者及び
社会福祉に関する活動を行う者は、相互に協力し、福祉サービスを必要とする地域住民
が地域社会を構成する一員として日常生活を営み、社会、経済、文化その他あらゆる分
野の活動に参加する機会が与えられるように、地域福祉の推進に努めなければならな
い。」とされています。
浜松市が平成 24 年度に行った市民アンケートの結果では、
「隣人との支え合い助け合
いなど、付き合いを大切にしたい」という質問に対して、
「そう思う」55.3%、
「ややそ
う思う」27.1%、と肯定的な回答が8割を超えています。しかしながら、同アンケート
では、ご近所の人たちとのお付き合いにおいて「互いに訪問し何か困ったときに助け合
う親しい人がいる」人は全体の 28.4%にとどまっている現状があります。
-1-
先述の社会福祉法では、支援を必要とする人を単に福祉サービスの対象者として見る
のではなく、支援を必要とする人が地域社会の一員として地域に受け入れられ、様々な
社会的活動から排除されないことを念頭に置き地域福祉を進めることが重要とされて
います。
地域福祉の推進は、地域で起きている様々な生活課題に対して、住民が気づき、自ら
の問題として考え、解決していくための仕組みづくりを進め、行政と住民の協働により、
誰もが安心して暮らすことができる地域をつくることだといえます。
(3)コミュニティソーシャルワーカーの必要性
地域の生活課題に対して、住民が気づき、自らの問題として考え、解決していく仕組
みの一つとして、地区社会福祉協議会(以下「地区社協」という。)という組織があり、
浜松市内では 58 地区中 54 地区で組織されています。地区社協は地域住民が主体となり
組織され、高齢者や子育てサロンの開催や福祉相談、家事支援サービスなどを行うこと
で地域の福祉課題に対して取り組んでいます。浜松市は、地区社協の活動を支援してい
るほか、浜松市社会福祉協議会(以下「市社協」という。)が、区単位で連絡会や研修
会の開催を支援するなど活動内容に踏み込んだ支援を行っています。しかし、地域によ
って活動に温度差があるということや活動の担い手不足などが課題となっています。
一方、福祉課題を抱えた人に対しては、公的福祉サービスの制度に基づき相談窓口が
設置され、課題の解決にあたっています。例えば、高齢者にかかわる問題については地
域包括支援センターが、また、障がいのことについては障害者相談支援事業所が、子ど
もの問題は家庭児童相談室、保健師や児童相談所等が対応しています。しかしながら、
既述したように公的福祉サービスでは支えきれない部分があるのも事実です。
また、地域では民生委員・児童委員が住民に身近な立場で相談に応じ、必要な支援に
つなげる活動を行っていますが、支援や見守りが必要な住民が増加しているとともに、
同じ地域の住民であるために民生委員・児童委員の立場からは関わりが難しい事例もあ
り、民生委員・児童委員の活動だけでは担いきれない部分をどのように補完するかにつ
いても課題となっています。
これらの課題に対応するためには、地域社会に立ち入り支援が必要な人を発見し、行
政や専門機関による公的福祉サービスにつなぎ、必要に応じて住民やボランティアなど
の行うインフォーマルな福祉サービスにつなぐことで、支援を必要としている人が地域
に居場所を見つけ自立して生活を送ることができるよう支援することが必要です。
そのためには、これらの課題解決に向け、複数の専門機関の連携や既存の社会資源の
活用、新たな地域福祉の仕組みをつくることが重要です。また、これらを円滑に進めて
いくためには、地域住民からのあらゆる相談を総合的に受け止め、地域社会に立ち入り、
住民とともに課題解決にあたる専門職が必要と考えます。
このような役割を持つ専門職を地域に配置することでより身近な支援が可能となり、
「いつまでも住み慣れた地域での安心した暮らし」が実現します。
-2-
(4)ガイドライン作成の趣旨
こうした現状と課題に対して、浜松市と市社協は専門職としてコミュニティソーシャ
ルワーカー(以下「CSW」という。)を配置し、地域の福祉力を向上させ、多くの福
祉課題の解決に向けて取り組みを進めていくことを計画しました。この計画をより効果
的に、効率的に推進できるよう、CSWの機能や役割について検討し、地域での実践に
結びつけるためのガイドラインを作成します。
【ガイドラインに包含される内容】
①CSW の業務内容や役割
CSWの業務やその目指す方向性、関係機関との役割分担などを明確にすること
で、CSWをはじめ多くの専門職が活動しやすい環境を整えます。
あわせて、関係機関にも周知することで「どのように個別事例へ対応するか。」
「ど
のように地域社会を支援していくか。
」「どのような仕組みが必要か。
」を明確にし
ます。
②多様な福祉課題への対応方法
地域では多様な生活課題や福祉課題が山積しています。単独の機関だけでは対応
できない事案や、そもそも解決するための仕組みがない課題もあります。
こうした課題に対してCSWは「発見⇒相談⇒支援」の課題解決型のアプローチ
を実践し、既存の社会資源の活用や必要に応じて新たな社会資源やサービスの創設
を目指します。他機関・団体との連携や協働を通じて、こうした一連の活動の旗手
としてCSWが活動するための道筋をつくります。
③CSW の環境整備
CSWの活動内容は、制度や法律によらない活動があります。時には対応が難航す
る事例と直面することが予想され、また、その活動内容は多岐にわたります。一方、
複雑なケースに対し、様々な制度の組み合わせや運用を必要とする場合もあります。
それらの業務を円滑に推進するため、職場内での協力・指導体制、福祉の専門職と
して資質向上の研修等、育成の指針を示します。
-3-
2.コミュニティソーシャルワーカー配置にあたっての基本的な考え方
(1)地域福祉計画と地域福祉活動計画上での位置づけ
高齢・障がい・子ども等の属性や分野に関係なく、また、制度の狭間の問題など既存
の福祉サービスだけでは対応が困難な福祉課題に対応するための地域福祉セーフティ
ネットを地域の実情に応じて構築することが求められています。この地域福祉セーフテ
ィネット構築の中核を担うのが、CSWのコーディネーターとしての役割です。
そのため、浜松市では、CSWの配置を第3次浜松市地域福祉計画のリーディングプ
ロジェクトに位置づけ重点的に取り組みます。また、市社協ではCSWによる地域福祉
の推進強化を第3次地域福祉活動計画の重点事業に位置づけ、市社協の中からCSWを
養成し課題解決に取り組むとしています。今後は、CSWを中心としたコミュニティソ
ーシャルワークを市社協事業の中核に位置づけ、浜松市と市社協の連携した取組みによ
り計画の実現を目指します。
(2)コミュニティソーシャルワーカー配置の目的
一定の生活圏域に福祉専門職としてCSWを配置し、地域における見守りや課題発
見、課題解決、福祉関係機関との連携を強化します。
加えて、地域の課題解決力(地域福祉力)を向上させることにより、地域での生活
課題解決が可能となるよう支援していくことを目指しています。
つまり、浜松市では以下の二点をCSWの配置の目的とします。
① 地区社協をはじめとする住民主体の地域福祉活動を活性化します。
② 制度の狭間にあり既存の福祉サービスでは対応が困難な事例の解決にあたりま
す。
(3)コミュニティソーシャルワーカーの円滑な活動のための環境整備
CSWは公的福祉サービスの給付を決定する権限は有しません。CSWに求められる
のは、支援を必要としている人が地域に居場所を見つけ自立して生活を送ることができ
るよう関係機関や様々な地域の活動をコーディネートする力です。CSWがこのような
コーディネート力を発揮するためには、必要な知識やスキルを有していることはもとよ
り、個別の課題解決にあたって、関係機関や地域住民と課題解決の方向性を共有できる
ような関係づくりが重要です。そのためには、CSWの必要性や位置づけ、役割につい
て関係機関や地域住民に十分理解してもらうよう広報、啓発に努める必要があります。
また、CSWの配置は市社協が担うものとします。市社協が従来から行ってきた地域
支援の取組みをさらに充実させ、CSWの活動をバックアップします。
【環境整備】
①CSW の広報、啓発
②地域での事例検討会や連絡調整会議への出席
③CSW間の情報交換や業務への支援体制の強化
④CSWの資質を向上させるための研修や育成・指導体制の充実
-4-
3.コミュニティソーシャルワーカー配置の取り組み体制
(1)コミュニティソーシャルワーカーの定義・役割
①定義
CSWについては、様々な研究者や機関が定義していますが、法的に定められてい
るものではありません。
厚生労働省の「これからの地域福祉のあり方に関する研究会報告書」(平成 20 年 3
月)には、CSWと同様の役割を担う「地域福祉コーディネーター」が明記されてい
ます。そこには、「専門的な対応が必要な問題を抱えた者に対し、問題解決のために
関係する様々な専門家や事業者、ボランティア等との連携を図り、総合的かつ包括的
に支援する。また、自ら解決することのできない問題に対しては適切な専門家等へつ
なぐ」「住民の地域福祉活動で発見された生活課題の共有化、社会資源の調整や新た
な活動の開発、地域福祉活動に関わる者によるネットワーク形成を図るなど、地域福
祉活動を促進する」などの活動をすることとされています。
そこで浜松市ではCSWを、「分野にとらわれず、日常生活に何らかの困難を抱え
ている人のあらゆる相談に応じ、福祉に関する専門的な知識や技術を用いて具体的な
支援、助言、指導、地域住民を含む関係者との連絡調整などを総合的に行う者」と規
定します。また「地域の生活課題を共有化し、新たな仕組みをづくりやネットワーク
を構築することで、地域福祉を促進する者」としても捉えます。
②役割
浜松市におけるCSWは、既存の制度には当てはまらない問題を明確にし、課題解
決につなげる「個別支援」と、地域の中にある生活支援体制や地域住民の福祉推進の
支援などを行う「地域支援」、さらには支援を推進するための仕組みの構築を目指す
「仕組みづくり」の三つの役割を担います。
個別支援においては、既存の制度や相談窓口につなげるものはつなぎ、制度の狭間
の課題や複数の福祉課題を抱えるケースなど、既存の相談窓口では対応が困難な事例
を中心に支援します。
また、地域支援では、地区社協への支援を中心に、ボランティア団体、福祉団体等
への支援にも取り組んでいきます。
CSWは、区を圏域として活動します。比較的広い範囲を圏域とすることから、当
面は、三つの役割のなかでも「地域支援」に力を入れ、地区社協活動等を支援し、住
民の意識を啓発することで地域住民が地域の課題に気づき、自分たちの問題ととらえ
解決しようとする住民主体の地域福祉活動を活性化します。
同時に、既存の相談窓口と課題共有を図ることで、現状の仕組みでは対応できてい
ない課題に対する新たな「仕組みづくり」に連携して取り組みます。
そして、これらの活動のなかで要援護者を発見したときは「地域支援」や「仕組み
づくり」により培ったネットワークを活かして「個別支援」を行います。
-5-
(2)コミュニティソーシャルワーカーの業務
①地区社協を中心とした地域への働きかけと活動支援
・地区社協の構成メンバーとともに福祉の地域づくりを推進するために、地区社協
活動への参加や助言、支援、情報提供などを積極的に行います。
・人材発掘、人材育成のための講座等を開催し、地区社協におけるボランティア活
動や福祉活動がしやすい環境づくりをします。
・地区社協が未設立の地区においては、地区社協設立の機運が高まるよう地域住民
へ働きかけを行います。
②住民や関係機関と連携し、新たなサービスや仕組みの開発
・関係機関と連携し、地域住民に働きかけながら、住民が主体となって地域の生活
課題を発見し個別の課題を解決するための仕組みづくりを行います。
・新しい支えあいの仕組みをつくり維持していくため、連絡会議や推進組織を運営
します。
・具体的な事業を立ち上げるためのプロジェクトを企画・実施します。
③制度の狭間にある要援護者への対応
・制度の狭間の課題や複数の福祉課題を抱える要援護者等からの相談に対して、ア
ウトリーチにより必要なサービスや関係機関へのつなぎ、各種福祉サービスの利
用申請支援等により、その解決を図ります。
・複雑で対応が困難なケースには、関係者で構成された「ケース検討会」を随時開
催し、見守りやサービス利用に関する調整を行います。
制度の狭間の課題とは?
ひきこもり、ごみが放置されている家等既存の福祉制度だけでは対応しきれない
事案又は既存の公的福祉サービスで定められているサービス給付要件に該当しな
い事案。
その他以下のような人も「制度の狭間」にある要援護者と考えられる。
ア
必要な経費が負担できないために、サービスの利用を躊躇する人
イ
本人の意思で生活保護等公的福祉サービスの適用そのものを拒んだり、外形
的な所得判定要因ではとらえられない生活上の課題が生じているケース
ウ
公的な福祉サービスに関する情報があっても理解や活用が難しく、かつ、家
族や友人など身近な人々の手助けが期待できない状態にある人
エ
病気や怪我により、一時的に支援を要する状態にある人
(参考:大阪府「市町村におけるCSWの配置事業に関する新ガイドライン」
)
-6-
④要援護者に対する見守り・発見・つなぎのネットワークづくり
・小地域福祉のネットワーク(圏域内の行政機関や当事者団体、民生委員児童委員、
地区社協、地域住民、ボランティア、NPO 等のネットワーク)を活用し、要援護
者等に対する見守り・発見・相談から適切な支援やサービスにつないでいきます。
・地域住民を対象に各種福祉制度の概要や福祉サービスなどの利用方法に関する情
報の提供、その積極的な利用についての啓発を行います。さらに、偏見や差別を
なくす取り組みを推進します。
・福祉課題を抱える要援護者が、フォーマルサービスとインフォーマルサービスの
両方を利用しながら、住み慣れた地域で安心して生活することができるように、
関係機関と協働して取り組みます。
⑤福祉に関する計画やネットワークへの参画・協力
・日常の地域福祉活動を通じて得た情報の提供等により、浜松市地域福祉計画やそ
の他の福祉に関する分野別計画の策定、見直し、推進に協力します。
・地域における見守り活動を推進する“はままつあんしんネットワーク”をはじめ
既存の地域福祉ネットワークに参画・協力します。
⑥その他の業務
・CSWの理解促進のための啓発活動や情報提供などに取り組んでいきます。
-7-
(参考:
「第3次浜松市地域福祉計画
-8-
平成 26 年度~平成 30 年度」
)
コミュニティソーシャルワーカー(CSW)による
支援のフローチャート図
地域住民等
CSWによる
アウトリーチ
相談受付
課題のスクリーニング
専門機関
訪問・調査
ケース検討
地域のサービスによる解決
(既存のサービス)
調整会議
(浜松市)
既存の公的サービスの
専門機関
組み合わせによる解決
(新しいサービス)
関係課による連携した取組み
地区社協、NPO、ボラ
専門機関ネットワーク
ンティア等と協力・協働
生活課題・福祉課題の解決
地域と協力して
仕組みをつくる
地域の福祉
ネットワーク化
福祉の地域づくり
-9-
連携・協働
(3)コミュニティソーシャルワーカーの配置基準等
①配置基準
CSWは区を単位として、市社協の地区センターに配置します。配置人数は下記の
とおりに進めます。平成31年度以降は、実績を考慮して、配置については見直しを
図ります。
年度
配置先
人数
27 年度 モデル地区(2区)
2名
28 年度 市内全域(7 区)
7名
29 年度 市内全域(7 区)
10 名
30 年度 市内全域(7 区)
14 名
②資格要件
アからウまでの全ての要件を満たす者のうち、浜松市社協が適当と認めた者としま
す。
ア.福祉の現場で一定年数(概ね 3 年以上)相談業務に従事した経験のある者
イ.福祉に関する次のいずれかの資格を所有している者
・社会福祉士
・精神保健福祉士
・介護福祉士
・介護支援専門員
・社会福祉主事任用資格
ウ.全国社会福祉協議会、静岡県社会福祉協議会等が実施するCSW養成研修
を修了した者
③人材育成・人材確保について
CSWはその業務内容から、非常に幅広い知識と技術を持ち合わせた福祉専門職
である必要があります。そのため、全国的な研修にも積極的に参加し、資質の向上
に努めます。
その上で、地区センター長等の指導・助言、地区センター内の協力体制、CSW
同士の連携や情報共有・チームアプローチの仕組み等を構築し、CSWを中心に市
社協全体でコミュニティソーシャルワークを進めていく体制を整えます。
- 10 -
(4)関係機関との連携とネットワークの構築
CSWが業務を行うにあたって、福祉関係機関・団体や地域住民と連携を図ってい
くことが重要となります。それは、CSW一人では地域福祉の推進体制を維持すること
は困難だからです。そのために、さまざまな関係機関、団体とのネットワークづくりを
進めます。
≪連携・ネットワークが想定される機関・団体の例≫
民生委員・児童委員、地域包括支援センター、障害者相談支援事業所、社会福祉施
設、介護サービス事業所、介護支援専門員連絡協議会、浜松市関係各部署(本庁・
区役所、児童相談所、精神保健福祉センター、障害者更生相談所など)、医療関係機
関、児童家庭支援センター、ハローワーク、就労支援機関、生活困窮者自立支援機
関、ボランティア・NPO団体、地区社協、自治会等の住民組織など
CSWはこの地域福祉のネットワークを構築・維持していくために、連絡会の開催や
関係会議へ出席することで顔の見える関係づくりを行い、地域の実情をよりよく把握す
ることに努めます。
「地域のことを最も知っている福祉の専門職」を目指し、取り組んでいきます。
(5)新しい福祉サービスや生活支援のためのシステム構築
個別の生活課題の支援を行う際に、課題解決のためにつなぐ専門機関やインフォーマ
ルサービスがない場合には、生活支援のための新たな仕組みを構築する必要があります。
CSWはこうした新しい福祉サービスや生活支援のためのシステム構築を行うため
に、事例を積み上げ、既存の福祉サービスとの調整を図ります。
(6)コミュニティソーシャルワーカーの研修計画
①新任研修
新たにCSWとなる職員は、以下の団体の主催する研修会に参加することとします。
ア.社会福祉法人
全国社会福祉協議会
イ.社会福祉法人
静岡県社会福祉協議会
ウ.特定非営利活動法人 日本地域福祉研究所
エ.その他CSW業務に関連する研修会等
②継続研修
すでにCSWの業務に従事している職員は、フォローアップとスキル維持のため、
以下の取り組みにより自己研鑚に努めます。
ア.他の市町村でCSWとして活動している方々との連絡会への参加
イ.福祉分野や関連する領域のテーマを取り扱った学習会への参加
ウ.その他CSW業務に関連する研修会等への参加
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③事例検討会等の開催
浜松市内のCSW等が定期的に集まり、以下の取り組みをします。
ア.CSW間での事例検討会の実施
イ.CSWと介護支援専門員、相談支援専門員等との相談支援技術の勉強会の実施
ウ.必要に応じてケース検討会議の開催
エ.福祉関係機関との連携会議等の開催
【参
考】
・大阪府福祉部地域福祉推進室地域福祉課「市町村における CSW の配置事業に関
する新ガイドライン」(平成23年3月)
・株式会社野村総合研究所「コミュニティソーシャルワーカー(地域福祉コーディ
ネーター)調査研究事業報告書」(平成25年3月)
・社会福祉法人全国社会福祉協議会「社協・生活支援活動強化方針」(平成24年
10月)
・厚生労働省「これからの地域福祉のあり方に関する研究会報告書」(平成20年
3月)
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