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【スライド1】ICT]利活用促進による離島振興の戦略

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【スライド1】ICT]利活用促進による離島振興の戦略
沖縄離島ICTシンポジウム ICT利活用促進による
離島振興の戦略
~人口減少時代の到来に向けて~
平成27年2月6日(金)
日本創成会議 座長
東京大学公共政策大学院 客員教授
増田 寛也
地方創生の動き
地方創生の「基本方針」
2
まち・ひと・しごと創生本部決定(平成26年9月12日)
1.基本目標
地方が成長する活力を取り戻し、人口減少を克服する。
そのために、国民が安心して働き、希望通り結婚し子育てができ、将来に夢や希望を持つことができるような、魅力あふれる地方を創生し、地方
への人の流れをつくる。人口減少・超高齢化という危機的な現実を直視しつつ、景気回復を全国津々浦々で実感できるようにすることを目指し、従
来の取組の延長線上にはない次元の異なる大胆な政策を、中長期的な観点から、確かな結果が出るまで断固として力強く実行していく。
2.基本的視点
50年後に1億人程度の人口を維持するため、「人口減少克服・地方創生」という構造的な課題に正面から取り組むとともに、それぞれの「地域の
特性」に即した課題解決を図ることを目指し、以下の3つを基本的視点とする。
(1)若い世代の就労・結婚・子育ての希望の実現
・人口減少を克服するため、若い世代が安心して働き、希望通り結婚・出産・子育てをすることができる社会経済環境を実現する。
(2)「東京一極集中」の歯止め
・地方から東京圏への人口流出(特に若い世代)に歯止めをかけ、地方に住み、働き、豊かな生活を実現したい人々の希望を実現する。東京圏の
活力の維持・向上を図りつつ、過密化・人口集中を軽減し、快適かつ安全・安心な環境を実現する。
(3)地域の特性に即した地域課題の解決
・中山間地域等において、地域の絆の中で高齢者をはじめ全ての人々が心豊かに生活できるよう、小さな拠点における制度縦割りを排除した「多
世代交流・多機能型」の生活サービス支援を推進する。
・地方中枢拠点都市及び近隣市町村、定住自立圏における「地域連携」を推進し、役割分担とネットワークを形成することを通じて、地方における
活力ある経済圏を形成し、人を呼び込む地域拠点としての機能を高める。
・大都市圏等において、過密・人口集中に伴う諸問題に対応するとともに、高齢化・単身化を地域全体で受け止める「地域包括ケア」を推進する。
3.検討項目と今後の進め方
(1)検討項目
各本部員は、基本目標の実現のため、以下の項目について集中的に検討を進め、改革を実行に移す。
① 地方への新しいひとの流れをつくる
② 地方にしごとをつくり、安心して働けるようにする
③ 若い世代の結婚・出産・子育ての希望をかなえる
④ 時代に合った地域をつくり、安心なくらしを守る
⑤ 地域と地域を連携する
(後略)
地方への多様な支援と「切れ目」のない施策の展開
第4回まち・ひと・しごと創生会議(平成26年12月26日)配布資料より
3
「まち・ひと・しごと創生」の長期ビジョンと総合戦略
第4回まち・ひと・しごと創生会議(平成26年12月26日)配布資料より
4
「まち・ひと・しごと創生総合戦略」の主なICT関連記述
(1)地方にしごとをつくり、安心して働けるようにする
(オ)ICT等の利活用による地域の活性化
【施策の概要】
そのため、距離や時間等の制約を克服し、地域の創意工夫を生かしたイノベーションや新産業の創出を可能と
する ICT の一層の利活用を、医療・教育・雇用・行政・農業など幅広い分野で推進する。特に、中山間地域や離
島等においても良質な医療を効果的・効率的に提供していくため、遠隔医療の推進を図る。また、遠隔教育等の
教育におけるICT の活用を推進する。さらに、地域においても、このようなICT の恩恵を十分に享受することがで
きるよう、Wi-Fi、高速モバイル、ブロードバンドなど地域の通信・放送環境の整備を推進することが必要である。
【主な施策】ICTの利活用による地域の活性化
2015 年度から、ICTを活用した新たな街づくりや地域からの情報発信強化、柔軟な就労環境を実現する新たな
テレワークの実現に向けた取組や、公衆無線LANや高速モバイル、ブロードバンドなどの地域の通信・放送環境
の整備を推進する。さらに、2016 年度以降、医療・教育など幅広い分野における新たなICTの利活用モデルの確
立に向けた取組を加速化するともに、地方の創意工夫を生かしたイノベーションの創出を可能とするICTの一層
の利活用を推進する。
(2)地方への新しいひとの流れをつくる
(イ)企業の地方拠点強化、企業等における地方採用・就労の拡大
【主な施策】遠隔勤務(サテライトオフィス、テレワークの促進)
都市部に居住せずとも地方に住みながら仕事ができるような環境を整備するため、ICT基盤の整備を進め、関係
府省庁で連携し、モデル実証等による好事例の把握やそれを踏まえた事例の周知や支援策の実施等を行う。さ
らに、地方への新しいひとの流れをつくるため、地方の実情や企業のニーズを踏まえつつ、モデルケースの検証
を行い、ふるさとテレワークを推進する。これらの取組により、2020年までに、週1日以上終日在宅で就業する雇用
型在宅型テレワーカーを全労働者の10%以上(2013年度4.5%)とし、また、テレワーク導入企業数を2012年度比3
倍(2012年度11.5%)に拡大する。
5
ICTによる地方創生への貢献
地方創生におけるICTの役割
7
(衆・地方創生特別委・地方公聴会(10/22)における質疑)
○石田(祝)委員
お二人に続けてお伺いしたいんです。それぞれ、企業を起こすということで、私たちから見たら、ある意味でいえば、地方で一つのモ
デルになるようなことをなし遂げられたと思うんです。その際、インフラというんですか、最低これだけはないと無理だよ、例えば、行政
とか政治に、この部分だけは整備してくれ、その上で我々が努力をすることで必ず成功はできる、こういうことをおっしゃったように思
いますけれども、最低限これだけは整備してくれ、こういうことがありましたら、お二人に順次お伺いしたいと思います。
○大南信也君(特定非営利活動法人グリーンバレー理事長)
現実に、神山の状態では、今、結構いろいろなことが、サテライトオフィスというので中心に回って、そこから雇用を生み出してという
形になっています。それで、現時点では、飯泉知事を先頭にITインフラをつくってくれてあるので、とにかくこれを活用しながらいいと
ころを伸ばしていこうというところかなと思います。以上です。
○横石知二君(株式会社いろどり代表取締役社長)
ここは、大南さんと重なる部分がありますけれども、ICTだと思います。やはり、東京と地方との、同じ環境をつくれるのはICTです。東
京にいても地方にいても、ICTは同じ空間をつくることができます。でも、ほとんどのいろどりのおばあちゃんたちが、タブレット端末、
コンピューターを、上勝町は世界一高齢者がコンピューターを使う町です。高齢者は使えないと思っていますけれども、使えるんで
すね。
例えば、このたび台風が来ました。おばあちゃんたちは何をやっているかといったら、普通だったら、昔だったら、台風のときはじっと
家の中で怖いから寝ていました。今、台風が来ると、タブレット端末とかコンピューターを出してきて、アメダスを見て、何時から何時ま
でが雨が少なくなるか、何時だったら自分は畑にとりに行けるか、何時に飛行機が飛んできて徳島空港に着陸するか、明石大橋が
何時に通行が開始されるか、これをICTで見ているんですね。これをおばあちゃんたちはやります。
こういう、受け身でなくて攻めに立ったICTの利活用ができると、ICTというのは、これほど強いものはありません。ビジネスとしても成
功する可能性は非常に高いです。でも、それを利活用する力というか、キーボードは気持ちの気で、その気を起こさせることができな
ければ、地方ではビジネスとして、仕事として成り立ちません。
だから、同じ空間で仕事をできるということは、絶対にICTの利活用、どううまくICTを使って、それをビジネスとして活用するかというこ
とにかかっていると私は思います。
8
地域課題の解決に資するICT利活用
我が国が抱える様々な課題(地方創生、少子高齢化、医師不足、協働教育の実現等)を
解決するため、ICT(情報通信技術)の利活用を各府省連携して推進することが必要。
地域
医療
教育
防災
・・・
ICT
ICT
ICT
ICT
オープンデータ・ビッグデータの利活用の推進
ICT利用環境の整備(情報セキュリティ対策等)
ICTの研究開発
ICTの国際展開
インフラ
情報通信インフラの整備:世界最先端のブロードバンド環境
コンテンツ アプリケーション プラットフォーム
デジタルコンテンツの流通
ICT技術のトレンド
ビッグデータ
9
クラウド
●全世界のデジタルデータ量は、2005年から2020年までの15年間で
約300倍に増加する見込み。
(130エクサ(1,300億ギガ)バイト → 40ゼタ(40兆ギガ)バイト)
●日本国内のクラウドサービス市場規模は、2012年から2017年までの
5年間で約3倍に拡大する見込み。(0.94兆円 → 3.05兆円)
40ZB
出典:総務省調査(「ICTコトづくり検討会議」(第6回)会議資料(2013年5月))
センサー
スマートフォン
●世界中でセンサーの小型化・低消費電力化・低価格化が進展。
将来
2000年
2010年
(2020年頃)
チップの大きさ
(ダイ表面積)
10mm2
約2~3mm2
1~2mm2
消費電力
0.1mW
0.05mW
0.05mW未満
平均販売価格
世界生産量
(単位:百万個)
$0.70
$0.50未満
(約300円以上)
(約70円)
(約50円未満)
35
771
$3以上
出典:総務省調査(2013年3月)
●日本国内におけるスマートフォン契約数は、 2011年から2019年まで
の8年間で約11倍に増加する見込み。(955万件 → 1億,300万件)
[全携帯電話に占める契約比率は約8倍に増加。(8.8% → 70.9%)]
2500超
※ 1ドル=100円で換算
出典:Jean-Christophe Eloy=Yole Developpement (http://techon.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20110410/191000/)
●日本では全世界の約1/4のセンサーが使用されている。
(2010年の販売数量ベース(国内45億個/世界170億個))
出典:富士キメラ総研調査( 2011年11月28日付日本経済新聞)
出典: MM総研 「スマートフォン市場規模の推移・予測」 (2014年4月等)
10
ICTを組み合わせた街づくりの推進
東日本大震災の経験・日本再生
地域における期待の高まり
ICTの進展
グローバル展開の動向
命を守るライフラインとしての
「情報」とICTを活用した災害に強
い街づくりの必要性
少子高齢化、社会インフラ老朽化
等の諸課題への対応と地域から
の期待の高まり
センサNW、ビッグデータ等の最先
端の技術の発展とワイヤレス技術
やクラウドサービスの普及
EUにおける官民連携プログラ
ムによる大規模な研究開発及
び地域実証の開始
(例)
(例)
どこでも行政
サービスを利用
地元産業の
ICT化で活性化
エネルギー・環境
災害に強く成長する街づくりを実現
環境に優しく
持続可能
暮らしの
安心の確保
(例)
(例)
魅力ある
住みたくなる環境
高齢者等にも
住みやすい環境
災害に強い街づくりの実現
地域が複合的に抱える諸課題の解決
国際社会への貢献・国際競争力の強化
経済の活性化・雇用の創出
11
地域におけるICT利活用への姿勢
ICT利活用という「道具」に関心はあるものの、実際に具体的な「行動」に移せていない
自治体が多数存在。
ICTを活用した街づくりの取組状況
既に取組を推進している(5.1%)
関心はなく、取組も行っていない
(9.2%)
取組を進める方向で、具体的に
検討している(4.2%)
関心があり、情報
収集段階である
(16.1%)
関心はあるが、特段の
取組は行っていない
(61%)
n=895
(出典) 平成25年版情報通信白書
12
地域におけるICT利活用の課題
地域ICT利活用の課題は、「予算・人材の制約」や「利用イメージ・効果の
見える化」、「共通利用できるシステムの整備」などが定番。
ICTを活用した街づくりを進める上での課題
0
20
40
財政的に厳しい
68.9
具体的な利用イメージ・用途が明確でない
57.1
効果・メリットが明確でない
55.4
人材的に厳しい
45.9
部門・地域等で共通利用できるシステムの整備が進んでいない
44.8
進め方(体制など)がよくわからない
38.1
職員・市民等利用者の理解・能力が追いついていない
35.2
技術開発が不十分である(サービス完成度、使いやすさなど)
13.5
制度・法令の制約が大きい
8.9
民間主導であり、行政の関与が難しい
8.2
その他
80 (%)
60
1.1
n=895
(出典) 平成25年版情報通信白書
地域におけるICT利活用の優良事例
13
これまでの地域情報化の取組を通じ、様々な分野で優良事例を創出。横展開の事例等も含め、総務省のHPで紹介。
農業
地場産業の再生、高齢者の活躍
(徳島県上勝町の葉っぱビジネス)
ブロードバンド網を活用した情報ネットワークと「いろどりシステム」
によるリアルタイムの情報共有を実現。
平均70歳の高齢者が、タブレット端末などをフル活用し、山の葉っぱを
集めて「つまもの」として全国に販売する「葉っぱビジネス」を展開。
出荷
タブレットからも
受注が可能
卸先
観光の活性化
(青森県五所川原市の観光情報クラウド)
地域の公共及び民間の保有する観光情報をオープンデータ化し、サイト
上で容易に周遊ルートを計画したり、移動地点での地域の観光情報を携帯
電話に表示し、スタンプラリーを可能とする等の付加価値を提供すること
により、地域資源の露出・接触機会を促して効果的に観光客を呼び込むシ
ステムを構築。
<観光客のメリット>
○観光スポットを自由に選び、自分だけの旅行計画が可能
○最短移動ルートや走行距離、走行時間等を容易に表示
○気になるスポットを自由に選択して追加可能
観光クラウドによる周遊ルート計画
(佐賀県の99さがネット)
救急車にタブレット端末を配備し、搬送支援機能を有する救急医療情報
システムを構築し、病院の搬送受け入れの可否、搬送患者の画像診断等の
情報を関係者で共有することにより、患者を迅速に搬送・診断するための
搬送時間の短縮や特定病院への搬送集中軽減などの効果を実現。
総務省の支援により情報基盤を整備
過疎地域の再生事例として注目、映画化も実現
売上げ2億円超を達成(年収1000万円の高齢者も)
上勝町では寝たきり高齢者の姿が消え、町の高齢者介護施設を廃止
観光
救急患者の搬送支援
高齢化率50%の山間地で、
ICTの利活用により高齢者
の生きがいを実現
情報集約
注文
医療
救急車内で搬送情報を入力する救急隊員
総務省の地域ICT利活用事業を活用
群馬県と埼玉県等へ類似のシステムを展開、さらに展開を検討中
防災
災害情報の効率的な伝達
(兵庫県・静岡県の防災情報システム)
避難指示・勧告、被害状況、避難所情報等の自治体が発する災害関連情
報等を集約・共有し、テレビ、ラジオ、携帯電話、インターネット等の
多様なメディアを通じて一斉配信する共通基盤(Lアラート:災害情報
共有システム)の普及を促進。
兵庫県や静岡県がLアラートに対応した防災情報システムを構築。Lア
ラートの普及に伴い、各都道府県も順次、防災情報システムの改修等に
より、Lアラートを活用。
総務省の利活用事業を活用し、兵庫県
や静岡県が先進的なシステムを構築
<地元のメリット>
○基本的な観光スポット情報を自治体がデータ提供
○食べる、遊ぶ、買う等の追加情報を地元の店が掲載可能
○鮮度の高い地元情報を提供することで、来訪者増が可能
総務省の地域ICT利活用事業を活用
青森県内30団体をはじめ全国12県に類似のシステムが普及展開
各医療機関受入状況確認画面
Lアラート(災害情報共有システム)
Lアラートの普及に伴い、
類似のシステムが全国に普及
優良事例の横展開の必要性
14
地域におけるICT利活用の優良事例を横展開することが重要であり、
ヒト・カネ・モノ・チエ等の基本的な課題を克服すれば横展開は実現可能。
<要素>
<優良事例の横展開の課題例>
ヒト
○優良事例の横展開には、地域(自治体)を超えて普及に励む「伝道師」が必要。
→キーパーソンが「伝道師」として思う存分活動できる環境をどうやって整えるか?
カネ
○横展開しやすいモデルは、財政難の自治体でも予算化しやすい事業であることが必要。
→補助金なしでも安価で導入でき、住民利便向上等の効果が明確な仕組みをどう作るか?
モノ
○内向きでなく、最初から横展開を念頭に置いたシステムの開発に取り組むことが必要。
→共同利用しやすく、地域の課題に応じたカスタマイズも容易なシステムが実現できるか?
チエ
○優良事例のノウハウに触れ、「関心はある」から「やってみる」へ進むための後押しが必要。
→優良事例を全国的に「有名」にさせ、そのノウハウを真似したくなる仕掛けができるか?
経済成長率の将来推計
15
経済財政諮問会議専門調査会「選択する未来」委員会の報告では、人口減少に歯止めをかけ、「人口の安定
化」を図るとともに、イノベーション創出によって生産性を世界トップレベルの水準に引き上げることができれば、
50年後の実質GDP成長率は1.5~2%程度を維持することかできる可能性が指摘されている。
第4回まち・ひと・しごと創生会議(平成26年12月26日)配布資料より
地方への人の流れをつくるICTとは
沖縄県の将来人口推計
社人研推計
市区町村
2040年
総人口
2040年
総人口
沖縄県全体
1,392,818
1,369,408
1,330,623
那覇市
宜野湾市
石垣市
浦添市
名護市
糸満市
沖縄市
豊見城市
うるま市
宮古島市
南城市
国頭村
大宜味村
東村
今帰仁村
本部町
恩納村
宜野座村
金武町
伊江村
読谷村
嘉手納町
北谷町
北中城村
中城村
西原町
与那原町
南風原町
315,954
91,928
46,922
110,351
60,231
57,320
130,249
57,261
116,979
52,039
39,758
5,188
3,221
1,794
9,257
13,870
10,144
5,331
11,066
4,737
38,200
13,827
27,264
15,951
17,680
34,766
16,318
35,244
290,800
91,681
48,171
116,075
58,415
58,518
131,709
70,859
118,608
42,209
35,803
3,610
2,202
1,276
7,719
10,818
10,293
5,884
11,372
3,245
37,412
12,994
26,537
15,155
18,872
35,967
16,698
39,726
282,631
88,253
45,565
113,134
56,028
56,592
127,904
72,347
117,864
37,778
34,546
3,261
2,122
1,164
7,376
10,199
10,589
5,795
11,442
2,969
36,530
12,714
25,721
14,564
18,943
35,146
15,891
39,024
日本創成会議推
計
2040年
2040年
総人口
総人口
627
484
794
654
726
693
337
345
1,217
997
530
418
1,134
1,007
1,208
1,037
5,832
4,992
29,425
29,908
927
730
2,746
2,271
1,277
995
社人研推計
日本創成会議推計
2010年
総人口
17
市区町村
渡嘉敷村
座間味村
粟国村
渡名喜村
南大東村
北大東村
伊平屋村
伊是名村
久米島町
八重瀬町
多良間村
竹富町
与那国町
2010年
総人口
760
865
863
452
1,442
665
1,385
1,589
8,519
26,681
1,231
3,859
1,657
18
東京圏への転入超過
○ 東日本大震災後に東京への転入超過数は減少したが、2013年は震災前の水準を上回
っており、東京圏への転入は拡大している。
万人
住民基本台帳転出入超過数(三大都市圏・他道県合計)
10
転 入
2010年
2011年
2012年
2013年
8
6
4
2
0
転 出
-2
他道県合計
東京圏
名古屋圏
大阪圏
-4
-6
-8
-10
(出典)総務省統計局住民基本台帳人口移動報告(2010年―2013年)
東京圏 (東京都 神奈川県 埼玉県 千葉県合計)
名古屋圏(愛知県 岐阜県 三重県合計)
大阪圏 (大阪府 兵庫県 京都府 奈良県合計)
第1回まち・ひと・しごと創生会議(平成26年9月19日)配布資料より
19
地方における定住・移住の課題
 都市住民の農山漁村への定住願望が大きく上昇(20.6%[H17]→31.6%[H26]、内閣府世論調査)。また、東京在住者
の40.7%が地方への移住を検討している又は今後検討したいと回答(まち・ひと・しごと創生本部によるネット調査)。
 一方で、「仕事がない」「生活施設が少ない」「交通手段が不便」「医療機関が少ない」「サポート体制が整備されていない」
「教育施設が少ない」「子育て環境が不十分」など、多くの問題点も存在。「家族の理解」や「必要な情報の提供」等も重要。
都市住民が農山漁村地域に定住する際の問題点(複数回答)
農山漁村地域への定住願望実現のため必要なこと(複数回答)
【注】内閣府「農山漁村に関する世論調査」
(H26年6月実施)より
東京と地方の就業等の状況
20
 東京圏への人口の流入と地方での人口減少は、所得や就業と密接に結びついている。
 地方創生に向けて、まずは、地方における雇用を確保するための取組が必要。
第1回まち・ひと・しごと創生会議(平成26年9月19日)配布資料より
訪日外国人の訪問先
21
 訪日外国人も三大都市圏への訪問が中心。来訪者を増やすためには、観光振興が重要。
訪日外客の地方別訪問率
(出典)一般社団法人日本旅行業協会ホームページ
日本政府観光局(JNTO)「訪日外国人訪問地調査」及び観光庁「訪日外国人消費動向調査」 より。2011年は途中で調査主体が変更となったため合算して算出。以前の調査結果と直接比較できない。
日本滞在中にあると便利な情報
22
 訪日外国人にとって日本滞在中にあると便利な情報は、「無料Wi-Fi」(47%)が一位。
「観光・レジャー」目的では「無料Wi-Fi」(53%)、「業務」目的では「交通手段」(45%)
がそれぞれ一位。
 訪日外国人の利便性を高めるためには、スマートフォンやタブレット端末等への観光
情報提供を円滑に行うことが重要。
(出典) 観光庁「訪日外国人消費動向調査(平成26年1-3月期)」【トピックス分析】 (平成26年6月30日)
地方への人の流れをつくるためのICT活用策
23
 地方創生にICTは必要不可欠。
【参考】 (株)いろどり・横石知二社長: 「東京と地方とを同じ環境にするという意味で、ICT環境の充実は不可欠」(衆・地方創生特別委・地方公聴会(10/22))
【参考】 「距離は死に、位置が重要になる」(『2050年の世界~英エコノミスト誌は予測する~』 英エコノミスト編集部)
 地域におけるICT利活用は、地域活性化や地域課題解決には一定の成果を達成したものの、
「地方への人の流れをつくる」といった大きな潮流を呼び起こすには至っていない。
地方への
ひとの流れ
地方への訪問者を増やす
地方における定住・移住を増やす
○ 地方で雇用を得て、安心して働ける
○ 地方の魅力に関する情報が、簡単に手に入る
○ 家族も安心して生活し、出産や育児ができる
○ 仕事や観光で、安心して地方を訪問できる
ICT政策の
方向性
テレワークを中核としたICT利活用
Wi-Fiで補完する便利なICT基盤
○ テレワークで、いつでもどこでも働ける
○ 地方の情報が、スマホ等で多言語で収集できる
○ 生活に直結するサービスも、遠隔で確保される
○ 訪問先での災害時も、情報がしっかり入ってくる
(医療、福祉、教育、買物、行政手続など)
地方の「力」を引き出すICTの重点的な活用策を提示することが必要
テレワーク等による地方居住の成功事例(徳島県神山町モデル)
24
定住促進、人口増加に貢献
(徳島県神山町等のサテライトオフィスプロジェクト)
徳島県は、カバー率98.8% のFTTH網と公設民営
方式の光CATV(加入率88.3%)を全県域に整備し、
全国屈指の高速ブロードバンド環境を実現。
オフィス開設・運営費用への補助(通信費、古民家
改修費用等)などの支援も充実
過 疎 地 域 に サ テ ラ イ ト オ フ ィ ス を 整 備 、 ICT ベ ン
チャー系企業の誘致を推進
古民家や蔵を改装したサテライトオフィス
首都圏のICTベンチャー系企業※を対象に本格展開
※クラウドサービス企業、情報配信サービス企業、
Webデザイン企業、デジタルコンテンツ制作企業等
徳島県内4市町※に、23社が20拠点に進出
(うち2社は予定)
※神山町、美波町、
三好市、徳島市
3年間で76世帯113名が移住 (徳島市を除く)
47名の地元雇用を創出
神山町ではH23にS45以降、初めて「社会増」が「社会減」を超過
(3年間で51世帯81名が移住)
神山町は、総務省からの支援により、
・基盤整備事業(H12, 16年度に総額約3億円、神山町の地域公共ネットワーク等を整備)、
・利活用事業(H19~21年度に総額約9千万円、神山ワーク・イン・レジデンスのWebシステム等を整備)を実施
無料公衆無線LANの展開による成功事例(福岡市モデル)
観光振興、新事業創出等に寄与
(福岡県福岡市のFukuoka City Wi-Fi)
○福岡市は誰でも使える無料Wi-FiをH24年
4月に開始し、地下鉄・JRの駅、空港、バス
ターミナル等の交通拠点や観光拠点など、
73拠点、328アクセスポイントで展開。
○多言語対応(5言語)による観光情報発信、
簡素な認証(メール認証やパスワード不要)、
官民による協働、海外とのローミング等の
先進的なサービスを全国に先駆けて提供。
○災害時には認証手続なしで無料開放。
○市民や観光客による積極的な利用
・平均アクセス回数は約7千回/日、導入当初比約7倍の利用を達成
・外国語の平均閲覧回数は約1千回/日、導入当初比約17倍(韓国語が最多)
・利用者の満足度は82%
○観光振興、新事業創出等への寄与
・入込観光客数は1,740万人(H24)と、過去最高を達成
・国際コンベンション開催件数は東京に次ぐ2位
・国家戦略特区にも指定され、新規ビジネス創出に向けた外国人向け観光サービス実証を実施
25
ICT利活用による沖縄の離島振興
沖縄県の離島の現状と課題
27
条件不利性(遠隔性、散在性、狭小性等)、人口減少への対応が課題
•
•
•
沖縄県は、広大な海域に160の島々(うち有人離島39)が点在する我が国唯一の島
しょ県。離島地域の面積は1,013k㎡、県土の約44.5%を占める。
離島地域の人口は、平成22年で約12万8千人。県人口の9.2%を占める。人口は停
滞・減少傾向(平成17年に比べ1.6%減少)
離島地域は、遠隔性、散在性、狭小性等の条件不利性を抱えており、依然として沖
縄本島地域との格差が存在
– 交通輸送サービスや行政サービスの高コスト構造
– 医療、福祉、教育等の基礎的生活条件が不十分である
– 空間的にまとまった消費市場(マーケット)が小さい
など
150000
14.5%
離島人口
14%
県人口に占める割合
12.0%
140000
11.8%
12%
11.2%
10.5%
137,086
130000
130,505
10.0%
9.7%
9.5%
9.2%
10%
127,766
8%
131,923
128,177
127,349
128,358
129,829
124,873
120000
6%
4%
110000
2%
100000
0%
s45
50
55
60
H2
7
12
17
22
離島ICT実証・促進事業 <沖縄県>
28
離島における条件不利性克服のためのICT施策が県主導で進められている
■事業概要
①離島地域で各分野におけるICTの利活用促進を図るための利活用調査を実施し、実証実験(医
療・福祉分野、教育等分野)を行う。
②ICT利活用調査及び実証実験の結果や検討委員会の提言等を踏まえ、離島地域におけるICTの
利活用促進を図るためのシンポジウムを開催する。
■事業実施による効果(目標)
離島地域におけるICTの利活用促進を図り、
①離島住民が住み慣れた島に誇りを持ち、地域活動への参画を促進する環境づくり
②県内外の住民に対し、離島の重要性、特殊性及び魅力への理解を深めるよう啓発
③離島地域の条件不利性に起因する様々な課題を解消するためのユニバーサルサービスの提供
④離島地域の交流人口の増加による産業の総合的振興
⑤ICTの利活用促進を図るための実証実験を実施し、その結果を新たな地域へ展開する
■事業の所管課: 沖縄県企画部地域・離島課
■事業期間: 平成25年度~平成28年度
■受託事業者:
H26年度:都市科学政策研究所・野村総合研究所共同企業体
H25年度:公益社団法人沖縄県情報産業協会・株式会社海邦総研・株式会社ドリーム・アーツ
沖縄共同企業体
離島ICT実証事業の柱(案) <沖縄県>
ICT実証事業は、医療・福祉、教育、安全・安心生活、離島振興が主なターゲット
■ 高齢者の見守り・健康管理支援:医療、福祉セーフティネットの充実
1.家族と離れて住む高齢者世帯(特に独居)や若年者層でも引きこもりなどで地域の支援が必要な住民
に対し、ICTを活用した見守り事業。
2.通信機能付き健康管理機器を用い、測定データを集積/分析し、診療所や役場などで情報を共有。
また、一定期間機器の使用がない場合、離れて暮らす家族、診療所、役場等へ通知が行くなど。
■ 離島情報等の発信:離島の魅力やイメージを積極的に発信し、国内外からの認知度を高める
1.スマートフォン、タブレット等モバイル機器への配信を目途としたコンテンツの作成。
2.SNSなど様々なコネクトツールを使い、離島住民及び観光客が離島の魅力を紹介できるステムを構築。
■ ビデオ会議システム等を活用した学力向上支援:公平な教育機会の確保
1.塾・予備校がない離島での教育環境格差是正に向け、ビデオ会議システムを活用して公営塾を実施。
2.一般住民向けに大学によるサテライト講座支援等。
■ 民間活力を活用した離島振興策:観光リゾート産業や農林水産業の振興、新たな産業の創出
1.ICT利活用をキーワードに、離島の魅力や優位性をアピールすることによる交流人口を増やし、定住
促進を図ることや、着地型観光プログラムの開発や農林水産業の振興、新たな産業の創出に向けた
取組など、広く事業を公募。
■ 防災/防犯システムの構築:安全・安心な生活の確保
1.地理情報システムを活用した防災業務に必要な各種情報の見える化など災害情報の一元管理、共有
化に向けたシステム構築。共助・共創型地域づくりの推進。
29
平成26年度離島ICT実証事業 (現在実施中)
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現在「高齢者見守り・健康管理」、「遠隔教育」事業が実施され成果をあげている
■H26実証事業①:「ICT利活用による高齢者等見守り・健康管理実証事業
ICTを活用した健康管理機器による離島高齢者等の見守り・健康管理を行う事により、住民が安心
して生活し働くことができる持続可能な地域社会の形成を目指した実証事業
■H26実証事業②:「ICT利活用による離島学力向上支援実証事業」
ICTを活用した遠隔教育による学習支援により、離島の児童生徒の学力向上を図り、教育格差をな
くすことで、離島に住む住民が安心して生活し働くことができる持続可能な地域社会の形成を目指し
た実証事業
詳細は、この後の「ICT利活用の事例報告」でご紹介
今後、沖縄の離島に必要なICT利活用の方向 (私案)
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これからの離島に求められるのは、産業振興に焦点を当てたICT利活用
 ICT利活用による「離島産業」の振興に焦点を当ててはどうか
– 離島にとって、産業振興(雇用×所得創出)は非常に重要なテーマ
 離島の主力産業である農水産業振興へのICT利活用が重要
<ICT利活用イメージ例>
– 農業の生産工程管理のためのセンサーネットワーク、モニタリングデータ収集・解析
– 農業生産管理記録のデータベース化と共有化による生産技術水準の向上
– 情報流通連携基盤を活用した生鮮農産物情報流通による農業活性化
– 離島農地情報のオープンデータ化による農業活性化(新規就農者誘導等)
など
 離島の主力産業である観光業振興へのICT利活用が重要
<ICT利活用イメージ例>
– 無料Wi-Fiスポットの拡大 ⇒ 全島Wi-Fiスポット化の推進
– スマホ搭載多言語翻訳アプリを活用した観光情報、緊急時対応情報の提供
– 観光スマホゲーム活用による離島観光振興の推進
など
 離島での産業立地ポテンシャル(潜在力)をICTによって顕在化させる視点も必要
– 情報通信産業(ビッグデータ解析、情報検索加工等)の立地誘導<神山町モデルの応用>
– マイクロエネルギー産業(環境発電、蓄電・電力伝送等)の立地誘導
– ネット流通業(ネット通販×無人機配送システムの拠点等)
など
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